JP7298320B2 - プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム - Google Patents

プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP7298320B2
JP7298320B2 JP2019109078A JP2019109078A JP7298320B2 JP 7298320 B2 JP7298320 B2 JP 7298320B2 JP 2019109078 A JP2019109078 A JP 2019109078A JP 2019109078 A JP2019109078 A JP 2019109078A JP 7298320 B2 JP7298320 B2 JP 7298320B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
antenna
side end
antennas
impedance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019109078A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020202113A (ja
Inventor
敏彦 酒井
将喜 藤原
翼 岩苔
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP2019109078A priority Critical patent/JP7298320B2/ja
Publication of JP2020202113A publication Critical patent/JP2020202113A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7298320B2 publication Critical patent/JP7298320B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、高周波電流が流されて誘導結合型のプラズマを発生させるためのアンテナを備えたプラズマ処理装置、このプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラムに関するものである。
この種のプラズマ処理装置としては、特許文献1に示すように、複数本のアンテナを真空容器内の基板の四方に配置して、これらのアンテナに高周波電流を流すことで誘導結合型のプラズマ(略称ICP)を発生させて基板をプラズマ処理するように構成されたものがある。
より詳細に説明すると、このプラズマ処理装置は、複数のアンテナそれぞれに接続された可変インピーダンス素子と、複数のアンテナそれぞれの給電側に設けられたピックアップコイル又はキャパシタとをさらに備えている。そして、ピックアップコイル又はキャパシタからの出力値に基づいて可変インピーダンス素子のインピーダンス値をフィードバック制御することで、それぞれのアンテナの周囲に発生するプラズマの密度を所定範囲内に制御して、真空容器に発生させるプラズマ密度の空間的な均一化を図っている。
ところが、基板が大型なものになると、特許文献1のプラズマ処理装置に用いられているような比較的短尺なアンテナを基板の四方に配置したのでは対応することができず、この場合には特許文献2に示すような長尺状のアンテナが用いられ、例えば複数の長尺状アンテナが互いに平行に設けられて並列接続される。
このような長尺状のアンテナを真空容器内に配置して誘導結合型プラズマを生成する場合、アンテナとプラズマとの間で生じる静電結合により、プラズマを介してアンテナと真空容器の壁との間で電流が流れたり、プラズマを介して互いに隣り合うアンテナ間で電流が流れたりする。
その結果、複数のアンテナに流れる電流量に差が生じるうえ、1つのアンテナの長手方向に沿った電流量の分布が均一にならず、プラズマ密度が不均一になるという問題が生じる。
特開2004-228354号公報 特開2016-138598号公報
そこで本発明は、上記問題点を解決すべくなされたものであり、長尺状のアンテナを用いて基板の大型化に対応することができるようにしつつ、均一なプラズマを発生させることをその主たる課題とするものである。
すなわち本発明に係るプラズマ処理装置は、高周波電源と、並列接続されるとともに、前記高周波電源から高周波電流が供給される少なくとも2本のアンテナと、少なくとも一方の前記アンテナの給電側端部、及び、前記2本のアンテナそれぞれの接地側端部に接続されたインピーダンスが可変な複数のインピーダンス調整部と、一方の前記アンテナの給電側端部を流れる第1電流、一方の前記アンテナの接地側端部を流れる第2電流、他方の前記アンテナの給電側端部を流れる第3電流、及び、他方の前記アンテナの接地側端部を流れる第4電流を検出する電流検出機構と、前記電流検出機構により検出された前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを制御する制御装置とを具備することを特徴とするものである。
このようなプラズマ処理装置であれば、各アンテナの給電側端部及び接地側端部に流れる第1乃至第4電流値をパラメータとして少なくとも1つのインピーダンス調整部のインピーダンスを制御するので、それぞれのアンテナに流れる電流量や1つのアンテナの長手方向に沿った電流量を、可及的に均一にすることができる。
その結果、長尺状のアンテナを用いて基板の大型化に対応することができるようにしつつ、均一なプラズマを発生させることが可能となる。
それぞれのアンテナに流れる電流量や1つのアンテナの長手方向に沿った電流量をより均一にするためには、前記インピーダンス調整部が、前記2本のアンテナの給電側端部及び接地側端部それぞれに接続されており、前記制御装置が、前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを制御することが好ましい。
インピーダンスが可変なインピーダンス調整部としては、例えば容量が異なる複数のコンデンサをアンテナに対して切り替え可能に並列接続した構成を挙げることができるが、かかる構成では複数のコンデンサが必要であり、装置が大掛かりになる等の問題が生じる。
