JP2007221027A - 電子部品の実装方法 - Google Patents

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俊介 村上
Masashi Momose
正志 百瀬
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Abstract

【課題】電子部品の実装位置及び姿勢の精度を高めることができるとともに、高密度実装
にも対応でき、しかも充分な実装強度を確保できる新規の電子部品の実装方法を提供する

【解決手段】本発明の電子部品の実装方法は、接続端子2上に導電材3を介して電子部品
4を実装する方法であって、前記電子部品の部品端子4aが前記導電材を介して前記接続
端子上に配置される部品配置工程と、前記電子部品が前記接続端子側に押圧されることに
より軟化された状態の前記導電材が一時的に薄肉化される導電材薄肉化工程と、前記電子
部品と前記接続端子の間の押圧力が低減若しくは解除されることにより一時的に薄肉化さ
れた前記導電材が厚肉化される導電材厚肉化工程(a)と、厚肉化された前記導電材を硬
化させる導電材硬化工程(b)と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は電子部品の実装方法に係り、特に、光学センサ等の高い実装精度が要求される
電子部品の実装に好適な実装技術に関する。
一般に、電子部品の実装方法としては、基板上に形成された接続端子にスクリーン印刷
等によってクリーム半田を塗布し、この上に部品端子が当接するように電子部品を配置し
、その後、加圧せずに、或いは、加圧しながら、クリーム半田を加熱することによって溶
融させることにより、接続端子と部品端子とを導電接続させる方法(リフロー実装法)が
知られている。
また、基板上の接続端子にバンプ付電子部品を実装する方法として、保持ツールで電子
部品を保持しながら基板上へ降下させ、リアルタイムでバンプ電極のつぶれ量を検出しな
がら押圧を続け、既定のつぶれ量に到達した時点で、押圧荷重を解除するか、或いは、バ
ンプ電極がそれ以上つぶれないように押圧荷重を低下させる実装方法が知られている(例
えば、以下の特許文献1参照)。
さらに、基板上の接続端子に予め熱硬化性樹脂を塗布し、バンプ付電子部品を吸着ツー
ルで保持した状態で基板の接続端子上に低加重で押圧してバンプ電極を接続端子上に設置
し、その後、吸着ツールの温度を急上昇させてバンプ電極を溶融させて接合し、同時に樹
脂を硬化させることによって、低ダメージでの実装を可能にした実装方法が知られている
(例えば、以下の非特許文献1参照)。
特開2003−23040号公報 酒見省二 「最新フリップチップ実装技術」 エレクトロニクス実装技術 P.28〜P.33 2005年12月号(VOL.21 No.12 通巻247号) 株式会社技術調査会 2005年11月20日発行
しかしながら、従来一般のリフロー実装法では、実装時における電子部品への加圧がな
い場合には、加熱による半田の溶融時に電子部品の位置や姿勢が変化するので、部品固定
自体は確実に行われて強度を確保できても、部品の実装位置や実装姿勢の精度を確保する
ことが難しいという問題点がある。また、加圧しながら行うリフロー実装法では、加圧に
よって端子間の半田の多くが排除されてしまうため、充分な実装強度を得ることができな
いとともに、半田のはみ出しによって高密度実装に対応しにくく、また、隣接する端子や
部品との間で短絡不良が発生する虞があるという問題点がある。
また、前述のバンプ付電子部品の実装技術では、電子部品の高さを精密に測定すること
によってバンプ電極のつぶれ量を既定値にした状態で実装できるため、オープン不良を防
止しつつ基板へのダメージを低減することが可能になるが、実装装置の高精度化が必須要
件であるために実装コストが増大するとともに、コストが増大する割には電子部品の実装
姿勢のばらつきを低減することが難しいという問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、電子部品の実装位置
及び姿勢の精度を高めることができるとともに、高密度実装にも対応でき、しかも充分な
実装強度を確保できる新規の電子部品の実装方法を提供することにある。また、別の課題
は、実装装置の構造や制御の複雑化を要することなく、低コストで実装を行うことのでき
る電子部品の実装方法を提供することにある。
さらに、半田等の導電部材の使用量を削減して、実装時の加熱エネルギーを削減する実装
方法を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の電子部品の実装方法は、接続端子上に導電材を介して電子
部品を実装する方法であって、前記電子部品の部品端子が前記導電材を介して前記接続端
子上に配置される部品配置工程と、前記電子部品が前記接続端子側に押圧されることによ
り軟化された状態の前記導電材が一時的に薄肉化される導電材薄肉化工程と、前記電子部
品と前記接続端子の間の押圧力が低減若しくは解除されることにより一時的に薄肉化され
た前記導電材が厚肉化される導電材厚肉化工程と、厚肉化された前記導電材を硬化させる
導電材硬化工程と、を具備することを特徴とする。
この発明によれば、電子部品の部品端子と接続端子との間に介在する導電材は、軟化さ
れた状態で一時的に薄肉化された後、押圧力の低減若しくは解除によって厚肉化される。
したがって、押圧力を受けた状態で導電材が一旦薄肉化されるために電子部品の位置及び
姿勢の精度を確保することができるとともに、押圧力が低減若しくは解除されることで導
電材が厚肉化されることによって、端子間に充分な導電材を配置することができるととも
に導電材のはみ出しを低減できるため、電子部品の実装強度が向上するとともに高密度実
装が可能になる。また、導電材のはみ出しがなくなるから、その使用量が削減できるので
、実装時の加熱エネルギーや加熱時間を削減できる。さらに、導電材のはみ出しがなくな
るから、電子回路自体のインピーダンス値を小さくでき、その消費電力を抑えることがで
きる。
なお、本発明において導電材が軟化されるとは、軟化される前、若しくは硬化された後
に比べて形状変化に要する力が少なくて足りる状態を広く含むものとし、例えば、導電材
が溶融されて液状化されたり、ペースト状体とされたりする場合をも含むものとする。
本発明において、前記導電材薄肉化工程では、既定の押圧力が予め加えられた状態で前
記導電材が軟化されることにより薄肉化されることが好ましい。これによれば、既定の押
圧力が予め加えられた状態で導電材が軟化されることにより、導電材が軟化した際の電子
部品の位置及び姿勢の変化を回避することができるため、電子部品の実装位置及び姿勢の
精度をさらに高めることができ、実装状態のばらつきを低減できる。
本発明において、前記導電材厚肉化工程では、前記押圧力のうち外部から与えられる部
分が除去されることが好ましい。これによれば、外部から与えられる押圧力の成分が除去
されることにより導電材が厚肉化されるため、加圧ツール等による規制状態を解除すれば
よいため、容易に実施できるとともに、部品の自重等を除いて押圧力が大きく低減される
ことから、充分な厚肉化を図ることができるため、電子部品の実装強度をさらに向上させ
ることができるとともに導電材のはみ出しをさらに低減することができる。
本発明において、前記導電材厚肉化工程では、液状化された前記導電材が自らの表面張
力によって厚肉化されることが好ましい。導電材厚肉化工程の厚肉化の推進力としては、
軟化した固形状態の導電材の弾性力や凝集力であってもよいが、導電材を溶融させて液状
化し、この液状化された導電材の表面張力を用いて厚肉化することにより、温度管理も容
易になるとともに、より安定した厚肉化状態を得ることができる。
本発明において、前記電子部品には複数の前記部品端子が設けられるとともに、前記複
数の部品端子にそれぞれ対応して前記接続端子が設けられ、対応する前記部品端子と前記
接続端子の間にそれぞれ所定量の前記導電材が配置されることが好ましい。これによれば
、複数組の部品端子と接続端子の間にそれぞれ所定量の前記導電材が配置されることによ
り、各端子間の導電材の最終的な高さの再現性が確保されるため、電子部品の実装精度を
さらに確保しやすくなり、また、実装姿勢の再現性をさらに高めることができる。
本発明において、前記導電材薄肉化工程では、加熱ツールが直接若しくは間接的に当接
した後に前記加熱ツールが発熱することにより前記導電材が加熱されて軟化され、前記導
電材硬化工程では、前記加熱ツールが当接したまま発熱を停止することによって前記導電
材が冷却されて硬化されることが好ましい。これによれば、加熱ツールが当接した後に発
熱が開始され、加熱ツールが離反する前に発熱が停止されることにより、加熱ツールの当
接時及び離反時の電子部品の動揺による実装状態への影響を低減することができるため、
電子部品の実装精度をさらに高めることができ、実装状態のばらつきをさらに低減するこ
とができる。
本発明において、前記部品配置工程は、前記接続端子上に前記導電材を配置する段階と
、前記導電材の配置された前記接続端子上に前記部品端子が配置されるように前記電子部
品を配置する段階とを含むことが好ましい。これによれば、接続端子上に導電材を配置し
た後に電子部品を配置することにより、接続端子上に配置される導電材の量を容易かつ正
確に設定することができる。
本発明において、前記導電材薄肉化工程では前記電子部品を押圧する加圧ツールが用い
られ、前記電子部品と前記加圧ツールの少なくともいずれか一方の当接面が凸曲面状に構
成されていることが好ましい。これによれば、電子部品と加圧ツールの少なくともいずれ
か一方の当接面が凸曲面状に構成されていることにより、加圧ツールによる電子部品の加
圧方向のばらつきが抑制されるため、電子部品の実装位置や姿勢の精度及び再現性をより
高めることができる。
本発明において、前記電子部品は光学センサであることが好ましい。電子部品が光学セ
ンサである場合には、光学センサの検出軸の精度を確保するために電子部品の実装精度や
実装姿勢の要求水準が高いものとなるから、本発明を適用することがきわめて効果的であ
る。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1(a)〜(
d)、図2(a)及び(b)、並びに、図3(a)及び(b)は、本発明に係る実施形態
の電子部品の実装方法を示す工程断面図である。また、図4は、本実施形態の実装過程に
おける導電材の温度変化を示すグラフである。
本実施形態では、図1(a)に示すように、ポリイミド樹脂等で構成された基板(フレ
キシブル配線基板)1上に複数の接続端子2,2が形成される。そして、この接続端子2
,2に対して後述する電子部品が実装される。基板1の厚みは特に限定されないが、例え
ば基板1がフレキシブル配線基板である場合には50μm〜150μm程度であることが
好ましく、典型的には約75μmである。接続端子2は銅などの導電体からなるパターン
の表面に金メッキ等が施されたものである。なお、図示しないが、基板1を帯状に構成し
て所定の送り経路に架設し、実装後に所要部分を分離することによって電子部品が実装さ
れた回路基板を形成するようにしてもよい。
本実施形態では、最初に、図1(b)に示すように、接続端子2上にスクリーン印刷等
によって所定量のペースト状の導電材3を配置する。導電材3は例えば粒径20〜40μ
m、好ましくは25〜36μmの粒径分布範囲を主体(平均粒径)とする半田粒子(鉛フ
リー半田でもよい。)を有機溶剤や樹脂材料中に分散させてなるクリーム半田(千住金属
社製、製品番号M705)である。ただし、導電材3に含まれる半田粒子の粒径は上記の
範囲以下であってもよい。接続端子2上には基本的に一定量の導電材3が配置されるよう
に設定される。なお、導電材3としては半固形状態のクリーム半田以外に、通常の固形の
半田や鉛フリー半田、導電性樹脂など、導電性を有するとともに軟化させたり硬化させた
りすることの可能なものであれば、いかなるものであってもよい。
次に、図1(c)に示すように、図示しない保持ツール(例えば真空吸着式移送ヘッド
)を用いて電子部品4を基板1上に配置する。このとき、電子部品4は部品端子4aを有
し、この部品端子4aが上記接続端子2上に導電材3を介して配置されるように位置決め
された状態とされる。図示例の場合、電子部品4は複数の接続端子2に対応する複数の部
品端子4aを備えたものである。図示例の電子部品4は、発光部4xと受光部4yとを有
し、この間に、発光部4xと受光部4yとの間を遮光する遮光部(セパレータ)4zが設
けられた光センサ(フォトリフレクタ)である。そして、例えば、発光部4xには赤外L
ED(発光ダイオード)等の発光素子が内蔵され、受光部4yにはSiフォトトランジス
タ等の受光素子が内蔵されている。遮光部4zは発光部4xから受光部4zへ部品内部を
通して光が到達しないように遮光するためのものである。この遮光部4zの上面は図示の
ように凸曲面状(具体的には円筒面状)に形成されている。なお、図1の断面形状には示
されていないが、この電子部品4の底面には合計4つの部品端子4aが配列されており、
これらの各部品端子4aは基板1上に設けられた4つの接続端子2にそれぞれ対応した位
置に設けられている。なお、以上説明した部分が上記の部品配置工程に相当する。
また、本実施形態では、加熱ツール5が用いられる。この加熱ツール5は、WやTiな
どからなる高抵抗率の発熱チップ5aに大電流を流して発熱させるように構成されている
。より具体的には、加熱ツール5は、図示しないパルス加熱電源よりパルス電圧を印加す
ることによって発熱チップ5aが発熱し、この発熱チップ5a内に埋め込まれた熱伝対等
の温度センサで検出した温度をフィードバックして高精度に温度を制御できるように構成
されたものである。この加熱ツール5は基板1の下方において昇降可能に待機した状態と
される。
そして、図1(d)に示すように、この加熱ツール5の発熱チップ5aを基板1の裏面
に当接させる。このとき、発熱チップ5aは発熱していない状態であり、基板1は加熱さ
れない。したがって、図4に示すように、この時点t1では導電材3の温度は上昇してい
ない。
さらに、本実施形態では、加圧ヘッド6aを備えた加圧ツール6が用いられる。この加
圧ツール6は加圧ヘッド6aを基板1の上方において昇降可能に待機した状態とされてお
り、加圧ヘッド6aを所望の速度で降下させることができるとともに、電子部品4に対す
る加圧ヘッド6aの押圧力を調整可能に構成されている。なお、この加圧ツール6を上記
部品配置工程で用いた保持ツールと兼用してもよい。
加圧ツールの加圧ヘッド6aは所定速度で基板1に向けて降下され、基板1上の電子部
品4に或る程度近づいた所定の高さ位置で降下速度が低下する。そして、加圧ヘッド6a
がその低い降下速度で降下していくとやがて電子部品4に当接し、加圧ツール6に装備さ
れた図示しないロードセル等の圧力センサがこれを検知することで、加圧ヘッド6aの降
下が停止されるとともに、押圧力が制御されることにより、加圧ヘッド6aによる電子部
品4に対する既定の押圧力が設定され、これにより接続端子2と部品端子4a間に与えら
れる押圧力Fが決定される。
ここで、図示例において、加圧ヘッド6aの加圧面6bは平坦に形成されており、この
加圧面6bが電子部品4の遮光部4zの凸曲面状の被加圧面(上面)に当接する。したが
って、加圧面6bの押圧方向が多少傾いていても、電子部品4はほぼ垂直下方に押圧され
る。なお、図示例とは逆に、加圧面6bが凸曲面状に構成され、電子部品4の被加圧面が
平坦に構成されていてもよい。なお、図示例の被加圧面の凸曲面形状は円筒面状であるが
、加圧面と被加圧面のいずれか一方が球面状に構成されていることにより、加圧方向が全
方位中のいずれの方位に多少傾いていても上記効果が得られる。
なお、本実施形態の場合、電子部品4の発光部4x及び受光部4yの上面は発光面及び
受光面となっているが、当該発光面及び受光面に加圧ヘッド6aが当接しないように構成
されていることにより、面に損傷が生じたり、塵埃が付着したりすることが防止される。
また、一般的に発光面及び受光面は透明樹脂等で形成されていることから、樹脂成形時の
ひけ等によってやや凹状の面形状を有するものとなるため、当該発光面又は受光面を押圧
すると電子部品4の加圧方向が傾くという問題があるが、本実施形態では発光面及び受光
面以外の部位(すなわち遮光部4z、特に凸状部分)に加圧ヘッド4aが当接することに
より、上記の問題が回避される。
上記のようにして、基板1、接続端子2、及び、電子部品4は加熱ツール5と加圧ツー
ル6によって上下方向に挟持され、これによって導電材3に既定の押圧力Fが与えられた
状態とされる。その後、図2(a)に示すように、図4に示す時点t2において、加熱ツ
ール5を起動して発熱チップ5aの発熱を開始し、導電材3を加熱し始める。すると、導
電材3の温度は徐々に上昇していき、やがて時点t3において温度T1に到達すると、し
ばらくその温度T1が保持されるように加熱ツール5が制御される。この温度T1は導電
材3中の半田以外の成分(溶剤など)を除去するために時点t4まで保持される。典型的
な条件では、例えば、温度T1は約200℃であり、時点t2からt3までは約0.5秒
、時点t3からt4までは約2秒程度である。
その後、時点t4で再び昇温が開始され、時点t5で温度T2に到達し、その後、この
温度T2が維持される。典型的な条件では、例えば、温度T2は約280度であり、時点
t4からt5までは約0.5秒である。
温度T2では導電材3は時点t6において完全に溶融するので、図2(b)に示すよう
に、押圧力Fの存在により導電材3は薄肉化され、電子部品4の部品端子4aは僅かな導
電材3の被膜を介して接続端子2に対向配置された状態とされる。この工程が上記の導電
材薄肉化工程に相当する。この工程では、押圧力Fを受けた状態で溶融することにより導
電材3は薄肉化される。導電材3は一時的に薄肉化されて部品端子4aと接続端子2の周
囲にはみ出した状態とされる。このとき、導電材3が端子間から周囲に流れ出さないよう
に、上記の部品配置工程において端子間に供給される導電材3の量が設定されている。
この導電材薄肉化工程では、部品端子4aが接続端子2に導電材3を介して押し付けら
れることにより、導電材3の溶融時における電子部品4の遊動が防止され、電子部品4の
位置及び姿勢が保たれるとともに、部品端子4a、導電材3及び接続端子2の導電接続状
態が確実に得られた状態とされる。この状態は時点t7になるまで継続される。典型的な
条件では、例えば、時点t5からt6までは約1秒、時点t6からt7までは約1〜1.
5秒程度である。また、このときの導電材3の厚みは5〜30μm程度とされる。
その後、時点t7において図3(a)に示すように加圧ツール6の加圧ヘッド6aを上
昇させ、押圧力Fのうち、電子部品4の自重によって生ずる部分を除いて、外部から与え
られる部分を除去する。これによって、電子部品4は完全に解放されるので、液状の導電
材3は自身の表面張力によって厚肉化される。このときの導電材3の厚みは例えば35〜
55μm程度となる。そして、図3(b)に示すように、時点t8において加熱ツール5
の発熱チップ5aの発熱が停止され、加熱が終了する。典型的な条件では、時点t7から
t8までは約0.1〜0.5秒程度である。
加熱が終了すると、導電材3の温度は急速に低下し、やがて時点t9において導電材3
が固化した後に、時点t10において加熱ツール5が降下して基板1から離反する。この
ようにすることで、加熱ツール5の離反時の動揺が電子部品4の実装位置及び姿勢に影響
を与えることを防止できる。
図5は、本実施形態の実装方法で実装された電子部品4の実装構造及び使用態様を示す
概略断面図である。電子部品4を実装してなる基板1は電子機器の内部に搭載され、例え
ば、可動体7の表面に形成された光反射部材8を検知することで、可動体7の動作位置を
検出することが可能になる。例えば、上記電子機器を腕時計とし、上記可動体7を日車と
して、日車の裏面上に複数の帯状の光反射部材8を放射状に設けるとともに、さらにその
裏面側に電子部品4を実装した基板1を配置する。このようにすると、電子部品4の発光
部4xから出射した光(赤外光)が光反射部材8に照射されると、その反射光が受光部4
yにて検出されることで、日車の回転位置(姿勢)を知ることが可能になる。
上記のような例では、電子部品4は基板1上に正確な位置及び姿勢で実装されていなけ
ればならない。電子部品4の実装位置の精度が悪かったり、実装姿勢が傾いていたりする
と、電子機器の内部に基板1を設置したときに、光反射部材8に対する発光部4xからの
光の入射角が変化し、その反射光が受光部4yに正規の状態で戻らなくなるからである。
また、当然のことながら、電子部品4の実装強度が低いと、製品完成後に衝撃等に起因し
て電子部品4のオープン不良が発生する虞がある。さらに、導電材3が接続端子2の外縁
より外側にはみ出していると、電子部品の高密度実装ができなくなり、また、高密度実装
を行うと、隣接する端子や他の電子部品との間に短絡不良が発生する虞が生ずる。
本願発明者は、上記の実施形態の方法で実装した場合(実施例)、加圧ツール6による
押圧なしで実装した場合(比較例1)、及び、加圧ツール6による押圧を導電材3の固化
後まで継続した場合(比較例2)について、それぞれ、電子部品の実装位置の精度A(平
面方向の位置ずれのばらつき範囲、すなわちガウス分布でフィッティングしたときの3σ
の値;単位μm)、実装姿勢の傾き度合の最大値B(=Ha−Hb;単位μm)、導電材
3の厚みの最大値C(単位μm)、接続端子2の外縁からの導電材3のはみ出し量の最大
値D(単位μm)、及び、実装強度の最小値E(剥離強度:単位g)を測定した。その結
果を表1に示す。なお、実施例については、実装位置の精度AのX方向とY方向の平均値
だけでなく、X方向の値、Y方向の値についてもそれぞれ示す。
Figure 2007221027
上記の表1に示すように、比較例1では、電子部品4の実装位置の精度Aが悪く、実装
姿勢の傾き度合Bも大きい。これは、電子部品4を加圧ツール6で押さえずに実装を行っ
たことにより、電子部品4が導電材3の溶融時に導電材3上を遊動し、これによって位置
や姿勢が変化するためと思われる。ただし、この場合には、導電材3のはみ出しDはなく
、実装強度Eにも問題はない。
一方、比較例2では、実装位置の精度A及び実装姿勢の傾き度合Bが良好である反面、
導電材3のはみ出しDの量がきわめて大きいため、高密度化実装には対応できず、短絡不
良の虞がある。また、実装強度Eがきわめて低いことがわかる。これは、加圧ツール6で
押さえたまま(すなわち押圧力Fを維持したまま)導電材3を固化させたため、部品端子
4aと接続端子2との間に介在する導電材3の量が少なく、その分、導電材3が周囲には
み出すとともに、充分な接着強度が得られなかったためと思われる。
上記の比較例1及び2に対して、実施例では、実装位置の精度A及び実装姿勢の傾き度
合Bが良好であるだけでなく、導電材3のはみ出しDもなく、しかも、充分な実装強度E
が確保されている。また、最終的な導電材3の厚みは、比較例1では90μmと大きく、
比較例2では35μmと小さいのに対して、実施例では42μmと中間値をとる。これは
、押圧力Fによって導電材3が一旦薄肉化された後に、押圧力Fの大部分を除去すること
で厚肉化された結果と思われる。
上記の実施形態では、導電材3を溶融させて液状化するとともに押圧力Fで押圧するこ
とで薄肉化し、その後、押圧力Fのうち外部から与えられる部分を除去することで導電材
3の表面張力に基づいて厚肉化を図るようにしているが、本発明はこのような態様に限定
されるものではない。例えば、導電材3を液状化させることなく固形状態若しくは半固形
状態(ゲル状態)で軟化させ、この状態で一旦薄肉化した後、押圧力Fを除去することに
より導電材3の弾性復元力や凝集力等に基づいて厚肉化されるように構成してもよい。
また、上記の実施形態では、導電材3を一時的に薄肉化した後に加圧ヘッド6aを離反
させて押圧力Fを電子部品4の自重程度に低減させているが、加圧ヘッド6aを僅かに上
昇させたり、或いは、電子部品4を僅かに持上げたりしてもよい。このようにすると導電
材3の厚肉化量は上記実施形態に対して変化する。この場合でも、厚肉化量自体は変化す
るものの、一時的に薄肉化された時点よりも導電材3が厚肉化されている点では上記実施
形態と同様である。
尚、本発明の電子部品の実装方法は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、
上記実施形態では、加熱ツール5の発熱チップ5aを基板1の裏面に当接させて導電材3
を間接的に加熱しているが、本発明はこのような加熱方法に限定されるものではなく、他
の加熱方法を採用してもよい。例えば、加圧ツール6を加熱加圧ツールとして、電子部品
4を加圧すると同時に加熱するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、加圧ツール6の加圧ヘッド6aで電子部品4を押圧して加圧
するようにしているが、本発明はこのような加圧方法に限定されるものではなく、他の加
圧方法を採用してもよい。例えば、電子部品4を押さえる押さえ部材を設けるとともに、
基板1の裏面側から加圧ツール(加熱ツールと兼用してもよい。)で基板1を押圧するよ
うにしてもよい。
本発明に係る電子部品の実装方法の実施形態の工程断面図(a)〜(d)。 同実施形態の工程断面図(a)及び(b)。 同実施形態の工程断面図(a)及び(b)。 同実施形態の温度プロファイルを示すグラフ。 同実施形態で実装された電子部品の実装構造及び使用態様を示す部分断面図。
符号の説明
1…基板、2…接続端子、3…導電材、4…電子部品、4a…部品端子、4x…発光部、
4y…受光部、4z…遮光部、5…加熱ツール、5a…発熱チップ、6…加圧ツール、6
a…加圧ヘッド、7…可動体、8…光反射部材

Claims (9)

  1. 接続端子上に導電材を介して電子部品を実装する方法であって、
    前記電子部品の部品端子が前記導電材を介して前記接続端子上に配置される部品配置工
    程と、
    前記電子部品が前記接続端子側に押圧されることにより軟化された状態の前記導電材が
    一時的に薄肉化される導電材薄肉化工程と、
    前記電子部品と前記接続端子の間の押圧力が低減若しくは解除されることにより一時的
    に薄肉化された前記導電材が厚肉化される導電材厚肉化工程と、
    厚肉化された前記導電材を硬化させる導電材硬化工程と、
    を具備することを特徴とする電子部品の実装方法。
  2. 前記導電材薄肉化工程では、既定の押圧力が予め加えられた状態で前記導電材が軟化さ
    れることにより薄肉化されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  3. 前記導電材厚肉化工程では、前記押圧力のうち外部から与えられる部分が除去されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品の実装方法。
  4. 前記導電材厚肉化工程では、液状化された前記導電材が自らの表面張力によって厚肉化
    されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子部品の実装方法。
  5. 前記電子部品には複数の前記部品端子が設けられるとともに、前記複数の部品端子にそ
    れぞれ対応して前記接続端子が設けられ、対応する前記部品端子と前記接続端子の間にそ
    れぞれ所定量の前記導電材が配置されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項
    に記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記導電材薄肉化工程では、加熱ツールが直接若しくは間接的に当接した後に前記加熱
    ツールが発熱することにより前記導電材が加熱されて軟化され、
    前記導電材硬化工程では、前記加熱ツールが当接したまま発熱を停止することによって
    前記導電材が冷却されて硬化されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記
    載の電子部品の実装方法。
  7. 前記部品配置工程は、前記接続端子上に前記導電材を配置する段階と、前記導電材の配
    置された前記接続端子上に前記部品端子が配置されるように前記電子部品を配置する段階
    とを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の電子部品の実装方法。
  8. 前記導電材薄肉化工程では前記電子部品を押圧する加圧ツールが用いられ、前記電子部
    品と前記加圧ツールの少なくともいずれか一方の当接面が凸曲面状に構成されていること
    を特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電子部品の実装方法。
  9. 前記電子部品は光学センサであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記
    載の電子部品の実装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011035155A (ja) * 2009-07-31 2011-02-17 Fujitsu Ltd 半導体装置の製造方法

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