JP2007233255A - 現像ロール - Google Patents
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Abstract
【課題】粒子を用いて表面を粗面化したものであっても、トナーに対するストレスを低減することができる現像ロールを提供する。
【解決手段】軸体1の外周に弾性層2,表層3が順に構成され、表層3に、粗面形成用の粒子Gが分散している。この分散粒子Gの分布により、表層3の外周面が、粗面に形成されている。また、粒子Gは、ユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内のものであり、上記粒子Gが存在する部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子Gが存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきを30%未満に設定している。
【選択図】図1
【解決手段】軸体1の外周に弾性層2,表層3が順に構成され、表層3に、粗面形成用の粒子Gが分散している。この分散粒子Gの分布により、表層3の外周面が、粗面に形成されている。また、粒子Gは、ユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内のものであり、上記粒子Gが存在する部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子Gが存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきを30%未満に設定している。
【選択図】図1
Description
本発明は、複写機,プリンター等の電子写真機器類に用いられる現像ロールに関するものである。
複写機,プリンター等の電子写真機器では、感光ドラムに対峙して現像ロールが設けられている。この現像ロールは、通常、軸体の外周面にゴム等からなる弾性層が形成されており、必要に応じて、その弾性層の外周面に抵抗調整層や保護層等の被覆層が1層または2層以上形成されている。
そして、現像ロールの外周面において均一かつ確実にトナー搬送を行うことが、高画質の画像を得る上で重要な役割となっている。このため、一般に、現像ロールの表層(最外被覆層)の外周面を粗面化することにより、トナー搬送性を向上させている。その粗面化の方法は、様々であるが、例えば、現像ロールの表層内にウレタン樹脂等の硬質粒子(砂質粒子)を分散させることにより、表層の外周面を粗面化する方法(例えば、特許文献1参照)が知られている。
特開2001−132732号公報
しかしながら、被覆層等に硬質粒子を分散させると、その硬質粒子が存在する部分に対応する現像ロール表面の硬度が高くなり、トナーにストレスを与えてしまう。このため、フィルミングが発生する。その結果、現像ロールの表面粗さが経時的に上昇し、長期使用において、かぶり現象が発生し、画像不具合を招く。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、粒子を用いて表面を粗面化したものであっても、トナーに対するストレスを低減することができる現像ロールの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の現像ロールは、軸体と、この軸体の外周面に形成された弾性層と、この弾性層の外周に形成された表層とを有し、上記表層に、粗面形成用の粒子が分散している現像ロールであって、上記粗面形成用の粒子のユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内であり、上記粒子が存在する部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子が存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきが30%未満になっているという構成をとる。
本発明者らは、現像ロールについて、粒子を用いて表面を粗面化したものであっても、トナーに対するストレスを低減することができるようにすべく、その粒子等を中心に研究を重ねた。その結果、弾性層の外周に形成された表層に、粗面形成用の粒子としてユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内のものを用い、上記粒子が存在する部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子が存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきを30%未満に設定すると、所期の目的を達成できることを見出し、本発明に到達した。
本発明の現像ロールは、弾性層の外周に形成された表層に、粗面形成用の粒子としてユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内のものを用い、上記粒子が存在する部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子が存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきを30%未満に設定しているため、トナー搬送性を維持しつつ、トナーに対するストレスを低減することができる。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。但し、本発明は、これに限定されるわけではない。
図1は、本発明の現像ロールの一実施の形態を示している。この実施の形態の現像ロールは、軸体1と、この軸体1の外周面に形成された弾性層2と、この弾性層2の外周面に形成された表層3とから構成されている。そして、上記表層3には、粗面形成用の粒子Gが分散している。この分散粒子Gの分布により、表層3の外周面では、粒子Gが存在する部分が凸部、存在しない以外の部分が凹部となって、凹凸状の粗面に形成されている。また、上記粒子Gは、ユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内のものであり、上記粒子Gが存在する部分に対応する現像ロール表面(表層3の外周面)部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子Gが存在しない部分に対応する現像ロール表面(表層3の外周面)部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきを30%未満に設定している。
