JP2007222370A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】肌への刺激性を低減しつつ、横脇・股からのモレの防止性能及び装着感を大幅に向上した使い捨ておむつを提供すること。
【解決手段】股下領域における吸収性コア4の幅の長さの各々1/3を占める一対の側部S,Sそれぞれに、吸収材が配されていないか又は両側の隣接部よりも吸収材の坪量が低い中間領域8が形成されており、股下領域における吸収性コアの両側縁部46それぞれの外方に吸収材が配されていないエッジフラップ9が形成されており、中間領域8及びエッジフラップ9それぞれに弾性部材81,91が配されて中間弾性領域80及びレッグ弾性領域90が形成されており、表面シート2の肌当接面側に、液透過性のシート材からなる導水壁6が形成され、該導水壁6の基端部61は中間領域8に位置し、中間弾性領域80の伸長応力がレッグ弾性領域90の伸長応力より大きい。
【選択図】図3
【解決手段】股下領域における吸収性コア4の幅の長さの各々1/3を占める一対の側部S,Sそれぞれに、吸収材が配されていないか又は両側の隣接部よりも吸収材の坪量が低い中間領域8が形成されており、股下領域における吸収性コアの両側縁部46それぞれの外方に吸収材が配されていないエッジフラップ9が形成されており、中間領域8及びエッジフラップ9それぞれに弾性部材81,91が配されて中間弾性領域80及びレッグ弾性領域90が形成されており、表面シート2の肌当接面側に、液透過性のシート材からなる導水壁6が形成され、該導水壁6の基端部61は中間領域8に位置し、中間弾性領域80の伸長応力がレッグ弾性領域90の伸長応力より大きい。
【選択図】図3
Description
本発明は、使い捨ておむつに関する。
従来、股下領域における吸収性コアを、おむつ幅方向に分割した使い捨ておむつが知られている。
例えば、特許文献1には、第1吸収体と第2吸収体の間にバリヤーカフスを配置した使い捨ておしめが記載されている。しかし、特許文献1記載のおしめにおいては、バリヤーカフスを別体で形成し、該バリヤーカフスを表面シート上に定着しているため、定着部ではシート数が増加し、液の浸透性が悪い。また、バリヤーカフスを肌に密着させるためには、バリヤーカフスに取り付けた弾性材に比較的高い収縮力を付与せねばならず、肌へ刺激を与えるという観点から好ましくない。弾性材を配設しない場合は、バリヤーカフスの起立性は悪化し、十分な防漏効果は期待できない。
また、特許文献1におけるバリヤーカフスは、バリヤー性を目的としたもので、バリヤーカフスにより液の移動を阻止して防漏性を向上させることはできても、吸収性コアへの導水性を向上させることによる防漏効果の向上は期待できない。
例えば、特許文献1には、第1吸収体と第2吸収体の間にバリヤーカフスを配置した使い捨ておしめが記載されている。しかし、特許文献1記載のおしめにおいては、バリヤーカフスを別体で形成し、該バリヤーカフスを表面シート上に定着しているため、定着部ではシート数が増加し、液の浸透性が悪い。また、バリヤーカフスを肌に密着させるためには、バリヤーカフスに取り付けた弾性材に比較的高い収縮力を付与せねばならず、肌へ刺激を与えるという観点から好ましくない。弾性材を配設しない場合は、バリヤーカフスの起立性は悪化し、十分な防漏効果は期待できない。
また、特許文献1におけるバリヤーカフスは、バリヤー性を目的としたもので、バリヤーカフスにより液の移動を阻止して防漏性を向上させることはできても、吸収性コアへの導水性を向上させることによる防漏効果の向上は期待できない。
特許文献2には、中央吸収部の両側に吸収材の存在しない伸縮部を有し、更にその外側に外側吸収部を備える使い捨ておむつが記載されている。しかし、特許文献2の使い捨ておむつには、導水壁が形成されておらず、補助パッド等の補助吸収具から溢れ出た尿等の排泄物を効率よく外側吸収体へ誘導することはできない。
特許文献3には、レッグ吸収部がおむつの幅方向内方に向かって凸状に湾曲している使い捨ておむつが記載されている。しかし、特許文献3には、導水壁を起立させるための手段が記載されておらず、応力の関係も、エッジフラップの収縮率を高く設定しているため、本発明とは異なる。
特開平3−121069号公報
特開平1−272802号公報
特開2002−209939号公報
従って、本発明の目的は、肌への刺激性を低減しつつ、横脇・股からのモレの防止性能及び装着感を向上することのできる使い捨ておむつを提供することにある。
本発明は、表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に位置する吸収性コアを具備する使い捨ておむつであって、股下領域における前記吸収性コアを、該吸収性コアの幅の長さの各々1/3を占める中央部と一対の側部とに区分したときの一対の該側部それぞれに、吸収材が配されていないか又はおむつ幅方向の両側の隣接部よりも吸収材の坪量が低い中間領域が形成されており、股下領域における前記吸収性コアの両側縁部それぞれの外側に吸収材が配されていないエッジフラップが形成されており、前記中間領域に、該中間領域の長手方向に沿って弾性部材が配されて中間弾性領域が形成され、前記エッジフラップに、該エッジフラップの長手方向に沿って弾性部材が配されてレッグ弾性領域が形成されており、前記表面シートの肌当接面側に、液透過性のシート材からなる導水壁が形成され、該導水壁の基端部は、前記中間領域に位置しており、前記中間弾性領域の伸長応力が、前記レッグ弾性領域の伸長応力より大きくなされている使い捨ておむつを提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の使い捨ておむつによれば、肌への刺激性を低減しつつ、横脇・股からのモレの防止性能及び装着感を向上させることができる。本発明は、特に補助パッド等の補助吸収具と併用して使用する使い捨ておむつにおいて一層有用である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)は、図1〜3に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性(液難透過性を含む)又は撥水性の裏面シート3、及び両シート2、3間に介在された液保持性の吸収性コア4を備え、実質的に縦長に形成されており、着用時に着用者の背側に配される背側領域Aの両側縁部に、ファスニングテープ5,5が二対設けられている、展開型の使い捨ておむつである。尚、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域Bの外表面には、ファスニングテープ5,5を止着するためのランディングゾーン(図示せず)が設けられている。
