JP2007231973A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力振動の周波数に応じて磁力発生手段により主液室及び第2の副液室の隔壁をそれぞれ構成するメンブラン及びダイヤフラムを選択的に拘束及び解放し、かつメンブラン及びダイヤフラムを軽量で高い耐久性のものとする。
【解決手段】防振装置10では、第2副液室106の隔壁の一部を形成する第2ダイヤフラム98の中央側が磁性領域とされると共に、磁性領域Mの外周側が非磁性の弾性領域Edとされ、弾性領域Edが弾性変形することで第2ダイヤフラム98が第2副液室106を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされている。これにより、電磁石108が、シェイク振動の入力時に電磁気的な吸着力を第2ダイヤフラム98の磁性領域に作用させれば、第2ダイヤフラム98の拡縮方向に沿った変形を拘束でき、またアイドル振動の入力時に第2ダイヤフラム98へ電磁気的な吸着力を作用させなければ、第2ダイヤフラム98が拡縮方向に沿って変形可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車、一般産業用機械等に適用され、エンジン等の振動発生部から車体等の振動受部へ伝達される振動を減衰及び吸収する防振装置に関する。
自動車には、エンジンと車体(フレーム)との間にエンジンマウントとして防振装置が配置されている。このようなエンジンマウントとして適用される防振装置としては、特許文献1に示されている液体封入式のものが知られている。
特許文献1記載の防振装置では、仕切部材に可動ゴム板(メンブラン)が主液室内へ面するように配設されると共に、このメンブランを介して主液室の外側に第1の作用空気室が設けられており、シェイク振動の入力時には第1の作用空気室に大気圧を供給して、メンブランを弾性変形可能とし、またアイドル振動の入力時には第1の作用空気室に負圧を供給して、メンブランの弾性変形を拘束する。
また特許文献1記載の防振装置では、ゴム製の押圧部材(可動壁)を隔壁の一部とする第2の作用空気室と、押圧部材を所定の閉塞方向へ付勢するコイルスプリングとが設けられており、シェイク振動の入力時には、第2の作用空気室に大気圧を供給することにより、押圧部材がコイルスプリングの付勢力により閉塞位置に移動して弁体によりアイドルオリフィスが閉塞され、またアイドル振動の入力時には、第2の作用空気室に負圧を供給することにより、押圧部材がコイルスプリングに抗して開放位置に移動してアイドルオリフィスを開放する。
すなわち、特許文献1記載の防振装置では、入力振動の周波数に応じてメンブランを拘束又は解放すると共に、アイドルオリフィスを開放又は閉塞することにより、アイドル振動よりも高い周波数(高周波振動)の振動入力時に、動バネ定数が上昇することを抑制して高周波振動に対する吸収能力を確保すると共に、シェイクオリフィス及びアイドルオリフィス内に液体を流通させるためのポンプ力にロスが発生することを防止している。
また特許文献1記載の防振装置では、シェイク振動の入力時に弁体によりアイドルオリフィスを閉塞することにより、アイドルオリフィスよりも液体の流通抵抗が大きいシェイクオリフィスを通じて主液室と副液室との間を流通する液体に共振現象(液柱共振)を発生させ、この液柱共振によりシェイク振動を効果的に吸収する。
また防振装置には、主液室及び複数の副液室を有し、主液室がアイドルオリフィスを通して一方の副液室と連通すると共に、シェイクオリフィスを通して他方の副液室と連通するものもある。この防振装置では、シェイク振動の入力時に、一方の副液室における隔壁の一部を構成するダイヤフラムの弾性変形を拘束して副液室の内容積を一定に保つことにより、アイドルオリフィスを実質的に閉塞状態とし、シェイクオリフィスを通じて主液室と副液室との間を流通する液体に液柱共振)を発生させる。
またエンジンマウントとして適用される防振装置としては、特許文献2に示されている液体封入式のものも知られている。特許文献2記載の防振装置は、ゴム製の弾性体及び可動壁をそれぞれ内壁の一部とする主液室と、ダイヤフラムを隔壁の一部として内容積が拡縮可能とされた副液室と、主液室と副液室とを互いに連通させるオリフィス通路と、可動壁を入力振動に同期して作動させる磁力発生手段とを備えている。この防振装置では、磁力発生手段により可動壁を入力振動の周波数(被減衰周波数)に同期して作動(振動)させ、主液室内で被減衰振動と逆位相の脈動を発生させることにより、主液室内の液圧変動が抑制されて入力振動の車体への伝達が低減される。また、このような防振装置には、低周波振動の入力時に、低周波振動に対応するオリフィス通路に液体を流通させるポンプ力となる主液室内の液圧変化の低下を防止するため、可動壁を磁力発生手段からの磁力により拘束するものもある。
ところで、特許文献1に記載されているような防振装置を自動車等の車両へ適用した場合、インテークマニホールド等の負圧源からの負圧(減圧空気)の供給量が限られたものであり、また将来的にはモータからの駆動力のみにより走行する車両の普及も予想されることから、電力を利用して主液室のメンブランを拘束及び解放でき、又はアイドルオリフィスの開閉を制御できる防振装置に対する要求が今後、高くなっていくことが予想される。
それに対し、特許文献2に記載されているような防振装置では、電力により作動する電磁石等の磁力発生手段からの磁力によりメンブラン及び副液室の隔壁を構成するダイヤフラムを拘束及び解放することが可能になるが、メンブラン及びダイヤフラムとしてゴムシートの中央部に金属部材が連結されたものや、金属部材の外周面に環状のゴム部材が固着されたものを用いると、メンブラン及びダイヤフラムの構造が複雑になって製造コストが高いものになると共に、メンブラン及びダイヤフラムの着磁部(金属部材)の質量が大きくなることから、磁力発生手段として強い磁力を発生できる大パワーのものを用いる必要があり、磁力発生手段の製造コスト及び消費電力が高いものになる。
上記のような問題を解決するため、本出願の発明者等は、ゴムマトリックス中に磁性粉体が分散されたゴム磁石(例えば、特許文献3参照)によりシート状のメンブラン及びダイヤフラムを成形し、このメンブラン及びダイヤフラムを電磁石等の磁力発生手段により拘束及び解放する防振装置の製造を検討した。
しかしながら、既存のゴム磁石のみを素材としてゴムシートを成形し、このゴムシートを防振装置におけるメンブラン又はダイヤフラムとして用いた場合、ゴムシート中に分散された磁性粉体の影響によりゴムシート(可動壁)が脆化して十分な可撓性が得られず、可動壁における曲げ応力が断続的に加わる部分に早期に割れが発生し、メンブラン及びダイヤフラムとして十分な耐久性が得られないという問題が生じた。
特開2005−23974号公報 特開平9−25985号公報 特開2004−210999号公報
本発明の目的は、上記事実を考慮して、入力振動の周波数に応じて磁力発生手段により主液室及び第2の副液室の隔壁をそれぞれ構成するメンブラン及びダイヤフラムを選択的に拘束及び解放でき、しかもメンブラン及びダイヤフラムを軽量で高い耐久性のものにできる防振装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る防振装置は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、液体が封入され、前記弾性体を内壁の一部として該弾性体の変形に伴い内容積が変化する主液室と、液体が封入され内容積が拡縮可能とされた第1の副液室と、液体が封入され内容積が拡縮可能とされた第2の副液室と、前記主液室と前記第1の副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、前記主液室と前記第2の副液室とを互いに連通すると共に、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、前記主液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、前記主液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ弾性変形可能とされた膜状のメンブランと、前記第2の副液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、該第2の副液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされた膜状のダイヤフラムと、所定の第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な吸着力を前記メンブランの磁性領域に作用させて、該メンブランの拡縮方向に沿った変形を拘束する第1の磁力発生手段と、前記第1の周波数域から外れた第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な吸着力を前記ダイヤフラムの磁性領域に作用させて、該ダイヤフラムの拡縮方向に沿った変形を拘束する第2の磁力発生手段と、を有することを特徴とする。
