JP2007206019A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 X線測定光学系と被測定物との破損を防止しつつ、X線検出器又はステージを移動させることにより、様々な位置の被測定物の透視X線像を撮影できるX線検査装置を提供する。
【解決手段】 X線検出器12とX線源11との間で被測定物を配置するステージ14と、ステージ駆動機構とを備えるX線検査装置1であって、可視光像を撮影する光学カメラ16と、ステージ14を回転移動させつつ撮影された可視光像に基づいて、被測定物とX線測定光学系13とが接触する可能性がある衝突危険領域を設定する衝突危険領域設定手段32と、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に入っているか否かを判定する衝突判定手段33と、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に入っていると判定したときに、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にする移動速度制御手段52とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線検査装置に関し、特に工業製品等の透視検査又はCT検査を行うためのX線検査装置に関する。
X線検査装置は、アルミ鋳物の内部欠陥や半導体基板の部品接合状態等を非破壊検査するために使用される。一般的に、X線検査装置には、X線源と、当該X線源に対向するように、イメージインテンシファイア(以下、IIと略す)とCCDカメラとを組み合わせたX線検出器とが配置されている。なお、最近では、IIとCCDカメラとを組み合わせたX線検出器に代えて、フラットパネルX線検出器を使用したものも利用されている。
このようなX線検査装置は、X線源とX線検出器との間で被測定物を載置するステージを備える。そして、ステージの回転移動や併進移動等で被測定物の位置を調整しながら、透視X線像を撮影している。さらに、X線検出器の移動等により、透視用X線を照射する角度を傾斜させながら、様々な位置の被測定物の透視X線像を撮影している。
そして、ステージの回転移動、ステージの併進移動、X線検出器の移動を行う駆動部の制御は、種々の駆動信号が与えられることによって実行される。このとき、マウスやジョイスティックやキーボード等の入力装置の種々の操作によって、ステージ駆動機構やX線検出器駆動機構等の駆動部に種々の駆動信号を与える。
ところで、表示装置に表示される透視X線画像は、被測定物の一部分を撮影した局所的な透視X線画像である場合が多い。したがって、操作者は、表示装置に表示された透視X線画像を見ただけでは、X線検出器と被測定物との位置関係を把握することは困難である。よって、操作者は、X線検出器又はステージを移動させる際に、X線測定光学系と被測定物との衝突を避けるために、X線測定光学系やステージ等を覆っている防護カバーに形成された小窓から覗くように、X線測定光学系と被測定物との位置関係を目視で確認しながら、ステージ駆動機構やX線検出器駆動機構の制御を行っていた。
しかしながら、最近のX線検査装置では、ステージの移動速度やX線検出器の移動速度が高速化してきているので、操作者の僅かな誤操作により、X線測定光学系と被測定物との衝突による破損を招きかねない。
そこで、X線測定光学系と被測定物との衝突を防止する方法として、X線測定光学系と被測定物とが衝突する衝突危険領域を、操作者が自ら求めて予め設定することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−153818号公報
しかしながら、操作者が自ら求めて衝突危険領域を設定する方法は、手間がかかる。
そこで、他の方法として、複数の光学カメラ(ビデオカメラ、デジタルカメラ等の可視光を用いて撮影するカメラ)を用いて、多方向から被測定物の可視光像を撮影し、得られた可視光像に基づいて被測定物の外観形状を設定することも考えられる。しかし、複数の光学カメラを用いるとなると、各カメラの制御回路等を含む部品点数が大幅に増加することになるので、コストが上昇するうえに、X線検査装置の構造が複雑になる。
そこで、本発明は、X線測定光学系と被測定物との位置関係を目視で確認したり、複数の光学カメラを搭載したりすることなく、X線測定光学系と被測定物との衝突による破損を防止しつつ、X線検出器又はステージを移動させることにより、様々な位置の被測定物の透視X線像を撮影できるX線検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明のX線検査装置は、透視X線像を撮影するX線検出器と当該X線検出器に向けて透視用X線を照射するX線源とを有するX線測定光学系と、 前記X線検出器と前記X線源との間で被測定物を配置するステージと、前記ステージを回転及び並進移動させるステージ駆動機構とを備えるX線検査装置であって、前記被測定物の可視光像を撮影する光学カメラと、前記ステージを回転移動させつつ撮影された前記可視光像に基づいて、前記被測定物と前記X線測定光学系とが接触する可能性がある衝突危険領域を設定する衝突危険領域設定手段と、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っているか否かを判定する衝突判定手段と、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、ステージの移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にする移動速度制御手段とを備えるようにしている。
