JP2007228159A - テレビジョン受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】二ヶ国語放送において語学学習をはじめとする利用方法に、より適したテレビジョン受信装置の提供を目的とする。
【解決手段】二ヶ国語放送における主音声信号と副音声信号とを所定時間以前まで記憶するメモリ25を備えさせ、マイコン30の制御にての主音声と副音声のいずれか一方を他方より遅延出力させる。また、メモリ25より供給される主音声信号と副音声信号の出力レベルを設定する右レジスタ26Rと左レジスタ26Lとを備えさせ、出力される音声に音量差を生じさせる。さらに、マイコン30の制御によりメモリ25より出力される主音声信号と副音声信号との出力先を左右反転させる。
【選択図】図7
【解決手段】二ヶ国語放送における主音声信号と副音声信号とを所定時間以前まで記憶するメモリ25を備えさせ、マイコン30の制御にての主音声と副音声のいずれか一方を他方より遅延出力させる。また、メモリ25より供給される主音声信号と副音声信号の出力レベルを設定する右レジスタ26Rと左レジスタ26Lとを備えさせ、出力される音声に音量差を生じさせる。さらに、マイコン30の制御によりメモリ25より出力される主音声信号と副音声信号との出力先を左右反転させる。
【選択図】図7
Description
本発明は、二ヶ国語放送に対応したテレビジョン受信装置に関する。
アナログ方式によるテレビジョン放送における音声多重放送は、音声信号をステレオ音声とする以外に副音声付き(二ヶ国語)放送に利用される。二ヶ国語放送の場合は、主音声または副音声を選択して聞くことが出来る。また、主音声を左のスピーカ、副音声を右のスピーカと分けて聞くことも可能である。
音声多重放送では, 変調されていないベースバンドのモノラル和信号(L+R)または二ヶ国語の主音声の上の帯域に、FM変調した差信号(L+R)もしくは二ヶ国語の副音声を重畳する. 更にその上の帯域にステレオ放送と二ヶ国語放送を識別するためのAM変調された制御信号を重畳し, 全体をFM変調したものがテレビの音声信号となる。
音声多重放送を有効利用する観点から、以下の技術が開示されている。
すなわち、左右一方のスピーカから主音声、他方のスピーカから副音声が聞こえるモードを選択可能とし、かつ、左右スピーカの音量バランスを調整可能としたテレビジョン受像機(特許文献1)や、複数のイヤホンジャックを備えてそれぞれ独立に音量調整可能としたテレビジョン受像機(特許文献2)や、主音声と副音声をスピーカとヘッドフォントに分離させて同時に聴くことを可能としたテレビ受像機(特許文献3)や、左右音声信号を逆転させて出力可能なテレビ受像機(特許文献4)、それに、抵抗やコンデンサからなるバンドパスフィルタにより副チャンネル信号を一定時間遅延させることにより主チャンネル信号との時間遅れを解消することの可能なテレビジョン音声多重放送受信機(特許文献5)などである。
特開平6−6727
実開昭60−55166
実開昭58−135172
実開昭55−100378
特開昭55−27780
すなわち、左右一方のスピーカから主音声、他方のスピーカから副音声が聞こえるモードを選択可能とし、かつ、左右スピーカの音量バランスを調整可能としたテレビジョン受像機(特許文献1)や、複数のイヤホンジャックを備えてそれぞれ独立に音量調整可能としたテレビジョン受像機(特許文献2)や、主音声と副音声をスピーカとヘッドフォントに分離させて同時に聴くことを可能としたテレビ受像機(特許文献3)や、左右音声信号を逆転させて出力可能なテレビ受像機(特許文献4)、それに、抵抗やコンデンサからなるバンドパスフィルタにより副チャンネル信号を一定時間遅延させることにより主チャンネル信号との時間遅れを解消することの可能なテレビジョン音声多重放送受信機(特許文献5)などである。
上述した特許文献1によれば、音声多重放送(特に二ヶ国語放送)において、左右のスピーカらからそれぞれ主音声と副音声をの出力することにより、例えば日本語(主音声)と英語(副音声)とを同時に聞くことが可能となるが、同時に二種類の音声を聞きつつ両者を即座に理解することは難しい。このような背景から、音声多重放送(特に二ヶ国語放送)において、語学学習をはじめとする利用方法に、より適したテレビジョン受信装置の開発が望まれていた。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、音声多重放送(特に二ヶ国語放送)において語学学習をはじめとする利用方法に、より適したテレビジョン受信装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1にかかる発明では、テレビ放送信号に基づいて映像を表示するディスプレイおよび音声を出力するスピーカを備えるテレビジョン受信装置において、情報を書き換え可能な半導体メモリと、テレビ放送信号を受信して所定の中間周波信号を出力するチューナと、上記中間周波信号を音声検波して音声検波出力を出力する音声検波部と、上記音声検波出力が入力され当該音声検波出力が二ヶ国語放送であるとき主音声と副音声とを出力する音声多重復調部と、上記音声多重復調部より出力される音声信号をアナログ出力する右音声出力端子および左音声出力端子と、上記右音声出力端子および左音声出力端子より入力されるアナログの音声信号を所定のサンプリングレートにて抽出する右A/D変換ポートおよび左A/D変換ポートと、上記右A/D変換ポートおよび上記左A/D変換ポートより出力される音声信号のうち所定時間以前までの音声信号を記憶するメモリと、上記メモリより供給される音声信号の出力レベルを調整してアナログ出力する右D/A変換ポートおよび左D/A変換ポートと、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートの上記出力レベルがそれぞれ設定された右レジスタおよび左レジスタと、を備える1チップICと、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートより出力される音声信号を所定の利得に調整して上記スピーカに出力する音声アンプと、所定のフォーマットで表現した赤外線信号を受信して対応する電圧信号を生成するリモコン受光部と、操作を受け付ける複数のキーと、上記赤外線信号を上記リモコン受光部に向けて送信する赤外線信号送信部とを有し、同複数のキーの操作に応じた赤外線信号を所定のフォーマットで送出するリモコンと、上記1チップICの制御を行うマイコンとを備え、上記マイコンは、主音声と副音声のいずれか一方を他方より遅延出力させる遅延時間を示すスライダを上記ディスプレイに表示させ、上記スライダを移動させる操作入力を上記リモコンより受け付け、上記スライダに対応する遅延時間を表す情報を上記半導体メモリの所定のアドレスに記憶させるとともに、受け付けた上記遅延時間にて主音声と副音声とを上記1チップICより即時に出力させ、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートの上記出力レベルを設定する操作入力を上記リモコンより受け付け、同出力レベルをそれぞれ上記右レジスタおよび上記左レジスタに設定し、同出力レベルにて上記1チップICより音声信号を出力させ、上記メモリより出力される主音声と副音声の出力先を入れ替える操作入力を上記リモコンより受け付け、入れ替えられた出力先を表す情報を上記半導体メモリの所定のアドレスに記憶させ、上記1チップICに主音声と副音声の出力先を入れ替えさせる構成としてある。