そこで、装置を大掛かりにすることなく、アンテナの長手方向に沿って均一なプラズマを発生させるためには、前記インピーダンス調整部が可変コンデンサであり、前記制御装置が、前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、前記可変コンデンサの容量を制御する構成を挙げることができる。
前記アンテナは、内部に冷却液が流れる流路を有しており、前記冷却液が、前記可変コンデンサの誘電体であることが好ましい。
このような構成であれば、可変コンデンサを冷却しつつその静電容量の不意の変動を抑えることができる。
前記アンテナは、少なくとも2つのアンテナ要素を直列接続して構成されており、前記2つのアンテナ要素の間に設けられた電流検出部が、一方のアンテナ要素の接地側端部を流れる電流の検出と、他方のアンテナ要素の給電側端部を流れる電流の検出とに兼用されていることが好ましい。
このような構成であれば、一方のアンテナ要素の接地側端部及び他方のアンテナ要素の給電側端部それぞれに電流検出部を設ける構成に比べて電流検出部を1つ減らすことができる。これにより、設備コスト削減を図れるうえ、インピーダンス調整部を制御するためのパラメータを1つ減らすことができるので、制御が容易となり、電流のさらなる均一化を図れる。
より具体的な実施態様としては、前記パラメータとして、前記第1及び前記第2電流の平均値及び差の絶対値と、前記第3及び前記第4電流の平均値及び差の絶対値と、前記2つの平均値の差の絶対値とが用いられている態様を挙げることができる。
また、本発明に係るプラズマ処理方法は、高周波電源と、並列接続されるとともに、前記高周波電源から高周波電流が供給される少なくとも2本のアンテナと、少なくとも一方の前記アンテナの給電側端部、及び、前記2本のアンテナそれぞれの接地側端部に接続されたインピーダンスが可変な複数のインピーダンス調整部と、を具備するプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法であって、一方の前記アンテナの給電側端部を流れる第1電流、一方の前記アンテナの接地側端部を流れる第2電流、他方の前記アンテナの給電側端部を流れる第3電流、及び、他方の前記アンテナの接地側端部を流れる第4電流を検出し、検出された前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを変更することを特徴とする方法である。
さらに、本発明に係るプラズマ処理装置用プログラムは、高周波電源と、並列接続されるとともに、前記高周波電源から高周波電流が供給される少なくとも2本のアンテナと、少なくとも一方の前記アンテナの給電側端部、及び、前記2本のアンテナそれぞれの接地側端部に接続されたインピーダンスが可変な複数のインピーダンス調整部と、一方の前記アンテナの給電側端部を流れる第1電流、一方の前記アンテナの接地側端部を流れる第2電流、他方の前記アンテナの給電側端部を流れる第3電流、及び、他方の前記アンテナの接地側端部を流れる第4電流を検出する電流検出機構と、を具備するプラズマ処理装置に用いられるプログラムであって、前記電流検出機構により検出された前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを制御する機能をコンピュータに発揮させることを特徴とするものである。
このようなプラズマ処理方法やプラズマ処理装置用プログラムによれば、上述したプラズマ処理装置と同様の作用効果を奏し得る。
このように構成した本発明によれば、長尺状のアンテナを用いて基板の大型化に対応することができるようにしつつ、均一なプラズマを発生させることができる。
第1実施形態のプラズマ処理装置の構成を模式的に示す縦断面図。 同実施形態のプラズマ処理装置の構成を模式的に示す横断面図。 第2可変コンデンサのリアクタンスと、第1電流値I1及び第2電流値I2の差との関係を示すグラフ。 アンテナに流れる電流と成膜速度との相関を説明するための図。 第2実施形態のプラズマ処理装置の構成を示す模式図。 同実施形態の接続導体や第3の可変コンデンサの構成を模式的に示す図。 同実施形態の可変コンデンサの構成を模式的に示す図。 同実施形態の|ΔIave|とアンテナに流れる電流量の均一性の関係を示すグラフ。 同実施形態の制御内容を示すフローチャート。 同実施形態のアンテナに流れる電流のばらつきを示すグラフ。 第3実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す模式図。 その他の実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す模式図。
[第1実施形態]
以下に、本発明に係るプラズマ処理装置の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
<装置構成>
本実施形態のプラズマ処理装置100は、誘導結合型のプラズマPを用いて基板Wに処理を施すものである。ここで、基板Wは、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用の基板、フレキシブルディスプレイ用のフレキシブル基板等である。また、基板Wに施す処理は、例えば、プラズマCVD法による膜形成、エッチング、アッシング、スパッタリング等である。
なお、このプラズマ処理装置100は、プラズマCVD法によって膜形成を行う場合はプラズマCVD装置、エッチングを行う場合はプラズマエッチング装置、アッシングを行う場合はプラズマアッシング装置、スパッタリングを行う場合はプラズマスパッタリング装置とも呼ばれる。
具体的にプラズマ処理装置100は、図1の縦断面に示すように、真空排気され且つガスGが導入される真空容器2と、真空容器2内に配置された長尺状のアンテナ3と、真空容器2内に誘導結合型のプラズマPを生成するための高周波をアンテナ3に印加する高周波電源4とを備えている。なお、アンテナ3に高周波電源4から高周波を印加することによりアンテナ3には高周波電流IRが流れて、真空容器2内に誘導電界が発生して誘導結合型のプラズマPが生成される。
