JP2007214218A - 真空処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】試料の処理を行う前後で試料の表面を精度良く測定して、処理の効率や歩留まりを向上させた真空処理装置または真空処理方法を提供する。
【解決手段】減圧された内部に配置された処理対象の試料を処理可能な処理室を備えた真空容器の複数と、前記試料が複数収納可能なカセットと、前記カセットに収納された処理前の前記試料を前記処理容器各々の処理室に搬送しこれら処理室で処理された試料を前記カセットに戻す少なくとも1つの搬送装置と、前記カセットと前記複数の処理室との間に配置され内部で前記試料の表面の形状を光学的に測定する複数の測定装置とを備えた真空処理装置であって、前記搬送装置が、前記試料各々を前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けた試料を搬出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、真空処理装置に係り、特に複数の真空処理室を有する真空処理装置に関するものである。
ドライエッチング装置,CVD装置あるいはスパッタリング装置などの真空処理装置においては、定められた1つまたは複数枚の被処理基板を一つの単位(一般にロットとよばれる)として処理基板収納装置に収納して装置に投入し、処理済みの基板も同一の単位毎に処理基板収納装置に収容して回収することにより、生産の効率化を図るのが一般的な真空処理装置である。
このような真空処理装置を用いて半導体ウエハを処理して製造される高集積回路等の半導体デバイスは、その動作速度を増加するために回路の構造は益々長さは小さく幅は狭くなっており、このような回路を形成するために、半導体処理装置には更に高い処理の精度が要求されている。特に、回路の配線や絶縁層を形成するために上は表面の膜層にエッチングを行うエッチング処理装置では、素子の最も小さな幅である臨界寸法(critical
dimensions)を精度良く形成して、素子の製造の歩留まりを高くすることが必要とされる。
上記のような真空処理装置、特にドライエッチング装置では、真空処理容器内の処理室内に試料を配置して、この処理室内に形成したプラズマを用いて半導体ウエハの表面を処理する。このエッチングが行われる半導体ウエハの表面には、基板となるシリコンの表面に配置された処理対象の材料層と、この上方に配置されたフォトレジスト等のパターン化したマスクとを有し、マスクに覆われていない部分の材料層の表面がプラズマによる物理,化学反応を行ってエッチングが進行し、マスクされた部分はエッチングされずに残り、配線や絶縁構造としての溝や穴が形成される。
このようなマスクの寸法が下方の処理される材料層に形成される回路構造の寸法に影響を与えることになるため、処理対象の表面の構造を正確に把握して処理を行うことが考えられてきた。つまり、表面の寸法を測定した結果に基づいて、その表面を処理する際の条件を調節、または設定することが考えられてきた。
例えば、エッチング処理後に、処理対象の材料層の上方のマスクは、所定の処理により他のエッチングの残留物と共に除去されて、エッチングされた結果の構造の寸法が測定される。この結果は、次の半導体ウエハを処理する条件の調節(トリミング)のために用いられる。また、処理を行う前のマスクを含む表面の構造の寸法を測定して、これから行う処理の条件が調節される。さらには、処理の前後に測定を行った結果を比較して、次の処理の条件を調節することもできる。
このような測定は、光学測定技術、例えば、分光測定法,干渉光測定,走査電子線計測法,スキャッタロメトリー法,エリプソメトリー法やエリプソメトリー法を用いた測定装置を用いることができる。
このような機能を備えた真空処理装置の一例として、特許文献1,2,3に開示された装置などがあげられる。
特開2005−012281号公報 特開2005−109514号公報 特開2005−129906号公報
上記従来技術は、光学的な測定ツールにより、処理を行う前または行った後のウエハ表面を測定した結果を用いて、次の処理の条件を調節するものであるが、このような測定ツールを配置して試料であるウエハを測定する時間が必要となり、このため処理の効率が低下してしまう点について、十分な考慮がされていなかった。
すなわち、試料であるウエハを収納するカセットから任意のウエハを取り出して処理容器内で処理するまでの間に、測定装置による試料表面の測定を行う時間が、処理容器内での処理に要する時間よりも長い場合には、試料がその測定まで待機している時間が大きくなり他の試料の処理を進めることができなくなってしまい、測定装置での測定がカセットから処理容器内の処理までの試料の処理の流れに支配的な影響を与える。つまり、測定装置の測定が処理の効率の律速的な段階となる。特に、処理容器で処理後に測定装置で試料の表面を再度測定する場合には、カセットから処理容器までの往路と処理容器からカセットまでの復路とで測定のための時間が係り、さらに処理の効率が損なわれてしまう。
そこで、複数の測定装置を配置して、上記往路または復路でこれら複数の測定装置のいずれかで測定可能な構成にすることで、試料が測定を待つ時間が低減され測定による処理の効率の低下を抑制することが考えられる。
しかし、複数の処理容器を備え、各容器で並列に処理を行う場合に測定を高精度に行うために必要な構成については、上記従来技術では考慮されていなかった。特に、同一の試料が処理容器のいずれかで処理を施される前後で異なる測定装置において測定される場合に、測定を精度良く安定して行って処理の効率や歩留まりを向上させるための構成については、十分に考慮されていなかった。
本願発明は、試料の処理を行う前後で試料の表面を精度良く測定して、処理の効率や歩留まりを向上させた真空処理装置または真空処理方法を提供することにある。
上記目的は、減圧された内部に配置された処理対象の試料を処理可能な処理室を備えた真空容器の複数と、前記試料が複数収納可能なカセットと、前記カセットに収納された処理前の前記試料を前記処理容器各々の処理室に搬送しこれら処理室で処理された試料を前記カセットに戻す少なくとも1つの搬送装置と、前記カセットと前記複数の処理室との間に配置され内部で前記試料の表面の形状を光学的に測定する複数の測定装置とを備えた真空処理装置であって、前記搬送装置が、前記試料各々を前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けた試料を搬出する真空処理装置により達成される。
また、前記試料各々が前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいず
れかでその形状を測定されて検出される真空処理装置により達成される。
さらに、前記測定装置による処理前および処理後の前記試料の表面の測定の結果に基づいてこの試料の処理後に行われる前記処理室での処理の条件を調節する制御装置を備えた
ことにより達成される。
さらにまた、複数の測定装置の各々は、前記カセットから前記処理室のいずれかに向かう方向、或いは前記処理室のいずれかから前記カセットに向かう方向の前記試料の複数を並行に測定可能であることにより達成される。
また、減圧された内部に配置された処理対象の試料を処理可能な処理室を備えた真空容器の複数と、前記複数の処理容器が連結され減圧された内部を前記試料が搬送される搬送容器と、前記試料が複数収納可能なカセットが複数装着可能なカセット台を前面に備え内部が略大気圧にされる筐体と、この筐体と前記搬送容器との間でこれらを連結して配置された複数のロック室と、前記搬送容器内に配置され前記複数の処理室のいずれかと前記複数のロック室の何れかとの間で前記試料を搬送する第1の搬送装置と、前記筐体内に配置され前記試料を前記複数のロック室のいずれかと前記カセットとの間で搬送する第2の搬送装置とを備え、前記カセットから前記処理室のいずれかに前記処理前の試料を搬送し処理後の前記試料をカセットに戻す真空処理装置であって、前記カセットと前記複数の処理室との間に配置され前記試料の表面の形状を光学的に測定する複数の測定装置を有し、前記第1または第2の搬送装置が、前記カセット内の試料の各々を前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けた試料を搬出することにより達成される。
さらに、前記測定装置による処理前および処理後の前記試料の表面の測定の結果に基づいてこの試料の処理後に行われる前記処理室での処理の条件を調節する制御装置を備えたことにより達成される。さらにまた、前記複数の測定装置が前記筐体に取り付けられ、前記第2の搬送装置が、前記カセット内の試料の各々を前記処理室の何れかでの処理前に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けたこの試料を前記ロック室のいずれかに搬送し
、且つ前記ロック室のいずれかから前記処理後の試料を前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けたこの試料を前記カセット内の元の位置に戻すことにより達成される。
さらに、前記複数の測定装置が、所定のウエハの処理前および処理後で連続してこのウエハの表面の形状を測定した結果に基づいて較正されることにより達成される。
上記の通り、本発明は、内部で試料を処理する処理室を有する処理容器複数が取り付けられた真空搬送容器と大気搬送容器及び複数のカセットと、試料表面の形状,状態を測定する測定器を有する測定装置複数を所定の位置に備え、試料を処理室で処理される前及び後において複数の測定装置のうちのいずれかで測定されるように構成した真空処理装置、あるいは真空処理方法である。
以下、本発明の実施の例を図面を用いて詳細に説明する。
本発明の実施例を図1乃至図4を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る真空処理装置の構成の概略を示す上面図及び側面図である。図2及び図3は、図1に示す真空処理装置の試料の処理の流れの概略を示すブロック図である。図4は、図1に示す真空処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施例に係る真空処理装置の全体構成を示す斜視図である。図1(a)は上方から見た図であり、(b)は側方から見た斜視図である。この図において、本実施例の真空処理装置100は大きく前後2つのブロックに分けられる。真空処理装置100本体の前方側は装置に供給されたウエハが、減圧下で処理される真空容器と連結された大気圧下の装置内を搬送される大気側ブロック102である。
装置本体100の後方側は、真空側ブロック101である。この真空側ブロック101には、減圧してウエハを処理する処理室を有する処理ユニット103,103′,104
,104′と、これらの処理室にウエハを減圧下で搬送する搬送ユニット105及びこの搬送ユニット105と大気側ブロック102とを接続する複数のロック室111,111′とを備えており、これらは減圧されて高い真空度の圧力に維持可能な装置であり、真空のブロックを構成する。
