JP2007215424A - 木本類を原料とするオリゴ糖の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】木本類を原料として着色成分や苦み成分の含有量の少ない高純度なオリゴ糖を低コストで製造するオリゴ糖の製造方法を提供すること。
【解決手段】木本類を原料として得られるオリゴ糖を含む粗液を精製してオリゴ糖を得る方法であって、前記粗液を、イオン交換樹脂を使用して精製した後に活性炭を使用して精製する工程Aを含むことを特徴とするオリゴ糖の製造方法。工程Aの前には、さらにオリゴ糖を含む粗液を活性炭を使用して精製する工程Bを設けることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】木本類を原料として得られるオリゴ糖を含む粗液を精製してオリゴ糖を得る方法であって、前記粗液を、イオン交換樹脂を使用して精製した後に活性炭を使用して精製する工程Aを含むことを特徴とするオリゴ糖の製造方法。工程Aの前には、さらにオリゴ糖を含む粗液を活性炭を使用して精製する工程Bを設けることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、食品製造方法に関するものであり、詳細には木本類を原料とするオリゴ糖の製造方法に関する。
オリゴ糖は腸内細菌の選択的な増殖を促すことによる整腸作用を有することが知られている。現在の健康食品ブームのなかで、種々の食品が特定保健食品の登録を受けているが、オリゴ糖はこれらの健康食品の先駆けともいえる食品である。特定保健食品の登録を受けている商品のなかでも「関与する成分」としてオリゴ糖を表示するものが最も多く、乳酸菌飲料やシロップなど多数の商品が登録されている。
現在上市されているオリゴ糖は、原料がコーンこぶや小麦ふすまといった草本類であるが、木本類(広葉樹等)も潜在的に多糖成分を高い含有率で含んでいる。また、木本類からオリゴ糖を得る技術は実験的には実証、確立されており、例えば過去に蒸煮爆破技術を用いた広葉樹の総体利用に関する研究が行われており、その報告書のなかでは広葉樹を蒸煮爆破した後に熱水抽出することによりオリゴ糖が得られるという報告がある。また、高温高圧水処理を施すことによりオリゴ糖を加水分解抽出することなども検討されている。
木本類は主に切削加工により木造品として利用されるが、木造品としての利用が終わると廃棄されているのが現状である。しかし、このような廃棄された木造品は分子レベルでは切削前と何ら変わらず、さらに利用できる可能性がある。例えば、上述の蒸煮爆破処理や高温高圧水処理などによりオリゴ糖を誘導することにより、次世代のケミカルリサイクルを行うことができる。
木本類由来のオリゴ糖が上市されていない原因の一つは、精製の困難さにある。木本類からオリゴ糖を誘導する際には、高温高圧での処理が必要であるため、得られる抽出液にはリグニン由来と考えられる多量の着色物質や無色の苦味成分等、不純物が含まれており、そのままでは食品として供することはできない。
従来糖類精製方法、特に抽出液から着色成分を取り除く方法としては、活性炭処理が古くから知られている。しかし、通常よく用いられている脱色用の活性炭は単糖を精製する際には問題ないが、オリゴ糖を精製する場合には、活性炭の細孔径との関連から不純物だけでなく、目的物であるオリゴ糖も吸着されてしまう。このため、オリゴ糖の収量を一定以上に維持しようとすると、十分な脱色を行うに足る量の活性炭を添加することができない。また、脱色用の活性炭は、着色成分の除去には有効であるが、無色の低分子不純物の除去に対しては効果が薄い。
上記のような理由から、現在検討されるオリゴ糖の精製処理技術は、ほとんどがイオン交換樹脂による処理を含むものである。イオン交換樹脂は、着色成分と無色の不純物の両方に対して効果があり、さらにカラムで処理するために生産ラインへの組み込みが容易である点で優れている。しかし、木本類を原料とするオリゴ糖抽出液には多量の不純物が含まれているため、活性炭とイオン交換樹脂を組み合わせて、例えば活性炭→強陽イオン交換樹脂→弱陰イオン交換樹脂の順で精製処理しても、得られるオリゴ糖液は若干の着色と苦味を有していて精製度は十分でない。
イオン交換樹脂による糖液の精製方法としては、樹脂母体がアクリル−ジビニルベンゼン共重合体である弱塩基性アニオン交換樹脂を使用することを特徴とし、これと強酸性カチオン交換樹脂、強塩基性アニオン交換樹脂等を組み合わせる手法など(特許文献1)が開示されている。しかし、該技術を木本類由来のオリゴ糖を含む粗液の精製に適応しても、得られる糖液の精製度は良好ではない。その他、糖液の精製方法としては例えば、キシロビオース含有ヘミセルロース液を強酸性陽イオン交換樹脂充填層に通液し、次いで溶離水を通液することによってクロマト分離を行い、不純物を主成分とする溶出区分と、糖を主成分とする溶出区分とに分画する方法(特許文献2)が開示されている。しかし、該技術は煩雑な手順や装置を要し、草本類由来のオリゴ糖に対抗できる程度の低コストを実現するのは困難である。
