JP2007223082A - 画像形成装置、印刷物、画像読み取り装置 - Google Patents

画像形成装置、印刷物、画像読み取り装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画像読み取り装置での読み取りが困難な印刷物およびこの印刷物を出力する画像形成装置を提供する。
【解決手段】プリンタ装置500aは、可視画像を形成するイエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、黒ユニット10Kの他に、不可視画像(コード画像)を形成する不可視ユニット10I、再帰反射材を用いて再帰反射像を形成する再帰反射ユニット10Rを備える。そして、プリンタ装置500aは、用紙P上で可視画像および再帰反射像を重畳した印刷物を出力する。印刷物を複写しようとした場合、光源からの照射光(入射光)が再帰反射材の再帰反射特性により光源側へと戻され、CCDイメージセンサに入射するのを抑制する。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置、印刷物、および画像読み取り装置に係り、より詳しくは、原稿の複製を防止するための技術に関する。
近年、複写機や、パーソナルコンピュータ、スキャナ、およびプリンタを組み合わせたプリントシステムなどにより、ビジネス環境や家庭環境においても容易に複写機能を実現できるようになってきた。このような状況下においては、重要情報を含み複製の禁止が要請される各種原稿(以下複製禁止物と呼ぶ)であっても容易に複製が行われ得ることになる。そして、このような複製禁止物が不正に複製されると、複製禁止物およびこの複製禁止物に記載される重要情報が外部に漏洩することに繋がってしまう。
このため、従来より、複製禁止物の任意・恣意的な複製動作を防止あるいは一定範囲で制限するための技術が種々提案されている。このような複製防止機能を実現する手法として、従来例えば以下に示す5つの方式が存在する。
(1) 複製禁止物となる画像を出力する際、印字画像中に特定の画像情報を埋め込んでおき、画像を読み取る際にこの画像情報を検知した場合にその複写動作を禁止するもの。
(2) 複製禁止物の印字画像情報を事前に登録しておき、画像を読み取って得られた読み取り画像情報と印字画像情報とをパターンマッチングし、両者が一致した場合に複写動作を禁止するもの。
(3) 複製禁止物を出力する際、画像が印字される媒体にセンサにより検知可能な特性を有する物体を添付または内包させておき、画像を読み取る際この物体を検知した場合にその複写動作を禁止するもの。
(4) 画像を印字する媒体に透かしを形成したり印刷者の名前等を印字したりしておくことにより、複製禁止物の複製を牽制するもの。
(5) 複製禁止物を出力する際、画像を印字する媒体に画像とともに赤外領域でのみ吸収を有する材料にてコード画像を記録しておき、画像を読み取る際にコード画像が読み取れないために、複製物にコード画像を付加できないようにしたもの(例えば特許文献1参照。)。
特開平7−242087号公報(第3−4頁、図1)
しかしながら、上記(1)〜(3)の技術に関しては、読み取り側に対応する検知部等を設けていないと、複製禁止物がそのまま複製されてしまうという問題がある。また、(2)については、複製禁止物毎の印字画像情報をメモリ等に格納しておかなければならないため、大量のメモリ容量を必要とし、また、パターンマッチングに要する時間も増加してしまう。さらに、(3)については、特殊な媒体が必要になるという問題もある。
一方、上記(4)の技術に関しては、複製禁止物を構成する媒体に透かしや印刷者の名前等を入れなければならない分、画像の見映えがよくないという問題がある。また、(4)の技術では、複製禁止物の複製を牽制できるだけであり、複写機等を用いた複製禁止物の複製自体を禁止することはできない。
他方、上記(5)の技術に関しては、コード画像の有無により本物か偽物かを判断することは可能であるが、コード画像以外の画像は複製されることになってしまう。つまり、この場合も、複写機等を用いた複製禁止物の複製自体を禁止することは実質的に不可能である。
本発明は、かかる技術的課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、画像読み取り装置での読み取りが困難な印刷物およびこの印刷物を出力する画像形成装置を提供することにある。
また他の目的は、読み取りが困難な原稿であっても、この原稿と同じ内容の画像データを得ることのできる画像読み取り装置を提供することにある。
かかる目的のもと、本発明が適用される画像形成装置は、記録材に可視像を形成する可視像形成部と、記録材に再帰反射特性を有する再帰反射像を形成する再帰反射像形成部と
を含んでいる。
この画像形成装置において、可視像形成部は、所定の色材を含むトナーにて記録材に可視像を形成し、再帰反射像形成部は、再帰反射材を含むトナーにて記録材に再帰反射像を形成することを特徴とすることができる。また、可視像形成部により形成される可視像と再帰反射像形成部により形成される再帰反射像とが、記録材上で重畳されることを特徴とすることができる。さらに、再帰反射像形成部は、可視像形成部にて可視像が形成される記録材の全面または特定の領域に対して再帰反射像を形成することを特徴とすることができる。さらにまた、再帰反射像は、可視領域では高い再帰反射特性を有し、近赤外領域では低い再帰反射特性を有することを特徴とすることができる。そして、記録材に不可視像を形成する不可視像形成部をさらに含むことを特徴とすることができる。この場合に、不可視像形成部は、不可視像としてコード情報を含むコード画像を形成することを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像形成装置は、記録材を搬送する搬送部と、搬送部にて搬送される記録材に再帰反射特性を有する再帰反射材を含む画像形成材にて画像を形成する画像形成部とを含んでいる。
さらに、他の観点から捉えると、本発明が適用される印刷物は、記録材と、可視像および再帰反射特性を有する再帰反射像を含み、記録材上に形成される画像とを含んでいる。
この印刷物では、可視像と再帰反射像とが、記録材上で重畳されることを特徴とすることができる。また、画像は、コード情報を含む不可視像をさらに含むことを特徴とすることができる。
さらにまた、他の観点から捉えると、本発明が適用される画像読み取り装置は、原稿の画像を読み取る読み取り部と、読み取り部にて読み取られた画像情報に含まれるコード情報を取得する取得部と、取得部にて取得されたコード情報に対応付けられた情報の出力を要求する要求部とを含んでいる。ここで、コード情報に対応付けられる情報としては、例えばこの原稿に形成される可視像の情報や関連する他の情報等が挙げられる。
このような画像読み取り装置において、読み取り部は、原稿に形成された可視像を読み取る可視像読み取り部と、原稿に形成された不可視像を読み取る不可視像読み取り部とを備え、取得部は、不可視像読み取り部にて読み取られた不可視画像情報よりコード情報を取得することを特徴とすることができる。また、読み取り部によって読み取られる原稿は、媒体と、媒体上に形成される可視像と、可視像とともに媒体上に形成され、可視領域では高い再帰反射特性を有し、近赤外領域では低い再帰反射特性を有する再帰反射像と 媒体上にコード情報を含むコード画像として形成される不可視像と、を含むことを特徴とすることができる。
本発明によれば、記録材上に再帰反射像を形成することにより、画像読み取り装置での読み取りが困難な印刷物を得ることができる。
また、本発明によれば、原稿から読み取られたコード情報に対応付けられた原稿の可視像情報の出力を要求することにより、この原稿と同じ内容の画像データもしくはこの原稿に関連する情報を得ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は本実施の形態が適用されるシステムの構成の一例を示したものである。このシステムは、端末装置200、識別情報管理サーバ300、文書管理サーバ400、画像形成装置500、およびネットワーク900を有する。これらのうち、端末装置200は電子文書の印刷を指示する。識別情報管理サーバ300は、電子文書を印刷する際に用紙(媒体)に付与する識別情報を管理し、電子文書の画像にこの識別情報等を含むコード画像を重畳した画像を生成する。文書管理サーバ400は電子文書を管理する。画像形成装置500はプリンタ装置500aおよびスキャナ装置500bを備えており、プリンタ装置500aにて電子文書の画像にコード画像を重畳した画像を印刷し、また、スキャナ装置500bにて媒体上の画像を読み取る。ネットワーク900は、これら端末装置200、識別情報管理サーバ300、文書管理サーバ400、画像形成装置500(プリンタ装置500aおよびスキャナ装置500b)を通信回線にて接続する。
また、識別情報管理サーバ300には、識別情報を記憶する識別情報リポジトリ350が接続され、文書管理サーバ400には、電子文書を記憶する文書リポジトリ450が接続されている。
さらに、このシステムは、端末装置200からの指示により画像形成装置500のプリンタ装置500aにて出力される印刷物600と、この印刷物600を画像形成装置500のスキャナ装置500bにスキャン入力し、プリンタ装置500aにて出力することで得られる複写物700とを含んでいる。
以下、本システムの動作の概略を説明する。
まず、端末装置200は、識別情報管理サーバ300に対し、文書リポジトリ450にて管理されている電子文書の画像にコード画像を重畳して印刷するように指示する(1)。このとき、端末装置200からは、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、N−Up(用紙1ページ内に電子文書のNページ分を割り付ける印刷)、両面印刷の印刷属性も入力される。
これにより、識別情報管理サーバ300は、印刷の指示を受けた電子文書を文書管理サーバ400から取得する(2)。そして、識別情報管理サーバ300は、取得した電子文書の画像に対し、識別情報リポジトリ350にて管理されている識別情報と、印刷属性に応じて決定された位置情報とを含むコード画像を付与し、画像形成装置500にその印刷を指示する(3)。なお、識別情報とは、電子文書の画像が印刷された個々の媒体(用紙)を一意に識別する情報であり、位置情報とは、個々の媒体上の座標位置(X座標、Y座標)を特定するための情報である。
