JP4216054B2 - プラズマ処理装置及びその運転方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマ処理に用いられるプラズマ処理装置、及びこのプラズマ処理装置のプラズマ処理室のインピーダンスに対応した整合回路を有するプラズマ処理装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
CVD( chemical vapor deposition)、スパッタリング、ドライエッチング、アッシング等のプラズマ処理をおこなうプラズマ処理装置の一例としては、従来から、図4に示すような、いわゆる1周波励起タイプのものが知られている。
図4に示すプラズマ処理装置は、高周波電源1とプラズマ励起電極4との間に、図5に示す整合回路2Cが介在されている。整合回路2Cはこれら高周波電源1とプラズマ励起電極4との間のインピーダンスの整合を得るための回路として設けられている。
【0003】
高周波電源1からの高周波電力は整合回路2Cを通して給電板3によりプラズマ励起電極4へ供給される。この整合回路2Cは導電体からなるハウジングにより形成されるマッチングボックス2内に収納されており、プラズマ励起電極4および給電板3は、導体からなるシャーシ21によって覆われている。
プラズマ励起電極(カソード電極)4の下側には凸部4aが設けられるとともに、このプラズマ励起電極4の下には、多数の孔7が形成されているシャワープレート5が凸部4aに接して設けられている。これらプラズマ励起電極4とシャワープレート5との間には空間6が形成されている。この空間6にはガス導入管17が接続されており、導体からなるガス導入管17の途中には絶縁体17aが挿入されてプラズマ励起電極4側とガス供給源側とが絶縁されている。
【0004】
ガス導入管17から導入されたガスは、シャワープレート5の孔7を介してチャンバ壁10により形成されたチャンバ室60内に供給される。なお、符号9はチャンバ壁10とプラズマ励起電極4とを絶縁する絶縁体である。また、排気系の図示は省略してある。
一方、チャンバ室60内には基板16を載置しプラズマ励起電極ともなるウエハサセプタ(サセプタ電極)8が設けられており、シャフト13で支持されている。
【0005】
シャフト13の下端部とチャンバ底部10Aとがベローズ11により密閉接続されている。
これら、ウエハサセプタ8およびシャフト13は、ベローズ11により上下動可能となっており、プラズマ励起電極4,8間の距離の調整ができる。
ウエハサセプタ8は直流的に接地され、チャンバ壁10と直流的に同電位とされている。
【0006】
上記のプラズマ処理装置においては、一般的に40.68MHz程度の周波数の電力を投入して、両電極4,8の間でプラズマを生成し、このプラズマにより、CVD( chemical vapor deposition)、スパッタリング、ドライエッチング、アッシング等のプラズマ処理を行うものである。
【0007】
しかし、従来、上記のプラズマ処理装置においては、プラズマ処理室を含めたプラズマ処理装置本体が装置メーカにより製作され、整合回路が高周波電源を作成した電源メーカにより製作されている。
そして、ユーザは、スパッタリング、ドライエッチング、アッシング等のプラズマ処理毎に、これらプラズマ処理室と高周波電源との間のインピーダンス整合を上記整合回路2Cにより行う。
ここで、プラズマ処理室のインピーダンス(負荷インピーダンス)としては、プラズマが発生する前のインピーダンスZ0と、プラズマが発生した後のインピーダンスZ1との2種類がある。
【0008】
インピーダンスZ0は、装置メーカである程度設計上で決定され、正確な数値が測定されるものであるが、機械的寸法誤差等により、完全に同一のプラズマ処理装置が製作される訳ではないので、製作されるプラズマ処理室毎に異なった値を有している。
プラズマが発生すると、インピーダンスZ1は、処理に用いるガスの流量,プラズマ処理室の真空度,及び両電極4,8の間隔により変化するため、同一のプラズマ処理装置においても、処理するプラズマ処理により異なることとなる。
【0009】
例えば、インピーダンスZ1は、ドライエッチング装置の場合、どのような材料で形成されている薄膜を、どのような条件(エッチング速度、エッチング形状等)でエッチングするかにより異なったものとなり、成膜装置の場合も、薄膜をどのようなガスで、どのような条件(成膜速度、薄膜構造など)で成膜するかにより異なったものとなる。
そして、ユーザは、プラズマ処理開始時に、整合回路2Cの出力インピーダンスをインピーダンスZ0に調整し、プラズマ放電を開始させ、上記インピーダンスZ1に対応させて、プラズマ放電を安定化させる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、高周波電源1の電力供給系の特性インピーダンスが50Ωであるのに対して、プラズマ処理室CNのインピーダンス(Z0及びZ1)が10Ω未満であるため、両者の差が大きい。
図5は、整合回路2Cの回路構成の概略を示す概念図である。
