JP2007221596A - 高速フーリエ変換装置、ofdm通信装置、及びofdm通信のサブキャリア割当方法 - Google Patents

高速フーリエ変換装置、ofdm通信装置、及びofdm通信のサブキャリア割当方法 Download PDF

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Abstract

【課題】OFDM通信において、受信時の無駄なFFT動作を省いて、FFT演算により消費される電力を低減すること。
【解決手段】出力端子340は、出力端子340が有する複数のバタフライ演算部の少なくとも1つから、基地局から割当てられた特定のサブキャリアデータが取出す。第1ノード320、第2ノード330及び出力端子340のバタフライ演算部は、それぞれ、特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算部のみをバタフライ演算させる。これにより、バタフライ演算器300における無駄なバタフライ演算を省略する。
【選択図】図3

Description

本発明は、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transformation)装置、OFDM通信装置、及びOFDM通信のサブキャリア割当方法に関し、特に、地上ディジタル放送や無線LAN、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)に用いる高速フーリエ変換装置、OFDM通信装置、及びOFDM通信のサブキャリア割当方法に関する。
近年、ディジタル通信技術と半導体集積技術の進歩に伴い、移動体通信の高速化及び広帯域化が進められている。また、2003年12月から、変復調方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)方式を採用した地上波を用いたディジタル放送のサービスが開始されている。OFDM方式は、互いに直交する多数のサブキャリアを用いて、いくつもの情報を限られた周波数帯域の中で効率よく伝送する方式であり、長いシンボル期間及びガードインターバルの付加により、マルチパス障害に強いという特徴があるため、移動体通信への応用が検討されている。しかし、OFDM方式では、大規模なサンプルの大規模な高速フーリエ変換を行う必要があり、移動体通信でOFDM方式を実用化するためには、バッテリ駆動が必須である端末局の連続通話時間や待受け時間を長くする工夫が不可欠であり、高速フーリエ変換装置の低電力化が重要な課題となっている。
従来、OFDM方式を用いた無線通信方法としては、特許文献1に記載されているものがある。
特許文献1には、基地局から送信される端末局宛ての制御信号の一部を、情報伝送に使用する周波数帯域の近傍に配した、マルチキャリア信号の帯域よりも狭帯域のキャリアを用いて伝送することにより、端末局で制御信号の一部だけを受信する場合に狭帯域のキャリアだけを受信して、基地局及び端末局での信号通信の処理負担を低減する無線通信方法が開示されている。また、基地局から送信される端末局宛ての制御信号の一部を、マルチキャリア信号の帯域内の特定の1つ又は複数のサブキャリアを用いて伝送することにより、端末局で制御信号の一部だけを受信する場合にマルチキャリア信号の帯域内の特定の1つ又は複数のサブキャリアだけを受信して、基地局及び端末局での信号通信の処理負担を低減する。
特開2003−249908号公報
このようなOFDM通信システムにおいて、基地局から送信される端末局宛ての制御信号の一部を情報伝送に使用する周波数帯域の近傍に配し、マルチキャリア信号の帯域よりも狭帯域のキャリアを用いて伝送する技術、あるいは、基地局から送信される端末局宛ての制御信号の一部をマルチキャリア信号の帯域内の特定の1つ又は複数のサブキャリアを用いて伝送する技術のいずれの技術においても、マルチキャリア信号を受信するための高速フーリエ変換装置で一部のサブキャリアで構成される制御信号を受信するためには、制御信号のサブキャリアのみならず、制御信号以外のサブキャリアも同時に受信してしまうため、多大な信号処理が課せられていることになる。特に、端末局がバッテリにより駆動されている移動可能な端末局である場合などには、バッテリを無駄に消費してしまうという問題がある。
また、従来のOFDM通信システムに使用する高速フーリエ変換装置では、時間軸波形を2の累乗数分サンプリングしたデータを、偶数番目と奇数番目とに別々に分割していく工程を繰り返し、データを最終的にビット逆順の方法で並び替え、サンプリングデータに回転因子を乗じた後に加減算をするバタフライ演算を繰り返すという処理を行っている。
また、このようなOFDM通信システムでは、一部の有効なサブキャリアを使って特定の受信局側へ送信しても、送信側で一旦逆高速フーリエ変換された時間軸波形を、特定の受信側で高速フーリエ変換する際には、サンプリングしたデータをすべてのサブキャリアにわたって順次バタフライ演算を行うため、高速フーリエ変換に無駄な動作が含まれてしまうという問題がある。
この問題は、端末局で基地局からの制御信号の一部だけを受信することにより、基地局及び端末局での信号通信の処理負担を低減する特許文献1記載の無線通信方法にもあてはまる。
すなわち、マルチキャリア信号を受信するためのFFT装置で、一部のサブキャリアで構成される制御信号を受信するためには、制御信号のサブキャリアのみならず、制御信号以外のサブキャリア信号をも含むすべてのサブキャリアにわたって一括してバタフライ演算を行い、FFTして受信してしまうため、多大な信号処理が課せられていることになる。特に、端末局がバッテリにより駆動されている移動可能な局である場合には、バッテリを無駄に消費してしまうということにつながる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、OFDM通信において、受信時の無駄なFFT動作を省いて、FFT演算により消費される電力を低減することができる高速フーリエ変換装置、OFDM通信装置、及びOFDM通信のサブキャリア割当方法を提供することを目的とする。
本発明の高速フーリエ変換装置は、第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第1の中間ノードと、前記第1の中間ノードの出力が2分割して入力され、該2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2の中間ノードと、前記第2の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子と、前記入力端子に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを供給する並替手段とを備え、前記時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて前記出力端子の前記複数のバタフライ演算部の少なくとも一つから特定のサブキャリアデータを取出す構成を採る。
本発明の高速フーリエ変換装置は、第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、前記入力端子に入力するサンプリングデータの数に対応して設けられ、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数の中間ノードと、前記複数の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子と、前記入力端子に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを供給する並替手段とを備え、前記複数の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記複数の中間ノードのバタフライ演算部の少なくとも一つで演算されたデータを特定のサブキャリアデータとして前記出力端子から取出す構成を採る。
本発明のOFDM通信装置は、特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を端末局に対して送信する基地局と、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出す端末局とを備えるOFDM通信装置であって、前記基地局は、前記端末局に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てる割当手段を備え、前記端末局は、第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第1の中間ノードと、前記第1の中間ノードの出力が2分割して入力され、該2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2の中間ノードと、前記第2の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子とを備え、前記基地局から前記時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて前記出力端子の前記複数のバタフライ演算部の少なくとも一つから前記特定のサブキャリアデータを取出す構成を採る。
本発明のOFDM通信装置は、特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を端末局に対して送信する基地局と、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出す端末局とを備えるOFDM通信装置であって、前記基地局は、前記端末局に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てる割当手段を備え、前記端末局は、第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、前記入力端子に入力するサンプリングデータの数に対応して設けられ、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数の中間ノードと、前記複数の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子とを備え、前記複数の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記複数の中間ノードのバタフライ演算部の少なくとも一つで演算されたデータを前記特定のサブキャリアデータとして前記出力端子から取出す構成を採る。
本発明のOFDM通信のサブキャリア割当方法は、特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を基地局から端末局に対して送信し、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出すOFDM通信のサブキャリア割当方法であって、前記基地局では、前記端末局に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てるステップを有し、前記端末局では、前記基地局から送信された第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力するステップと、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算する第1のバタフライ演算を行うステップと、前記第1のバタフライ演算の出力が2分割して入力され、該2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2のバタフライ演算を行うステップと、前記第2のバタフライ演算の出力側で、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算を行うステップとを有し、前記基地局から前記時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて前記複数のバタフライ演算の少なくとも一つから前記特定のサブキャリアデータを取出すようにした。
本発明のOFDM通信のサブキャリア割当方法は、特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を基地局から端末局に対して送信し、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出すOFDM通信のサブキャリア割当方法であって、前記基地局では、前記端末局に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てるステップを有し、前記端末局では、前記基地局から送信された第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力するステップと、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算する第1のバタフライ演算を行うステップと、前記第1のバタフライ演算の出力側で、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算する第2のバタフライ演算を行うステップとを有し、前記バタフライ演算ステップでは、前記第1のバタフライ演算及び前記第2のバタフライ演算のうち、前記特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算のみを実行して前記特定のサブキャリアデータを取出すようにした。