その後、画像形成装置500のプリンタ装置500aは、識別情報管理サーバ300からの指示に従い、印刷物600を出力する(4)。なお、画像形成装置500のプリンタ装置500aは、後で詳しく述べるが、識別情報管理サーバ300で付与されたコード画像を不可視トナーにより不可視画像として形成し、その他の画像(オリジナルの電子文書に含まれていた部分の画像)を可視トナーにより可視画像として形成する。さらに、本実施の形態では、プリンタ装置500aが、上述した不可視画像および可視画像に加え、出力された可視画像のコピーを禁止するためのコピー禁止像も形成する。
一方、このようにして出力された印刷物600が画像形成装置500のスキャナ装置500bにスキャン入力されたとする(5)。このとき、スキャナ装置500bは、上述したコピー禁止画像により可視画像を読み取ることができない。ただし、スキャナ装置500bは、後述するように不可視画像は読み取ることができる。印刷物600のスキャン入力にあたってICカード等を用いた個人認証が行われた場合、画像形成装置500のスキャナ装置500bは、読み取った不可視画像に基づいてコード画像の解析を行い、識別情報管理サーバ300に対し、この印刷物600に対応する電子文書およびこの電子文書の画像にコード画像を付与する画像生成要求を認証情報とともに送信する(6)。
これにより、識別情報管理サーバ300は、印刷物600に対応する電子文書を文書管理サーバ400から取得する(7)。また、識別情報管理サーバ300は、認証情報に基づいて出力を行おうとしているユーザ(個人認証を行った人)が、この電子文書を複写するための操作権限(複製権)を有しているか否かを判断する。そして、識別情報管理サーバ300は、ユーザがこの電子文書に対する複製権を有していると判断した場合に、取得した電子文書に対し、識別情報リポジトリ350にて管理されている識別情報と印刷属性に応じて決定された位置情報とを含むコード画像を付与し、画像形成装置500にその印刷を指示する(8)。
その後、画像形成装置500は、識別情報管理サーバ300からの指示に従い、印刷物600と同じ内容の可視画像を有する複写物700を出力する(9)。
ただし、このような構成はあくまでも一例であり、例えば識別情報管理サーバ300の機能と文書管理サーバ400の機能とを1台のサーバに持たせてもよいし、識別情報管理サーバ300の機能を画像形成装置400の画像処理部にて実現してもよい。また、本実施の形態において、「電子文書」には、例えばテキストデータのみで構成されるものは勿論のこと、テキストデータに加え写真等の画像データを含んで構成されるもの、あるいは画像データのみで構成されるものも含まれる。
次に、本システムの構成および動作について、より詳細に説明する。図2は、識別情報管理サーバ300の構成の一例を示す図である。
識別情報管理サーバ300は、受信部301、対応情報管理部302、対応情報データベース(DB)303、情報分離部304、文書画像生成部305を備える。また、識別情報管理サーバ300は、文書画像バッファ306、コード画像生成部307、コード画像バッファ308、画像合成部309、および送信部310をさらに備える。
また、コード画像生成部307は、位置情報符号化部311、位置コード生成部312、識別情報符号化部313、識別コード生成部314、コード配置部315、パターン格納部316、およびパターン画像生成部317を備える。
これらのうち、受信部301は、印刷指示、印刷対象の電子文書等の各種情報をネットワーク900(図1参照)を介して受信する。
対応情報管理部302は、対応情報DB303への情報の登録および対応情報DB303からの情報の読み出しを行う。
なお、後述する印刷物600の複写時には、受信部301が、印刷物600から得られた識別情報を受信(取得)し、対応情報管理部302が、対応情報DB303を参照することにより、この識別情報に対応する電子文書を特定する。
対応情報DB303は、媒体を識別する識別情報、その媒体に印刷された元となる電子文書の格納場所、および各電子文書に対する各個人の複製権の有無等の対応を記憶するデータベースである。
情報分離部304は、対応情報管理部302から受け渡された情報を、文書画像の生成に必要な情報と、コード画像の生成に必要な情報とに分離する。
文書画像生成部305は、情報分離部304によって分離された文書画像の生成に必要な情報に基づいて電子文書を画像化し、文書画像バッファ306へ格納する。
コード画像生成部307は、情報分離部304によって分離されたコード画像の生成に必要な情報に基づいてコード画像を生成し、コード画像バッファ308に格納する。
画像合成部309は、文書画像バッファ306に格納されている文書画像と、コード画像バッファ308に格納されているコード画像とを合成する。
送信部310は、画像合成部309による合成後の画像を出力する指示を、PostScript等に代表されるPDL(Page Description Language)として画像形成装置500のプリンタ装置500a(図1参照)へ送信する。
また、コード画像生成部307において、位置情報符号化部311は、位置情報を所定の符号化方式により符号化する。この符号化には、例えば、既知の誤り訂正符号であるRS(リードソロモン)符号やBCH符号を用いることができる。また、誤り検出符号として、位置情報のCRC(Cyclic Redundancy Check)やチェックサム値を計算し、それを冗長ビットして位置情報に付加することもできる。また、疑似雑音系列の一種であるM系列符号を位置情報として利用することもできる。M系列符号は、P次のM系列(系列長2P−1の場合)、M系列から長さPの部分系列を取り出したときに、その部分系列に現れるビットパターンがM系列中に一度しか現れない性質を利用して符号化を行うものである。
位置コード生成部312は、位置情報符号化部311にて符号化された位置情報を、コード情報として埋め込む形式に変換する。例えば、第三者による解読が困難になるように、符号化された位置情報における各ビットの配置を、疑似乱数等により入れ替えたり暗号化したりすることができる。また、位置コードが二次元配置される場合は、ビット値をコードの配置と同様に二次元配置しておく。
なお、本実施の形態において、位置情報符号化部311は、印刷属性毎に予め生成され格納された符号化位置情報の中から、情報分離部304から渡された印刷属性に応じた符号化位置情報を選択するものとする。なぜなら、用紙サイズ、向き、縮小/拡大、N−up等の印刷が決まれば、用紙上に印刷する位置コードは一つに特定できるからである。
一方、印刷属性が常に同じ場合は、用紙上に印刷する位置コードも常に同じになる。したがって、同じ印刷属性での印刷のみを行う場合は、位置情報符号化部311と位置コード生成部312とをまとめて、1セットの位置コードを格納する位置コード格納部とし、常にその位置コードを用いるようにしてもよい。
また、識別情報符号化部313は、識別情報が入力されると、識別符号を所定の符号化方式により符号化する。この符号化には、上記位置情報の符号化に使用したのと同様の方式を採用することができる。
識別コード生成部314は、識別情報符号化部313にて符号化された識別情報を、コード情報として埋め込む形式に変換する。例えば、第三者による解読が困難となるように、符号化された識別情報における各ビットの配置を、疑似乱数等により入れ替えたり暗号化したりすることができる。また、識別コードが二次元配置される場合は、ビット値をコードの配置と同様に二次元配置しておく。
コード配置部315は、コードと同じ形式に配置された符号化位置情報と符号化識別情報とを合成し、出力画像サイズに相当する二次元コード配列を生成する。このとき、符号化位置情報としては、配置位置により異なる位置情報を符号化した符号を使用し、符号化識別情報としては、位置によらず同じ情報を符号化した符号を使用する。
パターン画像生成部317は、二次元コード配列における配列要素のビット値を確認し、各ビット値に対応するビットパターン画像をパターン格納部316より取得して、二次元コード配列を画像化したコード画像として出力する。
なお、これらの機能部分は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、識別情報管理サーバ300の図示しないCPUが、受信部301、対応情報管理部302、情報分離部304、文書画像生成部305、コード画像生成部307、画像合成部309、および送信部310の各機能を実現するプログラムを外部記憶装置から主記憶装置に読み込んで処理を行う。
次に、この識別情報管理サーバ300が端末装置200からの指示に応じて画像形成装置500(プリンタ装置500a)に対し画像出力指示を送信する際の動作について説明する。
識別情報管理サーバ300では、まず、受信部301が、端末装置200から印刷対象の電子文書の格納場所の指定と印刷属性とを含む印刷指示を受信する。そして、受信した情報のうち、印刷属性は対応情報管理部302に受け渡され、対応情報管理部302がこの印刷属性を保持する。また、電子文書の格納場所は送信部310に受け渡され、送信部310がこの格納場所から印刷対象の電子文書を取得する要求を文書管理サーバ400(図1参照)に送出する。
これにより、文書管理サーバ400が印刷対象の電子文書を識別情報管理サーバ300へ送信し、識別情報管理サーバ300では、受信部301がこの電子文書を受信し、対応情報管理部302に受け渡す。そして、対応情報管理部302は、識別情報リポジトリ350(図1参照)から識別情報を取り出し、識別情報と電子文書の格納場所との対応を対応情報DB303に登録する。また、印刷対象の電子文書の特定の位置を指定することにより参照対象の電子文書の格納場所との対応も対応情報DB303に登録する。
ここで、図3を参照して対応情報DB303の内容について説明する。
図示するように、対応情報DB303は、識別情報と、印刷対象の電子文書(原稿データ)の格納場所と、原稿データにおけるページ番号と、その位置情報の指定に応じて参照される電子文書(参照データ)と、この電子文書に対する各個人の複製権の有無とを少なくとも含む。
例えばフォルダ「server.fujixerox.co.jp/f1」の配下にある原稿データ「doc00.doc」の1ページ目には識別情報「00000001」が割り振られ、同じ原稿の2ページ目には「00000002」が割り振られている。
