JP2007238617A - モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩から組成される混合物、それの使用及び製造方法 - Google Patents

モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩から組成される混合物、それの使用及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲン含有率が極めて低いかまたはハロゲンを事実上含まないモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸の(金属)塩を提供する。
【解決手段】モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び更に別の成分から組成される混合物であって、A) 次式(I)
Figure 2007238617

[式中、XはCa、Al、Znであり、Yはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル等であるか、あるいはX及びYはそれぞれCa、Al、Znであり、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、H、メチル、エチル、n-プロピル等である]で表されるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩98〜100重量%、及びB)ハロゲン0〜2重量%、を含み、この際、上記成分の合計は常に100重量%である、上記混合物、並びにこれらの製造法及び使用に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、優先権主張の基礎となる2006年3月7日に出願されたドイツ特許出願第10 2006 010 352.1号明細書に記載されたものである。この出願明細書の内容は、本明細書に全て掲載されたものとする。
モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び更に別の成分から組成される混合物、それの製造方法及び使用。
本発明は、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び更に別の成分から組成される混合物、それの製造方法及び使用法に関する。
多くのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及びこれらの誘導体、中でもそれらの塩が既知である。これらは主に難燃剤として使用されている。それらの製造には様々な方法を使用することができる。
米国特許第6,753,363号明細書は、例えば、アルミニウム-3-(メチルヒドロキシホスフィニル)プロピオネートを添加して難燃性化された難燃性ポリアセタール樹脂を開示している。
モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩の他の使用法は、向上した透明性及び有利な機械的特性を有するポリマー用の添加剤及び光学材料の製造のための添加剤である。
反応させて対応する塩とすることができるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸誘導体の製造には様々な方法が知られている。
従来技術には、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸またはそれの無水物を、亜ホスホン酸ジハライド(ジハロホスフィン)と活性化したオレフィン性化合物、例えばアクリル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘導体と反応させることによって得る方法について多く記載されている(Houben-Weyl, volume 12/1, p.230; V. K. Khajrullin, F. M. Kondrat'eva and A. N. Pudovik, Z. obsc. Chim. 38, 291-294 (1968); ドイツ特許出願公開第2 528 420号明細書、特開平05-194 562号公報)。
上記の従来技術の欠点は、合成の結果、ハロゲン含有副生成物が生ずることである。このハロゲン含有化合物は、炭素またはリンに化学的に結合した第7主族の原子、特にフッ素、塩素、臭素及びヨウ素が存在する化合物である。他のハロゲン含有化合物は、ハライドアニオンを含む塩である。ハロゲン含有化合物、特に塩素含有化合物は、しばしばハロゲン不含の化合物と比べて多くの場合に腐食性が強い。難燃剤として使用した場合のハロゲン含有化合物の欠点は、腐食性でかつ有毒のガスが火災の際に発生する恐れがあることである。そのため、この主の化合物を難燃剤として使用することは少なくとも問題があるか、または実際には全く不可能である。
最もよく使用される亜ホスホン酸ジハライドはメチルジクロロホスフィンである。メチルジクロロホスフィンは、従来は、塩化アルミニウムの存在下に三塩化リンと塩化メチルから非常に複雑な合成法によって製造されてきた(Houben-Weyl, volume 12/1, p.306)。この反応は発熱性が非常に高く、工業的な条件下には制御することが困難である。更に、様々な副生成物、特にハロゲン含有副生成物が生じ、そして上に記載の原料それ自体の一部と同じく、これらは有毒及び/または腐食性であり、すなわち非常に望ましくないものである。これらの原料及びそれから得られる副生成物の使用は、腐食及び環境不適合性の点から望ましくない。
モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸の合成のための他の方法は、ビス(トリメチルシリル)ホスホナイト(HP(OSiMe3)2)とα,β-不飽和カルボン酸成分との反応、その後のアルブーゾブ反応によるアルキルハライドとのアルキル化、及び対応するジアルキルホスフィン酸を与える加アルコール分解に基づく(Kurdyumova, N. R.; Rozhko, L. F.; Ragulin, V. V.; Tsvetkov, E. N.; Russian Journal of General Chemistry (Translation of Zhurnal Obshchei Khimii) (1997), 67(12), 1852-1856)。この合成経路もまた、ハロゲン含有化合物の使用が必要であるという欠点を有する。この場合に原料として使用されるビス(トリメチルシリル)ホスホナイトは、ヘキサメチルジシラザンとの反応を介して次亜リン酸カリウムまたは次亜リン酸アンモニウムから得られる。ヘキサメチルジシラザンは工業的な量では得ることができず、その使用は費用効果的ではない。なぜならば、それの製造は同様に煩雑だからである。この合成経路は、正真正銘ハロゲンを含まないモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び可能なそれの誘導体の経済的で費用効果的な製造には使用できない。
それ故、本発明の課題の一つは、ハロゲン含有率が極めて低いかまたはハロゲンを事実上含まないモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸の(金属)塩を提供することである。
この課題は、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び更に別の成分から組成される混合物であって、
A) 98〜100重量%の割合の、次式(I)で表されるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩:
Figure 2007238617
[式中、X及びYは異なり、Ca、AlまたはZnであり、そしてYはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、フェニル、2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、及び/または6-ヒドロキシヘキシル、アリル及び/またはグリセロールであるか、あるいはX及びYは異なり、Mg、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Cu、Ni、Li、Na、K、H、及び/またはプロトン化された窒素塩基であるか、あるいはX及びYは同一かまたは異なり、それぞれCa、AlまたはZnであり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、及びR7は、同一かまたは異なり、互いに独立してH、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル及び/またはフェニルである]
及び
B) 0〜2重量%の割合のハロゲン、
を含み、この際上記成分の合計は常に100重量%である、上記混合物によって達成される。
上記混合物は、好ましくは、式(I)のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩を99.9995〜100重量%の割合で及びハロゲンを0〜0.0005重量%の割合で含む。
上記モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩は、好ましくは、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸カルシウム(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸セリウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸 アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸亜鉛(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)酪酸亜鉛(II)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)ペンタン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2,3-ジヒドロキシプロピルエステル、及び/または3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)のアリルエステルである。
上記の課題はまた、請求項1〜3の一つまたはそれ以上に記載の混合物の製造方法であって、該方法の段階1において、次式II
Figure 2007238617
[式中、XはH、Na、KまたはNH4である]
で表される次亜リン酸もしくはその塩(成分C)を、遊離基開始剤の存在下に、次式III
Figure 2007238617
[式中、R5、R6及びR7は式Iにおいて定義した通りであり、そしてZはH、C1-18-アルキルもしくはC6-18-アリールであるか、またはYである]
で表されるα,β-不飽和カルボン酸誘導体(成分D)、及び次式(IV)
Figure 2007238617
[式中、R1、R2、R3及びR4は式Iにおいて定義された通りである]
で表されるオレフィン(成分E)と反応させ、そして該方法の第2段階において、得られたモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそのアルカリ金属塩を、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mnの金属化合物及び/またはプロトン化された窒素塩基と反応させて、上記式Iのこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩及び/または窒素化合物とすることを含む、上記方法によっても達成される。
好ましくは、XはHであり、そしてZは、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ヒドロキシエチル、またはヒドロキシプロピルである。
上記方法は、好ましくは、該方法の段階1において、ステップ1として、成分Cを、遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させてアルキル亜ホスホン酸を生成し、そしてステップ2として、得られた反応液をアルコールでエステル化し、そして製造された亜ホスホン酸エステルを蒸留して取り出し、次いでステップ3としてこれを遊離基開始剤もしくは塩基性開始剤の存在下に成分Dと反応させ、次いで該方法の段階2を行う方法である。
ステップ2において、アルキル亜ホスホン酸を、式M-OH(Mは炭素原子数1〜10の線状もしくは分枝状アルキル基である)の線状または分枝状アルコールで直接エステル化することが好ましい。
上記アルコールが、n-ブタノール、イソブタノールまたはエチルヘキサノールであることが好ましい。成分Cは、次亜リン酸のアンモニウムまたはナトリウム塩であることが好ましい。
開始剤が、遊離基性、アニオン性、カチオン性または光化学的な開始剤であることが好ましい。
