JP2007223049A - キャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャリッジの往復移動時の振動の発生を低減することができるキャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置を提供すること。
【解決手段】ベアリング23を介してガイド手段127に往復移動可能に取り付けられたキャリッジ122の支持機構は、ベアリング支持軸26と前記ベアリングとの間、もしくは前記ベアリング支持軸とベアリング取付部21aとの間に緩衝部材10、11が挿入されている。これにより、ベアリングが回転することにより発生する振動を緩衝部材によりキャリッジへ伝達する手前で緩衝もしくは遮断することができる。
【選択図】図6
【解決手段】ベアリング23を介してガイド手段127に往復移動可能に取り付けられたキャリッジ122の支持機構は、ベアリング支持軸26と前記ベアリングとの間、もしくは前記ベアリング支持軸とベアリング取付部21aとの間に緩衝部材10、11が挿入されている。これにより、ベアリングが回転することにより発生する振動を緩衝部材によりキャリッジへ伝達する手前で緩衝もしくは遮断することができる。
【選択図】図6
Description
本発明は、ベアリングを介してガイド手段に往復移動可能に取り付けられたキャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置に関する。
記録装置の1つであるシリアル方式のインクジェット式プリンタは、搬送部の紙送りローラにより用紙を副走査方向に搬送しつつ、記録部のキャリッジを主走査方向に往復移動させてキャリッジに搭載されている記録ヘッドのノズル開口からインク滴を吐出し記録するようになっている。このようなインクジェット式プリンタのキャリッジは、例えばベアリングを介してガイドレールに往復移動可能に取り付けられている(特許文献1、2参照)。
上述したインクジェット式プリンタは、ベアリングが回転することにより振動が発生する。そして、その振動はキャリッジを介して記録ヘッドに伝達されるので、インク滴の着弾精度が乱れて画質が劣化するおそれがある。
本発明は、上記のような種々の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、キャリッジの往復移動時の振動の発生を低減することができるキャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明のキャリッジの支持機構では、ベアリングを介してガイド手段に往復移動可能に取り付けられたキャリッジの支持機構であって、ベアリング支持軸と前記ベアリングとの間、もしくは前記ベアリング支持軸とベアリング取付部との間に緩衝部材を挿入したことを特徴としている。これにより、ベアリングが回転することにより発生する振動を緩衝部材によりキャリッジへ伝達する手前で緩衝もしくは遮断することができる。また、前記緩衝部材は、弾性を有し、振動吸収可能な材料で成ることを特徴としている。これにより、ベアリングの回転振動を減衰させてキャリッジの振動を低減させることができる。
上記目的達成のため、本発明の液体噴射装置では、キャリッジに搭載された液体を噴射する液体噴射装置であって、上記各キャリッジの支持機構を備えたことを特徴としている。また、上記目的達成のため、本発明の被記録媒体に記録する記録装置では、上記液体噴射装置を備えたことを特徴としている。これにより、上記作用を奏する液体噴射装置又は記録装置を提供することができる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る記録装置の1つであるプリンタの構成例を示す斜視図、図2は、そのプリンタの主要部の内部構成例を示す斜視図、図3は、そのプリンタの概略断面側面図である。図1及び図2に示すプリンタ100は、例えばJIS規格のA0判やJIS規格のB0判といった比較的大型サイズの用紙にまで記録できる大型のインクジェット式プリンタであり、給紙部110と、搬送部210と、排紙部130と、脚部140がこの順で上部から配設された構成となっている。そして、本発明の特徴的な部分を含む記録部(液体噴射装置)120が、搬送部210の斜め上方に配設されている。
プリンタ本体として一体化された記録部120、搬送部210、排紙部130は、給紙部110と脚部140に対して分離可能に構成されており、記録部120及び搬送部210を制御する制御部200が内蔵されている。プリンタ本体の上面及び前面には、上蓋125及び前蓋126が記録部120や搬送部210等を覆うように取り付けられている。上蓋125は、後部が回動可能に支持されており、前部を持って押し上げ、あるいは押し下げることにより開閉するようになっている。前蓋126は、下部が回動可能に支持されており、上部を持って押し下げ、あるいは押し上げることにより開閉するようになっている。ユーザは、上蓋125や前蓋126を開放することにより、それらの開放口を通して内部機構のメンテナンス作業等を行うことができる。
