JP2012184936A - X線検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝突危険領域を過大に設定することを防止し、スムースにX線透検査を行うことができるX線検査装置を提供する。
【解決手段】 衝突危険領域設定部33は、X線測定光学系13が被測定物に接触する可能性のある衝突危険領域を設定するものであり、背景モデル作成部34と、外観形状抽出部35と、衝突危険領域算出部39とを備える。外観形状抽出部35は、背景モデル作成部34において作成された背景モデルと、回転ステージ14a上に被測定物Sを載置している状態で、回転ステージ14aを回転させながら光学カメラ16により撮影して得た複数の試料画像と、を比較することで被測定物Sの外観形状を抽出するものであり、外観形状候補作成部36と、影除去部37と、最適化部38とを有する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、工業製品などの透視検査を行うX線検査装置に関し、特に工業製品などの欠陥を観察する非破壊検査に適したX線検査装置に関する。
アルミダイカスト鋳造品や樹脂成形品などの内部欠陥等を検査する装置としては、従来より、被測定物を載置するステージと、被測定物に向けてX線を照射するX線源と、X線源から照射され被測定物を通過したX線を検出するためのイメージインテンシティファイア(I.I)やフラットパネルディテクタ(FPD)等のX線検出器とを備えたX線検査装置が利用されている。このようなX線検査装置においては、ステージ上に載置される被測定物と、当該被測定物を挟んで対向配置されるX線源およびX線検出器との相対的な位置関係を、ステージの回転移動・水平移動、X線源およびX線検出器の移動等により調整している。そして、このような構成により、被測定物の様々な位置のX線透視画像が収集可能となっている。
また、このようなX線検査装置には、検査中の被測定物とX線源およびX線検出器との衝突を防止するための衝突回避機構が備えられている。従来の衝突回避機構では、ステージ上の被測定物を複数の方向から光学カメラで撮影した試料画像を、ステージ上に被測定物を載置していない状態で撮影した1枚の背景画像と比較することにより被測定物の外観形状を抽出し、抽出された被測定物の外観形状を外接円筒もしくは外接直方体で近似した領域を衝突危険領域として設定している。そして、測定プログラムに従ったX線測定の実行中に、X線源等が設定された衝突危険領域内に進入したときなどには、例えば、X線測定光学系の動作を停止させ、ステージの回転・並進移動の速度をオペレータの手動による操作が可能な程度に減速させる等の衝突回避動作が行われる構成となっている(特許文献1〜特許文献3参照)。
特開2007−206019号公報 特開2007−78557号公報 特開2006−133008号公報
図5は、被測定物に対するX線測定光学系の配置とX線画像の解像度との関係を説明する概要図である。図5の図中の位置OはX線源の位置を示し、位置P1、P2は被測定物Sの位置を示し、位置QはX線検出器の位置を示している。また、図5(a)は、X線源と被検査物Sとの間の距離が比較的近い場合を模式的に示すものであり、図5(b)は、X線源と被検査物Sとの間の距離が比較的遠い場合を模式的に示すものである。
図5(a)に示すように、被測定物SをX線源の位置Oに対して位置P1に配置し、X線Rを照射した場合、位置QのX線検出器側で検出されるX線像は、白抜きS字で示す大きさとなる。一方、図5(b)に示すように、被測定物Sを位置P1よりもX線源の位置Oから遠い位置P2に配置してX線Rを照射した場合には、白抜きS字で示す位置QのX線検出器側で検出されるX線像は、図5(a)に示すX線像より小さくなる。すなわち、被測定物SがX線源に近いほど、X線検出器により検出されるX線像の拡大率は大きくなる。このように、透視検査の空間分解能は、X線測定光学系と被測定物Sとの距離が近いほど高いことになり、X線測定光学系をより被測定物Sに近づければ、より精度の高い透視検査が行えることになる。
ところで、特許文献1〜特許文献3に記載された衝突回避機構においては、実際の被測定物の外観形状よりも衝突危険領域を過大に算出する傾向がある。その原因の一つとして、被測定物の外観形状を正確に抽出できていない点があげられる。この種のX線検査装置は、安全性の観点からX線を遮蔽可能に構成された筐体内にステージおよびX線測定光学系が配設されており、ステージ上に被測定物を載置した状態の試料画像と、ステージ上に何も置かない状態の背景画像とでは、照明等からの光の当たり方や光の反射により、背景部分への影の映りこみが異なっている。また、ステージの回転や並進移動等によりステージ周辺に微妙な空気の流れが生じたり、照明光が一定しない等の理由から、背景画像の同一位置の画素値にバラツキを生じさせたりしている。このため、ステージ上の被測定物を複数の方向から光学カメラで撮影した試料画像に対して、ステージ上に被測定物を載置していない状態で撮影した1枚の背景画像との差を取っただけの従来の外観形状抽出では、背景部分に映りこんだ影や画像の画素ごとのバラツキ等の影響を受け、被測定物の実際の外観形状よりも大きな領域を外観形状とみなして抽出する傾向がある。