ここで、高周波電源1は、プラズマ放電のための電力を、プラズマ処理室CNへ、同軸ケーブル1C及び整合回路2Cを介して給電する。
同軸ケーブル1Cは特性インピーダンスが50Ωであり、プラズマ放電に使用される高周波電力の周波数が40.68MHzであり、インピーダンスZ1が「3.6Ω+j1.4Ω」であるとする。
この場合、同軸ケーブルの特性インピーダンスとプラズマ処理室のインピーダンスとの整合を取るため、整合回路2Cを構成する各受動素子のパラメータとして、チューニングインダクタLTを150nHで固定としているので、ロードコンデンサCLは281pFとなり、チューニングコンデンサCTは146pFとなる。
【0011】
図6に示すスミスチャートにより、上述した各受動素子のパラメータと整合されるインピーダンスZ1との関係を確認する。ここで、スミスチャートは、電源系の特性インピーダンス「50Ω」で正規化してある。
まず、整合される被整合インピーダンスの出発点として、A点は同軸ケーブル1Cの特性インピーダンス「50Ω」の値を示している。
そして、被整合インピーダンスは、ロードコンデンサCLにより、アドミタンスチャート上をA点からB点の値に移動される。
このB点において、被整合インピーダンスは、実数部が「3.6Ω」に対応した値となっている。
そして、被整合インピーダンスは、チューニングインダクタLTにより、インピーダンスチャート上を上記B点からC点の値に移動される。
最終的に、被整合インピーダンスは、チューニングコンデンサCTのキャパシタンスを調整することにより、点Dの値、すなわちインピーダンスZ1の値に整合される。
【0012】
ここで、プロセスの条件などにより、インピーダンスZ1が50%変動する(負荷変動の範囲)と仮定すると、すなわち実数部「3.6Ω」が「5.4Ω」と「1.8Ω」との間で変動することとなる。
このとき、ロードコンデンサCLの調整範囲は、「275pF」を中心として、インピーダンスの実数部を「3.6Ω」から「5.4Ω」に調整するため「405pF」とし、また、「3.6Ω」から「1.8Ω」に調整するため「225pF」となる。
したがって、ロードコンデンサCLキャパシタンスは、275pFを中心として「+44%(405pF)」と「−20%(225pF)」との範囲で調整される。
この調整範囲の割合が小さいと、例えば、ロードコンデンサCLのキャパシタンスの変化に対して、出力インピーダンスの変化が大きく、すなわちキャパシタンス調整つまみの動きに対する出力インピーダンスの調整感度が高くなる。
このため、インピーダンスの整合調整を、上記ロードコンデンサCLなどの可変受動素子で構成される整合回路で行う場合、可変受動素子の調整感度が高くなり、負荷(プラズマ処理室CNのインピーダンス)変動に対する整合の安定性に問題がある。
上記負荷変動は、同じ装置であっても、プラズマ処理室CNで行うプロセスの条件,ウェハの大きさ/数,及びプラズマ処理で生成される反応副生成物の影響などにより、処理するロット間及びウェハ間で起こる。
【0013】
また、この負荷変動は、プラズマ処理装置のメンテナンス作業において、プラズマ処理室CNを解放して、プラズマ処理室CN内の部品交換など、装置の寸法に影響を与える処理を行うため、プラズマ処理室CNのインピーダンスがメンテナンス前後で変動し、プラズマ放電後のプラズマ処理室Z1の変動となって現れる場合もある。
さらに、この負荷変動は、複数のプラズマ処理室を有するプラズマ処理装置や、複数のプラズマ処理装置から構成されるプラズマ処理システムにおいて、装置製造時におけるバラツキに伴い、同一機種であってもプラズマ処理室毎に機差があるため、プラズマ処理室毎にインピーダンスのバラツキが生じ、プラズマ放電後のプラズマ処理室間のインピーダンス変動となって現れる場合もある。
このため、従来の整合回路には、インピーダンスの整合の調整を、可変受動素子で構成される整合回路で行う場合、可変受動素子の調整感度が高いと、負荷変動に対する整合の調整が微妙になり、容易に調整できずに、また、わずかな負荷変動などでも調整の範囲がずれて、通常の使用時においても安定性に問題がある。
【0014】
上述した問題を解決するための構成として、プラズマ処理室CN直上に設置された整合回路にインピーダンス変換も兼ねた増幅器を内蔵して、微妙なインピーダンス調整を行わない様にする方法がある。
しかしながら、このプラズマ処理室は、プロセスプロセスの内容に対応させ、温度を上昇させて用いるため、この温度上昇に対応して、直上にある整合回路に熱ストレスがかかり、増幅回路を構成している能動素子の特性が温度により変動して、インピーダンス変換での安定性がなくなり、また、熱ストレスにより素子が故障するなどの問題がある。
【0015】
また、従来例としては、整合回路の入力インピーダンスとプラズマ処理室のインピーダンスとのインピーダンス差を小さくし、高周波電源から整合回路へ電力を供給する同軸ケーブルの特性インピーダンスを50Ω未満として、整合回路の出力インピーダンスに近づけ、整合回路の調整感度を下げ、負荷変動に対して整合のずれを少なくする構成もある。