上記押し込み深さのばらつきを30%未満に設定する方法は、表層3の硬度および粒子Gの硬度を適宜設定することにより行われる。その表層3の硬度設定は、主材料の種類の選定,硬化剤や導電剤等の添加量の調整等により行われる。また、粒子Gの硬度設定は、上記表層3の硬度に対応して、粒子Gの種類の選定等により行われる。
そして、上記定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきを確認する方法は、つぎのようにして行われる。すなわち、例えば、測定機としてフィッシャースコープH100C(フィッシャー・インストルメンツ社製)を用い、その測定機にビッカース圧子(四角錐)を装着して、その圧子の頂点を現像ロール表面(表層3の外周面)に当て、5秒かけて荷重を20mNまで徐々に上げていき、その後5秒かけて抜重する。ここで、上記荷重20mNをかけたときの押し込み深さを測定する。このような押し込み深さの測定を、100μmピッチで25点(400μm×400μm、縦5点×横5点)において行い、その平均値を算出する。そして、押し込み深さの最大値と最小値との差を、上記平均値の2倍の値で割った値の100倍を押し込み深さのばらつき(単位%)とする。この押し込み深さの測定おいて、上記粒子Gが存在する部分では、押し込み深さが小さくなり、逆に、上記粒子Gが存在しない部分では、押し込み深さが大きくなる。
また、上記粒子Gとしては、ユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内のものである観点から、ウレタンゴム粒子,シリコーンゴム粒子,ナイロン粒子,ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子等が好適に用いられる。これらは、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、上記粒子Gのユニバーサル硬度の測定は、上記押し込み深さの測定に用いたフィッシャースコープH100C(測定機)を用いることができ、例えば、10秒かけて荷重を50mNまで徐々に上げていき、その後10秒かけて抜重することにより測定することができる。
上記粒子Gの平均粒径は、特に限定されるものではないが、5〜30μmの範囲に設定されることが好ましく、より好ましくは7〜15μmの範囲に設定されることである。このような範囲であると、上記現像ロールにおいて、表層3の表面の算術平均粗さ(Ra)を、トナー搬送性が良好になる範囲(好ましくは0.3〜1.8μmの範囲、より好ましくは0.6〜1.6μmの範囲)に設定し易くなる。なお、上記粒子Gの平均粒径は、母集団から任意に抽出される試料10個を用いて導出される平均値であり、粒子Gの形状が真球状ではなく楕球状(断面が楕円状の球)等のように一律に粒径が定まらない場合には、最長径と最短径との単純平均値をその粒子Gの粒径とする。また、上記算術平均粗さ(Ra)は、JIS B 0601に記載の方法に準拠して測定した値である。
このような本発明の現像ロールは、上記粒子Gのユニバーサル硬度を0.50〜8.18N/mm2 の範囲内とするとともに、上記押し込み深さのばらつきを30%未満に設定しているため、これらの相乗効果により、粒子Gが存在していても、その粒子Gが存在する部分に対応する現像ロール表面(表層3の表面)部分は、柔らかく、トナーに対する局所的ストレスを低減することができる。その結果、フィルミングが防止されるとともに、トナーの劣化が防止される。そして、そのフィルミングの防止により、現像ロールの表面粗さ(表層3の表面粗さ)が長期にわたって安定するようになり、長期使用においても、かぶり現象が発生し難く、初期の良好な画像を得ることができる。さらに、現像ロール表面(表層3の表面)が全体的に柔らかくなるため、初期のトナー搬送性に優れており、複写やプリントの高速化による初期画像濃度の低下も防止することができる。
つぎに、本発明の現像ロールを構成する軸体1,弾性層2,表層3の形成材料等について説明する。
上記軸体1は、特に限定されるものではなく、中実でも中空でもよい。また、上記軸体1の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄,鉄にめっきを施したもの,ステンレス,アルミニウム等があげられる。そして、上記軸体1の表面には、通常、接着剤やプライマー等が塗布される。さらに、上記接着剤やプライマー等は、必要に応じて、導電化してもよい。
上記弾性層2の形成材料としては、下記の主材料に導電剤が含有されているものが用いられる。すなわち、その主材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリウレタン系エラストマー,エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),スチレン−ブタジエンゴム(SBR),シリコーンゴム,アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR),水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(H−NBR),クロロプレンゴム(CR)等があげられる。なかでも、低硬度でへたりが少ないという点から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。また、必要に応じて、シリコーンオイル,加硫剤,加硫促進剤,滑剤,助剤等を適宜に添加してもよい。そして、上記弾性層2の厚みは、特に限定されないが、通常、0.5〜5mm程度に設定される。
上記表層3の形成材料としては、下記の主材料に導電剤が含有されているものが用いられる。すなわち、その主材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、ウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、ブチラール樹脂(PVB),アルキッド樹脂,ポリエステル樹脂,フッ素ゴム,フッ素樹脂,フッ素ゴムとフッ素樹脂の混合物,シリコーン樹脂,シリコーングラフトアクリルポリマー,アクリルグラフトシリコーンポリマー,ニトリルゴム,ウレタンゴム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なかでも、耐摩耗性の点で、ウレタン樹脂が好ましい。また、必要に応じて、硬化剤等を適宜に添加してもよい。そして、上記表層3の厚みは、表層3の表面粗さを上記好ましい範囲〔算術平均粗さ(Ra)0.3〜1.8μmの範囲〕にする観点から、粒子Gが存在しない部分(凹部になっている部分)では5〜30μmの範囲内の厚みに設定され、粒子Gが存在する部分(凸部になっている部分)では1〜10μmの範囲内の厚みに設定される。
上記粒子Gの分散割合は、用いる粒子Gの平均粒径や目的とする表層3の外周面の算術平均粗さ(Ra)等にもよるが、粒子Gの平均粒径が5〜30μmの範囲(上記好ましい範囲)内のものを用いる場合、粒子Gの分散割合は、上記表層3の形成材料の主材料100体積%に対して、5〜30体積%の範囲に設定される。
つぎに、上記現像ロールの製法の一例について説明する。すなわち、まず、軸体1の外周面に必要に応じて接着剤等を塗布し、これを成形用金型の中空部に同軸的に設置し、密封した後、弾性層2の形成材料を注入して成形し、ついで、オーブン加硫等により加硫し、上記弾性層2を形成する。そして、ロールコーティング法,スプレーコーティング法,ディッピング法等により、弾性層2の外周面に、上記粒子Gを混合させた表層3の形成材料を塗布した後、乾燥(硬化)させ、上記粒子Gが分散した表層3を形成する。このようにして、上記現像ロールが得られる。
なお、上記実施の形態では、弾性層2の外周面に表層3を形成したが、弾性層2と表層3との間に中間層を形成してもよい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
下記のように、軸体,各層の形成材料等を準備し、上記実施の形態と同様にして、現像ロールを作製した。
〔軸体〕
外径8mm、長さ350mmの鉄製の中実円柱状の軸体を準備した。
外径8mm、長さ350mmの鉄製の中実円柱状の軸体を準備した。
〔弾性層の形成材料〕
導電性シリコーンゴム(X34−270A/B、信越化学工業社製)をニーダーにより混練して弾性層の形成材料を調製した。
導電性シリコーンゴム(X34−270A/B、信越化学工業社製)をニーダーにより混練して弾性層の形成材料を調製した。
〔表層の形成材料〕
粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールC400(平均粒径15μm,ユニバーサル硬度0.50N/mm2 )、根上工業社製〕を準備し、つぎのようにして、表層の形成材料を調製した。すなわち、ポリカーボネートジオール系ウレタン樹脂(ニッポラン5196、日本ポリウレタン社製)100重量部に対して、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)40重量部の割合で用い、ボールミルにより混練した後、MEK400重量部を加えて混合,攪拌した。これにより得られた材料100体積%に対して、上記ウレタンゴム粒子15体積%を加えて混合,攪拌して表層の形成材料を調製した。
粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールC400(平均粒径15μm,ユニバーサル硬度0.50N/mm2 )、根上工業社製〕を準備し、つぎのようにして、表層の形成材料を調製した。すなわち、ポリカーボネートジオール系ウレタン樹脂(ニッポラン5196、日本ポリウレタン社製)100重量部に対して、カーボンブラック(デンカブラックHS−100、電気化学工業社製)40重量部の割合で用い、ボールミルにより混練した後、MEK400重量部を加えて混合,攪拌した。これにより得られた材料100体積%に対して、上記ウレタンゴム粒子15体積%を加えて混合,攪拌して表層の形成材料を調製した。
〔現像ロールの作製〕
上記実施の形態と同様にして、成形用金型を用いて成形(190℃×30分間)することにより、軸体の外周面に弾性層(厚み4mm、長さ240mm)を形成した。そして、その弾性層の外周面に、表層の形成材料をロールコーティング法により塗工した後、乾燥(硬化)させ、表層を形成した〔粒子が存在しない部分の厚み10μm、粒子が存在する部分の厚み3μm、表面の算術平均粗さ(Ra)0.88μm〕。これにより、現像ロールを得た。なお、上記算術平均粗さ(Ra)は、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム1400D)を用いて測定した。
上記実施の形態と同様にして、成形用金型を用いて成形(190℃×30分間)することにより、軸体の外周面に弾性層(厚み4mm、長さ240mm)を形成した。そして、その弾性層の外周面に、表層の形成材料をロールコーティング法により塗工した後、乾燥(硬化)させ、表層を形成した〔粒子が存在しない部分の厚み10μm、粒子が存在する部分の厚み3μm、表面の算術平均粗さ(Ra)0.88μm〕。これにより、現像ロールを得た。なお、上記算術平均粗さ(Ra)は、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム1400D)を用いて測定した。
この現像ロールでは、表層を上記形成材料で形成することにより、上記粒子が存在する部分に対応する現像ロール表面部分の押し込み深さと、上記粒子が存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の押し込み深さのばらつきを25%に設定した。なお、この押し込み深さのばらつきは、フィッシャースコープH100C(フィッシャー・インストルメンツ社製)を用い、前述した方法と同様にして算出した。
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールU−600T(平均粒径10μm,ユニバーサル硬度2.39N/mm2 、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを20%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールP−800T(平均粒径8μm,ユニバーサル硬度1.96N/mm2 、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを18%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールHI−800T(平均粒径6μm,ユニバーサル硬度2.87N/mm2 、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを15%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールC815(平均粒径6μm,ユニバーサル硬度8.18N/mm2 、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを29%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔比較例1〕