真空容器2は、例えば金属製の容器であり、その内部は真空排気装置5によって真空排気される。真空容器2はこの例では電気的に接地されている。
真空容器2内に、例えば流量調整器(図示省略)及び真空容器2の側壁に形成されたガス導入口21を経由して、ガスGが導入される。ガスGは、基板Wに施す処理内容に応じたものにすれば良い。
また、真空容器2内には、基板Wを保持する基板ホルダ6が設けられている。この例のように、基板ホルダ6にバイアス電源7からバイアス電圧を印加するようにしても良い。バイアス電圧は、例えば負の直流電圧、負のパルス電圧等であるが、これに限られるものではない。このようなバイアス電圧によって、例えば、プラズマP中の正イオンが基板Wに入射する時のエネルギーを制御して、基板Wの表面に形成される膜の結晶化度の制御等を行うことができる。基板ホルダ6内に、基板Wを加熱するヒータ61を設けておいても良い。
アンテナ3は、ここでは直線状のものであり、真空容器2内における基板Wの上方に、基板Wの表面に沿うように(例えば、基板Wの表面と実質的に平行に)、ここでは1本配置されている。
アンテナ3の両端部付近は、真空容器2の相対向する側壁をそれぞれ貫通している。アンテナ3の両端部を真空容器2外へ貫通させる部分には、絶縁部材8がそれぞれ設けられている。この各絶縁部材8を、アンテナ3の両端部が貫通しており、その貫通部は例えばパッキン91によって真空シールされている。各絶縁部材8と真空容器2との間も、例えばパッキン92によって真空シールされている。なお、絶縁部材8の材質は、例えば、アルミナ等のセラミックス、石英、又はポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のエンジニアリングプラスチック等である。
真空容器2の外部に位置するアンテナ3の両端部のうち、一方の端部は、整合回路41を介して高周波電源4に接続される給電側端部3aであり、他方の端部は、接地される接地側端部3bである。
上記構成によって、高周波電源4から、整合回路41を介して、アンテナ導体3に高周波電流IRを流すことができる。高周波の周波数は、例えば一般的な13.56MHzであるが、これに限られるものではない。
さらに、アンテナ3において、真空容器2内に位置する部分は、直管状の絶縁カバー10により覆われている。この絶縁カバー10の両端部は絶縁部材8によって支持されている。なお、絶縁カバー10の材質は、例えば、石英、アルミナ、フッ素樹脂、窒化シリコン、炭化シリコン、シリコン等である。
本実施形態のアンテナ3は、内部に冷却液CLが流通する流路3Sを有する中空構造のものであり、ここでは直管状をなす金属パイプを有するものである。金属パイプの材質は、例えば、銅、アルミニウム、これらの合金、ステンレス等である。
なお、冷却液CLは、真空容器2の外部に設けられた循環流路11によりアンテナ3を流通するものであり、前記循環流路11には、冷却液CLを一定温度に調整するための熱交換器などの温調機構111と、循環流路11において冷却液CLを循環させるためのポンプなどの循環機構112とが設けられている。冷却液CLとしては、電気絶縁の観点から、高抵抗の水が好ましく、例えば純水またはそれに近い水が好ましい。その他、例えばフッ素系不活性液体などの水以外の液冷媒を用いても良い。
本実施形態のプラズマ処理装置100は、図2の横断面に示すように、上述したアンテナ3を複数本備えており、これら複数本のアンテナ3を並列接続してある。以下では、2本のアンテナ3を並列接続した場合について説明するが、もちろん3本以上のアンテナ3を並列接続しても良いし、並列接続と直列接続とを組み合わせて複数本のアンテナ3を接続しても良い。
この実施形態では、同図2に示すように、アンテナ3の給電側端部3a及び接地側端部3bには、インピーダンスが可変なインピーダンス調整部VCが接続されている。
具体的にインピーダンス調整部VCは、一方のアンテナ3の給電側端部3a及び接地側端部3bそれぞれに接続されており、且つ、他方のアンテナ3の給電側端部3a及び接地側端部3bそれぞれに接続されている。なお、給電側端子部3aについては、何れか一方のアンテナ3のみに接続されている構成であっても良い。
これらのインピーダンス調整部VCは、ここでは可変コンデンサVCである。
以下では、説明の便宜上、一方のアンテナ3の給電側端部3aに接続された可変コンデンサVCを第1可変コンデンサVC1といい、一方のアンテナ3の接地側端部3bに接続された可変コンデンサVCを第2可変コンデンサVC2といい、他方のアンテナ3の給電側端部3aに接続された可変コンデンサVCを第3可変コンデンサV3といい、他方のアンテナ3の接地側端部3bに接続された可変コンデンサVCを第4コンデンサVC4という。
然して、本実施形態のプラズマ処理装置100は、図2に示すように、一方のアンテナ3の給電側端部3a及び接地側端部3bを流れる電流それぞれと、他方のアンテナ3の給電側端部3a及び接地側端部3bを流れる電流それぞれとを検出する電流検出機構Sxと、電流検出機構により検出された電流値を示す信号に基づいて、第1乃至第4可変コンデンサVC1~VC4のうちの少なくとも1つを制御する制御装置Xとを具備している。
電流検出機構Sxは、一方のアンテナ3の給電側端部3aに流れる電流を検出する第1電流検出部S1と、一方のアンテナ3の接地側端部3bに流れる電流を検出する第2電流検出部S2と、他方のアンテナ3の給電側端部3aに流れる電流を検出する第3電流検出部S3と、他方のアンテナ3の接地側端部3bに流れる電流を検出する第4電流検出部S4とを備えている。
第1電流検出部S1は、一方のアンテナ3の給電側端部3a又はその近傍に取り付けられて真空容器2の外部に位置する例えばカレントトランス等のカレントモニタであり、この給電側端部3aに流れる電流の大きさである第1電流値I1を検出し、この第1電流値I1を示す信号を制御装置Xに出力するものである。
第2電流検出部S2は、一方のアンテナ3の接地側端部3b又はその近傍に取り付けられて真空容器2の外部に位置する例えばカレントトランス等のカレントモニタであり、この接地側端部3bに流れる電流の大きさである第2電流値I2を検出し、この第2電流値I2を示す信号を制御装置Xに出力するものである。
