JP2007230855A - ハニカム構造体の製造方法、及び、ハニカム構造体 - Google Patents

ハニカム構造体の製造方法、及び、ハニカム構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体に関連する情報を、それらの特性に影響を与えることなく効率的に付与し、上記情報を製造履歴や製造管理に有効に活用することができるハニカム構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】セラミック材料を成形することにより、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、このハニカム成形体を脱脂、焼成してハニカム焼成体とし、さらに上記ハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させる結束工程を行うハニカム構造体の製造方法であって、上記結束工程以前の工程において、上記ハニカム成形体及び/又は上記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報を描画する工程を行うことを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハニカム構造体の製造方法、及び、ハニカム構造体に関する。
バス、トラック等の車両や建設機械等の内燃機関から排出される排ガスを浄化するために、種々の排ガス浄化用ハニカムフィルタや触媒担持体が提案されている。
具体的な排ガス浄化用ハニカムフィルタとしては、例えば、図3に示したようなものを挙げることができる。図3に示した排ガス浄化用ハニカムフィルタでは、炭化珪素等からなるハニカム焼成体10がシール材層(接着剤層)31を介して複数個結束されてハニカムブロック35を構成し、このハニカムブロック35の周囲にシール材層(コート層)32が形成されている。また、このハニカム焼成体10は、図1に示したように、長手方向に多数のセル11が並設され、セル11同士を隔てるセル壁13がフィルタとして機能するようになっている。
すなわち、ハニカム焼成体10に形成されたセル11は、図1(b)に示したように、排ガスの入口側又は出口側の端部のいずれかが封止材12により目封じされているので、一のセル11に流入した排ガスは、必ずセル11を隔てるセル壁13を通過した後、他のセル11から流出するようになっている。
また、このような形態のハニカム構造体において、セルの端部が目封じされておらず、該セル内に触媒が担持された触媒担持体も提案されている。
ここで、上記排ガス浄化用ハニカムフィルタや、触媒担持体に用いられるハニカム構造体は、例えば、下記のような方法により製造されている。
すなわち、まず、原料であるセラミック粒子の他に溶剤やバインダ等を含む混合組成物を調製し、この混合組成物を用いて押出成形等を行うことにより、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状の成形体を作製し、この成形体を所定の長さに切断する。
次に、得られた成形体を乾燥し、水分を飛散させることにより、一定の強度を有し、取り扱いが容易な成形体の乾燥体とし、続いて、この乾燥体の両端部をカッター等で切断する切断工程を行うことにより、均一な長さのハニカム成形体を作製する。
そして、このハニカム成形体の端部を上記セラミック粒子を主成分とする封止材で市松模様状に封口し、その後、脱脂、焼成の各処理を施すことでハニカム焼成体10を製造する(図1参照)。
さらに、このハニカム焼成体10の両端面に保護フィルムを貼り付け、ハニカム焼成体10をシール材層(接着剤層)31となるシール材ペーストを介して複数個積層することによりハニカム焼成体の集合体を組み上げ、乾燥後、所定形状に切削してハニカムブロック35を作製する。そして、このハニカムブロック35の外周部にシール材ペーストを塗布してシール材層(コート層)32を形成し、上記保護フィルムを剥離することにより、排ガス浄化用ハニカムフィルタとして機能するハニカム構造体30とすることができる(図3参照)。
また、上述した封口する工程を行わずにハニカム焼成体10の積み上げ等の工程を行った場合には、触媒担持体として使用することができる。
しかしながら、このような方法で製品としての排ガス浄化用ハニカムフィルタや触媒担持体を製造して、使用されるハニカム構造体に不備があった場合には、その不備が、各製造工程のいずれの段階で生じたのか、ハニカム成形体又はハニカム焼成体のいずれに欠陥が生じたのか等の情報を収集することが困難であり、製造条件へのフィードバック等を簡単にかつ確実に行うことが困難であった。
また、特開文献1には、その端面又は側面に、ハニカム構造体に関する情報が表示されたハニカム構造体が開示されている。
国際公開第04/106702号パンフレット
しかしながら、特許文献1に開示されたハニカム構造体は、完成したハニカム構造体についての情報が、その側面又は端面に開示されているものであり、複数のハニカム焼成体が結束してなるハニカム構造体において、ハニカム焼成体に関する情報を記載することは可能であるが、その情報はあくまでもハニカム焼成体に関する平均的な情報にすぎず、この発明でハニカム構造体に描画された情報からは、各ハニカム焼成体毎の個別独立した情報は知得することができなかった。