上記請求項1に係る防振装置では、主液室の隔壁の一部を形成するメンブランが、その面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、主液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされている。従って、請求項1に係る防振装置では、第1の磁力発生手段が、所定の第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な吸着力をメンブランの磁性領域に作用させて磁性領域を吸着すれば、メンブランの拡縮方向に沿った変形を拘束でき、また第1の磁力発生手段が、第1の周波数域から外れた周波数を有する振動入力時に、メンブランの磁性領域へ電磁気的な吸着力を作用させることを中止すれば、メンブランが磁力発生手段から離間して拡縮方向に沿って変形可能になる。
また請求項1に係る防振装置では、第2の副液室の隔壁の一部を形成するダイヤフラムが、その面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、第2の副液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされている。従って、請求項1に係る防振装置では、第2の磁力発生手段が、第1の周波数域から外れた周波数を有する振動入力時に、電磁気的な吸着力をダイヤフラムの磁性領域に作用させて磁性領域を吸着すれば、ダイヤフラムの拡縮方向に沿った変形を拘束でき、第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、ダイヤフラムの磁性領域へ電磁気的な吸着力を作用させることを中止すれば、ダイヤフラムが磁力発生手段から離間して拡縮方向に沿って変形可能になる。
また請求項1に係る防振装置では、メンブラン及びダイヤフラムにおける面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされていることから、磁性領域については磁性粉体等の非ゴム材料が添加されて可撓性が低下するが、弾性領域についてはゴム本来の特性を損なうことなく十分な可撓性を得ることができるので、メンブラン及びダイヤフラムにおける曲げ応力が断続的に加わる部分を弾性領域により構成すれば、曲げ応力によりメンブランに割れ等の損傷が発生することを長期間に亘って防止でき、メンブラン及びダイヤフラムの耐久性を十分に高いものにでき、かつ磁力により吸着又は反発可能とするため一部がゴム以外の金属等により構成された従来のメンブラン及びダイヤフラムと比較し、メンブラン及びダイヤフラムをそれぞれ軽量化できる。
また請求項2に係る防振装置は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、液体が封入され、前記弾性体を内壁の一部として該弾性体の変形に伴い内容積が変化する主液室と、液体が封入された内容積が拡縮可能とされた第1の副液室と、液体が封入された内容積が拡縮可能とされた第2の副液室と、前記主液室と前記第1の副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、前記主液室と前記第2の副液室とを互いに連通すると共に、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、前記主液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、前記主液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ弾性変形可能とされた膜状のメンブランと、前記第2の副液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、該第2の副液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされた膜状のダイヤフラムと、所定の第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、前記メンブランの磁性領域との間に生じる磁気的な吸着力により該メンブランの拡縮方向に沿った変形を拘束し、前記第1の周波数域から外れた第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な反発力を前記メンブランの磁性領域に作用させて、該メンブランを解放する第1の磁力発生手段と、前記第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、前記ダイヤフラムの磁性領域との間に生じる磁気的な吸着力により該ダイヤフラムの拡縮方向に沿った変形を拘束し、前記第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な反発力を前記ダイヤフラムの磁性領域に作用させて、該ダイヤフラムを解放する第2の磁力発生手段と、有することを特徴とする。
上記請求項2に係る防振装置では、主液室の隔壁の一部を形成するメンブランが、その面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、メンブランの内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされている。従って、請求項2に係る防振装置では、第1の磁力発生手段が、所定の第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、メンブランの磁性領域との間に生じる磁気的な吸着力により磁性領域を吸着すれば、メンブランの拡縮方向に沿った変形を拘束でき、また第1の磁力発生手段が、第1の周波数域から外れた第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な反発力を磁性領域に作用させてメンブランを離間させれば、メンブランが磁力発生手段から解放されて拡縮方向に沿って変形可能になる。
また請求項2に係る防振装置では、第2の副液室の隔壁の一部を形成するダイヤフラムが、その面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、第2の副液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされている。従って、請求項2に係る防振装置では、第2の磁力発生手段が、前記第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、ダイヤフラムの磁性領域との間に生じる磁気的な吸着力により磁性領域を吸着すれば、ダイヤフラムの拡縮方向に沿った変形を拘束でき、また第2の磁力発生手段が、第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な反発力を磁性領域に作用させてダイヤフラムを離間させれば、ダイヤフラムが磁力発生手段から解放されて拡縮方向に沿って変形可能になる。
また請求項2に係る防振装置では、メンブラン及びダイヤフラムにおける面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされていることから、請求項1に係る防振装置と同様に、メンブラン及びダイヤフラムの耐久性をそれぞれ十分に高いものにでき、かつ磁力により吸着又は反発可能とするため一部がゴム以外の金属等により構成された従来のメンブラン及びダイヤフラムと比較し、メンブラン及びダイヤフラムを軽量化できる。
また請求項3に係る防振装置は、請求項1又は2記載の防振装置において、前記メンブランは、前記第1の磁力発生手段を電磁石により構成し、該電磁石におけるコアの一端面を前記メンブランの磁性領域に対向させると共に、前記第2の磁力発生手段を前記第1の磁力発生手段と同一の電磁石により構成し、該電磁石におけるコアの他端面を前記ダイヤフラムの磁性領域に対向させたことを特徴とする。
また請求項4に係る防振装置は、請求項3記載の防振装置において、請求項1乃至3の何れか1項記載の防振装置において、前記メンブラン及び前記ダイヤフラムは、少なくとも一種のゴム成分からなるシート状のベースゴムと、少なくとも一種のゴム成分からなるゴムマトリックス中に磁気異方性を有する磁性粉体が分散された磁性ゴムとを、積層状態で加熱及び加圧して互いに接合すると共に加硫して成形された2色成形ゴムシートであることを特徴とする。
また請求項5に係る防振装置は、請求項4記載の防振装置において、前記磁性ゴムが表裏面で互いに異なる極性の磁極を有することを特徴とする。
本発明の請求項6に係る防振装置は、請求項1乃至5の何れか1項記載の防振装置において、前記ダイヤフラム及び前記ダイヤフラムにおける面方向に沿った中央部が前記磁性領域とされると共に、該磁性領域の外周側の環状の領域が前記弾性領域とされたことを特徴とする。
以上説明したように本発明に係る防振装置によれば、入力振動の周波数に応じて磁力発生手段により主液室及び第2の副液室の隔壁をそれぞれ構成するメンブラン及びダイヤフラムを選択的に拘束及び解放でき、しかもメンブラン及びダイヤフラムを軽量で高い耐久性のものにできる。
以下、本発明の実施形態に係る防振装置について図面を参照して説明する。
(防振装置の構成)
図1及び図2には、本発明の実施形態に係る防振装置が示されている。この防振装置10は、自動車等の車両における振動発生部であるエンジンを振動受部である車体へ支持するエンジンマウントとして適用されるものである。なお、図1にて符合Sが付された一点鎖線は装置の軸心を示しており、この軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明を行う。
