JP2007217400A - (2−シクロペンテニル)クロロシラン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

(2−シクロペンテニル)クロロシラン誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】(2−シクロペンテニル)クロロシラン誘導体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】式1で表される新規シクロペンテニルクロロシラン誘導体。
【化1】
Figure 2007217400

式1
前記式1において、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、及びフェニル基からなる群から選ばれる。
ジシクロペンタジエンと式2で表される有機シラン化合物を加熱反応させることを特徴とする、式1で表されるシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
【化2】
Figure 2007217400

式2
【選択図】なし

Description

本発明は、(2−シクロペンテニル)クロロシラン誘導体及びその製造方法に関し、更に詳しくは、工業的に生産される低価格のジシクロペンタジエンを熱分解することで形成されるシクロペンタジエンを、特定範囲の沸点を有する炭化水素化合物の存在下で、ケイ素−水素結合を有するシラン化合物と反応させる全体的に経済的な方法であり、前記炭化水素化合物を使用することで、ジシクロペンタジエンが重合体を形成するという問題点を解決することができ、ここに触媒として10族金属化合物を使用する場合には立体障害が大きいアルキルジクロロシランを低温度で効果的に合成することができ、不飽和環状化合物であるシクロペンテニル基を含有する有機シランを選択的に製造することができるため、不飽和基を含有する有機ケイ素化合物の合成及びそれらを利用した機能性シリコン高分子を産業的に生産したり、表面改質や薄膜の製造に有用に使用することのできる、(2−シクロペンテニル)クロロシラン誘導体及びその製造方法に関するものである。
不飽和環状化合物であるシクロペンテニル基を含有する有機シランの一般的な合成方法は、ジシクロペンタジエンを熱分解したものを精製したシクロペンタジエンを原料として使用するため、原材料の原価上昇により、合成された有機シランの経済性が落ちるという問題点があった。
シクロペンテニル基を含有する有機シランの合成方法と係る公知の方法として、1967年Mironovグループは、ヘキサクロロ白銀酸触媒下でシクロペンタジエンとトリクロロシランを反応温度240〜250℃で5時間反応させ、(2−シクロペンテニル)トリクロロシラン(51%)が得られたと報告している。同様の方法で、メチルジクロロシランを使用して(2−シクロペンテニル)ジクロロシラン(54%)が得られたと報告している。[Mironov,V.F.;Maksimova,N.G.;Nepomnina,V.V.Izv.Akad.Nauk SSSR,Ser,chim,1967,329−33]
そして、チェコ特許第171581号及び第171582号は、シクロペンタジエンとトリクロロシランを触媒として使用して100〜120℃で反応させ、(2−シクロペンテニル)トリクロロシラン(80〜85%)が得られたと報告している。
一方、1972年に熊田グループは、トリアルキルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン(methyldiphenylphosphine)、ネオ−メチル−ジフェニルホスフィン(neo−methyl−diphenylphosphine)とPdの複合体を触媒として使用し、シクロペンタジエンとトリクロロシランを120℃で58時間反応させ、69〜81%の収率で(2−シクロペンテニル)トリクロロシランを選択的に合成したと報告している[Kiso,Y.;Yamamonoto,K.;Tamao,K.;Kumada,M.J.Am.Chem.Soc,1972,94,4373−4,;Yamamoto,K.;Kiso,Y.;Ito,R.;Tamao,K.;Kumada,M.J.Organomet.Chem,1981,210,9−17]。
また、彼らはジクロロ[(R)−N,N−ジメチル−1{(S)−2−(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル}エチルアミン]パラジウム(II)触媒を使用し、シクロペンタジエンとメチルジクロロシランを30℃で20時間反応させ、87%の収率で(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシランを合成したと報告している[Hayashi,T.;Kabeta,K.;Tamamoto,T.;Tamao,K.;Kumada,M.Tetrahedron Lett.,1983,24,5661−4]。
一方、特開昭53−105464公報は、シクロペンタジエンとトリクロロシランにPdCl2とPPh3を入れ、80℃で6時間反応させて91%の収率で合成したと報告している。