本実施形態の使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)は、図1〜3に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性(液難透過性を含む)又は撥水性の裏面シート3、及び両シート2、3間に介在された液保持性の吸収性コア4を備え、実質的に縦長に形成されており、着用時に着用者の背側に配される背側領域Aの両側縁部に、ファスニングテープ5,5が二対設けられている、展開型の使い捨ておむつである。尚、着用時に着用者の腹側に配される腹側領域Bの外表面には、ファスニングテープ5,5を止着するためのランディングゾーン(図示せず)が設けられている。
本実施形態のおむつ1は、その外形が、長手方向の中央部分が幅狭に括れた略砂時計状の形状を有している。
表面シート2は、吸収性コア4の幅よりやや幅広の矩形状のシート材21からなり、該シート材21の一部を屈曲して導水壁6,6を形成してあることによって、吸収性コア4の幅と略同じ幅とされている。表面シート2を構成するシート材21は、液透過性のシート材であり、該シート材21としては、例えば天然繊維からなる織布、合成繊維からなる不織布、又は熱可塑性樹脂からなる開孔フィルム等を用いることができる。導水壁6,6を形成するシート材21は、これらの中でも液の拡散性、乾燥時及び湿潤時の肌触り、並びに経済性の観点から、不織布が好ましく、特に合成繊維からなる不織布が好ましい。
当該合成繊維からなる不織布としては、使い捨ておむつの表面シートとして従来使用されている湿式または乾式の合成繊維不織布、具体的にはポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン等の合成繊維を用いて製造される湿式または乾式不織布が挙げられる。
排泄物の吸収性の観点から、前記シート材21は親水処理されているものが好ましい。親水化処理は、例えば、当業界で通常用いられる界面活性剤を塗布することによって行うことができる。
表面シート2は、吸収性コア4の幅よりやや幅広の矩形状のシート材21からなり、該シート材21の一部を屈曲して導水壁6,6を形成してあることによって、吸収性コア4の幅と略同じ幅とされている。表面シート2を構成するシート材21は、液透過性のシート材であり、該シート材21としては、例えば天然繊維からなる織布、合成繊維からなる不織布、又は熱可塑性樹脂からなる開孔フィルム等を用いることができる。導水壁6,6を形成するシート材21は、これらの中でも液の拡散性、乾燥時及び湿潤時の肌触り、並びに経済性の観点から、不織布が好ましく、特に合成繊維からなる不織布が好ましい。
当該合成繊維からなる不織布としては、使い捨ておむつの表面シートとして従来使用されている湿式または乾式の合成繊維不織布、具体的にはポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、ポリビニルアルコール繊維、レーヨン等の合成繊維を用いて製造される湿式または乾式不織布が挙げられる。
排泄物の吸収性の観点から、前記シート材21は親水処理されているものが好ましい。親水化処理は、例えば、当業界で通常用いられる界面活性剤を塗布することによって行うことができる。
表面シート2の長手方向の両側には撥水性シート22,22が連設されている。表面シート2と撥水性シート22,22とは一体化されて複合シート7を構成しており、該複合シート7及び裏面シート3は、それぞれ、おむつの外形に略等しい外形を有している。
吸収性コア4は、パルプ繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体41,42及び該繊維集合体に保持された高吸収性ポリマー43とからなる。吸収性コア4の肌当接面側及び非肌当接面側は、ティッシュペーパ(親水性の液拡散シート)44,45によって被覆されている。吸収性コア4を構成する親水性繊維や高吸収性ポリマーとしては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、親水性繊維としては、パルプ繊維、レーヨン、コットン等の天然素材の親水性繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維を表面処理したもの等が挙げられる。繊維集合体に吸収性ポリマーを保持させる方法としては、高吸収性ポリマー43を、繊維集合体41,42に挟む方法のほか、単層又は多層の繊維集合体の繊維間の空間内に高吸収性ポリマーを保持させる方法、繊維集合体の片面上に高吸収性ポリマーを積層し接着させる方法等が挙げられる。
吸収性コア4は、パルプ繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体41,42及び該繊維集合体に保持された高吸収性ポリマー43とからなる。吸収性コア4の肌当接面側及び非肌当接面側は、ティッシュペーパ(親水性の液拡散シート)44,45によって被覆されている。吸収性コア4を構成する親水性繊維や高吸収性ポリマーとしては、各種公知のものを特に制限なく用いることができ、例えば、親水性繊維としては、パルプ繊維、レーヨン、コットン等の天然素材の親水性繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成繊維を表面処理したもの等が挙げられる。繊維集合体に吸収性ポリマーを保持させる方法としては、高吸収性ポリマー43を、繊維集合体41,42に挟む方法のほか、単層又は多層の繊維集合体の繊維間の空間内に高吸収性ポリマーを保持させる方法、繊維集合体の片面上に高吸収性ポリマーを積層し接着させる方法等が挙げられる。
吸収性コア4は、おむつ1の長手方向と同方向に長い略矩形状の形状を有し、おむつ1の幅方向中央部における、表面シート2及び裏面シート3間に、その長手方向をおむつ1の長手方向と一致させるようにして挟持固定されている。
本実施形態のおむつ1においては、図3に示すように、股下領域Cにおける吸収性コア4を、該吸収性コア4の幅の長さWの各々1/3を占める中央部Mと一対の側部S,Sとに区分したときの一対の該側部S,Sそれぞれに、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない中間領域8が形成されている。
