JP2007210247A - 液体吐出ヘッドの制御装置、液体吐出ヘッドの制御方法、及び、プログラム - Google Patents

液体吐出ヘッドの制御装置、液体吐出ヘッドの制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズによる悪影響を低減する。
【解決手段】液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、駆動信号生成部と、タイミングパルス生成部と、信号印加部とを有する。駆動信号生成部は、基準電圧から開始されて所定パターンの電圧変化を経た後に基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、基準電圧から開始されて所定パターンの電圧変化を経た後に基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成する。タイミングパルス生成部は、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを、第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成する。信号印加部は、第1波形部と第2波形部とを選択的に素子へ印加する。
【選択図】図12

Description

本発明は、液体吐出ヘッドの制御装置、液体吐出ヘッドの制御方法、及び、プログラムに関する。
液体吐出ヘッド及びこの液体吐出ヘッドを制御するための制御装置は、例えばインクジェットプリンタ等の液体吐出装置に用いられている。この制御装置には、印刷周期において複数の駆動信号を同時に生成させ、各駆動信号に含まれる駆動パルスを液体吐出ヘッドが有するピエゾ素子へ選択的に印加させるものがある(例えば特許文献1を参照。)。そして、駆動パルスの選択的な印加は、例えばラッチパルスやチェンジパルス(チャンネルパルスとも呼ばれる)で規定されるタイミングで駆動信号が有する波形部をピエゾ素子へ印加することにより行われる(例えば特許文献2を参照。)。
特開2000−52570号公報 特開平10−81013号公報
駆動信号が有する波形部を、ラッチパルスやチェンジパルスのタイミングで選択的にピエゾ素子へ印加させた場合、各駆動信号にノイズが生じてしまう可能性がある。これは、ピエゾ素子に対する電流量が急激に変化するためと考えられる。例えば、多くのピエゾ素子へ或る波形部を印加していた場合、その印加を一斉に停止させた瞬間にグランドの電位が変化して各駆動信号のノイズとして現れることがある。駆動信号に生じたノイズは、その大きさが小さければ支障はないが、過度に大きくなるとインクの吐出に支障を来す虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノイズによる悪影響を低減することにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
(A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成する駆動信号生成部と、
(C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成すると共に、前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成するタイミングパルス生成部であって、
或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスを、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成するタイミングパルス生成部と、
(D)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させる信号印加部と、
(E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
すなわち、(A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成する駆動信号生成部と、(C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成すると共に、前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成するタイミングパルス生成部であって、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスを、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成するタイミングパルス生成部と、(D)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させる信号印加部と、(E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置が実現できること。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、他の第1波形部に対応する第1タイミングパルスが、第2波形部が有する電圧の変化部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成される。この変化部分は液体の吐出後に生成されるものであるため、この期間で第2波形部(第2駆動信号)にノイズが生じたとしても、液体の吐出には影響し難い。このため、第1タイミングパルスに起因するノイズの悪影響を低減することができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記液体吐出ヘッドは、ノズルに連通した圧力室の容積を前記素子の動作によって変化させるものであり、前記第2波形部は、液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる吐出用の変化部分と、前記吐出用の変化部分に続いて生成されて、前記収縮電圧を維持する部分とを含むパターンの電圧変化を経るものであり、前記基準電圧まで戻すための変化部分は、前記収縮電圧を維持する部分に続いて生成されることが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、吐出用の変化部分と基準電圧まで戻すための変化部分との間に、収縮電圧を維持する部分が生成される。このため、基準電圧まで戻すための変化部分を、液体の吐出後に確実に生成させることができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記基準電圧まで戻すための変化部分は、単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められていることが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、基準電圧まで戻すための変化部分の波形がノイズによって乱れたとしても、液体が吐出されてしまう不具合を防止することができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記駆動信号生成部は、前記第2波形部を複数有する前記第2駆動信号を生成し、前記タイミングパルス生成部は、前記第2タイミングパルスを複数の前記第2波形部のそれぞれに対応させて複数生成し、或る第2波形部の次に生成される他の第2波形部に対応する前記第2タイミングパルスを、何れかの前記第1波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成することが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、他の第2波形部に対応する第2タイミングパルスが、第1波形部が有する電圧の変化部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成される。他の変化部分もまた液体の吐出後に生成されるものであるため、この期間で第1波形部(第1駆動信号)にノイズが生じたとしても、液体の吐出には影響し難い。このため、第2タイミングパルスに起因するノイズの悪影響を低減することができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記液体吐出ヘッドは、ノズルに連通した圧力室の容積を前記素子の動作によって変化させるものであり、前記第1波形部は、液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる他の吐出用の変化部分と、前記他の吐出用の変化部分に続いて生成され、前記収縮電圧を維持する他の部分とを含むパターンの電圧変化を経るものであり、前記基準電圧まで戻すための他の変化部分は、前記収縮電圧を維持する他の部分に続いて生成されるものであることが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、他の吐出用の変化部分と基準電圧まで戻すための他の変化部分との間に、収縮電圧を維持する他の部分が生成される。このため、基準電圧まで戻すための他の変化部分を、液体の吐出後に確実に生成させることができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記基準電圧まで戻すための他の変化部分は、単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記他の吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められていることが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、基準電圧まで戻すための他の変化部分の波形がノイズによって乱れたとしても、液体が吐出されてしまう不具合を防止することができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記タイミングパルス生成部は、N番目(Nは2以上の整数)の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを、前記第2駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成することが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1タイミングパルスに起因するノイズの生成タイミングと第2タイミングパルスに起因するノイズの生成タイミングがずれるので、これらのノイズが重畳してしまう不具合を防止することができる。このため、ノイズに起因する悪影響を防止することができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記タイミングパルス生成部は、N番目(Nは2以上の整数)の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを、前記第1駆動信号側の基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成することが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1タイミングパルスに起因するノイズの生成タイミングと第2タイミングパルスに起因するノイズの生成タイミングがずれるので、これらのノイズが重畳してしまう不具合を防止することができる。このため、ノイズに起因する悪影響を防止することができる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記駆動信号生成部は、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成することが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1駆動信号及び第2駆動信号を容易に生成できる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記駆動信号生成部は、前記或る期間における前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記或る期間における前記第2駆動信号の電圧を示すデータを更新周期毎に記憶する駆動信号用電圧データメモリを有し、前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記第2駆動信号の電圧を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を生成し、前記タイミングパルス生成部は、前記或る期間における前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記或る期間における前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に記憶するタイミングパルス用生成データメモリを有し、前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1タイミングパルス及び前記第2タイミングパルスを生成することが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1タイミングパルスと第2タイミングパルスを、第1駆動信号及び第2駆動信号に同期させて生成できる。
かかる液体吐出ヘッドの制御装置であって、前記信号印加部は、前記第1波形部を選択するための第1選択データを、前記第1タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第1選択データ更新部と、前記第1選択データに基づいて前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御する第1スイッチと、前記第2波形部を選択するための第2選択データを、前記第2タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第2選択データ更新部と、前記第2選択データに基づいて前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御する第2スイッチとを有することが好ましい。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、第1波形部や第2波形部を素子へ容易に印加させることができる。