つまり、装置本体100の前方側(図上下方)に配置された大気側ブロック102は、大気圧下でウエハを搬送,収納等の取り扱いをする部分であり、後方側の真空側ブロック102は、大気圧から減圧された圧力下でウエハを搬送,処理等を行いとともにウエハを載置した状態で圧力を上下させる機能を有する処理ブロックといえる。
大気側ブロック102は、その内部の略大気圧の気圧にされた空間に配置された処理対
象の試料を搬送するための大気側ロボット114を備えた筐体108を有し、この筐体
108に取り付けられ、処理用またはクリーニング用の試料であるウエハが収納されているウエハカセット109を筐体108内部とウエハをやり取り可能にその上面に載せるためのカセット台110を備えている。
上記の大気側ロボット114は、筐体108内にカセット台110が並べられた方向に延在するレール115に沿って移動して、各カセット台(図上では3つ)上のカセット
109内にそのアームを到達させることが可能な位置に移動可能に構成されており、これらのカセット109とロック室111,111′との間でウエハを搬入あるいは搬出する作業を行う。
また、大気側ブロック102はその筐体108の背面側(図上上方)の処理ブロック側に取り付けられた測定ユニット116,116′を、その筐体108の両端側に備えている。この測定ユニット116,116′はウエハ表面を測定可能な光学的測定装置を備え、その内部において搬送されるウエハの表面の形状や異物数等の状態を測定することができる。
本実施例の測定ユニット116,116′では、光学的測定手段による測定手段を用いて、上記表面の形状を測定している。このような測定手段としては、例えば、分光測定法,干渉光測定法,走査電子線計測法,スキャッタロメトリー法,エリプソメトリー法やエリプソメトリー法を用いた測定装置を用いることができる。
上記大気側ロボット114は、カセット109及びロック室111,111′と測定ユニット116,116′との間でウエハを搬送するため、レール115上を移動してアームを伸縮してアーム上とロック室111,111′や測定ユニット116,116′内部の載置台あるいはカセット109内の収納位置との間でウエハを授受する。
さらに、本実施例では、筐体108の図上左右の側壁上に複数(2つ)の退避ステーション117,117′を配置している。これらの退避ステーション117,117′は、いずれかのカセット109からの処理前のウエハを収納する。本実施例の退避ステーション117,117′は、略直方体の筐体を備えて、その内部にカセット109内に配置された1ロット分のウエハを収納可能な収納棚が配置されており、各退避ステーション117,117′は1ロット分のウエハを収納可能となっている。
このため、本実施例での退避ステーション117,117′は、搬送手段である大気側ロボット114がそのアームの先端部を到達可能な位置に配置されており、この位置であれば、大気側ブロック102のどの位置であっても良く、筐体108内に配置されていても良い。この場合には、真空処理装置101が設置される箇所での装置のメンテナンス領域を含めた設置面積を低減させることができる。
また、本実施例における真空側ブロック102の処理ユニット103,104のうち、処理ユニット103は、減圧された内部でカセット109から処理ブロックに搬送されるウエハのエッチング処理を行うエッチング用の処理室を内側に有する真空容器を備えたエッチング処理用のユニットである。処理ユニット104は、カセット109からまたは処理ユニット103でエッチング処理された後搬送されたウエハを減圧された内部でアッシング処理する処理室を有する真空容器を内側に備えたアッシング処理用のユニットである。
搬送ユニット105は、上記のユニットがその外周側で着脱可能に取り付けられ、内部の室が高い真空度に減圧されて維持される搬送容器112と減圧された搬送容器112内で上記処理室内とロック室111,111′内との間でウエハを搬送する真空側ロボット113を備えている。各処理ユニットの内部の処理室またはロック室111,111′内と真空側ロボット113が配置される室とは、ウエハが内部を通過する通路で連通されており、これら通路は、各室間に配置された図示しないゲートバルブで封止可能に閉塞および開放される。
また、真空側ブロック102下部には、各々の処理用のユニットに対応して各々必要なガス,冷媒の貯留,排気部や電力供給する電源等のユーティリティを収納する矩形状のベッド106,107が配置されている。処理ユニット103,104は、その上部に搬送容器112に取り付けられた真空容器部とその下方に配置されたベッド106,107と、これらの間に処理室内部を排気して減圧する真空ポンプとを備えている。処理ユニット103,104は、これらの真空容器部,ベッド,真空ポンプを含むユニット全体で、搬送ユニット105に対して着脱可能である。
また、ロック室111,111′は、大気側ブロック102と搬送ユニット105の搬送容器112との間を接続して、この内側に搬送されるウエハが載置された状態で内部の圧力を上昇あるいは減少させ、これを維持するガス排気装置とガス供給装置とが接続された真空容器である。このため、このロック室111,111′は、その前後に開放あるいは閉塞して内部を密封するゲートバルブが配置されている。さらに、内部にはウエハを載置する台を配置しておりウエハが内部の圧力の上昇,下降の際に移動しないよう固定する手段を備えている。つまり、このロック室111は、内側にウエハを載置した状態で、形成される内外の圧力の差に耐えてシールする手段を備えた構成となっている。
上記のように、搬送ユニット105は、内側が減圧され各処理室103,104とロック室111,111′との間でウエハを搬送する真空側ロボット113が内部に配置された搬送容器112と、上記複数のロック室111,111′とで構成されている。処理ユニット103,103′及び104,104′、ロック室111,111′の真空容器の内部には、ウエハがその上面に載置される載置台(点線)が備えられている。
また、上記のように、本実施例では、エッチング処理用のユニット2つとアッシング処理用のユニット2つとを搬送ユニット105の多角形の搬送容器112の各辺に接続されて備えており、エッチング処理用のユニットの2つは搬送容器112の奥側の2つの辺に接続され、アッシング用の処理ユニットの2つはそれぞれが処理ユニット103,103′
の隣接する辺に接続され、さらに搬送室の残る辺にロック室111が接続されている。つまり、本実施例では、2つのエッチング用の処理室と2つのアッシング用の処理室とを備えている。
また、真空処理装置100は、上記大気側ブロック102,真空側ブロック101の各部の動作を調節するための制御装置120を備えている。この制御装置120は、各処理ユニット103,103′,104,104′、搬送ユニット105、ロック室111,111′及びカセット109、真空側ロボット113,大気側ロボット114、測定ユニット116,116′、ベッド106,107等と接続されて、これらとの間でその動作状態を示す信号や動作を指令する信号を授受する。
例えば、カセット109に配置されたセンサ(図示せず)からの出力を受けてカセット内のウエハの処理の種類や条件,処理順序を検出し、この検出結果に応じて、大気側ロボット114、測定ユニット116,116′やロック室111,111′の動作を調節して、ウエハを大気側ブロック102から真空側ブロック101に搬送する。
さらに、主制御装置120は、真空側ブロック101において、ロック室111または111′の減圧が終了したことを検出した後、真空側ロボット113に指令を発信して動作を調節して、ウエハを処理ユニット103または104の各処理室内に搬入させる。主制御装置120は、各処理室にウエハが搬送されたことを、その処理ユニットに配置されたセンサ(図示せず)からの出力により検出すると、指令信号を対象の処理ユニットに発信して閉塞した処理室内でウエハの処理を行う。この処理の条件も主制御装置120からの指令により調節される。さらに、ウエハの処理の終了を検出した後、ウエハを搬入の経路とは逆に搬出してロック室111,111′の何れかに搬送させる。この後、大気側ブロック102に運ばれたウエハを、大気側ロボット114に指令を発信して測定ユニット116,116′の何れかを介してカセット109の元の位置に収納させる。
図2は、図1に示す真空処理装置の処理の流れを示すブロック図である。この図において、図2(a)は処理対象の試料であるウエハをカセット109から搬出し処理ユニット103,103′,104,104′で処理を行うまでの経路(往路)での処理の流れを示すブロック図であり、図2(b)は処理ユニット103,103′,104,104′で処理を行った後に搬出してカセット109まで戻すまでの経路(復路)での処理の流れを示すブロック図である。
図2(a)において、点線で囲まれた領域201は大気側ブロック102を表し、この中のカセット台110上に、少なくとも1つのカセット109に収納された複数のウエハが処理対象の一纏まりの試料として載置されると、カセット109またはウエハに記録された情報から処理の動作や手順が選択されて、処理の開始が指令される。
カセット109内からウエハの表面を処理前に測定ユニット116,116′のいずれか一方で測定させるため、測定ユニット116,116′の何れか一方を選択する。選択された方にウエハが搬送されてウエハ表面が測定される。図上複数のカセット109から測定ユニット116,116′の両方に矢印が示されているとおり、複数のカセット109内に収納されたウエハは、大気側ロボット114によって、測定ユニット116,116′
の両方のいずれかに搬送される。このため、例えば、1つのカセットに収納されたウエハは1つの纏まりであるロットとして管理され、他のカセット内のウエハと同じカセットに戻されることが生じないように、主制御装置120により動作が調節される。
選択された測定ユニット116,116′の何れかに搬送されたウエハは、その表面の形状が光学的測定手段により測定される。本実施例では、測定された結果は、通信手段を介して主制御装置120に送信されて、この主制御装置120内に配置された図示しない演算器を含む検出装置によって、表面の形状が検出される。例えば、上記溝構造811を形成するためのレジストマスク802の幅が検出される。これら測定ユニット116,
116′に搭載された測定装置は、両者で同等の機能を備えている。このため、ウエハの表面が測定された結果は、両者で略同等であって所定の範囲内の値となるように調節されている。
主制御装置120では、後述のように、検出した処理前のウエハの表面の形状を、主制御装置120内の図示しない記憶装置内に記憶しておくと供に、この主制御装置120と通信可能に接続された記憶装置内に記憶されたデータベースの情報として記憶する。さらに、主制御装置120は、ウエハの処理前の形状と処理用レシピとを関連づけて記録されたデータベース上の情報等を用いて、この処理前のウエハを処理ユニットで処理する際の条件,手順等のレシピを選択或いは決定する。
