JP5084761B2 - 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング - Google Patents
地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング Download PDFInfo
- Publication number
- JP5084761B2 JP5084761B2 JP2009044997A JP2009044997A JP5084761B2 JP 5084761 B2 JP5084761 B2 JP 5084761B2 JP 2009044997 A JP2009044997 A JP 2009044997A JP 2009044997 A JP2009044997 A JP 2009044997A JP 5084761 B2 JP5084761 B2 JP 5084761B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- casing
- hollow tube
- ground
- heat exchanger
- underground heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24T—GEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
- F24T10/00—Geothermal collectors
- F24T10/10—Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground
- F24T10/13—Geothermal collectors with circulation of working fluids through underground channels, the working fluids not coming into direct contact with the ground using tube assemblies suitable for insertion into boreholes in the ground, e.g. geothermal probes
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24T—GEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
- F24T10/00—Geothermal collectors
- F24T2010/50—Component parts, details or accessories
- F24T2010/53—Methods for installation
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/10—Geothermal energy
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Sustainable Energy (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)
- Earth Drilling (AREA)
Description
なお、本明細書において地中熱交換体とは、地中に配置される熱交換媒体、熱交換媒体を地中に配置するための部材、機器類をいうものとする。
地中熱を利用する一般的な方法は、地中熱との熱交換を行なう熱交換媒体を地中に配置してこの熱交換媒体の熱を前記空調等に利用するというものである。
しかし、日本ではボアホールの掘削コストが高いという理由でそれほど普及していない。また、ボアホールは掘削する場合には、孔壁保護のために泥水やセメント等を用いるため地下水を汚染する危険がある。さらにまた、ボアホール内に収容される熱交換チューブが埋め殺しとなり、メンテナンス性に問題がある。
(1)先端鋼管と削孔鋼管のいずれか一方の先端部に螺旋状羽根を備え、先端鋼管を装着した削孔鋼管を地中に回転・圧入して所定の掘削深度まで到達させ、次いで削孔鋼管内に熱交換チューブを挿入し、次に削孔鋼管を逆回転して先端鋼管を切離して削孔鋼管を引抜き回収しながら同時に熱交換チューブの周りの孔内にグラウト材を充填して熱交換チューブを設置する(特許文献1参照)。
この発明によれば、先端部のみに螺旋状羽根を設けた回転圧入鋼管を用いて無排土で削孔し、削孔内に熱交換チューブを挿入後、グラウト材を充填しながら削孔鋼管を先端鋼管と切離し離脱して引抜き、仮ケーシングなしで熱交換チューブを削孔に挿入設置可能としたため、排土処分が不要となり、熱交換チューブ設置工事の経済性、工期短縮等を図ることができるとしている。
