JP4817923B2 - プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法 - Google Patents

プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4817923B2
JP4817923B2 JP2006090404A JP2006090404A JP4817923B2 JP 4817923 B2 JP4817923 B2 JP 4817923B2 JP 2006090404 A JP2006090404 A JP 2006090404A JP 2006090404 A JP2006090404 A JP 2006090404A JP 4817923 B2 JP4817923 B2 JP 4817923B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antenna
impedance matching
antenna element
basic
auxiliary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006090404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007266374A (ja
Inventor
康成 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Mitsui E&S Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd, Mitsui E&S Holdings Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP2006090404A priority Critical patent/JP4817923B2/ja
Priority to EP07740295A priority patent/EP2001044A4/en
Priority to TW096111104A priority patent/TWI398197B/zh
Priority to KR1020087023390A priority patent/KR101041252B1/ko
Priority to US12/294,531 priority patent/US8098016B2/en
Priority to PCT/JP2007/056857 priority patent/WO2007114247A1/ja
Publication of JP2007266374A publication Critical patent/JP2007266374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4817923B2 publication Critical patent/JP4817923B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H1/00Generating plasma; Handling plasma
    • H05H1/24Generating plasma
    • H05H1/46Generating plasma using applied electromagnetic fields, e.g. high frequency or microwave energy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
    • H01L21/302Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26 to change their surface-physical characteristics or shape, e.g. etching, polishing, cutting
    • H01L21/306Chemical or electrical treatment, e.g. electrolytic etching
    • H01L21/3065Plasma etching; Reactive-ion etching
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32082Radio frequency generated discharge
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/32Gas-filled discharge tubes
    • H01J37/32009Arrangements for generation of plasma specially adapted for examination or treatment of objects, e.g. plasma sources
    • H01J37/32082Radio frequency generated discharge
    • H01J37/32174Circuits specially adapted for controlling the RF discharge
    • H01J37/32183Matching circuits

Description

本発明は、半導体、液晶表示装置、太陽電池等を作製する際に用いるCVD、エッチング又はスパッタリング等の処理に用いられるプラズマ生成装置及びプラズマ生成方法に関する。
プラズマを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)装置をはじめとする半導体製造装置では、プラズマ生成のためにアンテナ素子を用いた電磁波結合型の装置が用いられている。
一方、液晶表示装置やアモルファス型の太陽電池の大型化に伴って、プラズマを用いて各処理を行う半導体製造装置についても、大面積の基板を処理する大型の装置が望まれている。
このような大型の半導体製造装置において使用する高周波信号の周波数は10MHz〜2.5GHzと高いため、アンテナ素子から放射される電磁波の波長が短い。このため、成膜等の処理の均一性に影響を与えるプラズマの密度分布が均一になるように制御することが一層重要となっている。
このような状況下、特許文献1に示すプラズマCVD装置において、大面積プラズマ生成用アンテナを用いることが提案されている。
具体的には、誘電体で表面が覆われた棒状のアンテナ素子を複数個平面状に配置してアレイ化したアレイアンテナを用いて、電磁波の空間分布を一様にして大面積のプラズマ生成に用いるものである。
特開2003−86581号公報
このようなアンテナアレイを構成する複数のアンテナ素子それぞれは、容量や抵抗など、インピーダンス整合状態に影響を与える特性パラメータが、高周波電力を給電した際の反射電力が0%になるよう(インピーダンス整合状態が最良となるよう)設計・作製されている。
しかし、アンテナ素子を構成する棒状の導体や、表面を覆う導体(例えば石英)、インピーダンス整合状態の調整のためのマッチング回路の配線状態など、機械的な製造誤差は、必ずといっていいほど生じるものである。当初の設計に基づいて構成された各アンテナアレイを用いてプラズマを生成しても、このような誤差に起因して、各アンテナ素子のインピーダンス整合状態は、設計値どおり同一とはならない(各アンテナ素子全てで、反射電力が0%にはならない)場合も多い。このため、アンテナ素子それぞれ毎に、インピーダンス整合状態を予め調整する必要がある。このようなインピーダンス整合状態の調整は、アレイアンテナを用いたプラズマ生成装置に限らず、その他の構成のプラズマ生成装置を用いた場合でも必要なことである。