1990年には林と伊藤グループが、非対称性を有するフェロセニルホスフィン(ferrocenylphosphine)のPd複合体を使用してシクロペンタジエンとトリクロロシランを25℃で90時間反応させるか、または80℃で20時間反応させ、(2−シクロペンテニル)トリクロロシランを73%の収率で得たと報告している[Hayashi,T.;Matsumoto,Y.;Morikawa,I.;Ito,Y.Tetrahedron:Asymetry,1990,11,151−4]。
前記のように、現在まで知られている方法は全て、高価のシクロペンタジエンを出発物質として使用し、PtもしくはPd触媒下で(2−シクロペンテニル)クロロシランを合成している。このように水素−ケイ素化反応で、高価のシクロペンタジエンにPt系触媒よりはPd触媒にホスフィン化合物を同時に使用する触媒系を使用することが一般的である。
また、生成物の立体規則性を調節するためには非対称性を有するホスフィンリガンドを利用することが効果的な方法として知られている[Marinetti,A.Tetrahedron Letters 1994,35,5861-4]。
しかし、このような大部分の既存技術はジシクロペンタジエンより価格が高いシクロペンタジエンを使用しなければならないという短所がある。
即ち、一つのシクロペンタジエンの分子が室温で、また別のシクロペンタジエン分子とディールス・アルダー反応(または、[4+2]環状付加反応(cycloaddition reaction))を行うことで、ジシクロペンタジエンを形成する。従って、ジシクロペンタジエンからシクロペンタジエンを得るためには、熱分解方法を使用するが、これは設備費が高く経済的ではなく、得られたシクロペンタジエンは時間が過ぎると再び2分子体を形成するため、低温保管をしなければならないという問題がある。また、熱分解の際、ジシクロペンタジエンの重合物の生成とタールにより配管が閉塞するという問題点があるため、長時間の連続工程の場合、シクロペンタジエンの収率が低くなるという問題点も発生する。
従って、これらに対する多くの研究が行われてきたが、特開2002−226407公報は、ジシクロペンタジエンの重合物とタールが長時間の工程で配管を閉塞させるという問題点を発見し、前記問題点を解決するために、沸点300℃以上の炭化水素化合物を使用して、シクロペンタジエンの自己−[4+2] 環状付加反応(self-[4+2] cycloaddition reaction)をすることで、タールと重合物の混合物を保護し、ジシクロペンタジエンを気化及び熱分解させ、シクロペンタジエンを得る工程を400時間以上運転したと報告している。
しかし、ジシクロペンタジエンを使用して1個のシラン基が置換されたシクロペンテニルシランを合成する方法は現在まで知られていない。
チェコ特許第171581号 チェコ特許第171582号 日本国特開昭53−105464公報 日本国特開2002−226407公報 Mironov,V.F.;Maksimova,N.G.;Nepomnina,V.V.Izv.Akad.Nauk SSSR,Ser,chim,1967,329-33 Kiso,Y.;Yamamonoto,K.;Tamao,K.;Kumada,M.J.Am.Chem.Soc,1972,94,4373-4, Yamamoto,K.;Kiso,Y.;Ito,R.;Tamao,K.;Kumada,M.J.Organomet.Chem,1981,219,9-17 Hayashi,T.;Kabeta,K.;Tamamoto,T.;Tamao,K.;Kumada,M.Tetrahedron Lett.,1983,24,5661-4 Hayashi,T.;Matsumoto,Y.;Morikawa,I.;Ito,Y.Tetrahedron:Asymetry,1990,11,151-4 Marinetti,A.Tetrahedron Letters 1994,35,5861-4
そこで、本発明の発明者は前記触媒を使用せずに研究を行ったVoronkovグループの研究がジシクロペンタジエンの重合により収率が低いと報告、沸点が特定範囲である炭化水素化合物を同時に使用すると、ジシクロペンタジエンが重合することを防止することができ、より高い収率でシクロペンテニル基を含有するシランを容易に合成することができることを確認することで本発明を完成するに至った。
即ち、本発明はシクロペンタジエンに分解する工程を経ず、工業的に得られるジシクロペンタジエンをそのまま使用可能であるため、経済的で、触媒なしで反応が可能であるため除去や回収する工程の必要がないため、既存の諸法に比べて全体の反応工程が経済性を持った構成となっている。
また、10族金属化合物を触媒として使用する際には、立体障害が大きいアルキルジクロロシランの反応において、反応温度を下げ、生成物の収率を高める効果を期待することができる。
従って、本発明の目的は不飽和環状化合物であるシクロペンテニル基を含有する有機シランとして、新規の(2−シクロペンテニル)クロロシラン誘導体及びその製造方法を提供することである。
本発明は下記式1で表される新規シクロペンテニルクロロシラン誘導体をその特徴とする。
Figure 2007217400
式1
前記式1において、R1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、及びフェニル基からなる群から選ばれる。
