JP2007230557A - 救命胴衣用浮力体 - Google Patents

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Abstract

【課題】常時着用に際して、日常作業に支障のない救命胴衣であって、標準寸法の救命胴衣であっても着用者の体型に合わせて寸法の調節可能な常時着用型救命胴衣に用いる材料のロスの少ない浮力体及びこれを装着した常時着用型救命胴衣を提供する。
【解決手段】2枚の同一寸法の長方形引布を重合した長方形状重合積層体又は1枚の長方形引布の長手中心線で半折重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、かつ、長方形状重合積層体の両側長辺の中央部を打ち欠いて、該打ち欠き部周縁で対向する引布端部を互いに溶着した円弧状くびれ部を設けてなる浮力体であって、該浮力体が前記重合積層体状を折り畳んだ状態で、浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであり、幅Fが160〜200mmであり、該円弧状くびれ部の長辺上の長さrが120〜200mmであり、該円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmである袋体であり、該袋体の一部にガス注入口を有する救命胴衣用浮力体。
【選択図】図1

Description

本発明は、常時着用型救命胴衣に関する。さらに詳しくは、緊急時にのみ着用する救命胴衣ではなく、常時、すなわち、水上作業中に着用して、作業中に水に落ちても、内蔵しているガスボンベを噴射するだけで、直ちに救命胴衣として役立つ安全な救命胴衣に関する。
従来より、沈没又は墜落等の緊急時に直面したときに着用する救命胴衣と、緊急時になる前から常時着用する常時着用型救命胴衣が知られていた。
水上において激しい作業を行う例えば漁船又は海上レジャー船舶等では、船の定員数の常時着用型救命胴衣が定員数に対応して常備品として備え付けることが望ましく、また、これらの船舶では、常時着用型救命胴衣の常備が法的に規制される傾向にある。
常時着用型救命胴衣は、これを着用したまま作業を行う必要があるため、軽量であるのみでなく、緊急時以外の日常作業時に手足の行動がなるべく自由である必要がある。特に常時着用型救命胴衣の前身ごろの長さが長いと作業中にしゃがんだとき、又は手作業を行うときに、常時着用型救命胴衣の下縁が邪魔になる欠点が生じる。そのために、常時着用型救命胴衣の作業時の前身ごろの長さは短い方が望ましい。
そして、この前身ごろの長さも着用者の体格にちょうど寸法が適合する救命胴衣を着用する必要があるが、船舶に着用者に合わせて、多くの寸法の常時着用型救命胴衣を備品として備えつけることは、実際の定員より多数の備品数を必要とし、また、多種類の備品を用意しても全員の寸法に正確に適合させることは困難である。
また、一般に膨脹式救命胴衣に用いる浮力体は、長尺の一体的袋からなり、救命胴衣内部に平面的に折り畳んで収納する。従来の浮力体は、単純化して図3に示すように、着用者の首の後ろを回って両方の前身ごろの内部に収納するのに適合する馬蹄形の形状に裁断成形される。実際には、商品の救命胴衣の形状に応じて複雑な馬蹄形の形状をしている。このような従来の浮力体を製造するときは、浮力体の材料の引布を対応商品ごとの形状に合わせて裁断しなければならず、この形状に裁断された引布の縁を溶着して作製する必要がある。このような複雑で入り組んだ形状引布に裁断して浮力体を製造するときは、引布のロスが50%程度に達し、当然材料費が嵩み、また、裁断及び溶着のための複雑な裁断刃型及び溶着金型の製造費が高くなる欠点がある。
緊急時になる前から常時着用する常時着用型救命胴衣が下記特許文献1〜3によって知られている。
しかしながら、下記特許文献1の技術は、通常のジャケットと同様の体裁の常時着用型救命胴衣として、常時着用に抵抗感をなくす目的のものであり、背中に携帯品を収納できるポケットを設けたりして、街へ出る外出着としても使用できる体裁のよさを目的としている。
特許文献2は、作業着として着用する場合のボンベの重さをバランスよく背中で保持することによって救命胴衣の襟に襟垢が集中する欠点を解消した技術であり、特許文献3は救命胴衣の屈曲性をよくして作業性を改善したものである。