特許文献1に示されるプラズマCVD装置では、アンテナ素子の電磁波の放射によって生成したプラズマの影響を受けて、アレイアンテナの複数のアンテナ素子それぞれが相互に影響し合い、各アンテナ素子の負荷が相互に変化し、各アンテナ素子のインピーダンス整合がそれぞれ変化するといった特徴がある。
例えば、隣接する2つのアンテナ素子である、第1のアンテナ素子および第2のアンテナ素子それぞれについて、交互にインピーダンス整合を調整するとする。まず、第1のアンテナ素子についてインピーダンス整合状態を調整することにより、第1のアンテナ素子からの電力反射が10%から0%に改善されたとする。すると、第1のアンテナ周辺のプラズマ密度は高くなる方向に変化する。この変化は、隣接する第2のアンテナ素子周辺のプラズマインピーダンス(負荷)を変化させる。この場合、第2のアンテナ素子からの電力反射は、例えば、元々0%であったものが10%になるなど、必ず増える方向に変化する。すなわち、第1のアンテナ素子のインピーダンス整合状態を変化(改善)させると、第2のアンテナ素子のインピーダンス整合状態も変化(悪化)する。今度は逆に第2のアンテナ素子のインピーダンス整合状態を変化させて、第2のアンテナ素子からの電力反射を低減させる(例えば、10%から0%へと変化させる)と、当然、第1のアンテナ素子の電力反射が増加する。
従来は、このように、複数のアンテナ素子それぞれのインピーダンス整合状態を、同時に調整することが難しく、各アンテナ素子でのインピーダンス整合状態がばらつくことで、各アンテナ素子からの電磁波の放射が不均一となり、生成されるプラズマの密度分布が一様でなくなることもあった。この結果、生成するプラズマ分布が不均一となり、CVD等による成膜が不均一となるといった問題が生じることもあった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成した複数のアンテナ素子を、平行かつ平面状に配したアレイアンテナを用いてプラズマを生成させる際、プラズマが均一となるように、インピーダンス整合を高精度に、さらに迅速かつ容易に行うことができる、簡易な装置構成のプラズマ生成装置及びそのようなプラズマ生成を実現するプラズマ生成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子が平面状に複数配列されてなるアンテナアレイを用いたプラズマ生成装置であって、
前記アンテナアレイの各アンテナ素子に給電する高周波信号を生成する高周波電源と、
インピーダンス整合のための特性パラメータが可変な基本素子と、前記特性パラメータが可変な補助素子とを備え、前記基本素子の前記特性パラメータと前記補助素子の前記特性パラメータとが合成された合成特性パラメータを変化させることで、各アンテナ素子のインピーダンス整合状態を変化させるインピーダンス整合器と、
各インピーダンス整合器の前記合成特性パラメータの大きさをそれぞれ調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンス整合を行う制御器と、を有し、
前記制御器は、各アンテナ素子毎に前記基本素子の前記特性パラメータが一定に維持されつつ前記補助素子の前記特性パラメータが調整されて、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された調整状態で、各アンテナ素子の前記補助素子の前記特性パラメータを一定に維持しつつ前記基本素子の前記特性パラメータをそれぞれ同期させて調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とするプラズマ生成装置を提供する。
なお、前記制御器は、前記調整状態で、各アンテナ素子の前記基本素子の前記特性パラメータの大きさを、それぞれ同一の大きさだけ増加または減少させて、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することが好ましい。
また、前記調整状態は、各アンテナ素子全ての前記基本素子の前記特性パラメータが、それぞれ同一の大きさに固定されて、各アンテナ素子毎に前記補助素子の前記特性パラメータが調整されることで、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された状態であり、前記制御器は、各アンテナ素子全ての前記基本素子の前記特性パラメータを、それぞれ同一の大きさに調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することが好ましい。
また、前記アンテナ素子毎に設けられた前記インピーダンス整合器それぞれは、前記給電線と接続された第1のパラメータ調整手段と、前記アンテナ素子と接合された第2のパラメータ調整手段とを有して構成され、前記基本素子および前記補助素子は、前記第1のパラメータ調整手段および前記第2のパラメータ調整手段のいずれにも、それぞれ設けられていることが好ましい。
また、前記第1のパラメータ調整手段では、前記基本素子の前記給電線が接続された側と反対側の端子と、前記補助素子の前記給電線が接続された側と反対側の端子はいずれも、各アンテナ素子のインピーダンス整合のために設けられた、接地されたスタブと接続されており、前記第2のパラメータ調整手段では、前記基本素子の前記アンテナ素子が接続された側と反対側の端子と、前記補助素子の前記アンテナ素子が接続された側と反対側の端子とが、いずれも前記スタブと接続されていることが好ましい。
また、前記特性パラメータは、インピーダンス整合のための容量パラメータであり、前記基本素子および前記補助素子は、いずれも前記容量パラメータが可変な容量素子であることが好ましい。また、前記基本素子および前記補助素子は、インダクタンス素子(誘導素子)であっても構わない。
本発明は、また、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子が平面状に複数配列されてなるアンテナアレイと、インピーダンス整合のための特性パラメータが可変な基本素子と、前記特性パラメータが可変な補助素子とを備え、前記基本素子の前記特性パラメータと前記補助素子の前記特性パラメータとが合成された合成特性パラメータを変化させることで、各アンテナ素子のインピーダンス整合状態を変化させるインピーダンス整合器と、を用いてプラズマを生成する際、
各アンテナ素子の前記基本素子の前記特性パラメータがそれぞれ一定に維持されつつ、各アンテナ素子毎に前記補助素子の前記特性パラメータが調整されることで、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された調整状態で、
前記アンテナアレイの各アンテナ素子に高周波信号を給電して前記アンテナ素子から電磁波を放射してプラズマを生成させ、
各アンテナ素子の前記補助素子の前記特性パラメータを一定に維持しつつ、前記基本素子の前記特性パラメータをそれぞれ同期させて調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とするプラズマ生成方法を、併せて提供する。
なお、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合する際、前記調整状態で、各アンテナ素子の前記基本素子の前記特性パラメータの大きさを、それぞれ同一の大きさだけ増加または減少させて、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することが好ましい。
なお、前記プラズマの生成に先がけ、各アンテナ素子全ての前記基本素子の前記特性パラメータを、それぞれ同一の大きさに固定して、この固定状態でプラズマを生成し、高周波電力の反射がそれぞれゼロになるよう、各アンテナ素子毎に前記補助素子の前記特性パラメータを調整し、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された前記調整状態を設定することが好ましい。