本発明によれば、OFDM通信において、各端末局で、基地局からのOFDM信号をFFTして基地局から割当てられたサブキャリアを再生する際に、一部のバタフライ演算を不要にして無駄なFFT動作を省いて、FFT演算により消費される電力を低減することができ、各端末局のバッテリを効率よく使用することができる。
また、本発明によれば、OFDM通信において、基地局と端末局との通信を特定のサブキャリアの組み合わせで行い、かつ、端末局は自端末に割当てられたサブキャリアに対応したバタフライ演算部分のみ動作させることにより、端末局のバッテリ消費を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の基地局の構成を示す図である。
図1において、基地局100は、シリアルパラレル変換部(以下「S/P変換部」と略記する)101、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transformation)部102、ガードインターバル付加部(以下「GI付加部」と略記する)103、ディジタルアナログ変換部(以下「D/A変換部」と略記する)104、RF(Radio Frequency)送信部105、及び送信用アンテナ106を備えて構成される。また、基地局100は、特定端末に割当てる端末サブキャリア割当て情報を記憶する端末サブキャリア割当情報記憶部107を備える。端末サブキャリア割当情報記憶部107は、端末局に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを特定のサブキャリアデータとして割当てる割当手段としての機能を有する。
S/P変換部101は、端末サブキャリア割当情報記憶部107から読出した端末サブキャリア割当て情報、及び送信するシンボル情報が既知であるパイロット信号に従って、サブキャリアが割当てられた直列伝送のデータシンボルであり同時に複数の端末局に通信するデータを含む送信信号を並列化して複数系列のデータ信号に変換する。これにより、送信信号は、ディジタル信号に変換される。
端末サブキャリア割当て情報は、複数の端末局に与えるデータを含む送信信号のうち、特定の端末局への送信信号に割当てるサブキャリアを示す情報、つまり、送信信号に含まれるサブキャリアデータと、これらのサブキャリアデータが割当てられる端末局との対応関係を示す情報である。端末サブキャリア割当て情報に従って各端末局へのサブキャリアの割当てを行うことにより、後述する各端末局のFFT部で、一部のバタフライ演算を省略することができる。また、各端末局への送信信号には、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータが、各端末局に割当てる特定のサブキャリアデータとして割当てられている。なお、各端末局へのサブキャリアの割当て方法は、後に詳細に説明する。
IFFT部102は、S/P変換部101からの信号に対して逆高速フーリエ変換処理を施すことにより、送信信号を時間領域の信号に変換する。端末局への送信信号は、S/P変換部101及びIFFT部102により、周波数分割多重され、OFDM変調される。
GI付加部103は、IFFT部102からのOFDM変調信号にガードインターバルを付加するとともに、OFDMシンボルの立ち上がりと立ち下がりが滑らかになるようなウィンドウイング処理を行う。これにより、マルチパス伝送路において発生するシンボル間干渉による劣化を防止することができる。ガードインターバルの付加は、例えば、サイクルプリフィクスを付加することにより行う。
D/A変換部104は、GI付加部103からのOFDM変調信号に対してD/A変換処理を施すことにより、この信号をアナログ信号に変換する。
RF送信部105は、D/A変換部104からのOFDM変調信号に対して所定の無線信号処理(フィルタリングやベクトル変調、アップコンバート、送信電力制御、増幅等)を行い、送信用アンテナ106を介して無線通信の相手方である端末局に向けて送信する。
送信用アンテナ106は、RF送信部105からの信号を、電磁波として端末局に向けて送信する。
図2は、本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の端末局の構成を示す図である。
図2において、端末局200は、受信用アンテナ201、RF受信部202、フィルタ203、アナログディジタル変換部(以下「A/D変換部」と略記する)204、シンボルタイミング同期部205、パラレルシリアル変換部(以下「P/S変換部」と略記する)206、FFT部207、パイロット電力測定部208、及び波形等化部209を備えて構成される。また、端末局200は、基地局100から割当てられる端末サブキャリアデータを記憶する端末サブキャリア割当情報記憶部210を備える。
受信用アンテナ201は、基地局100からのOFDM変調信号を受信してRF受信部202に出力する。
RF受信部202は、受信アンテナ201を介して基地局100からのOFDM変調信号を受信し、OFDM変調信号に対して所定の無線信号処理(ダウンコンバートや自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)等)を行った後、このOFDM変調信号をベースバンド信号に周波数変換する。
フィルタ203は、端末サブキャリア割当情報記憶部210から読出した基地局100から端末局200に割当てられるサブキャリアデータを示す端末サブキャリア割当て情報に基づいて、RF受信部202からの時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータが割当てられたOFDM変調信号を帯域制限して、端末局200における信号の受信に必要な周波数帯域を取出す。フィルタ203は、自端末が割当てられている通信帯域の隣接帯域からの漏洩キャリアを少なくするために、端末サブキャリア割当て情報に基づいて、RF受信部202からの信号のうち、自端末の通信帯域の隣接帯域のサブキャリアを制限してヌル(信号レベルが0)とする。なお、フィルタ203の機能は、隣接帯域制限フィルタのタップ数やフィルタ係数を適応的に変更することにより実現可能である。
A/D変換部204は、フィルタ203からのOFDM変調信号に対してA/D変換処理を施すことにより、受信信号をディジタル信号に変換する。変換後のディジタル信号は、シンボルタイミング同期部205及びP/S変換部206にそれぞれ出力される。
シンボルタイミング同期部205は、A/D変換部204からの信号に含まれる有効シンボル期間のタイミングを検出してシンボルタイミング検出信号を生成する。生成されたシンボルタイミング検出信号は、P/S変換部206、FFT部207及びパイロット電力測定部208にそれぞれ出力される。有効シンボル期間のタイミングの検出は、例えば、信号に付加されたガードインターバルのタイミングを検出することにより行われる。
P/S変換部206は、シンボルタイミング同期部205からのシンボルタイミング検出信号に従って、A/D変換部204からの信号を1つの時間系列の信号に変換する。
FFT部207は、P/S変換部206から入力した信号からサブキャリアデータを取出すバタフライ演算を行うバタフライ演算器300を備えている。FFT部207は、シンボルタイミング同期部205からのシンボルタイミング検出信号に従って、P/S変換部206からの信号に対して高速フーリエ変換処理を施して周波数領域の信号に変換する。この高速フーリエ変換処理により、基地局100から送信されたOFDM変調信号は、サブキャリア別の受信信号に変換され、端末局200に割当てられたサブキャリアデータが取出される。このとき、FFT部207は、バタフライ演算器300のうち、基地局100から端末局200に割当てられたサブキャリアデータを取出すのに最低限必要なバタフライ演算回路のみを動作させて高速フーリエ変換処理を行う。FFT部207における高速フーリエ変換処理については、図3乃至図5により詳細に説明する。
パイロット電力測定部208は、シンボルタイミング同期部205からのシンボルタイミング検出信号を参照して、FFT部207で取出されたサブキャリアデータデータ毎に既知の信号配置で埋め込まれたパイロット信号の電力を測定し、パイロット信号の歪み情報を生成する。生成されたパイロット信号の歪み情報は、波形等化部209に出力される。
波形等化部209は、パイロット電力測定部208からのパイロット信号の歪み情報を用いて、伝送路で発生したマルチパス障害により生じるOFDM信号の振幅及び位相のサブキャリア単位の歪みを補正する。
以下、上述のように構成されたOFDM通信装置の基地局100及び端末局200の動作について詳細に説明する。1つの基地局には複数の端末局が多元接続されるが、ここでは、多元接続された複数の端末局のうちの1つの端末局の動作について説明する。
基地局100は、複数の端末局に与えるデータを含む送信信号に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを特定のサブキャリアデータとして割当て、OFDM変調処理や各種の無線信号処理を施して端末局200へ送信する。
具体的には、まず、S/P変換部101で、端末サブキャリア割当て情報、及び送信するシンボル情報が既知であるパイロット信号に従って、サブキャリアが割当てられた直列伝送のデータシンボルであり同時に複数の端末局に通信するデータを含む送信信号を並列化して複数系列のデータ信号に変換する。これにより、送信信号は、ディジタル信号に変換される。上記のように、端末サブキャリア割当て情報は、送信信号に含まれるサブキャリアデータと、これらのサブキャリアデータが割当てられる端末局との対応関係を示す情報である。
次いで、IFFT部102で、S/P変換部101からの信号に対して逆高速フーリエ変換処理を施すことにより、この信号を時間領域の信号に変換する。端末局200への送信信号は、S/P変換部101及びIFFT部102の処理により周波数分割多重され、OFDM変調される。
GI付加部103では、IFFT部102からのOFDM変調信号に、例えば、サイクルプリフィクスを付加することによりガードインターバルが付加されるとともに、OFDMシンボルの立ち上がりと立ち下がりが滑らかになるようなウィンドウイング処理が行われる。ガードインターバルが付加されたOFDM変調信号は、D/A変換部104でアナログ信号に変換される。
次いで、RF送信部105で、D/A変換部104からのOFDM変調信号に対して所定の無線信号処理(フィルタリングやベクトル変調、アップコンバート、送信電力制御、増幅等)を行い、無線信号処理後のOFDM変調信号を、送信用アンテナ106を介して無線通信の相手方である端末局200に向けて送信する。
一方、端末局200は、基地局100からのOFDM変調信号からの変調信号を受信し、各種の無線信号処理やOFDM復調処理を施して、端末局200に割当てられたサブキャリアデータを取出す。このとき、端末局200のFFT部207は、基地局100から端末局200に割当てられたサブキャリアデータを取出すのに最低限必要なバタフライ演算回路のみを動作させて高速フーリエ変換処理を行う。
具体的には、まず、RF受信部202で、受信アンテナ201を介して基地局100からのOFDM変調信号を受信し、OFDM変調信号に対して所定の無線信号処理(ダウンコンバートや自動利得制御等)を行った後、このOFDM変調信号をベースバンド信号に周波数変換する。
フィルタ203は、基地局100から端末局200に割当てられるサブキャリアデータを示す端末サブキャリア割当て情報に基づいて、RF受信部202からのOFDM変調信号を帯域制限して、端末局200における信号の受信に必要な周波数帯域を取出す。すなわち、フィルタ203は、自端末が割当てられている通信帯域の隣接帯域からの漏洩キャリアを少なくするために、端末サブキャリア割当て情報に基づいて、RF受信部202からの信号のうち、自端末の通信帯域の隣接帯域のサブキャリアを制限してヌルとする。フィルタ203で帯域制限されたOFDM信号は、A/D変換部204でディジタル信号に変換され、シンボルタイミング同期部205及びP/S変換部206にそれぞれ出力される。
シンボルタイミング同期部205では、A/D変換部204からの信号に含まれる有効シンボル期間のタイミングを検出してシンボルタイミング検出信号を生成する。生成されたシンボルタイミング検出信号は、P/S変換部206、FFT部207及びパイロット電力測定部208にそれぞれ出力される。
P/S変換部206では、シンボルタイミング同期部205からのシンボルタイミング検出信号に従って、A/D変換部204からの信号を1つの時間系列の信号に変換する。
FFT部207では、シンボルタイミング同期部205からのシンボルタイミング検出信号に従って、P/S変換部206からの信号に対して高速フーリエ変換処理を施して周波数領域の信号に変換する。この高速フーリエ変換処理により、基地局100から送信されたOFDM変調信号は、サブキャリア別の受信信号に変換され、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを特定のサブキャリアデータとして端末局200に割当てられたサブキャリアデータが取出される。このとき、FFT部207では、バタフライ演算器300のうち、基地局100から端末局200に割当てられたサブキャリアデータを取出すのに最低限必要なバタフライ演算回路のみを動作させて高速フーリエ変換処理を行う。
