JP2007227623A - 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007227623A
JP2007227623A JP2006046655A JP2006046655A JP2007227623A JP 2007227623 A JP2007227623 A JP 2007227623A JP 2006046655 A JP2006046655 A JP 2006046655A JP 2006046655 A JP2006046655 A JP 2006046655A JP 2007227623 A JP2007227623 A JP 2007227623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
plasma processing
processing apparatus
electrode
pseudo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006046655A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Fujii
一行 藤井
Yosuke Inoue
陽介 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Technology Corp
Original Assignee
Renesas Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Technology Corp filed Critical Renesas Technology Corp
Priority to JP2006046655A priority Critical patent/JP2007227623A/ja
Publication of JP2007227623A publication Critical patent/JP2007227623A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

【課題】高精度なデバイスプロセスを実現する半導体装置の製造方法、およびそれに用いるプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】例えば、インピーダンス測定器をノードN1に接続し、マッチングボックス15の経路を遮断した状態でチャンバ10等を含むプラズマ処理装置を計測する。プラズマ処理装置は等価回路によって表現でき、この計測結果を用いて等価回路の各パラメータを算出する。算出した各パラメータの内、主にチャンバ10に対応した容量パラメータC’が規格に適合するようにチャンバ10の内壁関連の状態(例えば、チャンバ下部カバーリング14aやチャンバ下部カバー11aの寸法、材質等)を調整する。そして、この調整が行われた状態で半導体装置を製造する。なお、プラズマ処理装置に、予めチャンバ10の内壁関連の状態を可変調整できる機能を設けておくことも可能である。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置に関し、特に、プラズマ処理装置のメンテナンスを含んだ半導体装置の製造方法およびそれに用いられるプラズマ処理装置に適用して有効な技術に関するものである。
特開平11−121440号公報(特許文献1)には、反応チャンバ内にプラズマを発生させるプラズマ発生回路中の電気的物理量を検出し、この検出した値と予め設定した値とを比較することでプラズマの発生状況を評価する方法が示されている。これによると、反応チャンバの洗浄や電極部品の交換などを行った後のプラズマ処理性能の評価を、時間的にもコスト的にも有効に行うことが可能となる。なお、電気的物理量としては、インピーダンス、電圧、電流、反射係数、電圧定在波比、入力電力、反射電力、有効電力、無効電力が挙げられている。
特開2003−282542号公報(特許文献2)には、装置固有の高周波特性を検出し、その検出した高周波特性に基づいてプロセス性能を評価するプラズマ処理装置が示されている。具体的には、例えば、プラズマを発生させない条件で、ネットワークアナライザなどを用いて装置固有のインピーダンスを測定する。また、装置自体をキャパシタンスおよびインダクタンスを含む等価回路で表し、ネットワークアナライザなどによって装置の共振周波数特性などを評価することで、等価回路のキャパシタンス値およびインダクタンス値を算出し、装置内の異常箇所を特定する。
特開平11−121440号公報 特開2003−282542号公報
近年、半導体装置の微細化が進み、益々高精度なデバイスプロセスが求められている。デバイスプロセスでは、成膜、エッチング、アッシングといった処理が繰り返し行われ、これらの処理において、様々なプラズマ処理装置が用いられる。プラズマ処理装置では、使用期間の経過に伴いチャンバ内に付着物が発生したり、各種部品が消耗・劣化すること等によってプラズマの発生性能に変化が生じることが知られている。このため、同一のプロセス条件では高精度なデバイスプロセスを維持できなくなるため、通常、チャンバ内の洗浄や各種部品の交換等といった所謂装置メンテナンスを定期的に行う必要がある。しかしながら、特許文献1,2にも記載されているように、この装置メンテナンスによっても、部品の取り付け状態などに依存してプラズマ発生状態が変化するため、所望のプラズマ発生状態となるように調整する作業に時間を要することになる。
一方、量産段階のデバイスプロセスでは、例えば、同一機種のプラズマ処理装置を複数用い、それぞれ同一プロセス条件を用いて処理を行うような場合が多く存在する。ところが、実使用上、仮に同一機種のプラズマ処理装置であっても、装置の組み立て状態等の微妙な違いによってプラズマの発生状態が異なる場合がある。すなわち、装置間に所謂装置機差が生じる場合がある。
