JP2007214331A - 電子部品の実装方法 - Google Patents

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真二 原田
Junichi Kimura
潤一 木村
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Abstract

【課題】フィレットが小さくはんだの接続強度が弱い。
【解決手段】接続ランド28、29に対応する位置に凹部61、62が形成された樹脂製のフィルム63に対し、凹部61、62へはんだペースト43を充填する導体ペースト充填工程42と、この導体ペースト充填工程42の後で接続ランド28、29と凹部61、62とが対向するようにフィルム63を配線基板22へ貼り付ける貼付け工程46と、この貼付けられた状態で加熱あるいは加圧して導体ペースト43と接続ランド28、29とを接触させる接触・転写工程47と、この接触・転写工程47の後で配線基板22からフィルム63を剥離する剥離工程48とを有し、凹部にはチップ部品26の側面26aと対向する突起部81bが設けられたものである。これにより、はんだペースト43が側面26aに接するので、はんだ接続面積が大きくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、導体ペーストを配線基板へ供給し、この導体ペーストで電子部品を配線基板へ装着・接続する電子部品の実装方法に関するものである。
以下、従来の電子部品の実装方法について詳細に説明する。図12は、従来の電子部品の実装方法の製造フローチャートである。図12において、クリーム半田印刷工程1では、配線基板2にクリームはんだ3をメタルマスクを用いて印刷する。そしてこのクリーム半田印刷工程1の後の実装工程4では、クリームはんだ3の上にチップ部品5が装着される。そして、この実装工程4の後のリフロー工程6において、クリームはんだ3は加熱・溶融し、チップ部品5が配線基板2へ接続・固定される。
次に、従来の電子部品の実装方法について図12に示した工程の順で以下詳細に説明する。図13は、従来の電子部品の実装方法におけるクリーム半田印刷工程1の説明図である。図12、図13において、まず配線基板2は、ガラス・エポキシ系の樹脂基材であり、この基材上には予め導体パターン(図示なし)が形成されている。なお、この配線パターン上には絶縁膜(図示せず)が形成されている。この絶縁膜の一部分に絶縁膜不形成部(図示せず)が形成され、そしてこの絶縁膜不形成部には、導体パターンと接続された接続ランド12が形成されている。
まずクリーム半田印刷工程1では、所定の位置に孔13が設けられたメタルマスク14が配線基板2の上に配置される。ここで、これらの孔13はそれぞれの接続ランド12と対応する位置に形成されている。
そして、このメタルマスク14の上面にクリームはんだ3を供給し、スキージ15を図示A方向へと移動させることで、クリームはんだ3が孔13へ充填される。そしてこの状態でメタルマスク14を外すと、孔13内に充填されたクリームはんだ3aが接続ランド12上に残されることとなり、クリームはんだ3が配線基板2上に印刷される。このとき接続ランド12上には、メタルマスク14とほぼ同じ厚みのクリームはんだ3aが形成される。
図14は、実装工程における配線基板の断面図である。図12、図14において、実装工程4では、クリーム半田印刷工程1の後でチップ部品5や半導体素子7が配線基板2上に実装される。このとき、クリームはんだ3aはチップ部品5の底面にのみ接触する。リフロー工程6では、クリームはんだ3が溶融する温度以上にまで加熱し、この実装工程4で実装されたチップ部品5や半導体素子7をはんだ付けする。
図15はリフロー工程6の完了後におけるチップ部品の断面図である。図15において、溶融したクリームはんだ3aは表面張力によって、チップ部品5の側面電極5aを伝わって登っていき、チップ部品5が接続ランド12へ接続固定される。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平2−271593号公報
