JP2007213938A - 車両前照灯及びその遮光シャッタ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プロジェクタタイプの車両前照灯における板状の遮光シャッタ14の上縁を含む一部(可動部分)14bを水平軸の周りに揺動させる遮光シャッタ駆動装置であって、垂直軸の周りに回動可能に支持されたクランク軸22と、このクランク軸の一端から垂直に延びた第一のアーム24の先端に係合する駆動軸を有する直動式アクチュエータ21と、を含み、上記クランク軸の第二のアーム25の先端が、上記遮光シャッタの可動部分の水平軸から上下にずれた位置に係合するように、遮光シャッタ駆動装置20を構成する。
【選択図】 図1
Description
ここで、楕円系反射面は、回転楕円面,楕円柱だけでなく、楕円面を基本とした自由曲面を含むものである。
これにより、上記投影レンズ4は、バルブ2または反射面3から前方に向かって進む光を集光し、前方に向かって照射するようになっている。
その際、前方に向かって照射される光は、その一部が遮光シャッタ5により遮断されると共に、この遮光シャッタ5の上縁5aによりカットオフラインを形成されて、すれ違いビームとして前方に向かって照射されることになる。
これに対して、特許文献2には、すれ違いビーム使用時に、車両周囲の状況に応じて、すれ違いビームによる視認性をできるだけ向上させるために、車両周囲の状態を検出して、遮光シャッタの上下方向の位置を変更すると共に、霧等の所謂光幕現象の発生しやすい場合に、上記遮光シャッタの上下方向移動の上死点位置を変更するようにした車両前照灯が開示されている。
このため、上記遮光シャッタ5は電磁アクチュエータの回転軸の回転角度に応じてその位置が変化することから、停止位置を規制するためのストッパが必要である。
従って、部品点数が多く、複雑な構成となり、組立作業が煩雑になってしまう。
これにより、車両前照灯の設計の自由度が小さくなってしまう。
従って、この場合も同様にして、カットオフライン即ちシェード上縁の高さ位置は、上記シェードの回転角度に基づいて決まることになるが、上記シェードの上縁が前後方向に関して曲率を有していることから、シャープなカットオフラインを形成することができなくなってしまう。
また、この場合も同様にして、ほぼ円筒状のシェードを回転駆動させるためのモータのためのスペースが必要となり、車両前照灯の設計の自由度が小さくなってしまう。
従って、光源または反射面から前方に向かって照射される照射光の一部が遮光シャッタにより遮断されると共に、遮光シャッタの上縁が前方に向かって投影される。これにより、配光パターンにおけるカットオフラインが形成される。
このようにして、対向車や歩行者に対して眩惑を与えないようなすれ違いビームのために最適な配光パターンが得られることになる。
これにより、配光パターンには遮光シャッタの上縁によるカットオフラインが形成されず、走行ビームのために最適な配光パターンが得られることになる。
これにより、より高い角度方向にも光が照射されることになる。従って、遠方視認性が向上することにより、例えば高速道路走行時に適した配光パターンが得られることになる。
また、直動式アクチュエータ駆動軸の移動がクランク軸を介して遮光シャッタの可動部分に伝達されるので、直動式アクチュエータを遮光シャッタから比較的離れた位置に配置することが可能になる。
従って、直動式アクチュエータの配置の自由度、そして車両前照灯の設計の自由度が大きくなり、任意の車両前照灯のデザインが可能になる。
従って、入手しやすい、あるいは低価格の直動式アクチュエータを使用して、容易に且つ低コストで遮光シャッタ駆動装置を構成することができる。
その際、直動式アクチュエータの駆動軸の移動がクランク軸を介して遮光シャッタの可動部分に伝達されることにより、遮光シャッタの可動部分が揺動されるので、直動式アクチュエータの配置の自由度が大きくなり、車両前照灯の設計の自由度も大きくなり、斬新なデザインが可能になる。
尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明による遮光シャッタ駆動装置を組み込んだ車両前照灯の一実施形態の構成を示している。