パイロット電力測定部208では、シンボルタイミング同期部205からのシンボルタイミング検出信号を参照して、FFT部207で取出されたサブキャリアデータ毎に既知の信号配置で埋め込まれたパイロット信号の電力を測定して、パイロット信号の歪み情報を生成する。生成されたパイロット信号の歪み情報は、波形等化部209に出力される。
波形等化部209では、パイロット電力測定部208からのパイロット信号の歪み情報を用いて、伝送路で発生したマルチパス障害により生じるOFDM信号の振幅及び位相のサブキャリア単位の歪みを補正する。
次に、上記端末局200のFFT部207によるOFDM信号の高速フーリエ変換について、図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態1に係るFFT部のバタフライ演算器の構成を示す図である。図3の例では、OFDM時間波形の8点のサンプリングデータから8つのサブキャリアデータを得る場合のバタフライ演算のシグナルフローを示している。
図3において、バタフライ演算器300は、サンプリングデータx(0)〜x(7)を入力する入力端子310と、8つの中間ノードA(0)〜A(7)からなる第1ノード320と、第1ノード320の次段に設けられ、8つの中間ノードB(0)〜B(7)からなる第2ノード330と、第2ノード330の次段に設けられ、バタフライ演算出力であるサブキャリアデータX(0)〜X(7)を出力する出力端子340と、複素演算のための回転因子W0〜W3とを備えて構成される。
入力端子310は、OFDM信号の時間波形から得た入力信号系列である8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)を入力するための端子である。入力端子310に入力されるサンプリングデータx(0)〜x(7)は、並替手段により、時間軸に対して順方向に並替えられている。並替手段は、サンプリングデータx(0)〜x(7)を一時保持するバッファと、このバッファからデータを時間軸順に読出す制御回路とにより実現可能である。
第1ノード320は、入力端子310に入力された8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)を、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの上部サンプリングデータx(0)〜x(3)と下部サンプリングデータx(4)〜x(7)とに2分割し、上部サンプリングデータx(0)〜x(3)と下部サンプリングデータx(4)〜x(7)に回転因子WOを乗じたデータとを加算するとともに、上部サンプリングデータx(0)〜x(3)から下部サンプリングデータx(4)〜x(7)に回転因子WOを乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。
すなわち、第1ノード320は、一方のサンプリングデータx(0)〜x(3)と、他方のサンプリングデータx(4)〜x(7)に回転因子W0を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。例えば、中間ノードA(0)は、次式(1)に示すバタフライ演算を、中間ノードA(7)は、次式(2)に示すバタフライ演算をそれぞれ行う。
A(0)=x(0)+W0・x(4) …(1)
A(7)=x(3)−W0・x(7) …(2)
第2ノード330の上部ノードB(0),B(4),B(2),B(6)は、第1ノード320の上部ノードA(0),A(4),A(2),A(6)で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W0を乗じたデータとを加算するとともに、上部データから下部データに回転因子W0を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。同様に、第2ノード330の下部ノードB(1),B(5),B(3),B(7)は、第1ノード320の下部ノードA(1),A(5),A(3),A(7)で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W2を乗じたデータとを加算するとともに、上部データから下部データに回転因子W2を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。
すなわち、第2ノード330の上部ノード及び下部ノードは、それぞれ、一方のデータと、他方のデータに回転因子W0又はW2を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。例えば、中間ノードB(0)は、次式(3)に示すバタフライ演算を、中間ノードB(7)は、次式(4)に示すバタフライ演算をそれぞれ行う。
B(0)=A(0)+W0・A(2)={x(0)+W0・x(4)}
+W0・{x(2)+W0・x(6)} …(3)
B(7)=A(5)−W2・A(7)={x(1)−W0・x(5)}
−W2・{x(3)−W0・x(7)} …(4)
上記第1ノード320及び第2ノード330は、中間ノードとして以下の性質を持つ。
第1に、中間ノードは、入力端子と出力端子との間に、これらの端子に入出力するデータ数に対応する数だけ設けられる。図3の例では、入力端子310に入力するサンプリングデータ数、及び出力端子340から出力するサブキャリアデータ数は、2=8つなので、設けられる中間ノードの数は、第1ノード320と第2ノード330との2つである。
第2に、複数の中間ノードが設けられている場合、次段の中間ノードの上部ノードは、前段の中間ノードの上部ノードで演算されたデータを、次段の中間ノードの下部ノードは、前段の中間ノードの下部ノードで演算されたデータをそれぞれ受ける。したがって、前段の中間ノードの上部ノードで演算されたデータが次段の中間ノードの下部ノードに入力すること、及び前段の中間ノードの下部ノードで演算されたデータが次段の中間ノードの上部ノードに入力することはない。
このように、中間ノードの段数を経るに従って、上部ノードと下部ノードとが1対1のペアとなるまで、上述の組み合わせ処理が繰り返される。すなわち、最終段の中間ノードは、上部ノードと下部ノードとの1対1のペアの組み合わせからなる。
出力端子340は、第2ノード330の次段に設けられ、第2ノード330を構成する上部ノードと下部ノードとの1対1のペアの組み合わせのうち、上部ノードで演算されたデータと下部ノードで演算されたデータに回転因子W0〜W3のいずれかを乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する。このバタフライ演算により、入力端子310に入力した8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)から得たサブキャリアデータX(0),X(4),…,X(3),X(7)が生成され、出力される。出力端子340から出力される8つのデータX(0),X(4),…,X(3),X(7)の並び順は、後述するビット逆順である。
次に、図3のW0,W1,W2,W3で示される「回転因子」について、図4を用いて説明する。
図4は、サンプリングデータが8点である場合のバタフライ演算における回転因子を説明する図である。
図4は、複素平面で半径1の円を8等分(OFDM信号波形のサンプリング点の数)したものであり、回転因子WKは、以下の式(5)で与えられる。
WK=exp[−i(2π/8)K](K=0,1,…,7) …(5)
回転因子WKは、複素平面での基本的な性質として、
[1]周期性 W[K±8]=W[K] 一周(2π)回ると元に戻る
[2]対称性 W[K±8/2]=−W[K] 半周(π)回ると符号が反転する性質を有する。
上記性質[2]より、図3のように、バタフライ演算器300で行う複素数加算の符号を反転させることにより、8つの回転因子(W0,W1,…,W7)のうち、4つの回転因子(W0,W1,W2,W3)のみを用いてバタフライ演算器300の動作を説明することが可能である。
例えば、A(7)で演算されるデータは、回転因子W4を用いて、以下の式(6)で表すことができる。
A(7)=x(3)+W4・x(7) …(6)
ここで、上記性質[2]より、W4=−W0が成り立つため、A(7)は、前述の式(2)で表すことも可能であり、式(2)と式(6)とは等価である。同様にして、複素数加算の符号を反転させる。本実施の形態では、4つの回転因子(W0,W1,W2,W3)を用いて、バタフライ演算を行うことができる。
以下、上述のように構成されたバタフライ演算器300の動作について詳細に説明する。
最初に、本発明に適用されるバタフライ演算器300の基本的な動作について説明する。
まず、FFT部207に入力したOFDM信号の時間波形から得た入力信号系列である8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)が、入力端子310に入力する。入力端子310に入力するサンプリングデータは、並替手段により、時間軸に対して順方向に並替えられている。
次いで、第1ノード320は、入力端子310に入力された8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)の上部x(0)〜x(3)と、下部x(4)〜x(7)に回転因子W0を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。第1ノード320の上部ノードA(0),A(4),A(2),A(6)で演算されたデータは、第2ノード330の上部ノードB(0),B(4),B(2),B(6)に入力し、第1ノード320の下部ノードA(1),A(5),A(3),A(7)で演算されたデータは、第2ノード330の下部ノードB(1),B(5),B(3),B(7)に入力する。
次いで、第2ノード330の上部ノード及び下部ノードは、それぞれ、一方のデータと、他方のデータに回転因子W0又はW2を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。ここで、第2ノード330は、B(0)とB(4)、B(2)とB(6)、B(1)とB(5)、及びB(3)とB(7)の上部ノードと下部ノードとの1対1のノードのペアの組み合わせからなる。
最後に、出力端子340におけるバタフライ演算部は、第2ノード330を構成する上部ノードと下部ノードとの1対1のノードのペアの組み合わせのそれぞれについて、上部ノードで演算されたデータと下部ノードで演算されたデータに回転因子W0〜W3のいずれかを乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。このバタフライ演算により、入力端子310に入力した8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)から得たサブキャリアデータX(0),X(4),…,X(3),X(7)が生成され、出力端子340から出力される。出力端子340から出力される8つのデータX(0),X(4),…,X(3),X(7)の並び順は、ビット逆順である。
換言すれば、バタフライ演算器300のバタフライ演算は、以下のようにして行われる。
まず、サンプリングデータの列x(0)〜x(7)を偶数番目と奇数番目とに別々に分割して、以下の列(1)と列(2)とを得る。
偶数番目{x(0),x(2),x(4),x(6)} …(列1)
奇数番目{x(1),x(3),x(5),x(7)} …(列2)
次に、列(1)及び列(2)を、それぞれ奇数番目と偶数番目とに別々に分割して、以下の列(3)〜列(6)を得る。
{x(0),x(4)} …(列3)
{x(2),x(6)} …(列4)
{x(1),x(5)} …(列5)
{x(3),x(7)} …(列6)
列(3)〜列(6)のような2つのサンプリングデータの離散フーリエ変換の繰り返しによりバタフライ演算が行われる。例えば、列(4)の離散フーリエ変換は、A(2)及びA(3)で演算されるデータ、つまり、以下の式(7)、及び式(8)で与えられる。
A(2)=x(2)+W0・x(6) …(7)
A(3)=x(2)−W0・x(6) …(8)
また、列(5)の離散フーリエ変換は、A(4)及びA(5)で演算されるデータ、つまり、以下の式(9)、及び式(10)で与えられる。
A(4)=x(1)+W0・x(5) …(9)
A(5)=x(1)−W0・x(5) …(10)
このような離散フーリエ変換により得られた第1ノード320で演算される各データ列について、離散フーリエ変換処理を行い、第2ノード330で演算される各データ列について、同様の離散フーリエ変換処理を行ってサブキャリアデータを得る。
以上のように、サンプリングデータを奇数列と偶数列とに分割し、得られたデータ列をさらに奇数列と偶数列とに分割し、この動作を最終的に要素数が2つのデータ列が得られるまで繰り返し、この2つのデータを離散フーリエ変換する動作を繰り返すのである。
ところで、OFDM信号のサンプリングデータx(0)〜x(7)の並び順と、このサンプリングデータから得られたサブキャリアデータX(0)〜X(7)の並び順との間には、「ビット逆順」と呼ばれる一定の関係がある。この関係について、図5を用いて説明する。
