JP2012200870A - 液体噴出装置及び液体噴出方法 - Google Patents

液体噴出装置及び液体噴出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012200870A
JP2012200870A JP2011064383A JP2011064383A JP2012200870A JP 2012200870 A JP2012200870 A JP 2012200870A JP 2011064383 A JP2011064383 A JP 2011064383A JP 2011064383 A JP2011064383 A JP 2011064383A JP 2012200870 A JP2012200870 A JP 2012200870A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
signal
analog voltage
value
voltage signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011064383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5742351B2 (ja
Inventor
Noboru Tamura
登 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2011064383A priority Critical patent/JP5742351B2/ja
Publication of JP2012200870A publication Critical patent/JP2012200870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5742351B2 publication Critical patent/JP5742351B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】 液体噴出装置において、低コストで精度の高い駆動信号を生成して液体を噴出させる。
【解決手段】 (A)信号の波形形状を規定するデジタル信号に基づいてアナログ電圧信号を生成する制御部と、(B)前記アナログ電圧信号を電圧増幅する電圧増幅部と、電圧増幅された前記アナログ電圧信号を電流増幅して駆動信号を生成する電流増幅部と、前記駆動信号によって駆動され、ノズルから液体を噴出させる素子と、を有するヘッド部と、(C)前記アナログ電圧信号を、前記制御部から前記ヘッド部へ伝送する伝送部と、(D)電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の電圧を測定して得られる値を記憶する記憶部と、を備える液体噴出装置であって、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記値を用いて前記デジタル信号を変更し、該デジタル信号に基づいて前記アナログ電圧信号を生成する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、液体噴出装置及び液体噴出方法に関する。
ヘッド部から液体を噴出して媒体上に液滴(ドット)を着弾させることで画像等の記録を行う液体噴出装置が広く普及している。そして、ヘッド部から液体を噴出させる方法として、ヘッド部の内部に設けられた圧電素子等の素子に駆動波形信号を印加して、当該圧電素子を振動させることで液体を噴出させる方法が知られている。
このような液体噴出装置において、所定の電圧信号を生成する制御部からフレキシブルフラットケーブル(FFC)等のケーブルを介してヘッド部に小振幅の電圧信号を入力し、ヘッド部において該電圧信号を電力増幅することで、駆動波形信号を生成する方法が提案されている。(例えば特許文献1)。
特開2000−343690号公報
特許文献1の方法によれば、FFC等のケーブルに大きなピークを有する電流を流す必要が無いため、該ケーブルにおける発熱を小さくすることができ、また、FFCの芯数を減らすことができる。ところで、このような小振幅の駆動信号を生成する際には、D/A変換回路(digital-analog converter)を用いて、デジタル信号をアナログ波形信号に変換することで駆動信号を生成する方法が一般的である。一方、D/A変換回路によって生成される駆動信号は、そのままでは精度が不十分である場合が多い。そのため、高精度な駆動信号を生成して正確に液体を噴出させるためには、該液体噴出装置の製造(検査)工程において、装置毎にトリミング等の作業を行なう必要が生じ、コストが高くなる。
本発明は、液体噴出装置において、低コストで精度の高い駆動信号を生成して液体を噴出させることを課題としている。
上記目的を達成するための主たる発明は、(A)信号の波形形状を規定するデジタル信号に基づいてアナログ電圧信号を生成する制御部と、(B)前記アナログ電圧信号を電圧増幅する電圧増幅部と、電圧増幅された前記アナログ電圧信号を電流増幅して駆動信号を生成する電流増幅部と、前記駆動信号によって駆動され、ノズルから液体を噴出させる素子と、を有するヘッド部と、(C)前記アナログ電圧信号を、前記制御部から前記ヘッド部へ伝送する伝送部と、(D)電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の電圧を測定して得られる値を記憶する記憶部と、を備える液体噴出装置であって、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記値を用いて前記デジタル信号を変更し、該デジタル信号に基づいて前記アナログ電圧信号を生成することを特徴とする液体噴出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
プリンター1の全体構成を示すブロック図である。 図2Aは、本実施形態のプリンターの構成を説明する図である。図2Bは、本実施形態のプリンターの構成を説明する側面図である。 ヘッドの構造を説明するための断面図である。 ヘッド制御部HCの構成及びその動作について説明する図である。 駆動信号COMについて説明する図である。 アナログ電圧信号COM´の一部分を説明する図である。 電圧増幅した後のアナログ電圧信号COM´を、電圧V1から電圧V4まで降下させる動作を説明する図である。 第1実施形態においてDAC値の変更を行うための設定作業のフローを表す図である。 第1実施形態における電圧測定について説明する図である。 第2実施形態においてDAC値の変更を行うための設定作業のフローを表す図である。 第2実施形態における電圧測定について説明する図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
(A)信号の波形形状を規定するデジタル信号に基づいてアナログ電圧信号を生成する制御部と、(B)前記アナログ電圧信号を電圧増幅する電圧増幅部と、電圧増幅された前記アナログ電圧信号を電流増幅して駆動信号を生成する電流増幅部と、前記駆動信号によって駆動され、ノズルから液体を噴出させる素子と、を有するヘッド部と、(C)前記アナログ電圧信号を、前記制御部から前記ヘッド部へ伝送する伝送部と、(D)電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の電圧を測定して得られる値を記憶する記憶部と、を備える液体噴出装置であって、前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記値を用いて前記デジタル信号を変更し、該デジタル信号に基づいて前記アナログ電圧信号を生成することを特徴とする液体噴出装置。
このような液体噴出装置によれば、液体噴出装置において、低コストで精度の高い駆動信号を生成して液体を噴出させることができる。
かかる液体噴出装置であって、前記記憶部は、電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の、実際に測定された電圧の最高値及び最低値と、電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の、理論上の電圧の最高値及び最低値と、の関係に基づいて算出される補正値を記憶し、前記制御部は、前記補正値を前記デジタル信号に乗じることで、前記デジタル信号を変更することが望ましい。
このような液体噴出装置によれば、生成されるアナログ電圧信号COM´について2点の電圧測定を行なうのみで、DAC値を補正することができるため、正確な駆動信号COMをより低コストで生成することができる。