また、本発明は下記反応式1で表されるように、ジシクロペンタジエンと下記式2で表される有機シラン化合物を加熱反応させることを特徴とする、下記式1で表されるシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法を提供するものである。




反応式1
Figure 2007217400
前記反応式1において、R1は各々前記で定義した通りである。
本発明は工業的に得られるジシクロペンタジエンと水素−ケイ素結合を有する化合物を無触媒条件で加熱反応させるか、または、必要によって10族金属化合物の触媒に反応させ、不飽和環状化合物であるシクロペンテニル基を含有する有機シランを選択的に合成する方法として、既存の諸法に比べてジシクロペンタジエンをシクロペンタジエンに分解する工程を経る必要がなく、触媒を使用しない場合、回収したり除去する必要がなく、10族金属化合物の触媒を使用時にはアルキルジクロロシランなどの立体障害が大きい化合物の水素−ケイ素化反応で効果的である。
以上の方法により、新しく経済的な不飽和基を有するシクロペンテニルクロロシランを製造することができる。
以下、本発明を更に詳しく説明する。
本発明は既存の諸法で使用した、室温で不安定なシクロペンタジエンの代りに低価のジシクロペンタジエンと工業的に生産されるトリクロロシラン(HSiCl3)などの有機シラン化合物を使用するなど全体に経済的な工程で構成されており、分子内に不飽和基を含有する有機ケイ素化合物の合成及びそれらを利用した機能性シリコン高分子を工業的に生産するか、または表面改質や薄膜の製造に有用に使用することのできる、(2−シクロペンテニル)クロロシランとその製造方法に関するものである。
本発明による製造方法では、既存方法で一般的に使用されてきた高価のシクロペンタジエンの代りに容易に大量購入することのできる低価のジシクロペンタジエンと工業的に生産される有機シラン化合物を使用するため、より経済的で、沸点が30〜400℃の範囲である炭化水素化合物を添加し、加熱反応させることで既存のジシクロペンタジエンの重合による収率低下の問題点を解決し、高収率でシラン化合物を製造することができ、連続製造が可能などの工程上の利点を有する。
特に、本発明によると、無触媒条件を適用することができるため生成物を製造、分離した後、触媒を別途に分離したり回収する工程が必要がないという工程上の利点を有し、また、触媒として10族金属化合物を使用時には、立体障害が大きいアルキルジクロロシランの反応で反応温度を下げることができ、反応混合物を減圧下で分別蒸留すると生成物を容易に精製することができるなどの利点を有する。
また、本発明は従来の有機ケイ素化合物の製造方法と異なり、出発物質としてシクロペンタジエンを使用するのではなく、工業的に得られるジシクロペンタジエンをそのまま使用するためジシクロロペンタジエンを分解する工程を経ないため、原価が節減されるという効果があり、また工業的に生産されるジクロロシラン(H2SiCl2)、トリクロロシラン(HSiCl3)のようなヒドロ塩化シランを使用するなど、全体に経済的な工程で構成されており、不飽和基を含有する有機ケイ素化合物の合成及びそれらを利用した機能性シリコン高分子を工業的に生産するのに有用である。
本発明の典型的な合成工程は圧力に耐えるステンレススチール反応管に、窒素雰囲気下で前記式2で表される有機シラン化合物、ジシクロペンタジエン、沸点が30〜400℃の範囲である炭化水素化合物を入れた後、蓋を閉じて加熱し、反応させる。
この時、前記式2で表される有機シラン化合物はジシクロペンタジエンに対して好ましくは1〜10モル比、さらに好ましくは1〜5モル比で使用する。本発明で使用する前記式2の有機シラン化合物としては具体的には、ジクロロシラン、トリクロロシラン、メチルジクロロシラン、イソプロピルジクロロシラン、n−ヘキシルジクロロシラン、シクロペンチルジクロロシラン及びフェニルジクロロシランの中から選択して使用することができる。
また、ジシクロペンタジエンの重合及びタール化を防ぐために、熱安定性が優れた炭化水素化合物が使用される。このような炭化水素化合物はジシクロペンタジエンに対して好ましくは0.5〜30vol比で使用する。
ジシクロペンタジエンは沸点170℃を基準に、高沸点の炭化水素化合物と低沸点の炭化水素化合物に区分して使用することができる。
具体的には、ジシクロペンタジエンより沸点が高い炭化水素化合物を使用する場合は、一般的に沸点が170〜400℃の範囲、好ましくは200〜350℃の範囲である炭化水素化合物1種または2種以上の混合物を使用することができる。
前記炭化水素化合物は沸点が前記範囲を満足させれば充分であり、その構造は特別に制限されないため、置換または非置換の、飽和又は不飽和直鎖脂肪族炭化水素、置換または非置換の、飽和又は不飽和芳香族炭化水素などを使用することができる。
限定するものではないが、前記炭化水素化合物を具体的に例示すると、前記炭化水素化合物は炭素数10〜20の脂肪族炭化水素;炭素数6〜12の芳香族炭化水素;フェニル基が置換された炭素数1〜5の脂肪族炭化水素;炭素数1〜5のアルキル基が置換された芳香族炭化水素;炭素数1〜5のアルキル基が置換されたビフェニル;炭素数1〜5のアルキル基が置換されたトリフェニル;炭素数1〜5のアルキル基が置換されたナフタレンの中から選択された少なくとも1種の混合物を使用することができる。
