JP2007238662A - 吸水性組成物、吸水性物品及び吸水性組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、吸水性組成物、吸水性組成物を含有する吸収性物品、および吸水性組成物の製造方法に関する。特に、おむつなどの吸収性物品に使用された場合、従来品に比べて優れた消臭性能を示し、かつ吸収性能にも優れている吸収性物品を提供するものである。
【解決手段】本発明は、ベントナイトの粒子表面にSiO2/Al2O3モル比が20以上である疎水性ゼオライトを被覆したことを特徴とする吸水性組成物であり、当該吸水性組成物を用いた吸収性物品であり、当該吸水性組成物の製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、ベントナイトの粒子表面にSiO2/Al2O3モル比が20以上である疎水性ゼオライトを被覆したことを特徴とする吸水性組成物であり、当該吸水性組成物を用いた吸収性物品であり、当該吸水性組成物の製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、吸水性組成物、吸水性組成物を含有する吸収性物品、および吸水性組成物の製造方法に関する。さらに詳しくは、紙オムツ、生理用ナプキン、失禁パット等の衛生材料やペット用吸水性シート等のトイレタリー製品に用いた場合に特に優れた消臭性能を有するとともに吸収性能にも優れた吸水性組成物、吸収性物品、および吸水性組成物の製造方法に関する。
近年、少子化や高齢化が進む中で、多数の動物が飼育されるようになり、ペットは飼い主に安らぎと潤いを与える重要な存在になっている。このような背景のもとに、室内でのペットの排泄に供するペット用のトイレ砂や吸水性シート等の吸収性物品が多数開発されており、吸水性材料に対する消臭性能の付与が求められている。従来より膨潤性粘土鉱物であるベントナイトが吸水性材料として使用されているが、ベントナイトはガス吸着性がほとんどなく十分な消臭効果は得られなかった。
また吸水性材料としては吸水性樹脂も良く知られている。吸水性樹脂は自重の数百倍から千倍もの水を吸収し、しかも一旦吸収した水は親水性の架橋重合体となり、多少の圧力を加えても離水しないという優れたゲル強度を有している。
吸水性樹脂を含む吸水性組成物に消臭性能を付与するためには、吸水性樹脂とゼオライトとを組み合わせることが提案されている。例えば吸水性樹脂とゼオライトの粉末を混合した排泄物処理剤(特許文献1参照)、吸水性樹脂とハイシリカゼオライトからなる吸水性樹脂組成物(特許文献2参照)が示されている。更にゼオライトと金属イオンを組み合わせたもののも検討されており、例えばアルミニウム、コバルト、マンガン、鉄等の抗菌性金属イオンを保持したゼオライトを含有する吸水性材料(特許文献3参照)、吸水性樹脂と、銀、銅、亜鉛の抗菌性カチオンにより交換されたA型またはフォージャサイト型のゼオライトからなる超吸収性組成物(特許文献4参照)などである。
しかしながら、従来報告されている上記の方法における消臭性能は十分なものではなく、実使用において発揮させる消臭性能としては満足できるレベルには到達していなかった。また、高い消臭性能を発揮させるために吸収性能を犠牲にしたのでは、体液(尿や血液など)等を吸収させるという吸水性組成物本来の目的が達成できない。したがって、高い消臭性能を発揮させるとともに吸収性能をも十分に満足できるレベルとすることが重要である。
上記のような従来技術において、吸水性材料に消臭性能を付与するに際しては主にゼオライトが使用されてきた。しかしながらゼオライトは吸水性がほとんどく臭気の発生源となる尿や血液等の体液は吸水性樹脂に吸収・保持されるため、せっかくゼオライトを添加しても消臭効果を十分に発揮することができなかった。
また銅等の金属イオン、各種消臭剤や中和反応により消臭効果を期待する酸やアルカリ化合物を添加することによって一部の臭気成分は抑制できるが複合臭気に対する消臭効果は十分ではなかった。
以上のような課題を解決するために本発明の吸水性組成物はベントナイトの粒子表面にSiO2/Al2O3モル比が20以上である疎水性ゼオライトを被覆したものである。このような構成にするとベントナイトが臭気源である液状の排泄物等を吸水する作用を利用しながら、疎水性ゼオライトの優れた消臭機能を活用できることを見出し発明を完成するに至った。以下、本発明について詳細に説明する。
本発明によれば、優れた吸収性能を有しながら湿潤条件においても高い消臭効果を発揮する吸水性組成物、吸収性物品、および吸水性組成物の製造方法を提供することができる。
本発明の吸水性組成物はベントナイトの粒子表面にSiO2/Al2O3モル比が20以上である疎水性ゼオライトを被覆したものである。
ベントナイトは、モンモリロナイトを主成分とし、他に石英、クリストバル石、長石、ゼオライト、雲母等の鉱物などを含むアルカリ性の粘土鉱物である。ベントナイトの種類としては鉱床によりナトリウムベントナイトとカルシウムベントナイトの2種類が知られており、水膨潤性が高いナトリウムベントナイトを用いることが好ましい。またカルシウムベントナイトを炭酸ナトリウム等のアルカリで処理したものを使用しても良い。
