JP2007237260A - 皮剥き性に優れた無酸素銅及び無酸素銅合金の荒引線材 - Google Patents

皮剥き性に優れた無酸素銅及び無酸素銅合金の荒引線材 Download PDF

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Abstract

【課題】 皮剥き工程での切削性に優れた無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材、及び上記荒引線材の効率的な製造方法を提供する。
【解決手段】 線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させた無酸素銅の荒引線材、及び線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させてなり、かつ、銀、スズ、ジルコニウム、マグネシウム、クロム、コバルト、及び鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種を、各元素当り0.001質量%以上1質量%未満、又は/及びリンを0.0003質量%以上0.01質量%未満含有する無酸素銅合金の荒引線材、並びに鋳造時の冷却制御によって荒引線材表面近傍にのみ筋状の欠陥を発生させる前記荒引線材の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ベルト&ホイールやベルトキャスターで製造される無酸素銅もしくは銅合金荒引線材(通常、例えば直径6〜18mm)であって、表面欠陥部位を除去することを目的とした皮剥き工程において皮剥き性に優れた材料、及びその製造方法に関する。
昨今の技術開発の中で、無酸素銅もしくは無酸素銅合金線がシャフト炉で溶解され、ベルト&ホイール及びベルトキャスター等で鋳造され、そして連続圧延されて荒引線が製造されるようになった(例えば、特許文献1参照)。この連続鋳造・圧延方式で製造された荒引線では、圧延中に発生する割れ欠陥や不規則に押し込まれる酸化膜等の除去を目的として皮剥き工程が次工程に組み込まれている(例えば、特許文献2参照)。しかし、無酸素銅はタフピッチ銅に比較して、皮剥き等の切削性が著しく低いこと(例えば、非特許文献1参照)から、通常、皮剥き工程では少量切削、複数回切削が、行われている。これは、無酸素銅の切削性が悪いことから、大量の皮剥きを1度に行うと、新たにムシレ等の欠陥をも誘発させてしまうことを避けるためである。このように、従来の無酸素銅の荒引線は、皮剥き工程での切削性が劣り、また皮剥き工程での新たな欠陥発生が起こるおそれがあり、この点を改善することが望まれていた。
特開2002−28757号公報 特開平11−010220号公報 日本伸銅協会編、「伸銅品データブック」、36〜37頁、平成9年発行
本発明は、皮剥き工程での切削性に優れた無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材を提供することを目的とする。さらに、本発明は、上記荒引線材の効率的な製造方法を提供することを目的とする。
快削黄銅(Cu−2%Pb−40%Zn等)では大量の鉛が添加されており、素材内部に微細な鉛粒子が均一に分散形成されている。この均一分散された微小鉛粒子が、切削加工時に割れのクライテリオンとして働き、その結果切削工具の寿命延長や切削速度向上・切粉の細分化など進む。一般的な表現で言えば、鉛を添加することで切削性が向上する。
しかし、このような添加元素(特に銅への固溶が少ない鉛、ビスマス等)を採用した場合には、特に無酸素銅の導電率を大きく低下させると言う不具合が生じる。したがって単に快削黄銅のように添加元素を用いることはできない。
そこで、本発明者らは、上記のような添加元素を用いることなく、被切削物の被切削加工領域に破断のクライテリオンを均一に存在させることが重要となると考えた。本発明者らは荒引線材内の筋状欠陥の挙動について鋭意研究を進めた結果、この内部欠陥が線材表面からの所定深さまでに存在する場合には皮剥き工程での切削性を大きく改善出来ることを見出し、この知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち本発明は、
(1)線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させたことを特徴とする無酸素銅の荒引線材、
(2)線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させてなり、かつ、銀、スズ、ジルコニウム、マグネシウム、クロム、コバルト、及び鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種を、各元素当り0.001質量%以上1質量%未満、又は/及びリンを0.0003質量%以上0.01質量%未満含有することを特徴とする無酸素銅合金の荒引線材、