本発明のX線検査装置によれば、ステージを回転移動させつつ撮影された被測定物の可視光像に基づいて、衝突危険領域を設定するので、複数の光学カメラを搭載する必要もなく、操作者が自ら求めて衝突危険領域を設定する必要もない。
さらに、X線測定光学系の一部が衝突危険領域に入っているときには、ステージの移動速度が、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度になる。よって、X線測定光学系と被測定物との衝突を防止しつつ、X線測定光学系を被測定物に近接させることができる。このとき、たとえ、X線測定光学系と被測定物とが衝突したとしても、ステージの移動速度が、遅い所定の移動速度になっているので、衝突による衝撃を抑えることができ、X線測定光学系と被測定物とを破損させることはない。
また、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときには、ステージの移動速度は速いので、被測定物の透視X線像を撮影する作業を素早く実施することができる。
(その他の課題を解決するための手段および効果)
また、本発明のX線検査装置においては、前記X線検出器を移動させるX線検出器駆動機構を備え、前記移動速度制御手段は、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、X線検出器の移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にするようにしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、X線測定光学系の一部が衝突危険領域に入っているときには、X線検出器の移動速度が、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度になる。よって、X線測定光学系と被測定物との衝突を防止しつつ、X線測定光学系を被測定物に近接させることができる。このとき、たとえ、X線測定光学系と被測定物とが衝突したとしても、X線検出器の移動速度が、遅い所定の移動速度になっているので、衝突による衝撃を抑えることができ、X線測定光学系と被測定物とを破損させることはない。
また、X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときには、X線検出器の移動速度は速いので、被測定物の透視X線像を撮影する作業を素早く実施することができる。
また、本発明のX線検査装置においては、前記衝突危険領域設定手段は、前記衝突危険領域として、前記ステージを回転移動させつつ撮影された前記可視光像に基づいて、被測定物の回転体図形を示す軌跡データを作成し、当該回転体図形を包含したものを設定するようにしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、被測定物が複雑な外観形状をしていても、衝突危険領域として回転体図形を包含したものを設定するので、例えば、単純なモデルで近似することにより簡略化かつ高速化することができる。
また、本発明のX線検査装置においては、前記衝突危険領域設定手段は、前記衝突危険領域として、円柱体、球体、楕円体及び円錐体の群から選択されるいずれか一つ、又は、少なくとも二つを組み合わせたもので近似したものを設定するようにしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、衝突危険領域として円柱体、球体、楕円体及び円錐体の群から選択されるいずれか一つ、又は、少なくとも二つを組み合わせたものを設定するので、例えば、単純化することにより簡略化かつ高速化することができる。
さらに、本発明のX線検査装置においては、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入ったと判定したときに、前記X線検出器又は前記ステージの移動を停止させるとともに、警告信号を発生する衝突警告手段を備えるようにしてもよい。
このような本発明のX線検査装置によれば、X線測定光学系の一部が衝突危険領域に入ったと判定したときに、X線測定光学系又はステージの移動を停止させるとともに、警告信号を発生するので、X線測定光学系と被測定物との衝突を確実に防止することができる。また、更にX線測定光学系を衝突危険領域に入らせるときには、警告信号を受けたことにより、X線測定光学系と被測定物とを注意して近接させることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下に説明するような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
図1は、本発明の一実施形態であるX線検査装置の構成を示すブロック図である。X線検査装置1は、X線発生装置11とX線検出器12とを有するX線測定光学系13と、被測定物Sを載置するステージ14と、X線検出器駆動機構15aとステージ駆動機構15bとを有する駆動部15と、光学カメラ16と、X線検査装置1全体の制御を行う制御系(コンピュータ)20とにより構成される。
