JP2007213640A - キャリッジアセンブリの組立方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 キャリッジアアーム10の先端に設けられた取り付け孔10aとサスペンション12に設けられたかしめ部12aとを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションをセットし、かしめツール22に超音波振動を作用させながら、かしめ部に設けられたかしめ孔に金属ボール20を圧入して通過させることにより、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法において、かしめツールにより前記金属ボールを圧入する際に、かしめツールに作用する応力を検知し、応力の大きさに応じてかしめツールに作用させる超音波振動の振幅を増減制御して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定する。
【選択図】図1
Description
すなわち、キャリッジアアームの先端に設けられた取り付け孔とサスペンションに設けられたかしめ部とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションをセットし、かしめツールに超音波振動を作用させながら、前記かしめ部に設けられたかしめ孔に金属ボールを圧入して通過させることにより、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法において、前記かしめツールにより前記金属ボールを圧入する際に、かしめツールに作用する応力を検知し、前記応力の大きさに応じて前記かしめツールに作用させる超音波振動の振幅を増減制御して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定することを特徴とする。
また、前記キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定する際に、前記かしめツールに作用する応力を検知し、前記応力の大きさに応じて前記かしめツールに作用させる超音波振動の振幅を増減制御する方法が有効である。
(キャリッジアセンブリの組立方法)
図1は本発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法の一実施形態を示す説明図である。本実施形態のキャリッジアセンブリの組立方法は、前述した金属ボール20使用してサスペンション12をキャリッジアーム10にかしめ固定する方法による。図1は、超音波発生装置40に設けられた超音波ホーンであるかしめツール22により金属ボール20をかしめ部に圧入してサスペンション12をキャリッジアーム10にかしめ固定する状態を示す。
本発明に係るキャリッジアセンブリの組立方法において特徴とする構成は、かしめツール22に作用させる超音波振動を制御する方法にある。
図2は、本実施形態において、かしめツール22に超音波振動を作用させ、サスペンション12のかしめ部12aのかしめ孔12bに金属ボール20を圧入して金属ボール20を通過させる際に、かしめツール22に作用する応力と、その際にかしめツール22に作用させる超音波振動の振幅の関係を示すグラフである。
かしめツール22が受ける応力の大きさにしたがって、かしめツール22に作用させる超音波振動の振幅を調節するには、かしめツール22が受ける応力を常時、超音波発生装置40により検知し、その検知結果に基づいて、超音波発生素子に印加する電圧を増減させるようにすればよい。
すなわち、金属ボール20をかしめ孔にセットして押圧開始する際には、超音波振動の振幅を小さくすることによって、金属ボール20があばれない(位置ずれしない)ようにすることができ、これによって金属ボール20をかしめ孔に確実に位置決めして圧入開始することができる。また、金属ボール20がかしめ孔内に圧入されて応力が大きくなる際には、超音波振動の振幅を大きくすることによって金属ボール20に作用する振動を強められ、金属ボール20とかしめ部との間の応力を減少させることができる。
図1に示すように、キャリッジアセンブリは複数個のキャリッジアーム10から構成されており、キャリッジアセンブリの組立工程では、各々のキャリッジアーム10にサスペンション12をセットした状態で、かしめツール22を上方から下方に向けて押し下げるようにしながら各々のサスペンション12をかしめ固定する。
図3は、このように連続的に、サスペンション12をキャリッジアーム10にかしめ固定する際に、金属ボール20がかしめ孔12bを抜け出て、次のかしめ孔12bに圧入されるまでの中途位置にあるときには、かしめツール22に超音波振動を作用させないようにすることを示している。
グラフBは、各々のキャリッジアーム10にサスペンション12をかしめ固定する際に、かしめツール22に作用する応力に応じてかしめツール22に作用させる超音波振動の振幅を増減制御する例である。グラフCは、各々のキャリッジアーム10にサスペンション12をかしめ固定する際に、かしめツール22に作用させる超音波振動の振幅を一定の規定値とした例である。
金属ボール20を使用してサスペンション12をキャリッジアーム10にかしめ固定することによりキャリッジアセンブリを組み立てる工程では、外径が異なる2種類の金属ボール20を用意し、第1工程(1回目)では小径の金属ボール20をかしめ孔12bに通し、第2工程(2回目)で大径の金属ボール20をかしめ孔12bに通してキャリッジアセンブリを組み立てる方法がある。これは、金属ボール20をかしめ孔に通した際に、一度に大きなかしめ変形を生じさせると、サスペンション12等の変形が生じやすくなることから、金属ボール20によるかしめ変形を2度に分けて行うことで、サスペンション12等に生じる変形を抑制することを目的としている。
グラフDは、金属ボール20をかしめ孔に2回通した際の、1回目と2回目のかしめツール22に作用する応力を示す。グラフE、Fは、1回目と2回目でかしめツール22に作用させる超音波振動の様子を示す。グラフEでは、かしめツール22に作用する応力に応じて超音波振動の振幅を増減させ、2回目には超音波振動の周波数を1回目にくらべて下げるように制御する例である。グラフFは、1回目と2回目でかしめツール22に作用させる超音波振動の振幅は規定値で一定とし、2回目には超音波振動の周波数を1回目にくらべて下げるように制御する例である。
この方法によれば、1回目で使用した金属ボール20を2回目で再度使用して効果的なかしめ固定を行うことができる。