このような問題の解決策として、特許文献1,2に述べたような技術を用いることが考えられる。特許文献1の技術を用いた場合、基本的に電源周波数のみのプラズマインピーダンスを測定することになる。しかしながら、例えば2台の装置が電源周波数において同一性能のように見えたとしても、装置状態が異なっていると高調波などの周波数帯においてインピーダンス性能が大きく異なることが考えられる。実際上、装置状態やプロセス性能の変化に伴いこのような周波数帯がプラズマ発生状態に影響してくることがあり、特許文献1の技術では、電源周波数のみでしか評価を行わないため、装置機差などの評価が不十分となる恐れがある。
特許文献2の技術を用いた場合、装置固有のインピーダンスを複数の周波数帯で測定し、装置を等価回路で表すことで装置状態の評価を行うため、高精度に装置状態を評価することができる。ただし、実際上、等価回路の評価を装置に反映させるにしても、具体的にどこをどのようにすればよいかを見つけ出すのは容易ではなく、この技術を用いた場合でも実質的には装置の調整作業に時間を費やすことになる。
また、特許文献1,2のいずれの技術を用いた場合でも、特に前述した装置間の機差をなくそうとすると実際上大変な作業を伴うことになる。これは、特に装置のどの部分がプラズマの発生状態に大きく影響するのかが明らかでないことが主な要因となっている。したがって、仮にプラズマの発生状態に大きく影響する装置内の部分を具体的に特定できれば、装置メンテナンス後の調整作業や装置間の機差の調整作業などが格段に容易となる。更には、装置間の機差や装置メンテナンス後の誤差自体をできるだけ発生させないという抜本的対策に繋げることもできる。
そこで、本発明の目的の一つは、このような問題等を鑑み、高精度なデバイスプロセスを実現する半導体装置の製造方法、およびそれに用いるプラズマ処理装置を提供することにある。本発明の前記の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明による半導体装置の製造方法は、装置特性を等価回路で表現可能なプラズマ処理装置を用いて半導体装置の処理を行うものである。ここで、プラズマ処理装置の等価回路は、主にチャンバに対応した容量パラメータや主にチャンバ内の電極に対応した容量パラメータなどを含んだものとなっている。このようなプラズマ処理装置を用いて半導体装置の処理を行う際は、まず、プラズマ処理装置にネットワークアナライザ等のインピーダンス測定器を接続してプラズマ処理装置のインピーダンス特性を評価し、更に周波数特性などの解析を加えることで前述した等価回路の容量パラメータの値を算出する。
次いで、この算出した値が予め定めておいた規格(規格値または規格値範囲)に適合するようにプラズマ処理装置の状態を調整する。この際に、プラズマ発生状態は前述したチャンバに対応した容量パラメータに大きな相関があることが実験結果によって明らかとなったため、この容量パラメータの規格を管理し、この容量パラメータが意味するチャンバの内壁関連の状態を調整すればよい。そして、この調整後に当該プラズマ処理装置を用いて半導体装置のプラズマ処理を行う。
このような製造方法を用いることで、例えば、装置メンテナンス前後などで通常起こり得るプラズマ発生状態の変化を大きく低減することができ、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。また、前述した規格を、同一機種のプラズマ処理装置に対して共通に定めておくことで、装置機差を大きく低減できるため、各半導体ウエハ毎のプロセスばらつきが低減でき、高精度なデバイスプロセスが実現できる。さらに、装置メンテナンス時に調整を行う箇所が比較的限定されているため、効率的に装置メンテナンスを行うことが可能となる。
また、前述したチャンバの内壁関連の状態の調整を更に容易にするためには、プラズマ処理装置に対して、チャンバの内壁関連の状態を可変調整する機能を持たせておくとよい。具体的には、例えば、チャンバと電極との間の空間に、チャンバに見立てた部材となる疑似チャンバを挿入し、この疑似チャンバと電極との位置関係を可変調整可能な構成にするとよい。また、例えば、この疑似チャンバに、リアクタンス成分の可変パラメータを備えた補正回路を接続し、この補正回路によるパラメータ調整によって疑似チャンバの電気的特性を補正するような構成にすることも可能である。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
インピーダンス測定器等を用いて、プラズマ処理装置を表現した等価回路の各パラメータを計測および算出し、この各パラメータの内、主にチャンバに対応した容量パラメータが規格に適合するようにチャンバの内壁関連の状態を調整し、この調整が行われた状態で半導体装置のプラズマ処理を行うことで、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、それに用いるプラズマ処理装置の一例を示すものであり、(a)は、その模式的な構成例を示す装置断面図、(b)は、その等価回路の一例を示す回路図である。図1(a)に示すプラズマ処理装置は、容量結合型又は平行平板型などと呼ばれており、ウエハ処理室となるチャンバ10内に上部電極12aと下部電極12bを備えている。上部電極12aには、高周波電源16がマッチングボックス15を介して接続される。下部電極12bは、接地電圧GNDに接続される。下部電極12b、上部電極12aおよびチャンバ10は、それぞれメタル素材で形成される。下部電極12bは、絶縁部13によってチャンバ10と電気的に絶縁され、上部電極12aも、絶縁素材によってチャンバ10と電気的に絶縁される。また、チャンバ10は接地電圧GNDに接続される。
上部電極12aから下部電極12bの間の部分とほぼ同じ高さに位置し、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ10の内壁には、例えばセラミック等の絶縁素材からなるチャンバ内壁カバー14bが取り付けられる。一方、下部電極12bより低い位置で、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ10の内壁には、例えばフッ素樹脂等の絶縁素材からなるチャンバ下部カバー11aが取り付けられる。なお、図示はしないが、図1(a)の構成を平面図で見ると、例えば円盤状に形成される上部電極12aおよび下部電極12bの周りをリング(ドーナツ)状に形成されるチャンバ10で取り囲んだような状態となる。
