JP2007224605A - 把持材および収納部材 - Google Patents

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和幸 四條
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Abstract

【課題】建造物の内側面を仕上シートで覆うのに用いる把持材を、一旦取り外した仕上シートを、再度同一の対象面に美観を損ねることなく取り付けることができるように改良する。
【解決手段】仕上シートSのうち、第1把持板12、第2把持板13に挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように、この余剰部分を収納する、収納部材20を備える把持材1を提供する。このような把持材1によれば、仕上シートSの余剰部分を収納部材20に収納することができるので、美観を損ねることなく、一旦取り外した仕上シートSを再度同一の対象面に取り付けることができるようになる。
【選択図】図6

Description

本発明は、建造物の内側面の仕上を行うための技術に関する。
建造物の内側面(本願では、『内側面』の語は、壁面、天井面、床面のいずれをも含む意味で用いるが、本願では主に、壁面と天井面を意味する。)は、仕上材で覆うことによって仕上される。
仕上材は、例えば、タイル材やパネル材、或いは、膜材である仕上シートである。最も頻繁に使用される仕上シートの例として、壁紙を挙げることができる。
ところで、仕上シートによって建造物の内側面を覆う場合には、仕上シートを内側面に、例えば接着剤を用いて貼り付けるのが通常である。このような液体、或いはそれに類するものを用いる工程を湿式工程と呼ぶのであるが、このような湿式工程は接着剤が垂れ落ちたりすることによる汚れを防止する必要がある、また、養生の期間が必要となるなど面倒が多い。また、接着剤を使用するとシックハウスの問題も生じがちである。
このような点を考慮すれば、仕上シートを、建造物の内側面に対して、湿式工程を経ずに取り付けることができればよいということになる。実際、膜材である仕上シートを建造物の内側面の手前に配すことで、内側面の仕上を行うことが提案されている。
仕上シートを建造物の内側面の手前に配するこの技術において、仕上シートの着脱を自在に行えるようにすることも提案されている。このようにすることで、建造物の内側面の仕上げを簡単に行えるとともに、仕上シートが汚れた場合などにおける仕上シートの交換も簡単に行えるようになる。
仕上シートは、一般的に、図9に示すような把持材100を用いて対象面を覆う状態で固定されている。
この把持材100は、建造物の内側面のうちの仕上を行う対象となる対象面を挟む取り付け位置に取り付けて用いられる。把持材100は長尺であり、通常は矩形である対象面の向かい合う2辺に沿って取り付けられる。把持材100は、対象面よりもやや小さい矩形であり伸縮性を有する仕上シート200の向かい合う2辺を把持して固定することによって、仕上シート200により対象面を覆うようになっている。
把持材100は、長さ方向のすべての部分で、図9に示したような同一の断面形状を有している。把持材100は、固定部110と、第1把持板120と、第2把持板130を備えている。
固定部110、第1把持板120、第2把持板130はいずれも板状であり、樹脂により一体成形されている。
固定部110は、対象面を挟む取り付け位置に把持材100を固定するためのものである。例えば、固定部110は、木ねじ300を打ち込むことにより、取り付け位置に固定される。
第2把持板130はその基端が、固定部110に直接接続されている。他方、第1把持板120は、固定部110にその基端を接続された断面略L字型に形成の接続部140の先端に固定されることで、接続部140を介して固定部110に固定されている。第1把持板120は、その基端で、接続部140の先端と固定されている。
第1把持板120及び第2把持板130は、僅かな隙間を空けて設けられている。この隙間に、仕上シート200の先端を押込んで、仕上シート200の端部を把持材100に保持させる。
なお、上述したように、仕上シート200は伸縮性を有するものとする。これは、対象面よりも若干小さい仕上シート200によって対象面を覆うことで、仕上シート200にテンションを加え、仕上シート200に皺や波打ちが生じないようにして仕上シート200の美観を向上させるためである。
このような把持材100を用いれば、仕上シート200を対象面を覆うように固定でき、またその固定を着脱自在なものとすることができる。
また、このような把持材としては、図10に示すような把持材も提案されている。この把持材400は、図9の把持材と同様、固定部410、第1把持板420、第2把持板430、および接続部440を備えているが、第1把持板420は、対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、固定部410とその他端でそれぞれ接続されている接続部440を介して固定部410と一体にされている。
このような把持材400を用いれば、第1把持板420の対象面に略垂直な方向における端部のうち対象面から遠い側が仕上シートの中心側に移動することによって第1把持板420と第2把持板430の間の隙間が広がると、それと同時に、第1把持板420の対象面に略垂直な方向における端部のうち対象面から近い側が仕上シートの中心側とは反対の方向に移動して、第1把持板420と第2把持板430の間の隙間が狭くなる。したがって、この把持材400では、第1把持板420と第2把持板430の一部でその隙間が大きくなり仕上シートの脱落が起こりそうになった場合には、第1把持板420と第2把持板430の他の部分でその隙間が小さくなり仕上シートを挟持する力が大きくなる。