ベントナイトは水膨潤性を有しており、本発明に用いるベントナイトは膨潤力が5ml/2g以上であり、より好ましい膨潤力は10ml/2g以上であり、さらに好ましくは30ml/2g以上である。膨潤力が大きいほど水の吸水性が高く、ベントナイトが臭気源である液状の排泄物等を吸水することより、表面に被覆した疎水性ゼオライトが有効的に作用して消臭性能を発揮する。膨潤力が5ml/2g未満である場合は吸水性が不十分となり本発明の効果が得られにくくなる。
膨潤力は以下に示す日本ベントナイト工業会標準試験方法JBAS−104−77により求めることができる。メスシリンダーにイオン交換水100mlを入れ、次いで十分に乾燥した試料2.0gを内壁に付着しないようにして約10回に分けて投入し、24時間静置して後の見かけ体積を測定した(膨潤力:単位ml/2g)。
ベントナイトは天然の粘土鉱物であるため産地により色調は異なるが、構成元素等によっては黒色や褐色等の暗い色調を呈することがある。本発明の吸水性組成物を衛生材料等に適用する場合は消費者の嗜好性に合うように白色度が高いベントナイトを使用することが好ましい。天然のベントナイトを精製することにより白色度を高めることができる。また酸性白土を水酸化ナトリウム等のアルカリで処理してナトリウムベントナイトに変換したものを使用することができる。好ましい白色度は60以上であり、より好ましくは70以上、さらに好ましくは80以上である。
次に本発明で使用される疎水性ゼオライトはSiO2/Al2O3モル比が20以上であり、更に好ましくは40以上であることが好ましい。このような疎水性ゼオライトとしては例えばY型、β型、モルデナイト、ZSM5、シリカライト等が挙げられる。前記疎水性ゼオライトはH(プロトン)型、Na型、NH4型等のいずれのカチオンであっても良い。上記疎水性ゼオライトを用いることにより本発明の高い消臭効果を得ることができる。一方、モレキュラシーブ等の名称で知られおり、吸着用途に一般に使用されているA型ゼオライト(SiO2/Al2O3モル比2)は親水性が強く本発明の吸水性組成物の用途に適用しても優れた消臭効果を得ることはできない。
またより好ましい疎水性ゼオライトとしてSiO2/Al2O3のモル比が40〜90の範囲であるZSM5を使用することが好ましい。上記特性のZSM5は各種臭気成分に対して特に優れた吸着特性を発揮し、湿潤条件においても優れた消臭効果が得られることが見出されている。
疎水性ゼオライトをベントナイトの表面に被覆する方法としては浸漬法、混練法、析出法や吹き付け法等の各種方法を用いることができる。
ベントナイト100質量部に対して表面に被覆せしめる疎水性ゼオライトは0.1〜50質量部の比率であることが好ましい。より好ましい疎水性ゼオライトの比率は0.5〜10質量部であり、さらに好ましくは1〜5質量部である。疎水性ゼオライトの比率が0.1質量部より少ない場合は消臭効果が不十分となり好ましくない。また50質量部を越えてもコストに見合う消臭性能の向上はなく製品のコストアップを招き好ましくない。
本発明の前記ベントナイトと疎水性ゼオライトから構成される吸水性組成物は銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン及びマンガンイオンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属イオンを更に含有させることができる。添加方法としてはイオン交換法、含浸法、混練法等通常の方法を用いることができる。上記金属イオンの添加比率は添加する化合物塩の重量でベントナイト100質量部に対して0.1質量部以下より好ましくは0.01質量部以下である。0.1質量部を越えるとベントナイトの有するイオン交換能により保持しきれないで溶出する可能性があるため好ましくない。各金属イオンは例えば銀イオンは硝酸銀、硫酸銀、酢酸銀等で、銅イオンは硝酸銅、硫酸銅、酢酸銅等で、亜鉛イオンは硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛等で、マンガンイオンは硝酸マンガン、硫酸マンガン、酢酸マンガン、過マンガン酸カリウム等の塩を使用して添加することができる。特に好ましい金属イオンはマンガンイオンであり、過マンガン酸カリウム等のマンガン塩を吸水性組成物に含有せしめることにより消臭効果を著しく高めることができる。また上記のような金属イオンの添加により、吸水性組成物の消臭機能だけではなく抗菌性等も付与される。ベントナイトへの疎水性ゼオライトと金属イオンの添加順序は特に限定されるものではないが、ベントナイトに金属イオンを固定してから疎水性ゼオライトを表面に被覆することが好ましい。