この発明によれば、地中の熱をより効率的に杭内部に伝えることができ、かつ施工性に優れた熱交換用鋼管杭を提供することができるとしている。
このように、特許文献1のものは地盤に設けた掘削孔に直にグラウト材が注入されるため、地下水を汚染する危険がある。
また、仮に熱交換体を使用しなくなったとしても、地盤に注入したグラウト材を掘り起こすのは大変なことからそのまま放置される危険もあり、必ずしも環境にやさしいとはいえない。
しかしながら、特許文献2のものには以下のような問題がある。
特許文献2のものは、通常の回転貫入杭の施工と同様に、杭頭部に回転トルクを掛けて施工する必要がある。そのため、杭頭部に掛ける回転トルクに耐えられる杭板厚にする必要があり、杭材コストが上昇し、不経済である。
また、特許文献2のものは、地中熱交換体専用であるため杭に必要とされるような支持力はいらないため、先端に設けられる羽根は施工時の推進力を得るためにのみ必要であるにもかかわらず、施工後において地中に埋設されたままとなり、無駄であり、この点からも不経済である。
しかしながら、杭体の引抜に関して、特許文献2のものは以下のような課題がある。
杭内部には熱交換チューブを配管することになるが、この熱交換チューブが日射の影響を受けないようにするために一般的にはこれを地表面より下に設置する必要があり、このため杭頭部も地表面より下になるように施工される。つまり、杭を回転させるためヤットコ施工を行う場合は杭頭部が地盤内に埋もれるのでそのままでよいが、仮に杭頭部が地表面から突出した状態で施工完了すれば頭部を切断することになる。
このように、施工後の状態では杭頭部が地盤内に埋もれた状態になるため、引き抜きを行う場合に、杭頭回転方式では、杭頭部の周囲の地盤を掘削して回転金具を取り付けなければならないなどの手間がかかるという問題がある。
このような考え方によれば、杭体には支持力が不要となることから、その分管厚を薄くできる。
しかしながら、特許文献2のものは従来の杭体という発想の範囲にあるため、杭体を構成する鋼管は地盤に孔を掘削する機能と共に地中に埋設されて熱交換媒体を収容する地中熱交換体としての機能を併せもつことが要求されている。
孔を掘削する機能を発揮するためには掘削のための回転トルクを全長に亘って伝達する必要があるため、鋼管はその回転トルクに耐えられるだけの厚みが必要とされる。特に、杭長が長く深いところまで貫入させる場合や、砂礫層など硬い地盤に打設する場合は、大きなトルクが必要となり、それに耐えられる大きな板厚や強度が必要となる。
他方、地中における熱交換のことを考えると、鋼管の厚みは薄い方が熱伝達性に優れるのでよいと言える。
このように、孔を掘削するために必要な機能と熱交換体としての機能では相反する機能が要求されるにもかかわらず、従来はこれを一つの部材でおこなっていたために不経済でかつ低効率なものとなっていた。
そこで、発明者はこの点に着目して、この相反する機能部材を分離することによって、経済性に優れ、かつ高効率の熱交換体およびその施工方法が実現できるとの知見を得た。
本発明はかかる知見に基づくものであり、具体的には以下の構成からなるものである。
なお、中空管体をケーシングの内部に配置するタイミングは、貫入工程の前であってもよいし、貫入工程が完了した後であってもよい。
また、蓋体が開閉自在とは、蓋体とケーシング本体部が連結部を介して常時連結された状態で開閉される態様の他、蓋体がケーシング本体部に着脱可能になっており開状態のときには蓋体がケーシング本体部から離脱し、閉状態のときには蓋体がケーシング本体部に当接する態様も含む。
なお、係止部を設ける位置の具体例としては、例えば中空管体の径をDとしたときに、係止部が下端部の2Dの範囲内である。
また、地中熱交換体として中空管体を用いるので、地中に設けた孔に直にグラウト材を注入するもののように地下水や地盤を汚染することがなく環境にやさしい。
本実施の形態に係る施工方法に用いる器具は、地中に埋設されて熱交換体の一部となる中空管体1と、この中空管体1を地中に埋設させるための翼付きケーシング3とを備えている。
以下、各構成を詳細に説明する。
翼付きケーシング3は、中空管体1を地中に埋設するための専用の器具であり、円筒状の鋼管からなるケーシング本体部5と、その下部周面に設けられた翼7と、下端面に開閉自在に設けられた蓋体8とを備えてなる構造である。
翼付きケーシング3は、N値が50を超える砂礫などの硬い地盤でも施工できるように、翼7の本体部への接続部は強固なものとし、また通常の杭施工よりも大きなトルクを掛けられるように板厚を十分大きくする。
それにより、大きなトルクを利用して、木ねじの要領で貫入性の良い翼付きケーシング3とすることができる。
必要に応じて、ケーシング下端側面部や翼に掘削刃などを取り付けたりして、掘削能力を向上させるようにしてもよい。
ケーシング本体部5の内径は、中空管体1の外径より多少大きく設定し、施工時に中空管体1と接触しないようにするのが望ましい。例えば、中空管体1の外径Dに対して、D1=1.2〜2D程度が望ましい。
