特開2004−348166号公報
特開2003−330342号公報
特開平10−177329号公報
特願平10−198245号公報
特開平10−63158号公報
特開2001−222198号公報
特開2003−107972号公報
従来、この種の電子写真方式等を採用した複写機やプリンター等の画像形成装置としては、例えば、単一の感光体ドラムを備え、当該単一の感光体ドラム上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像露光を順次施すことによって、当該感光体ドラムの表面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像の静電潜像を形成するとともに、上記感光体ドラムの表面に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像の静電潜像を、対応する色の現像器によって順次現像することでトナー像を形成し、当該感光体ドラム上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を、中間転写ベルト上に多重に一次転写した後、当該中間転写ベルトから記録用紙上に一括して二次転写し、定着することにより、フルカラーの画像を形成するように構成した、所謂“4サイクル方式" の画像形成装置が種々提案されており、実際に製品化されている。
また、上記画像形成装置としては、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像形成部に配設された感光体ドラム上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像露光を順次施すことによって、当該各画像形成部の感光体ドラムの表面にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像の静電潜像を形成するとともに、上記各画像形成部の感光体ドラムの表面に形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像の静電潜像を、対応する色の現像器によって順次現像することでトナー像を形成し、各色の画像形成部の感光体ドラム上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を、中間転写ベルト上に多重に一次転写した後、当該中間転写ベルトから記録用紙上に一括して二次転写し、定着することにより、フルカラーの画像を形成するように構成した、所謂“タンデム方式" の画像形成装置も種々提案されており、実際に製品化されている。
ところで、上記の如く構成された“4サイクル方式" や“タンデム方式" の画像形成装置、特に、“4サイクル方式" の画像形成装置においては、感光体ドラムの表面に残留したトナーを除去する感光体クリーナーと、中間転写ベルト上に残留したトナーを除去する中間転写体クリーナーとを備え、これら感光体クリーナーと中間転写体クリーナーとで除去されたトナーを、それぞれに対応して配設された回収ボトルに収容するように構成されている。
そのため、上記従来の“4サイクル方式" の画像形成装置においては、感光体クリーナー用の回収ボトルと、中間転写体クリーナー用の回収ボトルとを別々に設ける必要があるため、部品点数が増加するとともに、装置が大型化するという問題点を有していた。
そこで、かかる問題点を解決するために、感光体クリーナー用と中間転写体クリーナー用の回収ボトルを一緒にするように構成したものが、特開2004−348166号公報や特開2003−330342号公報、特開平10−177329号公報、特願平10−198245号公報、特開平10−63158号公報等に開示されている。
上記特開2004−348166号公報に係る画像形成装置は、表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体表面のトナー像が転写される中間転写体と、前記像担持体表面のトナー像を中間転写体表面に転写させる第1転写手段と、該中間転写体表面のトナー像を記録媒体に転写させる第2転写手段と、トナー像を中間転写体表面に転写した後に像担持体表面に残留するトナーを除去する第1クリーニング部材と、トナー像を記録媒体に転写した後に中間転写体表面に残留するトナーを除去する第2クリーニング部材と、前記第1クリーニング部材によって像担持体表面から除去されたトナー及び第2クリーニング部材によって中間転写体表面から除去されたトナーを1箇所に集めるトナー搬送捕集手段と、該トナー搬送捕集手段によってトナーが集められる箇所に対応した部位にトナー取入口が形成され、該トナー取入口を通して送り込まれたトナーを収容すると共に、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着された廃トナー容器とを具備するように構成したものである。
