JP2007238816A - ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ - Google Patents

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哲也 大村
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Abstract

【課題】低発熱性及び耐摩耗性が向上しており、良好な作業性を有するゴム組成物と、該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
【解決手段】少なくとも一種の官能基を有する変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して、トルエン着色透過度が90%以上であって表面自由エネルギーとセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)が次式:γd s < 287×ln(CTAB)−989[式中、γd sはインバースガスクロマトグラフィーを使用して算出した表面自由エネルギー(mJ/m2)である]の関係を満たすカーボンブラックを配合してなるゴム組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤに関し、特にタイヤのトレッドに用いることで、タイヤに十分な低発熱性(低燃費性)及び耐摩耗性を付与することが可能で良好な作業性を有するゴム組成物に関するものである。
近年、省エネルギー、省資源の社会的要請の下、自動車の低燃費化に対する要求が強まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の低減が求められている。従来、タイヤの転がり抵抗を減少させる手法として、タイヤ構造を最適化する手法が検討されてきたが、タイヤに適用するゴム組成物としてより発熱性の低いゴム組成物を用いることが、現在最も一般的な手法として行われている。
そして、これまで発熱性の低いゴム組成物を得る方法として、ゴム組成物中の充填剤の分散性を高める技術開発が数多くなされてきた。その中でも、特にアルキルリチウムを用いたアニオン重合で得られる共役ジエン系重合体の重合活性部位を充填剤と相互作用可能な官能基で修飾する方法が、最も一般的である。
例えば、充填剤としてカーボンブラックを用い、ゴム成分として重合活性部位をスズ化合物で修飾した変性共役ジエン系重合体を用いる方法(特許文献1参照)、充填剤としてカーボンブラックを用い、ゴム成分として重合活性末端にアミノ基を導入した変性共役ジエン系重合体を用いる方法(特許文献2参照)等が知られている。
これに対して、特公平6−94519号公報(特許文献3参照)には、表面構造を改良したカーボンブラックを充填剤として用いることで、補強性すなわち破壊強度や耐摩耗性が改善されたゴム組成物が得られることが開示されている。
また、特開平1−153740号公報(特許文献4参照)には、変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して特定のカーボンブラックを配合することで、低発熱性が改善されたゴム組成物が得られることが開示されている。
特公平5−87530号公報 特開昭62−207342号公報 特公平6−94519号公報 特開平1−153740号公報
しかし、上記変性共役ジエン系重合体による充填剤の分散性改良効果だけでは、年々厳しさを増す低燃費化への要求を満足させるには十分ではなく、また、特開平1−153740号公報に開示の技術をもってしても、依然としてゴム組成物の低発熱性及び耐摩耗性には改善の余地がある。
そこで、本発明の目的は、変性共役ジエン系重合体と充填剤であるカーボンブラックとの相互作用を高め、低発熱性及び耐摩耗性が向上しており、良好な作業性を有するゴム組成物と、該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して分散性の高い特定のカーボンブラックを配合してなるゴム組成物が良好な作業性を有し、また、該ゴム組成物をタイヤ、特にタイヤのトレッドに適用することで、低燃費性及び耐摩耗性に優れたタイヤが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴム組成物は、少なくとも一種の官能基を有する変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して、トルエン着色透過度が90%以上であって表面自由エネルギーとセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)が下記式(I):
γd s < 287×ln(CTAB)−989 ・・・ (I)
[式中、γd sはインバースガスクロマトグラフィーを使用して算出した表面自由エネルギー(mJ/m2)である]の関係を満たすカーボンブラックを配合してなることを特徴とする。
本発明のゴム組成物の好適例においては、前記変性共役ジエン系重合体が、少なくとも一種の官能基を有する重合開始剤を用いて重合して得たものであり、又は変性剤を用いて重合停止させて得たものである。
さらに本発明のゴム組成物の好適例においては、前記変性共役ジエン系重合体が、少なくとも一種の官能基を有する重合開始剤を用いて重合させ、変性剤を用いて重合停止させて得たものである。
本発明のゴム組成物は、前記ゴム成分が前記変性共役ジエン系重合体を30質量%以上含有することが好ましい。
本発明のゴム組成物は、前記カーボンブラックの配合量が前記ゴム成分100質量部に対して10〜100質量部であることが好ましい。
また、本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする。ここで、前記タイヤ部材がトレッドであることが好ましい。
本発明によれば、変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して分散性の高い特定のカーボンブラックを配合することで、タイヤに優れた低発熱性及び耐摩耗性を付与することが可能で良好な作業性を有するゴム組成物、並びに該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のゴム組成物は、少なくとも一種の官能基を有する変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して、トルエン着色透過度が90%以上であって表面自由エネルギー(γd s)とセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)が上記式(I)の関係を満たすカーボンブラックを配合してなる。一般に、少なくとも一種の官能基を有する変性共役ジエン系重合体は、未変性の共役ジエン系重合体に比べてカーボンブラックに対する親和性が高い。さらに上記式(I)の関係を満たすカーボンブラックは、通常のカーボンブラックよりもゴム成分に対する分散性が高い。そのため、該変性共役ジエン系重合体と上記カーボンブラックとを用いた本発明のゴム組成物は、ゴム成分に対するカーボンブラックの分散性が非常に高く、カーボンブラックの補強効果が十分に発揮されて、ゴム組成物の作業性、低発熱性及び耐摩耗性を十分に向上させることができる。
