JP2007205227A - 圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ステータコアの密閉容器への圧入変形を防止して、モータの効率を向上できると共にモータの振動および騒音を低減できる圧縮機を提供する。
【解決手段】ステータコア510は、密閉容器1の内周面に接触する接触面511aの径方向内側に貫通孔511bを有する。したがって、上記ステータコア510を上記密閉容器1内に圧入して取り付けるときに、上記ステータコア510の上記接触面511aに圧縮荷重がかかって、上記ステータコア510における上記接触面511a付近の部分が変形しても、この接触面511a付近の部分の変形を、上記貫通孔511bによって吸収して、上記ステータコア510における上記貫通孔511bよりも径方向内側の部分の変形を防止できる。
【選択図】図2
【解決手段】ステータコア510は、密閉容器1の内周面に接触する接触面511aの径方向内側に貫通孔511bを有する。したがって、上記ステータコア510を上記密閉容器1内に圧入して取り付けるときに、上記ステータコア510の上記接触面511aに圧縮荷重がかかって、上記ステータコア510における上記接触面511a付近の部分が変形しても、この接触面511a付近の部分の変形を、上記貫通孔511bによって吸収して、上記ステータコア510における上記貫通孔511bよりも径方向内側の部分の変形を防止できる。
【選択図】図2
Description
この発明は、例えばエアコンや冷蔵庫等に用いられる圧縮機に関する。
従来、圧縮機としては、密閉容器と、この密閉容器内に配置された圧縮要素と、上記密閉容器内に配置され、上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータとを備えていた。上記モータは、ロータと、このロータの径方向外側に配置されたステータとを有し、上記ステータは、上記密閉容器の内周面に取り付けられたステータコアと、このステータコアに巻かれたコイルとを有している(特開平9−182388号公報:特許文献1参照)。
特開平9−182388号公報
しかしながら、上記従来の圧縮機では、上記ステータコアを上記密閉容器内に圧入して取り付けるときに、上記ステータコアに圧縮荷重がかかって、上記ステータコアが変形する問題があった。
したがって、上記ステータが変形することで、鉄損が増加して上記モータの効率が低下すると共に、上記ステータと上記ロータの間のギャップが不均一になって上記モータの振動および騒音が増加していた。
そこで、この発明の課題は、上記ステータコアの上記密閉容器への圧入変形を防止して、上記モータの効率を向上できると共に上記モータの振動および騒音を低減できる圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の圧縮機は、
密閉容器と、この密閉容器内に配置された圧縮要素と、上記密閉容器内に配置され、上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータとを備え、
上記モータは、ロータと、このロータの径方向外側に配置されたステータとを有し、
上記ステータは、上記密閉容器の内周面に取り付けられたステータコアと、このステータコアに巻かれたコイルとを有し、
上記ステータコアの外周面は、上記密閉容器の内周面に接触すると共に周方向に互いに間隔をあけて配列された複数の接触面を有し、
上記ステータコアは、上記接触面の径方向内側に貫通孔を有することを特徴としている。
密閉容器と、この密閉容器内に配置された圧縮要素と、上記密閉容器内に配置され、上記圧縮要素をシャフトを介して駆動するモータとを備え、
上記モータは、ロータと、このロータの径方向外側に配置されたステータとを有し、
上記ステータは、上記密閉容器の内周面に取り付けられたステータコアと、このステータコアに巻かれたコイルとを有し、
上記ステータコアの外周面は、上記密閉容器の内周面に接触すると共に周方向に互いに間隔をあけて配列された複数の接触面を有し、
上記ステータコアは、上記接触面の径方向内側に貫通孔を有することを特徴としている。