図1において、車両前照灯10は、光源としてのバルブ11と、上記バルブ11からの光を前方に向かって反射させる反射面12と、上記反射面12の前方に配置された投影レンズ13と、上記反射面12と投影レンズ13との間に配置された遮光シャッタ14と、上記遮光シャッタ14を揺動させる遮光シャッタ駆動装置20(図2参照)と、から構成されている。
そして、上記遮光シャッタ14は、その上縁14aが、所望の配光パターンを形成するようになっている。
この可動部分14bは、上記駆動装置20により、図1に実線で示した挿入位置Aから後側に向かって点線で示す退避位置Bまで回転移動するようになっている。
そして、上記直動式アクチュエータ21は、上記ベース14cに対して固定配置されている。
上記軸部23は、上記遮光シャッタ14のベース14cに対して軸受23aにより回転可能に支持されている。
そして、上記第一のアーム24の折曲部24aが、前述した直動式アクチュエータ21の駆動軸21aに設けられた係合孔21bに係合している。
そして、上記第二のアーム25の折曲部25aが、前述した遮光シャッタ14の可動部分14bに設けられた係合部14eに係合している。
尚、図示の場合、上記係合部14eは、上記可動部分14bから前方に向かって突出する「逆L」字形の形状を有しており、この逆L字形の内側に、上記第二のアーム25の折曲部25aが緩く係合するようになっている。
そして、バルブ11から出射した光は、直接に、または上記反射面12で反射されて、この反射面12の第二焦点F2付近に向かって前方に進み、さらに投影レンズ13により集束されながら、前方に向かって照射される。
従って、従来のすれ違いビームと同様のカットオフラインが形成されるので、対向車や歩行者に眩惑を与えない、すれ違いビームのために最適な配光パターンが得られることになる。
そして、クランク軸22の第二のアーム25の先端も同様に矢印P方向に移動し、遮光シャッタ14の可動部分14bが水平な回転軸14dの周りに揺動する。これにより、上記遮光シャッタ14の可動部分14bの上縁14aが、矢印Q方向に揺動し、挿入位置Aから退避位置Bまで移動することになる。
このようにして、遮光シャッタ14の上縁14aによってカットオフラインが形成されないので、遠方視認性の良好な走行ビームのために最適な配光パターンが得られることになる。
これにより、遠方視認性が向上することになり、例えば高速道路走行に最適なすれ違いビームのための配光パターンが形成されることになる。
また、上記遮光シャッタ14が退避位置Bに在るときには、その上縁によってカットオフラインが形成されず、またはカットオフラインが僅かに上昇するので、走行ビームとしての配光パターンまたは遠方視認性の良好な高速道路走行に最適なすれ違いビームの配光パターンが得られる。
従って、遮光シャッタ駆動装置20そして車両前照灯10の横幅が比較的小さく構成され得ると共に、車両前照灯10の遮光シャッタ14の周辺のスペースが小さくても、クランク軸22の軸部23の長さだけ直動式アクチュエータ21が下方に配置されることになるので、直動式アクチュエータ21を遮光シャッタから比較的離れた位置に配置することが可能になる。
従って、直動式アクチュエータ21の配置の自由度、そして車両前照灯10の設計の自由度が大きくなり、任意の車両前照灯のデザインが可能になる。
図3は、本発明による遮光シャッタ駆動装置の第二の実施形態を示している。 図3において、遮光シャッタ駆動装置30は、図2に示した遮光シャッタ駆動装置20と同様の構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
上記遮光シャッタ駆動装置30は、図2に示した遮光シャッタ駆動装置20とは、直動式アクチュエータ21により、遮光シャッタ14の可動部分14bが前方に揺動する点でのみ異なる構成になっている。
これに対応して、上記遮光シャッタ駆動装置30においては、クランク軸22は、その第二のアーム25が、第一のアーム24とは反対側に延びていると共に、遮光シャッタ14の可動部分14bに設けられた係合部14eが、「F」字形の形状を有している。
これにより、このF字形の内側に、上記第二のアーム25の折曲部25aが緩く係合するようになっている。
そして、クランク軸22の第二のアーム25の先端が矢印P方向と反対方向に移動し、遮光シャッタ14の可動部分14bが水平な回転軸14dの周りに揺動する。これにより、上記遮光シャッタ14の可動部分14bの上縁14aが、矢印R方向に揺動し、挿入位置Aから退避位置Bまで移動することになる。