第3電流検出部S3は、他方のアンテナ3の給電側端部3a又はその近傍に取り付けられて真空容器2の外部に位置する例えばカレントトランス等のカレントモニタであり、この給電側端部3aに流れる電流の大きさである第3電流値I3を検出し、この第3電流値I3を示す信号を制御装置Xに出力するものである。
第4電流検出部S4は、他方のアンテナ3の接地側端部3b又はその近傍に取り付けられて真空容器2の外部に位置する例えばカレントトランス等のカレントモニタであり、この接地側端部3bに流れる電流の大きさである第4電流値I4を検出し、この第4電流値I4を示す信号を制御装置Xに出力するものである。
制御装置Xは、物理的にはCPU、メモリ、A/Dコンバータ、入出力インターフェース等を備えたコンピュータであり、前記メモリに記憶されたプログラムが実行され、各機器が協業することで、第1乃至第4電流値I1~I4を示す信号を取得し、これらの電流値I1~I4をパラメータとして、第1乃至第4可変コンデンサVC1~VC4の少なくとも1つの静電容量を制御するものである。
以下、制御装置Xの制御内容の一例について詳述する。
まず、制御装置Xは、第1乃至第4電流値I1~I4に基づいて、第1乃至第4可変コンデンサVC1~VC4の中から制御対象とする可変コンデンサVCを決定する。
具体的には、第1電流I1及び第2電流値I2の平均値Iave1と差の絶対値|ΔI1|を算出するとともに、第3電流I3及び第4電流値I4の平均値Iave2と差の絶対値|ΔI2|を算出し、さらにIave1とIave2と差の絶対値|ΔIave|を算出する。
そして、この実施形態では、|ΔI1|、|ΔI2|、及び|ΔIave|を比較して、制御対象となる可変コンデンサVCを決定するようにしてある。具体的には下記の表に示した通りであり、|ΔI1|、|ΔI2|、及び|ΔIave|のうち|ΔI1|が最大の場合、第2可変コンデンサVC2が制御対象であり、|ΔI1|、|ΔI2|、及び|ΔIave|のうち|ΔI2|が最大の場合、第4可変コンデンサVC4が制御対象であり、|ΔI1|、|ΔI2|、及び|ΔIave|のうち|ΔIave|が最大の場合、第1可変コンデンサVC1又は第3可変コンデンサVC3が制御対象である。
Figure 0007298320000001
ここで、第2可変コンデンサVC2のリアクタンスと、第1電流値I1及び第2電流値I2の差|ΔI1|との関係を図3に示す。このグラフの横軸は、第2可変コンデンサのVC2リアクタンス(インピーダンス)を示しており、縦軸は、|ΔI1|を第1電流値I1及び第2電流値I2の平均値で規格化した値を示している。
このグラフから分かるように、第2可変コンデンサVC2のリアクタンスを大きくすると、|ΔI1|は小さくなり、第2可変コンデンサVC2のリアクタンスを小さくすると、|ΔI1|は大きくなる。このことから、第2可変コンデンサVC2のリアクタンスを制御することで、|ΔI1|=0つまり、第1電流値I1=第2電流値I2にできることが分かる。なお、図3に示した例では、第2可変コンデンサVC2のリアクタンスを約8に調整することで、第1電流値I1=第2電流値I2となる。
なお、第3電流値I3及び第4電流値I4の差|ΔI2|と、第4可変コンデンサVC4のリアクタンスとの関係も同様であり、第4可変コンデンサVC4のリアクタンスを大きくすると、|ΔI2|は小さくなり、第4可変コンデンサVC4のリアクタンスを小さくすると、|ΔI2|は大きくなる。
一方、第1可変コンデンサVC1及び第3可変コンデンサVC3の選択については、例えば、それぞれのリアクタンスを変化させたときに、|ΔIave|の変化量が大きくなる方を制御対象として決定することができる。
また、第1可変コンデンサVC1又は第3可変コンデンサVC3のリアクタンスを大きくするか小さくするかの何れにより|ΔIave|が小さくなるかを判定し、その方向にリアクタンスを調整することが好ましい。
例えば、下記の表の場合、第3可変コンデンサVC3のリアクタンスを小さくするように調整することを決定する。
Figure 0007298320000002
このようにして、制御装置Xは、|ΔI1|、|ΔI2|、又は|ΔIave|のうち最大値であったものがゼロとなるように、第1乃至第4可変コンデンサVC1~VC4のうちの制御対象のインピーダンスを制御する。具体的には、制御対象たる可変コンデンサVCが所定のインピーダンスとなるように、例えば可変コンデンサに接続された例えばモータ等の駆動源に制御信号を送信して静電容量を調整する。また、ガスGやアンテナ3それぞれのばらつきがある場合は、それらのばらつきを保障するように制御することもできる。
なお、第1乃至第4可変コンデンサVC1~VC4としては、種々のタイプのものを用いて構わないが、本実施形態では後述する第2実施形態の可変コンデンサと同様の構成であり、詳細は第2実施形態で述べることとするが、制御装置Xとしては、必ずしもモータ等に制御信号を送信するものに限らず、制御対象のインピーダンスを調整するための制御信号を出力するものであれば良い。
<作用効果>
このように構成された本実施形態のプラズマ処理装置100によれば、各アンテナ3の給電側端部3a及び接地側端部3bに流れる第1乃至第4電流値I1~I4をパラメータとして少なくとも1つの可変コンデンサVCのインピーダンスを制御するので、それぞれのアンテナ3に流れる電流量や1つのアンテナ3の長手方向に沿った電流量を、可及的に均一にすることができる。
ここで、図4に示すように、成膜レートは、アンテナ3に流れる電流に対して線形に変化することから、アンテナ3に流れる電流を均一化することは、プラズマの面内均一性を高めることができ、ひいては成膜レートの均一化につながる。
また、インピーダンス調整部として可変コンデンサVCを用いているので、例えばアンテナ3に容量が異なる複数の固定コンデンサを切り替え可能に並列接続する構成に比べて、装置全体の構成を簡素化することができる。
さらに、第1乃至第4電流検出部S1~S4を真空容器2の外部に位置する給電側端部3a又は接地側端部3bに設けているので、これらの電流検出部S1~S4のメンテナンスや校正を簡単に行うことができる。
加えて、アンテナ3を冷却液CLにより冷却することができるので、プラズマPを安定して発生させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係るプラズマ処理装置の第2実施形態について、図面を参照して説明する。