また、次の液体吐出ヘッドの制御装置が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドであって、ノズルに連通した圧力室の容積を前記素子の動作によって変化させるものである液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部であって、液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる他の吐出用の変化部分と、前記他の吐出用の変化部分に続いて生成され、前記収縮電圧を維持する他の部分とを含むパターンの電圧変化を経る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部であって、液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる吐出用の変化部分と、前記吐出用の変化部分に続いて生成されて、前記収縮電圧を維持する部分とを含むパターンの電圧変化を経る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成し、かつ、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する駆動信号生成部と、(C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成すると共に、前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部のそれぞれに対応させて複数生成するタイミングパルス生成部であって、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスを、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成し、或る第2波形部の次に生成される他の第2波形部に対応する前記第2タイミングパルスを、何れかの前記第1波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成するタイミングパルス生成部と、(D)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させる信号印加部と、を有し、(E)前記駆動信号生成部は、前記或る期間における前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記或る期間における前記第2駆動信号の電圧を示すデータを更新周期毎に記憶する駆動信号用電圧データメモリを有し、前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記第2駆動信号の電圧を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を生成するものであり、(F)前記タイミングパルス生成部は、前記或る期間における前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記或る期間における前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に記憶するタイミングパルス用生成データメモリを有し、前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1タイミングパルス及び前記第2タイミングパルスを生成するものであり、N番目(Nは2以上の整数)の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを、前記第2駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成し、又は、N番目(Nは2以上の整数)の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを、前記第1駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成し、(G)前記信号印加部は、前記第1波形部を選択するための第1選択データを、前記第1タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第1選択データ更新部と、前記第1選択データに基づいて前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御する第1スイッチと、前記第2波形部を選択するための第2選択データを、前記第2タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第2選択データ更新部と、前記第2選択データに基づいて前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御する第2スイッチとを有し、(H)前記基準電圧まで戻すための変化部分は、前記収縮電圧を維持する部分に続いて生成され、単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められ、(I)前記基準電圧まで戻すための他の変化部分は、前記収縮電圧を維持する他の部分に続いて生成され、単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記他の吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められている、(J)液体吐出ヘッドの制御装置が実現できることも明らかにされる。
このような液体吐出ヘッドの制御装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するので、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、次の液体吐出ヘッドの制御方法が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドの制御方法であって、(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すること、(C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成し、かつ、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスについては、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成すること、(D)前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成すること、(E)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させること、(E)を行う液体吐出ヘッドの制御方法が実現できることも明らかにされる。
また、次のプログラムが実現できることも明らかにされる。
すなわち、(A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドを制御する制御装置用のプログラムであって、(B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すること、(C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成し、かつ、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスについては、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成すること、(D)前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成すること、(E)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させること、(F)を前記制御装置に行わせるプログラムが実現できることも明らかにされる。
===第1実施形態===
<液体吐出装置について>
液体吐出装置には、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、ディスプレイ製造装置、半導体製造装置、及びDNAチップ製造装置など、様々な種類があり、全てについて説明することは困難である。そこで、本明細書では、印刷装置としてのインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタともいう。)、及び、このプリンタを有する印刷システムを例に挙げて説明する。なお、印刷システムとは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも有するシステムのことである。
===印刷システム100の構成===
まず、印刷装置を印刷システム100とともに説明する。ここで、図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。例示した印刷システム100は、印刷装置としてのプリンタ1と、印刷制御装置としてのコンピュータ110とを含んでいる。具体的には、この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。
プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、この媒体は、液体が吐出される対象となる対象物に相当する。また、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図3を参照。)を例に挙げて説明する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。表示装置120は、ディスプレイを有している。入力装置130は、例えば、キーボード131やマウス132である。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
===コンピュータ110===
<コンピュータ110の構成について>
図2は、コンピュータ110、及び、プリンタ1の構成を説明するブロック図である。まず、コンピュータ110の構成について簡単に説明する。このコンピュータ110は、前述した記録再生装置140と、ホスト側コントローラ111とを有している。記録再生装置140は、ホスト側コントローラ111と通信可能に接続されており、例えばコンピュータ110の筐体に取り付けられている。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、前述した表示装置120や入力装置130も通信可能に接続されている。このホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成される。このメモリ114に格納されるコンピュータプログラムとしては、前述したように、アプリケーションプログラムやプリンタドライバがある。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
印刷データは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、ドット形成データSI(図9を参照。)とを有する。コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば、給紙を指示するコマンドデータ、搬送量を示すコマンドデータ、排紙を指示するコマンドデータがある。また、ドット形成データSIは、用紙Sの上に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)であり、単位領域毎に定められる。ここで、単位領域とは、用紙S等の媒体上に仮想的に定められた矩形状の領域を指し、印刷解像度に応じて大きさや形が定められる。本実施形態におけるドット形成データSIは、ドットの大きさを示すドット階調データによって構成されている。ドットの大きさは、吐出されるインク(液体の一種)の量によって定まる。このため、ドット形成データSIは吐出されるインクの量を示す吐出量情報に相当する。この階調データは、3ビットのデータによって構成されている。例えば、ドット形成データSIには、ドット無し(インクの非吐出)に対応するデータ[000]と、第1小ドットの形成に対応するデータ[001]と、第2小ドットの形成に対応するデータ[100]と、第1中ドットの形成に対応するデータ[010]と、第2中ドットの形成に関するデータ[101]と、大ドットの形成に対応するデータ[011]とがある。従って、このプリンタ1は、1つの単位領域について6階調で画像が形成できる。
===プリンタ1===
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。ここで、図3は、本実施形態のプリンタ1の構成を示す図である。なお、以下の説明では、図2も参照する。
図2に示すように、プリンタ1は、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、検出器群50、プリンタ側コントローラ60、及び、駆動信号生成回路70を有する。なお、本実施形態において、プリンタ側コントローラ60及び駆動信号生成回路70は、共通のコントローラ基板CTRに設けられている。また、ヘッドユニット40は、ヘッド制御部HCとヘッド41とを有している。このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ60によって制御対象部、すなわち用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40(ヘッド制御部HC,ヘッド41)、及び、駆動信号生成回路70が制御される。これにより、プリンタ側コントローラ60は、コンピュータ110から受け取った印刷データに基づき、用紙Sに画像を印刷させる。また、検出器群50の各検出器は、プリンタ1内の状況を監視している。そして、各検出器は、検出結果をプリンタ側コントローラ60に出力する。各検出器からの検出結果を受けたプリンタ側コントローラ60は、その検出結果に基づいて制御対象部を制御する。
<用紙搬送機構20について>
用紙搬送機構20は、媒体を搬送させる媒体搬送部に相当する。この用紙搬送機構20は、媒体としての用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりするものである。この搬送方向は、次に説明するキャリッジ移動方向と交差する方向である。この用紙搬送機構20は、例えば図3に示すように、搬送モータ21や搬送ローラ22等を有する。搬送モータ21は搬送ローラ22の駆動源となるものである。そして搬送モータ21はプリンタ側コントローラ60によって動作が制御される。
<キャリッジ移動機構30について>
キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させるためのものである。キャリッジ移動方向には、一側から他側への移動方向と、他側から一側への移動方向が含まれている。ここで、ヘッドユニット40はヘッド41を有するので、キャリッジ移動方向は、ヘッド41が移動するヘッド移動方向に相当する。また、キャリッジ移動機構30は、ヘッド41を所定方向に移動させるヘッド移動部に相当する。このキャリッジ移動機構30は、キャリッジモータ31と、ガイド軸32と、タイミングベルト33と、駆動プーリー34と、アイドラプーリー35とを有する。キャリッジモータ31は、キャリッジCRを移動させる際の駆動源に相当する。このキャリッジモータ31は、プリンタ側コントローラ60によって動作が制御される。そして、キャリッジモータ31の回転軸には、駆動プーリー34が取り付けられている。この駆動プーリー34は、キャリッジ移動方向の一端側に配置されている。駆動プーリー34とは反対側のキャリッジ移動方向の他端側には、アイドラプーリー35が配置されている。タイミングベルト33は、キャリッジCRに接続されているとともに、駆動プーリー34とアイドラプーリー35とに架け渡されている。ガイド軸32は、キャリッジCRを移動可能な状態で支持する。このガイド軸32は、キャリッジ移動方向に沿って取り付けられている。従って、キャリッジモータ31が動作すると、キャリッジCRは、このガイド軸32に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。
<ヘッドユニット40について>
ヘッドユニット40は、インクを用紙Sに向けて吐出させるヘッド41を有する。このヘッドユニット40は、キャリッジCRに取り付けられている。そして、このヘッドユニット40が有するヘッド41は、ヘッドケース(図示せず)の下面に設けられている。また、ヘッドユニット40が有するヘッド制御部HCは、ヘッドケースの内部に設けられている。なお、ヘッド制御部HCについては、後で説明することにする。
<ヘッド41について>
図4Aは、ヘッド41の断面図である。図4Bは、ヘッド41の要部を説明する拡大図である。ヘッド41は、液体の一種であるインクを吐出する液体吐出ヘッドの一種である。このヘッドは、図4Aに示すように、ケース411と、流路ユニット412と、ピエゾ素子ユニット413と、中継基板414とを有する。ケース411は、ピエゾ素子ユニット413を収容するための収容室411aが内部に形成されたブロック状の部材である。ピエゾ素子ユニット413は、例えばノズル列毎に取り付けられる。
流路ユニット412は、図4Bに示すように、流路形成板412aと、流路形成板412aの一方の表面に接合された弾性板412bと、流路形成板412aの他方の面に接合されたノズルプレート412cとを有する。流路形成板412aは、シリコンウエハーや金属板等によって作製されている。この流路形成板412aには、圧力室412dとなる溝部、ノズル連通口412eとなる貫通口、共通インク室412fとなる貫通口、インク供給路412gとなる溝部が形成されている。弾性板412bは、支持枠412hと、ピエゾ素子PZTの先端が接合されるアイランド部412jとを有する。そして、アイランド部412jの周囲には、弾性膜412iによる弾性領域が形成されている。
ピエゾ素子ユニット413は、ピエゾ素子群413aと、接着用基板413bと、素子用配線基板413cとから構成されている。ピエゾ素子群413aは櫛歯状をしており、1つ1つの櫛歯状部分がピエゾ素子PZTに相当する。このピエゾ素子群413aは、ノズルNzに対応する数のピエゾ素子PZTを有する。また、接着用基板413bは矩形状の板であり、一方の表面にピエゾ素子群413aが接着され、他方の表面がケース411に接着されている。
中継基板414は、ヘッド制御部HC及び各ピエゾ素子PZTと、駆動信号生成回路70及びプリンタ側コントローラ60とを電気的に接続するための配線基板である。中継基板414には素子用配線基板413cが接続されている。また、この中継基板414には、図3に示すフレキシブルケーブルFCも電気的に接続されている。このフレキシブルケーブルFCは、駆動信号生成回路70からの駆動信号COMやプリンタ側コントローラ60からのヘッド制御信号を送信するためのものである。そして、この中継基板414に設けられる配線にはグランド用の配線も含まれる。