また、フォルダ「server.fujixerox.co.jp/f2」の配下にある原稿データ「doc00.doc」は1ページのみからなっているが、その特定の位置を指定すると、フォルダ「server.fujixerox.co.jp/f9」の配下にある参照データ「pre00.ppt」にアクセスできることを示している。なお、このような文書が想定される場面としては、「doc00.doc」が会議開催通知であり、「pre00.ppt」がその会議で使うプレゼンテーション資料であるケース等が考えられる。
なお、ここでは、識別情報として一連番号を採用した。しかしながら、画像形成装置500の識別情報と画像形成日時とを組み合わせることにより識別情報を生成することとすれば、後述する処理で識別情報が更新されることにより、出力履歴が媒体上に記録されるという副次的な効果も得られる。
また、対応情報DB303の内容のうち、各電子文書に対する各個人の複製権の有無の情報については、後で登録することができる。そして、各電子文書に対する各個人の複製権の有無の情報は、後述するコピー出力の際に使用される。この詳細については後述する。
このように対応情報DB303に情報の登録を行うと、対応情報管理部302は、電子文書と、識別情報と、先に保持しておいた印刷属性とを、情報分離部304に受け渡す。
情報分離部304は、受け渡された情報を、コード生成に必要な情報と、文書画像の生成に必要な情報とに分離し、前者をコード画像生成部307に、後者を文書画像生成部305に出力する。
これにより、コード画像生成部307では、位置情報符号化部311で、印刷属性に対応する位置情報が符号化され、位置コード生成部312で、符号化された位置情報を示す位置コードが生成される。また、識別情報符号化部313で、識別情報が符号化され、識別コード生成部314で、符号化された識別情報を示す識別コードが生成される。
そして、コード配置部315により出力画像サイズに相当する二次元コード配列が生成され、パターン画像生成部317により二次元コード配列に対応するパターン画像が生成される。
一方、文書画像生成部305は、電子文書の文書画像を生成する。
そして、文書画像生成部305が生成した文書画像と、先にコード画像生成部307が生成したコード画像とが、画像合成部309にて合成され、送信部310に受け渡される。これにより、送信部310が、合成後の画像の出力指示を画像形成装置500(プリンタ装置500a)に対して送信する。
この画像出力指示に応じて、プリンタ装置500aが、印刷対象の電子文書の文書画像とコード画像との合成画像に後述するコピー禁止像を重ね合わせた画像を媒体(用紙)に印刷し、ユーザは印刷物600を得ることになる。
図4は、画像形成装置500におけるプリンタ装置500aの構成例を示す図である。このプリンタ装置500aは、所謂タンデム型且つ中間転写型の画像形成装置である。プリンタ装置500aは、例えば各色成分トナー像を形成する複数(本実施の形態では六つ)の作像ユニット10(具体的には10I、10R、10Y、10M、10C、10K)を備える。また、プリンタ装置500aは、各画像形成ユニット10で形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)保持させる中間転写ベルト20を具備する。さらに、プリンタ装置500aは、中間転写ベルト20に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置30を備える。そして、プリンタ装置500aは、二次転写されたトナー像を用紙P上に加熱・加圧定着させる定着装置50を有する。
このプリンタ装置500aでは、常用色すなわち可視画像を形成するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、および黒(K)のトナー像を形成する可視像形成部としてのイエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、および黒ユニット10Kの他に、コード画像すなわち不可視画像を形成する不可視像形成部としての不可視ユニット10I、および、再帰反射材を用いてコピー禁止のためのトナー像すなわちコピー禁止像(再帰反射像)を形成する再帰反射像形成部としての再帰反射ユニット10Rが設けられている。なお、各作像ユニット10で用いられるトナーの詳細については後述する。
画像形成部として機能する各作像ユニット10(10I、10R、10Y、10M、10C、10K)は、使用されるトナーを除き、同じ構成を有している。そこで、イエローユニット10Yを例に説明を行う。イエローユニット10Yは、矢印方向に回転可能に配設される感光体ドラム11を具備している。この感光体ドラム11の周囲には、帯電器12、露光器13、現像器14、一次転写ロール15、およびドラムクリーナ16が配設される。これらのうち、帯電器12は感光体ドラム11を所定の電位に帯電する。露光器13は帯電器12によって所定の電位に帯電された感光体ドラム11に選択的にレーザ光Bmを照射し、感光体ドラム11上に静電潜像を形成する。現像器14は対応するトナー(イエローユニット10Yではイエローのトナー)を収容し、このトナーによって感光体ドラム11上の静電潜像を現像する。なお、本実施の形態では、後述するようにトナーおよびキャリアを含む現像剤を用いる所謂二成分現像方式にて現像を行っている。一次転写ロール15は、印加される一次転写バイアスにより感光体ドラム11上に形成されたトナー像を中間転写ベルト20に一次転写する。ドラムクリーナ16は、一次転写後の感光体ドラム11上の残留物(トナー等)を除去する。なお、本実施の形態において、これらの作像ユニット10は、中間転写ベルト20の移動方向上流側から、不可視(I)、再帰反射(R)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に配置されている。
中間転写ベルト20は、複数(本実施の形態では三つ)の支持ロールに回動可能に張架支持され、矢印方向に回動する。これらの支持ロールのうち、駆動ロール21は、中間転写ベルト20を張架するとともに中間転写ベルト20を駆動して回動させる。従動ロール22は、中間転写ベルト20を張架するとともに駆動ロール21によって駆動される中間転写ベルト20に従動して回転する。バックアップロール23は、中間転写ベルト20を張架するとともに後述する二次転写装置30の構成部材として機能する。
また、中間転写ベルト20を挟んで駆動ロール21と対向する部位には、二次転写後の中間転写ベルト20上の残留物(トナー等)を除去するベルトクリーナ24が配設されている。
二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール23とを有する。このバックアップロール23には、トナーの帯電極性と同極性の二次転写バイアスを印加する給電ロール32が当接配置されている。一方、二次転写ロール31は接地されている。
また、搬送部としての用紙搬送系は、用紙トレイ40、ナジャーロール41、捌き機構42、レジストレーションロール(レジロール)43、および搬送ベルト44を備える。用紙搬送系では、用紙トレイ40に積載された用紙Pをナジャーロール41にて取り出し、捌き機構42(本実施の形態ではフィードロールおよびリタードロールからなる)で一枚ずつに捌いて搬送する。次に、搬送されてきた用紙Pをレジロール43で一旦停止させ、その後所定のタイミングで二次転写装置30の二次転写位置へと送り込む。また、二次転写後の用紙Pを、搬送ベルト44を介して定着装置50へと搬送する。
さらに、定着装置50は、図示しない加熱源(例えばハロゲンランプ)を内蔵し回転可能に配設される加熱ロール51と、この加熱ロール51に回動可能に圧接配置され、加熱ロール51との間に用紙Pを通紙するニップ部を形成する加圧ベルト52とを有する。
では次に、図5(a)を参照しながら、各作像ユニット10(10I、10R、10Y、10M、10C、10K)で使用される画像形成材としてのトナーを含む現像剤について詳細に説明する。
現像剤Dは、図5(a)に示すように、磁性を有し且つ正の帯電極性を有するキャリアCと、対応するトナーT(イエロー、マゼンタ、シアン、黒、不可視、あるいは再帰反射)とを含んでいる。また、現像剤Dは、図5(b)に示すように外添剤Sを含んでいる。この外添剤SはトナーTの表面に付着している。なお、以下の説明では、必要に応じて、各トナーTをイエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、黒トナーTK、不可視トナーTI、あるいは再帰反射トナーTRと呼ぶことにする。
現像剤Dにおいて、キャリアCとしては、例えばフェライトビーズを用いることができる。また、現像剤Dにおいて、外添剤Sとしては、例えばシリカ(SiO2)、チタニア(TiO2)、およびセリア(CeO2)等の無機微粒子を用いることができる。
現像剤Dにおいて、各トナーT(イエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、黒トナーTK、不可視トナーTI、および再帰反射トナーTR)は、負の帯電極性を有するものであって、懸濁重合法、乳化凝集合一法、溶解懸濁法等により製造される。これらのうち、可視像形成に用いられるイエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、および黒トナーTKは、可視光領域(400nm〜800nm)から近赤外領域(800nm〜100nm)にかけて無色透明な乳化重合樹脂(以下、バインダと呼ぶ)中に、対応する色材としての着色剤(顔料)を含んで構成される。
また、不可視像形成に用いられる不可視トナーTIは、バインダ中に、例えば、可視光領域における最大吸光率が例えば7%以下であり、近赤外領域における吸光率が例えば30%以上の赤外線吸収剤を含んで構成される。このような赤外線吸収剤としては、例えば、シリカガラス中に銅およびリンを含有させたCu−P含有ガラスのフリット、酸化イッテルビウム(Yb23)、バナジルナフタロシアニン等のナフタロシアニン、あるいはクロコニウム等が挙げられる。ここで、図6は、これら赤外線吸収剤のうち、ナフタロシアニンおよびクロコニウムの光反射特性を示している。なお、図6において、横軸は光の波長(nm)であり縦軸は反射率(%)である。同図から明らかなように、これらの材料は、可視光領域に対して近赤外領域での反射率が低いこと、換言すれば、近赤外領域での光吸収が大きいことがわかる。また、この不可視トナーTIは、スキャナ装置500b等による画像の機械読み取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径が100nm〜600nmの範囲のものが採用される。ここで、「可視」および「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。媒体(用紙)に印刷(形成)された画像が、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで、「可視」と「不可視」とを区別している。