(3)前記無酸素銅または無酸素銅合金が酸素濃度が10ppm以下で、かつ、水素濃度が0.4〜1.0ppmであることを特徴とする(1)又は(2)項記載の荒引線材、及び
(4)鋳造時の冷却制御によって荒引線材表面近傍にのみ筋状の欠陥を発生させることを特徴とする(1)、(2)又は(3)項記載の荒引線材の製造方法
を提供するものである。
本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材は皮剥き工程での切削性に優れる。また、本発明の荒引線材の製造方法によれば、ベルト&ホイールやベルトキャスターによる製造方法により、生産性を維持しながら、上記の切削性に優れる荒引線材を製造することができる。
本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材(以下単に、無酸素銅の荒引線材という)は、皮剥き工程での切削性を改善する上で、被切削物の表面近傍に折れ・破断の起点を有するように、線材表面から15〜300μmの内部に至る微細な筋状欠陥を均一分散形成させ、また、この微細な筋状欠陥の分布を制御したものである。
この微細な筋状欠陥は、鋳造銅材の圧延時に発生する銅線表面から内部方向に切断したような筋状傷である。本発明おいては、この微細欠陥は、幅が好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.01〜2μm、圧延方向に対しての直角な断面(50mm当たり)に於いて発生個数は1以上が必要であり、より好ましくは10以上の発生頻度を有する。筋状欠陥は、皮剥き工程での切削性が十分な程度の密度で分布していればよく、その分布密度を特に制限するものではない。
本発明における筋状欠陥は極めて細いもので渦流探傷器等では検出出来ない微細なものである。
従来、荒引線材内部に筋状の欠陥が残存することを防ぐために、原料となる無酸素銅もしくは無酸素銅合金を製造する上で、通常、酸素・水素の管理(低減)が極めて重要であった。好ましい管理範囲から逸脱した場合には、水素脆化や鋳塊内部に気泡が生成すると言った不具合が発生する。例えば、特開2002−28757号公報段落[0008]等に記述されるように、健全な素材を製造する上では、溶銅中の酸素(O)濃度が10ppmの場合には水素(H)濃度は0.2ppm、酸素濃度1ppmの場合には水素濃度は0.4ppm以下にすることが必須であるとされてきた。また、伸銅技術研究会誌の第40巻(2001年)p.155に示されるように無酸素銅荒引線は酸素5ppm、水素0.4ppmまで脱酸・脱ガスが施されている。これは、ここで示されている水素濃度以上の水素が溶銅中に固溶していると、鋳造時に水素ガス気泡(一部微量酸素と反応しての水蒸気気泡)が発生し、この気泡は熱間圧延を行っても消滅せずに残存してしまうためである。そこで、このような現象の発生を防ぐため、従来から水素の低減が施されてきた。
しかし、本発明の好ましい実施態様においては、この気泡を安定制御(発生位置・量について)することで、荒引線材の皮剥き工程に於ける切削加工時の破壊のクライテリオンに活用するものである。
本発明の好ましい実施態様では、従来言われている低酸素で高水素領域(水素:0.4ppm以下)の溶銅を用いて鋳造し、気泡の発生を加速的に増加させ、線材表面からの所定深さの位置までの筋状の亀裂を分散形成させ、その結果皮剥き工程での切削性が改善されるものである。
本発明の無酸素銅の荒引線材は、ベルト&ホイール式連続鋳造圧延方法(例えばSCR法)、双ベルト式連続鋳造圧延方式(例えばContirod法)等により主に電気銅(原料)を溶解して溶銅とし、この溶銅を後述の各条件下で鋳造し、圧延することによって製造することができるものである。本発明の無酸素銅の荒引線材の直径は、特に限定されるものではないが、皮剥き工程前において、通常6〜18mm、好ましくは6〜10mmである。
本発明において、無酸素銅合金の原料には銀、スズ、ジルコニウム、マグネシウム、クロム、コバルト、又は鉄を、少なくとも1種、各元素当り0.001質量%以上1%質量未満(より好ましくは0.005質量%〜0.1質量%)含有することが好ましい。また、リンについては、0.0003質量%以上0.01質量%未満含有されることが望ましい。上記の元素をそれぞれ上記の好ましい範囲で含有することで、導電率を低下させることなく所望の特性を有する無酸素銅合金の荒引線材を製造することができる。また、リンの含有量が0.01質量%以上であると、凝固時の微細ガス発泡が抑制され線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させることが出来なくなることがある。
