JP5034581B2 - 地中構造の構築工法及びその工法で構築された地中構造物 - Google Patents
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本発明による地中構造の構築工法によれば、管の下端を蓋で閉止するので、管の下端から地下水や土砂等の流動体が管内に流入しない。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管内に存在する硬化材を所定の量さだけ残置するので、管の下端から地下水や土砂等の流動体が管内に流入しない。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管の下部に設けられた給水口に圧送管が接続されているので、圧送管を介して液体を管内に供給することができる。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管の給水口に止水手段を備えることにより、管を地中構造内に建て込む際のセメントミルク等の圧送管内への流入を防止することが可能となる。
本発明による地中構造の構築工法によれば、逆止弁、止水栓は市場での入手性にすぐれている。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管を所定の位置に挿入した後にワイヤーロープを巻取ることにより管の下端面を容易に閉止することが可能となる。
本発明による地中構造の構築工法によれば、蓋の突起部を管の切り欠き部に係合することにより、蓋を管に容易に取り付けることが可能となる。
また、蓋は突起部を中心に管内で回転するので、管の下端面を開閉することが可能となる。したがって、管を両端が開口した状態で地盤や土留め壁等の所定の位置に建て込むことが可能となる。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管が地中構造内に設置されているので削孔中の孔壁の崩落を防止することが可能となる。したがって、長期間、確実に地下水の水位を確認することが可能となる。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管の内部に孔を削孔して井戸を構築した際に、管の下端が地中構造の下端部から離れているので、地中構造の下端部周辺の地下水や土砂等の流動体は管内に流入しないので、地中構造の周囲の地盤を緩めることがない。
本発明による地中構造の構築工法によれば、管を芯材として用いられるので地中構造の強度を向上させることができる。
本発明による地中構造の構築工法によれば、ソイルセメントやコンクリートは、市場での入手性にすぐれている。
図4〜図10は、本実施形態に係る井戸削孔用ガイド1の設置手順を示す図である。
この井戸削孔用ガイド管6内に貯留した水の圧力(圧力値P1)で井戸削孔用ガイド管6内のソイルセメントを上方に移動させて外部に排出する。
Fw=P×π×r2 ・・・(1)
ここで、P:水圧、r:井戸削孔用ガイド管6の内周面の半径である。
Fs=γt×Z×π×r2 ・・・(2)
ここで、γt:ソイルセメント単位体積重量、Z:ソイルセメント被り厚である。
Fm=2×π×r×Z×f ・・・(3)
ここで、f:井戸削孔鋼管周面摩擦力である。
Fw>Fs+Fm ・・・(4)
そこで、この(4)式に(1)式〜(3)式をそれぞれ代入すると(5)式となる。
P×π×r2 > γt×Z×π×r2 +2×π×r×Z×f ・・・(5)
この(5)式を変形すると(6)式となる。
P>γt×Z +Z×f/r ・・・(6)
P>Wp ・・・・(7)
ここで、Wp:被圧地下水の水圧であり、地質調査等により予め測定された値を用いる。
図11及び図12は、本発明の第二実施形態に係る井戸削孔用ガイド1の設置手順を示す図である。
P2 = γt×Z2 + Z2×f/r ・・・(8)
が成立する状態となる。
P2 > γt×Z3 + Z3×f/r ・・・(9)
が成立する状態となる。
図14(a)〜図14(c)は、本発明の第三実施形態に係る井戸削孔用ガイド31を示す図である。
蓋33は、井戸削孔用ガイド管6の内径と同じ長さの直径を有する円板形状の板材で、直径方向の両端に円柱形状のピン34が取り付けられている。
図15〜図17は、本実施形態に係る井戸削孔用ガイド31の設置手順を示す図である。
このとき、ソイルセメントに建て込む際の抵抗を減らすために、地上に設置された巻取機36でワイヤーロープ35を操作して蓋33を鉛直にした状態に保っておく。このため、建て込み時には井戸削孔用ガイド管6の下端は開口しており、ソイルセメントが井戸削孔用ガイド管6内に流入する。建て込みは、この井戸削孔用ガイド管6内に取り付けられた蓋33がソイルセメント柱列壁2を貫通して砂層4に到達するまで行う。
図18は、本発明の第四実施形態に係る井戸削孔用ガイド41を示す図である。図18に示すように、井戸削孔用ガイド41は、井戸削孔用ガイド管6と、圧送管9と、閉止手段32とを備える。
図19〜図21は、本実施形態に係る井戸削孔用ガイド41の設置手順を示す図である。
図20に示すように、巻取機36でワイヤーロープ35を操作して蓋33を水平な状態に回転させて井戸削孔用ガイド管6の下端面を閉じる。
次に、図21に示すように、地上に設置された給水機8を稼動させて圧送管9内に水を圧入すると、この水が井戸削孔用ガイド管6内の下端部にソイルセメントを押し上げながら流入して貯留する。このまま井戸削孔用ガイド管6内の水が圧力値P1になるまで水を注入する。
そして、第一実施形態と同様に、この井戸削孔用ガイド管6内に貯留した水の圧力で井戸削孔用ガイド管6内のソイルセメントが上方に移動して外部に排出され、井戸削孔用ガイド管6内に水が充満した状態となる。