さらに、コピー禁止のためのトナー像形成に用いられる再帰反射トナーTRは、図5(c)に示すように、バインダB中に、再帰反射材Rを内包して構成される。ここで、本実施の形態では、再帰反射材Rとして、例えば球形のガラスビーズを用いている。この場合に、ガラスビーズを形成するガラスとしては、シリカガラス、ホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラス等を使用することが可能である。また、再帰反射材Rとして、例えば球形のポリスチレンを用いることもできる。この再帰反射材Rは、定着装置50による加熱・加圧定着時に溶融しないことが重要な特性の一つとして挙げられる。そして、本実施の形態における再帰反射材Rは、可視光領域(400nm〜800nm)の光に対しては再帰反射特性を示し、一方、近赤外領域(800nm〜1000nm)の光に対しては再帰反射特性を示さないという特徴を有している。このような再帰反射特性の波長選択性は、例えば再帰反射材Rを構成する材料の屈折率や粒径によって制御することができる。
なお、再帰反射材Rは、再帰反射トナーTRのバインダB中に内包されている点で、トナーTの外周面に付着する外添剤Sとは全く異なるものである。また、本実施の形態において、他のトナーT(イエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、黒トナーTK、不可視トナーTI)は再帰反射材Rを内包していない。さらに、各トナーT(イエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、黒トナーTK、不可視トナーTI、および再帰反射トナーTR)として、トナー原料から製造されたトナー塊を粉砕、分級して形成された所謂粉砕トナーを用いることもできる。
図7(a)〜(c)は、識別情報管理サーバ300のコード画像生成部307によって生成され、画像形成装置500のプリンタ装置500a(不可視ユニット10I)によって印刷される二次元コード画像を説明するための図である。図7(a)は、不可視画像によって形成され、配置される二次元コード画像の単位を模式的に示すために格子状に表現した図である。また、図7(b)は二次元コード画像の一単位を示した図である。さらに、図7(c)は、バックスラッシュ「\」とスラッシュ「/」の斜線パターンを説明するための図である。
これら図7(a)〜(c)に示す二次元コード画像は、赤外線照射による機械読み取りと復号化処理とが長期にわたって安定して可能で、且つ、情報が高密度に記録できる不可視画像で形成される。また、画像を出力する媒体表面の可視画像が形成された領域とは関係なく、任意の領域に設けることが可能な不可視画像であることが好ましい。本実施の形態では、印刷される媒体の大きさに合わせて媒体一面(紙面)の全面に不可視画像が形成される。また、目視した際に光沢差によって認識できる不可視画像であることが更に好ましい。ただし、「全面」とは、用紙の四隅をすべて含む意味ではない。プリンタ装置500aのような電子写真方式の装置では、通常、紙面の端部は印刷できない部位である場合が多いことから、かかる部位には不可視画像を印刷する必要はない。
図7(b)に示す二次元コードパターンは、媒体上の座標位置を示す位置コードが格納される領域と、電子文書または印刷媒体を一意に特定するための識別コードが格納される領域とを含んでいる。また、同期コードが格納される領域も含んでいる。そして、図7(a)に示すように、この二次元コードパターンが複数、配置され、印刷される媒体の大きさに合わせて媒体一面(紙面)の全面に異なる位置情報が格納された二次元コードが格子状に配置される。すなわち、媒体一面に、図7(b)に示すような二次元コードパターンが複数個、配置され、その各々が、位置コード、識別コード、および同期コードを備えている。そして、複数の位置コードの領域には、それぞれ配置される場所により異なる位置情報が格納されている。一方、複数の識別コードの領域には、配置される場所によらず同じ識別情報が格納されている。
図7(b)において、位置コードは、6ビット×6ビットの矩形領域内に配置されている。各ビット値は、回転角度が異なる複数の微小ラインビットマップで形成され、図7(c)に示す斜線パターン(パターン0およびパターン1)で、ビット値0とビット値1とを表現している。より具体的には、相互に異なる傾きを有するバックスラッシュ「\」およびスラッシュ「/」を用いて、ビット値0とビット値1とを表現している。斜線パターンは600dpi(dot per inch)において8画素×8画素の大きさで構成されており、左上がりの斜線パターン(パターン0)がビット値0を、右上がりの斜線パターン(パターン1)がビット値1を表現する。したがって、一つの斜線パターンで1ビット(0または1)を表現できる。このような二種類の傾きからなる微小ラインビットマップを用いることで、可視画像に与えるノイズがきわめて小さく、且つ、大量の情報を高密度にデジタル化して埋め込むことが可能な二次元コードパターンを提供することが可能となる。
すなわち、図7(b)に示した位置コード領域には合計36ビットの位置情報が格納されている。この36ビットのうち、18ビットをX座標の符号化に、他の18ビットをY座標の符号化に使用することができる。各18ビットをすべて位置の符号化に使用すると、218通り(約26万通り)の位置を符号化できる。各斜線パターンが図7(c)に示したように8画素×8画素(600dpi)で構成されている場合、600dpiの1ドットは0.0423mmであることから、図7(b)に示す二次元コード(同期コードを含む)の大きさは、縦横ともに3mm程度(8画素×9ビット×0.0423mm)となる。3mm間隔で26万通りの位置を符号化した場合、約786mの長さを符号化できる。このように18ビットすべてを位置の符号化に使用してもよいし、あるいは、斜線パターンの検出誤りが発生するような場合には誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めてもよい。
また、識別コードは、2ビット×8ビットおよび6ビット×2ビットの矩形領域に配置されており、合計28ビットの識別情報を格納できる。識別情報として28ビットすべてを使用した場合、228通り(約2億7千万通り)の識別情報を表現できる。識別コードも位置コードと同様に、28ビットの中に誤り検出や誤り訂正のための冗長ビットを含めることができる。
なお、図7(c)に示す例では、二つの斜線パターンは互いに角度が90°異なるが、例えば角度差を45°とすれば四種類の斜線パターンを構成できる。このように構成した場合は、一つの斜線パターンで2ビットの情報(0〜3)を表現できる。すなわち、斜線パターンの角度種類を増やすことで、表現できるビット数を増加させることができる。
また、図7(c)に示す例では、斜線パターンを使用してビット値の符号化を説明しているが、選択できるパターンは斜線パターンに限られない。例えばドットのON/OFFや、ドットの位置を基準位置からずらす方向により符号化する方法も採用することが可能である。
では、図4に示したプリンタ装置500aによる作像プロセスについて説明する。例えば識別情報管理サーバ300から画像出力指示を受けるなど所定の印刷指示を受けると、プリンタ装置500は作像プロセスを実行する。プリンタ装置500aは、ネットワーク900から送信されたデジタル画像信号を図示しないメモリに一時的に蓄積する。そして、蓄積されている五つ(Y、M、C、K、I)のデジタル画像信号に、プリンタ装置500aの内部で生成した再帰反射(R)のデジタル画像信号を付加した合計六つ(Y、M、C、K、I、R)のデジタル画像信号に基づいて各トナー像の形成を行わせるようにする。
すなわち、画像処理によって得られた各画像記録信号に基づいて各作像ユニット10(10Y、10M、10C、10K、10I、10R)をそれぞれ駆動する。そして、帯電器12により一様に帯電された感光体ドラム11に対し、画像記録信号に応じた静電潜像が、露光器13によりそれぞれ書き込まれる。また、書き込まれた各静電潜像を対応するトナーが収容される現像器14により現像して各トナー像が形成される。なお、本実施の形態では、後述するように、再帰反射ユニット10Rが、印刷される媒体(用紙P)の大きさに合わせて媒体一面(紙面)の全面に対応する不可視画像を形成する。ただし、「全面」とは、上述した不可視画像と同様、用紙の四隅をすべて含む意味ではない。
そして、各感光体ドラム11に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で、一次転写ロール15により印加される一次転写バイアスにより感光体ドラム1から中間転写ベルト20の表面に一次転写される。このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は中間転写ベルト20上で重ね合わされ、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
一方、用紙Pは、所定のタイミングで二次転写装置30の二次転写位置へと搬送され、中間転写ベルト20(バックアップロール23)に対して二次転写ロール31が用紙Pをニップする。そして、二次転写ロール31とバックアップロール23との間に形成される二次転写電界の作用で、中間転写ベルト20上に担持された重ねトナー像が用紙Pに二次転写される。
その後、トナー像が転写された用紙Pは、搬送ベルト44によって定着装置50へと搬送され、トナー像の定着が行われる。一方、二次転写後の中間転写ベルト20は、ベルトクリーナ24によって残トナー等の除去が行われる。
ここで、図8(a)は、上述した作像プロセスによって出力された印刷物600、具体的には用紙P上に形成された画像の一例を示している。