よって、このような第1把持板420を有する把持材400であれば、仕上シートの張力に基づく意図しない仕上シートの把持材400からの脱落を防止できるとともに、仕上シートを第1把持板420と第2把持板430の間の隙間方向に一定以上の力で引いた場合には、上述のような第1把持板420の両端部の移動は生じないため、問題なく仕上シートを把持材100から引き抜くことができる。このため、このような把持材400は、仕上シートの取り付けの観点からも仕上シートの交換の観点からも非常に使い勝手の良い把持材となっている。
しかしながら、以上のような把持材を用いて仕上シートの取り付けを行う技術にも改良すべき点がある。
通常、対象面への仕上シート200の取り付けは、以下のような手順で行われる。
仕上シート200の端部を把持材100で把持させるには、図11(A)に示すように、仕上シート200の端部を第1把持板120と第2把持板130の隙間の下側まで引っ張り、その状態で、仕上シート200の端部の若干中心寄りの位置に薄い板520を押し当て、仕上シート200を折り返した状態で第1把持板120と第2把持板130の隙間にある程度押し込む。この状態を図11(B)に示す。
次に、図11(C)に示すように、仕上シート200の第1把持板120と第2把持板130により挟持されていない先端側の余剰部分がなるべく短くなるように切断する。そして、第1把持板120と第2把持板130の隙間にある程度押し込んだ状態の仕上シート200をさらに押し込む。
これにより、仕上シート200の端部は、把持材100の隙間の第1把持板120と第2把持板130上側にある空間(固定部110、第1把持板120、第2把持板130、接続部140に囲まれた空間)内にすべて収納され、図11(D)に示した状態になる。
以上の作業を、2本の把持材100の双方に対して行うことによって、把持材100により仕上シート200の両端部が把持され、仕上シート200により対象面が覆われることになる。
このように、従来、仕上シートは必要最小限の長さに切断して取り付けられている。このため、対象面から取り外した仕上シートは、第1把持板120と第2把持板130の隙間の下側まで引っ張り、その状態で仕上シートを押し込む、という作業をするのに必要な長さを有していない。すなわち、対象面に取り付けられた仕上シートを一旦取り外した場合には、再度この仕上シートを同一の対象面に取り付けることができない。このため、取り付けに使用した仕上シートを洗浄して再利用するということが実際上できない。
このことから、対象面から取り外した仕上シートを再度同一の対象面に同じように取り付けるためには、ある程度長さに余裕を持たせて仕上シートの端部を切断することが必要となる。しかしながら、このような仕上シートの取り付けを行った場合、図9に示すように、仕上シートの対象面を覆うのに使用されなかった端部寄りの余剰部分が垂れ下がった状態となってしまい、仕上シートを取り付けた際の美観を損ねることとなってしまう。
なお、余剰部分が垂れ下がった状態とならないように、図11(D)のように、把持材100の隙間の第1把持板120と第2把持板130上側にある空間に余剰部分を収納することも考えられるが、従来の把持材においてこの空間は必要最小限の余剰部分を収納するに足る程度の小さいものとなっており、また、仮にこの空間がある程度の大きさになるように把持材を成形したとしても、余剰部分すべてをこの空間に押し込む作業にはかなりの労力が必要となる。
また、以上の事情は図10の把持材400にも当てはまり、仕上シートの取り替えに適する把持材であるといえども、一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けるということは難しいものとなっている。
本発明は、対象面に取り付けた際の美観を損ねることなく、対象面から取り外した仕上シートを再度同一の対象面に同じように取り付けるための技術を提供することをその課題とする。
上述の課題を解決するための本発明は、以下のようなものである。
本発明は、建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面を挟む取り付け位置にそれぞれ取り付けて用いることにより、前記取り付け位置を結ぶ張渡し方向に張渡された伸縮性を有する膜材である仕上シートの先端付近の一部分をその幅方向に沿って把持することによって行われる、前記仕上シートで前記対象面を覆う建造物の内側面の仕上処理を実現するために用いることのできる、長尺材である把持材であって、前記取り付け位置へ固定される把持固定部と、前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、その基端が前記把持固定部に接続されるとともに、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされている板状の第1把持板と、前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、前記第1把持板に対して平行に、且つ前記第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされ、前記第1把持板の前記対象面に対して反対側に位置する板状の第2把持板と、を備えており、前記隙間に折り返した状態で挿入された前記仕上シートの先端付近の一部分を前記第1把持板と前記第2把持板で挟持するようになっているとともに、前記仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように前記余剰部分を収納する収納部と、を備えてなる、把持材、である。
このような把持材によれば、仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように余剰部分を収納部に収納することができるので、再度の取り付けが可能となる程度の長さに仕上シートを切断した場合であってもその余剰部分が垂れ下がらず、対象面に取り付けた際の美観を損ねることがない。すなわち、美観を損ねることなく、一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けることができるようになる。