X線測定光学系13は、X線検出器12とX線発生装置11とを有する。X線検出器12は、IIと当該IIの裏面に一体的に取り付けられたCCDカメラとを有する。一方、X線発生装置11は、X線源であり、IIの表面に向けて透視用X線を照射するX線管を有する。
よって、IIが透視用X線を検出することにより蛍光像を形成することになる。さらに、この蛍光像をCCDカメラで撮影することによって、透視用X線の映像信号(アナログ信号)がコンピュータ20に出力される。
なお、X線検出器12は、X線検出器駆動機構15aにより、透視用X線を照射する角度を傾斜させるように、移動可能に設けられている。また、X線発生装置11は、移動したIIの表面に向けて透視用X線を照射することを可能とするように形成されている。
ステージ14は、上面に垂直な方向(Z方向)に軸を有する下部円板状体14bと、当該軸を回転軸として回転可能となるように形成された上部円板状体14aとで構成される。そして、上部円板状体14aの上面に、被測定物Sは載置されることになる。
なお、下部円板状体14bは、ステージ駆動機構15bにより、ステージ14面に平行な方向(XY方向)に移動したり、ステージ14面に垂直な方向(Z方向)に昇降移動したりするように、移動可能に設けられている。さらに、上部円板状体14aは、ステージ駆動機構15bにより、回転移動(α方向)するように設けられている。
よって、ステージ14の位置を移動させることにより、被測定物Sの位置を移動させることになる。
駆動部15は、X線検出器駆動機構15aとステージ駆動機構15bとを有する。X線検出器駆動機構15aとステージ駆動機構15bとは、例えば、それぞれモータを有する。
なお、駆動部15の制御は、コンピュータ20の光学カメラ撮影制御手段35及び駆動信号発生手段50から出力された駆動信号が与えられることによって実行される。
光学カメラ16は、被測定物Sの可視光像を撮影するものであり、ビデオカメラ、デジタルカメラ等である。撮影された被測定物Sの可視光像の映像信号(アナログ信号)は、コンピュータ20に出力される。また、光学カメラ16は、透視X線像を撮影することに支障をきたさないような位置で、かつ、被測定物Sの外観形状の可視光像を撮影することができる位置に取り付けられている。
コンピュータ20においては、CPU21を備え、さらに、コマ画像データ等を記憶する画像メモリ24と、液晶パネル等を有する表示装置23と、入力装置であるキーボード22aやマウス22bとが連結されている。
また、CPU21が処理する機能をブロック化して説明すると、X線画像作成手段31と、光学カメラ撮影制御手段35と、衝突危険領域設定手段32と、衝突判定手段33と、衝突警告手段34と、駆動信号発生手段51と、移動速度制御手段52と、移動速度停止手段53とに分けられる。
また、衝突危険領域設定手段32は、被測定物外観形状抽出手段36、軌跡データ抽出手段37及び衝突危険領域算出手段38を有する。さらに、画像メモリ24は、背景画像データ蓄積手段41、軌跡画像データ蓄積手段42及び衝突危険領域データ記憶手段43を有する。
なお、キーボード22aやマウス22bは、種々の操作によって、コンピュータ20に対する入力動作が行われるものである。
X線画像作成手段31は、X線検出器12から出力された映像信号(アナログ信号)から変換されたデジタル信号に基づいて、表示装置23に透視X線画像の画像表示を行う制御を行うものである。
駆動信号発生手段51は、キーボード22aやマウス22bの種々の操作によって、X線検出器12又はステージ14を移動させる駆動信号を駆動部15に発生する制御を行うものである。このとき、駆動信号発生手段51は、後述する移動速度制御手段52が設定した移動速度で、X線検出器12又はステージ14を移動させることになる。
光学カメラ撮影制御手段35は、駆動部15及び/又は光学カメラ16に可視光像を撮影する駆動信号を発生するとともに、光学カメラ16から出力された映像信号(アナログ信号)から変換されたデジタル信号に基づいて作成された可視光像の画像データを、画像メモリ24に記憶させたり、表示装置23に可視光画像の画像表示を行ったりする制御を行うものである。
具体的には、光学カメラ撮影制御手段35は、ステージ14を並進移動させて、光学カメラ16をステージ14の軸に向けて調整した後、ステージ14を一定速度で回転させつつ光学カメラ16で可視光像を撮影させることにより、一定角度ずつ回転させたときのそれぞれの外観形状を示すコマ画像データを画像メモリ24に蓄積することを可能とする。
このとき、被測定物Sがステージ14に載置されていない状態で、可視光像を撮影したときに作成したコマ画像データを、画像メモリ24の背景画像データ蓄積手段41に記憶させる。一方、被測定物Sがステージ14に載置された状態で、可視光像を撮影したときに作成したコマ画像データを、画像メモリ24の軌跡画像データ蓄積手段42に記憶させる。
なお、被測定物Sがステージ14に載置されていない状態で、可視光像を撮影したときに作成したコマ画像データは、一度記憶されていれば足りるので、事前に背景画像データ蓄積手段41に蓄積させておいてもよい。
被測定物外観形状抽出手段36は、背景画像データ蓄積手段41と軌跡画像データ蓄積手段42とに、それぞれ蓄積された同じ方角どうしのコマ画像データを比較して、例えば2値化処理することにより、被測定物Sの外観形状を示す2値化外観データを作成する制御を行うものである。
