JP2007206019A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 X線検出器12とX線源11との間で被測定物を配置するステージ14と、ステージ駆動機構とを備えるX線検査装置1であって、可視光像を撮影する光学カメラ16と、ステージ14を回転移動させつつ撮影された可視光像に基づいて、被測定物とX線測定光学系13とが接触する可能性がある衝突危険領域を設定する衝突危険領域設定手段32と、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に入っているか否かを判定する衝突判定手段33と、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に入っていると判定したときに、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にする移動速度制御手段52とを備える。
【選択図】図1
Description
このようなX線検査装置は、X線源とX線検出器との間で被測定物を載置するステージを備える。そして、ステージの回転移動や併進移動等で被測定物の位置を調整しながら、透視X線像を撮影している。さらに、X線検出器の移動等により、透視用X線を照射する角度を傾斜させながら、様々な位置の被測定物の透視X線像を撮影している。
そこで、X線測定光学系と被測定物との衝突を防止する方法として、X線測定光学系と被測定物とが衝突する衝突危険領域を、操作者が自ら求めて予め設定することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、他の方法として、複数の光学カメラ(ビデオカメラ、デジタルカメラ等の可視光を用いて撮影するカメラ)を用いて、多方向から被測定物の可視光像を撮影し、得られた可視光像に基づいて被測定物の外観形状を設定することも考えられる。しかし、複数の光学カメラを用いるとなると、各カメラの制御回路等を含む部品点数が大幅に増加することになるので、コストが上昇するうえに、X線検査装置の構造が複雑になる。
さらに、X線測定光学系の一部が衝突危険領域に入っているときには、ステージの移動速度が、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度になる。よって、X線測定光学系と被測定物との衝突を防止しつつ、X線測定光学系を被測定物に近接させることができる。このとき、たとえ、X線測定光学系と被測定物とが衝突したとしても、ステージの移動速度が、遅い所定の移動速度になっているので、衝突による衝撃を抑えることができ、X線測定光学系と被測定物とを破損させることはない。
また、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときには、ステージの移動速度は速いので、被測定物の透視X線像を撮影する作業を素早く実施することができる。
また、本発明のX線検査装置においては、前記X線検出器を移動させるX線検出器駆動機構を備え、前記移動速度制御手段は、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、X線検出器の移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にするようにしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、X線測定光学系の一部が衝突危険領域に入っているときには、X線検出器の移動速度が、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度になる。よって、X線測定光学系と被測定物との衝突を防止しつつ、X線測定光学系を被測定物に近接させることができる。このとき、たとえ、X線測定光学系と被測定物とが衝突したとしても、X線検出器の移動速度が、遅い所定の移動速度になっているので、衝突による衝撃を抑えることができ、X線測定光学系と被測定物とを破損させることはない。
また、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときには、X線検出器の移動速度は速いので、被測定物の透視X線像を撮影する作業を素早く実施することができる。
このような本発明のX線検査装置によれば、被測定物が複雑な外観形状をしていても、衝突危険領域として回転体図形を包含したものを設定するので、例えば、単純なモデルで近似することにより簡略化かつ高速化することができる。
このような本発明のX線検査装置によれば、衝突危険領域として円柱体、球体、楕円体及び円錐体の群から選択されるいずれか一つ、又は、少なくとも二つを組み合わせたものを設定するので、例えば、単純化することにより簡略化かつ高速化することができる。
このような本発明のX線検査装置によれば、X線測定光学系の一部が衝突危険領域に入ったと判定したときに、X線測定光学系又はステージの移動を停止させるとともに、警告信号を発生するので、X線測定光学系と被測定物との衝突を確実に防止することができる。また、更にX線測定光学系を衝突危険領域に入らせるときには、警告信号を受けたことにより、X線測定光学系と被測定物とを注意して近接させることができる。
よって、IIが透視用X線を検出することにより蛍光像を形成することになる。さらに、この蛍光像をCCDカメラで撮影することによって、透視用X線の映像信号(アナログ信号)がコンピュータ20に出力される。
なお、X線検出器12は、X線検出器駆動機構15aにより、透視用X線を照射する角度を傾斜させるように、移動可能に設けられている。また、X線発生装置11は、移動したIIの表面に向けて透視用X線を照射することを可能とするように形成されている。
なお、下部円板状体14bは、ステージ駆動機構15bにより、ステージ14面に平行な方向(XY方向)に移動したり、ステージ14面に垂直な方向(Z方向)に昇降移動したりするように、移動可能に設けられている。さらに、上部円板状体14aは、ステージ駆動機構15bにより、回転移動(α方向)するように設けられている。
よって、ステージ14の位置を移動させることにより、被測定物Sの位置を移動させることになる。
なお、駆動部15の制御は、コンピュータ20の光学カメラ撮影制御手段35及び駆動信号発生手段50から出力された駆動信号が与えられることによって実行される。
また、CPU21が処理する機能をブロック化して説明すると、X線画像作成手段31と、光学カメラ撮影制御手段35と、衝突危険領域設定手段32と、衝突判定手段33と、衝突警告手段34と、駆動信号発生手段51と、移動速度制御手段52と、移動速度停止手段53とに分けられる。
また、衝突危険領域設定手段32は、被測定物外観形状抽出手段36、軌跡データ抽出手段37及び衝突危険領域算出手段38を有する。さらに、画像メモリ24は、背景画像データ蓄積手段41、軌跡画像データ蓄積手段42及び衝突危険領域データ記憶手段43を有する。
なお、キーボード22aやマウス22bは、種々の操作によって、コンピュータ20に対する入力動作が行われるものである。