ピエゾ素子PZTは、対向する電極間に電位差を与えることにより変形する。この例では、素子の長手方向に伸縮する。この伸縮量は、ピエゾ素子PZTの電位に応じて定まる。ピエゾ素子PZTの電位は、駆動信号COMにおける印加部分(後述する波形部SS11〜SS23。図12を参照。)によって定められる。従って、ピエゾ素子PZTは、印加された駆動信号COMによって与えられる電位に応じて伸縮する。そして、ピエゾ素子PZTが伸縮すると、アイランド部412jは圧力室412d側に押されたり、反対方向に引かれたりする。すなわち、このヘッド41は、ノズルNzに連通した圧力室412dの容積をピエゾ素子PZTの動作によって変化させるものといえる。このとき、アイランド部周辺の弾性膜412iが変形するので、ノズルNzからインクを効率よく吐出させることができる。このようなピエゾ素子PZTは、駆動信号COMによって充放電される素子であって、インクを吐出するための動作を行う素子に相当する。
そして、ピエゾ素子PZTをヘッド41に用いると、印加される駆動パルス(例えば第1駆動パルスPS1〜第6駆動パルスPS6。図12を参照。)の波形に応じて、吐出されるインクの量や速度を様々に制御できる。また、インクを吐出させずにメニスカス(ノズルNzで露出しているインクの自由表面)を微振動させてインクの増粘を防止することもできる。
<検出器群50について>
検出器群50は、プリンタ1の状況を監視するためのものである。この検出器群には、例えば図3に示すリニア式エンコーダ51が含まれている。このリニア式エンコーダ51は、キャリッジCR(ヘッド41)のキャリッジ移動方向の位置を検出するためのものである。このリニア式エンコーダ51は、例えば、キャリッジCRが180dpiに相当する距離(25.4/180mm)を移動する毎にHレベルへ立ち上がるエンコーダ信号を出力する。この他に検出器群には、搬送ローラ22の回転量を検出するためのロータリエンコーダや用紙Sの有無を検出する紙検出器も含まれている(いずれも図示せず。)。
<プリンタ側コントローラ60について>
プリンタ側コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うものである。このプリンタ側コントローラ60は、図2に示すように、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、制御ユニット64とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU62は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。そして、CPU62は、メモリ63に記憶されているコンピュータプログラムに従い、各制御対象部を制御する。例えば、CPU62は、制御ユニット64を介して用紙搬送機構20やキャリッジ移動機構30を制御する。
また、CPU62は、リニア式エンコーダ51から出力されるエンコーダ信号に基づき、ラッチタイミングを規定するための信号を生成する。例えば、印刷解像度が720dpiである場合、エンコーダ信号を4逓倍することで、ラッチタイミングを規定するための信号を生成する。そして、CPU62は、この信号で規定されるタイミングでラッチパルスを出力する。すなわち、このタイミングでラッチ信号LATをHレベルに切り替える。このラッチパルスは、例えば、電圧がロジック電圧(例えば3.3V,5V)であって、生成期間が500ns程度の矩形状波形である。
また、CPU62は、ヘッド41の動作を制御するためのヘッド制御信号をヘッド制御部HCに出力したり、駆動信号COM(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B,図12を参照。)を生成させるための制御信号を駆動信号生成回路70に出力したりする。ヘッド制御信号は、例えば図9に示すように、クロックCLK,ドット形成データSI,ラッチ信号LAT,第1チェンジ信号CH_A,第2チェンジ信号CH_Bである。そして、ラッチ信号LATは前述したラッチパルスを有し、第1チェンジ信号CH_Aや第2チェンジ信号CH_Bは、チェンジパルスを有する。これらのラッチパルス及びチェンジパルスは、駆動信号COMをピエゾ素子PZTへ印加させるタイミングを規定するためのタイミングパルスに相当する(後述する。)。このため、プリンタ側コントローラ60は、タイミングパルス生成部に相当する。
また、プリンタ側コントローラ60は、このようなヘッド制御信号を用いることで、ヘッド制御部HCと協働して、駆動信号COM(詳しくは、第1駆動信号COM_Aが有する各波形部SS11〜SS13,第2駆動信号COM_Bが有する各波形部SS21〜SS23)を、ピエゾ素子PZTへ選択的に印加させることができる。このため、プリンタ側コントローラ60、駆動信号生成回路70、及びヘッド制御部HCは、ヘッド41の制御装置を構成する。
<DAC値及びタイミング信号の生成データについて>
また、駆動信号COMを生成させるための制御信号は、例えばDAC値である。このDAC値は、駆動信号生成回路70が有する第1駆動信号生成部70Aや第2駆動信号生成部70B(図6を参照。)から出力させる駆動信号COMの電圧を定めるためのデータ(電圧情報)である。この制御信号の内容は、極めて短い更新周期毎に更新される。例えば24MHzのクロックで規定される更新周期毎に更新される。そして、第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bの波形は、このDAC値によって定められる。このため、DAC値は波形生成情報に相当する。本実施形態におけるDAC値としては、第1駆動信号COM_A用の波形生成情報としての第1DAC値、及び、第2駆動信号用の波形生成情報としての第2DAC値が定められている。
図5は、DAC値の出力、及び、ヘッド制御信号の出力を説明するための概念図である。プリンタ側コントローラ60が有するメモリ63の一部の領域は、駆動信号用電圧データメモリとして使用され、第1DAC値及び第2DAC値を記憶している。図5の例において、メモリ63は、第1DAC値を更新周期毎に記憶するための第1DAC値記憶部63aと、第2DAC値を更新周期毎に記憶するための第2DAC値記憶部63bとを有し、駆動信号用電圧データメモリとして機能する。これらの記憶部63a,63bはそれぞれ、10ビットのレジスタを更新周期の数に対応する複数組有している。図5の例では、1つの四角形が1つのレジスタを表している。そして、縦方向に並ぶ10個のレジスタが、或る更新周期における10ビットの第1DAC値(第1DAC値記憶部63a)、及び、10ビットの第2DAC値(第2DAC値記憶部63b)を示している。これらの第1DAC値及び第2DAC値は、例えば更新周期毎に移動するポインタPによって指定される。そして、指定された領域(アドレス)に記憶されている第1DAC値が第1波形生成回路71Aに、第2DAC値が第2波形生成回路71Bにそれぞれ出力される。
また、メモリ63の他の一部の領域は、タイミングパルス用生成データメモリ63cとして使用され、ラッチ信号LAT、第1チェンジ信号CH_A、及び、第2チェンジ信号CH_Bに関する生成データを記憶している。加えて、駆動信号COMの生成終了タイミングを規定する終了パルスを有する終了タイミング信号WVEの生成データも記憶される。この例において、タイミングパルス用生成データメモリ63cは、1つの更新周期に対して12個のレジスタを有している。そして、12個のレジスタが更新周期に対応する複数組設けられている。これにより、12種類の信号を並列的に生成できる。各信号を生成するに際し、駆動信号用電圧データメモリ(記憶部63a,63b)と同様に、ポインタPで指定された領域(アドレス)に格納されているデータが読み出される。ここで、レジスタに格納されているデータが「0」の場合にはその信号はLレベルとなる。一方、格納されているデータが「1」の場合にはその信号はHレベルとなる。従って、データが「1」の期間に亘ってパルスが生成される。従って、各レジスタに記憶されているデータは、各信号の電圧情報に相当する。また、タイミングパルス用生成データメモリに記憶されている各信号の生成データは、第1DAC値や第2DAC値と同じ更新周期で記憶されている。
このように、このプリンタ1では、第1DAC値及び第2DAC値と、タイミングパルス(ラッチパルス,第1チェンジパルス,第2チェンジパルス)用の生成データとを、共通のメモリ63に更新周期を揃えて格納している。そして、プリンタ側コントローラ60は、この更新周期で規定されるタイミングでデータを読み出して各信号を生成しているので、印刷期間毎に繰り返し生成される駆動信号COMやタイミングパルスを、容易に生成することができる。また、駆動信号COMとタイミングパルスの同期を容易にとることもできる。
なお、本実施形態では、更新周期を規定するためのクロックが24MHzであるので、第1DAC値と第2DAC値は約0.04μs毎に読み出される。そして、1つの印刷期間Tは、例えば約140μsである。このため、マージンを見越しても約200μs程度の印刷期間Tがあれば十分といえる。従って、駆動信号用電圧データメモリ(記憶部63a,63b)、及び、タイミングパルス用生成データメモリ63cの総容量は、これらの条件を勘案して定められる。
<駆動信号生成回路70について>
図6は、駆動信号生成回路70の構成を説明するためのブロック図である。図7は、駆動信号生成回路70が有する第1波形生成回路71A、及び、第2波形生成回路71Bの構成を説明するための図である。図8は、第1電流増幅回路72A、及び、第2電流増幅回路72Bの構成を説明するための図である。なお、図7や図8において、第2波形生成回路71Bや第2電流増幅回路72Bの構成は、括弧付きの符号で示している。
駆動信号生成回路70は、各ピエゾ素子PZTに対して共通に使用される駆動信号COMを生成するものであり、駆動信号生成部に相当する。この駆動信号生成回路70は、複数種類の駆動信号COMを或る期間に亘って同時に生成する。本実施形態では、印刷期間Tに亘って、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを同時に生成している。このため駆動信号生成回路70は、第1駆動信号COM_Aを生成する第1駆動信号生成部70Aと、第2駆動信号COM_Bを生成する第2駆動信号生成部70Bとを有している。以下、第1駆動信号生成部70Aと第2駆動信号生成部70Bについて説明をする。
第1駆動信号生成部70Aは、第1DAC値(第1波形生成情報)に対応する電圧の信号を生成する第1波形生成回路71Aと、第1波形生成回路71Aで生成された信号の電流を増幅する第1電流増幅回路72Aを有する。また、第2駆動信号生成部70Bは、第2DAC値(第2波形生成情報)に対応する電圧の信号を生成する第2波形生成回路71Bと第2波形生成回路71Bで生成された信号の電流を増幅する第2電流増幅回路72Bを有する。ここで、第1波形生成回路71Aは、第1DAC値に基づいて所望波形の信号を生成する。第2波形生成回路71Bは、第2DAC値に基づいて他の所望波形の信号を生成する。また、第1電流増幅回路72Aは、所望波形の信号についてその電流を増幅し、第1駆動信号COM_Aとして出力する。第2電流増幅回路72Bは、他の所望波形の信号についてその電流を増幅し、第2駆動信号COM_Bとして出力する。なお、第1波形生成回路71Aと第2波形生成回路71Bは同じ構成であり、第1電流増幅回路72Aと第2電流増幅回路72Bは同じ構成である。このため、以下の説明は、主として、第1駆動信号生成部70A、すなわち、第1波形生成回路71A及び第1電流増幅回路72Aについて行う。
<第1波形生成回路71Aについて>
図7に示すように、第1波形生成回路71Aは、デジタルアナログ変換器711A(D/A変換器)と、電圧増幅回路712Aとを有する。デジタルアナログ変換器711Aは、第1DAC値に応じた電圧信号を出力する電気回路である。この第1DAC値は、電圧増幅回路712Aから出力させる電圧(以下、出力電圧ともいう。)を指示するための情報であり、前述したように、メモリ63から読み出されてCPU62によって出力される。本実施形態において、第1DAC値は10ビットのデータによって構成されている。
電圧増幅回路712Aは、デジタルアナログ変換器711Aからの出力電圧を、ピエゾ素子PZTの動作に適した電圧まで増幅する。本実施形態の電圧増幅回路712Aでは、デジタルアナログ変換器711Aからの出力電圧を、最大40数Vまで増幅する。そして、増幅後の出力電圧は、制御信号S_Tr1及び制御信号S_Tr2として第1電流増幅回路72Aに出力される。これらの制御信号S_Tr1及び制御信号S_Tr2は電流増幅前の駆動信号COM_A´であり、所望波形の信号に相当する。なお、これらの制御信号S_Tr1及び制御信号S_Tr2は、同じ波形である。
<第1電流増幅回路72Aについて>
第1電流増幅回路72Aは、複数のピエゾ素子PZTが支障なく動作できるように、十分な電流を供給するための回路である。図8に示す第1電流増幅回路72Aは、第1駆動信号COM_Aの電圧の変化に伴って動作する第1トランジスタ対721Aによって構成されている。この第1トランジスタ対721Aは、相補的に接続された2つのトランジスタによって構成されている。具体的には、互いのエミッタ端子同士が接続されたNPN型のトランジスタTr1とPNP型のトランジスタTr2によって構成されている。NPN型のトランジスタTr1は、駆動信号COMの電圧上昇時に動作するトランジスタである。このNPN型のトランジスタTr1は、コレクタが電源に、エミッタが第1駆動信号COM_Aの出力信号線に、それぞれ接続されている。PNP型のトランジスタTr2は、駆動信号COMの電圧降下時に動作するトランジスタである。PNP型のトランジスタTr2は、コレクタがグランドに、エミッタが第1駆動信号COM_Aの出力信号線に、それぞれ接続されている。そして、この第1電流増幅回路72A、すなわち第1トランジスタ対721Aは、第1波形生成回路71Aから出力される信号COM_A´(制御信号S_Tr1,制御信号S_Tr2)によって動作が制御される。従って、この第1電流増幅回路72Aからの出力される第1駆動信号COM_Aは、所望波形に倣った波形の信号となる。
<第2駆動信号生成部70Bについて>
次に、第2駆動信号生成部70Bについて簡単に説明する。前述したように、第2波形生成回路71Bの構成は、第1波形生成回路71Aの構成と同じであり、第2電流増幅回路72Bの構成は、第1電流増幅回路72Aの構成と同じである。すなわち、第2波形生成回路71Bは、デジタルアナログ変換器711Bと、電圧増幅回路712Bとを有する。また、第2電流増幅回路72Bは、第2駆動信号COM_Bの電圧の変化に伴って発熱する第2トランジスタ対721Bを有する。そして、第2トランジスタ対721Bは、互いのエミッタ端子同士が接続されたNPN型のトランジスタTr1とPNP型のトランジスタTr2を有する。つまり、第2トランジスタ対721Bもまた、相補的に接続されたトランジスタ対によって構成されている。
<生成される駆動信号COMの概略について>
ここで、駆動信号生成回路70によって生成される第1駆動信号COM_A、及び、第2駆動信号COM_Bの概略を説明する。なお、この説明では図12を参照する。これらの第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_Bは、印刷期間Tを繰り返し単位として繰り返し生成される。従って、この印刷期間Tは、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとを同時に生成するための或る期間に相当する。
第1駆動信号COM_Aは、期間T11で生成される波形部SS11と、期間T12で生成される波形部SS12と、期間T13で生成される波形部SS13とを有する。これらの波形部SS11〜SS13は、第1駆動信号COM_Aに含まれる第1波形部を構成している。そして、各波形部SS11〜SS13は、ピエゾ素子PZTに所定の動作をさせるための駆動パルスを有している。すなわち、波形部SS11は第1駆動パルスPS1を有し、波形部SS12は第2駆動パルスPS2を有する。波形部SS13は第3駆動パルスPS3を有する。第2駆動信号COM_Bは、期間T21で生成される波形部SS21と、期間T22で生成される波形部SS22と、期間T23で生成される波形部SS23とを有する。これらの波形部SS21〜SS23は、第2駆動信号COM_Bに含まれる第2波形部を構成している。各波形部SS21〜SS23もまた、ピエゾ素子PZTに所定の動作をさせるための駆動パルスを有している。すなわち、波形部SS21は第4駆動パルスPS4を有し、波形部SS22は第5駆動パルスPS5を有する。波形部SS23は第6駆動パルスPS6を有する。
ここで、第4駆動パルスPS4は、メニスカスをインクが吐出されない程度に変位させるための微振動パルスである。また、第4駆動パルスPS4以外の駆動パルスは、インクを吐出させるための吐出動作をピエゾ素子PZTに行わせる吐出パルスに相当する。これらの駆動信号COM_A,COM_Bについては、後で詳しく説明する。
<ヘッド制御部HCについて>