ここで、はんだを用いてチップ部品5を接続固定する場合、チップ部品5の接続強度を確保するためには、フィレット16の高さ17は、少なくともチップ部品5の高さの2/3以上であることが望ましい。しかしながら従来の電子部品の実装方法において、クリームはんだ3aはチップ部品の側面電極5aには接触せず、はんだの表面張力によってはんだ付け接続されるものである。従って、リフロー工程6におけるクリームはんだ3aの温度ばらつきなどによって、フィレット16の高さがチップ部品5の2/3未満となるものが発生する。すなわち、クリームはんだ3aと電極との間の接続面積は小さくなり、その結果はんだ接続強度が弱くなるという課題がある。
そこで本発明は、この問題を解決したもので、チップ部品と導体ペーストとの接続面性を大きくし、接続強度の高い電子部品の実装方法を提供することを目的としたものである。
この目的を達成するために本発明の電子部品の実装方法では、接続ランドに対応する位置に凹部が形成された樹脂製のフィルムに対して、前記凹部へ導体ペーストを充填する充填工程と、この充填工程の後で前記接続ランドと前記凹部とが対向するように前記フィルムを前記配線基板へ貼り付ける貼付け工程と、この貼付け工程の後で前記フィルムと前記配線基板とが貼り合わされた状態で加熱あるいは加圧して前記導体ペーストと前記接続ランドとを接触させて転写する接触・転写工程と、この接触・転写工程の後で前記配線基板から前記フィルムを剥離して、前記接続ランド上に凹版転写導体ペーストを形成させる剥離工程と、この剥離工程の後で前記接続ランド上に前記電子部品を装着する実装工程と、この実装工程の後に前記導体ペーストで前記接続ランドと前記電子部品とを接続固定する接続工程とを有し、前記凹版転写導体ペーストには前記側面と対向する突起部が設けられたものである。これにより所期の目的を達成できる。
以上のように本発明によれば、基材上に配線された配線パターンと、この配線パターン上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜に設けられた絶縁膜不形成部と、この絶縁膜不形成部に設けられるとともに、前記配線パターンに接続された接続ランドとを含んだ配線基板ヘ電子部品を接続固定する電子部品の実装方法において、前記電子部品は少なくとも側面に電極を有した電子部品を用い、前記接続ランドに対応する位置に凹部が形成された樹脂製のフィルムに対して、前記凹部へ導体ペーストを充填する充填工程と、この充填工程の後で前記接続ランドと前記凹部とが対向するように前記フィルムを前記配線基板へ貼り付ける貼付け工程と、この貼付け工程の後で前記フィルムと前記配線基板とが貼り合わされた状態で加熱あるいは加圧して前記導体ペーストと前記接続ランドとを接触させて転写する接触・転写工程と、この接触・転写工程の後で前記配線基板から前記フィルムを剥離して、前記接続ランド上に凹版転写導体ペーストを形成させる剥離工程と、この剥離工程の後で前記接続ランド上に前記電子部品を装着する実装工程と、この実装工程の後に前記導体ペーストで前記接続ランドと前記電子部品とを接続固定する接続工程とを有し、前記凹版転写導体ペーストには前記側面と対向する突起部が設けられた電子部品の実装方法である。
これにより電子部品の電極に対向して突起部が設けられるので、リフロー工程において突起部が溶融し、突起部が電極と接触し、導体ペーストと電極とが確実に接続されることとなる。これにより、電極と導体ペーストとの接続面積を大きくできるので、電子部品の接続強度が大きくできるとともに、長期的な接続信頼性も高くできることとなる。
なお、配線基板上には、凹部に充填された導体ペーストが転写されるので、導体ペーストが供給される量の精度が良く、導体ペーストの供給量を安定させることができるという効果がある。特に面積が小さな接続ランドや、導体ペーストの高さの高い場合に、導体ペーストの供給量のばらつきを小さくできるので、接続ランドが小さくても良好な接続固定が可能となる。
また、メタルマスクを用いた印刷のように、かすれなどで発生するはんだ量のばらつきも小さいので、かすれなどによる導体ペーストの供給量の不足を考慮して導体ペーストを過剰に供給することも不要となり、過剰供給により生じる隣接した接続ランド間でのショートや、はんだバンプなどの発生を少なくすることができる。
(実施の形態1)
以下、本実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施の形態における導体ペースト供給方法を用いて製造されたモジュール21の断面図である。図1において、配線基板22はいわゆる樹脂配線基板である。本実施の形態における配線基板22は、ガラス織布にエポキシ樹脂が含浸された基材の両面に、配線パターン(図示せず)が形成されている。