駆動信号発生手段51は、キーボード22aやマウス22bの種々の操作によって、X線検出器12又はステージ14を移動させる駆動信号を駆動部15に発生する制御を行うものである。このとき、駆動信号発生手段51は、後述する移動速度制御手段52が設定した移動速度で、X線検出器12又はステージ14を移動させることになる。
具体的には、光学カメラ撮影制御手段35は、ステージ14を並進移動させて、光学カメラ16をステージ14の軸に向けて調整した後、ステージ14を一定速度で回転させつつ光学カメラ16で可視光像を撮影させることにより、一定角度ずつ回転させたときのそれぞれの外観形状を示すコマ画像データを画像メモリ24に蓄積することを可能とする。
このとき、被測定物Sがステージ14に載置されていない状態で、可視光像を撮影したときに作成したコマ画像データを、画像メモリ24の背景画像データ蓄積手段41に記憶させる。一方、被測定物Sがステージ14に載置された状態で、可視光像を撮影したときに作成したコマ画像データを、画像メモリ24の軌跡画像データ蓄積手段42に記憶させる。
なお、被測定物Sがステージ14に載置されていない状態で、可視光像を撮影したときに作成したコマ画像データは、一度記憶されていれば足りるので、事前に背景画像データ蓄積手段41に蓄積させておいてもよい。
なお、被測定物外観形状抽出手段36は、2値化処理する前に、X線検査装置1内部の照明の影響や反射の影響等を低減したり、除去したりするための周知の画像処理(ラプラス変換等)を実行してもよい。また、2値化処理における閾値は、予め定めた閾値を基準にされてもよいし、統計処理により判別分析を行い、動的に決定されてもよい。
衝突危険領域算出手段38は、軌跡データに基づいて、被測定物Sの回転体図形を完全に包含するように衝突危険領域Aを設定するとともに、衝突危険領域Aを画像メモリ24の衝突危険領域データ記憶手段43に記憶させる制御を行うものである。
したがって、衝突危険領域Aとして、直径W、高さHの円柱形状を設定する。このような衝突危険領域Aは、被測定物Sの回転体形状より大きくなるため、X線測定光学系13と被測定物Sとの衝突を確実に防止することができることになる。
また、衝突危険領域Aを単純な図形で設定した場合は、数式(円柱方程式、球の方程式等)で衝突危険領域データ記憶手段43に記憶させることができるので、X線測定光学系13が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する演算処理を容易にすることができる。
まず、ステップS101の処理において、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する。X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定したときには、後述するステップS107の処理に進む。
次に、ステップS103の処理において、X線検出器12又はステージ14を移動させるキーボード22aやマウス22bの操作が有ったか否かを判断する。キーボード22aやマウス22bの操作がなかったときには、本フローチャートを終了させる。
なお、X線検査装置1においては、操作者が、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動すると判断しないと、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動することができないようにする制御を備えていてもよい。
次に、ステップS108の処理において、X線検出器12又はステージ14を移動させるキーボード22aやマウス22bの操作が有ったか否かを判断する。キーボード22aやマウス22bの操作がなかったときには、本フローチャートを終了させることになる。
また、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないときには、ステージ14の移動速度は速いので、被測定物Sの透視X線像を撮影する作業を素早く実施することができる。
11: X線源(X線発生装置)
12: X線検出器
13: X線測定光学系
14: ステージ
15: 駆動部
16: 光学カメラ
20: 制御系(コンピュータ)
21: CPU
22: 入力装置
23: 表示装置
24: 画像メモリ
31: X線画像作成手段
32: 衝突危険領域設定手段
33: 衝突判定手段
35: 光学カメラ撮影制御手段
36: 被測定物外観形状抽出手段
37: 軌跡データ抽出手段
38: 衝突危険領域算出手段
41: 背景画像データ蓄積手段
42: 軌跡画像データ蓄積手段
43: 衝突危険領域データ記憶手段
52: 移動速度制御手段
Claims (5)
- 透視X線像を撮影するX線検出器と当該X線検出器に向けて透視用X線を照射するX線源とを有するX線測定光学系と、
前記X線検出器と前記X線源との間で被測定物を配置するステージと、
前記ステージを回転及び並進移動させるステージ駆動機構とを備えるX線検査装置であって、
前記被測定物の可視光像を撮影する光学カメラと、
前記ステージを回転移動させつつ撮影された前記可視光像に基づいて、前記被測定物と前記X線測定光学系とが接触する可能性がある衝突危険領域を設定する衝突危険領域設定手段と、
前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っているか否かを判定する衝突判定手段と、
前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、ステージの移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にする移動速度制御手段とを備えることを特徴とするX線検査装置。 - 前記X線検出器を移動させるX線検出器駆動機構を備え、
前記移動速度制御手段は、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、X線検出器の移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にすることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。 - 前記衝突危険領域設定手段は、前記衝突危険領域として、前記ステージを回転移動させつつ撮影された前記可視光像に基づいて、被測定物の回転体図形を示す軌跡データを作成し、当該回転体図形を包含したものを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のX線検査装置。
- 前記衝突危険領域設定手段は、前記衝突危険領域として、円柱体、球体、楕円体及び円錐体の群から選択されるいずれか一つ、又は、少なくとも二つを組み合わせたもので近似したものを設定することを特徴とする請求項3に記載のX線検査装置。
- 前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入ったと判定したときに、前記X線検出器又は前記ステージの移動を停止させるとともに、警告信号を発生する衝突警告手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のX線検査装置。
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