用紙P上の四隅を除く画像形成可能領域A内には、イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、および黒ユニット10K(フルカラー画像の場合、モノクロ画像の場合には黒ユニット10Kのみ)で形成された可視画像(文書画像)、具体的にはテキストデータに基づくテキスト画像GTおよび画像データに基づくフォト画像GPが形成されている。なお、画像形成可能領域Aは、上述した媒体の「全面」に対応する領域である。また、画像形成可能領域Aの全域にわたって、不可視作像ユニット10Iによる不可視画像が形成される。さらに、本実施の形態では、画像形成可能領域Aの全域にわたって、再帰反射ユニット10Rによるコピー禁止像(再帰反射像)も形成される。
一方、図8(b)は、図8(a)の比較対象として、可視画像すなわちイエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、および黒ユニット10Kのみを用いて出力された印刷物6000を示している。つまり、図8(b)は、不可視ユニット10Iや再帰反射ユニット10Rを用いずに作成された画像である。この場合、用紙P上の画像形成可能領域A内には、イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、および黒ユニット10K(モノクロ画像の場合には黒ユニット10Kのみ)で形成された可視画像(文書画像)、具体的にはテキストデータに基づくテキスト画像GTおよび画像データに基づくフォト画像GPのみが形成される。なお、図8(a)および図8(b)において、可視画像の内容は同一であるものとする。
次に、このようにして出力された印刷物600あるいは印刷物6000のスキャナ装置500bによる読み取りおよびコピー出力について説明する。
図9は、画像形成装置500におけるスキャナ装置500bの構成例を示す図である。このスキャナ装置500bは、積載された原稿束から原稿を順次搬送する原稿送り装置110と、スキャンによって画像を読み込む読み取り装置150とを備えている。
原稿送り装置110は、複数枚の原稿からなる原稿束を積載する原稿トレイ111、この原稿トレイ111の下方に設けられ、読み取りが終了した原稿を積載する排紙トレイ112を備える。また、原稿送り装置110は原稿トレイ111の原稿を取り出して搬送するナジャーロール113を備える。さらに、ナジャーロール113の原稿搬送方向下流側には、フィードロールおよびリタードロールによって用紙を一枚ずつに捌く捌き機構114が設けられる。原稿が搬送される第1搬送路131には、原稿搬送方向上流側から順に、プレレジロール115、レジロール116、プラテンロール117、およびアウトロール118が設けられる。プレレジロール115は、一枚ずつに捌かれた原稿を下流側のロールに向けて搬送すると共に原稿のループ形成を行う。レジロール116は、回転し一旦停止した後にタイミングを合わせて回転を再開し、後述する原稿読み取り部に対してレジストレーション調整を施しながら原稿を供給する。プラテンロール117は、読み取り装置150にて読み込み中の原稿搬送をアシストする。アウトロール118は、読み取り装置150にて読み込まれた原稿をさらに下流に搬送する。
また、アウトロール118よりも原稿搬送方向下流側には、原稿を排紙トレイ112に導くための第2搬送路132が設けられる。この第2搬送路132には、排出ロール119が配設される。
さらに、このスキャナ装置500bでは、原稿の両面に形成された画像を1プロセスで読み取ることができるよう、アウトロール118の出口側とプレレジロール115の入口側との間に第3搬送路133が設けられている。なお、上述した排出ロール119は、原稿を第3搬送路133に反転搬送する機能も有している。
さらにまた、このスキャナ装置500bには、原稿の両面読み取りを行った際に、その排出時に原稿を再度反転させて排紙トレイ112に排出するための第4搬送路134が設けられている。この第4搬送路134は、第2搬送路132の上部側に設けられている。そして、上述した排出ロール119は、原稿を第4搬送路134に反転搬送する機能も有している。
一方、読み取り部としての読み取り装置150は、上述した原稿送り装置110を開閉可能に支持すると共に、この原稿送り装置110を装置フレーム151によって支え、また、原稿送り装置110によって搬送される原稿の画像読み取りを行っている。この読み取り装置150は、筐体を形成する装置フレーム151、画像を読み込むべき原稿を静止させた状態で載置する第1プラテンガラス152A、原稿送り装置110によって搬送される原稿を読み取るための光の開口部を有する第2プラテンガラス152Bを備えている。
また、読み取り装置150は、第2プラテンガラス152Bの下に静止し、あるいは第1プラテンガラス152Aの全体にわたってスキャンして画像を読み込むフルレートキャリッジ153、フルレートキャリッジ153から得られた光を結像部へ供給するハーフレートキャリッジ154を備えている。フルレートキャリッジ153には、原稿に光を照射する照明ランプ155、照明ランプ155の照射光を原稿面に向けて反射する反射ミラー156、および原稿から得られた反射光を受光する第1ミラー157Aが設けられている。さらに、ハーフレートキャリッジ154には、第1ミラー157Aから得られた光を結像部へ提供する第2ミラー157Bおよび第3ミラー157Cが設けられている。ここで、照明ランプ155としては、可視領域(400nm〜800nm)から近赤外領域(800nm〜1000nm)にかけての発光波長を有するものが使用される。さらにまた、読み取り装置150は、結像用レンズ158およびCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ159を備えている。これらのうち、結像用レンズ158は、第3ミラー157Cから得られた光学像を光学的に縮小する。また、CCDイメージセンサ159は、結像用レンズ158によって結像された光学像を光電変換する。つまり、読み取り装置150では、所謂縮小光学系を用いてCCDイメージセンサ159に像を結像させている。
そして、読み取り装置150は、制御・画像処理ユニット160をさらに備える。制御・画像処理ユニット160は、CCDイメージセンサ159から入力される原稿の画像データに所定の処理を施す。また、制御・画像処理ユニット160は、スキャナ装置100(原稿送り装置110および読み取り装置150)の読み取り動作における各部の動作を制御する。
図10は、読み取り装置150に設けられるCCDイメージセンサ159の概略構成を示す図である。このCCDイメージセンサ159は、基板159aと、原稿の搬送方向と直交する方向に並列に伸びる四本のラインセンサ159B、159G、159R、159Iを備える。各ラインセンサ159B、159G、159R、159Iは、例えば10μm×10μmのフォトトランジスタPTをn個直線上に並べた構成となっており、各ラインセンサ159B、159G、159R、159Iの間隔は4ラインとなっている。
そして、各ラインセンサ159B、159G、159R、159Iには、それぞれに異なる波長成分を透過するためのカラーフィルタが装着されており、それぞれ、青(Blue)用ラインセンサ、緑(Green)用ラインセンサ、赤(Red)用ラインセンサ、赤外(Infrared)用ラインセンサとして機能している。また、緑用のラインセンサ159Gは、白黒(Black-White)用のラインセンサとしても機能する。そして、青用ラインセンサ159B、緑用ラインセンサ159G、および赤用ラインセンサ159Rは可視像読み取り部として機能し、赤外用ラインセンサ159Iは不可視像読み取り部として機能している。
では、このスキャナ装置500bを用いた原稿の読み取り動作について説明する。このスキャナ装置500bでは、第1プラテンガラス152Aに載置された原稿の読み取り(原稿固定読み取り)、および、原稿送り装置110にて搬送される原稿の読み取り(原稿搬送読み取り)が可能である。
第1プラテンガラス152Aに載置された原稿の画像を読み取る場合には、フルレートキャリッジ153とハーフレートキャリッジ154とが、2:1の割合でスキャン方向(矢印方向)に移動する。このとき、フルレートキャリッジ153の照明ランプ155の光が原稿の被読み取り面に照射される。そして、原稿からの反射光が第1ミラー157A、第2ミラー157B、および第3ミラー157Cの順に反射されて結像用レンズ158に導かれる。結像用レンズ158に導かれた光は、CCDイメージセンサ159すなわち青用ラインセンサ159B、緑用ラインセンサ159G、赤用ラインセンサ159R、および赤外用ラインセンサ159Iそれぞれの受光面に結像される。青用ラインセンサ159B、緑用ラインセンサ159G、赤用ラインセンサ159R、および赤外用ラインセンサ159Iはそれぞれ1次元のセンサであり、1ライン分を同時に処理している。このライン方向(スキャンの副走査方向)にフルレートキャリッジ153およびハーフレートキャリッジ154を移動させ、原稿の次のラインを読み取る。これを原稿全体に亘って実行することで、1ページの原稿読み取りが完了する。
一方、原稿送り装置110にて搬送される原稿の画像を読み取る際には、搬送される原稿が、第2プラテンガラス152Bの上を通過する。このとき、フルレートキャリッジ153およびハーフレートキャリッジ154は、図9に示す実線の位置に停止した状態におかれる。そして、原稿送り装置110のプラテンロール117を経た原稿の1ライン目の反射光が、第1ミラー157A、第2ミラー157B、および第3ミラー157Cを経て結像用レンズ158にて結像され、CCDイメージセンサ159すなわち青用ラインセンサ159B、緑用ラインセンサ159G、赤用ラインセンサ159R、および赤外用ラインセンサ159Iそれぞれによって画像が読み込まれる。そして、1次元のセンサである青用ラインセンサ159B、緑用ラインセンサ159G、赤用ラインセンサ159R、および赤外用ラインセンサ159Iによってそれぞれ主走査方向の1ライン分を同時に処理した後、原稿送り装置110によって搬送される原稿の次の主走査方向の1ラインが読み込まれる。原稿の先端が第2プラテンガラス152Bの読み取り位置に到達した後、この原稿の後端が第2プラテンガラス152Bの読み取り位置を通過することによって、副走査方向に亘って1ページの原稿読み取りが完了する。
では次に、上述したスキャナ装置500bにおいて、照明ランプ155により原稿に照射される入射光および原稿からの反射光の関係について説明する。
図11(a)は、図8(b)に示す印刷物6000を原稿とした場合の光(可視光および赤外光)の光路を模式的に示したものである。また、図11(b)は、印刷物6000における入射光ILと反射光RLとの関係を示している。なお、図11(a)に示すように、照明ランプ155の背面側には、照明ランプ155からの照射光を第1プラテンガラス152A(第2プラテンガラス152B)側に向けて反射する照明ミラー155Aが設けられている。
図11(a)に示すように、照明ランプ155から照射された光は印刷物6000に直接照射され、また、照明ミラー155Aあるいは反射ミラー156を介して印刷物6000に間接的に照射される。
印刷物6000は、図8(b)に示したように用紙P上の画像形成可能領域A内に形成された可視画像(具体的にはテキスト画像GTおよびフォト画像GP)を有している。印刷物6000に照射された入射光ILは、図11(b)に示すように乱反射する。そして、反射光RLの一部が、図11(a)に示すように原稿面と垂直な方向に進み、第1ミラー157A等を介してCCDイメージセンサ159(青用ラインセンサ159B、緑用ラインセンサ159G、赤用ラインセンサ159R、赤外用ラインセンサ159I:図10参照)に入射する。このとき、反射光RLの光量は、読み取り位置における可視画像の有無あるいは存在する可視画像の濃度すなわち各波長における光吸収に応じて変動する。
一方、図12(a)は、図8(a)に示す印刷物600を原稿とした場合の光(可視光)の光路を模式的に示したものである。また、図12(b)は、印刷物600における光(可視光)の入射光ILと反射光RLとの関係を示している。
図12(a)に示すように、照明ランプ155から照射された光のうち、可視光は印刷物600に直接照射され、また、照明ミラー155Aあるいは反射ミラー156を介して印刷物600に間接的に照射される。
印刷物600は、図8(a)に示したように用紙P上の画像形成可能領域A内に形成された可視画像、および画像形成可能領域Aの全面に形成されたコピー禁止像(再帰反射像)を有している。このため、印刷物600に照射された可視光の入射光ILは、乱反射せず、図11(b)に示すように再帰反射する。つまり、可視光の入射光ILが入射方向に反射した反射光RLとなる。そして、印刷物600からの可視光の反射光RLは、直接あるいは反射ミラー156等を介して照明ランプ155側に戻される。このため、可視光の反射光RLは原稿面と垂直な方向には反射しない。したがって、原稿からの可視光の反射光RLが第1ミラー157A等を介してCCDイメージセンサ159に入射するという事態は生じない。
ただし、印刷物600を原稿とした場合であっても、照明ランプ155から印刷物600に照射された光のうちの赤外光の入射光ILは、図11(b)に示したように乱反射する。そして、赤外光の反射光ILの一部が、図11(a)に示すように原稿面と垂直な方向に進み、第1ミラー等を介してCCDイメージセンサ159(赤外用ラインセンサ159I:図10参照)に入射する。このとき、赤外光の反射光RLの光量は、読み取り位置における不可視画像(コード画像)の有無あるいは存在する不可視画像の濃度すなわち赤外領域の各波長における光吸収に応じて変動する。これは、上述したようにコピー禁止像(再帰反射像)を構成する再帰反射材Rが、可視光に対しては再帰反射特性を示し、赤外光に対しては再帰反射特性を示さないことによる。
図13は、印刷物600における可視光の再帰反射を説明するための模式図である。図13に示すように、印刷物600における用紙Pの表面には、各トナーT(イエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、黒トナーTK、不可視トナーTI、および再帰反射トナーTR)によるトナー像が定着されている、また、用紙P上のトナー像中には再帰反射トナーTRに内包されていた再帰反射材Rも含まれている。なお、図13には、再帰反射材Rが一列に並んだ状態を例示しているが、実際には、定着されたトナーTで構成されるトナー像中に再帰反射材Rがランダムに存在する。
再帰反射とは、光学上特殊な反射機構であり、入射光が再び反射光として入射方向へ帰る反射現象を指す。すなわち、入射光が不規則な方向に拡散する反射光となる乱反射や、入射光の入射角と反射光の反射角とが等しくなる鏡面反射とは異なり、受けた光をそのまま光源側(本実施の形態では直接あるいは反射ミラー156を介して照明ランプ155側)にはね返す。
では、再帰反射の原理を説明する。ガラスビーズからなる球形の再帰反射材Rに入射した入射光IL(この例では可視光)は、その表面で再帰反射材Rの屈折率に応じて屈折し、再帰反射材Rの内面で鏡面反射した後、再びその表面で再帰反射材Rの屈折率に応じて屈折し、反射光RLとして出射される。ここで、再帰反射材Rに対する入射光ILの入射角と、再帰反射材R内での入射光ILと反射光RLとのなす角度すなわち反射角と、再帰反射材Rからの出射光RLの出射角とが、すべて同一になる。したがって、この再帰反射材Rでは、あらゆる方向からの入射光ILに対して、常に入射した方向に反射光RLを返すことになる。
図14(a)は、図8(a)に示す印刷物600すなわちコピー禁止像(再帰反射像)を有する原稿をスキャナ装置500bで読み取って得られた可視画像の読み取りデータを画像化したものを示している。また、図14(b)は、図8(b)に示す印刷物6000すなわちコピー禁止像を有しない原稿をスキャナ装置500bで読み取って得られた可視画像の読み取りデータを画像化したものを示している。
印刷物600をスキャナ装置500bにて読み取った場合、図12および図13を用いて説明したように、照明ランプ155からの照射光が再帰反射により照明ランプ155側に返されるため、CCDイメージセンサ159側には入射しない。その結果、図14(a)に示すように、画像形成可能領域Aの全面が黒として出力されることになる。
一方、印刷物6000をスキャナ装置500bにて読み取った場合、図11を用いて説明したように、照明ランプ155からの照射光の一部が照明ミラー155A等を介してCCDイメージセンサ159側に入射する。その結果、図14(b)に示すように、画像形成可能領域A内のテキスト画像GTおよびフォト画像GPが再現された状態で出力されることになる。
以上説明したように、本実施の形態では、黒トナーTK等を用いて可視画像を形成する際に、再帰反射材Rを含む再帰反射トナーTRを用いて画像形成可能領域Aの全面にコピー禁止像(再帰反射像)を形成し、印刷物600を得るようにした。これにより、この印刷物600上の可視画像をスキャナ装置500bにて読み取ることを実質的に不可能とすることができる。具体的には、再帰反射材Rによる再帰反射特性を利用して可視画像からの反射光がCCDイメージセンサ159に入射されるのを防止することにより、スキャナ装置500bの読み取りデータとして全面黒の画像を出力させることができる。したがって、印刷物600の読み取りおよび複写を実質的に禁止することができ、印刷物600自体に複製防止機能を持たせることができる。
現在使用されているスキャナの多くは、図11あるいは図12に示したような照明系および読み取り系を有している。すなわち、原稿の読み取り位置に対して斜め方向から光を照射し、原稿面と垂直方向に出射される反射光(散乱光)をセンサにて読み取っている。このため、本実施の形態で説明したような再帰反射材R入りの再帰反射トナーTRを用いて画像形成を行うことにより、現在使用されているスキャナのほとんどで、印刷物600における可視画像の読み取りを不可能にすることができる。つまり、スキャナ側で読み取りを禁止する手段を講ずることなく、自動的に読み取りを不可能にすることができるようになる。
なお、再帰反射材R入りのコピー禁止像を有する印刷物600であっても、例えばユーザが目視にて内容を確認することは可能である。ユーザが印刷物600の内容を確認する際は、印刷物600を正面から見ることになるが、このときは、ユーザの視線における照射光の入射方向と反射方向とが印刷物600の垂直方向にほぼ一致するためである。
このように、通常のトナー(YMCK)にて形成された印刷物6000の可視画像は、従来通りスキャナ装置500bで読み取ることができる。一方、通常のトナーに加え再帰反射材Rを用いてコピー禁止像を形成した印刷物600の可視画像は、スキャナ装置500bで読み取ることはできない。仮にスキャナ装置500bで印刷物600上の可視画像を読み取ったとしても、一面黒の画像データあるいはコピーが得られるだけである。しかしながら、この印刷物600を所定のメンバー(例えば機密事項に関わるメンバー)等にコピーして配布したいといった要請もある。そこで、本実施の形態では、可視画像やコピー禁止像とともに形成される不可視画像(コード画像)の読み取り結果から、対応する元の画像データを読み出し、画像データあるいは複写物700として出力できるようになっている。
次に、図15を参照して、画像形成装置500の構成のうち、印刷物600のスキャンからこの印刷物600に形成される可視画像の内容を複写物700としてプリントアウトするまでの動作に係る構成について説明する。
画像形成装置500のこの動作に係る部分は、印刷物600をスキャンするスキャナ装置500bおよび複写物700を出力するプリンタ装置500aの他に、認証部510、送信部520、受信部530、および画像出力部540を備える。また、スキャナ装置500bは識別情報取得部161をさらに備える。なお、識別情報取得部161は、スキャナ装置500bの制御・画像処理ユニット160(図9参照)に設けられる。
認証部510は、例えばICカードからなる認証カード550を受け付け、受け付けた認証カード550に記録される個人認証データ等を取得する。
スキャナ装置500bに設けられた取得部としての識別情報取得部161は、印刷物600を赤外用ラインセンサ159Iにて読み取ることによって得られた不可視画像から、コード画像の識別情報を取得する。
要求部として機能する送信部520は、認証部510にて取得された個人情報および識別情報取得部161にて取得された識別情報を対応付けた電子文書(可視像情報)の画像生成要求、あるいは電子文書の画像生成要求に応じた操作履歴情報を送信する。
受信部530は、スキャナ装置500bにてスキャンされた印刷物600に対応する電子文書を画像化した文書画像とコード画像とが重畳された画像の出力指示を記述したPDLを、識別情報管理サーバ300(図1参照)から受信する。
画像出力部540は、受信部530を介して識別情報管理サーバ300で生成された画像を受け取り、プリンタ装置500aに出力する。なお、画像出力部540は、必要に応じて、プリンタ装置500a以外に例えば外部のPC等に画像を出力するように構成することもできる。
次に、このような構成を有する画像形成装置500と、先に述べた構成の識別情報管理サーバ300とが情報を交換することにより、印刷物600上の可視画像を複製した複写物700を得る動作について、図16を参照しながら説明する。
印刷物600から複写物700を得ようとするユーザにより認証カード550の提示を受けると、認証部510が認証カード550から個人情報を取得する(ステップ101)。個人情報の取得が行われると、第1プラテンガラス152Aに載置された印刷物600あるいは原稿トレイ111上にセットされた印刷物600を原稿とする原稿スキャンが実行される(ステップ102)。このとき、赤外用ラインセンサ159Iは、照明ランプ155により印刷物600に照射された光(赤外光)の反射光を受光する。なおこのとき、青用イメージセンサ159B、緑用イメージセンサ159G、赤用イメージセンサ159Rも、照明ランプ155により印刷物600に照射された光(対応する可視光)の反射光を受光するが、印刷物600には上述したようにコピー禁止像が形成されているため、可視画像を読み取ることはできない。
次に、識別情報取得部161は、赤外用ラインセンサ159Iにて読み取られた不可視画像を解析し、不可視画像中にコード画像が存在するか否かを判断する(ステップ103)。ここで、不可視画像中にコード画像が存在すると判断した場合、送信部520は、ステップ101で取得された個人情報とステップ103にて存在が確認されたコード画像より取得した識別情報とを対応付けた画像生成要求を識別情報管理サーバ300に出力する。
このとき、識別情報取得部161は、具体的に次のような処理を行う。識別情報取得部161は、まず、赤外用ラインセンサ159Iより入力されてくるスキャン画像に、傾き補正やノイズ除去等の処理を施して整形する。そして、整形されたスキャン画像からスラッシュ「/」やバックスラッシュ「\」等のビットパターン(斜線パターン)を検出する。また一方で、整形されたスキャン画像から、二次元コード位置決め用のコードである同期コードを検出する。識別情報取得部161は、この同期コード位置を参照して二次元コードを検出する。また、二次元コードからECC(Error Correcting Code:誤り訂正符号)等の情報を取り出し復号する。そして、識別情報取得部161は、復号した情報を元の情報に復元し、復元したコード情報から識別情報を取り出す。その後、取り出した識別情報を個人情報とともに識別情報管理サーバ300に送信する。
次いで、識別情報管理サーバ300では、かかる画像生成要求(識別情報および個人情報)を受けて、対応する電子文書に対する複製権の有無を検索する(ステップ104)。すなわち、識別情報に対応付けられた電子文書に対し、個人情報に対応するユーザが操作を行う権限を有しているか否かを検索する。そして、識別情報管理サーバ300では、識別情報に対応付けられた電子文書に対し、個人情報に対応するユーザが複製権を有しているか否かを判断する(ステップ105)。ここで、複製権を有していると判断した場合、識別情報管理サーバ300は、対応する電子文書を文書画像化するとともににコード情報をコード画像化し、文書画像とコード画像とを合成した画像を画像形成装置500に出力する(ステップ106)。
このとき、識別情報管理サーバ300は、具体的に次のような処理を行う。識別情報管理サーバ300の受信部301は、画像形成装置500から送られてくる画像生成要求(識別情報および個人情報)を受信する。この受信した情報は、そのまま対応情報管理部302に送られる。対応情報管理部302は、対応情報DB303を参照し、識別情報に対応する電子文書が、個人情報に対応するユーザに対する複製の許可があるか否かを判断する。例えば図3に示す例において、識別情報「00000001」に対応する電子文書の複製権は、「AA氏」および「DD氏」には認められており、「BB氏」および「CC氏」には認められていない。つまり、画像生成要求が例えば識別情報「00000001」且つ個人情報「AA氏」を含んでいる場合、上記ステップ105において複製権があると判断される。一方、画像生成要求が例えば識別情報「00000001」且つ「BB氏」を含んでいる場合、上記ステップ105において複製権がないと判断される。
複製権があると判断された場合、対応情報管理部302は、識別情報に対応する電子文書の格納場所を送信部310に受け渡し、送信部310がこの格納場所から複製(印刷)対象の電子文書を取得する要求を文書管理サーバ400に送出する。
これにより、文書管理サーバ400が複製(印刷)対象の電子文書を識別情報管理サーバ300へ送信する。そして、上述した手順と同様にして文書画像にコード画像を付加した画像を送信部310を介して画像形成装置500に出力する(ステップ106)。
そして、画像形成装置500では、かかる画像を受けて、プリンタ装置500aを用いてこの画像すなわち電子文書をプリント出力し(ステップ107)、複写物700を得る。したがって、複写物700に形成される可視画像の内容は、印刷物600に形成される可視画像の内容と同一のものになる。プリント出力を行った後、画像形成装置500は、操作履歴記録すなわち誰がどの電子文書の複写動作を行ったのかを、個人情報と識別情報とを対応付けたデータとして識別情報管理サーバ300に出力する。そして、識別情報管理サーバ300では、かかる操作履歴記録を記録する(ステップ108)。この操作履歴記録は、例えば対応情報DB303に対応する識別情報に関連付けて格納することが好ましいが、別に記録するようにしてもよい。なお、ステップ103において不可視画像中にコード画像が存在しないと判断した場合、および、ステップ105において個人情報に対応するユーザが複製権を有してないと判断した場合は、直ちに処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、再帰反射材Rを含む再帰反射トナーTRを用いて画像形成可能領域Aの全面にコピー禁止像(再帰反射像)を形成した印刷物600であっても、この印刷物600と同一の可視画像を有する複写物700を得ることを可能にした。具体的には、印刷物600に形成された不可視画像をスキャナ装置500bによりスキャンして得られたコード画像(識別情報)を利用して元の画像を再度プリント出力させることで、複写物700を得るようにした。特に、本実施の形態では、印刷物600の識別情報と個人情報とを対応付けて格納しておくことで、印刷物600に対する複製権を有するユーザにのみ複写物700の出力を許可することができる。また、印刷物600に基づいて複写物700の出力を行った場合には、その操作履歴記録を記録するようにしたので、複写物700の管理を行うことができる。以上により、印刷物600の機密性を確保しつつ、この印刷物600の複写物700を取得することが可能になる。
なお、本実施の形態では、中間転写ベルト20の移動方向上流側から、不可視ユニット10I、再帰反射ユニット10R、イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、および黒ユニット10Kの順に配設していた。つまり、用紙P側から見ると、用紙Pの上に可視トナー(イエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、および黒トナーTK)、再帰反射トナーTR、不可視トナーTIの順となるように画像形成を行っていた。これは次の理由による。
図17は、用紙P上での可視トナー層、不可視トナー層、および再帰反射トナー層の形成順、その特徴および利点を一覧にした図表である。
(a)に示す例では、用紙P上に可視トナー層が、可視トナー層の上に不可視トナー層が、不可視トナー層の上(最上層)に再帰反射トナー層が形成される。この場合は、再帰反射トナー層が最上位に位置するため、再帰反射トナーTRによる再帰反射の機能が十分に発揮され、可視画像(Y、M、C、K)の読み取りが非常に困難となる。したがって、コピー禁止を最優先させる場合に好ましい層形成順序であるといえる。
(b)に示す例では、用紙P上に不可視トナー層が、不可視トナー層の上に可視トナー層が、可視トナー層の上(最上層)に再帰反射トナー層が形成される。この場合も、再帰反射トナー層が最上位に位置するため、再帰反射トナーTRによる再帰反射の機能が十分に発揮され、可視画像(Y、M、C、K)の読み取りが非常に困難となる。したがって、コピー禁止を最優先させる場合に好ましい層形成順序であるといえる。
(c)に示す例では、用紙P上に不可視トナー層が、不可視トナー層の上に再帰反射トナー層が、再帰反射トナー層の上に可視トナー層が形成される。この場合は、可視トナー層が最上位に位置するため、不可視トナーTIや再帰反射トナーTRによる可視画像(Y、M、C、K)への影響が少なくなる。したがって、可視画像の画質を最優先させる場合に好ましい層形成順序であるといえる。
(d)に示す例では、用紙P上に可視トナー層が、可視トナー層の上に再帰反射トナー層が、再帰反射トナー層の上に不可視トナー層が形成される。この場合は、不可視トナー層が最上位に位置するため、不可視トナーで形成されたコード情報の読み取り精度を高めることができる。また、不可視トナー層と可視トナー層との間に再帰反射トナー層が位置するため、再帰反射の機能も十分に発揮することができる。したがって、コード情報の付加機能およびコピー禁止を両立させるために好ましい層形成順序であるといえる。
(e)に示す例では、用紙P上に再帰反射トナー層が、再帰反射トナー層の上に可視トナー層が、可視トナー層の上に不可視トナー層が形成される。この場合は、不可視トナー層が最上位に位置し且つ不可視トナー層と再帰反射トナー層との間に可視トナー層が存在することから、不可視トナーで形成されたコード情報の読み取り精度を最も高めることができる。したがって、コード情報の付加機能を最優先させる際に好ましい層形成順序であるといえる。
(f)に示す例では、用紙P上に再帰反射トナー層が、再帰反射トナー層の上に不可視トナー層が、不可視トナー層の上に可視トナー層が形成される。この場合は、可視トナー層が最上位に位置し且つ再帰反射トナー層が最下位に位置するため、可視画像(Y、M、C、K)への影響が最も少なくなる。したがって、可視画像の画質を最優先させる場合に好ましい層形成順序であるといえる。