しかしながら、この構成には、同軸ケーブルの特性インピーダンスが規格化されているため、複数のパラメータに基づいて変化するプラズマ処理室のインピーダンスに対応させようとすると、インピーダンスに対応させた複数種類の同軸ケーブルを特別に注文して製作することとなり、規格外の同軸ケーブルとして非常に高価なものとなる欠点がある。
【0016】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、プラズマ処理室のインピーダンスに対するインピーダンス調整が容易で、かつ調整感度が低く負荷変動に対する安定性を確保できる整合回路を有するプラズマ処理装置を提供する。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ処理装置は、高周波電源(高周波電源1)と、プラズマ処理室(プラズマ処理室CN)と、前記高周波電源及び前記プラズマ処理室の間のインピーダンス整合を行う整合手段(整合回路2A)を有し、この整合手段と前記高周波電源との間に特性可変の受動素子を有するインピーダンス変換手段(インピーダンス変換回路2B)を1つまたは複数設け、このインピーダンス変換手段により、インピーダンス変換を行うことにより、上記整合回路の整合するインピーダンスの差を狭めることができ、整合回路内部の可変受動素子(ロードコンデンサ206,チューニングコンデンサ205)の可変範囲を広くすることが可能となる。
すなわち、上記インピーダンス変換手段が、同軸ケーブル(同軸ケーブル1C)の特性インピーダンスを、プラズマ処理室のインピーダンスの近傍の値に変換するので、整合回路は従来整合する必要のあった上記特性インピーダンスとプラズマ処理室のインピーダンスとの差に対して、この差がインピーダンス変換により縮小されるため、上記近傍の値とプラズマ処理室のインピーダンスとのわずかな差に対して整合を行うこととなる。
【0018】
これにより、本発明のプラズマ処理装置は、放電後におけるプラズマ処理室のインピーダンスが変動した(負荷変動)とき、可変受動素子の数値を調整して整合させようとする場合、従来例に比較して、可変受動素子の可変範囲の中心の値に対して、可変範囲の割合を広くできるため、例えば、調整つまみの移動量に対して、可変受動素子の数値の変化量を小さくすることができるため、プラズマ処理室のインピーダンスに対する整合において微調整が可能となり、調整つまみを動かすとインピーダンスが大きく変化することがなくなり、インピーダンス整合の調整を容易とし、プラズマ放電状態の安定性を増すことができる。
したがって、本発明のプラズマ処理装置は、インピーダンスZ1の変動があったとしても、インピーダンス整合の微調整が可能なため、プラズマ放電状態の再現性を向上させることができ、プラズマ処理室におけるプラズマ空間への安定した電力の投入が可能となるので、被処理デバイスに対して均質なプラズマ処理結果を得ることができる。
【0019】
また、本発明のプラズマ処理装置において、上記インピーダンス変換手段が、コンデンサ及びインダクタなどの数値固定の受動素子から構成されると、従来例で示した増幅回路に比較して熱ストレスに強く、高い信頼性が得られる。
さらに、上記インピーダンス変換手段が、一のコンデンサ及び一のインダクタなどの数値固定の受動素子から構成されると、市販の安価な部品を利用することができ、従来例のように高価な特注部品を使用することなく、プラズマ処理装置の価格を上昇させることがない。
【0020】
さらに、本発明のプラズマ処理装置は、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が、該インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源の出力インピーダンスと、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間で、かつ前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に変換することで、インピーダンス変換回路の出力インピーダンスと、プラズマ処理室のインピーダンスとの差を縮小することができ、従来例に比較して微調整を可能とし、インピーダンスZ1を変更した場合に、安定したプラズマ放電状態に対応した整合回路の調整の容易性を向上させることができる。
【0021】
加えて、本発明のプラズマ処理装置は、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が同軸ケーブルの特性インピーダンスを50Ωから、10Ω以下へ変換することにより、プラズマ処理室のインピーダンスが10Ω未満であるため、可変受動素子における中心値の値に対して調整範囲の割合を広げることができ、従来例に比較して可変受動素子の変化量の微調整を可能とし、インピーダンスZ1が変化した場合に、安定したプラズマ放電状態に対応した整合回路の調整の容易性を向上させることができる。