本発明は、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子それぞれに、インピーダンス整合のための特性パラメータが可変な基本素子と、同じく特性パラメータが可変な補助素子とを備えるインピーダンス整合器を設けた。そして、各アンテナ素子毎に、基本素子の特性パラメータをそれぞれ固定して補助素子の特性パラメータを調整することで、各アンテナそれぞれのインピーダンス整合を個別に調整した調整状態とし、この調整状態で、基本素子の特性パラメータのみを、各アンテナ素子の全てについて同期させて調整することで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合している。このため、本発明では、補助素子の特性パラメータを調整して、アンテナの加工精度等に起因する、各アンテナ素子毎の特性パラメータのばらつきを補正しておくことができ、その結果、各アンテナ素子の全てについて、基本素子の特性パラメータのみを同期させて調整するだけで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合させることができる。すなわち、本発明では、インピーダンス整合を高精度に、さらに迅速かつ容易に行うことができる。
以下、本発明のプラズマ生成装置及びプラズマ生成方法について詳細に説明する。
図1は、本発明のプラズマ生成装置の一実施形態であるプラズマCVD装置10の構成を説明する概略構成図である。図2は、CVD装置10のアンテナ素子の配置を説明する図である。図2においては、高周波信号を伝送する給電線を図示し、後述するインピーダンス整合を行うための制御器及び制御線は図示されていない。
CVD装置10は、ガラス基板やシリコンウエハ等の処理基板12にプラズマCVDを用いて成膜処理を行う装置である。
CVD装置10は、反応容器14、処理基板12を載置する基板台16、反応容器14の壁面に設けられ、原料ガスを導入する導入口18、反応容器14の壁面に設けられ、減圧のために原料ガス等を排気する排気口20、反応容器14に設けられ、原料ガスを反応室に放出するガス放射板24、反応容器14内に設けられた複数のアンテナ素子22、反応容器14の外側に設けられるインピーダンス整合器40、アンテナ素子22に給電する高周波電源28、高周波電源28及びインピーダンス整合器26を制御する制御器30、アンテナ素子22に給電される高周波信号の電流及び電圧を検出する第1電流・電圧センサ32、インピーダンス整合器26を個別に調整するために電流及び電圧を検出する第2電流・電圧センサ34、第1電流・電圧センサ32と第2電流・電圧センサ34との間に設けられる分配器33を有する。
反応容器14は、金属製の容器であり、反応容器14の壁面は接地されている。
基板台16は、処理基板12がアンテナ素子22に対向するように、処理基板12を載置する台であり、基板台12の内部には処理基板12を加熱する図示されない発熱体が設けられ、さらに接地された図示されない電極板が設けられている。この電極板はバイアス電源に接続されて、バイアス電圧が印加されてもよい。
導入口18は、反応容器14の上面側に設けられ、原料ガスを供給する供給管19と接続されている。供給管19は、図示されない原料ガス源と接続されている。導入口18から供給される原料ガスは、成膜の種類によって変わるが、例えば、低温ポリシリコンTFT液晶の場合、シリコン膜の作製に際してはシランガスが、またゲート絶縁膜の作製に際してはTEOSが好適に用いられる。
反応容器14の上側には、原料ガス分散室23が、ガス放射板24によって下側の反応室25と仕切られて構成される。
ガス放射板24は、導電性材料(例えば、アルマイト処理されたアルミニウムなど)からなる板状部材に0.5mm程度の貫通穴が複数あけられ、原料ガスが下側の反応室25に一定の流速で放射するようになっている。なお、ガス放射板24は、セラミック材で構成されてもよいし、CVDにより成膜された板状部材であってもよく、この場合、ガス放射板24には金属膜が形成されており接地されている。
排気口20は、反応容器14内を所定の圧力に減圧した原料ガスの雰囲気とするために、図示されない真空ポンプと接続した排気管21に接続されている。
ガス放射板24下側の反応室25の上側部分には、ガス放射板24に対向するように、アレイ状に設けられた複数のアンテナ素子22が設けられている。
複数のアンテナ素子22は、図2に示すように、互いに平行にかつ平面状に配置されて、モノポールアンテナからなるアレイアンテナを形成する。このアレイアンテナは、ガス放射板24及び基板台16に載置される処理基板12に対して平行に設けられる。
モノポールアンテナであるアンテナ素子22は、図2に示すように隣接するアンテナ素子22と互いに逆方向に反応容器14内の壁面から突出しており、給電方向が逆向きとなっている。これらのアンテナ素子22は、それぞれマッチングボックスであるインピーダンス整合器40と接続されている。
各アンテナ素子22は、電気伝導率の高い導体からなる棒状(パイプであってもよい)を成し、使用する高周波の波長の(2n+1)/4倍(nは0または正の整数である)の長さをモノポールアンテナであるアンテナ素子の放射長さとする。各アンテナ素子22の表面は、石英チューブ等の誘電体で被覆されている。棒状の導体を誘電体で被覆することで、アンテナ素子22としての容量とインダクタンスが調整されており、これにより、アンテナ素子22の突出方向に沿って高周波電流を効率よく伝播させることができ、電磁波を効率よく放射させることができる。
このように誘電体で覆われたアンテナ素子22は、反応容器14の内壁に開けた開口に電気的に絶縁して取り付けられており、アンテナ素子22の高周波電流供給端の側が、インピーダンス整合器40に接続されている。
アンテナ素子22は、ガス放射板24の近傍に設けられるので、アンテナ素子22から放射される電磁波は、隣接するアンテナ素子22間で電磁波が相互に影響を及ぼし合うことなく、ガス放射板24の接地されている金属膜の作用によって鏡像関係に形成される電磁波と作用して、アンテナ素子毎に所定の電磁波を形成する。さらに、アレイアンテナを構成するアンテナ素子22は、隣接するアンテナ素子22と給電方向が逆向きとなっているので、反応室25において電磁波は均一に形成される。
インピーダンス整合器40は、給電線27と接続された第1の容量調整手段42と、アンテナ素子22と接合された第2の容量調整手段44とを有して構成されている。第1の容量調整手段42は、第1基本素子52a、第1補助素子52b、第1基本モータ62a、第1補助モータ62bとを有して構成されている。また、第2の容量調整手段44は、第2基本素子54a、第2補助素子54b、第2基本モータ64a、第2補助モータ64bとを有して構成されている。インピーダンス整合器40には、アンテナ素子のインピーダンス整合のためのスタブ69が設けられている。インピーダンス整合器40の筐体は、接地された反応容器14と接続(電気的に接続)している。スタブ69は、このインピーダンス整合器40の筐体と接続して接地されている。
第1の容量調整手段42に備えられた、第1基本素子52aおよび第1補助素子52bは、いずれも一方の側が給電線27と接続され、他方の側はお互いスタブ69と接続されて接地している。第1基本素子52aおよび第1補助素子52bは、いずれも、容量素子を構成する電極間が可変に構成され、容量(特性パラメータ)が自在に調整できるようになっている。この容量の調整は、電極を移動させる第1基本モータ62aおよび第1補助モータ62bそれぞれによって行なわれる。第1の容量調整手段42では、第1基本モータ62aおよび第1補助モータ62bそれぞれによって、第1基本素子52aおよび第1補助素子52bの容量がそれぞれ個別に調整されて、第1本素子52aと第1補助素子52bの合成容量が調整される。以降、第1基本素子52aと第1補助素子52bの合成容量のことを、給電線側合成容量という。