図4は、本発明による遮光シャッタ駆動装置の第三の実施形態を示している。 図4において、遮光シャッタ駆動装置40は、図3に示した遮光シャッタ駆動装置20と同様の構成であるので、同じ構成要素には同じ符号を付して、その説明を省略する。
上記遮光シャッタ駆動装置30は、図3に示した遮光シャッタ駆動装置20とは、直動式アクチュエータ21が、その駆動軸21aが光軸Oに対して横向きに配置されている点でのみ異なる構成になっている。
これに対応して、上記遮光シャッタ駆動装置40においては、クランク軸22は、その第一のアーム25が、光軸Oに平行に前方に向かって延びている。
そして、クランク軸22の第二のアーム25の先端が後方に向かって移動し、遮光シャッタ14の可動部分14bが水平な回転軸14dの周りに揺動する。これにより、上記遮光シャッタ14の可動部分14bの上縁14aが、矢印R方向に揺動し、挿入位置Aから退避位置Bまで移動することになる。
また、上述した実施形態においては、遮光シャッタ14は、その上縁14aを含む一部が可動部分14bとして構成されているが、これに限らず、遮光シャッタ14の全体が可動部分14bとして構成されていてもよいことは明らかである。
11 バルブ(光源)
12 反射面
13 投影レンズ
14 遮光シャッタ
14a 上縁
14b 可動部分
14c ベース
14d 回転軸
14e 係合部
20 遮光シャッタ駆動装置
21 直動式アクチュエータ
21a 駆動軸
21b 係合孔
22 クランク軸
23 軸部
23a 軸受
24 第一のアーム
24a 折曲部
25 第二のアーム
25a 折曲部
A 挿入位置
B 退避位置
Claims (6)
- プロジェクタタイプの車両前照灯における投影レンズの光源側焦点位置付近に上縁が配置される板状の遮光シャッタの少なくとも上縁を含む一部(可動部分)を水平軸の周りに揺動させる、遮光シャッタ駆動装置であって、
垂直軸の周りに回動可能に支持されたクランク軸と、このクランク軸の一端から垂直に延びた第一のアームの先端に係合する駆動軸を有する直動式アクチュエータと、を含んでおり、
上記駆動装置のクランク軸の第二のアームの先端が、上記遮光シャッタの可動部分の水平軸から上下にずれた位置に係合している
ことを特徴とする、遮光シャッタ駆動装置。 - 上記直動式アクチュエータの駆動軸が、投影レンズの光軸に平行に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の遮光シャッタ駆動装置。
- 上記直動式アクチュエータの駆動軸が、投影レンズの光軸に対して垂直に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の遮光シャッタ駆動装置。
- 上記直動式アクチュエータが、ソレノイドであることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載の遮光シャッタ駆動装置。
- 上記クランク軸の各アームの長さが、それぞれ駆動軸の移動距離及び遮光シャッタの移動距離に合わせて選定されていることを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の遮光シャッタ駆動装置。
- 光源と、
光源からの光を前方に向かって反射させるように、第一の焦点位置が光源付近に位置し、且つ第二の焦点位置が前方にほぼ水平に延びる光源の光軸上に位置するように配置された前方に向かって凹状の楕円系の反射面と、
上記反射面の前方にて、光源の光軸上にて、その光源側の焦点位置が上記反射面の第二の焦点位置付近に位置するように配置された凸状の投影レンズと、
上記反射面の第二の焦点位置付近に配置され、上縁がカットオフラインを画成するように形成された板状の遮光シャッタと、
を備えており、
上記遮光シャッタの少なくとも上縁を含む一部(可動部分)が、光軸に対して横向きに延びる水平軸の周りに揺動可能に支持されていて、
上記遮光シャッタの可動部分を、前側または後側に揺動させる駆動装置を備えている、
車両前照灯であって、
上記駆動装置が、請求項1〜5の何れかに記載の遮光シャッタ駆動装置であることを特徴とする、車両前照灯。
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