次に、本発明のプラズマ処理装置の運転方法は、プラズマ処理室のチャンバに接続される整合手段と高周波電源との間にインピーダンス変換手段を設け、インピーダンス変換手段を特性可変型の受動素子で構成し、インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、高周波電源の出力インピーダンスとプラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間であって、プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に前記受動素子により変換し、このインピーダンス変換手段の出力インピーダンスを整合手段により調整しながらプラズマ処理装置を運転する方法ですので、プラズマ処理装置の運転中にインピーダンスの変動があったとしても、インピーダンス整合の微調整が可能なため、プラズマ放電状態の再現性を向上させることができ、プラズマ処理室におけるプラズマ空間への安定した電力の投入が可能となるので、被処理デバイスに対して均質なプラズマ処理結果を得ることができる。
また、本発明のプラズマ処理装置の運転方法において、受動素子に備えたコンデンサとインダクタによりインピーダンス変換手段の出力インピーダンスを調整し、該出力インピーダンスを整合回路に備えたコンデンサとインダクタにより実数部と虚数部共に調整してプラズマ処理室のチャンバのインピーダンスに整合させるようにして運転することにより、プラズマ処理装置の運転中にインピーダンスの変動があったとしても、インピーダンス整合の微調整が可能なため、プラズマ放電状態の再現性を向上させることができ、プラズマ処理室におけるプラズマ空間への安定した電力の投入が可能となるので、被処理デバイスに対して均質なプラズマ処理結果を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るプラズマ処理装置の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態のプラズマ処理装置の概略構成を示す図であり、マッチングボックス2の側面を透視し、内部の整合回路2A及びインピーダンス変換回路2Bの構成が分かるように図示してある。この図1において、図4と同様な構成要素については同一の符号を付け、説明を省略する。
本発明の特徴は、整合回路2Aにおいてインピーダンス変換の微調整を可能とする目的で、整合回路2Aが、入力インピーダンスと出力インピーダンス(プラズマ処理室のインピーダンス)との間の、整合するインピーダンス差を縮小するため、すなわち整合回路2Aの入力インピーダンスを低くするため、同軸ケーブル1Cと整合回路2Aとの間にインピーダンス変換回路2Bを介挿した点にある。
以下、この構成について、詳細に説明する。
【0023】
高周波電源1は、マッチングボックス2を介してプラズマ処理装置21に、プラズマ放電のための電力を供給する。
整合回路2Aは、マッチングボックス2内に格納され、高周波電源1の出力インピーダンスとプラズマ処理室CNの負荷インピーダンスとの整合をとる。
この整合回路2Aは、ロードコンデンサ206及びチューニングコンデンサ205が調整されることにより、出力インピーダンスをプラズマ処理室CNの負荷インピーダンスと整合させる。
これにより、高周波電源1は、インピーダンスの不整合による反射波の発生を防止し、整合回路2Aを介して、プラズマ処理室CNへ、効率的にプラズマ放電のための電力を供給することができる。
【0024】
ここで、インピーダンス変換回路2Bは、同軸ケーブル1Cの特性インピーダンスの数値を、プラズマ処理室CNの負荷インピーダンスの近傍の数値に変換している。
例えば、以下の説明では、高周波電源1から供給される高周波電力の周波数を「40.68MHz」とし、このときのインピーダンスZ1(=R1+jX1)を「3.6Ω+j1.4Ω」とし、電力供給系の同軸ケーブル1Cの特性インピーダンスを「50Ω」として、以下の説明を行う。
このため、インピーダンス変換回路2Bは、上記特性インピーダンスの「50Ω」を、この特性インピーダンスとインピーダンスZ1との間として「10Ω」へ変換する。
【0025】
このときの、整合回路2A及びインピーダンス変換回路2Bの構成を、図2を用いて説明する。図2は、整合回路2A及びインピーダンス変換回路2Bの概略構成を示す図である。
インピーダンス変換回路2Bは、インダクタ207及びコンデンサ208から構成されている。
ここで、インダクタ207はインダクタンスとして「78nH」であり、コンデンサ208はキャパシタンスとして「156pF」である。
これにより、インピーダンス変換回路2Bは、高周波電力の周波数が「40.68MHz」のとき、同軸ケーブル1Cの特性インピーダンス「50Ω」を、「10Ω」に変換する。
【0026】
次に、図3に示すスミスチャートにより、上述した各受動素子のパラメータと整合されるインピーダンスZ1との関係を確認する。
まず、整合される被整合インピーダンスの出発点として、A点は同軸ケーブル1Cの特性インピーダンス「50Ω」の値を示している。
インピーダンス変換回路2Bは、この「50Ω」を「10Ω」へ変換、すなわち点Aから点A'を経由し、点Eの位置に被整合インピーダンスの値を移動させる。
