JP2007215947A - 球受皿の低反発構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機、スロットマシン、パロット遊技機等の遊技機において、その球受皿に遊技球が当たって大きく反発するのを防止する球受皿の低反発構造を提供し、球受皿から遊技球が飛び出すことがないようにする。
【解決手段】球受皿5の下面に該下面に対して平行方向に延びる複数本のリブ状衝撃拡散片15を適宜間隔で設ける。リブ状衝撃拡散片15は球受皿5の底壁9の固有振動数を不特定にし、遊技球の反発を抑える。
【選択図】図5
【解決手段】球受皿5の下面に該下面に対して平行方向に延びる複数本のリブ状衝撃拡散片15を適宜間隔で設ける。リブ状衝撃拡散片15は球受皿5の底壁9の固有振動数を不特定にし、遊技球の反発を抑える。
【選択図】図5
Description
この発明は、パチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機、スロットマシン、パロット遊技機等の遊技機において、その球受皿に遊技球が当たって大きく反発するのを防止する球受皿の低反発構造に関するものである。
パチンコ機、スロットマシン等の球体(直径約11mmの鋼球からなるパチンコ球)を遊技媒体とする遊技機では、一般に遊技機の前面にその景品球払出口から払い出された遊技球を受けるために球受皿が設けられている。そして該遊技機に隣接するようにカード挿入式、或いは貨幣挿入式等の球貸機が設けられ、該球貸機の前面には貸球補給用ノズルが旋回自在に設けられ、遊技者が手動操作して該ノズルを前記球受皿の上方部に位置させ、その状態で該球貸機の球貸ボタンを押すことにより該ノズルから所定数の遊技球が該球受皿上に落下補給されるようにしている。
ところで、近年のパチンコ機は、液晶表示装置等の大型の電子ディスプレイ装置が遊技盤に設けられるようになるに伴って遊技盤面が次第に下方に拡大され、この拡大に伴い上記球受皿を次第に低位置に設けざるを得なくなってきている。このため、既存の球貸機の貸球補給用ノズルの先端開口と該球受皿の上面とはかなり大きく離れることとなり、そのために該ノズルから流出した遊技球が球受皿の上面に激しく衝突し大きく跳ね返って該球受皿からこぼれ落ちるという現象が増加している。
そこで下記特許文献1に示された遊技機は、軟質なウレタン等の合成樹脂を材料とする衝撃吸収板を球受皿の上面に面一に配置し、パチンコ球の衝撃力を緩和させることによりパチンコ球の飛び出しを防止しようとするものであった。
また、下記特許文献2に示された遊技機は、球受皿に遊技球が供給される球供給時期を判定し、その供給時期に先立って球零れ規制部材を進出動作させて、球受皿底面で跳ね返ったとしても飛び出しが抑えられるようにするものである。
特開2002−210173号公報
特開2005−237785号公報
また、下記特許文献2に示された遊技機は、球受皿に遊技球が供給される球供給時期を判定し、その供給時期に先立って球零れ規制部材を進出動作させて、球受皿底面で跳ね返ったとしても飛び出しが抑えられるようにするものである。
ところが、特許文献1のように球受皿の上面に衝撃吸収板を配置すると、その設計如何によってはむしろ跳ね返りが大きくなるおそれがあると共に、減衰性の特殊な材料を使うためにヘタリが発生しパチンコ球を転がり難くするという問題、および、材料が異なることで遊技機の廃棄時に分別の必要が生じる問題がある。また、特許文献2の遊技機では、球零れ規制部材を動作させるための電気的駆動源およびその制御装置を要し構成が複雑となるので製造コストが高くならざるを得ないと共に、不意に球零れ規制部材が上昇することから遊技者の手指を怪我させるおそれがあった。
そこでこの発明は、球受皿の上面等の外観上の変化を伴うことなく遊技球の反発を最小限に抑えられる球受皿の低反発構造を提供しようとするものである。
そこでこの発明は、球受皿の上面等の外観上の変化を伴うことなく遊技球の反発を最小限に抑えられる球受皿の低反発構造を提供しようとするものである。
そのために請求項1に記載した球受皿の低反発構造の発明は、球受皿の下面に該下面に対して平行方向に延びる複数本のリブ状衝撃拡散片を適宜間隔で設けてなることを特徴とする。
また請求項2に記載した発明は、上記球受皿の低反発構造において、リブ状衝撃拡散片は球受皿の底壁の固有振動数を不特定にするものであることを特徴とする。
また請求項2に記載した発明は、上記球受皿の低反発構造において、リブ状衝撃拡散片は球受皿の底壁の固有振動数を不特定にするものであることを特徴とする。
この発明の球受皿によれば、遊技球の反発が抑えられ、球受皿から遊技球が飛び出すのを防止することができる。
次にこの発明の実施形態を説明する。図1はパチンコ機1の正面を示し、2はその隣に設けられた球貸機である。パチンコ機1は遊技盤3の中央に大型の電子ディスプレイ装置4が設けられ、該遊技盤の下方部にこの発明に係る球受皿5が設けられている。6は球貸機2の前面に水平面内で旋回自在なるように突設された貸球補給用ノズルで、該ノズル6を旋回することにより該ノズルの先端開口を該球受皿の上面に対向させられるように構成されている。そして、遊技者が球貸機2にカード等を挿入しボタンを操作することにより該ノズル6の先端流出口から遊技球が該球受皿5上に落下し、図2に示したように該球受皿5の底壁9は発射部7方向に緩やかに傾斜していることから該遊技球は自重で該発射部7方向に流れ遊技に供されるようにしている。なお、8は景品球払出口で、該払出口から景品として排出された遊技球も該球受皿5上に一時貯留される。また、13は球受皿5から溢れた遊技球を貯留するためにパチンコ機1の前面下部に設けられた下皿、14は打球発射用ハンドルである。
球受皿5は、例えばABS樹脂を所定の金型により射出成形することにより、底壁9の肉厚を2mm前後のものとして、図2〜5に示されるように、取付基板10の前面に突出状に成形される。そして該球受皿5の底壁9の下面に該下面に対して平行方向に延びる複数本のリブ状衝撃拡散片15を適宜間隔で一体に成形する。なお、この実施形態に示したリブ状衝撃拡散片15は厚さ2mmで底壁9の下面に4mmの等ピッチにて複数本が起立状に成形されその起立高さは10mmである。
このように下面にリブ状衝撃拡散片15を形成した球受皿5では、広く一般に使用されている直径11mm、重さ5.5gramの鋼球からなるパチンコ球を20cmの高さから自然落下させてその底壁9の上面に衝突させたときに、このようなリブ状衝撃拡散片15を形成してない球受皿と比べて跳ね上がり高さが1/10以下になり、目視で確認できるような反発は殆どなくなり、反発を抑え得る顕著な効果があることが確かめられた。
リブ状衝撃拡散片15を形成することにより反発を抑え得る理由は明確ではないが、球受皿5にパチンコ球が衝突したとき該球受皿5の底壁9が局部的に弾性変形し復元することによりパチンコ球を反発させると考えられることから、その復元力が減少すること、および復元のタイミングが遅れることにより、反発を抑えることができると考えられる。そのために、リブ状衝撃拡散片15はパチンコ球の衝突地点に生じた衝撃を球受皿5の下面と平行方向に伝播させ衝突のエネルギーを瞬時に拡散させる。これによってその衝突地点の復元力が減少すると同時に復元のタイミングが遅れ、パチンコ球の反発が抑えられると考えられる。
また、リブ状衝撃拡散片15の厚さやピッチ、高さ等の値をこの実施形態に示した値以外のものについても製作し、実験を行ったところ、これらの値は遊技球の反発を抑えられる程度と係わりがあることが分かった。ちなみに上記実施形態に示したように起立高さが10mmのリブ状衝撃拡散片15を設けたものでは目視できるような反発を殆どなくすことができたのに対し、リブ状衝撃拡散片15の起立高さを15mm以上としたり5mm以下とした場合は反発が増すようになった。このためリブ状衝撃拡散片15は厚さが2mmで4mmの等ピッチに形成するものにあってはその起立高さを5〜12mmとするのが望ましい。また、リブ状衝撃拡散片15の厚さを2mmで、8mmの等ピッチに形成するものについても同様の理由によりその起立高さは5〜12mm程度がよいことが分かった。ただし、反発が最も少なく抑えられたもの、即ち、最良の形態は、この実施形態に示したように厚さ2mmで起立高さ10mmのリブ状衝撃拡散片15を4mmの等ピッチにて複数本形成するものであった。
なお、リブ状衝撃拡散片15の厚さは合成樹脂材料の射出成形による製造を容易にするためにも1〜2mm程度とすることが望ましいが、リブ状衝撃拡散片15の厚さを底壁9の厚さと同じにすると一体成形する際に底壁9の上面に材料の熱収縮によっていわゆるヒケが生じ、遊技球の流れがこのヒケのためにスムースに行われなくなるおそれがあるので、ヒケ防止のためにはリブ状衝撃拡散片15の厚さを底壁9の厚さの50〜80%とするの望ましい。例えば、底壁9の厚さを2mmとした場合は、リブ状衝撃拡散片15の厚さを1〜1.6mmとするのがよい。