測定ユニット116または116′でその表面の測定が終了したウエハは、次に、ロック室111,111′のいずれかに、大気側ロボット114により、搬送される。測定ユニット116,116′での測定が終了すると、ウエハがその内部に配置された状態で、搬送先としてロック室111,111′のいずれかが選択される。また、この際にロック室111,111′の動作状態が確認され、両方ともに動作中である場合には、測定ユニット116,116′のいずれかの内部で待機するか、退避ステーション117,117′のいずれかに搬送して待機するかが判断される。
ロック室111,111′のいずれかが動作していないかウエハが内部に配置されていないと判断されると、測定ユニット116または116′のいずれか、または退避ステーション117,117′のいずれかから、上記動作していないかウエハを内部に有していないと判断されたロック室111,111′のいずれかに、つまり点線で示す図1の真空側ブロック101を示す領域である真空側ブロック202にウエハが搬送される。つまり、本実施例は、各々の測定ユニット116,116′のいずれからも、処理前であってその表面の形状の測定が終了したウエハを、ロック室111,111′のいずれにも搬送可能に構成されている。
本実施例では、退避ステーション117,117′のいずれにも処理前のウエハを搬送せずにロック室111,111′に搬送する場合を示している。
ウエハがロック室111,111′のいずれかに搬送された後、ロック室の気密に密閉されたその内部では所定の圧力まで減圧される。次に、内部と搬送容器112の内部とを連通する通路を開閉するゲートバルブ(図示せず)を開放したのち、その表面の処理が施される処理ユニット103,103′のいずれかが選択され、選択された方へ搬送される。この場合においても、本実施例は、各ロック室111,111′のいずれも処理ユニット103,103′のいずれにもウエハを搬送可能である。
さらに、選択された処理ユニット103,103′のいずれかで処理が終了したウエハは、その後の灰化(アッシング)処理を行うための処理ユニットが選択されて搬出,選択された処理ユニット104,104′のいずれかに搬入される。
さらに、アッシング等のさらなる処理を必要としない場合には、処理は終了される。この場合、真空処理装置100は、処理ユニット103,103′の2つの処理ユニットと、処理ユニット104,104′の代わりに別の処理ユニットを備えていてもよい。この場合には、ロック室111,111′のいずれかからウエハが搬送されるべき真空側ブロック101内の搬送先が存在することになる。
本実施例において、カセット109、測定ユニット116,116′、退避ステーション117,117′、ロック室111,111′同士の間は、搬送手段である大気側ロボット114によりウエハが搬送される。また、ロック室111,111′と処理ユニット103,103′,104,104′との間は、真空側ロボット113によりウエハが搬送される。
このように、ウエハが搬送されるこれらの箇所は、ウエハが滞留して処理を施すように動作を行うステーションである。つまり、ステーション同士の間は、搬送手段である大気側ロボット114または真空側ロボット113によってウエハが搬送されるのであり、真空側ロボット113および大気側ロボット114は、各々が、ステーションである処理ユニット103,103′,104,104′及びロック室111,111′の各々、或はカセット109及び測定ユニット116,116′、退避ステーション117,117′の各々に、ウエハが載せられて保持されるその先端を到達可能に構成されている。
また、本実施例では、カセット109、測定ユニット116,116′、ロック室111,111′及び処理ユニット103,103′或いは104,104′は、特定の作業を行う少なくとも1つのステーションを含む集合であって、他の集合に対し順序を有して配置された集合を構成している。本実施例では、このような順序に沿ったステーションの集合である位相毎に、ウエハが搬送されるに伴って、ウエハの処理が進行して行く。また、本実施例では、各位相は、複数のステーションを備えている。
ウエハは、カセット位相203から次の位相であるロード/アンロード位相205のステーションであるロック室111またはロック室111′に搬送される。ウエハは、この位相で雰囲気が減圧された後、次の位相である処理位相206に搬送手段により搬送される。
このように、本実施例の真空処理装置100は、各々ステーションを有する複数の位相間を真空側ロボット113,大気側ロボット114により搬送する構成である。本実施例では各位相は複数のステーションを備えているため、処理対象のウエハの各々は、カセット位相203のカセット109から搬送されて処理後に再び元のカセット109に戻されるまでの各位相の異なるステーションからなる複数の経路上を移動する。このため、測定位相204,ロード/アンロード位相205では、同じ位相上に往路,復路同じ向きのウエハが存在する場合も、異なる向きの進行方向のウエハが存在する場合もある。
図2(b)は、アッシング処理が終了したウエハをカセット109まで搬送する戻し経路である復路の動作の流れを示している。まず、ウエハはアッシング処理ユニット104,104′内に配置されている。次の位相であるロード/アンロード位相205のロック室111,111′のいずれかに搬送するかが選択され、ウエハが処理ユニット104または104′から搬出されて選択されたいずれかのロック室111,111′に搬入される。ここで、ウエハは、戻し経路(復路)上で次の位相に移動する。
この処理済のウエハを搬送する次の位相のステーションの選択の際に、処理ユニット
104,104′より前段階のステーション、つまり、ウエハ処理の流れにおいて上流側のステーションである、ロック室111,111′のいずれか、または処理ユニット103,103′のいずれかに処理されるべきウエハが存在することが確認され、存在する場合に処理が終了したウエハが次の位相に搬送される。
次に、処理位相206からウエハが搬入されたいずれかのロック室111,111′は、内部が密閉されて所定の圧力に昇圧されたのち、大気側ロボット114により搬送されるまで必要に応じ待機する。さらに、次の位相である測定位相204の測定ユニット116
,116′の動作状態を確認すると供に、これらのうちのいずれに搬送するかが選択される。主制御装置120からの搬送指令を受けると、大気側ロボット114が測定ユニット116,116′のうち選択された方のステーションにウエハを搬送する。
この際、測定ユニット116,116′のいずれもが動作中であるか、ウエハを内部に有している状態であると判断されると、ロック室111または111′内でウエハを保持した状態で待機する。この際、退避ステーション117,117′のいずれに搬送するかを選択して搬送しても良いが、本実施例では、退避ステーション117,117′に搬送せずに待機する構成を示している。
その後、大気側ブロック102の側のゲートバルブが開放されて、大気側ロボット114のアーム先端がロック室111,111′内に挿入され、アーム先端にウエハが保持された状態で搬出され、ウエハは選択された測定ユニット116,116′(または退避ステーション117,117′)のいずれかに搬入され収納される。
図示していないが、退避ステーション117,117′のいずれかに搬送された場合は、真空処理装置100は、ウエハが格納された状態で待機後、測定ユニット116,
116′の少なくともいずれかが非動作中かウエハを内部に有していない状態となったことが確認された測定ユニット116,116′のいずれかに搬送されて、その表面の形状が測定される。
表面形状の測定を受けたウエハのその測定結果は、処理前の測定と同様に、主制御装置120に送信されて、演算器を含む検出装置によって形状が検出される。さらに、検出された形状は、記憶された処理前の形状の検出結果と比較され、形状−レシピ相関データベースの情報等を用いて、処理前の形状に対応して選択されるレシピの内容が修正されたり、レシピの選択が変更される等の上記データベースの情報が修正される。つまり、処理前後のウエハの表面形状の情報がその後のウエハの処理の動作の条件や順序等のレシピの設定,選択にフィードバックされる。
図3は、図2と異なり処理前のウエハをカセット位相203のカセット109から処理位相206のステーションに搬送し処理する処理の往路において、測定ユニット116,116′からロック室111,111′に搬送する前に退避ステーション117,117′の何れかに搬送してその内部に収納した後にロック室111,111′のいずれかに搬送する場合の動作の流れを示す図である。この図において、図3(b)は、図2(b)と同様である。
カセット位相203のカセット109内に収納された任意のウエハを搬送する際に、まず、カセット109内にそのウエハが搬出される前に、測定ユニット116,116′の動作を確認する。測定ユニット116,116′のいずれもがウエハを測定中である場合には、これらの測定ユニット116,116′の測定動作が終了し搬送可能となるまで待機する。
処理前のウエハがロック室111,111′のいずれかに搬送される前に大気側ロボット114により退避ステーション117,117′に収納された場合で、内部に収納されたウエハが、その収納可能な枚数に到達したか、ロック室111,111′を含む真空側ブロック101の各位相の何れにも処理前のウエハが無いと判断された場合には、退避ステーション117,117′のいずれかに収納された処理前のウエハがロック室111,111′のいずれかに搬送される。
さらに、測定ユニット116または116′が動作中またはウエハを保持中に退避ステーション117,117′に退避させるのみでなく、カセット109からの所定の枚数のウエハを測定位相204の測定ユニット116,116′で測定し退避ステーション117または117′に収納した後、退避ステーション117,117′からの処理前のウエハをロック室111,111′に搬送を始めるとともに、カセット109から測定ユニット116,116′を介して退避ステーション117,117′のいずれかに搬送するようにしてもよい。なお、退避ステーション117,117′は、独立した退避位相と見倣すこともできる。
つまり、測定位相204とロード/アンロード位相205との間に処理前ウエハの溜りを形成し蓄積を作ることができる。退避ステーション117,117′にウエハが無くなると、再び処理前のウエハを複数の測定ユニット116,116′から測定済のウエハが搬送されて収納される。
ウエハがロック室111,111′のいずれかに搬送された後、図2(a)の場合と同様に、ロック室の気密に密閉されたその内部では所定の圧力まで減圧され、その表面の処理が施される処理ユニット103,103′のいずれかが選択された後、選択された方へ搬送される。さらに、選択された処理ユニット103,103′のいずれかで処理が終了したウエハは、その後の灰化(アッシング)処理を行うための処理ユニットが選択されて搬出,選択された処理ユニット104,104′のいずれかに搬入される。
上記実施例では、大気側ブロック102に複数の測定ユニット116,116′が配置され、測定位相204は大気側ブロック102内にある。この測定ユニット116,
116′は、処理前のウエハの表面の測定あるいは処理後のウエハ表面の測定のいずれも可能である。このため、本実施例の真空処理装置100は、その動作中に測定ユニット1