本発明の吸水性組成物はさらに吸水性樹脂を含有せしめることができる。特に紙オムツや生理用ナプキン等の高い吸水性能が要求される吸収性物品に適用する場合は吸水性組成物に吸水性樹脂を含有せしめることが好ましい。吸水性樹脂とは、ヒドロゲルを形成しうる水膨潤性水不溶性の架橋重合体のことである。例えば、ポリアクリル酸部分中和物重合体、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水分解物、デンプン−アクリル酸グラフト重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体のケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、カルボキシル基含有架橋ポリビニルアルコール変性物、架橋イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等の1種または2種以上を使用することができる。好ましくは、吸水性樹脂として、アクリル酸および/ またはその塩(中和物)を主成分とする単量体成分を重合・架橋することにより得られるポリアクリル酸部分中和物重合体が用いられる。
本発明で用いる吸水性樹脂の粒子形状は、特に限定されず、例えば、球状、破砕状、不定形状などが挙げられるが、粉砕工程を経て得られた不定形破砕状のものが好ましく使用できる。さらに、その嵩比重(JIS K−3362で規定)は、本発明の効果を十分に発揮させるためには、好ましくは0.40〜0.80g/mlの範囲内、より好ましくは0.50〜0.75g/mlの範囲内、さらに好ましくは0.60〜0.73g/mlの範囲内である。
人尿や血液等の体液は塩分を含有しているが一般に吸水性樹脂の吸水性能は塩濃度の影響を受ける。そこで吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の体液に対する吸収特性を試験するために、体液とほぼ同じ塩濃度である0.90質量%の塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)が用いられる。本発明の吸水性樹脂を含有する吸水性組成物は0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/g以上であることが好ましい(試験方法は後述する)。より好ましくは28g/g以上、さらに好ましくは30g/g以上、特に好ましくは32g/g以上である。0.90質量%塩化ナトリウム水溶液に対する無加圧下吸収倍率が26g/gよりも小さいと、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。
吸水性組成物における吸水性樹脂の配合比率は特に限定されないが、99.8〜50質量%であることが好ましい。吸水性樹脂の含有率が50質量%未満である場合は吸水性組成物の前記吸収特性が低下するので好ましくない。また吸水性樹脂の含有率が99.8%を越える場合はゼオライトを被覆したベントナイトの含有率が低くなり十分な消臭効果が得られ難くなる。尚、前述の吸水性樹脂の質量を述べる場合は、吸水性樹脂の固形分(例えば、180℃で3時間乾燥させて、含水率を10質量%以下とした場合の質量)を基準としたものである。
次に本発明の吸水性組成物の製造方法はSiO2/Al2O3のモル比が20以上の疎水性ゼオライトの分散液にベントナイト粒子を投入し、湿式混合した後に乾燥処理してベントナイト粒子の表面を疎水性ゼオライトで被覆することを特徴とするものである。すなわちベントナイト粒子の表面に疎水性ゼオライトを被覆せしめることが重要であり、単にベントナイトと疎水性ゼオライトを粉体で乾式混合するだけでは本発明の効果は得られない。疎水性ゼオライトをベントナイトの表面に被覆する方法としては浸漬法、混練法、析出法、吹付け法や焼付け等の各種方法を用いることができる。特に混練法が好ましく、ベントナイトが1kgに対して疎水性ゼオライトの分散液の容量を0.5L/1kg以上とすることが好ましい(ベントナイト重量当たりの分散液容量0.5L/1kg=1ml/2g)。分散液の容量が0.5L/kg以下である場合は、混合による分散が不十分となりゼオライトの偏在が生じて十分な発明の効果が得られない。
疎水性ゼオライトの分散液の調製はプロペラ式攪拌機、ホモジナイザー等の湿式攪拌機やボールミルやビーズミル等の湿式粉砕機を用いて作成することができる。分散液の溶媒としては水やメタノール、エタノール、2−プロパノール等を使用することができる。この際、ゼオライトの液分散性を高めるために有機又は無機の酸、アルカリや界面活性剤等を添加しても良い。またシリカゾルやアルミナゾル等等のバインダー成分を添加することもできる。
このようにして得られたゼオライト分散液にベントナイトを投入して湿式混合してベントナイト粒子の表面に疎水性ゼオライトを被覆せしめる。湿式混合に用いる装置としては、例えば双腕型ニーダ(加圧式もあり)、スクリュー型ニーダ、高速流動型ミキサー、ヘンシェルミキサーなどを用いて調製することができる。前述のゼオライトの分散液溶媒に水を用いる場合は、ベントナイトが膨潤して微粒子状に崩れてしまう可能性がある。従ってベントナイトに対して水の添加量が多くならないように疎水性ゼオライトの添加比に合わせてゼオライトの固形分濃度を調整することが好ましい。
