JP2007220931A - 薄膜化合物太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】再結合速度の増加による短絡電流の減少を防止する。
【解決手段】太陽電池層23とコンタクト層24とからなる多層半導体層22の受光面側に、カバーフィルムとしてポリイミドフィルム32を形成している。こうして、n型電極25の受光面側に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が2.0%以下である低熱収縮フィルムを形成することによって、フレキシブル性を持たせるために0.5μm以上且つ30μm以下の厚さで形成されている多層半導体層22に対して、ポリイミドフィルム32からのストレスによる歪の影響が受け難くなる。そのために、上記歪による半導体内部の再結合速度増加によって、短絡電流の減少等の問題が発生するのを防止することができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、薄膜化合物太陽電池およびその製造方法に関する。
薄膜化合物太陽電池に関する従来の技術として、例えば特開2005‐136194号公報(特許文献1)に開示された軽量太陽電池モジュールがある。この特許文献1に開示された太陽電池モジュールを図13に示す。図13において、太陽電池セル1が透明接着剤層2によって封止され、さらに太陽電池セル1の受光面側に透明保護フィルム3を配置する一方、非受光面側には断熱材板4を配置している。ここで、透明保護フィルム3の組成としては、ポリ塩化ビニリデン,フッ素樹脂,アクリル樹脂およびそれらの共重合体から選択されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示された軽量太陽電池モジュールにおいては、以下のような問題がある。すなわち、化合物半導体太陽電池において、フレキシブル性を確保するためには、カバーガラスをカバーフィルムに変更し、上記太陽電池セル1を含む化合物半導体の膜厚を30μm以下にする必要がある。しかしながら、上記化合物半導体層の膜厚が30μm以下の極薄膜の化合物半導体単結晶太陽電池セルにおいては、特許文献1におけるポリ塩化ビニリデンやフッ素樹脂やアクリル樹脂あるいはそれらの共重合体から成る透明保護フィルム3をカバーフィルムとして使用した場合には、太陽電池の光電変換特性が劣化してしまう。特に、高温に曝されると特性(例えば、短絡電流値)の劣化が顕著である。
その理由は、ポリ塩化ビニリデンをはじめとする熱収縮率が高いフィルム(ポリ塩化ビニリデンの熱収縮率(150℃‐30Min)は25%)は、120℃以上の高温に曝されると収縮することによってストレス(歪)を発生させ、このストレス(歪)が上記化合物半導体層の膜厚が30μm以下である極薄膜の化合物半導体単結晶太陽電池セルに内包されることになり、このストレス(歪)が半導体内部の再結合速度を高め、その結果として短絡電流が減少すると考えられる。
また、上記特許文献1に開示された軽量太陽電池モジュールには、以下のような製造上の問題もある。受光面側にn型およびp型の2種類の電極が形成され、この電極に接続されるインターコネクタが形成されたフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルの例を考える。
図14に、上記受光面側にn型およびp型の2種類の電極が形成され、この電極に接続されたインターコネクタが形成されたフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルの断面を示す。このフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルは、太陽電池層11とこの太陽電池層11の受光面側にp型電極を形成するためのコンタクト層12との2つの半導体層を含んでいる。そして、n型電極13は太陽電池層11上の受光面側に形成される一方、p型電極14はコンタクト層12上の受光面側に形成されている。さらに、n型電極13に接続されたn型インターコネクタ15と、p型電極14に接続されたp型インターコネクタ16とが、形成されている。さらに、受光面側には、ポリ塩化ビニリデンフィルム17が、シリコン樹脂18によって接着されている。
上記構成において、特に、上記コンタクト層12におけるp型電極14と太陽電池層11とによって挟まれた領域19に、割れ等の問題が発生し易い。これは、元より領域19はp型電極14と太陽電池層11とからのストレスを受けているのに加えて、ポリ塩化ビニリデンフィルム17の熱収縮によって発生するストレスがシリコン樹脂18を通して伝播し、その結果、割れること等によってストレスが開放されるのが原因であると考えられる。尚、20は裏面電極である。
特開2005‐136194号公報
そこで、この発明の課題は、再結合速度の増加による短絡電流の減少を防止できる薄膜化合物太陽電池およびその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の薄膜化合物太陽電池は、
p型領域とn型領域とのpn接合を有する太陽電池層を含む半導体層と、
受光面側に形成されると共に、上記太陽電池層のn型領域に接続されたn型電極および上記太陽電池層のp型領域に接続されたp型電極と、