図5は、サンプリングデータが8点である場合のバタフライ演算におけるOFDM信号のサンプリングデータとこのサンプリングデータから得られるサブキャリアデータとの関係を示す図である。
図5において、まず、サンプリングデータの順番を2進数で表す。次に、2進数で表されたサンプリングデータの順番のビットを反転させ、ビットを反転させた2進数を10進数で表すことによりサブキャリアデータの順番が得られる。すなわち、「ビット逆順」とは、サンプリングデータの順番を2進数で表現してMSB(Most Significant Bit)からのビットの並びをLSB(Least Significant Bit)からのビットの並びに逆順処理した場合におけるサンプリングデータの順番とサブキャリアデータの順番との関係を示す。
例えば、サンプリングデータの順番が1である場合、これを2進数で表すと「001」となり、「001」のMSBとLSBとの順番の左右を取り替えることによりビットを反転させると「100」となる。この「100」を、サンプリングデータの2進数表現に対応させて10進数で表すと、サンプリングデータの順番1に対応するサブキャリアデータの順番4が得られる。したがって、x(1)とX(4)は、ビット逆順の関係にある。同様に、x(3)とX(6)、x(4)とX(1)、x(6)とX(3)とは、それぞれビット逆順の関係にある。
このように、バタフライ演算においては、サンプリングデータの順番と、このサンプリングデータから得たサブキャリアデータの順番とがそれぞれビット逆順の関係になるように、複素数乗算及び複素数加算を繰り返して、サブキャリアデータを得るのである。
ここで、本発明者は、上記バタフライ演算時における演算の規則性に着目し、本発明に想到した。
いま、ビット逆順に並べられたサブキャリアデータに着目すると、以下のことが分かる。すなわち、出力端子340から出力されるビット逆順に並べられたサブキャリアデータのうち、一対のサブキャリアデータに着目すると、この最終出力の一対のサブキャリアデータだけを得るためには、バタフライ演算器300の演算回路のうち、一部の演算のみを行えばよい。
例えば、X(0)とX(4)のみを得るためには、図3の破線350で囲まれた部分のバタフライ演算を実行するだけでよい。すなわち、X(0)とX(4)のサブキャリアデータの算出に与るバタフライ演算部は、破線350で囲まれた部分のみであり、破線350で囲まれた部分以外のバタフライ演算を省略してもこれらのサブキャリアデータを得ることについて、一切の影響がない。具体的には、第1ノード320のA(1),A(5),A(3),A(7)、第2ノード330のB(2),B(6),B(1),B(5),B(3),B(7)、及びサブキャリアデータのX(2),X(6),X(1),X(5),X(3),X(7)を得るためのバタフライ演算を省略しても、X(0)及びX(4)を得ることができる。
サンプリングデータが8点である場合、図3のバタフライ演算器300の演算をすべて行うためには、24回の複素数乗算と24回の複素数加算とを行う必要がある。これに対して、破線350で囲まれた部分のバタフライ演算は、14回の複素数乗算と8回の複素数加算とにより行われるため、10回の複素数乗算と16回の複素数加算を省略することができる。このバタフライ演算の省略は、FFT演算における消費電力の大幅な削減につながる。
このようなバタフライ演算における演算の省略は、X(0)とX(4)のみを得る場合に限定されず、X(2)とX(6)のみを得る場合、X(1)とX(5)のみを得る場合、及びX(3)とX(7)のみを得る場合にも同様である。
また、X(0),X(4),X(2),X(6)のみを得るためには、図3の破線360で囲まれた部分のバタフライ演算を実行するだけでよい。すなわち、X(0),X(4),X(2),X(6)のサブキャリアデータの算出に与るバタフライ演算部は、破線360で囲まれた部分のみであり、破線360で囲まれた部分以外のバタフライ演算を省略してもこれらのサブキャリアデータを得ることについて、一切の影響がない。この場合、破線360で囲まれた部分のバタフライ演算は、16回の複素数乗算と12回の複素数加算により行われるため、8回の複素数乗算と12回の複素数加算を省略することができる。この例は、X(1),X(5),X(3),X(7)のみを得る場合にも同様である。
この原理を用いて、FFT部207のバタフライ演算器300で行われる無駄なバタフライ演算を省略する。本実施の形態では、基地局100は、ビット逆順に並べられた8つのサブキャリアデータを2つ、4つ又は8つに区切り、この区切り毎のサブキャリアデータを各端末局に割当てる。一方、端末局200は、バタフライ演算器300の出力端子340の少なくとも1つから、基地局100から割当てられた特定のサブキャリアデータを取出す。すなわち、端末局200のFFT部207では、バタフライ演算器300のうち、基地局100から割当てられたサブキャリアデータを取出すためのバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略する。
例えば、基地局と4つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から4つの端末局のそれぞれに2つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際のサブキャリアの割当て方法として、端末局1でX(0),X(4)の組み合わせを、端末局2でX(2),X(6)の組み合わせを、端末局3でX(1),X(5)の組み合わせを、端末局4でX(3),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。これにより、各端末局では、それぞれ、基地局から割当てられた互いに隣接する2つのサブキャリアデータを取出すために必要なバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略してFFT演算による消費電力を低減することができる。
同様に、基地局と2つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から2つの端末局のそれぞれに4つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際には、例えば、端末局1でX(0),X(4),X(2),X(6)の組み合わせを、端末局2でX(1),X(5),X(3),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。これにより、各端末局では、それぞれ、基地局から割当てられた互いに隣接する4つのサブキャリアデータを取出すために必要なバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略してFFT演算による消費電力を低減することができる。
さらに、基地局と3つの端末局とが多元接続されている場合においては、例えば、端末局1でX(0),X(4),X(2),X(6)の組み合わせを、端末局2でX(1),X(5)の組み合わせを、端末局3でX(3),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。これにより、端末局1では、基地局から割当てられた互いに隣接する4つのサブキャリアデータを、端末局2及び端末局3では、基地局から割当てられた互いに隣接する2つのサブキャリアデータをそれぞれ取出すために必要なバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略してFFT演算による消費電力を低減することができる。
なお、基地局から端末局へのサブキャリアデータの割当ては、必ずしも2のべき乗毎(本実施の形態では、2つ、4つ又は8つ)に行う必要はなく、特定の端末局に対して2のべき乗以外の数のサブキャリアデータを割当てるようにしてもよい。ただし、このようにサブキャリアデータを割当てる場合においては、他の端末局におけるバタフライ演算の省略に影響がないようにすることが好ましい。すなわち、2のべき乗毎に区切られたサブキャリアデータの一部を特定の端末局に割当てる場合、その区間内の使用されていないサブキャリアデータを他の端末局に割当てないようにする。
例えば、基地局と4つの端末局とが多元接続されている場合において、端末局1にX(0)を、端末局2にX(2),X(6)を、端末局3にX(5)を、端末局4にX(3),X(7)をそれぞれ割当てる。また、基地局と2つの端末局とが多元接続されている場合において、端末局1にX(0),X(2),X(6)を、端末局2にX(5),X(3),X(7)をそれぞれ割当てる。これらの例において、X(4),X(1)は、いずれの端末局にも割当てられていないサブキャリアデータである。
また、基地局から端末局へのサブキャリアデータが割当てられた互いに隣接する区切りは、それぞれさらに隣接していることが好ましい。
例えば、基地局と2つの端末局とが多元接続されている場合において、端末局1でX(0),X(4),X(1),X(5)の組み合わせを、端末局2でX(2),X(6),X(3),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出す場合よりも、端末局1でX(0),X(4),X(2),X(6)の組み合わせを、端末局2でX(1),X(5),X(3),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出す場合の方が、端末局1及び端末局2のバタフライ演算器における演算量を低減することができる。
これにより、後者の場合における端末局1及び端末局2は、前者の場合における端末局1及び端末局2と比較して、それぞれ4回の複素数乗算と4回の複素数加算を省略することができる。
要するに、基地局100は、各端末局200において、出力端子の互いに隣接するバタフライ演算部からそれぞれサブキャリアデータを取出すようにサブキャリアデータを割当てることが好ましく、3以上のバラフライ演算部からサブキャリアデータを取出す場合には、互いに隣接するバタフライ演算部は、さらに隣接していることが好ましい。ここで、出力端子の互いに隣接するバタフライ演算部は、上述したサブキャリアデータを出力する一対のバタフライ演算部の組み合わせである。これにより、各端末局では、基地局から割当てられたサブキャリアデータを効率よく取出すためのバタフライ演算の省略を実現することができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、基地局100は、端末局200に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを特定のサブキャリアデータとして割当てる割当手段を備え、端末局200は、第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子310と、第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第1ノード320と、第1ノード320の出力が2分割して入力され、2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2ノード330と、第2ノード330の出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子340とを備え、基地局100からの時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて、出力端子340の複数のバタフライ演算部の少なくとも一つから特定のサブキャリアデータを取出すので、該当する端末局にとって、中間ノード及び出力端子の複数のバタフライ演算部のうち、特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算のみをバタフライ演算させることができ、それ以外のバタフライ演算部の動作を停止させることができる。これにより、FFT演算による消費電力を格段に低減することができ、各端末局のバッテリを効率よく使用することができる。
また、該当する端末にとって必要なバタフライ演算は、従来と同様に確保されるので、FFT演算による精度の低下は生じない。
ここで、上記バタフライ演算部の動作の停止は、FFT部207のバタフライ演算部300のスイッチをON/OFFすることにより容易に実現可能である。
また、既存のシステムに大幅な変更を加えることなく実現できるため、低コストで、かつ、導入が容易であるという効果がある。
なお、上記実施の形態では、該当するバタフライ演算部の動作をハードウェアにより構成した場合について述べたが、上記バタフライ演算部をソフトウェアにより実現することも可能である。この場合でも、一部のバタフライ演算部の動作停止は、演算のステップ数の削減につながり、演算実行時間の短縮及び消費電力の低減効果を得ることができる。
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1において、16点のサンプリングデータから16のサブキャリアデータを得る場合である。本実施の形態の端末局は、FFT部207のバタフライ演算器の構成及び動作が、実施の形態1の端末局200と異なる。その他の部分の構成及び動作については、本実施の形態の基地局及び端末局は、実施の形態1の基地局100及び端末局200と同一であるため、その説明を省略する。