16,116′の何れかを処理前,処理後のウエハの測定に限定せず、処理前のいわば往路のウエハ、処理後の復路のウエハのいずれも測定ユニット116,116′のいずれにおいても測定が行うことが可能に構成される。
このように、本実施例の真空処理装置は、ウエハの表面の形状を測定する複数の測定装置のそれぞれを、往路または復路のいずれかに限定することなく、両方の経路のウエハの測定を行わせる。このことにより、測定位相204におけるウエハを測定する単位時間あたりの枚数、つまり測定の枚数速度が向上する。
特に、上記実施例のように、処理位相206の複数の処理ユニット103,103′,104,104′において、並行してウエハが処理され、複数の処理ユニット104,
104′から処理済のウエハが搬出される構成において、複数の測定ユニット116,
116′は往復いずれの経路のウエハについても並行して測定可能であることから、測定位相204での測定の枚数速度を向上し装置全体のスループットを向上する。
また、往路および復路の経路上にあるウエハ表面の形状を測定する測定位相204における所定の時間当たりの測定の枚数、すなわち測定の枚数速度の最大値がロード/アンロード位相205,処理位相206と比べて小さい場合では、測定位相204が、真空処理装置100のカセット109から処理位相の各ステーションに達した後カセット109に戻る往復をするウエハの処理の流れにおける処理の効率を支配的に影響を与える箇所となる。つまり、測定位相204がウエハのスループットのボトルネックとなるような場合には、この測定位相204の測定ユニット116,116′ができるだけ稼働し続け待機時間が少ないことが、スループットの低下を抑制する上で重要となる。
そこで、上記実施例では、主制御装置120が、測定ユニット116,116′を含め
た測定位相204の処理位相206側のステーションに処理ユニット116または116′での測定を終えた処理前のウエハが少なくとも1枚存在するかを確認し、存在する場合に処理後のウエハを処理ユニット104または104′から復路の経路に載せて測定ユニット116,116′側に移動させる。ウエハを搬送する真空側ロボット113,大気側ロボット114の動作を調節している。
また、真空側ロボット113は、ウエハを搭載可能なアーム複数とこれらの間でアームを回転駆動する回転軸とを備えて、一方にウエハを載せた状態で他方がステーション内で別のウエハを授受可能となっている。処理位相206の各ステーションとロード/アンロード位相205の各ステーションとは、真空側ロボット113により、その内部に収納されたウエハ同士が交換可能とされている。
このようにすることで、復路において測定位相204をカセット位相203の挟んだ反対側である処理位相206のステーションから搬出される処理後のウエハに換わり処理前のウエハを搬入することができ、測定位相204で測定を受ける往路のウエハが測定位相204の復路上流側(処理位相206の側)のステーションに存在しなくなることを抑制し、測定位相204の復路上流側に測定対象のウエハを蓄積(バッファ)として保持できる。このことで、ボトルネックとなる測定位相204の各測定ユニット116または
116′が待機状態となることを抑制して、真空処理装置100のスループットの低下を抑制できる。
また、上記実施例では、処理対象のウエハの各々が、処理の前および後で測定ユニット116,116′のいずれかでその表面の形状が測定され主制御装置120において形状が検出される。さらに、これら処理前後のウエハ表面の形状の差異を検出した結果を用いて、後のウエハの処理の条件に変更,修正をする等、検出結果を反映させることで、処理の精度と歩留まりを向上させるものである。
一方、この処理前の経路(往路)での測定と処理後の経路(復路)での測定は、測定ユニット116,116′のうちの同じユニットで行われるように限定されておらず、ウエハによっては往路,復路で異なるユニットで測定を受ける場合もある。
逆に、これら測定ユニット116,116′は、各々往路或いは復路のウエハのいずれも測定の対象としている。つまり、往路または復路のウエハを並行して測定可能であり、互いに異なる経路上のウエハを並行して測定することもできる。このため、測定ユニット116,116′各々で測定して検出された処理前または処理後の形状を同一のウエハについて比較できることが必要である。本実施例では、主制御装置120が各ウエハの処理前後の表面形状を対応させて記憶装置内に記憶させ、必要に応じて各ウエハの処理前後の情報を対照する機能を備えている。さらに、この比較の結果から得られた処理のレシピの修正や新規なレシピの情報は、フォトリソグラフィー等のエッチング処理の前段階の処理の条件にもフィードバックされ反映されるように通信手段を介して送信される。
なお、上記実施例では、処理ユニット104,104′で処理を終えたウエハは、退避ステーション117,117′を介さずロック室111,111′を介して測定ユニット116,116′まで搬送される。処理後のウエハが測定を受けるまでの時間差が低減され、処理後の測定を受けたウエハと処理後の検出結果から得られた処理条件の変更等がフィードバックされる処理を受けるウエハとの間の時間差あるいはウエハ枚数を低減するようにしている。このことで、所定の枚数、例えば1ロット中でフィードバックされた結果精度が向上した処理を受けたウエハの枚数が増大して歩留まりが向上される。
また、本実施例では、退避ステーション117,117′は、所定量のウエハを収納可能な容積と構造とを備えている。例えば、1ロット分のウエハを収納可能である場合には、1ロット分のウエハを処理位相206にて処理を施した後に一旦退避ステーション117,117′内に格納した後、測定ユニット116及び116′で処理後のウエハの表面の測定を並行して行って、カセット109に戻すことができる。このような構成は、処理位相204の測定ユニット116,116′で行われる往路及び復路のウエハの測定の枚数速度の総和が他の位相における枚数速度、特には処理位相206の処理の枚数速度の総和より小さい場合において可能となる。
特に、ウエハが測定をおこなうステーションである測定ユニット116,116′で測定を受けて次の位相やステーションに移動するまでの時間である測定時間(滞留時間)が、他の位相のステーションであるロック室111,111′あるいは処理ユニット103,103′,104,104′での処理時間または滞留時間よりも大きい場合には、測定ユニット116,116′での上記測定のレートが、本実施例の真空処理装置100における単位時間あたりのウエハの処理枚数、すなわちレートに支配的に影響を与える。
通常、ロード/アンロード位相205位相の各位相におけるウエハの滞留時間、または処理時間は、処理位相206における各ステーションでの滞留時間または処理時間よりも短い。また、測定装置である光学的測定装置を用いる測定ユニット116または116′の測定は、測定対象のウエハの表面の複数の領域について測定したり、ウエハの表面内で測定する領域を移動させる(スキャンして)ものが多く、このため測定に必要な時間が長くなり、この結果、処理位相206におけるステーションである処理ユニット103,
103′,104,104′における処理時間やウエハの滞留時間よりも大きくなる可能性がある。
上記のように、このような場合には、測定位相204でのステーションの動作が、真空処理装置100本体のウエハの処理のレートやスループットに支配的な影響を与える。このため、この測定位相204あるいはステーションである測定ユニット116,116′によるウエハの測定の枚数速度を向上させることが必要となる。本実施例では、上記の通り複数の測定ユニット116,116′が、往路及び復路のいずれの経路のウエハについても表面を測定可能に構成される。このことにより、測定ユニット116,116′両方が同一の経路上のウエハを測定することができるため、測定位相204での処理のレート,スループットが向上する。
例えば、上記のように、処理ユニット103,103′,104,104′でのウエハの滞留時間や処理時間よりも測定ユニット116,116′の滞留時間や処理時間が長い場合に、測定ユニット116または116′のウエハの測定枚数速度が真空処理装置100の全体的な処理枚数速度に支配的な影響を与える。この場合に、本実施例のように、測定ユニット116および116′を往路,復路のいずれのウエハも測定するように構成往路または復路(処理後)のウエハをこれらのステーションで並行して測定を行うように構成することで、測定位相204の前後(上下流)の位相であるカセット位相203またはロード/アンロード位相205の各ステーションとの間でウエハを短時間で処理を進めることができる。
特に、本実施例は、測定位相204のステーション各々の測定の枚数速度は、処理位相206での各ステーションのウエハ処理の枚数速度より小さい場合に、測定位相204の複数(本実施例では2)のステーションが並行してウエハを測定することで、測定位相
204の枚数速度を増大させて処理位相206でのウエハの処理の枚数速度よりも大きくする。この場合には、処理位相206で行われるウエハの処理の枚数速度が真空処理装置100全体の処理の枚数速度に支配的に影響することになる。このような構成により、処理位相206の各ステーションが前の位相からのウエハの搬入や後の位相へのウエハの搬出といった処理の進行を待機する時間が低減され、真空処理装置100全体の処理の効率を向上させることができる。
このような本実施例の構成では、測定位相204として複数の測定ユニット116,
116′を備えて、それぞれ往路,復路の経路のウエハを並行して処理をして、各ウエハの処理位相での処理前及び処理後の表面の形状を測定し検出している。この際、その処理前後の表面の測定は異なる測定ユニット116,116′の何れかで実施されても良い。
次に、図4のフローチャートを用いて、真空処理装置100の上記動作の流れを詳細に説明する。上記の通り、真空処理装置100が行う個々のウエハの処理の流れは、カセット109から処理ユニット103,103′または104,104′にウエハを搬送してこれらで処理を施した後、元のカセット109の元の位置に戻す往復の流れである。なお、図4では、測定位相204のステーションでの測定が終了後はロード/アンロード位相205にウエハを搬送する際に、この位相へ搬送できないと判断された場合には退避ステーション117,117′の何れかに収納する場合を含めた構成について説明している。
この往復の動作において、カセット109がカセット台110上に載置された後、ステップ401において、主制御装置120がカセット109またはウエハから処理すべきウエハの情報を予め設置された通信手段を介して入手する。この情報には、各ウエハ或いは処理対象の膜の種類あるいは処理の手順等が含まれる。また、所定の処理を施すウエハの枚数の情報も含まれても良い。
この情報を得た主制御装置120は、通信可能に接続された記憶装置内に記憶されたデータベースを用いて処理対象のウエハの処理の手順や処理の条件といった、所謂処理のレシピを選択する。
次に、ウエハ表面の形状を測定するステーションを選択する。まず、各測定ユニット