本発明の目的は、木本類を原料とするオリゴ糖の製造の精製工程において、着色成分及び苦味の原因となる無色の不純物の両方を効率よく除去し、精製度の高いオリゴ糖を低コストで製造できるオリゴ糖の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、木本類を原料とするオリゴ糖の製造工程において、使用するイオン交換樹脂の再生処理の頻度を減らし、さらにイオン交換樹脂自体の寿命を改善することである。
本発明の他の目的は、木本類を原料とするオリゴ糖の製造工程において、使用するイオン交換樹脂の再生処理の頻度を減らし、さらにイオン交換樹脂自体の寿命を改善することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、イオン交換樹脂処理と活性炭処理とを行う順序や、用いる活性炭の細孔径等を工夫することにより、オリゴ糖粗液に含まれる着色成分と無色の不純物との両方を効率よく除去することができ、精製度の高いオリゴ糖液が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、木本類を原料として得られるオリゴ糖を含む粗液を精製してオリゴ糖を得る方法であって、前記粗液を、イオン交換樹脂を使用して精製した後に活性炭を使用して精製する工程Aを含むことを特徴とするオリゴ糖の製造方法を提供する。
工程Aの前に、オリゴ糖を含む粗液を活性炭を使用して精製する工程Bを設けることが好ましい。
工程Bにおいて使用する活性炭の平均細孔径は、工程Aにおいて使用する活性炭の平均細孔径よりも大きいことが好ましい。
上記工程Bにおいて使用する活性炭、すなわちイオン交換樹脂処理の前に行う活性炭処理において使用する活性炭としては、木質系材料を原料とし、薬品賦活により賦活化した活性炭を使用することが好ましい。
工程Aにおいては、半径が0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上である活性炭を使用するのが好ましい。
工程Bにおいては、半径が10〜50Åの細孔の細孔容積が半径0〜10Åの細孔の細孔容積よりも大きく、且つ半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上である活性炭を使用するのが好ましい。
本発明のオリゴ糖の製造方法によれば、木本類を原料として得られるオリゴ糖を含む粗液の精製において、着色成分及び苦味の原因となる無色の不純物の両方を効率よく除去し、精製度の高いオリゴ糖を低コストで製造することができる。また、使用するイオン交換樹脂に対する負担が小さいので、イオン交換樹脂の再生処理の頻度を減らすことができ、イオン交換樹脂自体の寿命も改善する。
特に従来の方法では除去が困難であった苦味成分の除去が容易に可能であり、苦味のない高精製度の糖液を製造することができる。
また、活性炭処理を2段階に分けて行うことにより、1段階で活性炭処理を行う場合に比べて活性炭の総使用量は少なくても、精製度の高い糖液を得ることができる。これにより、目的物であるオリゴ糖が活性炭に吸着されるのを抑制することができるため、精製段階でのロスを減らし、高い収率でオリゴ糖を製造することが可能である。
さらに、イオン交換樹脂処理の前に工程Bを設ける場合には、イオン交換樹脂への負担が低減されるため、イオン交換樹脂の再生頻度が減り、また、着色成分の樹脂への不可逆な吸着も抑制されるため、イオン交換樹脂の寿命は長くなり、オリゴ糖の製造コストを大幅に低減することができる。
特に従来の方法では除去が困難であった苦味成分の除去が容易に可能であり、苦味のない高精製度の糖液を製造することができる。
また、活性炭処理を2段階に分けて行うことにより、1段階で活性炭処理を行う場合に比べて活性炭の総使用量は少なくても、精製度の高い糖液を得ることができる。これにより、目的物であるオリゴ糖が活性炭に吸着されるのを抑制することができるため、精製段階でのロスを減らし、高い収率でオリゴ糖を製造することが可能である。
さらに、イオン交換樹脂処理の前に工程Bを設ける場合には、イオン交換樹脂への負担が低減されるため、イオン交換樹脂の再生頻度が減り、また、着色成分の樹脂への不可逆な吸着も抑制されるため、イオン交換樹脂の寿命は長くなり、オリゴ糖の製造コストを大幅に低減することができる。
本発明のオリゴ糖の製造方法により、様々な植物体を原料とするオリゴ糖を含む粗液を精製し、高純度のオリゴ糖を製造することができるが、本発明は特に、木本類を原料として得られたオリゴ糖を含む粗液の精製に高い効果を発揮する。上記木本類は具体的には、例えば白樺、ブナ、ミズナラ等の広葉樹の木質化した植物体である。木本類を原料としてオリゴ糖を含む粗液を得る方法は公知の方法を適宜利用すればよく、特に制限されないが、例えば、チップ状や繊維状に粉砕した原料と該原料の乾燥重量に対して10〜150倍程度の水とを、オートクレーブのような高温高圧処理可能な容器に入れ、例えば180〜200℃程度で5〜30分程高温高圧水処理を行うことにより得ることができる。なお、高温高圧水処理終了後は、オリゴ糖を含む粗液を冷却コイル等を用いて速やかに冷却することにより、二次反応による不純物の生成を抑制することができる。