特許文献2においては、試料画像の背景部分に映りこんだ被測定物の影を、被測定物の外観形状とみなされた領域から、ラプラスフィルタ等を用いたフィルタ処理により除去することが提案されている。しかしながら、このようなフィルタ処理では、被測定物の影の除去において十分な効果が得られていない。これは、装置内部のステージ周辺を照らす照明の明るさが、画像上において、被測定物とその影の境界がはっきりと分かる程度に明るいものではないために、被測定物の実際の外観形状と、除去すべき影領域との境界が画像上では判然としないためである。このため、特許文献2に記載されたようなフィルタ処理を行っても、除去すべき影領域を特定できず、被測定物の外観形状を実際の外観形状の他に影領域を含んだ過大なものとして抽出することとなる。そして、被測定物の外観形状が実際の外観形状より過大なものとして抽出されると、その抽出された外観形状に基づいて算出される衝突危険領域も過大なものとなる。
また、実際の被測定物の形状は円筒や直方体などの単純な形状ではない。このため、衝突危険領域を被測定物の外観形状の外接円筒もしくは外接直方体の形状近似で算出すると、被測定物の形状によっては、衝突危険領域の外側に配置されるX線源の位置が、被測定物から極めて遠いものになり(図5参照)、所望の解像度のX線画像を得ることができない場合も生じる。
さらに、より空間分解能の高いX線画像を得るために、透視検査中にX線源等を被測定物に近づけようとしても、衝突危険領域が過大に設定されていると、実際にはX線源等が被測定物に衝突する危険がない場合にもかかわらず、衝突危険領域にX線源等が侵入するたびに衝突回避動作が実行されることとなる。そうすると、オペレータは、検査の中断やステージ並進移動速度が低速に設定される手動での作業を余儀なくされることとなり、装置の操作性の低下や、検査時間の長時間化などの問題が生じる。
この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、衝突危険領域を過大に設定することを防止し、スムースにX線透検査を行うことができるX線検査装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、被測定物を載置する試料台と、被測定物に対して透視用X線を照射するX線源と、前記X線源と対向配置されるとともに前記X線源から照射され被測定物を通過したX線を検出するX線検出器からなるX線測定光学系と、前記試料台を並進および回転させる駆動機構と、前記試料台上に載置された被測定物の可視光像を撮影する光学カメラと、前記X線測定光学系が前記被測定物に接触する可能性のある衝突危険領域を設定することにより前記X線測定光学系と前記被測定物との衝突を回避する衝突回避機構と、を備えるX線検査装置において、前記衝突回避機構は、前記試料台に被測定物を載置していない状態で、前記試料台を回転させながら前記光学カメラにより撮影した複数の背景画像を用いて背景モデルを作成する背景モデル作成手段と、前記試料台に被測定物を載置した状態で、前記試料台を回転させながら前記光学カメラにより撮影した複数の試料画像と、前記背景モデル作成手段により作成された背景モデルとを比較することで被測定物の外観形状を抽出する外観形状抽出手段と、前記外観形状抽出手段により抽出された被測定物の外観形状に基づいて、前記被測定物と前記X線測定光学系とが接触する可能性のある衝突危険領域を算出する衝突危険領域算出手段と、を有する衝突危険領域設定手段を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記外観形状抽出手段は、前記背景モデルと前記複数の試料画像とを比較することにより被測定物の外観形状の候補を作成する外観形状候補作成手段と、前記外観形状候補作成手段により作成された被測定物の外観形状候補から被測定物の影を除去する影除去手段と、を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記背景モデル作成手段は、前記複数の背景画像の各画素の輝度の平均値および輝度の分散を求め、得られた輝度の平均値および分散のデータを保持する背景モデルを作成し、前記外観形状候補作成手段は、前記複数の試料画像の各試料画像において算出された各画素の輝度の値が、前記背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差に基づいて設定された閾値の範囲内にある領域を背景とし、それ以外の領域を外観形状候補とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記背景モデル作成手段は、前記複数の背景画像の各画素の色相をさらに求め、得られた色相のデータを保持する背景モデルを作成し、前記影除去手段は、前記外観形状候補について、前記複数の試料画像の各試料画像において算出された各画素の色相の値と、前記背景モデルに保持された色相とを比較することにより、前記外観形状候補から被測定物の影を除去する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記外観形状抽出手段は、前記影除去手段により被測定物の影が除去された外観形状候補に対してモフォロジー処理を行い被測定物の外観形状とする最適化手段を有する。
請求項6に記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、前記衝突危険領域算出手段は、前記複数の試料画像について、前記外観形状抽出手段により得られた被測定物の外観形状の幅および高さに関する情報の論理積を用いて衝突危険領域を算出する。