ケーシング本体部5に取り付けられる翼7は、螺旋状や平板状のものでよい。
各蓋体片9は、地盤への貫入時においては、各蓋体片9の下面側に地盤からの押圧力が作用し、図2に示すように、蓋体8が閉止した状態となる。各蓋体片9は、図1、図2に示す蓋体8を閉止するほぼ水平になる位置でその動きが規制され、それよりも内側へ回動する動きが規制される。
他方、翼付きケーシング3を地中の所定の深さまで貫入させた後、翼付きケーシング3内に中空管体1を配置して、翼付きケーシング3を逆回転などして上方に引き上げるときには、図3に示すように、各蓋体片9の上面側に中空管体1の先端部が当接し、蓋体8が開放される。これによって、翼付きケーシング3の下端部が中空管体1の外側を通過でき、中空管体1を地中に残して引き上げることができる。
また、図5に示すように、蓋体8の下側(地盤の接触側)に、地盤掘削用の三角板13や、掘削刃などを取り付けることにより、翼付きケーシング3をよりスムーズに貫入させることができる。
中空管体1は、熱交換媒体を収容して地中に埋設されることで地中熱と熱交換媒体との熱交換を行なう地中熱交換体を構成する。
中空管体1は、下端部に底板14が設けられ上端部が開口した断面円形の有底の筒状体である。もっとも、中空管体1の断面形状は、例えば熱交換媒体を通流させる熱交換チューブや、その周りを充填する水などを入れることができる形状であれば特に限定されるものではなく、円形の他に四角や多角形でもよい。また、熱交換効率を上げるために全体を蛇腹状にしたり、フィンを取り付けた構造にしたりしてもよい。
また、中空管体1を形成する材質は、中空管体1内に収容される熱交換媒体と地中熱との熱交換ができる材質であれば何でもよく、例えば、鋼や樹脂などでもよい。
このように、中空管体1の形状材質は特に限定されないが、一般には、熱伝導率が大きく、コストの低い円形鋼管を用いるのが望ましい。
中空管体1の径は、特に限定する必要はないが、施工コストや翼付きケーシング3のコストを考慮すると、φ80mm〜φ600mm程度が望ましい。
もっとも、地盤との接触面積が得られる熱量に大きく影響するので、大きな径の地中熱交換体を造成するよりも、小さな径を複数本造成する方が、全体の得られる熱量が大きくなる場合があるので、この点も考慮するのが望ましい。
また、中空管体1の中に入れる熱交換チューブの本数も得られる熱量に影響するので、この本数も考慮して中空管体1の径を決めることが望ましい。
なお、一般に、中空管体1の内径がφ200mm程度まではφ30mm程度の熱交換チューブを1本(1対、図10参照)入れることとし、中空管体1の内径がこれ以上の場合には入れる熱交換チューブの本数を複数本にするのが望ましい。熱交換チューブは、一般にポリブテン管や架橋ポリエチレン管を用いる。施工性、メンテナンス性、熱伝導性、コストを考慮して最適な材質を用いるのが良い。
ケーシング本体部5は機械式継手接合にするのが望ましい。ケーシング本体部5は、中空管体1を所定深度に埋設した後、引き抜かれて再利用するため、継手部分を溶接するとガス切断や開先の取り直しなどの作業で手間が掛かるため、機械式の継手にしておいた方が便利だからである。
また、図8に示すようにボルト19のみでケーシング本体部5同士を接続する方法でもよいし、あるいはケーシング本体部5の接続端部にねじ部を設け、これらを互いにねじ込むようなねじ式の継手としてもよい。
なお、この機械式継手がケーシング本体部5の内側に張り出す場合は、この機械式継手が中空管体外面とぶつからないように両者間に十分な距離をとる必要がある。もっとも、ケーシング本体部5は、杭のように地盤との間で周面摩擦力を必要としないため、機械式継手がケーシング本体部5の外側に張り出す構造にしても問題ない。
図9は上記のように構成された中空管体1を、翼付きケーシング3を用いて地中に施工する施工方法を説明する説明図である。
以下、図9及び前述の図1〜図8を参照にしながらこの施工方法を説明する。
まず、図9(a)に示すように、中空管体1を地盤上の埋設予定位置に配置し、この中空管体1に翼付きケーシング3を嵌装する。あるいは、翼付きケーシング3を地盤上の埋設予定位置に配置し、この翼付きケーシング3の内側に中空管体1を嵌装するようにしてもよい。この状態では、中空管体1は蓋体8に載置されているだけである。
そして、翼付きケーシング3の頭部を図示しない接続具を介して施工機械23の回転モータ25に接続する。
なお、施工途中の中空管体1の頭部はフリーとなっており、中空管体1の外周面とケーシング本体部5の内周面が接触する恐れがあるので、これを防止するために中空管体1の外壁あるいはケーシング本体部5の内壁にスペーサなどを適宜設けてもよい。
なお、翼付きケーシング3を抜いた後の地盤と中空管体1との隙間は、通常は小さいので自然に消滅するが、必要であれば、ケーシング3の引抜き時などに、砂や砂利、それらに水分を混ぜたものや、熱伝導性の良い材料を混ぜた土などをこの隙間に充填することもできる。