上記n型電極に接続されたn型インターコネクタおよび上記p型電極に接続されたp型インターコネクタと、
上記太陽電池層,n型電極,p型電極,n型インターコネクタおよびp型インターコネクタ上を含む受光面側に形成されると共に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、受光面側に、カバーフィルムとして、150℃‐30Minの条件下における熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂が形成されている。したがって、120℃程度の高温に曝された場合であっても上記透明樹脂の収縮は少なく、上記太陽電池層は上記透明樹脂のストレスによって歪を受けることがない。そのため、上記歪による上記太陽電池層内部の再結合速度増加によって、短絡電流の減少等の問題が発生するのを防止することができる。すなわち、光電変換特性に優れた薄膜化合物半導体太陽電池を得ることができるのである。
さらに、薄膜化合物半導体太陽電池においては、受光面側にn型電極とp型電極とが形成され、上記電極に接続するインターコネクタが形成されている場合には、製造途中で上記カバーフィルムの熱収縮が伝播して、ストレスに弱い箇所が割れるという問題が発生する。しかしながら、この発明においては、上記カバーフィルムとして低熱収縮率の透明樹脂が用いられている。したがって、製造途中に上記透明樹脂で発生して伝播する熱収縮が小さく、ストレスに弱い箇所が割れるという問題から回避される。すなわち、高い歩留で製造することが可能になる。
また、1実施の形態の薄膜化合物太陽電池では、
上記半導体層の厚さは、0.5μm以上且つ30μm以下である。
この実施の形態によれば、上記太陽電池層を含む半導体層の厚さが30μm以下であるので、フレキシブル性を損なうことがない。さらに、上記半導体層の厚さが0.5μm以上であるので、太陽電池として機能することができる。
また、1実施の形態の薄膜化合物太陽電池では、
上記低熱収縮率の透明樹脂は、ポリイミド樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂の何れかである。
この実施の形態によれば、上記低熱収縮率の透明樹脂として、ポリイミド樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂の何れかを用いているので、低熱収縮性を有するのみならず、耐熱性,耐候性,水蒸気等のガスバリア性に優れており、薄膜化合物太陽電池のカバーフィルム材料として適している。
さらに、上記ポリイミド樹脂を用いる場合には、シリコン樹脂を介さず形成することが可能であり、薄膜化合物半導体太陽電池をより薄く形成することができ、高いフレキシブル性を実現することが可能になる。また、上記ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、上記ポリイミド樹脂に比して廉価であるため、コスト低減に寄与することができる。
また、1実施の形態の薄膜化合物太陽電池では、
上記低熱収縮率の透明樹脂は、シリコン樹脂とポリイミド樹脂との積層複合体、シリコン樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との積層複合体、あるいは、シリコン樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂との積層複合体の何れかである。
この実施の形態によれば、上記低熱収縮率の透明樹脂として、ポリイミド樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂の何れかとシリコン樹脂との積層複合体を用いているので、100℃以下の低温度工程のみで上記透明樹脂を形成することができる。
さらに、上記ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂を用いる場合には、高いヤング率を有しているため、シリコン樹脂を介した貼り合せの作業性が良く、歩留まりを高めることができる。
また、この発明の薄膜化合物太陽電池の製造方法は、
半導体基板上に、p型領域とn型領域とのpn接合を有する太陽電池層を含む半導体層を形成する工程と、
受光面側に、上記太陽電池層のn型領域に接続されたn型電極と上記太陽電池層のp型領域に接続されたp型電極とを形成する工程と、
上記n型電極に接続されたn型インターコネクタと上記p型電極に接続されたp型インターコネクタとを形成する工程と、
上記半導体層,n型電極,p型電極,n型インターコネクタおよびp型インターコネクタ上を含む受光面側に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂を形成する工程と、
上記半導体基板および上記半導体層の一部をエッチング除去して薄膜化する工程と、
上記受光面側とは反対側の面に裏面電極を形成する工程と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、受光面側に、カバーフィルムとして、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂が形成される。したがって、120℃程度の高温に曝された場合であっても上記透明樹脂の収縮は少なく、上記太陽電池層は上記透明樹脂のストレスによって歪を受けることがない。そのため、上記歪による上記太陽電池層内部の再結合速度増加によって、短絡電流の減少等の問題が発生するのを防止することができる。すなわち、光電変換特性に優れた薄膜化合物半導体太陽電池を得ることができるのである。