本発明では、鋳造時の初期冷却を制御することで気泡群の発生位置を制御出来ることから、必要皮剥き量に応じて切削性の維持・制御が可能となった。本発明において、この筋状欠陥はあくまでも破壊のクライテリオンである。したがって、筋状欠陥深さは、所定の皮剥き量よりも浅くて切削性には影響しないようにする。このことから、このような筋状欠陥を意図的に荒引線材の皮剥き除去領域内に存在させることで、本発明では切削性を飛躍的に改善出来た。その為に、皮剥きされた後荒引線材の表面には筋状欠陥は無く、全く健全なものとできる。
この現象を定量的に把握することを目的に、初期冷却制御を3水準(下記冷却条件1〜3)に変更した荒引線材(酸素:3ppm、水素:0.6ppm)について、欠陥分布状態を調査した。また、下記比較条件1〜2についても同様に調査した。なお、今回はベルト&ホイール方式のSCRでの鋳造実験を行った。ここでの初期冷却としては、鋳造リング及びベルトを冷却した際の冷却水温差(ΔT=排水温度−冷却水温)から奪熱量を計算し、溶銅が持ち込み総熱量との比率(R)を式(1)から計算した。
R=(ΔT×V)÷{W×(H+T×C)} (1)
V:冷却水量(m/hr)
W:鋳造量(kg/hr)
H:潜熱(kcal/kg)
T:鋳造温度(℃)
C:比熱(kcal/kg・K)
冷却条件1:R=0.30
冷却条件2:R=0.37
冷却条件3:R=0.43
比較条件1:R=0.23
比較条件2:R=0.50
結果を図1のグラフに示す。グラフ中、縦軸の頻度とは筋状欠陥の最深部(内部)の位置を10μm区間でカウントし、その総数に対する各区間での個数の割合を頻度と定義したものを示し、横軸の欠陥深さとは荒引線材の線材表面から内部方向に形成した筋状欠陥の深さを示すものである。
この結果から明らかなように、冷却条件を制御することで、筋状欠陥の最大深さを制御出来ることがわかる。今回の結果から、R=0.23では凝固シェルの成長が著しく遅い為に荒引線の表面直下に筋状欠陥が集中し、切削加工時の割れのクライテリオンには成らない。また、R=0.50では凝固シェルの成長が早く筋状欠陥が荒引線内部にまで到達
する為に、切削加工時では取りきれない状況が発生する。その為に、本発明における鋳造時の冷却条件は、好ましくは、R=0.3以上0.45以下であり、より好ましくはR=0.35以上0.4以下である。
次に、溶銅中の水素を増加させることで、筋状欠陥の発生頻度が増加し、切削性が更に向上することについて述べる。
上記冷却条件と同一の冷却条件で、溶銅中の水素濃度のみを変更させたもので、この筋状欠陥分布を調査した。結果を図2のグラフに示す。グラフ中、頻度、欠陥深さは、図1のグラフのものと同義である。
この結果から、水素を増加させることで、筋状欠陥の発生分布も変化することが確認される。
本発明の無酸素銅の荒引線材の形成に用いられる溶銅中の水素濃度は、好ましくは0.4〜1.0ppmであり、より好ましくは0.6〜0.8ppmである。無酸素銅合金の荒引線材の形成に用いられる溶銅についても同様の範囲のものが好ましく用いられる。
ただし、その内で、無酸素銅合金で特に銀を添加したものは、特開2002−28757号公報に示されるように水素の微細分散が施される為に、切削性を維持する上では無酸素銅に比較して水素濃度を増加させることが望ましい。例えば、0.8〜1.0ppmであることが好ましい。
なお、本発明に用いられる溶銅は、好ましくは酸素濃度が3〜10ppmである。
荒引線材に要求される皮剥き量の面から好ましい水素濃度をみると、例えば50μmの皮剥き量で要求品質を満足出来る場合には、水素濃度を0.4〜0.6ppmに制御することが好ましい。また、100μmの皮剥き量で要求品質を満足出来る場合には、水素濃度を0.6〜0.8ppmに制御することが好ましい。更に、200μmの皮剥き量で要求品質を満足出来る場合には、水素濃度を0.8〜1.0ppmに制御することが望ましい。
本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材は、線材表面から内部方向に深さ15〜300μm(好ましくは100〜300μm)の微細な筋状欠陥を均一分散形成させたものである。ここで、この欠陥深さが小さすぎると切削性の改善が見られず、大きすぎると皮剥き後の表面状態が悪化するため好ましくない。
無酸素銅もしくは無酸素銅合金とは、酸素濃度が10ppm以下の銅又は銅合金を指すが、本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材は、酸素濃度が好ましくは10ppm以下、3〜10ppmであることがより好ましい。また、水素濃度は0.4ppm以上が好ましく、0.4〜1.0ppmがより好ましい。