図1に示されるように、防振装置10には、その上端部に肉厚円板状の取付金具12が配置されると共に、この取付金具12の下側に薄肉円筒状の外筒部材20が同軸的に配置されている。取付金具12には、その上面中央部にボルト軸14が軸心Sに沿って下方へ突出するように溶接等により固着されると共に、下面中央部に円錐台状のインサート部16が下方へ突出するように形成されている。取付金具12は、ボルト軸14を介して車両におけるエンジン側に連結固定される。
外筒部材20は、その内径が取付金具12の外径よりも大径とされており、後述する底板部材50を介して車体側へ連結固定される。外筒部材20には、上端側に上方へ向って内外径がテーパ状に拡大する拡径部22が形成されると共に、この拡径部22の下側に内外径が略一定とされた円筒部24が形成されている。この円筒部24には、その下端部に外周側へ延出するフランジ状の延出部26が一体的に形成されている。また外筒部材20には、延出部26を介して円筒部24の下側に円筒部24よりも大径円筒状のかしめ部28が形成されている。
防振装置10には、取付金具12と外筒部材20との間に吸振主体となるゴム弾性体30が配置されている。ゴム弾性体30は、下端側から上端側へ向かってテーパ状に外径が縮径する略円錐台状に形成されており、その上端面が取付金具12及びインサート部16の下面側に加硫接着されると共に、下端側の外周部が外筒部材20の拡径部22の内周側に加硫接着されている。これにより、取付金具12と外筒部材20とはゴム弾性体30により弾性的に連結される。
ゴム弾性体30には、その下面中央部に略円錐台状の凹部32が形成されている。またゴム弾性体30には、その下端部から下方へ延出する薄肉筒状の被覆部34が一体的に形成されており、この被覆部34は、円筒部24の内周面全体に加硫接着されると共に、延出部26の下面における内周端部から径方向中間部までの領域に加硫接着されている。
防振装置10には、外筒部材20の内周側に略円柱状の仕切部材36が嵌挿されている。仕切部材36には、上端側に略有底円筒状に形成された本体部38が設けられると共に、この本体部38の下面中央部に円形凹状の液室形成部40が形成されている。また仕切部材36には、本体部38の下端部から外周側へ延出するフランジ部42が一体的に形成されると共に、このフランジ部42の下面外周側に周方向へ延在する嵌挿溝44が全周に亘って形成されている。
仕切部材36は、本体部38を外筒部材20における円筒部24の内周側に嵌挿し、本体部38の外周面を円筒部24に加硫接着された被覆部34へ圧接させている。また仕切部材36は、被覆部34を介してフランジ部42の上面側を延出部26の下面内周側へ圧接させている。これにより、外筒部材20における下端側が仕切部材36により閉塞され、外筒部材20内には、ゴム弾性体30における凹部32内面と仕切部材36の上面部との間に外部から区画された空間が形成される。この空間は、水、エチレングリコール等の液体が充填されてゴム弾性体30を内壁の一部とする主液室46とされる。
防振装置10は、外筒部材20における延出部26に連結固定される底板部材50を備えている。この底板部材50には、下端側に有底円筒状の気室形成部52が設けられると共に、この気室形成部52の上端部から外周側へ延出する段差部54を介して、気室形成部52よりも大径の円筒状とされたホルダ部56が一体的に形成されている。また底板部材50には、ホルダ部56の上端部から外周側へ延出するフランジ状の連結部58が一体的に形成されている。
底板部材50は、連結部58を外筒部材20におけるかしめ部28の内周側へ嵌挿し、連結部58の上面側を外筒部材20における延出部26の下面側へ当接させている。防振装置10では、その組立時に連結部58が外筒部材20におけるかしめ部28の内周側へ嵌挿されると、かしめ部28の下端部が内周側へ屈曲されることにより、かしめ部28が底板部材50の連結部58に連結固定される。また底板部材50には、気室形成部52の底面中央部にボルト軸60が軸心Sに沿って下方へ突出するように溶接等により固着されている。底板部材50は、ボルト軸60を介して車両における車体側に連結固定される。
防振装置10には、仕切部材36における液室形成部40の下端側を閉止する第1ダイヤフラム62が設けられている。この第1ダイヤフラム62は、ゴム組成物(加硫ゴム)により肉厚の薄い円形シート状に形成されており、その外周端部に内周側よりも肉厚とされ断面形状が略台形状とされた嵌挿部64が全周に亘って形成されている。また第1ダイヤフラム62には、中央部が上方へ向って凸状の湾曲形状とされた撓み部66が形成されており、この撓み部66は、軸方向に沿った荷重を受けると、この荷重により比較的小さい抵抗で撓み変形するように構成されている。
第1ダイヤフラム62は、嵌挿部64が仕切部材36における嵌挿溝44内へ嵌挿されるように仕切部材36に組み付けられた後、嵌挿部64と撓み部66との中間部が仕切部材36のフランジ部42と底板部材50の段差部54との間に挟持される。これにより、第1ダイヤフラム62は、仕切部材36における液室形成部40の下端側を閉止するように仕切部材36と底板部材50との間に固定される。これにより、液室形成部40内には外部から区画された空間が形成され、この空間は主液室46と同一の液体が充填されて第1副液室68とされる。第1副液室68は第1ダイヤフラム62を隔壁の一部としており、第1ダイヤフラム62の変形により内容積が拡縮可能とされている。
第1ダイヤフラム62は、底板部材50における気室形成部52の上端側を閉止している。これにより、気室形成部52内には外部から区画された空間が形成され、この空間は第1ダイヤフラム62を第1副液室68の拡縮方向へ変形可能とするための第1空気室70とされている。第1空気室70は、気室形成部52の周壁部に穿設された吸排気穴72を通して装置の外部空間と連通している。
仕切部材36の本体部38には、外周面の下端部に周方向へ延在する周溝74が凹状に形成されている。この周溝74は断面形状が軸方向へ細長い矩形状に形成されており、本体部38の外周面に1周近くに亘って延在している。また本体部38の外周面には、周溝74の一端部と本体部38の上端面との間に延在する連通溝76が形成されると共に、周溝74の他端部と液室形成部40の内周面との間を貫通する連通穴78が穿設されている。
防振装置10では、周溝74及び連通溝76の外周側がそれぞれ被覆部34を介して外筒部材20の内周面により閉塞されることにより、周溝74、連通溝76及び連通穴78により主液室46と第1副液室68とを連通させる細長い空間であるシェイクオリフィス80が形成される。このシェイクオリフィス80は、その路長及び断面積、すなわち液体の流通抵抗が車両における低周波域振動であるシェイク振動(例えば、8〜12Hz)に対応するようにチューニングされている。
仕切部材36の本体部38には、上面中央部に円形の嵌挿凹部82が形成されており、この嵌挿凹部82内には円筒状のスリーブ部材84が嵌挿されている。嵌挿凹部82の内周面には、周方向へ延在する周溝86が凹状に形成されている。この周溝86は断面形状が軸方向へ細長い矩形状に形成されており、その断面積が外周側の周溝74の断面積よりも大きく、かつ周長が周溝74の周長よりも短くなっている。また嵌挿凹部82の内周面には、周溝86の一端部と本体部38の上端面との間に延在する連通溝88が形成されると共に、周溝74の他端部と嵌挿凹部82の底面部との間を貫通する連通穴90が穿設されている。
スリーブ部材84は、仕切部材36の嵌挿凹部82内へ嵌挿され、その外周面により周溝86の内周側を閉塞している。これにより、周溝86、連通溝88及び連通穴90により主液室46と後述する第2副液室106とを連通させる細長い空間であるアイドルオリフィス92が形成される。このアイドルオリフィス92は、その路長及び断面積に対応する液体の流通抵抗が車両における中周波域振動であるアイドル振動(例えば、18〜30Hz)に対応するようにチューニングされており、その流通抵抗がシェイクオリフィス80における液体の流通抵抗よりも小さくなっている。
スリーブ部材84には、その内周側における上端部にゴム組成物により円板状に形成されたメンブラン162が配設されている。このメンブラン162は、2色成形ゴムシートにより円形シート状に形成されており、外周面がスリーブ部材84の内周面に接着、加硫接着等により全周に亘って固着されている。これにより、スリーブ部材84の内周側には、上端側がメンブラン162により閉塞されると共に、下端側が嵌挿凹部82の底面部により閉塞された円柱状の空間が形成される。また嵌挿凹部82の底面中央部には円形凹状の液室形成部96が形成されており、この液室形成部96の内径はスリーブ部材84の内径と一致している。
仕切部材36には、スリーブ部材84の下端面と嵌挿凹部82の底面部との間に第2ダイヤフラム98が配置されている。この第2ダイヤフラム98は、2色成形ゴムシートにより円形シート状に形成されており、図3に示されるように、その外周端部に上下方向へそれぞれ突出する嵌挿部100が全周に亘って一体的に形成されている。第2ダイヤフラム98には、中央部が上方へ向って凸状の湾曲形状とされて、この凸状の湾曲部分の外周側が軸方向へ撓み変形可能な撓み部102とされている。この撓み部102は、軸方向に沿った荷重を受けると、この荷重により比較的小さい抵抗で撓み変形するように構成されている。一方、スリーブ部材84の下端面及び嵌挿凹部82の底面外周部には、第2ダイヤフラム98の嵌挿部100に対応する環状の溝部118、119がそれぞれ形成されている。