さらに、上記カバーフィルムとして低熱収縮率の透明樹脂が用いられている。したがって、製造途中に上記透明樹脂で発生して伝播する熱収縮が小さく、ストレスに弱い箇所が割れるという問題から回避される。すなわち、高い歩留で製造することが可能になる。
以上より明らかなように、この発明は、受光面側に、カバーフィルムとして、150℃‐30Minの条件下において熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂を形成するので、120℃程度の高温に曝された場合であっても上記透明樹脂の収縮を少なくし、上記太陽電池層が上記透明樹脂のストレスによって受ける歪を無くすことができる。したがって、上記歪による上記太陽電池層内部の再結合速度増加によって、短絡電流が減少する等の問題を防止することができる。
すなわち、この発明によれば、光電変換特性に優れた薄膜化合物半導体太陽電池を得ることができる。
さらに、上記カバーフィルムとして低熱収縮率の透明樹脂を用いている。したがって、製造途中に上記透明樹脂で発生して伝播する熱収縮を小さくし、ストレスに弱い箇所が割れるという問題を回避することができる。すなわち、この発明によれば、高い歩留で製造することができる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。以下においては、太陽電池セルにおける太陽光を受光する受光面の側を受光面側とする一方、上記受光面とは反対側の非受光面の側を非受光面側とする。
この実施の形態における薄膜化合物太陽電池を構成しているフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルは、後に詳述する半導体層を有しており、この半導体層の膜厚は0.5μm以上且つ30μm以下である。そして、このフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルは、受光面側にn型およびp型の2種類の電極が形成され、上記電極に接続するインターコネクタが形成されており、受光面には低熱収縮率フィルムが形成されている。
また、上記フレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルの製造方法は、半導体基板にエピタキシャル層を形成する工程と、受光面側にn型およびp型の2種類の電極を形成する工程と、上記電極に夫々インターコネクタを形成する工程と、受光面側に低熱収縮率フィルムをシリコン樹脂で接着する工程と、非受光面側である上記半導体基板とエピタキシャル層の一部とをエッチング除去して薄膜化する工程と、非受光面側に電極を形成する工程とを含み、上記工程を順次行うことによって、上記フレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルが製造される。
以下、上記フレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル(以下、単に大陽電池セルという場合もある)の製造方法について、各工程毎に詳細に説明する。
(1)メサを形成する工程
上記半導体基板は、Si,Ge等の元素半導体基板またはGaAs等の化合物半導体基板からなる。上記半導体基板は、好ましくは単結晶半導体基板である。その場合には、その上に容易にエピタキシャル層を形成することができるからである。
上記半導体基板上には、コンタクト層とpn接合を有する太陽電池層とを含む多層の半導体層を形成する。上記半導体層は、必要であれば、pn接合を含む多層膜からなる化合物半導体層であっても構わない。上記半導体層はエピタキシャル成長させる。その場合、後に上記半導体基板の全てあるいはその上の上記半導体層の一部までを除去するために、歪の小さいエピタキシャル層が望ましい。また、上記半導体層は、MBE(分子線エピタキシー)法やMOCVD(有機金属化学気相成長)法やVPE(気相成長)法等で形成することができる。
上記半導体層はpn接合を有しており、太陽電池セルとして0.5μm以上の層厚が必要になる。また、太陽電池セルのフレキシブル性を確保する上で30μm以下が望ましい。それ以上の膜厚を有する場合には、半導体自身のフレキシブル性が損なわれており、不適である。
メサは、通常のフォトリソグラフィ法により、必要な部分にのみマスクを形成し、不要部の太陽電池層を例えばエッチング工程によってエッチング除去し、コンタクト層を露出させて形成される。その場合のエッチングは、ドライエッチング法あるいはウェットエッチング法の何れでも構わないが、特定の層で実質上エッチングの進行が停止する選択エッチング法を用いるのが好ましい。
(2)主面電極Aを形成する工程
太陽電池層上における受光面側に、例えば通常のフォトリソグラフィ法,蒸着法,リフトオフ法,シンター法等によって、主面電極Aを形成する。尚、その際に、通常の電極形成工程が適用される。上記主面電極Aは、例えば、銀(Ag)等の導電材料で構成される。また、主面電極Aの形状は、例えば櫛の形状を有する櫛形電極である。その他の形状としては、太陽電池セルとして機能できる全ての電極形状を採用することができる。