なお、対象面を挟む取り付け位置の双方にこの把持材を取り付けて仕上シートの取り付けを行ってもよいが、把持材のうちどちらかが本発明の把持材であれば一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けることができる取り付け位置に取り付けられるので、取り付け位置に取り付けられる把持材の一方を図9や図10に示したような従来の把持材としても同一の作用効果を得ることができる。
前記把持材は、前記把持固定部、前記第1把持板、前記第2把持板、および前記収納部を備える1つの部材として構成されていてもよいが、前記把持固定部、前記第1把持板、および前記第2把持板と、前記収納部とは、それぞれ別部材として構成されていてもよい。
前記収納部は、前記仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように前記余剰部分を収納するようになっていればどのようなものでもよい。
例えば、収納部は、前記取り付け位置の前記対象面に対して反対側の所定の位置にその基端がヒンジ接続されている保持部を備えていてもよい。この保持部は、その先端が、前記余剰部分のほぼ真下に位置し、前記余剰部分の垂れ下がりを防止できる閉位置と、その先端が、前記余剰部分のほぼ真下よりも前記対象面から遠い位置に位置し、前記余剰部分の垂れ下がりを防止できない開位置との間で移動できるようにされ、前記保持部が前記閉位置にあるときに、少なくとも、前記保持部と前記第2把持板とにより囲まれた部分に前記余剰部分が収納されるようになっていてもよい。
このような保持部を有していれば、仕上シートの取り付け時に保持部の先端を閉位置に移動させれば仕上シートの余剰部分の垂れ下がりを防止することができる。また、対象面に仕上シートを取り付ける際や対象面から仕上シートを取り外す際には保持部の先端を仕上シートの余剰部分の垂れ下がりを防止することができない開位置に移動させればよい。
なお、本出願において「取り付け位置の対象面に対して反対側の所定の位置」とは、対象面を含む内側面のうち、取り付け位置を挟んで対象面の逆側にある面部分のうち、取り付け位置と連続するいずれかの位置、または、対象面を含む内側面の端部の辺のうち取り付け位置を挟んで対象面の逆側にある面の端部の辺に連なる内側面のいずれかの位置、を意味する。具体的には、例えば内側面が天井である場合、取り付け位置の背後になる天井部分のうち、取り付け位置と連続するいずれかの位置、またはこの天井部分から連なる壁面のいずれかの位置、を意味する。
前記第1把持板の先端は、前記第2把持板の先端よりも、前記対象面からより遠くに位置するようになっており、前記保持部は、前記保持部の前記先端を前記閉位置に移動させた場合に、前記保持部の前記先端が、前記第1把持板の先端と当接するようになっていてもよい。
保持部の先端を閉位置に移動させた場合、第2把持板の先端と保持部の先端とが当接するようになっていれば、仕上シートの余剰部分を外部から見えないようにすることができ、より美観を向上させることができるが、上記のように、保持部の先端を閉位置に移動させた場合に、保持部の先端が、第2把持板よりも対象面に近い位置にある第1把持板の先端と当接するようになっているような構成であれば、保持部の先端を閉位置に移動させた場合、第1把持板および第2把持板に挟持されている仕上シートの折り返し部分をも外部から見えないようにすることができ、より美観を向上させることができる。
前記収納部は、その基端が、前記対象面を含む内側面に固定されるようにされ、且つその先端に前記保持部が取り付けられている収納固定部を備えていてもよい。
このような収納固定部を備える収納部であれば、収納固定部を固定した場合、対象面を含む内側面と保持部との間隔が自動的に決定するため、対象面に略垂直な方向における収納部の位置決めを行うことなく収納部を取り付けることができる。
前記収納固定部は、前記収納固定部の前記基端から前記対象面を含む内側面に沿って前記取り付け位置まで延びる位置決め部をさらに有していてもよい。
このような位置決め部を有する収納固定部であれば、収納固定部を固定した場合、収納部と把持固定部との間隔が自動的に決定するため、取り付けられた収納部に対する把持固定部の位置決めを行うことなく、把持固定部を取り付けることができる。
前記位置決め部および前記把持固定部は、互いに取り付け可能に形成されていてもよい。このようにすれば、両者の位置関係を固定できるようになる。
具体的には、位置決め部および把持固定部の互いと当接し合う部分の形状を、互いに接続可能な形状とすることができる。位置決め部および把持固定部の互いと当接し合う部分の形状は、互いに接続可能な形状とされていればどのような形状とされていてもよい。例えば位置決め部および把持固定部は共に板状であり、把持固定部の位置決め部側に位置する面には、位置決め部と嵌合させるための凸部または凹部が形成されており、位置決め部の把持固定部側に位置する面には、対応する凹部または凸部が形成されているものとすることができる。なお、着脱可能に形成されていてもよい。
以上の把持材の前記第1把持板は、前記対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、前記把持固定部とその他端でそれぞれ接続されている接続部を介して前記把持固定部と一体にされており、前記対象面に略垂直な方向における一端が前記張渡し方向に略平行に移動した場合に、前記対象面に略垂直な方向における他端が前記張渡し方向に略平行であり、且つ前記対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなるものであってもよい。
このような把持材であれば、仕上シートの張力に基づく意図しない仕上シートの把持材からの脱落を防止できるとともに、仕上シートを第1把持板と第2把持板の間の隙間方向に一定以上の力で引いた場合に問題なく仕上シートを把持材から引き抜くことができるため、一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けるのに非常に適するものとなる。
