JP2007212788A - 定着装置、画像形成装置及び定着装置異常判定方法 - Google Patents

定着装置、画像形成装置及び定着装置異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電源電圧の変動の影響を受けずに電源電圧を精度よく測定することができる定着装置を提供する。
【解決手段】 電源の電圧を検出する電圧検知回路81と、熱源としてハロゲンヒータ67を備え、用紙上のトナー像を定着する定着装置60と、ハロゲンヒータ67への電源供給を制御するACドライバ80と、ハロゲンヒータ67への電源供給開始又は再開から所定時間経過後に測定された電源電圧を用いて定着装置60の異常を判定するMCU100とを有している。ハロゲンヒータ67のオンから所定時間経過後に電源電圧を測定しているので、ヒータオンによる電圧降下の影響をなくし、正確な電源電圧を測定することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、複写機やプリンタ等の画像形成装置に関し、特に、定着装置での記録材のジャムに対する安全性を高めた定着装置及びこの定着装置を用いる画像形成装置の改良に関する。
従来、例えば、電子写真方式の画像形成装置における記録材上のトナーを定着する定着装置として、定着時の加熱並びに加圧条件を簡単な構成で行う、加熱ロール方式の装置が知られている。これは、少なくも記録材上のトナー面側に加熱ロールを配置し、対向する加圧ロールとの間で記録材をニップ搬送する際に、トナー溶融を行うようにしたものである。
ところが、このような定着装置を用いる場合、何らかの原因で記録材が定着装置から排出される際に加熱ロール側に記録材が向かう力が増すと、記録材が加熱ロールに巻き付くようになる。通常、このような記録材の巻き付きはジャム処理時に排除されることで問題になることはない。
しかしながら、近年の高速の画像形成装置では、例えば記録材が定着時の加熱ロールに巻き付きジャムとなった場合、加熱ロールに巻き付いた記録材を取り除いても、この記録材の後続の記録材をユーザが発見できず、ジャム解除後に後続の記録材が新たに加熱ロールに巻き付き、そのまま装置が再立ち上げされることがある。また、巻き付きジャムの場合は、巻き付いた記録材の発見が難しいため、除去されずにそのまま再立ち上げをしてしまうこともある。
一方、定着装置の加熱ロールには、通常、加熱ロールの加熱制御を行うための温度センサが加熱ロールの表面側に設けられ、この温度センサによって加熱ロールの電源供給が制御されている。
このような場合にジャム後のウォームアップによって加熱ロールが加熱されると、温度センサの測定温度が基準値に達するまでは電源供給が継続され、加熱ロールの温度が上昇を続けるようになる。
このとき、加熱ロールに記録材が巻き付いていると、図1に示すように記録材により温度センサで得られる温度が実際の値より低くなり、加熱ロールの正しい加熱制御がなされず、加熱ロールの異常な温度上昇によって発煙を生じたり、ついには発火に至ることもある。
このような問題に対する対応策として、例えば特許文献1では、ジャム後のウォームアップ時には、加熱ロールの温度上昇勾配が基準値を超えるかどうかを観測し、基準値を超えない場合には異常と判断して加熱を中止する方式を提案している。
特開2000−227731号公報
しかしながら、電力供給を受ける電源の電圧が安定していないと、電源電圧の変動の影響を受けて加熱ロールの温度上昇勾配も変動してしまう。例えば、家庭用電源からの電力供給を受ける場合、家庭用電源は安定して100Vではなく、時々刻々と変動する。例えば、画像形成装置の周囲で消費電力が高いと、画像形成装置に供給される電圧が95V、90Vと低下する。このため電源電圧の変動によって加熱ロールの勾配が低いのか、ジャムの発生によって勾配が低いのかが判定できない。
そこで、定着装置に電力を供給する電源電圧を正確に測定し、上記温度上昇勾配の変動がジャムによるものなのか、電圧降下によるものなのかを判定しなければならない。