また、上記特開2003−330342号公報に係る画像形成装置は、表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体表面のトナー像が転写される中間転写体と、前記像担持体表面のトナー像を中間転写体表面に転写させる第1転写手段と、該中間転写体表面のトナー像を記録媒体に転写させる第2転写手段と、トナー像を中間転写体表面に転写した後に像担持体表面に残留するトナーを除去する第1クリーニング部材と、トナー像を記録媒体に転写した後に中間転写体表面に残留するトナーを除去する第2クリーニング部材と、前記第1クリーニング部材によって像担持体表面から除去されたトナー及び第2クリーニング部材によって中間転写体表面から除去されたトナーを1箇所に集めるトナー搬送捕集手段と、該トナー搬送捕集手段によってトナーが集められる箇所に対応した部位にトナー取入口が形成され、該トナー取入口を通して送り込まれたトナーを収容すると共に、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着された廃トナー容器とを具備するように構成したものである。
さらに、上記特開平10−177329号公報に係る画像形成装置は、表面にトナー像が形成される像担持体と、該像担持体表面のトナー像が転写される中間転写体と、前記像担持体表面のトナー像を中間転写体表面に転写させる第1転写手段と、該中間転写体表面のトナー像を記録媒体に転写させる第2転写手段と、トナー像を中間転写体表面に転写した後に像担持体表面に残留するトナーを除去する第1クリーニング部材と、トナー像を記録媒体に転写した後に中間転写体表面に残留するトナーを除去する第2クリーニング部材と、前記第1クリーニング部材によって像担持体表面から除去されたトナー及び第2クリーニング部材によって中間転写体表面から除去されたトナーを1箇所に集めるトナー搬送捕集手段と、該トナー搬送捕集手段によってトナーが集められる箇所に対応した部位にトナー取入口が形成され、該トナー取入口を通して送り込まれたトナーを収容すると共に、画像形成装置本体に対して着脱可能に装着された廃トナー容器とを具備するように構成したものである。
又、上記特願平10−198245号公報に係る廃トナー回収装置は、転写トナーを除去するトナークリ−ニング手段と、除去された前記トナーを収容する廃トナー回収箱と、前記クリ−ニング手段から廃トナー回収箱へ前記トナーを搬送する廃トナー搬送手段とを有する画像形成装置の廃トナー回収装置において、前記廃トナー搬送手段が、螺旋状回転体と、該螺旋状回転体をその内部に配した円筒状のパイプとを具備し、前記円筒状パイプが少なくとも2か所以上の曲り部を有して配置され、かつ前記曲り部のうち前記螺旋状回転体の被動力伝達端に近い側の曲り部の曲げ半径を、遠い側の曲り部の曲げ半径に比べて大きくしているように構成したものである。
更に、特開平10−63158号公報に係る画像形成装置は、回転する像形成体の周囲に、前記像形成体を帯電させる帯電手段と、帯電された像形成体に像露光し潜像を形成させる像露光手段と、像形成体に形成された潜像を現像しトナー像を形成させる現像手段と、を複数組配置し、前記像形成体の一回転中に、前記像形成体に対し前記帯電手段による帯電と前記像露光手段による像露光と前記現像手段による現像とによるトナー像の形成を順次繰り返すことにより前記像形成体上に複数のトナー像を重ね合わせ、前記重ね合わせて形成されたトナー像を一旦中間転写手段に転写した後転写材に転写し、転写材に転写されたトナー像を定着するカラー画像形成装置において、前記像形成体をクリーニングする第1のクリーニング手段と、前記中間転写手段をクリーニングする第2のクリーニング手段と、前記第1のクリーニング手段よりの廃トナーと前記第2のクリーニング手段よりの廃トナーとを回収する共通の廃トナー収納容器とを設け、前記第1のクリーニング手段より前記廃トナー収納容器へ廃トナーを排出する第1の排出手段と、前記第2のクリーニング手段より前記廃トナー収納容器へ廃トナーを排出する第2の排出手段とを設けて、前記第1の排出手段と前記第2の排出手段とを排出経路途中に設けた結合部にて結合し、前記結合部より第3の排出手段により廃トナーを前記廃トナー収納容器へ排出するように構成したものである。
しかしながら、上記特開2004−348166号公報や特開2003−330342号公報、特開平10−177329号公報、特願平10−198245号公報、特開平10−63158号公報等に開示された技術の場合には、基本的に、感光体用の回収ボックスに中間転写体の排トナーを回収するように構成したもので、両者の落とし口を回収ボックスの上部に配置したのが特徴であるが、同じ位置に回収トナーを落とすように構成されているため、トナー詰まりが発生し易いという問題点を有していた。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、特開2001−222198号公報や特開2003−107972号公報等に開示された技術が既に提案されている。
上記特開2001−222198号公報に係る画像形成装置は、画像形成後の潜像担持体に残留したトナーを除去するクリーニング機構を、画像形成装置本体に着脱可能な電子写真プロセスユニットに含む画像形成装置において、前記クリーニング機構によって除去されたトナーを回収するためのトナー回収ボトルを、前記クリーニング機構からトナーを直接受け入れる位置において、前記画像形成装置本体に対し着脱自在とするように構成したものである。
また、上記特開2003−107972号公報に係るカラー画像形成装置は、各色のトナー像が順次形成される感光体ユニットと、該感光体ユニットにおいて形成された各色のトナー像が同一位置に重ね合わされた状態で転写されてカラー像が形成される中間転写体と、転写後に前記感光体ユニットに残留したトナーを除去する感光体用クリーナーと、前記中間転写体において形成されたカラー像を記録媒体に転写する転写装置と、該転写装置による転写後に前記中間転写体に残留したトナーを除去する中間転写体用クリーナーと、前記記録媒体に転写されたカラー像に対して定着処理を行なう定着器とを備えたカラー画像形成装置において、前記中間転写体用クリーナーを前記感光体用クリーナーの上部に配置し、下方に前記中間転写体用クリーナーと前記感光体用クリーナーからのトナーを回収する共通の回収トナー収容部を設けるように構成したものである。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としての“4サイクル" 方式のカラー複合機を示す構成図である。なお、このカラー複合機は、複写機やプリンター、あるいはファクシミリとしての機能を兼ね備えている。
このカラー複合機は、図2に示すように、その複合機本体1の上部に画像読取装置としてのスキャナー2を備えているとともに、図示しないネットワークを介して図示しないパーソナルコンピュータ等と接続されている。また、上記カラー複合機は、その複合機本体1の右側面に、当該カラー複合機で画像が形成された用紙に対して、穿孔処理や綴じ処理等の後処理を行う後処理装置3が装着されている。
そして、上記カラー複合機は、スキャナー2で読み取った文書の画像を複写したり、パーソナルコンピュータから送られてきた画像データに基づいてプリントしたり、電話回線を介して画像データを送受信するファクシミリとして機能するようになっている。
図2において、1はカラー複合機の本体を示すものであり、このカラー複合機本体1の上部には、図示しない原稿を一枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)4と、当該自動原稿搬送装置4によって搬送される原稿の画像を読み取るスキャナー2が配設されている。なお、上記自動原稿搬送装置4は、プラテンカバーとしても機能するようになっている。上記スキャナー2は、図示しないプラテンガラス上に載置された原稿を光源5によって照明し、原稿からの反射光像を、フルレートミラー6及びハーフレートミラー7、8及び結像レンズ9からなる縮小光学系11を介してCCD等からなる画像読取素子10上に走査露光して、この画像読取素子10によって原稿の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
上記スキャナー2によって読み取られた原稿の反射光像は、例えば、赤(R)、緑 (G)、青(B)(各8bit)の3色の反射率データとして画像処理装置12(IPS)に送られ、この画像処理装置12では、原稿の画像データに対して、必要に応じて、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の処理を含め、後述するように所定の画像処理が施される。また、この画像処理装置12は、図示しないパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データに対しても、所定の画像処理を行なうようになっている。
そして、上記画像処理装置12で所定の画像処理が施された画像データは、同じく画像処理装置12によって、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8ビット)の4色の画像データに変換され、画像露光装置としてのROS(RaserOutputScanner)13に送られ、この画像露光装置としてのROS13では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8ビット)の4色の画像データに応じてレーザ光LBによる画像露光が順次行われる。なお、カラー複合機では、カラー画像に限らず、白黒の画像のみを形成しても勿論良い。
ところで、上記カラー複合機本体1の内部には、中央よりもやや左側の位置に、像担持体としての感光体ドラム14が矢印方向に沿って回転可能に配設されている。この感光体ドラム14としては、例えば、表面にOPC等の感光体層が被覆された導電性円筒体からなるものが用いられ、図示しない駆動手段により、矢印方向に沿って所定のプロセススピードで回転駆動される。
このカラー複合機は、例えば、プロセススピードが約150mm/secと、同様の機種においては、比較的高く設定されており、生産性の高いものとなっている。なお、上記カラー複合機のプロセススピードは、例えば、白黒モードの場合には、150mm/secよりも速く設定しても勿論良い。
上記感光体ドラム14の表面は、当該感光体ドラム14の真下近傍に配置された帯電手段としての帯電ロール15によって所定の電位に帯電された後、感光体ドラム14の斜め下方の離れた位置に配置された画像露光装置としてのROS13(Raster Output Scanner)によって、レーザービーム(LB)による画像露光が施され、画像情報に応じた静電潜像が形成される。上記ROS13では、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応した画像データに基づいた画像露光が順次行なわれる。上記感光体ドラム13上に形成された静電潜像は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の現像器16Y、16M、16C、16Kを周方向に沿って配置した回転式の現像装置16によって現像され、対応する色のトナー像となる。
上記回転式の現像装置16には、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器16Y、16M、16C、16Kが、回転軸を中心にして回転する回転フレームの周方向に沿って所定の角度を成すように装着されている。また、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの現像器16Y、16M、16C、16Kは、前記回転フレームの回転位置を、当該回転フレームに設けられたスリット(図示せず)の位置によって検出して制御することにより、各現像器16Y、16M、16C、16Kの開口部に設けられた現像ロール17を、感光体ドラム14と対向する現像位置に停止させ、感光体ドラム14上に形成された静電潜像を対応する色のトナーによって現像するように構成されている。
さらに、上記イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各現像器16Y、16M、16C、16Kには、当該各現像器16Y、16M、16C、16Kに隣接するように、トナーカートリッジ18Y、18M、18C、18Kが装着されており、当該トナーカートリッジ18Y、18M、18C、18Kから対応する色のトナーを各現像器16Y、16M、16C、16Kに所定のタイミングで供給することによって、各現像器16Y、16M、16C、16K内のトナー濃度を調整することが可能となっている。
この実施の形態では、図2及び図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つのトナーカートリッジ18Y、18M、18C、18Kのうち、トナーの消費量が最も多い黒(K)色のトナーカートリッジ18Kが、他の色のトナーカートリッジ18Y、18M、18Cに比べて大きく形成されており、当該黒(K)色のトナーカートリッジ18Kには、多くの量のトナーを収容することができるように構成されている。
上記感光体ドラム14の表面には、形成する画像の色に応じて、帯電・露光・現像の各工程が、所定回数だけ繰り返される。上記回転式の現像装置16は、対応する色の現像器16Y、16M、16C、16Kの現像ロール17が、感光体ドラム14と対向する現像位置に移動する。例えば、フルカラーの画像を形成する場合、感光体ドラム14の表面には、帯電・露光・現像の各工程が、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応して4回繰り返され、当該感光体ドラム14の表面には、イエロー (Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色に対応したトナー像が順次形成される。
また、モノクロの画像を形成する場合には、感光体ドラム14の表面に、帯電・露光・現像の各工程が、黒(K)色に対応して1回だけ行われ、当該感光体ドラム14の表面には、黒(K)色に対応したトナー像のみが形成される。
上記感光体ドラム14上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン (C)、黒(K)の各色のトナー像は、感光体ドラム14の外周に中間転写体としての中間転写ベルト19が当接した一次転写位置において、当該中間転写ベルト19上に互いに重ね合わされた状態で、一次転写ロール20によって一次転写される。なお、モノクロの画像を形成する場合には、感光体ドラム14の表面に、黒(K)色のトナー像が一次転写ロール20によって1回のみ一次転写される。
上記中間転写ベルト19上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像は、二次転写ロール21によって、所定のタイミングで給紙される記録媒体としての記録用紙22上に二次転写位置において一括して二次転写される。
上記記録用紙22は、カラー複合機本体1の下部に複数段配設された給紙トレイ23、24、25のいずれかから所定サイズ及び所望の材質のものが、フィードロール26、分離ロール27及びリタードロール28によって一枚ずつ分離された状態で、搬送ロール29を備えた用紙搬送路30を介して給紙される。そして、上記給紙トレイ23、24、25のいずれかから給紙された記録用紙22は、レジストロール31で一旦停止され、中間転写ベルト19上の画像と同期して、当該レジストロール31によって中間転写ベルト19の二次転写位置へと搬送される。なお、上記中間転写ベルト19から記録用紙22上にトナー像を二次転写する際に、当該中間転写ベルト19上には、現像剤としてのトナーや、トナーの外添剤等が付着して残留する場合がある。
上記中間転写ベルト19は、図2及び図3に示すように、複数のロールによって張架されているとともに、感光体ドラム14の表面に一次転写位置で当接されており、所定のプロセススピード(約150mm/sec)で回転駆動するように構成されている。中間転写ベルト19は、例えば、ポリイミド樹脂等の合成樹脂によって無端ベルト状に形成されている。この中間転写ベルト19は、ドライブロール32と、感光体ドラム14上に形成されたトナー像を中間転写ベルト19上に転写する一次転写ロール20と、センサーロール33と、張力調整ロール34と、二次転写ロール21に中間転写ベルト19を介して当接するバックアップロール35とによって、所定の張力で張架されている。
また、上記中間転写ベルト19は、上記の如く、複数のロール20、32〜35によって張架されているが、この実施の形態では、カラー複合機本体1の小型化を図るため、中間転写ベルト19が張架される断面形状が、偏平な細長い略二等辺三角形状となるように構成されている。
さらに、上記中間転写ベルト19のセンサーロール33と対向する位置には、中間転写ベルト6上に形成された濃度検出用パターンとしてトナーのテストパッチの濃度を検出する反射型フォトセンサからなる濃度検出手段としての自動濃度検出(ADC)センサ36が配設されている。
そして、上記各色のトナー像が転写された記録用紙22は、図2及び図3に示すように、定着器37の加熱ロール38及び加圧ベルト(又は加圧ロール)39によって熱及び圧力で定着処理を受けた後、搬送ロール40によって、画像形成面を下にして第1の排出トレイとしてのフェイスダウントレイ41に排出するための第1の用紙搬送路42を介して、当該第1の用紙搬送路42の出口に設けられた排出ロール43によって、複合機本体1の上部に設けられたフェイスダウントレイ41上に排出される。
また、上記の如く画像が形成された記録用紙22を、画像形成面を上にして排出する場合には、図2に示すように、画像形成面を上にして第2の排出トレイとしてのフェイスアップトレイ44に排出するための第2の用紙搬送路45を介して、当該第2の用紙搬送路45の出口に設けられた排出ロール46によって、複合機本体1の側部(図中、左側面)に設けられるフェイスアップトレイ44上に排出される。