本発明者らは、上記木本類由来のオリゴ糖を含む粗液を活性炭及びイオン交換樹脂を使用して精製する方法について検討する中で、以下に述べる興味深い知見を見出した。すなわち、
(1)イオン交換樹脂処理を行った後に活性炭処理を行う際は、活性炭を大過剰に使用して1段階の活性炭処理を行った場合よりも、1回の活性炭の使用量を減らして、活性炭処理を行った後にさらに活性炭処理を行った場合(2段階の活性炭処理;1段階目の活性炭処理はイオン交換樹脂処理より前であってもよい)の方が精製度が高いこと。例えば活性炭の総使用量が同じである場合は、一段階の活性炭処理を行った場合よりも、2段階の活性炭処理を行った方が精製度が高いこと
(2)2段階の活性炭処理を行う場合において、細孔径の大きい活性炭で処理した後に細孔径の小さい活性炭で処理した方が、細孔径の小さい活性炭で処理した後に細孔径の大きい活性炭で処理した場合よりも精製度が高いこと
(3)活性炭とイオン交換樹脂とを組み合わせる場合においては活性炭→イオン交換樹脂の順序で処理をした場合は精製が不完全であり苦味があるが、イオン交換樹脂→活性炭の順序で処理を行うと、苦味のない糖液が得られること
などである。
(1)イオン交換樹脂処理を行った後に活性炭処理を行う際は、活性炭を大過剰に使用して1段階の活性炭処理を行った場合よりも、1回の活性炭の使用量を減らして、活性炭処理を行った後にさらに活性炭処理を行った場合(2段階の活性炭処理;1段階目の活性炭処理はイオン交換樹脂処理より前であってもよい)の方が精製度が高いこと。例えば活性炭の総使用量が同じである場合は、一段階の活性炭処理を行った場合よりも、2段階の活性炭処理を行った方が精製度が高いこと
(2)2段階の活性炭処理を行う場合において、細孔径の大きい活性炭で処理した後に細孔径の小さい活性炭で処理した方が、細孔径の小さい活性炭で処理した後に細孔径の大きい活性炭で処理した場合よりも精製度が高いこと
(3)活性炭とイオン交換樹脂とを組み合わせる場合においては活性炭→イオン交換樹脂の順序で処理をした場合は精製が不完全であり苦味があるが、イオン交換樹脂→活性炭の順序で処理を行うと、苦味のない糖液が得られること
などである。
従って、活性炭とイオン交換樹脂を使用して精製を行う場合には、少なくとも、イオン交換樹脂を使用して精製した後に活性炭を使用して精製する工程(以下、本明細書中で工程Aと称する場合がある。)を設けることにより精製度を高めることができる。工程Aは特に苦味成分の除去に効果的であり、従来の処理方法では除去が難しかった苦味成分を容易に除去することができる。
上記工程Aにより、着色成分と無色の不純物(苦味成分)の両方を効果的に除去することができるが、活性炭処理は2段階に分けて行うと、より精製度の高い糖液が得られる。この際、活性炭処理→工程Aの順番で処理してもよく、工程A→活性炭処理の順番で処理してもよいが、活性炭処理→工程Aの順番で処理するのがより好ましい。着色成分を多く含む粗液をイオン交換樹脂処理に付すと、少量の粗液を処理しただけでイオン交換樹脂の再生処理が必要になるだけでなく、着色成分がイオン交換樹脂に不可逆的に吸着し、イオン交換樹脂が再生不能になる場合がある。従ってイオン交換樹脂処理を行う前に活性炭処理により着色成分を除去しておくのが好ましい。なお、以下本明細書中で、工程Aの後又は工程Aの前にさらに活性炭処理工程を設ける場合の、工程Aの後又は前に設けられた活性炭処理工程を、工程Bと称する場合がある。
上述の手法により高精度の精製が行える作用機序については定かではないが、以下のように推察することができる。木本類由来のオリゴ糖を含む粗液に含まれる不純物は、着色成分X、イオン性成分Y、及び非イオン性成分Zの3種に大別することができる。Xはリグニン由来の成分であり、高温高圧処理等により分解されて生成したフラグメントがさらに二次反応することにより得られる比較的分子量の大きい化合物で、例えばフルフラールの縮合物やシリンガアルデヒドなどが含まれる。イオン性成分Yはヘミセルロース由来の有機酸等である。非イオン性成分Zは活性炭に吸着されるが、イオン交換樹脂には吸着されない成分である。Zはエステル成分であり苦味の原因となる成分である。Zは、糖成分のごく一部が高温高圧条件下でアルコールとなり、該アルコールが上記Y成分などの有機酸と脱水縮合反応することにより生成したものと考えられる。
工程Aが特に成分Z(苦味成分)の除去に効果的であるのは以下の機序によるものと考えられる。活性炭表面は疎水性であるため、親水性成分である成分Yが活性炭表面に近づくと、有機酸同士が緩やかに結合し、粒状の集合体を形成する。この現象は、例えば疎水性である車用ワックスの表面で水が水滴を形成する現象と同様のものである。この集合体が活性炭の細孔を埋めてしまうため、Z成分が活性炭に吸着されなくなる。従って、Z成分を除去するためには、あらかじめ成分Yを除去しておくことが必要である。本発明において、この成分Yは、工程Aの活性炭処理の前に設けたイオン交換樹脂処理で効率よく除去される。
2段階の活性炭処理を行うことが効果的であるのは成分Xが成分Zに優先して活性炭に吸着されるためである。これは、成分Xと成分Zとの分子量の違いや、細孔径サイズとの関係に起因すると思われる。つまり、成分Zを活性炭処理により効率よく除去するためには、成分Xをあらかじめ除去しておくことが好ましい。