同様の施工を、複数繰り返して行うことにより、設計された負荷に応じた地中熱交換体群を形成することができる。
なお、各地中熱交換体は相互の熱作用を受けないように1m程度以上離して設置するのが望ましい。また、熱交換チューブ27をヒートポンプまで配管するとき、日射の影響を受けるので、地中1m程度に埋めるのが望ましい。日射の影響を考慮して、地中熱交換体は建物の北側など日陰に設置すると、日射の影響を受けにくく地中熱を有効に活用することができる。
また、翼付きケーシング3は繰り返し利用できるので、翼付きケーシング3を種々の地盤、例えば硬い地盤にも貫入できるようにするために厚肉のものを製作したとしても、大きなコストアップになることがなく、むしろ作業効率の向上により、コスト低減が可能となる。
中空管体1を引抜が容易にできるようにするために、図11に示すように、中空管体1の内面下部先端部付近に回転トルクおよび引抜き力伝達用の係止突部29を設けるのが望ましい。係止突部29は、1個でも複数個でも良い。中空管体1の引抜に際しては、例えば図11に示すように、先端部に係止突部29に係合可能な係合穴31を有する引抜き用ロッド33を用いる。引抜き用ロッド33の先端に設ける係合穴31は、例えば、図11に示すような下端側が開口した脚部と腕部からなるT字状のものでよい。もっとも、係合穴31や係止突部29は、中空管体1を引き抜くのに必要なトルクや引抜き力をかけられる構造であれば、どのような形でも良い。
まず、中空管体1から熱交換チューブ27を引き抜き、中空管体1内の充填水をポンプ等でくみ上げ、空となった中空管体1内に引抜き用ロッド33を挿入する。なお、充填水はくみ上げなくても引抜き用ロッド33を挿入することはできるが、最初にくみ上げておいた方が作業性がよい。
引抜き用ロッド33を挿入して、係合穴31と係止突部29を係止させ、この状態で引抜き用ロッド33を地上にある重機のモータで回転させる。これによって、中空管体1と地盤との摩擦の縁が切れ、縁が切れた状態で中空管体1を引き上げれば容易に引き抜くことができる。
この点、図11に示すように、中空管体1の下端に回転力を作用させるようにすれば、中空管体1の下端から徐々に摩擦の縁が切れて(杭頭部はフリーで杭先端のみ固定点となる)、それほど大きなトルクが中空管に作用しないので、中空管体1の板厚が薄くても問題ない。
また、周面摩擦の縁が切れれば中空管体1は容易に引き抜けるので、翼付き杭のように翼7が付いていなくても、引抜き作業には支障がない。引き抜いた中空管体1は、別の場所で再度利用することが可能であるので、環境にやさしい方法である。
また、翼7はスパイラルオーガのように連続したものでも良いが、これを全長に亘って取り付けると地盤から土が排出されてしまうので、ケーシング本体部5の先端付近に2〜3巻き程度にするのが好ましい。また、翼7は連続したものでなく、先端部や中間部に非連続で取り付けてもよい。
図15から判るように、発明者が実施した模型杭を用いた土槽試験では、1段の螺旋翼よりも連続していない2段の螺旋翼を取り付けた形状の方が、同じ条件で施工時トルクを小さくすることができた。図16はこのメカニズムを説明する説明図である。1段の翼では、図16(a)に示すように、翼7により上方に送られた土が、側方に移動できないため締め固まり、周方向から鋼管を押しつけることで周面摩擦力が上昇しトルクも大きくなったのに対し、図16(b)に示すように、非連続の翼7を設けた場合には上部の翼7が再度地盤を攪拌することで周面摩擦力を低減することで施工時トルクも小さくすることができるものと推測できる。このことから、翼7は複数段の非連続で取り付ける形状が施工上は望ましい。
もっとも、本発明においてケーシング本体部5は、杭のように地盤との間で周面摩擦力を必要としないため、図17のように機械式継手がケーシング本体部5の外側に張り出す構造にしても問題ない。
しかしながら、本発明に係る蓋体は、これに限られるものではなく、翼付きケーシング3の地盤への貫入時にケーシング本体部5内に土砂が入るのを防止でき、かつ、中空管体1を残置して翼付きケーシング3の引き上げを可能にできるものであれば、他の構造であってもよい。
このような蓋体41であれば、翼付きケーシング3を所定深度まで施工完了後、中空管体1を建て込み、最後に蓋体41を中空管体1によって下方に押し込めばケーシング本体部5から蓋体41を容易に切り離すことができ、中空管体1及び蓋体41を地盤に残して翼付きケーシング3を引き上げることができる。
また、蓋41とケーシング本体5の下端部との係合に関しては、図19(c)、図19(d)(底面側から見た図)に示すように、ケーシング本体部5の内面に側面視で略T字状の係止突部48を設け、底板41に係止突部48のT字の脚部が挿入可能な係止凹部41cを設けて構成してもよい。この場合も、上記と同様の効果がある。さらに、この場合にはケーシング本体部5に係合穴43を設ける必要がないので大きなトルクが作用するときに、係合穴43を設けた場合に必要となる係合穴43の周りを補強するなどの対応も必要なくなるという効果がある。