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールCF−800(平均粒径8μm,ユニバーサル硬度5.94N/mm2 )、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを32%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールCF−800(平均粒径8μm,ユニバーサル硬度5.94N/mm2 )、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを32%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔比較例2〕
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールLP−800(平均粒径7μm,ユニバーサル硬度6.56N/mm2 )、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを35%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
上記実施例1において、表層の形成材料に混合させる粗面形成用の粒子として、ウレタンゴム粒子〔アートパールLP−800(平均粒径7μm,ユニバーサル硬度6.56N/mm2 )、根上工業社製〕を同様の割合で用いた。そして、このような形成材料で表層を形成することにより、上記押し込み深さのばらつきを35%に設定した。それ以外は、上記実施例1と同様にした。
〔初期画像濃度〕
上記実施例1〜5および比較例1,2の各現像ロールを、市販の実機(レーザーショット LBP−2510,キャノン社製)に組み込み、黒べた画像の画像出しを行った。そして、その初期画像の濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。その結果、いずれも、画像濃度が1.3以上であり、トナー搬送性に優れるとして○と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。
上記実施例1〜5および比較例1,2の各現像ロールを、市販の実機(レーザーショット LBP−2510,キャノン社製)に組み込み、黒べた画像の画像出しを行った。そして、その初期画像の濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。その結果、いずれも、画像濃度が1.3以上であり、トナー搬送性に優れるとして○と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。
〔かぶり現象の有無〕
上記画像出しを、高温高湿(32℃,85%RH)および低温低湿(15℃,10%RH)の環境下で、それぞれ8000枚行った後、感光ドラム表面の白地部の濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。その結果、濃度が0.3未満のものはかぶり現象(上記感光ドラム表面の白地部へのトナー付着)が殆ど発生していないとして○、濃度が0.3以上のものは明確なかぶり現象が発生したとして×と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。
上記画像出しを、高温高湿(32℃,85%RH)および低温低湿(15℃,10%RH)の環境下で、それぞれ8000枚行った後、感光ドラム表面の白地部の濃度をマクベス濃度計RD914を用いて測定した。その結果、濃度が0.3未満のものはかぶり現象(上記感光ドラム表面の白地部へのトナー付着)が殆ど発生していないとして○、濃度が0.3以上のものは明確なかぶり現象が発生したとして×と評価し、下記の表1,2に併せて表記した。
〔表面粗さの変化〕
上記各現像ロールを、上記実機に組み込む前(初期)と、上記8000枚の画像出しを行った後(耐久後)とで、各現像ロール(表層)の表面の算術平均粗さ(Ra)を、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム1400D)を用いて測定した。また、その差を算出した。その結果を下記の表1,2に併せて表記した。
上記各現像ロールを、上記実機に組み込む前(初期)と、上記8000枚の画像出しを行った後(耐久後)とで、各現像ロール(表層)の表面の算術平均粗さ(Ra)を、表面粗さ計(東京精密社製、サーフコム1400D)を用いて測定した。また、その差を算出した。その結果を下記の表1,2に併せて表記した。
上記表1,2の結果から、実施例1〜5の現像ロールは、比較例1,2の現像ロールと比較して、初期画像濃度が充分にあり、かぶり現象も発生せず、表面粗さの変化も少ないことから、現像ロールとして適正なものであることがわかる。
1 軸体
2 弾性層
3 表層
G 粒子
2 弾性層
3 表層
G 粒子
Claims (1)
- 軸体と、この軸体の外周面に形成された弾性層と、この弾性層の外周に形成された表層とを有し、上記表層に、粗面形成用の粒子が分散している現像ロールであって、上記粗面形成用の粒子のユニバーサル硬度が0.50〜8.18N/mm2 の範囲内であり、上記粒子が存在する部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さと、上記粒子が存在しない部分に対応する現像ロール表面部分の定荷重押し込み時の押し込み深さのばらつきが30%未満になっていることを特徴とする現像ロール。
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