そしてこの配線パターン上を覆うように絶縁膜23(図5に示す)が形成されており、この絶縁膜には半導体素子24のはんだバンプ25や、チップ部品26の電極と対応する位置に、絶縁膜不形成部27(図5に示す)が設けられている。そしてこの絶縁膜不形成部27には、半導体素子24のはんだバンプ25と接続される接続ランド28や、チップ部品26の電極と接続される接続ランド29が設けられる。なお、これら接続ランド28、接続ランド29はともに配線基板22上で配線パターンに接続されている。
そして接続ランド28とはんだバンプ25との間は、凹版転写によって供給されることで設けられた凹版転写導体30によって接続されている。一方接続ランド29とチップ部品26の電極との間は、凹版転写導体31によって接続されている。なお、本実施の形態における凹版転写導体30、凹版転写導体31は共に鉛フリーのはんだであり、錫・銀・銅系の合金によるはんだを用いている。
そして、半導体素子24と配線基板22との接続強度や信頼性を維持するために、半導体素子24と配線基板22との間の隙間32には樹脂33が充填されている。
では次にこのようなモジュール21の製造方法について以下図面を用いて説明する。図2は、本実施の形態におけるモジュール21の製造フローチャートである。図2において図1と同じものは同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。ではこの図2の順序に従って、本実施の形態におけるモジュール21の製造方法を説明する。
図3は、本実施の形態における導体ペースト充填工程におけるフィルムの断面図である。図2、図3において、まず凹版加工工程41では、接続ランド28や接続ランド29に対応する位置に、それぞれ凹部62と凹部61(図3に示す)が加工された樹脂製のフィルム63を製造する工程である。なおフィルム63は、樹脂フィルムにエキシマレーザなどによって直接凹部61、62を加工する方法や、金属製のマスタ金型を用いて樹脂成型する方法などを用いて形成される。従って加工されたフィルム63には、非常に寸法精度の高い凹部61、62が形成される。なお、本実施の形態におけるフィルム63にはポリイミドを用いているので、熱などによる変形が小さく、寸法精度の良好な凹部61、凹部62を実現できる。
そして導体ペースト充填工程42では、凹版加工工程41で加工された凹部61、62へはんだペースト43(導体ペーストの一例として用いた)を充填する工程である。この工程では、フィルム63の凹部61、62が加工された面にはんだペースト43を供給し、スキージ64をフィルム63の左端から右端方向(図示矢印方向)へと移動させることで、はんだペースト43が凹部61、凹部62へ充填される。ここではんだペースト43には、有機溶剤が含まれ、粘性を有した柔らかい状態にしている。これは、はんだペースト43が、スキージ64によって掻かれた場合にフィルム63上をローリングし易くするためである。
そして乾燥工程44では、導体ペースト充填工程42において凹部61、凹部62へ充填されたはんだペースト43に含まれる有機溶剤を約1/2程度まで蒸発させる。ここで、はんだペースト43中の溶剤を完全に蒸発させずに、適度に有機溶剤を含んだ状態としておく。なお本実施の形態では、有機溶剤の含有比率が高い汎用のはんだペースト43を用いたために、この乾燥工程44を設けたが、これは予め有機溶剤の含有量を抑えたようなはんだペーストなどを用いればこの工程を省略することも可能である。
乾燥工程44において有機溶剤が蒸発すると、凹部61、凹部62へ充填されたはんだペースト43の体積は減少する。そこで、その減少分を補うために導体ペースト充填工程42と乾燥工程44とが2回から3回程度行われる。なお本実施の形態においては、最後の導体ペースト充填工程45の後には乾燥工程44は行わずに、貼付け工程46へと移行する。このようにして、有機溶剤を適度に残した状態で、はんだペースト43の凹部61、凹部62への充填が完了する。なお本実施の形態では、ペースト充填工程42と乾燥工程44とを繰り返したが、これは予め有機溶剤の含有量を抑えたようなはんだペーストなどを用いればこの繰り返し回数を減らすこともできる。