しかしながら、定着装置のヒータがオンした直後は、電圧降下によって正確な電圧を測定することができないという問題がある。また、ヒータがすでにオンしていても、他の装置が動き出すと電圧が降下し、正確な電圧を測定できないという課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、電源電圧の変動の影響を受けずに電源電圧を精度よく測定することができる定着装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために本発明の定着装置は、電源の電圧を検出する電圧検出手段と、熱源としてヒータを備え、記録材上のトナー像を定着する定着部材と、前記ヒータへの電源供給を制御する駆動手段と、前記ヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間経過後に測定された電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定する制御手段と、を有する構成としている。
このように本発明は、ヒータのオンから所定時間経過後に電源電圧を測定しているので、ヒータオンによる電圧降下の影響をなくし、正確な電源電圧を測定することができる。
上記定着装置において、前記定着部材の表面温度を測定する温度測定手段を備え、前記制御手段は、前記所定時間経過後であって、前記定着部材の温度が前記記録材の水分蒸発可能な所定範囲内にあるときに前記定着部材の異常を判定するとよい。また、前記制御手段は、前記所定時間経過後であって、前記定着部材の温度が前記記録材の水分蒸発可能な所定範囲内にあるときに測定された電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定するとよい。
記録材が定着部材に巻き付くと、記録材の水分蒸発によって定着部材の温度上昇度が所定範囲内で低下する。そこで、所定範囲内の温度のときの電源電圧を測定することで、定着部材の温度上昇度の変化が電源電圧の変動によるものなのか、定着部材の異常によって生じるものなのかを正確に判定することができる。
上記定着装置において、前記制御手段は、前記ヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間を経過する前に前記所定範囲内の温度となると、前記所定時間の経過を待たずに前記電源電圧の測定を行うとよい。
定着部材の異常を判定可能なときの電源電圧を測定することができる。
上記定着装置において、前記制御手段で前記定着装置の異常判定に使用された電源電圧を記録する記憶手段を有し、前記制御手段は、前記所定時間経過前に前記-定着部材温度が所定範囲となると、前記記憶手段に記憶された前回の電源電圧を使用して前記定着部材の異常を判定するとよい。
充分な精度を期待できる測定結果が得られないときには、前回の測定値を用いることで、異常判定の精度を高めることができる。
上記定着装置において、前記定着部材の温度を測定する温度測定手段を有し、前記制御手段は、前記温度測定手段からの情報に基づいて記録材の水分蒸発可能な所定温度域での昇温時間を測定し、該測定結果と前記電源電圧の測定結果とから前記定着部材の異常を判定するとよい。
定着部材への記録材の巻き付きを正確に判定することができる。
上記定着装置において、前記制御手段は、前記電源電圧の測定結果に応じて、異常判定時間を変更するとよい。
電源電圧に応じた判定時間に設定することができる。
上記定着装置において、前記所定時間経過後に前記電源電圧を複数回測定し、該測定した電源電圧の平均値により前記定着部材の異常を判定するとよい。
上記定着装置において、前記制御手段は、前記ヒータへの電源供給の開始又は再開から2.5秒から3秒経過後に前記電源電圧の測定を行うとよい。
上記定着装置において、前記所定温度は、80℃以上120以下の範囲内の少なくとも一部の温度域であるとよい。
本発明の画像形成装置は、請求項1から10のいずれか一項記載の定着装置を備える画像形成装置であって、前記制御手段は、前記画像形成装置の備えるモータの駆動前に測定された前記電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定する構成を備えている。
本発明の定着装置異常判定方法は、定着部材のヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間経過後に、前記ヒータに電源を供給する電源電圧を測定するステップと、測定された電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定するステップと、を有することを特徴としている。