ここで、周方向とは、上記ロータの回転方向をいい、径方向とは、上記ロータの回転軸に直交する方向をいう。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータコアは、上記密閉容器の内周面に接触する上記接触面の径方向内側に上記貫通孔を有するので、上記ステータコアを上記密閉容器内に圧入して取り付けるときに、上記ステータコアの上記接触面に圧縮荷重がかかって、上記ステータコアにおける上記接触面付近の部分が変形しても、この接触面付近の部分の変形を、上記貫通孔によって吸収して、上記ステータコアにおける上記貫通孔よりも径方向内側の部分の変形を防止できる。
したがって、上記ステータの変形を防止できるので、鉄損が減少して上記モータの効率を向上できると共に、上記ステータと上記ロータとの間のギャップが均一になって上記モータの振動および騒音を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、上記ステータコアは、環状部と、この環状部の内周面から径方向内側に突出すると共に周方向に等間隔に配列された複数のティースとを有し、上記接触面および上記貫通孔は、隣り合う上記ティースの間の上記環状部に形成されている。
この実施形態の圧縮機によれば、上記接触面および上記貫通孔は、隣り合う上記ティースの間の上記環状部に形成されているので、上記接触面および上記貫通孔は、上記ティースから離れた位置にある。したがって、上記ステータコアを上記密閉容器内に圧入しても、上記ティースの変形を確実に防止できる。
また、一実施形態の圧縮機では、上記ステータコアは、環状部と、この環状部の内周面から径方向内側に突出すると共に周方向に等間隔に配列された複数のティースとを有し、上記接触面および上記貫通孔は、上記ティースの径方向外側の上記環状部に形成されている。
この実施形態の圧縮機によれば、上記接触面および上記貫通孔は、上記ティースの径方向外側の上記環状部に形成されているので、上記貫通孔は、上記ステータコアの径方向の寸法が大きい部分にある。したがって、上記ステータコアに上記貫通孔を形成しても、上記ステータコアの曲げ剛性の低減を防止できる。
また、一実施形態の圧縮機では、上記貫通孔は、上記ステータコアの周方向に延びている。
この実施形態の圧縮機によれば、上記貫通孔は、上記ステータコアの周方向に延びているので、上記貫通孔は、上記ステータコアを流れる磁束の方向に沿った形状である。したがって、上記貫通孔は、磁束の流れを邪魔し難いので、上記ステータの磁気抵抗は、大きくならない。
また、一実施形態の圧縮機では、上記貫通孔の上記周方向の長さは、上記接触面の周方向の長さよりも、長い。
この実施形態の圧縮機によれば、上記貫通孔の上記周方向の長さは、上記接触面の周方向の長さよりも、長いので、上記ステータコアにおける上記接触面付近の部分の変形を、上記貫通孔によって確実に吸収して、上記ステータコアにおける上記貫通孔よりも径方向内側の部分の変形を確実に防止できる。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータコアは、上記密閉容器の内周面に接触する上記接触面の径方向内側に貫通孔を有するので、上記モータの効率を向上できると共に上記モータの振動および騒音を低減できる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の圧縮機の第1実施形態である縦断面図を示している。この圧縮機は、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮要素2と、上記密閉容器1内に配置され、上記圧縮要素2を上記シャフト12を介して駆動するモータ3とを備えている。この圧縮機は、いわゆる高圧ドーム型のロータリ圧縮機であって、上記密閉容器1内に、上記圧縮要素2を下に、上記モータ3を上に、配置している。
図1は、この発明の圧縮機の第1実施形態である縦断面図を示している。この圧縮機は、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮要素2と、上記密閉容器1内に配置され、上記圧縮要素2を上記シャフト12を介して駆動するモータ3とを備えている。この圧縮機は、いわゆる高圧ドーム型のロータリ圧縮機であって、上記密閉容器1内に、上記圧縮要素2を下に、上記モータ3を上に、配置している。
上記密閉容器1には、冷媒ガスを吸入する吸入管11が取り付けられ、この吸入管11にはアキュームレータ10が連結されている。つまり、上記圧縮要素2は、上記アキュームレータ10から上記吸入管11を通して冷媒ガスを吸入する。