より具体的には、股下領域Cにおける吸収性コア4が、中央部Mを構成する中央コア4Mと、該中央コア4Mの両側に位置し、一対の前記側部S,Sを構成する一対のレッグコア4S,4Sとに分割されており、吸収性コア4と各レッグコア4S,4Sとの間には、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない。
そして、股下領域Cの幅方向における、中央コア4Mが配されている部分と一対のレッグコア4S,4Sそれぞれが配されている部分との間が中間領域8となっている。
また、股下領域Cにおける吸収性コア4の両側縁部46,46それぞれの外方にも、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない部分が形成されており、当該部分がエッジフラップ9となっている。
より具体的には、股下領域Cにおける吸収性コア4が、中央部Mを構成する中央コア4Mと、該中央コア4Mの両側に位置し、一対の前記側部S,Sを構成する一対のレッグコア4S,4Sとに分割されており、吸収性コア4と各レッグコア4S,4Sとの間には、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない。
そして、股下領域Cの幅方向における、中央コア4Mが配されている部分と一対のレッグコア4S,4Sそれぞれが配されている部分との間が中間領域8となっている。
また、股下領域Cにおける吸収性コア4の両側縁部46,46それぞれの外方にも、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない部分が形成されており、当該部分がエッジフラップ9となっている。
ここで、股下領域Cは、着用時に着用者の股間部に配される部分であり、図1に示すように、使い捨ておむつを緊張させた状態(各部の弾性部材を伸長させて平面状に拡げた状態,以下、おむつ緊張状態という)下において、使い捨ておむつ1を、その長手方向の全長Lを3等分するように3つの領域に区分したときの中央の領域である。また、吸収性コア4の幅の長さW及びその1/3の長さは、何れもおむつ緊張状態下における長さであり、吸収性コア4の幅の長さWが、股下領域Cの長手方向において均一でない場合には、股下領域Cにおいて、吸収性コアの両側縁同士が最も近づいた部分の幅をWとする。
中間領域8には、図1及び図3に示すように、各中間領域8の長手方向に沿って弾性部材(図示例では3本の弾性部材)81が配されて中間弾性領域80が形成されており、前記エッジフラップ9にも、各エッジフラップ9の長手方向に沿って弾性部材(図示例では2本の弾性部材)91が配されてレッグ弾性領域90が形成されている。
中間弾性領域とは、中間領域のうち略長手方向に弾性部材が配置され伸縮力を発現する領域をいう。中間領域に誘導された液に圧力を付加し拡散させるためには、複数本の弾性部材が所定間隔離間して配されていることが好ましい。
レッグ弾性領域とは、エッジフラップのうち略長手方向に弾性部材が配置され伸縮力を発現する領域をいう。
中間弾性領域とは、中間領域のうち略長手方向に弾性部材が配置され伸縮力を発現する領域をいう。中間領域に誘導された液に圧力を付加し拡散させるためには、複数本の弾性部材が所定間隔離間して配されていることが好ましい。
レッグ弾性領域とは、エッジフラップのうち略長手方向に弾性部材が配置され伸縮力を発現する領域をいう。
本実施形態のおむつ1における表面シート2の肌当接面側には、一対の導水壁6,6が形成されている。
導水壁6は、表面シート2を構成するシート材(液透過性のシート材)21から形成されており、各導水壁6の基端部61は、図3に示すように、中間領域8に位置している。
導水壁6の基端部61と、基端部61と最も近接する撥水性シート22の内側縁とは、おむつ幅方向において離間していることが好ましく、両者間の距離L1(図3参照)は5mm以上であることが好ましい。前記距離L1が5mm未満の場合には、導水壁6から滲み出た液が撥水性シート22を超えやすく防漏効果の低下を招きやすい。また、前記距離L1は、導水壁6の高さT(導水壁の表面に沿って測定した該導水壁の基端部61と先端部との間の距離と同じ,図3参照)より長いことが、導水壁6が例え外側に倒れた場合でも導水壁6から滲み出た液が撥水性シート22を超えずレッグコア4Sで吸収されるため、防漏効果の観点から好ましい。
本実施形態における導水壁6は、図3に示すように、表面シート2を構成するシート材21の一部を屈曲させて形成されている。より具体的には、表面シート2を構成するシート材21のおむつ幅方向の断面を、図3に示すように逆T字状に屈曲させて形成されている。
導水壁6は、表面シート2を構成するシート材(液透過性のシート材)21から形成されており、各導水壁6の基端部61は、図3に示すように、中間領域8に位置している。
導水壁6の基端部61と、基端部61と最も近接する撥水性シート22の内側縁とは、おむつ幅方向において離間していることが好ましく、両者間の距離L1(図3参照)は5mm以上であることが好ましい。前記距離L1が5mm未満の場合には、導水壁6から滲み出た液が撥水性シート22を超えやすく防漏効果の低下を招きやすい。また、前記距離L1は、導水壁6の高さT(導水壁の表面に沿って測定した該導水壁の基端部61と先端部との間の距離と同じ,図3参照)より長いことが、導水壁6が例え外側に倒れた場合でも導水壁6から滲み出た液が撥水性シート22を超えずレッグコア4Sで吸収されるため、防漏効果の観点から好ましい。
本実施形態における導水壁6は、図3に示すように、表面シート2を構成するシート材21の一部を屈曲させて形成されている。より具体的には、表面シート2を構成するシート材21のおむつ幅方向の断面を、図3に示すように逆T字状に屈曲させて形成されている。
図3に示すシート材21の断面において、該シート材21は、吸収性コア4の肌当接面と略平行な部分21aから該吸収性コア4から離れる方向に屈曲する第1屈曲部62と、導水壁6の先端部63を形成するように折り返される第2屈曲部63と、第2屈曲部63から再び吸収性コア4の肌当接面と略平行な部分21bへと屈曲する第3屈曲部64とを有している。
導水壁6には、シート材21同士間に挟まれた状態で、弾性部材65が配されている。弾性部材65は、導水壁6の長手方向に沿って配設されている。弾性部材65は、シート材21に伸長状態で固定されている。