本発明の定着装置異常判定方法は、定着部材のヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間経過後に前記ヒータに電源を供給する電源電圧を測定するステップと、前記記録材の水分蒸発可能な所定温度域での前記定着部材の昇温時間を測定するステップと、前記昇温時間の測定結果と、前記電源電圧の測定結果とから前記定着部材の異常を判定するステップと有することを特徴としている。
本発明は、変動の影響を受けずに電源電圧を精度よく測定することができる。
添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例を説明する。
図2は、本発明が適用された画像形成装置の実施例を示す。同図において、本実施例の画像形成装置は、静電潜像が担持される像担持体としての感光体ドラム11を略中央に配置し、下方に記録材としての用紙Sを供給可能に収容する給紙カセット50を配し、上方には感光体ドラム11にて用紙S上に形成されたトナー像を定着する定着装置60が設けられている。
このような配置構成の画像形成装置は、用紙Sを搬送する搬送経路を非常に短くでき、更に、画像形成装置の一側面を開放するだけで用紙Sの搬送経路の大部分を露出させることが容易になる。そのため、給紙から排紙までの出力時間を短縮することができると共に用紙Sの搬送性が向上し、また、ジャム時の用紙Sの除去性等にも優れる特徴もある。
そして、感光体ドラム11の周囲には、感光体ドラム11を帯電する帯電ロール等の帯電器12、帯電させた感光体ドラム11上に静電潜像を書き込むレーザ露光装置等の露光器13、静電潜像が書き込まれた感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにて可視像化する現像器14、現像された感光体ドラム11上に形成されたトナー像を用紙S上に転写する転写ロール等の転写器15、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ等の電子写真用デバイスが配設されている。
また、感光体ドラム11の下流側には、用紙S上に転写されたトナー像を定着する定着装置60が設けられている。
また、本実施例の画像形成装置における用紙搬送系は、用紙Sを供給可能に収容する給紙カセット50、この給紙カセット50に収容された用紙Sを所定のタイミングで送り出すピックアップロール51、ピックアップロール51によって送り出された用紙Sを搬送する搬送ロール52、搬送ロール52によって搬送された用紙Sを位置決め規制し且つ所定のタイミングで転写器15側に送り出すレジストロール53、レジストロール53から送り出された用紙Sを転写ニップ部(感光体ドラム11と転写器15との対向部位)に導くインレットシュート54、転写器15により用紙S上にトナー像が転写された後に搬送される用紙Sを定着装置60へと搬送する搬送ガイド55、定着装置60の上流側に配置されトナー像が転写された用紙Sを定着装置60に導く定着入口ガイド56、定着装置60から排紙される用紙Sを画像形成装置の筐体表面に設けられた収容トレイ19に排出する排出ロール59に用紙Sを導く排紙ガイド57、58を備えている。なお、剥離爪16は、転写を終えた用紙Sが感光体ドラム11側に巻き付かないようにする爪である。
次に、本実施例の定着装置60について説明する。
定着装置60は、図3に示すように、加熱ロール61を回転自在に支持する加熱側ケース65と、加圧ロール62を回転自在に支持する加圧側ケース66とが連結されてユニット化された構成となっている。そして、加熱ロール61の中心と加圧ロール62の中心とを結んだ直線が略水平方向になるように画像形成装置内に装着されている。このとき、加圧ロール62は不図示のスプリング等に弾性体によって加熱ロール61側に押圧され、両者間で所定の定着ニップが形成されるようになっている。
加熱ロール61は、アルミニウム等の熱伝導性の良好な金属からなる円筒形の剛性コア61aの表面に、シリコン樹脂やフッ素系樹脂等のトナーとの離型性が良好で耐熱性のある離型層61bが被覆されている。また、加熱ロール61の内部には、例えばハロゲンヒータ67が配設されており、加熱ロール61を内部から加熱するようになっている。さらに、加熱ロール61の表面には用紙搬送領域外に温度センサ68が接触して配置されている。更にまた、温度センサ68よりも加熱ロール61の移動方向上流側には、加熱ロール61の到達温度を規制するためのサーモスタット69が加熱ロール61から離間して配設されている。