例えば、前記実施形態では2本のアンテナ3を並列接続した場合について説明したが、別の装置構成としては、図5に示すように、例えば1本のアンテナ3が少なくとも2つのアンテナ要素31を直列接続してなるものであり、かかるアンテナ3を複数本並列に接続した構成であっても良い。
ここでは、2つのアンテナ要素31のうち、高周波電源側のアンテナ要素31(以下、第1のアンテナ要素31Aという)は、その給電側端部3aが整合回路41を介して高周波電源4に接続されており、他方のアンテナ要素31(以下、第2のアンテナ要素31Bという)は、その接地側端部3bが接地されている。
一方のアンテナ3を構成する第1のアンテナ要素31Aと整合回路41との間には第1可変コンデンサVC1が設けられている。また、一方のアンテナ3を構成する第1のアンテナ要素31A及び第2のアンテナ要素31Bは、第2可変コンデンサVC2を介して接続されている。また、一方のアンテナ3を構成する第2のアンテナ要素31Bは、第3可変コンデンサVC3を介して接地されている。
他方のアンテナ3も同様であり、第1のアンテナ要素31Aと整合回路41との間には第4可変コンデンサVC4が設けられている。また、他方のアンテナ3を構成する第1のアンテナ要素31A及び第2のアンテナ要素31Bは、第5可変コンデンサVC5を介して接続されている。また、他方のアンテナ3を構成する第2のアンテナ要素31Bは、第6可変コンデンサVC6介して接地されている。
上述した構成において、第1のアンテナ要素31A及び第2のアンテナ要素31Bは、図6に示すように、各アンテナ31A、31Bの同じ側の端部の間に介在する接続導体12によって互いに電気的に接続されて1本のアンテナ構造をなす。なお、図5においては、説明の便宜上、接続導体12を省略している。
この接続導体12は、第1のアンテナ要素31Aの接地側端部3bと第2のアンテナ要素31Bの給電側端部3aを接続するものであり、内部に流路を有し、その流路に各アンテナ要素31A、31Bを冷却する冷却液CLが流れように構成されている。これにより、第1のアンテナ要素31Aを流れた冷却液CLは、接続導体12の流路を介して第2のアンテナ要素31Bに流れ込む。
具体的に接続導体12は、アンテナ要素31に電気的に接続される第2又は第5可変コンデンサVC2、VC5(以下、中間可変コンデンサVCmともいう)と、当該中間可変コンデンサVCmと第1のアンテナ要素31Aの接地側端部3bとを接続する第1の接続部14と、中間可変コンデンサVCmと第2のアンテナ要素31Bの給電側端部3aとを接続する第2の接続部15とを有している。
第1の接続部14は、第1のアンテナ要素31Aの接地側端部を取り囲むことによって、該アンテナ要素31Aに電気的に接触するとともに、該アンテナ要素31Aの端部に形成された開口部3Hから冷却液CLを中間可変コンデンサVCmに導くものである。
第2の接続部15は、第2のアンテナ要素31Bの給電側端部を取り囲むことによって、該アンテナ要素31Bに電気的に接触するとともに、中間可変コンデンサVCmを通過した冷却液CLを該アンテナ要素31Bの端部に形成された開口部3Hに導くものである。
これらの接続部14、15の材質は、例えば、銅、アルミニウム、これらの合金、ステンレス等である。
中間可変コンデンサVCmは、第1のアンテナ要素31Aに電気的に接続される第1の固定電極16と、第2のアンテナ要素31Bに電気的に接続される第2の固定電極17と、第1の固定電極16との間で第1のコンデンサを形成するとともに、第2の固定電極17との間で第2のコンデンサを形成する可動電極18とを有し、可動電極18が所定の回転軸C周りに回転することによって、その静電容量を変更できるように構成されている。
この中間可変コンデンサVCmは、第1の固定電極16、第2の固定電極17及び可動電極18を収容する絶縁性を有する収容容器19を備えており、収容容器19の内部を満たす冷却液CLが、可変コンデンサ13の誘電体となる。
かかる構成において、制御装置Xが、モータ等の動力源に駆動信号を出力して、可動電極18を回転させることで、図7に示すように、その回転角度θに応じて、第1の固定電極16を構成する第1の固定金属板161及び可動電極18を構成する第1の可動金属板182の対向面積(第1の対向面積A1)が変化し、第2の固定電極17を構成する第2の固定金属板171及び可動電極18を構成する第2の可動金属板183の対向面積(第2の対向面積A2)が変化する。
なお、この実施形態における第1可変コンデンサVC1、第3可変コンデンサVC3、第4可変コンデンサVC4、及び第6可変コンデンサVC6や、前記第1実施形態における第1乃至第4可変コンデンサVC1~VC4も、上述した中間可変コンデンサVCmと同様の構成である。
然して、この実施形態では、電流検出機構Sxが、図5に示すように、第1乃至第6電流値を検出するように構成されている。
具体的にこの電流検出機構Sxは、一方のアンテナ3に着目すると、第1のアンテナ要素31Aの給電側端に設けられた第1電流検出部S1、第1のアンテナ要素31及び第2のアンテナ要素31Bの間に設けられた第2電流検出部S2、第2のアンテナ要素31Bの接地側端に設けられた第3電流検出部S3とを有している。
また、この電流検出機構Sxは、他方のアンテナ3に着目すると、第1のアンテナ要素31Aの給電側端に設けられた第4電流検出部S4、第1のアンテナ要素31及び第2のアンテナ要素31Bの間に設けられた第5電流検出部S5、第2のアンテナ要素31Bの接地側端に設けられた第6電流検出部S6とを有している。
なお、第2電流検出部S2及び第5電流検出部は、第1のアンテナ要素31Aの接地側端部に流れる電流の検出と、第2のアンテナ要素31Bの給電側端部に流れる電流の検出とに兼用されている。
そして、制御装置Xは、第1乃至第6電流検出部S1~S6により検出された第1乃至第6電流値I1~I6をパラメータとして、第1乃至第6可変コンデンサVC1~VC6のインピーダンスを制御する。
まず、制御装置Xは、第1乃至第6電流I1~I6に基づいて、第1乃至第6可変コンデンサVC1~VC6の中から制御対象とする可変コンデンサVCを決定する。