また、シート材21における、第1屈曲部62と第2屈曲部63との間、及び第2屈曲部63と第3屈曲部64との間は、相対向する面同士が、接着剤66を介して接着されている。第2屈曲部62と第3屈曲部64とは、相互に接合されているか又は少なくとも近接しており、これらが、その下に配された部材であるティッシュペーパ44に接合されて、導水壁6の基端部61が形成されている。
導水壁6には、シート材21同士間に挟まれた状態で、弾性部材65が配されている。弾性部材65は、導水壁6の長手方向に沿って配設されている。弾性部材65は、シート材21に伸長状態で固定されている。
また、シート材21における、第1屈曲部62と第2屈曲部63との間、及び第2屈曲部63と第3屈曲部64との間は、相対向する面同士が、接着剤66を介して接着されている。第2屈曲部62と第3屈曲部64とは、相互に接合されているか又は少なくとも近接しており、これらが、その下に配された部材であるティッシュペーパ44に接合されて、導水壁6の基端部61が形成されている。
本実施形態のおむつ1においては、中間弾性領域80の伸長応力が、レッグ弾性領域90の伸長応力より大きい。また、前記導水壁6の伸長応力は、レッグ弾性領域90の伸長応力よりも更に小さい。
中間弾性領域80の伸長応力が、レッグ弾性領域90の伸長応力及び前記導水壁6の伸長応力より大きくなされていることにより、導水壁6に良好な起立性向を付与し、かつ、中間弾性領域80を着用者の鼠蹊部に密着させ、レッグコア4Sを着用者の大腿内側部に確実にフィットさせることができる。
ここで「起立」とは、表面シートから上方に浮かせた状態を意味し、直立する状態のみを意味するものではない。
中間弾性領域80の伸長応力が、レッグ弾性領域90の伸長応力及び前記導水壁6の伸長応力より大きくなされていることにより、導水壁6に良好な起立性向を付与し、かつ、中間弾性領域80を着用者の鼠蹊部に密着させ、レッグコア4Sを着用者の大腿内側部に確実にフィットさせることができる。
ここで「起立」とは、表面シートから上方に浮かせた状態を意味し、直立する状態のみを意味するものではない。
本実施形態のおむつ1によれば、液透過性のシート材21からなる導水壁6,6を有するため、おむつ1上に直接供給された尿等の排泄物や、補助吸収具上に排泄された後、該補助吸収具から溢れ出した尿等の排泄物が、起立した導水壁によって移動を阻止されると共に該導水壁の内部や該導水壁の基端部近傍に一時保持され、該導水壁の基端部又はその近傍から、その下の空間に液が誘導される。そして、図4に示すように、おむつ1の中間領域8付近が、中間領域8に配された弾性部材81と着用者の肌との間で加圧されることによって、導水壁の基端部又はその近傍の下方の空間に誘導された液に圧力が加わり、それによって、尿等の液Pが、図5に示すように、おむつの長手方向の前後やおむつ幅方向の両側方向(左右方向)に拡散され、中間領域の両側に位置する中央コア4M及びレッグコア4Sで効率よく吸収される。
また、中間弾性領域80が導水壁の基端部近傍を肌に当接させることにより、導水壁全体(先端部から基端部)を肌に当接させることが可能となり、先端部のみに弾性材が配されている場合に比べ、導水壁の尿等の排泄物に対する一時保持機能が大幅に向上する。
補助吸収具と組み合わせて使用する場合、導水壁6の先端部に弾性部材が配されていなくても、図5に示すように、補助吸収具の厚みによって、導水壁6における先端部寄りの部分は、着用者の肌に自然に当接する。しかし、導水壁6の基端部61近傍を肌にうまく当接させるためには中間弾性領域80が不可欠である。
また、レッグコア4Sを中間弾性領域80及びレッグ弾性領域90で幅方向に挟むことにより、レッグコア4Sを着用者の大腿内側部に密着させ防漏効果の向上が図られている。
また、中間弾性領域80が導水壁の基端部近傍を肌に当接させることにより、導水壁全体(先端部から基端部)を肌に当接させることが可能となり、先端部のみに弾性材が配されている場合に比べ、導水壁の尿等の排泄物に対する一時保持機能が大幅に向上する。
補助吸収具と組み合わせて使用する場合、導水壁6の先端部に弾性部材が配されていなくても、図5に示すように、補助吸収具の厚みによって、導水壁6における先端部寄りの部分は、着用者の肌に自然に当接する。しかし、導水壁6の基端部61近傍を肌にうまく当接させるためには中間弾性領域80が不可欠である。
また、レッグコア4Sを中間弾性領域80及びレッグ弾性領域90で幅方向に挟むことにより、レッグコア4Sを着用者の大腿内側部に密着させ防漏効果の向上が図られている。
本実施形態のおむつ1においては、上述したように、中間弾性領域80及びレッグ弾性領域90を形成し、中間弾性領域80の伸長応力を、レッグ弾性領域90の伸長応力より大きくすることで、導水壁6に良好な起立性向を付与している。
そのため、導水壁6に配する弾性部材の伸長応力を小さくしても、導水壁6が良好に起立し、上述した効果が奏される。導水壁6に弾性部材を配設するのみで、導水壁6の起立性を向上させようとした場合には、肌への刺激性が増大し、肌トラブル誘発の恐れが生じる。
即ち、本実施形態のおむつ1によれば、導水壁の伸縮応力を低減しながらも、中間領域およびエッジフラップに伸縮性を付与し(中間弾性領域およびレッグ弾性領域)、これらの収縮力で導水壁の起立を可能としたために、導水壁の起立性および、肌への低刺激性を両立することが可能である。更には、導水壁が補助パッド等の補助吸収具の位置保持性(ズレ防止性)を高め防漏効果の向上に寄与するため、本実施形態のおむつ1は、補助パッド等の補助吸収具と併用して使用する場合に一層有用である。
導水壁の起立性向上の観点から、導水壁6、中間弾性領域80およびレッグ弾性領域90の全てが、同方向に配されていることが好ましく、おむつの長手方向に平行に配されていることがより好ましい。
肌への刺激を低減する観点から、導水壁には、弾性部材を配さないことが好ましい。弾性部材を配さないことで、導水壁による肌への刺激性を一層低減できる。低刺激性であることは、特に肌の弱い乳児や高齢者に対して好ましい。導水壁6に弾性部材を配する場合、肌への刺激性低減の目的から、導水壁の伸長応力は、レッグ弾性領域の伸長応力よりも更に小さいことが必要である。
そのため、導水壁6に配する弾性部材の伸長応力を小さくしても、導水壁6が良好に起立し、上述した効果が奏される。導水壁6に弾性部材を配設するのみで、導水壁6の起立性を向上させようとした場合には、肌への刺激性が増大し、肌トラブル誘発の恐れが生じる。