一方、加圧ロール62は、例えば円柱状の金属シャフト62aと、この金属シャフト62aの周囲に設けられた耐熱弾性層62bと、耐熱弾性層62bの表面を覆う離型層62cとから構成されている。金属シャフト62aは、例えば鉄又はアルミニウムからなり、中空状であっても差し支えない。また、耐熱弾性層62bは、耐熱性と共に機械的強度が良好な、例えばシリコンスポンジゴム又はシリコンゴムから構成されている。そして離型層62cとしては、上述の加熱ロール61側の離型層61bと同様のものが用いられる。
加熱ロール61及び加圧ロール62がこのように構成され、加熱ロール61によって加圧ロール62を押圧することで、略一定の定着ニップが形成されるようになっている。
次に、本実施例の画像形成装置の基本的作像プロセスについて説明する。
帯電器12によって帯電させた感光体ドラム11上に、画像データに基づく静電潜像が露光器13によって形成される。感光体ドラム11上の静電潜像には、現像器14の現像ロール14aによって可視像化され、トナー像が形成される。
一方、給紙カセット50からピックアップロール51によって繰り出された用紙Sは、搬送ロール52を経由してレジストロール53に導かれ、位置決め規制が行われた後、インレットシュート54を介して転写器15の部位に至る。
転写器15では、搬送された用紙S上に感光体ドラム11上のトナー像が転写され、トナー像が転写された用紙Sは搬送ガイド55、定着入口ガイド56を経由して定着装置60に至る。定着装置60にてトナー像が定着された用紙Sは、搬送ガイド57、58、排出ロール59を経由して収容トレイ19上に排出されるようになる。
図4に、電源の供給を受けて定着装置60のハロゲンヒータ67を駆動するACドライバ80の構成を示す。ACドライバ80内には、電源の電圧を検出する電圧検知回路81と、定着装置70のハロゲンヒータ67を駆動制御するヒータ制御回路82とを設けている。
MCU100は、定着装置60内の温度検知センサ70によって測定された加熱ロール61の表面温度と、電圧検知回路81で測定された電源電圧とに基づき定着装置への巻きつきジャムを判定する。また、MCU100内にはメモリを有し、温度検知センサ70によって測定された温度情報や、電圧検知回路81によって測定された電源電圧が書き込まれている。
図5に、電圧検知回路81の構成を示す。電圧検知回路81は、高圧の電源電圧を降圧する降圧トランス110と、AC電圧をDC電圧に変換する整流回路111と、整流されたDC電圧を5Vレンジの電圧に変換するボルテージフォロア回路112とを有している。図5の抵抗113にかかる電圧を測定することで電源電圧を測定し、測定結果をMCU100に出力する。図6に、電圧検知回路81の出力電圧と、実際の電源電圧との関係を示す。図6に示すように電圧検知回路81の出力は、5Vレンジの電圧値となって出力されるので、MPU100内には電圧検知回路81の出力電圧から、実際の電源電圧を認識するための変換テーブルが備えられている。
図7には、電圧検知回路81で測定される電源電圧と、実際にハロゲンヒータ67に入力される電圧とを示す。図7に実線で示す電圧検知回路81の検出電圧は、電源オンと共に電圧値が上昇していき(図7に示す点A)、所定時間を経過すると上昇率が小さくなって一定の電圧Vに近づく(図7に示す点B)。これに対して図7に点線で示すハロゲンヒータ67の入力AC電圧は、電源ON時に最も高くなる(図7に示す点C)。その後、複数のハロゲンヒータ67が順次オンしていくため、ハロゲンヒータONによる電圧降下によって電源電圧も低下する(図7に示す点D)。その後ハロゲンヒータ67がすべてONし終わると、電圧降下も減少して電圧が降下から上昇に転じる。その後、所定時間を経過すると、検知電圧と実際の入力電圧とが略一致するようになる(図7に示す点E)。
そこで、本実施例は、ハロゲンヒータ67がオンした後で、画像形成装置を駆動するメインモータが駆動を開始する前の期間で電源電圧を測定する。図7に示すように電源の供給開始又は再起動から2.5秒から3秒を経過した時点で電源電圧を測定すると、ハロゲンヒータ67のオンによる電圧降下がなくなり、電圧検知回路81の検知電圧とハロゲンヒータ67の入力電圧とがほぼ等しくなる。
さらに本実施例は、定着装置60の加熱ロール61に用紙が巻き付いたまま加熱ロール61が加熱されることを防止する。