開始剤が、過酸化物生成化合物及び/またはパーオキソ化合物、例えば過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化リチウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、パーオキソ二硫酸ナトリウム、パーオキソホウ酸カリウム、過酢酸、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ-tert-ブチル、及び/またはパーオキソ二硫酸であるか、及び/またはアゾ化合物、例えばアゾジイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び/または2,2’-アゾビス(N,N’-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドであることが好ましい。
α,β-不飽和カルボン酸及びα,β-不飽和カルボン酸誘導体が、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、クロトン酸、クロトン酸エチル、チグリン酸(トランス-2,3-ジメチルアクリル酸)、(トランス-)2-ペンテン酸、フラン-2-カルボン酸、及び/またはチオフェン-2-カルボン酸であることが好ましい。
オレフィン(成分E)がエチレン、プロピレン、n-ブテン及び/またはイソブテンまたはこれらの任意の望ましい混合物、1-ヘキセン、1-ヘプテン及び/または1-オクテンであるか、またはアリルアルコール、アリルアミン、アリルベンゼン、アリルアニソール、スチレン、α-メチルスチレン、4-メチルスチレン、及び/または酢酸ビニルであることが好ましい。
成分Cと成分D及び/またはEとの反応を50〜150℃の温度で行うことが好ましい。
該方法の他の好ましい手順は、該方法の段階1において、ステップ1として、成分Cをケトンと反応させて1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートとし、この1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートを、ステップ2として、遊離基開始剤の存在下に成分Dと反応させ、次いでステップ3として、ケトンを除去し、そして得られた反応混合物を、ステップ4として、遊離基開始剤の存在下に、成分Eと反応させ、次いで該方法の段階2を行うことを含む。
他の態様は、該方法の段階1において、ステップ1として成分Cをケトンと反応させて1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートとし、この1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートをステップ2として遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させ、次いでステップ3としてケトンを除去し、そして得られた反応混合物を、ステップ4として、遊離基開始剤の存在下に成分Dと反応させ、次いで該方法の段階2を行うことを含む。
該方法の段階2の金属化合物は、好ましくは水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム類、硫酸亜鉛7水和物、塩化マグネシウム6水和物、及び/または塩化カルシウム2水和物である。
該方法の段階2での反応は、好ましくは、20〜150℃の温度で行われる。
また本発明は、請求項1〜3の一つまたはそれ以上に記載の混合物を、難燃剤として、もしくは難燃剤の製造のために、または難燃性成形材料中にまたは難燃性成形体、難燃性フィルム、難燃性フィラメント及び難燃性繊維中に使用することも提供する。
上記難燃性成形材料または成形体、フィルム、フィラメント及び繊維は、請求項1〜3の一つまたはそれ以上に記載の混合物を1〜50重量%の割合で、ポリマーまたはポリマー混合物を1〜99重量%の割合で、添加剤を0〜60重量%の割合で、及びフィラーを0〜60重量%の割合で含み、この際、これらの成分の合計は常に100重量%であることが好ましい。
本発明の混合物は、好ましくは、
A) 99.9995〜100重量%の割合の3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸カルシウム(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸セリウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸亜鉛(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)酪酸亜鉛(II)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)-プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)ペンタン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル、3- (エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2,3-ジヒドロキシプロピルエステル、及び/または3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)のアリルエステル、
及び
B)0〜0.0005重量%の塩素
を含む。
原則的に、本発明は、
A) 98〜100重量%の割合の次式(I)で表されるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩、
Figure 2007238617
[式中、Xは、第1主族〜第4主族の金属、遷移金属の金属、またはSb、Bi及びCe、及び/またはプロトン化された窒素塩基であり、
Yは、H、C1-C18-アルキル、C6-C18-アリール、C6-C18-アラルキル、C6-C18-アルキルアリール、(CH2)kOH、CH2-CHOH-CH2OH、(CH2)kO(CH2)kH、(CH2)k-CH(OH)-(CH2)kH、(CH2-CH2O)kH、(CH2-C[CH3]HO)kH、(CH2-C[CH3]HO)k(CH2-CH2O)kH、(CH2-CH2O)k(CH2-C[CH3]HO)H、(CH2-CH2O)k-アルキル、(CH2-C[CH3]HO)k-アルキル、(CH2-C[CH3]HO)k(CH2-CH2O)k-アルキル、(CH2-CH2O)k(CH2-C[CH3]HO)O-アルキル、(CH2)k-CH=CH(CH2)kH、(CH2)kNH2、(CH2)kN[(CH2)kH]2であり、この際、kは0から100の整数、好ましくは2〜10の整数であるか、あるいは
Yは、Xと同じく定義され、この際、X及びYは同一であるか、または二つの異なる金属であり、
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7は、同一か異なり、互いに独立して、H、C1-C18-アルキル、C6-C18-アリール、C6-C18-アラルキル、C6-C18-アルキルアリール、CN、CHO、OC(O)CH2CN、CH(OH)C2H5、CH2CH(OH)CH3、9-アントラセン、2-ピロリドン、(CH2)mOH、(CH2)mNH2、(CH2)mNCS、(CH2)mNC(S)NH2、(CH2)mSH、(CH2)mS-2-チアゾリン、(CH2)mSiMe3、C(O)R8、(CH2)mC(O)R8、CH=CH-R8、CH=CH-C(O)R8であり、この際R8は、C1-C8-アルキルまたはC6-C18-アリールであり、そして
mは、0〜10の整数、好ましくは1〜10の整数である]
及び
B)0〜2重量%のハロゲン、
を含み、この際、上記成分の合計は常に100重量%である、
混合物も含む。
上記混合物は、99〜100重量%の割合の上記式(I)のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び0〜1重量%の割合のハロゲンも含む。
上記混合物は、99.99〜100重量%の上記式(I)のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び0〜0.01重量%のハロゲンも含む。
C6-C18-アリール、C6-C18-アラルキル及びC6-C18-アルキルアリール基が、SO3X2、-C(O)CH3、OH、CH2OH、CH3SO3X2、PO3X2、NH2、NO2、OCH3、SH、及び/またはOC(O)CH3によって置換されていることが好ましい。
R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、同一かもしくは異なることができ、そして互いに独立してH、C1-C6-アルキル及び/またはアリールである。
X及びYが、同一かまたは異なり、それぞれMg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mn、Cu、Ni、Li、Na、K、H、及び/またはプロトン化された窒素塩基であることが好ましく、これは、それゆえ、X及びYが、同一の金属カチオンであるかまたは二種の異なる金属カチオンであり得ることを意味する。
X及びYのそれぞれが、同一かまたは異なり、Ca、AlまたはZnであることが好ましい。
X及びYが異なり、XがCa、AlまたはZnであり、そしてYが、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、フェニル、エチレングリコール、プロピルグリコール、ブチルグリコール、ペンチルグリコール、ヘキシルグリコール、アリル、及び/またはグリセロールであることが好ましい。
他の好適な化合物は、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)ペンタン酸アルミニウム(III)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)ペンタン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシプロピルエステル、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシプロピルエステル、及び/または3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2,3-ジヒドロキシプロピルエステルである。
また上記の課題は、請求項1〜4の一つまたはそれ以上に記載の混合物の製造方法であって、該方法の第1段階において、下記式II
Figure 2007238617
[式中、XはH、Na、KまたはNH4である]
で表される次亜リン酸もしくはその塩(成分C)を、遊離基開始剤の存在下に、次式III
Figure 2007238617
[式中、R5、R6及びR7は式Iにおいて定義した通りであり、そしてZは、H、C1-18-アルキルもしくはC6-18-アリールであるかまたはYである]
で表されるα,β-不飽和カルボン酸誘導体(成分D)及び次式IV
Figure 2007238617
[式中、R1、R2、R3及びR4は式Iにおいて定義した通りである]
で表されるオレフィン(成分E)と反応させ、そして該方法の第二段階において、得られたモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそのアルカリ金属塩を、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mnの金属化合物及び/またはプロトン化された窒素塩基と反応させて、式Iで表されるこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩及び/または窒素化合物を生成させることを含む、上記方法によっても達成される。
該方法の実行は、好ましくは、該方法の第一段階において、該方法の第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に成分Dと反応させ、そして該方法の第2ステップとして、得られた反応液を同様に遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させることによって行われる。
また、該方法の段階1において、該方法の第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させ、そして該方法の第2ステップとして得られた反応液を同様に遊離基開始剤の存在下に成分Dと反応させることも好ましい。
成分C、D及びEの次のモル比を使用することが好ましい。
Figure 2007238617
式中、Cは式IIの次亜リン酸またはそれの塩であり、Dは、式IIIのα,β-不飽和カルボン酸誘導体またはα,β-不飽和カルボン酸であり、Eは、式IVのオレフィンであり、そしてAは、式Iのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩であり、そして更に
Figure 2007238617
式中、α=1〜3、0.01≦xk、及びyk≦α、p=0.5〜3であり、そしてnは1〜100である。