より具体的には、整合回路2Aの出力インピーダンスは、コンデンサ208により、点Aから点A'に移動させられ、インダクタ207により点A'から点Eへ移動させられる。
これにより、ロードコンデンサ206の調整範囲が大幅に狭くなり、ロードコンデンサ206のキャパシタンスは「522pF」となる。
また、D点が最終的な整合回路2Cの出力インピーダンスであり、プラズマ処理室CNのインピーダンス(負荷インピーダンス)に対して、共役複素インピーダンスの数値となるため、点DのインピーダンスZ1*の数値は「3.6Ω−j1.4Ω」となる。
ここで、インピーダンスZ1*は、インピーダンスZ1の共役複素インピーダンスである。
【0027】
次に、被整合インピーダンスの値は、上記ロードコンデンサ206のキャパシタンスにより点Eから点Fの位置へ移動する。
このF点において、被整合インピーダンスは、実数部が「3.6Ω」に対応した値となっている。
そして、被整合インピーダンスは、チューニングインダクタ204「150nH」により、上記F点からC点の値に移動される。
最終的に、被整合インピーダンスは、チューニングコンデンサ205のキャパシタンスを調整することにより、点Dの値、すなわちインピーダンスZ1の値に整合される。
【0028】
ここで、プロセスの条件などにより、インピーダンスZ1が50%変動する(負荷変動の範囲)と仮定すると、すなわち実数部「3.6Ω」が「5.4Ω」と「1.8Ω」との間で変動することとなる。
このとき、ロードコンデンサ206の調整範囲は、「522pF」を中心として、インピーダンスの実数部を「3.6Ω」から「5.4Ω」に調整するため「361pF」とし、また、「3.6Ω」から「1.8Ω」に調整するため「835pF」となる。
したがって、ロードコンデンサ206のキャパシタンスは、522pF(調整範囲の中心値)を中心として「+60%(835pF)」と「−31%(361pF)」との範囲(ΔC、すなわち調整範囲)で調整される。
【0029】
この本発明の調整範囲の割合は、従来例における281pFを中心として「+44%(405pF)」と「−20%(225pF)」との調整範囲に対して調整範囲が広がっているため、例えば、ロードコンデンサ206のキャパシタンスの変化量に対して、出力インピーダンスの変化が小さく、すなわちロードコンデンサ206のキャパシタンス調整つまみの動きに対する出力インピーダンスの調整感度が低くなる。
このため、インピーダンスの整合調整を、上記ロードコンデンサ206などの可変受動素子で構成される整合回路で行う場合、可変受動素子の調整感度が低くなると、負荷(プラズマ処理室CNのインピーダンス)変動に対する整合の安定性が向上する。
【0030】
すなわち、調整感度が低くなると言うことは、キャパシタンス調整つまみの移動量に対して、出力インピーダンスの変化量が小さくなることであり、細かい出力インピーダンスの調整、すなわち出力インピーダンスの微調整が可能となることである。
これにより、整合回路2Aは、インピーダンスZ1が変動し、ロードキャパシタンス206の調整に基づく出力インピーダンスの微調整が可能となるため、調整つまみの移動量に対して、ロードコンデンサ206のキャパシタンスの変化量を小さくすることができ、プラズマ処理室CNのインピーダンスZ1に対するインピーダンス整合において出力インピーダンスの微調整が可能となり、調整つまみを動かすと出力インピーダンスが大きく変化することがなくなり、インピーダンス整合の調整を容易とし、プラズマ放電状態の安定性を増すことができる。
したがって、整合回路2Aは、インピーダンスZ1の変動があったとしても、インピーダンス整合における出力インピーダンスの微調整が可能なため、プラズマ放電状態の再現性を向上させることができ、プラズマ処理室CNにおけるプラズマ空間への安定した放電電力の投入が可能となるので、被処理デバイスに対して均質なプラズマ処理結果を得ることができる。
【0031】
また、上記インピーダンス変換回路2Bは、コンデンサ208及びインダクタ207の数値固定の受動素子から構成されるため、従来例で示した増幅回路に比較して熱ストレスに強く、高い信頼性が得られる。
さらに、上記インピーダンス変換回路2Bは、コンデンサ208及びインダクタ207などの数値固定の受動素子から構成されるため、市販の安価な部品を利用することができ、従来例のように高価な特注部品を使用することなく、プラズマ処理装置の価格を上昇させることがない。
さらに、上記インピーダンス変換回路2Bは、出力インピーダンスを、高周波電源1の出力インピーダンス(同軸ケーブル1Cの特性インピーダンス)と、前記プラズマ処理室のインピーダンスとの間で、かつこのプラズマ処理室のインピーダンス(例えば、インピーダンスZ1)近傍の値に変換する。
これにより、インピーダンス変換回路2Bの出力インピーダンスと、プラズマ処理室CNの負荷インピーダンスとの差を縮小することができ、従来例に比較して微調整を可能とし、インピーダンスZ1が変化した場合に、安定したプラズマ放電状態に対応した整合回路2Aの調整の容易性を向上させることができる。
【0032】
加えて、インピーダンス変換回路2Bは、同軸ケーブル1Cの特性インピーダンスを50Ωから、10Ω近傍へ変換することにより、プラズマ処理室CNの負荷インピーダンスが10Ω以下であるため、ロードコンデンサ206における中心値の値に対して調整範囲の割合を、従来例に比して広げることができ、従来例に比較してロードコンデンサ206の変化量の微調整を可能とし、インピーダンスZ1が変化した場合に、安定したプラズマ放電状態に対応した整合回路2Aの調整の容易性を向上させることができる。
【0033】
以上、本発明の一実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。
【0034】
【発明の効果】
本発明のプラズマ処理装置によれば、受動素子が1のコンデンサと1のコイルを有し、前記コンデンサは可変コンデンサであって、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が、該インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源の出力インピーダンスと、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間で、かつ前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に変換するものであり、
前記高周波電源が同軸ケーブルを介して前記インピーダンス変換手段と整合手段とを備えたマッチングボックスに接続され、前記インピーダンス変換手段が、同軸ケーブルを介することなく前記マッチングボックス内において直接整合回路に接続され、前記整合回路が前記プラズマ処理室のプラズマ励起電極に接続され、前記マッチングボックスが前記プラズマ処理室に接続されるとともに、
前記インピーダンス変換手段による前記高周波電源の出力インピーダンスの変換によって、前記プラズマ処理室側のプロセス条件の変動により行うべき前記整合回路における出力インピーダンス調整時の調整感度が、前記インピーダンス変換手段を設けていない場合の前記整合手段のみでインピーダンス調整する場合の調整感度よりも、低くされてなるため、整合回路は、プラズマ処理装置のチャンバにおけるインピーダンスが変動した場合に、整合回路のキャパシタンスの微調整が可能となるため、キャパシタンス調整つまみの移動量に対して、プラズマ処理装置のチャンバへの出力インピーダンスの変化量を小さくすることができ、プラズマ処理室のインピーダンスに対するインピーダンス整合において出力インピーダンスの微調整が可能となり、調整つまみを動かすとインピーダンスが大きく変化することがなくなり、インピーダンス整合の調整を容易とし、プラズマ放電状態の安定性を増すことができる。
また、本発明のプラズマ処理装置において、インピーダンス変換手段が数値固定の受動素子から構成されると、熱ストレスに強く、高い信頼性が得られ、かつ、市販の安価な部品を利用することができ、従来例のように高価な特注部品を使用することなく、プラズマ処理装置の価格を上昇させることがない。
さらに、本発明のプラズマ処理装置は、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が、該インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源の出力インピーダンスと、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間で、かつ前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に変換することで、インピーダンス変換回路の出力インピーダンスと、プラズマ処理室のインピーダンスとの差を縮小することができ、従来例に比較して微調整を可能とし、インピーダンスを変更した場合に、安定したプラズマ放電状態に対応した整合回路の調整の容易性を向上させることができる。
本発明のプラズマ処理装置の運転方法によれば、高周波電源と、プラズマ処理室と、前記高周波電源及び前記プラズマ処理室の間のインピーダンス整合を行う整合手段を有し、この整合手段と前記高周波電源との間にインピーダンス変換手段が1つまたは複数設けられ、前記インピーダンス変換手段が受動素子で構成され、前記受動素子が1のコンデンサと1のコイルであり、前記コンデンサは可変コンデンサであって、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が、該インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源の出力インピーダンスと、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間で、かつ前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に変換するものであり、
前記高周波電源が同軸ケーブルを介して前記インピーダンス変換手段と整合手段とを備えたマッチングボックスに接続され、前記インピーダンス変換手段が、同軸ケーブルを介することなく前記マッチングボックス内において直接整合回路に接続され、前記整合回路が前記プラズマ処理室のプラズマ励起電極に接続され、前記マッチングボックスが前記プラズマ処理室に接続されるとともに、
前記インピーダンス変換手段による前記高周波電源の出力インピーダンスの変換によって、前記プラズマ処理室側のプロセス条件の変動により行うべき前記整合回路における出力インピーダンス調整時の調整感度が、前記インピーダンス変換手段を設けていない場合の前記整合手段のみでインピーダンス調整する場合の調整感度よりも、低くされてなるプラズマ処理装置を用い、
インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源からの出力インピーダンスと前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間であって、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に前記受動素子により変換し、このインピーダンス変換手段の出力インピーダンスを前記整合手段により調整しながらプラズマ処理装置を運転するので、プラズマ処理装置の運転中にインピーダンスの変動があったとしても、インピーダンス整合の微調整が可能なため、プラズマ放電状態の再現性を向上させることができ、プラズマ処理室におけるプラズマ空間への安定した電力の投入が可能となるので、被処理デバイスに対して均質なプラズマ処理結果を得ることができる。
また、本発明のプラズマ処理装置の運転方法において、受動素子に備えたコンデンサとインダクタによりインピーダンス変換手段の出力インピーダンスを調整し、該出力インピーダンスを整合回路に備えたコンデンサとインダクタにより実数部と虚数部共に調整してプラズマ処理室のチャンバのインピーダンスに整合させるようにして運転することにより、プラズマ処理装置の運転中にインピーダンスの変動があったとしても、インピーダンス整合の微調整が可能なため、プラズマ放電状態の再現性を向上させることができ、プラズマ処理室におけるプラズマ空間への安定した電力の投入が可能となるので、被処理デバイスに対して均質なプラズマ処理結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態によるプラズマ処理装置の概要を示す概念図である。
【図2】 図1におけるマッチングボックス2内の整合回路2Aの構成例を示す概念図である。
【図3】 図2の整合回路2A及びインピーダンス変換回路2Bの各受動素子のパラメータと整合されるインピーダンスZ1の関係を示すスミスチャートである。
【図4】 従来例によるプラズマ処理装置の概要を示す概念図である。
【図5】 図4におけるマッチングボックス2内の整合回路2Cの構成を示す概念図である。
【図6】 図3の整合回路2Cの各受動素子のパラメータと整合されるインピーダンスZ1の関係を示すスミスチャートである。
【符号の説明】
1 高周波電源
1C 同軸ケーブル
2 マッチングボックス
2A 整合回路
2B インピーダンス変換回路
3 給電板
4 プラズマ励起電極
5 シャワープレート
6 空間
7 孔
8 ウェハサセプタ
9 絶縁体
10 チャンバ壁
11 ベローズ
13 シャフト
16 基板
17 ガス導入管
21 シャーシ
60 チャンバ室
204 チューニングインダクタ
205 チューニングコンデンサ
206 ロードコンデンサ
207 インダクタ
208 コンデンサ
CN プラズマ処理室
Claims (7)
- 高周波電源と、プラズマ処理室と、前記高周波電源及び前記プラズマ処理室の間のインピーダンス整合を行う整合手段を有し、この整合手段と前記高周波電源との間にインピーダンス変換手段が1つまたは複数設けられ、前記インピーダンス変換手段が受動素子で構成され、前記受動素子が1のコンデンサと1のコイルを有し、前記コンデンサは可変コンデンサであって、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が、該インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源の出力インピーダンスと、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間で、かつ前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に変換するものであり、
前記高周波電源が同軸ケーブルを介して前記インピーダンス変換手段と整合手段とを備えたマッチングボックスに接続され、前記インピーダンス変換手段が、同軸ケーブルを介することなく前記マッチングボックス内において直接整合回路に接続され、前記整合回路が前記プラズマ処理室のプラズマ励起電極に接続され、前記マッチングボックスが前記プラズマ処理室に接続されるとともに、