上記メモリとはICチップとして搭載されている物理的なメモリのことであり、半導体メモリやフラッシュメモリなどを用いることが出来る。
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載のテレビジョン受信装置では、音声多重映像信号を受信して中間周波信号を抽出して出力する映像信号受信手段と、同映像信号受信手段から出力される中間周波信号に基づいてディスプレイに所定の映像表示を行う映像信号生成手段と、上記映像信号受信手段から出力される中間周波信号を音声検波して主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とに分離して復調する音声信号生成手段とを備えるテレビジョン受信装置おいて、上記主チャンネル音声信号は、二ヶ国語放送における主音声信号であり、上記副チャンネル音声信号は、二ヶ国語放送における副音声信号であり、上記主音声信号と上記副音声信号とのいずれか一方を他方より遅延出力させる遅延出力手段を備える構成としてある。
そして、請求項3にかかる発明では、上記請求項2に記載のテレビジョン受信装置において、上記主音声信号と上記副音声信号とを記憶可能な記憶媒体を備える構成としてある。
上記記憶媒体としてはは、上記主音声信号と上記副音声信号とを記憶可能であればよく、半導体メモリ、バッテリによりバックアップされたRAM、ハードディスク等の磁気記憶媒体、等を用いることができる。
さらに、請求項4にかかる発明では、上記請求項2または請求項3に記載のテレビジョン受信装置において、上記遅延出力手段は、上記主音声信号と上記副音声信号との出力タイミングを相対的に調整可能である構成としてある。
また、請求項5にかかる発明は、上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載のテレビジョン受信装置において、上記主音声信号と上記副音声信号とを出力するタイミングを入れ替える主副反転手段を備える構成としてある。
そして、請求項6にかかる発明は、上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載のテレビジョン受信装置において、上記遅延時間を、スライダより受け付けて調整可能とした遅延時間受付手段を備える構成としてある。
さらに、請求項7にかかる発明は、上記請求項6に記載のテレビジョン受信装置において、上記遅延出力手段は、上記遅延時間受付手段にて受け付けた遅延時間を即時に反映する構成としてある。
また、請求項8にかかる発明は、上記請求項2〜請求項7のいずれかに記載のテレビジョン受信装置において、上記映像信号生成手段と上記音声信号生成手段とは1チップICにて具現され、上記1チップICは、上記中間周波信号より得られる主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とを出力する一対の音声出力端子と、入力されたアナログ信号をデジタル化する一対のA/D変換ポートと、所定の処理が施されたデジタル信号をアナログ出力する一対のD/A変換ポートと、上記デジタル信号の出力レベルを表す利得情報が設定されるレジスタと、上記デジタル信号を記憶可能なメモリとを備える構成としてある。
そして請求項9にかかる発明は、上記請求項8に記載のテレビジョン受信装置において、上記1チップICを制御するマイコンを備え、上記マイコンは、上記レジスタに記憶された利得情報を変更することにより、上記デジタル信号の出力レベルを調整する構成としてある。
さらに請求項10にかかる発明は、上記請求項9に記載のテレビジョン受信装置において、上記マイコンは、上記デジタル信号が上記D/A変換ポートより出力される際に、上記D/A変換ポートにて上記出力レベルの調整を行わせる構成としてある。
以上説明したように本発明によれば、主音声と副音声とに時間差を付けていずれか一方を遅延出力することにより、外国語番組などで原音と吹き替えとが同時に再現できるとともに、原音と吹き替えとに時間差があるため原音を理解した後に吹き替えにて確認が出来るなど、語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
また請求項3にかかる発明によれば、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
そして請求項4にかかる発明によれば、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
さらに請求項5にかかる発明によれば、主音声と副音声の出力タイミングを入れ替えることが可能となり、吹き替えを先に聞いた後に原音を聞くなどの幅広い利用方法ができるテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
また請求項6にかかる発明によれば、遅延時間を適宜調節できる為、ユーザの理解の速度に合わせて原音と吹き替えとを出力するなど、より便利なテレビジョン受信装置を提供することが出来る。
そして請求項7にかかる発明によれば、ユーザの操作入力に合わせて遅延時間が即時に反映されるため、より便利なテレビジョン受信装置を提供することが出来る。
そして請求項4にかかる発明によれば、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
さらに請求項5にかかる発明によれば、主音声と副音声の出力タイミングを入れ替えることが可能となり、吹き替えを先に聞いた後に原音を聞くなどの幅広い利用方法ができるテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
また請求項6にかかる発明によれば、遅延時間を適宜調節できる為、ユーザの理解の速度に合わせて原音と吹き替えとを出力するなど、より便利なテレビジョン受信装置を提供することが出来る。
そして請求項7にかかる発明によれば、ユーザの操作入力に合わせて遅延時間が即時に反映されるため、より便利なテレビジョン受信装置を提供することが出来る。
さらに請求項8にかかる発明によれば、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
また請求項9にかかる発明によれば、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
そして請求項10にかかる発明によれば、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
さらに請求項1のような、より具体的な構成において、上述した請求項2〜請求項10の各発明と同様の作用を奏することはいうまでもない。
さらに請求項1のような、より具体的な構成において、上述した請求項2〜請求項10の各発明と同様の作用を奏することはいうまでもない。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)テレビジョン受信装置の概略構成:
(2)遅延設定:
(3)まとめ:
(1)テレビジョン受信装置の概略構成:
(2)遅延設定:
(3)まとめ:
(1)テレビジョン受信装置の概略構成:
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるテレビジョン受信装置をブロック図により示している。同図に示すように、テレビジョン受信装置100は、テレビジョン本体110とリモコン(リモートコントロール装置)60とを備える。また、テレビジョン本体110は、チューナ10と、半導体メモリ40と、リモコン受光部50と、マイコン30と、IICバスと、スイッチ回路15と、1チップIC20と、音声アンプ14と、スピーカ13R,13Lと、コンポジット映像信号入力端子45と、受像管12とを備えている。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかるテレビジョン受信装置をブロック図により示している。同図に示すように、テレビジョン受信装置100は、テレビジョン本体110とリモコン(リモートコントロール装置)60とを備える。また、テレビジョン本体110は、チューナ10と、半導体メモリ40と、リモコン受光部50と、マイコン30と、IICバスと、スイッチ回路15と、1チップIC20と、音声アンプ14と、スピーカ13R,13Lと、コンポジット映像信号入力端子45と、受像管12とを備えている。
マイコン30は、内部に、図示しない、CPU、ROM、RAM、OSD(オンスクリーンディスプレイ)回路を備えている。OSD回路は、1チップIC20に接続され、受像管12の画面にOSD表示する画像を表すOSD信号を生成し映像信号に重畳する。マイコン30は、CPUの制御により、リモコン受光部50から電圧信号を入力して対応するキー操作を検知するとリモコン60からの操作入力を受け付け、受け付けた操作入力に対応したOSD信号を生成する。また、マイコン30は操作項目を画面に表示させるOSD信号を生成し、受像管12の画面に表示された操作項目の中からいずれかを選択する操作入力をリモコン60から受け付けるとともに、選択された操作項目に対応する設定処理を実行する。なお、本実施形態では受像管から映像を出力するテレビジョンを例に取り上げて、ディスプレイとして液晶パネルやプラズマディスプレイパネルを採用してもよく、液晶テレビジョンやプラズマテレビジョン等も考えられる。
同図において、チューナ10は、所望のチャンネル周波数に対応するテレビ放送信号を受信し、所定の信号だけを選択して高周波増幅し、所定の中間周波信号に変換して出力する。
スイッチ回路15は、マイコン30とチューナ10とコンポジット映像信号入力端子(以下、端子とする)45が接続されている。スイッチ回路15は、マイコン30から入力される選択指示に従って、チューナ10からの中間周波信号と端子45からのアナログのコンポジット映像信号(映像信号の一種)とを選択的に入力し、中間周波信号として1チップIC20に出力する。従って、チューナ10およびアンテナ11と端子45とが上記映像信号受信手段を構成する。
スイッチ回路15は、マイコン30とチューナ10とコンポジット映像信号入力端子(以下、端子とする)45が接続されている。スイッチ回路15は、マイコン30から入力される選択指示に従って、チューナ10からの中間周波信号と端子45からのアナログのコンポジット映像信号(映像信号の一種)とを選択的に入力し、中間周波信号として1チップIC20に出力する。従って、チューナ10およびアンテナ11と端子45とが上記映像信号受信手段を構成する。
次に図2を参照して1チップICの概略構成について説明する。同図において、1チップICは、概略、映像信号処理部21、音声検波部22、音声多重復調部23、右A/D変換ポート24R、左A/D変換ポート24L、メモリ25、右レジスタ26R、左レジスタ26L、右D/A変換ポート27R、左D/A変換ポート27Lから構成される。
映像信号処理部21は、スイッチ回路15より供給される中間周波信号を映像検波して中間周波増幅した後、輝度信号と、搬送色信号と、カラーバースト信号と、同期信号とを分離する。そして、分離した輝度信号については適宜増幅するとともに、搬送色信号およびカラーバースト信号については、これらに基づいて所定の色復調処理を施して元の色信号を生成し、増幅後の輝度信号と生成した元の色信号とからなる映像信号を受像管12に供給する。また、同期信号については、垂直および水平同期信号に分離し、これらに基づいて垂直および水平発振出力を得て受像管12の偏向コイルに供給する。従って、1チップICの映像信号処理部21が、上記映像信号受信手段から出力される中間周波信号に基づいてディスプレイに所定の映像表示を行う上記映像信号生成手段を構成する。
音声検波部22は、スイッチ回路15から出力される中間周波信号より音声検波し、その音声検波出力を音声多重復調部23に供給する。むろん、受信している放送または端子45より入力される映像信号が音声多重映像信号の場合にのみ送信されてくる音声検波出力は音声多重となっており、放送に応じて単一音声にもなるが、以下においては、便宜上、音声多重信号であるものとする。また、音声多重放送には二重放送(二ヶ国語放送)やステレオ放送もあるが、本実施形態においては、二ヶ国語放送を基準として説明していく。そして、音声多重復調部23では、音声検波出力に基づいて主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とに分離して復調し、適宜増幅した後にそれぞれ右音声出力端子(R)および左音声出力端子(L)を介して音声信号がアナログ出力される。これら右音声出力端子(R)および左音声出力端子(L)が一対の音声出力端子を構成する。以上より、1チップIC20の音声検波部22および音声多重復調部23が音声信号生成手段を構成する。
音声検波出力の周波数特性は図3のようになっている。同図において、主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とを一つの音声搬送波で搬送するため、周波数fsの副搬送波が副チャンネル音声信号でFMされるとともに、このFM化された副チャンネル音声信号と所定のパイロット信号とが主チャンネル音声信号に合成されている。むろん、ステレオ放送であれば、主チャンネル音声信号は(L+R)信号、副チャンネル音声信号は(L−R)信号となり、二カ国語放送であれば主チャンネル音声信号は主音声信号、副チャンネル音声信号は副音声信号となる。また、上述したパイロット信号は、約55kHzの搬送波をステレオ放送、二カ国語放送の放送形態に応じてそれぞれ周波数f1またはf2でAMされた信号であり、これにより受信側でいずれの放送形態であるかを判別することができる。
図4は、音声多重復調部23の詳細な構成をブロック図により示している。同図において、音声多重復調部23に入力された上記音声検波出力は、LPF23aに入力されて主チャンネル音声信号が取り出され、この主チャンネル音声信号が増幅器23bによって増幅されて切換マトリクス23cに入力される。他方、上記音声検波出力における副チャンネル音声信号とパイロット信号は、BPF23dを介することによって取り出され、同副チャンネル音声信号についてはFM検波器23eによって検波され、増幅器23fによって増幅されて切換マトリクス23cに入力される。また、パイロット信号については、AM検波器23gによって検波され、f1フィルタ23hおよびf2フィルタ23iを介してそれぞれf1およびf2の周波数成分が取り出されて切換マトリクス23cに入力される。