該方法の実行は、該方法の第1段階において、第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に部分量xkDの成分Dと反応させ、得られた反応液を第2ステップとして遊離基開始剤の存在下に全量の成分Eと反応させ、そして得られた反応液を第3ステップとして遊離基開始剤の存在下に残りの量(α-xn)Dの成分Dと反応させて行うことが好ましい。
更に、該方法の実行は、該方法の第1段階において、第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に部分量ykEの成分Eと反応させ、得られた反応液を第2ステップとして遊離基開始剤の存在下に全量の成分Dと反応させ、そして得られた反応液を第3ステップとして遊離基開始剤の存在下に残りの量(α-yn)Eの成分Eと反応させることによっても行うことができる。
更に該方法の実行は、該方法の第1段階において、第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に部分量xkDの成分Dと反応させ、そして得られた反応液を第2ステップとして遊離基開始剤の存在下に部分量ykEの成分Eと反応させ、この際、第1ステップ及び第2ステップの交代数は各々の部分量を消費するのに充分なものとすることによっても行うことができる。
他の態様では、該方法の第1段階において、第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に部分量ykEの成分Eと反応させ、そして得られた反応液を第2ステップとして遊離基開始剤の存在下に部分量xkDの成分Dと反応させ、この際、第1ステップ及び第2ステップの交代数は各々の部分量を消費するのに充分なものとする。
更に別の手順では、該方法の第1段階において、第1ステップとして、成分Cを遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させてアルキル亜ホスホン酸とし、そして第2ステップとして、得られた反応液をアルコールでエステル化し、そしてこの際生じた亜ホスホン酸エステルを蒸留して取り出し、次いで第3ステップとして遊離基開始剤または塩基性開始剤の存在下に成分Dと反応させて、次いで該方法の段階2を行う。
遊離基開始剤の使用量が、リン含有化合物を基準にして0.001〜10モル%であることが好ましい。
遊離基開始剤の供給速度が、リン含有化合物を基準にして1時間あたり0.01〜10モル%の開始剤であることが好ましい。
オレフィンと次亜リン酸塩及び/または次亜リン酸との比率(モル基準)が1:3〜3:0.5であることが好ましい。
オレフィンと次亜リン酸塩及び/または次亜リン酸との比率(モル基準)が1.5:3〜2.5:1であることが特に好ましい。
成分Eとしてのオレフィンとの反応が、1〜100barの使用したオレフィンの圧力下で行われることが好ましい。
成分Eとしてのオレフィンとの反応が、2〜50barの使用したオレフィンの圧力下に行われることが特に好ましい。
成分Cと成分D及び/またはEとの反応が0〜250℃の温度下に行われることが好ましい。
成分Cと成分D及び/またはEとの反応が20〜200℃の温度下に行われることが好ましい。
使用するケトンが、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、イソブチルメチルケトン、3-ヘキサノン、2-ヘプタノン、3-ヘプタノン、4-ヘプタノン、5-メチル-2-ヘキサノン、2-オクタノン、3-オクタノン、または5-メチル-3-ヘプタノンを含むことが特に好ましい。
該方法の段階2で使用する金属化合物が、金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水酸化物、金属硫酸塩、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物及び/または金属アルコキシドであることが好ましい。
該方法の段階2において反応を80〜120℃の温度で行うことが特に好ましい。
該方法の段階2において反応を水性媒体中で行うことが好ましい。
本発明の方法は、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩を完全にハロゲン不含の形で得ることを可能とし、この際、それのハロゲン不含の程度は、従来技術では達成できないレベルである。
本発明の方法は、最初からハロゲン不含の原料を使用し、その結果、最終生成物も同様に完全にハロゲン不含であるという利点を有する。ハロゲンの含有率は、もし仮に存在していたとしても、検出限界以下である。これに対して、従来知られる方法の全ては、各々の最終生成物において実質的により高いハロゲン含有率をまねく。
本発明は、また、請求項1〜4の一つまたはそれ以上の混合物を、難燃剤としてまたは難燃剤の製造に使用することも提供する。
上記難燃剤は、請求項1〜3の一つもしくはそれ以上に記載の混合物を0.1〜90重量%、及び更に別の添加剤を0.1〜50重量%の割合で含み、この際、これらの成分の合計が常に100重量%であることが好ましい。
上記難燃剤は、請求項1〜3の一つもしくはそれ以上に記載の混合物を10〜80重量%、及び更に別の添加剤を10〜40重量%の割合で含み、この際、これらの成分の合計は常に100重量%であることが特に好ましい。
また本発明は、請求項1〜3の一つまたはそれ以上に記載の混合物を難燃性成形材料に使用することも提供する。
上記難燃性成形材料は、請求項1〜3の一つもしくはそれ以上に記載の混合物を5〜30重量%、ポリマーまたはポリマー混合物を5〜9重量%、添加剤を5〜40重量%、及びフィラーを5〜40重量%の割合で含み、この際、これらの成分の合計が常に100重量%であることが好ましい。
更に本発明は、請求項1〜3の一つまたはそれ以上に記載の混合物を、難燃性成形体、難燃性フィルム、難燃性フィラメント及び難燃性繊維中に難燃剤として使用することにも関する。
上記成形体、フィルム、フィラメント及び繊維が、請求項1〜3の一つまたはそれ以上に記載の混合物を5〜30重量%、ポリマーまたはポリマー混合物を5〜90重量%、添加剤を5〜40重量%、及びフィラーを5〜40重量%の割合で含み、この際、これらの成分の合計が常に100重量%であることが好ましい。
上記の添加剤は、好ましくは、酸化防止剤、耐電防止剤、発泡剤、更に別の難燃剤、熱安定剤、耐衝撃性改良剤、加工助剤、潤滑剤、光安定剤、アンチドリップ剤、相溶化剤、強化材、核形成剤、レーザーマーキングのための添加剤、加水分解安定剤、連鎖延長剤、有色顔料及び/または可塑剤である。
XがYの場合は、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸と金属とのモル比は1:1または1:2であることができる。
本発明においては、ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味し、態様の一つでは塩素を意味する。
モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸の塩を製造することができ、ハロゲンの関与を最小にして簡単で費用効果的な方法で行うことができ、そして高純度の単一の生成物を与える方法に対する要望がある。この方法は、従来公知の方法と比べて、環境技術の面からも顕著に優れているべきである。
それゆえ、本発明の更に別の課題の一つは、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸の塩を製造することができ、従来技術の上記の欠点を回避し、そして次亜リン酸もしくはそれの塩を原料とする方法を提供することである。
本発明の方法は、従来技術と比べてかなりの利点を有する。なぜならば、本方法は、亜ホスホン酸ジハライド及び他のハロゲン含有化合物の使用を完全に回避するからである。これによって、本発明によるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸の塩は、従来得ることができたモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩よりも腐食性も低い。より低い腐食性は、製造工程における取り扱い上だけでなく、難燃剤として使用する際の取り扱いの上でも有利である。
本方法の段階1では、成分Cを、遊離基開始剤の存在下に、溶剤中で成分D及びEと反応させる。この際、成分D及びEは、同時ではなくて、各々別々に(順番にもしくは相前後して)供給される。
使用する成分Dが遊離のカルボン酸ではなく、カルボン酸エステルの場合は、遊離のカルボン酸を得るためには、上記の反応の前または後に加水分解を行う必要がある。
驚くべきことに、上記モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸は、α,β-不飽和カルボン酸もしくはα,β-不飽和カルボン酸エステル及びオレフィンと、次亜リン酸の誘導体との反復反応を介して、各々のモノアルキルホスフィン酸誘導体を単離することなく、高収率で得ることができる。α,β-不飽和カルボン酸エステルとの反応は、遊離のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸を得るためには、加水分解ステップも必要とする。
対応するモノエステルを与える亜ホスホン酸のエステル化は、例えば、生成した水を共沸蒸留によって除去しながら、比較的高沸点のアルコールとの反応を介して達成することができる。
段階c)における付加反応は、好ましくは、触媒の存在下に行われる。
これらが塩基性触媒であることが好ましい。またその代わりとして、遊離基開始剤またはカチオン性開始剤を使用することもできる。
上記塩基性開始剤が、アルカリ金属アルコレート及び/またはアルカリ土類金属アルコレートであることが好ましい。ナトリウムメタノレートまたはナトリウムエタノレートを使用することが特に好ましい。
上記エステルの加水分解が強鉱酸の存在下に行われることが好ましい。この強鉱酸が濃硫酸であることが好ましい。
本方法の第1段階におけるα,β-不飽和カルボン酸誘導体及びオレフィンと次亜リン酸塩及び/または次亜リン酸との比率(モル基準)は、上記の式に従い、モル比として、0.01≦xk及びyk≦α、α=1〜3、p=0.5〜3.0、及びn=1〜100、好ましくは0.05≦xk及びyk≦α、α=1〜1.5、p=0.8〜1.2、n=2〜20であることが好ましい。
無機溶剤、有機溶剤またはこれらの任意の望ましい混合物を使用することが好ましい。
使用する無機溶剤が水を含むことが好ましい。水性溶剤の場合にはpHを0〜14、特に好ましくは2〜9に調節することが好ましい。
鉱酸、酸性の塩、カルボン酸、アルカリ物質及び/または電解質、例えば重硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム及び/または重亜硫酸カリウムを用いてpHを調節することが好ましい。上記カルボン酸が蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸及び/または比較的長鎖のカルボン酸、及び/またはこれらのダイマー、オリゴマー及び/またはポリマーであることが好ましい。本方法の第1段階において、次亜リン酸の塩が、第1主族の元素であるカチオンを有する塩及び/または有機基が置換した第5主族の元素であるカチオンを有する塩であることが好ましい。上記次亜リン酸の塩が、アンモニウム塩またはアルカリ金属塩、特にナトリウム塩であることが特に好ましい。
本方法の第1段階において、次亜リン酸が、次亜リン酸の塩及び少なくとも一種の鉱酸から反応の場(in situ)で製造されることが好ましく、この際、添加剤酸と次亜リン酸塩との比率(当量基準)は0:1〜2:1である。
本発明の方法に好適な遊離基開始剤は、遊離基を発生させる系ならばどのようなものでもよい。好ましい遊離基開始剤は、パーオキソ化合物、例えばパーオキソ一硫酸、過硫酸カリウム(パーオキソ一硫酸カリウム)、カロエート(TM)、オキソン類(TM)、パーオキソ二硫酸、過硫酸カリウム(パーオキソ二硫酸カリウム)、過硫酸ナトリウム(パーオキソ二硫酸ナトリウム)、過硫酸アンモニウム(パーオキソ二硫酸アンモニウム)である。
特に好ましいものは、溶剤系中で過酸化物を生成することができる化合物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化ナトリウムパーオキソハイドレート、過酸化ナトリウムジパーオキソハイドレート水和物、過酸化ナトリウム2水和物、過酸化ナトリウム8水和物、過酸化リチウム、過酸化リチウムモノパーオキソハイドレート3水和物、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過酸化バリウム、過酸化マグネシウム、過酸化亜鉛、カリウムハイパーオキシド、過酸化カリウムジパーオキソハイドレート、パーオキソホウ酸ナトリウム4水和物、パーオキソホウ酸ナトリウム3水和物、パーオキソホウ酸ナトリウム1水和物、無水パーオキソホウ酸ナトリウム、パーオキソホウ酸カリウムパーオキソハイドレート、パーオキソホウ酸マグネシウム、パーオキソホウ酸カルシウム、パーオキソホウ酸バリウム、パーオキソホウ酸ストロンチウム、パーオキソホウ酸カリウム、パーオキソ一リン酸、パーオキソ二リン酸、パーオキソ二リン酸カリウム、パーオキソ二リン酸アンモニウム、パーオキソ二リン酸アンモニウムカリウム類(二重塩)、炭酸ナトリウムパーオキソハイドレート、尿素パーオキソハイドレート、アンモニウムオキサレートパーオキシド、過酸化バリウムパーオキソハイドレート、カルシウム過酸化水素類(calcium hydrogen peroxides)、過酸化カルシウムパーオキソハイドレート、アンモニウムトリホスフェートジパーオキソホスフェート水和物、フッ化カリウムパーオキソハイドレート、フッ化カリウムトリパーオキソハイドレート、フッ化カリウムジパーオキソハイドレート、ピロリン酸ナトリウムジパーオキソハイドレート、ピロリン酸ナトリウムジパーオキソハイドレート8水和物、酢酸カリウムパーオキソハイドレート、リン酸ナトリウムパーオキソハイドレート、ケイ酸ナトリウムパーオキソハイドレートである。