本発明のゴム組成物において、ゴム成分として用いる変性共役ジエン系重合体は、官能基を一種以上有する限り特に制限はないが、該官能基としては、カーボンブラックと親和性を有する官能基が好ましく、窒素を含む官能基、ケイ素を含む官能基及びスズを含む官能基が更に好ましい。ここで、共役ジエン系重合体としては、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体、及び共役ジエン化合物の単独重合体が好ましく、1,3-ブタジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体、及び1,3-ブタジエンの単独重合体が特に好ましい。また、上記共役ジエン系重合体を生成する重合開始剤としては、有機リチウム化合物が好ましく、ヒドロカルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が更に好ましい。重合開始剤として有機リチウム化合物を用いる場合、共役ジエン系重合体はアニオン重合で製造される。なお、重合開始剤の使用量は、単量体100g当り0.2〜20mmolの範囲が好ましい。
単量体としての上記共役ジエン化合物としては、1,3-ブタジエン、イソプレン、1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチルブタジエン、2-フェニル-1,3-ブタジエン、1,3-ヘキサジエン等が挙げられ、これらの中でも、1,3-ブタジエンが特に好ましい。これら共役ジエン化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。一方、単量体としての上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、1-ビニルナフタレン、3-ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4-シクロヘキシルスチレン及び2,4,6-トリメチルスチレン等が挙げられ、これらの中でもスチレンが好ましい。これら芳香族ビニル化合物は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記共役ジエン系重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、例えば、重合反応に不活性な炭化水素溶媒中で、共役ジエン化合物を単独で、又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との混合物を重合させることで共役ジエン系重合体を製造することができる。ここで、重合反応に不活性な炭化水素溶媒としては、プロパン、n-ブタン、イソブタン、n-ペンタン、イソペンタン、n-ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1-ブテン、イソブテン、トランス-2-ブテン、シス-2-ブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、1-ヘキセン、2-ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよい。
上記重合反応は、ランダマイザーの存在下で実施してもよい。該ランダマイザーは、共重合体の共役ジエン化合物部分のミクロ構造を制御することができ、より具体的には、共重合体の共役ジエン化合物部分のビニル結合量を制御したり、共重合体中の共役ジエン化合物単位と芳香族ビニル化合物単位とをランダム化する等の作用を有する。上記ランダマイザーとしては、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ビステトラヒドロフリルプロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、N,N,N',N'-テトラメチルエチレンジアミン、1,2-ジピペリジノエタン、カリウム-t-アミレート、カリウム-t-ブトキシド、ナトリウム-t-アミレート等が挙げられる。これらランダマイザーの使用量は、重合体の製造に使用した重合開始剤1molに対し、0.01〜100molの範囲が好ましい。
上記重合反応は、溶液重合で実施することが好ましく、重合反応溶液中の上記単量体の濃度は、5〜50質量%の範囲が好ましく、10〜30質量%の範囲が更に好ましい。なお、単量体として、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を併用する場合、単量体混合物中の芳香族ビニル化合物の含有率は、3〜50質量%の範囲が好ましく、4〜45質量%の範囲が更に好ましい。また、重合形式は特に限定されず、回分式でも連続式でもよい。
上記重合反応の重合温度は、0〜150℃の範囲が好ましく、20〜130℃の範囲が更に好ましい。また、該重合は、発生圧力下で実施できるが、通常は、使用する単量体を実質的に液相に保つのに十分な圧力下で行うのが好ましい。ここで、重合反応を発生圧力より高い圧力下で実施する場合、反応系を不活性ガスで加圧することが好ましい。また、重合に使用する単量体、重合開始剤、溶媒等の原材料は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物等の反応阻害物質を予め除去したものを用いることが好ましい。
上記官能基を有する変性共役ジエン系重合体は、(1)少なくとも一つの官能基を有する重合開始剤を用いて共役ジエン化合物又は該共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との混合物を重合させる方法や、(2)重合活性部位を有する共役ジエン系重合体を生成させた後、該重合活性部位を各種変性剤で変性する方法で得ることができる。さらに、上記方法を組み合わせてもよい。ここで、重合開始剤としてヒドロカルビルリチウムを用いる場合、重合開始末端にヒドロカルビル基を有し、他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。一方、上記重合反応に重合開始剤としてリチウムアミド化合物を用いる場合、重合開始末端に窒素含有官能基を有し、他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られ、該重合体は、変性剤で変性することなく、本発明における変性共役ジエン系重合体として用いることができる。