これら特許文献開示の発明には、本発明の緊急時になる前の作業の容易性を目的として作業の邪魔になる前身ごろの長さを短くして、これに長尺の浮力体を折り畳んで収納する常時着用型救命胴衣とは、目的、構成及び効果が相違している。
実開平5−80995号公報 実開昭53−52599号公報 登録実用新案第3014077号公報
本発明は、常時着用に際して、日常作業に支障のない救命胴衣であって、標準寸法の救命胴衣であっても着用者の体型に合わせて寸法の調節可能な常時着用型救命胴衣に用いる材料のロスの少ない浮力体及びこれを装着した常時着用型救命胴衣を提供することを目的とするものである。
本発明者は、常時着用型救命胴衣を着用して作業をするときに、常時着用型救命胴衣の寸法が大きい場合には、特に前身ごろの下縁が、しゃがんだとき又は体の前方で手作業を行うときに行動の邪魔になり、前身ごろの長さを着用者の座高に合わせて縮小することによって、常時着用時の作業にほとんど支障を来さなくなることを見いだし、この知見に基づき本発明を完成するに至った。さらに、浮力体の製造における材料ロスを、浮力体の形状を簡単な長方形状にするとともに、特定のくびれ部を設けることによって、簡単に解決できることに着目して、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)2枚の同一寸法の長方形引布を重合した長方形状重合積層体又は1枚の長方形引布の長手中心線で半折重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、かつ、長方形状重合積層体の両側長辺の中央部を打ち欠いて、該打ち欠き部周縁で対向する引布端部を互いに溶着した円弧状くびれ部を設けてなる浮力体であって、該浮力体が前記重合積層体状を折り畳んだ状態で、浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであり、幅Fが160〜200mmであり、該円弧状くびれ部の長辺上の長さrが120〜200mmであり、該円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmである袋体であり、該袋体の一部にガス注入口を有することを特徴とする救命胴衣用浮力体、及び、
(2)2枚の同一寸法の長方形引布を重合した長方形状重合積層体又は1枚の長方形引布の長手中心線で半折重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、かつ、長方形状重合積層体の長辺の中央線を挟んで対称位置に、円弧状くびれ部間隔sを170〜220mmあけて、両側長辺上に4箇所を打ち欠いて、該打ち欠き部周縁で対向する引布端部を互いに溶着した円弧状くびれ部を設けてなる浮力体であって、該浮力体が前記重合積層体状を折り畳んだ状態で、浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであり、幅Fが160〜200mmであり、該円弧状くびれ部の長辺上の長さrが120〜150mmであり、該円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmである袋体であり、該袋体の一部にガス注入口を有することを特徴とする救命胴衣用浮力体、
を提供するものである。
本発明によれば、材料ロスの少ない救命胴衣用の浮力体及び日常作業に支障のない着心地と作業性が良く、着用者の体型に合わせて寸法の調節可能な常時着用型救命胴衣に用いることができる浮力体を提供する。
本発明の常時着用型救命胴衣は、乗船時に常時着用を可能にするために、作業性及び着心地が良く、かつ、極めて優れた安全性を有する。
本発明の常時着用型救命胴衣の一態様を図面によって説明するが、これによって、本発明はなんら限定されるものではない。図1は、未膨脹時の常時着用型救命胴衣の斜視図であり、図2は、常時着用型救命胴衣の背面部の斜視図である。胴衣背当部2がメッシュ製であり、長尺の浮力体6を、袋状前身ごろ1の内面から胴衣背当部上部の内面に収納し、袋状前身ごろの脇縁3の内側に取り付けられた面ファスナー4によって封鎖固定され、緊急時には該浮力体にガスを瞬時に注入できるガスボンベを内蔵し、ベルト7によって着用者の胴部に装着できるように作製することができる。