次に、ヘッド制御部HCについて説明する。図9は、ヘッド制御部HCの構成を説明するための図である。ヘッド制御部HCは、6種類のドット形成データSIを用いてインクの吐出を制御するものである。すなわち、ヘッド制御部HCは信号印加部に相当し、第1駆動信号COM_Aが有する波形部SS11〜SS13を、ラッチパルスや第1チェンジパルス(第1タイミングパルスに相当する。)で規定されるタイミングで選択的に印加するとともに、第2駆動信号COM_Bが有する波形部SS21〜SS23を、ラッチパルスや第2チェンジパルス(第2タイミングパルスに相当する。)で規定されるタイミングで選択的に印加する。すなわち、ヘッド制御部HCは、第1タイミングパルスと第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、第1駆動信号COM_Aが有する波形部(波形部SS11〜SS13)と第2駆動信号COM_Bが有する波形部(波形部SS21〜SS23)の何れか一方をピエゾ素子PZTへ印加させる。これにより、ピエゾ素子PZTが動作されてインクの吐出やメニスカスの微振動が行われる。
図9に示すように、ヘッド制御部HCは、第1シフトレジスタ81Aと、第2シフトレジスタ81Bと、第3シフトレジスタ81Cと、第1ラッチ回路82Aと、第2ラッチ回路82Bと、第3ラッチ回路82Cと、制御ロジック83と、デコーダ84と、第1スイッチ85Aと、第2スイッチ85Bとを有する。このヘッド制御部HCでは、制御ロジック83を除いた各部、すなわち、シフトレジスタ81、ラッチ回路82、デコーダ84、第1スイッチ85A、及び、第2スイッチ85Bは、それぞれピエゾ素子PZT毎に設けられる。
第1シフトレジスタ81A、第2シフトレジスタ81B、及び、第3シフトレジスタ81Cは、プリンタ側コントローラ60からのドット形成データSIがセットされるものである。すなわち、第1シフトレジスタ81Aにはドット形成データSIの中位ビットがセットされ、第2シフトレジスタ81Bにはドット形成データSIの下位ビットがセットされる。そして、第3シフトレジスタ81Cにはドット形成データSIの上位ビットがセットされる。ここで、第1シフトレジスタ81Aと第2シフトレジスタ81Bには、同じ信号線を通じて供給されたドット形成データSIがクロックCLKで規定されるタイミングでセットされる。一方、第3シフトレジスタ81Cには、他の信号線を通じて供給されたドット形成データSIがクロックCLKで規定されるタイミングでセットされる。
第1ラッチ回路82A、第2ラッチ回路82B、及び、第3ラッチ回路82Cは、第1シフトレジスタ81A、第2シフトレジスタ81B、及び、第3シフトレジスタ81Cにセットされたドット形成データSIをラッチするものである。すなわち、第1ラッチ回路82Aは、第1シフトレジスタ81Aにセットされたドット形成データSIをラッチする。また、第2ラッチ回路82Bは、第2シフトレジスタ81Bにセットされたドット形成データSIを、第3ラッチ回路82Cは、第3シフトレジスタ81Cにセットされたドット形成データSIを、それぞれラッチする。これらの第1ラッチ回路82A〜第3ラッチ回路82Cでラッチされることで、ドット形成データSIはノズルNz毎の組とされ、デコーダ84に入力される。
制御ロジック83は、第1スイッチ85Aの動作を定めるためのスイッチ動作情報と、第2スイッチ85Bの動作を定めるためのスイッチ動作情報とを記憶する。これらのスイッチ動作情報は、階調毎に定められる。本実施形態では、ドット形成データSIが6階調を示すため、第1スイッチ85Aには6種類のスイッチ動作情報q0〜q5が用いられ、第2スイッチ85Bには6種類のスイッチ動作情報q6〜q11が用いられる。
これらのスイッチ動作情報q0〜q11は、具体的には次の通りである。すなわち、第1スイッチ85A用のスイッチ動作情報q0〜q5としては、ドットの非形成(ドット形成データSI[000])に対応するスイッチ動作情報q0と、第1小ドットの形成(ドット形成データSI[001])に対応するスイッチ動作情報q1と、第2小ドットの形成(ドット形成データSI[100])に対応するスイッチ動作情報q2と、第1中ドットの形成(ドット形成データSI[010])に対応するスイッチ動作情報q3と、第2中ドットの形成(ドット形成データSI[101])に対応するスイッチ動作情報q4と、大ドットの形成(ドット形成データSI[011])に対応するスイッチ動作情報q5とが用意されている。また、第2スイッチ85B用のスイッチ動作情報q6〜q11としては、ドットの非形成に対応するスイッチ動作情報q6と、第1小ドットの形成に対応するスイッチ動作情報q7と、第2小ドットの形成に対応するスイッチ動作情報q8と、第1中ドットの形成に対応するスイッチ動作情報q9と、第2中ドットの形成に対応するスイッチ動作情報q10と、大ドットの形成に対応するスイッチ動作情報q11とが用意されている。
制御ロジック83からは、これらのスイッチ動作情報q0〜q11が出力される。そして、スイッチ動作情報q0〜q11の内容は、ラッチ信号LATのラッチパルスで規定されるタイミング、第1チェンジ信号CH_Aの第1チェンジパルスで規定されるタイミング、及び、第2チェンジ信号CH_Bの第2チェンジパルスで規定されるタイミングで更新される。図10は制御ロジック83の構成を説明するための図である。図10に示すように、制御ロジック83は、1ビットのデータを記憶可能なレジスタRGを複数有している。各レジスタRGは、例えば、D−FF(delay flip flop)回路によって構成される。そして、各レジスタRGには、スイッチ動作情報q0〜q11の各ビットを構成するデータが記憶される。スイッチ動作情報q0〜q11は、ドット形成データSIと同様に、プリンタ側コントローラ60から送られてくる。
また、説明の便宜上、図10では、各レジスタRGを、列方向(縦方向)に4個、行方向(横方向)に12個のマトリクス状に配置している。そして、同じ列に属する4つのレジスタRGはグループ化されており、同じグループのレジスタRGが同じマルチプレクサ(MX0〜MX11)に接続されている。この例では12のグループが定められている。
これらのグループは、スイッチ動作情報q0〜q11のそれぞれに対応している。例えば、マルチプレクサMX0に接続されているレジスタRGは、スイッチ動作情報q0を構成する各ビットのデータ(選択データに相当する。)を記憶する。また、マルチプレクサMX5に接続されているレジスタRGは、スイッチ動作情報q5を構成する各ビットのデータを記憶し、マルチプレクサMX11に接続されているレジスタRGは、スイッチ動作情報q11を構成する各ビットのデータを記憶する。
レジスタRGの各グループにおいて、図の最上段に配置されたレジスタRGは、印刷周期Tにおける最初の期間で用いられるデータを記憶する。すなわち、マルチプレクサMX0〜MX5に接続されたグループの最上段に配置されたレジスタRGは、期間T11で用いられるデータを記憶する。そして、マルチプレクサMX6〜MX11に接続されたグループの最上段に配置されたレジスタRGは、期間T21で用いられるデータを記憶する。また、上から2段目に配置されたレジスタRGは、印刷周期における2番目の期間で用いられるデータを記憶する。すなわち、期間T12や期間T22で用いられるデータを記憶する。同様に、上から3段目に配置されたレジスタRGは、印刷周期における3番目の期間(期間T13,期間T23)で用いられるデータを記憶する。従って、この制御ロジック83では、最大で4番目の期間までのデータを記憶できる。
以上を総括すると、制御ロジック83が有する各レジスタRGは、対応する駆動信号COMの種類(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B)、対応するドット形成データSI(データ[000]〜データ[011])、対応する波形部(波形部SS11〜SS23)の各因子で定まるスイッチ動作情報q0〜q11を記憶するものといえる。そして、スイッチ動作情報q0〜q11は、波形部SS11〜SS23を選択するための選択データであるので、各レジスタRGは、選択データ記憶部に相当する。
そして、マルチプレクサMX0〜MX11は、これらのレジスタRGに記憶されたデータを出力する。その際、出力されるデータを、ラッチパルスやチェンジパルスで規定されるタイミングで更新する。例えば、マルチプレクサMX0〜MX5は、第1カウンタCTAから出力されるカウント値によってレジスタRGを切り替える。この第1カウンタCTAは、ラッチパルスの立ち上がりでリセットされ、第1チェンジ信号CH_Aが有する第1チェンジパルスの立ち上がりでカウントアップされる。このため、ラッチパルスが入力されると、マルチプレクサMX0〜MX5からは、スイッチ動作情報q0〜q5として期間T11用のデータが出力される。また、1番目の第1チェンジパルスが入力されると、マルチプレクサMX0〜MX5からは期間T12用のデータが出力され、2番目の第1チェンジパルスが入力されると、マルチプレクサMX0〜MX5からは期間T13用のデータが出力される。同様に、マルチプレクサMX6〜MX11は、第2カウンタCTBから出力されるカウント値によってレジスタRGを切り替える。この第2カウンタCTBは、ラッチパルスの立ち上がりでリセットされ、第2チェンジ信号CH_Bが有する第2チェンジパルスの立ち上がりでカウントアップされる。このため、ラッチパルスが入力されると、マルチプレクサMX6〜MX11からは、スイッチ動作情報q6〜q11として期間T21用のデータが出力される。また、1番目の第2チェンジパルスが入力されると、マルチプレクサMX6〜MX11からは期間T22用のデータが出力され、2番目の第2チェンジパルスが入力されると、マルチプレクサMX6〜MX11からは期間T23用のデータが出力される。
以上の説明から判るように、制御ロジック83は、第1駆動信号COM_Aが有する第1波形部(波形部SS11〜SS13)を選択するための第1選択データ(スイッチ動作情報q0〜q5)を、第1タイミングパルス(ラッチパルス,第1チェンジパルス)で規定されるタイミングで更新する第1データ更新部に相当する。また、制御ロジック83は、第2駆動信号COM_Bが有する第2波形部(波形部SS21〜SS23)を選択するための第2選択データ(スイッチ動作情報q6〜q11)を、第2タイミングパルス(ラッチパルス,第2チェンジパルス)で規定されるタイミングで更新する第2データ更新部にも相当する。なお、選択データq0〜q11の具体的な内容については、後で説明する。
デコーダ84は、制御ロジック83から出力されるスイッチ動作情報q0〜q11を、ラッチ回路82でラッチされたドット形成データSIに応じて選択し、選択したスイッチ動作情報を、第1スイッチ85Aと第2スイッチ85Bのそれぞれに出力する。そして、第1スイッチ85Aは、スイッチ動作情報q0〜q5によって動作するスイッチであり、第1駆動信号COM_Aのピエゾ素子PZTへの印加を制御する。第2スイッチ85Bは、スイッチ動作情報q6〜q11によって動作するスイッチであり、第2駆動信号COM_Bのピエゾ素子PZTへの印加を制御する。これらのスイッチ85A,85Bは、データ「1」の期間に亘って対応する駆動信号COM_A,COM_Bをピエゾ素子PZTへ印加する。また、データ「0」の期間では対応する駆動信号COM_A,COM_Bをピエゾ素子PZTへ印加しない。
===印刷動作===
<印刷動作について>
次に、用紙Sに印刷するためにプリンタ1にて行われる印刷動作について説明する。ここで、図11は、プリンタ1の印刷動作を説明するフローチャートである。図11に示すように、プリンタ1では、一連の印刷動作として、印刷命令の受信動作(S10)、給紙動作(S20)、ドット形成動作(S30)、搬送動作(S40)、排紙判断(S50)、排紙動作(S60)、及び、印刷終了判断(S70)が行われる。この印刷動作は、プリンタ側コントローラ60が有するCPU62で行われる。すなわち、CPU62は、メモリ63に記憶されたコンピュータプログラムに従って動作し、これらの動作を実行する。従って、このコンピュータプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
印刷命令の受信動作では、プリンタ側コントローラ60は、インタフェース部61を介して、コンピュータ110からの印刷コマンドを受信する。この印刷コマンドは、コンピュータ110から送信される印刷データに含まれている。給紙動作は、印刷対象となる用紙Sを移動させ、印刷開始位置(所謂、頭出し位置)に位置決めする動作である。この給紙動作において、プリンタ側コントローラ60は、給紙ローラ(図示せず)を回転させ、印刷すべき用紙Sを搬送ローラ22まで送る。続いて、プリンタ側コントローラ60は、搬送ローラ22を回転させ、給紙ローラから送られてきた用紙Sを印刷開始位置に位置決めする。ドット形成動作は、キャリッジ移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、用紙Sにドットを形成する動作である。プリンタ側コントローラ60は、キャリッジモータ31を駆動し、キャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させる。また、プリンタ側コントローラ60は、キャリッジCRが移動している間に、ドット形成データSIに基づいてヘッド41(ノズルNz)からインクを吐出させる。そして、ヘッド41から吐出されたインクが用紙Sの上に着弾すれば、前述したように、用紙Sの上にドットが形成される。なお、ドット形成動作については後で詳しく説明する。搬送動作は、用紙Sをヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる動作である。プリンタ側コントローラ60は、搬送ローラ22を回転させて用紙Sを搬送方向に搬送する。この搬送動作により、ヘッド41は、先程のドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置にドットを形成することができる。排紙判断は、印刷中の用紙Sを排出するか否かを判断する処理である。この判断は、印刷データの有無に基づいて行われる。すなわち、プリンタ側コントローラ60は、印刷中の用紙Sに対する印刷データの有無を判断し、印刷データが残っていれば排紙しないと判断する。この場合、プリンタ側コントローラ60は、印刷データがなくなるまでドット形成動作と搬送動作とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に用紙Sに印刷する。また、プリンタ側コントローラ60は、印刷データがなければ排紙すると判断し、排紙ローラ25を回転させることで、印刷された用紙Sを外部に排出する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいて行っても良い。印刷終了判断は、印刷を続行するか否かの判断である。この判断において、プリンタ側コントローラ60は、印刷データの有無を判断する。そして、次の用紙Sに印刷を行うのであれば、次の用紙Sについての給紙動作を行う。一方、次の用紙Sに印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===ドット形成動作===
<ドット形成動作の概要について>
ドット形成動作では、ラッチパルスや第1チェンジパルス(つまり、第1タイミングパルス)で規定されるタイミング毎に、第1駆動信号COM_Aが有する第1波形部(SS11〜SS13)を選択し、必要な波形部をピエゾ素子PZTに印加させる。同様に、ラッチパルスや第2チェンジパルス(つまり、第2タイミングパルス)で規定されるタイミング毎に、第2駆動信号COM_Aが有する第2波形部(SS21〜SS23)を選択し、必要な波形部をピエゾ素子PZTに印加させる。そして、波形部の選択は、前述した各パルスのタイミングで内容が更新されるスイッチ動作情報q0〜q11に基づいて行われる。これらのスイッチ動作情報q0〜q11の更新は、例えばマルチプレクサMX0〜MX11を通じて行われる。
このような構成では、各タイミングパルスを生成するタイミングで、各駆動信号COM_A,COM_Bにノイズが生じる場合がある。例えば、多くのピエゾ素子PZTへ向けて電流が流れている最中にチェンジパルスのタイミングが到来すると、それまで流れていた電流がそのタイミングで停止されることになる。DAC値(又は制御信号S_Tr1,S_Tr2)とチェンジパルスの関係では、チェンジパルスのタイミングまでに電流が停止されるようにマージンを持たせている。しかし、実際の駆動信号COM_A,COM_Bでは、充放電の対象となるピエゾ素子PZTが多数になって電流量が非常に大きくなった場合に波形の歪みが生じる場合がある。これは、ピエゾ素子PZTはコンデンサとみなせることにも起因する。例えば、充放電の対象となるピエゾ素子PZTが多数となると、その分だけピエゾ素子PZTの合成静電容量も増加し、波形の歪みが生じ易くなる。この歪みによってチェンジパルスのタイミングでもピエゾ素子PZTに電流が流れている場合がある。
このようにピエゾ素子PZTに電流が流れている最中にチェンジパルスのタイミングが到来し、駆動信号COMの印加を急に停止させると、電流の急激な変化に伴ってグランド電位が変化する虞がある。グランドを十分に広く形成できれば電位の変化を抑えることは可能であるが、ヘッド41の限られた配線スペースの中でグランドとして確保できる面積は限られてしまう。そして、このグランド電位の変化が、各駆動信号COM_A,COM_Bにノイズとなって現れてしまう。
