JP2007212361A - 樹脂成型品検査装置、樹脂成型品の検査方法 - Google Patents

樹脂成型品検査装置、樹脂成型品の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成によって、精度良くかつ高速に樹脂成型品Sの形状や特性を検査するための樹脂検査装置、及び樹脂検査の検査方法を提供することにある。
【解決手段】ホーンHからライン状にのびたミリ波を樹脂成型品Sに出射し、その出射したミリ波が樹脂成型品Sを反射した反射ミリ波を、ミリ波受信アンテナATで受信することで、受信器43で受信信号を得て、得られた受信信号に基づいて樹脂成型品Sの成形不良の有無を解析するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂成型品検査装置、樹脂成型品の検査方法に関するものである。
被検査体を非破壊で検査する検査装置として、電波、可視光線、X線などの電磁波を検査媒体として被検査体に照射し、被検査体を透過、反射、又は散乱した電磁波を解析することで評価する非破壊検査装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
これら非破壊検査装置は、被検査体における異物混入の有無や、亀裂の有無、材質の不均一領域の有無を検査するものであった。
特開平7−260944号公報 特開平11−83996号公報
ところで、多種多様の製品において樹脂材料から成る樹脂成型品が、材質が軽いことや複雑な形状でも容易に成形が可能であることから、注目を集めている。特に、自動車などの高信頼性製品への使用に適している。一方、樹脂成型品は、技術力向上に伴う競争の激化や、原材料の高騰などといった事情により、さらなる品質の向上やコストの削減などが求められている。つまり、この種の樹脂成型品においては、品質を向上するためには樹脂成型品の検品が欠かせず、一方コストを削減するためには、効率的な大量生産が欠かせない。
そこで、上記非破壊検査装置を使用して樹脂成型品の検品を行うことが考えられる。しかしながら、これら非破壊検査装置は、上記したように、被検査体における異物混入の有無や、亀裂の有無、材質の不均一領域の有無を検査するためであり、被検査体の内部構造を検査することはできなかった。
また、画像認識による外観検査を行う試みがあるが、一側面からだけの画像では成形不良を正確に評価することができない。複数方向から撮影した画像で評価することも考えられるが、評価に時間がかかり、大量生産する樹脂成型品に対しては実用的ではない。
従って、殆どが人によって検査されているのが現状であった。その結果、人によって検査精度に差が生じるため、品質にバラツキが発生してしまう。また、検査精度を一定以上の水準で維持するためには、膨大な人数と時間を要すことになり、製造コストの増大につながるといった問題がある。
さらに、樹脂成型品の内部に複雑な形状を正確かつ迅速に評価することは、画像認識による検査と人による検査ではできない。同様に、外部形状であってもピンホールや極めて微細な成形不良を的確に検出するのは非常に困難であった。さらに、樹脂成型品の材質や硬度なども品質には重要な項目であるが、このような項目は目視や画像認識による検品が不可能であった。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、樹脂成型品の形状や材質などを簡単な構成で迅速かつ高精度に検査することで品質の向上とコストの削減とをともに実現することを可能とする樹脂成型品検査装置、及び、樹脂成型品の検査方法を提供することにある。
請求項1の発明は、樹脂成型品にミリ波又はマイクロ波を出射し、その出射したミリ波又はマイクロ波の透過波、散乱波又は反射波を受信し、その受信信号に基づいて樹脂成型品の不良の有無を判断するようにした樹脂成型品の検査方法において、案内通路を形成したレーンの進行方向に傾斜させて、前記樹脂成型品を自重で前記レーンの案内通路上を滑動させ、前記案内通路上を滑動する前記樹脂成型品にミリ波又はマイクロ波を出射するようにした。
請求項2の発明は、請求項1に記載の樹脂成型品の検査方法において、前記レーンを、進行方向に直交する方向に傾斜させるようにした。
請求項3の発明は、樹脂成型品を収容し案内する案内通路を有するレーンと、前記案内通路に収容された樹脂成型品を自重で前記案内通路上を滑動させるために、前記レーンの進行方向に傾斜させるレーン支持手段と、ミリ波又はマイクロ波を発振するための発振器と、前記発振器から発振されたミリ波又はマイクロ波を、レーンの案内通路を滑動する樹脂成型品に向けて出射するためのホーンと、前記滑動する樹脂成型品に出射された前記ミリ波又はマイクロ波の透過波、散乱波、又は反射波を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナが受信した受信信号を検波する受信器と、前記受信器で検波された受信信号に基づいて前記樹脂成型品の不良の有無を判断する検査手段とを備えるようにした。
請求項4の発明は、請求項3に記載の樹脂成型品検査装置において、前記レーンであって前記ホーンからミリ波又はマイクロ波が出射される位置より上流の位置に、前記レーンの案内通路に収容された樹脂成型品を、順番に1つずつ下流側に給送する給送手段と、前記レーンであって前記ホーンからミリ波又はマイクロ波が出射される位置より下流の位置、又は、前記レーンの下端下方に、前記検査手段の検査結果に基づいて検査された前記樹脂成型品を選別する選別手段とを設けた。
請求項5の発明は、請求項3又は4に記載の樹脂成型品検査装置において、予め、良品の樹脂成型品に関する前記受信器で検波された受信信号のパターンを記憶した記憶手段を備え、前記検査手段は、前記受信器で検波された受信信号のパターンを、前記記憶手段に記憶したパターンと比較して前記樹脂成型品の不良の有無を判断するようにした。
請求項6の発明は、請求項5に記載の樹脂成型品検査装置において、前記レーンであって前記ホーンからミリ波又はマイクロ波が出射される位置を挟んだ、上流位置と下流位置に設けた前記樹脂成型品の移動速度を検出するための樹脂成型品通過検出センサを設け、前記検査手段は、前記樹脂成型品通過検出センサからの検出信号に基づいて樹脂成型品の移動速度を算出し、その移動速度に基づいて前記受信器で検波された受信信号のパターンを修正し、その修正したパターンと前記記憶手段に記憶したパターンとを比較して前記樹脂成型品の不良の有無を判断するようにした。
請求項7の発明は、請求項3〜6のいずれか一に記載の樹脂成型品検査装置において、前記レーン支持手段は、前記レーンを進行方向に直交する方向に傾斜させるようにした。
請求項8の発明は、請求項3〜7のいずれか一に記載の樹脂成型品検査装置において、前記レーンを樹脂材料で形成するようにした。
請求項1の発明によれば、順番に滑動してくる前記樹脂成型品にミリ波又はマイクロ波を出射して、その透過波、散乱波又は反射波を受信することにより、その受信信号に基づいて順番に樹脂成型品について不良の有無を判断するため、簡単な構成で迅速な検査ができコスト削減を図ることができる。また、樹脂成型品を自重で前記レーンの案内通路上を
滑動させて樹脂成型品検査を実施することができるので、特別な搬送手段を別途設ける必要がなく、その分構造も簡単な構成となり装置を安価に製造できる。
請求項2の発明によれば、レーンを進行方向に直交する方向で傾斜させることにより、樹脂成型品は、傾いた方向で常にレーンの案内通路と当接した状態となり、樹脂成型品を安定した状態で滑動させることができる。
請求項3の発明によれば、レーン支持手段によってレーンの進行方向に傾斜させる。これによって、案内通路に収容された樹脂成型品は自重で前記案内通路上を滑動する。順番に滑動してくる前記樹脂成型品に対してミリ波又はマイクロ波を出射して、その透過波、散乱波又は反射波を受信する。そして、その受信信号に基づいて順番に樹脂成型品について不良の有無を判断することにより、簡単な構成で迅速な検査ができ、コスト削減を図ることができる。また、樹脂成型品を自重で前記レーンの案内通路上を滑動させて樹脂成型品検査を実施することができるので、レーン支持手段を設けるだけで特別な搬送手段を別途設ける必要がなく、その分構造も簡単な構成となり装置を安価に製造できる。