本発明はまた、建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面を挟む取り付け位置にそれぞれ取り付けて用いることにより、前記取り付け位置を結ぶ張渡し方向に張渡された伸縮性を有する膜材である仕上シートの先端付近の一部分をその幅方向に沿って把持することによって行われる、前記仕上シートで前記対象面を覆う建造物の内側面の仕上処理を実現するために用いることのできる、長尺材である把持部材であって、前記取り付け位置へ固定される把持固定部と、前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、その基端が前記把持固定部に接続されるとともに、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされている板状の第1把持板と、前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、前記第1把持板に対して平行に、且つ前記第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされ、前記第1把持板の前記対象面に対して反対側に位置する板状の第2把持板と、を備えており、前記隙間に折り返した状態で挿入された前記仕上シートの先端付近の一部分を前記第1把持板と前記第2把持板で挟持するようになっている把持部材と組み合わせて用いられる収納部材を提供する。
この収納部材は、前記仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように前記余剰部分を収納するものである。
このような収納部材を把持部材と組み合わせて用いるようにすれば、上述したように、美観を損ねることなく、一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けることができるようになる。
以下、本発明の把持材の好ましい実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
本実施形態では、直方体形状の内側面を有する建造物の矩形の天井の全面を仕上を行うべき対象面とし、天井の全面を仕上シートにて覆うものとする。対象面は、この実施形態では、天井面であるが、天井面に限らず、壁面などであってもよい。また、対象面の形状は必ずしも矩形である必要はない。
図1に、天井Rを下から見上げた状態を示す。天井Rの対向する辺の近くである壁面に沿った部分に色が付された部分A1があるが、この部分に後述する収納部材が位置するように取り付けられる。また、色が付された部分A1に隣接して斜線が付された部分A2があるが、この部分に後述する把持部材が取り付けられる。すなわち、この実施形態では、斜線が付された部分A2が本発明でいう取り付け位置となる。また、この実施形態における互いに平行な2つの取り付け位置の双方に垂直な直線に沿う方向、即ち、図1における左右方向が、本発明における張渡し方向となる。
なお、本実施形態では天井Rの全面が対象面Tであると先に説明したが、正確には、斜線が付された部分A2で挟まれた部分が対象面Tとなる。また、収納部材および把持部材は、対象面Tの対向する一組の辺に沿って取り付けられれば足りるが、対象面Tの対向する2組の辺に沿って、つまり4本取り付けられてもよい。
仕上シートは、本実施形態では対象面Tよりも張渡し方向の長さが少し長い矩形のシート材とされている。この仕上シートの張渡し方向の長さは、同一の対象面Tに繰り返し取り付けることができるだけの長さ、すなわち一方の把持部材に把持させた仕上シートを引っ張りながら他方の把持部材の第1把持板と第2把持板の隙間に仕上シートを押し込んで挟持することができる程度の長さを有していればよい。仕上シートは、伸縮性を有している。この実施形態における仕上シートは、例えば、ポリエステル製の織布とされている。仕上シートは、伸縮性を有する編物であってもよい。
次に、本実施形態の把持材の構成と使用方法について説明する。
本実施形態の把持材1は、図3に示すように、仕上シートを挟持するための把持部材10と、仕上シートのうち、把持部材10により挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないようにこの余剰部分を収納する収納部材20と、を備えている。本実施形態では、把持部材10と収納部材20は別の部材であるものとして説明するが、必ずしもそうである必要はなく、一体の部材として成形されていてもよい。また、本実施形態では、まず収納部材20を所定位置に取り付けてから、把持部材10を取り付けるものとして説明するが、これに限られるものではない。
図2は、収納部材20を取り付けた状態の縦断面図を示す。この図に示すように、収納部材20は、天井Rの取り付け位置を挟んだ対象面Tと逆側(以下、「取り付け位置の外側」という。)の壁面に沿う部分に位置するようにして取り付けられる。この実施形態では、収納部材20の長さ方向に垂直な平面で切断した場合の断面形状は、必ずしもこの限りではないが、いずれの部分でも同じになるようにされている。
この図に示すように、本実施形態の収納部材20は、対象面Tと略垂直方向に延びる板状の収納固定部21と、収納固定部21の基端から対象面Tと略水平に対象面T側に延びる板状の位置決め部23と、収納固定部21の先端から位置決め部23と離れるように傾斜して延びる部分と、その先端から位置決め部23と略平行に対象面T側に延びる部分とを有する板状のヒンジ接続部24と、その基端がヒンジ接続部24の先端とヒンジ接続される板状の保持部22と、を備えている。この実施形態では、収納部材20の保持部22以外の部分は硬質樹脂による一体物として形成されている。
この収納部材20は、本実施形態では、内側面R’に取り付けられるものとして説明するが、これに限られず、内側面R’から少し離した状態で取り付けてもよい。この場合、収納部材20は、位置決め部23により天井Rに固定されることとなる。また、仕上シートを天井Rではなく壁面に張り渡す場合には、収納部材20は基本的に壁面に固定されることとなる。