具体的には、第1電流I1、第2電流値I2、及び第3電流値I3の平均値Iave1と、第1電流値I1及び第2電流値I2の差の絶対値|ΔI11|と、第2電流値I2及び第3電流値I3の差の絶対値|ΔI12|を算出するとともに、第4電流I4、第5電流値I5、及び第6電流値I6の平均値Iave1と、第4電流値I4及び第5電流値I5の差の絶対値|ΔI21|と、第5電流値I5及び第6電流値I6の差の絶対値|ΔI22|を算出し、さらにIave1とIave2と差の絶対値|ΔIave|を算出する。
そして、この実施形態では、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|を比較して、制御対象となる可変コンデンサVCを決定するようにしてある。具体的には下記の表に示した通りである。
Figure 0007298320000003
ここで、|ΔIave|とアンテナに流れる電流量の均一性の関係を図8に示す。このグラフの横軸は、|ΔIave|の値を示しており、縦軸は、アンテナに流れる電流の均一性を示している。なお、ここでの「電流の均一性」は、下記の式で求めた値である。
(Imax-Imin)/(Imax+Imin)×100
max:電流値I1~I6の最大値
min:電流値I1~I6の最小値
より具体的な制御内容の一例としては、図9のフローチャートに示したものを挙げることができる。
まず、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|と、予め設定した閾値Δthとを比較する(Z1)。
Z1の比較の結果、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|が、Δth以下である場合、制御装置Xは、可変コンデンサVCのインピーダンスを制御することなく、制御を終了する。
一方、Z1の比較の結果、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|が、Δthよりも大きい場合、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、及び|ΔI22|と|ΔIave|とを比較する(Z2)。
Z2の比較の結果、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、及び|ΔI22|が|ΔIave|以下である場合、制御装置Xは、第2可変コンデンサVC2、第3可変コンデンサVC3、第5可変コンデンサVC5、又は第6可変コンデンサVC6のインピーダンスを制御する(Z3)。なお、どの可変コンデンサVCを制御対象とするかは、上述した通り、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、及び|ΔI22|の最大値に基づいて決定される。
一方、Z2の比較の結果、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、及び|ΔI22|が、|ΔIave|よりも大きい場合、制御装置Xは、第1可変コンデンサVC1又は第4可変コンデンサVC4のインピーダンスを制御する(Z4)。
なお、この実施形態において第1可変コンデンサVC1又は第4可変コンデンサVC4の何れかを制御対象として選択するかは、前記第1実施形態における第1可変コンデンサVC1又は第3可変コンデンサVC3の選択方法と同様である。
Z3及びZ4におけるインピーダンスの制御後は、再び|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|と閾値Δthとを比較し(Z5)、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|が、Δth以下である場合は制御を終了し、|ΔI11|、|ΔI12|、|ΔI21|、|ΔI22|、及び|ΔIave|が、Δthよりも大きい場合はZ2に戻る。
このような構成されたプラズマ処理装置100によれば、図10に示すように、第1乃至第6電流値I1~I6のばらつきを±24.7%から±1.0%にすることができる。
[第3実施形態]
続いて、本発明に係るプラズマ処理装置の第3実施形態について、図面を参照して説明する。
本第5実施形態のプラズマ処理装置100は、図11に示すように、3本以上(N本)のアンテナ3を並列接続して構成されたものである。
具体的にアンテナ3が3本の場合を例にとって説明すると、それぞれのアンテナ3の給電側及び接地側にはインピーダンス調整部である第1乃至第6可変コンデンサVC1~VC6が設けられており、それぞれに流れる第1乃至第6電流値I101、102、201、202、301、302を検出する第1乃至第6電流検出部S1~S6が設けられている。
そして、制御装置Xとしては、第1乃至第6電流検出部S1~S6により検出された第1乃至第6電流値I101、102、201、202、301、302をパラメータとして可変コンデンサVC1~VC6のインピーダンスを制御すれば良い。
具体的には、第1のアンテナの給電側端部を流れる電流I101と接地側端部を流れる電流I102との平均値Iave101及び差の絶対値|ΔI101|、第2のアンテナの給電側端部を流れる電流I201と接地側端部を流れる電流I202との平均値Iave201及び差の絶対値|ΔI201|、第3のアンテナの給電側端部を流れる電流I301と接地側端部を流れる電流I302との平均値Iave301及び差の絶対値|ΔI301|を算出するとともに、|ΔI101|と|ΔI201|との差の絶対値|ΔIave12|、|ΔI201|と|ΔI301|との差の絶対値|ΔIave23|、|ΔI301|と|ΔI101|との差の絶対値|ΔIave31|を算出する。
そして、制御装置は、|ΔI101|、|ΔI201|、|ΔI301|、|ΔIave12|、|ΔIave23|、及び|ΔIave31|が所定の閾値Δthよりも小さくなるように、各可変コンデンサVC1~VC6のインピーダンスを調整すれば良い。
[その他の実施形態]
なお、本発明は前記第1~第3実施形態に限られるものではない。
また、前記第1実施形態では、2本のアンテナ3それぞれの給電側端部3aにリアクタンス調整部である可変コンデンサVCを接続していたが、図12に示すように、何れか一方のアンテナ3の給電側端部3aにのみリアクタンス制御部たる可変コンデンサVCを設けても良い。