つまり、これら(a)〜(f)において、コード情報読み取り機能およびコピー禁止機能の両者を確保するためには、(d)の層構成が最も適していることになる。そこで、本実施の形態では、このような層構成を実現すべく、上述した順に各作像ユニット10を配置した。
また、本実施の形態では、再帰反射材Rを含む再帰反射トナーTRを用いて、画像形成可能領域Aの全面にコピー禁止像(再帰反射像)を形成するようにしていたが、これに限られるものではない。例えば、画像形成可能領域Aのうち、重要な事項が記載された領域のみにコピー禁止像を形成することも可能である。
図18(a)は、画像形成可能領域Aのうち、フォト画像GPが形成された領域にのみコピー禁止像を形成した印刷物600の一例を示している。また、図18(b)は、図18(a)に示した印刷物600をスキャナ装置500b等のスキャナで読み取った可視画像の読み取りデータを画像化したものを示している。
このように、選択的にコピー禁止像の形成領域を設定した場合には、対応する領域(この場合はフォト画像GPが形成される領域)の全面が黒として出力され、他の領域は通常の読み取り画像データが出力されることになる。なお、コピー禁止像の形成領域の設定は、例えば端末装置200より指示を行うことができる。この場合に、プリンタ装置500aでは、端末装置200にて指示を受けた領域にコピー禁止像を形成させるよう、再帰反射ユニット10Rによる作像動作を制御することになる。
<実施の形態2>
本実施の形態は、実施の形態1とほぼ同様であるが、可視画像を作成するイエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、黒ユニット10Kで使用するトナーTに再帰反射材Rを内包させるようにした点が実施の形態とは異なる。なお、本実施の形態において、実施の形態1と同様のものについては、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
図19は、本実施の形態で用いられるプリンタ装置500aの構成例を示す図である。本実施の形態では、実施の形態1とは異なり、画像形成部としての作像ユニット10が、イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、黒ユニット10K、および不可視ユニット10Iで構成されている。つまり、再帰反射ユニット10Rは設けられていない。その代わりに、本実施の形態では、イエローユニット10Y、マゼンタユニット10M、シアンユニット10C、および黒ユニット10Kで使用される画像形成材としてのイエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、および黒トナーTKが、図5(c)に示す再帰反射材Rを内包している。
図20(a)は本実施の形態におけるプリンタ装置500aを用いて出力された印刷物600を示している。また、図20(b)は、図20(a)に示した印刷物600をスキャナ装置500b等のスキャナにて読み取った可視画像の読み取りデータを画像化したものを示している。
本実施の形態では、可視画像を形成するイエロートナーTY、マゼンタトナーTM、シアントナーTC、および黒トナーTK自身が再帰反射材Rを内包しているため、可視画像の形成部位はすべて黒として出力されることになる。したがって、例えばフォト画像GPは全面黒になる。このため、実施の形態1と同様、印刷物600の複製を基本的には禁止することが可能になる。
また、印刷物600の作成時に不可視画像によるコード画像を埋め込んでいた場合は、実施の形態1と同様の手順によりこの印刷物600の読み取り結果に基づいて複製物700を得ることもできる。
なお、実施の形態1および2では、プリンタ装置500aを用いて用紙P上に再帰反射材Rを含むコピー禁止像(再帰反射像)を形成するようにしていたが、これに限られるものではない。例えば、事前に用紙P上に再帰反射材Rを含む再帰反射像をコーティング等によって作成しておくことも可能である。この場合には、一般的に広く使用されている可視画像(イエロー、マゼンタ、シアン、および黒)のみを形成できるプリンタを用いて画像形成を行うことで、スキャナによる可視画像の読み取りが実質的に不可能になる印刷物600を出力することができる。
実施の形態が適用されるシステムの全体構成を示した図である。 識別情報管理サーバの機能構成を示したブロック図である。 対応情報DBの記憶内容の例を示した図である。 実施の形態1におけるプリンタ装置の構成例を示した図である。 使用される現像剤およびトナーの構成を説明するための図である。 赤外線吸収剤として用いられるナフタロシアニンおよびクロコニウムの光反射特性を示した図である。 媒体上に印刷される二次元コード画像を説明するための図である。 (a)は可視画像、不可視画像、およびコピー禁止像を有する印刷物を、(b)は可視画像のみを有する印刷物を、それぞれ示した図である。 画像形成装置におけるスキャナ装置の構成例を示した図である。 スキャナ装置に設けられるCCDイメージセンサの概略構成を示す図である。 通常の原稿に対する光の照射および原稿からの反射を説明するための図である。 コピー禁止像を有する原稿に対する光の照射および原稿からの光の反射を説明するための図である。 再帰反射材による再帰反射を説明するための図である。 (a)は可視画像、不可視画像、およびコピー禁止像を有する印刷物をスキャンして得られた複写物を、(b)は可視画像のみを有する印刷物をスキャンして得られた複写物を、それぞれ示す図である。 画像形成装置の構成のうち、印刷物のスキャンからこの印刷物上の可視画像の内容を複写物としてプリントアウトするまでの動作に係る構成を示す図である。 印刷物上の可視画像を複製した複写物を得る動作を説明するためのフローチャートである。 用紙上での可視トナー層、不可視トナー層、および再帰反射トナー層の形成順、その特徴および利点を一覧にした図表である。 コピー禁止像(再帰反射像)の他の形成例を示す図である。 実施の形態2におけるプリンタ装置の構成例を示す図である。 (a)はプリンタ装置を用いて出力された印刷物を、(b)はこの印刷物をスキャンして得られた可視画像の読み取りデータを画像化したものを、それぞれ示す図である。
符号の説明
10…作像ユニット、10I…不可視ユニット、10R…再帰反射ユニット、10Y…イエローユニット、10M…マゼンタユニット、10C…シアンユニット、10K…黒ユニット、110…原稿送り装置、150…読み取り装置、155…照明ランプ、159…CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、159B…青用ラインセンサ、159G…緑用ラインセンサ、159R…赤用ラインセンサ、159I…赤外用ラインセンサ、160…制御・画像処理ユニット、200…端末装置、300…識別情報管理サーバ、400…文書管理サーバ、500…画像形成装置、500a…プリンタ装置、500b…スキャナ装置、600…印刷物、700…複写物、900…ネットワーク、D…現像剤、C…キャリア、T…トナー、R…再帰反射材

Claims (14)

  1. 記録材に可視像を形成する可視像形成部と、
    前記記録材に再帰反射特性を有する再帰反射像を形成する再帰反射像形成部と
    を含む画像形成装置。
  2. 前記可視像形成部は、所定の色材を含むトナーにて前記記録材に可視像を形成し、
    前記再帰反射像形成部は、再帰反射材を含むトナーにて前記記録材に再帰反射像を形成すること
    を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記可視像形成部により形成される前記可視像と前記再帰反射像形成部により形成される前記再帰反射像とが、前記記録材上で重畳されることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  4. 前記再帰反射像形成部は、前記可視像形成部にて前記可視像が形成される前記記録材の全面または特定の領域に対して前記再帰反射像を形成することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  5. 前記再帰反射像は、可視領域では高い再帰反射特性を有し、近赤外領域では低い再帰反射特性を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記記録材に不可視像を形成する不可視像形成部をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  7. 前記不可視像形成部は、前記不可視像としてコード情報を含むコード画像を形成することを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 記録材を搬送する搬送部と、
    前記搬送部にて搬送される前記記録材に再帰反射特性を有する再帰反射材を含む画像形成材にて画像を形成する画像形成部と
    を含む画像形成装置。
  9. 記録材と、
    可視像および再帰反射特性を有する再帰反射像を含み、前記記録材上に形成される画像と
    を含む印刷物。
  10. 前記可視像と前記再帰反射像とが、前記記録材上で重畳されることを特徴とする請求項9記載の印刷物。
  11. 前記画像は、コード情報を含む不可視像をさらに含むことを特徴とする請求項9記載の印刷物。
  12. 原稿の画像を読み取る読み取り部と、
    前記読み取り部にて読み取られた画像情報に含まれるコード情報を取得する取得部と、
    前記取得部にて取得された前記コード情報に対応付けられた情報の出力を要求する要求部と
    を含む画像読み取り装置。
  13. 前記読み取り部は、前記原稿に形成された可視像を読み取る可視像読み取り部と、当該原稿に形成された不可視像を読み取る不可視像読み取り部とを備え、
    前記取得部は、前記不可視像読み取り部にて読み取られた不可視画像情報より前記コード情報を取得することを特徴とする請求項12記載の画像読み取り装置。
  14. 前記読み取り部によって読み取られる前記原稿は、
    媒体と、
    前記媒体上に形成される可視像と、
    前記可視像とともに前記媒体上に形成され、可視領域では高い再帰反射特性を有し、近赤外領域では低い再帰反射特性を有する再帰反射像と
    前記媒体上に前記コード情報を含むコード画像として形成される不可視像と、
    を含むことを特徴とする請求項12記載の画像読み取り装置。
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