収納固定部21は、その基端を天井Rに当接させた状態で固定され、且つその先端にヒンジ接続部24を介して保持部22が取り付けられるようにされた部材である。すなわち、この収納固定部21は、その外側の面を、天井Rの端部のうち取り付け位置の外側の端部の辺Hに連なる内側面R’へ、その基端を端部の辺Hに沿って当接させた状態で固定されるものである。収納固定部21を固定することにより、収納部材20は、内側面R’に固定される。収納固定部21の内側面R’への固定はどのように行ってもよいが、この実施形態では、収納固定部21を貫通して内側面R’に木ねじMを螺合させることにより、収納固定部21を内側面R’に固定することとしている。
保持部22は、後述するように、把持部材により仕上シートを挟持した際、仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように防止するためのものである。
この保持部22は、その基端が後述のヒンジ接続部24とヒンジ接続されており、その先端が、後述する把持部材の第2把持板の先端と当接する位置にある閉位置と、その先端が、閉位置よりも対象面Tから遠い位置にある開位置との間で先端を移動できるようになっている。本発明において「ヒンジ接続」というのは、ヒンジにより接続されたときに実現される動きと同じ動きが可能となる接続を広く意味する。
なお、本実施形態では、保持部22が閉位置にある場合、保持部22の天井R側の面が、天井Rと略平行となり、開位置にある場合、天井Rと略垂直となるものとして説明するが、これに限られるものではない。すなわち保持部22は、その先端が、余剰部分のほぼ真下に位置し、余剰部分の垂れ下がりを防止できる閉位置と、その先端が、余剰部分のほぼ真下よりも対象面Tから遠い位置に位置し、余剰部分の垂れ下がりを防止できない開位置との間で移動できるようにされ、保持部22が閉位置にあるときに、少なくとも、保持部22と第2把持板とにより囲まれた部分に余剰部分が収納されるようになっていればよい。
この保持部22は、この実施形態では軟質樹脂により形成されており、その先端から基端にかけて徐々にその厚みが増すようにされてなる。
ヒンジ接続部24は、その基端が収納固定部21の先端に接続されており、また、その先端が保持部22の基端とヒンジ接続されている。
位置決め部23は、収納固定部21を内側面R’に固定した場合、収納固定部21の基端から天井Rに沿って取り付け位置まで延びる、その外側の面が天井Rに沿って当接するようになっている板状体である。
この位置決め部23の先端側の形状は、把持部材と接続できるような形状とされている。具体的には、位置決め部23は、位置決め部23の内側の面と多少の隙間を空けて、位置決め部23の先端側の部分と平行に向かい合うようにされている第1板状体25Aを備えている。この第1板状体25Aの一端は、位置決め部23の内側の面から天井Rと略垂直に少し張り出した第2板状体25Bの先端と接続されている。
第1板状体25Aと位置決め部23の間にできる隙間に、後述する把持部材10の突起部が挿入され、これにより把持部材10と収納部材20が接続されるようになる。
なお、この把持部材10と収納部材20との接続をより確実なものとすべく、第1板状体25Aとこれに向かい合う位置決め部23の対向する面に、位置決め部23の基端側に向かう鋸歯状の凹凸が付されている。
なお、この実施形態では、位置決め部23を貫通して天井Rに木ねじMを螺合させることにより、位置決め部23を天井Rに固定するようになっているが、これに限られず、位置決め部23の天井Rへの固定はどのように行ってもよい。
また、この実施形態では、収納固定部21の内側面R’への固定、位置決め部23の天井Rへの固定の双方を行っているが、これらの固定のいずれか一方のみを行うようにしてもよい。これらの固定のいずれか一方のみを行えば、収納部材を所定位置に取り付けることができる。
図3は、以上の収納部材20を壁面R’に取り付けた後、対象面Tを挟む天井Rの取り付け位置に把持部材10を取り付けた状態の縦断面図を示す。
この把持部材10は、この実施形態では、硬質樹脂による一体物として形成されている。また、この実施形態では、把持部材10の長さ方向に垂直な平面で切断した場合の断面形状は、必ずしもこの限りではないが、いずれの部分でも同じになるようにされている。
この図に示すように、把持部材10は、把持固定部11、第1把持板12、第2把持板13、接続部14、および突起部15を備えている。把持固定部11、第1把持板12、第2把持板13、突起部15はいずれも板状である。接続部14は把持固定部11から鉛直方向に立ち上がり、ゆるやかにカーブして第1把持板12に接続されている板状体である。
把持固定部11は、その外側の面を天井Rの取り付け位置へ当接された状態で取り付け位置に固定されるものである。把持固定部11を取り付け位置に固定することにより、把持部材10は、天井Rの取り付け位置に固定される。把持固定部11の取り付け位置への固定はどのように行ってもよいが、この実施形態では、把持固定部11を貫通して天井Rに木ねじMを螺合させることにより、把持固定部11を取り付け位置に固定することとしている。それを可能とするため、把持固定部11は、対象面Tの中心に向かう方向で、接続部14から張出している。
なお、把持固定部11を木ねじMにより取り付け位置に固定する前に、後述するようにして把持部材10を収納部材20に接続する。
第1把持板12と第2把持板13は、その間に多少の隙間を空けて、互いに平行になるような位置関係で対向させられている。第1把持板12と、第2把持板13は、この実施形態では、把持固定部11に対して垂直にされている。第1把持板12と第2把持板13の間の隙間に、後述するように仕上シートが挿入される。その状態で、第1把持板12と第2把持板13は、仕上シートを挟持する。それを可能とするため、第1把持板12と第2把持板13の間の隙間は、仕上シートの厚さよりもその幅が若干狭くなるようにされている。
なお、第1把持板12と第2把持板13によって仕上シートを挟持する際に仕上シートを確実に保持すべく、本実施形態の第1把持板12と第2把持板13の対向する側の面の双方の天井R寄りの部分には、第1把持板12と第2把持板13の対向する面に、天井R側に向かう鋸歯状の凹凸が付されているが、このような凹凸は必ずしも付する必要はない。