図1(a)では、上部電極12aから下部電極12bの間の部分を囲むチャンバ10と、下部電極12bより低い位置の部分を囲むチャンバ10とでは、平面図で見た場合のリング径が異なっている。このリング径の違いは、下部電極12bとほぼ同じ高さの位置のチャンバ10に、断面図として平坦な形状を持たせることで吸収される。そして、この箇所のチャンバ10の内壁には、前述したチャンバ下部カバー11aが取り付けられ、さらにこのチャンバ下部カバー11a上に、絶縁素材からなるチャンバ下部カバーリング14aが取り付けられる。また、ここでは、下部電極12bの直下に位置するチャンバ10の内壁に、例えばフッ素樹脂等の絶縁素材からなる下部電極カバー11bが取り付けられている。
以上のような構成は、例えば、成膜を行うプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)装置や、エッチングを行うプラズマエッチング装置や、レジスト除去を行うプラズマアッシング装置など様々なプラズマ処理装置に適用される。また、高周波電源16が接続される電極も、上部電極12aの場合に限らず、下部電極12bの場合であってもよい。
次に、図1(a)のプラズマ処理装置の動作を簡単に説明すると、まず、チャンバ10内を図示しない真空ポンプで排気し、その後、チャンバ10内に各プロセスに応じたガスを流入し、高周波電源(例えば13.56MHz)16により上部電極12aにRF信号などを印加することで、上部電極12aと下部電極12bの間にプラズマが発生する。この際に、プラズマに対する電力供給効率を高めるため(高周波電源16に反射波が戻らないようにするため)、マッチングボックス15によって自動的にインピーダンス整合が行われる。そして、インピーダンス整合によって安定したプラズマを用いて、下部電極12b上に搭載した図示しない半導体ウエハ(半導体装置)に対し、所望の加工処理が行われる。
図1(a)のようなプラズマ処理装置の電気的特性は、図1(b)に示すような等価回路で表現できる。図1(b)の等価回路は、図1(a)におけるマッチングボックス15より先のノードN1からチャンバ10側を見た場合を表している。図1(b)では、このノードN1とノードN2との間で直列に抵抗パラメータRとインダクタパラメータLが接続され、ノードN1と接地電圧GNDとの間に容量パラメータC1が接続され、ノードN2と接地電圧GNDとの間で並列に容量パラメータCgと容量パラメータC’が接続されている。Cgは、上部電極12aと下部電極12bとの間の容量成分を主とするものであり、C’は、チャンバ10の容量成分を主とするものであり、C1は、装置のその他の容量成分である。
ここで、C2=Cg+C’とすると、前述した特許文献2の[0220]などにも記載されているように、図1(a)のノードN1に例えばネットワークアナライザを接続し、共振周波数の計測やその前後の周波数でのフィッティングを行うことで、図1(b)の各パラメータC1,C2,R,Lの値を算出することができる。なお、図1(b)の等価回路は、図1(a)のような装置での各種実測値と照合した結果、高精度に相関が取れることが本発明者等によって確認されている。
図2は、図1のプラズマ処理装置を用いて実験を行った結果を示すものであり、(a)は実験結果の一例を示すグラフ、(b)は(a)の補足図である。本発明者等は、同一機種の3台のプラズマ処理装置(装置A,装置B,装置C)で同一プロセスを用いて、それぞれ、図2(b)に示すように、半導体基板SUB上に形成されたタングステンプラグ(Wプラグ)のエッチバック工程を行った。この結果、図2(a)に示すように、装置B(条件A),装置C(条件A)では、Wプラグのリセス(図2(b)参照)が所望の範囲となったが、装置A(条件A)では、リセスが大きく(過剰エッチングとなり)、所望の範囲に収まらない結果となった。
そこで、図1(b)で説明したように、図1(a)のノードN1にネットワークアナライザを接続し、図1(b)の等価回路の各パラメータを算出したところ、容量パラメータC2に大きな違い(すなわち装置機差)が見られた。今回の実験では、装置A(条件A)が392pF、装置B(条件A),装置C(条件A)が、それぞれ、359pF,377pFである。ここで、容量パラメータC2(=Cg+C’)の内、容量パラメータCgは、電極間の容量値を主とし、最大でも数十pF程度の大きさと考えられる。仮にCgに対して直列接続の容量成分が加わった場合は、合成によって更に容量値が小さくなる。したがって、C2の違いは、Cgに対して並列接続の容量成分となるC’の違いによって生じたものと言える。
そうすると、装置Aにおける容量パラメータC’の大きさを下げることで、装置B,装置Cとの装置機差が低減し、これによって、前述したようなエッチバック工程でのリセスも所望の範囲に収めることができると予想される。そこで、装置Aにおいて、容量パラメータC’が変動する装置箇所を調査したところ、図2(a)に示すように、例えば、図1(a)におけるチャンバ下部カバーリング14aやチャンバ下部カバー11aを変更することによってC’(C2)を下げることが可能であることが判明した。
図2(a)では、装置Aの初期の条件(条件Aとする)からチャンバ下部カバー11aを変更した条件(条件Bとする)と、チャンバ下部カバーリング14aとチャンバ下部カバー11aの両方を変更した条件(条件Cとする)により、容量パラメータC2の値を算出している。装置A(条件B)において、フッ素樹脂からなるチャンバ下部カバー11aの厚みを減少させたところ、容量パラメータC2の値が若干下がったが、まだ不十分であった。装置A(条件C)において、チャンバ下部カバー11aの材質をアルミニウムAlに変更し、更に、チャンバ下部カバーリング14aを取り外したところ、容量パラメータC2の値が低下し、375pFとなった。そして、装置A(条件B)でエッチバック工程を行った場合はリセスが所望の範囲外であったが、装置A(条件C)でエッチバック工程を行った場合はリセスを所望の範囲内に収めることが可能となった。