第2ダイヤフラム98は、その外周縁部がスリーブ部材84の下端面と嵌挿凹部82の底面外周部との間に挟持されると共に、嵌挿部100が溝部118、119内へ嵌挿されている。これにより、図1に示されるように、スリーブ部材84の内周側の空間は、第2ダイヤフラム98によりメンブラン162側の小空間である第2空気室104と液室形成部96側の小空間である第2副液室106とに区画される。ここで、第2副液室106は主液室46と同一の液体が充填されると共に、アイドルオリフィス92を通して主液室46に連通している。また第2空気室104は、スリーブ部材84、仕切部材36及び外筒部材20をそれぞれ径方向へ貫通する吸排気穴(図示省略)を通して装置外部の空間に連通している。
第2ダイヤフラム98は、図3に示されるように、面方向に沿った中央側に位置する円形の領域が磁性を有する磁性領域Mdとされると共に、この磁性領域Mdの外周側に位置する円環状(ドーナッツ状)の領域が非磁性の弾性領域Edとされている。磁性領域Mdは、その直径が後述する電磁石108のコア110の下端面の直径よりも若干長くなっている。
ここで、第2ダイヤフラム98は、少なくとも一種のゴム成分からなるシート状のベースシート114と、少なくとも一種のゴム成分からなるゴムマトリックス中に磁気異方性を有する磁性粉体が分散された磁性シート116とが接合されて一体化(2色成形)されたものである。磁性シート116は薄肉円板状に形成されており、表裏面で互いに異なる極性の磁極を有するように着磁されている。本実施形態では、磁性シート116は、図3に示されるように、電磁石108側の表面部が+極とされ、反対側の裏面部が−極の極性を有するように着磁されている。
第2ダイヤフラム98では、磁性領域Mdが磁性シート116及びベースシート114が積層されて構成され、弾性領域Edがベースシート114のみにより構成されている。磁性領域Mdは、ゴムマトリックス中に高硬度の磁性粉体が分散されていることから、ベースシート114と比較して硬いものになっており、断続的に曲げ応力を受けた場合には、亀裂等の損傷が短時間で発生し易く、また弾性的に変形可能な最大量も小さいものになっている。一方、ベースシート114は、ゴムマトリックス中に磁性粉体等の異物を含まない加硫ゴムにより形成され、高い弾性及び柔軟性を有していることから、磁性シート116と比較して、断続的に曲げ応力を受けても亀裂等の損傷が長期的に発生せず、また弾性的な変形可能な最大量も大きいものになっている。
メンブラン162は、図4に示されるように、面方向に沿った中央側に位置する円形の領域が磁性を有する磁性領域Mmとされると共に、この磁性領域Mmの外周側に位置する円環状(ドーナッツ状)の領域が非磁性の弾性領域Emとされている。磁性領域Mmは、その直径が電磁石108のコア110の上端面の直径よりも若干長くなっている。
ここで、メンブラン162は、第2ダイヤフラム98と同様に、少なくとも一種のゴム成分からなるシート状のベースシート170と、少なくとも一種のゴム成分からなるゴムマトリックス中に磁気異方性を有する磁性粉体が分散された磁性シート172とが接合されて一体化(2色成形)されたものである。磁性シート172は略円板状に形成されており、表裏面で互いに異なる極性の磁極を有するように着磁されている。本実施形態では、磁性シート116は、図4に示されるように、電磁石108側の表面部が+極とされ、反対側の裏面部が−極の極性を有するように着磁されている。
メンブラン162では、磁性シート172がベースシート170の中央部と積層されて磁性領域Mmが構成され、ベースシート170のみにより弾性領域Emが構成されている。磁性シート172は、ゴムマトリックス中に高硬度の磁性粉体が分散されていることから、ベースシート170と比較して硬いものになっており、断続的に曲げ応力を受けた場合には、亀裂等の損傷が短時間で発生し易く、また弾性的に変形可能な最大量も小さいものになっている。一方、ベースシート170は、ゴムマトリックス中に磁性粉体等の異物を含まない加硫ゴムにより形成され、高い弾性及び柔軟性を有していることから、磁性シート172と比較して、断続的に曲げ応力を受けても亀裂等の損傷が長期的に発生せず、また弾性的な変形可能な最大量も大きいものになっている。
第2ダイヤフラム98は、第2副液室106内の液圧変化時に、この液圧変化に従って第2副液室106の内容積を拡縮するように弾性変形し、第2副液室106内の液圧変化(液圧上昇)を抑制する。このとき、第2ダイヤフラム98は、磁性領域Mdを殆ど弾性変形させることなく、主として弾性領域Edを軸方向に沿って撓み変形させることにより、第2副液室106の内容積を拡縮して液圧上昇を抑制する。
一方、メンブラン162は、主液室46内の液圧変化時に、この液圧変化に従って主液室46の内容積を拡縮するように弾性変形し、主液室46内の液圧変化(液圧上昇)を抑制する。このとき、メンブラン162は、磁性領域Mmを殆ど弾性変形させることなく、主として弾性領域Emを軸方向に沿って撓み変形させることにより、主液室46の内容積を拡縮して液圧上昇を抑制する。
第1空気室70内には、第2ダイヤフラム98とメンブラン162との間に電磁石108が配置されている。電磁石108には、中央部に軟鉄等により肉厚円板状に形成されたコア110が設けられると共に、このコア110の外周側に円環状のコイル112が同心状に配置されている。電磁石108は、コア110の下端面を第2ダイヤフラム98の上面中央部(磁性領域Md)に対向させると共に、コア110の上端面をメンブラン162の下面中央部(磁性領域Mm)に対向させている。
電磁石108のコイル112は、車両の運転状況を判断して駆動電圧をオン及びオフする制御手段である制御回路120に接続されている。制御回路120は、エンジンが運転されると、少なくとも車両の運転状況を判断する車速センサ122及びエンジン回転数センサ124からの検出信号を受け、車速及びエンジン回転数をそれぞれ判断する。制御回路120は、車速センサ122及びエンジン回転数センサ124からの信号に基づいて、シェイク振動発生時かアイドル振動発生時かの判断、すなわちエンジンが運転されている状態で、車両が停止しているか走行しているかを判断し、この判断に従ってコイル112へ印加する駆動電圧の極性を制御する。
電磁石108は、制御回路120による駆動電圧の通電時に、電磁気的な吸引力及び反発力の一方を選択的に第2ダイヤフラム98における磁性領域Mdに作用させる。防振装置10では、電磁石108が第2ダイヤフラム98に吸着力を作用させると、図2に示されるように、第2ダイヤフラム98の磁性領域Md付近がコア110の下端面に吸着されることにより、第2ダイヤフラム98が第2副液室106の容積拡縮方向へ変形することが拘束され、第2副液室106内の液圧が変化しても内容積が実質的に一定に維持され、また電磁石108が第2ダイヤフラム98に反発力を作用させると、図1に示されるように、第2ダイヤフラム98がコア110から離間した状態に保たれることにより、第2ダイヤフラム98が第2副液室106の容積拡縮方向へ変形可能になる。
また電磁石108は、制御回路120による駆動電圧の通電時には、電磁気的な反発力及び吸引力の一方を選択的にメンブラン162における磁性領域Mmに作用させる。このとき、電磁石108は、第2ダイヤフラム98への吸着力の作用時には、メンブラン162の磁性領域Mmに反発力を作用させ、第2ダイヤフラム98への反発力の作用時には、メンブラン162の磁性領域Mmに吸着力を作用させる。
防振装置10では、電磁石108が第2ダイヤフラム98に反発力を作用させると、図2に示されるように、メンブラン162がコア110から離間した状態に保たれることにより、メンブラン162が主液室46の容積拡縮方向へ変形可能になり、またまた電磁石108がメンブラン162の磁性領域Mmに吸着力を作用させると、図1に示されるように、メンブラン162の磁性領域Mm付近がコア110の上端面に吸着されることにより、メンブラン162が主液室46の容積拡縮方向へ変形することが拘束され、主液室46内の液圧が変化しても内容積が実質的に一定に維持される。
(第2ダイヤフラム及びメンブランの構成)
次に、本発明の実施形態に係る第2ダイヤフラム98の構成について説明する。
第2ダイヤフラム98におけるベースシート114は、天然ゴム、ブチルゴム、シリコンゴム等の各種ゴムの少なくとも一種からなるゴム組成物が加硫されることにより形成されている。また磁性シート116は、ベースシート114と基本的に同一のゴム組成物を基材(ゴムマトリックス)とし、このゴムマトリックス中に磁気異方性を有する磁性粉体が分散されたものが加硫されることにより形成されている。第2ダイヤフラム98における磁性領域Mmでは、ベースシート114と磁性シート116とが厚さ方向に沿って積層された状態で互いに接合されている。
磁性シート116のゴム組成物としてブチルゴムを使用する場合には、このブチルゴムは、不飽和度が0.3%以下で、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が60以下であることが好ましい。また、ブチルゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)が60を超えると、柔軟性が低すぎ、磁性粉体と混練する際の加工性が悪くなる。このブチルゴムは、ハロゲン化ブチルゴムを含んでも良く、ハロゲン化ブチルとしては、臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴムが挙げられる。