即ち、本実施形態のおむつ1によれば、導水壁の伸縮応力を低減しながらも、中間領域およびエッジフラップに伸縮性を付与し(中間弾性領域およびレッグ弾性領域)、これらの収縮力で導水壁の起立を可能としたために、導水壁の起立性および、肌への低刺激性を両立することが可能である。更には、導水壁が補助パッド等の補助吸収具の位置保持性(ズレ防止性)を高め防漏効果の向上に寄与するため、本実施形態のおむつ1は、補助パッド等の補助吸収具と併用して使用する場合に一層有用である。
導水壁の起立性向上の観点から、導水壁6、中間弾性領域80およびレッグ弾性領域90の全てが、同方向に配されていることが好ましく、おむつの長手方向に平行に配されていることがより好ましい。
肌への刺激を低減する観点から、導水壁には、弾性部材を配さないことが好ましい。弾性部材を配さないことで、導水壁による肌への刺激性を一層低減できる。低刺激性であることは、特に肌の弱い乳児や高齢者に対して好ましい。導水壁6に弾性部材を配する場合、肌への刺激性低減の目的から、導水壁の伸長応力は、レッグ弾性領域の伸長応力よりも更に小さいことが必要である。
本実施形態のおむつ1によれば、レッグ弾性領域の伸長応力が中間弾性領域の伸長応力よりも小さいことで、レッグコアがヨレずに該レッグコアを有する部分が着用者の大腿部に良好にフィットするという効果も奏される。即ち、レッグ弾性領域の伸長応力が中間弾性領域の伸長応力よりも大きいと、装着時に着用者の大腿部の周りに配されるレッグ弾性領域が、その収縮力によって、直径の小さい鼠蹊部方向(中間弾性領域側)に寄ってきてしまうため、レッグコアがヨレて、防漏効果が低下することがあり、さらに導水壁の起立性も低下することがあるが、レッグ弾性領域の伸長応力を中間弾性領域の伸長応力よりも小さくするとすることで、このような不都合も防止することができる。
導水壁の伸長応力は、中間弾性領域及びレッグ弾性領域の伸長応力の2/3以下であることが、肌への刺激性低減の観点から好ましく、1/3以下がより好ましい。
導水壁の伸長応力、中間弾性領域及びレッグ弾性領域の伸長応力は、以下のようにして測定される。
導水壁の伸長応力、中間弾性領域及びレッグ弾性領域の伸長応力は、以下のようにして測定される。
(伸長応力測定方法)
おむつを展開状態にした後、股下領域に位置する、導水壁、中間弾性領域及びレッグ弾性領域をそれぞれ切り出してサンプルとする。このサンプルを、水平な面上に載置し、自然に収縮した状態における該サンプルの長手方向(=おむつ長手方向)の両端部間の長さを測定し、その長さから20mmを引いた値を自然長とする。具体的には、サンプルの長手方向の一端部における幅方向の中点と他端部における幅方向の中点とを結んだ線の長さを測定し、その値から20mmを引いて自然長とする。
そして、そのサンプルをたるませて、テンシロン引っ張り試験機〔(株)オリエンテック社製、「RTC−1150」〕のチャック間に固定し(サンプルの長手方向両端部から10mm幅方向内側に入る領域をチャックで留める)、その時の荷重をゼロとする。その後速度300mm/minで、サンプルの長手方向(おむつ長手方向と同じ方向)に自然長の1.5倍になるまで伸長させたときの応力を伸長応力とする。尚、自然長の1.5倍になる前に材破した場合には、当該サンプルの伸長応力はゼロとする。
尚、中間弾性領域は、中間領域に配された弾性部材の弾性を有する部分で囲まれる領域に、その領域の幅方向の外側縁それぞれから5mm離間した位置までの領域を加えた領域を切り出して測定する。レッグ弾性領域は、エッジフラップに配された弾性部材の弾性を有する部分で囲まれる領域に、その領域の幅方向の外側縁それぞれから5mm離間した位置までの領域を加えた領域を切り出して測定する。また、中間弾性領域は、おむつの厚さ方向における、表面シート2のすぐ下に配されたシート材(ティッシュペーパ44と裏面シート3との間を切り出す。尚、中間弾性領域において、吸収材等の構成材料が弾性部材と接合されていない場合は、それら接合されていない構成部材を取り除いた状態で測定を行う。
おむつを展開状態にした後、股下領域に位置する、導水壁、中間弾性領域及びレッグ弾性領域をそれぞれ切り出してサンプルとする。このサンプルを、水平な面上に載置し、自然に収縮した状態における該サンプルの長手方向(=おむつ長手方向)の両端部間の長さを測定し、その長さから20mmを引いた値を自然長とする。具体的には、サンプルの長手方向の一端部における幅方向の中点と他端部における幅方向の中点とを結んだ線の長さを測定し、その値から20mmを引いて自然長とする。
そして、そのサンプルをたるませて、テンシロン引っ張り試験機〔(株)オリエンテック社製、「RTC−1150」〕のチャック間に固定し(サンプルの長手方向両端部から10mm幅方向内側に入る領域をチャックで留める)、その時の荷重をゼロとする。その後速度300mm/minで、サンプルの長手方向(おむつ長手方向と同じ方向)に自然長の1.5倍になるまで伸長させたときの応力を伸長応力とする。尚、自然長の1.5倍になる前に材破した場合には、当該サンプルの伸長応力はゼロとする。
尚、中間弾性領域は、中間領域に配された弾性部材の弾性を有する部分で囲まれる領域に、その領域の幅方向の外側縁それぞれから5mm離間した位置までの領域を加えた領域を切り出して測定する。レッグ弾性領域は、エッジフラップに配された弾性部材の弾性を有する部分で囲まれる領域に、その領域の幅方向の外側縁それぞれから5mm離間した位置までの領域を加えた領域を切り出して測定する。また、中間弾性領域は、おむつの厚さ方向における、表面シート2のすぐ下に配されたシート材(ティッシュペーパ44と裏面シート3との間を切り出す。尚、中間弾性領域において、吸収材等の構成材料が弾性部材と接合されていない場合は、それら接合されていない構成部材を取り除いた状態で測定を行う。
また、本実施形態のおむつ1によれば、上述したように、導水壁6が、表面シートを構成するシート材21を折り返して形成されているため、液透過性を阻害せず吸収性能の低下を招かない。また、導水壁6を、表面シートを構成するシート材で形成しているために、新たな巻きだし装置を設置する等の設備投資も発生せず、加工適性にも優れる。
導水壁6を別体で形成し表面シート上に接合する場合は、接合部で多層構造が形成し、液透過性を阻害してしまうという欠点がある。導水壁を液不透過性のシートで形成すると、装着状態によってはレッグコア上を覆って液透過領域を減少させ、かえって防漏効果を低減させてしまう。
導水壁6を別体で形成し表面シート上に接合する場合は、接合部で多層構造が形成し、液透過性を阻害してしまうという欠点がある。導水壁を液不透過性のシートで形成すると、装着状態によってはレッグコア上を覆って液透過領域を減少させ、かえって防漏効果を低減させてしまう。