なお、上記カラー複合機本体1の右側面には、上述したように後処理装置3が装着されており、カラー複合機によって画像が形成された記録用紙22に対して、穿孔処理や綴じ処理等の後処理を施す場合には、定着器37によってトナー像が定着された記録用紙22を、排出ロール47によって排出するとともに、フェイスダウントレイ41を構成する搬送ユニット48の内部に設けられた用紙搬送路49を介して、後処理装置3へと搬送し、当該後処理装置3によって後処理を施すように構成されている。
また、上記カラー複合機において、フルカラー等の両面コピーをとる場合には、図2に示すように、片面に画像が定着された記録用紙22を、排出ロール43等によってフェイスダウントレイ41上にそのまま排出せずに、切替ゲートによって搬送方向を切り替え、排出ロール47へと導くとともに、排出ロール47によって記録用紙22の後端を挟持している間に、排出ロール47を一旦停止させた後に逆転して、当該排出ロール47によって両面用の用紙搬送路50へと搬送する。そして、この両面用の用紙搬送路50では、当該搬送路50に沿って設けられた搬送ローラ51により、記録用紙22の表裏が反転された状態で、再度レジストロール31へと搬送され、今度は、当該記録用紙22の裏面に画像が転写・定着された後、第1の用紙搬送路42又は第2の用紙搬送路45を介して、フェイスダウントレイ41又はフェイスアップトレイ44のいずれかに排出される。
図2中、52は所望の記録用紙22を給紙する手差しトレイを、53は感光体ドラム14の表面をクリーニングするクリーニング装置を、54は中間転写ベルト19の表面をクリーニングするクリーニング装置を、67はクリーニング装置53とクリーニング装置54で除去されたトナーを回収する共用回収ボックスをそれぞれ示している。
なお、上記クリーニング装置54は、最終色のトナー像が通過するまで、中間転写ベルト19の表面から離間しており、当該最終色のトナー像が通過した後に、中間転写ベルト19の表面に当接するように構成されている。
ところで、この実施の形態では、トナー像が形成される像担持体と、前記像担持体上に形成されたトナー像が転写される中間転写ベルトと、前記像担持体の表面に残留したトナーを除去する像担持体用のクリーニング手段と、前記中間転写体の表面に残留したトナーを除去する中間転写体用のクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、前記像担持体用クリーニング手段と前記中間転写体用クリーニング手段の回収トナー収容部を共通化するとともに、前記像担持体用クリーニング手段からの回収トナーと、前記中間転写体用クリーニング手段からの回収トナーを、互いに異なった方向から中継用の搬送手段に導入し、当該中継用搬送手段を介して前記回収トナー収容部に収容するように構成されている。
また、この実施の形態では、前記回収トナー収容部は、前記像担持体用クリーニング手段の下方に配置され、当該像担持体用クリーニング手段によって除去された回収トナーは、中継用の搬送手段を介して回収トナー収容部に収容されるように構成されている。
さらに、この実施の形態では、前記中間転写体用クリーニング手段によって除去されたトナーは、中間転写体用の搬送手段によって前記中継用搬送手段へと搬送されるように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図4に示すように、感光体ドラム14が帯電ロール15及び感光体用クリーニング装置53とともに一体的に構成されており、カラー複合機本体1に対して着脱可能な感光体ユニット60を構成している。この感光体ユニット60は、図5及び図6に示すように、カラー複合機本体1に設けれた操作レバー80を解除位置に回動することによって、カラー複合機本体1から取り外し可能となっている。なお、図4中、符号15aは帯電ロール15の表面をクリーニングするクリーニングロールを示している。
そして、上記感光体ドラム14の表面に残留したトナーは、感光体用クリーニング装置53のクリーニングブレード53aによって除去され、当該感光体用クリーニング装置53のクリーニングブレード53aによって除去されたトナーは、図1に示すように、感光体クリーニング装置53の内部に配設された排出用オーガー61によって、カラー複合機本体1の手前側に搬送される。また、上記搬送用オーガー61が内蔵されたオーガーパイプ62には、その手前側の端部近傍に、略垂直に配置された連結用パイプ63が接続されており、当該連結用パイプ63の下端部には、水平に配置された中継用オーガー64のオーガーパイプ65が連結されている。