図4は本実施の形態における貼付け工程における基板の断面図であり、図5は同、貼付け工程における配線基板の要部拡大図である。図4、図5において、図1から図3と同じものは同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。図2と図4、図5において、貼付け工程46では、フィルム63が配線基板22に貼り付けられる。このとき、凹部61と接続ランド29および凹部62と接続ランド28との位置がそれぞれ対応するように貼り合わされる。
ここで、接続ランド28や接続ランド29の中央部は絶縁膜不形成部27であり、その接続ランド28や接続ランド29の外縁部は絶縁膜23で覆われるようにしてある。これは配線基板22での製造工程において、接続ランド28や接続ランド29と絶縁膜23とがズレて製造された場合でも、接続ランド28や接続ランド29の形状や大きさが変わらないようにするためである。従って接続ランド28、接続ランド29の大きさや形状が変化し難いので、半導体素子24やチップ部品26のはんだ付け強度が安定した接続ができる。なお、本実施の形態において絶縁膜23は、接続ランド28や接続ランド29の外周から約20μmだけを覆っている。
このように接続ランド28や接続ランド29の外縁部は絶縁膜23によって覆われているので、貼付け工程46においてフィルム63は、絶縁膜23の上面に接触することとなるので、はんだペースト43と接続ランド28や接続ランド29との間には、絶縁膜23の厚み分だけの隙間が生じ、接触しないこととなる。なお本実施の形態における絶縁膜23の厚みが約25μmであるので、はんだペースト43と接続ランド28や接続ランド29との間の隙間も約25μmとなる。
図6は本実施の形態における接触・転写工程における接触転写設備の断面図であり、図7は同、接触転写設備の要部拡大断面図である。図6、図7において、図1から図5と同じものには、同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。図2と図6、図7において、貼付け工程46で貼り合わされたフィルム63と配線基板22とは、2枚の硬質ゴム71の間に挟み込まれて、熱プレス72に収納される。接触・転写工程47では、フィルム63と配線基板22とは2枚の硬質ゴム71間に挟み込まれた状態で、熱プレス72によって加熱・圧縮(図中の矢印方向)される。
ここで重要な点は、はんだペースト43を接続ランド28や接続ランド29へ転写するためには、はんだペースト43と接続ランド28や接続ランド29とが接触しなければならないことである。しかしながら、貼付け工程46で貼り付けられた状態では、はんだペースト43と接続ランド28、接続ランド29との間は隙間により接触していない。そこでこの接触・転写工程47で加熱や加圧を行い、はんだペースト43と接続ランド28や、はんだペースト43と接続ランド29とをしっかりと接触させるものである。なお発明者らの実験によれば、汎用のはんだペーストを用いた場合には、22.5kPaの加圧状態にて、170℃の温度で10分間加熱することではんだペースト43が配線基板22へ良好に転写することが確認できた。
この実験において、はんだペースト43が接続ランド28、接続ランド29へ良好に転写できた理由については検証できていないが、以下の理由によるものであると考えられる。
まず一つ目は、フィルム63はポリイミドであるので、熱を加えると柔らかくなり、その弾性力は減少する。そして、加熱によって変形しやすくなったフィルム63は、硬質ゴム71間に挟み込まれた状態で加圧されるので、絶縁膜不形成部27に対応した隙間部分において選択的に変形を起こすと考えられる。なお、本実施の形態では絶縁膜不形成部27に対応した箇所のフィルム63が変形され易くするために、凹部61の開口部は接続ランド29における絶縁膜不形成部よりも小さくし、また凹部62の開口部は接続ランド28における絶縁膜不形成部よりも小さくしている。これによって、凹部61と絶縁膜不形成部27および、凹部62と絶縁膜不形成部27との間には間隔65(図5に示す)を有することとなる。これにより、フィルム63への応力は間隔65により分散され、間隔65部分で弾性変形することができる。従って、はんだペースト43が接続ランド28あるいは接続ランド29と接触し易くなる。また、フィルム63の塑性変形が小さくなり、フィルム63を再利用し易くなる。
さらに本実施の形態の接触・転写工程47でのはんだペースト43は、有機溶剤が適量含まれた状態とし、加熱温度はこの有機溶剤が蒸発する温度以上としている。これによって有機溶剤は蒸発し、この有機溶剤の蒸発による体積の膨張によって、はんだペースト43の体積が増加する。その結果はんだペースト43は、凹部61や凹部62の開口部より盛り上がると考えられる(図7においては下方に押し下げられる)。以上のような作用によって、はんだペースト43と接続ランド28、接続ランド29とが接触する。
