JP2007211414A - 建築物の防蟻基礎構造及び建築物の防蟻基礎施工方法 - Google Patents

建築物の防蟻基礎構造及び建築物の防蟻基礎施工方法 Download PDF

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【課題】 本発明は、建築物の白蟻等による食害を防ぐ為の防蟻性を有すると共に白蟻等が通過しやすい隙間がなく、かつ断熱性が優れる建築物の防蟻基礎構造、及びその施工方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の防蟻基礎構造は、基礎立上り部2aの内側及び/又は外側に下段部と上段部とからなる板状物3が設けられている基礎構造であって、前記下段部の板状物3aが複数の防蟻性能を有する板材からなり、該板材が垂直方向の突き合わせ部を形成して水平方向に配置され、前記上段部の板状物3bが複数の熱伝導率0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板からなり、該断熱性発泡板が水平方向に配置され、下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、少なくとも板材の該突き合わせ部の上端を覆うように白蟻遮蔽材8が介在している。【選択図】 図1

Description

本発明は、断熱性に優れ、建築物が白蟻に食害されることを防ぐ建築物の防蟻基礎構造、及び防蟻基礎の施工方法に関する。
従来、住宅等の建築施工において、断熱材や防音材として発泡プラスチックが用いられてきた。建築物の壁、屋根はもとより、殊に基礎などの地面に近い所の断熱が重要であることから、該基礎においても断熱性、取扱い容易性、廉価などの点からポリスチレン系樹脂発泡板などの断熱材が多く用いられてきた。しかしながら、該断熱材は、白蟻に食害されるという報告がなされている。
一方、白蟻等による食害を防ぐために、ポリカーボネート系樹脂発泡体からなる防蟻材を用いることが知られている(特許文献1)。ポリカーボネート系樹脂発泡体は、その機械的強度が発泡ポリスチレン等に比較すると遥かに優れているため、白蟻による食害をほとんど受けない材料である。
しかしながら、ポリカーボネート系樹脂発泡体は、発泡体であることによる断熱性は有するものの、前記ポリスチレン系樹脂発泡板に比較すると、断熱性に劣るという課題を有している。
更に、ポリカーボネート系樹脂発泡体を用いて防蟻基礎構造を構築しても場合によっては建築物が白蟻による食害を受ける可能性が残される。即ち、該防蟻基礎構造においては、複数の板状ポリカーボネート系樹脂発泡体が水平方向に突合されて配置されているため、板状発泡体と板状発泡体との突合せ部が垂直方向に形成される。そのため、該突合せ部に白蟻が通過できる隙間があれば、白蟻が該隙間を通って建築物の中に浸入することができる。特に、ポリカーボネート系樹脂発泡体は長さ調節のために建築現場で切断されるため、切断面の直角寸法精度が悪くなり易く、垂直方向の突合せ部の隙間が発生する原因の一つになる。
特開平11−236736号公報
本発明は、建築物の白蟻等による食害を防ぐ為の防蟻性を有すると共に白蟻等が通過しやすい隙間がなく、かつ断熱性が優れる建築物の防蟻基礎構造、及びその施工方法を提供することを課題とする。
本発明によれば、以下に示す建築物の防蟻基礎構造、及び建築物の防蟻基礎施工方法が提供される。
〔1〕基礎立上り部の内側及び/又は外側に下段部と上段部とからなる板状物が設けられている基礎構造であって、
前記下段部の板状物が複数の防蟻性能を有する板材からなり、該板材が垂直方向の突き合わせ部を形成して水平方向に配置され、
前記上段部の板状物が複数の熱伝導率0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板からなり、該断熱性発泡板が水平方向に配置され、
下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、少なくとも板材の該突き合わせ部の上端を覆うように白蟻遮蔽材が介在していることを特徴とする建築物の防蟻基礎構造。
〔2〕該白蟻遮蔽材が、下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、板材の上面全体を覆うように介在していることを特徴とする前記〔1〕に記載の建築物の防蟻基礎構造。
〔3〕該板材が、ポリカーボネート系樹脂発泡板であることを特徴とする前記〔1〕又は〔2〕に記載の建築物の防蟻基礎構造。
〔4〕該熱伝導率が0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板が、ポリスチレン系樹脂発泡板であることを特徴とする前記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の建築物の防蟻基礎構造。
〔5〕該白蟻遮蔽材が、厚み0.3〜10mmのポリカーボネート樹脂シートであることを特徴とする前記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の建築物の防蟻基礎構造。
〔6〕少なくとも一方の型枠として或いは少なくとも一方の型枠の内張材として、下段部と上段部とからなる板状物を使用して相対向する型枠を形成し、該相対向する型枠間に形成された空間にコンクリートを打設し固化させて、該板状物を基礎立上り部と一体化させて防蟻性能を有する建築物の基礎を施工する方法において、
該下段部として複数の防蟻性能を有する板材を垂直方向の突き合わせ部を形成して水平方向に配置し、該上段部として熱伝導率が0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板を配置し、下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、少なくとも板材の該突き合わせ部の上端を覆うように白蟻遮蔽材を介在させることを特徴とする建築物の防蟻基礎施工方法。