上記重合開始剤として好適なヒドロカルビルリチウムとしては、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-オクチルリチウム、n-デシルリチウム、フェニルリチウム、2-ナフチルリチウム、2-ブチル-フェニルリチウム、4-フェニル-ブチルリチウム、シクロヘキシルリチウム、シクロペンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物等が挙げられ、これらの中でも、エチルリチウム、n-プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n-ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、tert-オクチルリチウム、n-デシルリチウム等のアルキルリチウムが好ましく、n-ブチルリチウムが特に好ましい。
一方、上記重合開始剤として好適なリチウムアミド化合物としては、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジヘキシルアミド、リチウムジヘプチルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチウムジ-2-エチルヘキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム-N-メチルピペラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムメチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミド等が挙げられ、これらの中でも、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピペリジド、リチウムヘプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド等の環状のリチウムアミド化合物が好ましく、リチウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジドが特に好ましい。
上記リチウムアミド化合物として、式:Li−AM[式中、AMは、下記式(II):
Figure 2007238816

(式中、R1は、それぞれ独立して炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基である)で表される置換アミノ基又は下記式(III):
Figure 2007238816

(式中、R2は、3〜16のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN-アルキルアミノ-アルキレン基を示す)で表される環状アミノ基である]で表されるリチウムアミド化合物を用いることで、上記式(II)で表される置換アミノ基及び上記式(III)で表される環状アミノ基からなる群から選択される少なくとも一種の窒素含有官能基が導入された変性共役ジエン系重合体が得られる。
上記式(II)において、R1は、炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、3-フェニル-1-プロピル基及びイソブチル基等が好適に挙げられる。なお、R1は、それぞれ同じでも異なってもよい。
上記式(III)において、R2は、3〜16個のメチレン基を有するアルキレン基、置換アルキレン基、オキシアルキレン基又はN-アルキルアミノ-アルキレン基である。ここで、置換アルキレン基には、一置換から八置換のアルキレン基が含まれ、置換基としては、炭素数1〜12の鎖状若しくは分枝状アルキル基、シクロアルキル基、ビシクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基が挙げられる。また、R2として、具体的には、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレン基、オキシジエチレン基、N-アルキルアザジエチレン基、ドデカメチレン基及びヘキサデカメチレン基等が好ましい。
上記リチウムアミド化合物は、二級アミンとリチウム化合物から予備調製して重合反応に用いてもよいが、重合系中で生成させてもよい。ここで、二級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジオクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジイソブチルアミン等の他、アザシクロヘプタン(即ち、ヘキサメチレンイミン)、2-(2-エチルヘキシル)ピロリジン、3-(2-プロピル)ピロリジン、3,5-ビス(2-エチルヘキシル)ピペリジン、4-フェニルピペリジン、7-デシル-1-アザシクロトリデカン、3,3-ジメチル-1-アザシクロテトラデカン、4-ドデシル-1-アザシクロオクタン、4-(2-フェニルブチル)-1-アザシクロオクタン、3-エチル-5-シクロヘキシル-1-アザシクロヘプタン、4-ヘキシル-1-アザシクロヘプタン、9-イソアミル-1-アザシクロヘプタデカン、2-メチル-1-アザシクロヘプタデセ-9-エン、3-イソブチル-1-アザシクロドデカン、2-メチル-7-t-ブチル-1-アザシクロドデカン、5-ノニル-1-アザシクロドデカン、8-(4'-メチルフェニル)-5-ペンチル-3-アザビシクロ[5.4.0]ウンデカン、1-ブチル-6-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、8-エチル-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、1-プロピル-3-アザビシクロ[3.2.2]ノナン、3-(t-ブチル)-7-アザビシクロ[4.3.0]ノナン、1,5,5-トリメチル-3-アザビシクロ[4.4.0]デカン等の環状アミンが挙げられる。また、リチウム化合物としては、上記ヒドロカルビルリチウムを用いることができる。
一方、上記重合活性部位を有する共役ジエン系重合体の重合活性部位を変性剤で変性するにあたって、使用する変性剤としては、スズ含有化合物、ケイ素含有化合物、及び窒素含有化合物が好ましい。ここで、変性剤として作用するスズ含有化合物及びケイ素含有化合物としては、下記式(IV):
3 aZXb ・・・ (IV)
[式中、R3は、それぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数7〜20のアラルキル基からなる群から選択され;Zは、スズ又はケイ素であり;Xは、それぞれ独立して塩素又は臭素であり;aは0〜3で、bは1〜4で、但し、a+b=4である]で表されるカップリング剤、並びに、下記式(V):
3 cde ・・・ (V)