従って、本発明の目的は、ロットナンバー等の製造中のハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体に関連する情報を、それらの特性に影響を与えることなく効率的に付与し、上記情報を製造履歴や製造管理に有効に活用することができるハニカム構造体の製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、複数のハニカム焼成体を結束させたハニカム構造体において、個々のハニカム焼成体毎の固有の情報を取得することができるハニカム構造体を提供することにある。
すなわち、本発明のハニカム構造体の製造方法は、セラミック材料を成形することにより、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、このハニカム成形体を脱脂、焼成してハニカム焼成体とし、さらに上記ハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させる結束工程を行うハニカム構造体の製造方法であって、
上記結束工程以前の工程において、上記ハニカム成形体及び/又は上記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報を描画する工程を行うことを特徴とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法において、上記情報の描画は、レーザマーカを用いて行うことが望ましい。
また、上記ハニカム構造体の製造方法において、上記情報の描画は、ハニカム成形体に対して行うことが望ましい。
また、上記情報を描画する工程で描画された情報は、上記セル壁の厚さの40%以下の深さで刻印することにより描画されていることが望ましい。
本発明のハニカム構造体は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させたハニカム構造体であって、
上記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報が描画されていることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体において、上記情報の描画は、レーザマーカを用いて行われていることが望ましい。
また、上記ハニカム構造体において、上記情報は、上記セル壁の厚さの40%以下の深さで刻印することにより描画されていることが望ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法によると、ハニカム構造体を製造する一連のハニカム構造体の製造工程のうち、ハニカム成形体の作製からハニカム焼成体の結束工程までの間の任意の工程において、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体への情報の描画を行うので、ハニカム構造体を構成する各ユニット(ハニカム成形体やハニカム焼成体)のロット情報を効率よく集積化又はデータベース化することができ、製造工程の諸条件へのフィードバック等を有効かつ簡便に行うことができる。
また、製造時、特に各ユニットの結束時には、いずれの構成ユニットを使用しているかを瞬時に把握することができる。
また、本発明のハニカム構造体の製造方法では、ハニカム構造体を構成する各ユニットのそれぞれに情報が描画されているため、特に、特性の異なる構成ユニットを複数使用してハニカム構造体を構成する場合には、各ユニットにユニット毎の情報を描画することができ、この情報を確認しながら、ユニットの組み合わせの管理等、製造管理、品質管理を適正かつ効率よく行うことができる。
また、万一、完成品に不都合が発生した場合には、不都合が発生したユニットの情報を確認することができる。
また、本発明のハニカム構造体は、ハニカム構造体を構成する各ユニットのそれぞれに情報が描画されているため、ユニット毎の情報を取得することができ、特に、特性の異なるユニットを複数使用してハニカム構造体が構成されている場合には、各ユニットの特有の情報を取得することができる。
特に、万一、ハニカム構造体に不都合が発生した場合に、不都合が発生したユニットの情報を確認することができる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、セラミック材料を成形することにより、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、このハニカム成形体を脱脂、焼成してハニカム焼成体とし、さらに上記ハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させる結束工程を行うハニカム構造体の製造方法であって、
上記結束工程以前の工程において、上記ハニカム成形体及び/又は上記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報を描画する工程を行うことを特徴とする。