ゼオライトを分散させる水量の目安としては前記ベントナイトの膨潤力測定値の1/2以下、より好ましくは1/4以下にて湿式混合を実施する。例えば膨潤力が20cc/2gのベントナイトを湿式混合を実施する場合はベントナイト重量当りの分散液水容量を少なくとも10cc/2g以下、好ましくは5cc/2g以下となるように調整することで好適な吸水性組成物を製造することができる。またベントナイトの膨潤を防止するために、溶媒としてエタノールや2−プロパノール等の有機溶媒を用いることがより好ましい。またエタノール等の水溶性有機溶媒を水で希釈して上記範囲となるように水添加量を調整しても良い。
次に上記のようにしてベントナイトと疎水性ゼオライトを湿式混合したものを60〜250℃の温度で乾燥することにより本発明の吸水性組成物を製造することができる。より好ましい乾燥温度は100〜200℃、更に好ましくは120〜180℃である。また乾燥した固形物は必要により粉砕、分級や成形して粉末状、粒子状、破砕片状やペレット状の形状とすることができる。
吸水性組成物に更に吸水性樹脂を含有せしめる製造方法は特に限定されない。例えば上記の製造方法で得られたゼオライトで表面被覆されたベントナイトよりなる吸水性組成物と吸水性樹脂とを適当な質量比で直接混合させる方法(例えば粉体同士を混合する場合は、ドライブレンド法)により製造することができる。
吸水性組成物に吸水性樹脂を含有せしめるのに使用する混合装置は、通常の装置でよい。例えば、円筒型混合機、スクリュー型混合機、スクリュー型押出機、高速攪拌型混合機(例えば、タービュライザーなど) 、ナウター型混合機、V型混合機、リボン型混合機、双腕型ニーダ、流動式混合機、気流型混合機、回転円盤型混合機、ロールミキサー、転動式混合機、スキ型(鋤型)ショベル羽根式混合機(例えば、レディゲミキサーなど)などを挙げることができ、混合の際の速度は高速、低速を問わない。
吸水性組成物の製造において、さらに、必要に応じて、消臭剤、抗菌剤、香料、発泡剤、顔料、染料、可塑剤、粘着剤、界面活性剤、肥料、酸化剤、還元剤、水、塩類、キレート剤、殺菌剤、ポリエチレングリコールやポリエリレンイミンなどの親水性高分子、パラフィンなどの疎水性高分子、ポリエチレンやポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂、ポリエステル樹脂やユリア樹脂などの熱硬化性樹脂等を添加することができる。吸水性組成物100質量部に対して、好ましくは0〜30質量部 、より好ましくは0〜20質量部、さらに好ましくは0〜10質量部添加する等、種々の機能を付与する工程を含んでいてもよい。
このようにして得られた本発明の吸水性組成物を含有せしめることにより各種吸収性物品が得られる。本発明の吸水性組成物は通常粉末であり、例えばペット用のトイレ砂等の吸収性物品には吸水性組成物をそのまま使用することができる。製造方法によっては吸水性組成物の形状は塊状や凝集体となるが破砕したり分級したりしても良い。また粉体を顆粒状やペレット状に成形しても良い。
また紙オムツ、生理用ナプキンやペット用吸水性シート等の吸収物品に利用する場合は、粉末状の吸水性組成物と任意の他の吸収材料とともに成形して使用される。吸収物品の形状は特に限定されないが、好ましくは、シート状、筒状、フィルム状、繊維状であり、特に好ましくはシート状(別称ウェッブ状)である。
例えば大人用紙オムツや生理用ナプキン等の吸収性物品の製造方法を以下に例示する。本発明の吸水性組成物と繊維基材をブレンドないしサンドイッチすることで吸収体を作成し、液透過性を有する基材(表面シート)と液不透過性を有する基材(背面シート)で前記吸収体をサンドイッチして、必要に応じて、弾性部材、拡散層、粘着テープ等を装備することで、吸収性物品を製造することができる。前記繊維基材としては、親水性繊維、例えば、粉砕された木材パルプ、その他、コットンリンターや架橋セルロース繊維、レーヨン、綿、羊毛、アセテート、ビニロン等を例示できる。好ましくはそれらをエアレイドしたものである。また前記吸収体は、密度0.001〜0.50g/cc、坪量0.01〜0.20g/cm2の範囲に圧縮成形されることが好ましい。
本発明の吸水性組成物は、ベントナイト粒子の表面に疎水性ゼオライトを被覆した吸水性組成物を含有していることにより、長時間にわたり優れた消臭性能と、優れた吸収特性を吸収性物品に付与することが出来、吸収性物品に好ましく用いられる。
これら効果の発現の機構については明らかではないが、ベントナイト粒子の表面を疎水性ゼオライトで被覆した構成であるによって優れた効果を得られることから以下のように推定される。臭気源となる尿等の体液がベントナイトにより吸収される際に液中の臭気成分が表面被覆されているゼオライトにより捕捉され、またベントナイトがトラップした液中の臭気が再び放散するのを防止される。また吸水性樹脂を含有する本発明の吸水性組成物はゲル強度を高める効果が得られ、これにより吸水性組成物の通液性と同時に通気性も高まりため消臭効果を長時間にわたり持続できると考えられる。