また磁性シート116のゴム組成物としてシリコンゴムを使用する場合には、シリコンゴムは、常温或いは加熱状態での混練時に低粘度となり、硬化後は高強度となる常温硬化2液型RTV(信越化学工業(株)の市販品)等が好ましい。
磁性シート116に分散される磁性粉体としては、希土類磁性体粉等の磁気異方性磁性粉体が用いられる。希土類磁性体としては、NdFeB、SmFeN等が挙げられる。なお、磁気異方性を発現するものは形状に関係なく、結晶構造により磁気異方性を発現するものであり、大きな保磁力有することで磁石となり得る。これらの磁性粉体は何れも硬質磁性体である。
第2ダイヤフラム98の磁性領域Md(磁性シート116)にゴム磁石シートとするために必要な磁力を得るのに十分な磁性粉体量を確保しつつ、一定の柔軟性を確保するには、磁性粉体の粒径が大きすぎないことが必要である。そのため、磁性粉体は、レーザー回折式粒度分布計で測定した50%径が75μm以下であることが好ましい。磁性粉体の50%径が75μmを超えると、磁性粉体量を十分に確保した場合、磁性粉体がゴムマトリックス中に均一に入り込まず、磁性シート116の強度が低下する。
また、上記磁性粉体は、シランカップリング剤で表面処理されていることが好ましい。磁性粉体の表面をシランカップリング剤で表面処理することにより、ゴムマトリックス中での磁性粉体の固定が強化されるので、磁力の変動を抑制でき、また磁性シート116自体の強度を向上できる。ここで、シランカップリング剤としては、例えばスルフィド系シランカップリング剤である信越化学工業KBE−846が挙げられる。
さらに、上記磁性粉体は、表面酸化防止剤で表面処理されていることが好ましい。磁性粉体の表面には薄い酸化物層が存在するが、磁性粉体の表面を表面酸化防止剤で表面処理することにより、この磁性粉体の表面酸化の進行に起因する不可逆的な磁力の劣化を抑制することができる。ここで、表面酸化防止剤としては、例えばオルトリン酸が挙げられる。
磁性シート116は、磁性粉体の含有量が50〜75体積%であることが好ましい。磁性粉体の含有量が50体積%未満では、磁力が不十分になり、液圧に抗して電磁石108の磁力により吸着保持することが困難になる。一方、磁性粉体の含有量が75体積%を超えると、磁性粉体を固定するためのゴムマトリックスの容積比が不十分になり、隣接する磁性粉体同士が接着せずに存在する部分が生じるため、全体として磁性シート116の強度が低下する。
磁性シート116と同一材料からなる試験片(ゴムシート)は、DIN3規格に準拠した引張試験において、引張速度100mm/分での破断強度が10%以上である。そのため、磁性シート116には、断続的に引張応力が加わっても破断が生じ難い。
また磁性シート116と同一材料により厚さ0.5mm以上、幅2mm、内径20mmの試験片(筒状体)を作成し、2回/秒の頻度で該筒状体の径方向に10mmのストロークで圧環する圧環条件で圧環した場合、この筒状体の破壊に至るまでの圧環回数は10000回以上である。そのため、磁性シート116は断続的に曲げ応力が加わっても破壊され難い。
磁性シート116は、表面のJIS S 6050硬度が50〜90度である。この硬度が50度未満では、断続的に曲げ応力や引張応力が加わった際に形状を維持することが難しく、90度を超えると、磁性シート116の柔軟性を維持することが難しくなる。
ベースシート114及び磁性シート116には、カーボンブラック等の補強剤、アロマオイル等の軟化剤、亜鉛華、ステアリン酸、老化防止剤、加硫促進剤及び硫黄等のゴム製品一般に用いられる配合剤を適宜配合することができる。
一方、本実施形態に係るメンブラン162を構成するベースシート170及び磁性シート172についても、それぞれ第2ダイヤフラム98を構成するベースシート114及び磁性シート116と基本的に同一材料により形成されている。
(第2ダイヤフラム及びメンブランの製造方法)
次に、本発明の実施形態に係る第2ダイヤフラム98の製造方法を、図5を参照して説明する。
図5(A)に示されるように、未加硫のゴム成分によりシート状に成形されたベースシート114及び、磁性粉体が分散された未加硫のゴム成分によりシート状に成形された磁性シート116をそれぞれ用意する。ここで、ベースシート114及び磁性シート116はそれぞれ略円形に形成されている。ベースシート114の外径は、第2ダイヤフラム98の外径に対応するものになり、磁性シート116の外径は、第2ダイヤフラム98における磁性領域Mdの外径に対応するものになっている。
上記磁性シート116は、前述のゴム成分及び磁性粉体を、例えばニーダーやブレンダーを用いて磁性粉体入りのゴムコンパウンドに混練する工程及び、このゴムコンパウンドを、例えば押出機を用いて押出し、あるいはカレンダーを用いて圧延して、所定断面を有する連続シートを作成し、次いで、これを裁断して所定形状及びサイズの磁性シート116を成形する磁性シート成形工程を経て製造される。
次に、ベースシート114及び磁性シート116を素材として第2ダイヤフラム98を製造する方法について説明する。第2ダイヤフラム98の製造方法は、ベースシート114と磁性シート116とを積層状態としてそれぞれのゴム成分が軟化する軟化温度まで昇温しつつ、積層方向に沿ってベースシート114と磁性シート116とを加圧して互いに接合する接合工程と、軟化温度まで昇温されている磁性シート116に積層方向に沿った磁場を印加し、この磁場により磁性シート116中の磁性粉体を磁化容易方向に揃える磁場配向工程とを備えている。
第2ダイヤフラム98の製造方法における接合工程及び磁場配向工程について説明する。ベースシート114及び磁性シート116は、図5(A)に示されるように、互いに積層状態とされて金型130を構成する分割型132及び分割型134との間にセットされる。一方の分割型132には凹状の成形面136が形成されており、また他方の分割型134には凸状の成形面138が形成されており、これらの成形面136、138は、金型130内の中空部であるキャビティ140(図5(B)参照)の内面部を形成する。
図5(B)に示されるように、分割型132、134が閉じられて金型130を構成することにより、この金型130内には第2ダイヤフラム98の形状に対応するキャビティ140が形成され、このキャビティ140内には積層状態となったベースシート114及び磁性シート116が配置される。このとき、ベースシート114及び磁性シート116は、積層方向に沿って成形面136及び成形面138により加圧された状態に保持される。
また分割型132、134は、それぞれヒータ(図示省略)を内蔵しており、これらのヒータに駆動電圧を通電すると、ヒータが発熱してキャビティ140内のベースシート114及び磁性シート116を加熱する。ベースシート114及び磁性シート116が装填された金型130は、図5(B)に示されるように、積層方向に沿って所定の間隔を空けて配置された一対の電磁石142、144の間に挿入される。
なお、分割型132、134にそれぞれ電磁石142、144を連結し、分割型132及び電磁石142又は分割型134及び電磁石144に油圧シリンダ等のアクチュエータにより積層方向(開閉方向)に沿って駆動し、分割型132、134を開閉するようにしても良い。
接合工程では、分割型132、134のヒータに通電して発熱させることにより、ベースシート114及び磁性シート116をゴム成分(ゴムマトリックス)が軟化する軟化温度まで昇温し、この軟化温度で所定時間(例えば、120分)に亘って加圧状態に保持する。ここで、軟化温度としては、例えば、ゴム成分がブチルゴムの場合には120℃程度に設定される。これにより、ベースシート114と磁性シート116との加圧面間でゴム分子が相互に拡散する現象が生じ、ベースシート114と磁性シート116におけるゴムマトリックスが略シームレスな状態となるように接合される。
また磁場配向工程は、前記接合工程でベースシート114と磁性シート116が軟化温度に達した後に、電磁石142、144にそれぞれ直流の駆動電圧を通電することにより開始される。駆動電圧が通電された一対の電磁石142、144は、積層方向に沿って金型130内のベースシート114と磁性シート116に磁場を印加し、ベースシート114と磁性シート116を軟化温度に維持しつつ磁場印加状態を所定時間(例えば、120分)に亘って保持する。これにより、磁性シート116中に分散された磁性粉体が磁化容易方向に揃えられる。
図6(A)は、磁場を印加する前の未加硫で軟化温度に昇温された磁性シート116における磁性粉体128の状態を示している。この状態では、磁性粉体128はランダムな方向を向き磁性シート116全体としての磁力は略ゼロになる。一方、図6(B)に示されるように、未加硫で軟化温度に昇温された磁性シート116に磁場を印加すると、磁性粉体128は容易に向きを変えることができるので、磁場を印加した方向にそれぞれ磁極Pの向きを揃えるように回転する。これにより、磁性シート116の表裏面に互いに極性が反対の磁極が形成される(磁場配向工程)。
しかし、この状態のまま磁性シート116を冷却して磁場を消失させると、隣接する磁性粉体128同士が反発し合ってそれぞれの磁性粉体128の磁極Pの向きは再びランダム化してしまう。