給紙部110は、図1に示すように、記録部120の上部後方に突き出るように設けられている。そして、給紙部110の内部には、図2に示すように、2本のロール紙(用紙)がセット可能なロール紙ホルダ111が斜め上下に設けられ、給紙部110の前面には、図1及び図2に示すように、跳ね上げ式の開閉可能なロール紙カバー112がロール紙ホルダ111を覆うように取り付けられている。このロール紙カバー112により、ロール紙ホルダ111に保持されているロール紙の汚染を防止することができると共に、ユーザの安全を確保することができる。
ロール紙ホルダ111は、ロール紙を保持するスピンドル113と、給紙部110の両側壁内面に取り付けられて、スピンドル113の着脱及び懸架が可能な一対のスピンドル受け114、115を備えている。そして、スピンドル113は、中央にロール紙が装着された後、両端がスピンドル受け114、115に装着され、回転可能に軸支持されるようになっている。ロール紙カバー112は、上部が回動可能に支持されており、下部を持って持ち上げ、あるいは押し下げることにより開閉するようになっている。ユーザは、ロール紙カバー112の開閉を容易に行うことができ、ロール紙の交換作業時間等を短縮させることができる。
搬送部210は、図3に示すように、給紙部110から記録部120にかけて配設された平坦な給紙ガイド211、対向配置された接触・離間可能な紙送りローラ212及び従動ローラ213、キャリッジ122に搭載された記録ヘッド121と対向配置された平坦なプラテン214、記録部120から排紙部130にかけて配設された平坦な紙吸引部215、排紙部130に配設された排紙ガイド131を備えている。給紙ガイド211、排紙ガイド131の各表面は、用紙搬送面として作用する。紙吸引部215の表面は、用紙搬送面及び用紙吸引面として作用する。即ち、紙吸引部215は、主走査方向に複数並設され、副走査方向に3列配設された吸引口215a、215b、215cを備えており、記録部120の内部に配設されたファン217により外気が各吸引口215a、215b、215cから吸引されることにより、紙吸引部215上を搬送されるロール紙を吸着するようになっている。
プラテン214の表面は、用紙搬送案内面として作用すると共に用紙吸引面としても作用する。即ち、プラテン214は、主走査方向に複数並設された吸引口214aを備えており、記録部120の内部に配設されたファン217により外気が各吸引口214aから吸引されることにより、プラテン214上を搬送されるロール紙を吸着するようになっている。従って、記録時において特にロール紙の幅が広くてもロール紙はプラテン214上で全幅にわたって確実に吸引されて平坦になるので、記録精度を高精度に維持することができる。排紙部130は、図1及び図2に示すように、ロール紙を副走査方向に搬送する経路の一部を成す排紙ガイド131と、ロール紙を副走査方向に搬送する図示しない排紙ローラを備えている。また、排紙部130の前面側から見て右側には、インクカートリッジを収納保持するカートリッジホルダ150が配設されている。
脚部140は、図1及び図2に示すように、移動用のベアリング141を有する2本の支持柱142と、これらの支持柱142の間に掛け渡されている補強棒143を備えている。そして、支持柱142の上部にプリンタ本体110、120、130が載置されネジ止め固定されるようになっている。ユーザは、プリンタ100のメンテナンス等のために背面側を見たいときや、プリンタ100の設置場所を変更したいときに、ベアリング141によりプリンタ100を容易に移動させることができる。制御部200は、プリンタコントローラを構成する図示しないメイン基板を備えている。このメイン基板は、図示しないCPU、ROM、RAM、ASIC等の制御素子や記憶素子、及びその他の各種回路素子が装着されている。そして、プリントエンジンを構成する給紙部110、記録部120、搬送部210等を制御するようになっている。
記録部120は、図2に示すように、記録ヘッド(液体噴射ヘッド)121及び記録ヘッド121に繋がる図4に示すヘッド用バルブユニット129を搭載したキャリッジ122、記録ヘッド121と図3に示す制御部200とを接続するフレキシブルフラットケーブル(以下、FFCという)123、ヘッド用バルブユニット129とインクが入った図示しないインクカートリッジとをつなぐインク供給チューブ124、ロール紙の浮き上がりを防止する図示しない紙吸引手段等を備えている。
記録ヘッド121は、ブラックインクを吐出するブラックインク用記録ヘッドと、イエロー、ライトシアン、シアン、ライトマゼンタ、マゼンタ等の各色のインクを吐出する複数のカラーインク用記録ヘッドとを備えている。そして、記録ヘッド121は、圧力発生室とそれに繋がるノズル開口が設けられており、圧力発生室内にインクを貯留して所定圧で加圧することにより、ノズル開口からロール紙に向けてコントロールされた大きさのインク滴を吐出するようになっている。