また、このプリンタ1では、各タイミングパルスで規定されるタイミング毎に、マルチプレクサMX0〜MX11がスイッチング動作をする。そして、その際のスイッチングノイズが各駆動信号COM_A,COM_Bに現れてしまう場合もある。
このようなノイズが、駆動パルスの生成開始後からインクが吐出されるまでの期間に生じると問題が生じる。前述した駆動パルスPS1〜PS6は、ピエゾ素子PZTに行わせる動作に基づいてその波形(電圧の変化パターン)が定められている。特にインクが吐出されるまでの期間における波形は、圧力室412dにインクを充填したり、圧力室412dを急激に収縮させて圧力室412d内のインクをノズルNzから吐出させたりするためのものである。従って、この期間にノイズが生じると、ピエゾ素子PZTが不測の動作をし、インクの吐出に悪影響を与えてしまう可能性がある。例えば、吐出されるインクの量が正規の量からずれてしまったり、インクの飛行方向が正規の方向からずれてしまったりする可能性がある。
このような事情に鑑み、このプリンタ1では、2番目以降の第1タイミングパルスに関しては、少なくとも1つを、第2駆動信号COM_B側の波形部SS21〜SS23における、インクの吐出後にて電圧を基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成している。また、2番目以降の第2タイミングパルスに関しては、少なくとも1つを、第1駆動信号COM_A側の波形部SS11〜SS13における、インクの吐出後にて電圧を基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成している。これにより、第1タイミングパルスや第2タイミングパルスのタイミングで、各駆動信号COM_A,COM_Bにノイズが生じたとしても、インクの吐出に対する影響を防止できる。その結果、ノイズによる悪影響を低減することができる。また、タイミングパルスの生成可能な期間について自由度が増す。以下、詳細に説明する。
<生成される駆動信号、タイミング信号について>
図12は、ドット形成動作で生成される第1駆動信号COM_A、第2駆動信号COM_B、ラッチ信号LAT、第1チェンジ信号CH_A、及び、第2チェンジ信号CH_Bを示す図である。
このドット形成動作において、第1駆動信号生成部70Aは第1駆動信号COM_Aを生成し、第2駆動信号生成部70Bは第2駆動信号COM_Bを生成する。この第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bの生成は、ラッチ信号LATが有するラッチパルスの生成と同期して行われる。すなわち、CPU62は、ラッチタイミングを規定するための信号に基づいて(例えば立ち上がりエッジのタイミングで)、第1DAC値及び第2DAC値のメモリ63(駆動信号用電圧データメモリ)からの読み出しを開始する。そして、読み出された第1DAC値及び第2DAC値は、第1駆動信号生成部70Aのデジタルアナログ変換器711A及び第2駆動信号生成部70Bのデジタルアナログ変換器711Bへ出力される。これにより、第1駆動信号生成部70Aによって第1駆動信号COM_Aが生成され、第2駆動信号生成部70Bによって第2駆動信号COM_Bが生成される。
また、プリンタ側コントローラ60のCPU62は、ラッチタイミングを規定するための信号に基づいて、メモリ63(タイミングパルス用生成データメモリ)からタイミングパルス用の生成データの読み出しを開始する。これにより、ラッチ信号(ラッチパルス)、第1チェンジ信号CH_A(第1チェンジパルス)、及び、第2チェンジ信号CH_B(第2チェンジパルス)が生成される。
<駆動信号COM_A,COM_Bの詳細について>
第1駆動信号COM_Aは、印刷期間T(繰り返し期間)における最初の期間T11で生成される波形部SS11と、2番目の期間T12で生成される波形部SS12と、3番目の期間T13で生成される波形部SS13とを有する。また、第2駆動信号COM_Bは、印刷期間Tにおける最初の期間T21で生成される波形部SS21と、2番目の期間T22で生成される波形部SS22と、3番目の期間T23で生成される波形部SS23とを有する。第1駆動信号COM_Aが有する波形部SS11は、第1駆動パルスPS1を有する。また、波形部SS12は第2駆動パルスPS2を、波形部SS13は第3駆動パルスPS3をそれぞれ有する。第2駆動信号COM_Bが有する波形部SS21は、第4駆動パルスPS4を有する。波形部SS22は第5駆動パルスPS5を、波形部SS23は第6駆動パルスPS6をそれぞれ有する。
これらの駆動パルスPS1〜PS6は、ピエゾ素子PZTを駆動して所望の動作を行わせるための電圧変化パターンである。そして、これらの駆動パルスPS1〜PS6の開始電圧、及び、終了電圧は同じであり、これらの電圧が基準電圧となっている。従って、これらの駆動パルスPS1〜PS6を有する波形部SS11〜SS23は、基準電圧から開始され、ピエゾ素子PZTに行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に基準電圧に戻る一連の信号といえる。
本実施形態では、駆動パルスPS1〜PS6が印加されることで、印加された駆動パルスの電圧波形に応じてピエゾ素子PZTは伸縮し、アイランド部412jを変位させる。アイランド部412jの変位に伴い、圧力室412dの容積が変化する。例えば、基準電圧における圧力室412dの容積を基準容積とする。そして、或る駆動パルスにおける基準電圧よりも高い電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加された場合、ピエゾ素子PZTは、素子の長手方向に収縮してアイランド部412jを圧力室412dから離隔させる方向に変位させる。これに伴い、圧力室412dが基準容積よりも膨張する。また、或る駆動パルスにおける基準電圧よりも低い電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加された場合、ピエゾ素子PZTは、素子の長手方向に伸長してアイランド部412jを圧力室412d側に変位させる。これに伴い、圧力室412dが基準容積よりも収縮する。そして、駆動パルスにおける電圧の上昇部分がピエゾ素子PZTへ印加されると、圧力室412dは電圧の変化に応じて膨張し、電圧の下降部分がピエゾ素子PZTへ印加されると、圧力室412dは電圧の変化に応じて収縮する。加えて、基準電圧よりも高い一定電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加された場合、圧力室412dは電圧に応じた膨張状態を維持する。また、基準電圧よりも低い一定電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加された場合、圧力室412dは電圧に応じた収縮状態を維持する。
<第4駆動パルスPS4について>
駆動パルスPS1〜PS6のうち、第4駆動パルスPS4は微振動パルスである。この第4駆動パルスPS4がピエゾ素子PZTに印加されると、インクが吐出されない程度の弱い圧力変動が圧力室412d内のインクに生じ、メニスカスが微振動される。具体的には、この第4駆動パルスPS4は台形状をしており、その電圧上昇部分(右斜め上方へ傾斜している部分)がピエゾ素子PZTへ印加されると、この部分の電圧変化に伴って、ピエゾ素子PZTが収縮する。これにより、圧力室412dが基準容積から少し膨張する。この膨張に伴ってメニスカスが圧力室412d側に少し引き込まれると考えられる。次に、第4駆動パルスPS4における一定電圧の部分がピエゾ素子PZTへ印加される。この期間ではピエゾ素子PZTの収縮状態が維持され、メニスカスは自由振動すると考えられる。次に、第4駆動パルスPS4における電圧下降部分(右斜め下方へ傾斜している部分)がピエゾ素子PZTへ印加される。この期間では収縮状態のピエゾ素子PZTが基準状態まで伸長する。これにより圧力室412dは基準容積まで収縮し、メニスカスはヘッド41の外側に向けて少し押し出されると考えられる。
このようなメニスカスの変位によってノズルNz付近に存在しがちな増粘インクが攪拌され、インクの状態を良好に維持することができる。そして、この第4駆動パルスPS4は、ピエゾ素子PZTに圧力室412dの膨張と収縮を1回ずつ行わせる単純なものである。このため、第4駆動パルスPS4の生成期間T21aは、他の駆動パルスよりも短い時間に定められている。
<第5駆動パルスPS5について>
第5駆動パルスPS5は第1小ドットパルスである。すなわち、この第5駆動パルスPS5は、第1小ドットの形成に適した量のインクを吐出させるものである。本実施形態では、この第5駆動パルスPS5がピエゾ素子PZTに印加されると、約1.5pLのインクがノズルNzから吐出される。この第5駆動パルスPS5について説明する。第5駆動パルスPS5では、基準電圧から最高電圧まで電圧を上昇させることで、圧力室412dを基準容積から最大容積まで膨張させる。そして、この最高電圧を維持することで膨張状態を維持する。次に、第5駆動パルスPS5は、その電圧を基準電圧まで下降させた後に最高電圧まで上昇させる。これにより、圧力室412dは、基準容積まで収縮し、最大容積まで膨張する。次に、その電圧を最低電圧まで急激に下降させる。これにより、圧力室412dは最小容積まで収縮する。そして、ノズルNzからはインクが吐出される。その後、第5駆動パルスPS5は、その電圧を最低電圧で維持し、基準電圧まで上昇させる。これにより、圧力室412dは、最小容積が維持された後、基準容積まで膨張される。
この第5駆動パルスPS5では、基準容積から最大容積まで圧力室412dを膨張させた後に膨張状態を維持するが、その維持時間を他の駆動パルスよりも長く設定している。これは、膨張状態の圧力室412dにインクを充填することを意図している。また、膨張状態を維持した後に、圧力室412dの基準容積までの収縮、最大容積までの膨張、最小容積までの収縮の各動作を連続的に行わせている。そして、基準容積までの収縮、及び、最大容積までの膨張の各動作によって、メニスカスの位置を制御させている。また、最小容積までの収縮によって、ノズルNzからインクを吐出させている。従って、この第5駆動パルスPS5では、最高電圧から最低電圧まで電圧を下降させている部分が吐出用の変化部分に相当する。また、最低電圧が、収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧に相当する。このような動作を行わせることで、ノズルNzからは約1.5pLという極めて少量のインクが吐出される。
インク吐出の反動によってメニスカスが大きく変位するが、第5駆動パルスPS5では最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させ、圧力室412dを最小容積から基準容積まで膨張させることで、メニスカスの変位を緩和している。すなわち、メニスカスがノズルNzの外側(用紙S側)へ変位している最中は、圧力室412d内のインク圧力が大気圧よりも高い状態と考えられる。このため、メニスカスがノズルNzの外側へ変位するタイミングで圧力室412dを膨張させると、圧力室412d内のインク圧力が多少低くなり、メニスカスの変位を抑えることができる。従って、この第5駆動パルスPS5において、最低電圧で一定の部分は、収縮電圧を維持する一定電圧の部分であって、インク吐出後における圧力室412dの膨張開始タイミングを定めるための部分といえる。また、最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させている部分は、基準電圧まで戻すための変化部分に相当する。そして、この変化部分における勾配、すなわち単位時間あたりの電圧変化量の絶対値は、吐出用の変化部分における勾配の絶対値よりも小さい。
このような制御を行うため、第5駆動パルスPS5の生成期間T22aは、最も長い時間に定められている。
<第3駆動パルスPS3について>
第3駆動パルスPS3は第2小ドットパルスである。すなわち、この第3駆動パルスPS3は、第2小ドットの形成に適した量のインクを吐出させるものである。本実施形態では、この第3駆動パルスPS3がピエゾ素子PZTに印加されると、約3pLのインクがノズルNzから吐出される。第3駆動パルスPS3では、基準電圧から最高電圧まで電圧を上昇させた後、最高電圧を維持する。これにより圧力室412dは、基準容積から最大容積まで膨張され、膨張状態で維持される。その後、第3駆動パルスPS3は、その電圧を基準電圧まで下降させた後に中間電圧まで上昇させ、さらに最低電圧まで下降させる。この一連の電圧変化によって、圧力室412dは、基準容積まで収縮された後、中間容積まで膨張され、さらに最小容積まで収縮する。ここで、圧力室412dにおける基準容積までの収縮と中間容積までの膨張は、第5駆動パルスPS5と同様に、メニスカスの位置を調整するために行われる。なお、中間容積とは、基準容積よりも大きく最大容積よりも小さい容積である。そして、最小容積までの収縮は、インクを吐出させるために行われる。その後、第3駆動パルスPS3の電圧は、最低電圧が維持され、基準電圧まで上昇される。これにより、圧力室412dは、最小容積が維持された後、基準容積まで膨張される。その結果、インク吐出後におけるメニスカスの変位が緩和される。
この第3駆動パルスPS3では、中間電圧から最低電圧まで下降する部分が吐出用の変化部分に相当する。そして、最低電圧は収縮状態の圧力室412dに対応する収縮電圧に、最低電圧で一定の部分は収縮電圧を維持する一定電圧の部分にそれぞれ相当する。なお、最低電圧で一定の部分は、インク吐出後における圧力室412dの膨張開始タイミングを定めるための部分でもある。さらに、最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させている部分は、基準電圧まで戻すための変化部分に相当する。この変化部分における勾配の絶対値は、吐出用の変化部分における勾配の絶対値よりも小さい。そして、この第3駆動パルスPS3の生成期間T13aは、2番目に長い時間に定められている。
<駆動パルスPS1,PS2,PS6について>
残りの駆動パルス、即ち、第1駆動パルスPS1,第2駆動パルスPS2,第6駆動パルスPS6は、中ドットパルスである。これらの駆動パルスの1つがピエゾ素子PZTへ印加されると、約7pLのインクがノズルNzから吐出される。また、2つがピエゾ素子PZTへ印加されると、合計で約14pLのインクがノズルNzから吐出され、3つがピエゾ素子PZTへ印加されると、合計で約21pLのインクがノズルNzから吐出される。そして、本実施形態では、第1中ドットの形成時に、これらの駆動パルスのうちの1つをピエゾ素子PZTへ印加する。具体的には、第2駆動パルスPS2をピエゾ素子PZTへ印加する。また、第2中ドットの形成時には、これらの駆動パルスのうちの2つをピエゾ素子PZTへ印加する。具体的には、第2駆動パルスPS2と第6駆動パルスPS6をピエゾ素子PZTへ印加する。さらに、大ドットの形成時には、これらの3つの駆動パルスPS1,PS2,PS6をピエゾ素子PZTへ印加する。
これらの駆動パルスPS1,PS2,PS6は、いずれも同じ電圧波形(電圧変化パターン)をしている。従って、ピエゾ素子PZTに同じ動作をさせるためのものといえる。第1駆動パルスPS1を例に挙げて説明する。第1駆動パルスPS1でも、基準電圧から最高電圧まで電圧を上昇させた後、最高電圧を維持する。これにより、圧力室412dは、基準容積から最大容積まで膨張され、膨張状態が維持される。その後、第1駆動パルスPS1の電圧は最低電圧まで下降される。これにより、圧力室412dは最小容積まで収縮され、ノズルNzからはインクが吐出される。その後、第1駆動パルスPS1の電圧は最低電圧が維持され、基準電圧まで上昇される。これにより、圧力室412dは、最小容積を維持した後に基準容積まで膨張する。
この説明から判るように、この第1駆動パルスPS1において、最高電圧から最低電圧まで変化している部分は、吐出用の変化部分に相当する。そして、最低電圧は収縮状態の圧力室412dに対応する収縮電圧に、最低電圧で一定の部分は収縮電圧を維持する部分にそれぞれ相当する。なお、最低電圧で一定の部分は、インク吐出後における圧力室412dの膨張開始タイミングを定めるための部分でもある。さらに、最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させている部分は、基準電圧まで戻すための変化部分に相当する。そして、この変化部分における勾配の絶対値は、吐出用の変化部分における勾配の絶対値よりも小さい。
これらの駆動パルスPS1,PS2,PS6の生成期間T11a,T12a,T23aはいずれも同じであり、第3駆動パルスPS3の生成期間T13aよりも少し短く、第4駆動パルスPS4の生成期間T21aよりは長く設定されている。
<各波形部のピエゾ素子PZTへの印加動作について>
次に、スイッチ動作情報に基づく各波形部SS11〜SS23のピエゾ素子PZTへの印加動作について説明する。図13Aは、スイッチ動作情報q0〜q11の具体的内容を説明する図である。図13Bは、印加される駆動パルスとインクの吐出量を、ドット階調毎(ドット形成データSI毎)に説明する図である。