請求項4の発明によれば、後続の樹脂成型品が先の樹脂成型品を追って下流側へ移動することはないので、受信器から1個ずつの樹脂成型品に対する受信信号を得ることができる。そして、選別手段にて良品と不良品が選別される。
請求項5の発明によれば、受信器が受信した受信信号のパターンを、記憶手段に記憶したパターンと比較するだけなので、簡易で精度の高い検査結果を短時間で得ることができる。その結果、選別の作業時間の短縮を図ることができる。
請求項6の発明によれば、レーンを滑動する樹脂成型品の移動速度が何らかの原因で変動しても、移動速度に応じて前記受信器で検波された受信信号のパターンが修正されるため、移動速度の変動による誤検出はない。
請求項7の発明によれば、レーン支持手段によって、レーンを進行方向に直交する方向で傾斜させることにより、樹脂成型品は、傾いた方向で常にレーンの案内通路と当接した状態となり、樹脂成型品を安定した状態で滑動させることができる。
請求項8の発明によれば、レーンを樹脂材料で形成したことによって、レーンをミリ波又はマイクロ波が透過し易くなるため、精度の高い受信信号を得ることが可能となる。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態としての樹脂成型品検査装置について、図面に従って説明する。説明ではミリ波を例に挙げるが、ミリ波に限らずマイクロ波も同様に利用可能である。図1は、ミリ波を用いた樹脂成型品検査装置(以下、単に検査装置という)1の構成を説明するための要部全体について後方からみた斜視図であり、図2は、検査装置1の要部全体についての前方からみた斜視図である。
検査装置1は、樹脂成型品S(図4参照)を検出する検出部2、その検出部2に樹脂成型品Sを供給する供給部3、検出部2が検出した樹脂成型品Sを回収する回収部4、及び良否検査制御部5を備えている。以下、各部についての構成について説明する。
(検出部2)
検出部2は、前後左右の四隅に立設された支柱6a,6b,6c,6dを備えている。前側左右一対の支柱6a,6bの下端部間は、ベースフレーム7が連結されているとともに、各支柱6a,6b,6c,6dの上端部間には、上部フレーム8a,8b,8c,8
dが連結されている。ベースフレーム7と上部フレーム8a間には、各支柱6a〜6dと平行となるように送受信部載置用支柱9が連結されている。また、左側前後一対の支柱6a,6cの間であって上部フレーム8bの下方には、左側中間フレーム10が連結されているとともに、右側前後一対の支柱6b,6d間であって上部フレーム8cの下方には、右側中間フレーム11が連結している。さらに、後側左右一対の支柱6c,6d間であって上部フレーム8dの下方には、後側中間フレーム12が連結している。
左側及び右側中間フレーム10,11には、それぞれレーン支持手段を構成する左側及び右側支持バー15,16が上方に向かって立設されているとともに、その左側及び右側支持バー15,16には、それぞれ前方に向かって延びる同じくレーン支持手段を構成する左側及び右側アーム15a,16aが連結されている。左側及び右側アーム15a,16aは、それら基端部が左側及び右側支持バー15,16に対して上下方向に位置調整可能にそれぞれ支持固定されるとともに、それら先端部に、同じくレーン支持手段を構成する左側及び右側レーン載置部材17,18がそれぞれ取着されている。左右一対の左側及び右側レーン載置部材17,18は、その両端部が左右方向に延びた断面V字型をなした案内通路Pを有するレーンLの左右両側部をそれぞれ支持固定する。そして、本実施形態では、左側アーム15aが右側アーム16aに対して高さ位置が低くなるように、左側及び右側アーム15a,16aが左側及び右側支持バー15,16に対してそれぞれ位置調整されて固設されている。従って、レーンLは、右側が高く左側が低くなるように傾斜して、左側及び右側レーン載置部材17,18に支持固定されている。尚、説明の便宜上、検査装置1(検出部2)の右側を上流側と、左側を下流側という場合がある。
左右一対の左側及び右側レーン載置部材17,18は、図3(a)(b)に示すように、左側及び右側アーム15a,16aに対して固定されるレーン載置台スペーサ20を有し、そのレーン載置台スペーサ20の上側に第1のヒンジベース21を固設させている。第1のヒンジベース21は、上端部がコの字型に形成され、コの字部分には第2のヒンジベース22が嵌合されており、第2のヒンジベース22は、第1のヒンジベース21に対して前後方向に回動調整可能に固定されている。第2のヒンジベース22の上面には、第3のヒンジベース23が載置固定されている。第3のヒンジベース23の上部はコの字型に形成されており、第3のヒンジベース23には第4のヒンジベース24が嵌合されている。そして、第4のヒンジベース24は第3のヒンジベース23に対して左右方向に回動可能に支持されている。
従って、第2のヒンジベース22を第1のヒンジベース21に対して前後方向に回動調整して固定することによって、レーンLに形成された断面V字型をなした案内通路Pの開放方向の向き(案内通路Pの方向に対し直交する方向)を調節することができる。具体的には、第1のヒンジベース21に設けた回転ステージ25の回転レバー25aを回動させることで調節することができる。また、第1のヒンジベース21、第3のヒンジベース23に設けた第1の静止ピン21a、第2の静止ピン23aを押圧することによって、それぞれ第2のヒンジベース22、第4のヒンジベース24を固定することが可能となっている。
第4のヒンジベース24上にはスペーサ24aが載置固定されており、スペーサ24aによってレーンLが安定的に固定されている。
レーンLは、本実施形態ではミリ波を透過し易い樹脂材料(例えばフッ素樹脂系)で形成されている。そして、左右方向に傾斜したレーンLは、被検査体としての樹脂成型品Sを右側端(上流端)から供給すると、断面V字型をなした案内通路Pを滑動しレーンLの左側端(下流端)まで案内される。
図4(a)に示すように、本実施形態の樹脂成型品Sは、電気コードと電気コードとを
つなぐコネクタ本体であって、その端子及びコードを収容する空間が形成されている。詳述すると、樹脂成型品Sは、第1〜第4側板部S1〜S4から形成される長方形の第1筒体26を有するとともに、第2及び第3側板部S2,S3の一部からそれぞれ延出形成した第5及び第6側板部S5,S6と、第4側板部S4と、第7側板部S7とから形成される長方形の第2筒体27を有している。
第2筒体27には、一方の開口部27a側に、第4側板部S4と第7側板部S7とを連結する区画板部S8が形成され、第2筒体27の一方の開口部27aを2つに区画している。また、第1筒体26と第2筒体27を区画する第4側板部S4は、第1及び第2筒体26,27内で切り欠き形成して、一対の可撓性の案内板S9を形成している。従って、第1及び第2筒体26,27は、第1及び第2筒体26,27内で互いに連通しているとともに、第1及び第2筒体26,27の他方の開口部は合体して一つの開口部28となっている。さらに、第7側板部S7の両端部には、一方の開口部27aから、他方の開口部28に向かって切り欠き溝29が形成される。
このように構成された樹脂成型品Sは、レーンLの上流端部に供給され、案内通路Pを自重で滑動しレーンLの下流端部まで案内される。
次に、レーンLの案内通路Pを滑動する樹脂成型品Sを検査する機構を説明する。
図1に示すように、前記送受信部載置用支柱9の上方には、上部支持アーム31が後方に向かって延出形成され、その上部支持アーム31には、送信部ステージ32が取着されており、その送信部ステージ32には発振器33が載置固定されている。また、送信部ステージ32には、ホーン支持バー34が上方に向かって立設され、そのホーン支持バー34には、後方に向かって延びるホーン支持アーム35が連結されている。ホーン支持アーム35の先端部には、ホーンHがその出射開口部が下方に位置する前記レーンLの案内通路Pと対峙するように保持固定されている。そのホーンHの出射開口部には、シリンドリカルレンズ36が一体的に形成されている。送信部ステージ32に載置された発振器33には、図示しない導波管を介して第1の同軸導波管変換アダプタ37が接続されており、その第1の同軸導波管変換アダプタ37にはケーブル保護チューブで覆われた第1の同軸ケーブル38が接続されている。第1の同軸ケーブル38の他方端側には、第2の同軸導波管変換アダプタ39を介してホーンHが接続されている。