特に好ましいものは、過酸化水素、過蟻酸、過酢酸、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ-tert-ブチル、過酸化ジクミル、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキシド、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロパーオキシド、ピネンヒドロパーオキシド、p-メンタンヒドロパーオキシド、tert-ブチルヒドロパーオキシド、アセチルアセトンパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、コハク酸パーオキシド、ジセチルパーオキシジカーボネート、tert-ブチルパーオキシアセテート、tert-ブチルパーオキシマレエート、tert-ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシドである。
水溶性アゾ化合物が遊離基開始剤として使用されることも好ましい。
好適なアゾ系開始剤は、Dupont-Biesteritz社製の(R)VAZO 52、(R)VAZO 64 (AIBN)、(R)VAZO 67、(R)VAZO 88、R)VAZO 68; 並びにWako Chemicals社製のV-70 2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、V-65 2,2'-アゾビス (2,4-ジメチルバレロニトリル)、V-601ジメチル2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、V-59 2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、V-40、VF-096 1,1'-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、V-30 1-[(シアノ-1-メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、VAm-110 2,2'-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド)、VAm-111 2,2'-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、VA-046B 2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパンジスルフェート2水和物、VA-057 2,2'-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]4水和物、VA-061 2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、VA-080 2,2'-アゾビス{2-メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミド、VA-085 2,2'-アゾビス{2-メチル-N-[2-(1-ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、VA-086 2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]などである。
更に、2-tert-ブチルアゾ-2-シアノプロパン、ジメチルアゾジイソブチレート、アゾジイソブチロニトリル、2-tert-ブチルアゾ-1-シアノシクロヘキサン、1-tert-アミルアゾ-1-シアノシクロヘキサンなどのアゾ系開始剤も好ましい。また、アルキルパーケタール(alkylperketals)、例えば2,2-ビス(tert-ブチルパーオキシ)ブタン、エチル-3,3-ビス(tert-ブチルパーオキシ)ブチレート、1,1-ジ(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサンも好ましい。
遊離基開始剤の使用量が、リン含有化合物を基準にして0.001〜10モル%であることが好ましく、この際0.05〜5モル%の量が特に好ましい。
遊離基開始剤の供給速度が、リン含有化合物を基準にして、1時間あたり0.01〜10モル%の開始剤であることが好ましい。
遊離基開始剤を上記の溶剤中で使用することが好ましい。
該方法の段階1において使用するオレフィンが、環状オレフィン、例えばシクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘキセノール類、シクロヘキセノン類、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロオクテノール類、及び/またはシクロオクテノン類を含むことも好ましい。
他の態様においては、官能化されたオレフィン、例えばアリルイソチオシアネーート、アリルメタクリレート、2-アリルフェノール、N-アリルチオ尿素、2-(アリルチオ)-2-チアゾリン、アリルトリメチルシラン、アリルアセテート、アリルアセトアセテート、アリルアルコール、アリルアミン、アリルベンゼン、アリルシアニド、アリルシアノアセテート、アリルアニソール、トランス-2-ペンテナール、シス-2-ペンテノニトリル、1-ペンテン-3-オール、4-ペンテン-1-オール、4-ペンテン-2-オール、トランス-2-ヘキセナール、トランス-2-ヘキセン-1-オール、シス-3-ヘキセン-1-オール、5-ヘキセン-1-オール、スチレン、α-メチルスチレン、4-メチルスチレン、酢酸ビニル、9-ビニルアントラセン、2-ビニルピリジン、4-ビニルピリジン、及び/または1-ビニル-2-ピロリドンが使用される。
該方法の段階1においては、成分Dとの反応中の雰囲気が、50〜99.9重量%、好ましくは70〜95重量%の溶剤及び成分Dの成分から組成されることが好ましい。
オレフィン(成分E)との反応中の雰囲気が、50〜99.9重量%、好ましくは70〜95重量%の溶剤及びオレフィンの成分から組成されることが好ましい。
上記雰囲気は、好ましくは、反応に関与しないガス状成分を含む。
上記ガス状成分は、好ましくは、酸素、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素及び/またはアルカンである。
該方法の段階1においては、その反応は、好ましくは1〜20barの圧力で成分Dを添加しながら行うことが好ましい。
該方法の段階1において、成分Cと成分DもしくはEとの反応中、その反応液は、1〜1000000、好ましくは100〜100000の回転レイノルズ数に相当する強さの混合に付されることが好ましい。
該方法の段階1において、オレフィン、α,β-不飽和カルボン酸(誘導体)、遊離基開始剤、溶剤、及び次亜リン酸、及び/またはそれの塩を、0.083〜10kW/m3、好ましくは0.33〜1.65kW/m3のエネルギー入力量で緊密に混合することが好ましい。
好ましい装置は、攪拌タンク、攪拌タンクカスケード、フローチューブ、バブルカラム、及びスクラバーである。
ガス状オレフィン成分は、ノズル(例えばベンチュリノズル)、ガッシングスターラー、タービンスターラー、及び/またはディスクスターラーを介して導入することが好ましい。
該方法の段階2においては、該方法の段階1で得られたモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩は、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeの金属化合物と反応させて、これらの金属のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩とすることが好ましい。
該方法の段階II)におけるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれの塩と金属及び/または金属化合物との反応は、四価の金属イオンまたは安定した四価の酸化状態を有する金属の場合には、カルボキシル官能化ジアルキルホスフィン酸/塩と金属とのモル比を6:1〜1:2.5として行うのが好ましい。
該方法の段階II)におけるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれの塩と金属及び/または金属化合物との反応は、三価の金属イオンまたは安定した三価の酸化状態を有する金属の場合には、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸/塩と金属とのモル比を4.5:1〜1:2.5として行うのが好ましい。
該方法の段階II)におけるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはその塩と金属及び/または金属化合物との反応は、二価の金属イオンまたは安定した二価の酸化状態を有する金属の場合には、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸/塩と金属とのモル比を3:1〜1:2.5として行うことが好ましい。
該方法の段階II)におけるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれの塩と金属及び/または金属化合物との反応は、一価の金属イオンまたは安定した一価の酸化状態を有する金属の場合には、モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸/塩と金属とのモル比を2.5:1〜1:3.5として行うことが好ましい。
該方法の段階I)で得られたモノカルボキシ官能化アルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩は、ジアルキルホスフィン酸に転化し、そしてこれを、該方法の段階II)において、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeの金属化合物と反応させて、これらの金属のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩とすることが好ましい。
該方法の段階I)において得られたモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸をアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩に転化し、そしてこれを該方法の段階II)においてMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeの金属化合物と反応させてこれらの金属のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩とすることが好ましい。
該方法の段階II)のためのMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeの金属化合物は、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水酸化物、金属ホウ酸塩、金属炭酸塩、金属ヒドロキソ炭酸塩、金属ヒドロキソ炭酸塩水和物、混合金属ヒドロキソ炭酸塩、混合金属ヒドロキソ炭酸塩水和物、金属リン酸塩、金属硫酸塩、金属硫酸塩水和物、金属ヒドロキソ硫酸塩水和物、混合金属ヒドロキソ硫酸塩水和物、金属オキシ硫酸塩、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属フッ化物、金属フッ化物水和物、金属塩化物、金属塩化物水和物、金属オキシ塩化物、金属臭化物、金属ヨウ化物、金属ヨウ化物水和物、カルボン酸の金属誘導体、及び/または金属アルコキシドであることが好ましい。
上記金属化合物は、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸チタニル、硝酸亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、及び/または硫酸亜鉛であることが好ましい。