本発明に用いる袋状前身ごろ1は、救命胴衣の両側前部分を形成し、肩の線で胴衣背当部2と接合し一体化している。着用者の前正面、左右の合わせ縁部分でファスナーまたは紐等によって左右の前身ごろを結合することができる。ガス注入による浮力体の膨脹時には、袋状前身ごろの脇縁3に設けた面ファスナー4による封鎖が解除され、膨脹した浮力体に押されて、図4に示すように、袋状前身ごろの脇縁3及び面ファスナー4は反転して着用者の前正面に移動する。
本発明に用いる袋状前身ごろ1の長さHは、胴衣背当部2と接合している肩の線の首側内端から前身ごろ最下短までの長さである。
本発明に用いる胴衣背当部2は、作業時の発汗などによる蒸れを放散させるためメッシュ製でできている。浮力体膨脹時には、収納カバーに取り付けられたメッシュ窓により水が入りやすい構造になっている。用いるメッシュ材は、作業時に捩れを生じないものであれば、公知のものを、特に制限なく使用することができる。
本発明の常時着用型救命胴衣は、その目的とする常時着用を達成するため作業性を良くする必要から、袋状前身ごろ1の長さHは、400〜700mm、好ましくは450〜600mmにすることができる。この前身ごろの長さHは、収納される浮力体の長さより短くするのが望ましい。この場合において、浮力体はこの前身ごろの長さの範囲に収まるように適宜折り畳んで収納することができる。400mmより短ければ対応浮力体を収容するには小さすぎ、700mmより長ければ作業性が著しく悪くなる。
本発明の常時着用型救命胴衣は、上記条件で既に作製されている救命胴衣が、着用者の身長/座高、作業性等に対して、適合しない場合には、袋状前身ごろの長さを必要に応じて縮小することができる。救命胴衣の前身ごろの左右の合わせ縁の部分に、袋状前身ごろ1の長さの縮小手段5を有することによって縮小することができる。前身ごろの長さの縮小手段は、前身ごろの長さを必要に応じて適切に縮小することができるものであれば、公知のものを、特に制限なく使用することができる。例えば、図1の救命胴衣の両方の前身ごろの左右の合わせ縁の部分の内部に設けた導通路に通した紐を引き絞ることによって、必要な位置にまで、前身ごろの長さを縮小することができる。
本発明に用いる、縮小手段によって同一サイズで揃えた常時着用型救命胴衣を各着用者に合わせて最適寸法にすることができ、常備数量を法定数量に一致させることができる。
本発明に用いるベルト7は、胴衣の両方の袋状前身ごろ1と胴衣背当部2の下縁を結合し、着用者の胴を回って、救命胴衣を着用者に強固に保持することができる。水中で風雨、波浪によって激動しても着用者から救命胴衣が離脱しないものであれば、公知のものを、特に制限なく使用することができる。
図3は、未膨脹時の浮力体の平面図である。
本発明に用いる長方形状の長尺の浮力体6は、袋状前身ごろ1の内面から胴衣背当部2上部の内面に、着用者の首の後ろを回って左右同じ長さになるように図3の形状で折り曲げて収納され、緊急時にボンベからのガス注入急膨脹による反動によって浮力体が救命胴衣から逸脱せず、かつ、ガス注入急膨脹を阻害しない手段によって胴衣内に固定されている。例えば、前身ごろ下部ベルト連結部分と、浮力体の下端部分に取り付けた強靭なループをベルトに通して、強固に固定することができる。緊急時に膨脹した浮力体が胴衣外に出る袋状前身ごろの脇縁3は、常時着用時は、ここに設けた面ファスナー4によって封鎖固定されている。浮力体は常時着用時には、未膨脹の状態で折り畳まれて胴衣の内面に収納されているため薄く、行動の邪魔にならずに作業することができる。
本発明の常時着用型救命胴衣は、緊急時には、ボンベからガスが浮力体の内部に噴出注入され瞬時に膨脹することができる。このとき、ガスによる膨脹力によって、前身ごろ両脇縁を封鎖していた面ファスナーの封鎖固定部分が離脱するので浮力体は開放されて、図4に示すように、最大容積にまで瞬時に膨脹し、浮力体は救命胴衣表面に出てくる。このとき両方の前身ごろは膨脹した浮力体に押されて、浮力体の裏側に隠れる。膨脹によって、救命胴衣とベルトによって落水者を安全な姿勢で水面上に保持することができる。