そして、発振器33が発振したミリ波は導波管で導波され、第1の同軸導波管変換アダプタ37によって同軸ケーブル用の信号に変換される。第1の同軸ケーブル38で伝達された信号は、第2の同軸導波管変換アダプタ39によってミリ波信号に復元され、ホーンHに導かれ、ホーンHの出射開口部からレーンLの案内通路Pに向かってミリ波が出射される。このとき、シリンドリカルレンズ36によってホーンHの出射開口部から出射されるミリ波は整形される。つまり、ミリ波は、特定の広がり角度をもって発散しながら伝播する性質をもつが、ホーンHによって出射することで、一方向(レーンLの長さ方向と直交する方向)に収束した形状(ライン状)を維持したまま指向性良く伝播させることが可能である。また、ホーンHの出射開口部にシリンドリカルレンズ36を一体的に形成したことによって、極めて整形性の良いミリ波をレーンLの案内通路Pに向かって出射することが可能となる。
前記送受信部載置用支柱9の下部には、下部支持アーム41が後方に向かって延出形成され、その下部支持アーム41には、受信部ステージ42が取着されており、その受信部ステージ42には受信器43が載置固定されている。また、受信部ステージ42には、第1アンテナ支持バー44aが上方に向かって立設されており、その第1アンテナ支持バー44aには後方に向かって延びる第1アンテナ支持アーム45aが連結されている。
一方、前記後側中間フレーム12の前記送受信部載置用支柱9と対峙する位置には、第2アンテナ支持バー44bが立設されている。第2アンテナ支持バー44bの先端部には、前記第1アンテナ支持アーム45aの先端部と所定の間隔を開けて対峙するように、前方に向かってのびる第2アンテナ支持アーム45bが連結され、その第2アンテナ支持アーム45bの先端部には、受信アンテナとしてのミリ波受信アンテナATが前記レーンLの案内通路Pに向くように支持固定されている。つまり、ミリ波受信アンテナATは、レーンLの案内通路Pを滑動している樹脂成型品Sに向かってホーンHからのミリ波が出射されたときの反射波を受信するように、第2アンテナ支持アーム45bに取着されている。
受信部ステージ42に載置された受信器43には、図示しない導波管を介して第3の同軸導波管変換アダプタ47が接続されており、第3の同軸導波管変換アダプタ47にはケーブル保護チューブで覆われた第2の同軸ケーブル48が接続されている。第2の同軸ケーブル48の他方端側には、第4の同軸導波管変換アダプタ49を介してミリ波受信アンテナATが接続されている。そして、ミリ波受信アンテナATにて受信されたミリ波(樹脂成型品Sによる反射波等)は、第4の同軸導波管変換アダプタ49で変換処理されて第2の同軸ケーブル48を伝達し、第3の同軸導波管変換アダプタ47にて再びミリ波信号に復元されて受信器43に入力される。
なお、前記ミリ波受信アンテナATは、第4の同軸導波管変換アダプタ49とともに、第2アンテナ支持アーム45bに対して取り外し可能であって、取り外した後に、前記第1アンテナ支持アーム45aの先端部に取着することができるようになっている。第1アンテナ支持アーム45aに第4の同軸導波管変換アダプタ49とともにミリ波受信アンテナATを取着したとき、ミリ波受信アンテナATはレーンLの案内通路Pを滑動している樹脂成型品Sに向かってホーンHからのミリ波が出射されたとき、その透過波を受信するように、第1アンテナ支持アーム45aに配置固定されている。
つまり、ミリ波受信アンテナATは、検査方法によって、2箇所の位置を選択し配置することができるようになっている。
後側中間フレーム12であって第2アンテナ支持バー44bの両側には、第1及び第2センサ支持バー51,52がそれぞれ所定の間隔で立設されている。第1及び第2センサ支持バー51,52の先端部には、それぞれ前方に向かってのびる第1及び第2センサ支持アーム51a,52aが連結されている。さらに、その両第1及び第2センサ支持アーム51a,52aの先端部には、発光素子と受光素子を有した光反射型の第1及び第2通過検出センサSE1,SE2が前記レーンLの案内通路Pに向くようにそれぞれ支持固定されている。第1及び第2通過検出センサSE1,SE2は、それぞれ第1及び第2通過検出センサSE1,SE2の直下のレーンLの案内通路Pを滑動する樹脂成型品Sの通過を検出するようになっている。第1及び第2通過検出センサSE1,SE2は、予め定めた間隔Dで配置されているため、右側の第1通過検出センサSE1と左側の第2通過検出センサSE2とで、レーンLの案内通路Pを右側(上流側)から左側(下流側)に滑動する樹脂成型品Sが通過する時間を検出することで、樹脂成型品Sの移動速度を算出することができる。
後側中間フレーム12であって第1センサ支持バー51の上流側には、給送部支持バー55が立設されている。給送部支持バー55の先端部には、前方に向かってのびる給送部支持アーム56が連結され、その給送部支持アーム56の先端部には、給送手段としての給送装置60が設けられている。
図5は後側から見た給送装置60の全体図を示し、給送装置60は給送部支持アーム56に対して右方(上流側であって図5において左側)に向かってのびる吊下用アーム61
が連結されている。吊下用アーム61には、送り出し用アクチュエータ62と停止用アクチュエータ63が所定の間隔をおいて取着されている。
送り出し用アクチュエータ62は、電磁ソレノイドを有し、その可動鉄心と連結された開閉部材62aが、レーンLに向かって延出されていて、電磁ソレノイドの励磁コイルが通電制御されることにより、開閉部材62aが上下方向に移動する。本実施形態では、励磁コイルが非通電のとき、図5に2点鎖線で示すように、開閉部材62aが下方に突出し、開閉部材62aの先端がレーンLの案内通路P内まで進入し、案内通路P内において樹脂成型品Sの下流側の面と当接し樹脂成型品Sの移動を規制する。また、励磁コイルが通電されたとき、開閉部材62aが上方に移動し、開閉部材62aの先端がレーンLの案内通路Pから離間し、案内通路P内にある樹脂成型品Sの下流側への移動を許容する。尚、樹脂成型品Sが開閉部材62aにて移動が規制されている位置を「待機位置」という。
停止用アクチュエータ63は、同じく電磁ソレノイドを有し、その可動鉄心と連結された押圧部材63aが、レーンLに向かって延出されていて、電磁ソレノイドの励磁コイルが通電制御されることにより、押圧部材63aが上下方向に移動する。本実施形態では、励磁コイルが非通電のとき、図5に2点鎖線で示すように、押圧部材63aが下方に突出し、押圧部材63aの先端がレーンLの案内通路Pに進入し、案内通路P内において樹脂成型品Sの上面と当接し樹脂成型品Sを押さえつけてその移動を規制する。また、励磁コイルが通電されたとき、押圧部材63aが上方に移動し、押圧部材63aの先端が樹脂成型品Sから離間し、案内通路P内にある樹脂成型品Sの移動を許容する。
なお、送り出し用アクチュエータ62と停止用アクチュエータ63は、予め定められた間隔で配置されている。すなわち、図5に2点鎖線で示すように、送り出し用アクチュエータ62の開閉部材62aが「待機位置」にある樹脂成型品Sの移動を規制する。その状態で、「待機」位置にある樹脂成型品Sに当接した上流側(後続)の樹脂成型品Sの上面を押圧部材63aが押圧できるように、送り出し用アクチュエータ62と停止用アクチュエータ63が設けられている。
吊下用アーム61において送り出し用アクチュエータ62の上流側には、第1製品検出センサSE3が設けられている。第1製品検出センサSE3は、発光素子と受光素子を有した光反射型のセンサであって、「待機位置」に樹脂成型品Sがあるかどうか検出するようになっている。
吊下用アーム61において停止用アクチュエータ63の上流側には、第2製品検出センサSE4が設けられている。第2製品検出センサSE4は、発光素子と受光素子を有した光反射型のセンサであって、押圧部材63aにて押圧する樹脂成型品Sがあるかどうか検出するようになっている。つまり、第2製品検出センサSE4は、「待機位置」にある樹脂成型品Sに当接した上流側(後続)の樹脂成型品Sがあるかどうかを検出するようになっている。