本実施の形態のFFT部207によるOFDM信号の高速フーリエ変換について、図6を用いて説明する。
図6は、本発明の実施の形態2に係るFFT部のバタフライ演算器の構成を示す図である。図6の例では、OFDM信号波形の16点のサンプリングデータから16のサブキャリアデータを得る場合のバタフライ演算のシグナルフローを示している。
図6において、バタフライ演算器400は、サンプリングデータx(0)〜x(15)を入力する入力端子410と、16の中間ノードA(0)〜A(15)からなる第1ノード420と、第1ノード420の次段に設けられ、16の中間ノードB(0)〜B(15)からなる第2ノード430と、第2ノード430の次段に設けられ、16の中間ノードC(0)〜C(15)からなる第3ノード440と、バタフライ演算出力であるサブキャリアデータX(0)〜X(15)を出力する出力端子450と、複素演算のための回転因子W0〜W7とを備えて構成される。
入力端子410は、OFDM信号の時間波形から得た入力信号系列である16点のサンプリングデータx(0)〜x(15)を入力するための端子である。入力端子410に入力されるサンプリングデータx(0)〜x(15)の並び順は、並替手段により、時間軸に対して順方向に並替えられている。
第1ノード420は、入力端子410に入力された16点のサンプリングデータx(0)〜x(15)を、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの上部サンプリングデータx(0)〜x(7)と下部サンプリングデータx(8)〜x(15)とに2分割し、上部サンプリングデータx(0)〜x(7)と下部サンプリングデータx(8)〜x(15)に回転因子W0を乗じたデータとを加算するとともに、上部サンプリングデータx(0)〜x(7)から下部サンプリングデータx(8)〜x(15)に回転因子W0を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。
すなわち、第1ノード420は、一方のサンプリングデータx(0)〜x(7)と、他方のサンプリングデータx(8)〜x(15)に回転因子W0を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行い、例えば、中間ノードA(0)は、次式(11)に示すバタフライ演算を行う。
A(0)=x(0)+W0・x(8) …(11)
第2ノード430の上部ノードB(0),B(8),B(4),B(12),B(2),B(10),B(6),B(14)は、第1ノード420の上部ノードA(0),A(8),A(4),A(12),A(2),A(10),A(6),A(14)で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W0を乗じたデータとを加算するとともに、上部データから下部データに回転因子W0を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。第2ノードの下部ノードB(1),B(9),B(5),B(13),B(3),B(11),B(7),B(15)も、第1ノード420の下部ノードで演算されたデータに対して同様の演算を行う。
すなわち、第2ノード430の上部ノード及び下部ノードは、それぞれ、一方のデータと、他方のデータに回転因子WO又はW4を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行い、例えば、中間ノードB(0)は、次式(12)に示すバタフライ演算を行う。
B(0)=A(0)+W0・A(2)
={x(0)+W0・x(8)}+W0・{x(4)+W0・x(12)}
=x(0)+W0・{x(4)+x(8)}+W0・x(12) …(12)
第3ノード440の上部ノードC(0),C(8),C(4),C(12),C(2),C(10),C(6),C(14)の上部ノードC(0),C(8),C(4),C(12)は、第2ノード430の上部ノードB(0),B(8),B(4),B(12),B(2),B(10),B(6),B(14)の上部ノードB(0),B(8),B(4),B(12)で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W0を乗じたデータとを加算するとともに、上部データから下部データに回転因子W0を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。第3ノード440の他のノードC(2),C(10),C(6),C(14),C(1),C(9),C(5),C(13),C(3),C(11),C(7),C(15)も同様の演算を行う。
すなわち、第3ノード440の上部ノードの上部ノード、上部ノードの下部ノード、下部ノードの上部ノード、及び下部ノードの下部ノードは、それぞれ、一方のデータと、他方のデータに回転因子W0,W2,W4,W6のいずれかを乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行い、例えば、中間ノードC(0)は、次式(13)に示すバタフライ演算を行う。
C(0)=B(0)+W0・B(4)
={x(4)+W0・x(12)}+W0・{A(4)+W0・A(6)}
=x(4)+W0・{x(2)+x(12)}+W0・{x(6)+x(10)}+W0・x(4) …(13)
出力端子450は、第3ノード440の次段に設けられ、第3ノード440を構成する上部ノードと下部ノードとの1対1のペアの組み合わせのうち、上部ノードで演算されたデータと下部ノードで演算されたデータに回転因子W0〜W7のいずれかを乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する。このバタフライ演算により、入力端子410に入力した16点のサンプリングデータx(0)〜x(15)から得たサブキャリアデータX(0),X(8),…,X(7),X(15)が生成され、出力される。出力端子450から出力される16のデータX(0),X(8),…,X(7),X(15)の並び順は、後述するビット逆順である。
次に、図6のW0〜W7で示される「回転因子」について、図7を用いて説明する。
図7は、サンプリングデータが16点である場合のバタフライ演算における回転因子を説明する図である。
図7は、複素平面で半径1の円を16等分(OFDM信号波形のサンプリング点の数)したものであり、回転因子WKは、以下の式(14)で与えられる。
WK=exp[−i(2π/16)K](K=0,1,…,15) …(14)
回転因子WKは、複素平面での基本的な性質として、
[3]周期性 W[K±16]=W[K] 一周(2π)回ると元に戻る
[4]対称性 W[K±16/2]=−W[K] 半周(π)回ると符号が反転する性質を有する。
本実施の形態においても、上記性質[4]より、図6のように、バタフライ演算器400で行う複素数加算の符号を反転させことにより、8つの回転因子(W0,W2,…,W7)を用いてバタフライ演算を行うことができる。
以下、上述のように構成されたバタフライ演算器400の動作について詳細に説明する。
最初に、本発明に適用されるバタフライ演算器400の基本的な動作について説明する。
まず、FFT部207に入力したOFDM信号の時間波形から得た入出力信号系列である16点のサンプリングデータx(0)〜x(15)が、入力端子410に入力する。入力端子410に入力されるサンプリングデータは、並替手段により、時間軸に対して順方向に並替えられている。
次いで、第1ノード420は、入力端子410に入力された16点のサンプリングデータx(0)〜x(15)の上部x(0)〜x(7)と、下部x(8)〜x(15)に回転因子W0を乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。第1ノード420の上部ノードA(0),A(8),A(4),A(12),A(2),A(10),A(6),A(14)で演算されたデータは、第2ノード430の上部ノードB(0),B(8),B(4),B(12),B(2),B(10),B(6),B(14)に入力し、第1ノード420の下部ノードA(1),A(9),A(5),A(13),A(3),A(11),A(7),A(15)で演算されたデータは、第2ノード430の下部ノードB(1),B(9),B(5),B(13),B(3),B(11),B(7),B(15)に入力する。
次いで、第2ノード430で、第1ノード420から出力される各データと回転因子W0,W4とを基にしたバタフライ演算が行われる。第2ノード430のB(0),B(8),B(4),B(12)から出力されるデータは、第3ノード440のC(0),C(8),C(4),C(12)に入力する。また、第2ノード430のB(2),B(10),B(6),B(14)から出力されるデータは、第3ノード440のC(2),C(10),C(6),C(14)に入力する。同様に、第2ノード430のB(1),B(9),B(5),B(13)から出力されるデータは、第3ノード440のC(1),C(9),C(5),C(13)に入力し、第2ノード430のB(3),B(11),B(7),B(15)から出力されるデータは、第3ノード440のC(3),C(11),C(7),C(15)に入力する。
次いで、第3ノード440で、第2ノード430から出力される各データと回転因子W0,W2,W4,W6とを基にした演算が行われる。ここで、第3ノード440は、C(0)とC(8)、C(4)とC(12)、C(2)とC(10)、C(6)とC(4)、C(1)とC(9)、C(5)とC(13)、C(3)とC(11)、及びC(7)とC(15)の上部ノードと下部ノードとの1対1のノードのペアの組み合わせからなる。
最後に、出力端子450のバタフライ演算部は、第3ノード440を構成する上部ノードと下部ノードとの1対1のノードのペアの組み合わせのそれぞれについて、上部ノードで演算されたデータと下部ノードで演算されたデータにW0〜W7のいずれかを乗じたデータとを加減算するバタフライ演算を行う。このバタフライ演算により、入力端子410に入力した16点のサンプリングデータx(0)〜x(15)から得たサブキャリアデータX(0),X(8),…,X(7),X(15)が生成され、出力端子450から出力される。
本実施の形態のように、サンプリングデータが16点である場合においても、OFDM信号のサンプリングデータx(0)〜x(15)の並び順と、サンプリングデータから得たサブキャリアデータX(0),X(8),…,X(7),X(15)の並び順との間には、それぞれビット逆順の関係が成り立つ。
図8は、サンプリングデータが16点である場合のバタフライ演算におけるOFDM信号のサンプリングデータとこのサンプリングデータから得られるサブキャリアデータとの関係を示す図である。
図8において、例えば、サンプリングデータの順番が1である場合、これを2進数で表すと「0001」となり、「0001」のMSBとLSBの順番の左右を取り替えることによりビットを反転させると「1000」となる。この「1000」をサンプリングデータの2進数表現に対応させて10進数で表すと、サンプリングデータの順番に対応するサブキャリアデータの順番8が得られる。したがって、x(1)とX(8)とは、ビット逆順の関係にある。同様に、x(5)とX(10)、x(12)とX(3)、x(13)とX(11)とは、それぞれビット逆順の関係にある。
ここで、出力端子450から出力されるビット逆順に並べられたサブキャリアデータのうち、一対のサブキャリアデータに着目すると、この最終出力の一対のサブキャリアデータだけを得るためには、バタフライ演算器400の演算回路のうち、一部の演算のみを行えばよい。
例えば、X(0)とX(8)のみを得るためには、図6の破線460で囲まれた部分のバタフライ演算を実行するだけでよい。すなわち、X(0)とX(8)のサブキャリアデータの算出に与るバタフライ演算部は、破線460で囲まれた部分のみであり、破線460で囲まれた部分以外のバタフライ演算を省略してもこれらのサブキャリアデータを得ることについて、一切の影響がない。
サンプリングデータが16点である場合、図6のバタフライ演算器400の演算をすべて行うためには、64回の複素数乗算と64回の複素数加算とを行う必要がある。これに対して、破線460で囲まれた部分のバタフライ演算は、30回の複素数乗算と16回の複素数加算とにより行われるため、34回の複素数乗算と48回の複素数加算を省略することができる。
上記バタフライ演算における演算の省略は、X(0)とX(8)のみを得る場合に限定されず、X(4)とX(12)のみを得る場合、X(2)とX(10)のみを得る場合、X(6)とX(14)のみを得る場合、X(1)とX(9)のみを得る場合、X(5)とX(13)のみを得る場合、X(3)とX(11)のみを得る場合、及びX(7)とX(15)のみを得る場合にも同様である。
また、X(0),X(8),X(4),X(12),X(2),X(10),X(6),X(14)のみを得るためには、図6の破線470で囲まれた部分のバタフライ演算を実行するだけでよい。この場合、破線470で囲まれた部分のバタフライ演算は、40回の複素数乗算と32回の複素数加算とにより行われるため、24回の複素数乗算と32回の複素数加算を省略することができる。この例は、X(1),X(9),X(5),X(13),X(3),X(11),X(7),X(15)のみを得る場合にも同様である。