かかる液体噴出装置であって、前記記憶部は、電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の、実際に測定された電圧の最高値及び最低値を記憶し、前記制御部は、記憶された前記電圧の最高値及び最低値から、前記デジタル信号の大きさと、該デジタル信号に基づいて生成される前記アナログ電圧信号の電圧の大きさとの関係を求め、該関係に基づいて前記デジタル信号を変更することが望ましい。
このような液体噴出装置によれば、任意の電圧値を有するアナログ電圧信号を精度良く出力することができるようになるため、正確な駆動信号COMを低コストで生成することができる。
かかる液体噴出装置であって、変更後の前記デジタル信号基づいて生成される前記アナログ電圧信号の電圧が、グランドの電圧よりも大きいことが望ましい。
このような液体噴出装置によれば、正常に動作可能な範囲の電圧信号のみをヘッド制御部HCに入力することができるため、ヘッド制御部における誤動作を抑制できる。
かかる液体噴出装置であって、前記制御部は、前記デジタル信号を生成するデジタル信号生成部と、前記アナログ電圧信号を生成するアナログ電圧信号生成部とが、一体的に形成されたチップを有することが望ましい。
このような液体噴出装置によれば、デジタル信号(DAC値)の伝送過程においてノイズの影響を受ける可能性が小さくなるため、正確な波形形状を有する駆動信号COMを生成しやすくなる。
また、制御部において、信号の波形形状を規定するデジタル信号に基づいてアナログ電圧信号を生成することと、前記アナログ電圧信号を、前記制御部からヘッド部へ伝送することと、ヘッド部において、前記アナログ電圧信号を電圧増幅することと、電圧増幅された前記アナログ電圧信号を電流増幅して駆動信号を生成することと、前記駆動信号によって素子を駆動して、ノズルから液体を噴出させることと、電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の電圧を測定して得られる値を記憶部に記憶させることと、前記記憶部に記憶された前記値を用いて前記デジタル信号を変更し、該デジタル信号に基づいて前記アナログ電圧信号を生成すること、を有する液体噴出方法が明らかとなる。
===液体噴出装置の基本的構成===
発明を実施するための液体噴出装置の形態として、インクジェットプリンター(プリンター1)を例に挙げて説明する。
<プリンターの構成>
図1は、プリンター1の全体構成を示すブロック図である。プリンター1は、紙・布・フィルム等の媒体に文字や画像を記録(印刷)する液体噴出装置であり、外部装置であるコンピューター110と通信可能に接続されている。
コンピューター110にはプリンタードライバーがインストールされている。プリンタードライバーは、表示装置(不図示)にユーザーインターフェースを表示させ、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラムである。このプリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューターが読み取り可能な記録媒体)に記録されている。また、プリンタードライバーはインターネットを介してコンピューター110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
コンピューター110はプリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。印刷データは、プリンター1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと、画素データSIとを有する。コマンドデータとは、プリンター1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。このコマンドデータには、例えば、給紙を指示するコマンドデータ、搬送量を示すコマンドデータ、排紙を指示するコマンドデータがある。また、画素データSIは、印刷される画像の画素に関するデータである。ここで、画素とは画像を構成する単位要素であり、この画素が2次元的に並ぶことにより画像が構成される。印刷データにおける画素データSIは、媒体(例えば紙Sなど)上に形成されるドットに関するデータ(例えば、階調値)である。画素データは画素毎に例えば2ビットのデータによって構成される。この2ビットの画素データは1つの画素を4階調で表現できる。すなわち、ドット無しに対応するデータ[00]と、小ドットに対応するデータ[01]と、中ドットに対応するデータ[10]と、大ドットに対応するデータ[11]とがある。
プリンター1は、搬送ユニット20と、キャリッジユニット30と、ヘッドユニット40と、検出器群50と、コントローラー60と、伝送部70とを有する。コントローラー60は、外部装置であるコンピューター110から受信した印刷データに基づいてヘッドユニット40等の各ユニットを制御し、媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は検出器群50から出力された検出結果に基づいて各ユニットを制御する。
<搬送ユニット20>
図2Aは本実施形態のプリンター1の構成を表した概略鳥瞰図であり、図2Bはプリンター1の構成を表した概略側面図である。
搬送ユニット20は、媒体(例えば紙Sなど)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。ここで、搬送方向はキャリッジが移動する方向と交差する方向である。搬送ユニット20は、給紙ローラー21と、搬送モーター22と、搬送ローラー23と、プラテン24と、排紙ローラー25とを有する(図2A及び図2B)。
給紙ローラー21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンター内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー23は、給紙ローラー21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーター22によって駆動される。搬送モーター22の動作はプリンター側のコントローラー60により制御される。プラテン24は、印刷中の紙Sを、紙Sの裏側から支持する部材である。排紙ローラー25は、紙Sをプリンターの外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。
<キャリッジユニット30>
キャリッジユニット30は、ヘッドユニット40が取り付けられたキャリッジ31を所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモーター32(CRモータとも言う)とを有する(図2A及び図2B)。
キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能であり、キャリッジモーター32によって駆動される。キャリッジモーター32の動作はプリンター側のコントローラー60により制御される。また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。
<ヘッドユニット40>
ヘッドユニット40は、紙Sにインクを噴出するためのものである。ヘッドユニット40は、複数のノズルを有するヘッド41とヘッド制御部HCとを備える。このヘッド41はキャリッジ31に設けられ、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に噴出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が媒体上に形成される。
図3は、ヘッド41の構造を示した断面図である。ヘッド41は、ケース411と、流路ユニット412と、ピエゾ素子群とを有する。ケース411はピエゾ素子群を収納し、ケース411の下面に流路ユニット412が接合されている。流路ユニット412は、流路形成板412aと、弾性板412bと、ノズルプレート412cとを有する。流路形成板412aには、圧力室412dとなる溝部、ノズル連通口412eとなる貫通口、共通インク室412fとなる貫通口、インク供給路412gとなる溝部が形成されている。弾性板412bはピエゾ素子PZTの先端が接合されるアイランド部412hを有する。そして、アイランド部412hの周囲には弾性膜412iによる弾性領域が形成されている。インクカートリッジに貯留されたインクが、共通インク室412fを介して、各ノズルNzに対応した圧力室412dに供給される。ノズルプレート412cはノズルNzが形成されたプレートである。ノズル面では、イエローインクを吐出するイエローノズル列Yと、マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル列Mと、シアンインクを吐出するシアンノズル列Cと、ブラックインクを吐出するブラックノズル列Kと(いずれも不図示)、が形成されている。各ノズル列では、複数のノズルNzが搬送方向に所定間隔にて並ぶことによって構成されている。
