JP2007218024A - 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法 - Google Patents

地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007218024A
JP2007218024A JP2006042064A JP2006042064A JP2007218024A JP 2007218024 A JP2007218024 A JP 2007218024A JP 2006042064 A JP2006042064 A JP 2006042064A JP 2006042064 A JP2006042064 A JP 2006042064A JP 2007218024 A JP2007218024 A JP 2007218024A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
casing
excavation
granular material
heat exchange
exchange tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006042064A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4281092B2 (ja
Inventor
Kazuyoshi Moroki
一義 諸木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2006042064A priority Critical patent/JP4281092B2/ja
Publication of JP2007218024A publication Critical patent/JP2007218024A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4281092B2 publication Critical patent/JP4281092B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】地中Eに掘削刃7を残留させずに、粒状物Bを簡単に充填すること。
【解決手段】地中に、下端口を開閉装置8で閉塞した起立状態の掘削用ケーシング4を駆動装置2で回転駆動しつつ押し込むことで、所望深度まで削孔する掘削工程と、掘削用ケーシング4の上端口から熱交換チューブ挿入用スペースSの下端へ向かって浮上防止重りを取付た熱交換チューブTを挿入すると共に、開閉装置8で掘削用ケーシングの下端口を開口させる管挿入工程と、掘削用ケーシング4に連結した粒状物充填装置2の貯留域に貯留した粒状物Bを第1の噴射手段18から噴射した高圧水で送り出して掘削用ケーシング4の内側中空部4bへ供給し、また、第2の噴射手段9から噴射した高圧水で粒状物Bを更に内側中空部4bの下端へ向かって移動させて、熱交換チューブTの廻りに粒状物Bを充填する粒状物充填工程と、掘削用ケーシング4を引き抜く引抜き工程とからなる。
【選択図】図7

Description

本発明は、空調や融雪等の熱源として地中熱を利用する蓄熱・集熱用の熱交換チューブを地中に垂直に設置する装置及び方法に関するものである。
地中に垂直に設置する地中熱利用熱交換チューブとしては、十数mm径のプラスチック製や鋼製U字管のU字管があり、これを垂直な削孔孔に1セットまたは複数セットを挿入して廻りをグラウト材で充填している。削孔深度は数十m〜約100mに達するものがある。熱交換チューブの設置方法は、特許文献1に記載の如く、先端鋼管と削孔鋼管のいずれか一方の先端部に螺旋状羽根を備え、前記螺旋状羽根の下方または上方で先端が閉塞された先端鋼管と離脱可能とされた削孔鋼管と、前記削孔鋼管で削孔された孔内に挿入設置される熱媒体を流通させる熱交換チューブと、熱交換チューブの廻りの孔内にグラウト材を充填するグラウト管およびグラウト材を準備し、先端鋼管を装着した前記削孔鋼管を地中に回転・圧入して所定の削孔深度まで到達させ、次いで削孔鋼管内に前記熱交換チューブを挿入し、次に削孔鋼管を逆回転して先端鋼管を切離して削孔鋼管を引抜き回収しながら同時に熱交換チューブの廻りの孔内にグラウト材を充填して熱交換チューブを設置するものがある。
特開2002−303088公報
しかし、前記従来技術には、次のような問題点がある。
(1)先端鋼管を切離して削孔鋼管を引抜き回収するため、掘削刃となる螺旋状羽根を備えた先端鋼管が、地中に残留して消耗することになる。しかし、熱交換チューブを設置する度に、消耗した製造コストの高い先端鋼管を準備することは、地中熱利用熱交換チューブ設置のコストを増大させることなる。
(2)グラウト材を地上のグラウトミキサーでスラリー状にしてグラウト管へ圧送する必要があるために、多くの手間を必要とし、地中熱利用熱交換チューブ設置のコストを増大させることなる。
本発明は、上記問題を解決するために、地中に残留する掘削刃を無くすると共に、熱交換チューブの廻りに粒状物を簡単に充填することができる地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法を提供することである。
請求項1記載の本発明が採用した手段は、下端側に掘削刃が設けられ、上端口から内側中空部を介して下端口へ延びる熱交換チューブ挿入用スペースが形成された掘削用ケーシングと、掘削用ケーシングを回転駆動させつつ押し込む駆動装置と、掘削用ケーシングと駆動装置との間に設けられる粒状物充填装置とを備え、前記掘削用ケーシングは、ケーシング下端側に一体に設けられて下端口を開閉する開閉装置と、内側中空部に設けられて内側中空部の下方へ向かって高圧水を噴射する第2の噴射手段とを備え、前記粒状物充填装置は、掘削用ケーシングの入力部と駆動装置の出力部を連結するものであって、掘削用ケーシングの内側中空部へ連通する連通部を有する駆動力伝達部と、この駆動力伝達部の外側に設けられ、駆動力伝達部の連通部に通じる貯留域を有する粒状物貯留手段と、この粒状物貯留手段の貯留域から駆動力伝達部の連通部へ向かって高圧水を噴射する第1の噴射手段とを備えたことを特徴とする地中熱利用熱交換チューブ設置装置である。
請求項2記載の本発明が採用した手段は、請求項1記載の地中熱利用熱交換チューブ設置装置を用い、掘削用ケーシングと駆動装置とを粒状物充填装置で連結して準備する準備工程と、地中に、下端口を閉状態の開閉装置で閉塞した起立状態の掘削用ケーシングを駆動装置で回転駆動させつつ押し込むことで、所望深度まで削孔する掘削工程と、開閉装置を開状態にして掘削用ケーシングの下端口を開口させると共に掘削用ケーシングから粒状物充填装置を分離して、掘削用ケーシングの上端口から熱交換チューブ挿入用スペースの下端へ向かって熱交換チューブを挿入する管挿入工程と、掘削用ケーシングに粒状物充填装置を連結して、貯留域に貯留されている粒状物を第1の噴射手段から噴射する高圧水で導いて駆動力伝達部の連通部を介して掘削用ケーシングの内側中空部へ供給すると共に、第2の噴射手段から噴射する高圧水で粒状物を更に掘削用ケーシングの内側中空部の下方へ向かって導いて、熱交換チューブの廻りの内側中空部に粒状物を充填する粒状物充填工程と、地中から掘削用ケーシングを引き抜く引抜き工程とからなり、準備工程、掘削工程、管挿入工程、粒状物充填工程及び引抜き工程をこの順番で行うか、または、準備工程、掘削工程及び管挿入工程をこの順番で行った後に、粒状物充填工程及び引抜き工程を並行して行うか若しくは交互に複数回行うことを特徴とする地中熱利用熱交換チューブ設置方法である。
請求項1記載の本発明に係る地中熱利用熱交換チューブ設置装置は、掘削用ケーシングの下端口を開閉する開閉装置を備えているので、削孔孔に熱交換チューブを挿入した状態のまま掘削用ケーシングを掘削刃と共に引き抜くことが可能となり、地中に掘削刃を残留させる従来に比べて装置コスト及び熱交換チューブ設置コストを低減することができると共に、粒状物貯留手段、第1の噴射手段及び第2の噴射手段を備えているので、熱交換チューブの廻りに粒状物を第1,2の噴射手段から噴出する高圧水で簡単に充填することが可能となり、グラウト材を地上のグラウトミキサーでスラリー状にしてグラウト管へ圧送する従来に比べて熱交換チューブ設置コストを低減することができる。
請求項2記載の本発明に係る地中熱利用熱交換チューブ設置方法は、引抜き工程において開閉装置を開かせた状態の掘削用ケーシングを掘削刃と共に引き抜くことが可能となり、地中に掘削刃を残留させる従来に比べて熱交換チューブ設置コストを低減することができると共に、粒状物充填工程において貯留域に貯留されている粒状物を熱交換チューブの廻りの内側中空部へ高圧水で導いて簡単に充填することができるため、グラウト材を地上のグラウトミキサーでスラリー状にしてグラウト管へ圧送する従来に比べて熱交換チューブ設置コストを低減することができる。また、粒状物充填工程において、粒状物を高圧水で導いて掘削用ケーシングの内側中空部の上方から下方へ向かって移動させるので、掘削用ケーシングへ挿入されている熱交換チューブを浮上させることもなく粒状物を円滑に充填できる。