本実施形態のおむつ1は、上述のように、股下領域Cにおける両側に中間領域8,8を有しているため、おむつ1の着用時に、中間領域8が屈曲軸となり、該中間領域8よりもおむつ幅方向外方部分が下方に向かって屈曲し、レッグコア4Sを有する部分の肌当接面側の少なくとも一部が、着用者の股下大腿部に当接する。その結果、足回りからのモレが改善する。
中間領域の吸収材坪量は、中央コアが配設された領域及びレッグコアが配設された領域の吸収材坪量の1/2以下であることが、中央コアとレッグコアとの間の屈曲性、および導水性の観点から好ましい。中間領域には、本実施形態におけるように吸収材が配置していないことが、中央コアとレッグコアとの間の屈曲性、および導水性の観点から最も好ましい。
尚、吸収材坪量は、本実施形態のおむつのように、吸収性コア4が繊維材料と高吸収性ポリマーとからなる場合、これら両者の坪量の合計を意味する。
中間領域の吸収材坪量は、中央コアが配設された領域及びレッグコアが配設された領域の吸収材坪量の1/2以下であることが、中央コアとレッグコアとの間の屈曲性、および導水性の観点から好ましい。中間領域には、本実施形態におけるように吸収材が配置していないことが、中央コアとレッグコアとの間の屈曲性、および導水性の観点から最も好ましい。
尚、吸収材坪量は、本実施形態のおむつのように、吸収性コア4が繊維材料と高吸収性ポリマーとからなる場合、これら両者の坪量の合計を意味する。
本実施形態のおむつ1においては、導水壁で液を一時保持した後に、中間領域8で液拡散を行うため、導水壁がない場合に比べ、前後方向の液拡散量が多い。こうした前後方向へ拡散した液を確実に吸収し、防漏効果を高めるためには、腹側領域および背側領域の少なくとも一部において、中央コア4Mとレッグコア4S,4Sが一体的に形成されていることが好ましい。本実施形態のおむつ1においては、腹側領域Aおよび背側領域Bのそれぞれにおいて、中央コア4Mとレッグコア4S,4Sとがおむつ幅方向に連続している。
本発明においては、導水壁6の幅方向の外方かつ/または内方に、長手方向に沿って撥水性の防漏壁が形成していてもよいが、倒れた場合には、オムツ表面の親水領域を覆って吸収面積を削減してしまう(防漏効果の低下)ので、形成しないほうが好ましい。
また、導水壁の折り返し部の内側同士は、接着剤等で完全に接合されても良いが、折り返し部の内部に空間が形成されていることが導水効果の観点から好ましい。空間があることで、進入した液が導水壁を突き抜けにくくなり、基底部のほうへ誘導されやすくなる。空間形成の方法としては、折り返し部の内側を接合しない方法や、ストライプ状や螺旋状で接合する方法などがある。接合方法は、接着剤やヒートシール、超音波シール等の一般的に知られている接合方法を用いることができる。
導水壁6における、先端部63から基端部61に向かって5mm程度までの領域は、肌への刺激性低減の観点から、弾性部材65を配設しないことが好ましく、導水壁の折り返し部の内側同士も接合しないことが好ましい。
また、導水壁の折り返し部の内側同士は、接着剤等で完全に接合されても良いが、折り返し部の内部に空間が形成されていることが導水効果の観点から好ましい。空間があることで、進入した液が導水壁を突き抜けにくくなり、基底部のほうへ誘導されやすくなる。空間形成の方法としては、折り返し部の内側を接合しない方法や、ストライプ状や螺旋状で接合する方法などがある。接合方法は、接着剤やヒートシール、超音波シール等の一般的に知られている接合方法を用いることができる。
導水壁6における、先端部63から基端部61に向かって5mm程度までの領域は、肌への刺激性低減の観点から、弾性部材65を配設しないことが好ましく、導水壁の折り返し部の内側同士も接合しないことが好ましい。
図5には、本実施形態のおむつ1を、補助パッド等の補助吸収具10と併用して使用した状態が示されている。図5に示す補助吸収具10は、液透過性の表面シート12、液不透過性(液難透過性を含む)又は撥水性の裏面シート13及び両シート間に介在された液保持性の吸収性コア14を具備し、実質的に縦長に形成された補助パッドであり、その長手方向を、おむつ1の長手方向に一致させるようにして一対の導水壁6,6間に配置されている。
本実施形態のおむつ1は、補助パッド等の補助吸収具と併用して使用する場合に一層有用である。補助吸収具10は、液透過性の裏面シートを有するものであっても良い。
本実施形態のおむつ1は、補助パッド等の補助吸収具と併用して使用する場合に一層有用である。補助吸収具10は、液透過性の裏面シートを有するものであっても良い。
本実施形態のおむつ1においては、図1及び図2に示すように、各導水壁6の先端部63は、導水壁6の長手方向の前後端部において、基端部61よりもおむつ幅方向中央側で表面シート2に接合されている。
また、図3に示すように、股下領域Cにおいて、導水壁6の基端部61と中間領域に配された弾性部材81との間が接合されている。
具体的には、各導水壁6の前記基端部61は、前記シート材21の第1及び第3屈曲部62,64が、接着剤44aを介して、ティッシュペーパ44に接合されており、第1及び第3屈曲部62,64が接合された部分におけるティッシュペーパ44の反対側の面が、接着剤44bを介して弾性部材81と接合されている。
かかる構成により、導水壁6の起立性が向上し、防漏効果および補助吸収具の保持性が向上する。また、中間弾性領域の収縮力を導水壁に効率的に伝達できるため、導水壁のみならず中間弾性領域の収縮力を低減させることが可能となり、肌への刺激性を更に低減させることが可能となる。ここでいう、基端部61と弾性部材81との間の接合は、両者が直接接合されていることのみならず、他の部材を介して間接的に接合されている場合も含む。接合の方法としては、接着剤やヒートシール、超音波シール等、一般的に知られている接合方法を用いることができる。
また、導水壁6の基端部61の位置と弾性部材81の位置とがおむつ幅方向において完全に一致していなくても良い。例えば、ティッシュペーパ44における、2本の弾性部材81に挟まれた領域に、その領域の幅方向の外側縁から5mm離間した位置までの領域を加えた領域の反対側の面に導水壁6の基端部61が接合されている場合は、ここでいう接合に該当する。
また、図3に示すように、股下領域Cにおいて、導水壁6の基端部61と中間領域に配された弾性部材81との間が接合されている。