そして、給送装置60は、「待機位置」にある樹脂成型品Sに当接した後続の樹脂成型品Sを移動不能に押圧部材63aで押圧した状態で、開閉部材62aを上動させて「待機位置」にある樹脂成型品Sを下流側へ移動させる。この移動途中において、ホーンHの下方を通過する際に、又は常時ミリ波が照射され、樹脂成型品Sの検査が行われる。給送装置60は、「待機位置」に樹脂成型品Sがなくなると、開閉部材62aを下動させるとともに、押圧部材63aを上動させ後続の樹脂成型品Sを「待機位置」に移動させる。そして、後続の樹脂成型品Sが「待機位置」に移動し、その「待機位置」の樹脂成型品Sの後側の樹脂成型品Sが新たに移動されてくると、押圧部材63aを下動させてその後続の樹脂成型品Sを移動不能に押圧保持する。つまり、給送装置60は、樹脂成型品Sを、所定
のタイミングで一つずつ、レーンLの案内通路Pを上流側から下流側に移動(供給)するようになっている。
従って、ホーンHの下方を通過する樹脂成型品Sは、ホーンHからのミリ波が照射され、その反射波がミリ波受信アンテナATにて受信される。そして、ミリ波受信アンテナATにて受信され出射された反射波に基づいて、後記する良否検査制御部5にて樹脂成型品Sの良否が検査されることになる。
前記後側中間フレーム12であって第2センサ支持バー52の下流側には、選別部支持バー65が立設されている。選別部支持バー65の先端部には、前方に向かってのびる選別部支持アーム66が連結され、その選別部支持アーム66の先端部には、選別手段としての選別装置70が設けられている。
図6は後側から見た選別装置70の全体図を示し、選別装置70は選別部支持アーム66に対して上流側に向かってのびる吊下用アーム71が連結されている。吊下用アーム71には、選別用アクチュエータ72が取着されている。
選別用アクチュエータ72は、電磁ソレノイドを有し、その可動鉄心と連結された規制部材72aが、レーンLに向かって延出されていて、電磁ソレノイドの励磁コイルが通電制御されることにより、規制部材72aが上下方向に移動する。本実施形態では、励磁コイルが非通電のとき、図6に2点鎖線で示すように、規制部材72aが下方に突出し、規制部材72aの先端がレーンLの案内通路P内まで進入し、案内通路P内を樹脂成型品Sの下流側の面と当接し樹脂成型品Sの移動を規制する。また、励磁コイルが通電されたとき、規制部材72aが上方に移動し、規制部材72aの先端がレーンLの案内通路Pから離間して、案内通路P内にある樹脂成型品Sの下流側への移動を許容する。尚、樹脂成型品Sが規制部材72aにて移動が規制されている位置を「選別位置」という。
吊下用アーム71において選別用アクチュエータ72の上流側には、第3製品検出センサSE5が設けられている。第3製品検出センサSE5は、発光素子と受光素子を有した光反射型センサであって、「選別位置」に樹脂成型品Sがあるかどうか検出するようになっている。
そして、選別装置70は、選別用アクチュエータ72の規制部材72aを通常下動させていて、ホーンHの下方を通過してきた樹脂成型品Sと当接して「選別位置」に停止保持する。選別装置70は、樹脂成型品Sが後記する良否検査制御部5にて良品と判定された時、選別用アクチュエータ72の規制部材72aを上動させて「選別位置」に停止保持された良品と判定された樹脂成型品Sを下流側に移動させるようになっている。このとき、第3製品検出センサSE5が、良品と判定された樹脂成型品Sが「選別位置」から移動したことを検出し、前記送り出し用アクチュエータ62を駆動させて次の新たな樹脂成型品Sの送り出しのための信号を出力する。
また、樹脂成型品Sが後記する良否検査制御部5にて不良品と判定された時、選別用アクチュエータ72の規制部材72aを下動させたまま、下流側に流さないようにしている。そして、不良品と判定された「選別位置」に停止保持されている樹脂成型品Sを、作業者の手で取り除く指示が警告音又は警報ランプでなされる。作業者が、不良品と判定された樹脂成型品Sを「選別位置」から取り除くと、第3製品検出センサSE5が、不良品と判定された樹脂成型品Sが「選別位置」から取り除かれたことを検出する。このとき、第3製品検出センサSE5が、不良品と判定された樹脂成型品Sが「選別位置」から取り除かれたことを検出し、前記送り出し用アクチュエータ62を駆動させて次の新たな樹脂成型品Sの送り出しのための信号を出力する。
従って、選別装置70において、「選別位置」に停止保持された樹脂成型品Sが選別された後に、前記給送装置60から1つの樹脂成型品Sが検査のためにレーンLの案内通路Pに沿って送り込まれるようになっている。
(供給部3)
図1及び図2において、検出部2の上流側には、検査前の樹脂成型品SをレーンLの上流端の案内通路Pに順次供給する樹脂成型品給送装置80が設けられている。樹脂成型品給送装置80は、供給部載置台81を有し、その供給部載置台81には、検査前の樹脂成型品Sを収容した供給ホッパ82が載置されている。供給ホッパ82は、公知のホッパであって、収容した検査前の多数の樹脂成型品Sをゆっくりと攪拌し、樹脂成型品Sを一定の向きに統制して一つずつレーンLの上流端の案内通路Pに順次供給するようになっている。
(回収部4)
図1において、検出部2の下流側には、回収容器85が配置されている。回収容器85は、選別装置70にて「選別位置」から下流側に移動可能となってレーンLの下流側から落下する良品と判定された樹脂成型品Sを受け止め収容するようになっている。
(良否検査制御部5)
図2において、検出部2の前側には、良否検査制御装置90が配置されている。良否検査制御装置90は、載置台91に載置され、発振器33、受信器43、給送装置60、選別装置70、スピーカSP(図7参照)、ランプLP(図7参照)、第1及び第2通過検出センサSE1,SE2と電気的に接続し統括制御する。良否検査制御装置90は、給送装置60を制御して樹脂成型品Sを1つずつレーンLの案内通路Pに供給し、発振器33を制御して案内通路Pに供給された樹脂成型品Sにミリ波を照射させ、その反射波に基づいて樹脂成型品Sの良否を行うようにしている。そして、良否検査制御装置90は、樹脂成型品Sが良品と判定した時、その樹脂成型品Sを選別装置70を制御して回収容器85に収容させるようになっている。
図7は、良否検査制御装置90の電気的構成を示すブロック回路図である。良否検査制御装置90は、検査手段としてのCPU92、記憶手段としてのROM93、RAM94、入出力インタフェイス95を備えている。CPU92は、ROM93に記憶された樹脂成型品Sを1つずつレーンLの案内通路Pに沿って移動させるための製品給送プログラム、樹脂成型品Sにミリ波を照射しその反射波に基づいて樹脂成型品Sの良品を判定する判定プログラム等を実行して、樹脂成型品Sの良否の判別を行う。
RAM94は、CPU92が演算した演算結果等を一時記憶するとともに、入出力インタフェイス95を介して入力されたデータ等を一時記憶する。
CPU92は、入出力インタフェイス95を介して給送装置60に接続され、給送装置60の第1及び第2製品検出センサSE3,SE4からの検出信号を入力するとともに、製品給送プログラムに基づいて給送装置60の送り出し用アクチュエータ62及び停止用アクチュエータ63を駆動制御する駆動信号を出力する。
CPU92は、入出力インタフェイス95を介して選別装置70に接続され、選別装置70の第3製品検出センサSE5からの検出信号を入力するとともに、製品給送プログラムに基づいて選別装置70の選別用アクチュエータ72を駆動制御する起動信号を出力する。
CPU92は、入出力インタフェイス95を介して第1及び第2通過検出センサSE1,SE2と接続され、第1及び第2通過検出センサSE1,SE2からの通過検出信号をそれぞれ入力する。CPU92は、第1及び第2通過検出センサSE1,SE2からの通
過検出信号に基づいて第1通過検出センサSE1と第2通過検出センサSE2との間を通過する樹脂成型品Sの移動速度、すなわち、ホーンHからのミリ波が照射されている領域を通過する速度を演算するようになっている。
CPU92は、入出力インタフェイス95を介して発振器33に接続され、判定プログラムに基づいて発振器33を駆動制御する制御信号を出力する。又、CPU92は、入出力インタフェイス95を介して受信器43に接続され、判定プログラムに基づいて受信器43が受信した反射波(ミリ波)の電力信号を入力し、その入力した電力信号、算出した移動速度に基づいて樹脂成型品Sの良否解析を行う。
さらに、CPU92は、入出力インタフェイス95を介してスピーカSP、ランプLPと接続され、良否解析の結果、樹脂成型品Sに何らかの結果があると判定された場合に警報音又は警報ランプを発する。