以上のように加熱によって、はんだペースト43を流動し易く、またフィルム63を変形し易くするとともに、はんだペースト43の体積を膨張させる。また加圧によって、フィルム63の接続ランド28、接続ランド29の対応部分を変形させることによって、先に記載した条件においてはんだペースト43は、接続ランド28や接続ランド29へと転写できたものと考えられる。
本実施の形態では、エキシマレーザ加工によって1枚毎にフィルム63を製造するので、フィルム63の加工コストが高い。従って、このフィルム63は再利用される。そのためにフィルム63の厚みを厚くすることで、変形が弾性限界内となるようにし、残留変形を小さくして繰り返し使用できるようにしている。なお本実施の形態におけるフィルム63は、約125μmの厚みである。
ところが、フィルム63を金型による樹脂成型などで製造すれば、フィルム63の製造コストを下げることができる。またこのような場合には、フィルム63を使い捨てることにもなるので、環境への配慮もあり、フィルム63の厚みを薄くする。そしてそのように薄く、安いフィルムを用いれば、加熱温度をさらに低温にするとか、あるいは加圧条件をもっと低い圧力にしても転写が可能となる。つまり、常温にて柔らかく、弾性力が小さな樹脂や、厚みの薄いフィルムを用いれば、1回の利用で変形し易くなるので再利用は困難となるが、はんだペースト43を接続ランド28、接続ランド29へ容易に接触させることができることとなる。また、はんだペースト43に含まれる有機溶剤の含有比率が大きければ、蒸発に伴うはんだペースト43の膨張が大きくなり、転写されやすくなるものと考えられる。
この接触・転写工程47で常温にまで冷却された後に、配線基板22はフィルム63が貼り付けられた状態のままで熱プレス72から取り出される。そして取り出された配線基板22は、剥離工程48で配線基板22からフィルム63が剥がされる。このときはんだペースト43に含まれたロジン(松脂)によって、はんだペースト43は接続ランド28や接続ランド29と接着された状態となっている。これによって、はんだペースト43は配線基板22側に残留し、配線基板22へ転写されることとなる。そしてそのために接触・転写工程47における加熱温度は、ロジンが粘着性を有する温度とすることも重要である。
なおこのとき、はんだペースト43が凹部61や凹部62に残留し難くしなければならない。そこで、本実施の形態では予めフィルム63の凹部61、凹部62にフッ素系の潤滑剤を塗布している。また、この剥離工程48において、はんだペースト43を凹部61や凹部62に残留し難くするためにも、接触・転写工程47において有機溶剤を適量含んだ状態としておくことと、フィルム63が上となる方向にて加熱されることも重要であると考えている。つまり、有機溶剤が蒸発することで、はんだペースト43と凹部61、凹部62との間に蒸発した溶剤が入り込み、はんだペースト43は凹部61、凹部62から剥がれ易くなるものと考えられる。
図8は剥離工程でフィルムの剥離が完了した状態の配線基板の断面図である。図8に示すように、以上のような工程によって凹部61、凹部62に充填されたはんだペースト43が配線基板22へ転写される。このとき、配線基板22に転写が完了した凹版転写導体ペースト81、凹版転写導体ペースト82の有機溶剤の成分は蒸発しているので、転写後のダレは小さくなる。これにより配線基板22上には、凹部61の形状を忠実に再現した凹版転写導体ペースト81と、凹部62の形状を忠実に再現した凹版転写導体ペースト82とが形成される(このように凹部が形成されたフィルムを用いて導体ペーストを配線基板へ転写する方法を凹版転写と言う)。そしてさらにこのダレが抑制されることによって、はんだペースト43のはんだ粉が、接続ランド28や接続ランド29の外側へ流れ出し難くなるので、不要な箇所にはんだ粒を発生し難くなる。従って、このようなはんだ粒による接続ランド同士の短絡などは発生し難くなるので、隣接する接続ランド同士の間隔を小さくでき、はんだバンプ25間の間隔を小さくすることができることとなる。