この冷媒ガスは、この圧縮機とともに、冷凍システムの一例としての空気調和機を構成する図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器を制御することによって得られる。
上記圧縮機は、圧縮した高温高圧の吐出ガスを、上記圧縮要素2から吐出して上記密閉容器1の内部に満たして、上記モータ3を冷却した後、吐出管13から外部に吐出するようにしている。上記密閉容器1内の高圧領域の下部に、潤滑油9を溜めている。
図1と図2に示すように、上記モータ3は、ロータ6と、このロータ6の径方向外側にエアギャップを介して配置されたステータ5とを有する。
上記ロータ6は、ロータ本体610と、このロータ本体610に埋設された磁石620とを有する。上記ロータ本体610は、円筒形状であり、例えば積層された電磁鋼板からなる。上記ロータ本体610の中央の孔部には、上記シャフト12が取り付けられている。上記磁石620は、平板状の永久磁石である。6つの上記磁石620が、上記ロータ本体610の周方向に等間隔の中心角度で、配列されている。
上記ステータ5は、上記密閉容器1の内周面に取り付けられたステータコア510と、このステータコア510に巻かれたコイル520とを有する。なお、図2では、上記コイル520を一部省略して、描いている。
上記ステータコア510は、例えば鉄からなり、上記密閉容器1に、焼き嵌め等の締まり嵌めによって、嵌め込まれている。上記ステータコア510の外周面は、上記密閉容器1の内周面に接触すると共に周方向に互いに略等しい間隔をあけて配列された9つの接触面511aを有する。そして、上記ステータコア510は、上記接触面511aで溶接されて、上記密閉容器1に固定される。上記ステータコア510は、上記接触面511aの径方向内側に貫通孔511bを有する。ここで、周方向とは、上記ロータ6の回転方向をいい、径方向とは、上記ロータ6の回転軸(つまり、上記シャフト12の回転軸12a)に直交する方向をいう。
具体的に述べると、上記ステータコア510は、環状部511と、この環状部511の内周面から径方向内側に突出すると共に周方向に等間隔に配列された9つのティース512とを有する。上記接触面511aおよび上記貫通孔511bは、隣り合う上記ティース512,512の間の上記環状部511に形成されている。
上記ステータコア510の外周面には、上記ティース512の径方向外側に、周方向に略等間隔で、切り欠き(いわゆるコアカット)511cが形成され、この隣り合う切り欠き511c,511cの間に、上記接触面511aが形成される。
上記貫通孔511bは、上記ステータコア510の周方向に延びている。つまり、上記貫通孔511bは、円弧状のスリットである。上記貫通孔511bの上記周方向の長さは、上記接触面511aの周方向の長さよりも、長い。上記接触面511aの全部は、周方向からみて、上記貫通孔511bに重なっている。
上記コイル520は、上記各ティース512にそれぞれ巻かれて複数の上記ティース512に渡って巻かれていない、いわゆる集中巻きである。
上記モータ3は、上記コイル520に電流を流して上記ステータ5に発生する電磁力によって、上記ロータ6を上記シャフト12と共に回転させ、このシャフト12を介して、上記圧縮要素2を駆動する。
上記モータ3は、いわゆる6極9スロットである。上記コイル520に電流を流して上記ステータ5に発生する電磁力によって、上記ロータ6を、上記シャフト12と共に、回転させる。
上記圧縮要素2は、上記シャフト12の回転軸12aに沿って上から下へ順に、上側の端板部材50と、第1のシリンダ121と、中間の端板部材70と、第2のシリンダ221と、下側の端板部材60とを有する。
上記上側の端板部材50および上記中間の端板部材70は、上記第1のシリンダ121の上下の開口端のそれぞれに取り付けられている。上記中間の端板部材70および上記下側の端板部材60は、上記第2のシリンダ221の上下の開口端のそれぞれに取り付けられている。
上記第1のシリンダ121、上記上側の端板部材50および上記中間の端板部材70によって、第1のシリンダ室122を形成する。上記第2のシリンダ221、上記下側の端板部材60および上記中間の端板部材70によって、第2のシリンダ室222を形成する。