また、着色成分Xの吸着には細孔径が比較的大きい活性炭が適しており、着色成分Zの吸着には細孔径の小さい活性炭が適している。従って、細孔径が比較的大きい活性炭を使用した処理により着色成分Xを除去した後に、細孔径が比較的大きい活性炭で処理すると成分Xと成分Zの両方を効率よく除去することができる。本発明においては、工程Aの前に工程Bを設ける場合であれば、工程Bにおいて使用する活性炭の平均細孔径は、工程Aにおいて使用する活性炭の平均細孔径よりも大きいことが好ましい。工程Aの後に工程Bを設ける場合であれば、工程Bにおいて使用する活性炭の平均細孔径は、工程Aにおいて使用する活性炭の平均細孔径よりも小さいことが好ましい。
具体的には、工程Aの前に工程Bを設ける場合であれば、工程Bにおいては、例えば一般脱色精製用、脱臭用などとして用いられる細孔径の比較的大きい活性炭を使用するのが好ましく、工程Aにおいては、例えば酒造の異臭除去、香味調整に用いられる細孔径の小さい活性炭を使用するのが好ましい。より詳細には、工程Aにおいては、半径が0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上(例えば30〜70%)、好ましくは40%以上(例えば40〜70%)、特に好ましくは50%以上(例えば50〜70%)である活性炭を使用するのが好ましい。工程Bにおいては、半径が10〜50Åの細孔の細孔容積が、半径0〜10Åの細孔の細孔容積よりも大きく、且つ半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上(例えば30〜70%)である活性炭を使用するのが好ましい。この場合において、工程Bにおいて使用する活性炭の半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積に占める割合は、より好ましくは35%以上(例えば35〜70%)であり、特に好ましくは50%以上(例えば50〜70%)である。
工程Aの後に工程Bを設ける場合であれば、工程Aにおいては、例えば一般脱色精製用、脱臭用などとして用いられる細孔径の比較的大きい活性炭を使用するのが好ましく、工程Bにおいては、例えば酒造の異臭除去、香味調整に用いられる細孔径の小さい活性炭を使用するのが好ましい。より詳細には、工程Bにおいては、半径が0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上(例えば30〜70%)、好ましくは40%以上(例えば40〜70%)、特に好ましくは50%以上(例えば50〜70%)である活性炭を使用するのが好ましい。工程Aにおいては、半径が10〜50Åの細孔の細孔容積が、半径0〜10Åの細孔の細孔容積よりも大きく、且つ半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上(例えば30〜70%)である活性炭を使用するのが好ましい。この場合において、工程Aにおいて使用する活性炭の半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積に占める割合は、より好ましくは35%以上(例えば35〜70%)であり、特に好ましくは50%以上(例えば50〜70%)である。
なお、工程A及び工程Bで使用する活性炭の形状、原料、賦活方法などは特に制限されない。活性炭の形状としては、例えば粉末活性炭、粒状活性炭、繊維状活性炭などが挙げられる。活性炭の原料としては、例えば、木材、木炭等の木質系材料;ヤシ殻、クルミ殻などの果実殻材料;泥炭、コークス、コールタール、石油ピッチ等の鉱物系材料;アクリル樹脂等の合成材料などが挙げられる。賦活方法としては、例えば水蒸気、空気、二酸化炭素などによるガス賦活や、リン酸、塩化亜鉛、硫酸、塩化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の薬品による薬品賦活などが挙げられる。これらの中で、イオン交換樹脂処理の前に行う活性炭処理において使用する活性炭(工程Aの前に工程Bを設ける場合において、工程Bで使用する活性炭)としては、ヤシ殻又は木質系材料を原料とし、薬品賦活又は水蒸気賦活により賦活化された活性炭を使用するのが好ましく、とりわけ、木質系材料を原料とし、薬品賦活により賦活化された活性炭を特に好適に使用できる。イオン交換樹脂処理を行う前の活性炭処理においてヤシ殻又は木質系材料を原料とし、薬品賦活又は水蒸気賦活により賦活化された活性炭を使用すると、後のイオン交換樹脂処理においてイオン交換樹脂に対する負担を軽減することができ、これによりイオン交換樹脂の再生処理の頻度を低減し、さらにはイオン交換樹脂の寿命を延ばすことができる。特に木質系材料を原料とし、薬品賦活により賦活化された活性炭を使用した場合には、このような効果が顕著である。工程Aにおいては、ヤシ殻又は木質系材料を原料とし、水蒸気賦活により得られたものを好適に使用することができる。