なお、被測定物外観形状抽出手段36は、2値化処理する前に、X線検査装置1内部の照明の影響や反射の影響等を低減したり、除去したりするための周知の画像処理(ラプラス変換等)を実行してもよい。また、2値化処理における閾値は、予め定めた閾値を基準にされてもよいし、統計処理により判別分析を行い、動的に決定されてもよい。
軌跡データ抽出手段37は、各方角の2値化外観データに基づいて、被測定物Sの回転体図形(軌跡)を示す軌跡データを作成する制御を行うものである。
衝突危険領域算出手段38は、軌跡データに基づいて、被測定物Sの回転体図形を完全に包含するように衝突危険領域Aを設定するとともに、衝突危険領域Aを画像メモリ24の衝突危険領域データ記憶手段43に記憶させる制御を行うものである。
衝突判定手段33は、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する制御を行うものである。つまり、衝突判定手段33は、X線発生装置11とX線検出器12とステージ14との現在の位置及び大きさを記憶しており、ステージ14が並進移動するとともに、衝突危険領域Aも移動させることにより、X線発生装置11又はX線検出器12の一部が衝突危険領域Aに重なるか否かを判定する。
衝突警告手段34は、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入ったときには、ステージ14又はX線検出器12の移動を停止させる停止信号を発生するとともに、警告信号を発生する制御を行うものである。つまり、警告信号によって、例えば、表示装置23に、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入ったことを示すとともに、更にステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動させるか否かを問うことを示す画像を表示して操作者に知らせる。
移動速度制御手段52は、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定されているときに、X線検出器12又はステージ16の移動速度を、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にする制御を行うものである。つまり、移動速度制御手段52は、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないと判定されたときには、通常の移動速度を設定するとともに、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定されたときには、所定の移動速度を設定する制御を行う。なお、所定の移動速度は、X線測定光学系13と被測定物Sとが衝突したとしても、X線測定光学系13と被測定物Sとを破損させることがない速度であることが好ましく、具体的には10mm/s以上150mm/s以下であることが好ましい。
移動速度停止手段53は、被測定物SとX線測定光学系13とが接触したときには、ステージ14又はX線検出器12の移動を停止させる停止信号を発生する制御を行うものである。例えば、X線検出器駆動機構15a又はステージ駆動機構15bとが有するモータに負荷がかかったときに、移動速度停止手段53は、被測定物SとX線測定光学系13とが接触したものと判断することにより、停止信号を発生する。
ここで、衝突危険領域Aを設定する方法の一例について説明する。例えば、被測定物Sの回転体形状の最外周点を半径とし、被測定物Sの回転体形状の最高点を高さとする仮想円柱を想定し、さらにステージ14の回転中心を通り光学カメラ16に直面する仮想スクリーンScを仮定して、仮想スクリーンScに仮想円柱を投影することにより、投影像を形成して、この投影像が回転移動したときに通過する領域を衝突危険領域Aとする。
具体的に、図2及び3を用いて、直径150mm、高さ400mmの円柱形状である被測定物Sにおける衝突危険領域Aを設定する方法を説明する。図2は、ステージ14に載置された被測定物Sの側面図であり、図3は、図2の平面図である。なお、ステージ14面の回転中心をXYZ方向の0とし、X方向はステージ14面に平行であり、Y方向はステージ14面に平行でありかつX方向に垂直であり、Z方向はX方向及びY方向に垂直であるとする。また、光学カメラ16は、X方向450mm、Y方向0、Z方向200mmの位置に設置されているものとする。
被測定物Sの中心が、X方向25mm、Y方向0の位置に配置されている。よって、被測定物Sの回転体形状は、直径200mm、高さ400mmの円柱形状となる。図2に示すように、直径200mm、高さ400mmの円柱形状において、ステージ14の回転中心を通過する仮想スクリーンSc(Y平面)に投影される像の高さは、460mmとなる。この像の高さを、衝突危険領域Aの高さHとする。よって、衝突危険領域Aの高さHは、被測定物Sがステージ14により回転移動されても、必ず被測定物Sの高さを包含することになる。
一方、図3に示すように、直径200mm、高さ400mmの円柱形状において、ステージ14の回転中心を通過する仮想スクリーンSc(Y平面)に投影される像の幅を、衝突危険領域Aの幅Wとする。よって、衝突危険領域Aの幅Wは、被測定物Sがステージ14により回転移動されても、必ず被測定物Sの幅を包含することになる。