上記上側の端板部材50は、円板状の本体部51と、この本体部51の中央に上方へ設けられたボス部52とを有する。上記本体部51および上記ボス部52は、上記シャフト12に挿通されている。上記本体部51には、上記第1のシリンダ室122に連通する吐出口51aが設けられている。
上記本体部51に関して上記第1のシリンダ121と反対側に位置するように、上記本体部51に吐出弁131が取り付けられている。この吐出弁131は、例えば、リード弁であり、上記吐出口51aを開閉する。
上記本体部51には、上記第1のシリンダ121と反対側に、上記吐出弁131を覆うように、カップ状の第1のマフラカバー340が取り付けられている。この第1のマフラカバー340は、ボルト等の固定部材によって、上記本体部51に固定されている。上記第1のマフラカバー340は、上記ボス部52に挿通されている。
上記第1のマフラカバー340および上記上側の端板部材50によって、第1のマフラ室342を形成する。上記第1のマフラ室342と上記第1のシリンダ室122とは、上記吐出口51aを介して、連通されている。
上記下側の端板部材60は、円板状の本体部61と、この本体部61の中央に下方へ設けられたボス部62とを有する。上記本体部61および上記ボス部62は、上記シャフト12に挿通されている。上記本体部61には、上記第2のシリンダ室222に連通する(図示しない)吐出口が設けられている。
上記本体部61に関して上記第2のシリンダ221と反対側に位置するように、上記本体部61に(図示しない)吐出弁が取り付けられ、この吐出弁は上記吐出口を開閉する。
上記本体部61には、上記第2のシリンダ221と反対側に、上記吐出弁を覆うように、第2のマフラカバー240が取り付けられている。この第2のマフラカバー240は、ボルト等の固定部材によって、上記本体部61に固定されている。上記第2のマフラカバー240は、上記ボス部62に挿通されている。
上記第2のマフラカバー240および上記下側の端板部材60によって、第2のマフラ室242を形成する。上記第2のマフラ室242と上記第2のシリンダ室222とは、上記吐出口を介して、連通されている。
上記2のマフラ室242と上記第1のマフラ室342とは、上記下側の端板部材60、上記第2のシリンダ221、上記中間の端板部材70、上記第1のシリンダ121および上記上側の端板部材50に形成された(図示しない)孔部によって、挿通されている。
上記第1のマフラ室342と上記第1のマフラカバー340の外側とは、上記第1のマフラカバー340に形成された(図示しない)孔部によって、連通されている。
上記端板部材50,60,70、上記シリンダ121,221、および、上記マフラカバー240,340は、ボルト等の固定部材によって、一体に締め付けられ固定されている。上記圧縮要素2の上記上側の端板部材50は、溶接等によって、上記密閉容器1に取り付けられている。
上記シャフト12の一端部は、上記上側の端板部材50および上記下側の端板部材60に支持されている。すなわち、上記シャフト12は、片持ちである。上記シャフト12の一端部(支持端側)は、上記第1のシリンダ室122および上記第2のシリンダ室222の内部に進入している。
上記シャフト12には、上記第1のシリンダ室122内に位置するように、第1の偏心ピン126を設けている。この第1の偏心ピン126は、第1のローラ127に嵌合している。この第1のローラ127は、上記第1のシリンダ室122内で、上記第1のシリンダ室122の中心軸を公転可能に配置され、この第1のローラ127の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。
上記シャフト12には、上記第2のシリンダ室222内に位置するように、第2の偏心ピン226を設けている。この第2の偏心ピン226は、第2のローラ227に嵌合している。この第2のローラ227は、上記第2のシリンダ室222内で、上記第2のシリンダ室222の中心軸を公転可能に配置され、この第2のローラ227の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。
上記第1の偏心ピン126と上記第2の偏心ピン226とは、上記シャフト12の回転軸12aに対して、180°ずれた位置にある。
次に、上記第1のシリンダ室122の圧縮作用を説明する。