上記実施形態においては、金属ボール20を使用してサスペンション12をキャリッジアーム10にかしめ固定することによってキャリッジアセンブリを組み立てる方法を例に説明した。本発明は、金属ボール20を使用してかしめ固定する方法に限られるものではない。図5は、かしめ固定用の作用部をツールに一体に設けたかしめツール22を用いてかしめ固定する例を示す。図5(a)は、ツールの先端にボール状の作用部22aを設けた例、図5(b)は、くさび状の作用部22bを設けた例である。これらの作用部22a、22bは最大径寸法がかしめ孔12bの内径よりもわずかに径大に設けられ、かしめ孔12bに作用部22a、22bを圧入して通過させることによって、金属ボール20を使用した場合と同様にサスペンション12をキャリッジアーム10にかしめ固定することができる。
このように、かしめツール22に一体的に作用部22a、22bを設けた場合も、上述した各実施形態と同様に、かしめツール22により金属ボール20を圧入する際の応力を検知して、応力にしたがって超音波振動の振幅を増減調節すること、作用部がかしめ孔を抜け出た後、次のかしめ孔に圧入されるまでの中途位置では超音波振動を停止すること、かしめツール22をかしめ孔に2回通してかしめ固定する際に、2回目には超音波振動の周波数を1回目よりも低く設定してかしめ固定するといった方法を利用することができる。これによって、かしめ固定時にサスペンション12およびキャリッジアーム10に生じる変形を抑えてキャリッジアセンブリを組み立てることができる。
10a 取り付け孔
12 サスペンション
12a かしめ部
12b かしめ孔
20 金属ボール
22 かしめツール
22a、22b 作用部
40 超音波発生装置
Claims (6)
- キャリッジアアームの先端に設けられた取り付け孔とサスペンションに設けられたかしめ部とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションをセットし、
かしめツールに超音波振動を作用させながら、前記かしめ部に設けられたかしめ孔に金属ボールを圧入して通過させることにより、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法において、
前記かしめツールにより前記金属ボールを圧入する際に、かしめツールに作用する応力を検知し、前記応力の大きさに応じて前記かしめツールに作用させる超音波振動の振幅を増減制御して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立方法。 - キャリッジアアームの先端に設けられた取り付け孔とサスペンションに設けられたかしめ部とを位置合わせして、複数段に配置されているキャリッジアームの各々にサスペンションをセットし、
かしめツールに超音波振動を作用させながら、前記かしめ部に設けられたかしめ孔に順次、金属ボールを圧入して通過させることにより、各々のキャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法において、
前記金属ボールが上段のかしめ孔を抜け出て次段のかしめ孔に圧入される中途位置にあるときには、前記かしめツールに超音波振動を作用させないように制御して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立方法。 - キャリッジアアームの先端に設けられた取り付け孔とサスペンションに設けられたかしめ部とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションをセットし、
かしめツールに超音波振動を作用させながら、前記かしめ部に設けられたかしめ孔に金属ボールを圧入して通過させる操作を複数回行って、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法であって、
前記かしめ孔に金属ボールを圧入するかしめ操作の際に前記かしめツールに作用させる超音波振動の周波数を、より後工程におけるかしめ操作においては前工程におけるよりも低く設定して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立方法。 - 前記キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定する際に、前記かしめツールに作用する応力を検知し、前記応力の大きさに応じて前記かしめツールに作用させる超音波振動の振幅を増減制御することを特徴とする請求項2または3記載のキャリッジアセンブリの組立方法。
- キャリッジアアームの先端に設けられた取り付け孔とサスペンションに設けられたかしめ部とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションをセットし、
最大外径寸法が前記かしめ孔の内径よりも大径となる作用部が先端に形成されたかしめツールに超音波振動を作用させながら、前記かしめ孔に前記作用部を圧入して通過させることによりキャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法において、
前記かしめ孔に前記作用部を通過させる際に、前記かしめツールに作用する応力を検知し、前記応力の大きさに応じて前記かしめツールに作用させる超音波振動の振幅を増減制御して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立方法。 - キャリッジアアームの先端に設けられた取り付け孔とサスペンションに設けられたかしめ部とを位置合わせして、キャリッジアームにサスペンションをセットし、
最大外径寸法が前記かしめ孔の内径よりも大径となる作用部が先端に形成されたかしめツールに超音波振動を作用させながら、前記かしめ孔に前記作用部を圧入して通過させる操作を複数回行って、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定するキャリッジアセンブリの組立方法において、
前記かしめ孔に金属ボールを圧入するかしめ操作の際に前記かしめツールに作用させる超音波振動の周波数を、より後工程におけるかしめ操作においては前工程におけるよりも低く設定して、キャリッジアームにサスペンションをかしめ固定することを特徴とするキャリッジアセンブリの組立方法。
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