したがって、衝突危険領域Aとして、直径W、高さHの円柱形状を設定する。このような衝突危険領域Aは、被測定物Sの回転体形状より大きくなるため、X線測定光学系13と被測定物Sとの衝突を確実に防止することができることになる。
なお、被測定物Sの外観形状によっては、円柱体、球体、楕円体及び円錐体の群から選択されるいずれか一つ、又は、少なくとも二つを組み合わせたもので近似することにより、適切な衝突危険領域Aを設定することもできる。
また、衝突危険領域Aを単純な図形で設定した場合は、数式(円柱方程式、球の方程式等)で衝突危険領域データ記憶手段43に記憶させることができるので、X線測定光学系13が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する演算処理を容易にすることができる。
次に、X線検査装置1による移動速度制御動作の一例について説明する。図4は、移動速度制御動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101の処理において、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する。X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定したときには、後述するステップS107の処理に進む。
一方、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないと判定したときには、ステップS102の処理において、移動速度制御手段52は、通常の移動速度を設定する。
次に、ステップS103の処理において、X線検出器12又はステージ14を移動させるキーボード22aやマウス22bの操作が有ったか否かを判断する。キーボード22aやマウス22bの操作がなかったときには、本フローチャートを終了させる。
一方、キーボード22aやマウス22bの操作が有ったときには、ステップS104の処理において、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する。X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていないと判定したときには、ステップS103の処理に戻る。
一方、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定したときには、ステップS105の処理において、衝突警告手段51は、ステージ14又はX線検出器12の移動を停止させる停止信号を発生するとともに、警告信号を発生する。
次に、ステップS106の処理において、操作者は、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動するか否かを判断する。ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動しないと判断したときには、ステップS103の処理に戻る。つまり、キーボード22aやマウス22bの操作がなくなるか、又は、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動すると判断するときまで、ステップS103〜ステップS106の処理は実行される。
なお、X線検査装置1においては、操作者が、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動すると判断しないと、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動することができないようにする制御を備えていてもよい。
一方、操作者が、ステージ14又はX線検出器12を衝突危険領域Aに移動すると判断したときには、ステップS107の処理において、移動速度制御手段52は、所定の移動速度を設定する。なお、所定の移動速度は、通常の移動速度より遅いものである。
次に、ステップS108の処理において、X線検出器12又はステージ14を移動させるキーボード22aやマウス22bの操作が有ったか否かを判断する。キーボード22aやマウス22bの操作がなかったときには、本フローチャートを終了させることになる。
一方、キーボード22aやマウス22bの操作が有ったときには、ステップS109の処理において、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っているか否かを判定する。X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定したときには、ステップS108の処理に戻る。つまり、キーボード22aやマウス22bの操作がなくなるか、又は、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていないと判定するときまで、ステップS108の処理とステップS109の処理とは繰り返される。すなわち、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていると判定するときには、所定の移動速度でX線検出器12又はステージ14を移動させることになる。