より具体的には、デカン、ドデカン、ヘキサデカンなどの長い鎖式炭化水素:トリフェニルメタン、1,1,2−トリフェニルエタン、1,1,1−トリフェニルエタンなどのフェニル基が置換された炭化水素;ジエチルビフェニル、トリエチルビフェニルなどのアルキル基が置換されたビフェニル類;o−トリフェニル、m−トリフェニル、p−トリフェニルなどのベンゼンを熱縮合して得られるトリフェニル類;前記トリフェニル類を核水素化[アルキル化(メチル化)]したトリフェニル類;1,2,3−トリメチルナフタレン、1,2,5−トリメチルナフタレンなどのアルキル基が置換されたナフタレン類;ジベンジルベンゼン、ジベンジルトルエンなどの置換基を有するベンゼン類を使用することができる。
また、本発明のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法はジシクロペンタジエンより沸点が低い炭化水素化合物を使用する場合、反応の際、シクロペンタジエンの自己−[4+2] 環状付加反応(self-[4+2] cycloaddition reaction)を使用する場合に発生する重合物及びタールの生成を防止することができる。
前記低沸点の炭化水素化合物は一般的に、沸点が30〜170℃の範囲、好ましくは60〜150℃の範囲である炭化水素化合物を使用することができ、具体例を挙げると、炭素数3〜16の脂肪族炭化水素及び炭素数6〜12の芳香族炭化水素の中から選択されたものを使用することができ、より具体的には、n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナンなどの飽和脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの芳香族炭化水素などを使用することができる。
即ち、前記炭化水素化合物はジシクロペンタジエンに対して高沸点または低沸点の炭化水素化合物の中から選択された少なくとも1種の混合物を使用することができる。
前記本発明の製造方法は、無触媒条件で反応させることができ、必要によって10族金属触媒を使用すると立体障害が大きいシラン化合物を得ることができる効果も期待することができる。
前記触媒は10族金属元素として、ニッケル、パラジウム、白金、またはこれらのリガンド化合物として塩化物、ホスフィン化合物などが効果的である。
即ち、前記触媒として10族金属原子、10族金属の塩化物、及び10族金属のホスフィン化合物の中から選択されたものを使用することができ、前記ホスフィン化合物は下記式3及び4で表されるものを使用することができる。
式3 P(R234
前記式3において、R2、R3及びR4は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、または炭素数1〜6のアルキル基が置換された芳香族基を表し、またR2、R3及びR4の中から選択された2個の基が互いに共有結合で連結され、5〜7員の環状構造を有することができる。
式4 (R23)P−Y−P(R45
前記式4において、Yは炭素数1〜12のアルキレン基、芳香族基、または炭素数1〜6のアルキル基が置換された芳香族基を表し、R2、R3、R4及びR5は炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6のアルキル基が含まれた芳香族基を表し、R2、R3、R4及びR5の中から選択された2個の基が互いに共有結合で連結されて5〜7員の環状構造を有することができる。
前記触媒は無担持触媒としても使用することができ、担体に結合させて10族金属を固定化させた担持触媒を使用することもでき、前記担体はシリコンレジン、シリカ、ゼオライト、無機キレート剤(異なる無機レジン)及び有機高分子などの中から選択されるものを使用することができる。
この時、無触媒条件で加熱反応をする際の温度は150〜350℃、好ましくは200〜250℃に維持させながら行われ、反応時間は1〜3時間程度が良い。
触媒条件で加熱反応時、触媒量の触媒(catalytic amount)を使用し、具体的には、有機シラン化合物に対して0.01〜10モル%を使用する。この時、加熱反応時の温度は150〜250℃、好ましくは150〜200℃に維持させて行い、反応時間は1〜3時間程度が良い。
反応が終了した後、反応管を水に漬けて冷却させた後に反応物を取り出し、減圧下で単純蒸留する、簡単な方法により生成物を分離すると目的物を容易に得ることができる。
前記加熱反応は高圧滅菌器(autoclave)を使用するか、または常圧または高圧でジシクロペンタジエンと式2の有機シラン化合物を連続的に反応させて製造することができる。
前記のような成分と方法により製造した本発明による前記式1のシクロペンテニルクロロシラン誘導体は下記実施例で提示するような数種類のシラン化合物で製造することができ、多様なシリコン高分子の原料物質、表面改質、薄膜及びシラン結合剤などの用途で広く使用される。