請求項1に記載の発明によれば、試料台を回転させながら光学カメラにより撮影した複数の背景画像を用いて背景モデルを作成し、その背景モデルと試料画像との比較に基づき被測定物の外観形状を抽出することから、背景画像の画素ごとのバラツキによる外観形状抽出精度への影響を低減して被測定物の実際の外観形状に近い形状を抽出することができ、衝突危険領域を過大に算出することを防止することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、被測定物の外観形状の抽出において、外観形状の粗モデルである外観形状候補を作成し、その外観形状候補から被測定物の影を除去することにより、被測定物の実際の外観形状により近い形状を抽出し、衝突危険領域を過大に算出することを防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、背景モデルに各背景画像の画素ごとの輝度の平均および分散のデータを保持させるとともに、試料画像の各画素の輝度が、背景モデルの輝度の分散から得られた標準偏差の範囲内にある領域を背景とし、それ以外の領域を外観形状候補とすることから、高精度に被測定物の外観形状を抽出することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、背景モデルに照明の明るさ等の影響を受けない物体の色味そのものを表す色相のデータを保持させるとともに、各試料画像の画素ごとの色相を背景モデルに保持させた色相のデータと比較することから、各試料画像でのある画素の輝度が照明等の影響で、背景モデルの輝度の分散から得られた標準偏差の範囲内にないとして外観形状候補とされた場合でも、色相の変化が背景画像と比べて乏しい領域を被測定物の影として除去することができる。このため、より高精度に被測定物の外観形状を抽出することが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、外観形状候補に対してモフォロジー処理を行うことにより、外観形状候補を、より被測定物の実際の外観形状に近い形状へと最適化することができる。
請求項6に記載の発明によれば、衝突危険領域は、被測定物の外観形状の幅および高さに関する情報の論理積を用いて算出されることから、衝突危険領域を過大に設定することがなく、X線検査装置の操作性を向上させることが可能となる。
この発明に係るX線検査装置の要部を模式的に示す概要図である。 被測定物Sの外観形状が抽出されるまでの一連の動作を説明するフローチャートである。 最適化部38における処理の一例を示す説明図である。 衝突危険領域算出部39での衝突危険領域算出方法の概要を示す説明図である。 被測定物に対するX線測定光学系の配置とX線画像の解像度との関係を説明する概要図である。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、この発明に係るX線検査装置の要部を模式的に示す概要図である。
このX線検査装置は、X線照射部11とX線検出器12とから成るX線測定光学系13と、被測定物Sを載置する試料台であるステージ14と、X線測定光学系駆動機構15aとステージ駆動機構15bを有する駆動部15と、被測定物Sを可視光により撮影する光学カメラ16と、X線検査装置全体の制御を行う演算制御装置20とから構成される。
X線照射部11は、内部にX線源としてのX線管を備え、X線管から発生したX線を、ステージ14上に載置した被測定物Sに向けて照射する。X線検出器12は、イメージインテンシファイアにCCDカメラを組み合わせたものであり、A/D変換器17を介して演算制御装置20に接続される。X線照射部11とX線検出器12とは、駆動部15に接続された共通のアーム19により支持されており、両者は被測定物Sを挟んで対向配置されるとともに、アーム19の長軸方向に沿って移動可能に設けられている。
ステージ14は、回転ステージ14aと水平ステージ14bとから構成される。回転ステージ14aは、被測定物Sを載置して中心軸C周りに回転可能であるとともに、回転ステージ14aの表面に垂直なz軸方向に上下動可能に設けられている。水平ステージ14bは、回転ステージ14aの下部に設けられ、回転ステージ14aを水平面上で互いに直交するx,y軸方向に移動させることが可能であるとともに、ステージ14自体をy軸に平行な傾動中心軸で傾けることも可能である。このように、ステージ14は、中心軸C周りの回転、x、y、z軸方向の垂直水平移動、y軸に平行な傾動中心軸での傾動、の5軸駆動が可能な装置として構成されている。
駆動部15は、それぞれモータ等の駆動手段を備えたX線測定光学系駆動機構15aとステージ駆動機構15bとを有する。X線測定光学系駆動機構15aは、駆動部15に接続された演算制御部20の制御下において、アーム19に設けられた回転軸を駆動してX線照射部11とX線検出器12とを傾動(旋回)させるとともに、アーム19に支持されたX線照射部11とX線検出器12の両方、または、いずれか一方をアーム19の長軸方向に沿って移動させ、X線照射部11とX線検出器12との間の距離を変更する。ステージ駆動機構15bは、駆動部15に接続された演算制御部20の制御下において、回転ステージ14aおよび水平ステージ14bを移動させる。