以上のことから、例えば、同一機種の複数台のプラズマ処理装置に対して、容量パラメータC2(特に容量パラメータC’)の値を揃えれば、装置機差が低減可能になると考えられる。このC2の値を揃えるには、チャンバ10の内壁関連の状態を変更すればよく、具体的には、例えばチャンバ内壁の部品の材料(メタル、誘電率の異なる絶縁物など)および/または寸法(長さ、厚さ)を変えたり、異なる材料を重ね合わせた構成を用いたりすればよい。更に他の方法として、詳細については図4〜図8で後述するが、予めプラズマ処理装置自体にチャンバ10の内壁関連の状態を容易に可変調整可能にする機能を設けておくとよい。
また、プラズマ処理装置においては、初期状態で装置機差を揃えたとしても、実際上は、ウエハ処理が経過する毎に、チャンバ内の部品などが各装置毎に異なった状態に経時変化する恐れがある。そうすると、容量パラメータC2の値も変化し、再び装置機差が生じてしまう。したがって、定期的に装置メンテナンスを行って、容量パラメータC2の値を揃えるようにしておくことが望ましい。更に、抜本的には、プラズマ処理装置のチャンバ構成自体を容量パラメータC2が小さくなるような構成に設計しておくことが望ましい。これにより、経時的にも装置機差が生じ難くなると考えられ、プロセス精度の向上や装置メンテナンスの容易化などを図れる。
図3は、本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、その処理の一例を示すフロー図である。図3においては、まず、例えば図1(a)のようなプラズマ処理装置に対する装置メンテナンスを開始する(S301)。装置メンテナンスは、例えば、プラズマ処理装置に対して部品交換を行ったり、または新規に装置を導入する際などで行われる。部品交換を行った場合、部品の寸法や表面処理、または取り付け方の差などによって前述した容量パラメータC2の値が大きく変わってしまう恐れがある。また、新規に装置を導入した際には、容量パラメータC2の値が不明であり、既存の装置との間で同一のプラズマ特性を維持できるかが判らない。
そこで、プラズマ処理装置に対するインピーダンス測定を行い(S302)、次いで等価回路定数解析を行う(S303)。すなわち、図1(a)のノードN1などにネットワークアナライザを接続して、装置の固有インピーダンスの計測や、共振周波数の計測およびその前後の周波数でのフィッティングなどを行うことで、図1(b)の等価回路の各パラメータ(C1,C2,R,L)の値を算出する。なお、この際には、装置の固有インピーダンスを高精度に計測するため、装置内にプラズマを発生させない条件で行うことが望ましい。
次いで、S304においては、例えば、同一機種のプラズマ処理装置に対して共通に容量パラメータC2の規格値を定めておき、S303で得たC2の算出値がこの規格値内であるかを判定する。規格値外であった場合は、図2で述べたようにC2に関連するチャンバ内壁の装置部品を調整し(S307)、その後、再度S302へ移行してインピーダンス測定を行う。つまり、容量パラメータC2が規格値内に収まるまで調整される。ただし、ここでの調整は、プラズマを発生させたり、実際にデバイスを評価したりするものではなく、調整箇所も比較的限定されているため効率的に行うことができる。容量パラメータC2が規格値内に収まったら、S305において、例えば実際のデバイスプロセスによって最終確認を行った後、S306において通常の製品処理(製造工程)を再開する。
以上、本実施の形態1による半導体装置の製造方法を用いることで、例えば、次のような効果を得ることができる。
(1)装置メンテナンスの際に、容量パラメータC2の値を揃えることによって、複数のプラズマ処理装置間における装置機差が低減可能になり、また、同一のプラズマ処理装置におけるメンテナンス前後でのプラズマ発生状態の変化を抑制することが可能となる。特に、チャンバ内壁の部品の材料や寸法などを変更することによって、容易に容量パラメータC2の値を揃えることができる。これらによって、特に量産ラインにおいて、各半導体ウエハに対するプラズマ処理状態を均一に保つことが可能となり、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。また、容量パラメータC2の値を揃えるという具体的な作業を行えばよいため、装置メンテナンスが容易となり、時間的またはコスト的に有益となる。
(2)予めプラズマ処理装置のチャンバ構成を容量パラメータC2が小さくなるように設計しておくことで、経時的なプラズマ発生状態の変化を抑制することが可能となる。これによって、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2によるプラズマ処理装置において、その模式的な構成例を示す装置断面図である。図4に示すプラズマ処理装置は、図1の構成例と異なり、C2調整部47を備えていることが特徴となっている。それ以外の構成については図1の構成例と同様であるため、簡単に説明する。図4の構成例は、図1の構成例と同様に、チャンバ40内に上部電極42aと下部電極42bを備え、上部電極42aには、高周波電源46がマッチングボックス45を介して接続され、下部電極42bは、接地電圧GNDに接続されている。下部電極42bは、絶縁部43によってチャンバ40と電気的に絶縁され、上部電極42aも、絶縁素材によってチャンバ40と電気的に絶縁される。なお、チャンバ40は接地電圧GNDに接続される。
上部電極42aから下部電極42bの間の部分とほぼ同じ高さに位置し、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ40の内壁には、チャンバ内壁カバー44bが取り付けられる。一方、下部電極42bの直下に位置するチャンバ40の内壁には、下部電極カバー41bが取り付けられ、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ40の内壁部分には、図1と異なり、C2調整部47が設けられる。C2調整部47は、例えば、下部電極42bより低い位置の部分を囲むチャンバ40の内壁と、上部電極42aまたは下部電極42bとの相対的距離を擬似的に調整可能な構成となっている。