図22〜図24は、本発明の第五実施形態に係る井戸削孔用ガイド51の設置手順を示す図である。
3 粘土層(不透水層) 4 砂層(被圧帯水層)
5 掘削予定箇所 6 井戸削孔用ガイド管
7 給水口 8 給水機
9 圧送管 10 圧力センサー
11 止水手段 12 杭打ち機
13 ロッド 22 アースオーガー
31 井戸削孔用ガイド 32 閉止手段
33 蓋 34 ピン
35 ワイヤーロープ 36 巻取機
37 切り欠き部 41、51 井戸削孔用ガイド
P1 圧力値 P2 圧力値
Claims (14)
- 管が埋設された地中構造の構築工法であって、
時間が経過すると硬化して前記地中構造を構成する硬化材を流動状態で地中に設ける設置工程と、
両端が開口した筒状の管を流動状態の前記硬化材内に挿入する挿入工程と、
土砂や地下水等の流動体が前記管の下端より該管内へ流入することを防止する流入防止工程とを備え、
前記流入防止工程では、前記管内に存在する前記硬化材を液体に置換しながら、該液体の自重で前記流動体の前記管内への流入を防止することを特徴とする地中構造の構築工法。 - 管が埋設された地中構造の構築工法であって、
時間が経過すると硬化して前記地中構造を構成する硬化材を流動状態で地中に設ける設置工程と、
両端が開口した筒状の管を流動状態の前記硬化材内に挿入する挿入工程と、
土砂や地下水等の流動体が前記管の下端より該管内へ流入することを防止する流入防止工程とを備え、
前記挿入工程では、前記管の下端に開閉可能に設けた蓋を、前記管の下端を開放する状態にし、
前記流入防止工程では、前記管の下端を前記蓋で閉止して前記流動体の前記管内への流入を防止することを特徴とする地中構造の構築工法。 - 管が埋設された地中構造の構築工法であって、
時間が経過すると硬化して前記地中構造を構成する硬化材を流動状態で地中に設ける設置工程と、
両端が開口した筒状の管を流動状態の前記硬化材内に挿入する挿入工程と、
土砂や地下水等の流動体が前記管の下端より該管内へ流入することを防止する流入防止工程とを備え、
前記流動防止工程では、前記管内の下端部に前記硬化材を所定の量だけ残置して、前記残置された前記硬化材の自重で前記流動体の前記管内への流入を防止することを特徴とする地中構造の構築工法。 - 管が埋設された地中構造の構築工法であって、
時間が経過すると硬化して前記地中構造を構成する硬化材を流動状態で地中に設ける設置工程と、
両端が開口した筒状の管を流動状態の前記硬化材内に挿入する挿入工程と、
土砂や地下水等の流動体が前記管の下端より該管内へ流入することを防止する流入防止工程とを備え、
前記管には、一端が前記管の下部に設けられた給水口に接続され、水や泥水等の液体を前記管内に送給するための圧送管が接続されていることを特徴とする地中構造の構築工法。 - 前記給水口には、前記圧送管内の前記液体が所定の圧力よりも高くなると開いて、前記液体を前記管内へ供給可能となる止水手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の地中構造の構築工法。
- 前記止水手段は、逆止弁又は前記管の内側から設けられた止水栓であることを特徴とする請求項5に記載の地中構造の構築工法。
- 管が埋設された地中構造の構築工法であって、
時間が経過すると硬化して前記地中構造を構成する硬化材を流動状態で地中に設ける設置工程と、
両端が開口した筒状の管を流動状態の前記硬化材内に挿入する挿入工程と、
土砂や地下水等の流動体が前記管の下端より該管内へ流入することを防止する流入防止工程とを備え、
前記流入防止工程では、前記管の下端を閉止手段で閉止して前記流動体の前記管内への流入を防止し、
前記閉止手段は、
管の前記下端面を閉じるための蓋と、
前記管の外周面に沿って配設され、一端が前記蓋に接続されているワイヤーロープと、
前記ワイヤーロープの他端が接続され、このワイヤーロープを巻取るための巻取機とから構成されることを特徴とする地中構造の構築工法。 - 前記蓋は、円板形状を有し、直径方向の両端部に突起部を備え、
前記管は、前記一端側に前記突起部を係合するための切り欠き部を備え、
前記蓋の前記突起部を前記管の前記切り欠き部に係合することにより、前記蓋は、前記管に回転可能に取り付けられることを特徴とする請求項7に記載の地中構造の構築工法。 - 管が埋設された地中構造の構築工法であって、
時間が経過すると硬化して前記地中構造を構成する硬化材を流動状態で地中に設ける設置工程と、
両端が開口した筒状の管を流動状態の前記硬化材内に挿入する挿入工程と、
土砂や地下水等の流動体が前記管の下端より該管内へ流入することを防止する流入防止工程とを備え、
前記管の内部に所定の深度まで孔を掘削して前記地中構造内に井戸を構築することを特徴とする地中構造の構築工法。 - 前記管は、前記管の下端部が前記地中構造の下端よりも下に突出するように埋設されることを特徴とする請求項9に記載の地中構造の構築工法。
- 前記管は、前記地中構造の芯材であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の地中構造の構築工法。
- 前記硬化材は、ソイルセメント又はコンクリートのいずれかを含むことを特徴とする請求項1、3のいずれかに記載の地中構造の構築工法。
- 前記地中構造は、壁、杭、壁杭のいずれかであることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の地中構造の構築工法。
- 請求項1〜13のいずれかの構築工法で構築されたことを特徴とする地中構造物。
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