光学カメラ16は、ビデオカメラもしくはデジタルカメラであり、被測定物Sを載置するステージ14の上部周辺および被測定物Sの可視光像を撮影するものである。光学カメラ16は、X線測定光学系13によるX線撮影の支障にならない位置に配設されている。光学カメラ16は、A/D変換器18を介して演算制御装置20に接続されており、光学カメラ16が撮影した画像は、画像データとして、後述する画像メモリ24の画像データ蓄積部41に格納される。
演算制御装置20は、このX線検査装置の動作制御を行うためのアプリケーション等を格納する記憶装置としてのROM、RAM等と、各種アプリケーションを実行する演算装置としてのCPUと、を備えるコンピュータにより構成されている。そして、演算制御装置20は、各種演算処理を機能ごとに実行する演算部21と、各種データを格納する画像メモリ24とを備える。さらに、演算制御装置20には、液晶ディスプレイ等の表示装置23、および、キーボード22aとマウス22bから成る入力装置が接続されている。なお、キーボード22aやマウス22bは、種々の操作において、オペレータによる入力を行うものである。
画像メモリ24は、光学カメラ16により撮影された画像の画像データを格納する画像データ蓄積部41と、後述する背景モデル蓄積部34により作成された背景モデルのデータを格納する背景モデルデータ蓄積部42と、後述する衝突危険領域算出部39により算出された衝突危険領域のデータを記憶する衝突危険領域データ記憶部43とを備える。
演算部21は、X線画像作成部31と、光学カメラ撮影制御部32と、この発明における衝突回避機構25を構成する、衝突危険領域設定部33と、衝突判定部51と、衝突警告部52と、駆動信号発生部53と、移動速度制御部54と、移動停止部55とを備える。なお、衝突危険領域設定部33は、この発明の衝突危険領域設定手段として機能する。
X線画像作成部31は、X線検出器12からのX線検出信号をA/D変換器17を介して受信し、その信号に基づいて表示装置23にX線像を表示するものである。
光学カメラ撮影制御部32は、光学カメラ16に可視光での被測定物Sの撮影信号を与えるとともに、光学カメラ16により撮影された画像信号をA/D変換器18を介して受信し、得られた画像データに基づいて、被測定物Sの可視光像を表示装置23に表示するものである。
衝突危険領域設定部33は、X線測定光学系13が被測定物に接触する可能性のある衝突危険領域を設定するものであり、背景モデル作成部34と、外観形状抽出部35と、衝突危険領域算出部39とを備える。これら各部は、それぞれこの発明の、背景モデル作成手段、外観形状抽出手段および衝突危険領域算出手段として機能する。さらに、外観形状抽出部35は、外観形状候補作成部36と、影除去部37と、最適化部38とを有し、これら各部は、それぞれこの発明の、外観形状候補作手段、影除去手段および最適化手段として機能する。なお、衝突危険領域設定部33を構成する各部の詳細は、後述する。
衝突判定部51は、X線測定光学系13の一部が、衝突危険領域設定部33により設定された衝突危険領域に侵入したか否かを判定するものである。この衝突判定部51においては、X線照射部11、X線検出器12およびステージ14の現在位置ならびにX線検査時のこれら各構成の軌跡データに基づいて、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に侵入したか否かが判定される。
衝突警告手段52は、衝突判定部51によりX線測定光学系13の一部が衝突危険領域に侵入したと判定されたときに、ステージ14またはX線測定光学系13の移動を停止させる停止信号を発生させるとともに、表示装置23に、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に侵入したことを示す表示や警告音の発生等を行って、オペレータに衝突の危険を知らせる。
駆動信号発生手段53は、オペレータによるキーボード22aおよびマウス22bからの入力に従って、駆動部15に送られるX線測定光学系13およびステージ14等を移動させる駆動信号を発生させるものである。また、駆動信号発生部53は、衝突判定部51によりX線測定光学系13の一部が衝突危険領域に侵入したと判定された場合には、被測定物SとX線測定光学系13との衝突を回避するために、後述する移動速度制御部54お設定された駆動信号を発生させている。
移動速度制御部54は、衝突判定部51によりX線測定光学系13の一部が衝突危険領域に侵入したと判定されたときに、X線照射部11、X線検出器12または/およびステージ14の移動速度を、X線測定光学系13の一部が衝突危険領域に侵入していないときよりも遅い所定の速度に設定するものである。ここでの所定の速度とは、オペレータによる手動制御が可能な程度の速度であって、ステージ14等の動きをオペレータが目視でも追従可能な速度であり、仮にX線測定光学系13が被測定物Sに衝突したとしても、この両者を破損させることのない速度である。
移動停止手段55は、X線測定光学系13とX線測定光学系13とが接触したときに、X線照射部11、X線検出器12または/およびステージ14の移動の停止制御を行うものである。この停止制御は、例えば、X線測定光学系駆動機構15aまたはステージ駆動機構15bのモータ等に通常のX線検査時とは異なる負荷がかかったときに、移動停止手段55が、X線測定光学系13が被測定物Sに接触したものと判断し、停止信号の発生および駆動部15への送信を行うなどの制御を意味する。