すなわち、上述したようにパイロット信号は、約55kHzの搬送波をステレオ放送または二カ国語放送の種別に応じてそれぞれf1またはf2の周波数でAMしたものであるため、切換マトリクス23cにはステレオ放送であればf1フィルタ23hを介して入力があり、二カ国語放送であればf2フィルタ23iを介して入力があり、さらにモノラル放送であればパイロット信号は存在しないためf1フィルタ23hおよびf2フィルタ23iのいずれからも入力がないことになる。
切換マトリクス23cは、このf1フィルタ23hおよびf2フィルタ23iの入力状況に基づきステレオ放送であることを検知すると、主チャンネル音声信号である(L+R)信号とFM検波後の副チャンネル音声信号である(L−R)信号とを加算および減算してLおよびRの音声信号を生成してそれぞれ左右に分配出力する。また、切換マトリクス23cは、同様の入力状況に基づき二カ国語放送であることを検知すると、上述した加算および減算は行わず、利用者の選択に応じて主音声または副音声のいずれを出力するか、あるいはそれぞれを同時に分配出力するかを切り換える。さらに、モノラル放送の場合には、副チャンネル音声信号は存在しないため、主チャンネル音声信号を左右両方に出力する。
ところで、1チップIC20には、入力されたアナログ信号を抽出してデジタル化して供給する右A/D変換ポート24Rおよび左A/D変換ポート24Lと、1チップIC20内部より供給されたデジタル信号をアナログ信号に変換して出力する右D/A変換ポート27Rおよび左D/A変換ポート27Lとを備える。また、1チップIC20は、右A/D変換ポート24Rおよび左A/D変換ポート24Lより供給されるデジタル信号をデータとして記憶し、記憶したデータをマイコン30の制御により右D/A変換ポート27Rおよび左D/A変換ポート27Lに供給するメモリ25と、右D/A変換ポート27Rおよび左D/A変換ポート27Lより出力されるアナログ信号の出力レベルであるところの利得を表す情報をそれぞれ記憶する右レジスタ26Rおよび左レジスタ26Lとを備える。両レジスタは、マイコン30により書き換え可能である。また、メモリ25は容量に応じたデータを記憶可能で、本実施例においては容量に応じた一定量の音声データを記憶可能である。
本実施例においては、音声多重復調部23より出力される左右の音声信号は、一旦1チップIC20の外部に出力された後、それぞれ左A/D変換ポート24Lと右A/D変換ポート24Rへと入力される。各A/D変換ポートより入力された左右の音声信号は所定のサンプリングレートにて抽出されたのち、それぞれメモリ25の所定の領域に記憶されるとともにマイコン30の制御により適宜右D/A変換ポート27Rまたは左D/A変換ポート27Lへ出力される。メモリ25より出力される音声信号は、右D/A変換ポート27Rと左D/A変換ポート27Lにてそれぞれ右レジスタ26Rと左レジスタ26Lに記憶された情報に基づいて電圧調整されることにより出力レベルを調整されて出力され、音声アンプ14へと入力される。音声アンプ14は、各D/A変換ポートより出力される音声信号を所定の利得にて調整してスピーカ13R,13Lに出力する。
リモコン60は操作を受け付ける複数のキーと、赤外線信号をリモコン受光部50に向けて送信する赤外線信号送信部65とを有し、同複数のキーの操作に応じた赤外線信号を所定のフォーマットで送出する。例えば、図5に示すリモコン60を用いて所望のチャンネルを受信させるべく操作すると、赤外線信号送信部65より対応する赤外線リモコン信号が送出される。そして、マイコン30がリモコン受光部50を介して同赤外線リモコン信号を受信し、対応するチャンネルを受信させるように周波数データをチューナ10に送出する。
またリモコン60は、電源キー66、テンキー63、音量調節キー62a,62b、上下左右カーソル移動キー61a,61b,61c,61d、カーソル選択キー61e、および遅延設定開始キー64を備えている。なお、マイコン30には、図示しないCPU、ROM、RAM、OSD回路が備えられており、CPUがRAMをワークエリアとして利用しながらROMに記憶された所定のプログラムを実行し、テレビジョン受信装置100全体の制御を行う。同OSD回路は、同CPUからの制御指示に基づいて各種表示に対応するOSD信号を生成するとともに、このOSD信号を映像信号に重畳して出力端子に供給する。
(2)遅延設定:
まず、主音声と副音声の出力タイミングを異なるものとする遅延設定について説明する。
音声多重復調部23にて、主音声と副音声とに分離され、それぞれLRのいずれかより出力される音声信号は、各A/D変換ポート24R,24Lにてデジタルの音声情報として取得され、現在から所定時間以前までの分の音声情報が一旦メモリ25に蓄えられる。当該所定時間は、2秒でも3秒でもよく、任意の値を採用可能であるが、本実施例においては2秒分の音声情報がメモリ25に蓄えられるものとする。また、当該所定時間は、メモリ25の空き容量や、各A/D変換ポート24R,24Lにて抽出される音声情報のサンプリングレートにも関係し、メモリ25の容量が小さい場合は同サンプリングレートを低くすることで当該所定時間を長くすることも可能である。
音声多重復調部23にて、主音声と副音声とに分離され、それぞれLRのいずれかより出力される音声信号は、各A/D変換ポート24R,24Lにてデジタルの音声情報として取得され、現在から所定時間以前までの分の音声情報が一旦メモリ25に蓄えられる。当該所定時間は、2秒でも3秒でもよく、任意の値を採用可能であるが、本実施例においては2秒分の音声情報がメモリ25に蓄えられるものとする。また、当該所定時間は、メモリ25の空き容量や、各A/D変換ポート24R,24Lにて抽出される音声情報のサンプリングレートにも関係し、メモリ25の容量が小さい場合は同サンプリングレートを低くすることで当該所定時間を長くすることも可能である。
メモリ25に蓄えられる音声情報は、メモリ25内で毎時更新され、所定のアドレスに所定時間以前までの音声情報が格納される。メモリ25内の、音声情報の格納のされ方について図6を参照して説明する。同図には、主音声と副音声の対応関係を分かりやすくする為に、主音声と副音声のデータを横に並べるとともに、時系列で示してあるが、むろん、主音声と副音声とを交互に組み合わせて格納してもよいし、ランダムアクセス可能なメモリであればランダムに情報は書き込まれてる。時間情報と格納されたアドレスの対応関係を示す情報は、マイコン30が保持する。本実施例においては、音声多重復調部23より出力される音声信号は、Lから主音声が、Rから副音声が出力される。むろん、Lから副音声、Rから主音声でも構わないが、音声多重復調部23からの出力時に主音声と副音声の出力される端子の入れ替えは行わないものとする。
遅延出力は、主音声と副音声の出力される時間差(遅延時間)にて指定される為、メモリ25には、所定時間分の音声情報が主音声と副音声それぞれに蓄えられ、図6のように、所定時間間隔(図では0.2秒間隔)で読み出し開始位置を指定可能とされる。例えば、主音声は1秒前の情報を出力させ、副音声はリアルタイムの情報を出力させると、主音声が出力されてから1秒遅れて同主音声に対応する副音声が出力される。従って副音声が1秒遅れて聞こえることになる。ここで、映像信号は先に出力される音声信号である主音声に合わせて受像管12に表示されるものとする。遅延時間を指定する時間差を表す情報は、半導体メモリ40の所定のアドレスに記憶され、マイコン30が適宜当該情報を参照してメモリの読み出し位置指示する制御信号を1チップIC20に出力するものとする。