116,116′の状態が検出され使用可能か確認される。これらのうちで動作中でなく且つ内部にウエハを有していない状態のユニットを検出する(ステップ402,403)。いずれのユニットも動作中であるか内部にウエハを有している状態であると判断された場合には、何れかが非動作中となるかウエハが搬出されるまで検出を繰り返す。
測定ユニット116,116′のいずれかのうち、非動作中かウエハを内部に有していないと検出された何れかの方が測定するユニットとして選択され(ステップ404,405)、そのユニットへの搬送の可否を判断する(ステップ406)。搬送可能と判断された場合には、ステップ408で搬送指令を受信するまで待機し、搬送不可と判断された場合には、ステップ402に戻る。
主制御装置120が搬送指令を発信し大気側ロボット114の図示しない駆動装置がこれを受信すると、大気側ロボット114がウエハをカセット109から選択された測定ユニット116,116′のいずれか選択された方(例えば測定ユニット116)に搬送する(407)。次に、この測定ユニット116で搬送されたウエハの表面の形状が光学的測定手段を用いて測定される(ステップ408)。この測定は所定の数の箇所,領域の測定を行った後終了する(ステップ409)。
測定が終了すると、測定の結果が主制御装置120に送信され、この主制御装置120内の図示しない演算装置により送信された測定の結果の情報を用いて、ウエハ表面の形状が検出される。検出されたウエハ表面の形状は図示しない主制御装置120内の記憶装置内に記憶される(ステップ425)。また、主制御装置120から外部に送信し外部に配置された記憶装置で受信してその内部に記憶しても良い。また、必要に応じて外部の記憶装置に記憶されたレシピ−ウエハ表面の形状の相関データベース内の情報を用いてウエハを処理するレシピが選択,決定される。
検出された形状または選択されたレシピに問題が無いと判断されると、測定が終了したウエハを搬送する先のロック室111,111′の何れかが選択される(ステップ410)。この際、上記と同様に、非動作中且つ内部に処理前のウエハを有していない状態の室があるかが判断され(ステップ410)、搬送可能ないずれかのロック室111,111′を選択して(例えば、ロック室111)、そこにウエハを搬送する(ステップ411,
412)。
両方が動作中またはウエハを有している場合には待機,選択を継続するか、あるいは、退避ステーション117,117′のいずれかに搬送するかが選択される。本実施例では、ロック室に搬送不可と判断された場合に退避ステーション117,117′のいずれかに搬送する動作427を備えた構成を示している。
退避ステーション117,117′のいずれに搬送するかを選択された(ステップ428)後、主制御装置120からの搬送指令(ステップ429)を受信した大気側ロボット114により、退避ステーション117,117′のうちの選択された方に搬送されそこに収納される。搬送された処理前のウエハは収納された状態で、主制御装置120からの搬送指令を受信して駆動された大気側ロボット114が搬出するまで保持される。ロック室に搬送可能かが判断され搬送可能な方を選択し(ステップ430,431)た後、主制御装置120からの指令に応じて大気側ロボット114が測定ユニット116からロック室111,111′のいずれか選択された方(例えばロック室111)に測定後のウエハを搬送する(ステップ412)。
ウエハが搬送されたロック室111は、その大気側ブロック102の筐体108側及び真空側ブロック101の搬送容器112側に連通するそれぞれの通路を各々に配置されたゲートバルブを用いて閉塞し、ロック室111の内部を減圧する(413)。減圧後、搬送容器112側のゲートバルブを開放した後、ウエハを搬送する先である処理を行うユニットを選択する。本実施例の真空処理装置100は、1つのウエハについてエッチング処理を行った後に引き続いてアッシング処理を行う。このため、まずエッチング処理を行う処理ユニット103,103′の何れかを選択する(ステップ414)。
処理ユニット103,103′について上記と同様に動作確認され、主制御装置120からの搬送指令を受信した真空側ロボット113の駆動装置が真空側ロボット113を動作させ(ステップ415)、ロック室111内のウエハを選択された処理ユニット103,103′のいずれか(例えば、処理ユニット103)に搬送する。
処理ユニット103でのエッチング処理が終了後アッシング処理を行うために、再度、処理ユニット104,104′の何れかが選択され、例えば選択された処理ユニット104に搬送後アッシング処理される(ステップ416)。
次に、このようにしてその表面の加工処理が終了したウエハを、処理ユニット104から搬出する先であるいずれかのロック室111,111′が選択される(ステップ417)。主制御装置120から発信された搬送指令を受け(ステップ418)、真空側ロボット113が処理ユニット104から搬出し選択された側のロック室111′に搬入する。
ウエハが搬入されたロック室111′が上記ゲートバルブの動作により閉塞された後、略大気圧まで昇圧される(ステップ419)。この際、筐体108内の気圧より僅かに低い圧力まで昇圧される。次に、ウエハを搬送する先を選択する。測定ユニット116,
116′が動作中または内部にウエハを保持していないか、動作の状態を確認し搬送の可否を判定し(ステップ420)、測定ユニット116,116′の搬送可能な何れかを選択する(ステップ421)。
主制御装置120から測定ユニット116または116′のいずれか指定された搬送先に搬送する動作指令を受信した大気側ロボット114が、ロック室111または111′から処理後のウエハを搬送先のステーションに搬送する(ステップ422)。
搬送された処理後のウエハは、搬送先の測定ユニット116または116′のいずれか(例えば、測定ユニット116)で、処理後の表面の形状を測定される(ステップ423)。このような処理後のウエハの表面の測定は、他方の測定ユニット116′で行っても良く、これらの測定ユニット116,116′は往路のウエハを並行して測定する。この構成では、処理対象のウエハは処理前及び後の各々の経路上で複数の測定ユニット116,116′のいずれか一方で測定される。
測定は、ステップ409,410と同様に、光学的測定装置を用いてウエハの表面の所定の複数領域について行われ、所定の領域の測定が終了するまで繰り返される(ステップ424)。測定された結果の情報は主制御装置120に送信され、この送信された情報を受信した主制御装置120では、演算装置によりウエハ表面の形状を検出し、主制御装置120内部または外部の記憶装置内に記憶する(ステップ432)。
主制御装置120でウエハ表面の形状が検出されると、レシピと表面形状との相関の情報を用いて、ウエハを処理するためのレシピの修正の要否が判定され(ステップ433)、修正必要と判断された場合はレシピが修正されてデータベースの情報として外部の記憶装置内に記憶される。また、その後のウエハの処理に反映を可能にする。さらに、エッチング処理前のフォトリソグラフィーの処理に反映されるよう、その検出された情報がネットワーク等の通信手段を介して送信される(ステップ434)。また、上記測定ユニット116,116′により、ウエハの往路,復路それぞれで処理前後の表面形状を測定した情報を用いて、測定ユニット116,116′またはこれに搭載された光学的測定装置の状態を検出し、較正の要否を判断することも可能となる。
測定ユニット116または116′で測定が終了した後、主制御装置120からの動作指令に応じて、大気側ロボット114が測定済のウエハを測定ユニット116或いは
116′から搬出して、搬送するウエハが収納されていた元のカセット109の元の位置に搬送する(ステップ425)。ウエハは、処理前に格納されていたカセット109の元の位置に収納される。
図7乃至図9を用いて、図1の実施例においてウエハ表面の測定の結果がどのようにウエハの処理の動作へ反映されるかを説明する。
図7は、図1に示す実施例のウエハ表面の処理及び測定の順序及びその結果の相関の概略を説明するブロック図である。
この図において示すように、実施例1の真空処理装置100では、測定ユニット116,116′の何れかにおいて、処理位相206での処理が実施される前のウエハの表面の形状の測定が行われる(706)。この測定ユニット116または116′での測定の結果は主制御装置120に送信され、主制御装置120内に配置された演算器を用いてウエハの表面の形状が検出される(701)。
図9は、図1に示す実施例で処理対象となるウエハの表面に形成された膜の層構造を模式的に示す断面図である。図9(a)は処理ユニットで処理が行われる前のウエハ表面の層構造を示している。図9(b)は処理中の層構造を示している。図9(c)は処理後の層構造を示している。
これらの図に示すように、処理対照のウエハの表面に複数の膜が積層された層構造が配置されている。最下方にウエハの基板808となるシリコン製の部材が配置され、その上方に下層膜807及びさらにその上面を覆って反射防止膜806が配置されている。さらに、反射防止膜906の上方にこれを覆って処理対象の膜905である所定の材料、例えばポリシリコンの膜が積層されて配置されている。この上方は、処理対象膜905を覆って反射防止膜904及び樹脂製のレジストマスク902が配置されている。
レジストマスク902は、その上方から見た所定の領域がその表面から底部まで部分
903(斜線部)がフォトリソグラフィーの予め定められた処理の条件に応じたマスクエッチング等により取り去られる。結果として残された部分は、後のウエハ表面の処理において下方の膜のマスクとして作用する。部分903が取り除かれたウエハ表面の形状が処理前の測定の対象となる。例えば、処理ユニット103の真空容器内の処理室において、処理用ガスを供給しつつ減圧にされたウエハ上の空間で形成されたプラズマ910を用いて、プラズマ中のイオンと活性化された粒子、プラズマ中に形成された生成物等を用いて処理対象膜905がエッチング処理される。
この際、レジストマスク902下方でこれに覆われた処理対象膜905は、エッチングが進まず残る。この結果、図9(c)に示すように、処理後に処理対象膜905の一部が溝状の構造を構成する。この状態のウエハ表面の形状が処理後の測定の対象となる。この溝構造911の幅W,W′及び深さDまたはD′が溝構造911の形状の特徴を示し、幅W,W′の最小値は臨界寸法と呼ばれて処理の精度,性能を表すパラメータとなる。エッチングによる処理の精度を向上は、このような幅W,W′や深さH,H′の大きさを所期の値にできるだけ近いものにすることであり、これを達成するための処理の条件を精密に実現する必要が有る。このためにも、処理対象の試料の表面の形状を検出してこれを処理条件に反映させる上でも、表面の形状を精度良く検出することが必要となる。
図9(c)の矢印のように溝構造911内に照射されたこのような測定装置からの測定光,ビーム等が溝構造911の底部で反射され溝構造911の寸法を示すD,H等に応じた特定の変化をする。この変化が測定装置において検知され溝構造が検出される。このような検出の精度は溝の構造の寸法に依存することから、検出は表面の形状が周囲の条件に影響を受けにくい安定した状態で行う必要が有る。