この原理を用いて、FFT部207のバタフライ演算器400で行われる無駄なバタフライ演算を省略する。本実施の形態では、端末局200は、バタフライ演算器400の出力端子450の少なくとも1つから、基地局100から割当てられた特定のサブキャリアデータを取出す。例えば、基地局100では、ビット逆順に並べられた16のサブキャリアデータの順番を2つ、4つ、8つ、又は16つに区切り、この区切り毎のサブキャリアデータを各端末局に割当てる。一方、端末局200のFFT部207では、バタフライ演算器400のうち、基地局100から割当てられたサブキャリアデータを取出すためのバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略する。
例えば、基地局と4つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から4つの端末局のそれぞれに4つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際のサブキャリアの割当て方法として、端末局1でX(0),X(8),X(4),X(12)の組み合わせを、端末局2でX(2),X(10),X(6),X(14)の組み合わせを、端末局3でX(1),X(9),X(5),X(13)の組み合わせを、端末局4でX(3),X(11),X(7),X(15)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。これにより、各端末局では、それぞれ、基地局から割当てられた4つのサブキャリアデータを取出すために必要なバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略してFFT演算による消費電力を低減することができる。
同様に、基地局と2つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から2つの端末局のそれぞれに8つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際には、例えば、端末局1でX(0),X(8),X(4),X(12),X(2),X(10),X(6),X(14)の組み合わせを、端末局2でX(1),X(9),X(5),X(13),X(3),X(11),X(7),X(15)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。これにより、各端末局では、それぞれ、基地局から割当てられた8つのサブキャリアデータを取出すために必要なバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略してFFT演算による消費電力を低減することができる。
さらに、基地局と3つの端末局とが多元接続されている場合においては、例えば、端末局1でX(0),X(8),X(4),X(12),X(2),X(10),X(6),X(14)の組み合わせを、端末局2でX(1),X(9),X(5),X(13)の組み合わせを、端末局3でX(3),X(11),X(7),X(15)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。これにより、端末局1では、基地局から割当てられた8つのサブキャリアデータを、端末局2及び端末局3では、基地局から割当てられた4つのサブキャリアデータをそれぞれ取出すために必要なバタフライ演算のみを行い、その他のバタフライ演算を省略してFFT演算による消費電力を低減することができる。
なお、基地局から端末局へのサブキャリアデータの割当ては、必ずしも2のべき乗毎(本実施の形態では、2つ、4つ、8つ、又は16つ)に行う必要はなく、特定の端末局に対して2のべき乗以外の数のサブキャリアデータを割当てるようにしてもよい。ただし、このようにサブキャリアデータを割当てる場合においては、他の端末局におけるバタフライ演算の省略に影響がないようにすることが好ましい。すなわち、2のべき乗毎に区切られたサブキャリアデータの一部を特定の端末局に割当てる場合においては、その区間内の使用されていないサブキャリアデータを他の端末局に割当てないようにする。
例えば、基地局と4つの端末局とが多元接続されている場合において、端末局1にX(0),X(8),X(4)を、端末局2にX(2),X(10),X(6),X(14)を、端末局3にX(1),X(9)を、端末局4にX(3)をそれぞれ割当てる。
これらの例において、X(12),X(5),X(13),X(11),X(7),X(15)は、いずれの端末局にも割当てられていないサブキャリアデータである。要するに、基地局は、各端末局において、出力端子の隣接する2個(n:正の整数)のバタフライ演算部からそれぞれサブキャリアデータを取出すようにサブキャリアデータを割当てることが好ましい。ここで、出力端子の隣接する2個のバタフライ演算部は、上述したサブキャリアデータを出力する一対のバタフライ演算部の組み合わせである。これにより、各端末局では、基地局から割当てられたサブキャリアデータを効率よく取出すためのバタフライ演算の省略を実現することができる。
このように、本実施の形態によれば、サンプリングデータ及びサブキャリアデータの数を16としたため、実施の形態1の効果に加えて、サブキャリアを割当てる端末局の数を増やすことができ、各端末局へのサブキャリアデータの割当てを多様化することができる。
(実施の形態3)
図9は、本発明の実施の形態3に係るOFDM通信装置の端末局の構成を示す図である。実施の形態1に係る端末局と同じ構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図9において、端末局500は、図2の端末局200の構成において、FFT部207に代えてFFT部501を備え、FFT部501は、FFT部207の構成において並替部502と、バタフライ演算器600とを備えている。また、端末局500は、基地局から割当てられる端末サブキャリアデータを記憶する端末サブキャリア割当情報記憶部503を備える。
並替部502は、FFT部501に入力したOFDM信号の時間波形から得たサンプリングデータの並び順をビット逆順に並び替えて、後述するバタフライ演算器600の入力端子610に出力する。
バタフライ演算器600は、P/S変換部206から入力した信号からサブキャリアデータを取出すバタフライ演算を行う。バタフライ演算器600の動作の詳細については、後述する。
図10は、上記FFT部501のバタフライ演算器の構成を示す図である。図10の例では、8点のサンプリングデータから8つのサブキャリアデータを得る場合のバタフライ演算のシグナルフローを示している。
図10のバタフライ演算器600は、図3のバタフライ演算器300の構成において、入力端子側の構成と出力端子側の構成とが反転しており、バタフライ演算器600の入力端子610に入力するサンプリングデータは、上記のように並替部502によりビット逆順に並替えられているため、バタフライ演算器600で行われる演算自体は、バタフライ演算器300で行われる演算と同一である。換言すれば、図10のシグナルフロー図は、図3のシグナルフロー図と比して、8つのサブキャリアデータX(0)〜X(7)を基準として、8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)の方がビット逆転している点が異なっている。
図10において、バタフライ演算器600は、サンプリングデータx(0)〜x(7)を入力する入力端子610と、8つの中間ノードA(0)〜A(7)からなる第1ノード620と、第1ノード620の次段に設けられ、8つの中間ノードB(0)〜B(7)からなる第2ノード630と、第2ノード630の次段に設けられ、バタフライ演算出力であるサブキャリアデータX(0)〜X(7)を出力する出力端子640と、複素演算のための回転因子W0〜W3とを備えて構成される。
入力端子610は、OFDM信号の時間波形から得た入力信号系列である8点のサンプリングデータx(0)〜x(7)を入力するための端子である。入力端子610に入力されるサンプリングデータの並び順は、上記のように、並替部502によりビット逆順に並び替えられている。
第1ノード620は、ビット逆順に並替えられた8点のサンプリングデータを、上部と下部との4つのペア(x(0)とx(4),x(2)とx(6),x(1)とx(5),x(3)とx(7))に分割し、これらの各ペアについて、上部のサンプリングデータと下部のサンプリングデータに回転因子W0を乗じたデータとを加算するとともに、上部のサンプリングデータから下部のサンプリングデータに回転因子W0を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。例えば、中間ノードA(0)は、x(0)とx(4)にW0を乗じたデータとを加算し、A(1)は、x(0)からx(4)にW0を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。
第2ノード630の上部ノードB(0)〜B(3)は、第1ノード620の上部ノードA(0)〜A(3)で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W0又はW2を乗じたデータとを加算するとともに、上部データから回転因子W0又はW2を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。同様に、第2ノード630の下部ノードB(4)〜B(7)は、第1ノード620の下部ノードA(4)〜A(7)で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W0又はW2を乗じたデータとを加算するとともに、上部データから回転因子W0又はW2を乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う。
本実施の形態における中間ノードである第1ノード620及び第2ノード630の特性は、実施の形態1で述べた通りである。ただし、バタフライ演算器600は、上記のように、図3のバタフライ演算器300の構成において、入力端子側の構成と出力端子側の構成とが反転している。したがって、第1ノード620は、上部ノードと下部ノードとの1対1のペアの組み合わせからなり、最終段の中間ノード(第2ノード630)は、上部ノードB(0)〜B(3)と下部ノードB(4)〜B(7)とからなる。
出力端子640は、第2ノード630の次段に設けられ、第2ノード630で演算されたデータを、上部データと下部データとに2分割し、上部データと下部データに回転因子W0〜W3のいずれかを乗じたデータとを加算するとともに、上部データから下部データに回転因子W0〜W3のいずれかを乗じたデータを減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する。このバタフライ演算により、入力端子610に入力した8点のサンプリングデータx(0),x(4)…,x(3),x(7)から得たサブキャリアデータX(0)〜X(7)が生成され、出力される。
以下、本実施の形態におけるバタフライ演算について説明する。
図10のバタフライ演算器600の出力端子640から出力されるサブキャリアデータX(0)は、以下の式(15)で与えられ、サブキャリアデータX(4)は、以下の式(16)で与えられる。
X(0)=B(0)+W0・B(4) …(15)
X(4)=B(0)−W0・B(4) …(16)
また、式(15)及び式(16)の右辺通しと左辺通しとを加算すると、以下の式(17)が得られる。
X(0)+X(4)=2・B(0) …(17)
同様にして、X(1)とX(5)、X(2)とX(6)、及びX(3)とX(7)について上記演算を行うと、以下の式(18)〜式(20)が得られる。
X(1)+X(5)=2・B(1) …(18)
X(2)+X(6)=2・B(2) …(19)
X(3)+X(7)=2・B(3) …(20)
いま、式(17)〜式(20)において、X(4)=X(5)=X(6)=X(7)=0とすると、式(17)〜式(20)は、以下の式(21)〜式(24)となる。
X(0)=2・B(0) …(21)
X(1)=2・B(1) …(22)
X(2)=2・B(2) …(23)
X(3)=2・B(3) …(24)
上記式(21)〜式(24)より、サブキャリアデータX(0)〜X(3)は、X(4)=X(5)=X(6)=X(7)=0という条件を満たせば、第2ノード630の上部ノードB(0)〜B(3)で演算され、出力されるデータの2倍でそれぞれ与えられることが分かる。
したがって、X(4)=X(5)=X(6)=X(7)=0という条件の下でサブキャリアデータX(0)〜X(3)のみを得るためには、図10の破線650で囲まれた部分のバタフライ演算を実行するだけでよい。
サンプリングデータが8点である場合、図10のバタフライ演算器600の演算をすべて行うためには、24回の複素数乗算と24回の複素数加算とを行う必要がある。これに対して、破線650で囲まれた部分のバタフライ演算は、8回の複素数乗算と8回の複素数乗算とにより行われるため、16回の複素数乗算と16回の複素数加算とを省略することができる。このバタフライ演算の省略は、上記実施の形態1及び実施の形態2と同様に、FFT演算における消費電力の大幅な削減につながる。
このようなバタフライ演算における演算の省略は、X(0)〜X(3)のみを得る場合に限定されず、X(4)〜X(7)を得る場合にも同様である。この場合は、X(0)=X(1)=X(2)=X(3)=0という条件の下でバタフライ演算を行う必要がある。
この原理を用いて、FFT部501のバタフライ演算器600で行われる無駄なバタフライ演算を省略する。本実施の形態では、端末局500の出力端子640は、最終段の中間ノードの少なくとも一つで演算されたデータから特定のサブキャリアデータを演算して取出す。そのために、バタフライ演算器600では、出力端子640を構成するバタフライ演算部を上部と下部とに分割し、上部のバタフライ演算部からサブキャリアデータを取出す場合には、下部のバタフライ演算部で演算されるサブキャリアデータを、下部のバタフライ演算部からサブキャリアデータを取出す場合には、上部のバタフライ演算部で演算されるサブキャリアデータを、それぞれ何らかの方法でゼロ(ヌル)とするのである。
すなわち、基地局は、時間軸方向に並べられたサブキャリアデータを取出す出力端子640を構成するバタフライ演算部を、上部と下部とに分割し、出力端子640の上部のバタフライ演算部にサブキャリアを割当てる場合には、これに対応する出力端子640の下部のバタフライ演算部に割当てるサブキャリアをヌルとする。反対に、出力端子640の下部のバタフライ演算部にサブキャリアを割当てる場合には、これに対応する出力端子640の上部のバタフライ演算部に割当てるサブキャリアをヌルとする。一方、端末局は、上述の原理を用いて、出力端子640の前段の中間ノードのうち、割当てられたサブキャリアデータの順番に対応する中間ノードにおける演算結果のみからサブキャリアデータを演算して取出す。
例えば、基地局と2つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から2つの端末局のそれぞれに2つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際のサブキャリアの割当て方法として、端末局1でX(0),X(1)の組み合わせを、端末局2でX(2),X(3)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。このとき、基地局は、サブキャリアデータX(4)〜X(7)は使用せず、これらのサブキャリアをヌルサブキャリアとして割当てを行う。これは、各端末局では、X(0),X(1)を得るためのバタフライ演算を省略するためには、X(4)=X(5)=0とする必要があり、X(2),X(3)を得るためのバタフライ演算を省略するためには、X(6)=X(7)=0とする必要があるためである。
また、逆に、サブキャリアデータX(0)〜X(3)をヌルサブキャリアとして、X(4)〜X(7)を端末局に割当てるようにしてもよい。
上記の例では、各端末局がバタフライ演算を省略するために、基地局が送信するOFDM信号に割当てるサブキャリアの半分をヌルにする必要がある。これに対し、各端末局で、サブキャリアの一部をヌルにしてバタフライ演算を省略するためのフィルタをかける手法も考えられる。以下、この手法について説明する。
基地局は、OFDM信号に割当てるサブキャリアデータにヌルサブキャリアデータを使用せずに各端末局に送信する。一方、端末局500は、端末サブキャリア割当情報記憶部503から読出した基地局から割当てられる端末サブキャリアデータに従って、基地局からのサブキャリアデータが出力端子640の上部のバタフライ演算部に割当てられた場合には、これに対応する出力端子640の下部のバタフライ演算部に割当てられたサブキャリアをヌルにするフィルタリングを行う。反対に、基地局からのサブキャリアデータが出力端子640の下部のバタフライ演算部に割当てられた場合には、これに対応する出力端子640の上部のバタフライ演算部に割当てられたサブキャリアをヌルにするフィルタリングを行う。このようにして、端末局500は、出力端子640の前段の中間ノードのうち、割当てられたサブキャリアデータの順番に対応する中間ノードにおける演算結果のみからサブキャリアデータを演算して取出し、その他の無駄なバタフライ演算を省略する。
例えば、基地局と4つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から4つの端末局のそれぞれに2つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際のサブキャリアの割当て方法として、端末局1でX(0),X(1)の組み合わせを、端末局2でX(2),X(3)の組み合わせを、端末局3でX(4),X(5)の組み合わせを、端末局4でX(6),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。
そして、端末局1では、X(4)=X(5)=0とするようなフィルタを、端末局2では、X(6)=X(7)=0とするようなフィルタを、端末局3では、X(0)=X(1)=0とするようなフィルタを、端末局4では、X(2)=X(3)=0とするようなフィルタを、それぞれ受信したOFDM信号の時間波形に対してかける。
この手法によれば、基地局はヌルサブキャリアを割当てることなく、より多くの端末局にOFDM信号を送信することができる。また、各端末局では、自端末にとって不要なバタフライ演算を省略して最大限にバッテリの消費を抑えることができる。
図12は、前述の特許文献1記載のキャリア配置例を示す周波数特性図である。
OFDM通信における情報伝送に使用する複数の周波数帯域は連続であり、図12の例では、C1の通信帯域は、基地局からある端末局への通信に使用され、C2の通信帯域は、基地局から別の端末局への通信に使用される。このような場合、各端末局は、自端末が割当てられている通信帯域の隣接帯域からの漏洩キャリアを少なくするために、自端末の隣接帯域を制限するフィルタを装着している例が多い。
各端末局に設ける特定サブキャリアをヌルにするためのフィルタは、既存で装着されている隣接帯域制限フィルタのタップ数やフィルタ係数を適応的に変更することにより実現可能であり、所望の特定サブキャリアをヌルにすることができる。すなわち、特定サブキャリアをヌルにするためのフィルタは、コストをかけることなく端末局に実装することができ、かつ既存のものであるため、フィルタ実装の回路動作によりバッテリ消費分が増加するものでもない。
なお、本実施の形態は、16点のサンプリングデータから16のサブキャリアデータを得る場合にも適用可能である。その場合について、図11を用いて説明する。
図11は、本発明の実施の形態3に係るFFT部のサンプリングデータが16点である場合のバタフライ演算器の構成を示す図である。図11の例では、16点のサンプリングデータから16つのサブキャリアデータを得る場合のバタフライ演算のシグナルフローを示している。
図11において、バタフライ演算器700は、サンプリングデータx(0)〜x(15)を入力する入力端子710と、16の中間ノードA(0)〜A(15)からなる第1ノード720と、第1ノード720の次段に設けられ、16の中間ノードB(0)〜B(15)からなる第2ノード730と、第2ノード730の次段に設けられ、16の中間ノードC(0)〜C(15)からなる第3ノード740と、第3ノード740の次段に設けられ、バタフライ演算出力であるサブキャリアデータX(0)〜X(15)を出力する出力端子750と、複素演算のための回転因子W0〜W7とを備えて構成される。
バタフライ演算器700の上記各構成要素は、上述したとおりであるため、その説明を省略する。
図11のバタフライ演算器700の出力端子750から出力されるサブキャリアデータX(0)は、以下の式(25)で与えられ、サブキャリアデータX(8)は、以下の式(26)で与えられる。
X(0)=C(0)+W0・C(8) …(25)
X(8)=C(0)−W0・C(8) …(26)
また、式(25)及び式(26)の右辺通しと左辺通しとを加算すると、以下の式(27)が得られる。
X(0)+X(8)=2・C(0) …(27)
同様にして、X(1)とX(9)、X(2)とX(10)、X(3)とX(11)、X(4)とX(12)、X(5)とX(13)、X(6)とX(14)、及びX(7)とX(15)について上記演算を行うと、以下の式(28)〜式(34)が得られる。
X(1)+X(9)=2・C(1) …(28)
X(2)+X(10)=2・C(2) …(29)
X(3)+X(11)=2・C(3) …(30)
X(4)+X(12)=2・C(4) …(31)
X(5)+X(13)=2・C(5) …(32)
X(6)+X(14)=2・C(6) …(33)
X(7)+X(15)=2・C(7) …(34)
いま、式(27)〜式(34)において、X(8)=X(9)=X(10)=X(11)=X(12)=X(13)=X(14)=X(15)=0とすると、式(27)〜式(34)は、以下の式(35)〜式(42)となる。
X(0)=2・C(0) …(35)
X(1)=2・C(1) …(36)
X(2)=2・C(2) …(37)
X(3)=2・C(3) …(38)
X(4)=2・C(4) …(39)
X(5)=2・C(5) …(40)
X(6)=2・C(6) …(41)
X(7)=2・C(7) …(42)
式(35)〜式(42)より、サブキャリアデータX(0)〜X(7)は、第3ノード740の上部C(0)〜C(7)で演算され、出力されるデータの2倍でそれぞれ与えられることが分かる。
したがって、サブキャリアデータX(0)〜X(7)のみを得るためには、図11の破線760で囲まれた部分のバタフライ演算を実行するだけでよい。
サンプリングデータが16点である場合、図11のバタフライ演算器600の演算をすべて行うためには、64回の複素数乗算と64回の複素数加算とを行う必要がある。これに対して、破線760で囲まれた部分のバタフライ演算は、24回の複素数乗算と24回の複素数加算とにより行われるため、40回の複素数乗算と40回の複素数加算とを省略することができる。
このようなバタフライ演算における演算の省略は、X(0)〜X(7)のみを得る場合に限定されず、X(8)〜X(15)を得る場合にも同様に適用することができる。この場合は、X(0)=X(1)=X(2)=X(3)=X(4)=X(5)=X(6)=X(7)=0とする必要がある。
この原理を用いて、FFT部501のバタフライ演算器700で行われる無駄なバタフライ演算を省略する。
例えば、基地局と2つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から2つの端末局のそれぞれに4つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際のサブキャリアの割当て方法として、端末局1でX(0),X(1),X(2),X(3)の組み合わせを、端末局2でX(4),X(5),X(6),X(7)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。このとき、サブキャリアデータX(8)〜X(15)を使用せず、これらのサブキャリアをヌルサブキャリアとする。これは、各端末局では、X(0),X(1),X(2),X(3)を得るためのバタフライ演算を省略するためには、X(8)=X(9)=X(10)=X(11)=0とする必要があり、X(4),X(5),X(6),X(7)を得るためのバタフライ演算を省略するためには、X(12)=X(13)=X(14)=X(15)=0とする必要があるためである。
また、逆に、サブキャリアデータX(0)〜X(7)をヌルサブキャリアとして、X(8)〜X(15)を端末局に割当てるようにしてもよい。
次に、各端末局においてサブキャリアの一部をヌルにしてバタフライ演算を省略するためのフィルタをかける手法について説明する。
例えば、基地局と4つの端末局とが多元接続されている場合において、基地局から4つの端末局のそれぞれに4つのサブキャリアデータを割当てて信号を送信する際のサブキャリアの割当て方法として、端末局1でX(0),X(1),X(2),X(3)の組み合わせを、端末局2でX(4),X(5),X(6),X(7)の組み合わせを、端末局3でX(8),X(9),X(10),X(11)の組み合わせを、端末局4でX(12),X(13),X(14),X(15)の組み合わせをそれぞれ取出すように、サブキャリアデータを割当てる。
そして、端末局1では、X(8)=X(9)=X(10)=X(11)=0とするようなフィルタを、端末局2では、X(12)=X(13)=X(14)=X(15)=0とするようなフィルタを、端末局3では、X(0)=X(1)=X(2)=X(3)=0とするようなフィルタを、端末局4では、X(4)=X(5)=X(6)=X(7)=0とするようなフィルタを、それぞれ受信したOFDM信号の時間波形に対してかける。
以上のようにすれば、各端末局では、自端末にとって不要なバタフライ演算を省略して最大限にバッテリの消費を抑えることができる。
なお、サブキャリアデータを割当てる端末局の数、及び割当てるサブキャリアデータの数は、実施の形態1及び実施の形態2の場合と同様に適宜変更することができる。
このように、本実施の形態によれば、基地局100は、端末局500に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを特定のサブキャリアデータとして割当て、端末局500は、複数の中間ノード及び出力端子のバタフライ演算部のうち、複数の中間ノードのバタフライ演算部の少なくとも一つで演算されたデータをヌルとすることにより、このヌルサブキャリアデータに対応するバタフライ演算部で演算されたデータを、端末局500に割当てられた特定のサブキャリアデータとして出力端子から取出すので、FFT演算による消費電力を低減することができ、各端末局のバッテリを効率よく使用することができる。
特に、本実施の形態では、端末局500は、基地局100からの送信信号のうち、ヌルサブキャリアデータを取出すバタフライ演算部を適宜変更できるため、上記実施の形態1及び実施の形態2と比較して、OFDM通信信号に割当てられたサブキャリアデータを取出すバリエーションを多様化させることができ、自由度の高いシステムを実現することができる。
また、特定のサブキャリアデータをヌルにするためのフィルタは、既存のものであることに加え、コストをかけることなく端末局500に実装可能であり、低コストで実現できるとともに、容易に実施できる効果がある。
なお、上記各実施の形態では、サンプリングデータ及びサブキャリアデータの数が8又は16である場合について説明したがこれに限定されない。すなわち、サンプリングデータ及びサブキャリアデータの数は、2の累乗で示される数であればよく、上記各実施の形態以外でも、例えば、4や32、64などでもよい。
本発明に係る高速フーリエ変換装置、OFDM通信装置、及びOFDM通信のサブキャリア割当方法は、OFDM通信において、受信時の無駄なFFT動作を省いて、FFT演算による消費電力を低減することができる効果を有し、地上ディジタル放送や無線LAN、ADSLに用いる高速フーリエ変換装置、OFDM通信装置、及びOFDM通信のサブキャリア割当方法として有用である。
本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の基地局の構成を示す図 本発明の実施の形態1に係るOFDM通信装置の端末局の構成を示す図 本発明の実施の形態1に係るFFT部のバタフライ演算器の構成を示す図 サンプリングデータが8点である場合のバタフライ演算における回転因子を説明する図 サンプリングデータが8点である場合のバタフライ演算におけるOFDM信号のサンプリングデータとこのサンプリングデータから得られるサブキャリアデータとの関係を示す図 本発明の実施の形態2に係るFFT部のバタフライ演算器の構成を示す図 サンプリングデータが16点である場合のバタフライ演算における回転因子を説明する図 サンプリングデータが16点である場合のバタフライ演算におけるOFDM信号のサンプリングデータとこのサンプリングデータから得られるサブキャリアデータとの関係を示す図 本発明の実施の形態3に係るOFDM通信装置の端末局の構成を示す図 本発明の実施の形態3に係るFFT部のバタフライ演算器の構成を示す図 本発明の実施の形態3に係るFFT部のサンプリングデータが16点である場合のバタフライ演算器の構成を示す図 従来のキャリア配置例を示す周波数特性図
符号の説明
100 基地局
101 S/P変換部
102 IFFT部
103 GI付加部
104 D/A変換部
105 RF送信部
106 送信用アンテナ
107、210、503 端末サブキャリア割当情報記憶部
200 端末局
201 受信用アンテナ
202 RF受信部
203 フィルタ
204 A/D変換部
205 シンボルタイミング同期部
206 P/S変換部
207、501 FFT部
208 パイロット電力測定部
209 波形等化部
300、400、600、700 バタフライ演算器
310、410、610、710 入力端子
320、420、620、720 第1ノード
330、430、630、730 第2ノード
440、740 第3ノード
340、450、640、750 出力端子

Claims (12)

  1. 第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、
    前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第1の中間ノードと、
    前記第1の中間ノードの出力が2分割して入力され、該2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2の中間ノードと、
    前記第2の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子と、
    前記入力端子に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを供給する並替手段とを備え、
    前記時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて前記出力端子の前記複数のバタフライ演算部の少なくとも一つから特定のサブキャリアデータを取出すことを特徴とする高速フーリエ変換装置。
  2. 前記第1の中間ノード、前記第2の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算部のみをバタフライ演算させることを特徴とする請求項1記載の高速フーリエ変換装置。
  3. 前記第1の中間ノード、前記第2の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算部以外のバタフライ演算を禁止することを特徴とする請求項1記載の高速フーリエ変換装置。
  4. 前記出力端子の前記複数のバタフライ演算部のうち、前記特定のサブキャリアデータを取出すバタフライ演算部は、互いに隣接するバタフライ演算部であることを特徴とする請求項1記載の高速フーリエ変換装置。
  5. 第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、
    前記入力端子に入力するサンプリングデータの数に対応して設けられ、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数の中間ノードと、
    前記複数の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子と、
    前記入力端子に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを供給する並替手段とを備え、
    前記複数の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記複数の中間ノードのバタフライ演算部の少なくとも一つで演算されたデータを特定のサブキャリアデータとして前記出力端子から取出すことを特徴とする高速フーリエ変換装置。
  6. 前記複数の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算部のみをバタフライ演算させることを特徴とする請求項5記載の高速フーリエ変換装置。
  7. 前記出力端子からの前記特定のサブキャリアデータの取出しは、前記複数の中間ノードのバタフライ演算部の少なくとも一つで演算されたサブキャリアデータをヌルにすることを特徴とする請求項5記載の高速フーリエ変換装置。
  8. 特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を端末局に対して送信する基地局と、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出す端末局とを備えるOFDM通信装置であって、
    前記基地局は、
    前記端末局に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てる割当手段を備え、
    前記端末局は、
    第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、
    前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第1の中間ノードと、
    前記第1の中間ノードの出力が2分割して入力され、該2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2の中間ノードと、
    前記第2の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子とを備え、
    前記基地局から前記時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて前記出力端子の前記複数のバタフライ演算部の少なくとも一つから前記特定のサブキャリアデータを取出すことを特徴とするOFDM通信装置。
  9. 特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を端末局に対して送信する基地局と、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出す端末局とを備えるOFDM通信装置であって、
    前記基地局は、
    前記端末局に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てる割当手段を備え、
    前記端末局は、
    第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力する入力端子と、
    前記入力端子に入力するサンプリングデータの数に対応して設けられ、前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数の中間ノードと、
    前記複数の中間ノードの出力側に設置され、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算部を有する出力端子とを備え、
    前記複数の中間ノード及び前記出力端子のバタフライ演算部のうち、前記複数の中間ノードのバタフライ演算部の少なくとも一つで演算されたデータを前記特定のサブキャリアデータとして前記出力端子から取出すことを特徴とするOFDM通信装置。
  10. 特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を基地局から端末局に対して送信し、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出すOFDM通信のサブキャリア割当方法であって、
    前記基地局では、
    前記端末局に、時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てるステップを有し、
    前記端末局では、
    前記基地局から送信された第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力するステップと、
    前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算する第1のバタフライ演算を行うステップと、
    前記第1のバタフライ演算の出力が2分割して入力され、該2分割されたそれぞれにおいて、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う第2のバタフライ演算を行うステップと、
    前記第2のバタフライ演算の出力側で、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算するバタフライ演算を行う複数のバタフライ演算を行うステップとを有し、
    前記基地局から前記時間軸に対して順方向に並んだサンプリングデータの供給を受けて前記複数のバタフライ演算の少なくとも一つから前記特定のサブキャリアデータを取出すことを特徴とするOFDM通信のサブキャリア割当方法。
  11. 前記バタフライ演算ステップでは、前記特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算のみを実行することを特徴とする請求項10記載のOFDM通信のサブキャリア割当方法。
  12. 特定のサブキャリアデータを割当てたOFDM通信信号を基地局から端末局に対して送信し、前記OFDM通信信号を受信して前記基地局から割当てられた前記特定のサブキャリアデータを取出すOFDM通信のサブキャリア割当方法であって、
    前記基地局では、
    前記端末局に、時間軸に対してビット逆順の方向に並んだサンプリングデータを前記特定のサブキャリアデータとして割当てるステップを有し、
    前記端末局では、
    前記基地局から送信された第1及び第2のデータ列をサンプリングデータとして入力するステップと、
    前記第1のデータ列に複素演算因子を乗じたデータ列と前記第2のデータ列とを加減算する第1のバタフライ演算を行うステップと、
    前記第1のバタフライ演算の出力側で、複素演算因子を乗じた一方のデータ列と他方のデータ列とを加減算する第2のバタフライ演算を行うステップとを有し、
    前記バタフライ演算ステップでは、前記第1のバタフライ演算及び前記第2のバタフライ演算のうち、前記特定のサブキャリアデータの取出しに与るバタフライ演算のみを実行して前記特定のサブキャリアデータを取出すことを特徴とするOFDM通信のサブキャリア割当方法。
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