このように本発明の吸水性組成物を含有する吸収性物品は長時間にわたり、優れた消臭性能と、かつ、安定した吸収特性を示すものである。このような吸収性物品としては、紙オムツや生理用ナプキン、いわゆる失禁パッド等の衛生材料等に使用される。特に近年成長の著しい大人用紙オムツに適用することにより、吸収性物品の中に存在する吸水性組成物が非常に優れた消臭性を有し、かつ、戻り量も少なく、ドライ感が著しいことにより、装着している本人、介護の人々の負担を大きく低減することができる。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
イオン交換水100gをビーカーに入れて撹拌しながら疎水性ゼオライト(水素型ZSM5、SiO2/A12O3モル比50、比表面積425m2/g)10gを徐々に添加して分散液を作成した。小型ニーダに天然ベントナイト精製品(クロミネ工業株式会社クニゲルV1)100gを投入し、回転させながら前記ゼオライト分散液を全量添加して均一になるように撹拌混合した。尚、使用したベントナイトの膨潤力を日本ベントナイト工業会標準試験方法JBAS−104−77に準じて実施した結果、8ml/2gであった。
イオン交換水100gをビーカーに入れて撹拌しながら疎水性ゼオライト(水素型ZSM5、SiO2/A12O3モル比50、比表面積425m2/g)10gを徐々に添加して分散液を作成した。小型ニーダに天然ベントナイト精製品(クロミネ工業株式会社クニゲルV1)100gを投入し、回転させながら前記ゼオライト分散液を全量添加して均一になるように撹拌混合した。尚、使用したベントナイトの膨潤力を日本ベントナイト工業会標準試験方法JBAS−104−77に準じて実施した結果、8ml/2gであった。
得られた湿式混合物を取り出して100℃で12時間乾燥して吸水性組成物A1を得た。吸水性組成物Aはベントナイト100質量部に対して疎水性ゼオライトが10質量部表面被覆されていた。吸水性組成物A1の原料仕様や製造条件等を表1に示した。
(実施例2〜3)
実施例1において疎水性ゼオライトの添加量を変更して表1に示す組成比に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2〜3の吸水性組成物A2〜A3を得た。
実施例1において疎水性ゼオライトの添加量を変更して表1に示す組成比に変更した以外は実施例1と同様にして実施例2〜3の吸水性組成物A2〜A3を得た。
(実施例4〜5)
実施例1において疎水性ゼオライトを分散する溶媒を表1に示すように変更し実施例4ではエタノール50質量%水溶液を実施例5では全量エタノールを用いた以外は実施例1と同様にして実施例4〜5の吸水性組成物A4〜A5を得た。
実施例1において疎水性ゼオライトを分散する溶媒を表1に示すように変更し実施例4ではエタノール50質量%水溶液を実施例5では全量エタノールを用いた以外は実施例1と同様にして実施例4〜5の吸水性組成物A4〜A5を得た。
(比較例1)
実施例1において疎水性ゼオライトを水に分散せずに乾式で混合した以外は実施例1と同様にして吸水性組成物a1を得た。
実施例1において疎水性ゼオライトを水に分散せずに乾式で混合した以外は実施例1と同様にして吸水性組成物a1を得た。
(実施例6〜8)
実施例1において表1に示すようにベントナイト原料、ゼオライトの原料や製造条件を変更して実施例6〜8の吸水性組成物A6〜A8を得た。
実施例1において表1に示すようにベントナイト原料、ゼオライトの原料や製造条件を変更して実施例6〜8の吸水性組成物A6〜A8を得た。
(比較例2)
実施例1で用いたベントナイトをそのまま比較用の吸水性組成物a2とした。
(比較例3)
Y型ゼオライト(水素型、SiO2/A12O3モル比5.1)を比較用の吸水性組成物a3とした。
実施例1で用いたベントナイトをそのまま比較用の吸水性組成物a2とした。
(比較例3)
Y型ゼオライト(水素型、SiO2/A12O3モル比5.1)を比較用の吸水性組成物a3とした。
(比較例4)
実施例1で用いたZSM−5型ゼオライトをそのまま比較用の吸水性組成物a4とした。
<a.吸水性組成物の消臭試験>
実施例1〜6及び比較例1〜4の吸水性組成物を湿潤条件にて以下の消臭試験を実施した。蓋部のシリコンパッキン部からガス採取可能な25mLのバイアル瓶に実施例および比較例の吸水性組成物の粉末試料20mgを入れ、二硫化メチル水溶液(液濃度2mg/kg)を5g添加して蓋をした。25℃で20時間静置してから注射器にてヘッドスペースガスを採取してガスクロマトグラフィにより二硫化メチルの気相ガス濃度を測定した。得られた測定値を下式に代入し、吸水性組成物の消臭効率を算出した。
実施例1で用いたZSM−5型ゼオライトをそのまま比較用の吸水性組成物a4とした。
<a.吸水性組成物の消臭試験>
実施例1〜6及び比較例1〜4の吸水性組成物を湿潤条件にて以下の消臭試験を実施した。蓋部のシリコンパッキン部からガス採取可能な25mLのバイアル瓶に実施例および比較例の吸水性組成物の粉末試料20mgを入れ、二硫化メチル水溶液(液濃度2mg/kg)を5g添加して蓋をした。25℃で20時間静置してから注射器にてヘッドスペースガスを採取してガスクロマトグラフィにより二硫化メチルの気相ガス濃度を測定した。得られた測定値を下式に代入し、吸水性組成物の消臭効率を算出した。