前述したように、このプリンタ1では、6種類のドット階調でドットの形成が行える。すなわち、ドット無し(ドット形成データSI[000])、第1小ドットの形成(ドット形成データSI[001])、第2小ドットの形成(ドット形成データSI[100])、第1中ドットの形成(ドット形成データSI[010])、第2中ドットの形成(ドット形成データSI[101])、及び、大ドットの形成(ドット形成データSI[011])のそれぞれに対応する6種類で階調を制御できる。
この場合、スイッチ動作情報q0〜q11は、次のように定められる。すなわち、ドット無しのドット形成データSIに対応するスイッチ動作情報q0はデータ[000]とされ、スイッチ動作情報q6はデータ[100]とされる。第1小ドットのドット形成データSIに対応するスイッチ動作情報q1はデータ[000]とされ、スイッチ動作情報q7はデータ[010]とされる。第2小ドットのドット形成データSIに対応するスイッチ動作情報q2はデータ[001]とされ、スイッチ動作情報q8はデータ[000]とされる。第1中ドットのドット形成データSIに対応するスイッチ動作情報q3はデータ[010]とされ、スイッチ動作情報q9はデータ[000]とされる。第2中ドットのドット形成データSIに対応するスイッチ動作情報q4はデータ[010]とされ、スイッチ動作情報q10はデータ[001]とされる。大ドットのドット形成データSIに対応するスイッチ動作情報q5はデータ[110]とされ、スイッチ動作情報q11はデータ[001]とされる。
これにより、ドット無しでは、第2駆動信号COM_Bの波形部SS21がピエゾ素子PZTに印加され、第4駆動パルスPS4の電圧変化パターンに基づき、メニスカスが微振動される。第1小ドットの形成では、第2駆動信号COM_Bの波形部SS22がピエゾ素子に印加される。そして、第5駆動パルスPS5の電圧変化パターンに基づき、約1.5pLのインクが吐出される。第2小ドットの形成では、第1駆動信号COM_Aの波形部SS13がピエゾ素子PZTに印加され、第3駆動パルスPS3の電圧変化パターンに基づき、約3pLのインクが吐出される。第1中ドットの形成では、第1駆動信号COM_Aの波形部SS12がピエゾ素子PZTに印加され、第2駆動パルスPS2の電圧変化パターンに基づいて約7pLのインクが吐出される。第2中ドットの形成では、第1駆動信号COM_Aの波形部SS12と第2駆動信号COM_Bの波形部SS23がピエゾ素子PZTに印加され、第2駆動パルスPS2及び第6駆動パルスPS6の電圧変化パターンに基づいて約14pLのインクが吐出される。大ドットの形成では、第1駆動信号COM_Aの波形部SS11、波形部SS12、第2駆動信号COM_Bの波形部SS23がピエゾ素子PZTに印加され、第1駆動パルスPS1、第2駆動パルスPS2、及び、第6駆動パルスPS6の電圧変化パターンに基づいて、約21pLのインクが吐出される。
===タイミングパルス===
<タイミングパルスについて>
ここで、タイミングパルスについて説明する。前述の説明から判るように、第1駆動信号COM_Aは、ラッチパルスの生成タイミング、及び、第1チェンジパルスの生成タイミングで、ピエゾ素子PZTへの印加や非印加が選択される。このため、ラッチパルスや第1チェンジパルスは、第1駆動信号COM_Aが有する第1波形部の生成開始タイミングを規定する第1タイミングパルスに相当する。同様に、第2駆動信号COM_Bは、ラッチパルスの生成タイミング、及び、第2チェンジパルスの生成タイミングで、ピエゾ素子PZTへの印加や非印加が選択される。このため、ラッチパルスや第2チェンジパルスは、第2駆動信号COM_Bが有する第2波形部の生成開始タイミングを規定する第2タイミングパルスに相当する。
ここで、ラッチパルスは、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bのそれぞれに用いられており、最初に生成される波形部(波形部SS11,SS21)の生成開始タイミングを規定するものである。そして、第1チェンジパルスは、2番目以降に生成される第1波形部の生成開始タイミングを規定する。図12の例では、1番目の第1チェンジパルスは、2番目に生成される波形部SS12の生成開始タイミングを規定し、2番目の第1チェンジパルスは、3番目に生成される波形部SS13の生成開始タイミングを規定している。このため、各第1チェンジパルスは、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する第1タイミングパルスに相当する。同様に、第2チェンジパルスは、2番目以降に生成される第2波形部(波形部SS22,SS23)の生成開始タイミングを規定する。このため、各第2チェンジパルスは、或る第2波形部の次に生成される他の第2波形部に対応する第2タイミングパルスに相当する。
<1番目の両チェンジパルスについて>
図14は、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)、第1駆動パルスPS1、及び、第5駆動パルスPS5の関係を説明する図である。1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)は、第1駆動信号COM_Aが有する波形部SS12(2番目の第1波形部に相当する。)の生成開始タイミングを定めるものである。そして、第1タイミングパルスがラッチパルスと各第1チェンジパルスで構成されることを考慮すると、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)は、2番目の第1タイミングパルスに相当する。一方、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)は、第2駆動信号COM_Bが有する波形部SS22(2番目の第2波形部に相当する。)の生成開始タイミングを定める。そして、この1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)は、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)と同様に、2番目の第2タイミングパルスに相当する。
1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)は、波形部SS12の生成開始タイミングを定めるものであるから、波形部SS11が有する第1駆動パルスPS1の生成終了タイミングから波形部SS12が有する第2駆動パルスPS2の生成開始タイミングまでの期間X1の間に生成されればよいといえる。本実施形態では、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)を、期間X1内であって、第5駆動パルスPS5における最高電圧で一定の部分が生成されている期間Y1との重複期間Z1に生成している。ここで、第5駆動パルスPS5における最高電圧で一定の部分は、インクを吐出させる前に生成される部分である。このため、第5駆動パルスPS5によるインクの吐出を乱す可能性がある。この観点からすれば、一見好ましくないタイミングとも考えられる。しかし、本実施形態の第5駆動パルスPS5では、この最高電圧で一定の部分の生成時間を、他の駆動パルスにおける対応する部分よりも十分に長く定めている。加えて、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)の生成タイミングを、最高電圧で一定の部分の生成開始直後に定めている。これらにより、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)に起因して第5駆動パルスPS5の波形が乱れてしまったとしても、その乱れは最高電圧で一定の部分が生成されている期間内に収束すると考えられる。このため、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)をこのタイミングで生成したとしても、第5駆動パルスPS5によるインクの吐出には支障を来し難いといえる。
<1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)について>
1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)は、波形部SS22の生成開始タイミングを定めるものであるから、波形部SS21が有する第4駆動パルスPS4の生成終了タイミングから波形部SS22が有する第5駆動パルスPS5の生成開始タイミングまでの期間Y2の間に生成されればよいといえる。本実施形態では、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)を、期間Y2内であって、第1駆動パルスPS1における最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させている期間X2との重複期間Z2に生成している。以下、このようにした理由について説明する。
図15Aは、第1駆動パルスPS1の波形、及び、第1駆動パルスPS1によるメニスカスの変位状態の関係を模式的に説明する図である。図15Bは、メニスカスMの変位状態を説明するための図である。図15Aの上段において縦軸は第1駆動信号COM_Aの電圧、横軸は時間を示し、下段において縦軸はメニスカスMの位置、横軸は時間を示す。なお、上段の時間と下段の時間は同期している。下段において、線分はメニスカスMの頂部の位置を示す。この線分はシミュレーションに基づいて得られたものである。また、図15Aにおいて、縦軸の値「0」はメニスカスMの定常状態を意味する。具体的には、図15Bに実線で示すように、メニスカスMがノズルNzの開口に位置している状態を意味する。そして、符号「+」は、メニスカスMの頂部がノズルNzの開口縁よりも外側(例えば、用紙S側)に位置する状態を意味する。例えば、図15Bに点線で示すように、メニスカスMの頂部がノズルNzの開口縁よりも外側に飛び出している状態を意味する。従って、+の値が大きくなる程、メニスカスMの頂部はノズルNzの開口縁から離れている状態となっている。一方、符号「−」は、図15Bに一点鎖線で示すように、メニスカスMの頂部がノズルNzの開口縁よりもノズル連通口412e側(圧力室412d側)に引き込まれた状態を意味する。従って、−の値が大きくなる程、メニスカスMの頂部はノズル連通口412e側に引き込まれている状態となっている。
図15Aに示すように、第1駆動パルスPS1の最高電圧から電圧が降下するタイミングt1にて、メニスカスMの頂部はノズルNzの開口縁よりも少し引き込まれた状態にある。第1駆動パルスPS1の最低電圧への降下に伴い、メニスカスMの頂部はノズルNzの開口縁よりも外側に移動する。これは、圧力室412dの収縮に伴って圧力室412d内のインクが加圧されたためと考えられる。この例では、第1駆動パルスPS1が最低電圧まで下がったタイミングt2以降もメニスカスMは外側への移動を続けている。これは、ピエゾ素子PZTの応答性や弾性板412bの弾性が影響していると考えられる。
第1駆動パルスPS1が最低電圧を維持している期間のタイミングt3でメニスカスMの外側への移動が終了し、以後はノズル連通口412e側へ移動している。このタイミングt3はインクの吐出タイミングと考えられる。すなわち、図15Bに点線で示すように、圧力室412dの収縮に伴ってメニスカスMは柱状に延びると考えられる。そして、柱状部分が途中で切れ、その先端側の部分が滴状のインクとなって吐出され、根元側の部分があらたなメニスカスMとなると考えられる。根元側の部分は、先端側と分かれた際の反動によって勢いよくノズルNz側に戻り、ノズルNzの開口縁よりもノズル連通口412e側へ引き込まれると考えられる。その後、引き込まれたメニスカスMが再度ヘッド41の外側へ移動するタイミングt4で、第1駆動パルスPS1は、最低電圧からの電圧の上昇を開始する。そして、タイミングt6で、第1駆動パルスPS1は基準電圧に戻る。
前述したように、第1駆動パルスPS1における最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させている期間は、インク(液体)の吐出後にて電圧を基準電圧まで戻すための変化部分の生成期間に相当する。この第1駆動パルスPS1では、最低電圧から基準電圧まで電圧を変化させる部分を、インクの吐出タイミング(t3)から期間△t3を経過した後に生成しているので、メニスカスMの変位を速やかに抑えることができる。すなわち、この第1駆動パルスPS1の電圧上昇に伴って圧力室412dが膨張されるので、メニスカスMの外側への移動を抑制することができる。
この実施形態では、図14にも示すように、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)を、第1駆動パルスPS1における最低電圧から基準電圧まで電圧を戻すための部分の生成期間、すなわち、タイミングt4からタイミングt6までの期間に生成している。そして、この期間(t4−t6)は、前述したように、インクの吐出タイミングt3よりも後の期間である。このため、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)に起因するノイズNsが第1駆動信号COM_A(第1駆動パルスPS1)に生じたとしても、インクの吐出には影響し難い。従って、このノイズによる悪影響を低減することができる。また、基準電圧まで電圧を戻すための部分の勾配の絶対値が、インクを吐出させるための変化部分(t1−t2で生成される部分)の勾配の絶対値よりも小さい。このため、電圧まで電圧を戻すための部分の波形がノイズによって乱れたとしても、インクが吐出されてしまう不具合を防止することができる。
ところで、この実施形態では、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)を、タイミングt4からタイミングt6までの期間のほぼ中間(タイミングt5)で生成している。このタイミングで生成しても勿論、ノイズによる悪影響を低減するという効果が得られる。ここで、より高い効果を得るならば、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)を、タイミングt4からタイミングt5までの期間、つまり、第1駆動パルスPS1における最低電圧から基準電圧まで電圧を変化させる部分の前半で生成することが好ましい。それは、この前半部分の生成期間では、メニスカスMの運動量が後半部分の生成期間よりも大きいと考えられるからである。そして、メニスカスMの運動量が大きいことから、ノイズによって第1駆動パルスPS1の波形が乱されたとしても、その影響が生じ難いと考えられる。従って、ノイズによる悪影響を確実に低減することができる。この観点からすれば、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)の生成開始タイミングは、最低電圧からの電圧上昇開始のタイミング(すなわちタイミングt4)に揃えることが最もよいといえる。
<2番目の両チェンジパルスについて>
図16は、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)、2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)、及び、第5駆動パルスPS5の関係を説明する図である。2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)は、第1駆動信号COM_Aが有する波形部SS13(3番目の第1波形部に相当する。)の生成開始タイミングを定めるものであり、3番目の第1タイミングに相当する。一方、2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)は、第2駆動信号COM_Bが有する波形部SS23(3番目の第2波形部に相当する。)の生成開始タイミングを定めるものであり、3番目の第2タイミングパルスに相当する。
2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)は、波形部SS13の生成開始タイミングを定めるものであるから、第2駆動パルスPS2の生成終了タイミングから第3駆動パルスPS3の生成開始タイミングまでの期間X3の間に生成されればよいといえる。本実施形態では、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)を、期間X3内であって、第5駆動パルスPS5における最低電圧から基準電圧まで電圧を上昇させている部分が生成されている期間Y3との重複期間Z3に生成している。この例において、期間Y3は、インク(液体)の吐出後にて電圧を基準電圧まで戻すための変化部分の生成期間に相当する。そして、期間Y3は期間X3の生成期間中に生成されている。このため、期間Y3と重複期間Z3とは一致している。
このように2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)の生成タイミングを定めたことにより、ノイズによる悪影響を低減することができる。これは、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)と同様の理由による。簡単に説明すると、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)は、インクの吐出後において、第5駆動パルスPS5が電圧を基準電圧まで上昇させている期間(t9−t10)に生成されている。このため、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)に起因してノイズが生じたとしても、ノイズの影響を受け難くすることができる。
また、基準電圧まで電圧を上昇させている部分の勾配の絶対値が、インクを吐出させるための変化部分(t7−t8で生成される部分)の勾配の絶対値よりも小さい。このため、電圧まで電圧を戻すための部分の波形がノイズによって乱れたとしても、インクが吐出されてしまう不具合を防止することができる。
2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)は、波形部SS23の生成開始タイミングを定めるものであるから、第5駆動パルスPS5の生成終了タイミングから第6駆動パルスPS6の生成開始タイミングまでの期間Y4の間に生成されればよいといえる。本実施形態では、2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)を、期間Y4と期間X3との重複期間Z4内に生成している。
このように2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)の生成タイミングを定めたことにより、ノイズによる悪影響を低減することができる。すなわち、第2チェンジパルスCH_B(2)は、第2駆動パルスPS2の生成終了から第3駆動パルスPS3の生成開始までの基準電圧で一定の部分と第5駆動パルスPS5の生成終了から第6駆動パルスPS6の生成開始までの基準電圧で一定の部分との重複期間Z4内に生成されている。このため、2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)に起因して、両駆動信号COM_A,COM_Bにノイズが生じたとしても、そのノイズが第3駆動パルスPS3や第6駆動パルスPS6へは影響し難くなる。その結果、ノイズによる悪影響を低減することができる。
<まとめ>
このように構成された第1実施形態では、次の効果を奏する。
すなわち、第1実施形態のプリンタ1は、(A)駆動信号生成回路70と、(B)タイミングパルス生成部(プリンタ側コントローラ60)と、(C)ヘッド制御部HCとを有する。
駆動信号生成回路70は、基準電圧から開始されてピエゾ素子PZTに行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化(つまり、駆動パルスPS1〜PS3)を経た後に基準電圧に戻る波形部SS11〜SS13を有する第1駆動信号COM_A、及び、基準電圧から開始されてピエゾ素子PZTに行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化(駆動パルスPS4〜PS6)を経た後に基準電圧に戻る波形部SS21〜SS23を有する第2駆動信号COM_Bを、印刷期間Tにおいて同時に生成する。
タイミングパルス生成部は、波形部SS11〜SS13の生成開始タイミングを示すラッチパルス、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)を、波形部SS11〜SS13のそれぞれに対応させて複数生成すると共に、波形部SS21〜SS23の生成開始タイミングを示すラッチパルス、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)、2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)を、波形部SS21〜SS23に対応させて複数生成する。
そして、タイミングパルス生成部は、波形部SS12の次に生成される波形部SS13に対応する2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)を、第5駆動パルスPS5における最低電圧から基準電圧へ変化している部分の生成期間に生成する。また、タイミングパルス生成部は、波形部SS21の次に生成される波形部SS22に対応する1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)を、第1駆動パルスPS1における最低電圧から基準電圧へ変化している部分の生成期間に生成する。
ヘッド制御部HCは、第1タイミングパルス(ラッチパルス,各第1チェンジパルス)と第2タイミングパルス(ラッチパルス,各第2チェンジパルス)の何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、波形部SS11〜SS13と波形部SS21〜SS23の何れか一方をピエゾ素子PZTへ印加させ、何れか一方が有する駆動パルスPS1〜PS6に応じてピエゾ素子PZTを動作させる。
このプリンタ1では、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)のタイミングで第5駆動パルスPS5にノイズが生じたとしても、このタイミングではインクの吐出が終了している。その結果、ノイズによる悪影響を低減することができる。同様に、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)のタイミングで第1駆動パルスPS1にノイズが生じたとしても、このタイミングではインクの吐出が終了しているので、ノイズによる悪影響を低減することができる。
ここで、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)は3番目の第1タイミングパルスに相当し、3番目の第1波形部(波形部SS13)の生成開始タイミングを規定する。2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)は3番目の第2タイミングパルスに相当し、3番目の波形部(波形部SS23)の生成開始タイミングを規定する。そして、2番目の第1チェンジパルスCH_A(2)が第5駆動パルスPS5の電圧上昇期間に生成されているのに対し、2番目の第2チェンジパルスCH_B(2)が第5駆動パルスPS5の生成終了タイミングから第6駆動パルスPS6の生成開始タイミングまでの基準電圧で一定の期間に生成されている。つまり、各チェンジパルスCH_A(2),CH_B(2)は互いに時間をずらして生成されている。このため、各チェンジパルスCH_A(2),CH_B(2)に起因するノイズが互いに重畳することを確実に防止することができる。
同様に、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)は2番目の第1タイミングパルスに相当し、2番目の第1波形部(波形部SS12)の生成開始タイミングを規定する。1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)は2番目の第2タイミングパルスに相当し、2番目の波形部(波形部SS22)の生成開始タイミングを規定する。そして、1番目の第2チェンジパルスCH_B(1)が第1駆動パルスPS1の電圧上昇期間に生成されているのに対し、1番目の第1チェンジパルスCH_A(1)が第1駆動パルスPS1の生成終了タイミングから第2駆動パルスPS2の生成開始タイミングまでの基準電圧で一定の期間に生成されている。このため、各チェンジパルスCH_A(1),CH_B(1)に起因するノイズが互いに重畳することを確実に防止することができる。
要するに、このプリンタ1では、N番目(Nは2以上の整数)の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、N番目の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを、第2駆動信号側の基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成している。また、N番目の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、N番目の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを、第1駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成している。これにより、ノイズの重畳を防いでピエゾ素子PZTが不測の動作をしてしまうことを防止している。
また、第1実施形態のプリンタ1では、波形部SS11〜SS13のそれぞれが有する駆動パルスPS1〜PS3の少なくとも1つは、その生成期間が波形部SS21〜SS23のそれぞれが有する駆動パルスPS4〜PS6の少なくとも1つの生成期間と異なっている。具体的には、図12に示すように、第1駆動パルスPS1の生成期間T11a及び第2駆動パルスPS2の生成期間T12aは、第4駆動パルスPS4の生成期間T21aと異なっており、第5駆動パルスPS5の生成期間T22aとも異なっている。このように異なった生成期間の駆動パルスを複数含んだ駆動信号では、波形部の生成開始タイミングを第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bとで揃えることは、印刷期間Tをいたずらに長くするので好ましくない。そして、この実施形態のように構成することで、ノイズに起因する不具合を抑制できる。このため、限られた印刷期間Tであっても、ノイズの影響を抑制しつつ、複数の波形部を効率よく生成させることができる。
また、このプリンタ1では、異なる量のインクを吐出させるための駆動パルス(駆動パルスPS1〜PS3,PS5,PS6)やメニスカスを微振動させるための駆動パルス(駆動パルスPS4)を、第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bに含ませている。このため、限られた印刷期間Tであってもヘッド41に種々の動作を行わせることができる。
===その他の実施形態について===
前述した実施形態は、主として、液体吐出装置としてのプリンタ1を有する印刷システム100について記載されているが、その中には、液体吐出方法や液体吐出システム等の開示が含まれている。加えて、液体吐出ヘッドを制御するための制御装置の開示や、液体吐出装置や制御装置を制御するための、プログラムやコードの開示も含まれている。また、この実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<駆動信号について>
前述の第1実施形態では、第1駆動信号COM_Aが3つの波形部SS11〜S13を有し、第2駆動信号COM_Bも3つの波形部SS21〜S23を有していた。しかし、波形部の数はこの数に限定されるものではない。そして、第1実施形態のプリンタ1では、対になる波形部(SS11とSS21、SS12とSS22、SS13とSS23)の生成期間に多少の差はあるが顕著な違いはなかった。このため、N番目の第1タイミングパルスと、N番目の第2タイミングパルスとが対の関係にあった。つまり、生成タイミング同士が最も近い関係にあった。しかし、この構成に限定されるものではない。例えば、或る第2波形部が、第1波形部の2つ分の生成期間に定められることもある。このような場合には、生成タイミング同士が最も近い関係にある第1タイミングパルスと第2タイミングパルスとが前述した関係にあれば、同様の作用効果を奏する。
また、第1実施形態では、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bの2種類の駆動信号を印刷期間Tに亘って同時に生成する構成を例示したが、駆動信号COMの種類は2種類に限定されるものではない。3種類以上であっても同様に実施することができる。また、第1駆動信号COM_Aが2種類の波形部を有し、第2駆動信号COM_Bが1種類の波形部を有する場合でも、第2駆動信号COM_Bが有する駆動パルスの波形によっては、同様に実施することができる。
<インクを吐出させるための動作をする素子について>
第1実施形態のピエゾ素子PZTは、電位の上昇によって圧力室412dを膨張させ、電位の下降によって圧力室412dを収縮させるものであった。このピエゾ素子に関し、電位の上昇によって圧力室412dを収縮させ、電位の下降によって圧力室412dを膨張させるものを用いてもよい。また、インクを吐出させるための動作をする素子は、ノイズの影響を受けるものであれば同様な効果が得られると考えられる。
<他の応用例について>
また、前述の実施形態では、液体吐出装置としてプリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
印刷システムの構成を説明する図である。 コンピュータ、及び、プリンタの構成を説明するブロック図である。まず、コンピュータの構成について簡単に説明する。 プリンタの構成を示す図である。 図4Aは、ヘッドの断面図である。図4Bは、ヘッドの要部を説明する拡大図である。 DAC値の出力、及び、ヘッド制御信号の出力を説明するための概念図である。 駆動信号生成回路の構成を説明するためのブロック図である。 駆動信号生成回路が有する第1波形生成回路、及び、第2波形生成回路の構成を説明するための図である。 第1電流増幅回路、及び、第2電流増幅回路の構成を説明するための図である。 ヘッド制御部の構成を説明するための図である。 制御ロジックの構成を説明するための図である。 プリンタの印刷動作を説明するフローチャートである。 ドット形成動作で生成される第1駆動信号、第2駆動信号、ラッチ信号、第1チェンジ信号、及び、第2チェンジ信号を示す図である。 図13Aは、スイッチ動作情報q0〜q11の具体的内容を説明する図である。図13Bは、印加される駆動パルスとインクの吐出量を、ドット階調毎に説明する図である。 1番目の第1チェンジパルス、1番目の第2チェンジパルス、第1駆動パルス、及び、第5駆動パルスの関係を説明する図である。 図15Aは、第1駆動パルスの波形、及び、第1駆動パルスによるメニスカスの変位状態の関係を模式的に説明する図である。図15Bは、メニスカスの変位状態を説明するための図である。 2番目の第1チェンジパルス、2番目の第2チェンジパルス、及び、第5駆動パルスの関係を説明する図である。
符号の説明
1 プリンタ,20 用紙搬送機構,21 搬送モータ,22 搬送ローラ,
30 キャリッジ移動機構,31 キャリッジモータ,32 ガイド軸,
33 タイミングベルト,34 駆動プーリー,35 アイドラプーリー,
40 ヘッドユニット,41 ヘッド,411 ケース,411a 収容室,
412 流路ユニット,412a 流路形成板,412b 弾性板,
412c ノズルプレート,412d 圧力室,412e ノズル連通口,
412f 共通インク室,412g インク供給路,412h 支持枠,
412i 弾性膜,412j アイランド部,413 ピエゾ素子ユニット,
413a ピエゾ素子群,413b 接着用基板,413c 素子用配線基板,
414 中継基板,50 検出器群,51 リニア式エンコーダ,
60 プリンタ側コントローラ,61 インタフェース部,62 CPU,
63 メモリ,64 制御ユニット,70 駆動信号生成回路,
70A 第1駆動信号生成部,71A 第1波形生成回路,
711A デジタルアナログ変換器,712A 電圧増幅回路,
72A 第1電流増幅回路,721A 第1トランジスタ対,
70B 第2駆動信号生成部,71B 第2波形生成回路,
711B デジタルアナログ変換器,712B 電圧増幅回路,
72B 第2電流増幅回路,721B 第2トランジスタ対,
81A 第1シフトレジスタ,81B 第2シフトレジスタ,
81C 第3シフトレジスタ,82A 第1ラッチ回路,
82B 第2ラッチ回路,82C 第3ラッチ回路,83 制御ロジック,
84 デコーダ,85A 第1スイッチ,85B 第2スイッチ,
100 印刷システム,110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,
120 表示装置,130 入力装置,131 キーボード,132 マウス,
140 記録再生装置,141 フレキシブルディスクドライブ装置,
142 CD−ROMドライブ装置,S 用紙,SI ドット形成データ,
LAT ラッチ信号,CH_A 第1チェンジ信号,
CH_A(1) 1番目の第1チェンジパルス,
CH_A(2) 2番目の第1チェンジパルス,CH_B 第2チェンジ信号,
CH_B(1) 1番目の第2チェンジパルス,
CH_B(2) 2番目の第2チェンジパルス,CTR コントローラ基板,
HC ヘッド制御部,RG レジスタ,CR キャリッジ,
PZT ピエゾ素子,FC フレキシブルケーブル,COM 駆動信号,