ピエゾ素子群は、櫛歯状の複数のピエゾ素子PZT(駆動素子)を有し、ノズルNzに対応する数分だけ設けられている。ヘッド制御部HCなどが実装された配線基板(以下、ヘッド基板Base_Hとも呼ぶ)によって、電圧波形信号である駆動信号COMがピエゾ素子PZTに印加されると、該駆動信号COMとグランドとの間の電位差に応じてピエゾ素子PZTは上下方向に伸縮(駆動)する。ピエゾ素子PZTが伸縮すると、アイランド部412hは圧力室412d側に押されたり、反対方向に引かれたりする。このとき、アイランド部412h周辺の弾性膜412iが変形し、圧力室412d内の圧力が上昇・下降することにより、ノズルからインク滴が噴出される。
ヘッド制御部HCは、ピエゾ素子群PZTの駆動を制御するための制御用ICであり、ヘッド41に固定されたヘッド基板Base_H上に設けられる。ヘッド制御部HCの詳細については、後で説明する。
<検出器群50>
検出器群50は、プリンター1の状況を監視するためのものである。検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、及び光学センサ54等が含まれる(図2A及び図2B)。
リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出する。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラー23の回転量を検出する。紙検出センサ53は、給紙中の媒体(紙S)の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている発光部と受光部により、対向する位置の媒体の有無を検出し、例えば、移動しながら紙の端部の位置を検出し、紙の幅を検出することができる。また、光学センサ54は、状況に応じて、媒体の先端(搬送方向下流側の端部であり、上端ともいう)・後端(搬送方向上流側の端部であり、下端ともいう)も検出できる。
<コントローラー60>
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェース部61と、SOC(System-on-a-chip)とを有し、プリンター1の本体に固定されたメイン基板Base_M上に搭載されている。
インターフェース部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。
SOCは、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64と、アナログ電圧信号生成回路65とが一体的に形成されたチップである(図1)。
CPU62は、プリンター1の全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子によって構成される。なお、メモリー63は、後述するアナログ電圧信号COM´の電圧を測定することによって得られる値を記憶する記憶部でもある。そして、CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して搬送ユニット20やキャリッジユニット30等の各ユニットを制御する。
また、CPU62は駆動信号COMの波形形状を規定するデジタル信号を生成し、SOC内においてアナログ電圧信号生成回路65に出力する。このデジタル信号はDAC値と呼ばれ、駆動信号COMの波形を定めるための波形情報に相当する。すなわち、CPU62は、デジタル信号(DAC値)を生成するデジタル信号生成部にも相当する。
また、CPU62は、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、転送用クロック信号SCK等の各種制御信号を生成し、ヘッドユニット40へ出力する。これらの制御信号は、ヘッド制御部HCにおいて、前述の画素データSIと共に駆動信号COMをピエゾ素子PZTへ印加するのを制御するSW信号を生成する際に用いられる。
アナログ電圧信号生成回路65は、CPU62から入力されるデジタル信号(DAC値)に基づいて、駆動信号COMの基となる電圧変化パターンであるアナログ電圧信号COM´を生成する。すなわち、アナログ電圧信号生成回路65はアナログ電圧信号生成部である。例えば、デジタル信号(DAC値)について、当該デジタル信号の値が大きいほど高い電圧となり、デジタル信号の値が小さいほど低い電圧となるように、デジタル信号の値に応じた波形を有するアナログ電圧信号を生成する。本実施形態において、アナログ電圧信号COM´は3.3V程度の電圧を有する電圧波形信号である。
アナログ電圧信号生成回路65で生成されたアナログ電圧信号COM´は後述する伝送部70を介してヘッドユニット40へ伝送され、電力増幅されることで駆動信号COMを生成する。駆動信号COMの生成方法については後で説明する。
上述のように、本実施形態ではCPU62と、アナログ電圧信号生成回路65とがSOC内で一体的に形成されているため、正確なアナログ電圧信号COM´を生成することができる。
例えば、CPU62とアナログ電圧信号生成回路65とが別個のユニットとして離れた位置に設置される場合、CPU62で生成されたデジタル信号(DAC値)をアナログ電圧信号生成回路65に伝送する際に、その伝送経路においてノイズ等の影響を受けるおそれがある。一方、本実施形態では、CPU62とアナログ電圧信号生成回路65とが一体化されているため、伝送経路においてノイズの影響を受ける可能性は非常に小さくなる。したがって、コントローラー60においてアナログ電圧信号COM´を正確に生成することが可能となり、正確な波形形状を有する駆動信号COMを生成しやすくなる
ただし、CPU62とアナログ電圧信号生成回路65との間で受けるノイズの影響が駆動信号COMの生成に問題にならない程度であれば、CPU62とアナログ電圧信号生成回路65とが別ユニットとして設けられるのであってもよい。
<伝送部70>
伝送部70は、コントローラー60のメイン基板Base_Mと、ヘッドユニット40のヘッド基板Base_Hとを接続する複数の伝送線によって構成される。SOCから出力されるアナログ電圧信号COM´や、画素データSI、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH、転送用クロック信号SCK等の各種制御信号は、伝送部70の各伝送線を介してヘッドユニット40側に伝送される。本実施形態では、伝送部70として図2Bに示されるようなフレキシブルフラットケーブル(以下、FFCとも呼ぶ)を用いる。FFCは複数の平板型伝送線を並列に並べることで、ケーブル自体の厚さを薄くしつつ、該複数の平板型伝送線を一体的に可動できるようにしたリボン状の伝送部材である。
また、FFCには電源(例えば、主電源Vdd)からヘッドユニット40に電力を供給するための伝送線、及び、グランド(GND)の電圧を印加するグランド線等も含まれる。
<ヘッド制御部HCについて>
ヘッド制御部HCの構成及びその動作について説明する。図4に、ヘッド制御部HCの構成及びその動作について説明する図を示す。
ヘッド制御部HCは、ヘッド制御回路42と、駆動信号生成回路43とを有し、ヘッド41に固定されたヘッド基板Base_H上に設けられる(図4)。また、駆動信号生成回路43は、電圧増幅部431と、スイッチ432と、電流増幅部433とを有する。なお、図4ではピエゾ素子PZTが二つのみ描かれているが、プリンター1は実際には多数のピエゾ素子を備える。図4に示される構成の場合、スイッチ432及び電流増幅部433は各ピエゾ素子PZTについて設けられる。
ヘッド制御回路42は、コントローラー60から送信される転送用クロック信号SCK、ラッチ信号LAT、チェンジ信号CH等の各種制御信号、及び、画素データSIに応じてスイッチ432を制御するためのSW信号を出力する。
駆動信号生成回路43は、コントローラー60のSOCからFFCを介して伝送されたアナログ電圧信号COM´を電力増幅して、電圧波形信号である駆動信号COMを生成し、ピエゾ素子PZTに印加して該ピエゾ素子PZTを駆動させる。すなわち、駆動信号生成回路43は、電圧波形信号生成部に相当する。
電圧増幅部431は、アナログ電圧信号COM´の電圧を増幅する。例えば、3.3Vアナログ電圧信号COM´を、各ピエゾ素子PZTを駆動するのに必要な電圧である40V程度まで増幅する。電圧増幅部431には、オペアンプ等を用いた一般的な電圧増幅回路を使用することができる。
スイッチ432は、ヘッド制御回路42から入力されるSW信号に応じて、電圧増幅部431で電圧増幅されたアナログ電圧信号COM´を電流増幅部433へ入力する。例えば、SW信号がHレベルのとき、スイッチ432はON状態になり、アナログ電圧信号COM´が電流増幅部433へ入力される。一方、SW信号がLレベルのとき、スイッチ432はOFF状態になり、アナログ電圧信号COM´は電流増幅部433へ入力されない。
電流増幅部433は、電圧増幅されたアナログ電圧信号COM´の入力を受けて、その電流を増幅して駆動信号COMを生成し、ピエゾ素子PZTへ印加する。電流増幅部433は、NPN型トランジスタとPNP型トランジスタとを相補的に接続することによって構成される。NPN型トランジスタのコレクタは主電源Vddに接続され、PNP型トランジスタのコレクタはグランド(GND)に接続される。また、トランジスタ以外の素子を用いて電流増幅部433を構成することも可能である。
なお、電圧増幅部431、スイッチ432、電流増幅部433の配置は、図4に示される例には限られない。例えば、電圧増幅部431とスイッチ432との位置が逆であったり、スイッチ432と電流増幅部433との位置が逆であったりしてもよい。ただし、その場合は電圧増幅部431や電流増幅部433の数を適宜変更する必要がある点に留意する。
<プリンターの印刷動作>
プリンター1の印刷動作について簡単に説明する。コントローラー60は、コンピューター110からインターフェース部61を介して印刷命令を受信し、各ユニットを制御することにより、給紙処理・ドット形成処理・搬送処理等を行う。
給紙処理は、印刷すべき紙をプリンター内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラー60は、給紙ローラー21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラー23まで送る。続いて、搬送ローラー23を回転させ、給紙ローラー21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。
ドット形成処理は、移動方向(走査方向)に沿って移動するヘッドからインクを断続的に噴出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラー60は、キャリッジ31を移動方向に移動させ、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッド41からインクを噴出させる。噴出されたインク滴が紙上に着弾すると、紙上にドットが形成され、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドットラインが形成される。
搬送処理は、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラー60は、搬送ローラー23を回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
コントローラー60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットラインにより構成される画像を徐々に紙に印刷する。そして、印刷すべきデータがなくなると、排紙ローラー25を回転させてその紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
次の紙に印刷を行う場合は同処理を繰り返し、行わない場合は、印刷動作を終了する。
===駆動信号COMの生成について===
<駆動信号COMの説明>
図5に、駆動信号COMについて説明する図を示す。図に示すように、駆動信号COMは、ラッチ信号LATの立ち上がりタイミングを区切りとした期間Tを1つの単位として生成される。期間Tには、ラッチ信号LAT又はチェンジ信号CHの立ち上がりタイミングによって区切られる区間T1〜T4が含まれる。また、区間T1〜T4には後述する駆動パルスがそれぞれ含まれる。繰り返し周期である期間Tは、ノズルが1画素分移動する間の期間に対応する。例えば、印刷解像度が720dpiの場合、期間Tは、ノズルが1/720インチ移動するための期間に相当する。そして、画素データSIに基づいて、期間Tに含まれる各区間の駆動パルスPS1〜PS4をピエゾ素子PZTに印加することによって、ノズルから噴出されるインクの量を調節し、複数階調からなる画像の表現を可能としている。
駆動信号COMは、繰り返し周期における区間T1で生成される第1波形部SS1と、区間T2で生成される第2波形部SS2と、区間T3で生成される第3波形部SS3と、区間T4で生成される第4波形部SS4とを有する。ここで、第1波形部SS1は駆動パルスPS1を有している。また、第2波形部SS2は駆動パルスPS2を、第3波形部SS3は駆動パルスPS3を、第4波形部SS4は駆動パルスPS4をそれぞれ有している。各駆動パルスは電圧波形であり、主電源Vddとグランド(GND)との電位差を用いて生成される。
画素データSIが[00]の場合、駆動信号COMの第1区間信号SS1がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTは駆動パルスPS1により駆動される。この駆動パルスPS1に応じてピエゾ素子PZTが駆動すると、インクが噴出されない程度の圧力変動がインクに生じて、インクメニスカス(ノズル部分で露出しているインクの自由表面)が微振動する。
画素データSIが[01]の場合、駆動信号COMの第3区間信号SS3がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTは駆動パルスPS3により駆動される。この駆動パルスPS3に応じてピエゾ素子PZTが駆動すると、小程度の量のインクが噴出され、媒体に小ドットが形成される。
画素データSIが[10]の場合、駆動信号COMの第2区間信号SS2がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTが駆動パルスPS2により駆動される。この駆動パルスPS2に応じてピエゾ素子PZTが駆動すると、中程度の量のインクが噴出され、媒体に中ドットが形成される。
画素データSIが[11]の場合、駆動信号COMの第2区間信号SS2及び第4区間信号SS4がピエゾ素子PZTへ印加され、ピエゾ素子PZTが駆動パルスPS2及び駆動パルスPS4により駆動される。これらの駆動パルスPS2及び駆動パルスPS4に応じてピエゾ素子PZTが駆動すると、媒体に大ドットが形成される。
<駆動信号COMの生成>
プリンター1において、デジタル信号であるDAC値から、駆動信号COMを生成する動作について説明する。
まず、全体の流れについて説明する。図4に示されるように、本実施形態では、コントローラー60のCPU62において、駆動信号COMの波形形状を規定するデジタル信号(DAC値)が生成される。このDAC値に基づいて、アナログ電圧信号生成回路65でアナログ電圧信号COM´が生成される。COM´は駆動信号COMの基となる小振幅の電圧波形信号であり、生成されたCOM´は伝送部70(FFC)を介してヘッドユニット40側へと伝送され、電圧増幅部431において電圧増幅される。そして、電流増幅部433において電流増幅されることにより、駆動信号COMが生成される。
次に、デジタル信号であるDAC値からアナログ電圧信号COM´を生成する方法について、説明する。
図6は、アナログ電圧信号COM´の一部分を説明する図である。なお、図6はアナログ電圧信号生成回路65で生成された直後、すなわち、電圧増幅部431において電圧増幅される前のアナログ電圧信号COM´を示している。図に示されるようにアナログ電圧信号COM´は、電圧の最高値Vmaxと電圧の最低値Vminとの間の電位差で表される駆動電圧Vhを有する電圧波形として生成される。
CPU62は、まず、駆動信号COMを生成するためのパラメータに基づき、更新周期τ毎の出力電圧を求める。図6に示される駆動パルスPS´を例に挙げると、パラメータとしては、駆動電圧Vhと、この駆動電圧Vhと基準電圧Vcとの関係を規定する比率と、中間電圧VCを維持する時間PWh1と、中間電圧VCから最低電圧Vminまで、一定の傾きで電圧を降下させる時間PWd1と、最低電圧Vminを維持する時間PWh2と、最低電圧Vminから最高電圧Vmaxまで、一定の傾きで電圧を上昇させる時間PWc1と、最高電圧Vmaxを維持する時間PWh3と、最高電圧Vmaxから中間電圧VCまで、一定の傾きで電圧を降下させる時間PWd2と、中間電圧VCを維持する時間PWh4と、がある。
ここで、駆動電圧Vhは、上述のように駆動パルスPS´における最高電圧Vmaxと最低電圧Vminとの電圧の差であり、駆動パルスPS´の印加時におけるピエゾ素子PZTの最低電位(最低電圧Vminによって定まる電位)と、最高電位(最高電圧Vmaxによって定まる電位)との差に相当する。基準電圧Vcは、ピエゾ素子PZTにおける基準となる変形状態を定め、例えば、駆動電圧Vhの40%(比率0.4)とされる。中間電圧VCは、最低電圧Vminに基準電圧Vcを加算して得られた電圧である。また、最高電圧Vmaxは、最低電圧Vminに駆動電圧Vhを加算して得られた電圧である。そして、これらのパラメータは、メモリー63に記憶されている。
CPU62は、所定のタイミング(例えば給紙のタイミング)で駆動電圧Vhを定め、基準電圧Vc、中間電圧VC、最高電圧Vmaxを算出する。そして、CPU62は、前述した時間PWh1〜時間PWh4を用いて、更新周期τ毎の出力電圧を求める。この更新周期τは、例えば0.1μs(クロックCLK=10MHz)〜0.05μs(クロックCLK=20MHz)である。そして、求められた更新周期τ毎の出力電圧に基づいて、更新周期τ毎のDAC値が定められ、メモリー63の作業領域に記憶される。
駆動信号COMを生成する際に、CPU62は、更新周期τ毎のDAC値を、アナログ電圧信号生成回路65へ順次出力する。
図7は、アナログ電圧信号生成回路65で生成されたCOM´の出力電圧を、電圧V1から電圧V4まで降下させる動作を説明するための図である。図の例では、クロックCLKで規定されるタイミングt(n)で電圧V1に対応するDAC値[dc1]が出力される。これにより、周期τ(n)にて、アナログ電圧信号生成回路65からは電圧V1が出力される。そして、更新周期τ(n+4)までは、電圧V1に対応するDAC値[dc1]が順次出力され、アナログ電圧信号生成回路65からは電圧V1が出力され続ける。また、タイミングt(n+5)では、電圧V2に対応するDAC値[dc2]が出力される。これにより、周期τ(n+5)にて、アナログ電圧信号生成回路65の出力は、電圧V1から電圧V2へ降下する。同様に、タイミングt(n+6)では、電圧V3に対応するDAC値[dc3]が出力される。これにより、周期τ(n+6)にて、アナログ電圧信号生成回路65の出力は、電圧V2から電圧V3へ降下する。以下同様に、DAC値が出力されるため、アナログ電圧信号生成回路65から出力される電圧は、次第に降下する。そして、周期τ(n+10)にて、アナログ電圧信号生成回路65の出力は電圧V4まで降下する。
このようにして生成されたアナログ電圧信号COM´は所定の大きさの電圧を有する波形となるように、電圧増幅部431において電圧増幅される。本実施形態において、電圧増幅された後のアナログ電圧信号COM´の最低電圧値はVmin=1.40Vであり、最高電圧値はVmax=40.0Vであるものとする。
なお、本実施形態において、CPU62から出力されるDAC値は10bit(10進数で0〜1023)のデータで表される。例えば、DAC値が10進数で[0]の場合(16進数で[0h]、2進数で[0000000000]の場合)、すなわちDAC値が最小値である場合、アナログ電圧信号生成回路65で生成され、電圧増幅部431で電圧増幅された後のCOM´の電圧は、最低電圧であるVmin(=1.40V)となる。また、DAC値が10進数で[1023]の場合(16進数で[3FF]、2進数で[1111111111]の場合)、すなわちDAC値が最大値となる場合、COM´の電圧は最高電圧であるVmax(=40V)となる。つまり、本実施形態において、電圧増幅部431から出力される電圧増幅後のCOM´の最低電圧は1.40Vであり、DAC値が1つ大きくなると、出力電圧が約0.038V(=(40−1.4)/1024)だけ上昇する構成である。
ただし、アナログ電圧信号生成回路65の精度誤差等により、実際に出力される電圧値は正確にこのような値になるとは限らない。
===第1実施形態===
上述のようにして、デジタル信号であるDAC値をアナログ電圧信号生成回路65に入力することにより、アナログ電圧信号COM´が生成される。そして、電圧増幅部431で電圧増幅されることにより、そのDAC値に対応する電圧を有する電圧信号が生成される。
しかし、アナログ電圧信号生成回路65や電圧増幅部431等の精度誤差により、実際に出力される電圧値にズレが生じることがある。すなわち、DAC値として或る値[dc]を入力したときに、理論上出力される電圧の値がV(id)である場合であっても(以下、V(id)を出力電圧の理論値とする)、[dc]の入力に対して確実に電圧値V(id)が出力されるとは限らない。実際に出力される電圧値が理論値からズレた値になるということは、アナログ電圧信号COM´の振幅(例えば図6における駆動電圧Vh)が意図した振幅とは異なって出力されるということである。この場合、最終的に生成される駆動信号COMの波形も、意図した波形とは異なる波形になるため、ピエゾ素子PZTから噴出されるインク量を正確に制御することができなくなる。
特に、図1に示されるように、アナログ電圧信号生成回路65がSOCと一体として製造される場合には、アナログ電圧信号生成回路65の出力電圧の精度を確保することが難しくなる。また、FFCを介してアナログ電圧信号COM´を伝送する際に、ノイズの影響を受けることによって信号の波形が乱れ、実際に電圧増幅部431から出力される電圧値が理論値からズレる場合もある。
したがって、DAC入力値に対して理論上出力されるCOM´の電圧値と、実際に出力されるCOM´の電圧値との間でズレが生じるような場合には、そのズレを補正して、正確な電圧値が出力されるように補正を行う必要がある。その際、なるべく低コストで補正可能であることが望ましい。
そこで、第1実施形態では、DAC値[dc]を補正するための補正係数(例えばkとする)をプリンター毎に定め、DAC値に該補正係数を乗じた値[k×dc]に基づいてアナログ電圧信号COM´を生成させる。これにより、補正後のDAC値[k×dc]の入力に対して、出力される電圧値が理論値V(id)に近い値となるようにして、正確な駆動信号COMを生成する。
<補正値の設定作業>
図8は、第1実施形態においてDAC値の変更を行うための設定作業のフローを表す図である。本実施形態では、プリンターの製造工程において、プリンター毎にS101〜S103の各処理を実行することにより、各プリンターについて最適な補正値を設定する。
まず、アナログ電圧信号COM´の電圧値の測定を行なう(S101)。本実施形態では、電圧増幅部431から出力された直後の地点(図4のA点)において、アナログ電圧信号COM´の電圧の最高値Vmax、及び最低値Vminを測定する。すなわち、電圧増幅された後であり、かつ、電流増幅される前のアナログ電圧信号COM´の電圧を測定する。この部分の電圧値を測定することで、アナログ電圧信号生成回路65における出力誤差に加えて、FFC伝送時に受けるおそれのあるノイズの影響や、電圧増幅部431における出力誤差の影響等をまとめて検出することができる。なお、電圧値の測定は、プリンター1の製造工程において、メイン基板Base_M及びヘッド基板Base−Hをプリンター1に実装するタイミングで行なわれる。
図9に、第1実施形態における電圧測定について説明する図を示す。図9の破線で示される波形は、或るDAC値[dc]の入力に対して電圧増幅部431から出力されるアナログ電圧信号COM´の理想的な電圧波形である。すなわち、DAC値[dc]を入力した場合における理論上の出力電圧値V(id)を表す。また、実線で示される波形は、同じDAC値[dc]の入力に対して出力されるアナログ電圧信号COM´の実際の電圧波形である。すなわち、DAC値[dc]を入力した場合における実際の出力電圧値V(m)を表す。
アナログ電圧信号生成回路65や、電圧増幅部431の出力誤差により、DAC値[dc]の入力に対して実際に出力される電圧値V(m)は、図9に示されるように理論上の出力電圧の理論値V(id)とはズレた値となる。例えば、図9では、DAC値としてdc=[0](10進数表示)を入力した際に、電圧増幅部431から出力される電圧の理論値は、最低電圧値Vmin(id)=1.40Vである。しかし、実際にはそれよりも小さい値Vmin(m)=1.20Vが出力される。同様に、DAC値としてdc=[1023](10進数表示)を入力した際に、電圧増幅部431から出力される電圧の理論値は、最高電圧値Vmax(id)=40.0Vである。しかし、実際にはそれよりも大きい値Vmax(m)=41.0Vが出力される。
本実施形態では、この実際に出力されるアナログ電圧信号COM´の電圧の最高値Vmax(m)(=41.0V)、及び、実際の出力電圧の最低値Vmin(m)(=1.20V)が測定される。
出力電圧の最高値Vmax(m)、及び、最低値Vmin(m)が測定された後、当該測定値に基づいて補正値kの算出が行われる(S102)。補正値kは以下の式1により算出される。
Figure 2012200870
ここで、ΔV(id)は理論上の電圧の最高値のVmax(id)と、理論上の電圧の最低値Vmin(id)との電位差である。つまり、電圧波形COM´の理論上の振幅を表し、図9においては、ΔV(id)=38.6V(=40.0−1.40)である。
式(1)によって算出される補正値kは、DAC値[dc]の入力に対して出力される電圧波形の理論上の振幅ΔV(id)と、実際に出力される電圧波形の振幅(Vmax(m)−Vmin(m))との関係を表している。すなわち、入力したDAC値に対して実際に出力される電圧値の、理論値からのズレの度合いを表す。図9の場合は、k=38.6/(41.0−1.20)=0.97と算出され、COM´の理論上の振幅は、実際に出力される振幅の0.97倍であることを示している。
その後、アナログ電圧信号COM´の電圧を測定して得られる値である補正値kは、記憶部であるメモリー63に記憶される(S103)。これにより、プリンター毎に補正値kが設定されることになる。プリンターの製造段階において2点の電圧測定を行なうだけで、プリンター毎の波形調整作業等を行なう必要がなくなるため、製造コストを低く抑えることが可能となる。
<補正動作>
メモリー63に補正値kが記憶されたプリンターは製造工場から出荷され、該プリンターを購入したユーザーのもとで印刷を行う際に、記憶された補正値kを用いてDAC値[dc]の補正を行う事により、正確な駆動信号COMを生成しながら印刷を実行する。
具体的には、CPU62がDAC値[dc]を生成する際に、メモリー63に記憶された補正係数kを乗じて、[dc´]=dc×kとなるように、DAC値[dc]を変更(補正)する。そして、新たに生成された補正後のDAC値[dc´]がアナログ電圧信号生成回路65に入力されると、該補正後のDAC値[dc´]に基づいてアナログ電圧信号COM´が生成され、該COM´は電圧増幅部431において電圧増幅される。
例えば、図9の場合、補正前のDAC値[dc]をアナログ電圧信号生成回路65に入力すると、理論上の振幅ΔV(id)=38.6Vよりも大きな振幅(Vmax(m)−Vmin(m))=39.8Vを有する波形が電圧増幅部431から出力される。しかし、補正値後のDAC値[dc´]を入力することにより、補正値kを乗じた割合だけ小さな振幅を有する波形が出力される。そして、図6で説明したように、アナログ電圧信号生成回路65においては、入力されたDAC値に応じた電圧を有する信号が出力されるため、この補正後のDAC値[dc´]に基づいて出力される波形の振幅は、理論上の振幅ΔV(id)に近い値となる。
これにより、最終的に生成される駆動信号COMは、当初の理想値に近い電圧波形信号となるので、ピエゾ素子PZTの駆動を正確に制御できるようになる。
<第1実施形態のまとめ>
第1実施形態のプリンターでは、コントローラー60のアナログ電圧信号生成回路65において、波形形状を規定するDAC値(デジタル信号)に基づいてアナログ電圧信号COM´を生成する。生成されたCOM´はFFCを介してコントローラー60からヘッドユニット40へと伝送される。その後、ヘッドユニット40の電圧増幅部431でCOM´を電圧増幅し、続いて電流増幅部433で電流増幅することで、駆動信号COMが生成される。この駆動信号COMを印加することによりピエゾ素子PZTを駆動(振動)させてノズルからインクを噴出させる。
正確な駆動信号COMを生成するためには、ズレの少ないアナログ電圧信号COM´を出力させる必要がある。まず、電圧増幅部431において電圧増幅された後であり、かつ、流増幅部433において電流増幅される前のアナログ電圧信号COM´の電圧の最高値Vmax(m)及び最低値Vmin(m)を測定する。そして、実際に測定された電圧の電位差(Vmax(m)−Vmin(m))と、理論上の電位差ΔVidとの関係に基づいて算出される補正値kをメモリー63に記憶させておく。印刷の際には、メモリー63に記憶された該補正値kを用いてDAC値を変更(補正)することにより、生成されるアナログ電圧信号COM´の出力電圧値が理論上の値と近くなるようにする。これにより、コストを抑えつつ正確な駆動信号COMを生成することができるようになる。
===第2実施形態===
第1実施形態の方法によれば、理想的な振幅に近い波形を有する駆動信号COMを生成することができる。しかし、ヘッド制御部HCに入力される波形は、その形状が正確であることに加えて、電圧値が所定の範囲内に含まれることも要求される。例えば、図9でVddとGNDとの間から外れるような範囲においてアナログ電圧信号COM´が生成されると、ヘッド制御部HCの各回路(例えばスイッチ432や電流増幅部433等)が正常に動作することができなくなる場合がある。
そこで、第2実施形態では、正確な波形を有し、かつ、適正な電圧範囲に含まれるような駆動信号COMを生成する。具体的には、電圧増幅部431から出力させたい電圧値から逆算して、最適なDAC入力値を算出することにより、DAC値を変更する。なお、プリンターの構成自体は第1実施形態と同様である。
<第2実施形態の設定作業>
図10は、第2実施形態においてDAC値の変更を行うための設定作業のフローを表す図である。第2実施形態では、プリンターの製造工程において、プリンター毎にS201〜S202の各処理を実行し、各プリンターについて最適なDAC値を生成するために用いられる値を設定する。
まず、第1実施形態と同様にしてアナログ電圧信号COM´の電圧値の測定を行なう(S201)。電圧値は、電圧増幅部431から出力された直後であり、電流増幅部433によって電流増幅される前(図4におけるA点)の電圧を測定する。
図11に、第2実施形態における電圧測定について説明する図を示す。第2実施形態で測定するのは、アナログ電圧信号COM´の電圧の最高値Vmax(m)及び、最低値Vmin(m)である。これらの値は図9における最高電圧値Vmax(m)及び最低電圧値Vmin(m)と全く同様である。実際に測定された電圧の最高値Vmax(m)及び、最低値Vmin(m)はメモリー63に記憶され(S201)、その後、プリンターが出荷される。
<補正動作>
第2実施形態では、メモリー63に記憶された電圧の最高値Vmax(m)及び最低値Vmin(m)を用いて、入力されるDAC値の大きさと、該DAC値に基づいて生成されるアナログ電圧信号COM´の電圧の大きさとの関係を求める。そして、CPU62はその関係に基づいて、任意の電圧値V(dc)(目標電圧値とする)を出力させるために入力されるべきDAC値[dc]を逆算して、[dc]の値を変更(補正)する。
入力されるDAC値[dc]と、該DAC値[dc]に基づいて出力される目標電圧値V(dc)との関係は、以下の式2で表される。
Figure 2012200870
ここで、NはDAC値として入力するデータのビット数を表す。本実施形態におけるDAC値は10ビット(10進数で0〜1023)のデータであることからN=1024となる。
式2の(Vmax(m)−Vmin(m))/Nの部分は、DAC値1あたりの電圧上昇率を示している。例えば、本実施形態では、DAC値としてdc=[1023](10進数表示)を入力した時に出力される電圧がVmax(m)=41.0Vであり、DAC値としてdc=[0](10進数表示)を入力した時に出力される電圧がVmin(m)=1.20Vであるので、DAC値1あたりの電圧上昇率は(41.0−1.20)/1024=0.039となる。すなわち、入力されるDAC値が10進数で1上昇する毎に、出力される電圧が約0.039V上昇する。
(Vmax(m)−Vmin(m))/NにDAC値[dc]を乗じることにより、DAC値[dc]を入力した時に上昇する分の電圧値が算出される。そして、この算出された電圧値に最低電圧値Vmin(m)を加算することで、目標電圧値V(dc)が算出される(図11参照)。
ここで、式2を変形すると、以下の式2´のように、任意の電圧値V(dc)(目標電圧値)を出力させるために必要なDAC値[dc]を求める式となる。
Figure 2012200870
式2´により、出力させたい目標電圧値V(dc)と、メモリー63に記憶されたVmax(m)及びVmin(m)とから、入力するべきDAC値[dc]を逆算することができる。印刷に際して、コントローラー60は、式2´によって算出されたDAC値[dc]をアナログ電圧信号生成回路65に入力することで、所望の電圧値V(dc)を有するアナログ電圧信号COM´(電圧増幅後)を電圧増幅部431から精度良く出力させることが出来る。
例えば、V(dc)=20Vの電圧を出力させたい場合のDAC値[dc]は、式2´より、dc=(20−1.2)×1024/(40−1.2)=496と算出される。よって、DAC値として[496](10進数表示)をアナログ電圧信号生成回路65に入力すれば、電圧増幅部431の出力端において、目標電圧値である20Vの電圧を有するアナログ電圧信号COM´が出力される。これにより、正確な駆動信号COMが生成され、ピエゾ素子の制御も正確に行なうことができる。
また、本実施形態における電圧増幅後のアナログ電圧信号COM´は、最低電圧値がVmin(m)であり、その最低電圧値を基準とすることでCOM´の電圧値が明確に定められる。つまり、入力するDAC値に対して出力される電圧値が明確に定まる。したがって、入力するDAC値をコントロールすることによって、生成されるCOM´の電圧値を調整することができる。