また、主音声と副音声とは常に所定時間分の音声情報を蓄えているため、出力される主音声と副音声の出力先を入れ替えることにより、遅延される音声の入れ替え(音声反転)などの処理も実現できる。すなわち、音声反転が指示されると、図6の例では、主音声はリアルタイムの情報を出力させ、副音声は1秒前の情報を出力させることにより、副音声が出力されてから1秒遅れて同副音声に対応する主音声が出力される。従って主音声が1秒遅れて聞こえることになる。この場合、映像信号は先に出力される音声信号である副音声に合わせて受像管12に表示される。当該音声反転については、後述するようなメニュー項目からの設定以外にも、リモコンなどの操作入力手段に専用の切替ボタンを設け、同切替ボタンを押すと音声反転が実現されるような構成としても構わない。
メモリ25より読み出されて出力される音声情報は、各A/D変換ポート24R,24Lにて、各A/D変換ポート24R,24Lに対応するレジスタより音量を示す情報を供給され、同情報に従って電圧調整されたのち、アナログデータとして出力され、音声アンプ14にて所定の利得にて増幅がなされてスピーカ13L,13Rに出力される。
遅延設定においては、各A/D変換ポート24R,24Lより出力される音声の音量は、音量差にて指定され、例えば主音声の音量から副音声の音量の相対値などで指定する。当該音量差にて音量が指定された場合にレジスタ26L,26Rに設定される値は、例えば、主音声と副音声のいずれか先に出力される音声に、テレビジョン受信装置100視聴の際の標準音量に対応する設定値が設定され、遅延出力される音声には同標準音量から音量差の分差し引かれた音量に対応する設定値が設定される。むろん、音量レベルを左右それぞれに設定する構成としても構わない。
上記構成にて、遅延設定を実行するマイコン30の処理を、図7を参照して説明する。なお、図7には当該処理をフローチャートにて示してある。当該処理は、テレビジョン受信装置100の電源がオンの間は繰り返し実行されるものとする。
遅延設定開始キー64が押し下げ操作されると、リモコン60は、遅延設定開始キー64の押し下げ操作を検知し、当該押し下げ操作に対応するパルスで表現した赤外線信号を赤外線送信回路からテレビジョン本体110に向けて送信する。すると、リモコン受光部50が赤外線信号を受光して対応する電圧信号を生成し、マイコン30は同電圧信号を識別して遅延設定開始キー64の押し下げ操作を検知するので、ステップS10では条件成立となり、ステップS20に進む。なお、遅延設定開始キー64が押し下げ操作されていない場合にはマイコン30は遅延設定開始キー64の押し下げ操作を検知しないので、ステップS10で条件不成立となり、本処理を終了する。
ステップS20では、遅延設定の設定画面のOSD信号を生成する為の情報をROMより取得し、取得した情報に基づいてOSR回路にOSD信号を生成させるとともに、1チップIC20に供給する。すると、1チップIC20の映像信号処理部にてOSD信号を重畳した映像信号に対応するRGB信号が生成され、受像管12にて同RGB信号に対応する映像が画面に表示される。
図8に遅延設定画面の一例を示す。同図には、左右に移動するスライダとその設定値を示すスライドバーおよび遅延時間が表示されている。スライダにて設定可能な値としては、例えば2秒を10に分けて、0.2秒刻みに設定できるなどとすればよい。スライダは左右カーソル移動キーの押し下げ操作に連動して、左右に移動し、真ん中の“0”にスライダをあわせると主音声と副音声は同時に出力され(遅延時間無し)、図のように主音声側の“1”にスライダを合わせると主音声が副音声よりも1秒送れて出力される。
ステップS21では、左右カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したか否かを判断する。同操作を検知したときは、左カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したときは条件成立としてスライダを左に所定の1メモリ移動させたOSD信号を生成して画面に表示させてステップS22に進み、右カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したときは条件成立としてスライダを右に所定の1メモリ移動させたOSD信号を生成して画面に表示させてステップS22に進む。そして、ステップS22では、半導体メモリ40の所定のアドレスにスライダの位置に対応する遅延設定を表す情報を記憶させてステップS23に進む。一方、ステップS21にて上記操作を検知しないときは条件不成立としてステップS23に進む。
このとき、ステップS22にて半導体メモリ40の所定のアドレスに記憶された遅延時間を表す情報が変更される為、当該変更された遅延時間を表す情報に基づいてメモリ25の読み出し位置を指示する制御信号を1チップIC20に出力する。すると当該制御信号に基づいて音声信号の出力が行われるため、受け付けた遅延時間が即時に反映される。
ステップS23では、カーソル選択キーの押し下げ操作を検知したか否かを判断する。同操作を検知したときは、条件成立としてステップS30に進み、当該操作を検知しないときは条件不成立としてステップS21からの処理を繰り返す。
以上より、ステップS20〜S23の処理を実行するマイコン30が、上記遅延時間を、スライダより受け付けて調整可能とした遅延時間受付手段を構成する。また、同遅延時間受付手段にて半導体メモリ40の所定のアドレスに記憶された遅延時間を表す情報に基づいて1チップICを制御するマイコン30が、上記主音声信号と上記副音声信号とのいずれか一方を他方より遅延出力させ、上記主音声信号と上記副音声信号との出力タイミングを相対的に調整可能である遅延出力手段を構成する。
ステップS30では、主音声と副音声の音量差を設定する設定画面のOSD信号を生成する為の情報をROMより取得し、取得した情報に基づいてOSR回路にOSD信号を生成させるとともに、1チップIC20に供給する。すると、1チップIC20の映像信号処理部にてOSD信号を重畳した映像信号に対応するRGB信号が生成され、受像管12にて同RGB信号に対応する映像が画面に表示される。
図9に音量差設定画面の一例を示す。同図には、上下に移動するスライダと、その設定値を示すスライドバーおよび音量差が表示されている。音量差は所定の音量差を1単位とするステップにて表されている。スライダは上下カーソル移動キーの押し下げ操作に連動して上下に移動し、真ん中の“0”にスライダを合わせると主音声と副音声の音量は同一となり、図のように“+4”にスライダを合わせると主音声の音量が副音声に比べて4ステップぶん大きくなる。
ステップS31では、上下カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したか否かを判断する。同操作を検知したときは、上カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したときは条件成立としてスライダを上に1ステップ移動させたOSD信号を生成して画面に表示させてステップS32に進み、下カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したときは条件成立としてスライダを下に1ステップ移動させたOSD信号を生成して画面に表示させてステップS32に進む。そして、ステップS32では、各レジスタに音量を表す情報を記憶させてステップS33に進む。一方、ステップS31にて上記操作を検知しないときは条件不成立としてステップS33に進む。