一方、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っていないと判定したときには、ステップS102の処理に戻る。すなわち、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないと判定するときには、通常の移動速度でX線検出器12又はステージ14を移動させることになる。
以上により、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域Aに入っているときには、ステージ14又はX線検出器12の移動速度が、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度になる。よって、X線測定光学系13と被測定物Sとの衝突を防止しつつ、X線測定光学系13を被測定物Sに近接させることができる。このとき、たとえ、X線測定光学系13と被測定物Sとが衝突したとしても、ステージ14の移動速度が、遅い所定の移動速度になっているので、衝突による衝撃を抑えることができ、X線測定光学系13と被測定物Sとを破損させることはない。
また、X線測定光学系13の全部が衝突危険領域Aに入っていないときには、ステージ14の移動速度は速いので、被測定物Sの透視X線像を撮影する作業を素早く実施することができる。
本発明は、回転移動させるステージを有するX線検査装置に利用することができる。
本発明の一実施形態であるX線検査装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係るX線検査装置のステージに載置された被測定物の側面図である。 図2の平面図である。 本発明に係るX線検査装置の移動速度制御動作の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1: X線検査装置
11: X線源(X線発生装置)
12: X線検出器
13: X線測定光学系
14: ステージ
15: 駆動部
16: 光学カメラ
20: 制御系(コンピュータ)
21: CPU
22: 入力装置
23: 表示装置
24: 画像メモリ
31: X線画像作成手段
32: 衝突危険領域設定手段
33: 衝突判定手段
35: 光学カメラ撮影制御手段
36: 被測定物外観形状抽出手段
37: 軌跡データ抽出手段
38: 衝突危険領域算出手段
41: 背景画像データ蓄積手段
42: 軌跡画像データ蓄積手段
43: 衝突危険領域データ記憶手段
52: 移動速度制御手段

Claims (5)

  1. 透視X線像を撮影するX線検出器と当該X線検出器に向けて透視用X線を照射するX線源とを有するX線測定光学系と、
    前記X線検出器と前記X線源との間で被測定物を配置するステージと、
    前記ステージを回転及び並進移動させるステージ駆動機構とを備えるX線検査装置であって、
    前記被測定物の可視光像を撮影する光学カメラと、
    前記ステージを回転移動させつつ撮影された前記可視光像に基づいて、前記被測定物と前記X線測定光学系とが接触する可能性がある衝突危険領域を設定する衝突危険領域設定手段と、
    前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っているか否かを判定する衝突判定手段と、
    前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、ステージの移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にする移動速度制御手段とを備えることを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記X線検出器を移動させるX線検出器駆動機構を備え、
    前記移動速度制御手段は、前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入っていると判定したときに、X線検出器の移動速度を、前記X線測定光学系の全部が衝突危険領域に入っていないときの移動速度より遅い所定の移動速度にすることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記衝突危険領域設定手段は、前記衝突危険領域として、前記ステージを回転移動させつつ撮影された前記可視光像に基づいて、被測定物の回転体図形を示す軌跡データを作成し、当該回転体図形を包含したものを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のX線検査装置。
  4. 前記衝突危険領域設定手段は、前記衝突危険領域として、円柱体、球体、楕円体及び円錐体の群から選択されるいずれか一つ、又は、少なくとも二つを組み合わせたもので近似したものを設定することを特徴とする請求項3に記載のX線検査装置。
  5. 前記X線測定光学系の一部が前記衝突危険領域に入ったと判定したときに、前記X線検出器又は前記ステージの移動を停止させるとともに、警告信号を発生する衝突警告手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のX線検査装置。




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