測定ユニット116,116′のいずれかで行われた測定の結果或いは主制御装置120で検出されたウエハの表面形状は、主制御装置120内に配置された記憶装置またはこの主制御装置120と通信手段を介して通信可能に接続された記憶装置内に記憶される。さらに、主制御装置120は、検出した処理前のウエハ表面の形状の情報を用いて、通信手段を介して接続された別の記憶装置内に記憶された処理前のウエハ形状対処理レシピの相関に関するデータベース(レシピ−形状相関データベース)709或いはレシピのデータベース710内の情報を検索し、このウエハを処理するレシピを選択または決定する
(702)。
さらに、検出された処理前のウエハ表面の形状の情報は、図8に示したウエハ表面の樹脂製のレジストマスク902を形成するマスクエッチングの処理を含むフォトリソグラフィー処理708のためにフィードバックされ、この形状の情報を用いてマスクエッチングのレシピの選択や決定が修正され、得られるレジストマスクの形状を修正する(トリミングする)。
ロック室111または111′を介して処理位相206のステーションである処理ユニット103または103′に搬送されたウエハは、上記のようにして決定されたレシピを用いて、その表面に配置された処理対象の膜905がエッチング処理され、その後に処理ユニット104または104′に搬送され主制御装置120により選択,決定されたレシピを用いて残ったレジストマスク902を灰化処理するアッシング処理が行われる(703)。
処理位相206での処理が終了したウエハは、ロック室111または111′および、退避ステーション117または117′を介して測定ユニット116または116′のいずれかに搬送され、処理後のウエハの表面の形状が測定される(707)。この処理後のウエハの表面形状の測定の結果は、処理前に行われたウエハの表面の形状についての測定の結果と同様に、主制御装置120に送信され、ウエハの表面の形状が検出される(704)。
さらに、主制御装置120により検出された形状の情報が、処理用のレシピとこれを使用した結果得られるウエハ表面の形状との間の相関に関するレシピ−形状相関データベース709に反映される。即ち、主制御装置120に記憶されたウエハ処理前に検出した形状の情報と処理後に検出した形状の情報とを比較することで、処理に用いたレシピとこれにより加工される形状の変化の量等の処理の特性との関係が検出される。この関係は、レシピ−形状相関データベースの情報から所定範囲以上異なったものである場合、過去に行った処理の際に同様に得られた処理のレシピと加工の特性とを相関付けたデータベースの過去に取得されたデータと新たなデータを置換する、あるいは追加する等データベースの更新のためにフィードバックされて用いられる。さらには、修正されたレシピが主制御装置120の外部で通信可能に配置された記憶装置内のレシピデータベース710内に格納されこのデータベースが更新される。
これらのレシピ−形状の相関は、ウエハの処理が行われる処理ユニット103,103′
あるいは104,104′に依存する。主制御装置120は、各ウエハが処理されたユニットを検出する機能を備えている。例えば、ステップ401で得られたウエハの情報に処理を行うユニットの情報が含まれ、これが主制御装置120内の記憶装置内に記憶されて必要に応じ読み出される構成を備えても良い。さらに、上記レシピ−形状相関のデータベースの情報は処理が行われるユニット毎に分類され、処理のレシピを各ユニット毎に修正するようにすることで、処理の特性のユニット毎の差が低減され、処理の精度または歩留まりが向上する。
さらに、上記検出結果は処理用ウエハのレジストマスク902を形成するフォトリソグラフィーのプロセス708、例えはマスクの成膜やマスクエッチングのプロセスのレシピの選択やその修正にフィードバックされて用いられる。この際も、フォトリソグラフィーのレシピと処理の結果得られる形状との間の相関についてのデータベースの情報が必要に応じ更新され、このことでフォトリソグラフィーの処理の結果得られるマスク形状が調整され、エッチング処理の精度が向上される。
上記のような形状の検出や処理のレシピの選択,決定或いはその情報のデータの修正のためには、処理前及び処理後に行われた測定の結果の情報が必要である。このため、本実施例では、複数の測定ユニット116,116′で行われた測定の結果は主制御装置120に送信されここで両者が参照され、比較され加工量等の処理の特性が検出される。
特に、本実施例の測定ユニット116,116′の各々は処理前(往路),処理後(復路)の両方のウエハを測定する構成であり、往路及び復路での測定を受けるユニットが同一であるとは限らない。このため、複数のユニットの結果の情報が主制御装置120により参照される構成を備えている。
本実施例では、ウエハ表面の形状を検出する主制御装置120に複数のユニットでの測定結果が送信されて参照または比較されるものであるが、各測定ユニット116,116′がウエハ表面の形状を検出する装置を備え、異なるユニットでの測定の結果を取得し自らの測定結果と参照,比較する構成としても良い。さらに、これら測定ユニット116,
116′で検出されたウエハ表面の形状、または加工の特性の情報を主制御装置120に送信して主制御装置120がレシピ−形状の相関データベースの情報を更新するように構成しても良い。
図8を用いて、本実施例における測定ユニットの測定装置を較正する際の真空処理装置の動作を説明する。図8は、図1に示す真空処理装置の測定ユニットの測定を較正する動作の流れを示すフローチャートである。
本実施例では、図3の処理の動作の流れ図に示すステップ330または331においてウエハの表面の形状を検出した結果を用いて、測定ユニット116,116′の較正の要否を判定する。例えば、同一膜構造を有した複数のウエハを加工処理した結果、両者の得られた形状(例えば図9の溝の深さDや幅W)の差が所定値以上である場合や、連続したウエハのレシピ同士で後のウエハのレシピについて前のウエハの処理のレシピからの修正の量が所定値以上である場合等が生じた際に、測定ユニット116,116′を較正する必要有りと判定することが考えられる。
ステップ801において、較正必要(Y)と判定された場合には、ステップ802に進み、必要なし(N)と判定された場合にはステップ817に進みウエハの処理を継続する。さらに、ステップ802で、本実施例の真空処理装置100が測定ユニット116,
116′の較正を行うこと(較正モードの運転を行うこと)を報知する。
その後、予め定められたカセット109の予定の位置から較正用ウエハを大気側ロボット114を用いて搬出して(803)、測定ユニット116,116′の何れか一方(第1の測定ユニット)に搬入し、処理前の較正用ウエハの表面の形状を測定する(804)。なお、較正用ウエハは予め表面の形状の測定を受ける等して形状が判明しているものが望ましいが、形状のばらつきが所定の範囲となるように調整された製品製造用のウエハであっても良い。
次に、第1の測定ユニット116で測定された結果は主制御装置120に送信され、主制御装置120が表面形状を検出するとともに、その形状を主制御装置120内の記憶装置内に記憶する。第1の測定ユニット116で測定が終了した較正用ウエハは、大気側ロボット114により第2の測定ユニット116′に搬送され、その表面の形状が測定され(ステップ805)、第1の測定ユニット116の場合と同様に測定の結果が主制御装置120に送信され表面の形状が検出される。
主制御装置120は、ステップ804,805で検出した較正用ウエハ表面の形状の情報同士を比較する。この比較した結果に基づいて、処理前のウエハの測定について測定ユニット116,116′を較正する(ステップ806)。本実施例では、予め判明している形状の値となるように2つの測定ユニット116,116′の基準点を修正する等の調整が行われる。また、これら測定ユニット116,116′の何れか一方が検出した値を基準として他方の基準点を修正しても良い。
較正用ウエハは、第2の測定ユニット116′での測定が終了後真空側ブロックに搬送されて予め定められた処理のレシピを用いて処理ユニット103,103′の何れか、さらには処理ユニット104,104′のいずれかで表面を加工する処理が行われる(ステップ807)。この処理の後、搬送されて再び第1の測定ユニット116に搬入される。
第1の測定ユニット116に搬送したが測定ユニット116′であっても良い。搬送された測定ユニット116において、処理済の較正用ウエハの表面の形状が測定される(ステップ808)。この測定結果は、ステップ704と同様に主制御装置120に送信され、検出された較正用ウエハの表面の形状は主制御装置120内の記憶装置に記憶される。さらに、ステップ710において第2の測定ユニット116′を用いて処理済の較正用ウエハの表面形状が測定され、ステップ805と同様に、主制御装置120によりその表面形状が検出される(ステップ809)。
ステップ809,810で検出された処理後の較正用ウエハの表面形状の情報を用いて、2つの測定ユニット116,116′の処理後の測定について較正が行われる(ステップ810)。この際、図6に示すレシピ−形状データベース内の情報を用いて、2つの測定ユニット116,116′測定結果の基準点がこれらにより検出された表面の形状に係る形状がデータベース内の形状について所定の範囲内となるように調節される。また、ステップ706で説明したように、一方の検出結果を他方の検出結果に合致するようにこれら測定ユニット116,116′の測定の基準点を調節しても良い。
ステップ810の第2の測定ユニット116′の測定が終了した後、較正用ウエハを測定ユニット116′から搬出して、元のカセット109内の元の位置に収納する(ステップ811)。
その後、較正を継続するか要否を判断する(ステップ812)。較正の結果、測定ユニット116,116′の測定動作が所期の範囲内にない等の理由から再度較正を行うと判断された場合には、ステップ802に戻る。再度の較正動作を必要としないと判断された場合にはステップ814に進み、較正を終了する。
ステップ814では、ウエハの処理を継続するか要否を判断する。製品製造のための通常運転を再開する場合には、ウエハ処理の再開を報知して(ステップ816)処理を再開する(ステップ817)。
また、較正の結果から測定ユニット116,116′の測定結果が適正の範囲内にないと判断された場合は、ステップ815に進み測定の障害を報知し(ステップ814)、真空処理装置100によるウエハの処理を停止する(ステップ815)。また、ステップ
812の後、処理枚数が予め定められた枚数に到達する等してメンテナンスを必要とすると判断された場合もステップ815と同様に処理を停止する。
上記実施例の真空処理装置100は、ウエハ表面を測定する測定装置複数を大気側ブロック102または真空側ブロック101に備えている。これら測定装置は、別々の箇所にも受けられ、各々真空処理装置の大気側ブロック102に配置されたカセット109内から各処理容器を一端とするウエハの往路および復路上のウエハを、経路に限らず測定可能に構成されている。このため、各々の経路で複数のウエハを並行して測定でき、測定装置のウエハ測定の枚数速度を向上させ、真空処理装置100のウエハのスループットが向上する。