次に、衝突危険領域設定部33を構成する各部の詳細についてさらに説明する。図2は、被測定物Sの外観形状が抽出されるまでの一連の動作を説明するフローチャートである。
背景モデル作成部34は、画像データ蓄積部41に蓄積された、回転ステージ14a上に被測定物Sを載置していない状態で、回転ステージ14aを回転させながら光学カメラ16により撮影して得た複数の背景画像の画像データを用いて、背景モデルを作成するものである。ここでの複数の背景画像の画像データは、同一視点からの同一解像度の画像データである。しかし、回転ステージ14aを回転させているため、光学カメラ16に対する回転ステージ14aの向きが個々の背景画像によって異なる。このため、回転ステージ14aの向きによる光の反射の違いが、画像データの画素単位で表れている。
この背景モデル作成部34においては、背景画像の画像データの色の成分を、このX線検査装置の操作制御のためのアプリケーションが採用するHSV色空間を用いて数値化している。そして、この背景モデル作成部34では、数値化された色成分のうちの輝度および色相に着目し、画素ごとの輝度の平均値と分散、および、色相が算出され、しかる後、それらのデータを保持する背景モデルの作成が行われる。
背景モデル作成部34は、画素ごとの輝度の平均値および分散を算出するために、まず、複数の背景画像の画像データ間において同一位置となる画素位置(x,y)での輝度I(x,y)を、複数の背景画像の画像データ分合計した輝度合計Iacc(x,y)、および、輝度2乗E(x,y)の複数の背景画像の画像データ分合計した輝度2乗合計Eacc(x,y)を求める。このため、図2に示すように、まず、輝度合計Iacc(x,y)および輝度2乗合計Eacc(x,y)に、初期値として0(ゼロ)を代入しておき(ステップS1)、続いて、画像データ蓄積部41から背景画像の画像データを読み込む(ステップS2)。この背景画像の画像データの読み込みは、読み込むべき背景画像の画像データがある場合には繰り返し行われ、読み込むべき複数の背景画像の画像データをすべて読み込みむまで行われる(ステップS3)。
読み込むべき背景画像の画像データがなくなると(ステップS3)、次に、読み込んだ1〜n枚分の背景画像の画像データにおけるすべての画素位置(x,y)について、得られた輝度I(x,y)の値と、輝度2乗E(x,y)=I(x,y)*I(x,y)の値をそれぞれ積算する(ステップS4)。このステップS4では、輝度の積算処理を、以下の計算を繰り返すことにより行う。すなわち、初期値0である輝度合計Iacc(x,y)に、1枚目の背景画像の画像データの輝度I(x,y)を加算した値0+I(x,y)を、輝度合計Iacc(x,y)として代入し、さらに、この新たな輝度合計Iacc(x,y)に、2枚目の背景画像の画像データの輝度I(x,y)を加算する。続いて、その値Iacc(x,y)+I(x,y)を、輝度合計Iacc(x,y)の値として再び代入する。このような加算と代入処理を、読み込んだn枚目の背景画像の画像データの輝度In(x,y)を加算した輝度合計Iacc(x,y)が得られるまで繰り返す。
輝度2乗の積算についても同様に、初期値0であるEacc(x,y)に、1枚目の背景画像の画像データの輝度の2乗I(x,y)*I(x,y)を加算した値0+I(x,y)*I(x,y)を、輝度2乗合計Eacc(x,y)に代入し、さらに、この新たな輝度2乗合計Eacc(x,y)に、2枚目の背景画像の画像データの輝度の2乗I(x,y)*I(x,y)を加算する。続いて、その値Eacc(x,y)+I(x,y)*I(x,y)を、輝度2乗合計Eacc(x,y)の値として再び代入する。このような加算と代入処理を、読み込んだn枚目の背景画像の画像データの輝度2乗In(x,y)*In(x,y)を加算した輝度2乗合計Eacc(x,y)が得られるまで繰り返す。
ステップS4(ループによる積算処理)により、画素位置(x,y)ごとの輝度合計Iacc(x,y)および輝度2乗合計Eacc(x,y)の値が得られると、それらの値を用いて各画素の輝度の平均と分散が算出され、続いて、輝度の平均と分散をデータとして保持する背景モデルが作成される(ステップS5)。作成された背景モデルは、背景モデルデータ蓄積部42に格納される。また、このステップS5で作成される背景モデルは、後述する影除去工程(ステップS9)で利用する色相の値も保持するものでもある。
背景モデルが作成されると、次に、被測定物Sの外観形状を抽出する一連の動作が行われる。なお、図2に示すステップS6以降の工程は、図1に示す外観形状抽出部35により実行される。
外観形状抽出部35は、背景モデル作成部34において作成された背景モデルと、回転ステージ14a上に被測定物Sを載置している状態で、回転ステージ14aを回転させながら光学カメラ16により撮影して得た複数の試料画像とを比較することで被測定物Sの外観形状を抽出するものであり、外観形状候補作成部36と、影除去部37と、最適化部38とを有する。
外観形状候補作成部36は、一枚の試料画像ごとに背景モデルとの間で輝度の比較を行い、背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差の範囲内にある領域を背景とし、それ以外の領域を被測定物Sの領域として外観形状候補を作成するものである。外観形状候補作成部36では、1枚の試料画像の画像データを画像データ蓄積部41より読み込み(ステップS6)、その画像データにおける画素ごとの輝度および色相の値を算出する(ステップS7)。しかる後、外観形状候補作成部36では、図2に示すステップS8の平均背景法による領域抽出工程が実行される。
ステップS8の平均背景法による領域抽出工程は以下の手順により行われる。まず、背景モデルに保持された背景画像の画像データの画素ごとの輝度の平均値と、ステップS7で算出された試料画像の画像データの画素ごとの輝度とを比較する。なお、背景画像を撮影するときと、試料画像を撮影するときの光学カメラ16の位置等の撮影条件は同一としているため、背景画像の画像データの画素位置と試料画像の画像データの画素位置は対応している。さらに、外観形状候補作成部36では、試料画像の画像データと背景モデルとを輝度を用いて比較した結果、試料画像の画像データの画素のうち、その輝度の値が背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差(σ)に基づいて設定された閾値(例えば、±σ)の範囲内にある領域を、背景としている。
背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差に基づいて決定された閾値の範囲内にある領域を背景とするのは、以下の理由による。回転ステージ14a上に被測定物Sを載置すれば、被測定物Sは背景と色が異なるため、画素値の違いにより被測定物Sをおおよそ抽出することは可能であるが、被測定物Sを回転ステージ14aに載置したことで背景画像と試料画像との間に生じる画素値の変化は、被測定物Sの領域以外の領域にまで及んでいる。すなわち、被測定物Sを回転ステージ14a上に載置したことにより、背景の一部が影になった領域や、逆に被測定物Sの反射光が背景の特定の領域に集中して強い光が当たる領域の画素値にも変化が生じている。このため、画素値の変化だけで被測定物Sの外観形状の抽出を行うと、これら被測定物Sの領域以外の領域も被測定物Sの領域であると誤判断して抽出してしまう。しかしながら、このような画素値の変化が生じている被測定物Sの領域以外の領域は、物体への光の当り方が違うだけで、本来、映っているものは同じであることから、画素値の変化の度合いは、背景の領域と被測定物Sの領域との輝度差に比べれば小さいことが多い。この発明においては、このような性質を利用して、背景画像の各画素の輝度の分散を用いた閾値を画素ごとに決定している。なお、この閾値は、画像内のある領域に位置する画素では±2σに、別の領域に位置する画素では±3σに設定する等、必要に応じて変更することが可能であり、異なる領域に対して別個の閾値を設定することにより被測定物Sの外観形状抽出精度を向上させることができる。
回転ステージ14aに被測定物Sを載置しても、輝度の値が背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差に基づく閾値の範囲内にある場合は、輝度が変化したとはみなされない領域である背景としている。したがって、試料画像の画像データの画素のうち、その輝度の値が背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差の範囲内にある領域を背景とし、それ以外の領域、すなわち、背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差の範囲外となった領域を、回転ステージ14aに被測定物Sを載置したことで変化があった被測定物Sの領域とみなして、外観形状候補の作成が行われている。
なお、背景画像を撮影するときと試料画像を撮影するときの光学カメラ16の位置等の撮影条件は同一としているため、背景画像の画像データの画素位置と試料画像の画像データの画素位置は対応している。なお、この外観形状候補は、後述する影除去部37での影の除去に用いる色相の値も、データとして保持した状態で作成される。
影除去部37は、外観形状候補作成部36において作成された外観形状候補から、被測定物Sそのものの形状ではない背景に映りこんだ被測定物Sの影を除去するものである。影除去部37では、図2に示すステップS9の影除去工程が実行される。まず、外観形状候補は、色相を用いて背景モデルと比較される。この色相を用いた比較は、外観形状候補とされた試料画像の画像データの画素ごとに、対応する背景モデルの画素位置の色相と比較するものである。なお、HSV色空間における色相は、赤、青、黄色のような色の種類を意味するものであり、0〜360度の範囲で表現され、光の強弱によって変化する値ではない。このため、背景画像間の同一画素位置、および、背景に映りこんだ被測定物Sの影の領域と背景画像の同一画素位置では、色相は殆ど変わらない。
外観形状候補と背景モデルとの間での色相の比較の結果、外観形状候補のうち、背景モデルがデータとして保持する色相との差が小さく、色相の変化が乏しいと判断された画素領域が影部分とみなされ、外観形状候補から除去される。なお、色相の変化が乏しいか否かの指標としては、任意の値を変化の許容値として設定してよい。
最適化部38は、影除去部37において外観形状候補から影の除去が行われた領域に対して、ダイレーション(dilation)、エロージョン(erosion)、オープニング(opening)、クロージング(closing)等の演算を含むモフォロジー処理を実行し、影の除去が行われた外観形状候補を、被測定物Sの外観形状として最適化するものである。最適化部38では、図2に示すステップS10の最適化工程が行われ、この実施形態では、膨張収縮処理等が行われる。
図3は、最適化部38における処理の一例を示す説明図である。図3(a)は、回転ステージ14aに載置した被測定物Sを正面から撮影した可視光像を示し、図3(b)はその平面図を示している。図3(c)は、モフォロジー処理を実行する前の状態、図3(d)は、モフォロジー処理を実行した後の状態を示している。なお、図3(c)および図3(d)のハッチングを付した部分は、被測定物Sの外観形状とみなされている領域を示している。
図3(a)および(b)に示すように、この被測定物Sの実際の外観形状は、上側の鍔付の円形部分と、下側の正面視においては矩形である楕円柱部分との基本図形の異なる2つの形状が組み合わされたものである。そして被測定物Sの上側の円形部分の中央には、貫通孔が形成されている。このような形状の被測定物Sの試料画像に対して、外観形状抽出部35における外観形状候補からの影除去までの処理を行ったときには、図3(c)に外観形状候補から影が除去がされた後の領域をハッチングで示すように、上側の円形部分と下側の楕円柱部分とを一体の外観形状として抽出できないことがある。このように、一つの被測定物Sにおいて、外観形状とみなされる領域が分断されているような場合には、膨張収縮処理等を行うことにより、被測定物Sの実際の外観形状に近い領域を一体化し、外観形状として抽出することができる。
1枚の試料画像について、最適化部38における処理までが終わると、他に処理すべき試料画像がある場合には(ステップS11)、画像データ蓄積部41から試料画像の画像データを読み込み、図2に示すステップS6〜S10までを繰り返す。なお、試料画像は、回転ステージ14aを回転させた状態での複数の角度からの被測定物Sを、光学カメラ16により撮影したものである。したがって、図2に示すステップS6〜S10までの工程は、複数の角度からの被測定物Sの外観形状から、被測定物Sの高さと最大幅が分かる程度の枚数の試料画像に対して繰り返し行われることになる。画像データ蓄積部41から読み込むべき試料画像の画像データがない場合には(ステップS11)、外観形状抽出のための一連の動作を終了する。
なお、上述した実施形態では、HSV色空間を用いて色を色相(Hue)、彩度(Saturation)、輝度(brightness Value)の3つの要素で数値化しているため、背景モデルの作成には主に輝度の値を利用、影の除去には色相の値を利用している。しかし、影の除去には色相の変化を用いるほか、明度、彩度、あるいはそれらの組み合わせ等の画像の色情報を用いても良く、種々の変形が可能である。
色の見え方は、物に光がどのように当たっているか等により変化するものであり、色は、色味と、その濃淡(鮮やかさ)と、明暗という3つの要素で捉えることができる。影の除去においては、物が持つ色そのものを表す色味の要素に着目することにより、効果的な処理を行うことができる。影の除去の変形例として、色の要素の数値化にL表色系を採用した場合には、補色軸であるaから色味を定量化することができる。aから求められた色味の変化の乏しい領域を影とみなして外観形状候補から除去することも可能である。
図4は、衝突危険領域算出部39での衝突危険領域算出方法の概要を示す説明図である。図4(a)は、この発明における衝突危険領域の算出の基本的な考え方を説明するものであり、図4(b)は、衝突危険領域算出後の衝突危険領域を示すものである。なお、図中ハッチングを付している領域は、衝突危険領域である。
衝突危険領域算出部39での衝突危険領域の算出は、外観形状抽出部により得られた被測定物Sの外観形状の高さと幅の情報を用いて、より被測定物Sの実際の外観形状に合った衝突危険領域を設定しようとするものである。このうち、被測定物Sの外観形状の幅の情報を用いて算出される衝突危険領域(平面視において回転ステージ14a上に占める領域)は、X線源を被測定物Sの表面により近づけてX線検査を行うために、より被測定物Sの外観形状に即したものとなることが望まれる。
図4(a)に示すように、平面視における回転ステージ14aの回転軸を原点0とするX−Y座標を仮定し、光学カメラ16の焦点位置(D,0)を通る回転ステージ14a上の原点0と画像平面上の原点位置とを結ぶ直線があるとする。そして、光学カメラ16の焦点位置(D,0)を通り、仮想線で示す被測定物Sの外観形状に外接する接線を引き、これらの接線で囲われた回転ステージ14aの領域を、図4(a)にハッチングで示すように、この角度からの試料画像に基づく衝突危険領域とする。この接線は、光学カメラ16の焦点位置(D,0)と、接線と回転ステージ14a上の原点0と画像平面上の原点位置とを結ぶ直線(図4(a)においてはX軸と重なっている)との開き角度θR、θL、および、画像平面上における被測定物Sの外観形状の回転ステージ14a上の原点0と被測定物Sの外観形状エッジとの間の幅ωL、ωRとから、それぞれの接線を関数y=f(x)、および、y=f(x)と表すことができる。
このような衝突危険領域とそれ以外の領域との境界を決め、衝突危険領域としての領域を区切っていく処理を、光学カメラ16から見る角度の異なる試料画像ごとに繰り返し行う、すなわち、被測定物Sの幅の情報に基づく外接接線の関数の論理積をとることで、図4(b)に示すように、衝突危険領域を仮想線で示した被測定物Sの外観形状よりやや大きい程度にまで正確に設定することができる。なお、実際には回転ステージ14aが回転することにより光学カメラ16から見る角度が変化しているが、図4(a)においては、複数の試料画像の外観形状を外観形状がほぼ一致するように重ね合わせ、その重ね合わせた外観形状に対し、光学カメラ16の焦点位置(D,0)が回転ステージ14aの回りに動いていくイメージとなる。