同様に、第2の容量調整手段44に備えられた、第2基本素子54aおよび第1補助素子54bは、いずれも一方の側がアンテナ素子22(の導体)と接続され、他方の側はお互いスタブ69と接続されて接地している。第2基本素子54aおよび第2補助素子54bは、いずれも、容量素子を構成する電極間が可変に構成され、容量(特性パラメータ)が自在に調整できるようになっている。この容量の調整は、電極を移動させる第2基本モータ64aおよび第2補助モータ64bそれぞれによって行なわれる。第2の容量調整手段44では、第2基本モータ64aおよび第2補助モータ64bそれぞれによって、第2基本素子54aおよび第2補助素子54bの容量がそれぞれ個別に調整されて、第2基本素子54aと第2補助素子54bの合成容量が調整される。以降、第2本素子54aと第2補助素子54bの合成容量のことを、アンテナ素子側合成容量という。
なお、スタブ69は、いわゆるスタブ整合(stub matching)のための公知のスタブであり、アンテナ素子22に接続してアンテナ素子22のインピーダンス整合に寄与する、アンテナ素子22を含んだ高周波電流の伝送線路の短い端部である。スタブ69は、使用する高周波の波長λの1/4λの約30%の長さ(波長λの7.5%前後の長さ)となっており、インピーダンス整合器40の筐体と接続されて接地している。
上記給電線側合成容量の調整、およびアンテナ線側合成容量の調整は、プラズマの生成中にアンテナ素子22の負荷の変化によって生じるインピーダンスの不整合を是正するために行なわれる。後述するように、プラズマによって基板を処理するに先がけて(実際のプロセスに先がけて)、各アンテナ素子毎のインピーダンス不整合を是正する(インピーダンス整合状態を調整する)際は、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量は固定したまま、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bの容量をそれぞれ個別に調整することで、給電線側合成容量およびアンテナ線側合成容量を調整する(調整状態とする)。そして、実際に、プラズマによって基板を処理する際(実際のプロセスの際)は、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bの容量は、この調整状態から変化させず、各アンテナ素子の第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量を、各アンテナ素子22全てについて同期させて調整することで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合する。
高周波電源28は、図示されない高周波発振回路及び増幅器により構成され、制御器30からの信号に応じて、発振周波数が可変となるように構成されている。
制御器30は、後述する第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の検知信号に応じて、高周波電源28の発振周波数の変更及びインピーダンス整合器26の調整を行う制御部分である。高周波発信回路の発振周波数は、基板に対して行なうプロセスの違いに応じて変更することができる。また、後述する各種インピーダンスの整合動作においては、インピーダンス整合状態を微調整するために、高周波発信回路の発振周波数を微調整してもよい。なお、発振周波数の変更や微調整の必要がないプロセスに用いる場合など、高周波電源28の発信周波数は、可変でなくともよい。
第1電流・電圧センサ32は、高周波電源28からの高周波信号がアンテナ素子22にインピーダンスの整合された状態で給電されているか否かを検知するために、高周波電源28の出力端近傍で電流及び電圧を検知する部分である。第1電流・電圧センサ32は、分配器33を介してインピーダンス整合器40と接続されている。第2電流・電圧センサ34は、各インピーダンス整合器40の入力端近傍に個別に設けられ、各インピーダンス整合器40の調整を行うために、電流及び電圧を検知する部分である。インピーダンス整合がなされていない場合、給電線27とアンテナ素子22の接続部分で高周波信号の反射波が発生し、これによって電流と電圧間に位相差が生じる。このため、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34において電流、電圧を検知することで、各アンテナ素子毎に、インピーダンス整合の状態か、不整合の状態かを検知することができる。第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の検知信号は、制御器30に供給される。
制御器30は、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34からの検知信号に基づいて、各アンテナ素子毎に、インピーダンス整合の状態か否かを判断し、判断の結果に応じて、インピーダンス整合器40における容量の調整動作を制御する制御信号を生成して、第1基本モータ62a、第1補助モータ62b、第2基本モータ64a、および第2補助モータ64bに供給する部分である。制御器30は、実際のプロセスに先がけて、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合状態を調整する際は、第1補助モータ62bおよび第2補助モータ64bに制御信号を個別に供給して、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bの容量をそれぞれ個別に調整し、給電線側合成容量およびアンテナ線側合成容量を調整する。
そして、実際のプロセスの際は、各アンテナ素子22の第1基本モータ62aそれぞれについて同時に、各アンテナ素子の第1基本モータ62aをそれぞれ同一量だけ駆動して、各アンテナ素子の第1基本素子52aの容量をそれぞれ同一量だけ変化させる制御信号を送る。また、同時に、各アンテナ素子22の第2基本モータ64aそれぞれについても、各アンテナ素子22の第2基本モータ64aをそれぞれ同一量だけ駆動して、各アンテナ素子の第2基本素子64aの容量をそれぞれ同一量だけ変化させる制御信号を送る。これにより、各アンテナ素子の第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量を、各アンテナ素子22全てについて同期させて調整することで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合させる。
なお、本実施形態では、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の双方を設けた構成であるが、本発明では、いずれか一方の電流・電圧センサを設ければよい。しかし、より正確な制御を行うには、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の双方を設けた構成とすることが好ましい。
このようなCVD装置10では、反応容器14内に導入口18から原料ガスを送り込み、一方、排出口20に接続した図示されない真空ポンプを作動させて通常1Pa〜数100Pa程度の真空雰囲気を反応容器14内につくる。この状態でアンテナ素子22に高周波信号を給電することで、アンテナ素子22の周囲に電磁波が放射される。これにより、反応容器14内でプラズマが発生するとともに、ガス放射板24から放射された原料ガスが励起されてラジカルをつくる。その際、発生したプラズマは導電性を有するので、アンテナ素子22から放射された電磁波はプラズマで反射され易い。このため、電磁波はアンテナ素子22周辺の局部領域に局在化する。
これにより、プラズマはアンテナ素子22の近傍に局在化して形成される。