以下、図21を参照しながらこの施工方法を説明する。
まず、ケーシング本体部5の下端部に蓋体41を設置した状態で翼付きケーシング3を回転モータ25で回転駆動して、地中に貫入する(図21(a)参照)。
地中熱交換体の全長が長い場合には、図21(b)に示すように、ケーシング本体部5を継ぎ足しながら施工する。この例では、ケーシング本体部5を2本連結する例である。図21(c)は、中空管体1とケーシング本体部5を継ぎ足した後、回転貫入を行なってさらに貫入させた状態を示している。
中空管体1を所定深度に設置した後、翼付きケーシング3を回転させて引き上げることにより、中空管体1と蓋体41を地中に残して翼付きケーシング3を回収することができる(図21(f)、(g)参照)。
3 翼付きケーシング
5 ケーシング本体部
7 翼
8 蓋体
9 蓋体片
11 蓋体片
13 三角板
14 底板
15 フランジ
17 ボルト
19 ボルト
23 施工機械
25 回転モータ
27 熱交換チューブ
29 係止突部
31 係合穴
33 引抜き用ロッド
35 T字突部
37 角部材
39 引抜き用ロッド
40 L字突部
41 蓋体
41a 円板部
41b 突出片
43 係合穴
45 三角板
47 詰め物
48 係止突部
49 内面突起
Claims (8)
- 熱交換媒体を収容して地中に埋設されることで地中熱と前記熱交換媒体との熱交換を行なう地中熱交換体の施工方法であって、
地盤への貫入機能を有するケーシング本体部と該ケーシング本体部の先端に開閉自在に取り付けられた蓋体を備えてなる筒状のケーシングを所定深さまで貫入させる貫入工程と、前記ケーシングの内部に中空管体を配置した状態で少なくとも前記ケーシング本体部を抜き取るケーシング抜取り工程とを備えていることを特徴とする地中熱交換体の施工方法。 - 貫入工程において蓋体は地盤の押圧力によって閉止状態となり、ケーシング抜取り工程において蓋体はケーシング内部に配置された中空管体に当接することで開状態となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の地中熱交換体の施工方法。
- ケーシングはその先端部及び/または外周部に翼を有し、埋設工程においてはケーシングを地盤に回転貫入することを特徴とする請求項1または2に記載の地中熱交換体の施工方法。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の地中熱交換体の施工方法に用いられる中空管体であって、該中空管体の下端内面に該中空管体に回転力及び/または引抜力を伝達可能な係止部を備えてなることを特徴とする地中熱交換体の中空管体。
- 中空管体が鋼管であることを特徴とする請求項4に記載の地中熱交換体の中空管体。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の地中熱交換体の施工方法に用いられるケーシングであって、蓋体が複数の蓋体片からなり、その周端部がケーシングの開口縁部にヒンジ結合されていることを特徴とする地中熱交換体の施工に用いるケーシング。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の地中熱交換体の施工方法に用いられるケーシングであって、蓋体が前記ケーシング本体部の端部に着脱可能に設けられていることを特徴とする地中熱交換体の施工に用いるケーシング。
- 前記蓋体は、ケーシング本体部の内周面に沿うように形成された板体からなり、該板体は、その周縁部から外方に突出して前記ケーシング本体部に係止する係止突部を備えてなることを特徴とする請求項7に記載の地中熱交換体の施工方法に用いるケーシング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009044997A JP5084761B2 (ja) | 2008-02-27 | 2009-02-27 | 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008046916 | 2008-02-27 | ||
JP2008046916 | 2008-02-27 | ||
JP2009044997A JP5084761B2 (ja) | 2008-02-27 | 2009-02-27 | 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009228419A JP2009228419A (ja) | 2009-10-08 |
JP5084761B2 true JP5084761B2 (ja) | 2012-11-28 |
Family
ID=41244114