本発明に係る地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法(以下、「本発明設置装置」及び「本発明設置方法」と言う。)を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
図1乃至図8は本発明の実施の形態を示すものであり、図1は本発明設置装置1を示すものであって、(A)は駆動装置2、粒状物充填装置3及び掘削用ケーシング4を分離した状態を示す中間省略し且つ部分断面図した正面図、(B)は駆動装置2、掘削用ケーシング4及び粒状物充填装置2の三者を連結した準備工程を示す中間省略し且つ部分断面図した正面図である。図2は掘削用ケーシング4の下端口4cを開閉装置8で閉塞した状態を拡大して示すものであって、(A)は掘削用ケーシング4の底面図、(B)は(A)のb−b線で断面した掘削用ケーシング4の下端側の正面図、(C)は(A)のc線に沿って開閉装置8の閉状態の各分割片13の蓋部13bを展開した断面図である。図3は掘削用ケーシング4の下端口4cを開閉装置8で開口させた状態を拡大して断面した正面図である。図4は掘削用ケーシング4の延長部を示す部分断面した正面図である。図5は本発明設置方法の掘削工程の途中を示す中間省略し且つ部分断面した正面図である。図6は本発明設置方法の管挿入工程の途中を示す中間省略し且つ部分断面した正面図であって、(A)は下端口4cを開口した掘削用ケーシング4内へ熱交換チューブTを挿入する直前を示し、(B)は掘削用ケーシング4内へ熱交換チューブTを挿入した後を示すものである。図7は本発明設置方法の粒状物充填工程と引抜き工程を示す中間省略し且つ部分断面した正面図であって、(A)は掘削用ケーシング4内へ粒状物Bを充填する直前を示し、(B)は掘削用ケーシング4を引き抜きながら粒状物Bを充填している途中を示すものである。図8は地中Eから掘削用ケーシング4を完全に引き抜いた状態を中間省略し且つ断面した正面図である。
まず、地中Eに熱交換チューブTを設置するにあたって準備する本発明設置装置1、熱交換チューブT及び充填物Bについて説明する。
熱交換チューブTは、熱媒体(例えば、水)を流通させるものであって、図6に示す如く、フレキシブルなプラスチック製で0.5〜1.5インチ程度の外径の長尺管Taを2本並列し、下端をU字管Tbで連通してU字状にしたものを設置用リールに巻いたものを使用するのがよいが、ステンレス製のチューブを使用することも可能である。この熱交換チューブTは、その下端に、後述する掘削用ケーシング4内に挿入するときに円滑な挿入ができるように尖端部Tcを設けてある。
熱交換チューブTの廻りに充填される充填物Bは、図8に示す如く、地中Eと熱交換チューブT内に蓄えられ又は流通する熱媒体(例えば、水)との間で行われる熱伝達が良好となるように伝熱特性の優れた珪砂、炭素粒又はメタルスラグ粒等であって、粒状物充填工程のときに吹き付けられる高圧水に導かれて円滑に移動する粒状物が選択される。
本発明設置装置1は、図1に示す如く、駆動装置2と粒状物充填装置3と掘削用ケーシング4とからなり、駆動装置2と掘削用ケーシング4を粒状物充填装置3で分離可能に連結するようにしてある。
前記駆動装置2は、図1(B)に示す如く、杭の施工に用いられる三点杭打ち機(全体図は省略)のリーダー5に昇降自在に設けられる昇降するオーガー等が用いられる。
前記掘削用ケーシング4は、図1(A)及び図2(B)に示す如く、5〜10インチ程度の外径の鋼管から形成されたケーシング本体6と、ケーシング本体6の下端側に設けた複数個の掘削刃7と、ケーシング本体6の下端側に一体に設けられて下端口4cを開閉する開閉装置8とを備えている。掘削用ケーシング4は、上端口4aから内側中空部4bを介して下端口4cへ延びる熱交換チューブ挿入用スペースSを形成すると共に、熱交換チューブ挿入用スペースSを除く内側中空部4bにケーシング長手方向に沿って延びる第2の噴射手段9、掘削水供給管12及び開閉手段14の操作棒32を設けてある。掘削用ケーシング4は、その全長さが数十メートルの長さになるめた、掘削刃7及び開閉装置8を備え先端用ケーシング本体6以外に、図4に示す数メートルの定尺の中間用ケーシング本体6をケーシング継手19,20を介して接合して延長するようにしてある。
