JP2007219138A - マスク及び露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 斜入射型の光学センサによりマスクの位置を正確に検出することができる異物保護膜を備えたマスクを提供する。
【解決手段】 感応基板上に転写するためのパターンが形成されているマスクMであって、前記パターンが形成されている面に設けられた異物保護膜保持部材12と、前記異物保護膜保持部材12により前記パターンが形成されている面から所定の距離を保つ位置に保持されている異物保護膜10とを備え、前記異物保護膜保持部材12は、前記マスクMの位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光3が透過する部材により形成される透過部14を有する。
【選択図】 図3
【解決手段】 感応基板上に転写するためのパターンが形成されているマスクMであって、前記パターンが形成されている面に設けられた異物保護膜保持部材12と、前記異物保護膜保持部材12により前記パターンが形成されている面から所定の距離を保つ位置に保持されている異物保護膜10とを備え、前記異物保護膜保持部材12は、前記マスクMの位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光3が透過する部材により形成される透過部14を有する。
【選択図】 図3
Description
この発明は、半導体素子、液晶表示素子等のマイクロデバイスをリソグラフィ工程で製造するための回路パターン等が形成されているマスク及び該マスク上に形成されている回路パターン等の転写露光を行う露光装置に関するものである。
近年、半導体素子回路の微細化に伴い、解像力を更に向上させるために、短い波長(11〜14nm)のEUV(Extreme Ultra Violet)光を使用した投影リソグラフィ技術が開発されている。この波長域では、従来のレンズのような透過屈折型の光学素子を使用できず、ミラー等の反射型の光学素子を使用し、マスクも反射型マスクを用いる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−224053号公報
ところでEUV用露光装置においては、複数の反射型の光学素子により構成される投影光学系は非テレセントリックな光学系となるため、マスクの高さ方向における位置を高精度に制御する必要がある。また、エキシマレーザ等を露光光とする露光装置においては、マスク上に形成されているパターンに異物等が付着するのを防止するために、マスクのパターン面は薄膜で形成されたペリクル等により保護されている。
しかしながら、EUV用露光装置においては、ペリクル等の異物保護膜を支持するペリクルフレーム等の支持部がマスクの位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光を遮断するため、斜入射型光学センサによるマスク位置の計測ができないという問題があった。
この発明の課題は、斜入射型の光学センサによりマスクの位置を正確に検出することができる異物保護膜を備えたマスク及び該マスク上に形成されているパターンの転写露光を行なう露光装置を提供することである。
この発明のマスクは、感応基板(W)上に転写するためのパターンが形成されているマスク(M)であって、前記パターンが形成されている面に設けられた異物保護膜保持部材(12)と、前記異物保護膜保持部材(12)により前記パターンが形成されている面から所定の距離を保つ位置に保持されている異物保護膜(10)とを備え、前記異物保護膜保持部材(12)は、前記マスク(M)の位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光(3)が透過する部材により形成される透過部(14)を有することを特徴とする。
また、この発明の露光装置は、この発明のマスク(M)に形成されているパターンを感応基板(W)上に転写する露光装置において、前記マスク(M)の位置を検出するための斜入射型の光学センサを備えることを特徴とする。
この発明のマスクによれば、異物保護膜保持部材がマスクの位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光が透過する部材により形成される透過部を有しているため、異物保護膜保持部材が検出光を遮断することがなく、斜入射型の光学センサによりマスクの位置を正確に検出することができる。
また、この発明の露光装置によれば、マスクの位置を検出するための斜入射型の光学センサを備えているため、この発明のマスク上に形成されているパターンを感応基板上に転写する際に、マスクの位置を良好に検出することができる。したがって、光学センサにより検出されたマスクの位置に基づいてマスクの位置を正確な位置に調整することができ、高精度な露光を行うことができる。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態にかかる露光装置及びマスクについて説明する。図1は、実施の形態にかかる露光装置の概略構成を示す図である。また、以下の説明においては、図1中に示したXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。XYZ直交座標系は、X軸及びY軸が感応基板としてのウエハWに対して平行となるよう設定され、Z軸がウエハWに対して直交する方向に設定されている。図中のXYZ直交座標系は、実際にはXY平面が水平面に平行な面に設定され、Z軸が鉛直方向に設定される。この実施の形態では、ウエハWを移動させる方向(走査方向)をX方向に設定している。
EUV光源31から射出したEUV光32は、照明光学系33を構成し、コリメータミラーとして作用する凹面反射鏡34を介してほぼ平行光束となり、オプティカルインテグレータ35に入射する。オプティカルインテグレータ35は、入射側フライアイミラー35a及び射出側フライアイミラー35bを備えている。入射側フライアイミラー35aは並列に配列され円弧状の形状を有する多数の要素ミラーにより構成されており、その入射面は後述するマスクM及びウエハW面と光学的に共役な位置またはその近傍に配置されている。入射側フライアイミラー35aに入射したEUV光は、入射側フライアイミラー35aの各要素ミラーにより波面分割される。
入射側フライアイミラー35aに入射したEUV光は、入射側フライアイミラー35aにより反射され、射出側フライアイミラー35bに入射する。射出側フライアイミラー35bは、並列に配列され矩形の形状を有する多数の要素ミラーにより構成されており、その射出面は後述する投影光学系PLの瞳位置と光学的に共役な位置またはその近傍に配置されている。入射側フライアイミラー35aの各要素ミラーにより反射されたEUV光は、射出側フライアイミラー35bの各要素ミラーに入射する。したがって、射出側フライアイミラー35bの射出側またはその近傍には、射出側フライアイミラー35bを構成する要素ミラーの数に応じた多数の集光点が形成され、二次光源が形成される。
射出側フライアイミラー35bにより反射されたEUV光は、平面反射鏡36により偏向され、露光領域規定部材1の細長い円弧状の視野制限スリットを通過して、反射型マスクとしてのマスクM上に円弧状の照明領域を形成する。露光領域規定部材1は、マスクMと投影光学系PLとの間に配置され、ウエハW上の露光領域を規定する円弧状の視野制限スリットを有している。なお、ウエハW上に導かれるEUV光による露光領域が所定形状に規定されていればよいため、EUV光がマスクMにより反射される前にEUV光を視野制限スリットによって制限するように構成してもよい。また、EUV光がマスクMにより反射された後にEUV光を視野制限スリットによって制限するように構成してもよい。なお、この実施の形態にかかる露光領域は、円弧状に規定されているが、他の形状を有するようにしてもよい。
マスクMはマスクステージ55に搭載され、マスクステージ55はX,Y,Zの各軸方向及び各軸まわりの回転方向に移動可能に構成されている。図2は第1の実施の形態にかかるマスクMの構成を示す平面図、図3はマスクMの構成を示すA−A断面図である。マスクMは、図2及び図3に示すように、マスクMのパターンが形成されている面から所定の距離、例えば20mmを保つ位置に配置されている異物保護膜10を備えている。この位置は例えば、1−50mm(好ましくは6−20mm)程度の位置で決める事ができる。マスクMと異物保護膜10の距離が近すぎると異物保護膜10上に付着した異物や異物保護膜10を補強支持する不図示の梁等の構造物の形状がウエハW上に転写されるため好ましくない。また、後述する検出光の透過部材を側面に配置するためにはある程度の距離が必要となる。また、マスクMと異物保護膜10の距離が遠すぎるとマスクMの直近に配置される他の構造物(例えば、露光領域規定部材等)と機械的に干渉するので好ましくない。異物保護膜10は、マスクMのパターンが形成されている面に異物が付着するのを防止する。異物保護膜10は、異物保護膜保持部材12により支持されている。異物保護膜保持部材12は、異物保護膜10の周縁部を保持するように設けられており、後述する斜入射型の光学センサの検出光3が透過する部材、例えばガラス等により形成されている透過部14を有している。
マスクMにより反射されたEUV光は、複数の反射鏡(図1において例示的に6つの反射鏡M1〜M6)からなる投影光学系PLを介して、ウエハW上にマスクMのパターンの像を形成する。ウエハWはウエハステージ56に搭載され、ウエハステージ56はX,Y,Zの各軸方向及び各軸まわりの回転方向に移動可能に構成されている。
マスクステージ55及びウエハステージ56のXY方向の位置は、図示しない干渉計により各々測定される。干渉計による測定結果は制御装置51に対して出力され、制御装置51は、マスクステージ55及びウエハスエージ56に対して駆動信号57,58を出力する。制御装置51からの駆動信号57,58に基づいて、リニアモータやエアアクチュエータ等の図示しないアクチュエータによりマスクステージ55及びウエハステージ56は移動する。
また、この実施の形態においては、マスクMの高さ方向(Z方向)の位置を検出する斜入射型の光学センサが設けられている。マスクの位置変動及びウエハの位置変動は相対的な問題であるため、従来の透過型マスクを用いた露光装置においては、マスク側とウエハ側の高さを測定し、マスク側またはウエハ側のいずれかの高さ方向の位置を補正していた。しかしながら、この実施の形態にかかるマスクMは反射型マスクであるため、マスクM側をテレセントリックな光学系にするのは困難である。即ち、マスクM側の高さ方向の位置ずれは倍率変動誤差を生じさせる可能性がある。したがって、マスクの高さ方向における位置を高精度に計測する必要がある。また、マスク側及びウエハ側の高さ方向の位置の補正はそれぞれ独立して行うことが好ましい。
斜入射型の光学センサを構成するハロゲンランプやレーザ光源を備える投光器2から射出した検出光3は、図3に示すように、異物保護部材10の異物保護膜保持部材12の透過部14を通過して、マスクMに入射する。なお、検出光3は、露光光としてのEUV光の波長よりも長い波長を有している。マスクMにより反射された検出光3は、異物保護部材10の異物保護膜保持部材12の透過部14を通過して、CCD等を備える受光器4により測定される。マスクM面の高さ方向(Z方向)における位置ずれは、受光器4の検出光の入射面における光束の入射位置のずれとして測定でき、この光束の位置に基づいてマスクMの高さを検出することができる。
実際には、複数のスリットを有するスリット基板を投光器2と異物保護部材10との間に配置し、スリット基板の像がマスクM上に形成されるように送光光学系を配置し、スリット像が受光器4上で結像されるように結像光学系を配置する。したがって、受光器4上における各スリット像の位置からマスクMの複数点の高さ方向の位置を同時に測定することができる。複数点の高さ方向の位置を同時に測定することにより、マスクMの傾きを検出することもできる。例えば、マスクMのたわみ等によりマスクM面内において高さ分布が生じている場合においても各計測点の高さ方向における位置を正確に求めることができる。この測定結果は制御装置51に対して出力される。
また、ウエハステージ56の近傍には、マスクMの高さ方向の位置を検出する斜入射型の光学センサと同様なウエハWの高さ方向(Z方向)の位置を検出する斜入射型の光学センサが配置されている。図1に示すように、投光器52から射出した検出光は、ウエハWにより反射されて、受光器54に入射する。受光器54に入射した検出光の計測結果は制御装置51に対して出力される。制御装置51は、受光器54による計測結果に基づいてウエハWの高さ方向の位置を検出する。
第1の実施の形態にかかるマスクは、異物保護膜保持部材12がマスクMの高さ方向における位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光3が透過する部材により形成されている透過部14を有している。また、第1の実施の形態にかかる露光装置は、マスクMの高さ方向における位置を検出するための斜入射型の光学センサを備えており、この光学センサの検出光3が透過部14を透過するように構成されている。したがって、異物保護膜保持部材12が検出光3を遮断することなく、マスクの高さ方向における位置を正確に検出することができ、高精度な露光を行なうことができる。
次に、図面を参照して、この発明の第2の実施の形態にかかる露光装置及びマスクについて説明する。なお、この第2の実施の形態にかかる露光装置の構成は第1の実施の形態にかかる露光装置の構成と同一であるため、第2の実施の形態にかかる露光装置の構成の詳細な説明は省略する。また、第2の実施の形態にかかる露光装置の説明においては、第2の実施の形態にかかる露光装置と同一の構成には第1の実施の形態で用いたものと同一の符号を付して説明を行なう。
図4は、第2の実施の形態にかかるマスクM2の構成を示す断面図である。マスクM2は、図4に示すように、マスクM2のパターンが形成されている面から所定の距離、例えば20mmを保つ位置に配置されている異物保護膜20を備えている。異物保護膜20は、マスクM2のパターンが形成されている面に異物が付着するのを防止する。
また、異物保護膜20は、異物保護膜保持部材22により支持されている。異物保護膜保持部材22は、異物保護膜20の周縁部を保持するように設けられており、投光器2から射出された検出光3が透過する部材、例えばガラス等により形成されている透過部24を有している。透過部24は、図4に示すように、検出光3の投光器2側(送光側)の入射面24aと射出面24b、及び受光器4側(受光側)の入射面24cと射出面24dが、検出光3の主光線に対して略垂直に形成されている。したがって、検出光3の主光線は、入射面24a、射出面24b、入射面24c、射出面24dに対して垂直に入射する。
第2の実施の形態によれば、検出光3の主光線が入射面24a,24c及び射出面24b,24dに対して垂直に入射するため、検出光が透過部24を透過する際に屈折することなく、屈折により光軸がシフトすることによる検出光3の計測誤差の発生を防止することができる。したがって、マスクM2の高さ方向における位置を正確に検出することができ、高精度な露光を行なうことができる。
1…露光領域規定部材、2,52…投光器、4,54…受光器、10,20…異物保護膜、12,22…異物保護膜保持部材、14,24…透過部、31…光源、33…照明光学系、35…オプティカルインテグレータ、35a…入射側フライアイミラー、35b…射出側フライアイミラー、51…制御装置、55…マスクステージ、56…ウエハステージ、M,M2…マスク、PL…投影光学系、W…ウエハ。
Claims (3)
- 感応基板上に転写するためのパターンが形成されているマスクであって、
前記パターンが形成されている面に設けられた異物保護膜保持部材と、
前記異物保護膜保持部材により前記パターンが形成されている面から所定の距離を保つ位置に保持されている異物保護膜と
を備え、
前記異物保護膜保持部材は、前記マスクの位置を検出するための斜入射型の光学センサの検出光が透過する部材により形成される透過部を有することを特徴とするマスク。 - 前記透過部は、前記検出光の送光側の入射面と射出面、及び受光側の入射面と射出面とが、前記検出光の主光線に対して略垂直に形成されていることを特徴とする請求項1記載のマスク。
- 請求項1又は請求項2記載のマスクに形成されているパターンを感応基板上に転写する露光装置において、
前記マスクの位置を検出するための斜入射型の光学センサを備えることを特徴とする露光装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2006
- 2006-02-16 JP JP2006039448A patent/JP2007219138A/ja active Pending
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