図9は実装工程における配線基板の断面図である。図2、図9において、実装工程49では、剥離工程48でフィルム63が剥がされた後で、凹版転写導体ペースト81上にチップ部品26(電子部品の一例として用いた)を実装し、凹版転写導体ペースト82上に半導体素子24を実装する。なお本実施の形態におけるチップ部品26の底面の両端部と、側面電極26aとに連続して電極が形成されているものである。
なお本実施の形態における凹部61はチップ部品26の底面に対応する位置に設けられた装着面61aと、チップ部品26の側面に対向するように装着面61aから上方に突出して形成された突起部61bとを有した形状である。そして凹版転写導体ペースト81にはこの形状が忠実に再現されることとなる。つまりチップ部品26が装着されて、チップ部品26と接触する装着面81aと、この装着面81aの外側に設けられ、装着面81aから上方へ突出した突起部81bとが形成されることとなる。ここで、装着面はチップ部品26が装着されたときのバウンディングなどによる装着ズレを防止するために設けられる。
突起部81bは、装着面81aより突出して形成される。従って、突起部81bの側面81cが、チップ部品26の側面電極26aに対向して配置されることとなる。
ここで、側面81cには、上方へ向かって側面電極26aとの間に間隔が大きくなる方向の傾斜を設けている。これにより、チップ部品26がずれて実装されても、突起部を押しつぶし難くなる。本実施の形態では、面81cの先端とチップ部品26の側面電極26aとの間の間隔は、実装工程49におけるチップ部品26の装着ズレ量よりも大きくしている。なお本実施の形態では、側面81cに傾斜を設けたが、これは電極とほぼ平行となるようにしても良い。ただしこの場合には側面81cと電極26aとの間の間隔は、実装ズレ以上の間隔としておくことが望ましい。
一方凹部62ははんだバンプ25に対応する位置に設けられ、天面にははんだバンプ25の球面に対応した球面状の凹部が形成されている。そして版転写導体ペースト82にはこの形状が忠実に再現されることとなる。つまり凹版転写導体ペースト82の天面にも外周端から中心に向かって窪む方向の凹部が形成されることとなる。従って、半導体素子24の装着位置がずれても凹部によって中心方向へと移動させられるので、実装が容易になる。
図10は、リフロー工程完了後のモジュールの断面図である。リフロー工程50(接続工程の一例として用いた)では、実装工程49で実装された半導体素子24やチップ部品26をはんだ付けする。このようにして半導体素子24やチップ部品26が装着された配線基板22をリフロー炉によって加熱して凹版転写導体ペースト81、凹版転写導体ペースト82を溶かす。これによって、はんだバンプ25と接続ランド28との間は凹版転写導体30によって接続され、一方チップ部品26と接続ランド29との間は凹版転写導体31で接続されることとなる。
以上のように、チップ部品26の側面電極26aの近傍に突起部81bの側面81cが設けられるので、リフロー工程50において突起部81bが溶融すると、側面81cと側面電極26aとが接触し、はんだペースト43と側面電極26aとが確実にはんだ付けされる。これにより、フィレット34の高さ35が大きくできる。従って、側面電極26aとはんだとの接続面積を大きくできるので、チップ部品26の接続強度が大きくなる。そしてこのようにフィレット34が大きくできるので、フィレットへのクラックなどが発生しにくくなり、長期的な接続信頼性も高くできる。
そしてこのことは、近年環境への配慮から、使用されるようになった鉛フリーのクリームはんだを用いた場合、特に有用である。つまり、一般的に、鉛フリーはんだは、鉛を含むはんだに比べてはんだ付け性が劣る。従って、特にチップ部品5と配線基板11との接続固定に鉛フリーはんだを用いる場合において、接続面積を大きくすることは非常に重要な課題となっている。そこで、本実施の形態に示したように突起部81bを設けることにより、鉛フリーはんだを用いてもフィレット34の高さ35を大きくできる。これにより、鉛フリーはんだに対してもチップ部品26を確実にはんだ付け接続でき、接続強度を大きくできる。
なお本実施の形態では、鉛フリーはんだを用い、突起部81bの高さ81dは、チップ部品26の高さの2/3としている。このようにすれば、鉛フリーはんだにおいても、容易にチップ部品26の側面電極26aの上端にまでしっかりとはんだで接続することができる。そして、突起部81bの高さを、チップ部品26の高さの2/3としておくことで、最低でもチップ部品26の高さの2/3以上の高さのフィレット34を形成させることができる。