図8(A)は、巻き付きジャムが発生していない場合の通常の加熱ロール61の温度変化を示し、図8(B)は用紙が加熱ロール61に巻き付いているときの温度上昇の一例を示している。
定着装置60の加熱ロール61に用紙の巻き付きがない場合、加熱ロール61の表面温度は徐々に上昇(S字カーブ状)し、最終的には定着装置の設定温度にて制御されるようになる。
一方、加熱ロール61に用紙の巻き付きが発生すると、加熱ロール61の表面温度は巻き付いた用紙を介して測定されることになる。そのため、熱伝導度の影響により、初めの温度上昇が若干遅くなるがその後は通常と同様のカーブで上昇を開始する。しかしながら、巻き付いた用紙に含まれる水分のため、加熱ロール61に加わる加熱エネルギーが水分の蒸発に使用されるようになる。すると、図8(B)の丸枠範囲に示すように温度上昇傾向が遅くなる(昇温時間が長くなる)。その後、ある程度用紙の水分が蒸発すると、通常の場合と同様に、温度が上昇していくようになる。
図8(B)に示す例では、80℃〜120℃での温度上昇傾向が、50℃〜70℃での温度上昇傾向に比べ大幅に遅くなっていく。そこで、50℃〜70℃の期間での加熱ロール61の温度上昇傾向と、80℃〜120℃での加熱ロール61の温度上昇傾向とを比較することで、用紙の巻き付きジャムが発生しているか否かを判定することができる。
しかしながら、電源電圧が安定していないと、巻き付きジャムによって温度上昇傾向が小さくなっているのか、電源電圧の低下によって温度上昇傾向が小さくなっているのかが分からない。そこで、50℃〜70℃と80℃〜120℃での温度上昇傾向とを測定すると共に、80℃〜120℃での電源電圧を求めることで、巻き付きジャムの発生で温度上昇傾向が小さいのか、電源電圧の低下で温度上昇傾向が小さいのかを判定することができる。
図9には、電圧検知回路81で測定される電源電圧と、温度検知センサ70で測定される検知温度との関係を示す。図9に実線で示す曲線Aが温度検知センサ70で測定される加熱ロール61の表面温度の変化を示しており、図9に点線で示す曲線Bが電圧検知回路81で測定された電源電圧を示す。
電源がオンし、ウォームアップが開始されると、その直後は、図9に実線の丸枠で示すようにハロゲンヒータ67への電源供給によって電圧が変動する。しかし、2.5秒〜3秒経過した後には、安定した電源電圧となる。この所定期間を経過した後で、温度検知センサ70の検知温度が80℃〜120℃のときの電源電圧を測定することで巻き付きジャムの発生を正確に検知することができる。
なお、ウォームアップ期間であっても、画像形成装置のメインモータが回転を開始すると、図9に点線の丸枠で示すように電源電圧が電圧降下によって不安定な状態となるため、メインモータが回転する前までに電源電圧の測定を終了しておくことが望ましい。
また、巻き付きジャム等の発生により画像形成装置の動作を停止させ、用紙を取り除いた直後に画像形成装置を再起動させると、加熱ロール61の温度が下がり切らずに、80〜120℃よりも高い温度を維持していることがある。このような場合には、MPU100のメモリに記録した前回の電源電圧の測定値を用いることで、誤動作を防止することができる。
また、測定した電源電圧が通常よりも高い電圧であった場合や、逆に低かった場合には、電源電圧の判定までの所定時間を2.5秒〜3秒よりも短く設定したり、逆に長く設定することもできる。このようにして、電源電圧の状態に応じた最適な測定時間を設定することができる。
図10に示すフローチャートを参照しながら本実施例の動作手順を説明する。
電源オン又は停止状態から再起動すると(ステップS1)、MCU100は、まず温度検知センサ70で加熱ロール61の表面温度を測定してメモリに格納する(ステップS2)。
次に、温度センサで測定された温度は、80℃以上であるか否かを判定する(ステップS3)。再起動時にまだ加熱ロールの温度が80℃以上ある場合には(ステップS3/YES)、前回測定し、メモリに格納されている電源電圧を読み込む(ステップS4)。またこの電源電圧値をもとに異常検知条件を修正する(ステップS5)。
また、測定された温度が80℃以下であった場合には(ステップS3/NO)、MPU100は、タイマのカウントを開始する(ステップS6)。タイマのカウント値が設定値(本実施例では、2.5秒〜3秒)となると(ステップS7/YES)、電源電圧を測定して、検知結果に応じて異常検知条件を変更する(ステップS8)。