図4におけるC2調整部47は、例えば、メタル素材からなる疑似チャンバ40aの内壁に、例えばフッ素樹脂等の絶縁素材からなるチャンバ下部カバー41aが取り付けられ、チャンバ下部カバー41a上の一部に絶縁素材からなるチャンバ下部カバーリング44aが取り付けられた構成となっている。疑似チャンバ40aは、メタル素材からなる位置調整機構47aを介して接地電圧GNDに接続される。位置調整機構47aは、疑似チャンバ40aの内径(リング径)を調整する機能や、または、このリングの垂線方向に疑似チャンバ40aを移動させる機能を備える。すなわち、上部電極42aまたは下部電極42bと疑似チャンバ40aとの位置関係を調整する機能を備える。この位置調整機構47aを用いて疑似チャンバ40aを移動させることにより、図1(b)の容量パラメータC2の値を変化させることができる。なお、図4のC2調整部47は、いわば、図1における下部電極12bより下部を囲むチャンバ10の内壁部分をそのまま移動可能にしたような構成である。
以上、本実施の形態2では、プラズマ処理装置内にC2調整部47を設けることで、例えば装置メンテナンスなどの際に、各プラズマ処理装置または同一のプラズマ処理装置のメンテナンス前後において容易に図1(b)の容量パラメータC2の値を揃えることが可能となる。これによって、装置機差やメンテナンス前後の装置状態変化に伴うプラズマ発生状態の相違を低減することができ、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。また、装置メンテナンスが格段に容易となり、時間的またはコスト的に有益となる。
(実施の形態3)
図5は、本発明の実施の形態3によるプラズマ処理装置において、その模式的な構成例を示す装置断面図である。図5に示すプラズマ処理装置は、図4の構成例とは異なるC2調整部58と、C2補正回路59を備えていることが特徴となっている。それ以外の構成については図4の構成例と同様であるため、簡単に説明する。図5の構成例は、図4の構成例と同様に、チャンバ50内に上部電極52aと下部電極52bを備え、上部電極52aには、高周波電源56がマッチングボックス55を介して接続され、下部電極52bは、接地電圧GNDに接続されている。下部電極52bは、絶縁部53によってチャンバ50と電気的に絶縁され、上部電極52aも、絶縁素材によってチャンバ50と電気的に絶縁される。なお、チャンバ50は接地電圧GNDに接続される。
上部電極52aから下部電極52bの間の部分とほぼ同じ高さに位置し、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ50の内壁には、チャンバ内壁カバー54bが取り付けられる。一方、下部電極52bの直下に位置するチャンバ50の内壁には、下部電極カバー51bが取り付けられ、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ50の内壁部分には、図4と異なるC2調整部58が設けられる。C2調整部58は、例えば、下部電極52bより低い位置を囲むチャンバ50の一部分を、他のチャンバ50から分離および独立させたような構成となっている。
図5におけるC2調整部58は、例えば、メタル素材からなる疑似チャンバ50aの内壁に、例えばフッ素樹脂等の絶縁素材からなるチャンバ下部カバー51aが取り付けられ、チャンバ下部カバー51a上の一部に絶縁素材からなるチャンバ下部カバーリング54aが取り付けられた構成となっている。疑似チャンバ50aは、C2補正回路59に接続される。C2補正回路59は、例えば、可変容量または可変インダクタなどを含み、C2調整部58と接地電圧GNDとの間に所望の可変調整回路を付加するような機能を備えている。このC2補正回路59において容量成分またはインダクタンス成分といったリアクタンスパラメータを調整することで、C2調整部58のみを対象として、その構成から得られる固有パラメータに対して補正を行うことが可能となる。
以上、本実施の形態3では、プラズマ処理装置内にC2調整部58およびC2補正回路59を設けることで、例えば装置メンテナンスなどの際に、各プラズマ処理装置または同一のプラズマ処理装置のメンテナンス前後において容易に図1(b)の容量パラメータC2の値を揃えることが可能となる。これによって、装置機差やメンテナンス前後の装置状態変化に伴うプラズマ発生状態の相違を低減することができ、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。また、装置メンテナンスが格段に容易となり、時間的またはコスト的に有益となる。
(実施の形態4)
図6は、本発明の実施の形態4によるプラズマ処理装置において、その模式的な構成例を示す装置断面図である。図6に示すプラズマ処理装置は、図4におけるC2調整部47と、図5におけるC2補正回路59とを兼ね備えたことが特徴となっている。それ以外の構成については図4等の構成例と同様であるため、簡単に説明する。図6の構成例は、図4等の構成例と同様に、チャンバ60内に上部電極62aと下部電極62bを備え、上部電極62aには、高周波電源66がマッチングボックス65を介して接続され、下部電極62bは、接地電圧GNDに接続されている。下部電極62bは、絶縁部63によってチャンバ60と電気的に絶縁され、上部電極62aも、絶縁素材によってチャンバ60と電気的に絶縁される。なお、チャンバ60は接地電圧GNDに接続される。
上部電極62aから下部電極62bの間の部分とほぼ同じ高さに位置し、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ60の内壁には、チャンバ内壁カバー64bが取り付けられる。一方、下部電極62bの直下に位置するチャンバ60の内壁には、下部電極カバー61bが取り付けられ、この部分の周りを取り囲むように存在するチャンバ60の内壁部分には、C2調整部67が設けられる。このC2調整部67は、図4のC2調整部47と同様に、例えば、疑似チャンバ60aの内壁に、チャンバ下部カバー61aが取り付けられ、チャンバ下部カバー61a上の一部にチャンバ下部カバーリング64aが取り付けられた構成となっている。疑似チャンバ60aは、図4と同様の位置調整機構67aを介して図5と同様のC2補正回路69に接続される。