(3)主面電極Bを形成する工程
コンタクト層上における受光面側に、例えば通常のフォトリソグラフィ法,蒸着法,リフトオフ法,シンター法等によって主面電極Bを形成する。尚、その際に、通常の電極形成工程が適用される。上記主面電極Bは、例えば、銀(Ag)等の導電材料で構成されると共に、太陽電池セルとして機能できる全ての電極形状を採用することができる。また、上記主面電極Aを形成する工程と上記主面電極Bを形成する工程との順序が入れ替わっても一向に構わないし、上記主面電極Aと主面電極Bとを同時に形成しても構わない。また、上記主面電極Aは、n型電極とp型電極との何れでも差し支えない。さらに、上記主面電極Bは、主面電極Aの逆極であれば何れの極であっても構わない。
(4)太陽電池セルを切り出す工程
半導体基板全体から、必要な部分のみを1単位の太陽電池セルとして切り出す。その際に、通常のダイシング法あるいはスクライブ法によって1単位の太陽電池セルの外周部に切れ目を入れ、通常のエキスパンド法あるいはブレイク法によって太陽電池セルを切り出す。
(5)インターコネクタを接続する工程
1単位の太陽電池セルにおける受光面側に形成された上記主面電極A上および主面電極B上に、インターコネクタを通常のスポット溶接法によって接続する。上記インターコネクタは、例えば銀(Ag)等の導電材料からなり、その形状は太陽電池セルの外周部よりも外側に引き出すことが可能な形状であればどのような形状でも構わない。
(6)カバーフィルムを接着する工程
受光面側に上記主面電極Aおよび主面電極Bの2種類の電極が形成され、上記各電極に接続するインターコネクタが形成された太陽電池セルの受光面に、低熱収縮率フィルムをシリコン樹脂で接着する。その場合の接着方法としては、例えば、2液混合型シリコン樹脂を用いる方法がある。すなわち、主剤と硬化剤とを混ぜて脱泡したものを低熱収縮率フィルムと太陽電池セルの受光面とに薄く塗布し、低熱収縮率フィルムと太陽電池セルとを貼り合せ、さらに脱泡する。そして、100℃で1時間程度の熱処理を行い、シリコン樹脂を完全に硬化させて接着させる。
尚、上記低熱収縮率フィルムは、厚く重いものほど貼り合せ脱泡時の脱泡性が良いために、10μm以上の厚さの低熱収縮フィルムを用いることが望ましい。但し、太陽電池セルのフレキシブル性を確保する上で、上記低熱収縮フィルムの厚さは130μm以下が望ましい。
(7)基板をエッチングする工程
通常のエッチング工程によって、上記半導体基板の全部あるいは上記半導体層の一部まで含めてエッチング除去して、上記コンタクト層を露出させる。その際のエッチングは、ドライエッチング法あるいはウェットエッチング法の何れでも構わない。しかしながら、上記コンタクト層で実質上エッチングの進行が停止する選択エッチング法を用いるのが好ましい。また、エッチング液によって、上記低熱収縮フィルム,インターコネクタおよびシリコン樹脂等が侵される場合には、耐薬品性の高い樹脂等で予め保護することが望ましい。
上記保護の方法としては、例えば、上記低熱収縮フィルム上に、予め支持基板を形成する方法がある。その場合における上記支持基板は、適当な硬度をもったものが好ましい。そして、スピンコート法によって、樹脂を上記低熱収縮フィルム,インターコネクタおよびシリコン樹脂等を被覆するように塗布し、この塗布された樹脂上に上記支持基板を接着させるのである。その場合、上記樹脂としては、例えばフェノール樹脂をイソプロピルアルコールやシクロヘキサン等の有機溶剤に溶解させたものが好ましい。
ところで、この基板をエッチングする工程においては、上記半導体基板を完全にエッチング除去するため、受光面側に形成された上記カバーフィルムの熱収縮によるストレスが上記太陽電池層およびコンタクト層に集中する。特に、上記コンタクト層のうち主面電極Bと太陽電池層とに挟まれた領域は、機械的な強度が他に領域に比べて低いため、割れ等の問題が発生し易い。そこで、このような問題を回避するために、上記太陽電池セルの受光面側に接着される上記カバーフィルムとしては、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮フィルムを用いることが望ましい。特に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が2.0%以下の低熱収縮フィルム望ましい。
(8)裏面電極を形成する工程
上記半導体基板の全部あるいは上記半導体層の一部まで含めてエッチング除去した後、通常のマスキング法によって不要部にマスクを形成し、蒸着法等によって裏面電極を形成する。その際に、通常の電極形成工程が適用される。尚、この通常の電極形成工程においては、樹脂がメサ側面まで被覆されているのでメサ側面に電極が形成されることがない。したがって、裏面電極がメサ側面部に接触することがなく、リーク電流等による太陽電池セルの特性を損なうことがないのである。
上記裏面電極は、例えば、銀(Ag)等の導電材料で構成される。また、上記裏面電極の形状は、例えば全面電極である。その他の形状として、太陽電池セルとして機能できる全ての電極形状を採用することができる。
また、上記裏面電極の膜厚は、1μm以上であることが望ましい。これは、上記裏面電極を上記半導体層の支持体として機能させるには、1μm以上の膜厚が必要となるためである。さらに、上記裏面電極の膜厚は、8μm以下であることが望ましい。これは、上記裏面電極の膜厚が8μm以上になると、上記半導体層と裏面電極との熱線膨張係数の差異によって、大陽電池セルが湾曲するためである。
(9)その他
上記主面電極A,Bを形成した後、太陽電池セルを切り出す工程の後あるいはインターコネクタを接続する工程の後に、さらに反射防止膜を形成する工程を設けても差し支えない。
フレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルにおいては、フレキシブル性を確保する上で、上記半導体基板上に形成される多層の半導体層あるいはpn接合を含む多層膜である化合物半導体層で成るpn接合を含む半導体層の膜厚が、30μm以下であることが必要である。しかしながら、上記半導体層の膜厚が薄いために、この半導体層の受光面側に形成された上記カバーフィルムのストレスによる歪の影響を受けやすくなる。すなわち、この歪による半導体内部の再結合速度増加によって、短絡電流の減少等の問題が発生しやすくなるのである。
この問題を回避するためには、上記半導体層の受光面側に形成する上記カバーフィルムとして、低熱収縮フィルムを採用する必要がある。つまり、上述したように、上記カバーフィルムとして、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮フィルムを用いることが必要であり、最適には上記熱収縮率が2.0%以下の低熱収縮フィルムを用いることが必要なのである。
上述した製造方法によって、割れ等が発生することなく、受光面側に上記カバーフィルムが形成されると共に、上記主面電極Aおよび上記主面電極Bに接続された上記各インターコネクタが形成されたフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルが形成されるのである。
本実施の形態におけるフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セルは、膜厚が0.5μm以上且つ30μm以下の上記半導体層を有し、受光面側の上記カバーフィルムとして150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下の低熱収縮フィルムを使用しており、上記カバーフィルムの熱収縮によって発生するストレスが小さく、太陽電池セルに内包する歪を低減できる。したがって、120℃以上の高温に曝されても新たにストレス(歪)を発生させることがなく、あるいは、発生するストレス(歪)が小さいので短絡電流が減少することがなく、特性の劣化はみられない。
また、製造途中において、上記半導体層に割れや欠けが発生することがなく、太陽電池セルの低コスト化,軽量化およびフレキシブル化に寄与することができるのである。
(第1実施例)
図1は、本実施例の薄膜化合物太陽電池を構成しているフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル(以下、単に太陽電池セルと言う)における受光面側から見た平面図である。また、図2は、図1におけるA‐A'矢視断面図である。
太陽電池セル21は、半導体基板(図示せず)上にエピタキシャル成長されると共に、上記半導体基板をエッチング除去した後に残る多層半導体層22を有し、多層半導体層22は、p型領域とn型領域とのpn接合を含む太陽電池層23と、p型電極26との電気的接続を得るためのコンタクト層24とから構成されている。
そして、電気的な接続を得るために、上記太陽電池層23上における上記受光面側には上記主面電極Aとしてのn型電極25が形成され、コンタクト層24上における上記受光面側には上記主面電極Bとしてのp型電極26が形成され、コンタクト層24上における上記非受光面側には裏面電極27が形成されている。ここで、n型電極25は、図1に示すように、櫛形電極である。これに対して、p型電極26は、図1に示すように、矩形の電極である。また、裏面電極27は、太陽電池セル21の前面に亘って形成された全面電極である。
以下、図3〜図6に従って、本実施例における太陽電池セルの製造方法について詳細に説明する。
図3に示すように、Ge基板28上に、例えば有機金属気相成長法(MOCVD)等によって、GaAs層からなるバッファ層29、膜厚20μmのp型GaInP層からなるコンタクト層24、太陽電池層23が、エピタキシャル成長されている。また、太陽電池層23は、基板側より、膜厚5μmのp型GaAs層、膜厚3μmのn型GaAs層、膜厚1μmのp型GaInP層、膜厚1μmのn型GaInP層から構成されている。この場合、太陽電池セルの場合には、多層半導体層22の膜厚は、太陽電池として機能する0.5μm以上の総膜厚であればよい。
次に、図4に示すように、上記太陽電池層23上における受光面側の必要な部分に、従来より知られているフォトリソグラフィ工程によってエッチングマスク(図示せず)を形成し、不必要な太陽電池層23をウェットエッチング法を用いてエッチング除去し、メサ形状を形成する。GaAs層のエッチング液としては、例えばクエン酸と過酸化水素水との混合水溶液を用いることができ、GaInP層のエッチング液としては、例えば塩酸と水との混合水溶液を用いることができる。
そして、上記メサ形状を成す太陽電池層23の受光面上に、フォトリソグラフィ工程と蒸着工程とリフトオフ工程と熱処理工程とを組み合わせて、銀(Ag)を主材料とするn型電極25が形成される。引き続き、コンタクト層24上における受光面側に、フォトリソグラフィ工程と蒸着工程とリフトオフ工程と熱処理工程とを組み合わせて、銀(Ag)を主材料とするp型電極26が形成される。さらに、外周部に、通常のダイシング法によってハーフダイスすることによって切れ目を入れ、通常のブレイク法によって1単位の太陽電池セルを切り出す。
次に、図5に示すように、通常のスポット溶接法によって、n型電極25上に銀(Ag)を主成分とするn型インターコネクタ30を溶接し、p型電極26上に銀(Ag)を主成分とするp型インターコネクタ31を溶接する。続いて、受光面側の全体に、スピンコート法を用いてポリイミド溶液を薄く塗布し、200℃で1時間程度の熱処理を行ってポリイミド溶液の中の溶媒を揮発させることによって、太陽電池セルの受光面側に密着性良好な上記カバーフィルムとしてのポリイミドフィルム32を形成する。尚、上記ポリイミド溶液として、日立電線製ホピアHOP‐400を用いることにより、膜厚25μmのポリイミドフィルム32を得ることができた。また、通常のポリアミック酸溶液を熱イミド化することによっても同様のポリイミドフィルム32を得ることができる。
以上のようにして、1単位の太陽電池セルが形成されるのである。
次に、図6に示すように、例えばサファイア支持基板33上に、イソプロピルアルコールやシクロヘキサン等の有機溶剤に溶解したフェノール樹脂を塗布し、オーブンで100℃で溶剤を軽く揮発させることによって、樹脂34を形成する。さらに、図5に示す1単位の太陽電池セルを樹脂34が形成されたサファイア支持基板33に乗せ、140℃で加熱すると共に均一に圧力を加えることによって、樹脂34を介して、1単位の太陽電池セルをサファイア支持基板33と一体化させる。
そうした後、上記サファイア支持基板33と一体化した1単位の太陽電池セルにおけるGe基板28を、フッ酸(HF)と過酸化水素水(H22)の混合水溶液に浸漬させることによってエッチング除去する。さらに、GaAsバッファ層29を、クエン酸と過酸化水素水との混合水溶液に浸漬させることによってエッチング除去する。このエッチング後の状態が、図6に示す状態である。
次に、蒸着工程によって、上記コンタクト層24における主面とは反対側の面上に、銀(Ag)を主材料とする裏面電極27を形成する。この裏面電極27の膜厚としては、裏面電極27を多層半導体層22の支持体として機能させるのに必要な1μm以上の膜厚が必要であり、且つ、半導体層の湾曲が少ない8μm以下であることが望ましい。
最後に、アセトンに浸漬することによって樹脂34を溶解させてサファイア支持基板33を除去し、従来知られている有機洗浄工程を経て、図1および図2に示すようなフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル21が作成される。この太陽電池セル21は、例えば、宇宙用太陽電池(人工衛星搭載用)に用いられる。
以上のごとく、本実施例においては、上記多層半導体層22の受光面側にポリイミドフィルム32を形成している。すなわち、n型電極25の受光面側に形成される上記カバーフィルムとして、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が2.0%以下である低熱収縮フィルムを形成することができる。したがって、フレキシブル性を持たせるために0.5μm以上且つ30μm以下の厚さで形成されている多層半導体層22に対して、ポリイミドフィルム32からのストレスによる歪の影響が受け難くなる。そのため、上記歪による半導体内部の再結合速度増加によって、短絡電流の減少等の問題が発生するのを防止することができるのである。
(第2実施例)
図7は、本実施例の薄膜化合物太陽電池を構成しているフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル(以下、単に太陽電池セルと言う)における受光面側から見た平面図である。また、図8は、図1におけるB‐B'矢視断面図である。
太陽電池セル41は、半導体基板(図示せず)上にエピタキシャル成長されると共に、上記半導体基板をエッチング除去した後に残る多層半導体層42を有し、多層半導体層42は、p型領域とn型領域とのpn接合を含む太陽電池層43と、p型電極46との電気的接続を得るためのコンタクト層44とから構成されている。
そして、電気的な接続を得るために、上記太陽電池層43上における上記受光面側には上記主面電極Aとしてのn型電極45が形成され、コンタクト層44上における上記受光面側には上記主面電極Bとしてのp型電極46が形成され、コンタクト層44上における上記非受光面側には裏面電極47が形成されている。ここで、n型電極45は、図7に示すように、櫛形電極である。これに対して、p型電極46は、図7に示すように、矩形の電極である。また、裏面電極47は、太陽電池セル41の前面に亘って形成された全面電極である。
以下、図9〜図12に従って、本実施例における太陽電池セルの製造方法について詳細に説明する。
図9に示すように、GaAs基板48上に、例えば有機金属気相成長法(MOCVD)等により、GaAs層からなるバッファ層49、膜厚0.1μmのp型GaInP層からなるコンタクト層44、太陽電池層43が、エピタキシャル成長されている。また、太陽電池層43は、基板側より、膜厚1.5μmのp型GaAs層、膜厚0.5μmのn型GaAs層から構成されている。この場合、太陽電池セルの場合には、多層半導体層42の膜厚は太陽電池として機能する0.5μm以上の総膜厚であればよい。
次に、図10に示すように、上記太陽電池層43上における受光面側の必要な部分に、従来より知られているフォトリソグラフィ工程によってエッチングマスク(図示せず)を形成し、不必要な太陽電池層43をウェットエッチング法を用いてエッチング除去し、メサ形状を形成する。GaAs層のエッチング液としては、例えばクエン酸と過酸化水素水との混合水溶液を用いることができる。
そして、上記メサ形状を成す太陽電池層43の受光面上に、フォトリソグラフィ工程と蒸着工程とリフトオフ工程と熱処理工程とを組み合わせて、銀(Ag)を主材料とするn型電極45が形成される。また、同時に、コンタクト層44上における受光面側に、フォトリソグラフィ工程と蒸着工程とリフトオフ工程と熱処理工程とを組み合わせて、銀(Ag)を主材料とするp型電極46が形成される。さらに、外周部に、通常のダイシング法によってハーフダイスすることによって切れ目を入れ、通常のブレイク法によって1単位の太陽電池セルを切り出す。
次に、図11に示すように、通常のスポット溶接法により、n型電極45上に銀(Ag)を主成分とするn型インターコネクタ50を溶接し、p型電極46上に銀(Ag)を主成分とするp型インターコネクタ51を溶接する。続いて、例えばダウコーニング社製93‐500に代表される2液混合型シリコン樹脂の主剤と硬化剤とを混ぜて脱泡したもの(シリコン樹脂52)を、膜厚50μmのポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム53と上記太陽電池セルにおける受光面側の全体とに薄く塗布した後、PENフィルム53と太陽電池セルとを貼り合せ、さらに脱泡する。そして、100℃で1時間程度の熱処理を行ってシリコン樹脂52を完全に硬化させることによって、太陽電池セルの受光面側に、上記カバーフィルムとしてのシリコン樹脂52とPENフィルム53との積層複合体を形成する。ここで、上記貼り合せ脱泡時において、PENフィルム53は厚くて重いものほど脱泡性が良く、10μm以上の厚さのフィルムが望ましい。尚、例えばPENフィルム53として、帝人デュポン社製テオネックスフィルムを用いることができる。また、フィルム材料としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)でも良く、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下の材料が望ましく、最適には150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が2.0%以下の材料が望ましい。
以上のようにして、1単位の太陽電池セルが形成されるのである。
次に、図12に示すように、例えばサファイア支持基板54上に、石油レジューム系樹脂を塗布して樹脂55を形成する。さらに、図11に示す1単位の太陽電池セルを樹脂55が形成されたサファイア支持基板54に乗せ、150℃で加熱すると共に均一に圧力を加えることによって、樹脂55を介して、1単位の太陽電池セルをサファイア支持基板54と一体化させる。
そうした後、上記サファイア支持基板54と一体化した1単位の太陽電池セルにおけるGaAs基板48を、アンモニア水(NH4OH)と過酸化水素水(H22)との混合水溶液に浸漬させることによってエッチング除去する。さらに、GaAsバッファ層49を、クエン酸と過酸化水素水との混合水溶液に浸漬させることによってエッチング除去する。このエッチング後の状態が、図12に示す状態である。
次に、蒸着工程によって、上記コンタクト層44における主面とは反対側の面上に、銀(Ag)を主材料とする裏面電極47を形成する。この裏面電極47の膜厚としては、上記裏面電極47を半導体層の支持体として機能させるのに必要な1μm以上の膜厚が必要であり、且つ、半導体層の湾曲が少ない8μm以下であることが望ましい。
次に、トルエンに浸漬することによって樹脂55を溶解させてサファイア支持基板54を除去し、従来から知られている有機洗浄工程を経た後、最後に裏面フィルム56(図8参照)をシリコン樹脂で貼り合わせて、図7および図8に示すようなフレキシブル薄膜化合物半導体太陽電池セル41が作成される。この太陽電池セル41は、例えば、宇宙用太陽電池(人工衛星搭載用)に用いられる。
以上のごとく、本実施例においては、上記多層半導体層42の受光面側に、シリコン樹脂52とPENフィルム53との積層複合体を形成している。すなわち、n型電極45の受光面側に形成される上記カバーフィルムとして、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が2.0%以下である低熱収縮フィルムを形成することができる。したがって、フレキシブル性を持たせるために0.5μm以上且つ30μm以下の厚さで形成されている多層半導体層42に対して、PENフィルム53からのストレスによる歪の影響が受け難くなる。そのため、上記歪による半導体内部の再結合速度増加によって、短絡電流の減少等の問題が発生するのを防止することができるのである。
尚、上記第1実施例においては、上記n型電極25の受光面側に形成されるカバーフィルムとして、ポリイミドフィルム32を形成する場合を例示している。しかしながら、この発明においては、これに限定されるものではなく、シリコン樹脂とポリイミド樹脂との積層複合体を形成しても差し支えない。さらに、上記第2実施例においては、カバーフィルムとして、シリコン樹脂とPEN樹脂との積層複合体や、シリコン樹脂とPET樹脂との積層複合体を形成する場合を例示している。しかしながら、この発明においては、これに限定されるものではなく、PEN樹脂あるいはPET樹脂の単独層を形成しても差し支えない。
また、上記各実施例においては、上記n型電極25,45の形状を櫛形とし、p型電極26,46の形状を矩形としているが、p型電極26,46を櫛形とし、n型電極25,45を矩形としても構わない。要は、太陽電池セルとして機能できる全ての電極形状を採用することができるのである。
この発明の薄膜化合物太陽電池を構成している太陽電池セルにおける受光面側から見た平面図である。 図1におけるA‐A'矢視断面図である。 図1および図2に示す太陽電池セルの製造工程における縦断面図である。 図3に続く製造工程における縦断面図である。 図4に続く製造工程における縦断面図である。 図5に続く製造工程における縦断面図である。 図1とは異なる太陽電池セルにおける受光面側から見た平面図である。 図7におけるB‐B'矢視断面図である。 図7および図8に示す太陽電池セルの製造工程における縦断面図である。 図9に続く製造工程における縦断面図である。 図10に続く製造工程における縦断面図である。 図11に続く製造工程における縦断面図である。 従来の軽量太陽電池モジュールの縦断面図である。 電極に接続されたインターコネクタを有する従来の太陽電池セルの縦断面図である。
符号の説明
21,41…太陽電池セル、
22,42…多層半導体層、
23,43…太陽電池層、
24,44…p型GaInPコンタクト層、
25,45…n型電極、
26,46…p型電極、
27,47…裏面電極、
28…Ge基板、
29,49…GaAsバッファ層、
30,50…n型インターコネクタ、
31,51…p型インターコネクタ、
32…ポリイミドフィルム、
33,54…サファイア支持基板、
34…フェノール樹脂、
48…GaAs基板、
52…シリコン樹脂、
53…PENフィルム、
55…石油レジューム系樹脂、
56…裏面フィルム。

Claims (5)

  1. p型領域とn型領域とのpn接合を有する太陽電池層を含む半導体層と、
    受光面側に形成されると共に、上記太陽電池層のn型領域に接続されたn型電極および上記太陽電池層のp型領域に接続されたp型電極と、
    上記n型電極に接続されたn型インターコネクタおよび上記p型電極に接続されたp型インターコネクタと、
    上記太陽電池層,n型電極,p型電極,n型インターコネクタおよびp型インターコネクタ上を含む受光面側に形成されると共に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂と
    を備えたことを特徴とする薄膜化合物太陽電池。
  2. 請求項1に記載の薄膜化合物太陽電池において、
    上記半導体層の厚さは、0.5μm以上且つ30μm以下である
    ことを特徴とする薄膜化合物太陽電池。
  3. 請求項1に記載の薄膜化合物太陽電池において、
    上記低熱収縮率の透明樹脂は、ポリイミド樹脂,ポリエチレンナフタレート樹脂あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂の何れかである
    ことを特徴とする薄膜化合物太陽電池。
  4. 請求項1に記載の薄膜化合物太陽電池において、
    上記低熱収縮率の透明樹脂は、シリコン樹脂とポリイミド樹脂との積層複合体、シリコン樹脂とポリエチレンナフタレート樹脂との積層複合体、あるいは、シリコン樹脂とポリエチレンテレフタレート樹脂との積層複合体の何れかである
    ことを特徴とする薄膜化合物太陽電池。
  5. 半導体基板上に、p型領域とn型領域とのpn接合を有する太陽電池層を含む半導体層を形成する工程と、
    受光面側に、上記太陽電池層のn型領域に接続されたn型電極と上記太陽電池層のp型領域に接続されたp型電極とを形成する工程と、
    上記n型電極に接続されたn型インターコネクタと上記p型電極に接続されたp型インターコネクタとを形成する工程と、
    上記半導体層,n型電極,p型電極,n型インターコネクタおよびp型インターコネクタ上を含む受光面側に、150℃‐30Minの条件下での熱収縮率が3.0%以下である低熱収縮率の透明樹脂を形成する工程と、
    上記半導体基板および上記半導体層の一部をエッチング除去して薄膜化する工程と、
    上記受光面側とは反対側の面に裏面電極を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする薄膜化合物太陽電池の製造方法。
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