本発明に用いる面ファスナー4は、常時着用時には簡単には離脱せず、緊急時にはガスによる膨脹力によって、面ファスナーが直ちに離脱できるものであれば、公知のものを、特に制限なく使用することができる。
図5及び図6は、未膨脹時の浮力体を折り畳み状態で長方形の長手方向に伸ばした状態の一態様を示す平面図である。図5は、付属器具の記入を省略し、円弧状くびれ部を浮力体長辺中央部上下に各1箇所づつ設けたものを示す。
図6は、自動ガス充填装置8、ガスボンベ9、補助ガス充填装置10及びベルト取り付け用ループ11を装着した、浮力体長辺中央線の両側対称位置に円弧状くびれ部を各2箇所づつ上下合計4箇所設けた一態様を示す。
本発明に用いる浮力体6は、長方形引布を重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、長方形状重合積層体の両側長辺の中央部を上下各1箇所、又は長辺中央線の両側対称位置に上下各2箇所を円弧状くびれ部に打ち欠いて、該打ち欠き部周縁で対向する引布端部を互いに溶着して作製することができる。長方形引布を重合は、2枚の同一寸法の長方形引布を重合してもよく、また、1枚の長方形引布の長手中心線で半折重合してもよい。該浮力体は前記重合積層体状折り畳んだ状態で、浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであり、幅Fが160〜200mmである。円弧状くびれ部の長辺上の長さrは、円弧状くびれ部を浮力体長辺中央部に設けた場合は120〜200mmであり、浮力体長辺中央線の両側対称位置に設けた場合は120〜150mmである。該円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmである袋体であり、該袋体の一部にガス注入口及び排出口を有するように作製することができる。
膨脹式救命胴衣の浮力は浮力体の袋部のサイズと注入ガス量と浮力体の伸び量によって決まる。浮力体の袋部のサイズを決定するF及びLは、所要浮力、身長等に対応した商品に応じて決めることができる。浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであることによって、作業性を良くするための必要条件である袋状前身ごろ1の長さ400〜700mmに適合できる。浮力体の幅F160〜200mmは、当該救命胴衣の所要浮力に対応する浮力体膨脹時内容積と前記Lとの関係によって決定される。
Lが1000mmより短ければ、所要浮力に対応する浮力体膨脹時内容積を保有できず、1200mmより大きければ袋状前身ごろより長すぎて逸脱する。浮力体の幅Fは160mmより小さければ、折り曲げて収納するとき形状変形折れこみが大きくなりガスの流れを阻害する。200mmより大きければ浮力体膨脹時内容積に対応するLが短くなりすぎる。
r及びdは、浮力体を折り曲げて胴衣の内面に容易に収納するために重要である。円弧状くびれ部の長辺上の長さrは、円弧状くびれ部を浮力体長辺中央部に設けた場合は120〜200mmであり、浮力体長辺中央線の両側対称位置に設けた場合は120〜150mmであり、円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmであることによって、胴衣の内面に長尺の浮力体を、円弧状くびれ部で容易に折り曲げて無理なく収納することができる。この範囲外であると折り曲げて収納するとき形状変形折れこみが大きくなりガスの流れを阻害する。
図6に示す円弧状くびれ部が浮力体長辺中央部上下に各2箇所づつ設けた浮力体の方が、図5に示す形態の浮力体より、容易に浮力体を折り曲げて胴衣の内面に収納することができる。
本発明に用いる浮力体は、緊急時にボンベからガスが内部に噴出したときに、その圧力に耐え、瞬時に膨脹できるものであれば、公知の材料を特に制限なく使用することができる。例えば、浮力体は合成繊維の布地に気密性が良く、熱融着性のある樹脂をコーティングし、所定の形状に裁断し、ウエルダー等によって熱融着して袋状にしたものを使用することができる。本発明の救命胴衣は常時着用を目的とするため軽量である必要があり浮力体も薄くて丈夫な材料が望ましい。