このとき、電磁波の放射するアンテナ素子22の周辺には、局在化したプラズマが発生しているので、アンテナ素子22の負荷も変化する。このため、それぞれのアンテナ素子等の製造誤差等にも起因して、アンテナ素子22は、インピーダンス整合の状態から不整合の状態に変化し、高周波電源28から供給される高周波信号の、アンテナ素子22との接続部分における反射率は高くなり、給電が十分に行われなくなる。その際、各アンテナ素子22の負荷変動も異なるため、各アンテナ素子22における不整合の状態も異なる。このため、アンテナ素子22から放射される電磁波も分布を持ち、その結果、発生するプラズマの密度分布も空間で変動することとなる。
このようなプラズマの密度分布の空間変動は、処理基板12の成膜処理等にとって好ましくない。このため、各アンテナ素子22からの電磁波の放射が一定になり、均一なプラズマが生成されるように、各アンテナ素子22毎にインピーダンス整合が行われている必要がある。ここで、上述のような製造誤差等起因した特性パラメータの誤差成分の、各アンテナ素子毎の違いは、特性パラメータの実際の設計値の大きさに比べて小さいものである。各アンテナ素子毎に、このような誤差成分の違いを解消しておけば、各アンテナ素子は設計値どおりの特性パラメータを有することになる。この状態では、各アンテナ素子に共通して給電する高周波電圧の周波数や、各アンテナ素子における、誤差成分以外の特性パラメータの成分を調整するだけで、各アンテナ素子22の負荷変動も極端に少なくなり、各アンテナ素子22における不整合の状態も極端に小さくなる。
本発明は、このような点に本願発明者が着目してなされたものであり、製造誤差等起因した特性パラメータの誤差成分を解消した状態で、各アンテナ素子の基本的な特性パラメータ成分のみを、全てのアンテナについて同期して調整することを特徴とする。以下、装置10を用いて行なう本発明のプラズマ生成方法の一例について述べる。
図3は、CVD装置10を用いて行なわれる、本発明のプラズマ生成方法の一例のフローチャート図である。まず、反応容器14内でプラズマが発生し、プラズマがアンテナ素子22の近傍に局在化して形成された状態で、各アンテナ素子22の調整状態を確認する(ステップS102)。具体的には、各アンテナ素子22それぞれについて、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34で検知された電流、電圧の情報が検知信号として制御器30に供給され、制御器30において、全てのアンテナ素子22について、供給される高周波信号の電流と電圧の位相差が所定の条件を満たしているか(例えば、ゼロとなっているか)判断される(ステップS106)。
ステップS106における判定がNOの場合、すなわち、複数のアンテナ素子22のいずれかにおいて、インピーダンスの不整合が認められた場合、各アンテナ素子22それぞれについて、インピーダンス整合が行なわれる(ステップS108)。
図4は、ステップS108における、各アンテナ素子22それぞれのインピーダンス整合について、さらに詳細に示すフローチャート図である。まず、各アンテナ素子に設けられたインピーダンス整合器40それぞれついて、第1の容量調整手段42の第1基本素子52aおよび、第2の容量調整手段44の第2基本素子54aの容量が設定される(ステップS202)。このとき設定される容量としては、例えば、与えられる高周波電圧の周波数に応じて予め設定されている容量(設計値の容量)を設定しておくのが好ましい。なお、これに限らず、例えば、各アンテナ素子22毎に、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aのみの容量を個別に変更して、各アンテナ素子22毎にインピーダンス整合を行うことで、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aそれぞれの容量を設定してもよい。この場合、各アンテナ素子22毎に、インピーダンス整合が最も良好となった(高周波信号の電流と電圧の位相差が、最もゼロに近づいた)際の、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aそれぞれの容量を設定してもよい。
そして、各アンテナ素子22毎の、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量が一定の値に設定されている状態で、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量は固定したまま、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bの容量をそれぞれ個別に調整することで、給電線側合成容量およびアンテナ線側合成容量を調整して、各アンテナ素子22それぞれについて、インピーダンス整合を行なう。
アンテナ素子22のインピーダンス整合は、具体的には、供給される高周波信号の電流と電圧の位相差がゼロとなり、かつアンテナ素子22のインピーダンスと給電線27のインピーダンス(例えば50オーム)が、第1の容量調整手段42、第2の容量調整手段44を介して一致するように、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bの容量をそれぞれ個別に調整する。このような調整では、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34で検知された電流、電圧の情報が検知信号として制御器30に供給される。制御器30では、検知信号に基づいて、給電線側合成容量やアンテナ線側合成容量が設定され、第1補助モータ62bおよび第2補助モータ64bを制御する制御信号が生成される。こうして、制御信号が第1補助モータ62bおよび第2補助モータ64bに供給されて、アンテナ素子22と信号線27との間のインピーダンス整合が行われる。
このような、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bをそれぞれ個別に調整して行なうインピーダンス整合は、アレイアンテナを構成する全てのアンテナ素子22について実行されるまで繰り返される(ステップS206〜ステップS208〜ステップS204)。全てのアンテナ素子22について、インピーダンス整合状態が調整されると、ステップS102の調整状態の確認が行なわれる。この場合、ステップS106の確認はOKとなり、アンテナアレイ全体のインピーダンス整合が行なわれる(ステップS110)。
ステップS110では、各アンテナ素子の第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量を、各アンテナ素子22全てについて同期させて調整することで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合する。アンテナアレイ全体のインピーダンス整合は、具体的には、供給される高周波信号の反射電力が各アンテナ素子22でゼロとなり、結果、アンテナアレイ全体に供給される高周波信号の反射電力がゼロとなるように、各アンテナ素子の第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量を、各アンテナ素子22全てについて同期させて調整する。
このような調整では、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34で検知された電流、電圧の情報が検知信号として制御器30に供給される。制御器30では、検知信号に基づいて、各アンテナ素子の第1基本モータ62aをそれぞれ同一量だけ駆動して、各アンテナ素子の第1基本素子52aの容量をそれぞれ同一量だけ変化させる制御信号を送る。また、同時に、各アンテナ素子22の第2基本モータ64aそれぞれについても、各アンテナ素子22の第2基本モータ64aをそれぞれ同一量だけ駆動して、各アンテナ素子の第2基本素子64aの容量をそれぞれ同一量だけ変化させる制御信号を送る。これにより、各アンテナ素子の第1基本素子52aおよび第2基本素子54aの容量を、各アンテナ素子22全てについて同期させて調整することで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合させる。このような、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aを同期させて調整するインピーダンス整合は、アンテナアレイ全体のインピーダンスが整合されるまで、繰り返される。
