JP2007224795A - 内燃機関の点火制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点火プラグで発生する火花放電の適正化を図り、ひいては内燃機関での燃焼状態を適正に保つ。
【解決手段】点火コイル20は、電源に接続される1次側コイル21と、点火プラグ26に接続される2次側コイル22とを有する。点火制御回路31は、指定された点火時期にて2次側コイル22に2次側高電圧を発生させることにより点火プラグ26に火花放電を発生させる。点火コイル20は、1次側コイル21の巻数N1と2次側コイル22の巻数N2との巻数比(N2/N1)を可変とする構成を有する。そして、点火制御回路31は、点火時期での放電発生時に点火コイル20の巻数比を大きくし、その後、該巻数比を小さくする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の点火制御装置、及びその点火制御装置に好適に用いることができる点火コイルに関するものである。
火花点火式の内燃機関では、点火コイル等からなる点火装置により点火プラグに高電圧が印加され、それに伴って点火プラグの対向電極間に放電火花が発生する。そして、この放電火花の発生により、燃焼室内に導入された燃料が燃焼される。
また、燃費の改善などを目的として、空燃比を理論空燃比よりもリーン側に制御するリーンバーンエンジンが開発されている。リーンバーンエンジンでは、燃焼状態を改善するために筒内の混合気にスワールやタンブルなどの渦状の流れを発生させている。筒内に気流を発生させているため燃焼速度が増加し、燃費改善や希薄燃焼限界の向上が可能となる。ところが、リーンバーンエンジンでは筒内に発生させている気流が高速となり、それに起因して、点火プラグによる放電の安定性が低下するおそれが生じる。点火プラグの放電安定性が低下すると、燃料の着火性が低下して燃焼状態が悪化する。
そこで、燃焼状態を改善するために、1回の燃焼行程内で複数回の放電を継続的に繰り返して実施する、いわゆる多重放電技術が提案されている。このとき、点火プラグに継続して高電圧が印加されることにより多重放電が行われる。
また、点火装置において点火コイルの1次側コイルに直列に補助コイルを設けることで、点火プラグに継続的に高電圧を印加させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる技術では、1次側コイルを流れる電流の遮断によって発生する2次側電圧と、補助コイルを電流が流れることによって発生する2次側電圧とを足し合わせることにより、点火プラグに印加する高電圧を大きくし、点火プラグに放電を発生させていた。
しかしながら、上記の各技術では、2次側電圧の発生後において、2次側電圧が高電圧に維持されるものの、十分な2次側電流が得られない。そのため、放電の安定性が低下するおそれがあった。特にリーンバーンエンジンでは筒内流速が大きくなるため、放電安定性の低下が生じやすくなり、燃焼状態が悪化するという問題が生じる。
特開昭62−48967号公報
本発明は、点火プラグで発生する火花放電の適正化を図り、ひいては内燃機関での燃焼状態を適正に保つことができる内燃機関の点火制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
本発明の内燃機関の点火制御装置では、1次側コイルに電源を接続するとともに、2次側コイルに点火プラグを接続した点火コイルを備え、指定された点火時期にて2次側コイルに2次側高電圧を発生させることにより点火プラグに火花放電を発生させるようにしている。また特に、点火コイルを、1次側コイルの巻数N1と2次側コイルの巻数N2との巻数比(N2/N1)を可変とする構成とし、火花放電に際し、該巻数比を可変設定するようにした。
巻数比(N2/N1)を可変設定することにより、2次側コイルに発生する2次側電圧、及び2次側コイルに発生する2次側電流の大きさを調整できる。このため、点火制御時において、所望とする放電状態を実現することが可能となる。その結果、点火プラグで発生する火花放電の適正化を図り、ひいては内燃機関での燃焼状態を適正に保つことができる。例えば、リーンバーンエンジンなどにおいて、筒内流速が比較的大きくなる場合にも放電の適正化が可能となり、燃焼状態の改善を図ることができる。