キャリッジ122は、主走査方向に設けられているガイドレール127に本発明の特徴的な部分である図4に示すベアリング23を介して吊り下げられ、キャリッジベルト128に連結されている。そして、キャリッジ122は、図示しないキャリッジ駆動装置によってキャリッジベルト128が作動すると、キャリッジベルト128の動きに連行され、ガイドレール127に案内されて往復移動するようになっている。尚、上記ベアリング23の詳細については後述する。
FFC123は、一端が制御部200のコネクタに接続され、他端が記録ヘッド121のコネクタに接続されており、記録信号を制御部200から記録ヘッド121に送るようになっている。インク供給チューブ124は、各色のインク用が配設されており、図示しないインク加圧供給手段を介して各一端が対応する各色のインクカートリッジに繋がれ、各他端が対応する各色のヘッド用バルブユニット129に繋がれている。そして、インク供給チューブ124は、インク加圧供給手段によって加圧された各色のインクをインクカートリッジからヘッド用バルブユニット129を介して記録ヘッド121に送るようになっている。このヘッド用バルブユニット129は、インクカートリッジからインク供給チューブ124を介して供給されるインクに混入している不純物等をフィルタリングした後、所定のタイミングで開弁して所定量のインクを記録ヘッド121に供給するようになっている。
図4は、上記キャリッジ122とその周辺部を示す側面図、図5は、キャリッジ122の斜視図である。このキャリッジ122は、メインキャリッジ21とサブキャリッジ22の2体構造で構成されている。メインキャリッジ21は、板状に形成されており、背面側に取り付けられたベアリング23を介してガイドレール127に懸架され支持されている。このベアリング23は、既存の例えば内径4mm、外径9mmのボールベアリングが使用される。ベアリング23は、ベアリング支持軸26を介してメインキャリッジ21のベアリング取付部21aに取り付けられている。そして、ベアリング23は、メインキャリッジ21の四隅にそれぞれ2個ずつ配設されてガイドレール127の下両縁部に形成されたガイド部127aに係止されている。
サブキャリッジ22は、箱状に形成されており、サブキャリッジ背板がメインキャリッジ21の前面側に記録ヘッド121のノズル形成面に対して垂直方向に移動可能に取り付けられている。これにより、記録ヘッド121のノズル形成面とプラテン214の用紙搬送面とのギャップを容易に且つ精度良く調節することができる。サブキャリッジ22のサブキャリッジ底板には、上部にヘッド用バルブユニット129が取り付けられた記録ヘッド121が搭載されている。このヘッド用バルブユニット129を備えた記録ヘッド121は、ヘッド用バルブユニット129と記録ヘッド121の背面がサブキャリッジ背板に押し付けられた状態で、サブキャリッジ底板の前部に取り付けられているヘッド固定板24とヘッド固定バネ25により固定されている。ヘッド固定板24は、ヘッド用バルブユニット129を備えた記録ヘッド121のノズル形成面に対して垂直方向の位置ずれを規制し、ヘッド固定バネ25は、ヘッド用バルブユニット129を備えた記録ヘッド121の副走査方向の位置ずれを規制する。
図6及び図7は、キャリッジ122の支持機構の詳細を示す断面側面図、側面図及び平面図である。図6及び図7に示すキャリッジ122の支持機構は、上述したようにベアリング支持軸26が、ベアリング23に挿入され、更にメインキャリッジ21のベアリング取付部21aに嵌入されて、抜け止め27により固定された構成となっている。そして、図6に示すキャリッジ122の支持機構は、ベアリング支持軸26とベアリング23の間に緩衝部材10が挿入されている。また、図7に示すキャリッジ122の支持機構は、ベアリング支持軸26とベアリング取付部21aの間に緩衝部材11が挿入されている。緩衝部材10、11は、弾性を有し、振動吸収可能な材料、例えばエラストマ(ゴム、熱可塑性エラストマ)もしくはゲル等の高分子系材料で円筒状に形成されている。
このような緩衝部材10、11を介在させることにより、ベアリング23が回転することで発生する振動を緩衝部材10、11によりキャリッジ122へ伝達する手前で緩衝もしくは遮断することができる。つまり、ベアリング23の回転振動を減衰させてキャリッジ122の振動を低減させることができる。更に、ベアリング23の回転振動による加振周波数がキャリッジ122の固有振動数と一致しないようにベアリング23を選択もしくは設計することにより、キャリッジ122の共振を回避して振動を更に低減させることができる。