アルミニウム化合物の中では好ましいものは金属アルミニウム、及び第7主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えばフッ化アルミニウム、フッ化アルミニウム3水和物、塩化アルミニウム(無水の結晶化物; 無水の昇華物)、塩化アルミニウム6水和物、アルミニウムヒドロキシクロライド、Hardman Australia社製のALCHLOR(R)-AC、塩基性塩化アルミニウム溶液、塩化アルミニウム溶液、Lurgi Lifescience社製のスルフェートで状態調節した塩化ポリアルミニウム溶液(PACS)、Oker Chemie GmbH製のOBRAFLOC 18(R)、Sachtleben社製のAlkaflock(R)、Ekocid(R)60 グレード品、Sachtoklar(R)グレード品、Ekofloc(R)グレード品、Ekozetグレード品、Clariant社製のLocron(R)及びParimal(R)グレード品、並びに無水臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム6水和物である。
好ましいものは、第6主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えば硫化アルミニウム、セレン化アルミニウムである。
好ましいものは、第5主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えばリン化アルミニウム、次亜リン酸アルミニウム、アンチモン化アルミニウム、窒化アルミニウム、並びに第4主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えば炭化アルミニウム、ヘキサフルオロケイ酸アルミニウム; 及び第1主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えば水素化アルミニウム、水素化カルシウムアルミニウム、水素化ホウ素アルミニウム、あるいは第7主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えば塩素酸アルミニウムである。
好ましいものは、第6主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えば硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウム水和物、硫酸アルミニウム6水和物、硫酸アルミニウム16水和物、硫酸アルミニウム18水和物、Ekachemicals社製の硫酸アルミニウム溶液、Oker Chemie GmbH製の液状硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウムナトリウム12水和物、硫酸カリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム12水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、マガルドレート(Al5Mg10(OH)31(SO4)2 x nH2O)である。
また同様に好ましいものは、第5主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えば硝酸アルミニウム9水和物、メタリン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、低密度リン酸アルミニウム水和物、一塩基性リン酸アルミニウム、一塩基性リン酸アルミニウム溶液; 及び第4主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えばケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム水和物(アルマシレート)、炭酸アルミニウム、ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16CO3 * nH2O)、炭酸ナトリウムジヒドロキシアルミニウム、NaAl(OH)2CO3、及び第3主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えばホウ酸アルミニウム、あるいは擬ハロゲン化物(pseudohalides)のアルミニウム塩、例えばチオシアン酸アルミニウムである。
好ましいものは、酸化アルミニウム(プラム(purum)、プリスジマム(purissimum)、工業等級、塩基性、中性、酸性)、酸化アルミニウム水和物、水酸化アルミニウム、または混合アルミニウム酸化物水酸化物、及び/またはポリアルミニウムヒドロキシル化合物であり、これらは、好ましくは、9〜40重量%のアルミニウム含有率を有する。
好ましいアルミニウム塩は、有機アニオンを有するもの、例えばモノ-、ジ-、オリゴ-もしくはポリカルボン酸のアルミニウム塩、例えば二酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、アルミニウムサブアセテート (aluminum subacetate)、アセト酒石酸アルミニウム、蟻酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、モノステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、トリフルオロメタンスルホン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム、アルミニウムヘキサユリアスルフェートトリアイオダイド(aluminum hexaurea sulfate triiodide)、8-オキシキノリン酸アルミニウムである。
亜鉛化合物の中では、好ましいものは、元素状金属亜鉛、並びに無機アニオンを有する亜鉛塩、例えばハロゲン化亜鉛(フッ化亜鉛、フッ化亜鉛4水和物、塩化亜鉛類(butter of zinc)、臭化物類、ヨウ化亜鉛)である。
好ましいものは、第3主族のオキソ酸の亜鉛塩(ホウ酸亜鉛、例えば(R)Firebrake ZB、(R)Firebrake 415、(R)Firebrake 500)、並びに第4主族のオキソ酸の亜鉛塩((塩基性)炭酸亜鉛、炭酸水酸化亜鉛(zinc hydroxide carbonate)、無水炭酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛水和物、(塩基性)ケイ酸亜鉛、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛6水和物、錫酸亜鉛、錫酸水酸化亜鉛(zinc hydroxide stannate)、炭酸水酸化アルミニウムマグネシウム亜鉛(zinc magnesium aluminum hydroxide carbonate))、及び第5主族のオキソ酸の亜鉛塩(硝酸亜鉛、硝酸亜鉛6水和物、窒化亜鉛、リン酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛);、及び第6主族のオキソ酸の亜鉛塩(硫酸亜鉛、硫酸亜鉛1水和物、硫酸亜鉛7水和物)、及び第7主族のオキソ酸の亜鉛塩(ハイポハライト類(hypohalites)、ハライト類、ハラート類(halates)、例えばヨウ素酸亜鉛、及びパーハラート類、例えば過塩素酸亜鉛)である。
好ましいものは、擬ハロゲン化物(pseudohalides)の亜鉛塩(チオシアン酸亜鉛、シアン酸亜鉛、シアン化亜鉛)である。
好ましいものは、酸化亜鉛類、過酸化亜鉛類(例えば過酸化亜鉛)、水酸化亜鉛類、または混合亜鉛酸化物水酸化物類(標準酸化亜鉛、例えばGrillo社製のもの、活性化した酸化亜鉛、例えばRheinchemie社製のもの、並びにジンサイト(zincite)、カラミン(calamine))である。
好ましいものは、遷移金属のオキソ酸の亜鉛塩(クロム酸亜鉛(VI)水酸化物(亜鉛黄)、亜鉛クロマイト、モリブデン酸亜鉛、例えばTMKemgard 911 B、過マンガン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛-ケイ酸マグネシウム、例えばTMKemgard 911 C)である。好ましい亜鉛塩は、有機アニオンを有するもの、なかでも、モノ-、ジ-、オリゴ-及びポリカルボン酸の亜鉛塩、例えば蟻酸塩(蟻酸亜鉛類)、酢酸塩(酢酸亜鉛類、酢酸亜鉛2水和物、ガルジン(Galzin))、トリフルオロ酢酸塩(トリフルオロ酢酸亜鉛水和物)、プロピオン酸亜鉛、酪酸亜鉛、吉草酸亜鉛、カプリル酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、シュウ酸塩(シュウ酸亜鉛)、酒石酸塩(酒石酸亜鉛)、クエン酸塩(三塩基性クエン酸亜鉛2水和物)、安息香酸塩(安息香酸亜鉛)、サリチル酸亜鉛、乳酸塩(乳酸亜鉛、乳酸亜鉛3水和物)、アクリル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、アミノ酸塩(グリシン)、酸性ヒドロキシ官能基の塩(亜鉛フェノレートなど)、パラ-フェノールスルホン酸亜鉛、パラ-フェノールスルホン酸亜鉛水和物、亜鉛アセチルアセトネート水和物、タンニン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛である。
好ましいものは、リン化亜鉛、セレン化亜鉛、テルル化亜鉛である。
チタン化合物の中では、特に金属チタン、並びに無機アニオン、例えば塩化物イオン、硝酸イオンもしくは硫酸イオンを有するチタン塩、または有機アニオン、例えば蟻酸イオンもしくは酢酸イオンを有するチタン塩が挙げられる。特に好ましいものは、二塩化チタン、セスキ硫酸チタン、臭化チタン(IV)、フッ化チタン(IV)、塩化チタン(III)、塩化チタン(IV)、塩化チタン(IV)テトラヒドロフラン錯体、オキシ塩化チタン(IV)、オキシ塩化チタン(IV)-塩酸溶液、オキシ硫酸チタン(IV)、オキシ硫酸チタン(IV)-硫酸溶液、あるいは酸化チタン類である。好ましいチタンアルコキシドは、チタン(IV)n-プロポキシド((R)Tilcom NPT、(R)Vertec NPT)、チタン(IV)-n-ブトキシド、塩化チタントリイソプロポキシド、チタン(IV)エトキシド、チタン(IV)2-エチルヘキシルオキシド((R)Tilcom EHT、(R)Vertetec EHT)である。
錫化合物の中では、好ましいものは、金属錫、ならびに錫塩(塩化錫、塩化錫二水和物、塩化第二錫)、及び酸化錫類、並びに好ましい錫アルコキシドとしては第二錫tert-ブトキシドである。
セリウム化合物の中では、好ましいものは、セリウム(III)塩(フッ化セリウム(III)、塩化セリウム(III)7水和物、硝酸セリウム(III)6水和物)である。
ジルコニウム化合物の中では、好ましいものは、金属ジルコニウム、及びジルコニウム塩、例えば塩化ジルコニウム(IV)、硫酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム4水和物、酢酸ジルコニル、塩化ジルコニル、塩化ジルコニル8水和物である。更に別の好ましい化合物は、酸化ジルコニウム類、並びに好ましいジルコニウムアルコキシドとしてのジルコニウム(IV)tert-ブトキシドである。
該方法の段階II)においてモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩と、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeの金属化合物と反応させて、これをこれらの金属のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩とする際には、この反応は、これらの金属のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩の固形物含有率を0.1〜70重量%、好ましくは5〜40重量%として行うことが好ましい。
該方法の段階II)における反応は、20〜250℃の温度、好ましくは80〜120℃の温度で行うことが好ましい。
該方法の段階2における反応は、1Pa〜200MPa、好ましくは0.01MPa〜10MPaの圧力で行うことが好ましい。
該方法の段階2における反応は、1×10-7〜1×102hの反応時間続けることが好ましい。
該方法の段階2からの金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩は、固/液分離方法またはヒドロサイクロン法、濾過、及び/または遠心分離を介して、該方法の段階2の反応混合物から単離することが好ましい。
濾過及び/または遠心分離を介して該方法の段階2において反応混合物から単離された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩は乾燥することが好ましい。
該方法の段階1において得られた生成物混合物は、更に精製することなく、該方法の段階2において金属化合物と反応させることが好ましい。
該方法の段階2における反応は、段階1を介して供された溶剤系中で行うことが好ましい。
該方法の段階2における反応は、変性後に供された溶剤系中で行うことが好ましい。溶剤系は、酸性成分、可溶化剤、抑泡剤などを添加して変性することが好ましい。
該方法の他の態様では、該方法の段階2で得られた生成物混合物を仕上げする。
該方法の他の態様では、該方法の段階1で得られた生成物混合物を仕上げし、次いで該方法の段階1で得られたジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を、該方法の段階2において金属化合物と反応させる。