本発明の浮力体の布地は、前記要件に適合するものであれば、公知の材料を特に制限なく使用することができる。合成繊維素材を使用した布地を特に好適に使用することができる。合成繊維素材としては、例えば、6ナイロン、66ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリアラミド樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレン酢ビ共重合物、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコールポリビニルアセテート共重合物、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等を単独又は混合して使用することができる。ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂を特に好適に使用することができる。合成繊維素材以外でも、本発明に適合するものであれば、天然素材の布地に気密性が良く、熱融着性のある樹脂をコーティングし、所定の形状に裁断し、ウエルダー等によって熱融着して袋状にしたものを使用することができる。天然素材の布地としては、綿糸、麻糸、羊毛等による繊維織布を単独又は混合して使用することができる。
本発明に用いる、浮力体は、選択された上記繊維布地に気密性がよく、熱融着の可能な樹脂をコーティングした引布を長辺の中央線の両側対称位置に円弧状くびれ部間隔sを170〜220mmあけて図5、図6に示すように、長方形に1枚又は中心線で折り重ねた引布を所定の寸法に裁断し、ウエルダー等によって周縁部を熱融着し密封化して作製することができる。
本発明の浮力体の布地上のコーティングは、気密性がよく、熱融着の可能な樹脂等を特に制限なく使用することができる。強度と耐磨耗性の点で、エチレン酢ビ共重合樹脂又はポリウレタンを好適に使用することができる。
本発明に用いる浮力体は、装着されている小型のガスボンベから、噴出し、注入されるガスによって膨脹して所定の浮力を有する浮力体にすることができる。緊急時には、取り付けられている紐を引くことによって、作動レバーで駆動されるピンがガスボンベの封緘板を貫通させ、連結管を通って浮力体内部にガスが瞬時に噴出し膨脹させることができる。作動レバーで駆動されるピンがガスボンベの封緘板を貫通させる機構は、吸水紙を内蔵し、これが落水時に侵入した水によって濡れると、連結したスプリングが作動し、自動的に作動レバーを駆動する自動ガス充填装置も使用することができる。落水者の失神等の事態に対応できるためには、自動ガス充填装置機能を併用しているものを好ましく使用することができる。
使用する小型のガスボンベは、本発明に用いる浮力体に適合するものであれば、公知のものを特に制限なく使用することができる。ガスの種類は、有害性のないものであれば、特に制限なく使用することができる。例えば、炭酸ガス、空気、窒素、ヘリウム等を使用することができる。ガスの圧力は、本発明に用いる浮力体に適合するものであれば、特に制限なく使用することができる。
本発明に使用する小型のガスボンベは、CO290N/14g、100N/17g、100N/24g等を好適に使用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
本発明常時着用型救命胴衣の試験方法及び判定基準は、船舶品型式承認基準に従って行った。浮力試験については、「淡水中において初期浮力を測定し、且つ7.5kgの鉄片を水中につり下げ、24時間後の浮力を測定する。」と定められ、判定基準は、「24時間後の浮力が7.5kg以上」となっている。
実施例1
浮力体の布地は、66ナイロン繊維織布であり、この両面にポリウレタン樹脂をコーティングした引布を使用した。この引布を、未膨脹時の浮力体の全長Lが1200mm、幅Fが200mm、長辺の中央線の両側対称位置に円弧状くびれ部間隔sを190mmあけて設けた円弧状くびれ部一個の長辺上の長さrが150mm、円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが50mm、である長方形状に2枚裁断した。この2枚の布地を重ね合わせ、ウエルダーによって、全周縁部を熱融着し完全気密の浮力体を作製した。この浮力体に、CO2100N/17gガスボンベを内蔵する自動ガス充填装置を導管とともに装着した。