このとき、ステップS32にて各レジスタの音量を表す情報が変更される為、当該変更された音量を表す情報に基づいて各D/A変換ポート27R,27Lでの出力電圧値の変更が行われる。従って、出力電圧に上記音量差が反映され、スピーカより出力される音量が即時に上記音量差を反映したものとなる。すなわち、マイコンは、レジスタに記憶された利得情報(音量を表す情報)を変更することにより、各A/D変換ポート24R,24Lにて、デジタルにて処理される音声信号の利得を調整する。
ステップS33では、カーソル選択キーの押し下げ操作を検知したか否かを判断する。同操作を検知したときは、条件成立としてステップS40に進み、当該操作を検知しないときは条件不成立としてステップS31からの処理を繰り返す。
ステップS40では、音声を左右入れ替えるか否かを設定する設定画面のOSD信号を生成する為の情報をROMより取得し、取得した情報に基づいてOSR回路にいずれかの操作項目のいずれかの位置に合わせたカーソルとともにOSD表示させるOSD信号を生成させるとともに、1チップIC20に供給する。すると、1チップIC20の映像信号処理部にてOSD信号を重畳した映像信号に対応するRGB信号が生成され、受像管12にて同RGB信号に対応する映像が画面に表示される。
図10に音声反転の設定画面の一例を示す。同設定画面においては、メモリ25より出力される主音声の音声情報と副音声の音声情報とが、それぞれ左D/A変換ポートと右D/A変換ポートとのいずれから出力されるかの設定を行う。すなわち、現在、主音声が右の出力ラインから、副音声が左の出力ラインから、それぞれ出力されているとすると、当該設定画面において、主音声と副音声とを入れ替えることが出来る。
ステップS41では、上下カーソル移動キーの押し下げ操作を検知したか否かを判断する。同操作を検知したときは、上下カーソル移動キーのいずれかの押し下げ操作を検知したときは条件成立としてカーソルを移動させてステップS42に進む。例えば、図10のようにカーソルが1の操作項目「主音声 副音声」に合わせて表示されているときは、操作項目「副音声 主音声」にあわせたカーソルとともにOSD表示させるOSD信号を生成させて1チップIC20に供給し、1チップIC20の映像信号処理部にてOSD信号を重畳した映像信号に対応するRGB信号が生成され、受像管12にて同RGB信号に対応する映像が画面に表示される。
そして、ステップS42では、各D/A変換ポート27R,27Lから主音声と副音声のいずれを出力させるかを表す情報を、半導体メモリ40の所定のアドレスに記憶させてステップS43に進む。一方、ステップ41にて上記操作を検知しないときは条件不成立としてステップS43に進む。
このとき、ステップS42にて各D/A変換ポート27R,27Lから主音声と副音声のいずれを出力させるかを表す情報が変更される為、当該変更された情報に基づいてメモリ25より読み出される主音声と副音声の供給先が変更される。従って、音声反転設定画面にて1から2へと変更すると、即時に左のスピーカより副音声が出力され右のスピーカから主音声が出力されるようになる。すなわち、主音声と副音声とが出力されるタイミングも入れ替わる。
ステップS43では、カーソル選択キーの押し下げ操作を検知したか否かを判断する。同操作を検知したときは、条件成立として当該処理を終了し、当該操作を検知しないときは条件不成立としてステップS41からの処理を繰り返す。
以上より、ステップS40〜S43の処理を行うマイコン30が、上記主音声信号と上記副音声信号とを出力するタイミングを入れ替える主副反転手段を構成する。
(3)まとめ:
つまり、二ヶ国語放送における主音声信号と副音声信号とを所定時間以前まで記憶するメモリ25を備えさせ、マイコン30の制御にての主音声と副音声のいずれか一方を他方より遅延出力させる。また、メモリ25より供給される主音声信号と副音声信号の出力レベルを設定する右レジスタ26Rと左レジスタ26Lとを備えさせ、出力される音声に音量差を生じさせる。さらに、マイコン30の制御によりメモリ25より出力される主音声信号と副音声信号との出力先を左右反転させる。
以上説明したように、本実施例に対応する請求項2にかかるテレビジョン受信装置では、音声多重映像信号を受信して中間周波信号を抽出して出力する映像信号受信手段と、同映像信号受信手段から出力される中間周波信号に基づいてディスプレイに所定の映像表示を行う映像信号生成手段と、上記映像信号受信手段から出力される中間周波信号を音声検波して主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とに分離して復調する音声信号生成手段とを備えるテレビジョン受信装置おいて、上記主チャンネル音声信号は、二ヶ国語放送における主音声信号であり、上記副チャンネル音声信号は、二ヶ国語放送における副音声信号であり、上記主音声信号と上記副音声信号とのいずれか一方を他方より遅延出力させる遅延出力手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項2に記載の発明においては、主音声と副音声とに時間差を付けていずれか一方を遅延出力することにより、外国語番組などで原音と吹き替えとが同時に再現できるとともに、原音と吹き替えとに時間差があるため原音を理解した後に吹き替えにて確認が出来るなど、語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
上記のように構成した請求項2に記載の発明においては、主音声と副音声とに時間差を付けていずれか一方を遅延出力することにより、外国語番組などで原音と吹き替えとが同時に再現できるとともに、原音と吹き替えとに時間差があるため原音を理解した後に吹き替えにて確認が出来るなど、語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
そして、請求項3にかかる発明では、上記請求項2に記載のテレビジョン受信装置において、上記主音声信号と上記副音声信号とを記憶可能な記憶媒体を備える構成としてある。
上記記憶媒体としてはは、上記主音声信号と上記副音声信号とを記憶可能であればよく、半導体メモリ、バッテリによりバックアップされたRAM、ハードディスク等の磁気記憶媒体、等を用いることができる。
上記のように構成した請求項3に記載の発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
上記のように構成した請求項3に記載の発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
さらに、請求項4にかかる発明では、上記請求項2または請求項3に記載のテレビジョン受信装置において、上記遅延出力手段は、上記主音声信号と上記副音声信号との出力タイミングを相対的に調整可能である構成としてある。
上記のように構成した請求項4に記載の発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
上記のように構成した請求項4に記載の発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
また、請求項5にかかる発明では、上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載のテレビジョン受信装置において、上記主音声信号と上記副音声信号とを出力するタイミングを入れ替える主副反転手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項5に記載の発明においては、主音声と副音声の出力タイミングを入れ替えることが可能となり、吹き替えを先に聞いた後に原音を聞くなどの幅広い利用方法ができるテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
上記のように構成した請求項5に記載の発明においては、主音声と副音声の出力タイミングを入れ替えることが可能となり、吹き替えを先に聞いた後に原音を聞くなどの幅広い利用方法ができるテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
そして、請求項6にかかる発明は、上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載のテレビジョン受信装置において、上記遅延時間を、スライダより受け付けて調整可能とした遅延時間受付手段を備える構成としてある。
上記のように構成した請求項6にかかる発明においては、遅延時間を適宜調節できる為、ユーザの理解の速度に合わせて原音と吹き替えとを出力するなど、より便利なテレビジョン受信装置を提供することが出来る。
さらに、請求項7にかかる発明は、上記請求項6に記載のテレビジョン受信装置において、上記遅延出力手段は、上記遅延時間受付手段にて受け付けた遅延時間を即時に反映する構成としてある。
上記のように構成した請求項7にかかる発明においては、ユーザの操作入力に合わせて遅延時間が即時に反映されるため、より便利なテレビジョン受信装置を提供することが出来る。
また、請求項8にかかる発明は、上記請求項2〜請求項7のいずれかに記載のテレビジョン受信装置において、上記映像信号生成手段と上記音声信号生成手段とは1チップICにて具現され、上記1チップICは、上記中間周波信号より得られる主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とを出力する一対の音声出力端子と、入力されたアナログ信号をデジタル化する一対のA/D変換ポートと、所定の処理が施されたデジタル信号をアナログ出力する一対のD/A変換ポートと、上記デジタル信号の出力レベルを表す利得情報が設定されるレジスタと、上記デジタル信号を記憶可能なメモリとを備える構成としてある。
上記のように構成した請求項8にかかる発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
そして請求項9にかかる発明は、上記請求項8に記載のテレビジョン受信装置において、上記1チップICを制御するマイコンを備え、上記マイコンは、上記レジスタに記憶された利得情報を変更することにより、上記デジタル信号の出力レベルを調整する構成としてある。
上記のように構成した請求項9にかかる発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
さらに請求項10にかかる発明は、上記請求項9に記載のテレビジョン受信装置において、上記マイコンは、上記デジタル信号が上記D/A変換ポートより出力される際に、上記D/A変換ポートにて上記出力レベルの調整を行わせる構成としてある。
上記のように構成した請求項10にかかる発明においては、より語学学習をはじめとする利用方法に適したテレビジョン受信装置を提供することが可能となる。
以上の構成を踏まえた上で、請求項1の発明は、テレビ放送信号に基づいて映像を表示するディスプレイおよび音声を出力するスピーカを備えるテレビジョン受信装置において、情報を書き換え可能な半導体メモリと、テレビ放送信号を受信して所定の中間周波信号を出力するチューナと、上記中間周波信号を音声検波して音声検波出力を出力する音声検波部と、上記音声検波出力が入力され当該音声検波出力が二ヶ国語放送であるとき主音声と副音声とを出力する音声多重復調部と、上記音声多重復調部より出力される音声信号をアナログ出力する右音声出力端子および左音声出力端子と、上記右音声出力端子および左音声出力端子より入力されるアナログの音声信号を所定のサンプリングレートにて抽出する右A/D変換ポートおよび左A/D変換ポートと、上記右A/D変換ポートおよび上記左A/D変換ポートより出力される音声信号のうち所定時間以前までの音声信号を記憶するメモリと、上記メモリより供給される音声信号の出力レベルを調整してアナログ出力する右D/A変換ポートおよび左D/A変換ポートと、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートの上記出力レベルがそれぞれ設定された右レジスタおよび左レジスタと、を備える1チップICと、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートより出力される音声信号を所定の利得に調整して上記スピーカに出力する音声アンプと、所定のフォーマットで表現した赤外線信号を受信して対応する電圧信号を生成するリモコン受光部と、操作を受け付ける複数のキーと、上記赤外線信号を上記リモコン受光部に向けて送信する赤外線信号送信部とを有し、同複数のキーの操作に応じた赤外線信号を所定のフォーマットで送出するリモコンと、上記1チップICの制御を行うマイコンとを備え、上記マイコンは、主音声と副音声のいずれか一方を他方より遅延出力させる遅延時間を示すスライダを上記ディスプレイに表示させ、上記スライダを移動させる操作入力を上記リモコンより受け付け、上記スライダに対応する遅延時間を表す情報を上記半導体メモリの所定のアドレスに記憶させるとともに、受け付けた上記遅延時間にて主音声と副音声とを上記1チップICより即時に出力させ、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートの上記出力レベルを設定する操作入力を上記リモコンより受け付け、同出力レベルをそれぞれ上記右レジスタおよび上記左レジスタに設定し、同出力レベルにて上記1チップICより音声信号を出力させ、上記メモリより出力される主音声と副音声の出力先を入れ替える操作入力を上記リモコンより受け付け、入れ替えられた出力先を表す情報を上記半導体メモリの所定のアドレスに記憶させ、上記1チップICに主音声と副音声の出力先を入れ替えさせる構成としてある。
上記メモリとはICチップとして搭載されている物理的なメモリのことであり、半導体メモリやフラッシュメモリなどを用いることが出来る。
上記メモリとはICチップとして搭載されている物理的なメモリのことであり、半導体メモリやフラッシュメモリなどを用いることが出来る。
なお、本発明は上記実施例に限られるものでないことは言うまでもない。当業者であれば言うまでもないことであるが、
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
・上記実施例の中で開示した相互に置換可能な部材および構成等を適宜その組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術であって上記実施例の中で開示した部材および構成等と相互に置換可能な部材および構成等を適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
・上記実施例の中で開示されていないが、公知技術等に基づいて当業者が上記実施例の中で開示した部材および構成等の代用として想定し得る部材および構成等と適宜置換し、またその組み合わせを変更して適用すること
は本発明の一実施例として開示されるものである。
10…チューナ
11…アンテナ
12…受像管
13L、13R…スピーカ
14…音声アンプ
15…スイッチ回路
20…1チップIC
21…映像信号処理部
22…音声検波部
23…音声多重復調部
24R…右A/D変換ポート
24L…左A/D変換ポート
25…メモリ
26R…右レジスタ
26L…左レジスタ
27R…右D/A変換ポート
27L…左D/A変換ポート
30…マイコン
40…半導体メモリ
45…コンポジット映像信号入力端子(端子)
50…リモコン受光部
60…リモコン
100…テレビジョン受信装置
110…テレビジョン本体
11…アンテナ
12…受像管
13L、13R…スピーカ
14…音声アンプ
15…スイッチ回路
20…1チップIC
21…映像信号処理部
22…音声検波部
23…音声多重復調部
24R…右A/D変換ポート
24L…左A/D変換ポート
25…メモリ
26R…右レジスタ
26L…左レジスタ
27R…右D/A変換ポート
27L…左D/A変換ポート
30…マイコン
40…半導体メモリ
45…コンポジット映像信号入力端子(端子)
50…リモコン受光部
60…リモコン
100…テレビジョン受信装置
110…テレビジョン本体
Claims (10)
- テレビ放送信号に基づいて映像を表示するディスプレイおよび音声を出力するスピーカを備えるテレビジョン受信装置において、
情報を書き換え可能な半導体メモリと、
テレビ放送信号を受信して所定の中間周波信号を出力するチューナと、
上記中間周波信号を音声検波して音声検波出力を出力する音声検波部と、上記音声検波出力が入力され当該音声検波出力が二ヶ国語放送であるとき主音声と副音声とを出力する音声多重復調部と、上記音声多重復調部より出力される音声信号をアナログ出力する右音声出力端子および左音声出力端子と、上記右音声出力端子および左音声出力端子より入力されるアナログの音声信号を所定のサンプリングレートにて抽出する右A/D変換ポートおよび左A/D変換ポートと、上記右A/D変換ポートおよび上記左A/D変換ポートより出力される音声信号のうち所定時間以前までの音声信号を記憶するメモリと、上記メモリより供給される音声信号の出力レベルを調整してアナログ出力する右D/A変換ポートおよび左D/A変換ポートと、上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートの上記出力レベルがそれぞれ設定された右レジスタおよび左レジスタと、を備える1チップICと、
上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートより出力される音声信号を所定の利得に調整して上記スピーカに出力する音声アンプと、
所定のフォーマットで表現した赤外線信号を受信して対応する電圧信号を生成するリモコン受光部と、
操作を受け付ける複数のキーと、上記赤外線信号を上記リモコン受光部に向けて送信する赤外線信号送信部とを有し、同複数のキーの操作に応じた赤外線信号を所定のフォーマットで送出するリモコンと、
上記1チップICの制御を行うマイコンと
を備え、
上記マイコンは、
主音声と副音声のいずれか一方を他方より遅延出力させる遅延時間を示すスライダを上記ディスプレイに表示させ、上記スライダを移動させる操作入力を上記リモコンより受け付け、上記スライダに対応する遅延時間を表す情報を上記半導体メモリの所定のアドレスに記憶させるとともに、受け付けた上記遅延時間にて主音声と副音声とを上記1チップICより即時に出力させ、
上記右D/A変換ポートおよび上記左D/A変換ポートの上記出力レベルを設定する操作入力を上記リモコンより受け付け、同出力レベルをそれぞれ上記右レジスタおよび上記左レジスタに設定し、同出力レベルにて上記1チップICより音声信号を出力させ、
上記メモリより出力される主音声と副音声の出力先を入れ替える操作入力を上記リモコンより受け付け、入れ替えられた出力先を表す情報を上記半導体メモリの所定のアドレスに記憶させ、上記1チップICに主音声と副音声の出力先を入れ替えさせる
ことを特徴とするテレビジョン受信装置。 - 音声多重映像信号を受信して中間周波信号を抽出して出力する映像信号受信手段と、
同映像信号受信手段から出力される中間周波信号に基づいてディスプレイに所定の映像表示を行う映像信号生成手段と、
上記映像信号受信手段から出力される中間周波信号を音声検波して主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とに分離して復調する音声信号生成手段と
を備えるテレビジョン受信装置おいて、
上記主チャンネル音声信号は、二ヶ国語放送における主音声信号であり、
上記副チャンネル音声信号は、二ヶ国語放送における副音声信号であり、
上記主音声信号と上記副音声信号とのいずれか一方を他方より遅延出力させる遅延出力手段
を備えることを特徴とするテレビジョン受信装置。 - 上記主音声信号と上記副音声信号とを記憶可能な記憶媒体
を備えることを特徴とする上記請求項2に記載のテレビジョン受信装置。 - 上記遅延出力手段は、
上記主音声信号と上記副音声信号との出力タイミングを相対的に調整可能である
ことを特徴とする上記請求項2または請求項3に記載のテレビジョン受信装置。 - 上記主音声信号と上記副音声信号とを出力するタイミングを入れ替える主副反転手段
を備えることを特徴とする上記請求項2〜請求項4のいずれかに記載のテレビジョン受信装置。 - 上記遅延時間を、スライダより受け付けて調整可能とした遅延時間受付手段
を備えることを特徴とする上記請求項2〜請求項5のいずれかに記載のテレビジョン受信装置。 - 上記遅延出力手段は、上記遅延時間受付手段にて受け付けた遅延時間を即時に反映する
ことを特徴とする上記請求項6に記載のテレビジョン受信装置。 - 上記映像信号生成手段と上記音声信号生成手段とは1チップICにて具現され、
上記1チップICは、
上記中間周波信号より得られる主チャンネル音声信号と副チャンネル音声信号とを出力する一対の音声出力端子と、
入力されたアナログ信号をデジタル化する一対のA/D変換ポートと、
所定の処理が施されたデジタル信号をアナログ出力する一対のD/A変換ポートと、
上記デジタル信号の出力レベルを表す利得情報が設定されるレジスタと、
上記デジタル信号を記憶可能なメモリと
を備えることを特徴とする上記請求項2〜請求項7のいずれかに記載のテレビジョン受信装置。 - 上記1チップICを制御するマイコンを備え、
上記マイコンは、
上記レジスタに記憶された利得情報を変更することにより、上記デジタル信号の出力レベルを調整する
ことを特徴とする上記請求項8に記載のテレビジョン受信装置。 - 上記マイコンは、
上記デジタル信号が上記D/A変換ポートより出力される際に、上記D/A変換ポートにて上記出力レベルの調整を行わせる
ことを特徴とする上記請求項9に記載のテレビジョン受信装置。
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2006
- 2006-02-22 JP JP2006045477A patent/JP2007228159A/ja active Pending
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