生成物混合物は、ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を単離することによって仕上げすることが好ましい。
上記単離段階は、例えば蒸発させて濃縮することにより、溶剤系を除去して行うことが好ましい。
上記単離段階は、溶剤系及びそこに溶解している付随成分を、例えば固/液分離法によって除去することによって行うことが好ましい。
生成物混合物は、例えば固/液分離法を介して、不溶性副生成物を除去することによって仕上げすることが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩の残留含水レベルは0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%であることが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩の平均粒度は0.1〜2000μm、好ましくは10〜500μmであることが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩の嵩密度は80〜800g/l、好ましくは200〜700g/lであることが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩のフレングル(Pfrengle)流動性は0.5〜10、好ましくは1〜5であることが好ましい。
特許請求の範囲に記載の方法は、プロセス全体として、99.995〜99.999999%のモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び10-6〜0.0005%のハロゲン含有率を含む混合物を与える。
また本発明は、本発明の混合物を、熱可塑性ポリマー、例えばポリエステル、ポリスチレンまたはポリアミドあるいは熱硬化性プラスチックのための難燃剤の製造に使用することも提供する。
更に本発明は、本発明の混合物を含む難燃剤も提供する。
更に本発明は、難燃剤の製造のための中間体としての本発明の混合物の使用も提供する。
また更に本発明は、本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr、CeまたはFeのハロゲン含有率が低いモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩を含む、ポリマー成形体、ポリマーフィルム、ポリマーフィラメント及びポリマー繊維も提供する。
本発明は、特に、ポリエステル、ポリスチレンもしくはポリアミドなどの熱可塑性ポリマー、及び不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンもしくはアクリレートなどの熱硬化性ポリマーのための難燃剤としての、本発明の混合物の使用も提供する。
本発明は、特に、ポリエステル、ポリスチレンもしくはポリアミドなどの熱可塑性ポリマー、及び不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンもしくはアクリレートなどの熱硬化性ポリマーのための難燃剤の製造のための中間体としての、本発明の混合物の使用も提供する。
好適なポリスチレンはポリスチレン、ポリ(p-メチルスチレン)及び/またはポリ(アルファ-メチルスチレン)である。
好適なポリスチレンが、スチレンもしくはアルファ-メチルスチレンと、ジエンもしくはアクリル酸誘導体とからなるコポリマー、例えばスチレン-ブタジエン、スチレン-アクリロニトリル、スチレン-アルキルメタクリレート、スチレン-ブタジエン-アルキルアクリレート、スチレン-ブタジエン-アルキルメタクリレート、スチレン-無水マレイン酸、スチレン-アクリロニトリル-アクリル酸メチル; スチレンコポリマーと他のポリマー(例えばポリアクリレート、ジエンポリマーもしくはエチレン-プロピレン-ジエンターポリマー)からなる耐衝撃性混合物; またはスチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン-ブタジエン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン、またはスチレン-エチレン/プロピレン-スチレンであることが好ましい。
好適なポリスチレンが、スチレンもしくはアルファ-メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばスチレン-グラフトポリブタジエン、スチレン-グラフトポリブタジエン-スチレンコポリマー、スチレン-グラフトポリブタジエン-アクリロニトリルコポリマー、スチレン-及びアクリロニトリル(もしくはメタクリロニトリル)-グラフトポリブタジエン; スチレン-、アクリロニトリル-及びメタクリル酸メチル-グラフトポリブタジエン; スチレン-及び無水マレイン酸-グラフトポリブタジエン; スチレン-、アクリロニトリル-及び無水マレイン酸もしくはマレイミド-グラフトポリブタジエン; スチレン-及びマレイミド-グラフトポリブタジエン、スチレン-及びアクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル-グラフトポリブタジエン、スチレン-及びアクリロニトリル-グラフトエチレン-プロピレン-ジエンターポリマー、スチレン-及びアクリロニトリル-グラフトポリアルキルアクリレートもしくはポリアルキルメタクリレート、スチレン-及びアクリロニトリル-グラフトアクリレート-ブタジエンコポリマー、並びにこれらの混合物、例えばABSポリマー、MBSポリマー、ASAポリマー、またはAESポリマーとして知られる混合物であることが好ましい。
ポリマーが、ジアミン及びジカルボン酸から、及び/またはアミノカルボン酸もしくは対応するラクタムから誘導されるポリアミド及びコポリアミド、例えばナイロン-2,12、ナイロン-4 (ポリ-4-アミノ酪酸、(R)Nylon 4、DuPont)、ナイロン-4,6 (ポリ(テトラメチレンアジパミド)、ポリ(テトラメチレンアジピン酸ジアミド)、(R)Nylon 4/6、DuPont)、ナイロン-6 (ポリカプロラクタム、ポリ-6-アミノヘキサン酸、(R)Nylon 6、DuPont、(R)Akulon K122、DSM; (R)Zytel 7301、DuPont; (R)Durethan B 29、Bayer)、ナイロン-6,6 (ポリ(N,N'-ヘキサメチレンアジピン酸ジアミド)、(R)Nylon 6/6、DuPont、(R)Zytel 101、DuPont; (R)Durethan A30、(R)Durethan AKV、(R)Durethan AM、Bayer; (R)Ultramid A3、BASF)、ナイロン-6,9 (ポリ(ヘキサメチレンノナンジアミド)、(R)Nylon 6/9 、DuPont)、ナイロン-6,10 (ポリ(ヘキサメチレンセバカミド)、(R)Nylon 6/10 、DuPont)、ナイロン-6,12 (ポリ(ヘキサメチレンドデカンジアミド)、(R)Nylon 6/12、DuPont)、ナイロン-6/6,6 (ポリ(ヘキサメチレンアジパミド-co-カプロラクタム)、(R)Nylon 6/66、DuPont)、ナイロン-7 (ポリ-7-アミノヘプタン酸、(R)Nylon 7、 DuPont)、ナイロン-7,7 (ポリヘプタメチレンピメルアミド、(R)Nylon 7,7、DuPont)、ナイロン-8 (ポリ-8-アミノオクタン酸、(R)Nylon 8、DuPont)、ナイロン-8,8 (ポリオクタメチレンスベラミド、(R)Nylon 8,8、DuPont)、ナイロン-9 (ポリ-9-アミノノナン酸、(R)Nylon 9、DuPont)、ナイロン-9,9 (ポリノナメチレンアゼラミド、(R)Nylon 9,9、DuPont)、ナイロン-10 (ポリ-10-アミノデカン酸、(R)Nylon 10、DuPont)、ナイロン-10,9 (ポリ(デカメチレンアゼラミド)、(R)Nylon 10,9、DuPont)、ナイロン-10,10 (ポリデカメチレンセバカミド、(R)Nylon 10,10、DuPont)、ナイロン-11 (ポリ-11-アミノウンデカン酸、(R)Nylon 11、DuPont)、ナイロン-12 (ポリラウロラクタム、(R)Nylon 12 、DuPont、(R)Grillamid L20、Ems Chemie)、m-キシレン、ジアミン及びアジピン酸から誘導される芳香族ポリアミド; ヘキサメチレンジアミン及びイソ-及び/またはテレフタル酸、必要に応じて及び変性剤としてのエラストマーから製造されるポリアミド (ポリヘキサメチレンイソフタルアミド ポリヘキサメチレンテレフタルアミド)、例えばポリ-2,4,4-トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ-m-フェニレンイソフタルアミドであることも好ましい。他の適当なポリマーは、上記のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー、または化学的に結合もしくはグラフトしたエラストマー、またはポリエーテル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマーである。EPDM-もしくはABS-変性ポリアミドもしくはコポリアミド、並びに加工中に縮合されるポリアミド(“RIMポリアミドシステム”)も好適である。
適当なポリエステルは、ジカルボン酸及びジアルコールから及び/またはヒドロキシカルボン酸もしくは対応するラクトンから誘導されるものであり、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(Celanese社の(R)Celanex 2500、(R)Celanex 2002、及びBASF社の(R)Ultradur)、ポリ-1,4-ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシ末端基を有するポリエーテルから誘導されるブロックポリエーテルエステル; 及びポリカーボネートもしくはMBSで変性されたポリエステルなどが挙げられる。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、酸化防止剤、例えば芳香族アミン、立体障害フェノール(ブチル化ヒドロキシトルエン (BHT))、チオビスフェノール、比較的高分子量のポリフェノール、テトラキス(メチレン[2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート])メタン((R)Irganox 1010)、オクタデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート ((R)Irganox 1076)、有機ホスフィット (トリス(ノニルフェニル)ホスフィット (TNPP))、チオエステル(ジステアリル3,3'-チオジプロピオネート、ジトリデシル3,3'-チオジプロピオネート、ジラウリル3,3'-チオジプロピオネート)、金属失活剤 ((R)Irganox 1024)、ビタミンE(アルファ-トコフェロール)、ラクトン、ヒドロキシアミンである。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、耐電防止剤、例えば脂肪酸エステル(グリセロール、ポリエチレングリコールエステル、ソルビトールエステル)、第四級アンモニウム化合物、エトキシル化アミン、アルキルスルホネートである。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、発泡剤、例えばアゾビカーボンアミド、p,p-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、5-フェニルテトラゾール(5PT)、p-トルエンスルホニルセミカーバジド(TSSC)、トリヒドラジノトリアジン(THT)である。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、難燃剤、例えばアルミナ3水和物、酸化アンチモン、臭素化芳香族もしくは環状脂肪族炭化水素、フェノール類、エーテル類、クロロパラフィン、ヘキサクロロシクロペンタジエン付加物(Dechloran Plus, Occidental Chemical Co)、赤リン、メラミン誘導体、メラミンシアヌレート類、ポリリン酸アンモニウム類、水酸化マグネシウムである。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、熱安定剤、例えば鉛系安定剤(二塩基性フタル酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、ケイ酸鉛、一塩基性及び三塩基性硫酸鉛、二塩基性炭酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛)、混合金属塩(2-エチルヘキシルカルボン酸のバリウムカドニウム塩、バリウム亜鉛塩、及びカルシウム亜鉛塩)、ステアリン酸、リシノール酸、及び/またはラウリン酸、または置換されたフェノール、有機錫系安定剤(モノ-もしくはジアルキル錫メルカプチド(チオグリコレート)、ジアルキル錫カルボキシレート(マレエート、ラウレート、錫エステル))、補助的な熱安定剤(secondary heat stabilizers)(アルキル/アリール有機ホスフィット、不飽和脂肪酸のエポキシ化合物、及び脂肪酸エステル)である。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、耐衝撃性改良剤/加工助剤、例えばアクリレート、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン(ABS)、塩素化したポリエチレン(CPE)、エチレン-プロピレンターポリマー(EPT)、エチレン-酢酸ビニル(EVA)、メタクリレート-ブタジエン-スチレン(MBS)である。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、潤滑剤、例えば脂肪酸アミド(脂肪酸モノアミド、脂肪酸ビスアミド、オレアミド、エルカミド、エチレンビスステアラミド(EBSA)、エチレンビスオレアミド(EBOA))、脂肪酸/脂肪酸エステル(C16〜C18(パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸))、脂肪酸アルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコール)、ワックス(パラフィンワックス、ポリエチレンワックス)、ステアリン酸金属塩(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カドニウム、ステアリン酸鉛)である。