本発明によれば、防蟻基礎構造を構成する防蟻性能を有する板材相互の垂直方向に伸びる突合せ部に隙間が発生していても、白蟻遮蔽材を介在させることにより、上段部の断熱性発泡板が食害されることも白蟻の建築物内への侵入も阻止することができる。更に、該白蟻遮蔽材の上に断熱性発泡板を配置することにより、断熱性が防蟻性能を有する板材のみが配置された構造より向上する。このことにより防蟻性に優れると共に断熱性により優れる建築物の防蟻基礎構造が提供される。
また、本発明によれば、防蟻性能を有する板材と断熱性発泡板と白蟻遮蔽材とを特定の形態で組み合わせ相対向する型枠等として用いてコンクリートを打設し固化させて、防蟻パネルを基礎と一体化することにより、防蟻性に優れると共に、断熱性に優れる建築物の防蟻基礎を効率良く施工することができる。
以下、本発明の防蟻基礎構造について、図面を用いて詳細に説明する。
本発明の防蟻基礎構造(以下、単に基礎構造ともいう。)とは、建築物への白蟻の侵入を防ぎ白蟻による建物の食害を防止する建築物の基礎構造のことである。この基礎構造においては、基礎立上り部の内側及び/又は外側に下段部と上段部とからなる板状物が設けられている。即ち、本発明の基礎構造における板状物は下段部と上段部とからなり、下段部の板状物と上段部の板状物は異なる材料で構成されている。かかる基礎構造の一例を図1、図2に示す。
なお、図1は基礎構造の断面図であり、図2は基礎構造の正面図であり、図中、1は防蟻基礎構造を、2はコンクリート基礎を、2aはコンクリート基礎の基礎立上り部を、3は板状物を、3aは下段部の板状物を、3bは上段部の板状物を、4は下段部を構成する個々の防蟻性能を有する板材(以下、単に防蟻性板材ともいう。)を、5は上段部を構成する個々の断熱性発泡板を、6は突合せ部を、7は突き合わせ部の上端を、8は白蟻遮蔽材を、12は土台を、13は地面をそれぞれ示す。
但し、図1では板状物が、基礎の内側と外側の双方に設けられているが、基礎の内側または外側のどちらかに板状物が設けられている場合も本発明に含まれる。
本発明における板状物3は、基礎立上り部2aの内側及び/又は外側に密着して設けられている。即ち、コンクリート基礎2が建物の外周部分に施工され、その横断面は例えば図1に示すように?型に形成され、その垂直部分に当る基礎立上り部2aの内側及び/又は外側には、板状物3が密着して設けられている。
該板状物3は、下段部の板状物3aと上段部の板状物3bとからなる。更に、下段部の板状物3aは複数の防蟻性板材4からなり、上段部の板状物bが熱伝導率0.040W/(m・K)以下の複数の断熱性発泡板5からなる。即ち、下段部は防蟻性板材4からなることにより、防蟻性に優れるものであり、上段部は、熱伝導率が0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板5からなることにより、断熱性に優れるものであり、基礎の断熱構造において大切である地面から上の部分において断熱性に優れる断熱性発泡板を使用することができることから、板状物3全体として優れた防蟻性と断熱性を有し、この断熱性は、従来の防蟻性のみを目的とした防蟻構造と比較すると、極めて優れるものである。
本発明においては、更に下段部の防蟻性板材4と上段部の断熱性発泡板5との間に、白蟻遮蔽材8が介在しているので、白蟻が下段部の板状物3aから上段部の板状物3bへ侵入することが防止される。
次に、本発明における板状物を構成する下段部の板状物、下段部と上段部の間に介在する白蟻遮蔽材、上段部の板状物につき、順に詳しく説明する。
該下段部の板状物は複数の防蟻性板材からなる。該防蟻性板材としては、白蟻により貫通孔が形成されることがないポリカーボネート系樹脂発泡板、ガラス発泡板、撥水性グラスウール断熱板などの防蟻剤を使用していない板材や、防蟻剤入り炭酸カルシウム板、防蟻剤入りOSB合板、防蟻剤入り合成樹脂発泡板などの防蟻剤を使用した板材が挙げられる。これらの中でも環境面および本発明の防蟻基礎構造における防蟻性能面から防蟻剤を使用していない板材を用いることが好ましく、更に白蟻による食害を受け難い機械的強度、断熱性、軽量性を有し、釘打ち施工も可能なポリカーボネート系樹脂発泡板を用いることが好ましい。該発泡板については、後で詳述する。
該下段部の板状物3aは、図2に示すように、複数の防蟻性板材4からなり、隣り合う防蟻性板材4同士は垂直方向の突き合わせ部6を形成して、水平方向に配置されている。
但し、図2に示されている板状物3aは1段のみの防蟻性板材4からなるが、本発明はこれに限定するものではなく、防蟻性板材を多段に積み重ねても良い。
上記のように防蟻性板材を多段に積み重ねる場合、防蟻性板材同士の突合せ部6は防蟻パネルの下端から上端まで直線状に形成されていないことが好ましい。即ち、突合せ部6が隣接する段の間で水平方向にくい違うように配置されていることが好ましい。垂直方向を向く突合せ部6がこのように形成されていると、白蟻が突合せ部を通って建物の中に浸入することをより確実に防ぐことができる。
防蟻性板材4が2段に積み重ねられた例を図3に示す。図3中、Aは板状物3aの下の段を、Bは板状物3aの上の段を、6aは下段Aの垂直方向を向く突合せ部を、6bは上段Bの垂直方向を向く突合せ部を、9は上下に隣接する防蟻性板材同士により形成される水平方向を向く突合せ部をそれぞれ示す。尚、その他の符号は、図2と同じ意味を表す。
図3の例においては、防蟻性板材4が二つの段A、Bを形成して配置されている。この場合、下の段Aと上の段Bとが隣接して配置され、下段Aの突合せ部6aと上の段の突合せ部6bとが水平方向にくい違うように配置されている。