図8は、受信器43の回路構成を示す。本実施形態では、受信器43は、スーパーヘテロダイン検波方式の受信器であって、局部発振器Lo、周波数混合器MIX、中間周波増幅器IF及び検波器DETを備えている。
レーンLを移動する樹脂成型品SにホーンHからのミリ波が照射され、その反射波がミリ波受信アンテナATにて受信される。そして、ミリ波受信アンテナATにて受信された反射波に基づく信号は、周波数混合器MIXに出力される。周波数混合器MIXは、ミリ波受信アンテナATからの信号と局部発振器Loでつくられた信号とをミキシングし、両信号の周波数の和又は差より中間周波を生成し中間周波増幅器IFにて増幅され次段の検波器DETに出力される。検波器DETは、増幅された中間周波からミリ波受信アンテナATで受信された信号の周波数が復調されるとともに、検波によって電力値に応じて電圧値に変換される。そして、受信器43は入出力インタフェイス95を介してCPU92にその変換された電圧値を電力信号として出力する。
CPU92は、レーンLを移動する樹脂成型品Sからの反射波に基づく受信器43からの電力信号に基づいて樹脂成型品Sの良否を判定する。以下、良否判定方法について説明する。
いま、一定速度(基準速度)で移動させた良品の樹脂成型品Sにミリ波を照射しその反射波に基づく受信器43からの電力信号波形のパターンは、事前に求め、そのパターンをROM93に記憶しておく。いま、良品の樹脂成型品Sの電力信号波形(パターン)が、図9(a)(b)に破線で示す電力信号波形(パターン)L1であるとする。そして、レーンLを移動する樹脂成型品Sが良品(外形及び内部の構造が事前に求めた良品の樹脂成型品Sと同じ)であって基準速度で移動する場合には、図9(a)(b)に破線で示す電力信号波形(パターン)L1と同じ又は近似した波形の電力信号を受信器43から入力することになる。
反対に、レーンLを移動する樹脂成型品Sが不良品の場合には、移動速度が同じであっても、その電力信号波形(パターン)が図9(a)(b)に破線で示す電力信号波形(パターン)L1と大きく異なる波形の電力信号を受信器43から入力することになる。因みに、図4(a)に示す良品の樹脂成型品Sに対して、図4(b)に示す第7側板部S7の両端部が欠けて一方の開口部27aの形状に欠陥がある不良品の樹脂成型品Sは、図9(a)に実線で示す電力信号波形(パターン)L2となる。また、図4(a)に示す良品の樹脂成型品Sに対して、図4(c)に示す第1及び第2筒体26,27内の第4側板部S4が切り欠かれて形成された案内板S9が欠けた不良品の樹脂成型品Sは、図9(b)に実線で示す電力信号波形(パターン)L3となる。
つまり、CPU92は、ROM93に予め記憶した良品の樹脂成型品Sの電力信号波形(パターン)L1と、受信器43からの電力信号波形(パターン)とを比較することによって、樹脂成型品Sの良否を判定することができる。
尚、CPU92は、樹脂成型品Sの電力信号波形を、その時の樹脂成型品Sの移動速度で、伸長したり、収縮する。つまり、何らかの要因で樹脂成型品Sの移動速度が基準速度より遅かったり速かったりすると、その電力信号波形も速度に相対して時間軸で伸縮する。
詳述すると、CPU92はその時の移動時間での電力信号波形を、基準速度で移動したら得られる電力信号波形に変換する。そして、移動速度が基準速度より遅い場合には、電力信号波形を収縮し、移動速度が基準速度より速い場合には電力信号波形を伸長する波形変換を行う。そして、CPU92は、波形変換した電力信号波形と、ROM93に記憶した電力信号波形(パターン)L1と比較して判定をする。
そして、CPU92は、「選別位置」に停止保持された樹脂成型品Sを良品と判定したとき、選別装置70に駆動信号を出力し選別用アクチュエータ72の規制部材72aを上動させて、樹脂成型品Sを「選別位置」からレーンLの案内通路Pに沿って回収容器85に収容させる。
反対に、CPU92は、「選別位置」に停止保持された樹脂成型品Sを不良品と判定したとき、スピーカSPに駆動信号及びランプLPに点灯信号を出力して、作業者に対して不良品と判定された樹脂成型品Sを「選別位置」から取り除く旨の報知をするようになっている。
次に、上記のように構成した検査装置1の作用について説明する。
図5に示すように、給送装置60により上流位置のレーンLの案内通路Pには、樹脂成型品給送装置80から供給された検査前の多数の樹脂成型品Sが一定の向きに向けられて配列されている。そして、給送装置60にて「待機位置」に保持されている樹脂成型品Sを開閉部材62aを上動させて下流側へ移動させる。この移動途中において、ホーンHの下方を通過の際に、又は常時、ミリ波が照射され、樹脂成型品Sの検査が行われる。そして、給送装置60は、「待機位置」に樹脂成型品Sがなくなると、開閉部材62aを下動させるとともに、押圧部材63aを上動させ後続の樹脂成型品Sを「待機位置」に移動させる。
ホーンHの下方を通過した樹脂成型品Sは選別装置70の規制部材72aにて「選別位置」に保持され良否判定を待つ。
一方、樹脂成型品Sの給送装置60から選別装置70の移動に伴って、CPU92は、第1及び第2通過検出センサSE1,SE2からの検出信号を入力するとともに、受信器43から電力信号を入力する。CPU92は、第1及び第2通過検出センサSE1,SE2からの検出信号に基づいて樹脂成型品Sの移動速度を算出し、その移動速度に基づいて電力信号波形を基準速度に対応するよう波形変換する。そして、CPU92は、波形変換した電力信号波形とROM93に記憶した良品の樹脂成型品Sの電力信号波形(パターン)と比較し、良否を判定する。
CPU92は、良品と判定した時には、選別装置70を駆動制御して「選別位置」にある樹脂成型品Sを回収容器85に収容すべく下流に案内する。又、CPU92は、不良品と判定した時には、スピーカSP及びランプLPを駆動して作業者に対して不良品と判定された樹脂成型品Sを「選別位置」から取り除く旨の報知をする。
そして、樹脂成型品Sが回収容器85に収容又は作業者に取り除かれて、「選別位置」に樹脂成型品Sがなくなったことを、第3製品検出センサSE5が検出すると、CPU92は、次の給送装置60の「待機位置」にある樹脂成型品Sの良否判定をすべく、前記同様に、選別装置70に向かって移動させる。以後、同様な方法を繰り返しながら、樹脂成型品Sの良否を判別し、良品の樹脂成型品Sのみ選別して回収容器85に収容することができる。
次に、上記のように構成した検査装置1の効果を以下に記載する。
(1)本実施形態では、ミリ波を樹脂成型品Sに照射しその反射波を受信し、その受信して得られた電力信号波形に基づいて樹脂成型品Sを検出するようにしたので、目視による検査や画像処理による検査では識別が困難な樹脂成型品Sの内部形状を精度よく判定することができる。
(2)本実施形態では、レーンLの進行方向に傾斜させ案内通路Pに収容された樹脂成型品Sを自重で前記案内通路P上を滑動させて、順番に滑動してくる前記樹脂成型品Sに検査を行うようにした。その結果、受信器43からの受信信号に基づいて順番に樹脂成型品Sについて不良の有無を判断することができ、簡単な構成で迅速な検査ができコスト削減を図ることができる。
(3)本実施形態では、予め良品としての樹脂成型品Sに関する電力信号波形(パターン)L1をROM93に記憶しておき、電力信号波形(パターン)L1と被検査体としての樹脂成型品Sの電力信号波形を比較評価するため、簡易で精度の高い検査結果を短時間で得ることができる。その結果、選別の作業時間の短縮を図ることができる。
(4)本実施形態では、受信器43で得られた電力信号波形を、その樹脂成型品Sの移動速度に応じて波形変換するようにしたので、樹脂成型品Sが何らかの要因で移動速度が変動しても、常に正確な判定ができる。しかも、予め良品の樹脂成型品Sに関する電力信号波形(パターン)L1を移動速度毎に生成しROM93に記憶する必要がなく、ROM93の記憶容量の大容量化を抑えることができる。
(5)本実施形態では、レーンLを傾斜させ、その傾斜したレーンLの案内通路Pを樹脂成型品S自身の重力で滑らせ移動させるようにしたので、特別な搬送手段を別途設ける必要がなく、その分構造も簡単な構成になるとともに安価に製造できる。
(6)本実施形態では、レーンLをミリ波を透過し易い樹脂材料(例えばフッ素樹脂系)で構成したため、レーンLによってミリ波が受ける影響を低減することができ、樹脂成型品Sに依存する反射波の受信信号を得やすくなる。結果として、精度の高い検査を実行することができる。