そこで、本実施形態に係る第2ダイヤフラム98の製造方法は、磁場配向工程を経たベースシート114及び磁性シート116を積層方向に沿って加圧しつつ、ベースシート114及び磁性シート116をゴム成分が硬化する温度まで冷却する冷却工程と、この冷却工程により冷却された磁性シート116に含まれる磁性粉体を脱磁する脱磁工程と、この脱磁工程を経たベースシート114及び磁性シート116を加硫温度まで加熱して加硫する加硫工程と、この加硫工程を経た磁性シート116に含まれる磁性粉体を着磁して、磁性シート116に表裏面で互いに異なる極性の磁極を発現させる着磁工程と、を備えている。
冷却工程では、磁場配向工程を経たベースシート114及び磁性シート116を金型130内に保持し、金型130によりベースシート114及び磁性シート116を積層方向に沿って加圧しつつ、これらのベースシート114及び磁性シート116をゴム成分が硬化する温度まで冷却することにより、金型130からの加圧力により磁性シート116に分散された磁性粉体128の移動(回転)を拘束しつつ、ゴム成分を硬化できるので、磁場を消失させても磁性シート116における磁性粉体128の配向が乱れない。
なお、本実施形態では、金型130が磁性シート116を磁場の方向と平行な積層方向に沿って加圧しているが、金型130の成形面136、138がそれぞれ湾曲していることから、加圧力の一部が磁場と直交する方向に沿った加圧力となった磁性シート116に作用する。このように磁場と平行な加圧力に加え、磁場と直交する方向に沿った加圧力を磁性シート116に作用させることにより、磁性シート116に分散された磁性粉体128が移動することを特に効果的に阻止できる。また磁場を印加しつつ、ベースシート114と磁性シート116を冷却するようにしても良い。
脱磁工程では、冷却工程により冷却された磁性シート116に含まれる磁性粉体を脱磁し、磁性シート116における磁性粉体128の配向がランダム化することを防止する。脱磁工程では、図6(C)に示されるように、金型130内にベースシート114と磁性シート116を保持しつつ、金型130の外周側に配置されたコイル146によりベースシート114と磁性シート116に交流磁界を印加しつつ、この交流磁界を序々に減衰させて最後は略ゼロとする公知の方法により行われる。
加硫工程では、図5(D)に示されるように、脱磁工程を経たベースシート114及び磁性シート116を金型130内に保持しつつ、分割型132、134が内臓するヒータ(図示省略)を発熱させてベースシート114及び磁性シート116ベースシート114を所定の加硫温度まで加熱する。これにより、ベースシート114及び磁性シート116におけるゴム成分がそれぞれ加硫されてベースシート114及び磁性シート116がそれぞれ機械的及び化学的に安定な状態となる。
最後の着磁工程では、図5(E)に示されるように、ベースシート114及び磁性シート116を金型130内から離脱させた後、磁性シート116に含まれる磁性粉体を着磁して、磁性シート116に表裏面で互いに異なる極性の磁極を発現させる。この着磁工程では、加硫工程を経たベースシート114及び磁性シート116にコイル146により直流のパルス磁界を一所定の周期で印加することにより行われる。このとき、磁性シート116の磁性粉体128が磁場配向工程で磁化容易方向へ配向済みであることから、磁性シート116に効率的に高い磁力を付与できる。
第2ダイヤフラム98の製造方法では、以上説明した接合工程から着磁工程までの一連の工程を経ることにより、磁性シート116に表裏面で互いに異なる極性を発現させると共に、その磁力を十分に強いものにできるので、第2ダイヤフラム98における磁気領域Mfを十分に強い磁力を有するゴム磁石として構成できる。
なお、例えば、電磁石108として高いパワーを有するものを用いることができ、磁性シート116に付与する磁力として高い強度が要求されない場合には、上記一連の工程から冷却工程及び脱磁工程を省略し、接合工程及び磁場配向工程がそれぞれ完了したベースシート114及び磁性シート116に対して加硫工程を行っても良い。この場合、磁性シート116に分散された磁性粉体128がある程度、ランダム化することは避けられないが、磁性シート116には一定の磁力を付与できる。
また電磁石108として高いパワーを有するものを用いることができ、この電磁石108により第2ダイヤフラム98を吸着できることのみが要求される場合には、磁性シート116に磁性粉体128の代わりに磁力により吸着又は反発可能とされた鉄粉等の強磁性体の粉体を分散させるようにして良い。この場合には、上記一連の工程から、磁場配向工程、冷却工程、脱磁工程を省略し、接合工程が完了したベースシート114及び磁性シート116に対して加硫工程を行うことにより第2ダイヤフラム98の製造が完了する。
一方、メンブラン162をベースシート170及び磁性シート172を素材として製造する際にも、メンブラン162は、ベースシート170及び磁性シート172として、その形状及び寸法が、第2ダイヤフラム98の素材となるベースシート114及び磁性シート116とは異なるものを用いると共に、ベースシート170及び磁性シート172を2色成形するための金型として、そのキャビティ形状が金型130とは異なるものを用いる点を除いて、第2ダイヤフラム98と同一の製造方法で製造することができる。すなわち、メンブラン162は、ベースシート170及び磁性シート172に対する接合工程、磁場配向工程、冷却工程、脱磁工程及び着磁工程という一連の工程を行うことにより製造される。
そして、以上説明した接合工程から着磁工程までの一連の工程を経ることにより、メンブラン162に表裏面で互いに異なる極性を発現させると共に、その磁力を十分に強いものにできるので、メンブラン162における磁気領域Mmを十分に強い磁力を有するゴム磁石として構成できる。
なお、例えば、電磁石108として高いパワーを有するものを用いることができ、磁性シート172に付与する磁力として高い強度が要求されない場合には、上記一連の工程から冷却工程及び脱磁工程を省略し、接合工程及び磁場配向工程がそれぞれ完了したベースシート170及び磁性シート172に対して加硫工程を行っても良い。この場合、磁性シート172に分散された磁性粉体128がある程度、ランダム化することは避けられないが、磁性シート172には一定の磁力を付与できる。
また電磁石108として高いパワーを有するものを用いることができ、この電磁石108によりメンブラン162を吸着できることのみが要求される場合には、磁性シート172に磁性粉体128の代わりに磁力により吸着又は反発可能とされた鉄粉等の強磁性体の粉体を分散させるようにして良い。この場合には、上記一連の工程から、磁場配向工程、冷却工程、脱磁工程を省略し、接合工程が完了したベースシート170及び磁性シート172に対して加硫工程を行うことによりメンブラン162の製造が完了する。
(防振装置及の作用)
次に、上記のように構成された本実施形態に係る防振装置10の動作及び作用を説明する。
取付金具12が連結されたエンジンが作動すると、エンジンの振動が取付金具12を介してゴム弾性体30に伝達される。ゴム弾性体30は吸振主体として作用し、ゴム弾性体30の弾性変形に基づく吸振機能によって振動を吸収することができる。さらに、このゴム弾性体30の変形に伴って、主液室46の内容積が変化(拡縮)して液圧が変化すると、入力振動の周波数に対応するシェイクオリフィス80及びアイドルオリフィス92の何れか一方を選択的に通って主液室46と副液室68、106との間で液体が行き来する。このとき、副液室68、106は、オリフィス80、92を通じた液体の流入及び流出に伴ってダイヤフラム62、98が容積拡縮方向へ低い抵抗で変形することにより、その液圧変化が主液室46の液圧変化に対して十分に小さいものになる。
この結果、防振装置10では、取付金具12を介してエンジン側からの振動が伝達されると、ゴム弾性体30の変形により減衰されるだけでなく、主液室46と副液室68、106とを互いに連通するオリフィス80、92内の液柱共振等に基づく減衰作用により振動が減衰されて、車体側に振動が伝達され難くなる。
以下に、本実施の形態に係る防振装置10の動作及び作用を更に具体的に説明する。
例えば、車両が所定速度で走行すると、シェイク振動が生じる。制御回路120は、エンジンの運転に同期して電磁石108に駆動電圧を通電すると共に、車速センサ122及びエンジン回転数センサ124によりシェイク振動発生時であると判断すると、図4に示されるように、駆動電圧の極性をコア110下端面の磁極が−極となり、かつコア110上端面の極性が+極となるように設定する。これにより、図2に示されるように、電磁石108のコア110下端面に第2ダイヤフラム98の磁性領域Mdが吸着されて、第2ダイヤフラム98の容積拡縮方向への変形が拘束されると共に、メンブラン162が電磁石108から離間して主液室46の拡縮方向へ弾性変形可能となる。
防振装置10では、第2ダイヤフラム98の変形が拘束されると、アイドルオリフィス92を通って主液室46と第2副液室106との間を液体が行き来する現象が生じなくなり、シェイクオリフィス80のみを通って主液室46と第1副液室68との間を液体が行き来することが可能な状態(シェイクモード)になる。この結果、防振装置10では、入力振動がシェイク振動であり、このシェイク振動により主液室46内の液圧が周期的に変化すると、シェイクオリフィス80を通って主液室46と第1副液室68との間を液体が行き来すると共に、このシェイクオリフィス80内を流通する液体に共振現象(液柱共振)が生じるので、この液柱共振に伴うシェイクオリフィス80における液体の流通抵抗や液圧変化により入力振動(シェイク振動)を特に効果的に吸収できる。
また車両がシェイク振動の発生ピークとなる速度よりも高速で走行して、防振装置10へ伝達される振動がアイドル振動よりも高い周波数域の振動であって、振幅が小さいこもり音等の高周波振動になると、防振装置10では、シェイク振動に適合するようにチューニングされたシェイクオリフィス80が目詰まり状態となり、シェイクオリフィス80には液体が流れ難くなるが、メンブラン162が入力振動に同期して主液室46の内容積を拡縮するように弾性変形することにより、主液室46内の液圧上昇を抑制できるので、主液室46内の液圧上昇に起因する装置(主液室46内の液体及びゴム弾性体30)の動ばね定数の上昇を抑えることができ、このようなこもり音等の高周波振動の入力時もゴム弾性体30の動ばね定数を低く維持し、このゴム弾性体30の弾性変形により高周波振動も効果的に吸収できる。
一方、例えば車両が停止すると、エンジンがアイドリング運転となって振動の周波数がシェイク振動よりも高いアイドル振動が生じる。この場合にも、シェイクオリフィス80が目詰まり状態となるが、この際、制御回路120は、車速センサ122及びエンジン回転数センサ124からの信号によりアイドル振動発生時であると判断すると、図3に示されるように、駆動電圧の極性をコア110下端面の磁極が+極となり、かつコア110上端面の極性が−極となるように設定する。これにより、図1に示されるように、電磁石108のコア110上端面にメンブラン162の磁性領域Mmが吸着されて、メンブラン162の容積拡縮方向への変形が拘束されると共に、第2ダイヤフラム98が電磁石108から離間して第2副液室106の拡縮方向へ変形可能となる。
防振装置10では、第2ダイヤフラム98が電磁石108から解放されると、シェイクオリフィス80を通じて主液室46と第1副液室68との間を液体が流通可能になると共に、アイドルオリフィス92を通じて主液室46と第2副液室106との間を液体が流通可能な状態(アイドルモード)になる。
この結果、防振装置10では、入力振動がアイドル振動であり、このアイドル振動により主液室46内の液圧が周期的に変化すると、目詰まり状態となったシェイクオリフィス80を通って主液室46と第1副液室68との間には実質的に液体が流れなくなるが、シェイクオリフィス80よりも液体の流通抵抗が小さいアイドルオリフィス92を通って主液室46と第2副液室106との間に液体が行き来するようになる。このとき、アイドルオリフィス92を通って主液室46と第2副液室106との間を相互に流通する液体に共振現象(液柱共振)が生じるので、この液柱共振に伴うアイドルオリフィス92における液体の流通抵抗や液圧変化により入力振動(アイドル振動)を特に効果的に吸収できる。
また防振装置10では、アイドル振動の入力時にメンブラン162の弾性変形が拘束されることにより、メンブラン162の弾性変形に伴って主液室46内の周期的な液圧変化(液圧振幅)が小さくなることが防止される。この主液室46内の液圧振幅は、アイドルオリフィス92内を流通する液体のポンプ力となることから、アイドル振動の入力時にメンブラン162を拘束すれば、アイドルオリフィス92内を流通する液体に対するポンプ力のロス発生しなくなり、アイドルオリフィス92内を行き来する液体に生じる液柱共振の強度低下を防止できる。
以上説明した本実施形態に係る防振装置10では、第2副液室106の隔壁の一部を形成する第2ダイヤフラム98の面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域Mdとされると共に、この磁性領域Mの外周側が非磁性の弾性領域Edとされ、この弾性領域Edが主体的に弾性変形することで第2ダイヤフラム98が第2副液室106の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされている。従って、防振装置10では、磁力発生手段である電磁石108が、シェイク振動の入力時に電磁気的な吸着力を第2ダイヤフラム98の磁性領域Mdに作用させて磁性領域Mdをコア110に吸着すれば、第2ダイヤフラム98の拡縮方向に沿った変形を拘束でき、また電磁石108が、アイドル振動の入力時に第2ダイヤフラム98の磁性領域Mdへ電磁気的な吸着力を作用させることを中止すれば、第2ダイヤフラム98がコア110から離間して拡縮方向に沿って変形可能になる。
また防振装置10では、主液室46の隔壁の一部を形成するメンブラン162の面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域Mmとされると共に、この磁性領域Mmの外周側が非磁性の弾性領域Emとされ、この弾性領域Emが主体的に弾性変形することでメンブラン162が主液室46の内容積を拡縮する拡縮方向へ弾性変形可能とされている。従って、防振装置160では、磁力発生手段である電磁石108が、シェイク振動の入力時に電磁気的な吸着力をメンブラン162の磁性領域Mmに作用させて磁性領域Mmをコア110に吸着すれば、メンブラン162の拡縮方向に沿った変形を拘束でき、また電磁石108が、アイドル振動の入力時にメンブラン162の磁性領域Mmへ電磁気的な吸着力を作用させることを中止すれば、メンブラン162がコア110から離間して拡縮方向に沿って弾性変形可能になる。
また防振装置10に用いられる第2ダイヤフラム98は、ベースシート114及び磁性シート116を素材とする2色成形ゴムシートにより構成されており、この2色成形ゴムシートがベースシート114と磁性シート116とを積層状態で加熱及び加圧して互いに接合すると共に、互いに接合されたベースシート114と磁性シート116とを加硫して成形されたことにより、第2ダイヤフラム98におけるベースシート114及び磁性シート116が積層された面方向に沿った中央側を磁性領域Mdにできると共に、ベースシート114のみからなる外周側を非磁性の弾性領域Edにできる。
ここで、第2ダイヤフラム98における弾性領域Efが磁性粉体128を含まないゴム成分のみからなることから、この弾性領域Efについてはゴム本来の特性を損なうことなく十分な可撓性を得ることができ、第2ダイヤフラム98における曲げ応力が断続的に加わる外周側の部分(撓み部102)が弾性領域Efにより構成されているので、断続的な曲げ応力により第2ダイヤフラム98に割れ等の損傷が発生することを長期間に亘って防止し、第2ダイヤフラム98の耐久性を十分に高いものにでき、かつ磁力により吸着又は反発可能とするため一部がゴム以外の金属等により構成された従来のダイヤフラムと比較し、第2ダイヤフラム98を軽量化できる。
また防振装置160に用いられるメンブラン162は、第2ダイヤフラム98と同様に、ベースシート170及び磁性シート172を素材とする2色成形ゴムシートにより構成されており、この2色成形ゴムシートがベースシート170と磁性シート172とを積層状態で加熱及び加圧して互いに接合すると共に、互いに接合されたベースシート170と磁性シート172とを加硫して成形されたことにより、メンブラン162におけるベースシート170及び磁性シート172が積層された面方向に沿った中央側を磁性領域Mmにできると共に、ベースシート170のみからなる外周側を非磁性の弾性領域Emにできる。
ここで、メンブラン162における弾性領域Emが磁性粉体128を含まないゴム成分のみからなることから、この弾性領域Emについてはゴム本来の特性を損なうことなく十分な可撓性を得ることができ、メンブラン162における曲げ応力が断続的に加わる外周側の部分が弾性領域Emにより構成されているので、断続的な曲げ応力によりメンブラン162に割れ等の損傷が発生することを長期間に亘って防止し、メンブラン162の耐久性を十分に高いものにでき、かつ磁力により吸着又は反発可能とするため一部がゴム以外の金属等により構成された従来のメンブランと比較し、メンブラン162を軽量化できる。
また本実施形態に係る防振装置160では、第2ダイヤフラム98及びメンブラン162における磁性領域Emがそれぞれ表裏面で互いに異なる極性を有すると共に、強い磁力を有していることから、電磁石108がメンブラン162の対向面の反対の極性を有する磁力を発生させれば、電磁石108とメンブラン162との間に生じる吸着力を十分に大きなものにできる。
なお、本実施形態に係る防振装置10では、1個の電磁石108に通電する駆動電圧の極性を制御して第2ダイヤフラム98を拘束及び解放すると共に、メンブラン162を拘束及び解放していたが、図7に示されるように、1個の電磁石に代えて2個の第1電磁石180及び第2電磁石182を用いて第2ダイヤフラム98及びメンブラン162を拘束及び解放するようにしても良い。この場合には、第1電磁石180は、その上端面が第2ダイヤフラム98の上端面が対向するように第2空気室104内に配置され、第2電磁石182は、その下端面がメンブラン162に対向するように第2空気室104内に配置される。また第1電磁石180と第2電磁石182との間には、円板状に形成された磁気遮蔽板184が介装されている。
図7に示される構成では、制御回路120(図1参照)が第1電磁石180にコア110下端面が−極となるように所定極性の駆動電圧を通電することにより、第1電磁石180からの電磁気的な吸着力により第2ダイヤフラム98がコア110に吸着されて第2ダイヤフラム98の変形が拘束され、また第1電磁石180への通電を中止することにより、第2ダイヤフラム98が第1電磁石180から離間して変形可能になる。
また制御回路120が第2電磁石182にコア110上端面が−極となるように所定極性の駆動電圧を通電することにより、第2電磁石182からの電磁気的な吸着力によりメンブラン162がコア110に吸着されてメンブラン162の弾性変形が拘束され、また第2電磁石182への通電を中止することにより、メンブラン162が第2電磁石182から離間して弾性変形可能になる。
また図7に示される構成では、シェイクモード時に制御回路120が第1電磁石180に駆動電圧を通電して第2ダイヤフラム98の変形を拘束したが、これとは逆に、シェイクモード時に第1電磁石180への通電を中止し、第2ダイヤフラム98における磁性領域Efの磁力により第1電磁石180のコア110に第2ダイヤフラム98を吸着させることにより、第2ダイヤフラム98の変形を拘束し、またアイドルモード時に、第1電磁石180のコア110下端面が+極となるように第1電磁石180へ駆動電圧を通電し、磁性領域Mfと第1電磁石180との間に反発力を発生させることにより、第2ダイヤフラム98を電磁石108から離間させて変形可能とするようにしても良い。
メンブラン162についても同様に、アイドルク時に第2電磁石182への通電を中止し、メンブラン162における磁性領域Emの磁力により第2電磁石182のコア110にメンブラン162を吸着させることにより、メンブラン162の弾性変形を拘束し、またシェイクモード時に、第2電磁石182のコア110上端面が+極となるように第1電磁石180へ駆動電圧を通電し、磁性領域Mmと第2電磁石182との間に反発力を発生させることにより、メンブラン162を第2電磁石182から離間させて弾性変形可能とするようにしても良い。
本発明の実施形態に係る防振装置の構成を示す側面断面図であり、装置がアイドルモードにある状態を示している。 図1に示される防振装置がシェイクモードにある状態を示している。 図1に示される防振装置における仕切部材の構成を示す側面断面図であり、装置がアイドルモードである状態を示している。 図2に示される防振装置における仕切部材の構成を示す側面断面図であり、装置がシェイクモードにある状態を示している。 本発明の実施形態に係る第2ダイヤフラムの製造方法を模式的に示す工程図である。 本発明の実施形態に係る第2ダイヤフラムの製造方法における磁場配向工程にて磁性シートに磁場を印加する前後の磁性粉体の配向状態を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る防振装置における磁力発生手段として2個の電磁石を用いた場合の仕切部材の構成を示す側面断面図である。
符号の説明
10 防振装置
12 取付金具(第1の取付部材)
30 ゴム弾性体(弾性体)
46 主液室
50 底板部材(第2の取付部材)
68 第1副液室
80 シェイクオリフィス(第1の制限通路)
92 アイドルオリフィス(第2の制限通路)
98 第2ダイヤフラム(2色成形ゴムシート)
106 第2副液室
108 電磁石(磁力発生手段)
114 ベースシート(ベースゴム)
116 磁性シート(磁性ゴム)
128 磁性粉体
160 防振装置
162 メンブラン(2色成形ゴムシート)
170 ベースシート
172 磁性シート
180 第1電磁石(磁力発生手段)
182 第2電磁石(磁力発生手段)
184 磁気遮蔽板

Claims (6)

  1. 振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、
    振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、
    液体が封入され、前記弾性体を内壁の一部として該弾性体の変形に伴い内容積が変化する主液室と、
    液体が封入され内容積が拡縮可能とされた第1の副液室と、
    液体が封入され内容積が拡縮可能とされた第2の副液室と、
    前記主液室と前記第1の副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、
    前記主液室と前記第2の副液室とを互いに連通すると共に、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、
    前記主液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、前記主液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ弾性変形可能とされた膜状のメンブランと、
    前記第2の副液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁力により吸着可能とされた磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、該第2の副液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされた膜状のダイヤフラムと、
    所定の第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な吸着力を前記メンブランの磁性領域に作用させて、該メンブランの拡縮方向に沿った変形を拘束する第1の磁力発生手段と、
    前記第1の周波数域から外れた第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な吸着力を前記ダイヤフラムの磁性領域に作用させて、該ダイヤフラムの拡縮方向に沿った変形を拘束する第2の磁力発生手段と、
    を有することを特徴とする防振装置。
  2. 振動発生部及び振動受部の一方に連結される第1の取付部材と、
    振動発生部及び振動受部の他方に連結される第2の取付部材と、
    前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に配置された弾性体と、
    液体が封入され、前記弾性体を内壁の一部として該弾性体の変形に伴い内容積が変化する主液室と、
    液体が封入された内容積が拡縮可能とされた第1の副液室と、
    液体が封入された内容積が拡縮可能とされた第2の副液室と、
    前記主液室と前記第1の副液室とを互いに連通する第1の制限通路と、
    前記主液室と前記第2の副液室とを互いに連通すると共に、前記第1の制限通路よりも液体の流通抵抗が小さい第2の制限通路と、
    前記主液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、前記主液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ弾性変形可能とされた膜状のメンブランと、
    前記第2の副液室の隔壁の一部を形成し、面方向に沿った一部の領域が磁性を有する磁性領域とされると共に、残りの領域が非磁性の弾性領域とされ、該第2の副液室の内容積を拡縮する拡縮方向へ変形可能とされた膜状のダイヤフラムと、
    所定の第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、前記メンブランの磁性領域との間に生じる磁気的な吸着力により該メンブランの拡縮方向に沿った変形を拘束し、前記第1の周波数域から外れた第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な反発力を前記メンブランの磁性領域に作用させて、該メンブランを解放する第1の磁力発生手段と、
    前記第2の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、前記ダイヤフラムの磁性領域との間に生じる磁気的な吸着力により該ダイヤフラムの拡縮方向に沿った変形を拘束し、前記第1の周波数域に含まれる周波数を有する振動入力時に、電磁気的な反発力を前記ダイヤフラムの磁性領域に作用させて、該ダイヤフラムを解放する第2の磁力発生手段と、
    有することを特徴とする防振装置。
  3. 前記第1の磁力発生手段を電磁石により構成し、該電磁石におけるコアの一端面を前記メンブランの磁性領域に対向させると共に、前記第2の磁力発生手段を前記第1の磁力発生手段と同一の電磁石により構成し、該電磁石におけるコアの他端面を前記ダイヤフラムの磁性領域に対向させたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の防振装置。
  4. 前記メンブラン及び前記ダイヤフラムは、少なくとも一種のゴム成分からなるシート状のベースゴムと、少なくとも一種のゴム成分からなるゴムマトリックス中に磁気異方性を有する磁性粉体が分散された磁性ゴムとを、積層状態で加熱及び加圧して互いに接合すると共に加硫して成形された2色成形ゴムシートであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の防振装置。
  5. 前記磁性ゴムが表裏面で互いに異なる極性の磁極を有することを特徴とする請求項4記載の防振装置。
  6. 前記ダイヤフラム及び前記ダイヤフラムにおける面方向に沿った中央部が前記磁性領域とされると共に、該磁性領域の外周側の環状の領域が前記弾性領域とされたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の防振装置。
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