前述したように、本発明は既存の有機シラン化合物の製造方法において、工業的に得られるジシクロペンタジエンをシクロペンタジエンに分解する工程を経ずに、水素−ケイ素結合を有するシランと直接反応させて有機シラン化合物を製造することができ、触媒を使用しない場合には、触媒を別途に回収したり除去する必要がないという工程上の利点がある。また、必要によって、10族金属化合物を触媒として使用する場合、立体障害が大きいシラン化合物を合成することができる。
このような点を考慮すると、本発明は既存方法に比べて非常に経済的で効率的な方法であり、多様な有機ケイ素化合物の合成に適用することができ、工程進行が非常に容易で生産費も安く、この工程で生産された単量体は有機ケイ素高分子の合成において広範囲に活用することができる。
以下、本発明を下記実施例によって更に詳細に説明する。但し、下記実施例は本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲を制限しない。
実施例1 ジシクロペンタジエンとトリクロロシランの反応
窒素下で乾燥した300mLステンレス管の反応槽を乾燥した窒素気体下で冷却させた後、ジシクロペンタジエン15.0g(0.113mol)、トリクロロシラン122.4g(0.904mol)、トルエン51mL、ヘキサデカン17mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、250℃で1時間反応させた。反応の完了は気体クロマトグラフィー(GC/TCD)により確認した。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)トリクロロシラン(34.4g、76%)、1,3−ビス(トリクロロシラン)シクロペンタン(1.4%)、未反応物のトリクロロシラン、トルエン、そしてヘキサデカンの混合物203.6gが得られた。
分別真空蒸留(fractional vacuum distillation)により分離された生成物の構造は、質量分析(mass spectroscopic)データ及びNMRデータを使用して確認した。
(2−シクロペンテニル)トリクロロシラン
1H−NMR、CDCl3、ppm):2.13−2.25(m、2H、CH2 2CH)、2.43−2.51(m、2H、C 2CH2CH)、2.66−2.75(m、1H、CH2CH2)、5.77−5.72,5.93−5.97(m、2H、C=C
実施例2 ジシクロペンタジエンとジクロロシランとの反応
前記実施例1と同様の方法で、ジシクロペンタジエン0.909g(0.00688mol)、ジクロロシラン4.17g(0.0413mol)、トルエン5mL、ヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、250℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)ジクロロシラン(1.2g、51.0%)、未反応物のジクロロシラン、トルエン、そしてヘキサデカンの混合物9.09gが得られた。
(2−シクロペンテニル)ジクロロシラン
1H−NMR、CDCl3、ppm):2.04−2.24(m、2H、CH2 2CH)、2.40−2.47(m、2H、C 2CH2CH)、2.49−2.55(m、1H、CH2CH2)、5.37(d、J=1.5Hz、1H、Si)、5.67−5.71,5.88−5.92(m、2H、C=C
実施例3 ジシクロペンタジエンとメチルクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン1.49g(0.0113mol)、メチルジクロロシラン10.79g(0.0902mol)、トルエン5mL、ヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、250℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(1.2g、29%)、未反応物のメチルジクロロシラン、トルエン、そしてヘキサデカンの混合物15.99gが得られた。
(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン
1H−NMR、CDCl3、ppm):0.72(s、3H、C 3)、2.00−2.21(m、2H、CH2 2CH)、2.38−2.43(m、2H、C 2CH2CH)、2.44−2.49(m、1H、CH2CH2)、5.67−5.71,5.83−5.87(m、2H、C=C
実施例4 ジシクロペンタジエンとイソプロピルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン1.98g(0.0150mol)、イソプロピルジクロロシラン12.91g(0.0902mol)、トルエン5mL、ヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、250℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)イソプロピルジクロロシラン(1.5g、24.3%)、未反応物のイソプロピルジクロロシラン、トルエン、そしてヘキサデカンの混合物18.47gが得られた。
(2−シクロペンテニル)イソプロピルジクロロシラン