本実施形態の第1把持板12は、後述する接続部14を介して把持固定部11に固定されている。また、第2把持板13は、把持固定部11の対象面Tと逆側の端部に沿ってその基端が固定されている。
また、本実施形態では、第2把持板13の対象面Tから遠い側に位置する端部は、第1把持板12の対象面Tから遠い側に位置する端部よりも、より遠くに位置するようになっているが、必ずしもこのような構成とする必要はなく、第1把持板12の端部が対象面Tからより遠くに位置するようになっていてもよいし、対象面Tからの距離が同じくらいの位置にあってもよい。
接続部14は、第1把持板12を把持固定部11に対して固定するためのものである。接続部14の先端は、この実施形態では、第1把持板12の把持固定部11に対して垂直な方向における中心より少し下側に接続されている。もっとも、接続部14の先端は、第1把持板12のどこに接続されていても構わない。例えば第1把持板12の把持固定部11に対して垂直な方向における両端部に接続されていてもよいし、両端部以外に接続されていてもよい。なお、両端部以外に接続されているものとすれば、後述するように仕上シートの意図せぬ脱落を防止できるようになる。
突起部15は、これを位置決め部23の第1板状体25Aと位置決め部23の間にできる隙間に挿入させることで、把持部材10と収納部材20とを接続するためのものである。本実施形態の突起部15は、対象面Tの中心から遠ざかる方向で、第2把持板13の基端付近から突出しており、第1板状体25Aと位置決め部23の間にできる隙間に対応した形状とされている。すなわち、突起部15の表面には、第2把持板13側に向かう鋸歯状の凹凸が付されている。
したがって、把持部材10を固定する場合には、把持固定部11の外側を天井Rに沿わせておき、第1板状体25Aと位置決め部23との間にできる隙間に、この突起部15を挿入して把持部材10と収納部材20とを接続し、それから把持固定部11を貫通して天井Rに木ねじMを螺合させる。
以上のようにして取り付けられた収納部材20と、把持部材10の第2把持板13とにより囲まれる空間が、仕上シートの余剰部分を収納する収納空間Pとなる。
次に、2本の把持部材10で、仕上シートの端部を把持する。
2本の把持部材10で仕上シートSの端部を把持させるには、図4に示したような手順を実行すればよい。
仕上シートSの端部を把持部材10で把持させるには、仕上シートSの端部を第1把持板12と第2把持板13の隙間の下側まで引っ張り(図4(A))、その状態で、図5に示すような押込み具30を用いて仕上シートSを第1把持板12と第2把持板13の隙間に挿入する。押込み具30は、手で握り易い形とされた把持部31に薄い金属製の刃32を取り付けたものである。
具体的には、把持部材10の長さ方向のすべての部分について、例えば把持部材10の長さ方向の一端側から他端側にかけて少しずつ、仕上シートSの端部付近の一部分ごと押込み具30の先端を第1把持板12と第2把持板13の隙間に押込む。このとき、第1把持板12と第2把持板13はともに、互いに離れる方向に移動するため、この作業は比較的楽に行える。この作業は、図4(B)に示すように、押し込んだ仕上シートSの折り返し位置が第1把持板12と第2把持板13の対向する側の面の双方の天井R寄りにある鋸歯状の凹凸が付された部分に挟持されるまで繰り返して行う。
このような作業を2本の把持部材10の双方に対して行うことによって、把持部材10により仕上シートSの先端付近の一部分が把持され、仕上シートSにより対象面Tが覆われることになる。
なお、この状態において、仕上シートSの把持部材10により把持された部分よりも先端側の余剰部分は、鉛直方向に垂れ下がった状態となっている。
次に、この仕上シートSの余剰部分を、収納部材20の内側の空間である収納空間Pに収納する。
収納部材20の収納空間Pに仕上シートSの余剰部分を収納させるには、図6に示したような手順を実行すればよい。
すなわち、収納部材20の保持部22の先端を動かして開位置に移動させる(図6(A))。なお、保持部22を開位置とするのは、仕上シートSを把持部材10に把持させる作業が完了する前であってもよいし、完了してからであってもよい。
この開状態とした収納部材20の、第2把持板13と保持部22の基端との間から仕上シートSの先端を挿入し、収納空間P内に余剰部分を少しずつ送り込む(図6(B))。
仕上シートSの余剰部分の送り込みが終わったら、収納部材20の保持部22の先端を動かして閉位置に移動させる。
このように、仕上シートSの余剰部分を収納部材20の収納空間P内に収納することによって、余剰部分の垂れ下がりを防止することができるとともに、外部から見えないように保持することができるようになる。
以上説明したように、本実施形態の収納部材20を有する把持材によれば、仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように余剰部分を収納空間Pに収納することができるので、再度の取り付けが可能となる程度の長さに仕上シートを切断した場合であっても余剰部分が垂れ下がらず、対象面Tに取り付けた際の美観を損ねることがない。すなわち、美観を損ねることなく、一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けることができる。
また、本実施形態の収納部材20の保持部22は、その先端が、第2把持板13の対象面Tから遠い側に位置する端部と当接するようになっているため、保持部22の先端を閉位置に移動させた場合、仕上シートSの余剰部分を外部から見えないようにすることができ、より美観を向上させることができる。
また、この収納部材20は、その基端が、天井Rに固定されるようにされ、且つその先端に保持部22が取り付けられている収納固定部21を備えているので、収納固定部21を固定した場合、天井Rと保持部22との間隔が自動的に決定するため、対象面に略垂直な方向における収納部材20の位置決めを行うことなく収納部材を取り付けることができる。