(7)本実施形態では、レーンLの案内通路PをV字形状に形成し、案内通路Pの開放方向の向きを調節可能に構成したので、レーンL上で四角筒状の樹脂成型品Sの一面と案内通路Pの面と必ず当接状態になるので、安定して滑動させることができ、精度の高い反射波の受信信号を得ることができる。
(8)本実施形態では、不良品と判定した時には作業者の手によって樹脂成型品Sを取り除くようにした。すなわち、選別装置70の選別用アクチュエータ72は、CPU92が良品と判定しない限り上動しない構成にしたので、間違って不良品の樹脂成型品Sが回収容器85に紛れ込むことはない。しかも、「選別位置」に樹脂成型品Sがない時に次の樹脂成型品Sが移動し検査が行われ「選別位置」に樹脂成型品Sが案内される構成にしたので、同時に2つ以上の樹脂成型品Sが「選別位置」付近で停留保持されることはない。従って、先頭の樹脂成型品Sが良品で、後続の樹脂成型品Sが不良品の場合でも、選別用アクチュエータ72が上動し、先頭の樹脂成型品Sと後続の樹脂成型品Sが一度に回収容器85に案内されることはない。
(9)本実施形態では、給送装置60において、開閉部材62aを上動させて「待機位置」にある樹脂成型品Sを下流側へ移動させるとき、押圧部材63aにて後続の樹脂成型品Sを移動不能に押圧保持するようにした。従って、後続の樹脂成型品Sが先の樹脂成型品
Sを追って下流側へ移動することはない。つまり、CPU92は、受信器43から1個ずつの樹脂成型品Sに対する電力信号を得ることができる。
(10)本実施形態では、樹脂成型品Sに照射されるミリ波は、ホーンHによってライン上に収束されているとともに、さらにシリンドリカルレンズ36にてさらに細く一方向(前後方向)に、ある所定の長さのライン状に収束整形されたミリ波なので、受信器43では、所定の長さのライン状のミリ波において高レベル(高値)で安定した反射波の信号を得ることができる。従って、幅広の被検査体(樹脂成型品S)でも、その幅体全体のどこかに存在するかもしれない極めて微小な形状の異常や局所的な材質の異常(異物の混入など)を精度よく検出することができる。しかも、検査媒体としてライン状に整形されたミリ波を用いたことで、高速に移動する樹脂成型品Sの判定が、樹脂成型品Sが検査部を一回のみ移送されただけで、すなわち一度レーンLの案内通路Pを滑動しただけで可能となり、結果として、樹脂成型品Sを高速に連続して検査することが可能となるため、樹脂成型品Sの検品時間を大幅に短縮することができる。
(11)本実施形態では、発振器33とホーンH、受信器43とミリ波受信アンテナATとをそれぞれ第1,2の同軸ケーブル38,48を介して接続するようにした。従って、ホーンHやミリ波受信アンテナATの位置を容易に移動することができる。結果として、検査装置1の構成要素を増やすことなく、樹脂成型品Sについてあらゆる箇所からの受信信号を得ることができ、より高精度の検査を実行することができる。また、樹脂成型品Sの形状、材質に応じて、ホーンHとミリ波受信アンテナATの配置位置を容易に適宜変更することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態としての検査装置1について説明する。
図10は、第2実施形態の検査装置1の要部斜視図である。第2実施形態における検査装置1は、レーンLの形状及び選別装置70が特徴的であり、その他の構成要素は第1実施形態と同等の構成となっている。従って、以下説明の便宜上、レーンL及び選別装置70についての説明にとどめ、他の説明については省略する。また、CPU92による制御に関しても第1実施形態と重複する点に関しては説明を省略する。
図10において、樹脂成型品Sは、本実施形態では、外形が断面凸形状に形成されている。そして、レーンLは、ミリ波を透過し易い樹脂材料(例えばフッ素樹脂系)からなり、案内通路Pを樹脂成型品Sの外形形状に合わせて断面凸形状に形成され、樹脂成型品Sを断面凸形状の案内通路P内に嵌合して移動する。案内通路Pは、樹脂成型品Sを嵌合させたとき、樹脂成型品Sと案内通路Pとが若干隙間が形成されるように、その幅が大きめに形成されている。また、レーンLは、第1実施形態と同様に、左右両側を傾けて右側(上流)から左側(下流)に樹脂成型品Sを滑らせて移動させるようになっている。また、レーンLは、レーンLの進行方向と直交する方向で角度θ1だけ傾いている。
従って、角度θ1の傾きによって、案内通路Pを滑動する樹脂成型品Sは傾いた方向にずれ、傾く側の面が案内通路Pの傾いた側の面と常に当接状態となる。その結果、常に同じ面と面が当接(摺接)した状態となるため、樹脂成型品Sを安定した状態で上流から下流へ移動させることができる。
一方、ミリ波受信アンテナATは、ホーンHに対して、レーンLを挟んで相対向して配置されている。従って、本実施形態では、ミリ波受信アンテナATは、ホーンHから出射し、移動中の樹脂成型品Sに照射されたミリ波であって、同樹脂成型品Sを透過した透過波を受信することになる。
尚、本実施形態では、第1実施形態で説明した給送装置60を備えているが、説明の便宜上、図10において省略している。
レーンLの下流端の下方には、前後方向にのびたコンベア100が設置され、レーンLの下流端から落下した樹脂成型品Sを受け止めた後に前方又は後方に搬送する。コンベア100は前方に設けた駆動ローラ101と後側に設けた従動ローラ102との間に装着された搬送ベルト103とからなる。駆動ローラ101に駆動連結した図示しないモータの正逆回転によって、レーンLの下流端から落下した樹脂成型品Sを前方又は後方に搬送する。本実施形態では、落下してきた樹脂成型品Sが良品であれば、モータを正回転させて同樹脂成型品Sを前方に搬送する。反対に、落下してきた樹脂成型品Sが不良品であれば、モータを逆回転させて同樹脂成型品Sを後方に搬送する。駆動モータは、第1実施形態でのCPU92によって制御されるようになっていて、CPU92は良品と判定すると、モータを正回転させ、不良品と判定するとモータを逆回転させるようになっている。
コンベア100の前端の下方には良品回収容器104が設置され、良品回収容器104はコンベア100にて搬送されてくる良品と判定された樹脂成型品Sを収容する。コンベア100の後端の下方には不良品回収容器105が設置され、不良品回収容器105はコンベア100にて搬送されてくる不良品と判定された樹脂成型品Sを収容する。
コンベア100の前端部近傍には良品収容検出センサSE6が配置されているとともに、コンベア100の後端部近傍には不良品収容検出センサSE7が配置されている。良品収容検出センサSE6及び不良品収容検出センサSE7は、発光素子と受光素子を有した光反射型のセンサであって、それぞれの樹脂成型品Sが対応する良品回収容器104、又は不良品回収容器105に落下していく樹脂成型品Sを検出する。
そして、良品収容検出センサSE6及び不良品収容検出センサSE7のいずれかが樹脂成型品Sを検出すると、CPU92は、この検出信号に応答して、次の樹脂成型品Sの判別を行うべく給送装置60を制御するようになっている。また、CPU92はモータを駆動停止させ、コンベア100を停止させ次の樹脂成型品Sの落下を待つ。
第2の実施形態のように構成した検査装置1の効果を以下に記載する。
(1)レーンLにおいて、樹脂成型品Sが案内される案内通路Pの形状が、樹脂成型品Sの外形に対応した形状で形成されているため、樹脂成型品Sの外形形状が不安定な構造を有する場合であっても、安定してレーンL上を滑動させることができ、精度の高い受信信号を得ることができる。
(2)樹脂成型品Sに対する判定結果に応じて、コンベア100の搬送方向を切り換えることにより、樹脂成型品Sの良品と不良品を容易かつ適切に振り分けることができる。
(3)良品収容検出センサSE6及び不良品収容検出センサSE7によってコンベア100上の樹脂成型品Sを検知し、樹脂成型品Sの搬送タイミングを制御するようにしたので、適切な間隔で樹脂成型品Sを搬送させることが可能となる。
発明の実施形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように実施してもよい。
○上記実施形態では、受信器43は、スーパーヘテロダイン検波方式の受信器であったが、その他の受信器であってもよい。例えば、クワドラチャー検波方式の受信器43であってもよい。図11は、クワドラチャー検波方式の受信器43を示し、2つの移相器43a,43b、2つの周波数混合器MIX及び低域ろ波器LPFを備えている。
この受信器43では、ミリ波受信アンテナATで受信した信号を90°移相器43aと0°移相器43bにそれぞれ入力する。そして、90°移相器43aは、π/2位相をずらした信号と位相をずらしていない信号の二つの信号を出力する。また、0°移相器43bは位相をずらしていない信号を二つ出力する。それらの信号は、独立した二つの周波数混合器MIXに一つずつ入力される。
つまり、一方の周波数混合器MIXには、2つの移相器43a,43bの位相がずれて
いない二つの信号が入力され、他方の周波数混合器MIXには、90°移相器43aのπ/2位相がずれた信号と0°移相器43bの位相がずれていない信号が入力される。二つの周波数混合器MIXからは、入力された信号の差分信号が分離され、信号ch1及び信号ch2として導出される。二つの信号は、さらに付加的に、低域ろ波器LPFによって高周波成分が除去され、入出力インタフェイス95を介してCPU92に入力される。CPU92では、二つの信号ch1及び信号ch2を、((ch1)+(ch2)1/2に従って変換することにより振幅変調した信号を得ることができ、この信号の振幅値を使って良品の判定を行ってもよい。
また、tan−1(ch1/ch2)によって位相変調した信号を得ることもでき、その信号を使って良否判定に利用してもよい。つまり、クワドラチャー検波方式の受信器43では、電力(振幅)情報や高感度位相情報を得ることができる。
尚、クワドラチャー検波方式の受信器43では、受信した信号の信号レベルや検査に用いるパラメータに応じて、低域ろ波器LPFを省くことも可能である。つまり、低域ろ波器LPFを介さずに、周波数混合器MIXから出力された二つの信号を直接入出力インタフェイス95に入力するようにしてもよい。
さらにまた、スーパーヘテロダイン検波方式やクワドラチャー検波方式以外にも、ベクトルネットワークアナライザ等の計測装置を使用することも可能である。この計測装置を用いることで、振幅や位相の他に遠方界指向性(電波の方角)やSパラメータを評価することも可能となる。
○上記実施形態では、給送装置60によって樹脂成型品Sの搬送タイミングを規制するようにしたが、CPU92によって、供給ホッパ82を制御するようにし、供給ホッパ82からレーンLの案内通路Pに供給される樹脂成型品Sの排出タイミングを規制するようにしてもよい。このような構成にすることによって、給送装置60は省略することが可能となり、装置全体のコストを下げることができる。
○上記実施形態として、供給ホッパ82から樹脂成型品SがレーンLに供給されるように構成したが、樹脂成型品Sを規定の向きでレーンLに供給することができればよく、製造ラインから直接レーンLに搬送されるようにしてもよい。
○上記第1実施形態においては、不良品としての樹脂成型品Sが検出された場合にアラームを発して不良品としての樹脂成型品Sを除去するよう催促するようにしたが、選別装置70の選別用アクチュエータ72(規制部材72a)の上流側において、不良品排除手段を構成してもよい。例えば、選別用アクチュエータ72にて「選別位置」に保持されている樹脂成型品Sを、レーンLから圧縮空気又は電磁アクチュエータによって押出したりする不良品排除手段が考えられる。このとき、レーンLを分岐させておき押出しによって搬送方向を切換るようにしてもよい。いずれにしても、不良品としての樹脂成型品Sが検出された場合は、迅速に樹脂成型品Sを除去することが可能となり、樹脂成型品検査の検査速度を向上させることができる。
○上記実施形態においては、レーンLの材質としてミリ波を透過し易い樹脂材料(例えばフッ素樹脂系)を挙げたが、レーンL上の樹脂成型品Sに対してホーンH及びミリ波受信アンテナATを同じ側に配置する場合は、ミリ波に対するレーンLの影響を考慮する必要がなくなるため、レーンLの材質を金属やステンレスなど剛性の材料を採用してもよい。金属やステンレスのレーンLは、樹脂材料のレーンLに比べ剛性があり、レーンLが湾曲(変形)することがない。そして、レーンLが湾曲しないことから、レーンL全体を均一に傾斜させることができ、レーンLの傾き調整が容易となり設置作業が短時間で行える。
○上記実施形態では樹脂成型品Sの形状に応じて透過ミリ波、散乱ミリ波、反射ミリ波の受信信号が異なることを利用し、検査項目として成形の良否を判定するようにした。これ
以外であって、樹脂成型品Sの含水率や誘電率、硬度といった材質の違いによって、透過ミリ波、散乱ミリ波、反射ミリ波の受信信号が変化することを利用して、樹脂成型品Sの材質を検査項目とした検査に応用してもよい。さらに、含水率によって受信信号が変化することを利用して、樹脂成型品Sの表面に塗布した塗料の乾燥度合や部材間の樹脂性接着剤の乾燥度合を検査項目として検査するようにしてもよい。
○上記実施形態では、単に成形不良の有無を判定するように構成したが、予め良品の樹脂成型品Sの各部位における寸法と受信信号との相関パラメータを解析しておくことによって、検査した個々の樹脂成型品Sの形状について各部位の寸法を推定し、推定した寸法に基づいてCPU92で樹脂成型品Sの形状をグラフィック表示するようにしてもよい。このような検査を行うことによって、外側からでは判別できないような内部形状に成形不良が発生したときでも、具体的な形状の情報を得ることができるため、成形不良が発生した原因を調べる際の手がかりとすることができる。
○上記実施形態では、予めROM93に記憶する良品の樹脂成型品Sの電力信号波形(パターン)L1は、超高速サンプリングすることによって電力信号波形(パターン)L1を生成すれば精度の高い判定が可能となるが、データ数は膨大な数となる。具体的には、樹脂成型品Sの前端部の反射ミリ波が受信されてから、後端部の反射ミリ波が受信される位置まで移動(滑動)するのに要する時間が3秒とし、このときの受信器43における超高速サンプリングのサンプリング速度が10,000回/secの場合、得られる電圧値の分布データ数は30,000個にも及ぶ。このような膨大なデータ数を電力信号波形(パターン)L1として設定し、検査対象としての樹脂成型品Sについて同様に得られる多数のデータと比較する場合は、詳細な評価判定が可能とはなるが、それには過大な時間を要してしまうことになる。
そこで、ROM93に記憶する良品の樹脂成型品Sの電力信号波形(パターン)L1について、そのサンプリングデータを、電力信号波形(パターン)L1の特徴を崩さない範囲で最大限に間引きを行う。このようにすることで、良品としての樹脂成型品Sの電力信号波形(パターン)L1の特徴を残し、評価判定の水準を維持したまま、判定処理時間の短縮化を図るようにしてもよい。
○上記実施形態では、ホーンHとシリンドリカルレンズ36とを一体的に構成したものを用いたが、シリンドリカルレンズ36は必須ではなく、ホーンHの形状は限定されずに、図12(a)〜(e)に示すような市販品を同様に用いることができる。また、ミリ波受信アンテナATについても形状は限定されるものではなく、同じく図12(a)〜(e)に示すような市販品を用いることが可能である。検査の目的や必要とする精度に応じて組み合わせを選定すればよく、いずれの組み合わせを採用しても本発明を実施することは可能である。なお、図12はホーンH、ミリ波受信アンテナATについて具体例を挙げたのであり、その形状は限定されるものではない。
○上記実施形態では、パラメータとしてミリ波の電力値のデータを電圧値として検出して樹脂成型品検査を行ったが、その電圧値をA/D変換でデジタル値に変換した値で検査を行ってもよく、さらに、パラメータはミリ波の電力値だけでなく位相情報を用いて検査装置に応用してもよい。この場合、スーパーヘテロダイン検波方式を用いる場合は、検波器DETを位相検波器に置き換える必要がある。一方、クワドラチャー検波方式を採用する場合には、二つの信号ch1と信号ch2とを用いて、tan−1(ch1/ch2)によって位相変調した信号を得ればよい。
位相情報を用いた評価においても、良品としての樹脂成型品Sの位相分布をモデルパターンLp(図13参照)として記憶しておき、樹脂成型品検査で得られた樹脂成型品Sについての位相分布のパターンと比較すればよい。
図13(a),(b)は、受信信号として実際に位相情報を用いて検査を行った場合の