前記インピーダンス変換手段による前記高周波電源の出力インピーダンスの変換によって、前記プラズマ処理室側のプロセス条件の変動により行うべき前記整合回路における出力インピーダンス調整時の調整感度が、前記インピーダンス変換手段を設けていない場合の前記整合手段のみでインピーダンス調整する場合の調整感度よりも、低くされてなることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記高周波電源と前記マッチングボックス間に介在する前記同軸ケーブルは、その外部導体が導電体からなる前記マッチングボックスのハウジングに接続され、その内部導体が前記マッチングボックス内の前記インピーダンス変換手段を介して前記整合回路に接続されており、前記インピーダンス変換手段と前記整合回路に設けられているコンデンサが前記マッチングボックスのハウジングに接続され、前記マッチングボックスのハウジングが前記プラズマ処理室を囲む導体からなるシャーシに接続されてなることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記高周波電源の一方の極に前記同軸ケーブルの内部導体と前記インピーダンス変換手段と前記整合回路と前記プラズマ励起電極とが直列接続され、この直列接続経路内のインピーダンス変換手段にインダクタとコンデンサが組み込まれ、同直列経路内の整合回路にインダクタとコンデンサが設けられるとともに、前記高周波電源の他方の極に前記同軸ケーブルの外部導体と前記マッチングボックスのハウジングと前記プラズマ処理室を囲むシャーシが直列接続されてなることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ装置。
- 前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段がインピーダンスを50Ωから10Ω以下へ変換することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のプラズマ処理装置。
- 高周波電源と、プラズマ処理室と、前記高周波電源及び前記プラズマ処理室の間のインピーダンス整合を行う整合手段を有し、この整合手段と前記高周波電源との間にインピーダンス変換手段が1つまたは複数設けられ、前記インピーダンス変換手段が受動素子で構成され、前記受動素子が1のコンデンサと1のコイルを有し、前記コンデンサは可変コンデンサであって、前記1つまたは複数のインピーダンス変換手段が、該インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源の出力インピーダンスと、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間で、かつ前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に変換するものであり、
前記高周波電源が同軸ケーブルを介して前記インピーダンス変換手段と整合手段とを備えたマッチングボックスに接続され、前記インピーダンス変換手段が、同軸ケーブルを介することなく前記マッチングボックス内において直接整合回路に接続され、前記整合回路が前記プラズマ処理室のプラズマ励起電極に接続され、前記マッチングボックスが前記プラズマ処理室に接続されるとともに、
前記インピーダンス変換手段による前記高周波電源の出力インピーダンスの変換することによって、前記プラズマ処理室側のプロセス条件の変動により行うべき前記整合回路における出力インピーダンス調整時の調整感度が、前記インピーダンス変換手段を設けていない場合の前記整合手段のみでインピーダンス調整する場合の調整感度よりも、低くされてなるプラズマ処理装置を用い、
インピーダンス変換手段の出力インピーダンスを、前記高周波電源からの出力インピーダンスと前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンスとの間であって、前記プラズマ処理室のチャンバのインピーダンス近傍の値に前記受動素子により変換し、このインピーダンス変換手段の出力インピーダンスを前記整合手段により調整しながらプラズマ処理装置を運転することを特徴とするプラズマ処理装置の運転方法。 - 前記受動素子に備えたコンデンサとインダクタによりインピーダンス変換手段の出力インピーダンスを調整し、該出力インピーダンスを前記整合回路に備えたコンデンサとインダクタにより実数部と虚数部共に調整してプラズマ処理室のチャンバのインピーダンスに整合させることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置の運転方法。
- 前記高周波電源と前記マッチングボックス間に介在する前記同軸ケーブルは、その外部導体が導電体からなるマッチングボックスのハウジングに接続され、その内部導体が前記マッチングボックス内の前記インピーダンス変換手段を介して前記整合回路に接続されており、前記インピーダンス変換手段と整合回路に設けられているコンデンサが、前記マッチングボックスのハウジングに接続され、前記マッチングボックスのハウジングが、前記プラズマ処理室を囲む導体からなるシャーシに接続されてなるプラズマ装置を用いることを特徴とする請求項5に記載のプラズマ処理装置の運転方法。
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