請求項2に記載の発明において、火花放電に際し、点火時期での放電発生時に点火コイルの巻数比(N2/N1)を大きくし、その後、その巻数比(N2/N1)を小さくする。
点火コイルでは、巻数比(N2/N1)が大きいほど2次側コイルに発生する2次側高電圧が大きくなり、巻数比(N2/N1)が小さいほど2次側コイルに発生する2次側電流が大きくなる。したがって、上記のように点火時期での放電発生時に巻数比(N2/N1)を大きくすることにより、絶縁破壊を生じさせる十分な2次側高電圧を生じさせることができる。また、放電発生後に巻数比(N2/N1)を小さくすることにより2次側電流が大きくなり、放電発生後の放電安定性を向上させることができる。故に、所望とする放電状態を実現することができる。
ここで、請求項3に記載したように、点火コイルを、1次側コイルの巻数を可変とする構成とし、前記点火時期での放電発生時に1次側コイルの巻数を小さくし、その後、該巻数を大きくすると良い。つまりここでは、点火コイルの1次側コイルの巻数を変更することで、巻数比を変更する構成としている。
請求項4に記載の発明では、1次側コイルが複数のコイル部を有する構成とし、その複数のコイル部のうち前記電源に導通されるコイル部を切り替えることで巻数比(N2/N1)を変更する。この場合、電源に導通されるコイル部を切り替えることによって、巻数比の変更を簡易に実現できる。
請求項5に記載の発明では、多重放電を実施する点火制御装置において、初回放電の発生時に巻数比(N2/N1)を大きくし、その後、放電継続時に巻数比(N2/N1)を小さくするようにしている。多重放電では、初回放電後における放電継続時間が長くなるが、上記のとおり巻数比を変更することにより、良好なる多重放電が実現できる。
一方、請求項6に記載の点火コイルでは、中心コアを囲む筒体に線状の導体を巻回してなる1次側コイル及び2次側コイルとを備え、1次側コイルの巻数が可変となっている。また、1次側コイルの巻数変更態様に合わせて複数の接続端子を設け、その複数の接続端子を前記筒体の一端側に並設した。かかる場合、複数の接続端子は、筒体の一端側にまとめて設けられるため、各接続端子を選択的に用いる(電源等に接続する)場合においてその切り替えが容易となる。
請求項7に記載の発明では、1次側コイルは、直列に接続された複数のコイル部を有し、それら複数のコイル部を直列接続した状態で両端となる部位に一対の接続端子を設けるとともに、各コイル部間の中間接続部に別の接続端子を設けている。この場合、各接続端子のうちどれを電源系に接続するかによって1次側コイルの巻数を容易に変更できる。また、中間接続部の接続端子は、2つのコイル部で共用されるため、構成の簡素化も実現できる。
請求項8に記載の発明では、複数のコイル部を複数の導体を並行に巻回して形成したため、1次側コイルの外側の凹凸を少なくでき、点火コイルを小型化することができる。また、複数のコイル部が各々別工程で製作されるのではなく、1工程で製作されるため、効率良く1次側コイルを製作することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。本実施の形態は、内燃機関である車載ガソリンエンジンを対象として点火制御システムを構築するものとしており、当該制御システムにおいては電子制御ユニット(以下、ECUという)からの点火指令に基づき点火プラグに放電火花を生じさせることとしている。
先ずは、図1を用いて点火制御システムの概略構成を説明する。図1には便宜上、1気筒分の構成を示すが、実際にはエンジンの気筒数分の構成が設けられている。
図1では、電源系の構成として、直流電源であるバッテリ11にエネルギ蓄積コイル12とIGBT13とが直列に接続されており、エネルギ蓄積コイル12にIGBT13のON時にエネルギが蓄積される。また、エネルギ蓄積コイル12とIGBT13との間にはダイオード14を介してコンデンサ15が接続されている。