1H−NMR、CDCl3、ppm):1.13(s、3H、CC 3)、1.15(s、3H、CC 3)、1.30−1.40(m、1H、CH3)、2.06−2.22(m、2H、CH2 2CH)、2.41−2.56(m、2H、C 2CH2CH)、2.41−2.56(m、1H、CH2CH2)、5.68−5.71,5.83−5.86(m、2H、C=C
実施例5 ジシクロペンタジエンとシクロペンチルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン1.90g(0.0150mol)、シクロペンチルジクロロシラン14.89g(0.0880mol)、トルエン5mL、ヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、250℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)シクロペンチルジクロロシラン(1.4g、21.4%)、未反応物のシクロペンチルジクロロシラン、トルエン、そしてヘキサデカンの混合物21.96gが得られた。
(2−シクロペンテニル)シクロペンチルジクロロシラン
1H−NMR、CDCl3、ppm):1.48−1.90(m、9H、cyclopentyl)、2.06−2.20(m、2H、CH2 2CHCH=CH)、2.40−2.54(m、2H、C 2CH2CHCH=CH)、2.40−2.54(m、1H、CH2CH2CH=CH)、5.68−5.72,5.81−5.85(m、2H、C=C
実施例6 ジシクロペンタジエンとフェニルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン1.97g(0.0149mol)、フェニルジクロロシラン15.8g(0.0894mol)、トルエン5mLを入れ、ヘキサデカンは目的生成物と沸点が類似しているため入れなかった。反応槽の入り口を蓋で密封し、250℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)フェニルジクロロシラン(2.8g、39.0%)、未反応物のフェニルジクロロシラン、トルエンの混合物12.2gが得られた。
(2−シクロペンテン)フェニルジクロロシラン
1H−NMR、CDCl3、ppm):2.07−2.98(m、2H、CH2 2CH)、2.23−2.42(m、2H、C 2CH2CH)、2.68−2.75(m、1H、CH2CH2)、5.73−5.76,5.84−5.87(m、2H、C=C)、7.43−7.53,7.74−7.76(m、5H、Ph
実施例7 ジシクロペンタジエンとトリクロロシランの連続反応工程
下記のような連続反応装置にジシクロペンタジエン3.01g(0.0238mol)、トリクロロシラン18.8g(0.139mol)、ヘキサデカン6mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、380℃で速度0.1mL/minで試料を注入して反応させた。反応の完了は気体クロマトグラフィー(GC/TCD)により確認した。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)トリクロロシラン(1.92g、21.0%)と未反応物のトリクロロシランとヘキサデカンの混合物27.9gが得られた。
連続装置
500mLの3口フラスコに反応槽と還流コンデンサーを設置した。中央の反応槽は内径が21mm、高さが400mmであるパイレックス(登録商標)ガラス管に熱線を巻いた。熱電双(Kタイプ、Chromel−Alumel)を反応槽の中に入れ、反応槽の中間に位置させて、ここに自動温度調節器(Han Young電子、model DX4、PID controller)に連結してその地点の温度を調節することができるようにした。
反応混合物を混ぜた後、シリンジポンプ[PTFE−Tubing Pump Heads(model no.77390−00)/Standard digital drive(model no.07523−60)、Masterflex]を利用して一定速度で反応槽に注入した。試料の注入は反応槽の上部から流入させ、反応生成物を下側のフラスコで受けた。コンデンサーの温度を−20℃に維持させるために水と不凍液を50:50のvol比で混ぜた溶液を低温還流バス(model Lauda RE107)を利用して循環させた。
実施例8 PdCl2/PBu3触媒下でジシクロペンタジエンとメチルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン2.87g(0.0217mol)、メチルジクロロシラン3.74g(0.0326mol)、二塩化パラジウム0.036g(0.000203mol)、トリブチルホスフィン100μl(0.000406mol)、そしてトルエン4mLとヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(4.3g、72%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物11.4gが得られた。