工程Aにおいて使用するイオン交換樹脂は、従来の糖液の精製に使用されているものを使用することができ、特に制限されない。また、イオン交換樹脂は1種類のみを使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用することもできる。例えば強陽イオン交換樹脂処理を行った後に弱陰イオン交換樹脂処理を行うと、精製度の高い糖液が得られる。なお、イオン交換樹脂はイオン交換能を有していればその形態等は特に制限されず、例えば粒状、膜状、繊維状等様々な形態のものを使用することができる。
活性炭処理の方法は、活性炭とオリゴ糖を含む粗液とが接触すればよく、制限されないが、例えば活性炭をオリゴ糖を含む粗液に添加して撹拌した後ろ過により活性炭を取り除く方法が挙げられる。活性炭の使用量は特に制限されないが、例えばオリゴ糖粗液の重量に対して0.2〜1.2%程度、あるいは、粗液中に含まれる溶解成分100重量部に対して10〜100重量部、好ましくは30〜60重量部程度である。尚、上記溶解成分は粗液中に溶解している全成分であり、糖成分と不純物とが含まれる。処理時間(活性炭と粗液とを接触させる時間)は特に制限されないが、5分〜3時間程度撹拌して接触させるのがよい。この際のオリゴ糖を含む粗液の温度も特に制限されないが、室温で行うことができる。又ろ過の方法も普通ろ過、吸引ろ過、加圧ろ過などから選択することができ、特に制限されない。
イオン交換樹脂処理の方法は、カラムにイオン交換樹脂を充填し、該カラム中にオリゴ糖を含む粗液を通液するなどの通常の処理方法により行えばよい。通液温度や流速等は使用するイオン交換樹脂の種類等に応じて適宜選択すればよく特に制限されない。
本発明のオリゴ糖の製造方法において、工程A及び工程Bに加えて、必要に応じて適宜他の処理工程を設けてもよい。
上述のようにして得られたオリゴ糖液は、例えばエバポレーター等により濃縮し、オリゴ糖を高濃度に含む糖液として使用してもよく、さらに適宜な方法によりオリゴ糖を単離してもよい。このようにして製造されたオリゴ糖は純度が高く、特に従来の精糖方法によっては除去が困難であった苦味成分が極めて低い濃度にまで除去されているため、甘味料などの食品として好適に利用できる。また、本発明の方法によれば、活性炭の使用量を減らしたり、イオン交換樹脂の再生頻度を減らすことができ、さらにイオン交換樹脂自体の寿命も長くなるため、木本類を原料とするオリゴ糖の製造コストを大幅に削減することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
(オリゴ糖を含む粗液の製造)
粉砕機でチップ状にした白樺材10gと純水100gとをオートクレーブに入れ、バンドヒーターで190℃に加熱した。オートクレーブ内の温度が190℃に達してから10分間この温度を保持し、高温高圧水処理を行った。高温高圧水処理終了後速やかに室温まで冷却した。得られた抽出液を遠心分離し、次いで0.2μmのフィルターでろ過して不溶成分を除去し、キシロオリゴ糖を含む粗液を得た。
粉砕機でチップ状にした白樺材10gと純水100gとをオートクレーブに入れ、バンドヒーターで190℃に加熱した。オートクレーブ内の温度が190℃に達してから10分間この温度を保持し、高温高圧水処理を行った。高温高圧水処理終了後速やかに室温まで冷却した。得られた抽出液を遠心分離し、次いで0.2μmのフィルターでろ過して不溶成分を除去し、キシロオリゴ糖を含む粗液を得た。
(実施例1)
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gを、以下に示すように工程B及び工程Aに付して精製することによりキシロオリゴ糖液を得た。
〈工程B〉
フタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤S」を4.8g(溶解成分100重量部当たり60重量部)添加して30分間撹拌した後、活性炭をろ過により除去し、活性炭処理液を得た。得られた活性炭処理液から減圧蒸留により水を除去し、溶解成分の濃度が約10倍となるまで濃縮し、濃縮液を得た。
〈工程A〉
得られた濃縮液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)の順に通液してイオン交換樹脂処理を行った。イオン交換樹脂処理後の処理液にフタムラ化学株式会社製;商品名「太閤K」1.2g(溶解成分100重量部当たり30重量部)を添加して30分間撹拌後活性炭を除去し、透明なキシロオリゴ糖液を得た。なお、「太閤S」は、半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約5%で、半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%である活性炭であり、「太閤K」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約31%である活性炭であり、「太閤S」の平均細孔径は「太閤K」の平均細孔径よりも大きい。
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gを、以下に示すように工程B及び工程Aに付して精製することによりキシロオリゴ糖液を得た。
〈工程B〉
フタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤S」を4.8g(溶解成分100重量部当たり60重量部)添加して30分間撹拌した後、活性炭をろ過により除去し、活性炭処理液を得た。得られた活性炭処理液から減圧蒸留により水を除去し、溶解成分の濃度が約10倍となるまで濃縮し、濃縮液を得た。
〈工程A〉
得られた濃縮液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)の順に通液してイオン交換樹脂処理を行った。イオン交換樹脂処理後の処理液にフタムラ化学株式会社製;商品名「太閤K」1.2g(溶解成分100重量部当たり30重量部)を添加して30分間撹拌後活性炭を除去し、透明なキシロオリゴ糖液を得た。なお、「太閤S」は、半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約5%で、半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%である活性炭であり、「太閤K」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約31%である活性炭であり、「太閤S」の平均細孔径は「太閤K」の平均細孔径よりも大きい。
(実施例2)
工程Bにおいて使用する活性炭をフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤K」とし、工程Aにおいて使用する活性炭をフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤S」とした以外は実施例1と同様の操作を行い、キシロオリゴ糖液を得た。尚、「太閤K」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約31%であるが、「太閤S」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約5%で、半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%であり、「太閤K」の平均細孔径は「太閤S」の平均細孔径よりも小さい。
工程Bにおいて使用する活性炭をフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤K」とし、工程Aにおいて使用する活性炭をフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤S」とした以外は実施例1と同様の操作を行い、キシロオリゴ糖液を得た。尚、「太閤K」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約31%であるが、「太閤S」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約5%で、半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%であり、「太閤K」の平均細孔径は「太閤S」の平均細孔径よりも小さい。
(実施例3)
工程Aにおいて使用する活性炭をフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤CA」とした以外は実施例1と同様の操作を行い、キシロオリゴ糖液を得た。なお、「太閤CA」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約58%である活性炭であり、「太閤K」の平均細孔径は「太閤CA」の平均細孔径より大きい。
工程Aにおいて使用する活性炭をフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤CA」とした以外は実施例1と同様の操作を行い、キシロオリゴ糖液を得た。なお、「太閤CA」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約58%である活性炭であり、「太閤K」の平均細孔径は「太閤CA」の平均細孔径より大きい。
(実施例4)
〈工程A〉
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gを減圧蒸留により濃縮し、約10倍濃度の濃縮粗液を得た。該濃縮粗液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)に通液してイオン交換処理を行った。イオン交換処理後の粗液にフタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤S」を4.8g添加し30分間撹拌した後、活性炭をろ過により除去した。
〈工程B〉
次いでフタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤CA」を1.2g添加して30分間撹拌した後、活性炭をろ過により除去してオリゴ糖液を得た。尚、「太閤S」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約5%で、半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%である活性炭であり、「太閤CA」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約58%で、10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約31%である活性炭である。