このように、防蟻性板材4が多段に配置されていると、白蟻が、例えば段Aの突合せ部6aを這い上がったとしても、水平方向の突合せ部9に遮られて、上段Bの突合せ部6bにたどり着くことの障害となる。即ち、段Bの防蟻性板材4は下段Aの防蟻性板材4に隙間なく突合されていれば、白蟻は、水平方向の突合せ部9を、垂直方向の突合せ部6aの隙間を通り抜けるようには通りぬけることができない。
下段部の板状物3aが多段に配置された場合、突合せ部6のくい違の長さ(即ち、L1及びL2の長さ)は、白蟻の通過を確実に遮るためには、長いほど好ましい。具体的には、突合せ部6のくい違の長さは、5cm以上が好ましく、10cm以上がより好ましく、30cm以上が特に好ましい。くい違の長さの最大値は、防蟻性板材4の水平方向の長さによって異なるが、通常180cmである。
本発明においては、前記下段部の板状物3aが一段の場合、多段の場合いずれであっても、最も上の段の防蟻性板材4の突き合わせ部6の上端7は、地面11より上に位置していることが好ましい。このように構成されていると、白蟻が無事に地面11の中から下段部の板状物3bを通過して防蟻性板材4の上側端面に辿り着くには、防蟻性板材4の突き合わせ部6に発生する可能性のある隙間を通らなければならなくなる。
次に、前記下段部と上段部の間に介在する白蟻遮蔽材について説明する。
本発明で用いられる白蟻遮蔽材としては、白蟻の分泌物に対して耐性を有し、且つ白蟻が噛砕くことによる穴の形成を阻止できる強度を有するものであり、ステンレス等を素材とする金属板、金属シート、白蟻が通り抜けることのできない金属網や、ポリカーボネートなどの上記条件を満足する樹脂シート、更にセラミックシート、ガラス繊維シート、特開2004−232454号に記載されている高強度粒子を含有する変性シリコーンなどの防蟻シーリング材などが挙げられる。
本発明で用いられる上記の白蟻遮蔽材の中でも、施工時の取扱いが容易であることから、ポリカーボネート樹脂シート(以下、単にポリカシートともいう。)、金属網、防蟻シーリング材を用いることが好ましく、ポリカシートが特に好ましい。該ポリカシートについては、後に詳述する。
該白蟻遮蔽材8は、図2、図3に示すように、下段部の防蟻性板材4と上段部の断熱性発泡板5との間に、少なくとも突き合わせ部の上端7を覆うように介在している。このように、白蟻遮蔽材8が設けられていると、白蟻が垂直方向の突合せ部を這い上がって、突き合わせ部の上端7に辿り着いたとしても、白蟻遮蔽材8と防蟻性板材4とが密着しているため、それ以上進むことができない。
白蟻の侵入を、より良く防ぐためには、白蟻遮蔽材8の両端部の各々は、突き合わせ部の上端7から5cm以上離れていることが好ましく、10cm以上離れているがより好ましく、30cm以上離れていることが更に好ましい。白蟻の侵入を、より完全に防ぐためには、白蟻遮蔽材8は、下段部の防蟻性板状物4と上段部の断熱性発泡板5との間に、下側の防蟻性板材4の上面全体を覆うように介在していることが特に好ましい。
白蟻遮蔽材8で下側の防蟻性板材4の上面全体を覆わない場合には、白蟻遮蔽材8で覆われていない部分は、白蟻遮蔽材8と同じ厚みの、断熱性発泡板5から切出したシートや充填材を用いて防蟻性板材4の上面を覆うことにより、白蟻遮蔽材を介在させることにより発生する可能性のある段差による空間を塞ぐことができる。
次に、前記上段部の板状物について説明する。該上段部の板状物は熱伝導率0.040W/(m・K)以下の複数の断熱性発泡板からなる。
本発明で用いられる熱伝導率0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板としては、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム、フェノール樹脂フォーム、塩化ビニル樹脂フォーム、無機物高充填樹脂フォームなどが挙げられる。これら断熱性発泡板の中で、断熱性、機械的強度、生産性、施工性などの観点から、ポリスチレン系樹脂発泡板(以下、単にポリスチレン発泡板ともいう。)が好ましい。該ポリスチレン系樹脂発泡板については、後に詳述する。
本発明においては、図2、図3に示すように、複数の断熱性発泡板5が白蟻遮蔽材8の上に水平方向に配置されている。断熱性発泡板5は、熱伝導率0.040W/(m・K)以下であることにより断熱性が、防蟻性板材4より優れているので、本発明の防蟻基礎構造は、前記防蟻性板材4のみが用いられたものより、断熱性に優れるものである。
尚、断熱性発泡板は、前記防蟻性板材と同様に垂直方向の突き合わせ部を形成して水平方向に配置される。尚、断熱性発泡板も図2、3に示されるような1段に配置される構造に限定されるものではなく、多段に配置されていても良い。
次に、本発明の防蟻基礎構造の一部をなす角部構造について説明する。該角部構造においても、その基礎立上り部の内側及び/又は外側に下段部と上段部とからなる板状物が設けられることにより、出隅及び/又は入隅が構成されている。かかる角部構造の一例を図4に、他の例を図5に示す。
尚、図4は、出隅の外側のみに板状物が設けられている防蟻基礎の角部構造の斜視図であり、図5は入隅の外側のみに板状物が設けられている防蟻基礎の角部構造の斜視図であり、図4及び図5に示す基礎角部構造においては、共に下段部3aが段Aと段Bの2段から構成されている。
図4、図5中、1bは基礎角部構造を、8bは角部に用いられるL字型の白蟻遮蔽材を、9cは下段部の下の段Aの突合せ部を、9dは下段部の上の段Bの突合せ部を、9は突合せ部の総称を、10は板状の白蟻遮蔽材の小口面と長手面とが突合わされて形成される突合せ面をそれぞれ示し、その他の符号は、図2と同じ意味を表す。
尚、本明細書において、小口面とは、防蟻性板材4、断熱性発泡板5、板状又はシート状の白蟻遮蔽材8における水平方向の端面をいい、長手面とは、防蟻性板材4、断熱性発泡板5、板状又はシート状の白蟻遮蔽材8における垂直方向の端面をいい、平手面とは、防蟻性板材4、断熱性発泡板5、板状又はシート状の白蟻遮蔽材8における左右方向と上下方向で定まる平面をいう。