消臭効率(%)=100×(1−A/B)
なお、上記式中、Aは各吸水性組成物試料の測定されたガス濃度値を示し、Bは吸水性組成物を添加しないブランクの臭気成分ガス濃度を示す。また、消臭効果を明確とするために比較例4については試料重量を変更して試験しており、条件及び試験結果を表2に示した。
なお、上記式中、Aは各吸水性組成物試料の測定されたガス濃度値を示し、Bは吸水性組成物を添加しないブランクの臭気成分ガス濃度を示す。また、消臭効果を明確とするために比較例4については試料重量を変更して試験しており、条件及び試験結果を表2に示した。
いずれの試験においても試料は臭気成分含有水溶液に完全に浸かっている湿潤条件での試験であるにもかかわらず、本発明の吸水性組成物は高い消臭効果を有しておりヘッドスペースの二硫化メチル濃度を90%以上の高効率で除去できた。比較例1のベントナイトと疎水性ゼオライトを単に乾式で混合しただけでは本発明の効果が得られないのは明確である(試験NO.6)。比較例2のベントナイト単独及び比較例3のSiO2/Al2O3が低いゼオライトでは消臭効果はほとんどない(試験No.10、11)。一方、試験No.12〜14に示したように比較例4の疎水ゼオライトを単独で使用する場合は大量に添加すれば高い消臭効果が得られるが使用量を減らすと急激に消臭効率の低下が見られる。上記試験結果より本発明の構成とすることによりゼオライトの使用量を約1/100まで低減しても従来と同等以上の消臭効果が得られことを示している。
(参考例1)
本発明で使用する吸水性樹脂を以下の方法で製造した。75モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度38質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.4gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を窒素ガス雰囲気下で30分間脱気した。次いで、シグマ型羽根を2本有する内容積10Lのジャケット付きステンレス製双腕型ニーダに蓋を付けて形成した反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜80℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は、その径が約5mmの粒子に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、150℃で90分間熱風乾燥した。次いで、乾燥物を振動ミルで粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂前駆体を得た。
本発明で使用する吸水性樹脂を以下の方法で製造した。75モル%の中和率を有するアクリル酸ナトリウムの水溶液5500g(単量体濃度38質量%)に、ポリエチレングリコールジアクリレート(エチレンオキシドの平均付加モル数8)3.4gを溶解し反応液とした。次に、この反応液を窒素ガス雰囲気下で30分間脱気した。次いで、シグマ型羽根を2本有する内容積10Lのジャケット付きステンレス製双腕型ニーダに蓋を付けて形成した反応器に、上記反応液を供給し、反応液を30℃に保ちながら系を窒素ガス置換した。続いて、反応液を撹拌しながら、過硫酸ナトリウム2.46g及びL−アスコルビン酸0.10gを添加したところ、凡そ1分後に重合が開始した。そして、30℃〜80℃で重合を行い、重合を開始して60分後に含水ゲル状重合体を取り出した。得られた含水ゲル状重合体は、その径が約5mmの粒子に細分化されていた。この細分化された含水ゲル状重合体を50メッシュ(目の大きさ300μm)の金網上に広げ、150℃で90分間熱風乾燥した。次いで、乾燥物を振動ミルで粉砕し、さらに20メッシュ(目の大きさ850μm)の金網で分級、調合することにより、不定形破砕状の吸水性樹脂前駆体を得た。
上記吸水性樹脂前駆体100質量部に、プロピレングリコール1質量部と、エチレングリコールジグリシジルエーテル0.05質量部、イソプロピルアルコール1質量部と、水3質量部とからなる表面架橋剤を混合した。上記の混合物を210℃で55分間加熱処理することにより吸水性樹脂Z1を得た。
(実施例9)
参考例1で得られた吸水性樹脂Z1が97質量部と実施例1で得られた吸水性組成物A1が3質量部をニーダで乾式混合することによって吸水性樹脂を含有する吸水性組成物B1を得た。その内容を表3に示した。
参考例1で得られた吸水性樹脂Z1が97質量部と実施例1で得られた吸水性組成物A1が3質量部をニーダで乾式混合することによって吸水性樹脂を含有する吸水性組成物B1を得た。その内容を表3に示した。
(実施例10〜16、比較例5〜9)
実施例9において吸水性組成物の種類、配合比率を表3に示すように変更して実施例10〜16の本発明の吸水性樹脂を含有する吸水性組成物B2〜B8及び比較例5〜9の吸水性組成物b1〜b5を得た。
<b.吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の無加圧下の吸収倍率測定試験>
吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の試料0.2gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、25℃に調温した0.9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に浸漬した。60分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて250Gで3分間水切りを行った後、袋の重量W2(g)を測定した。また、同様の操作を吸水性組成物を添加しないブランクで行い、そのときの重量W1(g)を測定した。これら重量W1、W2 から、次式、に従って吸収倍率(g/g)を算出した。
吸収倍率(g/g)=[重量W2−重量W1]/試料の重量
実施例9〜16及び比較例5〜9の吸水性組成物の吸収倍率の測定結果を表3に示した。
<c.吸水性樹脂を含有する吸水性組成物のゲル安定性試験>
0.005質量%のL−アスコルビン酸を含む人工尿(人工尿組成:尿素95g、塩化ナトリウム40g、硫酸マグネシウム5g、塩化カルシウム5g、イオン交換水4855g)を用いて、100mlの蓋付きプラスチック容器中で各吸水性組成物2gを25倍に膨潤させ、温度37℃相対湿度90%の雰囲気下に所定時間放置した。16時間後の膨潤ゲルの様子を目視および触感で以下の判定基準で評価し、試験結果を表3に示した。
○:ゲルはしっかりしている
△:ゲルはやや軟化している
×:ゲルは完全に崩壊している
<d.吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の消臭試験>
蓋部のシリコンパッキン部からガス採取可能な25mLのバイアル瓶に実施例および比較例の吸水性組成物200mgを入れ、イソ酪酸を0.02質量%を含む生理食塩水(塩化ナトリウム0.9質量%)を5cc添加して蓋をした。25℃で20時間静置してから注射器にてヘッドスペースガスを採取してガスクロマトグラフィによりイソ酪酸の気相ガス濃度を測定した。得られた測定値を下式に代入し、吸水性組成物の消臭効率を算出した。
実施例9において吸水性組成物の種類、配合比率を表3に示すように変更して実施例10〜16の本発明の吸水性樹脂を含有する吸水性組成物B2〜B8及び比較例5〜9の吸水性組成物b1〜b5を得た。
<b.吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の無加圧下の吸収倍率測定試験>
吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の試料0.2gを不織布製の袋(60mm×60mm)に均一に入れ、25℃に調温した0.9質量%塩化ナトリウム水溶液(生理食塩水)中に浸漬した。60分後に袋を引き上げ、遠心分離機を用いて250Gで3分間水切りを行った後、袋の重量W2(g)を測定した。また、同様の操作を吸水性組成物を添加しないブランクで行い、そのときの重量W1(g)を測定した。これら重量W1、W2 から、次式、に従って吸収倍率(g/g)を算出した。
吸収倍率(g/g)=[重量W2−重量W1]/試料の重量
実施例9〜16及び比較例5〜9の吸水性組成物の吸収倍率の測定結果を表3に示した。
<c.吸水性樹脂を含有する吸水性組成物のゲル安定性試験>
0.005質量%のL−アスコルビン酸を含む人工尿(人工尿組成:尿素95g、塩化ナトリウム40g、硫酸マグネシウム5g、塩化カルシウム5g、イオン交換水4855g)を用いて、100mlの蓋付きプラスチック容器中で各吸水性組成物2gを25倍に膨潤させ、温度37℃相対湿度90%の雰囲気下に所定時間放置した。16時間後の膨潤ゲルの様子を目視および触感で以下の判定基準で評価し、試験結果を表3に示した。
○:ゲルはしっかりしている
△:ゲルはやや軟化している
×:ゲルは完全に崩壊している
<d.吸水性樹脂を含有する吸水性組成物の消臭試験>
蓋部のシリコンパッキン部からガス採取可能な25mLのバイアル瓶に実施例および比較例の吸水性組成物200mgを入れ、イソ酪酸を0.02質量%を含む生理食塩水(塩化ナトリウム0.9質量%)を5cc添加して蓋をした。25℃で20時間静置してから注射器にてヘッドスペースガスを採取してガスクロマトグラフィによりイソ酪酸の気相ガス濃度を測定した。得られた測定値を下式に代入し、吸水性組成物の消臭効率を算出した。
消臭効率(%)=100×(1−A/B)
なお、上記式中、Aは各吸水性組成物試料の測定されたガス濃度値を示し、Bは吸水性組成物を添加しないブランクの臭気成分ガス濃度を示す。各試料の試験結果を表3に示した。
なお、上記式中、Aは各吸水性組成物試料の測定されたガス濃度値を示し、Bは吸水性組成物を添加しないブランクの臭気成分ガス濃度を示す。各試料の試験結果を表3に示した。
表3の結果より本発明の吸水性樹脂を含有する吸水性組成物は吸収倍率、ゲル安定性、消臭効率のいずれの機能においても良好な特性を有している。
(実施例17)
実施例9で得られた吸水性組成物B1を40質量部と、木材粉砕パルプ60質量部とを、ミキサーを用いて乾式混合した。次いで、得られた混合物を、400メッシュ(目の大きさ38μm)に形成されたワイヤースクリーン上にバッチ型空気抄造装置を用いて空気抄造することにより、130mm×400mmの大きさのウェブに成形した。さらに、このウェブを圧力196.14kPaで5秒間プレスすることにより、坪量が約0.05g/cm2の吸収体を得た。
実施例9で得られた吸水性組成物B1を40質量部と、木材粉砕パルプ60質量部とを、ミキサーを用いて乾式混合した。次いで、得られた混合物を、400メッシュ(目の大きさ38μm)に形成されたワイヤースクリーン上にバッチ型空気抄造装置を用いて空気抄造することにより、130mm×400mmの大きさのウェブに成形した。さらに、このウェブを圧力196.14kPaで5秒間プレスすることにより、坪量が約0.05g/cm2の吸収体を得た。
続いて、液不透過性のポリプロピレンからなる、いわゆる背面シート、上記吸収体、および、液透過性のポリプロピレンからなる不織布の表面シートを、両面テープを用いてこの順に互いに貼着することにより、吸収性物品(大人用の紙オムツのパッドタイプ)C1を得た。この吸収性物品C1の質量は50gであった。
(実施例18〜19、比較例10〜12)
実施例17において吸水性組成物を表4に示すものに変更した以外は実施例17と同様にして実施例18〜19の本発明の吸収性物品C2〜C3 、及び比較例10〜12の比較用吸収性物品c1〜c3をそれぞれ得た。
<e.吸収性物品の消臭試験>
吸収性物品を10×10cmの大きさに切断し、蓋付きの250mlのポリプロピレンカップに入れた。この容器に、成人から採取した尿50gを入れ、蓋をして容器全体を37℃に保った。6時間後に蓋を開け、カップの上部(約3cmの位置)から成人20名のパネラーが臭いを嗅き、その強度を以下の6段階臭気強度表示法により示した。各人の試験結果を平均し、その値を消臭性能とし臭気強度測定結果を表4に示した。
臭気強度0:無臭
臭気強度1:やっと感知できるにおい
臭気強度2:何のにおいであるかわかる弱いにおい
臭気強度3:らくに感知できるにおい
臭気強度4:強いにおい
臭気強度5:強烈なにおい
実施例17において吸水性組成物を表4に示すものに変更した以外は実施例17と同様にして実施例18〜19の本発明の吸収性物品C2〜C3 、及び比較例10〜12の比較用吸収性物品c1〜c3をそれぞれ得た。
<e.吸収性物品の消臭試験>
吸収性物品を10×10cmの大きさに切断し、蓋付きの250mlのポリプロピレンカップに入れた。この容器に、成人から採取した尿50gを入れ、蓋をして容器全体を37℃に保った。6時間後に蓋を開け、カップの上部(約3cmの位置)から成人20名のパネラーが臭いを嗅き、その強度を以下の6段階臭気強度表示法により示した。各人の試験結果を平均し、その値を消臭性能とし臭気強度測定結果を表4に示した。
臭気強度0:無臭
臭気強度1:やっと感知できるにおい
臭気強度2:何のにおいであるかわかる弱いにおい
臭気強度3:らくに感知できるにおい
臭気強度4:強いにおい
臭気強度5:強烈なにおい
本発明により得られた吸水性組成物は、おむつなどの吸収性物品に使用された場合、従来品に比べて優れた消臭性能を示し、かつ吸収性能にも優れている吸収性物品を提供することができる。さらに本発明により得られた吸水性組成物を使用した吸収性物品は、優れた消臭性能、吸収性能を有することから、消費者の吸収性物品に対する不快感や不信感を低減できるという効果を奏する。
Claims (6)
- ベントナイトの粒子表面にSiO2/Al2O3モル比が20以上である疎水性ゼオライトを被覆したことを特徴とする吸水性組成物。
- ベントナイト100質量部に対して疎水性ゼオライトが0.1〜50質量部の比率であることを特徴とする請求項1記載の吸水性組成物。
- 前記疎水性ゼオライトはSiO2/Al2O3のモル比が40〜90の範囲にあるZSM−5である請求項1または2に記載の吸水性組成物。
- 前記吸水性組成物はさらに吸水性樹脂を含有している請求項1〜3記載の吸水性組成物。
- 請求項1〜4に記載の吸水性組成物を含有する吸収性物品。
- SiO2/Al2O3のモル比が20以上の疎水性ゼオライトの分散液にベントナイトの粒子を投入し、湿式混合した後に乾燥処理してベントナイト粒子の表面に疎水性ゼオライトを被覆することを特徴とする吸水性組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006059225A JP2007238662A (ja) | 2006-03-06 | 2006-03-06 | 吸水性組成物、吸水性物品及び吸水性組成物の製造方法 |
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2006
- 2006-03-06 JP JP2006059225A patent/JP2007238662A/ja active Pending
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