このように、本発明では、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bをそれぞれ個別に調整し、製造誤差等に起因した特性パラメータの誤差成分の、各アンテナ素子毎の違いを解消しておくことができる。その結果、各アンテナ素子の全てについて、第1基本素子52aおよび第2基本素子54aのみを、同期させて調整するだけで、アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合させることができる。すなわち、本発明では、インピーダンス整合を高精度に、さらに迅速かつ容易に行うことができる。
図5(a)は、図1に示すCVD装置10のインピーダンス整合器40における、第1の容量調整手段42および第2の容量調整手段44と、第1基本素子52aおよび第1補助素子52b、第2基本素子54aおよび第2補助素子54b、の接続関係を示す図である。図5(b)および図6(a)および(b)は、各手段および素子の接続関係の他の例を示す図である。第1の容量調整手段42および第2の容量調整手段44は、図5(a)および(b)に示す例のように、並列に接続されるのみでなく、図6(a)および(b)に示す例のように、直列に接続されていてもよい。また、第1の容量調整手段42の第1基本素子52aと第1補助素子52b、および第2の容量調整手段44の第2基本素子54aと第2補助素子54bそれぞれも、図5(a)および図6(a)に示す例のように、それぞれ並列に接続されるのみでなく、図5(b)および図6(b)に示す例のように、それぞれ直列に接続されていてもよい。いずれの場合においても、各素子の容量を制御することにより、アンテナ素子22と信号線27のインピーダンス整合を行うことができる。
なお、本実施形態では、アンテナ素子22のインピーダンス整合のために容量素子(キャパシタ)を用いたが、誘導素子(インダクタ)を用いて、インダクタンス(特性パラメータ)を制御してもよい。
また、第1補助素子52bおよび第2補助素子54bの容量をそれぞれ個別に調整することで、各アンテナ素子22それぞれについてインピーダンス整合を行なう際、各アンテナ素子22の1本1本に個別に高周波電力を供給して、各アンテナ1つずつ同じ条件(圧力、ガス種、ガス流量、RF電力、RFの周波数等)でプラズマを放電させながら、アンテナ素子22それぞれについてインピーダンスの整合を行なってもよい。ただし、実際のプロセスにおいて、なるべく高精度にインピーダンス整合された状態に設定する場合は、上記実施形態のように、複数のアンテナ素子32で構成されたアンテナアレイ全体に高周波電力を供給した状態で、各アンテナ素子毎にインピーダンス整合を行なうことが好ましい。この際、圧力が比較的高い状態(例えば130Pa)でプラズマを生成し、プラズマがよりアンテナに局在化して、アンテナ間の干渉が比較的小さい状態で調整を行なうことが好ましい。
また、上記実施形態では、容量素子のみの容量を制御したが、本発明においては、インピーダンス整合を正確に行うための、容量素子の容量に加えて高周波信号の周波数を微調整してもよい。
以上、本発明のプラズマ生成装置及びプラズマ生成方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。例えば、本発明のプラズマ生成装置は、CVD装置の他にエッチング装置にも好適に用いることができる。
本発明のプラズマ反応処理装置の一実施形態であるプラズマCVD装置の構成を説明する概略断面図である。 図1に示すCVD装置におけるアンテナ素子の配置について説明する概略上面図である。 図1に示すCVD装置を用いて行なわれる、本発明のプラズマ生成方法の一例のフローチャート図である。 図1に示すCVD装置において行なわれる、各アンテナ素子それぞれのインピーダンス整合について、さらに詳細に示すフローチャート図である。 図1に示すCVD装置における、第1の容量調整手段および第2の容量調整手段との接続関係、第1基本素子および第1補助素、第2基本素子および第2補助素子の接続関係の一例を示す図である。 図1に示すCVD装置における、第1の容量調整手段および第2の容量調整手段との接続関係、第1基本素子および第1補助素、第2基本素子および第2補助素子の接続関係の他の例を示す図である。
符号の説明
10 CVD装置
12 処理基板
14 反応容器
16 基板台
18 導入口
19 供給管
20 排気口
22 アンテナ素子
23 原料ガス分散室
24 ガス放射板
25 反応室
26 インピーダンス整合器
27 給電線
28 高周波電源
30 制御器
32 第1電流・電圧センサ
34 第2電流・電圧センサ
40 インピーダンス整合器
42 第1の容量調整手段
44 第2の容量調整手段
52a 第1基本素子
52b 第1補助素子
54a 第2基本素子
54b 第2補助素子
62a 第1基本モータ
62b 第1補助モータ
64a 第2基本モータ
64b 第2補助モータ

Claims (9)

  1. 誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子が平面状に複数配列されてなるアンテナアレイを用いたプラズマ生成装置であって、
    前記アンテナアレイの各アンテナ素子に給電する高周波信号を生成する高周波電源と、
    インピーダンス整合のための特性パラメータが可変な基本素子と、前記特性パラメータが可変な補助素子とを備え、前記基本素子の前記特性パラメータと前記補助素子の前記特性パラメータとが合成された合成特性パラメータを変化させることで、各アンテナ素子のインピーダンス整合状態を変化させるインピーダンス整合器と、
    各インピーダンス整合器の前記合成特性パラメータの大きさをそれぞれ調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンス整合を行う制御器と、を有し、
    前記制御器は、各アンテナ素子毎に前記基本素子の前記特性パラメータが一定に維持されつつ前記補助素子の前記特性パラメータが調整されて、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された調整状態で、各アンテナ素子の前記補助素子の前記特性パラメータを一定に維持しつつ前記基本素子の前記特性パラメータをそれぞれ同期させて調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とするプラズマ生成装置。
  2. 前記制御器は、前記調整状態で、各アンテナ素子の前記基本素子の前記特性パラメータの大きさを、それぞれ同一の大きさだけ増加または減少させて、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とする請求項1記載のプラズマ生成装置。
  3. 前記調整状態は、各アンテナ素子全ての前記基本素子の前記特性パラメータが、それぞれ同一の大きさに固定されて、各アンテナ素子毎に前記補助素子の前記特性パラメータが調整されることで、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された状態であり、
    前記制御器は、各アンテナ素子全ての前記基本素子の前記特性パラメータを、それぞれ同一の大きさに調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とする請求項1または2記載のプラズマ生成装置。
  4. 前記アンテナ素子毎に設けられた前記インピーダンス整合器それぞれは、前記給電線と接続された第1のパラメータ調整手段と、前記アンテナ素子と接合された第2のパラメータ調整手段とを有して構成され、