本発明の一部をなす角部構造においても、白蟻遮蔽材8は、図4、図5に示すように、下段部の防蟻性板材4と上段部の断熱性発泡板5との間において、少なくとも最も上の段の防蟻性板材4の垂直方向の突き合わせ部の上端7を覆うように介在している。従って、白蟻が垂直方向の突合せ部9c、9dを這い上がって、突き合わせ部の上端7に辿り着いたとしても、白蟻遮蔽材8と防蟻性板材4とが密着しているため、それ以上進むことができない。
本発明の角部構造に用いられる白蟻遮蔽材としては、図4に示すように、角部の形状に沿って形成されたL字型の白蟻遮蔽材8bを用いることが、白蟻の侵入をより確実に防ぐことができ、施工も容易であることから好ましい。該L字を構成する各辺の長さは、角部の内側の交点から5cm以上が好ましく、10cm以上がより好ましく、30cm以上が更に好ましい。
但し、本発明の角部構造に用いられる白蟻遮蔽材はL字型に限定するものではなく、図5に示すように、板状の白蟻遮蔽材8を用いてもよい。その場合には、例えば、角部の水平方向の一方の端部に配置されている板状の白蟻遮蔽材8と他方の端部に配置されている白蟻遮蔽材8とで、その小口面と平手面で垂直方向に伸びる突合せ面10を形成すればよい。尚、突合せ面10は、斜めに切断された小口面同士で形成してもよい。
但し、角部に配置されている防蟻性板材4どうしが形成する垂直方向に伸びる突合せ部9dと突合せ面10とは、白蟻が侵入を防ぐため、同一平面として形成されないようにしなければならない。
突合せ部9dと突合せ面10とが同一平面として形成されないようにするには、例えば、図5に示すように、シート状の白蟻遮蔽材8と他方の白蟻遮蔽材8とで、その小口面と平手面とで垂直方向に伸びる突合せ面10を形成し、下の防蟻性板材4どうしを、その小口面と平手面とを突合せ部9dが突合せ面10に対して90度ずらすように配置したり、下の防蟻性板材の斜めに切断された小口面同士で垂直方向に伸びる突合せ部を形成し、該突合せ部が、白蟻遮蔽材同士の小口面と平手面による突合せ面に対して45度ずれるように配置したり、白蟻遮蔽材の斜めに切断された小口面同士で突合せ面を形成し、該突合せ面が、防蟻性板材同士の小口面と平手面による突合せ面に対して45度ずれるように配置したりすればよい。
本発明においては、板状物、特に上下の板状物同士が、白蟻遮蔽材を介して、打ち込み用の二つの先端が反対方向を向いて形成されている相釘を用いて固定されていることが好ましい。尚、相釘により板状物を固定する場合には、全ての板状物相互の突合せ部が相釘により固定されていなくてもよく、一部の板状物相互の突合せ部において相釘を使用して固定することもできる。該相釘を用いると、板状物同士を強固に固定することができる。相釘の一例を図6に示す。図6は相釘の斜視図であり、図中、16は相釘を、17a、17bは打ち込み用の先端を、18は頭部を、19a、19bは胴部を、20は溝をそれぞれ示す。
上記相釘を用いることが基礎構造施工の際におけるコンクリート打設時の側圧により、突合せ部6や突合せ面10に隙間が発生する可能性を確実に防ぐことができる点で好ましい態様である。但し、本発明はそれに限定されるものではなく、例えば鎹釘を用いて板状物同士を固定してもよい。
上記相釘を用いると、例えば先端18aを上の断熱性発泡板5に打ち込み、先端12bを下の防蟻性板材4に白蟻遮蔽材8を介して打ち込むことにより上下の板状物を強固に固定することができる。
また、該相釘の中央部分には、頭部18が形成されていることが好ましい。相釘の中央部分に頭部18が形成されていると、板状物の一方に深く打ち込みすぎることがないので、板状物を安定して固定することができる。また、該相釘の二つの胴部19a、19bのそれぞれに溝20が形成されていることが好ましい。溝20が形成されていると、防蟻性板材4及び断熱性発泡板5をより強固に固定することができる。かかる観点から、該溝としてはリング溝がより好ましいが、スクリュー溝でも構わない。
次に、本発明で用いる防蟻性板材、断熱性発泡板、白蟻遮蔽材を構成する好ましい材料について順に説明する。
本発明で用いられる防蟻性板材としては、白蟻等による食害を受け難い機械的強度を有し、軽量で、発泡体であることによる断熱性を有し、施工が容易であることから、ポリカーボネート系樹脂発泡板(以下、単にポリカ発泡板ともいう。)を用いることが好ましい。
該ポリカ発泡板の見掛密度は、白蟻による食害防止性能、断熱性能、軽量性能の観点から、30〜600kg/mが好ましく、より好ましくは40〜400kg/mである。
該ポリカ発泡板の平均気泡膜厚は、白蟻による食害防止性能の観点から、5〜1000μmが好ましく、より好ましくは10μm〜1000μmである。なお、該気泡膜厚は、見掛密度、気泡調整剤の種類及び添加量、押出発泡時の成形装置のガイダー形状と発泡板引取条件などにより調整される。
上記平均気泡膜厚とは、プラスチックフォームハンドブック(日刊工業新聞社、昭和48年2月28日発行)第222頁の(3.3)式を変形して得られる下記(1)式に、発泡体のポリマー体積分率(Vs)及び平均気泡径(d)(単位はμm)を代入して算出された気泡膜厚(t)(単位はμm)を意味する。
t = d〔(1−Vs)−1/3−1〕 (1)
尚、ポリマー体積分率(Vs)は、発泡体を構成する樹脂の体積を発泡体体積で除すことにより求められる。
また、平均気泡径(d)は次のようにして求められる。