一方、点火コイル20は、1次側コイル21と2次側コイル22とを有している。特に1次側コイル21は、複数のコイル部が直列に接続されて構成されたものとなっており、本実施の形態では、第1コイル部21aと第2コイル部21bとが直列に接続されて1次側コイル21が構成されている。ここで、1次側コイル21の巻数をN1、2次側コイル22の巻数をN2、第1コイル部21aの巻数をN1a、第2コイル部21bの巻数をN1bとし、巻数比をR=N2/N1とする。
1次側コイル21にはIGBT25が直列に接続されており、IGBT25のON時に電源系から1次側コイル21に電圧が印加される。2次側コイル22には点火プラグ26が直列に接続されており、2次側コイル22に高電圧が発生した時、点火プラグ26の対向電極間に火花放電が発生する。
バッテリ11などからなる電源系の構成部と、点火コイル20の1次側コイル21との間には切替回路27が設けられている。切替回路27は、接点a−a間、接点b−b間のいずれかを導通させるものであり、この切替回路27によって電源系の導通経路が切り替えられることにより、その都度使用するコイル部が切り替えられる。接点a−a間が導通されることにより、IGBT25のON時に第1コイル部21a及び第2コイル部21bに電圧が印加されることになり、接点b−b間が導通されることにより、IGBT25のON時に第2コイル部21bのみに電圧が印加される。
このとき、1次側コイル21の電圧印加時に発生する2次側電圧V2の大きさは、巻数比Rに比例し、2次側電流i2の大きさは巻数比Rに反比例する。したがって、切替回路27によって接点a−a間が導通された状態では、巻数比Rが小さくなるために2次側電流i2を大きくすることができ、接点b−b間が導通された状態では、巻数比Rが大きくなるために2次側電圧V2を大きくすることができる。
ECU30は、周知の通りCPU、ROM、RAM等よりなるマイクロコンピュータを主体として構成され、ROMに記憶された各種の制御プログラムを実行することで、その都度のエンジン運転状態に応じてエンジン10の各種制御を実施するものである。
エンジンの点火制御において、ECU30は、エンジン回転速度やアクセル操作量などのエンジンの運転状態を表す運転状態情報を取得し、その運転状態情報に基づいて最適な点火時期を算出する。そして、その点火時期に応じて点火信号IGtを生成し、点火制御回路31に出力する。また、本点火制御システムでは、燃焼状態を良好なものとするために1回の燃焼行程内で複数回の放電を継続的に繰り返して発生させる多重放電制御を実施する。ここで、ECU30は、複数回の放電を継続的に繰り返して発生させる期間である多重放電期間を算出する。そして、その多重放電期間を規定する放電期間信号IGwを生成し、点火制御回路31に出力する。
点火制御回路31は、点火信号IGt及び放電期間信号IGwに基づいて駆動信号IG1,IG2を生成し、この駆動信号IG1,IG2をIGBT13,25に対してそれぞれ出力する。駆動信号IG1,IG2に従ってIGBT13,25がそれぞれON/OFFすることで、点火時期に初回の放電が発生する。さらにIGBT13,25が繰り返しON/OFFすることで放電の発生が継続的に繰り返される。さらに、点火制御回路31は、点火信号IGt及び放電期間信号IGwに基づいて切替回路27を制御し、接点a−a間又は接点b−b間のいずれかを導通させる。これにより、点火コイル20の巻数比が切り替えられる。
ところで、燃費の改善などを目的としているリーンバーンエンジンなどでは、エンジンの筒内に気流を発生させ、燃焼速度を増加させている。ところが、筒内の気流が高速となる場合、その気流により多重放電の放電安定性が低下するおそれが生じる。この点、本実施の形態では、指令された点火時期において、2次側電圧V2の発生時に点火コイル20の巻数比を大きくすることで2次側電圧V2を大きくし、その後、点火コイル20の巻数比を小さくすることで2次側電流を大きくするようにしている。これにより、点火プラグ26による点火放電時において、絶縁破壊を生じさせる十分な2次側高電圧が生じ、さらに放電発生後の放電安定性が向上する。
ここで、点火コイル20の構成について説明する。図2は点火コイル20の構造を示す断面図であり、図3は1次側コイル21の構造を示す外観図である。