〈工程A〉
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gを減圧蒸留により濃縮し、約10倍濃度の濃縮粗液を得た。該濃縮粗液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)に通液してイオン交換処理を行った。イオン交換処理後の粗液にフタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤S」を4.8g添加し30分間撹拌した後、活性炭をろ過により除去した。
〈工程B〉
次いでフタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤CA」を1.2g添加して30分間撹拌した後、活性炭をろ過により除去してオリゴ糖液を得た。尚、「太閤S」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約5%で、半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%である活性炭であり、「太閤CA」は半径0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約58%で、10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約31%である活性炭である。
(比較例1)
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gにフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤S」を4.8g(溶解成分100重量部当たり60重量部)添加して30分間撹拌した後、ろ過により活性炭を除去した。次いでフタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤K」を1.7g(溶解成分100重量部当たり30重量部)添加して30分間撹拌した後、ろ過により活性炭を除去して活性炭処理液を得た。活性炭処理液から減圧蒸留により水を除去し、溶解成分濃度が約10倍となるまで濃縮し、濃縮液を得た。該濃縮液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)にこの順で通液して透明なキシロオリゴ糖液を得た。
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gにフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤S」を4.8g(溶解成分100重量部当たり60重量部)添加して30分間撹拌した後、ろ過により活性炭を除去した。次いでフタムラ化学株式会社製活性炭;商品名「太閤K」を1.7g(溶解成分100重量部当たり30重量部)添加して30分間撹拌した後、ろ過により活性炭を除去して活性炭処理液を得た。活性炭処理液から減圧蒸留により水を除去し、溶解成分濃度が約10倍となるまで濃縮し、濃縮液を得た。該濃縮液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)にこの順で通液して透明なキシロオリゴ糖液を得た。
(比較例2)
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gにフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤S」8g(溶解成分100重量部当たり100重量部)を添加して30分間撹拌し活性炭処理を行った後、活性炭をろ過により除去し、活性炭処理液を得た。次いで、得られた活性炭処理液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)にこの順で通液してイオン交換樹脂処理をして透明なキシロオリゴ糖液を得た。
上記方法により得られたオリゴ糖を含む粗液約300gにフタムラ化学工業株式会社製活性炭;商品名「太閤S」8g(溶解成分100重量部当たり100重量部)を添加して30分間撹拌し活性炭処理を行った後、活性炭をろ過により除去し、活性炭処理液を得た。次いで、得られた活性炭処理液を強陽イオン交換樹脂(H型)、弱陰イオン交換樹脂(OH型)にこの順で通液してイオン交換樹脂処理をして透明なキシロオリゴ糖液を得た。
(試験評価)
実施例及び比較例で得られたオリゴ糖液に対して、紫外可視吸光分析を行った。結果を図1に示す。
実施例及び比較例で得られたオリゴ糖液に対して、紫外可視吸光分析を行った。結果を図1に示す。