また、本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅の荒引線材は、切削性が良好で、皮剥き工程で発熱が高くなることがなく、皮剥き後の線材表面の酸化膜厚さが250Å未満になるものであることが好ましい。
本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅合金荒引線材は、その後、常法により伸線や圧延され線や平角線等に加工されてオルタネータ、コンミテータ等に好適に用いられる。
本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
シャフト炉で連続溶解された溶銅について、脱酸・脱水素処理を行い(特開2000−328152号公報や特開2002−120050号公報等の方法に準じて行った。)、酸素2〜7ppm・水素0.1〜0.2ppmの溶銅を得た。しかし、この状態では皮剥き工程での切削性が悪い為に、溶銅表面にCO+H=4%の還元性燃焼排ガスを吹きつけることで、水素量0.5〜0.9ppmまで増加を図り、その後鋳造、圧延することにより、本発明の無酸素銅の荒引線材試料No.1〜10を製造した。また、上述の水素を増加させなかったものを用いた以外は本発明試料と同様にして、比較例の無酸素銅の荒引線材試料No.11〜15を試作した。
なお、全ての荒引線材試料は特開2002−120050号公報記載のベルト&ホイール鋳造機を用いて同一鋳造条件(鋳造レート:25ton/h、R=0.37)で製造した。
これらの荒引線材試料の断面を顕微鏡観察することにより求めた筋状欠陥の最深深さ位置を図3のグラフに示す。このグラフから、筋状欠陥の最深深さが水素濃度に依存して変化していることがわかる。
これらの荒引線材試料を用いて皮剥きを2水準(皮剥き量200μm、300μm)で行い、切削性を比較した。
(切削性の基準)
◎ :両水準においてソゲ欠陥は発生しておらず、被皮剥き材の表面は平滑
○ :一方の水準で表面は平滑であるが、他方の水準でソゲ欠陥はないが、被皮剥き材の表面に僅かな表面荒れが発生、もしくは両水準においてソゲ欠陥はないが、被皮剥き材の表面に僅かな表面荒れが発生
× :いずれかの水準において有害なソゲ欠陥が発生
結果を表1に示す。
Figure 2007237260
表1から明らかなように、筋状の欠陥が荒引線材の線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの範囲にない比較例の無酸素銅荒引線材の試料は、全て切削性に劣っていることがわかる。
これに対し、本発明の無酸素銅荒引線材の試料は、切削性が大きく改善されていることがわかる。
実施例2
実施例1で用いた溶銅にスズを0.7質量%含有させた以外は、実施例1と同様に、各試料を製造し、切削性を試験したところ、本発明の無酸素銅合金試料は比較例試料に比べ切削性が大きく改善されていた。
以上に述べたように、本発明の無酸素銅もしくは無酸素銅合金の荒引線材は、酸素・水素濃度を制御することにより、SCR製の無酸素銅もしくは無酸素銅合金荒引線材(φ6〜φ18mm)と同等の生産性を維持しながら、表面欠陥部位を除去することを目的とした皮剥き工程での切削性が優れている。これにより製造コストの低減が達成出来た。また、切削性がよいことから皮剥き工程での新たな欠陥発生を防止することが出来た。
更に、皮剥き性が向上したことから、皮剥き後の表面酸化膜厚さが200Å以下になる線材を製造することが可能となった。
冷却条件を変化させたときの筋状欠陥分布の結果を示すグラフである。 水素濃度を変化させたときの筋状欠陥分布の結果を示すグラフである。 実施例で用いた試料について、水素濃度と欠陥深さの関係を表すグラフである。

Claims (4)

  1. 線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させたことを特徴とする無酸素銅の荒引線材。
  2. 線材表面から内部方向に深さ15〜300μmの筋状の欠陥を分散形成させてなり、かつ、銀、スズ、ジルコニウム、マグネシウム、クロム、コバルト、及び鉄からなる群から選ばれる少なくとも1種を、各元素当り0.001質量%以上1質量%未満、又は/及びリンを0.0003質量%以上0.01質量%未満含有することを特徴とする無酸素銅合金の荒引線材。
  3. 前記無酸素銅または無酸素銅合金が酸素濃度が10ppm以下で、かつ、水素濃度が0.4〜1.0ppmであることを特徴とする請求項1又は2記載の荒引線材。
  4. 鋳造時の冷却制御によって荒引線材表面近傍にのみ筋状の欠陥を発生させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の荒引線材の製造方法。
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