また、この保持部22は、収納固定部21の基端から天井Rに沿って取り付け位置まで延びる位置決め部23をさらに有するため、収納固定部21を固定した場合、収納部材20と把持部材10との間隔が自動的に決定するため、取り付けられた収納部材20に対する把持部材10の位置決めを行うことなく、把持部材10を取り付けることができる。
さらに本実施形態においては、位置決め部23および把持固定部11は接続可能とされているため、両者の位置関係を固定できるようになる。なお、両者は着脱自在に形成することもできる。
また、把持部材10の第1把持板12は、天井Rに略垂直な方向における両端の間とその一端で、把持固定部11とその他端でそれぞれ接続されている接続部14を介して把持固定部11と一体にされており、対象面に略垂直な方向における一端が張渡し方向に略平行に移動した場合に、対象面に略垂直な方向における他端が張渡し方向に略平行であり、且つ対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなるものとされているため、仕上シートSの張力に基づく意図しない仕上シートSの把持部材10からの脱落を防止できるとともに、仕上シートSを第1把持板12と第2把持板13の間の隙間方向に一定以上の力で引いた場合に問題なく仕上シートを把持部材10から引き抜くことができる。
なお、本発明の収納部材は以上のようなものに限られず、仕上シートの把持部材により挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように余剰部分を収納するようになっていればどのようなものでもよい。
[変形例]
なお、以上説明した把持材1は、図7に示すような把持材2とすることもできる。より具体的には、把持材1の把持部材10は、図7に示すような構成の把持部材40とすることもできる。なお、同一の構成部分については同一の符号を付すものとし、説明を省略する。
すなわち、図7の接続部44は、把持固定部11から鉛直方向に立ち上がった板状部分のうち、中心より少し先端寄りの部分を基端として対象面T側に延びる、支持板44Aを備えている。この支持板44Aは、板状に形成された吸音材Qを支持するための板である。この実施形態では吸音材Qの厚さは、把持固定部11の下面から支持板44Aの上面までの長さと略一致させられている。この吸音材Qの平面視した場合における向かい合う2つの辺を、2つの取り付け位置に対向するようにして取り付けられた2つの把持部材40のそれぞれで、図7に示すように挟持することにより、仕上げシートSの対象面T側に吸音材Qを支持できるようになる。なお、吸音材Qの厚さは、把持固定部11の下面から支持板44Aの上面までの長さより薄くなるように形成されていてもよく、この場合には、吸音材Qは、支持板44Aの上面で支持されることになる。
なお、この変形例においては、支持板44Aは、吸音材を支持するものとして説明したが、これに限られず、断熱材等の他の板状の部材を支持させることができる。
このような構成は、以下に説明する第2実施形態においても適用することができる。
以上の把持材1は、以下のような構成とすることもできる。
<第2実施形態>
この実施形態の把持材3は、図8に示すように、第1把持板52の先端が、第2把持板53の先端よりも、対象面Tから遠くに位置するようになっている点、ヒンジ接続部64を介して収納固定部61に取り付けられている保持部62が、保持部62の先端を閉位置に移動させた場合に、保持部62の先端が、第2把持板53ではなく第1把持板52の先端と当接するようになっている点で第1実施形態の把持材1と異なる。
このように、保持部62の先端を閉位置に移動させた場合に、保持部62の先端が、第2把持板53の先端よりも対象面Tに遠い位置にある第1把持板52の先端と当接するようになっているような構成の把持材3であれば、保持部62の先端を閉位置に移動させた場合、仕上シートSの余剰部分のみならず、第1把持板52および第2把持板53に挟持されている仕上シートSの折り返し部分をも外部から見えないようにすることができ、より美観を向上させることができる。
なお、本実施形態は、把持部材50の把持固定部51は第1実施形態のような突起部15を備えておらずその代わりに、対象面Tの中心から遠ざかる方向で、第2把持板53から僅かに突出している点でも第1実施形態の場合と相違する。また、第2実施形態の収納部材60の位置決め部63は、その先端側の形状が、対象面Tの中心から遠ざかる方向で僅かに突出するようにされた第2把持板53の形状に対応するように凹まされている点で、第1実施形態の場合と相違する。このように、本実施形態では、把持部材50と収納部材60とは互いに固定されないようになっている。
なお、以上の実施形態では、対象面を挟む取り付け位置の双方に、同じものとされた把持材1ないし3を取り付けた例について説明したが、取り付け位置に取り付けられる把持材のうちどちらかが本発明の把持材1ないし3であり、その把持材1ないし3により仕上げシートSの端部に余剰長さを十分に確保できるのであれば、一旦取り外した仕上シートを再度同一の対象面に取り付けることができるので、他方の把持材が図9や図10に示したような従来の把持材であっても構わない。
また、上述の実施形態では把持部材と収納部材は別部材であるとして説明したが、例えば位置決め部と把持固定部が一体とされた1つの部材とされたものであってもよい。
第1実施形態の把持材が取り付けられる天井を下から見た状態を示す図。 第1実施形態の収納部材を壁面に取り付けた状態を示す断面図。 第1実施形態の把持部材を天井に取り付けた状態を示す断面図。 図3に示した把持部材で仕上シートを把持するための作業の流れを示す断面図。 図3に示した把持部材で仕上シートを把持する作業を行う際に用いる押込み具を示す斜視図。 図3および図4に示した収納部材の収納空間に仕上シートの余剰部分を収納するための作業の流れを示す断面図。 変形例の把持材で仕上シートを把持した状態を示す断面図。 第2実施形態の把持材で仕上シートを把持した状態を示す断面図。 従来の把持材を天井に取付けた状態を示す断面図。 従来の把持材を天井に取付けた状態を示す断面図。 従来の把持材で仕上シートを把持するための作業の流れを示す断面図。
符号の説明
1,2,3 把持材
10,40,50 把持部材
11,51 把持固定部
12,52 第1把持板
13,53 第2把持板
14,44 接続部
20,60 収納部材
21,61 収納固定部
22,62 保持部
23,63 位置決め部
24,64 ヒンジ接続部
H 辺
P 収納空間
R 天井
R’内側面
S 仕上シート
T 対象面

Claims (9)

  1. 建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面を挟む取り付け位置にそれぞれ取り付けて用いることにより、前記取り付け位置を結ぶ張渡し方向に張渡された伸縮性を有する膜材である仕上シートの先端付近の一部分をその幅方向に沿って把持することによって行われる、前記仕上シートで前記対象面を覆う建造物の内側面の仕上処理を実現するために用いることのできる、長尺材である把持材であって、
    前記取り付け位置へ固定される把持固定部と、
    前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、その基端が前記把持固定部に接続されるとともに、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされている板状の第1把持板と、
    前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、前記第1把持板に対して平行に、且つ前記第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされ、前記第1把持板の前記対象面に対して反対側に位置する板状の第2把持板と、
    を備えており、前記隙間に折り返した状態で挿入された前記仕上シートの先端付近の一部分を前記第1把持板と前記第2把持板で挟持するようになっているとともに、
    前記仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように前記余剰部分を収納する収納部と、
    を備えてなる、
    把持材。
  2. 前記把持固定部、前記第1把持板、および前記第2把持板と、前記収納部とは、それぞれ別部材として構成される、
    請求項1記載の把持材。
  3. 前記収納部は、
    前記取り付け位置の前記対象面に対して反対側の所定の位置にその基端がヒンジ接続されている保持部を備えており、
    前記保持部は、その先端が、前記余剰部分のほぼ真下に位置し、前記余剰部分の垂れ下がりを防止できる閉位置と、その先端が、前記余剰部分のほぼ真下よりも前記対象面から遠い位置に位置し、前記余剰部分の垂れ下がりを防止できない開位置との間で移動できるようにされ、
    前記保持部が前記閉位置にあるときに、少なくとも、前記保持部と前記第2把持板とにより囲まれた部分に前記余剰部分が収納されるようになっている、
    請求項1または2記載の把持材。
  4. 前記第1把持板の先端は、前記第2把持板の先端よりも、前記対象面からより遠くに位置するようになっており、
    前記保持部は、前記保持部の前記先端を前記閉位置に移動させた場合に、前記保持部の前記先端が、前記第1把持板の先端と当接するようになっている、
    請求項3記載の把持材。
  5. 前記収納部は、その基端が、前記対象面を含む内側面に固定されるようにされ、且つその先端に前記保持部が取り付けられている収納固定部を備えている、
    請求項3または4記載の把持材。
  6. 前記収納固定部は、前記収納固定部の前記基端から前記対象面を含む内側面に沿って前記取り付け位置まで延びる位置決め部をさらに有する、
    請求項5記載の把持材。
  7. 前記位置決め部および前記把持固定部は、互いに取り付け可能に形成されている、
    請求項6記載の把持材。
  8. 前記把持材の前記第1把持板は、前記対象面に略垂直な方向における両端の間とその一端で、前記把持固定部とその他端でそれぞれ接続されている接続部を介して前記把持固定部と一体にされており、前記対象面に略垂直な方向における一端が前記張渡し方向に略平行に移動した場合に、前記対象面に略垂直な方向における他端が前記張渡し方向に略平行であり、且つ前記対象面に略垂直な方向における一端が移動する方向と逆の方向に移動するようにされてなる、
    請求項1ないし7のいずれかの項記載の把持材。
  9. 建造物の内側面の少なくとも一部であり仕上を行う対象となる対象面を挟む取り付け位置にそれぞれ取り付けて用いることにより、前記取り付け位置を結ぶ張渡し方向に張渡された伸縮性を有する膜材である仕上シートの先端付近の一部分をその幅方向に沿って把持することによって行われる、前記仕上シートで前記対象面を覆う建造物の内側面の仕上処理を実現するために用いることのできる、長尺材である把持部材であって、
    前記取り付け位置へ固定される把持固定部と、前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、その基端が前記把持固定部に接続されるとともに、前記対象面に略垂直な方向に延びるようにされている板状の第1把持板と、前記取り付け位置へ前記把持固定部が固定された場合に、前記第1把持板に対して平行に、且つ前記第1把持板に対して僅かな隙間を空けて臨まされ、前記第1把持板の前記対象面に対して反対側に位置する板状の第2把持板と、を備えており、前記隙間に折り返した状態で挿入された前記仕上シートの先端付近の一部分を前記第1把持板と前記第2把持板で挟持するようになっている把持部材と組み合わせて用いられる、
    前記仕上シートの挟持された部分よりも先端側の余剰部分が鉛直方向に垂れ下がらないように前記余剰部分を収納する、
    収納部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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