[式中、R3、Z及びXは、上記と同義であり;cは0〜2(d+1)−1で、dは2以上で、eは1〜2(d+1)で、但し、c+e=2(d+1)である]で表されるカップリング剤が好ましい。上記式(IV)又は式(V)のカップリング剤で変性して得られる共役ジエン系重合体は、少なくとも一種のスズ−炭素結合又はケイ素−炭素結合を有する。
上記式(IV)及び式(V)のR3として、具体的には、メチル基、エチル基、n-ブチル基、ネオフィル基、シクロヘキシル基、n-オクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。また、上記式(IV)のカップリング剤として、具体的には、SnCl4、R3SnCl3、R3 2SnCl2、R3 3SnCl等が好ましく、SnCl4が特に好ましい。一方、上記式(V)のカップリング剤として、具体的には、Si2Cl6、Si3Cl8、R3Si2Cl5、R3 2Si2Cl4、R3 3Si2Cl3等が挙げられ、Si2Cl6が特に好ましい。
また、上記変性剤として作用するケイ素含有化合物としては、下記式(VI):
Figure 2007238816

[式中、Aは(チオ)エポキシ、(チオ)イソシアネート、(チオ)ケトン、(チオ)アルデヒド、イミン、アミド、イソシアヌル酸トリエステル、(チオ)カルボン酸ヒドロカルビルエステル、(チオ)カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物、炭酸ジヒドロカルビルエステル、環状三級アミン、非環状三級アミン、ニトリル、ピリジン、スルフィド及びマルチスルフィドの中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する一価の基で;R4は単結合又は二価の不活性炭化水素基で;R5及びR6は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基で;nは0〜2の整数であり;OR6が複数ある場合、複数のOR6は互いに同一でも異なっていてもよく;また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない]で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物及びその部分縮合物、並びに、下記式(VII):
7 f−Si−(OR8)4-f ・・・ (VII)
[式中、R7及びR8は、それぞれ独立して炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基であり;fは0〜2の整数であり;OR8が複数ある場合、複数のOR8はたがいに同一でも異なっていてもよく;また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない]で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物及びその部分縮合物も好ましい。
上記式(VI)において、Aにおける官能基の中で、イミンはケチミン、アルジミン、アミジンを包含し、(チオ)カルボン酸エステルは、アクリレートやメタクリレート等の不飽和カルボン酸エステルを包含し、非環状三級アミンは、N,N-二置換アニリン等のN,N-二置換芳香族アミンを包含し、また環状三級アミンは、環の一部として(チオ)エーテルを含むことができる。また、(チオ)カルボン酸の金属塩の金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Al、Sn、Zn等を挙げることができる。
4のうちの二価の不活性炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキレン基が好ましい。該アルキレン基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよいが、特に直鎖状のものが好適である。該直鎖状アルキレン基としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基等が挙げられる。
また、R5及びR6としては、炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜18のアルケニル基,炭素数6〜18のアリール基,炭素数7〜18のアラルキル基等が挙げられる。ここで、上記アルキル基及びアルケニル基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよく、例えば、メチル基,エチル基,n-プロピル基,イソプロピル基,n-ブチル基,イソブチル基,sec-ブチル基,tert-ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基等が挙げられる。また、上記アリール基は、芳香環上に低級アルキル基等の置換基を有していてもよく、例えば、フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基等が挙げられる。更に、上記アラルキル基は、芳香環上に低級アルキル基等の置換基を有していてもよく、例えば、ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記式(VI)において、nは0〜2の整数であるが、0が好ましく、また、この分子中には活性プロトン及びオニウム塩を有しないことが必要である。
上記式(VI)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば(チオ)エポキシ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、2-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2-グリシドキシエチルトリエトキシシラン、(2-グリシドキシエチル)メチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン及びこれらの化合物におけるエポキシ基をチオエポキシ基に置き換えたものを挙げることができるが、これらの中でも、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及び3-グリシドキシプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