図3に示すように、上記第1のローラ127に一体に設けたブレード128で上記第1のシリンダ室122内を仕切っている。すなわち、上記ブレード128の右側の室は、一の上記吸入管11が上記第1のシリンダ室122の内面に開口して、冷媒ガスの吸入室(低圧室)123を形成している。一方、上記ブレード128の左側の室は、(図1に示す)上記吐出口51aが上記第1のシリンダ室122の内面に開口して、冷媒ガスの吐出室(高圧室)124を形成している。
上記ブレード128の両面には、半円柱状のブッシュ125,125が密着して、シールを行っている。上記ブッシュ125,125は、上記第1のシリンダ121に保持されている。つまり、上記ブレード128は、上記第1のシリンダ121に支持されている。上記ブレード128と上記ブッシュ125,125の間、および、上記ブッシュ125と上記第1のシリンダ121の間は、上記潤滑油9で潤滑を行っている。
そして、上記第1の偏心ピン126が、上記シャフト12と共に、偏心回転して、上記第1の偏心ピン126に嵌合した上記第1のローラ127が、この第1のローラ127の外周面を上記第1のシリンダ室122の内周面に接して、公転する。
上記第1のローラ127が、上記第1のシリンダ室122内で公転するに伴って、上記ブレード128は、このブレード128の両側面を上記ブッシュ125,125によって保持されて進退動する。すると、上記吸入管11から低圧の冷媒ガスを上記吸入室123に吸入して、上記吐出室124で圧縮して高圧にした後、(図1に示す)上記吐出口51aから高圧の冷媒ガスを吐出する。
その後、図1に示すように、上記吐出口51aから吐出された冷媒ガスは、上記第1のマフラ室342を経由して、上記第1のマフラカバー340の外側に排出される。
一方、上記第2のシリンダ室222の圧縮作用も、上記第1のシリンダ室122の圧縮作用と同様である。つまり、他の上記吸入管11から低圧の冷媒ガスを上記第2のシリンダ室222に吸入し、上記第2のシリンダ室222内で上記第2のローラ227の公転運動で冷媒ガスを圧縮して、この高圧の冷媒ガスを、上記第2のマフラ室242および上記第1のマフラ室342を経由して、上記第1のマフラカバー340の外側に排出する。
上記第1のシリンダ室122の圧縮作用と上記第2のシリンダ室222の圧縮作用とは、180°ずれた位相にある。
上記構成の圧縮機によれば、上記ステータコア510は、上記密閉容器1の内周面に接触する上記接触面511aの径方向内側に上記貫通孔511bを有するので、上記ステータコア510を上記密閉容器1内に圧入して取り付けるときに、上記ステータコア510の上記接触面511aに圧縮荷重がかかって、上記ステータコア510における上記接触面511a付近の部分が変形しても、この接触面511a付近の部分の変形を、上記貫通孔511bによって吸収して、上記ステータコア510における上記貫通孔511bよりも径方向内側の部分の変形を防止できる。
したがって、上記ステータ5の変形を防止できるので、鉄損が減少して上記モータ3の効率を向上できると共に、上記ステータ5と上記ロータ6の間のギャップが均一になって上記モータ3の振動および騒音を低減できる。
また、上記接触面511aおよび上記貫通孔511bは、隣り合う上記ティース512,512の間の上記環状部511に形成されているので、上記接触面511aおよび上記貫通孔511bは、上記ティース512から離れた位置にある。したがって、上記ステータコア510を上記密閉容器1内に圧入しても、上記ティース512の変形を確実に防止できる。
また、上記貫通孔511bは、上記ステータコア510の周方向に延びているので、上記貫通孔511bは、上記ステータコア510を流れる磁束の方向に沿った形状である。したがって、上記貫通孔511bは、磁束の流れを邪魔し難いので、上記ステータ5の磁気抵抗は、大きくならない。
また、上記貫通孔511bの上記周方向の長さは、上記接触面511aの周方向の長さよりも、長いので、上記ステータコア510における上記接触面511a付近の部分の変形を、上記貫通孔511bによって確実に吸収して、上記ステータコア510における上記貫通孔511bよりも径方向内側の部分の変形を確実に防止できる。
(第2の実施形態)
図4は、この発明の定着装置の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態では、上記第1の実施形態と比較すると、上記接触面511aおよび上記貫通孔511bの位置が相違する。つまり、上記接触面511aおよび上記貫通孔511bは、上記ティース512の径方向外側の上記環状部511に形成されている。