図2において、点火コイル20の中心部には棒状の中心コア41が設けられている。その中心コア41の外周には線状の導体を巻いて形成される2次側コイル22が設けられ、さらに2次側コイル22の外周には線状の導体を巻いて形成される1次側コイル21が設けられている。1次側コイル21の外殻にはケース42と、外周コア43とが設けられている。中心コア41、2次側コイル22、1次側コイル21及びケース42はそれぞれ絶縁樹脂よりなる絶縁層44で絶縁されており、さらに中心コア41の上部には絶縁部45が設けられている。絶縁部45には、ECU30からの制御信号が入力されるコネクタ46と1次側コイル21とを電気的に接続するための接合部47が設けられている。また、中心コア41の下部には2次ターミナル48が設けられ、その2次ターミナル48により2次側コイル22とスプリング49の一端とが電気的に接続されている。したがって、点火コイル20をエンジン10に装着するとスプリング49の他端が点火プラグ26の電極部(図示略)に接続されるようになっている。
図3において、1次側コイル21は2本の線状の導体により形成されている。詳しくは、1次側コイル21は、第1コイル部21aを形成する線状の導体と、第2コイル部21bを形成する線状の導体とからなり、それら導体が2本並行に配置されて筒体としての1次スプール51の外周面に巻回されている。この場合、1次側コイル21は外側の凹凸が少ないものとなり、点火コイル20の小型化が可能となっている。また、点火コイル20の製造時には、2個のコイルを2度の工程ではなく、1度の工程で製作することができるため、効率良く1次側コイルを製作することができる。
1次スプール51の一端部(図の上端部)には、第1コイル部21aの端部に接続される2つのコイル部端子52aと、第2コイル部21bの端部に接続される2つのコイル部端子52bとが設けられている。各コイル部端子52a,52bは3つの接合用端子53a,53b,53cに接続されており、そのうち接合用端子53bは共通端子となっている。ここで、接合用端子53a〜53cのうち53a,53bは1次側コイル21の巻数切り替えのための切替端子であり、53cはIGBT25に接続される端子である。
この場合、切替回路27によって接点a−a間が導通されると、接合用端子53aと53cとが導通され、1次側コイル21の巻数N1が第1コイル部21aの巻数N1aと第2コイル部21bの巻数N1bとの和となる(N1=N1a+N1b)。一方、切替回路27によって接点b−b間が導通されると、接合用端子53bと53cとが導通され、1次側コイル21の巻数N1が第2コイル部21bの巻数N1bとなる(N1=N1b)。したがって、接点a−a間の導通時は点火コイル20の巻数比Rが小さくなり、接点b−b間の導通時は巻数比Rが大きくなる。
図4は、各部の放電動作を説明するためのタイムチャートである。図4において、(a)は放電期間信号IGwを、(b)は点火信号IGtを、(c)はIGBT13の状態を、(d)はIGBT25の状態を、(e)は2次電圧V2を、(f)2次電流i2
を、(g)は接点a−a間及び接点b−b間の導通状態を、それぞれ示す。
図4において、タイミングt1で点火信号IGtがONになると駆動信号IG1がONになり、IGBT13がONになる。IGBT13のONにより、エネルギ蓄積コイル12にエネルギが蓄積される。そして、点火時期であるタイミングt2で点火信号IGtがOFFになると、IGBT13がOFFになるとともにIGBT25がONになる。すると、エネルギ蓄積コイル12及びコンデンサ15に蓄積されたエネルギが1次側コイル21に供給され、2次側電圧V2が発生して点火プラグ26にて放電が発生する。このとき、切替回路27によってb−b間が導通されているため、点火コイル20の巻数比Rが大きくなり、2次側電圧V2が大きくなる。このときの2次側電圧V2の最大値は30kV〜40kVとなる。