本発明の難燃剤に好ましい添加剤は、光安定剤、例えばUV吸収剤(アルキル置換ヒドロキシベンゾフェノン類、例えば2-ヒドロキシ-4-アルコキシベンゾフェノン類、アルキル置換ヒドロキシベンゾチアゾール類、例えば2-ヒドロキシ-3,5-ジアルキルベンゾトリアゾール類)、UVクエンチャー(ニッケルジエチルジチオカルバメート及び亜鉛ジエチルジチオカルバメート、n-ブチルアミンニッケル2,2’-チオビス(4-tert-オクチルフェノレート)、ニッケルビス(モノエチル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート)、遊離基開始剤(ビス(2,2’,6,6’-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート(HALS))、ヒドロパーオキシドを分解する剤(ジチオホスフェート類)である。
更に別の好ましいものは、アンチドリップ剤、相溶化剤、フィラー、強化材、核形成剤、レーザーマーキングのための添加剤、加水分解安定剤、連鎖延長剤、有色顔料、及び可塑剤である。
本発明の混合物は、好ましくは、成形材料中に使用され、この成形材料はポリマー成形体の製造に更に使用される。ポリマー成形体の製造に好ましい方法は射出成形である。
本発明を以下の実施例によって非限定的に例示する。
例1
圧力反応器(ガラス製オートクレーブ)中で水860g中に溶解した次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)を最初の仕込み物として使用した。アクリル酸432g(6モル)及び7%濃度の過酸化水素溶液73.4g(アクリル酸を基準にして2.5モル%)を、別々の容器から、大気圧下65〜80℃の温度で2時間かけて滴下した。次いで、3barに調節した減圧弁によって80〜105℃の温度で上記反応器にエチレンを飽和するまで導入した。7%濃度の過酸化水素溶液73.4g(エチレンを基準にして2.5モル%)を、一定に攪拌しながら(エネルギー入力量0.8kW/m3)、2.5〜2.9barのエチレン圧及び80〜105℃の温度で、6時間の間一律に供給した。
1時間反応を続けた後、この系を解圧し、そして反応混合物を、約660gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。Al2(SO43・14H2Oの46%濃度水溶液2596g(アルミニウム4.02モル)と98%濃度のH2SO415.0g(P含有量を基準にして2.5モル%)との混合物を1時間かけて90℃で添加した。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)765g(理論値の70%); 塩素含有率<0.1ppm。
例2
水860g中に溶解した次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)を圧力反応器(ガラス製オートクレーブ)中で最初の仕込み物として使用した。アクリル酸432g(6モル)及び5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428.4g(アクリル酸を基準にして1.5モル%)を、別々の供給容器から、大気圧下65〜80℃の温度で2時間かけて滴下した。次いで、3barに調節した減圧弁を用いて、80〜105℃の温度で、上記反応器にエチレンを飽和するまで導入した。次いで、5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428.4g(エチレンを基準にして1.5モル%)を、一定して攪拌しながら(エネルギー入力量は0.8kW/m3)、2.5〜2.9barのエチレン圧及び80〜105℃の温度で、6時間の間一律に供給した。
1時間反応を続けた後、反応混合物を約330gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)、Ca(NO32・4H2Oの44%濃度水溶液4184g(カルシウム7.8モル)を2時間かけて80℃で加えた。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸カルシウム(II)820g(理論値の67%)。塩素含有率<0.1ppm。
例3
水860g中に溶解した次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)を圧力反応器(ガラス製オートクレーブ)中で最初の仕込み物として使用した。反応混合物を100℃に加熱した後、3barに調節した減圧弁を用いて、上記反応器にエチレンを飽和するまで導入した。5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428.4gの溶液(エチレンを基準にして1.5モル%)を、一定に攪拌しながら、2.5〜2.9barのエチレン圧及び100〜130℃の温度において4時間の間一律に供給した。解圧後、メタクリル酸602g(7モル)及び5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液500g(メタクリル酸を基準にして1.5モル%)を、異なる供給容器から、大気圧下90〜100℃の温度で1時間かけて滴下した。
1時間反応を続けた後、反応混合物を、約660gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。Al2(SO43・14H2Oの46%濃度水溶液2596g(アルミニウム4.02モル)と98%濃度H2SO415.0g(P含有量を基準にして2.5モル%)との混合物を1.2時間かけて85℃で添加した。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃の温度で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)614g(理論値の52%)。塩素含有率<0.1ppm。
例4
例3と同様にして、水860g中に溶解した次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)を、圧力反応器(ガラス製オートクレーブ)中で、5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428.4g(エチレンを基準にして1.5モル%)の存在下にエチレンと反応させた。解圧後、アクリル酸432g(6モル)及び5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428.4g(アクリル酸を基準にして1.5モル%)を、別々の供給容器から、大気圧下90〜100℃の温度で1時間かけて滴下した。1時間反応を続けた後、反応混合物を、約660gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。Ce(NO33・6H2Oの40%濃度水溶液4363g(セリウム4.02モル)と、98%濃度H2SO415.0g(P含有量を基準にして2.5モル%)との混合物を、0.8時間かけて100℃で添加した。次いで生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸セリウム(III)1006g(理論値の65%)。塩素含有率<0.1ppm。
例5
水860g中に溶解した次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)及び濃硫酸15gを、圧力反応器(ガラス製オートクレーブ)中で最初の仕込み物として使用した。この反応混合物を120℃に加熱したら、3barに調節された減圧弁を用いて、上記反応器中にプロピレンを飽和するまで導入した。5%濃度パーオキソ二流酸ナトリウム溶液214g(プロピレンを基準にして1.5モル%)を、一定して攪拌しながら(エネルギー入力量は1.1kW/m3)、2.5〜2.9barのプロピレン圧及び120〜140℃の温度において2時間、プロピレンと反応させた。次いで、アクリル酸メチル516.5g(6モル)を、5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428g(アクリル酸メチルを基準にして1.5モル%)を混入し、次いで再びプロピレンを、5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液214gの存在下に加えた。
1時間反応を続けた後、この反応混合物を約330gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。Al2(SO43・14H2Oの25%濃度水溶液2388g(アルミニウム2.01モル)と98%濃度H2SO415.0g(P含有量を基準にして2.5モル%)との混合物を1時間かけて90℃で加えた。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄しそして減圧下に130℃で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル824g(理論値の68%)。塩素含有率<0.1ppm。
例6
水860g中に溶解した次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)を、圧力反応器(ガラス製オートクレーブ)中で最初の仕込み物として使用した。この反応混合物を100℃に加熱した後、3barに調節した減圧弁を用いて、上記反応器中にエチレンを飽和するまで導入した。5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428.4g(エチレンを基準にして1.5モル%)を、一定に攪拌しながら、2.5〜2.9barのエチレン圧及び100〜130℃の温度において4時間の間一律に供給した。解圧後、アクリル酸216g(3モル)及び5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液214.2g(アクリル酸を基準にして1.5モル)を、別々の供給容器から、大気圧下90〜100℃の温度で1時間かけて滴下した。
再びエチレン圧を2.5〜2.9barに調節し、次いで5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液214.2gを2時間かけて計量添加することにより、上記の二つのステップを適当な温度で繰り返した。次いで、再びアクリル酸216g(3モル)を、5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液214.2gの存在下に反応混合物と混合した。
1時間反応を続けた後、その反応混合物を、約660gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。ZnSO4・7H2Oの40%濃度水溶液5120g(亜鉛6モル)と98%濃度H2SO415.0g(P含有量を基準にして2.5モル%)との混合物を2.5時間かけて95℃で加えた。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃で乾燥した。収量:無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)995g(理論値の72%)。塩素含有率<0.1ppm。
例7
例6と同様にして、次亜リン酸ナトリウム1水和物636g(6モル)を、エチレン及びアクリル酸と反応させた。1時間反応を続けた後、その反応混合物を、約660gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。Ca(NO32・4H2Oの44%濃度水溶液3218g(カルシウム6モル)を2時間かけて75℃で加えた。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸カルシウム(II)857g(理論値の72%)。塩素含有率<0.1ppm。
例8
アセトン261g(4.5モル)及び50%濃度硫酸588g(3モル)を、次亜リン酸の50%濃度水溶液792g(6モル)と混合し、そしてこの反応混合物を還流下に8時間加熱した。冷却後、この反応混合物を、氷で冷やしながら水酸化ナトリウム溶液で中和し、そして溶剤を減圧下に蒸留して除去した。エタノールを使用して残留物を回収し、そして不溶性の塩を濾過して除去した。濾液の溶剤を減圧下に除去した。それによって、1-ヒドロキシ-1-メチルエチルホスフィネート677g(理論値の91%)が得られた。
例9
水840ml中に溶解した1-ヒドロキシ-1-メチルエチルホスフィネート744g(6モル)を最初の仕込み物として使用し、次いでアクリル酸432g(6モル)及び5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428g(アクリル酸を基準にして1.5モル%)を、別々の供給容器から、95〜100℃の温度で2.5時間かけて滴下した。次いで、減圧下に蒸留して水を除去した。アセトンを、減圧下120〜160℃において熱分解的に解離させ、そして冷却トラップ中に集めた。水800mlを使用して底に残った生成物を回収した。この反応混合物を圧力反応器中で115℃に加熱し、次いで3barに調節した減圧弁を用いて、上記反応器中にエチレンを飽和するまで導入した。5%濃度パーオキソ二硫酸ナトリウム溶液428g(エチレンを基準にして1.5モル%)を、一定に攪拌しながら、2.5〜2.9barのエチレン圧及び100〜115℃の温度において5時間の間一律に供給した。
1時間反応を続けた後、その反応混合物を約660gの50%濃度水酸化ナトリウム溶液で中和した(pH7)。Al2(SO43・14H2Oの46%濃度水溶液2596g(アルミニウム4.02モル)と、98%濃度H2SO4(P含有率2.5モル%)15.0gとの混合物を、1.2時間かけて85℃で加えた。次いで、生じた固形物を濾過して取り出し、2リットルの熱水で洗浄し、そして減圧下に130℃で乾燥した。収量: 無色の塩としての3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)819g(理論値の75%)。塩素含有率<0.1ppm。

Claims (20)

  1. モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩及び更に別の成分から組成される混合物であって、
    A) 次式(I)
    Figure 2007238617
    [式中、
    X及びYは異なり、Xは、Ca、AlまたはZnであり、そしてYは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、フェニル、2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、4-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、及び/または6-ヒドロキシヘキシル、アリル及び/またはグリセロールであるか、あるいはX及びYは異なり、そしてMg、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Ce、Bi、Sr、Mn、Cu、Ni、Li、Na、K、H及び/またはプロトン化された窒素塩基であるか; あるいは
    X及びYは、同一かまたは異なり、それぞれCa、AlまたはZnであり、
    R1、R2、R3、R4、R5、R6及びR7は、同一かまたは異なり、そして互いに独立して、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル及び/またはフェニルである]
    で表されるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩98〜100重量%、及び
    B) ハロゲン0〜2重量%、
    を含み、上記成分の合計は常に100重量%である、上記混合物。
  2. 上記式(I)で表されるモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩99.9995〜100重量%及びハロゲン0〜0.0005重量%を含む、請求項1の混合物。
  3. 上記モノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸塩が、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸カルシウム(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸セリウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)酪酸亜鉛(II)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)ペンタン酸アルミニウム(III)、3-(プロピルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(ブチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチル酪酸アルミニウム(III)、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)のメチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸亜鉛(II)の2-ヒドロキシエチルエステル、3-(エチルヒドロキシホスフィニル)プロピオン酸アルミニウム(III)の2,3-ジヒドロキシプロピルエステル、及び/または3-(エチルヒドロキシホスフィニル)-2-メチルプロピオン酸アルミニウム(III)のアリルエステルである、請求項1または2の混合物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つの混合物の製造方法であって、該方法の段階1において、次式II
    Figure 2007238617
    [式中、XはH、Na、KまたはNH4である]
    で表される次亜リン酸またはその塩(成分C)を、遊離基開始剤の存在下に、次式III
    Figure 2007238617
    [式中、R5、R6及びR7は、式1において定義した通りであり、Zは、H、C1-18-アルキルまたはC6-18-アリールであるか、あるいはYである]
    で表されるα,β-不飽和カルボン酸誘導体(成分D)及び次式IV
    Figure 2007238617
    [式中、R1、R2、R3及びR4は式Iにおいて定義した通りである]
    で表されるオレフィン(成分E)と反応させ、そして該方法の段階2において、生じたモノカルボキシ官能化ジアルキルホスフィン酸及び/またはそのアルカリ金属塩を、Mg、Ca、Al、Sb、Sn、Ge、Ti、Fe、Zr、Zn、Ce、Bi、Sr、Mnの金属化合物及び/またはプロトン化された窒素塩基と反応させて、上記式Iで表されるこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩及び/または窒素化合物とすることを含む、上記方法。
  5. XがHであり、そしてZがH、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、ヒドロキシエチル、またはヒドロキシプロピルである、請求項4の方法。
  6. 該方法の段階1において、ステップ1として、成分Cを、遊離基開始剤の存在下において成分Eと反応させてアルキル亜ホスホン酸とし、そしてステップ2として、生じた反応液をアルコールでエステル化し、そしてそこで生じた亜ホスホン酸エステルを蒸留して取り出し、次いでステップ3として、遊離基開始剤または塩基性開始剤の存在下に成分Dと反応させ、次いで該方法の段階2を行う、請求項4または5の方法。
  7. ステップ2として、アルキル亜ホスホン酸を、式M-OH(式中Mは、炭素原子数1〜10の線状または分枝状アルキル基である)の線状または分枝状アルコールで直接エステル化する、請求項6の方法。
  8. アルコールが、n-ブタノール、イソブタノールまたはエチルヘキサノールである、請求項7の方法。
  9. 成分Cが、次亜リン酸のアンモニウムまたはナトリウム塩である、請求項6〜8のいずれか一つの方法。
  10. 開始剤が、遊離基性、アニオン性、カチオン性または光化学的開始剤である、請求項4〜9のいずれか一つの方法。
  11. 開始剤が、過酸化物生成化合物及び/またはパーオキソ化合物、例えば過酸化水素、過酸化ナトリウム、過酸化リチウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、パーオキソ二硫酸ナトリウム、パーオキソホウ酸カリウム、過酢酸、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ-tert-ブチル、及び/またはパーオキソ二硫酸であるか、及び/またはアゾ化合物、例えばアゾジイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、及び/または2,2’-アゾビス(N,N’-ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドである、請求項4〜10のいずれか一つの方法。
  12. 上記α,β-不飽和カルボン酸及びα,β-不飽和カルボン酸誘導体が、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、アクリル酸ヒドロキシエチル、クロトン酸、クロトン酸エチル、チグリン酸(トランス-2,3-ジメチルアクリル酸)、(トランス-)2-ペンテン酸、フラン-2-カルボン酸、及び/またはチオフェン-2-カルボン酸である、請求項4〜11のいずれか一つの方法。
  13. オレフィン(成分E)が、エチレン、プロピレン、n-ブテン、及び/またはイソブテン、またはこれらの任意の望ましい混合物、1-ヘキセン、1-ヘプテン、及び/または1-オクテンであるか、またはアリルアルコール、アリルアミン、アリルベンゼン、アリルアニソール、スチレン、α-メチルスチレン、4-メチルスチレン、及び/または酢酸ビニルである、請求項4〜12のいずれか一つの方法。
  14. 成分Cと成分D及び/またはEとの反応が、50〜150℃の温度で行われる、請求項4〜13のいずれか一つの方法。
  15. 請求項1〜3のいずれか一つの混合物を製造する方法であって、該方法の段階1において、ステップ1として、成分Cをケトンと反応させて1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートとし、この1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートをステップ2として遊離基開始剤の存在下に成分Dと反応させ、次いでステップ3として、ケトンを除去し、そして得られた反応混合物を、ステップ4として、遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させて、次いで該方法の段階2を行うことを含む、上記方法。
  16. 請求項1〜3のいずれか一つの混合物を製造する方法であって、該方法の段階1において、ステップ1として成分Cをケトンと反応させて1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートとし、この1-ヒドロキシ-1-ジアルキルホスフィネートを、ステップ2として、遊離基開始剤の存在下に成分Eと反応させ、次いでステップ3としてケトンを除去し、そして得られた反応混合物を、ステップ4として、遊離基開始剤の存在下に成分Dと反応させて、次いで該方法の段階2を行うことを含む、上記方法。
  17. 該方法の段階2の金属化合物が、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム類、硫酸亜鉛7水和物、塩化マグネシウム6水和物、及び/または塩化カルシウム2水和物である、請求項4〜16のいずれか一つの方法。
  18. 該方法の段階2における反応が、20〜150℃の温度で行われる、請求項4〜17のいずれか一つの方法。
  19. 難燃剤としての、難燃剤の製造のための、難燃性成形材料中での、または難燃性成形体、難燃性フィルム、難燃性フィラメントもしくは難燃性繊維中での、請求項1〜3のいずれか一つの混合物の使用。
  20. 難燃性成形材料または成形体、フィルム、フィラメント及び繊維が、請求項1〜3のいずれか一つの混合物1〜50重量%、ポリマーまたはポリマー混合物1〜99重量%、添加剤0〜60重量%、及びフィラー0〜60重量%を含み、この際、これらの成分の合計は常に100重量%である、請求項19の使用。
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