    前記基本素子および前記補助素子は、前記第1のパラメータ調整手段および前記第2のパラメータ調整手段のいずれにも、それぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプラズマ生成装置。
  5. 前記第1のパラメータ調整手段では、前記基本素子の前記給電線が接続された側と反対側の端子と、前記補助素子の前記給電線が接続された側と反対側の端子はいずれも、各アンテナ素子のインピーダンス整合のために設けられた、接地されたスタブと接続されており、
    前記第2のパラメータ調整手段では、前記基本素子の前記アンテナ素子が接続された側と反対側の端子と、前記補助素子の前記アンテナ素子が接続された側と反対側の端子とが、いずれも前記スタブと接続されていることを特徴とする請求項4記載のプラズマ生成装置。
  6. 前記特性パラメータは、インピーダンス整合のための容量パラメータであり、
    前記基本素子および前記補助素子は、いずれも前記容量パラメータが可変な容量素子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプラズマ生成装置。
  7. 誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成したアンテナ素子が平面状に複数配列されてなるアンテナアレイと、インピーダンス整合のための特性パラメータが可変な基本素子と、前記特性パラメータが可変な補助素子とを備え、前記基本素子の前記特性パラメータと前記補助素子の前記特性パラメータとが合成された合成特性パラメータを変化させることで、各アンテナ素子のインピーダンス整合状態を変化させるインピーダンス整合器と、を用いてプラズマを生成する際、
    各アンテナ素子の前記基本素子の前記特性パラメータがそれぞれ一定に維持されつつ、各アンテナ素子毎に前記補助素子の前記特性パラメータが調整されることで、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された調整状態で、
    前記アンテナアレイの各アンテナ素子に高周波信号を給電して前記アンテナ素子から電磁波を放射してプラズマを生成させ、
    各アンテナ素子の前記補助素子の前記特性パラメータを一定に維持しつつ、前記基本素子の前記特性パラメータをそれぞれ同期させて調整することで、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とするプラズマ生成方法。
  8. 前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合する際、前記調整状態で、各アンテナ素子の前記基本素子の前記特性パラメータの大きさを、それぞれ同一の大きさだけ増加または減少させて、前記アンテナアレイ全体のインピーダンスを整合することを特徴とする請求項7記載のプラズマ生成方法。
  9. 前記プラズマの生成に先がけ、各アンテナ素子全ての前記基本素子の前記特性パラメータを、それぞれ同一の大きさに固定して、この固定状態でプラズマを生成し、高周波電力の反射がそれぞれゼロになるよう、各アンテナ素子毎に前記補助素子の前記特性パラメータを調整し、各アンテナ素子毎のインピーダンス整合が調整された前記調整状態を設定することを特徴とする請求項7または8記載のプラズマ生成方法。
JP2006090404A 2006-03-29 2006-03-29 プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法 Expired - Fee Related JP4817923B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006090404A JP4817923B2 (ja) 2006-03-29 2006-03-29 プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法
EP07740295A EP2001044A4 (en) 2006-03-29 2007-03-29 PLASMA GENERATION DEVICE AND METHOD FOR PLASMA PROCESSING
TW096111104A TWI398197B (zh) 2006-03-29 2007-03-29 電漿生成裝置及電漿生成方法
KR1020087023390A KR101041252B1 (ko) 2006-03-29 2007-03-29 플라즈마 생성 장치 및 플라즈마 생성 방법
US12/294,531 US8098016B2 (en) 2006-03-29 2007-03-29 Plasma generating apparatus and plasma generating method
PCT/JP2007/056857 WO2007114247A1 (ja) 2006-03-29 2007-03-29 プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006090404A JP4817923B2 (ja) 2006-03-29 2006-03-29 プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007266374A JP2007266374A (ja) 2007-10-11
JP4817923B2 true JP4817923B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=38563515

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006090404A Expired - Fee Related JP4817923B2 (ja) 2006-03-29 2006-03-29 プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8098016B2 (ja)
EP (1) EP2001044A4 (ja)
JP (1) JP4817923B2 (ja)
KR (1) KR101041252B1 (ja)
TW (1) TWI398197B (ja)
WO (1) WO2007114247A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5011139B2 (ja) * 2008-01-28 2012-08-29 株式会社アルバック 真空装置
JP5052537B2 (ja) * 2009-01-27 2012-10-17 三井造船株式会社 プラズマ生成装置およびプラズマ生成方法
TWI455172B (zh) 2010-12-30 2014-10-01 Semes Co Ltd 基板處理設備、電漿阻抗匹配裝置及可變電容器
US8643275B2 (en) * 2011-11-08 2014-02-04 University Of Utah Research Foundation Micro-plasma field effect transistors
US9269521B2 (en) 2011-11-08 2016-02-23 University Of Utah Research Foundation Micro-plasma field effect transistors
TWI488546B (zh) * 2012-02-23 2015-06-11 Shinkawa Kk A plasma generating device and a plasma reactor
JP2015022940A (ja) * 2013-07-19 2015-02-02 東京エレクトロン株式会社 プラズマ処理装置、異常発振判断方法及び高周波発生器
JP6244014B2 (ja) * 2014-03-31 2017-12-06 株式会社日立国際電気 電源装置及びインピーダンス整合方法
KR102024185B1 (ko) * 2018-01-11 2019-09-23 (주)이큐글로벌 소스 매처
JP7061264B2 (ja) * 2018-03-20 2022-04-28 日新電機株式会社 プラズマ制御システム及びプラズマ制御システム用プログラム
JP7135529B2 (ja) * 2018-07-19 2022-09-13 日新電機株式会社 プラズマ処理装置
JP7298320B2 (ja) * 2019-06-11 2023-06-27 日新電機株式会社 プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム
JP7352068B2 (ja) * 2019-07-12 2023-09-28 日新電機株式会社 プラズマ制御システム

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05152097A (ja) * 1991-11-28 1993-06-18 Nippon Scient Kk プラズマエツチング装置における電源マツチング回路
US6270617B1 (en) * 1995-02-15 2001-08-07 Applied Materials, Inc. RF plasma reactor with hybrid conductor and multi-radius dome ceiling
US6252354B1 (en) * 1996-11-04 2001-06-26 Applied Materials, Inc. RF tuning method for an RF plasma reactor using frequency servoing and power, voltage, current or DI/DT control
TW403959B (en) * 1996-11-27 2000-09-01 Hitachi Ltd Plasma treatment device
JP3501668B2 (ja) * 1997-12-10 2004-03-02 キヤノン株式会社 プラズマcvd方法及びプラズマcvd装置
US6388382B1 (en) * 1999-03-09 2002-05-14 Hitachi, Ltd. Plasma processing apparatus and method
JP2001257097A (ja) * 2000-03-09 2001-09-21 Toshiba Corp プラズマ発生装置
JP4564213B2 (ja) * 2001-09-14 2010-10-20 三井造船株式会社 プラズマ生成用アンテナ及びcvd装置
TW200300649A (en) 2001-11-27 2003-06-01 Alps Electric Co Ltd Plasma processing apparatus, its driving method, matching circuit design system, and plasma processing method
JP4255686B2 (ja) * 2001-11-27 2009-04-15 アルプス電気株式会社 プラズマ処理装置及びその駆動方法並びにプラズマ処理方法
JP3872741B2 (ja) * 2002-10-01 2007-01-24 三菱重工業株式会社 プラズマ化学蒸着装置
JP4452061B2 (ja) * 2003-11-14 2010-04-21 三井造船株式会社 プラズマ発生装置用アンテナの整合方法及びプラズマ発生装置
JP4088616B2 (ja) * 2004-08-30 2008-05-21 三菱重工業株式会社 プラズマcvd装置、基板処理システム、及び製膜・セルフクリーニング方法
JP2006278862A (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd プラズマ加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2007114247A1 (ja) 2007-10-11
EP2001044A4 (en) 2010-09-29
US20100236917A1 (en) 2010-09-23
JP2007266374A (ja) 2007-10-11
US8098016B2 (en) 2012-01-17
EP2001044A2 (en) 2008-12-10
KR101041252B1 (ko) 2011-06-14
EP2001044A9 (en) 2009-04-08
KR20080106296A (ko) 2008-12-04
TW200840427A (en) 2008-10-01
TWI398197B (zh) 2013-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4817923B2 (ja) プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法
JP4324205B2 (ja) プラズマ生成装置およびプラズマ成膜装置
JP6890459B2 (ja) プラズマ処理装置及び制御方法
JP4554380B2 (ja) プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法
JP2005285564A (ja) プラズマ処理装置
US20120000888A1 (en) Methods and apparatus for radio frequency (rf) plasma processing
CN103227089A (zh) 微波放射机构和表面波等离子体处理装置
KR102347373B1 (ko) 기판 프로세싱 방법 및 장치
CN108735568B (zh) 等离子体处理装置和控制方法
JP4178775B2 (ja) プラズマリアクター
KR100508738B1 (ko) 플라즈마 처리장치
JP4452061B2 (ja) プラズマ発生装置用アンテナの整合方法及びプラズマ発生装置
US20170347441A1 (en) Dynamic control band for rf plasma current ratio control
KR101666933B1 (ko) 유도 결합 플라즈마 처리 장치의 안테나
JP5713354B2 (ja) プラズマ発生装置
JP2005142486A (ja) 整合器
JP7318114B2 (ja) プラズマ安定性を改善するための同調方法
JP2003249400A (ja) プラズマ処理装置
JP7253985B2 (ja) マイクロ波供給機構、プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP2006278862A (ja) プラズマ加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080402

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080916

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081003

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081003

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110830

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140909

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees