JP2007168402A - 液体吐出装置、液体吐出方法、および、プログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、および、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】波形の歪みを抑えつつ、ノイズの発生も抑える。
【解決手段】(A)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報WD1〜WD3に基づいてアナログの基波形信号COM_α〜COM_γを生成する基波形信号生成部と、(B)ケーブルを通じて前記基波形信号を受信し、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号COM_A´,COM_B´を生成する基駆動信号生成部と、(C)前記基駆動信号COM_A´,COM_B´の電流を増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号COM_A,COM_Bを生成する電流増幅部と、(D)前記素子へ前記駆動信号COM_A,COM_Bを印加して前記素子を駆動する信号印加部と、を有する液体吐出装置。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出方法、および、プログラムに関する。
対象物へ液体を吐出させる液体吐出装置としては、例えば、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、染色装置といったように、種々のものがある。そして、印刷装置としてのインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタともいう。)には、駆動信号の印加によってピエゾ素子を駆動し、ヘッドから液体インクを吐出させるものがある(例えば、特許文献1を参照。)。
駆動信号は、例えば、波形生成回路と電流増幅回路によって生成される。波形生成回路は、デジタルの電圧信号をアナログ信号に変換し、このアナログ信号の電圧を増幅する。また、電流増幅回路は、電圧が増幅された信号について、その電流を増幅する。このプリンタでは、駆動信号の波形が歪んでしまうことを防止すべく、ヘッド側に電流増幅回路を設けている。そして、波形生成回路を、装置本体側或いはヘッド側のいずれかに設けている。
特開2000−343690号公報
前述したプリンタにおいて、波形生成回路を装置本体側に設けた場合には、波高値が大きな信号をヘッド側に送信することになる。このため、ノイズが発生しやすくなり、フレキシブル配線基板にグランド用の芯線を多く含ませる等の対策が必要となる。また、波形生成回路をヘッド側に設けた場合には、電圧信号を生成させるためのデジタルの制御信号をヘッド側に送信する必要がある。この制御信号は極めて短い周期で更新する必要があるのでノイズが発生しやすくなる。従って、前述した対策が必要となる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、波形の歪みを抑えつつ、ノイズの発生も抑えることにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
(A)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する基波形信号生成部と、
(B)ケーブルを通じて前記基波形信号を受信し、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号を生成する基駆動信号生成部と、
(C)前記基駆動信号の電流を増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成する電流増幅部と、
(D)前記素子へ前記駆動信号を印加して前記素子を駆動する信号印加部と、
を有する液体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書および添付図面の記載によって明らかにする。
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
すなわち、(A)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する基波形信号生成部と、(B)ケーブルを通じて前記基波形信号を受信し、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号を生成する基駆動信号生成部と、(C)前記基駆動信号の電流を増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成する電流増幅部と、(D)前記素子へ前記駆動信号を印加して前記素子を駆動する信号印加部と、を有する液体吐出装置が実現できること。
このような液体吐出装置によれば、電圧が増幅される前の基波形信号をケーブルを通じて送信し、送信された基波形信号に対して電圧増幅等の処理をして基駆動信号を生成する。このため、基波形信号をケーブルで送信する際に生じるノイズを抑えることができる。加えて、基駆動信号の電流を増幅することで駆動信号を生成するので、駆動信号の波形の歪みを抑えることもできる。
かかる液体吐出装置であって、前記基波形信号生成部は、複数種類の前記基波形信号を或る期間において同時に生成し、前記基駆動信号生成部は、前記複数種類の基波形信号に基づいて前記基駆動信号を生成する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、基波形信号にノイズが入ったとしても、このノイズは複数種類の基波形信号のそれぞれに対して同じように入る。このため、複数種類の基波形信号を用いることにより、ノイズを容易に除去できる。
かかる液体吐出装置であって、前記基駆動信号生成部は、前記複数種類の基波形信号に基づいて、前記複数種類よりも少ない種類の前記基駆動信号を生成する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、ノイズを容易に除去できる。
かかる液体吐出装置であって、前記基駆動信号生成部は前記複数種類よりも少ない他の複数種類の前記基駆動信号を生成し、前記電流増幅部は前記他の複数種類の前記駆動信号を生成する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、他の複数種類の基駆動信号が生成され、ひいては他の複数種類の駆動信号が生成される。このため、限られた繰り返し期間であっても、多くの種類の液体を吐出させることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記基波形信号生成部は、複数種類の前記駆動信号の加算電圧に基づく第1基波形信号、特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧に基づく第2基波形信号、及び、他の特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧に基づく第3基波形信号を、それぞれ生成し、前記基駆動信号生成部は、前記第1基波形信号の電圧から前記第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅することで前記特定駆動信号についての基駆動信号を生成し、前記第1基波形信号の電圧から前記第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅することで前記他の特定駆動信号についての基駆動信号を生成する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、第1基波形信号の電圧から第2基波形信号の電圧を減じることで、得られた電圧は特定駆動信号の電圧を反映したものとなる。同様に、第1基波形信号の電圧から第3基波形信号の電圧を減じることで、得られた電圧は他の特定駆動信号の電圧を反映したものとなる。その結果、特定駆動信号についての基駆動信号、及び、他の特定駆動信号についての基駆動信号を、簡単な処理で生成することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記基波形信号生成部は、前記複数種類の駆動信号の加算電圧を、係数2n(nは基駆動信号生成部における増幅率)で除して得られた電圧の第1基波形信号、前記特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第2基波形信号、及び、前記他の特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第3基波形信号を、それぞれ生成し、前記基駆動信号生成部は、前記第1基波形信号の電圧から前記第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅率nで増幅することにより、前記特定駆動信号についての基駆動信号を生成し、前記第1基波形信号の電圧から前記第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅することにより、前記他の特定駆動信号についての基駆動信号を生成する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、第1基波形信号の電圧から第2基波形信号の電圧を減じることで得られた電圧は、特定駆動信号の電圧値を増幅率nで除した値となる。同様に、第1基波形信号の電圧から第3基波形信号の電圧を減じることで得られた電圧は、他の特定駆動信号の電圧値を増幅率nで除した値となる。このため、基駆動信号生成部での増幅によって、必要な電圧の基駆動信号を容易に生成することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記基駆動信号生成部は、前記第1基波形信号の電圧から前記第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅する第1差動増幅回路、及び、前記第1基波形信号の電圧から前記第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅する第2差動増幅回路を有する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、特定駆動信号についての基駆動信号、および、他の特定駆動信号についての基駆動信号を容易に得ることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記電流増幅部は、相補的に接続されたトランジスタ対を有する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、高い電流増幅率が得られる。
かかる液体吐出装置であって、前記電流増幅部は、他のケーブルを介して供給される駆動信号用電源を用いて前記駆動信号を生成する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、駆動信号用電源を供給するためのケーブルが独立しているので、十分な電源容量が得られる。
かかる液体吐出装置であって、前記基波形信号生成部は装置本体に設けられ、前記基駆動信号生成部、前記電流増幅部、及び、前記信号印加部は、液体を吐出するヘッドを有するヘッドユニットであって、前記装置本体とは別個に移動するヘッドユニットに設けられている構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、ヘッドユニットを移動させて液体の吐出を行う装置において、ノイズの発生を抑えることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記電流増幅部は、相補的に接続されたトランジスタ対と、前記トランジスタ対からの熱を放出する放熱板であって、前記ヘッドユニットの移動によって冷却される放熱板を有する構成が好ましい。
このような液体吐出装置によれば、ヘッドユニットの移動に伴って放熱板が冷却されるので、トランジスタ対からの熱を効率よく放出することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記信号印加部は、波形部選択情報に基づいて前記駆動信号の必要部分を前記素子に印加する構成が好ましい。
このような液体と出装置によれば、駆動信号の必要部分を容易に印加させることができる。
また、次の液体吐出装置が実現できることも明らかにされる。
すなわち、(a)装置本体に設けられ、コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する基波形信号生成部であって、
複数種類の駆動信号の加算電圧を、係数2n(nは基駆動信号生成部における増幅率)で除して得られた電圧の第1基波形信号、特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第2基波形信号、及び、他の特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第3基波形信号を、或る期間において同時に生成する基波形信号生成部と、
(b)液体を吐出するヘッドを有するヘッドユニットであって前記装置本体とは別個に移動するヘッドユニットに設けられ、ケーブルを通じて複数種類の前記基波形信号を受信し、前記複数種類の基波形信号に基づき、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号であって前記複数種類よりも少ない他の複数種類の基駆動信号を生成する基駆動信号生成部であって、前記第1基波形信号の電圧から第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅率nで増幅することにより、前記特定駆動信号についての基駆動信号を生成する第1差動増幅回路、及び、前記第1基波形信号の電圧から第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅することにより、前記他の特定駆動信号についての基駆動信号を生成する第2差動増幅回路を有する、基駆動信号生成部と、
(c)前記ヘッドユニットに設けられる電流増幅部であって、相補的に接続されたトランジスタ対と、前記トランジスタ対からの熱を放出する放熱板であって、前記ヘッドユニットの移動によって冷却される放熱板とを有し、前記他の複数種類の基駆動信号の電流を、他のケーブルを介して供給される駆動信号用電源を用いて増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号であって他の複数種類の駆動信号を生成する電流増幅部と、
(d)前記ヘッドユニットに設けられ、波形部選択情報に基づいて前記駆動信号の必要部分を前記素子に印加して前記素子を駆動する信号印加部と、を有する液体吐出装置が実現できることも明らかにされる。
また、次の液体吐出方法が実現できることも明らかにされる。
すなわち、液体吐出方法であって、(a)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成すること、(b)ケーブルを通じて前記基波形信号を受信し、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号を生成すること、(c)前記基駆動信号の電流を増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成すること、(d)前記素子へ前記駆動信号を印加して前記素子を駆動すること、を行う液体吐出方法が実現できること。
また、次のプログラムが実現できることも明らかにされる。
すなわち、液体吐出装置を制御するためのプログラムであって、(a)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成させること、(b)ケーブルを通じて受信された前記基波形信号について、少なくとも電圧の増幅を行わせることで、電流増幅前の基駆動信号を生成させること、(c)前記基駆動信号の電流を増幅させることで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成させること、(d)前記素子へ前記駆動信号を印加させることで、前記素子を駆動させること、を前記液体吐出装置に行わせるプログラムが実現できること。
===第1実施形態===
<液体吐出装置について>
液体吐出装置には、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、ディスプレイ製造装置、半導体製造装置、およびDNAチップ製造装置など、様々な種類があり、全てについて説明することは困難である。そこで、本明細書では、インクジェットプリンタ、および、このプリンタを有する印刷システムを例に挙げて説明する。なお、印刷システムとは、印刷装置と、この印刷装置の動作を制御する印刷制御装置とを少なくとも有するシステムのことであり、液体吐出装置と吐出制御装置とを有する液体吐出システムの一形態に相当する。
===印刷システム100の構成===
まず、印刷装置を印刷システム100とともに説明する。ここで、図1は、印刷システム100の構成を説明する図である。例示した印刷システム100は、印刷装置としてのプリンタ1と、印刷制御装置としてのコンピュータ110とを含んでいる。具体的には、この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを有している。
プリンタ1は、印刷用の液体インク(以下、インクともいう。)を吐出して、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する。なお、インクは液体に相当し、媒体は液体が吐出される対象となる対象物に相当する。また、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図3Aを参照。)を例に挙げて説明する。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されている。そして、プリンタ1に画像を印刷させるため、コンピュータ110は、その画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。このコンピュータ110には、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のコンピュータプログラムがインストールされている。表示装置120は、ディスプレイを有している。入力装置130は、例えば、キーボード131やマウス132である。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
===コンピュータ110===
<コンピュータ110の構成について>
図2は、コンピュータ110、および、プリンタ1の構成を説明するブロック図である。まず、コンピュータ110の構成について簡単に説明する。このコンピュータ110は、前述した記録再生装置140と、ホスト側コントローラ111とを有している。記録再生装置140は、ホスト側コントローラ111と通信可能に接続されており、例えばコンピュータ110の筐体に取り付けられている。ホスト側コントローラ111は、コンピュータ110における各種の制御を行うものであり、前述した表示装置120や入力装置130も通信可能に接続されている。このホスト側コントローラ111は、インタフェース部112と、CPU113と、メモリ114とを有する。インタフェース部112は、プリンタ1との間でデータの受け渡しを行う。CPU113は、コンピュータ110の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ114は、CPU113が使用するコンピュータプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM、磁気ディスク装置等によって構成される。このメモリ114に格納されるコンピュータプログラムとしては、前述したように、アプリケーションプログラムやプリンタドライバがある。そして、CPU113は、メモリ114に格納されているコンピュータプログラムに従って各種の制御を行う。
印刷データは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、ドット形成データSI(図12を参照。)とを有する。コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば、給紙を指示するコマンドデータ、搬送量を示すコマンドデータ、排紙を指示するコマンドデータがある。また、ドット形成データSIは、用紙Sの上に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)であり、単位領域毎に定められる。
ここで、単位領域とは、用紙S等の媒体上に仮想的に定められた矩形状の領域を指し、印刷解像度に応じて大きさや形が定められる。本実施形態におけるドット形成データSIは、ドットの大きさを示す。そして、ドットの大きさは、吐出されるインクの量によって定まる。また、インクの吐出は、ヘッド41が有するノズルNz毎に行われる(図5を参照、)。なお、ヘッド41については後で説明する。
このプリンタ1において、ドット形成データSIは、3ビットのデータによって構成されている。このドット形成データSIは、例えば、図15に示すように、ドットの非形成に対応するデータ[000]と、極小ドットの形成に対応するデータ[001]と、小ドットの形成に対応するデータ[010]と、中ドットの形成に対応するデータ[011]と、大ドットの形成に対応するデータ[100]と、特大ドットの形成に対応するデータ[101]とから構成される。従って、このプリンタ1では、1つの単位領域に対して6階調でドットの形成が行える。
===プリンタ1===
<プリンタ1の構成について>
次に、プリンタ1の構成について説明する。ここで、図3Aは、本実施形態のプリンタ1の構成を示す図である。図3Bは、本実施形態のプリンタ1の構成を説明する側面図である。なお、以下の説明では、図2も参照する。
図2に示すように、プリンタ1は、用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40、検出器群50、プリンタ側コントローラ60、電源部PWS、及び、駆動信号生成部70を有する。なお、本実施形態において、プリンタ側コントローラ60、電源部PWS、及び、駆動信号生成部70が有する基波形信号生成部71は、共通のコントローラ基板CTRに設けられている。また、ヘッドユニット40は、ヘッド制御部HCとヘッド41とを有している。そして、プリンタ側コントローラ60からヘッドユニット40へ送信されるヘッド制御信号(後述する。)、及び、基波形信号生成部71で生成された基波形信号(COM_α〜COM_γ)は、第1フレキシブルケーブルFC1を介してヘッドユニット40へ送信される。また、電源部PWSで生成された駆動信号用電源VHVは第2フレキシブルケーブルFC2を介してヘッドユニット40へ送信される。
このプリンタ1では、プリンタ側コントローラ60によって制御対象部、すなわち用紙搬送機構20、キャリッジ移動機構30、ヘッドユニット40(ヘッド制御部HC,ヘッド41)、および、駆動信号生成部70が制御される。これにより、プリンタ側コントローラ60は、コンピュータ110から受け取った印刷データに基づき、用紙Sに画像を印刷させる。また、検出器群50の各検出器は、プリンタ1内の状況を監視している。そして、各検出器からの検出結果を受けたプリンタ側コントローラ60は、その検出結果に基づいて制御対象部を制御する。
<用紙搬送機構20について>
用紙搬送機構20は、媒体を搬送させる媒体搬送部に相当する。この用紙搬送機構20は、媒体としての用紙Sを印刷可能な位置に送り込んだり、この用紙Sを搬送方向に所定の搬送量で搬送させたりするものである。この搬送方向は、次に説明するキャリッジ移動方向と交差する方向である。そして、図3Aおよび図3Bに示すように、用紙搬送機構20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sを搬送するためのローラである。搬送モータ22は、用紙Sを搬送方向に搬送させる際の動力を生成する。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって送られてきた用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するためのローラである。プラテン24は、印刷中の用紙Sを、この用紙Sの裏面側から支持する部材である。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを搬送するためのローラである。
<キャリッジ移動機構30について>
キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジCRをキャリッジ移動方向に移動させるためのものである。このキャリッジ移動機構30は、キャリッジモータ31と、ガイド軸32と、タイミングベルト33と、駆動プーリー34と、アイドラプーリー35とを有する。キャリッジモータ31は、キャリッジCRを移動させるための動力を生成する。キャリッジモータ31の回転軸には、駆動プーリー34が取り付けられている。この駆動プーリー34は、キャリッジ移動方向の一端側に配置されている。駆動プーリー34とは反対側となるキャリッジ移動方向の他端側には、アイドラプーリー35が配置されている。タイミングベルト33は、キャリッジCRに接続されているとともに、駆動プーリー34とアイドラプーリー35とに架け渡されている。ガイド軸32は、キャリッジCRを移動可能な状態で支持する。このガイド軸32は、キャリッジ移動方向に沿って取り付けられている。従って、キャリッジモータ31が動作すると、キャリッジCRは、このガイド軸32に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。なお、キャリッジ移動方向には、一側から他側への移動方向と、他側から一側への移動方向が含まれている。
ここで、ヘッドユニット40はキャリッジCRに取り付けられているため、キャリッジ移動方向は、ヘッドユニット40が移動するヘッドユニット移動方向に相当する。そして、キャリッジ移動機構30は、ヘッドユニット40を所定方向に移動させるヘッドユニット移動部に相当する。なお、このプリンタ1では、キャリッジCR、及び、このキャリッジCRに取り付けられたヘッドユニット40等の部品(以下、キャリッジCR等ともいう。)が移動し、他の部分は移動しない。そこで、キャリッジCR等は移動部と、他の部分(つまり、非移動部)はプリンタ本体と、それぞれ表現することができる。そして、プリンタ本体は、液体吐出装置における装置本体に相当するものである。
<ヘッドユニット40について>
次にヘッドユニット40について説明する。ここで、図4は、ヘッドユニット40の構成を説明する分解斜視図である。図5は、ヘッド41の構造を説明する断面図である。
このヘッドユニット40は、例えば、図4に示すように、針側ケース部材42、ヘッド側ケース部材43、ヘッド41、中継基板44、ヘッド用フレキシブルケーブル45、及び、ヘッド制御部HCを有している。
針側ケース部材42は、インク導入針421が設けられた部材である。このインク導入針421は、インクカートリッジIC(図3Aを参照。)に挿入されて、インクの導入路を構成する。ヘッド側ケース部材43は、ヘッド41が取り付けられる部材であり、インク導入針421とは反対側の針側ケース部材42の底面に取り付けられる。
ヘッド41は、図5に示すように、流路ユニット41Aと、アクチュエータユニット41Bとを有する。流路ユニット41Aは、ノズルNzが設けられたノズルプレート411と、インク貯留室412aとなる開口部が形成された貯留室形成基板412と、インク供給口413aが形成された供給口形成基板413とを有する。アクチュエータユニット41Bは、圧力室414aとなる開口部が形成された圧力室形成基板414と、圧力室414aの一部を区画する振動板415と、供給側連通口416aとなる開口部が形成された連通口基板416と、振動板415の表面に形成されたピエゾ素子417とを有する。このヘッド41には、インク貯留室412aから圧力室414aを通ってノズルNzに至る一連の流路がノズルNz毎に形成されている。使用時において、この流路はインクで満たされており、ピエゾ素子417を変形させることで、対応するノズルNzからインクを吐出させることができる。従って、ピエゾ素子417は、液体としてのインクを吐出させるための動作をする素子に相当する。そして、ピエゾ素子417は、液体の吐出口としてのノズルNz毎に設けられている。ここで、ノズルNzは、1色のインクに対して96個〜180個程度設けられている。また、インクは4色〜8色程度用いられる。このため、ヘッド41には多数のピエゾ素子417が設けられている。
中継基板44は、第1フレキシブルケーブルFC1及び第2フレキシブルケーブルFC2と、ヘッド用フレキシブルケーブル45との間を電気的に接続するためのものである。このため、中継基板44には、第1フレキシブルケーブルFC1及び第2フレキシブルケーブルFC2の先端部分が挿入されるコネクタ441と、ヘッド用フレキシブルケーブル45の先端部分が半田付けされる接点端子群442が設けられている。この他に、中継基板44には、駆動信号生成部70が有する信号増幅部72(後述する。)が実装されている。なお、中継基板44は、ヘッド側ケース部材43に載せられた状態で固定され、その一部が針側ケース部材42によって覆われる。
ヘッド制御部HCは、ドット形成データSIに基づき、駆動信号COM(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B,図9を参照。)の必要部分をピエゾ素子417へ選択的に印加させ、ピエゾ素子417を駆動するものである。このため、ヘッド制御部HCは、信号印加部に相当する。なお、このヘッド制御部HCについては、後で説明する。
<第1,第2フレキシブルケーブルFC2について>
ここで、第1フレキシブルケーブルFC1及び第2フレキシブルケーブルFC2について説明する。図6は、第1フレキシブルケーブルFC1及び第2フレキシブルケーブルFC2を説明する図である。
これらのフレキシブルケーブルFC1,FC2は、プリンタ側コントローラ60等とヘッド制御部HC等とを電気的に接続するためのものである。信号等の送信にフレキシブルケーブルFC1,FC2が用いられている理由は、このプリンタ1では、画像を印刷する際に、キャリッジCRをキャリッジ移動方向へ往復移動させることによる。すなわち、キャリッジCRが移動しても支障なく制御が行えるように、プリンタ側コントローラ60とヘッドユニット40との間をこれらのフレキシブルケーブルFC1,FC2で電気的に接続している。
第1フレキシブルケーブルFC1は、各種のヘッド制御信号や複数種類の基波形信号等を送信するために用いられる。このため、第1フレキシブルケーブルFC1は、互いに平行に配置された複数の芯線を樹脂製のフィルムで覆った構成とされる(図示せず。)。そして、1本の芯線で1種類の信号を送信する。送信されるヘッド制御信号としては、例えば図6に示すように、クロック信号CLK、ドット形成データSI、ラッチ信号LAT、第1チェンジ信号CH_A、及び、第2チェンジ信号CH_Bがある。また、送信される基波形信号としては、例えば、第1基波形信号COM_α、第2基波形信号COM_β、及び、第3基波形信号COM_γがある。また、第2フレキシブルケーブルFC2は、駆動信号COM(第1駆動信号COM_A,第2駆動信号COM_B)を生成する際に用いられる駆動信号用電源VHVを供給する。このように、第2フレキシブルケーブルFC2を第1フレキシブルケーブルFC1とは別個に設けた理由は、駆動信号COMに必要な容量の電源を供給するためである。すなわち、第2フレキシブルケーブルFC2を別個に設けることで、駆動信号用電源VHV用の芯線について、その幅や厚さをヘッド制御信号用の芯線と異ならせることができ、最適化が図れる。また、第2フレキシブルケーブルFC2を別個に設けることで、ノイズの原因となる電磁波のシールドを容易に行える。
<検出器群50について>
検出器群50は、プリンタ1の状況を監視するためのものである。図3A,図3Bに示すように、この検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出器53、及び、紙幅検出器54等が含まれている。リニア式エンコーダ51は、キャリッジCRのキャリッジ移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出器53は、印刷される用紙Sの先端位置を検出するためのものである。紙幅検出器54は、印刷される用紙Sの幅を検出するためのものである。
<プリンタ側コントローラ60について>
プリンタ側コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うものである。このプリンタ側コントローラ60は、図2に示すように、インタフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、制御ユニット64とを有する。インタフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110との間でデータの受け渡しを行う。CPU62は、プリンタ1の全体的な制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶素子によって構成される。そして、CPU62は、各制御対象部を制御する。例えば、CPU62は、制御ユニット64を介して用紙搬送機構20やキャリッジ移動機構30を制御する。また、CPU62は、ヘッド41の動作を制御するためのヘッド制御信号をヘッド制御部HCに出力したり、基波形信号(第1基波形信号COM_α〜第3基波形信号COM_γ)を生成させるためのデジタルの波形生成情報(第1波形生成情報WD1〜第3波形生成情報WD3,図7を参照。)を、駆動信号生成部70が有する基波形信号生成部71に出力したりする。このようなCPU62の動作は、メモリ63に記憶されているコンピュータプログラムに従ってなされる。このため、このコンピュータプログラムは、各制御対象部を制御するためのコードを有する。
<電源部PWSについて>
電源部PWSは、このプリンタ1で使用される複数種類の電源を生成する。例えば、駆動信号用電源VHVとして用いられる42Vの電源、キャリッジモータ31や搬送モータ22用の電源として用いられる12Vの電源、および、ロジック回路用電源として用いられる5Vの電源を生成する。そして、駆動信号用電源VHVは、第2フレキシブルケーブルFC2を介してヘッドユニット40側に供給され、ロジック回路用電源は、第1フレキシブルケーブルFC1を介してヘッドユニット40側に供給される。
<駆動信号生成部70の概要>
このプリンタ1は、駆動信号生成部70に特徴を有している。このため、まず駆動信号生成部70について概要を説明し、その後駆動信号生成部70の各部について説明する。ここで、図7は、プリンタ1における駆動信号COMの生成に関わる部分、及び、駆動信号COMの印加に関わる部分を説明する図である。
駆動信号生成部70は、ピエゾ素子417に印加される駆動信号COMを生成する部分であり、例えば、図9の上から1段目に示す第1駆動信号COM_Aと、2段目に示す第2駆動信号COM_Bを生成する。これらの駆動信号COM_A,COM_Bは、少なくともドットの形成期間に亘って同時に生成される。ここで、ドットの形成期間とは、移動中のキャリッジCRが用紙Sの印刷面に対向している期間、言い換えれば、ノズルNzから吐出されたインクが用紙Sに着弾し得る期間を意味する。そして、ドットの形成期間は、複数種類の駆動信号COM_A,COM_Bを同時に生成する「或る期間」に相当する。
図7に示すように、駆動信号生成部70は、基波形信号生成部71と信号増幅部72とを有している。基波形信号生成部71は、プリンタ側コントローラ60から送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する。基波形信号は複数種類生成される。このプリンタ1では、第1基波形信号COM_α、第2基波形信号COM_β、及び、第3基波形信号COM_γからなる3種類の基波形信号が生成される。これらの基波形信号COM_α〜COM_γの生成期間も各駆動信号COM_A,COM_Bの生成期間と同じである。そして、第1基波形信号COM_αは、第1駆動信号COM_Aの電圧と第2駆動信号COM_Bの電圧を加算した加算電圧に基づいて生成される。第2基波形信号COM_βは、第1駆動信号COM_Aの電圧を第2駆動信号COM_Bの電圧から減じて得られた電圧に基づいて生成される。第3基波形信号COM_γは、第2駆動信号COM_Bの電圧を第1駆動信号COM_Aの電圧から減じて得られた電圧に基づいて生成される。
これらの第1基波形信号COM_α、第2基波形信号COM_β、及び、第3基波形信号COM_γの波高値(振幅)は、数V程度に定められる。これは、ノイズの発生を抑制するためである。すなわち、これらの基波形信号COM_α〜COM_γは第1フレキシブルケーブルFC1を通じてヘッドユニット40側に送信されるが、前述したように、ヘッド制御信号も第1フレキシブルケーブルFC1を通じて送信される。このため、これらの基波形信号COM_α〜COM_γの波高値を低くすることでノイズの発生が抑えられ、ヘッド制御信号への干渉も抑えられる。
第1フレキシブルケーブルFC1を通じて送信された各基波形信号COM_α〜COM_γは信号増幅部72で受信される。信号増幅部72は、受信した各基波形信号COM_α〜COM_γから第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bを生成する。この信号増幅部72は、電圧増幅部73と電流増幅部74とを有している。
電圧増幅部73は、基駆動信号生成部に相当し、3種類の基波形信号COM_α〜COM_γから2種類の基駆動信号(第1基駆動信号COM_A´,第2基駆動信号COM_B´)を生成する。この電圧増幅部73は、第1差動増幅回路731と第2差動増幅回路732とを有する。第1差動増幅回路731は、第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βとから第1基駆動信号COM_A´を生成する。第1基駆動信号COM_A´は、電流増幅前の信号であって、その電圧波形が第1駆動信号COM_Aと同じ信号である。そして、第1差動増幅回路731は、第1基波形信号COM_αの電圧から第2基波形信号COM_βの電圧を減じ、得られた電圧を所定の増幅率nで増幅することで、第1基駆動信号COM_A´を生成する。第1基波形信号COM_αは、第1駆動信号COM_Aの電圧と第2駆動信号COM_Bの電圧を加算した加算電圧に基づいて生成されている。一方、第2基波形信号COM_βは、第1駆動信号COM_Aの電圧を第2駆動信号COM_Bの電圧から減じて得られた電圧に基づいて生成されている。このため、第1基波形信号COM_αの電圧から第2基波形信号COM_βの電圧を減じると、得られた信号の電圧には第1駆動信号COM_Aの電圧が反映される。従って、得られた信号を所定の増幅率で増幅することにより、第1基駆動信号COM_A´が得られる。
加えて、第1基駆動信号COM_A´を生成するに際し、第1基波形信号COM_αの電圧から第2基波形信号COM_βの電圧を減じているので、外部からノイズが入ってしまったとしても、このノイズを除去することができる。外部からのノイズは、第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βとに同じように作用すると考えられるため、これらの信号の差をとることでノイズが除去できる。
第2差動増幅回路732は、第1基波形信号COM_αと第3基波形信号COM_γとから第2基駆動信号COM_B´を生成する。第2基駆動信号COM_B´は、電流増幅前の信号であって、その電圧波形が第2駆動信号COM_Bと同じ信号である。そして、第2差動増幅回路732は、第1基波形信号COM_αの電圧から第3基波形信号COM_γの電圧を減じ、得られた電圧を所定の増幅率nで増幅することで、第2基駆動信号COM_B´を生成する。第3基波形信号COM_γは、第2駆動信号COM_Bの電圧を第1駆動信号COM_Aの電圧から減じて得られた電圧に基づいて生成されている。このため、第1基波形信号COM_αの電圧から第3基波形信号COM_γの電圧を減じると、得られた信号の電圧には第2駆動信号COM_Bの電圧が反映される。従って、得られた信号を所定の増幅率で増幅することにより、第2基駆動信号COM_B´が得られる。なお、外部からのノイズが除去できる点については、第1基駆動信号COM_A´と同様である。
電流増幅部74は、第1電流増幅回路741と第2電流増幅回路742とを有する。第1電流増幅回路741は、第1基駆動信号COM_A´の電流を増幅して第1駆動信号COM_Aを生成する。第2電流増幅回路742は、第2基駆動信号COM_B´の電流を増幅して第2駆動信号COM_Bを生成する。そして、これらの電流増幅回路741,742は、第2フレキシブルケーブルFC2を通じて供給された駆動信号用電源VHVを用いて、各駆動信号COM_A,COM_Bを生成する。このため、駆動対象となるピエゾ素子417の数が増えた場合でも第2フレキシブルケーブルFC2を通じて十分な電源が供給され、波形の歪みを有効に防止することができる。つまり、電流増幅部74をヘッドユニット40側に設けたことにより、電源供給の方法に自由度が増し、十分な容量の電源を供給できる。その結果、波形の歪みを防止できる。
以下、駆動信号生成部70の各部について説明する。
<基波形信号生成部71について>
図7に示すように、基波形信号生成部71は、第1基波形信号COM_αを生成する第1デジタルアナログ変換回路711と、第2基波形信号COM_βを生成する第2デジタルアナログ変換回路712と、第3基波形信号COM_γを生成する第3デジタルアナログ変換回路713とを有する。これらのデジタルアナログ変換回路711〜713は、いずれもプリンタ側コントローラ60(CPU62)から送られてきた波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する。すなわち、プリンタ側コントローラ60は、波形生成情報を基波形信号生成部71へ出力するコントローラに相当する。そして、第1デジタルアナログ変換回路711は、第1波形生成情報WD1に基づいて第1基波形信号COM_αを生成する。同様に、第2デジタルアナログ変換回路712は第2波形生成情報WD2に基づいて第2基波形信号COM_βを生成し、第3デジタルアナログ変換回路713は第3波形生成情報WD3に基づいて第3基波形信号COM_γを生成する。これらの波形生成情報は、出力される信号の電圧値を指定する情報であり、例えば10ビットのデジタルデータによって構成される。
次に、これらのデジタルアナログ変換回路711〜713における動作の具体例を説明する。なお、第1デジタルアナログ変換回路711が専ら正電圧を生成するのに対し、第2デジタルアナログ変換回路712及び第3デジタルアナログ変換回路713が正電圧と負電圧の両方を生成する点で相違しているが、これらのデジタルアナログ変換回路711〜713は同じ構成である。このため、第1デジタルアナログ変換回路711について動作を説明し、他のデジタルアナログ変換回路については説明を省略する。
図8は、第1基波形信号COM_αの電圧を変化させる制御の具体例を説明する図である。第1基波形信号COM_αを生成させる場合、プリンタ側コントローラ60は、第1波形生成情報WD1(DAC値)を更新周期毎に第1デジタルアナログ変換回路711へ出力する。図8の例では、クロック信号CLKで規定されるタイミングt(n)で電圧V1に対応する波形生成情報が出力される。これにより、周期τ(n)において、第1デジタルアナログ変換回路711からは電圧V1の第1基波形信号COM_αが出力される。そして、タイミングt(n+4)までは、電圧V1に対応する第1波形生成情報WD1が第1デジタルアナログ変換回路711へ順次出力される。これに伴い、更新周期τ(n+4)まで、第1デジタルアナログ変換回路711からは電圧V1の第1基波形信号COM_αが出力され続ける。タイミングt(n+5)では、電圧V2に対応する第1波形生成情報WD1が出力される。これにより、周期τ(n+5)にて、第1基波形信号COM_αは電圧V1から電圧V2へ降下される。同様に、タイミングt(n+6)では、電圧V3に対応する第1波形生成情報WD1が出力される。これにより、周期τ(n+6)にて、第1基波形信号COM_αは電圧V2から電圧V3へ降下される。以下同様に第1波形生成情報WD1が出力されて、第1基波形信号COM_αの電圧は次第に降下する。そして、周期τ(n+10)にて、第1基波形信号COM_αは電圧V4まで降下される。
<第1基波形信号COM_αについて>
次に、各基波形信号について説明する。まず、第1基波形信号COM_αについて説明する。ここで、図9は、各駆動信号COM_A,COM_B及び各基波形信号COM_α〜COM_γを説明する図である。前述したように、第1基波形信号COM_αは、第1駆動信号COM_Aの電圧と第2駆動信号COM_Bの電圧を加算した加算電圧に基づいて生成されている。具体的には、次式(1)で示すように、第1基波形信号COM_αの電圧V(α)は、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)と第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)を加算した加算電圧を係数2nで除した電圧とされる。ここで、係数2nにおけるnは、第1差動増幅回路731における増幅率である。
V(α)=(V(A)+V(B))/2n …(1)
例えば、図9のタイミングt1では、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A1)及び第2駆動信号COM_Bの電圧V(B1)がともに基準電圧VMである。この基準電圧VMは、駆動パルス(第1駆動パルスPS11〜第6駆動パルスPS23)の始終端電圧に相当する。このため、第1基波形信号COM_αの電圧V(α1)は、次式(2)で表すことができ、電圧VM/nとなる。
V(α1)=(V(A1)+V(B1))/2n
=VM/2n+VM/2n
=VM/n …(2)
同様に、タイミングt2における第1基波形信号COM_αの電圧V(α1)は次式(3)で表すことができ、タイミングt3における第1基波形信号COM_αの電圧V(α3)は次式(4)で表すことができる。
V(α2)=(V(A2)+V(B2))/2n …(3)
V(α3)=(V(A3)+V(B3))/2n …(4)
プリンタ側コントローラ60のメモリ63には、繰り返し期間Tの各タイミングtxで求められた電圧V(αx)に対応する第1波形生成情報WD1が記憶される。そして、プリンタ側コントローラ60は、一群の第1波形生成情報WD1を第1デジタルアナログ変換回路711へ順次出力する。これにより、図9の上から3段目に示す第1基波形信号COM_αが、第1デジタルアナログ変換回路711から出力される。なお、この第1波形生成情報WD1の出力は、繰り返し期間Tの開始タイミングを契機に開始される。すなわち、ラッチ信号LATで規定されるタイミングで開始される。
<第2基波形信号COM_βについて>
次に、第2基波形信号COM_βについて説明する。この第2基波形信号COM_βは、第1駆動信号COM_Aの電圧を第2駆動信号COM_Bの電圧から減じて得られた電圧に基づいて生成されている。すなわち、特定の駆動信号の電圧を、残りの駆動信号の電圧から減じ、得られた電圧に基づいて生成される。なお、本実施形態において、残りの駆動信号は、第2駆動信号COM_Bの1種類である。このため、第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)は、残りの駆動信号の加算電圧に相当する。そして、第2基波形信号COM_βの電圧V(β)は、具体的には次式(5)で示すように、第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)から第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)を減じて得られた電圧を係数2nで除した電圧とされる。
V(β)=(V(B)−V(A))/2n …(5)
例えば、図9のタイミングt2では、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A2)が第2駆動信号COM_Bの電圧V(B2)よりも大きいので、第2基波形信号COM_βの電圧V(β2)は、負の値となる。また、タイミングt3では、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A3)と第2駆動信号COM_Bの電圧V(B3)とが等しいので、第2基波形信号COM_βの電圧V(β3)は値[0]となる。
プリンタ側コントローラ60のメモリ63には、繰り返し期間Tの各タイミングtxで求められた電圧V(βx)に対応する第2波形生成情報WD2も記憶される。そして、プリンタ側コントローラ60は、一群の第2波形生成情報WD2を第2デジタルアナログ変換回路712へ順次出力する。これにより、図9の下から2段目に示す第2基波形信号COM_βが、第2デジタルアナログ変換回路712から出力される。
<第3基波形信号COM_γについて>
次に、第3基波形信号COM_γについて説明する。この第3基波形信号COM_γは、第2駆動信号COM_Bの電圧を第1駆動信号COM_Aの電圧から減じて得られた電圧に基づいて生成されている。すなわち、他の特定の駆動信号の電圧を、残りの駆動信号の電圧から減じ、得られた電圧に基づいて生成される。なお、第2基波形信号COM_βの場合と同様に、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)は、残りの駆動信号の加算電圧に相当する。第3基波形信号COM_γの電圧V(γ)は、具体的には次式(6)で示すように、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)から第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)を減じて得られた電圧を係数2nで除した電圧とされる。
V(γ)=(V(A)−V(B))/2n …(6)
例えば、図9のタイミングt2では、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A2)が第2駆動信号COM_Bの電圧V(B2)よりも大きいので、第3基波形信号COM_γの電圧V(γ2)は、正の値となる。また、タイミングt3では、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A3)と第2駆動信号COM_Bの電圧V(B3)とが等しいので、第3基波形信号COM_γの電圧V(γ3)は値[0]となる。
プリンタ側コントローラ60のメモリ63には、繰り返し期間Tの各タイミングtxで求められた電圧V(γx)に対応する第3波形生成情報WD3も記憶される。そして、プリンタ側コントローラ60は、一群の第3波形生成情報WD3を第3デジタルアナログ変換回路713へ順次出力する。これにより、図9の下から1段目に示す第3基波形信号COM_γが、第3デジタルアナログ変換回路713から出力される。
<電圧増幅部73について>
次に電圧増幅部73について説明する。ここで、図10は、信号増幅部72の構成を説明する図である。図4に示すように、この電圧増幅部73は、中継基板44に実装されている。そして、図10に示すように、電圧増幅部73は、第1差動増幅回路731と第2差動増幅回路732とを有する。第1差動増幅回路731は、正側入力端子と負側入力端子からなる2つの入力端子と、1つの出力端子を有する。この第1差動増幅回路731は、正側入力端子から入力された信号の電圧から負側入力端子から入力された信号の電圧を減じ、得られた電圧を所定の増幅率nで増幅するものである。そして、第1差動増幅回路731の正側入力端子には第1基波形信号COM_αが入力され、負側入力端子には第2基波形信号COM_βが入力される。このため、第1差動増幅回路731は、第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βとの電圧差を増幅率nで増幅する。
前述したように、第1基波形信号COM_αは、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)と第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)を加算した加算電圧に基づいて生成されている。また、第2基波形信号COM_βは、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)を第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)から減じて得られた電圧に基づいて生成されている。このため、第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βの電圧差〔V(α)−V(β)〕は、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)を反映したものとなる。具体的には、次式(7)に示すように、この電圧差〔V(α)−V(β)〕は、第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)を増幅率nで除した値となる。
V(α)−V(β)
=〔(V(A)+V(B))/2n〕−〔(V(B)−V(A))/2n〕
=(V(A)+V(A)+V(B)−V(B))/2n
=V(A)/n …(7)
そして、第1差動増幅回路731は、第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βの電圧差を増幅率nで増幅する。このため、第1差動増幅回路731から出力される第1基駆動信号COM_A´は、第1駆動信号COM_Aと同じ電圧波形を有し、かつ、電流増幅前の信号となる。
ここで、第1基駆動信号COM_A´を生成するに際し、第1差動増幅回路731を用いていることから、第1基駆動信号COM_A´を簡単な処理で生成することができる。また、第1差動増幅回路731は、第1基波形信号COM_αの電圧から第2基波形信号COM_βの電圧を減じている。このため、外部からノイズが入ってしまったとしても、このノイズを除去することができる。なぜならば、外部からのノイズは、第1フレキシブルケーブルFC1等を通じて入る可能性が高い。この場合、ノイズは第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βとに同じように作用する。従って、第1基波形信号COM_αの電圧から第2基波形信号COM_βの電圧を減じることにより、これらの信号に含まれるノイズ成分が相殺される。
第2差動増幅回路732は、第1差動増幅回路731と同じ構成であり、正側入力端子と負側入力端子からなる2つの入力端子と、1つの出力端子を有する。そして、第2差動増幅回路732の正側入力端子には第1基波形信号COM_αが入力され、負側入力端子には第3基波形信号COM_γが入力される。このため、第2差動増幅回路732は、第1基波形信号COM_αと第3基波形信号COM_γとの電圧差〔V(α)−V(γ)〕を増幅率nで増幅する。
ここで、第3基波形信号COM_γは、第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)を第1駆動信号COM_Aの電圧V(A)から減じて得られた電圧に基づいて生成されている。このため、第1基波形信号COM_αと第3基波形信号COM_γの電圧差〔V(α)−V(γ)〕は、第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)を反映したものとなる。具体的には、次式(8)に示すように、この電圧差は第2駆動信号COM_Bの電圧V(B)を増幅率nで除した値となる。
V(α)−V(γ)
=〔(V(A)+V(B))/2n〕−〔(V(A)−V(B))/2n〕
=V(B)/n …(8)
そして、第2差動増幅回路732は、第1基波形信号COM_αと第3基波形信号COM_γの電圧差を増幅率nで増幅する。このため、第2差動増幅回路732から出力される第2基駆動信号COM_B´は、第2駆動信号COM_Bと同じ電圧波形を有し、かつ、電流増幅前の信号となる。なお、第2基駆動信号COM_B´を簡単な処理で生成できる点、及び、ノイズを除去することができる点については、この第2差動増幅回路732も同様である。
以上説明したように、電圧増幅部73では3種類の基波形信号COM_α〜COM_γを用いて、それよりも少ない2種類の基駆動信号COM_A´,COM_B´を生成している。この構成では、或る基駆動信号を生成する際に、複数種類の基波形信号が用いられる。このため、外部からのノイズを容易に除去することができる。すなわち、複数種類の基波形信号を比較することで、それらの信号中に共通に含まれているノイズ成分を簡単に認識できる。そして、このプリンタ1のように、第1差動増幅回路731や第2差動増幅回路732を用いることで、基駆動信号COM_A´,COM_B´を簡単に生成することができる。
<電流増幅部74について>
図4に示すように、電流増幅部74も中継基板44に実装されている。そして、図10に示すように、電流増幅部74は、第1駆動信号COM_A用の第1電流増幅回路741と第2駆動信号COM_B用の第2電流増幅回路742とを有する。
第1電流増幅回路741は、相補的に接続(プッシュプル接続)された第1トランジスタ対によって構成されている。この第1電流増幅回路741は、互いのエミッタ端子同士が接続されたNPN型のトランジスタ741aとPNP型のトランジスタ741bを有する。NPN型のトランジスタ741aは、そのコレクタ端子を通じて駆動信号用電源VHVが供給される。また、ベース端子には、第1基駆動信号COM_A´が入力されている。一方、PNP型のトランジスタ741bは、そのコレクタ端子がグランドに接続されている。また、ベース端子には、第1基駆動信号COM_A´が入力されている。この第1電流増幅回路741では、NPN型のトランジスタ741aのエミッタ電圧、および、PNP型のトランジスタ741bのエミッタ電圧が第1駆動信号COM_Aの電圧として出力される。そして、第1基駆動信号COM_A´の電圧が第1駆動信号COM_Aの電圧よりも動作電圧分だけ高くなったとき、NPN型のトランジスタ741aが動作してコレクタ端子からエミッタ端子へ向けて電流が流れる。これに伴い、第1駆動信号COM_Aの電圧が上昇される。一方、第1基駆動信号COM_A´の電圧が第1駆動信号COM_Aの電圧よりも動作電圧分だけ低くなったとき、PNP型のトランジスタ741bが動作してエミッタ端子からコレクタ端子へ向けて電流が流れる。これに伴い、第1駆動信号COM_Aの電圧が下降される。その結果、第1電流増幅回路741から出力される第1駆動信号COM_Aに関し、その電圧波形は第1基駆動信号COM_A´の電圧波形と同じになる。また、第1駆動信号COM_Aの電流は、増幅された状態となる。そして、第1電流増幅回路741を、このような第1トランジスタ対によって構成することで、高い電流増幅率を得ることができる。
第2電流増幅回路742は、相補的に接続された第2トランジスタ対によって構成されている。この第2トランジスタ対は、前述した第1トランジスタ対と同様に構成されている。すなわち、第2電流増幅回路742は、互いのエミッタ端子同士が接続されたNPN型のトランジスタ742aとPNP型のトランジスタ742bを有する。NPN型のトランジスタ742aのコレクタ端子には駆動信号用電源VHVが供給され、ベース端子には第2基駆動信号COM_B´が入力される。一方、PNP型のトランジスタ742bのコレクタ端子はグランドに接続され、ベース端子には第2基駆動信号COM_B´が入力される。従って、第2電流増幅回路742から出力される第2駆動信号COM_Bに関し、その電圧波形は第2基駆動信号COM_B´の電圧波形と同じになる。また、第2駆動信号COM_Bの電流は、増幅された状態となる。そして、第2電流増幅回路742を第2トランジスタ対によって構成することで、第1トランジスタ対と同様に高い電流増幅率を得ることができる。
<放熱板743について>
ところで、電流増幅部74は、第1電流増幅回路741及び第2電流増幅回路742の他に、放熱板743を有している。この放熱板743は、第1電流増幅回路741及び第2電流増幅回路742が有する各トランジスタ741a〜742bの熱を外部に放出するためのものである。すなわち、各トランジスタ741a〜742bは、駆動信号COMの生成に伴って発熱するが、発熱が過度になると動作に支障を来してしまう。放熱板743は、過度な発熱を防止すべく、各トランジスタ741a〜742bからの熱を外部に放出する。図4及び図11に示すように、放熱板743は、長方形状のベース板部743aと長方形状のフィン743bとを有している。ベース板部743aの正面には、各トランジスタ741a〜742bが横並びに取り付けられる。フィン743bは、互いに平行に並べられた状態でベース板部743aの背面に設けられている。この放熱板743には、アルミニウム等の放熱性のよい材料が用いられ、ベース板部743aとフィン743bとが一体に形成される。そして、キャリッジCRに取り付けられた状態で、フィン743bの一部分はキャリッジCRの外壁面よりも外側に突出している(図示せず。)。これにより、キャリッジCRの移動に伴ってフィン743bに風があたり、各トランジスタ741a〜742bの放熱が促される。
<ヘッド制御部HCについて>
次に、ヘッド制御部HCについて説明する。ここで、図12は、ヘッド制御部HCの構成を説明するブロック図である。ヘッド制御部HCは、第1シフトレジスタ81Aと、第2シフトレジスタ81Bと、第3シフトレジスタ81Cと、第1ラッチ回路82Aと、第2ラッチ回路82Bと、第3ラッチ回路82Cと、デコーダ83と、制御ロジック84と、第1スイッチ85Aと、第2スイッチ85Bとを備えている。そして、制御ロジック84を除いた各部、すなわち、第1シフトレジスタ81A〜第3シフトレジスタ81C、第1ラッチ回路82A〜第3ラッチ回路82C、デコーダ83、第1スイッチ85A、及び、第2スイッチ85Bは、それぞれピエゾ素子417毎に設けられる。なお、ピエゾ素子417はインクが吐出されるノズルNz毎に設けられるので、これらの各部もノズルNz毎に設けられるといえる。
ヘッド制御部HCは、プリンタ側コントローラ60からのヘッド制御信号に基づき、インクを吐出させるための制御を行う。本実施形態では、ドット形成データSIが3ビットで構成されている。便宜上、ドット形成データSIを構成する各ビットのことを、上位ビット、中位ビット、下位ビットともいう。ドット形成データSIの上位ビットと中位ビットは共通の配線を通じて送信される。これらのビットは、クロック信号CLKのタイミング毎にシフトし、最終的には上位ビットが第1シフトレジスタ81Aへ、中位ビットが第2シフトレジスタ81Bへそれぞれセットされる。また、ドット形成データSIの下位ビットは他の配線を通じて送信され、クロック信号CLKのタイミング毎にシフトし、第3シフトレジスタ81Cへセットされる。
第1シフトレジスタ81Aには第1ラッチ回路82Aが電気的に接続され、第2シフトレジスタ81Bには第2ラッチ回路82Bが電気的に接続されている。同様に、第3シフトレジスタ81Cには第3ラッチ回路82Cが電気的に接続されている。そして、プリンタ側コントローラ60からのラッチ信号LATがHレベルになると、つまり、ラッチパルスが出力されると、第1ラッチ回路82Aはドット形成データSIの上位ビットをラッチし、第2ラッチ回路82Bはドット形成データSIの中位ビットをラッチする。同様に、第3ラッチ回路82Cはドット形成データSIの下位ビットをラッチする。これらのラッチ回路でラッチされたドット形成データSI(上位ビット、中位ビット、及び、下位ビットの組)は、それぞれデコーダ83に入力される。
デコーダ83は、入力されたドット形成データSIに基づいてデコードを行い、スイッチ制御信号SWを出力する。このスイッチ制御信号SWは、第1スイッチ85Aの動作を制御する第1スイッチ制御信号SW_Aと、第2スイッチ85Bの動作を制御する第2スイッチ制御信号SW_Bとから構成される。このスイッチ制御信号SWは、制御ロジック84に記憶されている選択データ群q0〜q11と、第1ラッチ回路82A〜第3ラッチ回路82Cでラッチされたドット形成データSIの組み合わせに基づいて出力される。選択データ群q0〜q11は、第1駆動信号COM_A用の第1選択データ群q0〜q5と、第2駆動信号COM_B用の第2選択データ群q6〜q11とを有する。そして、第1選択データ群q0〜q5は階調毎に定められた第1選択データを有し、第2選択データ群q6〜q11は階調毎に定められた第2選択データを有する。
このプリンタ1では、ドットなしから特大ドットの形成までの6階調でドットの形成ができる。このため、第1選択データ群q0〜q5は6種類の第1選択データを有する。すなわち、第1選択データq0は、ドットの非形成(データ[000])に対応する選択データであり、第1選択データq1は、極小ドットの形成(データ[001])に対応する選択データである。第1選択データq2は、小ドットの形成(データ[010])に対応する選択データであり、第1選択データq3は、中ドットの形成(データ[011])に対応する選択データである。第1選択データq4は、大ドットの形成(データ[100])に対応する選択データであり、第1選択データq5は、特大ドットの形成(データ[101])に対応する選択データである。
同様に、第2選択データ群q6〜q11も6種類の第2選択データを有する。すなわち、第2選択データq6は、ドットの非形成に対応する選択データであり、第2選択データq7は、極小ドットの形成に対応する選択データである。第2選択データq8は、小ドットの形成に対応する選択データであり、第2選択データq9は、中ドットの形成に対応する選択データである。第2選択データq10は、大ドットの形成に対応する選択データであり、第2選択データq11は、特大ドットの形成に対応する選択データである。
そして、デコーダ83は、ラッチされたドット形成データSI(階調値)に対応する第1選択データ及び第2選択データを取得し、スイッチ制御信号SWとして出力する。例えば、ラッチされたドット形成データSIがドットの非形成を示すデータ[000]の場合、デコーダ83は、第1選択データq0を第1スイッチ制御信号SW_Aとして出力し、第2選択データq6を第2スイッチ制御信号SW_Bとして出力する。また、ラッチされたドット形成データSIが中ドットの形成を示すデータ[011]の場合、デコーダ83は、第1選択データq3を第1スイッチ制御信号SW_Aとして出力し、第2選択データq9を第2スイッチ制御信号SW_Bとして出力する。同様に、ラッチされたドット形成データSIが特大ドットの形成を示すデータ[101]の場合、デコーダ83は、第1選択データq5を第1スイッチ制御信号SW_Aとして出力し、第2選択データq11を第2スイッチ制御信号SW_Bとして出力する。
デコーダ83から出力された第1スイッチ制御信号SW_Aは、第1スイッチ85Aに入力される。また、第2スイッチ制御信号SW_Bは、第2スイッチ85Bに入力される。そして、第1スイッチ85Aの入力側には第1電流増幅回路741からの第1駆動信号COM_Aが印加されており、第2スイッチ85Bの入力側には第2電流増幅回路742からの第2駆動信号COM_Bが印加されている。また、第1スイッチ85Aと第2スイッチ85Bの共通の出力側にはピエゾ素子417が電気的に接続されている。
第1スイッチ制御信号SW_Aは第1スイッチ85Aの動作を制御し、第2スイッチ制御信号SW_Bは第2スイッチ85Bの動作を制御する。このため、第1スイッチ85Aは、第1スイッチ制御信号SW_Aがデータ[1](Hレベル)である期間に亘ってオン状態となり、第1駆動信号COM_Aをピエゾ素子417に印加する。また、第2スイッチ85Bは、第2スイッチ制御信号SW_Bがデータ[1]である期間に亘ってオン状態となり、第2駆動信号COM_Bをピエゾ素子417に印加する。
その結果、第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bの必要部分が選択的にピエゾ素子417へ印加され、ピエゾ素子417が駆動される。なお、第1スイッチ制御信号SW_A(波形部選択情報としての第1選択データq0〜q5)及び第2スイッチ制御信号SW_B(波形部選択情報としての第2選択データq6〜q11)については、後で説明する。
以上の説明から判るように、ヘッド制御部HCは、ドット形成データSIに基づいて駆動信号COMの必要部分をピエゾ素子417に印加させる信号印加部に相当する。
<印刷時の動作について>
次に、印刷時の動作について説明する。ここで、図13は、印刷時の動作を説明するフローチャートである。この動作は、プリンタ側コントローラ60によって制御される。すなわち、プリンタ側コントローラ60のCPU62が、メモリ63に記憶されたコンピュータプログラムに従って行う。このため、コンピュータプログラムは、この動作を行わせるためのコードを有する。
この動作では、まず、印刷命令の受信がなされる(S10)。ここでは、プリンタ側コントローラ60がコンピュータ110からの印刷命令を受信する。この印刷命令は、例えば、印刷データのヘッダに含まれている。そして、プリンタ側コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種のコマンドに基づいて制御対象部を制御し、以下の給紙動作(S20)、ドット形成動作(S30)、搬送動作(S40)、排紙判断(S50)、排紙動作(S60)、印刷終了判断(S70)を行う。
給紙動作(S20)は、用紙Sを印刷開始位置(頭出し位置とも言う)まで搬送する動作である。この給紙動作において、プリンタ側コントローラ60は用紙搬送機構20を制御し、用紙Sを印刷開始位置に移動させる。
ドット形成動作(S30)は、キャリッジ移動方向へ移動するヘッド41からインクを断続的に吐出させ、用紙Sの印刷面にドットを形成する動作である。この動作において、プリンタ側コントローラ60は、キャリッジ移動機構30を制御してキャリッジCRを移動させる。また、ヘッド制御部HCを制御してヘッド41からインクを吐出させる。従って、駆動信号生成部70は、このドット形成期間において第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bをそれぞれ生成する。また、ヘッド制御部HCは、ドット形成データSIに基づいて、第1駆動信号COM_Aの必要部分及び第2駆動信号COM_Bの必要部分をピエゾ素子417へ印加させる。
搬送動作(S40)は、用紙Sを搬送方向に移動させる動作である。この搬送動作において、プリンタ側コントローラ60は、用紙搬送機構20を制御して用紙Sを搬送方向に搬送する。この搬送動作により、ヘッド41は、ドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することができる。
排紙判断(S50)は、印刷対象となっている用紙Sを排出するか否かの判断である。この判断時において、この用紙Sに関するドット形成データSIが残っていれば排出は行われない。すなわち、プリンタ側コントローラ60は、ドット形成データSIがなくなるまでドット形成動作(S30)と搬送動作(S40)とを繰り返し行う。
排紙動作(S60)は、用紙Sを排出する動作であり、印刷中の用紙Sに対するドット形成データSIがなくなった場合に行われる。この排紙動作においてプリンタ側コントローラ60は、用紙搬送機構20を制御して用紙Sを排出させる。なお、排紙判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいて行ってもよい。
印刷終了判断(S70)は、印刷を続行するか否かの判断である。この印刷終了判断は、例えば、次の用紙Sに対するドット形成データSIの有無で行う。この判断において、次の用紙Sに印刷を行うのであれば、給紙動作(S20)に戻って印刷を続行する。次の用紙Sに印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
<ドット形成動作について>
次に、ドット形成動作(S30)について詳しく説明する。ここで、図14は、駆動信号COMを説明する図である。図15は選択される波形部をドット形成データSIの内容毎に示した図である。
まず、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bについて説明する。第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bはそれぞれ3つの波形部を有している。すなわち、第1駆動信号COM_Aは、期間T1で生成される第1波形部SS11、期間T2で生成される第2波形部SS12、及び、期間T3で生成される第3波形部SS13を有する。同様に、第2駆動信号COM_Bは、期間T1で生成される第1波形部SS21、期間T2で生成される第2波形部SS22、及び、期間T3で生成される第3波形部SS23を有する。そして、駆動信号生成部70は、第1駆動信号COM_Aについては第1波形部SS11から第3波形部SS13を繰り返し単位とし、第2駆動信号COM_Bについては第1波形部SS21から第3波形部SS23を繰り返し単位として、繰り返し期間T毎に生成している。
各波形部は、ピエゾ素子417を動作させるための駆動パルスを有している。すなわち、第1駆動信号COM_Aの第1波形部SS11は第1駆動パルスPS11を有する。この第1駆動パルスPS11は、約7plのインクを吐出させるための吐出パルスである。第2波形部SS12は第2駆動パルスPS12を有する。この第2駆動パルスPS12もまた、約7plのインクを吐出させるための吐出パルスである。そして、第2駆動パルスPS12は、第1駆動パルスPS11と同じ波形に定められている。第3波形部SS13は第3駆動パルスPS13を有する。この第3駆動パルスPS13は、微振動パルスである。すなわち、この第3駆動パルスPS13がピエゾ素子417に印加されると、圧力室414a内のインクに弱い圧力変動が生じ、メニスカス(ノズルNzで露出しているインクの自由表面)が微振動する。また、第2駆動信号COM_Bの第1波形部SS21は第4駆動パルスPS21を有する。この第4駆動パルスPS21は、約3plのインクを吐出させるための吐出パルスである。第2波形部SS22は第5駆動パルスPS22を有する。この第5駆動パルスPS22は、約1.5plのインクを吐出させるための吐出パルスである。第3波形部SS23は第6駆動パルスPS23を有する。この第6駆動パルスPS23は、約7plのインクを吐出させるための吐出パルスである。そして、第6駆動パルスPS23は、第1駆動パルスPS11と同じ波形に定められている。
このように、第1駆動信号COM_Aが有する各波形部SS11〜SS13と第2駆動信号COM_Bが有する各波形部SS21〜SS23のそれぞれに駆動パルスを含ませているので、限られた繰り返し期間Tであっても、多くの駆動パルスを含ませることできる。すなわち、限られた期間であっても、量の異なる多くの種類の液体を吐出させることができる。
次に、スイッチ制御信号SWについて説明する。図15に示すように、特大ドットの形成時において、第1スイッチ制御信号SW_A(第1選択データq5)はデータ[110]であり、第2スイッチ制御信号SW_B(第2選択データq11)はデータ[001]である。これにより、期間T1で第1波形部SS11が、期間T2で第2波形部SS12が、期間T3で第3波形部SS23がそれぞれピエゾ素子417に印加される。その結果、第1駆動パルスPS11、第2駆動パルスPS12及び第6駆動パルスPS23によって約21plのインクがノズルNzから吐出される。そして、このインクが着弾することにより、用紙Sには特大ドットが形成される。
大ドットの形成時において、第1スイッチ制御信号SW_A(第1選択データq4)はデータ[100]であり、第2スイッチ制御信号SW_B(第2選択データq10)はデータ[001]である。これにより、期間T1で第1波形部SS11が、期間T3で第3波形部SS23がそれぞれピエゾ素子417に印加される。その結果、第1駆動パルスPS11及び第6駆動パルスPS23によって約14plのインクがノズルNzから吐出され、用紙Sには大ドットが形成される。
中ドットの形成時において、第1スイッチ制御信号SW_A(第1選択データq3)はデータ[010]であり、第2スイッチ制御信号SW_B(第2選択データq9)はデータ[000]である。これにより、期間T2で第2波形部SS12がピエゾ素子417に印加される。その結果、第2駆動パルスPS12によって約7plのインクがノズルNzから吐出され、用紙Sには中ドットが形成される。
小ドットの形成時において、第1スイッチ制御信号SW_A(第1選択データq2)はデータ[000]であり、第2スイッチ制御信号SW_B(第2選択データq8)はデータ[100]である。これにより、期間T1で第1波形部SS21がピエゾ素子417に印加される。その結果、第4駆動パルスPS21によって約3plのインクがノズルNzから吐出され、用紙Sには小ドットが形成される。
極小ドットの形成時において、第1スイッチ制御信号SW_A(第1選択データq1)はデータ[000]であり、第2スイッチ制御信号SW_B(第2選択データq7)はデータ[010]である。これにより、期間T2で第2波形部SS22がピエゾ素子417に印加される。その結果、第5駆動パルスPS22によって約1.5plのインクがノズルNzから吐出され、用紙Sには極小ドットが形成される。
ドットの非形成時において、第1スイッチ制御信号SW_A(第1選択データq0)はデータ[001]であり、第2スイッチ制御信号SW_B(第2選択データq6)はデータ[000]である。これにより、期間T3で第3波形部SS13がピエゾ素子417に印加される。その結果、第3駆動パルスPS13によってメニスカスの微振動が行われる。
このように、信号印加部としてのヘッド制御部HCは、ドット形成データSIに基づいて第1駆動信号COM_A及び第2駆動信号COM_Bの必要部分をピエゾ素子417へ選択的に印加する。これにより、駆動信号COMの必要部分をピエゾ素子417へ容易に印加することができる。その結果、多階調の印刷を高い周波数で行うことができる。
なお、ピエゾ素子417はコンデンサの様に振る舞う。このため、第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bの印加が停止された場合において、ピエゾ素子417は停止直前の電位を維持する。従って、駆動信号COMの印加が停止されている期間において、ピエゾ素子417は、駆動信号COMの印加が停止される直前の変形状態を維持する。また、その後の駆動信号COMの印加時において、急激な電位変化が防止される。
<まとめ>
以上説明したように、このプリンタ1では、基波形信号生成部71をプリンタ本体側に設け、各駆動信号COM_A,COM_Bの波高値よりも十分小さな波高値の基波形信号COM_α〜COM_γを、第1フレキシブルケーブルFC1を通じて送信している。このため、第1フレキシブルケーブルFC1からのノイズの発生を抑えることができる。これにより、第1フレキシブルケーブルFC1を通じて送信される他の信号への干渉を防止することができる。また、電流増幅部74がキャリッジCR側に設けられているので、駆動されるピエゾ素子417の数が増えても第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bが歪んでしまう不具合を防止することができる。特に、第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bの生成に用いられる駆動信号用電源VHVを、第2フレキシブルケーブルFC2を通じて供給しているので、十分な容量の電源を供給することができ、波形の歪みを効果的に防止できる。
また、電圧増幅部73は、複数種類の基波形信号COM_α〜COM_γに基づいて第1駆動信号COM_Aや第2駆動信号COM_Bを生成している。このため、複数種類の基波形信号COM_α〜COM_γのそれぞれに共通するノイズ成分を容易に除去できる。例えば、一方の基波形信号の電圧から他方の基波形信号の電圧を減じることで、ノイズ成分を除去することができる。
===その他の実施形態===
上記の各実施形態は、印刷装置としてのプリンタ1について記載されているが、このプリンタ1によるインクの吐出制御方法の開示や、このプリンタ1を制御するためのコンピュータプログラム、このプログラムが有するコードについての開示も含まれている。また、上記の各実施形態は、プリンタ1を有する印刷システム100について記載されているが、その中には液体吐出装置及び液体吐出システムの開示も含まれている。また、液体を吐出して各種の処理操作を行う装置、および、この装置の制御方法も含まれている。さらに、上記の各実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<生成される駆動信号COMについて>
前述した実施形態では、第1基波形信号COM_α、第2基波形信号COM_β、及び、第3基波形信号COM_γから、第1駆動信号COM_Aと第2駆動信号COM_Bを生成していた。要するに、3種類の基波形信号COM_α〜COM_γから2種類の駆動信号COM_A,COM_Bを生成していた。ここで、生成される駆動信号COMの種類は、2種類に限定されるものではなく3種類以上であってもよい。
例えば、第1駆動信号COM_A、第2駆動信号COM_B、及び、第3駆動信号COM_C(図示せず。)からなる3種類の駆動信号を生成する場合を考える。この場合、基波形信号生成部71は、第1基波形信号COM_αから第4基波形信号COM_δ(図示せず。)までの4種類の基波形信号を生成する。ここで、第1基駆動信号COM_αは、次式(9)で示すように、各駆動信号COM_A〜COM_Cの電圧値を加算した加算電圧を、係数2nで除した電圧となるように定められる。また、第2基波形信号COM_β〜第4基波形信号COM_δは、特定の駆動信号の電圧を、残りの駆動信号の加算電圧から減じ、得られた電圧を係数2nで除した電圧となるように定められる。すなわち、第2基波形信号COM_αは次式(10)を満たすように定められ、第3基波形信号COM_γは次式(11)を満たすように定められる。同様に、第4基波形信号COM_δは次式(12)を満たすように定められる。なお、これらの式(9)〜式(12)において、V(C)は第3駆動信号COM_Cの電圧を意味し、V(δ)は第4基波形信号COM_δの電圧を意味する。
V(α)=(V(A)+V(B)+V(C))/2n …(9)
V(β)=(V(B)+V(C)−V(A))/2n …(10)
V(γ)=(V(A)+V(C)−V(B))/2n …(11)
V(δ)=(V(A)+V(B)−V(C))/2n …(12)
第1駆動信号COM_Aの基となる第1基駆動信号COM_A´は、第1基波形信号COM_αの電圧から第2基波形信号COM_βの電圧を減じ、得られた電圧を増幅率nで増幅することで得られる。同様に、第2基駆動信号COM_B´は、第1基波形信号COM_αの電圧から第3基波形信号COM_γの電圧を減じ、得られた電圧を増幅率nで増幅することで得られ、第3基駆動信号COM_C´は、第1基波形信号COM_αの電圧から第4基波形信号COM_δの電圧を減じ、得られた電圧を増幅率nで増幅することで得られる。そして、これらの第1基駆動信号COM_A´〜第3基駆動信号COM_C´のそれぞれについて、電流増幅部74で電流を増幅することにより、第1駆動信号COM_A〜第3駆動信号COM_Cが得られる。
また、生成される駆動信号の種類は1種類であってもよい。例えば、第1実施形態における第1基波形信号COM_αと第2基波形信号COM_βを用いることで、第1駆動信号COM_Aを生成することができる。この場合も、複数種類の基波形信号を送信しているので、ノイズの発生防止と外部からのノイズの除去とができる。
そして、これらの例では、基波形信号の種類が基駆動信号の種類より少ない。このように構成すると、複数種類の基波形信号を用いて或る基駆動信号を生成できるので、外部からのノイズを容易に除去できる。
さらに、1種類の基波形信号をケーブルを介して送信し、電圧増幅及び電流増幅をしてもよい。この場合、電圧増幅部73では差動増幅は行わず、単に電圧の増幅を行う。この場合も、駆動信号COMに比べて波高値の低い基波形信号を送信しているので、ノイズの発生を抑制できる。
<駆動信号用電源VHVの供給について>
駆動信号用電源VHVに関し、第1実施形態では、第2フレキシブルケーブルFC2を用い供給をしていた。しかし、駆動信号用電源VHVの供給は、この方法に限られるものではない。例えば、樹脂でより線を被覆したタイプの電線であってもよい。また、棒状の金属でもよい。例えば、ガイド軸32を金属製の棒で構成し、このガイド軸32を通じて駆動信号用電源VHVを供給してもよい。
<電流増幅部74について>
各電流増幅回路741,742に関し、バイポーラ型のトランジスタによるトランジスタ対を例示したが、この構成に限定されない。例えば、電界効果トランジスタ(FET)を用いてもよい。
<階調数について>
前述した各実施形態では、ドット形成データSIは3ビットで構成され、6階調でドットの形成を行っていた。言い換えれば、インクの吐出量を6段階で制御していた。しかし、階調数は6つに限定されるものではない。例えば、8階調でドットの形成を行ってもよいし、4階調でドットの形成を行ってもよい。
<ヘッド41から吐出される液体について>
前述した各実施形態では、プリンタ1の実施形態であったので、液状のインクを吐出させていた。しかし、吐出させる液体は、液状であればインクに限られるものではない。その用途に応じた液体を吐出させればよい。そして、各実施形態のように、液体が印刷用のインクである場合には、画像等の印刷を効率よく行うことができる。
<他の応用例について>
また、前述の実施形態では、プリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体吐出装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
印刷システムの構成を説明する図である。 コンピュータ、および、プリンタの構成を説明するブロック図である。 図3Aは、プリンタの構成を示す図である。図3Bは、プリンタの構成を説明する側面図である。 ヘッドユニットの構成を説明する分解斜視図である。 ヘッドの構造を説明する断面図である。 第1フレキシブルケーブル及び第2フレキシブルケーブルを説明する図である。 駆動信号の生成に関わる部分、及び、駆動信号の印加に関わる部分を説明する図である。 第1基波形信号の電圧を変化させる制御の具体例を説明する図である。 各駆動信号及び各基波形信号を説明する図である。 信号増幅部の構成を説明する図である。 放熱板及び各トランジスタを説明する図である。 ヘッド制御部の構成を説明するブロック図である。 印刷時の動作を説明するフローチャートである。 駆動信号を説明する図である。 選択される波形部をドット形成データの内容毎に示した図である。
符号の説明
1 プリンタ,20 用紙搬送機構,21 給紙ローラ,22 搬送モータ,
23 搬送ローラ,24 プラテン,25 排紙ローラ,
30 キャリッジ移動機構,31 キャリッジモータ,32 ガイド軸,
33 タイミングベルト,34 駆動プーリー,35 アイドラプーリー,
40 ヘッドユニット,41 ヘッド,41A 流路ユニット,
411 ノズルプレート,412 貯留室形成基板,412a インク貯留室,
413 供給口形成基板,413a インク供給口,
41B アクチュエータユニット,414 圧力室形成基板,414a 圧力室,
415 振動板,416 連通口基板,416a 供給側連通口,
417 ピエゾ素子,42 針側ケース部材,421 インク導入針,
43 ヘッド側ケース部材,44 中継基板,441 コネクタ,
442 接点端子群,45 ヘッド用フレキシブルケーブル,
50 検出器群,51 リニア式エンコーダ,52 ロータリー式エンコーダ,
53 紙検出器,54 紙幅検出器,60 プリンタ側コントローラ,
61 インタフェース部,62 CPU,63 メモリ,64 制御ユニット,
70 駆動信号生成部,71 基波形信号生成部,
711 第1デジタルアナログ変換回路,712 第2デジタルアナログ変換回路,
713 第3デジタルアナログ変換回路,72 信号増幅部,73 電圧増幅部,
731 第1差動増幅回路,732 第2差動増幅回路,74 電流増幅部,
741 第1電流増幅回路,741a NPN型のトランジスタ,
741b PNP型のトランジスタ,742 第2電流増幅回路,
742a NPN型のトランジスタ,742b PNP型のトランジスタ,
743 放熱板,743a ベース板部,743b フィン,
81A 第1シフトレジスタ,81B 第2シフトレジスタ,
81C 第3シフトレジスタ,82A 第1ラッチ回路,82B 第2ラッチ回路,
82C 第3ラッチ回路,83 デコーダ,84 制御ロジック,
85A 第1スイッチ,85B 第2スイッチ,100 印刷システム,
110 コンピュータ,111 ホスト側コントローラ,
112 インタフェース部,113 CPU,114 メモリ,120 表示装置,
130 入力装置,131 キーボード,132 マウス,
140 記録再生装置,141 フレキシブルディスクドライブ装置,
142 CD−ROMドライブ装置,S 用紙,Nz ノズル,PWS 電源部,
CTR コントローラ基板,HC ヘッド制御部,CR キャリッジ,
FC1 第1フレキシブルケーブル,FC2 第2フレキシブルケーブル,
IC インクカートリッジ,COM_α 第1基波形信号,
COM_β 第2基波形信号,COM_γ 第3基波形信号,
COM_A´ 第1基駆動信号,COM_B´ 第2基駆動信号,
COM_A 第1駆動信号,SS11 第1波形部,SS12 第2波形部,
SS13 第3波形部,PS11 第1駆動パルス,PS12 第2駆動パルス,
PS13 第3駆動パルス,COM_B 第2駆動信号,SS21 第1波形部,
SS22 第2波形部,SS23 第3波形部,PS21 第4駆動パルス,
PS22 第5駆動パルス,PS23 第6駆動パルス,T 繰り返し期間,
CLK クロック信号,LAT ラッチ信号,CH_A 第1チェンジ信号,
CH_B 第2チェンジ信号,SI ドット形成データ,VHV 駆動信号用電源,
WD1 第1波形生成情報,WD2 第2波形生成情報,WD3 第3波形生成情報,
SW スイッチ制御信号,SW_A 第1スイッチ制御信号,
SW_B 第2スイッチ制御信号,q0〜q5 第1選択データ群,
q6〜q11 第2選択データ群,

Claims (15)

  1. (A)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する基波形信号生成部と、
    (B)ケーブルを通じて前記基波形信号を受信し、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号を生成する基駆動信号生成部と、
    (C)前記基駆動信号の電流を増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成する電流増幅部と、
    (D)前記素子へ前記駆動信号を印加して前記素子を駆動する信号印加部と、
    を有する液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    前記基波形信号生成部は、
    複数種類の前記基波形信号を或る期間において同時に生成し、
    前記基駆動信号生成部は、
    前記複数種類の基波形信号に基づいて前記基駆動信号を生成する、液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記基駆動信号生成部は、
    前記複数種類の基波形信号に基づいて、前記複数種類よりも少ない種類の前記基駆動信号を生成する、液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記基駆動信号生成部は、
    前記複数種類よりも少ない他の複数種類の前記基駆動信号を生成し、
    前記電流増幅部は、
    前記他の複数種類の前記駆動信号を生成する、液体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の液体吐出装置であって、
    前記基波形信号生成部は、
    複数種類の前記駆動信号の加算電圧に基づく第1基波形信号、
    特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧に基づく第2基波形信号、及び、
    他の特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧に基づく第3基波形信号を、それぞれ生成し、
    前記基駆動信号生成部は、
    前記第1基波形信号の電圧から前記第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅することで前記特定駆動信号についての基駆動信号を生成し、
    前記第1基波形信号の電圧から前記第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅することで前記他の特定駆動信号についての基駆動信号を生成する、液体吐出装置。
  6. 請求項5に記載の液体吐出装置であって、
    前記基波形信号生成部は、
    前記複数種類の駆動信号の加算電圧を、係数2n(nは基駆動信号生成部における増幅率)で除して得られた電圧の第1基波形信号、
    前記特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第2基波形信号、及び、
    前記他の特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第3基波形信号を、それぞれ生成し、
    前記基駆動信号生成部は、
    前記第1基波形信号の電圧から前記第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅率nで増幅することにより、前記特定駆動信号についての基駆動信号を生成し、
    前記第1基波形信号の電圧から前記第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅することにより、前記他の特定駆動信号についての基駆動信号を生成する、液体吐出装置。
  7. 請求項6に記載の液体吐出装置であって、
    前記基駆動信号生成部は、
    前記第1基波形信号の電圧から第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅する第1差動増幅回路、及び、
    前記第1基波形信号の電圧から第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅する第2差動増幅回路を有する、液体吐出装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記電流増幅部は、
    相補的に接続されたトランジスタ対を有する、液体吐出装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記電流増幅部は、
    他のケーブルを介して供給される駆動信号用電源を用いて前記駆動信号を生成する、液体吐出装置。
  10. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記基波形信号生成部は、
    装置本体に設けられ、
    前記基駆動信号生成部、前記電流増幅部、及び、前記信号印加部は、
    液体を吐出するヘッドを有するヘッドユニットであって、前記装置本体とは別個に移動するヘッドユニットに設けられている、液体吐出装置。
  11. 請求項10に記載の液体吐出装置であって、
    前記電流増幅部は、
    相補的に接続されたトランジスタ対と、
    前記トランジスタ対からの熱を放出する放熱板であって、前記ヘッドユニットの移動によって冷却される放熱板を有する、液体吐出装置。
  12. 請求項1から請求項11のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記信号印加部は、
    波形部選択情報に基づいて前記駆動信号の必要部分を前記素子に印加する、液体吐出装置。
  13. (a)装置本体に設けられ、コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成する基波形信号生成部であって、
    複数種類の駆動信号の加算電圧を、係数2n(nは基駆動信号生成部における増幅率)で除して得られた電圧の第1基波形信号、
    特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第2基波形信号、及び、
    他の特定駆動信号の電圧を残りの駆動信号の加算電圧から減じて得られた電圧を、前記係数2nで除して得られた電圧の第3基波形信号を、或る期間において同時に生成する基波形信号生成部と、
    (b)液体を吐出するヘッドを有するヘッドユニットであって前記装置本体とは別個に移動するヘッドユニットに設けられ、ケーブルを通じて複数種類の前記基波形信号を受信し、前記複数種類の基波形信号に基づき、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号であって前記複数種類よりも少ない他の複数種類の基駆動信号を生成する基駆動信号生成部であって、
    前記第1基波形信号の電圧から第2基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を増幅率nで増幅することにより、前記特定駆動信号についての基駆動信号を生成する第1差動増幅回路、及び、
    前記第1基波形信号の電圧から第3基波形信号の電圧を減じ、減じた後の電圧を前記増幅率nで増幅することにより、前記他の特定駆動信号についての基駆動信号を生成する第2差動増幅回路を有する、基駆動信号生成部と、
    (c)前記ヘッドユニットに設けられる電流増幅部であって、
    相補的に接続されたトランジスタ対と、前記トランジスタ対からの熱を放出する放熱板であって、前記ヘッドユニットの移動によって冷却される放熱板とを有し、
    前記他の複数種類の基駆動信号の電流を、他のケーブルを介して供給される駆動信号用電源を用いて増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号であって他の複数種類の駆動信号を生成する電流増幅部と、
    (d)前記ヘッドユニットに設けられ、波形部選択情報に基づいて前記駆動信号の必要部分を前記素子に印加して前記素子を駆動する信号印加部と、
    を有する液体吐出装置。
  14. 液体吐出方法であって、
    (a)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成すること、
    (b)ケーブルを通じて前記基波形信号を受信し、少なくとも電圧の増幅を行うことで、電流増幅前の基駆動信号を生成すること、
    (c)前記基駆動信号の電流を増幅することで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成すること、
    (d)前記素子へ前記駆動信号を印加して前記素子を駆動すること、
    を行う液体吐出方法。
  15. 液体吐出装置を制御するためのプログラムであって、
    (a)コントローラから送られてくるデジタルの波形生成情報に基づいてアナログの基波形信号を生成させること、
    (b)ケーブルを通じて受信された前記基波形信号について、少なくとも電圧の増幅を行わせることで、電流増幅前の基駆動信号を生成させること、
    (c)前記基駆動信号の電流を増幅させることで、液体を吐出させるための動作をする素子へ印加される駆動信号を生成させること、
    (d)前記素子へ前記駆動信号を印加させることで、前記素子を駆動させること、
    を前記液体吐出装置に行わせるプログラム。

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