発泡板厚み方向の平均気泡径(μm)及び発泡板幅方向の平均気泡径(μm)は発泡板の幅方向垂直断面(発泡板の押出方向と直交する垂直断面)を、発泡板長手方向の平均気泡径(μm)は、発泡板の長手方向垂直断面(発泡板を幅方向に二等分し、且つ、発泡板の幅方向と直交する垂直断面)を顕微鏡等を用いてスクリーンまたはモニター等に拡大投影し、投影画像上において測定しようとする方向に直線を引き、直線の長さ(L:μm)(但し、この長さは拡大投影した投影画像上の直線の長さではなく、投影画像の拡大率を考慮した真の直線の長さを指す。)と、その直線と交差する気泡の数(N:個)を計数し下記(2)式により、各々の方向における平均気泡径を求める。但し、直線の始点は任意の気泡膜とし、終点は別の任意の気泡膜とし、始点と終点との間には少なくとも10個の気泡が存在していることを原則とするが、例えば発泡板で最小寸法中に存在する気泡が10個に満たない場合には測定可能な最多気泡数間で測定されるものとする。
D =(L÷N)÷ 0.616 (2)
平均気泡径(d)はこれら3方向の各平均的セル径の相加平均値で表わされる。
該ポリカ発泡板の厚さは、施工性能、断熱性能、防蟻性能の観点から、5〜100mmが望ましい。より望ましくは、10〜100mm、更に20〜90mm、特に30〜70mmである。
また、該ポリカ発泡板の長さは、施工性能の観点から、600〜4000mm、更に1000〜2500mm、特に1500〜2000mmであることが好ましい。また、該発泡板の幅は、施工性能の観点から、200〜1200mm、更に200〜800mm、特に250〜600mmであることが好ましい。
該ポリカ発泡板は、難燃性が高く且つリサイクルが可能である。また、該発泡体はそれ自体が優れた断熱性を有するが、本発明の所期の目的を達成できる範囲内においてポリカ発泡板と、グラスウール、ロックウール、などの繊維系断熱材、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ポリウレタンフォーム、フェノール樹脂フォーム、塩化ビニル樹脂フォーム、無機物高充填樹脂フォームなどの発泡樹脂系断熱材を、接着剤等を用いて接着させた複合防蟻断熱材として用いることもできる。
また、ポリカ発泡板に防湿シートなどの防湿材、遮音材、吸音材、防振材、タイル、モルタル等などを複合材として複合することも好ましい態様である。
なお、前記複合防蟻断熱材や前記複合材において、あるいはそれらが使用される箇所において、白蟻に食害されてしまうおそれがある部分が存在する場合は、その部分にクロルピリホス系、有機リン系やピレスロイド系などの防蟻剤を塗布するか又は防蟻シートなどを貼着することなどができる。
該ポリカ発泡板は、ポリカーボネート系樹脂を発泡させることにより製造される。この場合の原料として用いられるポリカーボネート系樹脂は、炭酸とグリコール又はビスフェノール等から形成される炭酸エステル結合を有する高分子である。特に分子鎖にジフェニルアルカンを有する芳香族ポリカーボネートが取扱性の観点から好ましい。このようなポリカーボネート系樹脂としては、2,2−ビス(4−オキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−オキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)イソブタン、1,1−ビス(4−オキシフェニル)エタン等のビスフェノールが重縮合されているものを挙げることができる。そしてまた、前記ポリカーボネートの中でも、高分子量成分を含むものや分岐状ポリカーボネートが好ましく使用される。
前記ポリカーボネート系樹脂中には、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂などの他の樹脂を全体の50重量%未満混合したものを基材樹脂として発泡に供することができる。
また、前記ポリカーボネート系樹脂には、種々の添加剤が配合できる。添加剤としては、難燃剤、熱安定剤、耐候性向上剤、顔料、あるいはタルク、シリカなどの気泡調整剤等が挙げられる。
前記ポリカーボネート系樹脂の発泡に用いられる発泡剤としては、有機系物理発泡剤、無機系物理発泡剤等を例示することができる。有機系物理発泡剤としては、例えば、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ノルマルへキサン等の低級脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの低級脂環式炭化水素等が挙げられる。そして、無機系物理発泡剤としては二酸化炭素、窒素、水などが挙げられる。前記した発泡剤は、単独又は2種以上混合して使用することもでき、例えば、無機系物理発泡剤と有機系物理発泡剤とを組み合わせるなど異なった系の発泡剤の併用も可能である。
本発明で用いるポリカ発泡板は、前記したポリカーボネート系樹脂よりなる基材樹脂を従来公知の押出発泡成形、インジェクション発泡成形、プレス発泡成形、発泡粒子の型内成形などによって発泡成形させて製造されるが、中でも押出発泡成形による方法が、目的とする見掛密度および寸法の発泡板を効率よく得ることができるので好ましい。
前記押出発泡成形は、ポリカーボネート系樹脂、気泡調整剤などを押出機に供給して加熱溶融し、次いで発泡剤を圧入し混練して得られた組成物を発泡適正温度まで冷却することにより発泡性溶融物とし、該溶融物を押出機の先端に設けられた口金のスリット状押出口より樹脂を大気中に押出すことによって行われる。例えば、前記押出機先端の口金のスリットを長方形とし、該スリットに取付けられる成形金型(平行あるいは入口から出口に向かって緩やかに拡大するよう設置された上下2枚のポリテトラフルオロエチレン樹脂等のフッ素樹脂からなる板で構成されるもの(以下、ガイダーと言う。)など)や成形ロール等の成形具を通過させ冷却、賦形を行い板状に押出すとポリカ発泡板を得ることができる。また、口金のスリットを環状とし、ポリカーボネート系樹脂を円筒状に発泡させ、該筒状発泡体の内面が軟化状態を維持しているうちにロール間を通過させて筒状発泡体の内面同士を融着させることにより発泡板を得ることができる。更に、ダイ内で発泡剤を含んだ樹脂と発泡剤を含まない樹脂などを合流させる共押出発泡法を採用すること、或いは押出発泡後に得られた発泡板に非発泡樹脂シート又はフィルムをラミネートする方法を採用することにより多層ポリカ発泡板とすることもできる。
本発明では、断熱性発泡板として熱伝導率0.040W/(m・K)以下のものが用いられる。なお、該断熱性発泡板は、断熱性の観点から熱伝導率が0.035W/(m・K)以下のものがより好ましく、0.030W/(m・K)以下のものが更に好ましく、0.028W/(m・K)以下のものが特に好ましい。更に、本発明で用いられる断熱性発泡板としては、難燃剤が添加されており、発泡体の基材樹脂に関わらずJIS A 9511(1995)記載の押出ポリスチレンフォーム保温板の燃焼性規格を満足するものが好ましい。
本明細書における熱伝導率の測定は、JIS A9511(1995)の4.7項記載の平板熱流計法(熱流計2枚方式、高温側35℃、低温側5℃、平均温度20℃)によるものとする。
また、該断熱性発泡板の厚みは、10〜150mmが好ましく、より好ましくは20〜100mmである。但し、断熱性発泡板の厚みは前記防蟻性板材と同じにすることが好ましい。
前述の通り、断熱性発泡板の中で、断熱性、機械的強度、生産性、施工性などの観点から、ポリスチレン発泡板が好ましい。
また、ポリスチレン発泡板の見掛密度は、製造可能性、機械的強度、軽量性、断熱性のバランスを考慮すると、22〜60kg/mが好ましく、より好ましくは25〜50kg/mである。
なお、断熱性に特に優れたポリスチレン発泡板であるために、厚み方向の平均気泡径は50〜500μmのものが好ましく、より好ましくは60〜350μm、更に好ましくは60〜250μmである。平均気泡径がこの範囲内にあることにより、高い断熱性を有するポリスチレン発泡板となる。
本明細書におけるポリスチレン発泡板の上記平均気泡径の測定方法は前記ポリカ発泡板の平均気泡径の測定方法と同様である。
上記ポリスチレン発泡板は、熱伝導率が0.040W/(m・K)以下のものであれば製造方法に制限はなく、発泡粒子成形体でも押出発泡成形体でもよいが、生産性、断熱性の観点から、押出発泡成形体が好ましい。
ポリスチレン発泡板の押出発泡による製造方法としては、従来公知のポリスチレン系樹脂押出発泡成形体と同様に、必要に応じて添加される気泡調整剤とポリスチレン系樹脂、必要に応じて加えられる難燃剤などの添加剤とを押出機に供給して溶融し、これに発泡剤を圧入し混練して得られた組成物を発泡適正温度まで冷却することにより発泡性溶融物とし、該溶融物を、フラットダイを通して高圧の押出機内より低圧域に押出して発泡させ、該ダイの出口に配置されたガイダーや成形ロール等の成形具を通過させることによって発泡板を得る方法を採用することができる。その場合、前記気泡径は、気泡調整剤の種類及び添加量、押出発泡時の成形装置のガイダー形状と発泡板引取条件などにより調整される。
ポリスチレン発泡板を構成するポリスチレン系樹脂としては、例えばスチレン単独重合体やスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−メチルスチレン共重合体、スチレン−ジメチルスチレン共重合体、スチレン−エチルスチレン共重合体、スチレン−ジエチルスチレン共重合体等が挙げられる。上記スチレン系共重合体におけるスチレン成分単位含有量は50モル%以上が好ましく、特に好ましくは80モル%以上である。
該ポリスチレン発泡板の押出発泡に用いられる発泡剤としては、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルへキサン等の低級脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の低級脂環式炭化水素、1,1,1,2−テトラフルオロエタン、1,1−ジフルオロエタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン等のフッ素化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル、メタノール、エタノール等の低級アルコール、塩化メチル、塩化エチル等の炭素数1又は2の塩化アルキル、二酸化炭素、窒素、水等の無機ガスが挙げられる。
本発明で用いられる白蟻遮蔽材としては、前記の通りポリカシートが特に好ましい。
該ポリカシートは厚みが0.3〜10mm、更に0.5〜10mm、特に1.5〜7mmのものが加工性、施工性の観点から好ましい。
また、該ポリカシートは見掛け密度が、0.06〜0.9g/cm、更に0.1〜0.6g/cmの発泡シートであることが剛性、軽量性、緩衝性、断熱性の観点から好ましい。
該ポリカシートは、前記ポリカ発泡板と同様のポリカーボネート系樹脂を、同様の発泡剤を用いて押出発泡により製造することが好ましい。具体的には、前記ポリカーボネート系樹脂を押出機中で溶融させ、高温高圧下で前記発泡剤と混練して発泡性樹脂溶融混練物とし、これを押出機先端に設けられた環状ダイを通して押出機内よりも低圧下に押出して発泡させ、この筒状に押出された発泡体(筒状発泡体)にエアーを吹きかけて冷却しながらバルーンを形成させると共にマンドレルと呼ばれる円柱状冷却装置の円柱側面上を引取り筒状発泡体を内面側から冷却し、次いで押出方向に沿って切り開いてシート状発泡体とする。
なお、ポリカーボネート系樹脂を円滑に発泡させるために、該樹脂と発泡剤との発泡性樹脂混練物中に必要に応じて気泡調整剤を添加するとよい。この場合の気泡調整剤としては、タルクやシリカ等の無機粉末、多価カルボン酸の酸性塩、多価カルボン酸と炭酸ナトリウム又は重炭酸ナトリウムとの混合物等が好ましい。
本発明で用いるポリカシートは、前記のようにして得られたシート状発泡体をオンライン又はオフラインで加熱炉に通して加熱し、押出方向に1.05倍以上、好ましくは1.08〜1.20倍、また押出方向と直交する幅方向に1.02倍以上、好ましくは1.05〜1.15倍に加熱延伸することにより得られるものが好ましい。このことにより、平滑性に優れたポリカシートが得られ、施工性良好なものとなる。