ハニカム構造体の一連の製造工程のうち、情報の描画は、ハニカム焼成体を複数個結束させてハニカム焼成体の集合体を形成する結束工程含めてこれ以前の任意の製造段階において得られる製造物に対して実施することができる。すなわち、セラミック原料を充分に混合・混練し、混合物を押出成形機にて押出成形した後、必要に応じて乾燥処理を施すことによって得られるハニカム成形体や、このハニカム成形体を脱脂・焼成することによって得られるハニカム焼成体等に対して情報の描画を行うことができる。
当然のことながら、情報が描画される前に各製造物に対して施されている処理は、押出成形や乾燥、脱脂、焼成等に限定されず、端面のバリ除去処理や封口処理、さらに単なる検査工程であってもよい。結束工程以前であれば、個々の工程の処理を経た製造物に対して情報の描画を施すことができる。なお、ハニカム構造体の一連の製造方法は後述する。
本発明のハニカム構造体の製造方法による情報の描画は、上記結束工程以前であれば、任意の段階にて実施することができる。このように、情報の描画を結束工程以前に行うことで、ハニカム成形体やハニカム焼成体といったハニカム構造体を構成する構成ユニット単位で製造管理・品質管理が可能となり、製品ロスの減少やそれに伴う歩留りの向上を図ることができる。
本発明では、情報の描画は、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体の側面に対して行う。
図1には、側面に描画される情報として二次元コード14が刻印されたハニカム焼成体10が模式的に示されている。しかし、情報の描画は、ハニカム焼成体に限らず、ハニカム成形体に対して行ってもよい。
また、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体の側面であれば情報の描画位置は特に限定されず、長手方向で見たときにいずれかの端面に近い側でもよく、端面と端面との間の中点であってもよい。さらに、例えば、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体が図1に示されるような四角柱状であれば、情報の描画位置は天地左右のいずれの面でもよく、各面が接する角部に近い部位であってもよい。
さらに、描画する情報の数についても特に制限はなく、1のハニカム成形体やハニカム焼成体に対して、一箇所に情報を描画してもよく、複数箇所に情報を描画してもよい。
情報の描画を複数箇所に行う場合、各情報を集合的に描画してもよいし、あるいは、分散させて描画してもよいが、通常は、複数の情報を集合的に描写する。短時間で全情報を読み出すのに適しているからである。なお、製造工程において、製造工程ごとに異なる情報を読み出したい場合は、分散的に表示してもよい。
また、複数の情報を描画する場合、一工程で一括して情報を描画してもよいし、複数の工程の各工程において情報を順に描画してもよい。従って、ハニカム成形体又はハニカム焼成体のいずれかのみに情報を描画してもよく、ハニカム成形体に情報を描画した後にハニカム焼成体にも情報を描画するなどしてもよい。後述するように、複数の情報の内容はそれぞれ同一でもよく、異なっていてもよい。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、情報の描画を、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で行う。
これらの情報の描画形態は、情報を描画する対象となるハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体に関する情報の情報量に応じて選択すればよく、描画形態の組み合わせも必要に応じて選択することができる。
従って、少量多品種の生産形態に対しても適正なコストで迅速に対応することができる。
上記描画形態のなかではいずれの描画形態を選択してもよいが、例えば、2次元コードを用いた場合には、多量の情報を小スペースに保持させることができ、また、これらの情報を短時間で、かつ、正確に読み出すことができる。
上記二次元コードとしては特に限定されず、PDF417等のスタック型の二次元コードや、DataMatrix、MaxiCode、QRコード等のマトリックス型の二次元コード等を用いることができる。
いずれの形式の二次元コードを使用するかに関しては、二次元コードはその描画領域の大きさにより情報量が異なるので、保持させたい情報量に応じた二次元コードの描画領域の大きさが得られる二次元コードの形式を選定すればよい。
描画される情報としては、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体に関する種々の情報が挙げられ、具体的には、例えば、発注者、納入者、発注日、発注番号、商品名、大きさ、セル密度、製造年月日、原料、価格、製造条件や製造ライン、製造装置、ロット番号、製造番号等の製造履歴、寸法精度に関する情報、触媒付与量を設定する際に必要となる重量に関する情報、圧損、使用期限等の品質保持に必要となる情報等が挙げられる。これらの情報は、単独又は組み合わせて描画されてもよい。
また、上記情報は、レーザマーカ、インク等によりハニカム構造体に直接描画されていてもよいし、上記情報を表示したシールやラベル等を貼付することにより表示されていてもよい。
