JP2007225644A - 電気光学装置の製造方法、電気光学装置、及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板上に、導電材料からなり一端がアンテナ用端子に接続された導電パターンを形成した後、当該導電パターンをレーザー処理等によって加工することにより、受信する電波の周波数に対応する長さに調整されたアンテナパターンを形成することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
すなわち、本発明は、所定の導電パターンを形成した後、段階を問わず加工処理を行うことができ、所定の長さのアンテナパターンを精度良く形成することができる電気光学装置の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、このような電気光学装置の製造方法によって製造され、ノイズが少なく電波の受信感度が良好な電気光学装置及びこのような電気光学装置を備えた電子機器を効率的に提供することである。
すなわち、あらかじめ所定の導電パターンを形成した後加工することによって導電パターンを分割したりあるいは変形したりして、所定長さのアンテナパターンを形成したり、あるいは、一旦形成したアンテナパターンの長さを修正したりすることができる。したがって、当初形成する導電パターンの形状にかかわらず、受信する電波の周波数に対応する長さのアンテナパターンを精度良く形成することができ、電波の受信感度が良好な電気光学装置を提供することができる。
また、基板上にアンテナパターンを形成することにより、部品点数を少なくして、搭載する電子機器の小型化を図ることができる。
このように実施することにより、共通の導電パターンを用いて、アンテナパターン及び定電位パターンを、基板上に効率的に形成することができる。
このように実施することにより、一旦アンテナパターンを形成した後において、アンテナパターンの長さや形状を容易に修正することができる。
このように実施することにより、電気光学パネルや電気光学装置の形成後においてもレーザー処理を行うことができるため、製造工程の順序の自由度が高くなるとともに、形成不良が発見された場合等の調整を容易に行うことができる。
このように実施することにより、例えば、最初に一本の連続する導電パターンを形成した後、当該導電パターンを分割して所望の長さのアンテナパターンを形成することができるため、導電パターンのパターン設計を容易にすることができる。
このように実施することにより、例えば、最初に複数の導電パターンを同一ライン上に並ぶように形成した後、形成するアンテナパターンの種類に対応させて、所望の導電パターンをつなげることにより、所望の長さ又は形状のアンテナパターンを形成することができる。また、導電パターンの一部の幅を拡大させることにより、F型のアンテナを形成することもできる。
このように実施することにより、導電パターンの形成工程を別途行う必要がなくなり、製造効率の低下を防ぐことができる。
すなわち、受信する電波の周波数に対応した長さのアンテナパターン及び定電位パターンが、導電パターンを加工することにより形成されているために、受信する電波に最適な長さのアンテナパターンを備え、ノイズが少なく電波の受信感度が良好な電気光学装置を提供することができる。また、アンテナパターン及び定電位パターンを基板上に備えているために、電子機器の部品点数を減らし、小型化された電気光学装置を得ることができる。
このように構成することにより、搭載される電子機器を小型化できるとともに、種類の異なる複数の電波を受信できる多機能な電気光学装置を効率的に提供することができる。
このように構成することにより、より多くの種類の電波を、感度良好に受信可能な多機能な電気光学装置を得ることができる。
すなわち、このような電子機器であれば、基板上に、長さや形状が最適化されたアンテナパターンが形成された電気光学装置を備えるために、小型化が図られ、電波の受信感度が良好な電子機器を提供することができる。
ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。また、それぞれの図において、同一の符号が付されているものは同一の部材を示し、適宜説明を省略してある。
第1実施形態は、後述の第2実施形態の電気光学装置の製造方法により製造される電気光学装置であって、一端がアンテナ用端子に接続されるとともに他の箇所で定電位用端子に接続された導電パターンを加工することにより受信する電波の周波数に対応する長さに形成されたアンテナパターン及び定電位パターンを基板上に備えることを特徴とする電気光学装置である。
以下、図1〜図10を適宜参照しながら、本実施形態の電気光学装置として、TFT素子(Thin Film Transistor)を備えた液晶装置について具体的に説明する。なお、本実施形態ではTFT素子を備えた液晶装置について説明するが、本発明は、TFD素子(Thin Film Diode)を備えた液晶装置や、スイッチング素子を備えていない液晶装置をはじめとして、種々の電気光学装置に適用することができる。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態の液晶装置の基本構造について説明する。図2は、液晶装置に備えられる液晶パネル20の画素領域部分の断面図を示す。
この図2に示すように、液晶パネル20は、対向基板30と素子基板60とが、それらの周辺部においてシール材(図示せず)によって貼り合わせられている。また、対向基板30、素子基板60及びシール材(図示せず)によって囲まれる間隙内に液晶材料21が封入されている。かかる液晶パネル20が、プラスチック等からなる筐体に、LED(発光ダイオード)等の光源とともに収容されることにより、液晶装置が構成される。
ここで、対向電極33は、ITO(インジウムスズ酸化物)等によって対向基板30の表面全域に形成された面状電極である。また、着色層37は、素子基板60側の画素電極63に対向する位置にR(赤)、G(緑)、B(青)又はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)等といった各色のいずれかの色フィルタエレメントを備えている。そして、着色層37の間に遮光膜39が設けられている。
ここで、液晶パネル20における素子基板60は、図2に示すように、画素電極63が、反射領域においては反射表示を行うための光反射膜63aを兼ねて形成されるとともに、透過領域Tにおいては、ITOなどにより透明電極63bとして形成される。また、画素電極としての光反射膜63aは、例えばAl(アルミニウム)、Ag(銀)等といった光反射性材料によって形成される。そして、画素電極63の上には、ポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜85が形成されるとともに、この配向膜85に対して、配向処理としてのラビング処理が施される。
また、ゲート電極71はゲートバス配線(図示せず)から延びており、ソース電極73はソースバス配線(図示せず)から延びている。また、ゲートバス配線は素子基板60の横方向に延びていて縦方向へ等間隔で平行に複数本形成されるとともに、ソースバス配線はゲート絶縁膜72を挟んでゲートバス配線と交差するように縦方向へ延びていて横方向へ等間隔で平行に複数本形成される。
また、画素電極63は、互いに交差するゲートバス配線とソースバス配線とによって区画される方形領域のうちTFT素子69に対応する部分を除いた領域に形成されている。
また、かかる有機絶縁膜81は、反射領域に対応する領域に、散乱形状として、山部と谷部との規則的な又は不規則的な繰り返しパターンから成る凹凸パターンを有している。この結果、有機絶縁膜81の上に積層される光反射膜63aも同様にして凹凸パターンから成る光反射パターンを有することになる。但し、この凹凸パターンは、透過領域には形成されていない。
一方、透過表示の際には素子基板60の背面側に備えられた照明装置が点灯されるとともに、照明装置から出射された光が、透光性の透明電極63b部分を通過し、着色層37、液晶材料21などを通過して液晶装置の外部へ出ることにより、透過表示が行われる。
次に、本発明の特徴部分である、素子基板上に備えられたアンテナパターン及び定電位パターンについて詳細に説明する。
図1に示す本実施形態の液晶装置に備えられたアンテナパターン13及び定電位パターン15は、第2実施形態で詳細に説明するように、導電パターンをレーザー処理することにより形成されていることを特徴とする。すなわち、液晶パネルの製造時あるいは製造後においても、レーザー出力を調整してレーザー処理することにより、アンテナパターンの長さや形状を変えることができ、受信する電波に応じて長さ又は形状が最適化されたアンテナパターン及び定電位パターンとすることができる。したがって、ノイズが低減され受信感度が良好な液晶装置とすることができる。
この理由は、アンテナパターン等を形成する基板上に形成される他の導電部材と同一材料から構成することにより、第2実施形態で述べるように、工程数を増やすことなく、所望のアンテナパターン等を形成することができるためである。したがって、所定のアンテナパターン等を備えた液晶装置を効率的に提供することができる。
具体的には、電気配線やTFT素子を構成する材料であるクロムやタンタル、あるいは画素電極を構成する材料であるITO(インジウムスズ酸化物)等の導電材料を使用することができる。
したがって、アンテナパターン等の幅を3〜30μmの範囲内とすることがより好ましく、5〜20μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
まず、図3〜図4に、基板61上にアンテナパターン13及び定電位パターン15が形成された素子基板60を示す。図3(a)及び(b)は、表示領域Aの外側に、基板61の外周の一辺又は二辺に沿って形成されたライン状のアンテナパターン13と、定電位パターン15とが形成された素子基板60を示し、図4(a)は、表示領域Aの外側に、基板61の外周に沿って形成された複数のライン状のアンテナパターン13a、13bと、定電位パターン15とが形成された素子基板60を示し、図4(b)は、表示領域Aの外側に、基板61の外周に沿って形成されたループ状及びライン状のアンテナパターン13c、13dと、定電位パターン15とが形成された素子基板60を示している。
また、それぞれの図において、定電位パターンは、アンテナパターンとなった導電パターン以外の箇所の導電パターンから形成され、その形状はアンテナパターンの形状に応じて様々な形状とされている。
なお、アンテナパターン13、13a〜13eはアンテナ用端子14、14a〜14eに接続され、定電位パターン15は定電位端子16に接続されている。
また、アンテナパターンは、単独でアンテナとして機能するものであってもよく、あるいは、他のアンテナ素子と協働して可変極性の電磁波を受信する際のいわゆるダイバーシチを行うアンテナの一部として機能するものであっても構わない。
ただし、この場合において、半導体素子やそれに接続される電気配線と、アンテナパターンとが導電状態となることがないように、例えば、図6(a)及び(b)に示すように、アンテナパターン13等を絶縁材料18を用いて被覆することにより、絶縁処理することが好ましい。
なお、図6(b)は、図6(a)中のXX断面を矢印方向に見た断面図である。
したがって、アンテナパターン等と、素子基板上の他の導電部材である画素電極や電気配線との直線距離を35〜100μmの範囲内の値とすることがより好ましく、40〜100μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
このように構成した場合には、基板張出部の面積が十分に確保されない場合であっても、非表示領域である所定領域を利用して、所望の形状のアンテナパターンを形成することができる。
なお、定電位パターンについても、素子基板とフレキシブル基板等とにまたがって形成しても構わない。
例えば、通話用電波の送受信用のアンテナや、AMラジオ、FMラジオ、TV等の放送用電波受信用アンテナとして使用することができる。すなわち、第3実施形態で説明するような携帯電話機や携帯型の放送の受像機に使用される電気光学装置において、このようなアンテナパターンを形成することにより、従来設けられていた別の構成部品としてのアンテナを省略することができるために、携帯電話機や受像機等の小型化を図ることができる。
したがって、例えば、携帯電話機を利用して、あらかじめRFIDタグに入力されたデータを別のライターに読み取らせてID管理をしたり、逆に、他のRFIDタグに入力されたデータを読み取るとともに、表示画面にデータを表示させてさまざまな情報を容易に検知したりすることができるようになる。
例えば、素子基板と、対向基板とに、それぞれ異なる形状のアンテナパターンを形成した場合には、いわゆるダイバーシチを行うことができるアンテナとしても使用することができる。また、それぞれの基板上に、異なる種類のアンテナを形成した場合には、組み込まれる電子機器の機能を多様なものとすることができる。
また、素子基板と対向基板との外縁の一致性に関し、少なくとも二辺が一致していることが好ましい。すなわち、アンテナパターン等の形成領域としての基板張出部を設ける必要がなく、基板の外形の大型化を防止できるためである。したがって、全体として小型化された液晶装置を提供することができる。
より具体的には、例えば、アンテナパターン等を、従来の素子基板におけるシール材と重なる位置やその外側に形成した場合には、基板の外形の大型化を防止できるとともに、表示領域の面積を小さくする必要がない。また、アンテナパターン等をシール材と重なる位置やその内側に形成した場合には、基板の外形の大型化を防止できるとともに、アンテナパターンの腐食を有効に防止することができる。
このように構成された液晶装置であれば、所定のアンテナパターンを形成した場合であっても、表示領域の面積を確保するとともに、基板の外形の大型化を防止して、電気光学装置の大型化を防止できる。
また、液晶装置を構成する基板上にアンテナパターン等が形成されていることにより、アンテナを、液晶パネルとは別の部品として用意する必要がないため、液晶装置の構成部品点数を少なくすることができるためである。
なお、導電パターンの加工方法としては上述したレーザー処理に限られるものではなく、基板上に形成された導電パターンを切断したり、変形させたりできる方法であれば、好適に採用することができる。
本発明の第2実施形態は、基板上に、導電材料からなり一端がアンテナ用端子に接続された導電パターンを形成した後、当該導電パターンを加工することにより、受信する電波の周波数に対応する長さのアンテナパターンを形成する工程を含む電気光学装置の製造方法である。
以下、本実施形態の電気光学装置の製造方法として、第1実施形態にかかるTFT(Thin Film Transistor)素子を備えた液晶装置の製造方法を例にとって詳細に説明する。ただし、第1実施形態と同様、電気光学装置はTFT素子を備えた液晶装置に限られるものではなく、TFD(Thin Film Diode)素子を備えた液晶装置や、スイッチング素子を備えていない液晶装置をはじめとして、種々の電気光学装置を製造する場合に適用することができる。
なお、第2実施形態の製造方法により製造される液晶装置やアンテナパターン等の構成については第1実施形態で詳細に説明したために、本実施形態での説明は省略する。また、それぞれの図において、適宜一部の部材を省略してある。
(1)導電パターンの形成
まず、ガラス基板等の基板を準備し、図11(a)に示すように、アンテナパターンを構成する導電パターン11を形成する。この導電パターン11は、導電材料からなり、一端がアンテナ用端子(図示せず)に接続される導電パターン11である。また、図11(a)に示す導電パターン11は、他の箇所において定電位端子(図示せず)に接続される。
導電パターンの具体的な形成方法については特に制限されるものではないが、例えば、スパッタリング法や蒸着法により、基板上に導電材料を積層した後、フォトリソグラフィ法やエッチング法を用いてパターニングすることにより、所定の導電パターンを形成することができる。
具体的には、基板の縁部に沿って導電パターンを形成することが好ましい。この理由は、従来から存在する、表示に影響を与えないスペースを利用して形成することができ、表示面積を小さくすることなく、電気光学装置全体の大きさを変えないで、導電パターンを形成することができるためである。
さらに、アンテナ用端子を備えたフレキシブル基板等がガラス基板に接続され、当該フレキシブル基板等にもまたがってアンテナパターンを形成する場合には、図13(a)〜(b)に示すように、後に実装されるフレキシブル基板93上の導電パターン13´との導電接続箇所を通過するように導電パターン11を形成する。
連続する導電パターンとした場合には、後のレーザー処理によって所望の箇所を切断することによって、全体の長さや形状を最適化したアンテナパターンを形成することができる。一方、破線状の導電パターンとした場合には、後のレーザー処理によって一部の導電パターンを変形させ、所望の間隙部をつなげることによって、全体の長さや形状を最適化したアンテナパターンを形成することができる。
また、いずれのパターン形状とする場合においても、単なる導電パターンとして形成してもよく、あるいは、一旦アンテナパターンとして形成される導電パターンであってもよい。単なる導電パターンとして形成した場合には、後の工程におけるレーザー処理によって所望の長さや形状のアンテナパターンとして形成することができる。一方、一旦アンテナパターンとして形成される導電パターンとした場合には、形成したアンテナパターンの長さや形状の精度が不良であった場合等に、後の工程におけるレーザー処理によって、所望の長さや形状に修正することができる。
次いで、図11(b)に示すように、導電パターン11の一端側に接続されるようにアンテナ用端子14を形成するとともに、他の箇所で導電パターン11に接続されるように定電位端子16を形成する。このアンテナ用端子及び定電位端子は、別の部材として形成する以外に、導電パターンの一部として形成することもできる。
なお、導電パターンが接続されるアンテナ用端子は、同一基板上に形成してもよく、あるいは、基板に電気的に接続される対向基板上に形成してもよく、さらには、別部品である回路基板やフレキシブル基板上に形成してもよい。すなわち、液晶装置として構成される際に、いずれかの箇所において、アンテナ用端子と電気的に接続されるように、導電パターンを形成することが必要である。
また、定電位端子ついても同様に、同一基板上に形成してもよく、あるいは、別部品である回路基板等の上に形成しても構わない。
例えば、導電パターンが半導体素子の実装領域に存在する場合には、図15(a)に示すように導電パターン11を形成した後、図15(b)に示すように、アンテナ用端子部分や定電位端子部分を除いた領域に絶縁膜18を形成することにより、半導体素子と導電パターンが導電箇所以外で接触することを防ぐことができる。
次いで、素子基板上に形成された導電パターンに対してレーザー処理を行うことにより、アンテナパターンを形成する。
例えば、図11(a)や図12に示すような連続する一つの導電パターン11a〜11cを形成した場合には、図16(a)又は(b)に示すように、導電パターン11に対してレーザー処理を行い、形成されるアンテナパターンが、受信する電波の周波数に対応する所定の長さ又は形状となるように、導電パターン11を切断する。導電パターンを切断する場合には、レーザーの出力を高めに設定する。
このとき切断する箇所は、一箇所であってもよいし、複数箇所であってもよく、形成するアンテナパターンの数等に応じて適宜選択される。このように切断して得られた複数のパターンのうち、アンテナ用端子が接続される部分についてはアンテナパターンとして使用され、それ以外のパターンのうち、定電位端子接続されるパターンについては定電位パターンとして使用される。
このようにレーザー処理を行う場合に、図14(a)〜(c)に示すように、比較的短く、一定の間隔で分割された破線状の導電パターン11a´〜11c´を形成しておくことにより、形成するアンテナパターンの長さの選択の幅を増やすことができる。また、図18に示すように、AMラジオ用、FMラジオ用等、アンテナパターンの種類に応じたそれぞれの長さ位置に間隙を設けた破線状の導電パターン11d´を形成しておくことにより、レーザー処理により繋ぐ箇所を少なくできるとともに、アンテナの種類を後で選択又は変更することができる。
すなわち、本実施形態では、導電パターンの加工方法としてレーザー処理を採用することにより、基板の貼合わせの前後、さらには、照明装置等とともに組み込んだ後であっても、導電パターンの長さ又は形状を調整して、所望のアンテナパターンを形成することができる。
ただし、導電パターンの加工方法はレーザー処理に限られるものではなく、基板上に形成された導電パターンを切断したり、変形させたりできる方法であれば、他の方法であっても好適に採用することができる。
次いで、素子基板と同様、ガラス基板等の基板を準備し、当該基板上に、着色層や面状の共通電極を形成するとともに、最表面に配向膜を形成することにより、対向基板としてのカラーフィルタ基板を製造する。これらの部材についても、適宜公知の方法を用いて形成することができる。
また、同様に、定電位パターンを対向基板上に形成することもでき、この場合には、いずれかの箇所で定電位端子と電気的に接続される。
次いで、素子基板又は対向基板のうちいずれかの基板スペーサを散布するとともに、いずれか一方の基板上にエポキシ樹脂等を主成分とするシール材を、スクリーン印刷やディスペンサにより、表示領域を囲むようにパターニングして形成する。このとき、導電パターンを基板の縁部に沿って形成した場合には、シール材を導電パターンよりも内側に形成することが好ましい。このようにすれば、シール材の密着性を低下させることがない。
その後、素子基板と対抗基板とを接合させ、加熱しながら加圧保持することによりセル構造が形成される。
なお、液晶材料を真空注入法により配置する場合には、形成するシール材の一部に開口部が形成される。
次いで、図示しないが、真空注入法を用いてシール材の開口部から液晶材料を注入することにより、セル構造の内部に、液晶材料を配置する。その後、シール材の開口部を封止材等により封止する。これによって、図1に示すような液晶パネル20が形成される。次いで、液晶パネルに対して半導体素子や回路基板等を実装するとともに、照明装置等とともに筐体に組み込み、液晶装置として組み立てる。
なお、いわゆる封口レス型の液晶装置とする場合には、液晶材料の配置は、基板の貼り合わせ前に、枠状のシール材を描画するとともに、当該枠内に相当する位置に液晶材料を滴下した上で貼り合わせることにより、液晶材料が配置される。
液晶装置の組立後、又は、液晶装置を組立てる前の液晶パネルの状態で、パネルの動作状態を検査し、形成したアンテナパターンによる受信感度が不良を示すような場合には、再度アンテナパターンに対してレーザー処理(第2レーザー処理)を行い、アンテナパターンの長さや形状を調整することができる。すなわち、一旦液晶パネルを取り出した後、あるいは、組み立てられた状態で、アンテナパターンや残存する導電パターン等に対してレーザー処理を行い、アンテナパターンの長さや形状が最適化されるように調整することができる。
したがって、もともとのアンテナパターンをフォトリソグラフィ法やエッチング法を用いて形成し、液晶パネル形成後に不具合が発見された場合には、レーザー処理を行ってアンテナパターンの長さや形状を最適化することも可能である。
なお、受信感度に応じて長さや形状を調整することのみならず、液晶パネルのアンテナパターンの種類自体を変更して再使用する場合においても有効である。
本発明に係る第3実施形態として、第1実施形態の液晶装置を備えた電子機器について具体的に説明する。
また、表示情報出力源201は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等からなるメモリと、磁気記録ディスクや光記録ディスク等からなるストレージユニットと、デジタル画像信号を同調出力する同調回路とを備え、タイミングジェネレータ204によって生成された各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等の形で表示情報を表示処理回路202に供給するように構成されていることが好ましい。
そして、本実施形態の電子機器であれば、基板上に、導電パターンをレーザー処理することにより形成したアンテナパターン及び定電位パターンを形成した液晶装置を使用している。そのために、電波の受信感度が良好であるとともに、小型化が図られた電子機器とすることができる。
Claims (11)
- 基板上に、導電材料からなり一端がアンテナ用端子に接続された導電パターンを形成した後、当該導電パターンを加工することにより、受信する電波の周波数に対応する長さのアンテナパターンを形成する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
- 前記導電パターンは定電位用端子に接続されており、前記導電パターンの一部を加工することにより定電位パターンを形成することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記アンテナパターンをさらに加工して、受信する電波の周波数に対応する形状又は長さとなるように調整することを特徴とする請求項1又は2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記加工がレーザー処理であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記加工を行うことにより、前記導電パターンの一部を除去することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記加工を行うことにより、前記導電パターンを変形することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記導電パターンを、前記基板上に形成される他の導電部材と同時に形成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 一端がアンテナ用端子に接続されるとともに他の箇所で定電位用端子に接続された導電パターンを加工することにより受信する電波の周波数に対応する長さに形成されたアンテナパターン及び定電位パターンを基板上に備えることを特徴とする電気光学装置。
- 前記基板上に、前記アンテナパターンを複数備えることを特徴とする請求項8に記載の電気光学装置。
- 前記電気光学装置は対向配置された二つの基板を含むとともに、前記アンテナパターン及び定電位パターンをそれぞれの基板に備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の電気光学装置。
- 請求項8〜10のいずれかに記載された電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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