なお、上記連結用パイプ63は、図7及び図8に示すように、略垂直に配置されており、排出用オーガー61によって搬送された回収トナーを、略垂直方向の下方に落下させるものであるため、当該連結用パイプ63の内部において、回収トナーの目詰まりを確実に防止するためには、中継用オーガー64の内部にプラスチック製の小さなそろばん玉形状や球形状の軽い球体90を配設するとともに、当該球体90の上部にコイル状の短いアジテーター91を取り付けて、連結用パイプ63の内部を搬送される回収トナーを攪拌するように構成しても良い。
また、上記中継用オーガーパイプ65の下方には、連結用パイプ66を介して、感光体用のクリーニング装置53と中間転写体用のクリーニング装置54とで除去された回収トナーを収容する共用回収ボックス67が配設されており、当該中継用オーガーパイプ65の内部に配設されたオーガー64によって搬送された回収トナーは、共用回収ボックス67の上端部に開口された回収口68から、当該共用回収ボックス69の内部に回収されるようになっている。この共用回収ボックス69は、図1に示すように、容積が大きく設定されており、多くの量の回収トナーを収容できるように構成されている。
さらに、上記共用回収ボックス69の内部には、回収したトナーをカラー複合機本体1の奥側に搬送するアジテーター70が所定のタイミングで回転可能に配設されている。なお、上記アジテーター70の代わりにオーガーを用いても勿論良い。
また、中間転写ベルト19の表面に残留したトナーは、図2及び図3に示すように、中間転写体用クリーニング装置54のクリーニングブレード54aによって除去され、当該中間転写体用クリーニング装置54のクリーニングブレード54aによって除去されたトナーは、図1に示すように、中間転写体クリーニング装置54の内部に配設された排出用オーガー71によって、カラー複合機本体1の手前側に搬送される。また、上記排出用オーガー71のオーガーパイプ72のカラー複合機本体1手前側には、図3及び図7に示すように、当該排出用オーガー71によって排出されたトナーを中継オーガー64へと搬送する中間転写体搬送オーガーパイプ73が連結されている。この中間転写体搬送オーガーパイプ73の内部には、搬送用のオーガー74又はアジテーターが配設されている。上記搬送用アジテーター74の上端部には、図7に示すように、当該搬送用アジテーター74を回転駆動する駆動ギア75が取り付けられており、この駆動ギア75には、駆動力伝達用のギア76が噛み合わされてる。
上記中間転写体搬送オーガー74の上端部には、図7に示すように、排出用オーガー71から排出されるトナーを導入する導入部77が設けられており、当該導入部77は、略直角三角形状に形成されている。この中間転写体搬送オーガー74の内部に導入されたトナーは、当該中間転写体搬送オーガー74に沿って斜め下方へと搬送され、中間転写体搬送オーガーパイプ73の下端部に連結された中継オーガー64の内部に導入される。
上記中間転写体搬送オーガーパイプ73の下端部73aは、図7に示すように、水平に配置されており、当該中間転写体搬送オーガーパイプ73の下端部73aには、中継オーガーパイプ65の内部に回収トナーを落下供給する開口部78が設けられている。この中継オーガーパイプ65には、図1に示すように、中間転写体搬送オーガーパイプ73によって搬送される回収トナーが、感光体用のクリーニング装置53の供給部と反対側の端部から供給されるように構成されている。
上記中継オーガーパイプ65の内部に供給された回収トナーは、当該中継オーガーパイプ65の内部に配設された中継オーガー64によって、カラー複合機本体1の奥側に搬送され、中継オーガーパイプ65の開口部79から、共用回収ボックス67の内部に回収されるようになっている。
このように、上記中継オーガーパイプ65の内部には、図8に示すように、感光体用クリーニング装置53によって回収された回収トナーと、中間転写体クリーニング装置54によって回収された回収トナーとが、互いに異なった方向から中継オーガー64によって搬送され、共用回収ボックス67の内部に回収されるように構成されている。
以上の構成において、この実施の形態に係るカラー複合機では、次のようにして、感光体用クリーナーと中間転写体用クリーナーからの回収トナー収容部を共通化して、装置の小型化を達成しつつ、しかも回収トナーの詰まりを防止することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るカラー複合機では、図2及び図3に示すように、カラー又は白黒の画像が形成される際に、感光体ドラム14の表面に形成されたトナー像のうち、中間転写ベルト19上に一次転写されずに、感光体ドラム14の表面に残留した転写残トナーや、中間転写ベルト19上に一旦転写された後、感光体ドラム14の表面に再転写されたリトランスファートナーは、感光体ドラム14が画像形成動作を行うために回転駆動されると、当該感光体ドラム14の表面に常時当接した感光体用クリーニング装置53のクリーニングブレード53aによって除去されるようになっている。
上記感光体用クリーニング装置53のクリーニングブレード53aによって除去された転写残トナーは、図1及び図8に示すように、当該感光体用クリーニング装置53の内部に設けれた排出用オーガー61によって、カラー複合機本体1の手前側にオーガーパイプ62の内部を搬送され、当該オーガーパイプ62の端部側から連結用パイプ63を介して、中継用オーガー64のオーガーパイプ65内に落下するように搬送される。
上記中継用オーガー64は、画像形成動作と同期して回転駆動され、感光体用クリーニング装置53から搬送された回収トナーは、当該中継用オーガー64によって攪拌されつつ、中継用オーガーパイプ65の下方に連結された連結用パイプ66を介して、共用回収ボックス67の内部に収容されるようになっている。
一方、中間転写ベルト19の表面には、図2及び図3に示すように、ドライブロール32の外周において、中間転写体用クリーニング装置54が接離可能に配設されており、カラー画像を形成する場合には、最終色の後端部が中間転写体用クリーニング装置54を通過するまでは、中間転写ベルト19の表面から離間して停止した状態となっている。
そして、上記中間転写体用クリーニング装置54は、カラー画像の最終色のトナー像の後端部が中間転写体用クリーニング装置54を通過した後に、中間転写ベルト19の表面に当接するとともに、排出用オーガー71等が駆動され、中間転写ベルト19の表面に残留した未転写トナーを、クリーニングブレード54aによって除去するようになっている。
上記中間転写体用クリーニング装置54のクリーニングブレード54aによって除去された転写残トナーは、図1及び図8に示すように、当該中間転写体用クリーニング装置54の内部に設けれた排出用オーガー71によって、カラー複合機本体1の手前側にオーガーパイプ72の内部を搬送され、当該オーガーパイプ72の端部側から中間転写体搬送オーガーパイプ73へと搬送される。この中間転写体搬送オーガーパイプ73の下端部73aは、図1、図7及び図8に示すように、中継用オーガーパイプ65の端部にもうけられた開口部78に連結されており、当該中間転写体搬送オーガーパイプ73に沿って搬送された回収トナーは、開口部78を介して中継用オーガーパイプ65の内部へ搬送される。
上記中継用オーガーパイプ65の内部へ搬送された中間転写体用クリーニング装置54によって除去された回収トナーは、図8に示すように、感光体用クリーニング装置53からの回収トナーとは異なった方向、図中、左方向へと中継用オーガー64によって搬送され、中継用オーガーパイプ65に連結された連結用パイプ66を介して、共用回収ボックス67の内部に収容されるようになっている。
なお、上記共用回収ボックス67の内部に収容された回収トナーは、所定のタイミングで回転駆動されるアジテーター70によって、共用回収ボックス67の奥側へと順次搬送されるようになっている。
このように、上記実施の形態では、感光体用クリーニング装置53と中間転写体用クリーニング装置54からの回収トナー収容部を、共用回収ボックス67として共通化したので、装置の小型化を達成することができる。
また、上記共用回収ボックス67は、感光体用クリーニング装置53の直下に配設されているので、当該感光体用クリーニング装置53によって除去されたトナーは、重力によって鉛直方向下方に略落下させれば、共用回収ボックス67に収容することができ、感光体用クリーニング装置53からの回収トナーの搬送手段を簡略化することができる。
しかも、上記実施の形態では、感光体用クリーニング装置53と中間転写体用クリーニング装置54からの回収トナーを、共用回収ボックス67にそれぞれ別個に落下させ収容するのではなく、その上方に設けられた中継用オーガー64によって、互いに異なった方向から攪拌しつつ搬送して、共用回収ボックス67に収容するように構成したので、回収トナーの詰まりを確実に防止することが可能となっている。
その際、1回の回収量が多い中間転写体用クリーニング装置54からの回収トナーは、図8に示すように、中継用オーガー64によって攪拌しつつ搬送して、共用回収ボックス67に収容するように構成したので、感光体用クリーニング装置53と中間転写体用クリーニング装置54からの回収トナーとによって、回収トナーが詰まるのをより一層確実に防止することが可能となっている。
1:カラー複合機本体、14:感光体ドラム、19:中間転写ベルト、53:感光体用のクリーニング装置、54:中間転写体用のクリーニング装置、64:中継用オーガー、67:共用回収ボックス。