具体的には、例えば、レーザマーカ、着色剤、顔料等で直接記載し、熱処理により消えないものを用いることが好ましい。これは製造途中や、出荷して使用した後に、熱処置をしても情報が消えないからである。
また、検出機で読出すことができるように記載を明確にすべく、背景(すなわち、情報の描画対象であるハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体の描画部位)にあわせて、明るさ、コントラスト等を調整することが望ましい。
上記インクの塗布による場合には、高温の排ガスの使用により消えることがないように、酸化鉄、酸化銅、CoO・nAl若しくはCO(PO等のコバルト化合物、TiO、SiO等の無機酸化物を含有する顔料を使用することが望ましい。また、上記顔料は、炭素等でもよい。
上記情報を描画する手段は特に限定されないが、レーザマーカを用いて行うことが望ましい。
レーザマーカの描画は、レーザの熱や衝撃により表面を蒸散や蒸発させることによって達成されるので、描画された情報は熱処理やその後の使用により消失することなく、また、狭い領域に高密度で情報を描画することができる。
また、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体に対する情報の描画をレーザマーカにより行うことで、上記情報を直接描画することができる。
上記レーザマーカに使用するレーザの種類としては、ハニカム成形体に描画(すなわち、刻印)することができるものであれば特に限定されず、例えば、COレーザ、YAGレーザ、YVOレーザ、FAYbレーザ等が挙げられる。
このように、レーザマーカによりハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体の側面への描画を行うので、描画した情報が消滅することはなく、また、短時間で鮮明な文字等を描画することができる。
また、レーザマーカにより情報を描画する場合、特にレーザマーカにより図形、記号又は文字を描画する場合には、図形、記号又は文字として、これらを構成する直線や曲線同士が重ならない態様のものを選択することが望ましく、図形、記号又は文字として、通常、直線や曲線同士が重なる態様のものを選択する場合には、目視等の通常の読み取り方法で認識できる範囲で、直線や曲線同士が重ならない態様で記載することが望ましい。
このような態様で、図形、記号又は文字を描画することにより、作製したハニカム焼成体における強度の低下を緩和することができる。
これについて、「0〜9」の10個の数字を例に、図5を参照しながら、もう少しくわしく説明すると、これらの10個の数字のうち、「1、2、3、5、7」は、数字を構成する直線や曲線同士が重ならない数字である。これに対して「0、4、6、8、9」は、数字を構成する直線や曲線同士が重なる数字である。そして、直線や曲線同士が重なる数字を描画する場合には、図5(a−1〜e−1)に示すような、数字を構成する直線や曲線同士が重なる態様ではなく、それぞれの数字について、図5(a−2〜e−2)に示すような、目視等で認識できる範囲で直線や曲線同士が重ならない態様で記載することが望ましいのである。なお、図5に示した態様は、目視等で認識できる範囲で直線や曲線同士が重ならない態様の一例にすぎず、他の種々の態様をとることができる。
上記情報の描画は、上述したようにハニカム焼成体10の結束工程以前の工程であれば、任意の段階にあるハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体に対して行うことができるが、特に、ハニカム成形体に行うことが望ましい。
その理由は、ハニカム成形体を脱脂・焼成したハニカム焼成体では、構成成分であるセラミック粒子が焼結して互いに強固に結合しているので、レーザマーカによる情報の描画に際して表面の蒸散又は蒸発に必要なエネルギーが増大するのに対し、焼結していないハニカム成形体ではハニカム焼成体のようなエネルギーの増大を抑制することができ、効率面やコスト面において有利であるからである。
また、一連の製造工程における製造管理のトレーサビリティを得るためにも、できる限り製造工程の初期の段階で情報を描画しておくことが望ましく、この観点からも、ハニカム成形体に情報を描画することが望ましい。情報を描画した以降の工程における製造条件等の情報を累積的に蓄積することも可能であることから、例えば、製品に欠陥が生じた場合でもその原因を迅速かつ簡便に追跡することができる。
上記情報は、セル壁の厚さの40%以下の深さで刻印することにより描画されていることが望ましい。
40%を超える深さで刻印した場合は、刻印した部位のセル壁の厚さが減少してセル壁の強度が低下する場合がある。
また、上記情報は、セル壁の厚さの15%以上の深さで刻印することにより描画されていることが望ましい。上記情報をセル壁の厚さの15%未満の深さで刻印した場合は、刻印した部位の表面の摩擦等により情報が消失するおそれがあり、さらに、目視による読み取りが困難であったり、読取機による読み取りで読み取りエラーが生じたりすることがあるからである。