また、複数の測定装置は大気側のブロック102および真空側のブロック101のいずれにも配置可能である。一方のブロックに複数を配置した場合には、これらの測定装置での測定条件が均一となり、測定装置同士での測定の特性の差異である機差が低減され、異なる経路のウエハが異なる測定装置で測定される上記実施例の真空処理装置において、処理前及び処理後の検出を比較から導かれる処理の条件の選択や修正等のフィードバックの結果の精度が向上され、処理の歩留まりが向上する。
特に、ウエハの処理が処理ユニットで終了後の時間差による表面形状の変動の影響が低減され、後で処理されるウエハの処理の条件がより最適に近いものとなり、処理の精度が向上する。
また、処理の前後で同一ウエハの表面形状を異なる測定装置で測定することが可能であり、このため各測定装置により得られた測定の結果は、ウエハ表面の形状を検出する上では、両者の情報を参照できることが必要である。
上記実施例では、処理前および処理後のウエハ表面の形状の測定により得られた結果としての情報は、通信手段を介して真空処理装置100の動作を調節する主制御装置120に送信され、主制御装置120は各測定装置の測定の結果をウエハの固有の情報として、処理前、後のそれぞれで形状を検出する。さらに、主制御装置120は、この検出の結果を、各ウエハの情報として、主制御装置120内あるいは外部の記憶装置内に記憶し、必要に応じて処理前/後の測定の情報を読み出して比較,加工する機能を備えている。
さらに、主制御装置120は、外部記憶装置に記憶された形状−レシピの相関に関するデータベースからの情報と検出した形状の情報とを比較あるいは参照した結果に応じて、少なくとも1つの処理用のユニットでの処理の条件,レシピ等を選択し、必要と判断されれば修正する。さらに、必要であれば形状−レシピの相関に関するデータベースの新規なデータとして記憶装置内に記憶する。このようなデータベースのデータは、各ウエハの処理前,処理後の表面形状の検出結果を用いて、検出されたウエハの処理の後に処理されるウエハの処理の際のレシピの選択や内容の修正にフィードバックされ、処理を求められる形状に応じて適切に調整しその精度を向上するように用いられる。
上記測定装置でのウエハ表面の形状の測定には、通常、ウエハの搬送やロード,アンロードに必要な時間よりも長い時間が必要となる。このような測定装置をカセット109から処理ユニット103,103′または104,104′の間に配置する際には、処理のスループットの低減を抑制するための工夫が必要となる。
特に、測定装置で往路及び復路での測定を含むウエハの滞留する時間の最小値が、ロック室111,111′、処理ユニット103,103′,104,104′での滞留の時間のそれよりも長い場合、つまり、測定位相204での測定の枚数速度が、ロード/アンロード位相205,処理位相206での枚数速度より小さい場合には、測定の滞留時間
(枚数速度)が処理のスループットを支配的に決定するものとなる。特に、上記実施例では、測定位相204では往路と復路とでウエハを測定するものであるため、滞留時間は増大する。
このような課題に対し、上記実施例は、処理後の測定の対象となるウエハを測定装置を有する測定ユニット116,116′の処理位相206の側(処理ユニット104,104′の側)に少なくとも1枚存在させて、処理を行っている。このようなウエハの存在するステーションは測定ユニット116,116′を含む。さらには、処理ユニット104,
104′から処理済のウエハを搬出してロック室111,111′のいずれかに搬送する際に、処理済のウエハに換えて処理前のウエハを処理ユニット103,103′に搬入する。
このようなウエハの置換を容易に行えるように、真空側ロボット113は各ステーション内にその先端部が挿入され上面にウエハを載置可能なアームを複数備え、真空ロボット113は自身を回転させることで一方のアーム上にウエハを載せてステーションからウエハを搬出し他方のアーム上の別のウエハをステーション内に挿入する動作、あるいはその逆の動作を行える。
処理ユニット116,116′の復路上流側に処理後のウエハが蓄えられることで、その枚数速度が処理位相206より小さい場合で測定ユニット116,116′が待機状態となる時間を低減できスループットが向上される。
上記処理ユニット104または104′の処理済ウエハを復路経路上に載せて搬出する際には、その復路の交流側のステーションであるロック室111,111′及び退避ステーション117,117′あるいは測定ユニット116,116′の何れかに測定を終えて処理前のウエハが往路上を搬送可能であることが確認され、そのようなウエハが無い場合には、処理ユニット104,104′で待機するか、ロック室111,111′より復路下流側に搬送しない。
さらに、上記のように測定ユニット116,116′の各々は、処理の前後の測定を行うため、各々が同一の形状を測定した際に同一の結果が得られることが望ましい。このため、これらユニットの測定の結果が所定の範囲内となるように、較正を行うことが必要となる。
上記実施例では、較正が必要と判断された場合に較正用のウエハを複数の測定ユニット116,116′で連続して測定,検出を行い、この結果を用いて較正を行うことで、測定の条件を均一化して較正の精度を向上している。また、高温となる処理を施される場合には、処理後に連続して測定を行い両者の測定,検出の結果を比較して較正することで、処理後の時間の経過に伴う表面の形状の変動の影響を低減し較正の精度を向上することができる。このような測定ユニット116,116′は、真空側ブロック101,大気側ブロック102の両者に配置することが可能である。
〔変形例1〕
以下に、図5,図10を用いて、図1に示す実施例の変形例を説明する。図5は、図1に示す実施例の変形例の構成の概略を示す上面図である。図10は、図5に示す変形例の動作の流れを示すブロック図である。以下の説明で、上記実施例で説明した部分についての説明で変形例と同等のものについては説明を省略する。
図5において、図1の実施例との差異は、ウエハ表面の形状を光学的に測定する装置をロック室111,111′の上部にユニットとして取り付けて配置した点である。この変形例では、処理前、あるいは処理後のウエハの表面の形状をロック室111,111′のいずれかの内部で測定する。特に、本変形例の測定ユニット516,516′は、各々がロック室111,111′の上部に着脱可能に取り付けられている。
このような構成により、本変形例の真空処理装置500は、処理前または処理後のウエハをロック室111,111′内で減圧条件または略大気圧条件のいずれの状態でも表面の形状を光学的に測定可能に構成される。すなわち、本変形例は、図2の測定位相204とロード/アンロード位相205とが同一の位相である例である。
また、本変形例でも、測定ユニット516,516′各々は、往路または復路のいずれの経路上のウエハについても測定可能であり、往路の経路上のウエハあるいは復路の経路上のウエハを並行して測定することができる。このように複数の測定ユニット516,
516′が、往路および復路上の各々でウエハを並行して測定することにより、ロード/アンロード位相205でロックおよび測定されるウエハの枚数速度を増大させて、処理位相でウエハを処理する枚数速度よりも大きくする。このことで、処理位相206の処理の効率を高く維持し、各ステーションの待機時間が生じることを抑制して、真空処理装置
500のウエハのスループットを向上させることができる。
特に、本変形例では、図1に示す実施例において、搬送容器112の側壁に取り付けられて配置されたアッシング処理用の処理ユニット104,104′に換えて、所定の枚数のウエハを内部に収納可能な退避ステーション517,517′を備えている。この退避ステーション517,517′に処理位相206の処理ユニット103,103′のいずれかで処理する前であって測定ユニット516または516′で測定後のウエハを格納する、あるいは処理ユニット103,103′のいずれかで処理後のウエハであって測定ユニット516または516′で測定前のウエハを格納しておくことで、処理位相206での待機時間の生起が低減され、処理の効率やスループットが向上する。
図10は、図5に示す変形例におけるウエハの処理の動作の流れを示すブロック図である。図2と異なる点は、測定位相204が無くなりロード/アンロード位相205に備えられたステーションであるロック室111,111′においてウエハの測定を行う点である。つまり、ロード/アンロード位相205は測定位相でもあり、そのステーションは測定を行うステーションである。このため、ロック室111,111′の選択は、測定を行うステーションまたは測定ユニット516,516′の選択と同じ意義となる。
このような変形例の構成により、ウエハ表面の測定が、その運転条件や内部の環境の条件の設定により調節することができるロック室111または111′内部で行われる。このため、ロック室111,111′内部の条件を両者で同一に設定することが可能となり、ウエハの測定を安定して行うことができる。このため、測定する条件の変動により測定結果が影響され易いウエハの表面の測定の精度を向上することができる。特に、処理ユニット103,103′内で加熱されその温度が一般的に高い処理後のウエハの表面の形状の測定の条件を安定させることができ、測定の精度が向上される。このため、形状の検出の精度が向上し、処理のレシピがより精密に設定されることで処理の精度や歩留まりが向上する。
なお、本変形例でのウエハの処理の動作と形状の測定や検出の結果との関係付けや評価、あるいは測定の較正は図7または図8に説明したものと同等である。
〔変形例2〕
図6,図11に、図1で示す実施例の別の変形例を示す。図6は図1に示す実施例の別の変形例の構成の概略を示す上面図である。図11は、図6に示す変形例の動作の流れを示すブロック図である。以下の説明で、上記実施例で説明した部分についての説明で変形例と同等のものについては説明を省略する。
本変形例と図5の変形例との差異は、真空処理装置500の搬送容器112の上部にウエハ表面の形状を測定する装置を配置した点である。また、これらの測定する装置は、搬送容器112内のウエハが搬送される経路の上方に測定ユニット616,616′として搬送容器112に着脱可能に取り付けられている。
また、ウエハは、真空側ロボット113のアーム上に載せられた状態で搬送される経路上の上記測定ユニット616,616′のいずれかの位置で所定時間停止して、その上方の測定ユニット616または616′による表面形状の測定を受ける構成を備えている。つまり、真空側ロボット113のアームに載せられて移動するウエハの搬送経路上で測定を受ける構成となっている。
ウエハ表面の形状の測定に必要な時間は、処理ユニット103、103′におけるウエハの処理に要する時間あるいは滞留する時間よりも長い場合、測定時間だけウエハの搬送が停止する。処理位相206でのウエハの処理を進行させて待機時間の生起を低減するには、上記測定時間中に処理ユニット103,103′が非動作中であればウエハの搬送可能にする構成が必要である。