上記白蟻遮蔽材は、前記防蟻性板材の垂直方向の突き合わせ部の上端を隙間なく覆うことができる範囲で下段部の該板材と上段部の断熱性発泡板との間に設けられれば良く特に限定されるものではないが、シーリング材にて白蟻遮蔽材を構成した場合には、該突き合わせ部の上端を目地止めするように設ければよく、シートや板にて白蟻遮蔽材を構成した場合には、下段部の該板材と上段部の断熱性発泡板との間において、該突き合わせ部の上端およびその近傍部分を覆うように下段部の該板材上面に間隔をあけて設けても、該突き合わせ部の上端のみならず下段部の板材の上面全体を覆うように設けてもよい。なお、施工性、確実性などの観点から下段部の該板材と上段部の断熱性発泡板との間において、下段部の板材の厚みと同じ幅、厚み0.3〜10mm程度で白蟻遮蔽材を下段部の板材の上面全体を覆うように設けることが好ましい。
次に、本発明の建築物の防蟻基礎施工方法について説明する。
該防蟻基礎施工方法としては、後貼り工法も採用することができるが、以下に好ましい態様として型枠工法について詳述する。該型枠工法としては、少なくとも一方の型枠として或いは少なくとも一方の型枠の内張材として、下段部と上段部とからなる板状物及び白蟻遮蔽材を使用して相対向する型枠を形成し、該相対向する型枠間に形成された空間にコンクリートを打設し固化させて、該板状物を基礎立上り部と一体化させて防蟻基礎を施工する方法である。尚、防蟻基礎の角部構造は防蟻基礎の一部として同様に施工することができる。
本発明に係る防蟻基礎の施工においては、前記下段部と上段部とからなる板状物(下段部の防蟻性板材と上段部の断熱性発泡板)を白蟻遮蔽材と共にコンクリート打設時の相対向する型枠の少なくとも一方に捨て型枠、或いは型枠の内張材として使用し、基礎の完成とともに板状物及び白蟻遮蔽材が該基礎に一体化したものを得る。即ち、相対向する型枠の間に形成される空間にコンクリートを打設して布基礎、べた基礎などのコンクリート基礎を施工するに当り、前記相対向する型枠の少なくとも一方の型枠、或いは型枠の内張材として、前記板状物及び白蟻遮蔽材を使用してコンクリートを打設し固化させ、板状物及び白蟻遮蔽材と基礎の少なくとも立上り部とを一体化させて防蟻基礎構造を形成する。
該板状物及び白蟻遮蔽材が型枠の内張材として使用される場合について更に詳しく説明する。
該板状物及び白蟻遮蔽材は、少なくともコンクリート基礎立上り部を形成するためのコンクリート打込み型枠の内側に、下段部と上段部の板状物を釘止め等することにより、下段部と上段部の板状物及び白蟻遮蔽材を内張材として設けた型枠を用意する。次いで、コンクリート基礎立上り部の厚みを保持するためのセパレータと、コンクリート打設時におけるコンクリート打込み型枠の撓みを抑えるための縦方向及び横方向の端太材とを該型枠に止め金具を使用して固定し、この状態でコンクリートを型枠間に打設する。このようにすると、コンクリートの硬化後、コンクリート打込み型枠を脱型すると該下段部と上段部の板状物及び白蟻遮蔽材がコンクリートに接着された状態となっている。
上記施工手順において、板状物を構成する防蟻性板材、断熱性発泡板及び白蟻遮蔽材は、合板からなるコンクリート打込み型枠の内側に、例えば最終的に図2や図3に示すような形態となるように、下段部として複数の防蟻性板材4を水平方向に突き合わせ部6を形成して配置させ、その上に少なくとも防蟻性板材4の該突き合わせ部の上端7を覆うように白蟻遮蔽材8を載置させ、その上に上段部として熱伝導率が0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板5を配置させて適宜釘止めする。
このとき、角部においては、図4、図5に示すように、防蟻性板材4の小口面と平手面、或いは斜めに切断された小口面同士で垂直方向に伸びる突合せ部9を形成するように防蟻性板材4配置し、その上に防蟻性板材4の該突き合わせ部の上端7を覆うように白蟻遮蔽材8を載置させ、その上に上段部として断熱性発泡板5を小口面と平手面、或いは斜めに切断された小口面同士で垂直方向に伸びる突合せ部を形成するように断熱性発泡板5を配置させて適宜釘止めする。
角部において、防蟻性板材4の該突き合わせ部の上端7を覆うように白蟻遮蔽材8を載置する方法としては、例えば、図4に示すように、角部の形状に沿って形成されたL字型の白蟻遮蔽材8bを用いる方法が挙げられる。また、図5に示すように、角部の一方の端部に配置されている板状の白蟻遮蔽材8と他方の端部に配置されている白蟻遮蔽材8とで、その小口面と平手面で垂直方向に伸びる突合せ面10を、その下の防蟻性板材4が形成する突合せ部9dと同一平面として形成されないように配置する方法などが挙げられる。尚、垂直方向に伸びる突合せ面10は斜めに切断された小口面同士で形成してもよい。
尚、防蟻性板材4を2段以上積み上げた形態を採用する場合には、例えば、下の段と上の段とをレンガ積みのような形態で、垂直方向の突合せ部9をずらして配置することが好ましい。
また、上記の板状物の施工において、省力化及び工期の短縮を目的として、合板等の板状コンクリート打込み型枠を省略し、該防蟻性板材、断熱性発泡板を直接コンクリート型枠として使用することによって、基礎構造を施工することもできる。そしてこの場合、該防蟻性板材、断熱性発泡板及び白蟻遮蔽材を、上記のような基礎構造及び角部構造を形成できる形態で配置し、鎹釘や相釘などを使用してこれらを水平方向及び上下段に連結する。
また、該防蟻性板材及び断熱性発泡板を型枠、或いは型枠の内張材として使用する場合、上下段に隣接して構成される防蟻性板材、断熱性発泡板及び白蟻遮蔽材を上下に固定するには、前記相釘を用いて連結することが好ましい。また、前記相釘は該防蟻性板材及び断熱性発泡板を水平方向に連結するために使用することも当然できる。このことにより該防蟻性板材、断熱性発泡板及び白蟻遮蔽材が強固に固定され、基礎構築の際のコンクリート打設時の側圧等により突合せ部や突合せ面に隙間が発生する不具合を確実に防ぐことができる。
上記相釘は、該相釘の一方の胴部19bの端部を金槌により打つことにより該防蟻性板材4、断熱性発泡板5又は白蟻遮蔽材8の周面に他方の胴部19aが挿入される。この場合、相釘が図6に示すような頭部18を有するものの場合は、該頭部18を該防蟻性板材や断熱性発泡板の小口等の周面、場合によっては白蟻遮蔽材にもめり込ませて、これらの周面から突出しない形態まで打ち込むことにより、連結される防蟻性板材4、断熱性発泡板5及び白蟻遮蔽材8間の突合せ部に該相釘16の頭部18の厚みが原因で発生する隙間を無くすことができる。続いて、相釘が打ち付けられた部材に連結する他の部材の周面や平手面を先の防蟻性板材、断熱性発泡板や白蟻遮蔽材の周面から突出する胴部19bにつき合わせ、付き合わせた面と反対側の面を金槌により打つことにより胴部19bが付き合わせた面から防蟻性板材、断熱性発泡板や白蟻遮蔽材に挿入させれば、これらの部材同士は連結される。なお、相釘の胴部には、例えば図6に示すような溝20を形成することにより防蟻性板材、断熱性発泡板や白蟻遮蔽材との連結力を高めることができる。
また、防蟻性板材、断熱性発泡板の突合せ部や白蟻遮蔽材の突合せ面には接着剤を介在させることもできる。
本発明の施工方法では、防蟻性板材、断熱性発泡板の少なくともコンクリート打設面側の表皮(発泡体表皮層)が取除かれたものを使用すると、これらとコンクリートがより強固に接着されるため好ましい。なお、表皮を取除く手段としては、刃物や熱線でスライスする方法や、グラインダー、サンダーベルト、砥石のようなもので削り取る方法が例示される。
このようにして得られた防蟻基礎は、防蟻性板材の断熱特性、さらに断熱性発泡板の優れた断熱特性と相俟って、省エネ木造建築物等における防蟻断熱基礎として好ましいものである。
更に、本発明に係る防蟻基礎構造の施工においては、前記ポリカーボネート系樹脂発泡板やポリスチレン系樹脂発泡板を中芯とし、その中芯の少なくとも片面に面材を接着剤などにて積層一体化した多層構造を有する複合パネルを用いることができる。そのような面材としては、モルタル、タイル等が例示される。
本発明に係る上述した防蟻基礎構造を採用することにより、基本的に薬剤を使用することなく安全に白蟻等の食害を効率よく防止すると共に、より断熱性を向上させることができる。
図1は基礎構造の断面図である。 図2は基礎構造の正面図である。 図3は基礎構造の他の例の正面図である。 図4は基礎角部構造の出隅の一例を示す斜視図である。 図5は基礎角部構造の入隅の一例を示す斜視図である。 図6は相釘の斜視図である。
符号の説明
1 防蟻基礎構造
2 コンクリート基礎
2a コンクリート基礎の基礎立上り部
3 板状物
3a 下段部の板状物
3b 上段部の板状物
4 防蟻性能を有する板材
5 断熱性発泡板
6 突合せ部
7 突き合わせ部の最上端
8 白蟻遮蔽材
12 土台
13 地面
16 相釘
17a、17b 打ち込み用の先端
18 頭部
19a、19b 胴部
20 溝
A 下段部の板状物の下の段
B 下段部の板状物の上の段

Claims (6)

  1. 基礎立上り部の内側及び/又は外側に下段部と上段部とからなる板状物が設けられている基礎構造であって、
    前記下段部の板状物が複数の防蟻性能を有する板材からなり、該板材が垂直方向の突き合わせ部を形成して水平方向に配置され、
    前記上段部の板状物が複数の熱伝導率0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板からなり、該断熱性発泡板が水平方向に配置され、
    下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、少なくとも板材の該突き合わせ部の上端を覆うように白蟻遮蔽材が介在していることを特徴とする建築物の防蟻基礎構造。
  2. 該白蟻遮蔽材が、下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、板材の上面全体を覆うように介在していることを特徴とする請求項1に記載の建築物の防蟻基礎構造。
  3. 該板材が、ポリカーボネート系樹脂発泡板であることを特徴とする請求項1又は2に記載の建築物の防蟻基礎構造。
  4. 該熱伝導率が0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板が、ポリスチレン系樹脂発泡板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築物の防蟻基礎構造。
  5. 該白蟻遮蔽材が、厚み0.3〜10mmのポリカーボネート樹脂シートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建築物の防蟻基礎構造。
  6. 少なくとも一方の型枠として或いは少なくとも一方の型枠の内張材として、下段部と上段部とからなる板状物を使用して相対向する型枠を形成し、該相対向する型枠間に形成された空間にコンクリートを打設し固化させて、該板状物を基礎立上り部と一体化させて防蟻性能を有する建築物の基礎を施工する方法において、
    該下段部として複数の防蟻性能を有する板材を垂直方向の突き合わせ部を形成して水平方向に配置し、該上段部として熱伝導率が0.040W/(m・K)以下の断熱性発泡板を配置し、下段部の板材と上段部の断熱性発泡板との間に、少なくとも板材の該突き合わせ部の上端を覆うように白蟻遮蔽材を介在させることを特徴とする建築物の防蟻基礎施工方法。
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