このような本発明のハニカム構造体の製造方法により製造するハニカム構造体について、これを構成する材料の主成分としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ケイ素、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、アルミナ、ジルコニア、コージェライト、ムライト等の酸化物セラミック等を挙げることができるが、これらのなかでは、耐熱性が大きく、機械的特性に優れ、かつ、熱伝導率も大きい炭化ケイ素が望ましい。なお、上述したセラミックに金属ケイ素を配合したケイ素含有セラミック、ケイ素やケイ酸塩化合物で結合されたセラミックも用いることができ、例えば、炭化ケイ素に金属ケイ素を配合したものも好適に用いることができる。
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法について、工程順に詳細に説明する。
ここでは、炭化ケイ素を構成材料の主成分とする場合を例に、本発明の製造方法を説明する。
本発明の製造方法では、
(1)まず、炭化ケイ素粉末と有機バインダとを乾式混合して混合粉末を調製する。
上記炭化ケイ素粉末の粒径としては特に限定されないが、後の焼成工程で収縮が少ないものが望ましく、例えば、0.3〜50μm程度の平均粒径を有する粉末100重量部と、0.1〜1.0μm程度の平均粒径を有する粉末5〜65重量部とを組み合わせたものが望ましい。
ハニカム焼成体の気孔径等を調製するためには、焼成温度を調節する必要があるが、上記炭化ケイ素粉末の粒径を調製することによっても、上記気孔径を調整することができるからである。
上記バインダとしては特に限定されず、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができる。
上記バインダの配合量は、通常、炭化ケイ素粉末100重量部に対して、1〜10重量部程度が望ましい。
(2)次に、液状の可塑剤と潤滑剤と水とを混合して混合液体を調製し、続いて、上記(1)の工程で調製した混合粉末と上記混合液体とを湿式混合機を用いて混合することにより、成形体製造用の湿潤混合物を調製する。
上記可塑剤としては特に限定されず、例えば、グリセリン等が挙げられる。
また、上記潤滑剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のポリオキシアルキレン系化合物等が挙げられる。
潤滑剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル、ポリオキシプロピレンモノブチルエーテル等が挙げられる。
なお、可塑剤、潤滑剤は、場合によっては、上記混合液体に含まれていなくてもよい。
また、上記湿潤混合物を調製する際には、分散媒液を使用してもよく、上記分散媒液としては、例えば、水、ベンゼン等の有機溶媒、メタノール等のアルコール等が挙げられる。
さらに、上記湿潤混合物中には、成形助剤が添加されていてもよい。
上記成形助剤としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、デキストリン、脂肪酸、脂肪酸石鹸、ポリアルコール等が挙げられる。
さらに、上記湿潤混合物には、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
また、ここで調製した湿潤混合物は、その温度が28℃以下であることが望ましい。温度が高すぎると、有機バインダがゲル化してしまうことがあるからである。
また、上記湿潤混合物中の有機分の割合は10重量%以下であることが望ましく、水分の含有量は10〜17.0重量%以下であることが望ましい。
(3)次に、上記湿潤混合物は、調製後、搬送機で押出成形機に搬送し、押出成形を押し出された成形体を所定の長さに切断し、所定の形状のハニカム成形体とする。また、必要に応じて切断後、寸法検査を行ってもよい。なお、寸法検査は、下記乾燥後に行ってもよい。
なお、本発明の製造方法では、この工程以降、ハニカム焼成体を結束してハニカム焼成体の集合体を作製するまでの間において、上述した方法により情報を描画する。
次に、必要に応じて、マイクロ波乾燥機、熱風乾燥機、誘電乾燥機、減圧乾燥機、真空乾燥機、凍結乾燥機等を用いて、上記セラミック成形体を乾燥させる。なお、ハニカム成形体は、図1に示すハニカム焼成体とほぼ同形状を有し、かつ、焼成工程を経ていない状態である。
次いで、必要に応じて、各セルのいずれか一方の端部に、封止材となる封止材ペーストを所定量充填し、セルを目封じする。
上記封止材ペーストとしては特に限定されないが、後工程を経て製造される封止材の気孔率が30〜75%となるものが望ましく、例えば、上記湿潤混合物と同様のものを用いることができる。
また、本工程で作製したセラミック成形体のセルの開口径は、全てのセルで同一であってもよいし、異なっていてもよい。
ガス流入セルとガス流出セルとの開口径を異なるようにハニカム成形体を製造するには、押出成形に使用する金型を所望の形状が得られるように一般的な技術を用いて設計・作製すればよい。
ここで、セル壁の厚さは、0.15〜0.25mmであることが望ましい。セル壁の厚さが、0.15mm未満であると、強度が低下することがあり、一方、0.25mmを超えると、ハニカム構造体の熱容量が大きくなるため昇温降温特性が低下し、また、触媒を担持させた場合には、触媒の反応性が低下する場合があるからである。
なお、本明細書でいう「セル壁」には、最外面に囲まれたハニカム構造を形成する内側のセル壁だけではなく、ハニカム成形体及びハニカム焼成体の最外面を形成するセル壁も含む。セル壁の厚さは、内側のセル壁と最外面を形成するセル壁とで同一でもよいし、異なっていてもよい。
また、本製造方法で作製するハニカム成形体について、セル壁の厚さが、0.15〜0.25mmである場合、レーザマーカにより描画した情報の刻印の深さのより望ましい上限は、セル壁の厚さの30%である。
その理由は、セル壁の厚さが0.15〜0.25mmと薄いと、30%を超える深さで刻印した場合に、セル壁の強度が大きく低下する場合があるからである。
(4)次に、上記封止材ペーストが充填されたハニカム成形体を、所定の条件で脱脂(例えば、200〜500℃)、焼成(例えば、1400〜2300℃)することにより、全体が一の焼結体から構成され、複数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設され、上記セルのいずれか一方の端部が封止されたハニカム焼成体(図1参照)を製造することができる。
上記ハニカム成形体の脱脂及び焼成の条件は、従来から多孔質セラミックからなるフィルタを製造する際に用いられている条件を適用することができる。
(5)次に、ここまでのいずれかの工程において情報が描画されたハニカム焼成体を結束させる。なお、このハニカム焼成体の結束工程において、上述した方法でハニカム焼成体の側面に情報を描画してもよい。
図2は、本発明のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム焼成体を積層してハニカム焼成体の集合体を製造する様子を模式的に示した側面図である。
具体的には、図2に模式的に示したように、まず、ハニカム焼成体10が斜めに傾斜した状態で積み上げることができるように、断面V字形状に構成された台の上に、ハニカム焼成体10を傾斜した状態で載置した後、上側を向いた2つの側面10a、10bに、後工程を経てシール材層(接着剤層)31となるシール材ペーストを均一な厚さで塗布してペースト層21を形成し、このペースト層21の上に、順次他のハニカム焼成体を積層する工程を繰り返し、所定の大きさの柱状のハニカム焼成体の集合体を作製する。
その後、このハニカム焼成体の集合体を加熱してシール材ペースト層を乾燥、固化させてシール材層(接着剤層)とする。
また、ハニカム焼成体を作製した後、この工程でハニカム焼成体の集合体を作製するまでの間に、ハニカム焼成体の側面に情報を描画した場合には、上述した効果に加えて、下記の効果を享受することができる。
すなわち、上述した方法で作製した複数のハニカム焼成体10のそれぞれは、乾燥、脱脂、焼成時の収縮誤差や、反りの発生等に起因して、若干、その形状にバラツキが生じている場合がある。そして、ハニカム焼成体の集合体では、通常、何らかの原因で生じた個々のハニカム焼成体のバラツキが大きくなると、ハニカム構造体の形状のバラツキも大きくなり、製品としてのハニカム構造体の特性に不都合が生じるおそれがある。この場合、一般的には、これらのバラツキが製造工程上のいずれの段階に起因するかを特定することは困難である。
これに対し、上述したように、ハニカム焼成体の側面にハニカム焼成体を作製する際に生じたサイズや反り量等の情報を描画しておけば、各ハニカム焼成体の形状等のバラツキに起因して、製造したハニカム構造体に不都合が生じた場合には、その原因を詳細に解析することができる。
上記シール材ペーストとしては、例えば、無機バインダと有機バインダと無機繊維及び/又は無機粒子とからなるもの等が挙げられる。
上記無機バインダとしては、例えば、シリカゾル、アルミナゾル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機バインダのなかでは、シリカゾルが望ましい。
上記有機バインダとしては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記有機バインダのなかでは、カルボキシメチルセルロースが望ましい。
上記無機繊維としては、例えば、シリカ−アルミナ、ムライト、アルミナ、シリカ等のセラミックファイバー等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、アルミナファイバが望ましい。
上記無機粒子としては、例えば、炭化物、窒化物等を挙げることができ、具体的には、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素からなる無機粉末等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機粒子のなかでは、熱伝導性に優れる炭化ケイ素が望ましい。
さらに、上記シール材ペーストには、必要に応じて酸化物系セラミックを成分とする微小中空球体であるバルーンや、球状アクリル粒子、グラファイト等の造孔剤を添加してもよい。