また、図4(b)に鎖線で示す領域Eは、この実施形態での被測定物Sの外観形状に対し、特開2007−20619号に記載されたような、従来の外接円筒形状近似により衝突危険領域を設定した場合の衝突危険領域を示すものである。図4(b)に示すように、この発明を適用して設定した衝突危険領域は、領域Eと比較して小さく、衝突危険領域を過大に設定するという従来の問題を解決している。
そして、被測定物Sの幅の情報に基づいて確定された衝突危険領域に高さに関する情報を加味する(論理積をとる)ことで、衝突危険領域を立体的な空間として設定することができる。こうして衝突危険領域算出部39による衝突危険領域の算出が終了すると、得られた衝突危険領域データは、衝突危険領域データ記憶部43に記憶される。
上述したように、この発明を適用して衝突危険領域を設定すると、X線源等を被測定物Sの表面により近づけても、衝突回避動作が作動しないため、解像度の高いX線画像を得ることができるとともに、X線検査をスムースに行うことができる。
11 X線照射部
12 X線検出器
13 X線測定光学系
14 ステージ
15 駆動部
16 光学カメラ
20 演算制御装置
21 演算部
24 画像メモリ
25 衝突回避機構
33 衝突危険領域設定部
34 背景モデル作成部
35 外観形状抽出部
36 外観形状候補作成部
37 影除去部
38 最適化部
39 衝突危険領域算出部
S 被測定物

Claims (6)

  1. 被測定物を載置する試料台と、
    被測定物に対して透視用X線を照射するX線源と、前記X線源と対向配置されるとともに前記X線源から照射され被測定物を通過したX線を検出するX線検出器からなるX線測定光学系と、
    前記試料台を並進および回転させる駆動機構と、
    前記試料台上に載置された被測定物の可視光像を撮影する光学カメラと、
    前記X線測定光学系が前記被測定物に接触する可能性のある衝突危険領域を設定することにより前記X線測定光学系と前記被測定物との衝突を回避する衝突回避機構と、
    を備えるX線検査装置において、
    前記衝突回避機構は、
    前記試料台に被測定物を載置していない状態で、前記試料台を回転させながら前記光学カメラにより撮影した複数の背景画像を用いて背景モデルを作成する背景モデル作成手段と、
    前記試料台に被測定物を載置した状態で、前記試料台を回転させながら前記光学カメラにより撮影した複数の試料画像と、前記背景モデル作成手段により作成された背景モデルとを比較することで被測定物の外観形状を抽出する外観形状抽出手段と、
    前記外観形状抽出手段により抽出された被測定物の外観形状に基づいて、前記被測定物と前記X線測定光学系とが接触する可能性のある衝突危険領域を算出する衝突危険領域算出手段と、
    を有する衝突危険領域設定手段を備えることを特徴とするX線検査装置。
  2. 請求項1に記載のX線検査装置において、
    前記外観形状抽出手段は、
    前記背景モデルと前記複数の試料画像とを比較することにより被測定物の外観形状の候補を作成する外観形状候補作成手段と、
    前記外観形状候補作成手段により作成された被測定物の外観形状候補から被測定物の影を除去する影除去手段と、
    を有するX線検査装置。
  3. 請求項2に記載のX線検査装置において、
    前記背景モデル作成手段は、前記複数の背景画像の各画素の輝度の平均値および輝度の分散を求め、得られた輝度の平均値および分散のデータを保持する背景モデルを作成し、
    前記外観形状候補作成手段は、前記複数の試料画像の各試料画像において算出された各画素の輝度の値が、前記背景モデルに保持された輝度の分散から得られた標準偏差に基づいて設定された閾値の範囲内にある領域を背景とし、それ以外の領域を外観形状候補とするX線検査装置。
  4. 請求項3に記載のX線検査装置において、
    前記背景モデル作成手段は、前記複数の背景画像の各画素の色相をさらに求め、得られた色相のデータを保持する背景モデルを作成し、
    前記影除去手段は、前記外観形状候補について、前記複数の試料画像の各試料画像において算出された各画素の色相の値と、前記背景モデルに保持された色相とを比較することにより、前記外観形状候補から被測定物の影を除去するX線検査装置。
  5. 請求項4に記載のX線検査装置において、
    前記外観形状抽出手段は、前記影除去手段により被測定物の影が除去された外観形状候補に対してモフォロジー処理を行い被測定物の外観形状とする最適化手段を有するX線検査装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載のX線検査装置において、
    前記衝突危険領域算出手段は、前記複数の試料画像について、前記外観形状抽出手段により得られた被測定物の外観形状の幅および高さに関する情報の論理積を用いて衝突危険領域を算出するX線検査装置。
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