このことから、変更後のDAC値に基づいて生成されるアナログ電圧信号COM´の電圧が、GNDの電圧よりも大きく、かつ、Vddの電圧よりも小さくなるように調整することが可能となる。例えば、仮に、実際に測定された最低電圧値Vmin(m)がGNDの電圧よりも低い場合であっても、CPU62は、出力されるCOM´の電圧が必ずGNDの電圧よりも大きくなるようにDAC値を調整する。これにより、確実にGNDの電圧よりも大きな電圧を有するアナログ電圧信号COM´を出力することができるようになる。
すなわち、本実施形態では、ヘッド制御部HCの各回路が適正に動作できる範囲の電圧で駆動信号COMを生成することができるため、該ヘッド制御部HCにおいて誤動作が発生する可能性は非常に小さくなる。
<第2実施形態のまとめ>
第2実施形態でも、アナログ電圧信号COM´の電圧を測定して得られる値を用いてDAC値を変更することにより正確な駆動信号COMを生成する。
まず、電圧増幅部431において電圧増幅された後であり、かつ、流増幅部433において電流増幅される前のアナログ電圧信号COM´の電圧の最高値Vmax(m)及び最低値Vmin(m)を測定する。そして、測定された電圧値をメモリー63に記憶させておく。印刷に際してCPU62は、メモリー63に記憶された該電圧値から、入力されるDAC値の大きさと該DAC値に基づいて生成されるアナログ電圧信号COM´の電圧の大きさとの関係を表す式2を求める。そして式2に基づいて目標電圧値V(dc)を出力させるために入力するべきDAC値[dc]を逆算する。この逆算された値に基づいて入力DAC値を変更(補正)すると、アナログ電圧信号COM´の電圧が目標電圧値V(dc)として出力されるため、任意の電圧値を有する信号を精度良く生成することができる。
また、入力するDAC値と出力される電圧値との関係が明確となるので、DAC値を適当に設定することで、生成されるアナログ電圧信号COM´の電圧の範囲を、確実に主電源Vddの電圧よりも小さく、グランド(GND)の電圧よりも大きくすることができる。これにより、ヘッド制御部HCの各回路が正常に動作可能な範囲の電圧を有する信号のみが生成されることになり、ヘッド制御部HCにおける誤動作等を抑制することができる。
===その他の実施形態===
一実施形態としてのプリンター等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<液体噴出装置について>
前述の各実施形態では、発熱を低減した液体噴出装置の一例としてプリンターが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造型機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の液体噴出装置に、本実施形態と同様の技術を適用してもよい。
<ピエゾ素子について>
前述の各実施形態では、液体を噴出させるための動作を行う素子としてピエゾ素子PZTを例示したが、他の素子であってもよい。例えば、発熱素子や静電アクチュエーターを用いてもよい。
<電流増幅部433のトランジスタについて>
前述の各実施形態では、電流増幅部433が有するトランジスタとしてNPN型トランジスタ及びPNP型トランジスタを例示した。しかし、アナログ電圧信号COM´について電流の増幅を行えるものであれば、他の種類のトランジスタを用いてもよい。
<他の装置について>
前述の各実施形態では、ヘッド41をキャリッジとともに移動させるタイプのインクジェットプリンター(シリアルプリンター)を例に挙げて説明したが、プリンターはヘッドが固定された、いわゆるラインプリンターであってもよい。
1 プリンター
20 搬送ユニット、21 給紙ローラー、22 搬送モーター、
23 搬送ローラー、24 プラテン、25 排紙ローラー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモーター、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、411 ケース、412 流路ユニット、
412a 流路形成板、412b 弾性板、412c ノズルプレート、
412d 圧力室、412e ノズル連通口、412f 共通インク室、
412g インク供給路、412h アイランド部、412i 弾性膜、
42 ヘッド制御回路、43 駆動信号生成回路、
431 電圧増幅部、432 スイッチ、433 電流増幅部、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラー、61 インターフェース部、
62 CPU、63 メモリー、64 ユニット制御回路、
65 アナログ電圧信号生成回路、70 伝送部、
110 コンピューター、
SOC System-on-a-tip、
PZT ピエゾ素子

Claims (6)

  1. (A)信号の波形形状を規定するデジタル信号に基づいてアナログ電圧信号を生成する制
    御部と、
    (B)前記アナログ電圧信号を電圧増幅する電圧増幅部と、
    電圧増幅された前記アナログ電圧信号を電流増幅して駆動信号を生成する電流増幅部と、
    前記駆動信号によって駆動され、ノズルから液体を噴出させる素子と、
    を有するヘッド部と、
    (C)前記アナログ電圧信号を、前記制御部から前記ヘッド部へ伝送する伝送部と、
    (D)電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の電圧を測定して得られる値を記憶する記憶部と、
    を備える液体噴出装置であって、
    前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記値を用いて前記デジタル信号を変更し、該デジタル信号に基づいて前記アナログ電圧信号を生成することを特徴とする液体噴出装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴出装置であって、
    前記記憶部は、
    電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の、実際に測定された電圧の最高値及び最低値と、
    電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の、理論上の電圧の最高値及び最低値と、
    の関係に基づいて算出される補正値を記憶し、
    前記制御部は、前記補正値を前記デジタル信号に乗じることで、前記デジタル信号を変更することを特徴とする液体噴出装置。
  3. 請求項1に記載の液体噴出装置であって、
    前記記憶部は、電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の、実際に測定された電圧の最高値及び最低値を記憶し、
    前記制御部は、記憶された前記電圧の最高値及び最低値から、前記デジタル信号の大きさと、該デジタル信号に基づいて生成される前記アナログ電圧信号の電圧の大きさとの関係を求め、該関係に基づいて前記デジタル信号を変更することを特徴とする液体噴出装置。
  4. 請求項3に記載の液体噴出装置であって、
    変更後の前記デジタル信号に基づいて生成される前記アナログ電圧信号の電圧が、グランドの電圧よりも大きいことを特徴とする液体噴出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液体噴出装置であって、
    前記制御部は、
    前記デジタル信号を生成するデジタル信号生成部と、前記アナログ電圧信号を生成するアナログ電圧信号生成部とが、一体的に形成されたチップを有することを特徴とする液体噴出装置。
  6. 制御部において、信号の波形形状を規定するデジタル信号に基づいてアナログ電圧信号を生成することと、
    前記アナログ電圧信号を、前記制御部からヘッド部へ伝送することと、
    ヘッド部において、前記アナログ電圧信号を電圧増幅することと、
    電圧増幅された前記アナログ電圧信号を電流増幅して駆動信号を生成することと、
    前記駆動信号によって素子を駆動して、ノズルから液体を噴出させることと、
    電圧増幅された後、かつ、電流増幅される前の前記アナログ電圧信号の電圧を測定して得られる値を記憶部に記憶させることと、
    前記記憶部に記憶された前記値を用いて前記デジタル信号を変更し、該デジタル信号に基づいて前記アナログ電圧信号を生成すること、
    を有する液体噴出方法。
JP2011064383A 2011-03-23 2011-03-23 液体噴出装置及び液体噴出方法 Expired - Fee Related JP5742351B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011064383A JP5742351B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 液体噴出装置及び液体噴出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011064383A JP5742351B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 液体噴出装置及び液体噴出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012200870A true JP2012200870A (ja) 2012-10-22
JP5742351B2 JP5742351B2 (ja) 2015-07-01

Family

ID=47182359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011064383A Expired - Fee Related JP5742351B2 (ja) 2011-03-23 2011-03-23 液体噴出装置及び液体噴出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5742351B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002046268A (ja) * 2000-08-03 2002-02-12 Nec Corp インクジェット記録ヘッドの駆動装置
JP2004322019A (ja) * 2003-04-28 2004-11-18 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置及び方法
JP2006095864A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Seiko Epson Corp 駆動信号生成方法、印刷装置、及び印刷システム
JP2006095763A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Seiko Epson Corp 駆動信号の生成方法、コンピュータプログラム、印刷装置、及び、印刷システム
JP2007168402A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、液体吐出方法、および、プログラム
JP2007261179A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Konica Minolta Holdings Inc 液体噴射ヘッドの電圧制御装置、液体噴射ヘッドの電圧制御方法及び液体噴射装置。
JP2012200914A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Seiko Epson Corp 液体噴出装置及び液体噴出方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002046268A (ja) * 2000-08-03 2002-02-12 Nec Corp インクジェット記録ヘッドの駆動装置
JP2004322019A (ja) * 2003-04-28 2004-11-18 Seiko Epson Corp 液滴吐出装置及び方法
JP2006095763A (ja) * 2004-09-28 2006-04-13 Seiko Epson Corp 駆動信号の生成方法、コンピュータプログラム、印刷装置、及び、印刷システム
JP2006095864A (ja) * 2004-09-29 2006-04-13 Seiko Epson Corp 駆動信号生成方法、印刷装置、及び印刷システム
JP2007168402A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Seiko Epson Corp 液体吐出装置、液体吐出方法、および、プログラム
JP2007261179A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Konica Minolta Holdings Inc 液体噴射ヘッドの電圧制御装置、液体噴射ヘッドの電圧制御方法及び液体噴射装置。
JP2012200914A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Seiko Epson Corp 液体噴出装置及び液体噴出方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5742351B2 (ja) 2015-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5927769B2 (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2012196820A (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP4572722B2 (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2007125823A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出部の駆動方法
JP4774924B2 (ja) 圧電素子の駆動回路および液体吐出装置
JP2007261176A (ja) 液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム
JP2009196121A (ja) 液体吐出装置、及び液体吐出方法
JP4595628B2 (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2006240167A (ja) 印刷装置、印刷方法及び調整方法
JP5742351B2 (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2012206284A (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2012200914A (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2009196120A (ja) 液体吐出装置、及び液体吐出方法
JP4774936B2 (ja) 圧電素子の駆動回路および液体吐出装置
JP4650008B2 (ja) 液体収容容器
JP4735161B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、プログラム及び印刷システム
JP4892902B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、プログラム及び印刷システム
JP4670298B2 (ja) 駆動信号生成方法、印刷装置、及び印刷システム
JP6090508B2 (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2007261177A (ja) 液体吐出装置、液体吐出方法、及び、プログラム
US10363738B2 (en) Liquid ejecting device, head unit, and method for controlling liquid ejecting device
JP5564855B2 (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2006213040A (ja) 液体吐出装置、及び液体吐出方法
JP2011050132A (ja) 液体噴出装置及び液体噴出方法
JP2011148122A (ja) 印刷装置及び印刷方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140716

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150407

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150420

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5742351

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees