JP2007231581A - 屋根の構造及びその施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】屋根パネル同士の連結施工の施工性を大幅に向上できる屋根の構造及び屋根の施工方法を提供する。
【解決手段】山部7の内側部に下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面8を形成し、山部7の外側部に下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面9を形成すると共にこの外側傾斜面9の勾配を内側傾斜面8の勾配に比べて急勾配に形成した。被覆片6の延出先端部に内方に突出して山部7の係止凹部10に係止する係止凸部12を形成し、被覆片6の延出基端部に外方に突出して山部7の挿入凹部11に挿入する挿入凸部13を形成し、被覆片6の延出先端部と延出基端部との間に山部7の上部を被覆する略水平な踏込面14を形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋根の構造及び屋根の施工方法に関するものである。
従来から、図20のように、上下の金属板2,3の間に断熱材4を充填して屋根パネル1を形成し、この屋根パネル1の一側端部1aに上側の金属板2を外方に延出させた弾性変形可能な被覆片6を設けると共に屋根パネル1の他側端部1bに上方に突出する山部7を設け、隣接する屋根パネル1のうち一方の屋根パネル1の山部7に他方の屋根パネル1の被覆片6を被覆して複数の屋根パネル同士1,1を連結してなる屋根の構造が知られている(たとえば特許文献1、特許文献2参照)。
この屋根パネルは、詳しくは、山部7の内側部には下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面8が形成されると共に、山部7の外側部には下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面9が上記内側傾斜面8と略同勾配に形成されており、内側傾斜面8の下部には係止凹部10が外方に向けて凹設されると共に、外側傾斜面9の下部には挿入凹部11が内方に向けて凹設されている。また、被覆片6は、屋根パネル1同士を隣接配置した際には山部7に接触しないでその上方に位置するように屋根パネル1の一側端部1aからやや外斜め上方に向けて延出されており、被覆片6の延出先端部には係止凸部12が内方に突設されると共に、被覆片6の延出基端部には挿入凸部13が外方に突設されている。そして、隣接する1対の屋根パネル1,1の連結部位では、被覆片6の挿入凸部13を山部7の挿入凹部11に挿入すると共に、被覆片6の係止凸部12を山部7の係止凹部10に係止させることで、山部7に被覆片6を被覆させた構造で隣接した屋根パネル同士1,1が連結されるようになっている。
ところで、従来の屋根パネル1の葺設にかかる施工の流れは下記のようなものである。まず、施工者は屋根パネル1を後ろ手に持って前方視界を確保しながら屋根下地34を構成する屋根梁上を歩行し、屋根下地34上の屋根パネル1の設置位置近傍(屋根下地34に既設した屋根パネル1の隣接位置近傍)に屋根パネル1を下ろして仮置きする仮置き施工が行われる。次に、隣接する屋根パネル1同士の連結施工が下記のように行われる。まず施工者は上記仮置した屋根パネル1における既設した屋根パネル1とは反対側の隣接位置(屋根下地34上)に移動する。次に施工者は図21の矢印Bのように上記仮置きした屋根パネル1を既設の屋根パネル1側に押してスライド移動させ、仮置きした屋根パネル1の一側端部1aを既設の屋根パネル1の他側端部1bに突き合わせ、被覆片6の挿入凸部13を山部7の挿入凹部11に側方から挿入する。次に施工者は既設した屋根パネル1の他側端部1b上に移動する。最後に施工者は図20の矢印Cのように一方の屋根パネル1の山部7に他方の屋根パネル1の被覆片6を覆い被せて被覆片6の係止凸部12を山部7の係止凹部10に係止させる。このように屋根パネル1の連結施工には4種類の施工動作が必要となり、その施工性は良好と言えるものではなかった。
そこで、本発明者は、本願に至る過程で、屋根パネル1の連結施工の施工性を向上させるべく鋭意研究を重ね、下記のように想起した。つまり、上記図20,21の屋根パネル1の被覆片6を、屋根パネル1の一側端部1aから略水平な外方に向けて延出すると共に、被覆片6の上部の平坦部分を踏込面とするように変更する。そして、施工者に後ろ手に把持されて搬送された屋根パネル1の被覆片6を、屋根下地34に既設した屋根パネル1の山部7に重ね載せて仮置きして仮置き施工をする。このとき施工者は既設の屋根パネル1上に位置するのであるが、上記仮置き施工後に特に立ち位置を変更することなく上記既設の屋根パネル1上に位置した施工者によって被覆片6の踏込面を下方に向けて踏み込み、被覆片6の挿入凸部13を山部7の挿入凹部11に挿入させると共に被覆片6の係止凸部12を山部7の係止凹部10に係止させる、といったことで隣接する屋根パネル1同士の連結施工を行わせるのである。これにより、屋根パネル1同士の連結施工の施工動作は、屋根パネル1の仮置き施工後の位置に立つ施工者による被覆片6の踏込み動作のみで行わせることができたことから、その施工性を大幅に向上できたものである。しかしながら、上記施工者が被覆片6の踏込面を下方に向けて踏込む踏込力に大きな力が必要とされており、依然としてその施工性は良好とは言えず、実用化にはほど遠いものが得られるに過ぎないものであった。
この結果を受けて本発明者が更に鋭意研究を進めたところ、施工者が加える踏込力に大きな力が必要とされる理由として、挿入凸部13の挿入凹部11への挿入と係止凸部12の係止凹部10への係止とが略同時のタイミングで行われていることに原因があることを解明するに至った。つまり、挿入凸部13の挿入凹部11への挿入には挿入凸部13が外側傾斜面9を超える際に被覆片6を弾性変形させる必要があり、同様に、係止凸部12の係止凹部10への係止には係止凸部12が内側傾斜面8を超える際に被覆片6を弾性変形させる必要がある。挿入凸部13の挿入凹部11への挿入と係止凸部12の係止凹部10への係止とが略同時のタイミングで行われることは、すなわち、挿入凸部13が外側傾斜面9を超えるに必要な被覆片6の弾性変形量と係止凸部12が内側傾斜面8を超えるに必要な被覆片6の弾性変形量とが同時に必要であって、上記被覆片6の弾性変形量を確保するために施工者の付与する踏込力には大きな力が必要とされていたのである。
特開2004−150259号公報 実用新案登録第2565484号公報
なお、屋根は屋内への雨漏り防止を確保する必要があり、屋根パネル1を屋根下地34に固定するボルト等の固着具27(図20)の打ち込みに際しては上記雨漏り防止を確保しなければならない。つまり固着具27の屋根パネル1への打込位置は屋根外面に露出する部分に設けることはできないのであり、上記のような屋根パネル1では被覆片6によって覆われる山部7に固着具27が打入されるのが一般的である。つまり屋根パネル1は山部7のある他側端部1bでのみ固着具27にて屋根下地34に固定されることとなる。しかして屋根パネルの一側端部1aは被覆片6の隣接する屋根パネル1の山部7への連結によって間接的に屋根下地34に固定されることとなる。ここで、屋根を構成した屋根パネル1には屋根に当たる風によって上方に持ち上げようとする負圧力がかかる。この負圧力に対し、屋根パネル1の他側端部1bでは固着具27により耐強度を確保できるが、屋根パネル1の一側端部1aでは被覆片6の山部7への連結構造によって耐強度を確保する必要がある。つまり、屋根パネル1の連結構造には負圧力への耐強度も備える必要がある。
また、建物内空間の有効利用を図って屋根裏に部屋を設けることもよく行われており、この場合、隣接する屋根パネル1の間にできる目地溝33(図20)が屋根裏部屋に露出することとなるから、屋根裏部屋の施工性の向上に資するように屋根パネル1の連結構造においては上記目地溝33の溝幅を小さく且つ均一に形成することが必要とされる。また、上記構造の屋根においては屋根パネル1の連結部位の被覆片6と山部7との間から雨水が侵入して屋根パネル1の下面に至ると雨漏りが発生するから、被覆片6と山部7との間には水密パッキンを配設する必要がある。
本発明は、上記屋根に必要な条件を踏まえ、上記従来の問題点(屋根パネル同士の連結施工の施工性の悪さ)に鑑みて為したものであって、屋根パネル同士の連結施工の施工性を大幅に向上できる屋根の構造及び屋根の施工方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る屋根の構造は、上下の金属板2,3の間に断熱材4を充填して屋根パネル1を形成し、この屋根パネル1の一側端部1aに上側の金属板2を外方に延出させた弾性変形可能な被覆片6を設けると共に屋根パネル1の他側端部1bに上方に突出する山部7を設け、隣接する屋根パネル1のうち一方の屋根パネル1の山部7に他方の屋根パネル1の被覆片6を被覆して複数の屋根パネル同士1,1を連結してなる屋根の構造であって、山部7の内側部に下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面8を形成し、山部7の外側部に下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面9を形成すると共にこの外側傾斜面9の勾配角度αを内側傾斜面8の勾配角度βに比べて急勾配に形成し、内側傾斜面8の下部に係止凹部10を外方に向けて凹設し、外側傾斜面9の下部に挿入凹部11を内方に向けて凹設し、被覆片6の延出先端部に内方に突出して山部7の係止凹部10に係止する係止凸部12を形成し、被覆片6の延出基端部に外方に突出して山部7の挿入凹部11に挿入する挿入凸部13を形成し、被覆片6の延出先端部と延出基端部との間に山部7の上部を被覆する略水平な踏込面14を形成し、被覆片6の係止凸部12と挿入凸部13の先端間の距離Lを山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の上端間の距離Lより長く且つ山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の下端間の距離Lよりも短く形成したことを特徴とする。
これによると、屋根下地34に載設固定した一方の屋根パネル1に対し、施工者が後ろ手に持って搬送してきた他方の屋根パネル1をその被覆片6が上記一方の屋根パネル1の山部7に重なるように仮置きしたときには、被覆片6の係止凸部12と挿入凸部13の先端間の距離Lが山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の上端間の距離Lより長く且つ山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の下端間の距離Lよりも短く形成されているので、一方の屋根パネル1の山部7の内側傾斜面8には他方の屋根パネル1の被覆片6の係止凸部12を載置すると共に該山部7の外側傾斜面9には該被覆片6の挿入凸部13を載置した状態に確実にできる。ここで、この他方の屋根パネル1の仮置き状態では、他方の屋根パネル1を後ろ手に持って搬送してきた施工者は既設された一方の屋根パネル1上に立つこととなる。次に、上記仮置きした屋根パネル1同士を連結するのであるが、この施工作業は、上記仮置き施工後の立ち位置を変更せずにそのままの立ち位置で施工者が被覆片6の踏込面14を上方から踏み込むことで行うことができる。つまり、屋根パネル1の仮置き後に立ち位置を変更しない施工者による被覆片6を踏み込むというワンアクションの施工作業で屋根パネル同士1,1を連結できるから、良好な施工作業で屋根パネル1の連結施工を行うことができるのである。そして、この屋根パネル1の連結施工において、施工者が被覆片6の踏込面14を上方から踏み込んだ際には、山部7の外側傾斜面9の勾配角度αが内側傾斜面8の勾配角度βに比べて急勾配に形成されているので、内側傾斜面8に載置された係止凸部12は内側傾斜面8の途中にとどまったまま外側傾斜面9に載置された挿入凸部13が外側傾斜面9に沿って下方にスライド移動して外側傾斜面9の最下端を越えて挿入凹部11に至り、挿入凸部13が挿入凹部11に挿入位置された時点で内側傾斜面8に載置されている係止凸部12が内側傾斜面8に沿って下方にスライド移動して内側傾斜面8の最下端を越えて係止凹部10に至ることで、山部7に被覆片6を被覆させて隣接する一対の屋根パネル同士1,1を連結させることができる。つまり、被覆片6の挿入凸部13の山部7の挿入凹部11への挿入、被覆片6の係止凸部12の山部7の係止凹部10への係止が、従来技術にあるように同時に行われるものではなく、タイミングをずらして順次連続的に行わせることができたことから、施工者による踏込面14への踏込力は、まず挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせ、次いで係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせる、といったように順に集中して使われることとなり、従来技術のように挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせると同時に係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせるために被覆片6を大きく弾性変形させる必要もなく、つまり施工者は小さい踏込力で施工作業を行うことができたものであり、この点でも屋根パネル1の連結施工に良好な施工性を確保できる。
また、請求項2に係る屋根の構造は、請求項1において、屋根パネル1の一側端面5aを下方程内方に向けて傾斜して外斜め下方に面する傾斜面に形成し、この傾斜面にされた一側端面5aの水平面に対する勾配角度ζを山部7の外側傾斜面9の勾配角度αよりも緩い勾配に形成したことを特徴とする。
これによると、被覆片6を山部7に重ねるように仮置きした際に、被覆片6の挿入凸部13を山部7の外側傾斜面9の上端近傍部位、つまり外側傾斜面9の内側寄りの部位に確実に接地させることができ、山部7の形状設定の自由度を向上させて、施工者が付加する踏込力の低減化を図って屋根パネル1の連結施工の施工性を向上できる。
また、請求項3に係る屋根の構造は、請求項1または2において、被覆片6を形成する上側の金属板2の板厚tを0.27〜0.6mmに形成し、踏込面14となる被覆片6の上端と屋根パネル1の上面との距離Hを20〜100mmに形成したことを特徴とする。
これによると、上記距離Hを長く形成したり、上記板厚tを薄くすることで、踏込面14を踏み込んだ際に被覆片6における踏込面14と係止凸部12との間や踏込面14と挿入凸部13との間の撓み量を大きくできる傾向があり、その結果、施工者が付加する踏込力を小さくできて屋根パネル1の連結施工の施工性を向上できるのであるが、ここで、上記踏込面14となる被覆片6の上端と屋根パネル1の上面との距離Hを20〜100mmに形成すると共に被覆片6を形成する上側の金属板2の板厚tを0.27〜0.6mmに形成することで、屋根パネル1からの被覆片6の上方突出量も気になるほどではなくて良好な屋根外観を確保すると共に被覆片6や屋根パネル1の強度も確保した上で、一人の施工者が踏込面14に容易に付与できる踏込力(たとえば10kgf/m以下、好ましくは5kgf/m以下)で屋根パネル1の連結施工を施工性良好に行わせることができるのである。
また、請求項4に係る屋根の構造は、請求項3において、被覆片6の踏込面14と挿入凸部13との距離Lにおける被覆片6の踏込面14と係止凸部12との距離Lに対する長さの割合bを0.2〜1.0にしたことを特徴とする。
これによると、上記割合bの増減により、施工者が付加する踏込力の大小を変化させることができるのであるが、上記割合bを0.2〜1.0の範囲で設定した場合には、被覆片6の強度も確保しつつ一人の施工者が踏込面14に容易に付与できる踏込力(たとえば10kgf/m以下、好ましくは5kgf/m以下)で屋根パネル1の連結施工を施工性良好に行わせることが可能になる。
また、請求項5に係る屋根の構造は、請求項1乃至4のいずれかにおいて、上方に凹む円弧面または平面に形成した山部7の挿入凹部11の下面と上方に突出する円弧面に形成した被覆片6の挿入凸部13の上面との間に一点の接触点Dを設け、挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位において上記接触点Dの接線方向における接触点Dの法線軸Eからの最大距離Δ(mm)が、被覆片6の許容応力σ(N/mm)と、法線軸Eの垂直方向に対する傾き角度θと、被覆片6の板厚t(mm)と、屋根に吹き付ける風により屋根パネル1を浮上させようとする端位負圧力R(N/mm)との関係において、式(1):Δ<(σ−(R/tcosθ))×(tcosθ/6R)を満たすことを特徴とする。
これによると、屋根に吹き付ける風により屋根パネル1を浮上させようとする負圧力は、被覆片6が山部7に被覆した屋根パネル1の連結部分では挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位に集中して負荷されることとなるため、上記負圧力が挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位を降伏させる恐れがあるが、この挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位を、接触点Dの法線軸Eからの最大距離Δ(mm)が、被覆片6の許容応力σ(N/mm)と、法線軸Eの垂直方向に対する傾き角度θと、被覆片6の板厚t(mm)と、屋根に吹き付ける風により屋根パネル1を浮上させようとする端位負圧力R(N/mm)との関係において、Δ<(σ−(R/tcosθ))×(tcosθ/6R)を満たすようにすると、負圧力による挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位の降伏を完全に無くすることができ、完全な耐負圧性能を備えた強固な屋根の構造を確保することができる。
また、請求項6に係る屋根の構造は、請求項1乃至5のいずれかにおいて、屋根パネル1の他側端部1bの下部に少なくとも上方に突出した縦突部17を有してなる目地形成用突部15を形成し、屋根パネル1の一側端部1aの下部に隣接する屋根パネル1同士を連結させたときに目地形成用突部15を収容する目地形成用凹部18を凹設すると共に、この目地形成用凹部18に縦突部17を収容可能にする縦突部収納用凹部20を形成し、目地形成用突部15を目地形成用凹部18に収容したときに、目地形成用突部15の外端面と目地形成用凹部18の内端面とを近接させて屋根の下方に臨む目地溝33を形成すると共に、縦突部収納用凹部20の外側面20bと縦突部17の内側面17bとを近接させたことを特徴とする。
隣接させる1対の屋根パネル1,1のうち一方の屋根パネル1の山部7の外側傾斜面9を経て他方の屋根パネル1の挿入凸部13が挿入凹部11に至る際には、挿入凸部13が外側傾斜面9の最下端を越える時点で被覆片6の弾性変形量は最大になるのであって、挿入凸部13が外側傾斜面9の最下端を越えた瞬間、被覆片6は山部7の内側傾斜面8に係止凸部12が接地されたままの状態で弾性復帰し、他方の屋根パネル1を一方の屋根パネル1に向けて引き寄せるのであるが、このとき一方の屋根パネル1の目地形成用突部15を他方の屋根パネル1の目地形成用凹部18に収納し、目地形成用突部15の外端面を目地形成用凹部18の内端面に外方から当接させることで、一方の屋根パネル1に対して他方の屋根パネル1を安定的に位置決め配置できると共に、屋根の下方に臨む目地溝33をほとんど目地幅の無い糸目地形状に形成することができる。また、一方の屋根パネル1の目地形成用突部15を目地形成用凹部18に収容した状態の他方の屋根パネル1に対し、一方の屋根パネル1から離間させる方向に何らかの外力が付加した場合にも、近接状態にある目地形成用凹部18の縦突部収納用凹部20の外側面20bが目地形成用突部15の縦突部17の内側面17bによって移動規制がされることから、一方の屋根パネル1と他方の屋根パネル1との離間防止が図られる利点もある。
また、請求項7に係る屋根の施工方法は、上下の金属板2,3の間に断熱材4を充填して屋根パネル1を形成し、この屋根パネル1の一側端部1aに上側の金属板2を外方に延出させた弾性変形可能な被覆片6を設けると共に屋根パネル1の他側端部1bに上方に突出する山部7を設け、隣接する屋根パネル1のうち一方の屋根パネル1の山部7に他方の屋根パネル1の被覆片6を被覆して複数の屋根パネル同士1,1を連結してなる屋根の施工方法であって、山部7の内側部に下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面8を形成し、山部7の外側部に下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面9を形成すると共にこの外側傾斜面9の勾配角度を内側傾斜面8の勾配角度に比べて急勾配に形成し、内側傾斜面8の下部に係止凹部10を外方に向けて凹設し、外側傾斜面9の下部に挿入凹部11を内方に向けて凹設し、被覆片6の延出先端部に内方に突出して山部7の係止凹部10に係止する係止凸部12を形成し、被覆片6の延出基端部に外方に突出して山部7の挿入凹部11に挿入する挿入凸部13を形成し、被覆片6の延出先端部と延出基端部との間に山部7の上部を被覆する略水平な踏込面14を形成し、被覆片6の係止凸部12と挿入凸部13の先端間の距離Lを山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の上端間の距離Lより長く且つ山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の下端間の距離Lよりも短く形成し、あらかじめ一方の屋根パネル1を屋根下地34に載設固定し、この一方の屋根パネル1に対して他方の屋根パネル1をその被覆片6が一方の屋根パネル1の山部7に重なるように仮置きし、このとき、被覆片6の挿入凸部13を山部7の外側傾斜面9に載置すると共に被覆片6の係止凸部12を山部7の内側傾斜面8に載置した状態にし、次に、被覆片6の踏込面14を施工者が上方から踏み込むことで、内側傾斜面8に載置された係止凸部12が内側傾斜面8の途中にとどまったまま外側傾斜面9に載置された挿入凸部13が外側傾斜面9に沿って下方にスライド移動して挿入凸部13が挿入凹部11に挿入され、続けて内側傾斜面8に載置されている係止凸部12が内側傾斜面8に沿って下方にスライド移動されて係止凸部12が係止凹部10に至って係止凸部12が係止凹部10に係止されて一対の屋根パネル同士1,1を連結させたことを特徴とする。
これによると、屋根下地34に載設固定した一方の屋根パネル1に対し、施工者が後ろ手に持って搬送してきた他方の屋根パネル1をその被覆片6が上記一方の屋根パネル1の山部7に重なるように仮置きしたときには、被覆片6の係止凸部12と挿入凸部13の先端間の距離Lが山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の上端間の距離Lより長く且つ山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の下端間の距離Lよりも短く形成されているので、一方の屋根パネル1の山部7の内側傾斜面8には他方の屋根パネル1の被覆片6の係止凸部12を載置すると共に該山部7の外側傾斜面9には該被覆片6の挿入凸部13を載置した状態に確実にできる。ここで、この他方の屋根パネル1の仮置き状態では、他方の屋根パネル1を後ろ手に持って搬送してきた施工者は既設された一方の屋根パネル1上に立つこととなる。次に、上記仮置きした屋根パネル同士を連結するのであるが、この施工作業は、上記仮置き施工後の立ち位置を変更せずにそのままの立ち位置で施工者が被覆片6の踏込面14を上方から踏み込むことで行うことができる。つまり、屋根パネル1の仮置き後に立ち位置を変更しない施工者による被覆片6を踏み込むというワンアクションの施工作業で屋根パネル同士1,1を連結できるから、良好な施工作業で屋根パネル1の連結施工を行うことができるのである。そして、この屋根パネル1の連結施工において、施工者が被覆片6の踏込面14を上方から踏み込んだ際には、山部7の外側傾斜面9の勾配角度αが内側傾斜面8の勾配角度βに比べて急勾配に形成されているので、内側傾斜面8に載置された係止凸部12は内側傾斜面8の途中にとどまったまま外側傾斜面9に載置された挿入凸部13が外側傾斜面9に沿って下方にスライド移動して外側傾斜面9の最下端を越えて挿入凹部11に至り、挿入凸部13が挿入凹部11に挿入位置された時点で内側傾斜面8に載置されている係止凸部12が内側傾斜面8に沿って下方にスライド移動して内側傾斜面8の最下端を越えて係止凹部10に至ることで、山部7に被覆片6を被覆させて隣接する一対の屋根パネル同士1,1を連結させることができる。つまり、被覆片6の挿入凸部13の山部7の挿入凹部11への挿入、被覆片6の係止凸部12の山部7の係止凹部10への係止が、従来技術にあるように同時に行われるものではなく、タイミングをずらして順次連続的に行わせることができたことから、施工者による踏込面14への踏込力は、まず挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせ、次いで係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせる、といったように順に集中して使われることとなり、従来技術のように挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせると同時に係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせるために被覆片6を大きく弾性変形させる必要もなく、つまり施工者は小さい踏込力で施工作業を行うことができたものであり、この点でも屋根パネル1の連結施工に良好な施工性を確保できる。
本発明は、施工者が被覆片を踏み込むというワンアクションで一対の屋根パネル同士を連結させると共に、施工者が付与する踏込力も抑制させたことで、良好な施工作業で屋根パネルの連結施工を行わせることができた、といった利点を有する。
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
本例の屋根は、屋根下地34上に互いに連結させた複数の屋根パネル1を葺設したことで形成されたものである。屋根パネル1は、図2のように、上下の金属板2,3の間に断熱材4を充填してなるサンドイッチ構造の板状の主体部5を有して形成されている。ここで、金属板2,3にはガリバリウム鋼板が、断熱材4にはポリイソシアヌレートフォームや硬質ポリウレタンフォームやロックウールが好適に用いられる。屋根パネル1の一側端部1aには上側の金属板2を主体部5から外方に延出させてなる弾性変形可能な被覆片6が設けられている。被覆片6は全体として屋根パネル1の一側端部1aから略水平な外方に突出するようにされている。また、屋根パネル1の他側端部1bには主体部5を上方に突出させたような山部7が上方に向けて突設されている。屋根を構成する複数の屋根パネル1は、隣接する屋根パネル1のうち一方の屋根パネル1の山部7に他方の屋根パネル1の被覆片6を被覆することで、隣接する屋根パネル同士1,1が連結されるようになっている。
詳しくは、図1のように、屋根パネル1の山部7の内側部には下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面8が形成され、山部7における内側傾斜面8の下部には係止凹部10が外方に向けて凹設されている。本例の係止凹部10は縦断面略矩形溝状に形成されており、この係止凹部10によると山部7の内側下部に屋根パネル1の上面に略平行に対向するような略水平な下面を形成する。この係止凹部10の下面は後述の係止凸部12の係止端22が下方から引っ掛け係止される被係止面23を構成している。
また、山部7の外側部には下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面9が形成されている。この外側傾斜面9の勾配角度α(水平面に対する傾斜角度)は内側傾斜面8の勾配角度βに比べて急勾配に形成されている(α>β)。
また、山部7における外側傾斜面9の下部には挿入凹部11が内方に向けて凹設されている。本例の挿入凹部11は縦断面略三角形溝状に形成されており、この挿入凹部11によると山部7の外側下部に外斜め下方に面する下面を形成する。この挿入凹部11の下面は後述の挿入凸部13の接触面24が接触する被接触面25を構成している。この挿入凹部11の被接触面25は、斜め下外方に面するような上方に凹む円弧面、または下方程内方に向けて傾斜する傾斜面に形成される。また、挿入凹部11の被接触面25の内端でもある下端部位は屋根パネル1の主体部5の他側端面5bに連続するのであるが、この屋根パネル1の主体部5の他側端面5bは下方程外方に向けて傾斜して外斜め上方に面する傾斜面に形成されている。この傾斜面状にされた他側端面5bの水平面に対する勾配角度ζは上記外側傾斜面9の勾配角度αより緩い勾配に形成されている(ζ<α)。
また、山部7の上部には略水平な固定面26が形成されている。この固定面26は屋根パネル1を屋根下地34に固定するためにボルト等の固着具27が打入される面である。固着具27は屋根パネル1を上下に貫通して屋根下地34に固定されることで屋根パネル1を屋根下地34に固定させる。本例では山部7の上面から下方に凹む固着具収納用凹所28の底面が固定面26を構成しており、屋根パネル1に打入した固着具27の頭部27aは固着具収納用凹所28に収納されるようになっている。
また、屋根パネル1の他側端部1bの下端部には目地形成用突部15が略水平外方に向けて突設されている。この目地形成用突部15は、屋根パネル1の他側端部1bの下端部から外方に向けて突出した横突部16と、横突部16の突出先端で上方に突出した縦突部17とで形成されており、側面視で略L字突片状に形成されている。詳しくは、縦突部17の外側面17aは屋根パネル1の水平な下面から略垂直に立設する略垂直面に形成されており、縦突部17の内側面17bには下方程内方に傾斜する挿入用傾斜面21が形成されている。
被覆片6は、山部7の内側部を覆って被覆片6の延出先端部を構成する外側縦片6aと、山部7の外側部を覆って被覆片6の延出基端部を構成する内側縦片6bと、外側縦片6aと内側縦片6bとの各上端を連結して山部7の上部を覆う連結片6cとで縦断面略逆U字片状に形成されている。この被覆片6は屋根パネル1の一側端部1aの主体部5の上端から延出されている。被覆片6の延出先端部には外側縦片6aから内方に突出して山部7の係止凹部10に係止する係止凸部12が形成されている。この係止凸部12は外側縦片6aの下端を斜め上内方に向けて折曲して傾斜板状に形成されており、折り返して補強が施された上端部が山部7の被係止面23に下方から係止する係止端22とされている。
被覆片6の延出基端部には内側縦片6bから外方に突出して山部7の挿入凹部11に挿入する挿入凸部13が形成されている。詳しくは、挿入凸部13は、被覆片6を内側縦片6bから略水平に近い下降角度で外方に突出させると共に、その突出先端部位で急激に外方に凸の円弧状に折曲げ、その下端が主体部5の上側の金属板2に連続するように形成されている。つまり、挿入凸部13の下端が被覆片6の主体部5からの延出基端となっている。ここで、挿入凸部13の上面は、山部7の挿入凹部11に挿入した際に挿入凹部11の被接触面25に接触する接触面24を構成している。この接触面24となる挿入凸部13の上面は挿入凹部11の被接触面25に一点で接触するように上方に凸の円弧面に形成されている。また、屋根パネル1の主体部5の一側端面5aは、隣接する屋根パネル1の主体部5の他側端面5bに略平行に対向するように、下方程内方に向けて傾斜して外斜め下方に面する傾斜面に形成されている。つまり、この傾斜面にされた一側端面5aの水平面に対する勾配角度ζも、他側端面5bと同様に、上記外側傾斜面9の勾配角度αより緩い勾配に形成されている(ζ<α)。
被覆片6の延出先端部と延出基端部との間には山部7の上部を被覆する略水平な踏込面14が形成されており、本例では連結片6cがこれを構成している。ここで、被覆片6の挿入凸部13と係止凸部12の各先端間(すなわち挿入凸部13の外方突出端と係止凸部12の係止端22との間)の距離Lは、山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の各上端間の距離Lより長く、山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の各下端間の距離Lよりも短く形成されている。
また、屋根パネル1の一側端部1aの下端部には目地形成用突部15を挿入する目地形成用凹部18が凹設されている。この目地形成用凹部18は、目地形成用突部15の横突部16が収容される横溝部19と目地形成用突部15の縦突部17が収容される縦溝部20とを連続させて側面視で略L字溝状に形成されている。詳しくは、縦溝部20の内側面20aは屋根パネル1の水平な下面から略垂直に上方に凹設する略垂直面に形成されており、縦溝部20の外側面20bには下方程外方に傾斜する挿入用傾斜面21が形成されている。なお、目地形成用突部15や目地形成用凹部18の表面は裏側の金属板3で被覆されている。
また、本例の屋根パネル1にあっては中央部分に化粧用山部29を上方に突設させている。また、隣接する屋根パネル同士1,1を連結した状態で固着具27よりも外方に位置する被覆片6の連結片6cの部位かまたは該固着具27よりも内方に位置する山部7の上部の部位には、被覆片6と山部7との間に介在させて侵入した雨水を固着具27に至らしめないようにする水密パッキン30が付設されている。本例の屋根パネル1では、被覆片6の連結片6cに下方に突出させた逃げ防止突部31が形成され、この逃げ防止突部31と連結片6cと外側縦片6aとの角部との間に水密パッキン30が充填するように設けられており、隣接する屋根パネル同士1,1が連結した状態で、水密パッキン30が山部7の上面における内側傾斜面8の上端と固着具収納用凹所28の上縁とで上下に圧接されて水密構造を形成するようにされている。また、屋根パネル1の主体部5の一側端面5aまたは他側端面5bには断熱パッキン32が付設されている。この断熱パッキン32は、隣接した屋根パネル同士1,1を連結した状態で、対向する一方の屋根パネル1の他側端面5bと他方の屋根パネル1の一側端面5aとの間に圧接されて、屋根の断熱性能の向上が図られるものである。
図1には、上記構成を有した屋根パネル1を用いて形成された屋根における、隣接する1対の屋根パネル1,1の連結部分の側断面図を示している。屋根下地34に葺設した隣接する屋根パネル1の連結部分では、一方の屋根パネル1の挿入凹部11に他方の屋根パネル1の挿入凸部13が挿入され、一方の屋根パネル1の係止凹部10に他方の屋根パネル1の係止凸部12が係止されて一方の屋根パネル1の山部7に他方の屋根パネル1の被覆片6が被覆した状態となり、また、一方の屋根パネル1の目地形成用突部15が他方の屋根パネル1の目地形成用凹部18内に収納された状態となっている。各屋根パネル1の屋根下地34への固定は各他側端部1bに設けた山部7を貫通して屋根下地34に取り付けた固着具27によって行われており、この固着具27は隣接する屋根パネル1の被覆片6によって覆われて屋根に露出しないようにされている。すなわち、各屋根パネル1の一側端部1aは、固着具27によって屋根下地34に直接的に固定されてはおらず、隣接する屋根パネル1の他側端部1bに上記連結構造で連結させることで、隣接する屋根パネル1の他側端部1bを介して間接的に屋根下地34に固定されている。ここで、上記連結構造にあって、山部7に被覆した被覆片6は主に山部7に打入した固着具27を被覆する役割を有するものであって、被覆片6を山部7に被覆することで隣接する屋根パネル1,1同士の連結強度を確保したものではない。隣接する屋根パネル1,1同士の連結強度は、主に被覆片6の挿入凸部13が山部7の挿入凹部11に位置された構造によって確保されている。詳しくは、被覆片6の挿入凸部13が山部7の挿入凹部11に位置された状態では、挿入凸部13の上面(接触面24)の上方に挿入凹部11の下面(被接触面25)が近接された状態になっている。この状態では、上記他方の屋根パネル1の挿入凸部13は、この他方の屋根パネル1を載置した屋根下地34と、屋根下地34に固着具27で固定された上記一方の屋根パネル1の挿入凹部11の下面とで上下に挟まれた状態となり、つまり隣接する屋根パネル同士1,1は上下方向に略不動の状態になっている。なお、屋根パネル同士1,1の横方向へのズレは各屋根パネル1が固着具27で屋根下地34に固定されたことで生じないようになっている。
上記屋根を形成するには図3のような施工が行われる。
まず、図3(a)のように、上下反転した屋根パネル1を上下に積層してなる梱包状態で複数の屋根パネル1が施工現場に搬入される。ここで梱包状態にある複数枚の屋根パネル1は、上側に位置した屋根パネル1の山部7や化粧用山部29が下側に位置する屋根パネル1の裏面にそれぞれ接地されるのであり、屋根パネル1の梱包状態に荷崩れを防止した良好な安定感を備えることが可能にされている。
次に、施工者は梱包を解いて屋根パネル1を後ろ手に把持して前方視界を確保しながら屋根下地34を構成する屋根梁等の上を歩行し、図3(b)のように屋根下地34に固定した既設の屋根パネル1の他側端部1bの山部7に、新たに屋根の施工現場に運んだ屋根パネル1の一側端部1aの被覆片6を重ねあずけるように仮置きする。ここで、本例の屋根パネル1では屋根パネル1の一側端面5aの勾配角度ζが山部7の外側傾斜面9の勾配角度αよりも緩勾配にされているために、屋根パネル1の他側端部1bに新たに運んだ屋根パネル1の一側端部1aを重ね置くときに、図3(b)から(c)に至るように、既設した屋根パネル1の山部7の外側傾斜面9上に新たに運んだ屋根パネル1の一側端面5aを滑り落として被覆片6の挿入凸部13を山部7の外側傾斜面9の上端近傍部位に確実に接地させ得るようにできる。そして、このときには、被覆片6の挿入凸部13と係止凸部12の各先端間の距離Lが山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の各上端間の距離Lよりも長く且つ山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の各下端間の距離Lよりも短く形成されているから、被覆片6の係止凸部12が山部7の内側傾斜面8上に、また被覆片6の挿入凸部13が山部7の外側傾斜面9上にそれぞれ載る状態となる(図4参照)。なお、上記山部7の内側傾斜面8と外側傾斜面9の各上端間の距離Lは、少なくとも被覆片6の挿入凸部13が山部7の外側傾斜面9に接地した際に被覆片6の係止端22が山部7の内側傾斜面8に接地できる寸法に形成される。
次にこれら屋根パネル同士の連結施工が行われるが、これは、図3(c)のように、矢印Aのように上記状態で山部7に被せ置かれた被覆片6の踏込面14を施工者が下方に踏み込み、山部7の係止凹部10の被係止面23に被覆片6の係止凸部12の係止端22を係止させる、といったことで行われる。最後に図3(d)のように、上記既に固定状態にある屋根パネル1に対して連結させた屋根パネル1を屋根下地34に固着具27を用いて固定する。そして図3(b)〜(d)の施工作業を繰り返すことで、複数枚の屋根パネル同士1,1が連結されると共に各屋根パネル1が屋根下地34に各々固定されて屋根が形成されるのである。
ここで、本例にあっては、隣接する屋根パネル同士1,1を連結する屋根パネル1の連結施工を、仮置き施工終了時の立ち位置から動かない施工者による矢印Aのような踏み込み動作で行うといったワンアクションの施工動作で行わせつつ、この施工者の踏込力も低減させる工夫が施されており、施工性の大幅な向上が可能にされたことに特徴が有り、下記に詳述する。
すなわち、被覆片6の係止凸部12が山部7の内側傾斜面8上に、図4のように被覆片6の挿入凸部13が山部7の外側傾斜面9上にそれぞれ載った状態から、施工者が被覆片6の踏込面14を下方に踏み込んだときには、山部7の外側傾斜面9の勾配が内側傾斜面8の勾配に比べて急勾配に形成されたので、図5のように内側傾斜面8に載置された係止凸部12は内側傾斜面8の途中にとどまったまま外側傾斜面9に載置された挿入凸部13が外側傾斜面9に沿って下方にスライド移動し、挿入凸部13が外側傾斜面9を乗り越えて挿入凹部11に至って挿入凹部11への挿入が行われるのであり、そして、図6のように挿入凸部13が挿入凹部11に挿入された時点で内側傾斜面8に載置されていた係止凸部12が内側傾斜面8に沿って下方にスライド移動を開始し、図1のように係止凸部12が内側傾斜面8を乗り越えて係止凹部10に至って係止凹部10への係止が行われるのであり、上記一連の動作によって山部7に被覆片6が係止されて隣接する一対の屋根パネル同士1,1が連結されるのである。このように施工者は被覆片6を踏み込むというワンアクションで一対の屋根パネル同士1,1を連結できるから、良好な施工作業での屋根パネル1の連結施工が可能にされているのである。
また、上記屋根パネル同士1,1の一連の連結動作においては、上述のように、まず挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせて挿入凹部11に挿入し、次いで係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせ係止凹部10に係止させるといったように、挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせるタイミングと係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせるタイミングとがずれるように、挿入凸部13の挿入凹部11への挿入動作と係止凸部12の係止凹部10への係止動作とが段階的且つ連続的に順に行われている。たとえば、図7のように、施工者が踏込面14を踏み込んだ踏込力Wが被覆片6の挿入凸部13及び係止凸部12にW/2ずつ分かれて負荷されると仮定した場合には、外側傾斜面9の勾配角度をαとし、内側傾斜面8の勾配角度をβとし、山部7の外側傾斜面9の勾配が内側傾斜面8の勾配に比べて急勾配に形成されたことによると(α>β)、挿入凸部13にかかる外側傾斜面9に沿う踏込力の成分(挿入凸部13を外側傾斜面9に沿ってスライド移動させるための力)はWcos(90°−α)/2となり、また、係止凸部12にかかる内側傾斜面8に沿う踏込力の成分(係止凸部12を内側傾斜面8に沿ってスライド移動させるための力)はWcos(90°−β)/2となる。つまり、挿入凸部13にかかる外側傾斜面9に沿う踏込力の成分(挿入凸部13を外側傾斜面9に沿ってスライド移動させるための力)は、係止凸部12にかかる内側傾斜面8に沿う踏込力の成分(係止凸部12を内側傾斜面8に沿ってスライド移動させるための力)に比べて大きくなるから、係止凸部12が内側傾斜面8に沿ってスライド移動するよりも早く挿入凸部13が外側傾斜面9に沿ってスライド移動することが可能にされているのである。
このように屋根パネル同士1,1の一連の連結動作において挿入凸部13の挿入凹部11への挿入動作と係止凸部12の係止凹部10への係止動作とが順に行われることによると、施工者による踏込力は、まず挿入凸部13の挿入凹部11への挿入動作である挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせることに、次いで係止凸部12の係止凹部10への係止動作である係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせることに、順に集中して使われることとなる。したがって、従来技術のように挿入凸部13の挿入凹部11への挿入と同時に係止凸部12の係止凹部13への係止を行わせる(挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせると同時に係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせる)ために被覆片6を大きく弾性変形させる、といった必要が本例では無くなるものであり、つまり、本例では施工者は小さい踏込力で施工作業を行うことができるのであり、この点でも屋根パネル1の連結施工に良好な施工性を確保できたものである。具体的に、本例の屋根パネル1によると上記踏込力を施工者一人が容易に踏み込むことができる程度の力(たとえば10kgf/m以下、好ましくは5kgf/m以下)で屋根パネル1の連結施工を行うことが可能にされている。
詳しくは、図1のように、被覆片6の弾性係数をkとし、挿入状態にある挿入凸部13の挿入凹部11への重なり代(挿入凸部13の外端から外側傾斜面9の外端までの距離)をΔとし、係止状態にある係止凸部12の係止凹部10への重なり代(係止凸部12の内端から内側傾斜面8の内端までの距離)をΔとした場合には、挿入凸部13の挿入凹部11への挿入(挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせる)に必要な被覆片6を弾性変形させる力FはΔ×kであり、係止凸部12の係止凹部13への係止(係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせる)に必要な被覆片6を弾性変形させる力FはΔ×kである。なお、挿入凸部13の挿入凹部11への挿入と同時に係止凸部12の係止凹部13への係止を行わせる(挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせると同時に係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせる)ために必要な被覆片6を弾性変形させる力Fは(Δ+Δ)×kとなる。本例のように屋根パネル同士1,1の一連の連結動作において挿入凸部13の挿入凹部11への挿入動作と係止凸部12の係止凹部10への係止動作とを順に行わせる(挿入凸部13を外側傾斜面9に乗り越えさせるタイミングと係止凸部12を内側傾斜面8に乗り越えさせるタイミングとをずらす)と、必要な被覆片6を弾性変形させる力は上記F(=Δ×k)とF(=Δ×k)とのいずれか大きい方の力である。これらの力F,Fは少なくとも上記力Fよりは小さくて済むものである。ここで、被覆片6を弾性変形させる力は踏込力に依るものである。したがって、本例の屋根パネル1の連結施工では、施工者は小さい踏込力で施工作業を行うことが可能にされているのである。
更に言うと、本例の屋根パネル1の連結構造では、挿入状態にある挿入凸部13の挿入凹部11への重なり代Δが、係止状態にある係止凸部12の係止凹部10への重なり代Δよりも長く形成されている。つまり、挿入凸部13の挿入凹部11への挿入に必要な被覆片6を弾性変形させる力Fは、係止凸部12の係止凹部10への係止に必要な被覆片6を弾性変形させる力Fに比べて大きい力が必要にされている。ここで、被覆片6を弾性変形させる力F,Fは、具体的には、内側傾斜面8や外側傾斜面9に沿う踏込力の成分に依るものである。この内側傾斜面8や外側傾斜面9に沿う踏込力の成分にあっては、上述したように内側傾斜面8や外側傾斜面9の各勾配角度α,βに依るものであって、急勾配を有する外側傾斜面9に沿う踏込力の成分の方が大きくなる。つまり、本例の屋根パネル1では、係止凸部12の係止凹部10への重なり代Δに比べて挿入凸部13の挿入凹部11への重なり代Δが長く形成されたことによる、係止凸部12の係止凹部10への係止に必要な被覆片6を弾性変形させる力Fに比べて大きな挿入凸部13の挿入凹部11への挿入に必要な被覆片6を弾性変形させる力Fを、外側傾斜面9の勾配角度αが内側傾斜面8の勾配角度βよりも急勾配に形成されたことで、施工者が踏込面14に付加する踏込力から有効に得ることができるようにされており、したがってこの点からも、屋根パネル1の連結施工の施工性の向上が図られているのである。
上述のように被覆片6を弾性変形させる力FやFは、係止凸部12や挿入凸部13が接地する内側傾斜面8や外側傾斜面9の勾配角度α,βをできるだけ急勾配にした方が、施工者の踏込力から有効に得ることができる。つまり、山部7の内側傾斜面8及び外側傾斜面9はできるだけ急勾配に形成するのが施工者の踏込力を低減できて好ましい。ここで、本例では、上述のように屋根パネル1の一側端面5aの勾配角度ζが山部7の外側傾斜面9の勾配角度αよりも緩勾配にされているから、被覆片6を山部7に重ねるように仮置きした際には、被覆片6の挿入凸部13が山部7の外側傾斜面9の上端近傍部位、つまり山部7のできるだけ内側寄りの位置に接地できる。そしてこのときには被覆片6の係止凸部12も可及的に山部7の内側寄りの位置に位置できる。しかして、山部7の内側傾斜面8の上端を山部7のできるだけ内側の位置に位置設定できるのであって、内側傾斜面8の勾配角度βを比較的急勾配に形成し、施工者の踏込力を低減させて屋根パネル1の連結施工の施工性を向上できる。一方、屋根パネル1の一側端面5aの勾配角度ζが山部7の外側傾斜面9の勾配角度αよりも急勾配にされた場合には、被覆片6の挿入凸部13は山部7の外側傾斜面9の下端近傍部位、つまり外側傾斜面9の外側寄りの部位に接地されるのであり、このときには被覆片6の係止凸部12は本例に比べて山部7の外側寄りの位置に位置されるのであり、内側傾斜面8の勾配設定は本例に比べて緩くならざるを得ない。すなわち、屋根パネル1の一側端面5aの勾配角度ζが山部7の外側傾斜面9の勾配αよりも緩勾配にされたことによると、山部7の形状設定の自由度が向上するものであって、施工者の踏込力を低減させて屋根パネル1の連結施工の施工性を向上できる利点がある。
また、上記のように屋根パネル1の連結施工は、施工者が被覆片6の踏込面14を下方に踏み込むといった作業で行われるが、被覆片6の踏込面14の下面に備えられた水密パッキン30は上記施工者が下方に向けて加える踏込力によって山部7に下方に押圧された状態で介装できたものであり、上記踏込力によって効果的に被覆片6と山部7との間に水密構造を形成できるのである。屋根パネル1の連結後には係止凸部12の係止端22が係止凹部10の被係止面23に下方から係止されて上記強固な水密構造が維持されるようになっている。
また、本例の屋根パネル1にあっては、図9乃至図17のグラフに示す本出願人の研究の結果に基き、山部7や被覆片6の形状に工夫を施したことで、屋根パネル1の連結施工時に施工者が踏込面14を踏み込む踏込力を小さくして施工性の向上を図っている。
図9乃至図12のグラフは、被覆片6の踏込面14と挿入凸部13との距離Lにおける被覆片6の踏込面14と係止凸部12との距離Lに対する長さの割合bを違えた各屋根パネル1において、踏込面14となる被覆片6の上端と屋根パネル1の上面との距離H(mm)と、被覆片6を構成する上側の金属板2の板厚t(mm)と、屋根パネル1の連結施工に要する踏込力W(kg/cm)との関係を示すグラフである。また、図13乃至図17のグラフは、上記板厚t(mm)を違えた各屋根パネル1において、上記割合bと、上記距離H(mm)と、上記踏込力W(kg/cm)との関係を示すグラフである。なお、被覆片6の踏込面14と挿入凸部13との距離Lは被覆片6の内側縦片6bの長さ寸法(踏込面14から挿入凸部13の上端までの高さ寸法)であり、また被覆片6の踏込面14と係止凸部12との距離Lは被覆片6の外側縦片6aの長さ寸法(踏込面14から係止凸部12の下端までの高さ寸法)である。
図9乃至図17のグラフからは以下のことがわかる。
まず、踏込面14となる被覆片6の上端と屋根パネル1の上面との距離Hを長く形成すると、施工者が踏込面14を踏み込む踏込力を小さくできることがわかる。つまり、施工者が踏込面14を踏み込む踏込力は、挿入凸部13の外側傾斜面9への乗り越えや係止凸部12の内側傾斜面8への乗り越えの際に、被覆片6を弾性変形させるために使用されるのであるが、具体的に、挿入凸部13が外側傾斜面9を乗り越えるには、主に連結片6cの内側端部を中心に内側縦片6bが内方に向けて回動するように撓み変形する必要があり、また、係止凸部12が内側傾斜面8を乗り越えるには、主に連結片6cの外側端部を中心に外側縦片6aが外方に向けて回動するように撓み変形する必要がある。ここで、踏込面14となる被覆片6の上端と屋根パネル1の上面との距離Hを長く形成すると、被覆片6における踏込面14と係止凸部12との距離L(外側縦片6aの長さ寸法)や踏込面14と挿入凸部13との距離L(内側縦片6bの長さ寸法)を長く採ることができて、踏込面14を踏み込んだ際に被覆片6における踏込面14と係止凸部12との間や踏込面14と挿入凸部13との間の撓み変形量を大きくすることができ、結果、施工者が踏み込む踏込力を小さくできて屋根パネル1の連結施工の施工性を向上できるのである。
また、被覆片6を構成する上側の金属板2の板厚tを薄くすることでも、上記踏込面14を踏み込んだ際に被覆片6における踏込面14と係止凸部12との間(つまり外側縦片6a)や、踏込面14と挿入凸部13との間(つまり内側縦片6b)の撓み量を大きくすることができ、結果、施工者が踏み込む踏込力を小さくできて屋根パネル1の連結施工の施工性を向上できることがわかる。
また、被覆片6の踏込面14と挿入凸部13との距離Lにおける被覆片6の踏込面14と係止凸部12との距離Lに対する長さの割合bの違いによっても、施工者が踏み込む踏込力の増減に影響を与えることが明らかになった。つまり、割合bが小さくなると概ね屋根パネル1の連結施工に必要な踏込力が大きくなる傾向がある。なお、屋根パネル1の形状を総合的に勘案すると実施可能な割合bとしては0.2〜1.0程度である。
ここで、上記踏込面14となる被覆片6の上端と屋根パネル1の上面との距離Hは、すなわち被覆片6の屋根パネル1からの上方への突出量であって、屋根パネル1ひいては屋根の外観にも大きく影響を及ぼす。したがって上記距離Hは屋根パネル1ひいては屋根に良好な外観を付与できる20〜100mmが望ましく、実施レベルでは好ましくは20〜40mm程度である。また、上記被覆片6を構成する上側の金属板2の板厚tは、被覆片6自体ひいては屋根パネル1の強度にも大きく影響を及ぼす。したがって上記板厚tは屋根パネル1ひいては屋根に適度な強度を付与できる0.27〜0.6mmが望ましい。また、施工者が踏込面14に加える踏込力としては、一人の施工者が片足で踏込面14に容易に付与できる程度の踏込力(たとえば10kgf/m以下、好ましくは5kgf/m以下)が望ましい。
しかして、屋根パネル1や屋根外観の良好な外観が確保できるように距離Hが20〜100mmの範囲で且つ、被覆片6や屋根パネル1の強度が確保できるように板厚tが0.27〜0.6mmの範囲で、一人の施工者が踏込面14に容易に付与できる踏込力(たとえば10kgf/m以下、好ましくは5kgf/m以下)で屋根パネル1の連結施工が施工性良好に行えるように、距離Hと板厚tと割合bとの組み合わせを適宜決定するのがよい。たとえば、本発明の実施の形態の例の図1乃至8の屋根パネル1では、距離Hが36mmに形成され、板厚tが0.4mmに形成され、被覆片6の踏込面14と挿入凸部13との距離Lにおける被覆片6の踏込面14と係止凸部12との距離Lに対する長さの割合bが0.9程度に形成されており、この場合屋根パネル1の連結施工に必要な踏込力は4.5kgf/m程度であった。また、本発明の実施の形態の他例である図18の屋根パネル1では、距離Hが41mmに形成され、板厚tが0.5mmに形成され、割合bが0.5程度に形成されており、この場合屋根パネル1の連結施工に必要な踏込力は7.7kgf/m程度であった。また、本発明の実施の形態の他例である図19の屋根パネル1では、距離Hが41mmに形成され、板厚tが0.4mmに形成され、割合bが0.2程度に形成されており、この場合屋根パネル1の連結施工に必要な踏込力は2.9kgf/m程度であった。
また詳しくは、本例の屋根パネル1では、山部7の内側傾斜面8の勾配(勾配角度β)に比べて被覆片6の外側縦片6aから斜め上内方に折曲した係止凸部12の勾配(勾配角度γ)を小さく形成しており、山部7の内側傾斜面8に係止凸部12が載った状態でなるべく係止凸部12の上端(すなわち被覆片6の突出先端)側が内側傾斜面8に接地するようにされている。係止凸部12は外側縦片6aの下端を固定点として内方及び外方に撓み易い形状であり、したがって、施工者が踏込面14を踏み込んで挿入凸部13が外側傾斜面9を乗り越える際には上記係止凸部12自身の撓み変形も加味して被覆片6を撓み変形させることができるのであり、つまりこの点でも被覆片6自身の撓み量を大きくする工夫が為されていて、結果、施工者が踏み込む踏込力を小さくできて屋根パネル1の連結施工の施工性の向上が図られている。
ここで、上記屋根パネル1の連結施工において、上記他方の屋根パネル1の挿入凸部13が一方の屋根パネル1の外側傾斜面9を乗り越えて挿入凹部11に挿入された際には、一方の屋根パネル1の目地形成用突部15が他方の屋根パネル1の目地形成用凹部18に挿入されることも同時に行われる。他方の屋根パネル1の挿入凸部13が山部7の外側傾斜面9を経て挿入凹部11に至る際には、挿入凸部13が外側傾斜面9の最下端を越える時点で被覆片6の弾性変形量は最大になるのであって、挿入凸部13が外側傾斜面9の最下端を越えた瞬間、被覆片6は山部7の内側傾斜面8に係止凸部12が接地されたままの状態で弾性復帰し、この被覆片6の弾性復帰に伴って他方の屋根パネル1を一方の屋根パネル1に向けて引き寄せる。このとき挿入凸部13は挿入凹部11の斜め下外方に面する被接触面25に沿って移動するから、他方の屋根パネル1が一方の屋根パネル1への連結位置に導くように移動するのであり、目地形成用突部15の目地形成用凹部18への挿入が行われるのである。
ここで、本例では目地形成用突部15を目地形成用凹部18に挿入する際に摺れる場合のある縦突部収納用凹部20の外側面20b及び縦突部17の内側面17bにそれぞれ挿入方向に略平行な傾斜面形状にされた挿入用傾斜面21が形成されており、これにより目地形成用突部15の目地形成用凹部18へのスムーズな挿入動作の確保が図られている。なお、挿入用傾斜面21は縦突部収納用凹部20の外側面20bと縦突部17の内側面17bとのいずれか一方のみに形成することでも目地形成用突部15の目地形成用凹部18へのスムーズな挿入動作の確保を図り得るので、これを適用しても好ましい。
また、上記のように被覆片6の弾性復帰を利用して他方の屋根パネル1を一方の屋根パネル1に向けて引き寄せることで、目地形成用突部15を目地形成用凹部18に収納させているのであるが、このときには、縦片部17の外側面17aで構成された目地形成用突部15の外端面が縦突部収納用凹部20の内側面20aで構成された目地形成用凹部18の内端面に当接されるのであり、近接した他方の屋根パネル1を一方の屋根パネル1に対して安定的に位置決め配置できるようにされている。ここで、上記当接する目地形成用突部15の外端面と目地形成用凹部18の内端面との間(すなわち縦片部17の外側面17aと縦突部収納用凹部20の内側面20aとの間)は、屋根の下方に臨む目地溝33を構成する。しかして、隣接する屋根パネル1,1の位置決めの為に当接される目地形成用突部15の外端面と目地形成用凹部18の内端面とによると、屋根の下方に臨む目地溝33をほとんど目地幅の無い糸目地形状に形成することも可能にされている。近年、建物空間の有効利用を図るべく屋根裏空間に屋根裏部屋を設けることもしばしばなされているが、このような場合に隣接する屋根パネル1,1間の目地溝33が糸目地状に形成されたことによると、屋根裏部屋の仕上げ施工の際に必要とされる上記目地溝33へのコーキング処理などの目地溝仕上施工を専門業者でなくとも簡単に行わせることができるのである。
なお、一方の屋根パネル1の目地形成用突部15が目地形成用凹部18に収容された状態では、上記のように目地溝33を形成するべく目地形成用突部15の外端面と目地形成用凹部18の内端面とが近接状態にあると共に、縦突部収納用凹部20の外側面20bと縦突部17の内側面17bとが近接状態にある。一方の屋根パネル1の目地形成用突部15を目地形成用凹部18に収容させた状態の他方の屋根パネル1であって未だ固着具27が打入されていない状態のとき(つまり屋根パネル1の連結施工の途中の状態のとき)に、この他方の屋根パネル1に対して一方の屋根パネル1から離間させる方向に何らかの外力が付加した場合にも、近接状態にある目地形成用凹部18の縦突部収納用凹部20の外側面20bが目地形成用突部15の縦突部17の内側面17bによって移動規制がされることから、一方の屋根パネル1と他方の屋根パネル1との離間防止が図られる利点もあり、この点でも屋根パネル1の連結施工の施工性の向上が図られている。
屋根を構成した各屋根パネル1の屋根下地34への固定は、上述したように各他側端部1bに設けた山部7を貫通して屋根下地34に取り付けた固着具27によって行われ、各屋根パネル1の一側端部1aは上記隣接する屋根パネル1の他側端部1bへの連結構造によって間接的に屋根下地34に固定された状態となっている。すなわち各屋根パネル1は一側端部1aで屋根下地34に片持ち状に固定された状態になっている。ところで、屋外に晒される屋根には風が強く吹き付けられるのであり、この風によると屋根を構成する屋根パネル1に浮上させようとする負圧力が発生し、この負圧力によると屋根パネル1の一側端部1aでは近接状態にある挿入凸部13の上面(接触面24)を挿入凹部11の下面(被接触面25)に下方から押し付けるように接触させるのであり、このとき負圧力は挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位に集中して負荷するようになる。この負圧力の負荷によって挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位が降伏(塑性変形)してしまうと、すなわち屋根が破壊された状態となって、構造上、外観上、種々の不具合が発生することとなる。本例の屋根パネル1にあっては、上記負圧力による被覆片6の降伏の恐れを完全に回避するべき工夫が施されており、以下に詳述する。
つまり、図8のように、挿入凹部11の被接触面25は斜め下外方に面するような上方に凹む円弧面または下方程内方に向けて傾斜する傾斜面に形成されており、挿入凸部13の接触面24は上方に凸の円弧面に形成されており、挿入凸部13の接触面24と挿入凹部11の被接触面25とが一点の接触点Dで接触するようにされているが、挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位において上記接触点Dの接線方向における接触点Dの法線軸Eからの最大距離Δ(mm)が、被覆片6の許容応力σ(N/mm)と、法線軸Eの垂直方向(負圧力のかかる方向)に対する傾き角度θと、被覆片6の板厚t(mm)と、屋根に吹き付ける風により屋根パネル1を浮上させようとする端位負圧力R(N/mm)との関係において、Δ<(σ−(R/tcosθ))×(tcosθ/6R)という関係式(式(1))を満たすように設計されている。
なお、この式(1)は、被覆片6の許容応力σ(N/mm)と、被覆片6の降伏応力σ(N/mm)と、被覆片6の安全率aと、接触点Dに負荷される端位負圧力R(N/mm)と、上記端位負圧力Rによる接触点Dの法線軸E方向の反力N(N/mm)と、被覆片6における端位幅当たりの断面係数Z(mm)と、上記反力Nによる被覆片6の接触点Dにおける曲げモーメントM(挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6にかかる最大曲げモーメント)(N)と、被覆片6の端位断面積(上側の金属板2の板厚tと同じ)A(mm)との関係において成立する、N/A+M/Z≦σ(=σ/a)という関係式(式(2))から求められる。ここで、接触点Dにおける法線軸Eの垂直方向に対する傾き角度をθとすると、NはR/cosθで求められるのであり、また、金属板2の断面形状が矩形状であることを前提とすると、Zはt/6で求められるのであり、また、挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位において上記接触点Dの接線方向における接触点Dの法線軸Eからの最大距離をΔ(mm)とすると、MはN×Δで求められるのであり、式(2)を、接触点Dの接線方向における接触点Dの法線軸Eからの最大距離Δ(mm)、被覆片6の許容応力σ(N/mm)、法線軸Eの垂直方向に対する傾き角度θ、被覆片6の板厚t(mm)、屋根に吹き付ける風により屋根パネル1を浮上させようとする端位負圧力R(N/mm)でのみ表すように変形させると、式(1)を得ることができる。このように本例の屋根パネル1では、負圧力による挿入凸部13の接触点Dから延出基端までの被覆片6の部位で生じる恐れのある降伏(塑性変形)を完全に無くすることができたものであり、完全な耐負圧性能を備えた強固な屋根の構造を確保することができたものである。
なお、上記実施形態では各例の建築用パネルを屋根パネルとして用いた場合を例示したが、壁パネルに適用することもできる。これによっても防水性が高く且つ施工性が良好な建物壁を得ることができる。
本発明の実施の形態の例の屋根であって、隣接する1対の屋根パネルの連結部分の側断面図である。 同上の屋根パネルの斜視図である。 (a)〜(d)は同上の屋根の施工を順に説明する説明図である。 同上の隣接する1対の屋根パネルの連結施工を説明する説明図である。 同上の隣接する1対の屋根パネルの連結施工を説明する説明図である。 同上の隣接する1対の屋根パネルの連結施工を説明する説明図である。 同上の内側傾斜面と外側傾斜面の勾配と踏込力との関係を示す屋根パネルの要部の略側断面図である。 同上の屋根にかかる負圧力に耐え得る構造を説明する要部の側断面図である。 距離Lの距離Lにおける割合bが0.9の屋根パネルについての、距離H(mm)と、板厚t(mm)と、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 距離Lの距離Lにおける割合bが0.7の屋根パネルについての、距離H(mm)と、板厚t(mm)と、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 距離Lの距離Lにおける割合bが0.5の屋根パネルについての、距離H(mm)と、板厚t(mm)と、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 距離Lの距離Lにおける割合bが0.3の屋根パネルについての、距離H(mm)と、板厚t(mm)と、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 被覆片の板厚tが0.27mmの屋根パネルについての、距離H(mm)と、距離Lの距離Lにおける割合bと、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 被覆片の板厚tが0.35mmの屋根パネルについての、距離H(mm)と、距離Lの距離Lにおける割合bと、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 被覆片の板厚tが0.4mmの屋根パネルについての、距離H(mm)と、距離Lの距離Lにおける割合bと、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 被覆片の板厚tが0.5mmの屋根パネルについての、距離H(mm)と、距離Lの距離Lにおける割合bと、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 被覆片の板厚tが0.6mmの屋根パネルについての、距離H(mm)と、距離Lの距離Lにおける割合bと、踏込力W(kgf/m)との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態の他例の屋根であり、隣接する1対の屋根パネルの連結部分の側断面図である。 本発明の実施の形態の更に他例の屋根であり、隣接する1対の屋根パネルの連結部分の側断面図である。 従来技術の例の屋根であり、隣接する1対の屋根パネルの連結部分の側断面図である。 同上の隣接する1対の屋根パネルの連結施工を説明する説明図である。
符号の説明
1 屋根パネル
1a 一側端部
1b 他側端部
2 上側の金属板
3 下側の金属板
4 断熱材
5 主体部
6 被覆片
7 山部
8 内側傾斜面
9 外側傾斜面
10 係止凹部
11 挿入凹部
12 係止凸部
13 挿入凸部
14 踏込面
15 目地形成用突部
18 目地形成用凹部
21 挿入用傾斜面
27 固着具
34 屋根下地

Claims (7)

  1. 上下の金属板の間に断熱材を充填して屋根パネルを形成し、この屋根パネルの一側端部に上側の金属板を外方に延出させた弾性変形可能な被覆片を設けると共に屋根パネルの他側端部に上方に突出する山部を設け、隣接する屋根パネルのうち一方の屋根パネルの山部に他方の屋根パネルの被覆片を被覆して複数の屋根パネル同士を連結してなる屋根の構造であって、山部の内側部に下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面を形成し、山部の外側部に下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面を形成すると共にこの外側傾斜面の勾配角度を内側傾斜面の勾配角度に比べて急勾配に形成し、内側傾斜面の下部に係止凹部を外方に向けて凹設し、外側傾斜面の下部に挿入凹部を内方に向けて凹設し、被覆片の延出先端部に内方に突出して山部の係止凹部に係止する係止凸部を形成し、被覆片の延出基端部に外方に突出して山部の挿入凹部に挿入する挿入凸部を形成し、被覆片の延出先端部と延出基端部との間に山部の上部を被覆する略水平な踏込面を形成し、被覆片の係止凸部と挿入凸部の先端間の距離を山部の内側傾斜面と外側傾斜面の上端間の距離より長く且つ山部の内側傾斜面と外側傾斜面の下端間の距離よりも短く形成したことを特徴とする屋根の構造。
  2. 屋根パネルの一側端面を下方程内方に向けて傾斜して外斜め下方に面する傾斜面に形成し、この傾斜面にされた一側端面の水平面に対する勾配角度を山部の外側傾斜面の勾配角度よりも緩い勾配に形成したことを特徴とする請求項1記載の屋根の構造。
  3. 被覆片を形成する上側の金属板の板厚tを0.27〜0.6mmに形成し、踏込面となる被覆片の上端と屋根パネルの上面との距離Hを20〜100mmに形成したことを特徴とする請求項1または2記載の屋根の構造。
  4. 被覆片の踏込面と挿入凸部との距離における被覆片の踏込面と係止凸部との距離に対する長さの割合を0.2〜1.0にしたことを特徴とする請求項3記載の屋根の構造。
  5. 上方に凹む円弧面または平面に形成した山部の挿入凹部の下面と上方に突出する円弧面に形成した被覆片の挿入凸部の上面との間に一点の接触点を設け、挿入凸部の接触点から延出基端までの被覆片の部位において上記接触点の接線方向における接触点の法線軸からの最大距離Δ(mm)が、被覆片の許容応力σ(N/mm)と、法線軸の垂直方向に対する傾き角度θと、被覆片の板厚t(mm)と、屋根に吹き付ける風により屋根パネルを浮上させようとする端位負圧力R(N/mm)との関係において、式(1)を満たすことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の屋根の構造。
    式(1): Δ<(σ−(R/tcosθ))×(tcosθ/6R)
  6. 屋根パネルの他側端部の下部に少なくとも上方に突出した縦突部を有してなる目地形成用突部を形成し、屋根パネルの一側端部の下部に隣接する屋根パネル同士を連結させたときに目地形成用突部を収容する目地形成用凹部を凹設すると共に、この目地形成用凹部に縦突部を収容可能にする縦突部収納用凹部を形成し、目地形成用突部を目地形成用凹部に収容したときに、目地形成用突部の外端面と目地形成用凹部の内端面とを近接させて屋根の下方に臨む目地溝を形成すると共に、縦突部収納用凹部の外側面と縦突部の内側面とを近接させたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の屋根の構造。
  7. 上下の金属板の間に断熱材を充填して屋根パネルを形成し、この屋根パネルの一側端部に上側の金属板を外方に延出させた弾性変形可能な被覆片を設けると共に屋根パネルの他側端部に上方に突出する山部を設け、隣接する屋根パネルのうち一方の屋根パネルの山部に他方の屋根パネルの被覆片を被覆して複数の屋根パネル同士を連結してなる屋根の施工方法であって、山部の内側部に下方程内方に向けて傾斜する内側傾斜面を形成し、山部の外側部に下方程外方に向けて傾斜する外側傾斜面を形成すると共にこの外側傾斜面の勾配角度を内側傾斜面の勾配角度に比べて急勾配に形成し、内側傾斜面の下部に係止凹部を外方に向けて凹設し、外側傾斜面の下部に挿入凹部を内方に向けて凹設し、被覆片の延出先端部に内方に突出して山部の係止凹部に係止する係止凸部を形成し、被覆片の延出基端部に外方に突出して山部の挿入凹部に挿入する挿入凸部を形成し、被覆片の延出先端部と延出基端部との間に山部の上部を被覆する略水平な踏込面を形成し、被覆片の係止凸部と挿入凸部の先端間の距離を山部の内側傾斜面と外側傾斜面の上端間の距離より長く且つ山部の内側傾斜面と外側傾斜面の下端間の距離よりも短く形成し、あらかじめ一方の屋根パネルを屋根下地に載設固定し、この一方の屋根パネルに対して他方の屋根パネルをその被覆片が一方の屋根パネルの山部に重なるように仮置きし、このとき、被覆片の挿入凸部を山部の外側傾斜面に載置すると共に被覆片の係止凸部を山部の内側傾斜面に載置し、被覆片の踏込面を施工者が上方から踏み込むことで、内側傾斜面に載置された係止凸部が内側傾斜面の途中にとどまったまま外側傾斜面に載置された挿入凸部が外側傾斜面に沿って下方にスライド移動して挿入凸部が挿入凹部に挿入され、続けて内側傾斜面に載置されている係止凸部が内側傾斜面に沿って下方にスライド移動されて係止凸部が係止凹部に至って係止凸部が係止凹部に係止されて一対の屋根パネル同士を連結させたことを特徴とする屋根の施工方法。
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