また、リブ状衝撃拡散片15を形成するピッチについては、パチンコ球の落下地点が変動することからパチンコ球の直径である11mm以下であることが望ましい。以上をまとめると、リブ状衝撃拡散片15の最適な寸法は、厚さが1〜2mm、ピッチが4〜11mm、起立高さが5〜12mmのものである。また、この値を体積率で表すと、厚さ2mmの底壁9の体積を100とした場合、リブ状衝撃拡散片15の体積率を概ね45〜220とすることで所期の低反発構造とすることができる。
このように実際に遊技球の反発が抑えられる程度は、リブ状衝撃拡散片15の大きさやピッチによって影響を受ける。ちなみに、図6に示したように、隣り合うリブ状衝撃拡散片15どうしをさらにリブ15aによって連結することにより格子状に形成したものについても反発の試験をしたところ、このような格子状のものについては、厚さ2mm、ピッチ4mmのものについてはリブ状衝撃拡散片15の起立高さを5mm以下にすることにより所期の成果が得られ、5mm以上では反発が増すこととなった。なお、直径3mmの円柱状の衝撃拡散片を形成したものについても起立高さおよびピッチを種々変えて実験したが、反発および騒音を抑制する作用は殆ど得られなかった。これは、衝撃拡散片が円柱状のように連続性のない孤立した形状であると、衝突のエネルギーが伝播されず拡散しないことによるものと推察される。
また、パチンコ球が衝突した球受皿5の底壁9の復元のタイミングを遅らせることも反発を抑えるうえで有効であると考えられるが、このように球受皿5の下面にリブ状衝撃拡散片15を設けることで底壁9の復元のタイミングを遅らせることにもなると考えられる。即ち、リブ状衝撃拡散片15を設けることにより、形状の複雑化に伴い固有振動数が不特定になったり、底壁9の固有振動数が下がると考えられることから、底壁9がパチンコ球の反発期と一致する特定のタイミングで復元することがなくなり、反発が抑えられると考えられる。このような観点からは図7に示したように色々な高さのリブ状衝撃拡散片15を混在させることにより固有振動数を特定できなくすることも効果的であると考えられる。
また、この実施形態に示したリブ状衝撃拡散片15は直線状の形態であったが、図8に示したように、パチンコ球の落下地点が略々中心となる多重サークル状に延びる形態にリブ状衝撃拡散片15を形成したものとしてもよい。要するに、リブ状衝撃拡散片15は球受皿5の下面と平行に延びるように形成されておれば直線状でなくてもよい。また、この実施形態では球受皿5のノズル6と対向する部分にだけリブ状衝撃拡散片15を設けたが、さらに広範囲に設けてもよい。
また、この発明では、従来のように球受皿の上面にゴムのような衝撃吸収板を配置することによりヘタリが発生したり汚れが付着し易くなってパチンコ球を転がり難くするという問題、および構成が複雑となって製造コストが高くなるといった問題がない。
そして、この発明ではリブ状衝撃拡散片15を球受皿5の下面に設ければよいので、リブ状衝撃拡散片15を覆い隠すようなカバー部材を設けることにより遊技機の外観的美感を損なうおそれもなく、球受皿5から遊技球が飛び出すといった問題に簡単に対処することができる。
そして、この発明ではリブ状衝撃拡散片15を球受皿5の下面に設ければよいので、リブ状衝撃拡散片15を覆い隠すようなカバー部材を設けることにより遊技機の外観的美感を損なうおそれもなく、球受皿5から遊技球が飛び出すといった問題に簡単に対処することができる。
なお、この実施形態では球受皿5の下方に下皿13を設けたパチンコ機について説明したが、球受皿5と下皿13とが一体となったパチンコ機の球受皿にこの発明を実施してもよいことは勿論である。この場合、球受皿の位置がさらに低くなるために遊技球の飛び出しが問題となるが、この発明により遊技球の飛び出しを効果的に防止することができる。