以上、本実施の形態4では、位置調整機構67aを用いて疑似チャンバ60aを移動させ、更に、C2補正回路69を用いてC2調整部67の固有パラメータに対して補正を行うことができる。したがって、例えば装置メンテナンスなどの際に、各プラズマ処理装置または同一のプラズマ処理装置のメンテナンス前後において容易または柔軟に図1(b)の容量パラメータC2の値を揃えることが可能となる。これによって、装置機差やメンテナンス前後の装置状態変化に伴うプラズマ発生状態の相違を低減することができ、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。また、装置メンテナンスが格段に容易となり、時間的またはコスト的に有益となる。
(実施の形態5)
図7は、本発明の実施の形態5による半導体装置の製造方法を示すものであり、(a)は、その処理の一例を示すフロー図、(b)は、(a)の処理で用いるプラズマ処理装置の模式的な構成例を示す装置断面図である。ここでの半導体装置の製造方法は、半導体装置の量産工程で用いられるものとする。図7(a)の処理フローで用いるプラズマ処理装置は、図7(b)に示すように、図6に示した構成例に対して、そのマッチングボックス65と上部電極62aの間のノードN1にネットワークアナライザ等のインピーダンス測定器70を取り付けた構成となっている。ここでは、インピーダンス測定器70による計測は、プラズマを発生させない状態で行い、計測を高精度に行うため上部電極62aに対するマッチングボックス65ならびに高周波電源66の接続を遮断した状態にしておく。なお、ここでは図6の構成例を用いる場合を例と説明するが、これに限らず図4または図5の構成例でも同様に適用可能である。
図7(a)においては、まず、図7(b)のようなプラズマ処理装置に対して装置メンテナンスを開始する(S701)。装置メンテナンスでは、例えば、チャンバ60内の洗浄や、場合によっては部品交換などが行われる。部品の交換や取り外しなどを行った場合、部品の寸法や表面処理、または取り付け方の差などによって図1(b)で述べた容量パラメータC2の値が大きく変わってしまう恐れがある。そこで、プラズマ処理装置に対して、図7(b)のような状態で、インピーダンス測定器70を用いて計測を行い(S702)、次いで等価回路定数解析を行う(S703)。等価回路定数解析では、例えば、インピーダンス測定器70を用いた共振周波数の計測およびその前後の周波数でのフィッティングなどを行うことで、容量パラメータC2の値を算出する。
次いで、S704においては、予めプロセス性能との相関をもとに容量パラメータC2の規格値を定めておき、S703で得た容量パラメータC2の算出値がこの規格値内であるかを判定する。規格値外であった場合は、図7(b)の位置調整機構67aを用いてC2調整部67の位置調整を行ったり、C2補正回路69を用いてC2調整部67のパラメータ(容量成分,インダクタンス成分)を調整する(S707)。調整作業完了後は、再度S702へ移行してインピーダンス測定を行う。つまり、容量パラメータC2が規格値内に収まるまで調整される。なお、ここでの調整は、プラズマを発生させたり、実際にデバイスを評価したりするものではなく、また簡単な作業で済むため短時間に行うことができる。容量パラメータC2が規格値内に収まったら、S705において、例えば実際のデバイスプロセスによって最終確認を行った後、S706において通常の製品処理(量産工程)を再開する。
以上、本実施の形態5では、装置メンテナンスの際に容量パラメータC2の値を規格値で管理しながら製品処理を行うことで、複数のプラズマ処理装置間における装置機差が低減可能になり、また、同一のプラズマ処理装置におけるメンテナンス前後でのプラズマ発生状態の変化を抑制することが可能となる。これらによって、量産ラインにおける各半導体ウエハに対するプラズマ処理状態を均一に保つことが可能となり、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。更に、容量パラメータC2を調整する際には、予めプラズマ処理装置内に容量パラメータC2を調整する機能を組み込んでいるため、調整作業を効率的に行うことが可能となる。
(実施の形態6)
図8は、本発明の実施の形態6による半導体装置の製造方法を示すものであり、(a)は、その処理の一例を示すフロー図、(b)は、(a)の処理で用いるプラズマ処理装置の模式的な構成例を示す装置断面図である。ここでの半導体装置の製造方法は、半導体装置の量産工程で用いられるものとする。図8(a)の処理フローで用いるプラズマ処理装置は、図8(b)に示すように、図6に示した構成例の上部電極62aへの接続ノードN1に対して方向性結合器81が接続されている。この方向性結合器81は、高周波電源66およびマッチングボックス65と上部電極62aとの間を伝送する電気信号を結合して、ネットワークアナライザ等のインピーダンス測定器80に伝達する。これによって、ノードN1からチャンバ60側を見たインピーダンスを、インピーダンス測定器80によってオンラインで計測可能となる。なお、ここでは図6の構成例を用いる場合を例と説明するが、これに限らず図4または図5の構成例でも同様に適用可能である。
図8(a)の処理フローは、図8(b)のようなプラズマ処理装置を用いて、そのチャンバ60内で行われているデバイスプロセスをオンラインで監視するものとなっている。図8(a)においては、まず、デバイスプロセス内で、インピーダンス測定器80を用いてインピーダンス計測を行い(S801)、その結果を制御コンピュータ(装置PC)などに送信し、装置PCにより等価回路定数解析を行う(S802)。次いで、この等価回路定数解析で算出した容量パラメータC2の値が予め定めた値であるかを判定する(S803)。
すなわち、S801の際に、インピーダンス測定器80によって計測されるインピーダンスは、プラズマのインピーダンスと装置のインピーダンスを含んだものとなる。ただし、この計測したインピーダンスが変動するのは、装置のインピーダンスが変動した場合であり、装置のインピーダンスの変動は、容量パラメータC2の値が変動したことに等しい。一方、理想的なプラズマ発生状態でのノードN1から見たインピーダンスの値および等価回路の各定数は、予め実際のデバイスプロセスを用いた実験によって定めておくことができる。したがって、S802の際には、この理想状態のインピーダンス値と計測したインピーダンス値との差分が全て容量パラメータC2によるものとして、このインピーダンスの差分からC2の変動量を算出し、S803において、この変動量の有無を判定する。