図1に示す紫外可視吸光分析の結果から明らかなように、実施例で得られたオリゴ糖液は、可視領域の吸収はほとんど認められず、紫外領域の吸収も低かった。これに対して比較例で得られたオリゴ糖液は、可視領域、紫外領域の何れにおいても実施例よりも強い吸収が認められ、特に紫外領域においては強い吸収が認められた。これらの結果より、本発明の工程Aが、紫外領域に吸収を持つ不純物の除去に特に効果が高いことが分かる。
実施例1と比較例1とでは、使用している活性炭は同じで処理の順番が異なるのみである。にもかかわらず、実施例1で得られたオリゴ糖液は比較例1で得られたオリゴ糖液よりも遙かに精製度が高いものとなっている。
又、比較例で得られたオリゴ糖液は苦味が強かったが、実施例で得られたオリゴ糖液は苦味が少なく、特に、工程Aの前に、半径が10〜50Åの細孔の細孔容積が半径0〜10Åの細孔の細孔容積よりも大きく、且つ半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%である活性炭を使用して処理する工程Bを設け、かつ工程Aにおいては半径が0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約58%である活性炭を使用した実施例3で得られた糖液は、苦味をほとんど感じなかった。
さらに、活性炭処理を1段階しか行っていない比較例2では、活性炭の使用量は全ての実施例と比較例のなかで1番多いにもかかわらず、不純物の残量は一番多くなっている。なお、イオン交換樹脂→活性炭→活性炭の順序で処理を行った実施例4は最も不純物の少ない精製度の高いオリゴ糖液が得られているが、イオン交換樹脂への負担が大きく、コスト面を考慮すると最良の方法とはいえない。
実施例1と比較例1とでは、使用している活性炭は同じで処理の順番が異なるのみである。にもかかわらず、実施例1で得られたオリゴ糖液は比較例1で得られたオリゴ糖液よりも遙かに精製度が高いものとなっている。
又、比較例で得られたオリゴ糖液は苦味が強かったが、実施例で得られたオリゴ糖液は苦味が少なく、特に、工程Aの前に、半径が10〜50Åの細孔の細孔容積が半径0〜10Åの細孔の細孔容積よりも大きく、且つ半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約56%である活性炭を使用して処理する工程Bを設け、かつ工程Aにおいては半径が0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の約58%である活性炭を使用した実施例3で得られた糖液は、苦味をほとんど感じなかった。
さらに、活性炭処理を1段階しか行っていない比較例2では、活性炭の使用量は全ての実施例と比較例のなかで1番多いにもかかわらず、不純物の残量は一番多くなっている。なお、イオン交換樹脂→活性炭→活性炭の順序で処理を行った実施例4は最も不純物の少ない精製度の高いオリゴ糖液が得られているが、イオン交換樹脂への負担が大きく、コスト面を考慮すると最良の方法とはいえない。
Claims (6)
- 木本類を原料として得られるオリゴ糖を含む粗液を精製してオリゴ糖を得る方法であって、前記粗液を、イオン交換樹脂を使用して精製した後に活性炭を使用して精製する工程Aを含むことを特徴とするオリゴ糖の製造方法。
- 工程Aの前に、オリゴ糖を含む粗液を活性炭を使用して精製する工程Bを設ける請求項1記載のオリゴ糖の製造方法。
- 工程Bにおいて使用する活性炭の平均細孔径が工程Aにおいて使用する活性炭の平均細孔径よりも大きい請求項2記載のオリゴ糖の製造方法。
- 工程Bにおいて、木質系材料を原料とし、薬品賦活により賦活化した活性炭を使用する請求項2又は3記載のオリゴ糖の製造方法。
- 工程Aにおいて、半径が0〜10Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上である活性炭を使用する請求項1〜4何れかの項に記載のオリゴ糖の製造方法。
- 工程Bにおいて、半径が10〜50Åの細孔の細孔容積が半径0〜10Åの細孔の細孔容積よりも大きく、且つ半径10〜50Åの細孔の細孔容積が全細孔容積の30%以上である活性炭を使用する請求項2〜5何れかの項に記載のオリゴ糖の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006037018A JP2007215424A (ja) | 2006-02-14 | 2006-02-14 | 木本類を原料とするオリゴ糖の製造方法 |
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JP2006037018A Pending JP2007215424A (ja) | 2006-02-14 | 2006-02-14 | 木本類を原料とするオリゴ糖の製造方法 |
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2006
- 2006-02-14 JP JP2006037018A patent/JP2007215424A/ja active Pending
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