尚、上述した実施形態では、キャリッジ122としてメインキャリッジ21とサブキャリッジ22の2体構造に適用する例を説明したが、1体構造のキャリッジであっても同様に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
用途に対応する液体を液体噴射ヘッドから被噴射媒体に噴射して液体を被噴射媒体に付着させる液体噴射装置の意味として、例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等を備えた装置にも適用可能である。また、ベアリングを介してガイドレールに往復移動可能に取り付けられたキャリッジを備えた記録装置であれば、例えばファクシミリ装置、コピー装置等であっても適用可能である。
10、11 緩衝部材、21 メインキャリッジ、21a ベアリング取付部、22 サブキャリッジ、22a サブキャリッジ背板、22b サブキャリッジ底板、23 ベアリング、26 ベアリング支持軸、100 インクジェット式プリンタ、110 給紙部、120 記録部、121 記録ヘッド、122 キャリッジ、127 ガイドレール、129 ヘッド用バルブユニット、130 排紙部、140 脚部、150 インクカートリッジホルダ、200 制御部、210 搬送部
Claims (4)
- ベアリングを介してガイド手段に往復移動可能に取り付けられたキャリッジの支持機構であって、
ベアリング支持軸と前記ベアリングとの間、もしくは前記ベアリング支持軸とベアリング取付部との間に緩衝部材を挿入したことを特徴とするキャリッジの支持機構。 - 前記緩衝部材は、弾性を有し、振動吸収可能な材料で成ることを特徴とする請求項1に記載のキャリッジの支持機構。
- キャリッジに搭載された液体を噴射する液体噴射装置であって、
請求項1又は2に記載のキャリッジの支持機構を備えたことを特徴とする液体噴射装置。 - 被記録媒体に記録する記録装置であって、
請求項3に記載の液体噴射装置を備えたことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006043442A JP2007223049A (ja) | 2006-02-21 | 2006-02-21 | キャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置 |
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JP2006043442A JP2007223049A (ja) | 2006-02-21 | 2006-02-21 | キャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置 |
Publications (1)
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JP2007223049A true JP2007223049A (ja) | 2007-09-06 |
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Family Applications (1)
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JP2006043442A Withdrawn JP2007223049A (ja) | 2006-02-21 | 2006-02-21 | キャリッジの支持機構及び液体噴射装置と記録装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013014128A (ja) * | 2011-06-06 | 2013-01-24 | Seiko I Infotech Inc | インクジェットプリンター |
WO2014185081A1 (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-20 | 株式会社セイコーアイ・インフォテック | インクジェットプリンター |
-
2006
- 2006-02-21 JP JP2006043442A patent/JP2007223049A/ja not_active Withdrawn
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WO2014185081A1 (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-20 | 株式会社セイコーアイ・インフォテック | インクジェットプリンター |
JP2014221540A (ja) * | 2013-05-14 | 2014-11-27 | 株式会社セイコーアイ・インフォテック | インクジェットプリンター |
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