また、本実施の形態においてはんだペースト43の融点は、はんだバンプ25の融点より低いものを用いている。これは、樹脂製の配線基板22に比べてシリコン製である半導体素子24の方が熱伝導しやすいことより、リフロー工程50においてはんだバンプ25の温度は、はんだペースト43の温度に比べて温度が上がり易くなる。
そこで本実施の形態では、はんだペースト43の融点をはんだバンプ25の融点より低くしておくことで、ほぼ同時に溶融するようにしている。これにより、リフロー工程50において、はんだペースト43とはんだバンプ25とはしっかりとはんだ付けできる。さらに、リフロー工程50の温度を低く、あるいは時間を短くできるという効果もあり、配線基板22の反りも小さくできることとなる。ただし、配線基板22の線膨張係数が小さく、そりなどの問題がないような場合には、はんだペースト43とはんだバンプ25とを同じ合金のはんだを用いても構わない。
図11は、本実施の形態における樹脂充填工程における配線基板の断面図である。図2、図11において、図1から図10までとおなじものは同じ番号を用いて、その説明は簡略化している。樹脂充填工程51では、リフロー工程50の後で半導体素子24と配線基板22との隙間32へ樹脂33を流し込む。そして硬化工程52で加熱して樹脂33を硬化させている。そして以上のような製造方法を用いることにより、半導体素子24と配線基板22との間に凹版転写導体30が設けられている分、半導体素子24と配線基板22との間隔91(図10に示す)の方が、チップ部品26と配線基板22との間隔92よりも大きくなる。従って樹脂充填工程51において樹脂33が隙間32に流れ込み易くなるので、樹脂33内に気泡が残ったりし難くなる。従って信頼性の良好なモジュール21を実現できる。
なお、本実施の形態における導体ペースト充填工程42において、予め凹部61や凹部62の容積よりも多くのはんだペースト43を充填し、フィルム63の表面から盛り上がった状態としても良い。このようにすれば、貼付け工程46においてはんだペースト43を接続ランド28や接続ランド29へ接触させることも可能になり、さらに確実に転写させることができる。
なお本実施の形態では、導体ペーストとして、はんだペースト43を用いたが、これは導電性接着剤などを用いても良い。ただしこの場合には、リフロー工程に代えて硬化工程(接続工程の他の例として用いた)が行われる。また突起部はチップ部品26と重なるような寸法としておくと良い。つまり接着剤は、はんだのように溶融しないので、予めチップ部品26と導電性接着剤とを接触させておくことが必要であるからである。このようにすれば、導電性接着剤がチップ部品26から離れた状態のままで硬化することを防止することができる。
本発明にかかる電子部品の実装方法は、チップ部品に接続強度を大きくするという効果を有し、配線基板へ導体ペーストを用いてチップ部品を実装、接続する場合の実装方法として有用である。
本発明の一実施の形態におけるモジュールの断面図 同、モジュールの製造フローチャート 同、導体ペースト充填工程におけるフィルムの断面図 同、貼付け工程における配線基板の断面図 同、配線基板の要部拡大図 同、接触・転写工程における接触転写設備の断面図 同、接触転写設備の要部拡大断面図 同、剥離工程でフィルムの剥離が完了した状態の配線基板の断面図 同、実装工程における配線基板の断面図 同、リフロー工程完了後のモジュールの断面図 同、樹脂充填工程における配線基板の断面図 従来の電子部品の実装方法における製造フローチャート 同、ペースト供給工程の説明図 同、実装工程における配線基板の断面図 同、リフロー工程後のチップ部品の断面図
符号の説明
22 配線基板
23 絶縁膜
26 チップ部品
26a 側面電極
27 絶縁膜不形成部
28 接続ランド
29 接続ランド
42 導体ペースト充填工程
43 はんだペースト
46 貼付け工程
47 接触・転写工程
48 剥離工程
49 実装工程
50 リフロー工程
61 凹部
62 凹部
63 フィルム
81 凹版転写導体ペースト
81b 突起部

Claims (16)