救命胴衣は、前身ごろの長さ650mm、片前身ごろの幅300mm、胴衣背当部メッシュは縦200mm横300mmで、前身ごろの長さの縮小手段として、救命胴衣の両方の前身ごろの左右の合わせ縁部分下から400mmまで、合わせ縁に沿って内部に設けた導通路内に上端を固定して紐が通してあり、両方の前身ごろの下端と胴衣背当部下端とをバックルつきベルトで結合したものを使用した。この救命胴衣の袋状前身ごろの内部に、本実施例によって作製した長尺長方形の浮力体を中央円弧状くびれ部で図3の形状のように折り曲げて両方の前身ごろの内部に収納し、前身ごろ下部ベルト連結部分と、これに対応する位置の浮力体の下端部分のループをベルトに通して固定して、本発明の常時着用型救命胴衣を完成した。前身ごろの両方の紐を200mm引き絞って互いに縛り、特に大きな抵抗感なく、収納されている折り畳み浮力体ともども前身ごろの長さを約1/3縮小することができ、常時着用の作業を容易に行えた。
本実施例によって作製した常時着用型救命胴衣で、法令に定める浮力試験を行ったところ、CO2ガスを注入し正規に膨脹した時の浮力は、7.5kgの鉄片を淡水中で24時間以上支えることができた。この浮力があれば、この浮力体を装着した本発明の常時着用型救命胴衣は前記船舶品型式承認基準を満足し、人が水中において、安全な浮遊姿勢であるように支持することができる。
実施例2
浮力体の布地は、66ナイロン繊維織布であり、この両面にエチレン酢ビ共重合樹脂をコーティングした引布を使用した。この引布を、未膨脹時の浮力体の全長Lが1200mm、幅Fが200mmである長方形状になるように、長方形の長手中心線で半折重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、かつ、長方形状重合積層体の両側長辺の中央部の1個所上下合計2箇所を、円弧状くびれ部の長辺上の長さrが150mm、円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが50mmになるように打ち欠いて、未膨脹時の浮力体の全長Lが1200mm、幅Fが200mm、中央両側に設けた円弧状くびれ部の長辺上の長さrが150mm、円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが50mmである長方形状に裁断し、ウエルダーによって、全周縁部を熱融着し完全気密の浮力体を作製した。この浮力体に、CO2100N/17gガスボンベを内蔵する自動ガス充填装置を導管とともに装着した。
救命胴衣は、前身ごろの長さ600mm、片前身ごろの幅300mm、胴衣背当部メッシュは縦200mm横300mmで、前身ごろの長さの縮小手段として、救命胴衣の両方の前身ごろの左右の合わせ縁部分下から300mmまで、合わせ縁に沿って内部に設けた導通路内に上端を固定して紐が通してあり、両方の前身ごろの下端と胴衣背当部下端とをバックルつきベルトで結合したものを使用した。以下実施例1の通りにして、本発明の常時着用型救命胴衣を完成した。前身ごろの両方の紐を200mm引き絞って互いに縛り、特に大きな抵抗感なく収納されている折り畳み浮力体ともども前身ごろの長さを1/3縮小することができ、常時着用の作業を容易に行えた。
本実施例によって作製した常時着用型救命胴衣で、法令に定める浮力試験を行ったところ、CO2ガスを注入し正規に膨脹した時の浮力は、7.5kgの鉄片を淡水中で24時間以上支えることができた。この浮力があれば、この浮力体を装着した本発明の常時着用型救命胴衣は船舶品型式承認基準を満足し、人が水中において、安全な浮遊姿勢であるように支持することができる。
実施例3
浮力体の布地は、66ナイロン繊維織布であり、この両面にポリウレタン樹脂をコーティングした引布を使用した。この引布を、未膨脹時の浮力体の全長Lが
1000mm、幅Fが160mm、長辺の中央線の両側対称位置に円弧状くびれ部間隔sを190mmあけて設けた円弧状くびれ部一個の長辺上の長さrが130mm、円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30mmである長方形状に2枚裁断した。この2枚の布地を重ね合わせ、ウエルダーによって、全周縁部を熱融着し完全気密の浮力体を作製した。この浮力体に、CO2100N/17gガスボンベを内蔵する自動ガス充填装置を導管とともに装着した。救命胴衣は、前身ごろの長さ400mm、片前身ごろの幅200mm、胴衣背当部メッシュは縦200mm横300mmで、前身ごろの長さの縮小手段として、救命胴衣の両方の前身ごろの左右の合わせ縁部分下から200mmまで、合わせ縁に沿って内部に設けた導通路内に上端を固定して紐が通してあり、両方の前身ごろの下端と胴衣背当部下端とをバックルつきベルトで結合したものを使用した。以下実施例1の通りにして、本発明の常時着用型救命胴衣を完成した。前身ごろの縮小手段で150mm縮小し、特に大きな抵抗感なく収納されている折り畳み浮力体ともども前身ごろの長さを1/3強縮小することができ、常時着用の作業を容易に行えた。本実施例によって作製した常時着用型救命胴衣で、法令に定める浮力試験を行ったところ、CO2ガスを注入し正規に膨脹した時の浮力は、7.5kgの鉄片を淡水中で24時間以上支えることができた。この浮力があれば、この浮力体を装着した本発明の常時着用型救命胴衣は船舶品型式承認基準を満足し、人が水中において、安全な浮遊姿勢であるように支持することができる。
本発明は、常時着用に際して、日常作業に支障のない救命胴衣であって、標準寸法の救命胴衣であっても着用者の体型に合わせて寸法の調節可能な常時着用型救命胴衣に用いる材料のロスの少ない浮力体及びこれを装着した常時着用型救命胴衣を提供することを目的とするものである。
図1は、未膨脹時の常時着用型救命胴衣の斜視図である。 図2は、常時着用型救命胴衣の背面部の斜視図である。 図3は、未膨脹時の浮力体の平面図である。 図4は、膨脹時の救命胴衣の正面図である。 図5は、未膨脹時の浮力体の平面図である。 図6は、未膨脹時の浮力体の平面図である。
符号の説明
1 袋状前身ごろ
2 胴衣背当部
3 前身ごろの脇縁
4 面ファスナー
5 縮小手段
6 浮力体
7 ベルト
H 前身ごろの長さ
L 未膨脹時の浮力体の長手方向の長さ
F 未膨脹時の浮力体の幅
r 未膨脹時の浮力体の円弧状くびれ部の長辺上の長さ
d 未膨脹時の浮力体の円弧状くびれ部の幅方向の最大深さ
s 円弧状くびれ部間隔
8 自動ガス充填装置
9 ガスボンベ
10 補助ガス充填装置
11 ベルト取り付け用ループ

Claims (2)

  1. 2枚の同一寸法の長方形引布を重合した長方形状重合積層体又は1枚の長方形引布の長手中心線で半折重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、かつ、長方形状重合積層体の両側長辺の中央部を打ち欠いて、該打ち欠き部周縁で対向する引布端部を互いに溶着した円弧状くびれ部を設けてなる浮力体であって、該浮力体が前記重合積層体状を折り畳んだ状態で、浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであり、幅Fが160〜200mmであり、該円弧状くびれ部の長辺上の長さrが120〜200mmであり、該円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmである袋体であり、該袋体の一部にガス注入口を有することを特徴とする救命胴衣用浮力体。
  2. 2枚の同一寸法の長方形引布を重合した長方形状重合積層体又は1枚の長方形引布の長手中心線で半折重合した長方形状重合積層体の周縁部で対向する引布端部を互いに溶着し、かつ、長方形状重合積層体の長辺の中央線を挟んで対称位置に、円弧状くびれ部間隔sを170〜220mmあけて、両側長辺上に4箇所を打ち欠いて、該打ち欠き部周縁で対向する引布端部を互いに溶着した円弧状くびれ部を設けてなる浮力体であって、該浮力体が前記重合積層体状を折り畳んだ状態で、浮力体の長手方向の長さLが1000〜1200mmであり、幅Fが160〜200mmであり、該円弧状くびれ部の長辺上の長さrが120〜150mmであり、該円弧状くびれ部の幅方向の最大深さdが30〜50mmである袋体であり、該袋体の一部にガス注入口を有することを特徴とする救命胴衣用浮力体。
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