この場合、この可変コンデンサVCのインピーダンスは、|ΔI1|、|ΔI2|、及び|ΔIave|のうち|ΔIave|が最大の場合に制御装置Xによる制御対象となる。
各電流検出部の配置としては、必ずしもアンテナ3の給電側端部3aや接地側端部3bに設けられている必要はなく、例えばアンテナ3の給電側端部3aに接続された導体や、接地側端部3bに接続された導体に設けられていても良い。
前記実施形態では、インピーダンス調整部として、可変コンデンサを用いていたが、例えば容量やリアクタンスが異なる複数のリアクタンス素子をアンテナに対して切り替え可能に並列接続したものをインピーダンス調整部として用いても良い。
前記実施形態では、アンテナは直線状をなすものであったが、湾曲又は屈曲した形状であっても良い。この場合、金属パイプが湾曲又は屈曲した形状であっても良いし、絶縁パイプが湾曲又は屈曲した形状であっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・プラズマ処理装置
W ・・・基板
P ・・・誘導結合型プラズマ
IR ・・・高周波電流
2 ・・・真空容器
3 ・・・アンテナ
3a ・・・給電側端部
3b ・・・接地側端部
VC1・・・第1可変コンデンサ
VC2・・・第2可変コンデンサ
VC3・・・第3可変コンデンサ
VC4・・・第4可変コンデンサ
Sx ・・・電流検出機構
S1 ・・・第1検出部
S2 ・・・第2検出部
S3 ・・・第3検出部
S4 ・・・第4検出部
X ・・・制御装置

Claims (8)

  1. 高周波電源と、
    並列接続されるとともに、前記高周波電源から高周波電流が供給される少なくとも2本のアンテナと、
    少なくとも一方の前記アンテナの給電側端部、及び、前記2本のアンテナそれぞれの接地側端部に接続されたインピーダンスが可変な複数のインピーダンス調整部と、
    一方の前記アンテナの給電側端部を流れる第1電流、一方の前記アンテナの接地側端部を流れる第2電流、他方の前記アンテナの給電側端部を流れる第3電流、及び、他方の前記アンテナの接地側端部を流れる第4電流を検出する電流検出機構と、
    前記電流検出機構により検出された前記第1電流、前記第2電流、前記第3電流、及び、前記第4電流それぞれをパラメータとして、前記アンテナの給電側端部に接続された少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを制御する制御装置とを具備する、プラズマ処理装置。
  2. 前記インピーダンス調整部が、前記2本のアンテナの給電側端部及び接地側端部それぞれに接続されており、
    前記制御装置が、前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを制御する、請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記インピーダンス調整部が可変コンデンサであり、
    前記制御装置が、前記第1乃至第4電流値をパラメータとして、前記可変コンデンサの容量を制御する、請求項1又は2記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記アンテナが、内部に冷却液が流れる流路を有しており、
    前記冷却液が、前記可変コンデンサの誘電体である、請求項3記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記アンテナは、少なくとも2つのアンテナ要素を直列接続して構成されており、
    前記2つのアンテナ要素の間に設けられた電流検出部が、一方のアンテナ要素の接地側端部を流れる電流の検出と、他方のアンテナ要素の給電側端部を流れる電流の検出とに兼用されている、請求項1乃至4のうち何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記パラメータとして、
    前記第1及び前記第2電流の平均値及び差の絶対値と、
    前記第3及び前記第4電流の平均値及び差の絶対値と、
    前記2つの平均値の差の絶対値とが用いられている、請求項1乃至5のうち何れか一項に記載のプラズマ処理装置。
  7. 高周波電源と、並列接続されるとともに、前記高周波電源から高周波電流が供給される少なくとも2本のアンテナと、少なくとも一方の前記アンテナの給電側端部、及び、前記2本のアンテナそれぞれの接地側端部に接続されたインピーダンスが可変な複数のインピーダンス調整部と、を具備するプラズマ処理装置を用いたプラズマ処理方法であって、
    一方の前記アンテナの給電側端部を流れる第1電流、一方の前記アンテナの接地側端部を流れる第2電流、他方の前記アンテナの給電側端部を流れる第3電流、及び、他方の前記アンテナの接地側端部を流れる第4電流を検出し、
    検出された前記第1電流、前記第2電流、前記第3電流、及び、前記第4電流それぞれをパラメータとして、前記アンテナの給電側端部に接続された少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを変更する、プラズマ処理方法。
  8. 高周波電源と、並列接続されるとともに、前記高周波電源から高周波電流が供給される少なくとも2本のアンテナと、少なくとも一方の前記アンテナの給電側端部、及び、前記2本のアンテナそれぞれの接地側端部に接続されたインピーダンスが可変な複数のインピーダンス調整部と、一方の前記アンテナの給電側端部を流れる第1電流、一方の前記アンテナの接地側端部を流れる第2電流、他方の前記アンテナの給電側端部を流れる第3電流、及び、他方の前記アンテナの接地側端部を流れる第4電流を検出する電流検出機構と、を具備するプラズマ処理装置に用いられるプログラムであって、
    前記電流検出機構により検出された前記第1電流、前記第2電流、前記第3電流、及び、前記第4電流それぞれをパラメータとして、前記アンテナの給電側端部に接続された少なくとも1つの前記インピーダンス調整部のインピーダンスを制御する機能をコンピュータに発揮させる、プラズマ処理装置用プログラム。