そして、容量パラメータC2に変動があった場合には、S805において、図8(b)の位置調整機構67aを用いてC2調整部67の位置調整を行ったり、C2補正回路69を用いてC2調整部67のパラメータ(容量成分,インダクタンス成分)を自動的に調整することで変動量をゼロにする。なお、このS805での処理は、デバイスプロセスの合間などで行う。これによって、各デバイスプロセス毎に、プラズマ処理装置が理想的な容量パラメータC2の値となるように初期設定される。また、S805において容量パラメータC2の調整幅が、予め定めた規格外であった場合は(S806)、装置における何らかの異常が考えられるため、エラーの通知や以降の製品処理の中止などを行う(S807)。一方、容量パラメータC2の調整幅が規格内であれば、次のデバイスプロセスの処理を継続する(S804)。
以上、本実施の形態6による半導体装置の製造方法を用いることで、例えば、次のような効果を得ることができる。
量産工程などにおける各デバイスプロセスでの容量パラメータC2の値をオンラインで監視し、各デバイスプロセス毎に、位置調整機構67aやC2補正回路69を用いてC2の値を自動調整することによって、経時的なプラズマ発生状態の変動を抑えることができ、高精度なデバイスプロセスが実現可能となる。また、常にオンラインで監視を行っているため、プラズマ処理装置の状態を経時的に把握でき、装置メンテナンスを行う時期の判断などを効率的に行うことが可能となる。
なお、ここでは、方向性結合器81を用いてプラズマ処理装置を監視する例を示したが、方向性結合器81の代わりに切り替えスイッチなどを用いることも可能である。すなわち、切り替えスイッチによって、デバイスプロセスを行う際には、高周波電源66側を上部電極62aに接続し、デバイスプロセスが終了した後は、インピーダンス測定器80側を上部電極62aに接続する。この場合、デバイスプロセスの合間で、インピーダンス測定器80によって、プラズマを発生させない状態での装置の固有インピーダンスを測定し、容量パラメータC2に変動があった場合には補正を行うといった処理となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の半導体装置の製造方法は、特に、同一機種の複数のプラズマ処理装置が用いられる半導体装置の量産工程に適用して有益な技術であり、これに限らず、半導体装置に対するプラズマ処理状態を安定化させる技術として広く適用可能である。
本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、それに用いるプラズマ処理装置の一例を示すものであり、(a)は、その模式的な構成例を示す装置断面図、(b)は、その等価回路の一例を示す回路図である。 図1のプラズマ処理装置を用いて実験を行った結果を示すものであり、(a)は実験結果の一例を示すグラフ、(b)は(a)の補足図である。 本発明の実施の形態1による半導体装置の製造方法において、その処理の一例を示すフロー図である。 本発明の実施の形態2によるプラズマ処理装置において、その模式的な構成例を示す装置断面図である。 本発明の実施の形態3によるプラズマ処理装置において、その模式的な構成例を示す装置断面図である。 本発明の実施の形態4によるプラズマ処理装置において、その模式的な構成例を示す装置断面図である。 本発明の実施の形態5による半導体装置の製造方法を示すものであり、(a)は、その処理の一例を示すフロー図、(b)は、(a)の処理で用いるプラズマ処理装置の模式的な構成例を示す装置断面図である。 本発明の実施の形態6による半導体装置の製造方法を示すものであり、(a)は、その処理の一例を示すフロー図、(b)は、(a)の処理で用いるプラズマ処理装置の模式的な構成例を示す装置断面図である。
符号の説明
10,40,50,60 チャンバ
11a,41a,51a,61a チャンバ下部カバー
11b,41b,51b,61b 下部電極カバー
12a,42a,52a,62a 上部電極
12b,42b,52b,62b 下部電極
13,43,53,63 絶縁部
14a,44a,54a,64a チャンバ下部カバーリング
14b,44b,54b,64b チャンバ内壁カバー
15,45,55,65 マッチングボックス
16,46,56,66 高周波電源
47,58,67 C2調整部
47a,67a 位置調整機構
40a,50a,60a 疑似チャンバ
59,69 C2補正回路
C1,C’,C2,Cg 容量パラメータ
R 抵抗パラメータ
L インダクタパラメータ
SUB 半導体基板

Claims (5)

  1. 以下の工程を含む半導体装置の製造方法:
    (a)内部でプラズマを発生可能なチャンバと、前記チャンバ内に設けられ、高周波電源からの電力供給が可能な電極とを含み、前記チャンバの特性に対応する容量パラメータを含んだ等価回路によって電気的特性が表現されるプラズマ処理装置を用意する工程、
    (b)前記プラズマ処理装置にインピーダンス測定器を接続し、前記インピーダンス測定器による計測結果を用いて前記等価回路の前記容量パラメータの値を算出する工程、
    (c)同一機種となる複数の前記プラズマ処理装置に対して、予め共通に前記容量パラメータの規格値を設定する工程、
    (d)前記算出した前記容量パラメータの値と前記設定した前記容量パラメータの規格値とを比較し、良否判定を行う工程、
    (e)前記良否判定結果が否であった場合に、前記良否判定結果が良となるように前記チャンバの内壁関連の状態を調整する工程、
    (f)前記(e)工程の完了後、前記プラズマ処理装置を用いて半導体装置のプラズマ処理を行う工程。
  2. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記プラズマ処理装置は、更に、
    前記チャンバと前記電極との間の空間に設けられ、前記チャンバの内壁関連の部材となる疑似チャンバと、
    前記疑似チャンバと前記電極との位置関係を調整する機構とを備え、
    前記(e)工程では、前記良否判定結果が良となるように前記疑似チャンバと前記電極との位置関係を調整する。
  3. 請求項1記載の半導体装置の製造方法において、
    前記プラズマ処理装置は、更に、
    前記チャンバと前記電極との間の空間に設けられ、前記チャンバの内壁関連の部材となる疑似チャンバと、
    前記疑似チャンバに接続され、電気的パラメータの可変調整機能を備えた補正回路とを備え、
    前記(e)工程では、前記良否判定結果が良となるように前記補正回路の前記可変調整機能を用いて調整を行う。
  4. 内部でプラズマを発生可能なチャンバと、
    前記チャンバ内に設けられ、高周波電源からの電力供給が可能な電極と、
    前記チャンバと前記電極との間の空間に設けられた疑似チャンバと、
    前記疑似チャンバと前記電極との位置関係を調整する機構とを有するプラズマ処理装置。
  5. 内部でプラズマを発生可能なチャンバと、
    前記チャンバ内に設けられ、高周波電源からの電力供給が可能な電極と、
    前記チャンバと前記電極との間の空間に設けられた疑似チャンバと、
    前記疑似チャンバに接続され、電気的パラメータの可変調整機能を備えた補正回路とを有するプラズマ処理装置。
JP2006046655A 2006-02-23 2006-02-23 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置 Pending JP2007227623A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006046655A JP2007227623A (ja) 2006-02-23 2006-02-23 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006046655A JP2007227623A (ja) 2006-02-23 2006-02-23 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007227623A true JP2007227623A (ja) 2007-09-06

Family

ID=38549138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006046655A Pending JP2007227623A (ja) 2006-02-23 2006-02-23 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007227623A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7173730B2 (ja) 2017-11-24 2022-11-16 キヤノン株式会社 処理装置を管理する管理方法、管理装置、プログラム、および、物品製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7173730B2 (ja) 2017-11-24 2022-11-16 キヤノン株式会社 処理装置を管理する管理方法、管理装置、プログラム、および、物品製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3977114B2 (ja) プラズマ処理装置
KR102649759B1 (ko) 매칭 네트워크들을 사용하여 임피던스 매칭 모델의 특성들을 제공하기 위한 시스템들 및 방법들
KR101153060B1 (ko) 플라즈마 처리 장치 및 급전 막대
JP5150053B2 (ja) プラズマ処理装置
KR100497585B1 (ko) 플라스마 처리장치 및 그 구동방법과 정합회로 설계시스템 및 플라스마 처리방법
JP2010016124A (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
US11393663B2 (en) Methods and systems for focus ring thickness determinations and feedback control
JP4728405B2 (ja) 表面処理装置
JP4928817B2 (ja) プラズマ処理装置
JP4817923B2 (ja) プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法
CN101500370A (zh) 等离子体处理设备
KR102518845B1 (ko) 플라즈마 시스템 내의 결함과 연관된 컴포넌트들 식별
JP2011014579A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
KR20030012856A (ko) 유도결합 플라즈마 에칭시스템에서의 rf피크피크전압활성제어장치 및 방법
CN111800931B (zh) 阻抗匹配装置、异常诊断方法以及存储介质
JP2007227623A (ja) 半導体装置の製造方法およびプラズマ処理装置
JP4216054B2 (ja) プラズマ処理装置及びその運転方法
JP4149243B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理装置の整合回路設計システム
CN115298799A (zh) 供给功率以在衬底处理系统中产生等离子体的直接驱动系统用的rf基准测量电路
JP4520820B2 (ja) 試料処理装置及び試料処理システム
JP2005142582A (ja) 半導体製造装置および処理方法
US6939433B2 (en) Sample processing apparatus and sample processing system
JP2004296612A (ja) プラズマインピーダンス検出装置
JP3637041B2 (ja) 試料処理装置及び試料処理システム
JP2006066552A (ja) 周波数測定装置、プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法