そこで、本変形例では、搬送容器112内に配置される真空側ロボット113は複数のアームを備え、且つこれらのアームは独立して搬送動作を行うことが可能に構成されている。この構成により、1つの真空側ロボット113のアームが測定ユニット516,
516′のいずれかにより表面形状を測定するため停止、あるいは滞留している間でも、処理ユニット103または103′と他のステーションとの間でウエハの搬送を行って、ウエハの処理を進行させることができる。
さらに、図5に示す変形例と同様に、測定ユニット616,616′各々は、往路または復路のいずれの経路上のウエハについても測定可能であり、往路の経路上のウエハあるいは復路の経路上のウエハを並行して測定することができる。このように複数の測定ユニット616,616′が、往路および復路上の各々でウエハを並行して測定することにより、測定位相204で測定されるウエハの枚数速度を増大させて、処理位相206でウエハを処理する枚数速度よりも大きくする。このことで、処理位相206の処理の効率を高く維持し、各ステーションの待機時間が生じることを抑制して、真空処理装置600のウエハのスループットを向上させることができる。
また、本変形例では、図2に示す変形例と同様、搬送容器112の側壁に、所定の枚数のウエハを内部に収納可能な退避ステーション617,617′を備えている。この退避ステーション617,617′に処理位相206の処理ユニット103,103′のいずれかで処理する前であって測定ユニット616または616′で測定後のウエハを格納する、あるいは処理ユニット103,103′のいずれかで処理後のウエハであって測定ユニット616または616′で測定前のウエハを格納しておくことで、処理位相206での待機時間の生起が低減され、処理の効率やスループットが向上する。
図11に、図5に示す変形例におけるウエハの処理の動作の流れを示すブロック図である。図2と異なる点は、測定位相204がロード/アンロード位相205と処理位相206との間に備えられたステーションである測定ユニット616,616″においてウエハの測定を行う点である。
つまり、測定位相204が真空側ブロック101に備えられ、特に、復路の経路上で処理位相206とロード/アンロード位相205との間に配置された点である。つまり、測定位相204の測定は、処理位相206のステーションである処理ユニット103または103′における処理が実施されたウエハであって、ロック室111,111′に搬送される前のウエハについて行われ、測定後のウエハがロック室111,111′のいずれかに搬送される。
また、上記変形例の搬送容器112の上部または側壁には処理ユニット103,103′
および測定ユニット616,616′、退避ステーション617,617′、さらにロック室111,111′が着脱可能に取り付けられている。これらのステーションは、真空側ロボット113が備える独立して動作可能な複数のアームの先端が到達可能でウエハをアーム上に載せて搬送可能な位置に配置されている。
所定の枚数のウエハの初期において、処理前のウエハは、図2または図10に示した実施例または変形例と同様、カセット位相203のカセット109からロック室111または111′を介して、測定ユニット616,616′のいずれかの下方の測定位置に搬送される。この際、2つの測定ユニット616,616′は往路のウエハのみを並行して測定する。その表面の測定が終了したウエハは処理ユニット103,103′の何れかに搬送され処理が施される。
処理ユニット103,103′のいずれかで処理を行った後のウエハは、退避ステーション617,617′内に格納された処理済のウエハの数が所定量に達するまでは、処理ユニット103または103′から真空側ロボット113のアーム何れかに載せられて退避ステーション617,617′の何れかに搬送される。このような所定量としては、カセット109内に収納されたウエハの枚数、あるいはウエハ1ロットの枚数や退避ステーション617,617′内に収納可能なウエハ枚数が考えられる。このような所定量に達
したと判断された後、退避ユニット617,617′の何れか、或いは処理ユニット103,103′の何れかから測定ユニット616,616′のいずれかの下方の測定位置にウエハが搬送され、その表面の形状が測定される。
測定が終了したウエハは、ロック室111,111′の何れかを介して元のカセット
109の元の位置に戻される。この際、測定ユニット616,616′は、退避ステーション617,617′および処理ユニット103,103′から搬送される処理後の(復路の経路上)のウエハのみを並行して測定する。この測定ユニット616,616′の並行した測定は、復路上に予め定められた枚数のウエハをカセット位相203側に進行させるまで、例えば、退避ステーション617,617′および処理ユニット103,103
′内のウエハを全て測定するまで行う。
本変形例では、ウエハの搬送は複数(2つ)の独立して動作可能なアームを有する真空側ロボット113により行われるため、ウエハを並行して各ステーション間で搬送することが可能となり、ウエハの処理の効率、スループットが向上する。
本発明の実施例に係る真空処理装置の構成の概略を示す上面図及び側面図で ある。 図1に示す真空処理装置の試料の処理の流れの概略を示すブロック図である 。 図1に示す真空処理装置の試料の処理の流れの概略を示すブロック図である 。 図1に示す真空処理装置の動作の流れを示すフローチャートである。 図1に示す実施例の変形例の構成の概略を示す上面図である。 図1に示す実施例の別の変形例の構成の概略を示す上面図である。 図1に示す実施例のウエハ表面の処理及び測定の順序及びその結果の相関の 概略を説明するブロックである。 図1に示す真空処理装置の測定ユニットの測定を較正する動作の流れを示す フローチャートである。 図1に示す実施例で処理対象となるウエハの表面に形成された膜の層構造を 模式的に示す断面図である。 図5に示す変形例の動作の流れを示すブロック図である。 図6に示す変形例の動作の流れを示すブロック図である。
符号の説明
100…真空処理装置、101,202…真空側ブロック、102,201…大気側ブロック、103,103′,104,104′…処理ユニット、105…搬送ユニット、106,107…ベッド、108…筐体、109…カセット、110…カセット台、111
,111′…ロック室、112…搬送室、113…真空側ロボット、114…大気側ロボット、115…レール、116,116′…測定ユニット、117,117′…退避ステーション、120…主制御装置、203…カセット位相、204…測定位相、205…ロード/アンロード位相、206…処理位相。

Claims (8)

  1. 減圧された内部に配置された処理対象の試料を処理可能な処理室を備えた真空容器の複数と、前記試料が複数収納可能なカセットと、前記カセットに収納された処理前の前記試料を前記処理容器各々の処理室に搬送しこれら処理室で処理された試料を前記カセットに戻す少なくとも1つの搬送装置と、前記カセットと前記複数の処理室との間に配置され内部で前記試料の表面の形状を光学的に測定する複数の測定装置とを備えた真空処理装置であって、
    前記搬送装置が、前記試料各々を前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けた試料を搬出する真空処理装置。
  2. 減圧された内部に配置された処理対象の試料を処理可能な処理室を備えた真空容器の複数と、前記試料が複数収納可能なカセットと、前記カセットに収納された処理前の前記試料を前記処理容器各々の処理室に搬送しこれら処理室で処理された試料を前記カセットに戻す少なくとも1つの搬送装置と、前記カセットと前記複数の処理室との間に配置され前記試料の表面の形状を光学的に測定する複数の測定装置とを備え、
    前記試料各々が前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいずれかでその形状を測定されて検出される真空処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の真空処理装置であって、
    前記測定装置による処理前および処理後の前記試料の表面の測定の結果に基づいてこの試料の処理後に行われる前記処理室での処理の条件を調節する制御装置を備えた真空処理装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の真空処理装置であって、
    前記複数の測定装置の各々は、前記カセットから前記処理室のいずれかに向かう方向、或いは前記処理室のいずれかから前記カセットに向かう方向の前記試料の複数を並行に測定可能である真空処理装置。
  5. 減圧された内部に配置された処理対象の試料を処理可能な処理室を備えた真空容器の複数と、前記複数の処理容器が連結され減圧された内部を前記試料が搬送される搬送容器と、前記試料が複数収納可能なカセットが複数装着可能なカセット台を前面に備え内部が略大気圧にされる筐体と、この筐体と前記搬送容器との間でこれらを連結して配置された複数のロック室と、前記搬送容器内に配置され前記複数の処理室のいずれかと前記複数のロック室の何れかとの間で前記試料を搬送する第1の搬送装置と、前記筐体内に配置され前記試料を前記複数のロック室のいずれかと前記カセットとの間で搬送する第2の搬送装置とを備え、前記カセットから前記処理室のいずれかに前記処理前の試料を搬送し処理後の前記試料をカセットに戻す真空処理装置であって、
    前記カセットと前記複数の処理室との間に配置され前記試料の表面の形状を光学的に測定する複数の測定装置を有し、
    前記第1または第2の搬送装置が、前記カセット内の試料の各々を前記処理室の何れかでの処理前及び処理後に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けた試料を搬出する真空処理装置。
  6. 請求項5に記載の真空処理装置であって、
    前記測定装置による処理前および処理後の前記試料の表面の測定の結果に基づいてこの試料の処理後に行われる前記処理室での処理の条件を調節する制御装置を備えた真空処理装置。
  7. 請求項5または6に記載の真空処理装置であって、
    前記複数の測定装置が前記筐体に取り付けられ、前記第2の搬送装置が、前記カセット内の試料の各々を前記処理室の何れかでの処理前に前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けたこの試料を前記ロック室のいずれかに搬送し、且つ前記ロック室のいずれかから前記処理後の試料を前記測定装置のいずれかに搬送し測定を受けたこの試料を前記カセット内の元の位置に戻す真空処理装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の真空処理装置であって、
    前記複数の測定装置が、所定のウエハの処理前および処理後で連続してこのウエハの表面の形状を測定した結果に基づいて較正される真空処理装置。
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