また、タイマのカウント値が設定値となる前に、加熱ロール61の表面温度が設定温度(本実施例では80℃〜120℃)よりも5℃低い温度となると(ステップS9/YES)、測定温度が設定温度となったか否かを判定する(ステップS10)。加熱ロール61の表面温度が設定温度に到達すると(ステップS10)、MPU100は電源電圧を測定して、メモリに記録する。また、異常検知の条件を変更して(ステップS11)、90℃から120℃まで上昇する時間を測定し異常判定をおこなう。(ステップS12)。
異常判定Xの値は下記式により求められる。
X(sec)=補正係数×基準値
補正係数=(定格電圧/電圧測定値)×a/10−(a−10)/10−b
定格電圧、基準値、a、bはパラメータであり、各々実験によって設計する必要がある。例えば、パラメータを下記に設定した場合、電圧に応じてX値は表1となる。定格電圧=100V、基準値=3、a=10、b=−0.4
Figure 2007212788
ステップS12において異常であると判定されると(ステップS12/NO)、ヒータの電源を遮断する(ステップS13)。また、異常ではないと判定されると(ステップS12/YES)、目標温度に到達するまでヒータへの電源供給を継続する(ステップS14)。
このように本実施例は、ハロゲンヒータ67のオンから所定時間経過後に電源電圧を測定するようにしているので、ヒータオンによる電圧降下の影響をなくし、正確な電源電圧を測定することができる。
また、用紙が加熱ロール61に巻き付くと、用紙の水分蒸発によって加熱ロール61の温度上昇度が所定範囲内(本実施例では80℃〜120℃)で低下する。そこで、所定範囲内の温度のときの電源電圧を測定することで、定着部材の温度上昇度の変化が電源電圧の変動によるものなのか、加熱ロール61の異常によって生じるものなのかを正確に判定することができる。
上述した実施例は本発明の好適な実施例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施例では、電源電圧の測定を1回として説明しているが、複数回測定して平均を求めてもよい。、尚、本発明に組み合わせて、ウォームアップ開始温度が所定範囲(本実施例では80℃〜120℃)をすでに超えていた場合も考慮し、異常検出精度は劣るがウォームアップ終了までの範囲で温度変化を測定する手段も設けておくのもよい。
また、同様に異常検出精度は劣るがウォームアップ終了後の待機中においてもヒータの連続点灯時間を監視する手段を備えておいても良い。
正常時と記録材巻き付き発生時の定着装置の温度上昇を示す図である。 画像形成装置の構成を示す図である。 定着装置の構成を示す図である。 定着装置と、ハロゲンヒータの電源オンオフを制御するACドライバとの構成を示す図である。 電圧検知回路の構成を示す図である。 入力電圧と電圧検知回路の検出電圧との関係を示す図である。 ハロゲンヒータの入力電圧と、電圧検知回路の検出電圧との関係を示す図である。 正常時と記録材巻き付き発生時の定着装置の温度上昇を示す図である。 電圧検知回路の検出電圧と温度検知センサの検出温度とを示す図である。 MCUの処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
60 定着装置
67 ハロゲンヒータ
70 温度検知センサ
80 ACドライバ
81 電圧検知回路
82 ヒータ制御回路
100 MCU
110 降圧トランス
111 整流回路
112 ボルテージフォロア回路
200 コンセント

Claims (13)

  1. 電源の電圧を検出する電圧検出手段と、
    熱源としてヒータを備え、記録材上のトナー像を定着する定着部材と、
    前記ヒータへの電源供給を制御する駆動手段と、
    前記ヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間経過後に測定された電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定する制御手段と、
    を有することを特徴とする定着装置。
  2. 前記定着部材の表面温度を測定する温度測定手段を備え、
    前記制御手段は、前記所定時間経過後であって、前記定着部材の温度が前記記録材の水分蒸発可能な所定範囲内にあるときに前記定着部材の異常を判定することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記制御手段は、前記所定時間経過後であって、前記定着部材の温度が前記記録材の水分蒸発可能な所定範囲内にあるときに測定された電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定することを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、前記ヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間を経過する前に前記所定範囲内の温度となると、前記所定時間の経過を待たずに前記電源電圧の測定を行うことを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  5. 前記制御手段で前記定着装置の異常判定に使用された電源電圧を記録する記憶手段を有し、
    前記制御手段は、前記所定時間経過前に前記-定着部材温度が所定範囲となると、前記記憶手段に記憶された前回の電源電圧を使用して前記定着部材の異常を判定することを特徴とする請求項2記載の定着装置。
  6. 前記定着部材の温度を測定する温度測定手段を有し、
    前記制御手段は、前記温度測定手段からの情報に基づいて記録材の水分蒸発可能な所定温度域での昇温時間を測定し、該測定結果と前記電源電圧の測定結果とから前記定着部材の異常を判定することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の定着装置。
  7. 前記制御手段は、前記電源電圧の測定結果に応じて、異常判定時間を変更することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  8. 前記制御手段は、前記所定時間経過後に前記電源電圧を複数回測定し、該測定した電源電圧の平均値により前記定着部材の異常を判定することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の定着装置。
  9. 前記制御手段は、前記ヒータへの電源供給の開始又は再開から2.5秒から3秒経過後に前記電源電圧の測定を行うことを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  10. 前記所定温度は、80℃以上120以下の範囲内の少なくとも一部の温度域であることを特徴とする請求項6記載の定着装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項記載の定着装置を備える画像形成装置であって、
    前記制御手段は、前記画像形成装置の備えるモータの駆動前に測定された前記電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定することを特徴とする画像形成装置。
  12. 定着部材のヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間経過後に、前記ヒータに電源を供給する電源電圧を測定するステップと、
    測定された電源電圧を用いて前記定着部材の異常を判定するステップと、を有することを特徴とする定着装置異常判定方法。
  13. 定着部材のヒータへの電源供給開始又は再開から所定時間経過後に前記ヒータに電源を供給する電源電圧を測定するステップと、
    前記記録材の水分蒸発可能な所定温度域での前記定着部材の昇温時間を測定するステップと、
    前記昇温時間の測定結果と、前記電源電圧の測定結果とから前記定着部材の異常を判定するステップと、
    を有することを特徴とする定着装置異常判定方法。
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JP2013110789A (ja) * 2011-11-17 2013-06-06 Brother Ind Ltd 電源システム、それを備えた画像形成装置、および小容量交流処理回路
JP2017207704A (ja) * 2016-05-20 2017-11-24 株式会社リコー 画像形成装置の制御方法

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