上記バルーンとしては特に限定されず、例えば、アルミナバルーン、ガラスマイクロバルーン、シラスバルーン、フライアッシュバルーン(FAバルーン)、ムライトバルーン等を挙げることができる。これらのなかでは、アルミナバルーンが望ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法では、このハニカム焼成体を複数個結束させる工程以前の工程において、上記情報の描画を行う。上記情報の描画は、これまでの製造工程のうちの任意の工程において、ハニカム成形体及び/又はハニカム焼成体10の側面に行えばよい。
上記情報の描画を行う具体的な対象としては、例えば、押出成形し切断した直後のハニカム成形体、切断後の寸法検査を経たハニカム成形体、マイクロ乾燥機等により乾燥させた後のハニカム成形体、乾燥後の検査工程を経た後のハニカム成形体、セルの端部に封止材ペーストが充填されたハニカム成形体、脱脂工程を経たハニカム成形体、ハニカム成形体を焼成させたハニカム焼成体、結束工程において積層中のハニカム焼成体等が挙げられる。
(6)次に、ダイヤモンドカッター等を用い、ハニカム焼成体がシール材層(接着剤層)を介して複数個接着されたハニカム焼成体の集合体に切削加工を施し、円柱形状のセラミックブロックを作製する。
なお、この製造方法で製造する上記セラミックブロックの形状は、円柱形状に限定されず、楕円柱形状等、その他の柱状であってもよい。
そして、ハニカムブロックの外周に、上記シール材ペーストを用いてシール材層(コート層)を形成する。このような工程を経ることにより、ハニカム焼成体が接着剤層を介して複数個接着された円柱形状のセラミックブロックの外周部にコート層が設けられたハニカム構造体(図3参照)を製造することができる。
また、本発明のハニカム構造体の製造方法では、この後、必要に応じて、ハニカム構造体に触媒を担持させてもよい。
上記触媒の担持は、集合体を作製する前の個々のハニカム焼成体に行ってもよい。
触媒を担持させる場合には、ハニカム構造体の表面に高い比表面積のアルミナ膜を形成し、このアルミナ膜の表面に助触媒、及び、白金等の触媒を付与することが望ましい。
上記ハニカム構造体の表面にアルミナ膜を形成する方法としては、例えば、Al(NO等のアルミニウムを含有する金属化合物の溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法、アルミナ粉末を含有する溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
上記アルミナ膜に助触媒を付与する方法としては、例えば、Ce(NO等の希土類元素等を含有する金属化合物の溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
上記アルミナ膜に触媒を付与する方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液([Pt(NH(NO]HNO、白金濃度4.53重量%)等をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等を挙げることができる。
また、予め、アルミナ粒子に触媒を付与して、触媒が付与されたアルミナ粉末を含有する溶液をハニカム構造体に含浸させて加熱する方法で触媒を付与してもよい。
また、本発明のハニカム構造体は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させたハニカム構造体であって、上記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報が描画されていることを特徴とする。
上記ハニカム構造体において、ハニカム焼成体の構成、即ち、ハニカム焼成体の側面に描画する情報の種類や形状、ハニカム焼成体自身の形状、ハニカム構造体自身の形状等は、上述した本発明のハニカム構造体の製造方法で製造されるものと同様である。
従って、本発明のハニカム構造体は、上述した本発明のハニカム構造体の製造方法により好適に製造することができる。
以下に実施例を掲げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)平均粒径10μmのα型炭化ケイ素粉末250kgと、平均粒径0.5μmのα型炭化ケイ素粉末100kgと、有機バインダ(メチルセルロース)と20kgとを混合し、混合粉末を調製した。
次に、別途、潤滑剤(日本油脂社製 ユニルーブ)12kgと、可塑剤(グリセリン)5kgと、水65kgとを混合して液体混合物を調製し、この液体混合物と混合粉末とを湿式混合機を用いて混合し、湿潤混合物を調製した。
次に、この湿潤混合物を用いた押出成形、及び、これにつづく切断を行い、ハニカム成形体を作製した。
(2)次に、得られたハニカム成形体の側面に、レーザマーカ(キーエンス社製、KEYENCE ML−9110)を用いて、10桁のアルファベット及び数字からなるハニカム成形体の製造番号を描画した。情報の刻印は、焼成後の刻印の深さが表1に示す深さ(0.02mm)となるように行った。また、描画したアルファベット及び数字については、構成する直線や曲線同士が重ならない態様で描画した。