  1. 基材上に配線された配線パターンと、この配線パターン上に形成された絶縁膜と、この絶縁膜に設けられた絶縁膜不形成部と、この絶縁膜不形成部に設けられるとともに、前記配線パターンに接続された接続ランドとを含んだ配線基板ヘ電子部品を接続固定する電子部品の実装方法において、前記電子部品は少なくとも側面電極を有した電子部品を用い、前記接続ランドに対応する位置に凹部が形成された樹脂製のフィルムに対して、前記凹部へ導体ペーストを充填する充填工程と、この充填工程の後で前記接続ランドと前記凹部とが対向するように前記フィルムを前記配線基板へ貼り付ける貼付け工程と、この貼付け工程の後で前記フィルムと前記配線基板とが貼り合わされた状態で加熱あるいは加圧して前記導体ペーストを転写する転写工程と、この転写工程の後で前記配線基板から前記フィルムを剥離して、前記接続ランド上に凹版転写導体ペーストを形成させる剥離工程と、この剥離工程の後で前記接続ランド上に前記電子部品を装着する実装工程と、この実装工程の後に前記導体ペーストで前記接続ランドと前記電子部品とを接続固定する接続工程とを有し、前記凹版転写導体ペーストには前記側面電極と対向する突起部が設けられた電子部品の実装方法。
  2. 凹版転写導体ペーストには、電子部品の底面と接触する装着面が形成された請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  3. 突起部には、側面電極と対向する側面を有し、この側面には上方に向かって前記側面電極との間の間隔が大きくなる方向の傾斜を設けた請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  4. 側面の上端部と前記側面電極との間の間隔は、前記電子部品の実装ズレ量より大きくした請求項3に記載の電子部品の実装方法。
  5. 突起部には、側面電極と対向する側面を有し、この側面下端と前記側面電極との間の間隔は、前記電子部品の実装ズレ量より大きくした請求項3に記載の電子部品の実装方法。
  6. 突起部には、側面電極とほぼ平行に対向した側面を設け、この側面と前記電極との間の間隔は、前記電子部品の実装ズレ量より大きくした請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  7. 導体ペーストは、はんだペーストとした請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  8. 導体ペーストには、導電性接着剤を用いるとともに、突起部の側面と側面電極とを接触させる請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  9. 転写工程ではフィルムを加圧し、前記フィルムにおける接続ランドとの対向部近傍を変形させる請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  10. フィルムは熱によって弾性力が小さくなる樹脂を用い、接触・転写工程ではフィルムを加熱するとともに加圧する請求項9に記載の電子部品の実装方法。
  11. 絶縁膜の厚みは、フィルム厚み方向に対する弾性限界の変形量より薄くした請求項10に記載の電子部品の実装方法。
  12. 転写工程では少なくとも導体ペーストを加熱し、この加熱による導体ペーストの体積の膨張によって、前記導体ペーストと接続導体とを接触させる請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  13. 導電性ペーストにはローリング可能な粘度を有するクリームはんだを用い、接触・転写工程では前記クリームはんだの溶剤を蒸発させて、体積を膨張させる請求項12に記載の電子部品の実装方法。
  14. 凹部の開口は、絶縁膜不形成部の開口より小さくした請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  15. 導体ペーストは、フィルム表面より盛り上げて充填された請求項1に記載の電子部品の実装方法。
  16. 導体ペーストにはクリームはんだを用い、充填工程と貼付け工程との間には、クリームはんだの溶剤を蒸発させる乾燥工程を有した請求項1に記載の電子部品の実装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190275600A1 (en) * 2018-03-07 2019-09-12 Powertech Technology Inc. Flux transfer tool and flux transfer method

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