前記中間用ケーシング本体6は、図4に示す如く、熱交換チューブ挿入用スペースSを除く内側中空部4bに、ケーシング本体6へ固着したブラケット35と、ブラケット35で上下移動自在に案内される第2の噴射手段9、掘削水供給管12及び操作棒32と、噴射手段9、掘削水供給管12及び操作棒32の各々に取着した脱落防止具36とを備え、ブラケット35に各脱落防止具36を係止させることで、噴射手段9、掘削水供給管12及び操作棒32の脱落を防止している。噴射手段9、掘削水供給管12及び操作棒32を上下移動できるようにするのは、噴射手段9、掘削水供給管12及び操作棒32の各端部に設けた雄ネジと袋ナットとの組合せ等からなる継手の接合作業の便宜を図るためである。
前記第2の噴射手段9は、図1及び図4に示す如く、配管9bと、配管9bに適宜上下間隔を開けて接合され、内側中空部4bの下方へ向かって高圧水を噴射する複数個の噴出口9aとを備え、粒状物充填工程のときに掘削用ケーシング4の内側中空部4bへ移動してきた充填物Bに対して噴出口9aから噴出する高圧水を吹き付けることで、充填物Bを内側中空部4bの上方で滞留させることなく内側中空部4bの下方へ導くようにしてある。
前記開閉装置8は、図2及び図3に示す如く、ケーシング本体6の下端に固着した支持部10を介して枢支11した複数個(図示例の場合は3個)の分割片13と、開閉手段14とからなり、各分割片13(13−1〜13−3)が下端口4cを閉塞する水平状態(図2(A)参照)から下端口4cを開口させる垂れ下り開状態(図3参照)まで揺動自在となっている。分割片13は、枢支11を形成する軸支持部13aと、軸支持部13aに固着され、下端口4cを開閉する蓋部13bと、隣接する分割片13の半径方向の縁部を係止させて隣接する分割片13の閉状態を維持させ閉維持用爪部13c(但し、分割片13−3は閉維持用爪部13cを備えていない)からなる。開閉装置8は、分割片13−1,13−2に閉維持用爪部13cを設けることにより、開閉手段14で分割片13−1の閉状態を維持したときに分割片13−2,13−3の閉状態も維持させ、開閉手段14で分割片13−1の閉状態を解除して分割片13−1を自重で揺動して開かせたときに、閉維持用爪部13cによる係止状態が自然に解除されて分割片13−2,13−3も自重で自動的に開くようになっている。開閉手段14は、ケーシング本体6の内側に操作棒32を上下移動自在に設けると共に、折り曲げた下端部32aを、掘削用ケーシング4の下端側を形成するケーシング本体6の開口部6aを介してケーシング本体6の外側へ導き、水平状態の分割片13−1の係止部13dに下端部32aを係止させたときには、分割片13−1の水平状態を維持させ、また掘削用ケーシング4の上端口4aから突出した操作棒32を引き上げ操作したときには、この係止を解除して分割片13−1を自重で垂れ下げるようにしてある。
前記粒状物充填装置3は、図1(A)に示す如く、駆動力伝達部16、粒状物貯留手段17及び第1の噴射手段18とを備えている。駆動力伝達部16は、掘削用ケーシング4と駆動装置2を連結するものであって、駆動装置2の出力部に連結する上端の連結部21と、掘削用ケーシング4の上端の入力部19に連結する下端の連結部20と、掘削用ケーシング4の内側中空部4bへ連通する連通部15とを備えている。粒状物貯留手段17は、駆動力伝達部16の外側に設けら、筒部の下端側をロート状に形成して内側に貯留域17aが形成され、貯留域17aの下方側を、駆動力伝達部16の下端側に形成した連通部15へ通じるようにしてある。第1の噴射手段18は、配管18bと、配管に接合した噴出口18aとからなり、貯留域17aの下端側に位置する噴出口18aから連通部15へ向かって高圧水を噴射させることで、貯留域17aに蓄えられている充填物Bを高圧水で導いて連通部15へ移動させるようにしてある。
前記掘削用ケーシング4に設けた掘削水供給管12は、図2に示す如く、その下端側を、掘削用ケーシング4のケーシング本体6の開口部6bを介してケーシング本体6の外側へ導き、吐水口12aから前記掘削刃7の近傍へ切削水を吐出して切削を円滑に行えるようにしてある。
前記第1の噴射手段18、第2の噴射手段9及び掘削水供給管12へ高圧水を供給する高圧水供給装置23は、図1(A)に示す如く、第1の噴射手段18及び第2の噴射手段9へ連通する延長配管24と、掘削水供給管12へ連通する延長配管23と、延長配管23,24への高圧水の供給を切替える切替バルブ26と、切替バルブ25と外部に設けた高圧水発生装置(図示略)を接続する延長配管27とからなる。延長配管27は、粒状物貯留手段17の駆動力伝達部16の中空部16aを挿通して外部へ延長している。高圧水発生装置(図示略)から供給される高圧水(例えば、15〜25Kg/cm2 )は、手動又は自動で切り替えられる切替バルブ26により、掘削水供給管12から高圧水を噴射する時間帯と、第1の噴射手段18の噴出口18a及び第2の噴射手段9の噴出口9a,9a…から高圧水を噴射する時間帯と、送水を停止させる時間帯とを切り替えるようにしてある。第1の噴射手段18の噴出口18aから噴出した高圧水は、図5に示す如く、貯留域17aに蓄えられている充填材Bを導いて駆動力伝達部16の連通部15へ向かって移動させ、充填材Bを連通部15を介して掘削用ケーシング4の内側中空部4bへ供給し、また、第2の噴射手段9の複数の噴出口9aから噴射した高圧水は、内側中空部4bへ供給されてきた充填材Bを導いて掘削用ケーシング4の内側中空部4bの下端へ向かって移動させて、熱交換チューブ挿入用スペースSを除く内側中空部4bへ充填材Bを蜜に充填して、内側中空部4bに充填のない空洞部を形成させないようにしてある。
次に、前記本発明設置装置1を用いて地中Eに熱交換チューブTを設置する本発明設置方法の各工程及び手順を説明する。
(準備工程)図1参照
準備工程では、駆動装置(オーガー)2の出力部に粒状物充填装置3の上端の連結部21を連結して粒状物充填装置3を吊り下げると共に、粒状物充填装置3の下端の連結部20に掘削用ケーシング4の上端の入力部19に連結して掘削用ケーシング4を吊り下げて準備する。
(掘削工程)図5参照
掘削工程では、地表面Eaの削孔予定位置の上に掘削用ケーシング4を吊り下げた(図1(B)参照)後、地中Eに、下端口4cを閉状態の開閉装置8で閉塞した起立状態の掘削用ケーシング4を駆動装置2で回転駆動させつつ押し込むことで、回転する掘削刃7で掘削しつつ所望深度まで削孔する。削孔に伴い掘削用ケーシング4の長さが足りなくなったときには、定尺の中間用ケーシング本体6(図4参照)をケーシング継手19,20を介して連結して延長すると共に、第2の噴射手段9の配管9b、掘削水供給管12及び操作棒32の各延長部も併せて連結するとよい。掘削中は、切替バルブ26を切り替えて掘削水供給管12へ高圧水を供給して、吐水口12aから掘削刃7の近辺へ高圧水を噴射させる。
(管挿入工程)図6参照
管挿入工程では、所望深度まで削孔した掘削用ケーシング4を若干引き上げて開閉装置8の分割片13の垂れ下げ用空間を確保した後に、掘削用ケーシング4の回転駆動を停止した後に、開閉手段14の操作棒32を引き上げ操作して開閉装置8の分割片13を垂れ下げて開状態にすると共に、掘削用ケーシング4から粒状物充填装置3を分離する。続けて、掘削用ケーシング4の上端口4aから熱交換チューブ挿入用スペースSの下端へ向かって熱交換チューブTの1セットまたは複数セット(図示の場合は1セット)を挿入する。熱交換チューブTを挿入するときには、熱交換チューブTを長手方向に沿って直線状に修正しつつ、掘削用ケーシング4の内側中空部4cの中心寄りへ挿入することで、熱交換チューブTの廻り全周に亘って粒状物充填空間を形成するとよい。
(粒状物充填工程)図7(A)(B)参照
粒状物充填工程では、掘削用ケーシング4の上端の入力部19に粒状物充填装置3の下端の連結部20を連結すると共に粒状物充填装置3の貯留域17aに所定量の充填物Bを貯留し、その後に、切替バルブ26を切り替えて、第1の噴射手段18の噴出口18aから噴射した高圧水で粒状物Bを次々に導いて駆動力伝達部16の連通部15を介して掘削用ケーシング4の内側中空部4bへ供給すると共に、第2の噴射手段9から各噴出口9aから噴射した高圧水で導いて粒状物Bを更に内側中空部4bの下端へ向かって移動させて、熱交換チューブTの廻りの内側中空部4bに粒状物Bを充填する。この工程では、粒状物Bを高圧水で導いて掘削用ケーシング4の内側中空部4bの上方から下方へ向かって移動させるので、管挿入工程で掘削用ケーシング4へ挿入されている熱交換チューブTを浮上させることもなく粒状物Bを円滑に充填できる。
(ケーシング引抜き工程)図7(B)参照
ケーシング引抜き工程では、地中Eから掘削用ケーシング4を引き抜くことである。
(作業手順)
本発明設置方法は、準備工程、掘削工程、管挿入工程、粒状物充填工程及び引抜き工程をこの順番で行う方法(第1手順)か、準備工程、掘削工程及び管挿入工程をこの順番で行った後に、粒状物充填工程及び引抜き工程を並行して行う(第2手順)か若しくは交互に複数回行う(第3手順)がある。第1手順において粒状物充填工程の後に引抜き工程を行うときには、粒状物充填工程において、熱交換チューブTの廻りの内側中空部4bの全体又は略全体に粒状物Bを充填し、引抜き工程で地中Eから掘削用ケーシング4の全体を引き抜く。また、第2手順において粒状物充填工程及び引抜き工程を同時並行して行う場合、または、第3手順において適宜寸法だけ掘削用ケーシング4を引抜く引抜き工程と引抜きを停止してい間に充填材Bを充填する粒状物充填工程とを交互に複数回を繰り返す場合には、掘削用ケーシング4の引抜きに伴って形成される空間(掘削用ケーシング4が退去して形成された空間)へ充填物Bを確実に移行させることができる。全ての工程を完了すると、図8に示す如く、地中Eの垂直な削孔孔Ebに挿入した熱交換チューブTの廻りを充填材Bで充填した熱交換チューブTの設置構造を得ることができる。
本発明設置装置1を用いた本発明設置方法にあっては、引抜き工程において開閉装置8を開いた状態の掘削用ケーシング4を掘削刃7と共に引き抜くことが可能となり、地中に掘削刃7を残留させる従来に比べて熱交換チューブ設置コストを低減することができると共に、粒状物充填工程において貯留域17aに貯留されている粒状物Bを熱交換チューブTの廻りの内側中空部4bへ高圧水で導いて簡単に充填することができるため、グラウト材を地上のグラウトミキサーでスラリー状にしてグラウト管へ圧送する従来に比べて熱交換チューブ設置コストを低減することができる。
本発明設置装置を示すものであって、(A)は駆動装置、粒状物充填装置及び掘削用ケーシングを分離した状態を示す中間省略し且つ部分断面した正面図、(B)は駆動装置、掘削用ケーシング及び粒状物充填装置の三者を連結した準備工程を示す中間省略し且つ部分断面した正面図である。 掘削用ケーシングの下端口を開閉装置で閉塞した状態を拡大して示すものであって、(A)は掘削用ケーシングの底面図、(B)は(A)のb−b線で断面した掘削用ケーシングの下端側の正面図、(C)は(A)のc線に沿って開閉装置の閉状態の各分割片の蓋部を展開した断面図である。 掘削用ケーシングの下端口を開閉装置で開口させた状態を拡大して断面した正面図である。 掘削用ケーシングの延長部を示す部分断面した正面図である。 本発明設置方法の掘削工程の途中を示す中間省略し且つ部分断面した正面図である。 本発明設置方法の管挿入工程の途中を示す中間省略し且つ部分断面した正面図であって、(A)は下端口を開口した掘削用ケーシング内へ熱交換チューブを挿入する直前を示し、(B)は掘削用ケーシング内へ熱交換チューブを挿入した後を示すものである。 本発明設置方法の粒状物充填工程と引抜き工程を示す中間省略し且つ部分断面した正面図であって、(A)は掘削用ケーシング内へ粒状物を充填する直前を示し、(B)は掘削用ケーシングを引き抜きながら粒状物を充填している途中を示すものである。 地中から掘削用ケーシングを完全に引き抜いた状態を中間省略し且つ断面した正面図である。
符号の説明
1…本発明設置装置、2…駆動装置、3…粒状物充填装置、4…掘削用ケーシング、4a…上端口、4b…内側中空部、4c…下端口、5…リーダー、6…ケーシング本体、7…掘削刃、8…開閉装置、9…第2の噴射手段、9a…噴出口、9b…配管、10…支持部、11…枢支、12…掘削水供給管、12a…吐水口、13…分割片、13a…軸支持部、13b…蓋部、13c…閉維持用爪部、13d…係止部、14…開閉手段、15…連通部、16…駆動力伝達部、16a…中空部、17…粒状物貯留手段、17a…貯留域、18…第1の噴射手段、18a…噴出口、18b…配管、19…入力部、20…下端の連結部、21…上端の連結部、23…高圧水供給装置、24,25…延長配管、26…切替バルブ、27…延長配管、32…操作棒、32a…係止先端部、35…案内ブラケット、36…落下防止部材、E…地中、Ea…地表面、Eb…削孔孔、T…熱交換チューブ、B…充填材、S…熱交換チューブ挿入用スペース

Claims (2)

  1. 下端側に掘削刃が設けられ、上端口から内側中空部を介して下端口へ延びる熱交換チューブ挿入用スペースが形成された掘削用ケーシングと、掘削用ケーシングを回転駆動させつつ押し込む駆動装置と、掘削用ケーシングと駆動装置との間に設けられる粒状物充填装置とを備え、前記掘削用ケーシングは、ケーシング下端側に一体に設けられて下端口を開閉する開閉装置と、内側中空部に設けられて内側中空部の下方へ向かって高圧水を噴射する第2の噴射手段とを備え、前記粒状物充填装置は、掘削用ケーシングの入力部と駆動装置の出力部を連結するものであって、掘削用ケーシングの内側中空部へ連通する連通部を有する駆動力伝達部と、この駆動力伝達部の外側に設けられ、駆動力伝達部の連通部に通じる貯留域を有する粒状物貯留手段と、この粒状物貯留手段の貯留域から駆動力伝達部の連通部へ向かって高圧水を噴射する第1の噴射手段とを備えたことを特徴とする地中熱利用熱交換チューブ設置装置。
  2. 請求項1記載の地中熱利用熱交換チューブ設置装置を用い、掘削用ケーシングと駆動装置とを粒状物充填装置で連結して準備する準備工程と、地中に、下端口を閉状態の開閉装置で閉塞した起立状態の掘削用ケーシングを駆動装置で回転駆動させつつ押し込むことで、所望深度まで削孔する掘削工程と、開閉装置を開状態にして掘削用ケーシングの下端口を開口させると共に掘削用ケーシングから粒状物充填装置を分離して、掘削用ケーシングの上端口から熱交換チューブ挿入用スペースの下端へ向かって熱交換チューブを挿入する管挿入工程と、掘削用ケーシングに粒状物充填装置を連結して、貯留域に貯留されている粒状物を第1の噴射手段から噴射する高圧水で導いて駆動力伝達部の連通部を介して掘削用ケーシングの内側中空部へ供給すると共に、第2の噴射手段から噴射する高圧水で粒状物を更に掘削用ケーシングの内側中空部の下方へ向かって導いて、熱交換チューブの廻りの内側中空部に粒状物を充填する粒状物充填工程と、地中から掘削用ケーシングを引き抜く引抜き工程とからなり、準備工程、掘削工程、管挿入工程、粒状物充填工程及び引抜き工程をこの順番で行うか、または、準備工程、掘削工程及び管挿入工程をこの順番で行った後に、粒状物充填工程及び引抜き工程を並行して行うか若しくは交互に複数回行うことを特徴とする地中熱利用熱交換チューブ設置方法。
JP2006042064A 2006-02-20 2006-02-20 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法 Active JP4281092B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006042064A JP4281092B2 (ja) 2006-02-20 2006-02-20 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006042064A JP4281092B2 (ja) 2006-02-20 2006-02-20 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007218024A true JP2007218024A (ja) 2007-08-30
JP4281092B2 JP4281092B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=38495597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006042064A Active JP4281092B2 (ja) 2006-02-20 2006-02-20 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4281092B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009228419A (ja) * 2008-02-27 2009-10-08 Jfe Steel Corp 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング
JP2010014359A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Kanden Energy Development Co Ltd 地中熱利用熱交換チューブの埋設方法および埋設構造
KR101025018B1 (ko) 2010-07-15 2011-03-25 주식회사 지앤지테크놀러지 지열코일관 헤더장치
JP2012127583A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Ohbayashi Corp 地中熱交換器に係る管部材の掘削孔への建て込み方法
JP2023112331A (ja) * 2022-02-01 2023-08-14 株式会社不動テトラ 地中熱交換器の設置方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009228419A (ja) * 2008-02-27 2009-10-08 Jfe Steel Corp 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング
JP2010014359A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Kanden Energy Development Co Ltd 地中熱利用熱交換チューブの埋設方法および埋設構造
KR101025018B1 (ko) 2010-07-15 2011-03-25 주식회사 지앤지테크놀러지 지열코일관 헤더장치
JP2012127583A (ja) * 2010-12-15 2012-07-05 Ohbayashi Corp 地中熱交換器に係る管部材の掘削孔への建て込み方法
JP2023112331A (ja) * 2022-02-01 2023-08-14 株式会社不動テトラ 地中熱交換器の設置方法
JP7412066B2 (ja) 2022-02-01 2024-01-12 株式会社不動テトラ 地中熱交換器の設置方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4281092B2 (ja) 2009-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5084761B2 (ja) 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング
JP5307403B2 (ja) 地中熱交換用uチューブの設置方法及び設置装置
JP4281092B2 (ja) 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法
CN110016920B (zh) 荤素搭配的咬合桩施工方法
JP6085113B2 (ja) 地中熱の熱交換パイプの埋設方法、埋設用の推進具
JP2011047269A (ja) 掘削機および掘削方法
US6471445B2 (en) Rotary displacement piling equipment
JP2007291850A (ja) 地中施工杭を作るための掘削装置および方法
CN106522213A (zh) 一种旋喷插筋式微型桩施工方法
US7555854B2 (en) Earth auger head and excavation method
JP2005016300A (ja) 地中ボーリング穴掘削方法およびウェットボーリング工具
JP5339962B2 (ja) 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体
EP2581498B1 (en) Method of making large diameter piles in a ground and tool for carrying out said operation
JP5439320B2 (ja) 2方向加圧注入方式の短尺ロックボルト構築方法
JP3878104B2 (ja) 削孔ロッドを用いた二重管掘りロックボルトの構築方法
JP5885512B2 (ja) 採熱管の施工方法
CN209924918U (zh) 一种用于水平注浆钻机的导向注浆钻头
JP4515307B2 (ja) 地盤改良工法
CN108551824B (zh) 用于果树的施肥装置
JPH11223176A (ja) 高温岩体発電方法及びこれを利用する高温岩体発電装置
JP6284135B2 (ja) 地中熱の熱交換パイプの埋設方法
JP2000248893A (ja) 非開削による配管の敷設工法
GB2116614A (en) Method and apparatus for driving hollow piles into the ground
JP2005016013A (ja) 基礎杭の製造方法および基礎杭
CN110036177A (zh) 用于在地面中产生孔的钻孔工具和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090210

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120327

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150327

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250