(3)次に、上記ハニカム成形体を、マイクロ波乾燥機を用いて乾燥させ、上記ハニカム成形体と同様の組成のペーストを所定のセルに充填した後、再び乾燥機を用いて乾燥させ、その後、400℃で脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間で焼成を行うことにより、図3に示したような形状で、気孔率が40%、平均気孔径が12.5μm、その大きさが34.3mm×34.3mm×150mm、セルの数(セル密度)が46.5個/cm、セル壁の厚さが0.25mmの炭化ケイ素焼結体からなるハニカム焼成体を製造した。
従って、本実施例で製造したハニカム焼成体では、描画した情報の深さが、セル壁の厚さの8.0%となる。
(実施例2〜26)
情報(製造番号)の刻印の深さ、及び、セル壁の厚さを表1に示した大きさに変更した以外は、実施例1と同様にしてハニカム焼成体を製造した。
(ハニカム焼成体の評価)
実施例1〜26に係るハニカム焼成体について、図4に示したテクスチャーアナライザーTA−XT2i(STABLE MICRO SYSTEM社製)を用いて、その破壊強度を下記の方法により評価した。
即ち、図4に示したテクスチャーアナライザー100の測定テーブル102上に、ハニカム焼成体10を、製造番号を描画した側面が上面になるように載置し、その後、プローブ101を速度0.5mm/sで製造番号を描画した部分に降下させ、破壊時の圧縮荷重を測定した。
なお、プローブ101としては、15mmφ円柱体の先に、先端に90°の円錐体が固定された形状で、全体の長さが50mmのプローブ(ステンレス製)を使用した。また、プローブ101の先端の降下位置は、側面の製造番号を描画した部分のうち、内部のセル壁と交差しない部分とした。
結果を表1に示した。
Figure 2007230855
表1及び図6に示した結果より、ハニカム焼成体に描画した情報の刻印の深さは、ハニカム焼成体の強度を確保することができるとの点で、セル壁の厚さの40%以下が望ましいことが明らかとなった。
なお、図6は、実施例1〜18に係るハニカム焼成体について、刻印深さの割合(%)と破壊時荷重(N)との関係を示すグラフである。
また、特に、セル壁の厚さが0.25mm以下と薄いハニカム焼成体では、上記刻印の深さは、セル壁の厚さの30%以下が望ましいことが明らかとなった。
図1(a)は、ハニカム焼成体を模式的に示した斜視図であり、図1(b)は、図1(a)におけるA−A線断面図である。 図2は、本発明のハニカム構造体の製造方法において、ハニカム焼成体を積層してハニカム焼成体の集合体を製造する様子を模式的に示した側面図である。 図3は、本発明のハニカム構造体の製造方法によって製造されるハニカム構造体の一例を模式的に示す斜視図である。 図4は、実施例で使用したテクスチャーアナライザーの模式図である。 図5は、レーザマーカで描画する数字の態様を説明するための説明図である。 図6は、実施例1〜18に係るハニカム焼成体について、刻印深さの割合(%)と破壊時荷重(N)との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 ハニカム焼成体
11 セル
12 封止材
13 セル壁
14 二次元コード
10a、10b ハニカム焼成体の側面
21 シール材ペースト層
30 ハニカム構造体
31、32 シール材層
35 ハニカムブロック

Claims (7)

  1. セラミック材料を成形することにより、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム成形体を作製した後、このハニカム成形体を脱脂、焼成してハニカム焼成体とし、さらに前記ハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させる結束工程を行うハニカム構造体の製造方法であって、
    前記結束工程以前の工程において、前記ハニカム成形体及び/又は前記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報を描画する工程を行うことを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  2. 前記情報の描画をレーザマーカを用いて行う請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
  3. 前記情報の描画は、ハニカム成形体に対して行う請求項1又は2に記載のハニカム構造体の製造方法。
  4. 前記情報を描画する工程で描画された情報は、前記セル壁の厚さの40%以下の深さで刻印することにより描画されている請求項1〜3のいずれかに記載のハニカム構造体の製造方法。
  5. 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体をシール材層を介して複数個結束させたハニカム構造体であって、
    前記ハニカム焼成体の側面に、図形、記号、文字、バーコード及び2次元コードのうち少なくとも1種で情報が描画されていることを特徴とするハニカム構造体。
  6. 前記情報の描画は、レーザマーカを用いて行われている請求項5に記載のハニカム構造体。
  7. 前記情報は、前記セル壁の厚さの40%以下の深さで刻印することにより描画されている請求項5又は6に記載のハニカム構造体。
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