JP2019109078A 2019-06-11 2019-06-11 プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム Active JP7298320B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019109078A JP7298320B2 (ja) 2019-06-11 2019-06-11 プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019109078A JP7298320B2 (ja) 2019-06-11 2019-06-11 プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020202113A JP2020202113A (ja) 2020-12-17
JP7298320B2 true JP7298320B2 (ja) 2023-06-27

Family

ID=73742810

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019109078A Active JP7298320B2 (ja) 2019-06-11 2019-06-11 プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7298320B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004533090A (ja) 2001-03-30 2004-10-28 ラム リサーチ コーポレーション プラズマ励起コイル用電流センサを含む誘導プラズマ処理装置
JP2007266374A (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法
US20110253674A1 (en) 2008-07-14 2011-10-20 New Optics, Ltd. Method and Chamber for Inductively Coupled Plasma Processing for Cylinderical Material With Three-Dimensional Surface
JP2014216318A (ja) 2013-04-25 2014-11-17 ピーエスケーインコーポレイテッド プラズマ発生装置及びその制御方法、及びプラズマ発生装置を含む基板処理装置
JP2018156929A (ja) 2017-03-15 2018-10-04 日新電機株式会社 プラズマ発生用のアンテナ、それを備えるプラズマ処理装置及びアンテナ構造

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004533090A (ja) 2001-03-30 2004-10-28 ラム リサーチ コーポレーション プラズマ励起コイル用電流センサを含む誘導プラズマ処理装置
JP2007266374A (ja) 2006-03-29 2007-10-11 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法
US20110253674A1 (en) 2008-07-14 2011-10-20 New Optics, Ltd. Method and Chamber for Inductively Coupled Plasma Processing for Cylinderical Material With Three-Dimensional Surface
JP2014216318A (ja) 2013-04-25 2014-11-17 ピーエスケーインコーポレイテッド プラズマ発生装置及びその制御方法、及びプラズマ発生装置を含む基板処理装置
JP2018156929A (ja) 2017-03-15 2018-10-04 日新電機株式会社 プラズマ発生用のアンテナ、それを備えるプラズマ処理装置及びアンテナ構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020202113A (ja) 2020-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11217429B2 (en) Plasma processing device
KR102435177B1 (ko) 플라스마 제어 시스템 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP2021088727A (ja) 成膜方法
JP7298320B2 (ja) プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム
JP2018156864A (ja) プラズマ処理装置
JP7001959B2 (ja) プラズマ処理装置、プラズマ処理方法、及びプラズマ処理装置用プログラム
WO2021010302A1 (ja) プラズマ制御システム及びプラズマ制御プログラム
JP7001958B2 (ja) プラズマ処理装置
JP7290080B2 (ja) プラズマ処理装置
JP7489603B2 (ja) アンテナ機構及びプラズマ処理装置
JP7022313B2 (ja) 容量素子及びプラズマ処理装置
JP2018156763A (ja) プラズマ発生用のアンテナ及びそれを備えるプラズマ処理装置
JP2020205383A (ja) 可変コンデンサ及びプラズマ処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230302

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230516

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230529

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7298320

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150