その後、IGBT25がONされている期間では、エネルギ蓄積コイル12からエネルギが供給されることで、2次側コイル22に2次側電流i2が流れるとともに、1次側コイル21にエネルギが蓄積される。このとき、切替回路27によって導通経路が接点b−b間から接点a−a間に切り替えられているため、点火コイル20の巻数比Rが小さくなり、2次側電流i2が大きくなる。このときの2次側電流i2は50mA〜250mAとなる。
タイミングt2以降は放電期間信号IGwがONになっているため、同タイミングt2以降ではIGBT13,25が交互にON/OFFされて多重放電が行われる。詳しくは、タイミングt2における点火プラグ26での初回の放電発生後、タイミングt3において、IGBT13がONされることによりエネルギ蓄積コイル12にエネルギが蓄積され、IGBT25がOFFされることにより1次側コイル21に蓄積されたエネルギが点火プラグ26に供給される。これにより、点火プラグ26では初回の放電に続いて2回目の放電が発生する。
その後、IGBT13がOFFされるとともにIGBT25がONされると、エネルギ蓄積コイル12のエネルギが1次側コイルに供給される。これにより、点火プラグ26では2回目の放電に続いて3回目の放電が発生する。そして、初回の放電発生時と同様に、1次側コイル21にエネルギが蓄積される。
以後、放電期間信号IGwがOFFになるまで、IGBT13,25のON/OFFが切り替えられて放電が繰り返し生じる。タイミングt4で放電期間信号IGwがOFFとされると、駆動信号IG2がOFFされてIGBT25がOFFされる。また、切替回路27によって導通経路が接点a−a間から接点b−b間に戻される。その後、IGBT13,77が共にOFFの時に、バッテリ11によってコンデンサ15にエネルギが蓄積される。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
点火プラグ26による点火放電に際し、2次側電圧V2の発生時に点火コイル20の巻数比Rを大きくし、その後、巻数比Rを小さくするようにした。このため、点火プラグ26による放電開始時において2次側電圧V2を大きくすることができ、その後、2次側電流i2を大きくすることができる。これにより、点火プラグ26で発生する火花放電の適正化を図ることができる。故に、内燃機関での燃焼状態を適正に保つことができる。
リーンバーンエンジンでは特に筒内流速が速くなり、放電安定性が低下するおそれがあるが、上記のように点火コイル20の巻数比Rを変更することにより放電安定性を良好なものとすることができる。
1次側コイル21を、第1コイル部21aと第2コイル部21bとを直列に接続して構成し、その各コイル部21a,21bの導通形態を変更することで、1次側コイル21の巻数を変更するようにした。これにより、1次側コイル21の巻数を容易に変更することができる。
多重放電による点火を実施する場合には、初回の火花放電の発生後、所定の多重放電期間内で放電を継続させる必要があるが、上記の通り、巻数比Rの変更により2次側電流が大きくなることで多重放電期間内で所望の放電状態を維持することができる。したがって、本技術は多重放電に適用するにあたり特に有益であると考えられる。
上記実施の形態では、1次側コイル21の巻数を大小2通りで変更したが、その巻数の変更パターンを3通り以上としても良い。例えば、図5のように、1次側コイル60を3つのコイル部60a,60b,60cにより構成する。この場合、切替回路61は接点a〜eを有し、バッテリ11などからなる電源系の構成部と、1次側コイル60との間に設けられている。切替回路61は、接点a−c間、接点a−d間、接点b−d間、接点b−e間のいずれかを導通させるものであり、この切替回路61によって電源系の導通経路が切り替えられることにより、その都度使用するコイル部が切り替えられる。各コイル部60a〜60cのそれぞれの巻数がN11a,N11b,N11cである場合、切替回路61によって1次側コイル60の巻数N11が以下のように切り替えられる。
・接点a−c間の導通時は、巻数N11=N11a+N11b+N11cとなる。
・接点a−d間の導通時は、巻数N11=N11b+N11cとなる。
・接点b−d間の導通時は、巻数N11=N11b+N11cとなる。
・接点b−e間の導通時は、巻数N11=N11cとなる。
かかる場合、点火プラグ26による放電発生時には、先に接点b−e間が導通されることにより2次側電圧V2を大きくすることができ、その後、接点a−c間又は接点a−d間のいずれかが導通されることにより2次側電流を大きくすることができる。また、2次側電圧V2の発生時に接点b−d間が導通されることにより2次側電圧V2を大きくすれば、その後、接点a−c間が導通されることにより2次側電流を大きくすることができる。
上記実施の形態では、多重放電を行う点火制御装置に本発明を具体化したが、単発放電を行う点火制御装置にあっても本発明が適用できる。かかる場合にも、上記同様、点火プラグで発生する火花放電の適正化を図り、ひいては内燃機関での燃焼状態を適正に保つことができる。
本実施の形態における点火制御システムの概略を示す構成図である。 点火コイルの断面を示す図である。 1次側コイルの構造を示す図である。 各部の放電動作を説明するためのタイムチャートである。 別の形態において点火制御システムの構成を示す図である。
符号の説明
11…バッテリ、20…点火コイル、21…1次側コイル、21a…第1コイル部、21b…第2コイル部、22…2次側コイル、26…点火プラグ、27…切替回路、30…ECU、31…点火制御回路、41…中心コア、51…1次スプール、52a,52b…コイル部端子、53a〜53c…接合用端子。

Claims (8)

  1. 1次側コイルに電源を接続するとともに、2次側コイルに点火プラグを接続した点火コイルと、
    指定された点火時期にて前記2次側コイルに2次側高電圧を発生させることにより前記点火プラグに火花放電を発生させる点火制御手段とを備えた点火装置において、
    前記点火コイルは、1次側コイルの巻数N1と2次側コイルの巻数N2との巻数比(N2/N1)を可変とする構成を有し、
    前記点火制御手段は、前記火花放電に際し、前記点火コイルの巻数比を可変設定することを特徴とする内燃機関の点火制御装置。
  2. 前記点火制御手段は、前記点火時期での放電発生時に前記点火コイルの巻数比を大きくし、その後、該巻数比を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火制御装置。
  3. 前記点火コイルは、前記1次側コイルの巻数を可変とする構成を有し、前記点火制御手段は、前記点火時期での放電発生時に前記1次側コイルの巻数を小さくし、その後、該巻数を大きくすることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の点火制御装置。
  4. 前記1次側コイルは複数のコイル部を有し、前記点火制御手段は、前記複数のコイル部のうち前記電源に導通されるコイル部を切り替えることで前記巻数比を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の点火制御装置。
  5. 前記点火制御手段は、1回の燃焼行程につき前記点火プラグによる放電を継続的に繰り返させる多重放電を行い、初回放電の発生時に前記巻数比を大きくし、その後、放電継続時に前記巻数比を小さくすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の点火制御装置。
  6. 棒状の中心コアを囲む筒体に線状の導体を巻回してなる1次側コイル及び2次側コイルを備え、前記1次側コイルの巻数を可変とする点火コイルであって、
    前記1次側コイルの巻数変更態様に合わせて複数の接続端子を設け、その複数の接続端子を前記筒体の一端側に並設したことを特徴とする点火コイル。
  7. 前記1次側コイルは、直列に接続された複数のコイル部を有し、それら複数のコイル部を直列接続した状態で両端となる部位に一対の接続端子を設けるとともに、各コイル部間の中間接続部に別の接続端子を設けたことを特徴とする請求項6に記載の点火コイル。
  8. 前記複数のコイル部を、複数の導体を並行に巻回して形成したことを特徴とする請求項6又は7に記載の点火コイル。
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