図4は、この発明の定着装置の第2の実施形態を示している。この第2の実施形態では、上記第1の実施形態と比較すると、上記接触面511aおよび上記貫通孔511bの位置が相違する。つまり、上記接触面511aおよび上記貫通孔511bは、上記ティース512の径方向外側の上記環状部511に形成されている。
したがって、上記貫通孔511bは、上記ステータコア510の径方向の寸法が大きい部分にあるので、上記ステータコア510に上記貫通孔511bを形成しても、上記ステータコア510の曲げ剛性の低減を防止できる。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記貫通孔511bは、上記ステータコア510の周方向に延びている矩形状や楕円形状であってもよく、または、複数の丸孔を上記ステータコア510の周方向に一列に並べたような形状であってもよい。上記貫通孔511bは、周方向に沿った形状に限定されず、弦状であってもよい。
上記接触面511aおよび上記貫通孔511bの数量の増減は、自由である。上記ティース512および上記磁石620の数量の増減は、自由である。また、上記コイル520を、上記複数のティース512にわたって巻いた、いわゆる分布巻きとしてもよい。
また、上記圧縮要素2として、ローラとブレードが別体であるロータリタイプでもよい。上記圧縮要素2として、ロータリタイプ以外に、スクロールタイプやレシプロタイプを用いてもよい。
また、上記圧縮要素2として、1つのシリンダ室を有する1シリンダタイプでもよい。また、上記第1のマフラカバー340の外側に、上記第1のマフラ室342および上記第2のマフラ室242に連通する第3のマフラカバーを設けて、二段マフラとしてもよい。
1 密閉容器
2 圧縮要素
3 モータ
5 ステータ
510 ステータコア
511 環状部
511a 接触面
511b 貫通孔
512 ティース
520 コイル
6 ロータ
610 ロータ本体
620 磁石
12 シャフト
2 圧縮要素
3 モータ
5 ステータ
510 ステータコア
511 環状部
511a 接触面
511b 貫通孔
512 ティース
520 コイル
6 ロータ
610 ロータ本体
620 磁石
12 シャフト
Claims (5)
- 密閉容器(1)と、
この密閉容器(1)内に配置された圧縮要素(2)と、
上記密閉容器(1)内に配置され、上記圧縮要素(2)をシャフト(12)を介して駆動するモータ(3)と
を備え、
上記モータ(3)は、ロータ(6)と、このロータ(6)の径方向外側に配置されたステータ(5)とを有し、
上記ステータ(5)は、上記密閉容器(1)の内周面に取り付けられたステータコア(510)と、このステータコア(510)に巻かれたコイル(520)とを有し、
上記ステータコア(510)の外周面は、上記密閉容器(1)の内周面に接触すると共に周方向に互いに間隔をあけて配列された複数の接触面(511a)を有し、
上記ステータコア(510)は、上記接触面(511a)の径方向内側に貫通孔(511b)を有することを特徴とする圧縮機。 - 請求項1に記載の圧縮機において、
上記ステータコア(510)は、環状部(511)と、この環状部(511)の内周面から径方向内側に突出すると共に周方向に等間隔に配列された複数のティース(512)とを有し、
上記接触面(511a)および上記貫通孔(511b)は、隣り合う上記ティース(512)の間の上記環状部(511)に形成されていることを特徴とする圧縮機。 - 請求項1に記載の圧縮機において、
上記ステータコア(510)は、環状部(511)と、この環状部(511)の内周面から径方向内側に突出すると共に周方向に等間隔に配列された複数のティース(512)とを有し、
上記接触面(511a)および上記貫通孔(511b)は、上記ティース(512)の径方向外側の上記環状部(511)に形成されていることを特徴とする圧縮機。 - 請求項1に記載の圧縮機において、
上記貫通孔(511b)は、上記ステータコア(510)の周方向に延びていることを特徴とする圧縮機。 - 請求項4に記載の圧縮機において、
上記貫通孔(511b)の上記周方向の長さは、上記接触面(511a)の周方向の長さよりも、長いことを特徴とする圧縮機。
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