検査結果をグラフにしたものである。図9(a),(b)と同様に、グラフの横軸は樹脂成型品SのX軸線方向での位置を表している。図13(a)はモデルパターンLp(点線で示すグラフ)と外形形状が不良である樹脂成型品Sの位相分布(パターンLn1)(実線で示すグラフ)を重ねて表示したグラフである。また、図13(b)はモデルパターンLp(点線で示すグラフ)と内部形状が不良である樹脂成型品Sの位相分布(パターンLn2)(実線で示すグラフ)を重ねて表示したグラフである。いずれのグラフにおいても、樹脂成型品SのX軸線方向における20mmから30mmあたりでモデルパターンLpに対して樹脂成型品Sの位相分布Ln1,Ln2に有意な差が表れており、このような場合には樹脂成型品Sを不良と判定すればよい。
○上記実施形態においては、一対のホーンHとミリ波受信アンテナATとを用いて樹脂成型品検査を実施するようにしたが、複数のホーンH及びミリ波受信アンテナATを組合わせて設置するようにしてもよい。また、ホーンHやミリ波受信アンテナATの設置場所については、上記実施形態に限定されるものではなく、検査対象となる樹脂成型品Sの評価判定に適した受信信号を得られるように設置すればよい。
○上記実施形態においては、レーン載置部材に設けた回転ステージ25の回転レバー25aの回動によってレーンの前後方向の傾きを調節するようにしたが、図14(a)(b)に示すように、マイクロメータを用いて調整するようにしてもよい。
詳述すると、マイクロメータ29aに形成した操作部29bを回動させることによって、押上レバー29cが突出し、第3のヒンジベース23に接続したバー29dを押上する。これにより、レーンLの前後方向の傾斜を調整することが可能となる。マイクロメータを用いることによって、傾斜の微調整が可能となるとともに、一度、樹脂成型品Sの形状に応じて設定した場合は、レーンLの前後方向の傾斜を再現することが容易となる。図14においては第2のヒンジベース22等を省略しているが、レーンLの前後方向及び左右方向の傾斜が調整できるような機構を有していればよい。
○上記実施形態では、樹脂成型品Sの移動速度に応じて波形変換することで、ROM93の記憶容量の大容量化を抑えるように構成したが、大容量の記憶容量を有したROM93や、ハードディスク、DVD等の記憶媒体を用いることによって、樹脂成型品検査が行われた樹脂成型品Sの電力信号波形を個々に記憶するようにしてもよい。このような構成にすることによって、樹脂成型品Sの移動速度に応じた波形変換が不要となり、比較評価を高速に行うことが可能となる。さらに、過去に遡って電力信号波形を参照でき、樹脂成型品検査の履歴を確認することができる。
○上記第1実施形態では、樹脂成型品Sが不良品と判定された場合に選別装置70の規制部材72aで樹脂成型品Sの移動を規制して、作業者に対して樹脂成型品Sを取り除く旨の報知をするように構成した。しかし、樹脂成型品Sが不良品と判定された場合に、レーンLの下流側において、傾く側の面の一部を開放させるように構成してもよい。案内通路Pの開放方向の向きを調節しておくことにより、レーンLの傾く側の面の一部を開放させるだけで、不良品と判定された樹脂成型品Sを確実に落下させて選別することができる。
第1実施形態の樹脂検査装置の要部全体の後方斜視図。 第1実施形態の樹脂検査装置の要部全体の前方斜視図。 (a)(b)はそれぞれ第1実施形態のレーン載置部材を説明するための説明図。 (a)樹脂成型品の構造を説明するための説明図。(b)同樹脂成型品の構造を説明するための説明図。(c)同樹脂成型品の構造を説明するための説明図。 第1実施形態の給送装置を説明するための説明図。 第1実施形態の選別装置を説明するための説明図。 第1実施形態の樹脂成型品検査装置の電気的構成を説明するためのブロック図。 第1実施形態の受信器を説明するためのブロック図。 (a)樹脂成型品検査によって得られた受信信号を電圧値分布として表示したグラフ。(b)同樹脂成型品検査によって得られた受信信号を電圧値分布として表示したグラフ。 第2実施形態としての樹脂成型品検査装置の要部斜視図。 受信器の別例を説明するためのブロック図。 (a)〜(e)はそれぞれホーン及びミリ波受信アンテナの別例を示す説明図。 (a)樹脂成型品検査によって得られた受信信号を位相情報の分布として表示した場合のグラフ。(b)同樹脂成型品検査によって得られた受信信号を位相情報の分布として表示した場合のグラフ。 (a)(b)はそれぞれレーン載置部材の別例を説明するための説明図。
符号の説明
1…樹脂成型品検査装置、2…検出部、3…供給部、4…回収部、5…良否検査制御部、17,18…左側及び右側レーン載置部材、33…発振器、43…受信器、60…給送装置、70…選別装置、H…ホーン、AT…受信アンテナとしてのミリ波受信アンテナ、L…レーン、P…案内通路、S…樹脂成型品、SE1〜SE7…各種センサ

Claims (8)

  1. 樹脂成型品にミリ波又はマイクロ波を出射し、
    その出射したミリ波又はマイクロ波の透過波、散乱波又は反射波を受信し、その受信信号に基づいて樹脂成型品の不良の有無を判断するようにした樹脂成型品の検査方法において、
    案内通路を形成したレーンの進行方向に傾斜させて、前記樹脂成型品を自重で前記レーンの案内通路上を滑動させ、前記案内通路上を滑動する前記樹脂成型品にミリ波又はマイクロ波を出射することを特徴とする樹脂成型品の検査方法。
  2. 請求項1に記載の樹脂成型品の検査方法において、
    前記レーンを、進行方向に直交する方向に傾斜させることを特徴とする樹脂成型品の検査方法。
  3. 樹脂成型品を収容し案内する案内通路を有するレーンと、
    前記案内通路に収容された樹脂成型品を自重で前記案内通路上を滑動させるために、前記レーンの進行方向に傾斜させるレーン支持手段と、
    ミリ波又はマイクロ波を発振するための発振器と、
    前記発振器から発振されたミリ波又はマイクロ波を、レーンの案内通路を滑動する樹脂成型品に向けて出射するためのホーンと、
    前記滑動する樹脂成型品に出射された前記ミリ波又はマイクロ波の透過波、散乱波、又は反射波を受信する受信アンテナと、
    前記受信アンテナが受信した受信信号を検波する受信器と、
    前記受信器で検波された受信信号に基づいて前記樹脂成型品の不良の有無を判断する検査手段と、
    を備えることを特徴とする樹脂成型品検査装置。
  4. 請求項3に記載の樹脂成型品検査装置において、
    前記レーンであって前記ホーンからミリ波又はマイクロ波が出射される位置より上流の位置に、前記レーンの案内通路に収容された樹脂成型品を、順番に1つずつ下流側に給送する給送手段と、
    前記レーンであって前記ホーンからミリ波又はマイクロ波が出射される位置より下流の位置、又は、前記レーンの下端下方に、前記検査手段の検査結果に基づいて検査された前記樹脂成型品を選別する選別手段と、
    を設けたことを特徴とする樹脂成型品検査装置。
  5. 請求項3又は4に記載の樹脂成型品検査装置において、
    予め、良品の樹脂成型品に関する前記受信器で検波された受信信号のパターンを記憶した記憶手段を備え、
    前記検査手段は、前記受信器で検波された受信信号のパターンを、前記記憶手段に記憶したパターンと比較して前記樹脂成型品の不良の有無を判断することを特徴とする樹脂成型品検査装置。
  6. 請求項5に記載の樹脂成型品検査装置において、
    前記レーンであって前記ホーンからミリ波又はマイクロ波が出射される位置を挟んだ、上流位置と下流位置に設けた前記樹脂成型品の通過を検出するための樹脂成型品通過検出センサを設け、
    前記検査手段は、前記樹脂成型品通過検出センサからの検出信号に基づいて樹脂成型品の移動速度を算出し、その移動速度に基づいて前記受信器で検波された受信信号のパターンを修正し、その修正したパターンと前記記憶手段に記憶したパターンとを比較して前記
    樹脂成型品の不良の有無を判断することを特徴とする樹脂成型品検査装置。
  7. 請求項3〜6のいずれか一に記載の樹脂成型品検査装置において、前記レーン支持手段は、前記レーンを進行方向に直交する方向に傾斜させることを特徴とする樹脂成型品検査装置。
  8. 請求項3〜7のいずれか一に記載の樹脂成型品検査装置において、前記レーンを樹脂材料で形成することを特徴とする樹脂成型品検査装置。
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