また、イミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、N-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン,N-(1-メチルエチリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン,N-エチリデン-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン,N-(1-メチルプロピリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン,N-(4-N,N-ジメチルアミノベンジリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン,N-(シクロヘキシリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン及びこれらのトリエトキシシリル化合物に対応するトリメトキシシリル化合物,メチルジエトキシシリル化合物,エチルジエトキシシリル化合物,メチルジメトキシシリル化合物,エチルジメトキシシリル化合物等を挙げることができるが、これらの中でも、N-(1-メチルプロピリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミン及びN-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-(トリエトキシシリル)-1-プロパンアミンが特に好ましい。
更に、イミン(アミジン)基含有化合物としては、1-[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-4,5-ジヒドロイミダゾール,1-[3-(トリメトキシシリル)プロピル]-4,5-ジヒドロイミダゾール,N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール,N-(3-イソプロポキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール,N-(3-メチルジエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール等が挙げられ、これらの中でも、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾールが好ましい。
また更に、カルボン酸エステル基含有化合物としては、3-メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルトリイソプロポキシシラン等が挙げられ、これらの中でも、3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
また、イソシアネート基含有化合物としては、3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリイソプロポキシシラン等が挙げられ、これらの中でも、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシランが好ましい。
更に、カルボン酸無水物含有化合物としては、3-トリエトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3-トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3-メチルジエトキシシリルプロピルコハク酸無水物等が挙げられ、これらの中でも、3-トリエトキシシリルプロピルコハク酸無水物が好ましい。
また、環状三級アミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、3-(1-ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3-(1-ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリメトキシ)シラン,(1-ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン,(1-ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリエトキシ)シラン,2-(1-ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリエトキシ)シラン,2-(1-ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリメトキシ)シラン,3-(1-ピロリジニル)プロピル(トリエトキシ)シラン,3-(1-ピロリジニル)プロピル(トリメトキシ)シラン,3-(1-ヘプタメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3-(1-ドデカメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3-(1-ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)メチルシラン,3-(1-ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)エチルシラン,3-[10-(トリエトキシシリル)デシル]-4-オキサゾリン等が挙げられ、これらの中でも、3-(1-ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン及び(1-ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シランが好ましい。
更に、非環状三級アミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、3-ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン,3-ジメチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン,3-ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン,3-ジエチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン,2-ジメチルアミノエチル(トリエトキシ)シラン,2-ジメチルアミノエチル(トリメトキシ)シラン,3-ジメチルアミノプロピル(ジエトキシ)メチルシラン,3-ジブチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン等が挙げられ、これらの中でも、3-ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン及び3-ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シランが好ましい。
また更に、その他のヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、2-(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、2-シアノエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
上記式(VI)のヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物も用いることができる。
上記式(VII)において、R7及びR8については、それぞれ上記式(VI)におけるR5及びR6について説明した通りである。
上記式(VII)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ-n-プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ-n-ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ-sec-ブトキシシラン、テトラ-tert-ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン等が挙げられ、これらの中でも、テトラエトキシシランが特に好ましい。
上記式(VII)のヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物を用いることもできる。
更に、上記変性剤として作用する窒素含有化合物としては、置換若しくは非置換のアミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ニトリル基、ピリジル基又はチオカルバモイル基或いはアジリジン環を有する窒素含有化合物が好ましい。変性剤として好適な窒素含有化合物としては、ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードMDI、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等のイソシアネート化合物,4-(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4-(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ジメチルアミノベンジリデンアニリン、4-ジメチルアミノベンジリデンブチルアミン、ジメチルイミダゾリジノン、N-メチルピロリドン、テトラメチルチラウムジスルフィド、テトラエチルチラウムジスルフィド、テトラブチルチラウムジスルフィド、テトラメチルチラウムモノスルフィド、ジペンタメチレンチラウムテトラスルフィド、テトラ(2-エチルヘキシル)チウラムテトラスルフィド等が挙げられる。
上記変性剤による重合活性部位の変性反応は、溶液反応で行うことが好ましく、該溶液中には、重合時に使用した単量体が含まれていてもよい。また、変性反応の反応形式は特に制限されず、バッチ式でも連続式でもよい。更に、変性反応の反応温度は、反応が進行する限り特に限定されず、重合反応の反応温度をそのまま採用してもよい。なお、変性剤の使用量は、重合体の製造に使用した重合開始剤1molに対し、0.25〜3.0molの範囲が好ましく、0.5〜1.5molの範囲が更に好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として上述の変性共役ジエン系重合体を含む。ここで、ゴム成分中の該変性共役ジエン系重合体の含有率は、30質量%以上であることが好ましい。ゴム成分中の変性共役ジエン系重合体の含有率が30質量%以上の場合、カーボンブラックの分散性を改良する効果が大きく、ゴム組成物の作業性、低発熱性及び耐摩耗性を改善する効果が大きい。なお、本発明のゴム組成物において、上記変性共役ジエン系重合体以外のゴム成分としては、天然ゴム(NR)の他、未変性のスチレン-ブタジエン共重合体(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン-プロピレン共重合体等を用いることができ、これらの中でも、天然ゴム及びポリイソプレンゴムが好ましい。これらゴム成分は、1種単独でも、2種以上のブレンドとして用いてもよい。
本発明のゴム組成物に用いるカーボンブラックは、トルエン着色透過度が90%以上であって、表面自由エネルギーとセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTBA)(m2/g)が下記式(I):
γd s < 287×ln(CTAB)−989 ・・・ (I)
[式中、γd sはインバースガスクロマトグラフィーを使用して算出した表面自由エネルギー(mJ/m2)である]の関係を満たす。
上記式(I)に示すように、表面自由エネルギーを少なくすることにより、分散性を改善することができる。CTABの増加とともに一般的には分散性の低下が見られ、ゴム組成物の作業性が悪化する。これは微粒径化(CTABの増加)とともに表面自由エネルギー(γd s)が増加するためである。ここで、表面自由エネルギー(γd s)は分子間力の大きさを示す。即ち、この値が大きいと自己凝集する。しかし、表面自由エネルギー(γd s)とCTABが上記式(I)の関係を満たすことにより、カーボンブラック粒子間の自己凝集力を低下させることができ、分散性を改善することができる。従って、ゴム成分に対して上記カーボンブラックを配合する際に、カーボンブラックが自己凝集を起こすことなく分散し、低発熱性及び耐摩耗性に優れたゴム組成物を提供することができる。
表面自由エネルギー(γd s)(mJ/m2)は以下のように算出する。まず、内径3mmのステンレス製カラムに、篩を用いて造粒径0.25〜0.75mmに選別したカーボンブラックを充填し、該カーボンブラックを吸着層としてガスクロマトグラフィーで測定を行う。測定は、180℃に保持したカラムにキャリアーガスとしてヘリウムを30ml/minの流量で流通させて行う。プローブには、メタン、C4(n-ブタン)、C5(n-ペンタン)、C6(n-ヘキサン)を用いる。上記プローブを0.1μl注入し、それぞれのリテンションタイムを求める。
各プローブのリテンションタイムより、無限希釈保持容積(Vn)を下記式(VIII):
n=Dj(tr−tm)×(1−Pw/Pp)×Tc/Tf ・・・ (VIII)
により算出する。ここで、Dはセッケン膜流量計で測定された未補正流量(m3)、trは各プローブのリテンションタイム(分)、tmはメタンのリテンションタイム(分)、Pwはキャリアーガス温度の飽和蒸気圧(Pa)、Ppはキャリアーガスの流れの圧力(Pa)、Tcはカラム温度(K)、Tfはキャリアーガス温度(K)である。また、jはJames-Martin因子であり、下記式(IX):
j=[3(Pi/Pou2−1]/[2(Pi/Pou3−1] ・・・ (IX)
によって算出される。ここで、Piはカラム入り口での圧力(kgf/cm3)、Pouはカラム出口での圧力(kgf/cm3)である。
次いで、CH2基1モルあたりの吸着自由エネルギーの変化量(ΔGCH2)を下記式(X):
ΔGCH2=−RTln(VN(n)/VN(n+1)) ・・・ (X)
により算出する。ここで、V(n+1)はV(n)より炭素数が1つ多い直鎖のアルカンの無限希釈保持容積である。
そして表面自由エネルギー(γd s)を下記式(XI):
γd s=ΔGCH2 2/(4NA 2×aCH2 2×γCH2) ・・・ (XI)
により算出する。ここで、NAはアボガドロ数[6.022×1023](mol-1)、aCH2はCH2基1個あたりの接触面積[0.06×10-18](m2)、γCH2はCH2基の表面自由エネルギーの分散相互作用[35.6+0.058(293-T)](J/m2)(Tは温度K)である。
また、上記トルエン着色透過度が低い場合は、補強性の阻害因子となるタール分が増加し、補強性の低下を招く。特に、トルエン着色透過度が90%未満の場合は、補強性の阻害となるタール分が多く存在するため補強性の維持が困難となる。
上記カーボンブラックは、例えば、カーボンブラック製造炉における空気導入条件、原料油導入条件、並びに反応停止のために導入する水の導入位置、導入量及びその後の温度等を調整することで製造できる。
上記カーボンブラックの配合量は、特に限定されるものではないが、上記ゴム成分100質量部に対して10〜100質量部の範囲が好ましい。カーボンブラックの配合量が10質量部未満では、ゴム組成物の補強性を十分に確保することができず、100質量部を超えると、カーボンブラックの分散性が低下して、ゴム組成物の耐摩耗性が低下する。
本発明のゴム組成物には、上記ゴム成分及びカーボンブラックの他に、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、他の補強性充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸、シランカップリング剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤としては、市販品を好適に使用することができる。なお、本発明のゴム組成物は、上記ゴム成分に、上記カーボンブラックと、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
本発明のタイヤは、上記ゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とする。ここで、本発明のタイヤにおいては、上記ゴム組成物をトレッドゴムに用いることが特に好ましく、上記ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤは、作業性、低燃費性及び耐摩耗性が高い。なお、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスが挙げられる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
<重合体Aの製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン 300g、1,3-ブタジエン 40g、スチレン 10g、ジテトラヒドロフリルプロパン 0.24mmolを加え、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)0.48mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体Aを得た。
<重合体Bの製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン 300g、1,3-ブタジエン 40g、スチレン 10g、ジテトラヒドロフリルプロパン 0.18mmolを加え、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)0.36mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体Bを得た。
<重合体Cの製造例>
重合開始剤として、インサイチューで調製したリチウムヘキサメチレンイミド[HMI−Li;ヘキサメチレンイミン(HMI)/リチウム(Li)モル比=0.9]をリチウム当量で0.485mmol用いる以外は、上記重合体Aと同様にして、重合体Cを得た。
<重合体D〜Fの製造例>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、シクロヘキサン 300g、1,3-ブタジエン 40g、スチレン 10g、ジテトラヒドロフリルプロパン 0.24mmolを加え、更にn-ブチルリチウム(n-BuLi)0.48mmolを加えた後、50℃で1.5時間重合反応を行った。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。次に、重合反応系に、変性剤として表1に示す変性剤を表1に示す量速やかに加え、更に50℃で30分間変性反応を行った。その後、重合反応系に、2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液(BHT濃度:5質量%)0.5mLを加えて、重合反応を停止させ、更に常法に従って乾燥して重合体D〜Fを得た。
<重合体Gの製造例>
重合開始剤として、インサイチューで調製したリチウムヘキサメチレンイミド[HMI−Li;ヘキサメチレンイミン(HMI)/リチウム(Li)モル比=0.9]をリチウム当量で0.485mmol用いる以外は、上記重合体D〜Fの製造例と同様にして、重合体Gを得た。
上記のようにして製造した重合体A〜Gの分子量、ミクロ構造、結合スチレン量を下記の方法で測定した。結果を表1に示す。
(1)分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー[GPC:東ソー製HLC−8020、カラム:東ソー製GMH−XL(2本直列)、検出器:示差屈折率計(RI)]で単分散ポリスチレンを基準として、各重合体のポリスチレン換算の分子量を求めた。ここで、高分子領域おいて出現する変性反応によりカップリングした成分を第1ピークとし、その次に出現するベース成分由来のピークを第2ピークとして、第1ピークと第2ピークの総面積に対する第1ピーク面積の割合をカップリング率として算出した。なお、重合体Eの第2ピークのピーク分子量及びカップリング率は、極性の影響で正確に分析できなかった。
(2)ミクロ構造及び結合スチレン含有量
重合体のミクロ構造を赤外法(モレロ法)で求め、重合体の結合スチレン含有量を1H-NMRスペクトルの積分比より求めた。
Figure 2007238816
*1 四塩化スズ.
*2 ジメチルイミダゾリジノン.
*3 テトラ(2-エチルヘキシル)チウラムテトラスルフィド.
<カーボンブラックの製造例>
表2に示す条件でカーボンブラックをそれぞれ製造した。また、カーボンブラックの物性に関して、表面自由エネルギーについては上述した方法により算出し、トルエン着色透過度及びCTAB吸着比表面積を下記の方法で測定した。
Figure 2007238816
(3)CTAB吸着比表面積
ASTM D3765−92に準拠して、カーボンブラックの単位質量当りの比表面積(m2/g)を測定した。
(4)トルエン着色透過度
JIS K6218:1997の第8項B法に準拠して、カーボンブラックとトルエン混合物の濾液の透過率パーセントを測定し、純粋なトルエンとの百分率で表示した。
次に、表3に示す配合処方のゴム組成物を調製し、該ゴム組成物のムーニー粘度[ML1+4(130℃)]を測定するとともに、通常の条件で加硫して得た加硫ゴムに対し、tanδ(3%)、Δtanδ及び耐摩耗性を測定・評価した。結果を表4に示す。
なお、各物性の測定方法は次のとおりである。
(5)ムーニー粘度
JIS K6300−1:2001に準拠して、130℃にてムーニー粘度[ML1+4(130℃)]を測定し、表4における比較例3の配合ゴムのムーニー粘度を100として指数表示した。指数値が小さい程、作業性に優れることを示す。ここで、原料ゴムとは重合体A〜Gそのものを指し、配合ゴムとは該重合体と充填剤A又はBに対応するゴム組成物のことである。
(6)tanδ
レオメトリックス社製の粘弾性測定装置を用いて、温度50℃、周波数15Hz、歪3%でtanδを測定し、表4における比較例3のtanδを100として指数表示した。指数値が小さい程、低発熱性に優れることを示す。また、歪0.1〜30%の範囲で測定したときのtanδの最大値と最小値との差からΔtanδを算出し、表4における比較例3のΔtanδを100として指数表示した。tanδと同様に、指数値が小さい程、低発熱性に優れることを示す。
(7)耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率60%での摩耗量を測定し、表4における比較例3の摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数値が大きい程、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
Figure 2007238816
*4 上記の方法で製造した重合体A〜F,使用した重合体の種類を表4に示す.
*5 上記の方法で製造した充填剤A及びB,使用した充填剤の種類を表4に示す.
*6 N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン.
*7 メルカプトベンゾチアジルジスルフィド.
*8 ジフェニルグアニジン.
*9 N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド.
Figure 2007238816
表4から明らかなように、重合体A又はBに対する充填剤A及びBの比較から、上記式(I)の関係を満たすカーボンブラック(充填剤B)を用いたゴム組成物(比較例2及び4)は、低発熱性が向上している。
また、変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分を用いた重合体C〜Gによる比較例5〜9と比較例1を比べると、いずれも発熱性が低くなっていることから、変性共役ジエン系重合体は、カーボンブラックとの相互作用が高いことが分かる。
更に、比較例5〜9と対応する実施例1〜5の比較から、変性共役ジエン系重合体と上記式(I)の関係を満たす分散性に優れたカーボンブラックを用いることで、両者の相乗効果によってゴム組成物の低発熱性を大幅に改善できることが分かる。
なお、表4から、変性共役ジエン系重合体と式(I)の関係を満たすカーボンブラックとを用いることによって得られる効果は、変性共役ジエン系重合体を用いるだけで得られる効果と、式(I)の関係を満たすカーボンブラックを用いるだけで得られる効果との和をはるかに凌ぐものであることが分かる。
また更に、式(I)の関係を満たすカーボンブラックを用いた実施例1〜5を比較例2及び4と比べると、変性共役ジエン系重合体の使用により耐摩耗性が向上し、高分子量SBRを用いた場合と同等以上の耐摩耗性を確保できることが分かる。
一方、比較例4の配合ゴムと比べて、実施例1〜5の配合ゴムの方がムーニー粘度も低く、十分な作業性を有していることが分かる。
従って、本発明によれば、作業性の悪い高分子量SBR等を用いることなく、低発熱性及び耐摩耗性を大幅に改善したゴム組成物及び該ゴム組成物を用いたタイヤを提供することができる。

Claims (8)

  1. 少なくとも一種の官能基を有する変性共役ジエン系重合体を含むゴム成分に対して、トルエン着色透過度が90%以上であって表面自由エネルギーとセチルトリメチルアンモニウムブロミド吸着比表面積(CTAB)(m2/g)が下記式(I):
    γd s < 287×ln(CTAB)−989 ・・・ (I)
    [式中、γd sはインバースガスクロマトグラフィーを使用して算出した表面自由エネルギー(mJ/m2)である]の関係を満たすカーボンブラックを配合してなるゴム組成物。
  2. 前記変性共役ジエン系重合体が、少なくとも一種の官能基を有する重合開始剤を用いて重合して得たものであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記変性共役ジエン系重合体が、変性剤を用いて重合停止させて得たものであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  4. 前記変性共役ジエン系重合体が、少なくとも一種の官能基を有する重合開始剤を用いて重合させ、変性剤を用いて重合停止させて得たものであることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分が前記変性共役ジエン系重合体を30質量%以上含有することを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  6. 前記カーボンブラックの配合量が前記ゴム成分100質量部に対して10〜100質量部であることを特徴とする請求項1に記載のゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物をタイヤ部材のいずれかに用いたことを特徴とするタイヤ。
  8. 前記タイヤ部材がトレッドであることを特徴とする請求項7に記載のタイヤ
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