具体的には、各導水壁6の前記基端部61は、前記シート材21の第1及び第3屈曲部62,64が、接着剤44aを介して、ティッシュペーパ44に接合されており、第1及び第3屈曲部62,64が接合された部分におけるティッシュペーパ44の反対側の面が、接着剤44bを介して弾性部材81と接合されている。
かかる構成により、導水壁6の起立性が向上し、防漏効果および補助吸収具の保持性が向上する。また、中間弾性領域の収縮力を導水壁に効率的に伝達できるため、導水壁のみならず中間弾性領域の収縮力を低減させることが可能となり、肌への刺激性を更に低減させることが可能となる。ここでいう、基端部61と弾性部材81との間の接合は、両者が直接接合されていることのみならず、他の部材を介して間接的に接合されている場合も含む。接合の方法としては、接着剤やヒートシール、超音波シール等、一般的に知られている接合方法を用いることができる。
また、導水壁6の基端部61の位置と弾性部材81の位置とがおむつ幅方向において完全に一致していなくても良い。例えば、ティッシュペーパ44における、2本の弾性部材81に挟まれた領域に、その領域の幅方向の外側縁から5mm離間した位置までの領域を加えた領域の反対側の面に導水壁6の基端部61が接合されている場合は、ここでいう接合に該当する。
本実施形態のおむつ1においては、図3に示すように、中間領域8に、上述したティッシュペーパ(親水性の液拡散シート)44が配されており、導水壁6の基端部61がティッシュペーパ44に接合されているとともに、該ティッシュペーパ44が、吸収性コア4における、中間領域8両側の隣接部(中間領域8に隣接する部分)、及び該中間領域8に配された弾性部材81にそれぞれ接合されている。具体的には、中央コア4M、レッグコア4S及び前記弾性部材81にそれぞれ接合されている。
これにより、導水壁により誘導されてきた液を、液拡散シートにより基底部から中央コアおよびレッグコアに受け渡し、より一層効率よく吸収させることが可能となる。
ここでいう「接合」も、それぞれの部材が接合されていることのみならず、他の部材を介して間接的に接合されている場合も含む。接合の方法としては、接着剤やヒートシール、超音波シール等、一般的に知られている接合方法を用いることができる。
液拡散シートは、少なくとも吸収体の肌当接面側に配設されていることが液拡散性の観点から好ましく、吸収体の肌当接面側と非肌当接面側の両方に配設されていることが、より好ましい。この場合、上下の液拡散シート同士は中間弾性領域で接合されていることが好ましい。
これにより、導水壁により誘導されてきた液を、液拡散シートにより基底部から中央コアおよびレッグコアに受け渡し、より一層効率よく吸収させることが可能となる。
ここでいう「接合」も、それぞれの部材が接合されていることのみならず、他の部材を介して間接的に接合されている場合も含む。接合の方法としては、接着剤やヒートシール、超音波シール等、一般的に知られている接合方法を用いることができる。
液拡散シートは、少なくとも吸収体の肌当接面側に配設されていることが液拡散性の観点から好ましく、吸収体の肌当接面側と非肌当接面側の両方に配設されていることが、より好ましい。この場合、上下の液拡散シート同士は中間弾性領域で接合されていることが好ましい。
本実施形態における吸収性コア4は、上述したように、パルプ繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体41,42及び該繊維集合体に保持された高吸収性ポリマー43からなるが、特に好ましい吸収性コアとして、パルプ繊維からなる上下2層の繊維集合体間に高吸収性ポリマーが配された構造を有するものが挙げられる。
このような積層構造の吸収性コアを用いると、液拡散シートとパルプ層が隣接するために、液拡散シート中を流れてきた液がパルプ層へ効率よく伝達される。液はパルプ層中で広く拡散されるために、吸収ポリマーを効率よく使用でき防漏効果に優れる。パルプと吸収ポリマーが混合されている場合は、液の拡散が阻害され、吸収ポリマーが効率よく使用されないので防漏効果に劣る。
このような積層構造の吸収性コアを用いると、液拡散シートとパルプ層が隣接するために、液拡散シート中を流れてきた液がパルプ層へ効率よく伝達される。液はパルプ層中で広く拡散されるために、吸収ポリマーを効率よく使用でき防漏効果に優れる。パルプと吸収ポリマーが混合されている場合は、液の拡散が阻害され、吸収ポリマーが効率よく使用されないので防漏効果に劣る。
図6は、本発明の他の実施形態の使い捨ておむつを示す図(図3相当図)である。
図6に示す使い捨ておむつ1Aにおいては、股下領域Cにおける吸収性コア4を、該吸収性コア4の幅の長さWの各々1/3を占める中央部Mと一対の側部S,Sとに区分したときの一対の該側部S,Sそれぞれに、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない中間領域8が2本ずつ形成されている。各中間領域8は、股下領域Cの長手方向の全長に亘っており、各中間領域8に、それぞれの長手方向に沿って弾性部材81が配されて中間弾性領域80が形成されている。
本実施形態のおむつ1Aのように、一対の側部S,Sそれぞれに複数の中間弾性領域80が形成されている場合、複数のうちの少なくとも一本の伸長応力が、レッグ弾性領域の伸張応力よりも大きくなっていれば良い。
また、使い捨ておむつ1Aにおいては、吸収性コア4の中央部Mを構成する中央コア4Mにも、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない領域40が形成され、該領域40にも、それぞれの長手方向に沿って弾性部材47が配されて弾性領域48が形成されている。中央部Mに、このような構成の弾性領域48を設けることで、パッド等の補助吸収具のフィット性が向上する。
使い捨ておむつ1Aについて特に説明しない点はおむつ1と同様である。
図6に示す使い捨ておむつ1Aにおいては、股下領域Cにおける吸収性コア4を、該吸収性コア4の幅の長さWの各々1/3を占める中央部Mと一対の側部S,Sとに区分したときの一対の該側部S,Sそれぞれに、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない中間領域8が2本ずつ形成されている。各中間領域8は、股下領域Cの長手方向の全長に亘っており、各中間領域8に、それぞれの長手方向に沿って弾性部材81が配されて中間弾性領域80が形成されている。
本実施形態のおむつ1Aのように、一対の側部S,Sそれぞれに複数の中間弾性領域80が形成されている場合、複数のうちの少なくとも一本の伸長応力が、レッグ弾性領域の伸張応力よりも大きくなっていれば良い。
また、使い捨ておむつ1Aにおいては、吸収性コア4の中央部Mを構成する中央コア4Mにも、吸収材(吸収性コアの構成材料)が配されていない領域40が形成され、該領域40にも、それぞれの長手方向に沿って弾性部材47が配されて弾性領域48が形成されている。中央部Mに、このような構成の弾性領域48を設けることで、パッド等の補助吸収具のフィット性が向上する。
使い捨ておむつ1Aについて特に説明しない点はおむつ1と同様である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、導水壁6は、表面シートとは別体のシート材を表面シート上に固定して形成することもできる。この場合、導水壁6を構成するシート材と表面シートとして用いるシート材とは、同一の材料からなるものでも異なる材料からなるものでも良い。
また、親水性の液拡散シートとしては、ティッシュペーパに代えて、親水化処理された不織布を用いることもできる。親水化処理は、例えば、当業界で通常用いられる界面活性剤を塗布することによって行うことができる。エッジフラップに配する弾性部材の本数は1本又は3本以上としても良く、好ましくは2〜4本である。また、中間領域に配する弾性部材も、1本若しくは2本又は4本以上としても良く、好ましくは3〜6本である。また、吸収性コア4は、おむつ長手方向の全域に亘って、中央コア4Mとレッグコア4S,4Sとに分割されていても良い。また、腹側領域A及び背側領域Bの何れか一方のみにおいて、中央コア4Mとレッグコア4S,4Sとがおむつ幅方向に連続して良い。また、おむつの長手方向において、中央コア4M及び/又はレッグコア4Sが分割され、離間されて配されていても良い。
また、親水性の液拡散シートとしては、ティッシュペーパに代えて、親水化処理された不織布を用いることもできる。親水化処理は、例えば、当業界で通常用いられる界面活性剤を塗布することによって行うことができる。エッジフラップに配する弾性部材の本数は1本又は3本以上としても良く、好ましくは2〜4本である。また、中間領域に配する弾性部材も、1本若しくは2本又は4本以上としても良く、好ましくは3〜6本である。また、吸収性コア4は、おむつ長手方向の全域に亘って、中央コア4Mとレッグコア4S,4Sとに分割されていても良い。また、腹側領域A及び背側領域Bの何れか一方のみにおいて、中央コア4Mとレッグコア4S,4Sとがおむつ幅方向に連続して良い。また、おむつの長手方向において、中央コア4M及び/又はレッグコア4Sが分割され、離間されて配されていても良い。
また、一対の側部S,Sそれぞれに、吸収材が配されていない中間領域8を設けるのに代えて、おむつ幅方向の両側の隣接部よりも吸収材の坪量が低い中間領域を設けても良い。例えば、図1〜図3に示すおむつ1における中間領域8を、該中央領域8の両側の隣接部である中央コア4M及び側部コア4Sそれぞれよりも低坪量の吸収材が配された中間領域とすることもできる。吸収材の坪量が低い中間領域は、親水性繊維等の繊維材料の坪量が、両側の隣接部(中央コア4M及び側部コア4S)それぞれにおける同材料の坪量の1/3以下、特に1/4以下であることが好ましい。
1,1A 使い捨ておむつ
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収性コア
M 中央部
S 側部
4M 中央コア
4S サイドコア
6 導水壁
8 中間領域
80 中間弾性領域
81 中間領域に配された弾性部材
9 エッジフラップ
91 エッジフラップに配された弾性部材
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収性コア
M 中央部
S 側部
4M 中央コア
4S サイドコア
6 導水壁
8 中間領域
80 中間弾性領域
81 中間領域に配された弾性部材
9 エッジフラップ
91 エッジフラップに配された弾性部材
Claims (6)
- 表面シート、裏面シート及びこれら両シート間に位置する吸収性コアを具備する使い捨ておむつであって、
股下領域における前記吸収性コアを、該吸収性コアの幅の長さの各々1/3を占める中央部と一対の側部とに区分したときの一対の該側部それぞれに、吸収材が配されていないか又はおむつ幅方向の両側の隣接部よりも吸収材の坪量が低い中間領域が形成されており、
股下領域における前記吸収性コアの両側縁部それぞれの外方に吸収材が配されていないエッジフラップが形成されており、
前記中間領域に、該中間領域の長手方向に沿って弾性部材が配されて中間弾性領域が形成され、前記エッジフラップに、該エッジフラップの長手方向に沿って弾性部材が配されてレッグ弾性領域が形成されており、
前記表面シートの肌当接面側に、液透過性のシート材からなる導水壁が形成され、該導水壁の基端部は、前記中間領域に位置しており、
前記中間弾性領域の伸長応力が、前記レッグ弾性領域の伸長応力より大きくなされている使い捨ておむつ。 - 前記導水壁は、前記表面シートを構成するシート材の一部を屈曲させて形成されている請求項1記載の使い捨ておむつ。
- 前記導水壁に弾性部材が配されていない請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記導水壁に弾性部材が配されており、該導水壁の伸張応力が、前記レッグ弾性領域の伸張応力よりも小さい請求項1又は2記載の使い捨ておむつ。
- 前記導水壁の先端部は、該導水壁の長手方向の前後端部において、前記基端部よりおむつ幅方向中央側で前記表面シートに接合されており、
股下領域における、前記導水壁の基端部と前記中間領域に配された弾性部材との間が接合されている請求項1〜4の何れか記載の使い捨ておむつ。 - 前記中間領域に親水性の液拡散シートが配されており、前記導水壁の基端部が該液拡散シートに接合されているとともに、該液拡散シートが、前記吸収性コアにおける該中間領域両側の隣接部、及び該中間領域に配された弾性部材にそれぞれ接合されている請求項1〜5の何れか記載の使い捨ておむつ。
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2006
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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