COM_A 第1駆動信号,SS11 波形部,SS12 波形部,
SS13 波形部,COM_B 第2駆動信号,SS21 波形部,
SS22 波形部,SS23 波形部,PS1 第1駆動パルス,
PS2 第2駆動パルス,PS3 第3駆動パルス,PS4 第4駆動パルス,
PS5 第5駆動パルス,PS6 第6駆動パルス,Nz ノズル,
S_Tr1 制御信号,S_Tr2 制御信号,
Tr1 NPN型のトランジスタ,Tr2 PNP型のトランジスタ,
q0 ドット非形成用のスイッチ動作情報,
q1 第1小ドット用のスイッチ動作情報,
q2 第2小ドット用のスイッチ動作情報,
q3 第1中ドット用のスイッチ動作情報,
q4 第2中ドット用のスイッチ動作情報,
q5 大ドット用のスイッチ動作情報,
q6 ドット非形成用のスイッチ動作情報,
q7 第1小ドット用のスイッチ動作情報,
q8 第2小ドット用のスイッチ動作情報,
q9 第1中ドット用のスイッチ動作情報,
q10 第2中ドット用のスイッチ動作情報,
q11 大ドット用のスイッチ動作情報

Claims (14)

  1. (A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    (B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成する駆動信号生成部と、
    (C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成すると共に、前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成するタイミングパルス生成部であって、
    或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスを、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成するタイミングパルス生成部と、
    (D)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させる信号印加部と、
    (E)を有する液体吐出ヘッドの制御装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記液体吐出ヘッドは、
    ノズルに連通した圧力室の容積を前記素子の動作によって変化させるものであり、
    前記第2波形部は、
    液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる吐出用の変化部分と、前記吐出用の変化部分に続いて生成されて、前記収縮電圧を維持する部分とを含むパターンの電圧変化を経るものであり、
    前記基準電圧まで戻すための変化部分は、
    前記収縮電圧を維持する部分に続いて生成されるものである、液体吐出ヘッドの制御装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記基準電圧まで戻すための変化部分は、
    単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められている、液体吐出ヘッドの制御装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記駆動信号生成部は、
    前記第2波形部を複数有する前記第2駆動信号を生成し、
    前記タイミングパルス生成部は、
    前記第2タイミングパルスを複数の前記第2波形部のそれぞれに対応させて複数生成し、
    或る第2波形部の次に生成される他の第2波形部に対応する前記第2タイミングパルスを、何れかの前記第1波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成する、液体吐出ヘッドの制御装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記液体吐出ヘッドは、
    ノズルに連通した圧力室の容積を前記素子の動作によって変化させるものであり、
    前記第1波形部は、
    液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる他の吐出用の変化部分と、前記他の吐出用の変化部分に続いて生成され、前記収縮電圧を維持する他の部分とを含むパターンの電圧変化を経るものであり、
    前記基準電圧まで戻すための他の変化部分は、
    前記収縮電圧を維持する他の部分に続いて生成されるものである、液体吐出ヘッドの制御装置。
  6. 請求項5に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記基準電圧まで戻すための他の変化部分は、
    単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記他の吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められている、液体吐出ヘッドの制御装置。
  7. 請求項4から請求項6の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記タイミングパルス生成部は、
    N番目(Nは2以上の整数)の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを、前記第2駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成する、液体吐出ヘッドの制御装置。
  8. 請求項4から請求項6の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記タイミングパルス生成部は、
    N番目(Nは2以上の整数)の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを、前記第1駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成する、液体吐出ヘッドの制御装置。
  9. 請求項1から請求項8の何れかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記駆動信号生成部は、
    前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する、液体吐出ヘッドの制御装置。
  10. 請求項9に記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記駆動信号生成部は、
    前記或る期間における前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記或る期間における前記第2駆動信号の電圧を示すデータを更新周期毎に記憶する駆動信号用電圧データメモリを有し、
    前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記第2駆動信号の電圧を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を生成し、
    前記タイミングパルス生成部は、
    前記或る期間における前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記或る期間における前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に記憶するタイミングパルス用生成データメモリを有し、
    前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1タイミングパルス及び前記第2タイミングパルスを生成する、液体吐出ヘッドの制御装置。
  11. 請求項1から請求項10のいずれかに記載の液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    前記信号印加部は、
    前記第1波形部を選択するための第1選択データを、前記第1タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第1選択データ更新部と、
    前記第1選択データに基づいて前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御する第1スイッチと、
    前記第2波形部を選択するための第2選択データを、前記第2タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第2選択データ更新部と、
    前記第2選択データに基づいて前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御する第2スイッチとを有する、液体吐出ヘッドの制御装置。
  12. (A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドであって、ノズルに連通した圧力室の容積を前記素子の動作によって変化させるものである液体吐出ヘッドを制御する、液体吐出ヘッドの制御装置であって、
    (B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部であって、液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる他の吐出用の変化部分と、前記他の吐出用の変化部分に続いて生成され、前記収縮電圧を維持する他の部分とを含むパターンの電圧変化を経る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、
    前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部であって、液体を吐出させるべくその電圧を収縮状態の圧力室に対応する収縮電圧まで変化させる吐出用の変化部分と、前記吐出用の変化部分に続いて生成されて、前記収縮電圧を維持する部分とを含むパターンの電圧変化を経る第2波形部を複数有する第2駆動信号を、
    或る期間において同時に生成し、かつ、前記或る期間を繰り返し単位として繰り返し生成する駆動信号生成部と、
    (C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成すると共に、前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部のそれぞれに対応させて複数生成するタイミングパルス生成部であって、
    或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスを、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成し、
    或る第2波形部の次に生成される他の第2波形部に対応する前記第2タイミングパルスを、何れかの前記第1波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成するタイミングパルス生成部と、
    (D)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させる信号印加部と、を有し、
    (E)前記駆動信号生成部は、
    前記或る期間における前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記或る期間における前記第2駆動信号の電圧を示すデータを更新周期毎に記憶する駆動信号用電圧データメモリを有し、前記第1駆動信号の電圧を示すデータ及び前記第2駆動信号の電圧を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1駆動信号及び前記第2駆動信号を生成するものであり、
    (F)前記タイミングパルス生成部は、
    前記或る期間における前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記或る期間における前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に記憶するタイミングパルス用生成データメモリを有し、前記第1タイミングパルスの生成状態を示すデータ及び前記第2タイミングパルスの生成状態を示すデータを前記更新周期毎に読み出して、前記第1タイミングパルス及び前記第2タイミングパルスを生成するものであり、
    N番目(Nは2以上の整数)の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを、前記第2駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成し、
    又は、
    N番目(Nは2以上の整数)の第2波形部に対応する第2タイミングパルスを前記基準電圧まで戻すための他の変化部分が生成されている期間内に生成した場合に、前記N番目の第1波形部に対応する第1タイミングパルスを、前記第1駆動信号側の前記基準電圧で一定の部分が生成されている期間に生成し、
    (G)前記信号印加部は、
    前記第1波形部を選択するための第1選択データを、前記第1タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第1選択データ更新部と、
    前記第1選択データに基づいて前記第1駆動信号の前記素子への印加を制御する第1スイッチと、
    前記第2波形部を選択するための第2選択データを、前記第2タイミングパルスで規定されるタイミングで更新する第2選択データ更新部と、
    前記第2選択データに基づいて前記第2駆動信号の前記素子への印加を制御する第2スイッチとを有し、
    (H)前記基準電圧まで戻すための変化部分は、
    前記収縮電圧を維持する部分に続いて生成され、
    単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められ、
    (I)前記基準電圧まで戻すための他の変化部分は、
    前記収縮電圧を維持する他の部分に続いて生成され、
    単位時間あたりの電圧変化量の絶対値が、前記他の吐出用の変化部分における単位時間あたりの電圧変化量の絶対値よりも小さく定められている、
    (J)液体吐出ヘッドの制御装置。
  13. (A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドの制御方法であって、
    (B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すること、
    (C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成し、かつ、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスについては、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成すること、
    (D)前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成すること、
    (E)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させること、
    (E)を行う液体吐出ヘッドの制御方法。
  14. (A)液体を吐出させるための動作を少なくとも行う素子を有する液体吐出ヘッドを制御する制御装置用のプログラムであって、
    (B)基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第1波形部を複数有する第1駆動信号、及び、前記基準電圧から開始されて前記素子に行わせる動作に応じて定められたパターンの電圧変化を経た後に前記基準電圧に戻る第2波形部を有する第2駆動信号を、或る期間において同時に生成すること、
    (C)前記第1波形部の生成開始タイミングを示す第1タイミングパルスを複数の前記第1波形部のそれぞれに対応させて複数生成し、かつ、或る第1波形部の次に生成される他の第1波形部に対応する前記第1タイミングパルスについては、前記第2波形部が有する電圧変化パターンの一部分であって、液体の吐出後にて電圧を前記基準電圧まで戻すための変化部分が生成されている期間内に生成すること、
    (D)前記第2波形部の生成開始タイミングを示す第2タイミングパルスを前記第2波形部に対応させて生成すること、
    (E)前記第1タイミングパルスと前記第2タイミングパルスの何れか一方で規定されるタイミングに基づいて、前記第1波形部と前記第2波形部の何れか一方を前記素子へ印加させ、前記何れか一方が有する電圧変化パターンに応じて前記素子を動作させること、
    (F)を前記制御装置に行わせるプログラム。

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