また以上の実施形態はパチンコ機の前面に設けられた球受皿5について説明したが、この発明は遊技球の反発が問題となるその他の部所に適用することもできる。例えば、図9にパチンコ機の裏面を示したように、パチンコ機の裏側上部に設けられた景品球貯留用の球受皿5aの下面にこの発明に係るリブ状衝撃拡散片15を設けることにより、該球受皿5a上に景品球補給筒16から落下するパチンコ球が衝突する際の反発が抑えられ遊技球が該球受皿5aから飛び出すことをなくすことができる。また、前記球受皿5から溢れた遊技球を前記下皿13に移動させるためにパチンコ機内に設けられた球誘導樋17の底部に該遊技球を下皿13に指向させるため図10に示したような底壁が前方に傾斜したバケツ状の球受皿5bが設けられているが、該球受皿5bの底壁9の下面にリブ状衝撃拡散片15を形成することにより該球受皿5b内に落下した遊技球の反発が抑えられ遊技球の流れがスムースになる。
また以上の実施形態はパチンコ機の前面に設けられた球受皿5について説明したが、この発明は遊技球の反発が問題となるその他の部所に適用することもできる。例えば、図9にパチンコ機の裏面を示したように、パチンコ機の裏側上部に設けられた景品球貯留用の球受皿5aの下面にこの発明に係るリブ状衝撃拡散片15を設けることにより、該球受皿5a上に景品球補給筒16から落下するパチンコ球が衝突する際の反発が抑えられ遊技球が該球受皿5aから飛び出すことをなくすことができる。また、前記球受皿5から溢れた遊技球を前記下皿13に移動させるためにパチンコ機内に設けられた球誘導樋17の底部に該遊技球を下皿13に指向させるため図10に示したような底壁が前方に傾斜したバケツ状の球受皿5bが設けられているが、該球受皿5bの底壁9の下面にリブ状衝撃拡散片15を形成することにより該球受皿5b内に落下した遊技球の反発が抑えられ遊技球の流れがスムースになる。
この発明は実施形態に示したパチンコ機に限らず、雀球遊技機、スロットマシン等の遊技機、球貸機、或いはその遊技球を遊技場内で移動させるための島還元装置等、種々の個所に適用することができる。
5 球受皿
9 底壁
15 リブ状衝撃拡散片
9 底壁
15 リブ状衝撃拡散片
Claims (2)
- 球受皿の下面に該下面に対して平行方向に延びる複数本のリブ状衝撃拡散片を適宜間隔で設けてなることを特徴とした球受皿の低反発構造。
- リブ状衝撃拡散片は球受皿の底壁の固有振動数を不特定にするものである請求項1に記載した球受皿の低反発構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006042949A JP2007215947A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 球受皿の低反発構造 |
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JP2007215947A true JP2007215947A (ja) | 2007-08-30 |
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ID=38493804
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JP2006042949A Pending JP2007215947A (ja) | 2006-02-20 | 2006-02-20 | 球受皿の低反発構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007215947A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0551951A (ja) * | 1991-08-16 | 1993-03-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 流し装置 |
JP2003010486A (ja) * | 2001-07-04 | 2003-01-14 | Mrd:Kk | パチンコ機の球皿 |
JP2003164633A (ja) * | 2001-11-30 | 2003-06-10 | Heiwa Corp | 遊技機の皿装置 |
-
2006
- 2006-02-20 JP JP2006042949A patent/JP2007215947A/ja active Pending
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