実施例9 PdCl2/PBu3触媒下でジシクロペンタジエンとイソプロピルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン2.88g(0.0218mol)、イソプロピルジクロロシラン4.67g(0.0326mol)、二塩化パラジウム0.036g(0.000203mol)、トリブチルホスフィン100μl(0.000406mol)、そしてトルエン4mLとヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)イソプロピルジクロロシラン(4.81g、71%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物11.4gが得られた。
実施例10 PdCl2/PBu3触媒下でジシクロペンタジエンとシクロペンチルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン2.97g(0.0225mol)、イソプロピルジクロロシラン5.66g(0.0335mol)、二塩化パラジウム0.036g(0.000203mol)、トリブチルホスフィン100μl(0.000406mol)、そしてトルエン4mLとドデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)シクロペンチルジクロロシラン(5.73g、73%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物13.4gが得られた。
実施例11 PdCl2/PBu3触媒下でジシクロペンタジエンとメチルジクロロシランとの反応
窒素下で乾燥した150mLステンレス管の反応槽を乾燥した窒素気体下で冷却させた後、ジシクロペンタジエン26.37g(0.199mol)、メチルジクロロシラン34.34g(0.299mol)、二塩化パラジウム0.036g(0.000203mol)、トリブチルホスフィン100μl(0.000406mol)、トルエン30mL、ヘキサデカン10mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(43.3g、80%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認混合物98.3gが得られた。
実施例12 PdCl2/PPh3触媒下でジシクロペンタジエンとメチルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン2.86g(0.0216mol)、メチルジクロロシラン4.97g(0.0432mol)、二塩化パラジウム0.051g(0.000288mol)、トリブチルホスフィン86μl(0.000267mol)、そしてトルエン4mLとヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(0.9g、12%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物10.0gが得られた。
実施例13 NiCl2/PBu3触媒下でジシクロペンタジエンとメチルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン3.01g(0.0228mol)、メチルジクロロシラン5.19g(0.0451mol)、二塩化ニッケル0.032g(0.000247mol)、トリブチルホスフィン57μl(0.000230mol)、そしてトルエン4mLとヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(3.1g、38%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物11.8gが得られた。
実施例14 PdCl2/1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン触媒下でジシクロペンタジエンとメチルジクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン2.85g(0.0216mol)、メチルジクロロシラン3.72g(0.0323mol)、二塩化パラジウム0.040g(0.000226mol)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン0.19g(0.000451mol)、そしてトルエン4mLとヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で2時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(4.1g、70%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物13.2gが得られた。
実施例15 Pd/炭素触媒下でジシクロペンタジエンとメチルクロロシランとの反応
前記実施例2と同様の方法で、ジシクロペンタジエン2.92g(0.0221mol)、メチルジクロロシラン3.79g(0.0331mol)、1%Pd/炭素0.0602g、トリブチルホスフィン86μl(0.000267mol)、そしてトルエン4mLとヘキサデカン2mLを入れた。反応槽の入り口を蓋で密封し、180℃で1時間反応させた。反応生成物を真空下で単純蒸留して(2−シクロペンテニル)メチルジクロロシラン(3.8g、63%)、その他の未反応物、トルエン、ヘキサデカン、そして未確認の混合物12.8gが得られた。その他のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなども触媒効果を示した。

Claims (12)

  1. 下記式1で表される新規シクロペンテニルクロロシラン誘導体。
    Figure 2007217400
    式1
    前記式1において、
    1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、及びフェニル基からなる群から選ばれる。
  2. ジシクロペンタジエンと下記式2で表される有機シラン化合物を加熱反応させることを特徴とする、下記式1で表されるシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
    Figure 2007217400
    式1
    Figure 2007217400
    式2
    前記式1及び2において、
    1は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数4〜7のシクロアルキル基、及びフェニル基からなる群から選ばれる。
  3. 加熱反応が150〜350℃で行われることを特徴とする請求項2記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  4. 前記加熱反応が沸点30〜400℃の炭化水素化合物を少なくとも1種含む混合物の存在下で行われることを特徴とする、請求項2記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  5. 前記炭化水素化合物が、炭素数5〜20の脂肪族炭化水素、炭素数6〜12の芳香族炭化水素、フェニル基が置換された炭素数1〜5の脂肪族炭化水素、炭素数1〜5のアルキル基が置換された芳香族炭化水素、炭素数1〜5のアルキル基が置換されたビフェニル、炭素数1〜5のアルキル基が置換されたトリフェニル、及び炭素数1〜5のアルキル基が置換されたナフタレンからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項4記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  6. 前記炭化水素化合物が、ジシクロペンタジエンに対して0.5〜30vol比(vol/vol)で使用されることを特徴とする、請求項4記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  7. 前記加熱反応が、無触媒で、または10族金属触媒存在下で行われることを特徴とする、請求項2記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  8. 前記触媒が、10族金属原子、10族金属の塩化物、及び10族金属のホスフィン化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項7記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  9. 前記ホスフィン化合物が、下記式3又は4で表されることを特徴とする、請求項8記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
    式3 P(R234
    前記式3において、R2、R3及びR4は、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基、または炭素数1〜6のアルキル基が置換された芳香族基を表し、また、R2、R3及びR4の中から選択された2個の基が互いに共有結合により連結されて5〜7員環を形成してもよい。
    式4 (R23)P−Y−P(R45
    前記式4において、Yは炭素数1〜12のアルキレン基、芳香族基または炭素数1〜6のアルキル基が置換された芳香族基を表し、R2、R3、R4及びR5は炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基、炭素数1〜6のアルキル基が含まれた芳香族基を表し、R2、R3、R4及びR5の中から選択された2個の基が互いに共有結合により連結されて5〜7員環を形成してもよい。
  10. 前記触媒が、無担持触媒または担持触媒であることを特徴とする、請求項7記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  11. 前記担体が、シリコンレジン、シリカ、ゼオライト、無機キレート剤(異なる無機レジン)及び有機高分子の中から選択されることを特徴とする、請求項10記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
  12. 前記触媒が、前記式2で表される有機シラン化合物に対して0.01〜10モル%で使用されることを特徴とする、請求項8または10記載のシクロペンテニルクロロシラン誘導体の製造方法。
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