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009044997A Expired - Fee Related JP5084761B2 (ja) | 2008-02-27 | 2009-02-27 | 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5084761B2 (ja) |
Families Citing this family (20)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101170739B1 (ko) * | 2010-04-01 | 2012-08-03 | (주)휴스콘건설 | 수직 밀폐형 지중열 교환기 조립체 및 그 시공 방법 |
KR101241545B1 (ko) * | 2010-09-07 | 2013-03-11 | 유정찬 | 지열을 이용한 냉난방시스템의 지중파이프 매설공법 |
JP5712597B2 (ja) * | 2010-12-15 | 2015-05-07 | 株式会社大林組 | 地面の掘削孔への地中熱交換器に係る管部材の建て込み方法 |
JP5659767B2 (ja) * | 2010-12-15 | 2015-01-28 | 株式会社大林組 | 地中熱交換器に係る管部材の掘削孔への建て込み方法 |
JP5773523B2 (ja) * | 2011-10-24 | 2015-09-02 | 千代田ソイルテック株式会社 | 現場造成杭の構築装置および現場造成杭の構築方法 |
KR101150413B1 (ko) | 2011-10-28 | 2012-06-01 | 코텍엔지니어링주식회사 | 건물하부 천공형 지열히트펌프 시스템 및 그 설치 공법 |
JP5887128B2 (ja) * | 2011-12-20 | 2016-03-16 | 株式会社竹中工務店 | 地中熱交換器の設置方法 |
JP5885512B2 (ja) * | 2012-01-13 | 2016-03-15 | 旭化成建材株式会社 | 採熱管の施工方法 |
JP5730826B2 (ja) * | 2012-08-02 | 2015-06-10 | 株式会社設計室ソイル | 撤去が容易なソイルセメントコラムの構築方法 |
JP6126428B2 (ja) * | 2013-03-29 | 2017-05-10 | 東亜建設工業株式会社 | 地盤掘削装置 |
CN104374119A (zh) * | 2013-09-10 | 2015-02-25 | 天津市国兰佰特新能源投资有限公司 | 一种异孔竖直地埋管换热器工艺 |
JP6037982B2 (ja) * | 2013-09-11 | 2016-12-07 | 株式会社エムエルティーソイル | 廃棄物処分場における廃棄物処理工法 |
JP5898754B1 (ja) * | 2014-11-14 | 2016-04-06 | 株式会社ジオパワーシステム | 床支持体及び建物空調システム |
JP6609880B2 (ja) * | 2015-05-27 | 2019-11-27 | 理研興業株式会社 | 鋼管杭内部への地中熱交換器埋設工法 |
JP2017141607A (ja) * | 2016-02-10 | 2017-08-17 | 清水建設株式会社 | 地盤改良方法 |
JP6651399B2 (ja) * | 2016-03-31 | 2020-02-19 | 旭化成建材株式会社 | ケーシング装置 |
JP2017049004A (ja) * | 2016-08-09 | 2017-03-09 | 元延 深瀬 | 地下熱利用のフィン付杭状パイプ熱交換器。 |
AU2018333273B2 (en) * | 2017-09-12 | 2024-01-04 | Patented Foundations Pty Ltd | A pile |
JP2021110094A (ja) * | 2020-01-06 | 2021-08-02 | 株式会社エヌテイマテックス | ケーシング |
CN112861200B (zh) * | 2021-01-20 | 2022-10-28 | 西安交通大学 | 一种中深层同轴套管式换热器管群布置方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3409680B2 (ja) * | 1998-02-27 | 2003-05-26 | 日本鋼管株式会社 | 翼付きねじ込み式鋼管杭及びその施工方法 |
JP2001355382A (ja) * | 2000-06-13 | 2001-12-26 | Nkk Corp | 残土等の処理方法 |
JP2002303088A (ja) * | 2001-04-06 | 2002-10-18 | Nippon Steel Corp | 地中熱利用熱交換チューブの設置方法 |
JP4604698B2 (ja) * | 2004-12-16 | 2011-01-05 | Jfeスチール株式会社 | ねじ込み杭及びその施工方法 |
JP2006263523A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Tokyu Construction Co Ltd | 廃棄物処分場における安定化方法と装置 |
JP4281092B2 (ja) * | 2006-02-20 | 2009-06-17 | 一義 諸木 | 地中熱利用熱交換チューブ設置装置及び設置方法 |
-
2009
- 2009-02-27 JP JP2009044997A patent/JP5084761B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009228419A (ja) | 2009-10-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5084761B2 (ja) | 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体、ケーシング | |
JP5792270B2 (ja) | 音波ドリル及び除去又は回収可能なドリルビットを使用したアンカーの設置方法 | |
US9995087B2 (en) | Direct torque helical displacement well and hydrostatic liquid pressure relief device | |
US9366084B2 (en) | Direct torque helical displacement well and hydrostatic liquid pressure relief device | |
JP2002303088A (ja) | 地中熱利用熱交換チューブの設置方法 | |
JP5274627B2 (ja) | 回転埋設杭、その埋設施工法及び地中埋設構造物浮上抑制装置 | |
JP5339962B2 (ja) | 地中熱交換体の施工方法及び該方法に用いる中空管体 | |
CN207673287U (zh) | 一种喷气式高效螺旋钻具 | |
JP5280257B2 (ja) | 基礎杭構造及び基礎杭の構築方法 | |
JP2013124535A (ja) | 地中熱交換器設置穴形成のための掘削装置とその掘削方法 | |
CN102767337A (zh) | 一种套筒式螺旋桩机钻头及清除障碍物的施工方法 | |
JP3902515B2 (ja) | 熱交換井戸の掘削及び地中熱交換システムとその設置方法 | |
AU2015349623A1 (en) | Construction screw pile | |
JP5034581B2 (ja) | 地中構造の構築工法及びその工法で構築された地中構造物 | |
JP5442425B2 (ja) | 地中熱利用採/放熱管の設置方法 | |
JP4400700B2 (ja) | 既設杭の切断・引き抜き工法及びその装置 | |
AU2016100944B4 (en) | Construction Screw Pile | |
CN103103985A (zh) | 一种基于植桩过程的地源热泵管埋置方法 | |
JP4166191B2 (ja) | 中空パイルの埋設工法及びこれに使用する掘削装置 | |
JP2005299206A (ja) | 基礎鋼管杭の立設支援方法、および同法に用いる組立式基礎鋼管杭 | |
JP7248545B2 (ja) | 掘削装置およびモノパイル基礎の施工方法 | |
KR20120139895A (ko) | 토사 되메우기 공법용 굴착 교반 로드 및 이를 이용한 중공식 말뚝 시공방법 | |
JP2005240395A (ja) | 杭の回転埋設工法 | |
JP2006063526A (ja) | 摩擦杭を用いた拡大根固め方法 | |
GB2358211A (en) | Method of forming piles using a continuous flight auger and a liner |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110727 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120725 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120904 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120904 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |