JP2007204367A - ヌクレオシド誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】生体内酵素による分解に対して耐性を有し、静電反発を抑制する中性骨格を有し、かつ簡便に合成できる、新規な人工核酸を提供する。
【解決手段】糖とピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部が複数結合したヌクレオシド誘導体であって、該糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して結合した構造を含む、前記ヌクレオシド誘導体。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規ヌクレオシド誘導体、その製造方法およびそれを製造するための中間体化合物に関する。
核酸は遺伝情報の蓄積および伝達を担う重要な生体高分子である。天然に存在する核酸は、リン酸ジエステルにより連結したフラノース骨格上に核酸塩基を配し、その配列により遺伝情報が記述される。核酸塩基の配列は、遺伝情報の記述のみならず、リボザイムなどにみられるような核酸の機能発現に重要な役割を果たしている。最近、ヒトの全塩基配列が解読され、この情報をもとに遺伝子療法が発展するものと期待されている。遺伝子療法として発展が期待されるいくつか手法のうち、アンチセンス法およびアンチジーン法は、遺伝子の複写および転写経路を阻害するものである。この手法では、特定の核酸塩基配列に高選択的かつ高効率的に結合する配列認識能をもつ分子が必要となる。これらの治療法開発においては、当初、天然型核酸を利用した試みが行われてきたが、主に以下の3つの点で問題があった。すなわち、1)標的塩基配列に対する結合力の弱さ、2)標的塩基配列に結合した後の複合体の、酵素などの生体物質に対する安定性、3)細胞内に移行してさらに標的塩基配列に到達するため生体膜透過性の問題である。特に、細胞内の核酸分解酵素による分解が大きな問題であった。
現在では、アンチセンス分子として非天然型骨格上に核酸塩基を配置した人工核酸を用いて検討が行われている。これまで知られているアンチセンス分子としては、1)リン酸ジエステル部位を修飾した人工核酸、2)フラノース部位のグリコシル結合やヒドロキシル基を修飾した人工核酸、3)核酸塩基部位を修飾した人工核酸、および4)糖・リン酸骨格以外の構造を利用した人工核酸などがあり、具体的には以下のようなものが知られている。1)リン酸部位の酸素原子を硫黄原子で置換したホスホロチオエート型やホスホロジチオエート型、ホスホロジアミデート型、メチルホスホネート型、メチルホスホノチオエート型の人工核酸、2)フラノース環上の置換基修飾型、糖環骨格が1炭素増炭したピラノース型、多環式糖骨格型の人工核酸、3)塩基間スタッキングの強化や核酸鎖間静電反発の抑制を行う修飾塩基としてピリミジンC−5位修飾塩基型、プリンC−7位修飾塩基型、環拡張修飾塩基型の人工核酸、および4)ペプチド鎖を基礎骨格としたペプチド核酸(PNA)などである(例えば、非特許文献1および2、特許文献1〜3)。
これらの人工核酸のうち、PNAは中性のペプチド鎖を骨格に利用するため特異的塩基配列に対する結合力が高く、さらに加水分解酵素に対する安定性も高いなど多くの利点を有している。さらにその合成に既存のオリゴペプチド合成手法が利用できるため固相上で簡便に製造でき、もっとも注目されている人工核酸となっている。しかし、疎水的な骨格を利用するために溶解性が低いなどの短所も報告されている。また合成的にもペプチド鎖の伸長、核酸塩基をもつペプチド鎖の導入と多工程を要し、またこれらの工程に関わる置換基の保護・脱保護の工程が必要であり、合成が簡便であるとはいえない。
WO 92/20702 WO 01/96355 WO 01/96356 ゲノムケミストリー、関根光雄・齋藤烈編、講談社サイエンティフィク、2003年 Peptide nucleic acids, 2nd ed. P. E. Nielsen著、Horizon Bioscience、2004年
本発明の課題は、生体内酵素による分解に対して耐性を有し、静電反発を抑制する中性骨格を有し、かつ簡便に合成できる、新規な人工核酸を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、アジドおよびエチニルを有するヌクレオシド誘導体を連結することにより、糖とピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して結合した構造を含むヌクレオシド誘導体を合成することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)糖とピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部が複数結合したヌクレオシド誘導体であって、該糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して結合した構造を含む、前記ヌクレオシド誘導体。
(2)以下の式1:
Figure 2007204367
[式中、
Xは、それぞれ独立して、ピリミジン塩基およびプリン塩基から選択され、
Yは、それぞれ独立して、1,2,3−トリアゾール環を含む、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、
は、水素原子またはヒドロキシルであり、
mは、1〜500の整数である]
で表される構造を含む、(1)記載のヌクレオシド誘導体。
(3)以下の式2:
Figure 2007204367
[式中、
X、Y、Rおよびmは、(2)と同義であり、
が、エチニル、ヒドロキシル、それらの保護形態、または核酸もしくはその誘導体であり、かつRがヒドロキシル、その保護形態、アジド、または核酸もしくはその誘導体であるか、あるいは
が、ヒドロキシル、その保護形態、アジド、または核酸もしくはその誘導体であり、かつRがエチニル、ヒドロキシル、それらの保護形態、または核酸もしくはその誘導体であり、
は、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、
は、直接結合またはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基である]
で表されるヌクレオシド誘導体。
(4)Yが、以下の式3〜6:
Figure 2007204367
[式中、
は、それぞれ独立して、直接結合またはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、
は、それぞれ独立して、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基である]
のいずれかで表される、(2)または(3)記載のヌクレオシド誘導体。
(5)以下の式7:
Figure 2007204367
[式中、
XおよびRは、(2)と同義であり、RおよびRは、(3)と同義であり、
が、エチニルまたはその保護形態であり、かつRが、アジドであるか、または
が、アジドであり、かつRが、エチニルまたはその保護形態である]
で表される、化合物。
(6)以下の式8:
Figure 2007204367
[式中、XおよびRは、(2)と同義である]
で表される化合物の、
3’−ヒドロキシルをアジド化し、5’−ヒドロキシルをアルキニル化すること、または
3’−ヒドロキシルをアルキニル化し、5’−ヒドロキシルをアジド化すること
を含む、(5)記載の化合物の製造方法。
(7)以下の式7:
Figure 2007204367
[式中、X、R〜Rは、それぞれ独立して、(5)と同義である]
で表される化合物を連結することを含む、(2)または(3)記載の化合物の製造方法。
(8)Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドである、(3)記載の式2の化合物の製造方法であって、
(a)以下の式9:
Figure 2007204367
[式中、
XおよびRは(2)と同義であり、Rは(3)と同義であり、
は、エチニルであり、
PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である]
で表される化合物に、
がエチニルの保護形態であり、Rがアジドである、(5)記載の式7の化合物を反応させる工程、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがエチニルの保護形態であり、Rがアジドである(5)記載の式7の化合物を反応させる工程、
を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
(9)Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態である、(3)記載の式2の化合物の製造方法であって、
(a)以下の式10:
Figure 2007204367
[式中、
XおよびRは(2)と同義であり、Rは(3)と同義であり、
は、エチニルであり、
PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である]
で表される化合物に、
がアジドであり、Rがエチニルの保護形態である(5)記載の式7の化合物を反応させる工程、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがアジドであり、Rがエチニルの保護形態である、(5)記載の式7の化合物を反応させる工程、
を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
(10)Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、m=n(n>1)である(3)記載の式2の化合物の製造方法であって、
(a)Rがエチニルの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、1m<nである(3)記載の式2の化合物を固相に結合する工程、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがエチニルの保護形態であり、Rがアジドである(5)記載の式7の化合物を反応させる工程、
を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
(11)Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、m=n(n>1)である(3)記載の式2の化合物の製造方法であって、
(a)Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニルの保護形態であり、1m<nである(3)記載の式2の化合物を固相に結合する工程、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがアジドであり、Rがエチニルの保護形態である(5)記載の式7の化合物を反応させる工程、
を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
本発明により、生体内酵素による分解に対して耐性を有し、静電反発を抑制する中性骨格を有し、かつ簡便に合成できる、新規な人工核酸が提供される。
一実施形態において本発明は、糖とピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部が複数結合したヌクレオシド誘導体であって、該糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して結合した構造を含む、前記ヌクレオシド誘導体に関する。
ピリミジン塩基はピリミジン核を有する塩基性化合物をさし、特に制限されないが、例えば、ウラシル、シトシンおよびチミンなどのピリミジン核酸塩基、ならびにこれらの誘導体が包含される。プリン塩基はプリン核を有する塩基性化合物をさし、特に制限されないが、例えば、アデニンおよびグアニンなどのプリン核酸塩基、ならびにこれらの誘導体が包含される。上記ピリミジン核酸塩基およびプリン核酸塩基の誘導体としては、特に制限されないが、ウラシル、シトシン、チミン、アデニンまたはグアニンのハロゲン化誘導体、脱アミノ誘導体、酸素原子に代えて硫黄原子を有する誘導体、ピリミジンC−5位修飾塩基、プリンC−7位修飾塩基、環拡張型修飾塩基などが挙げられる。
具体的には、ピリミジン核酸塩基およびその誘導体としては、以下の式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007204367
式中、DおよびDは、それぞれ独立して、酸素原子または硫黄原子であり、Dは、ヒドロキシルまたはアミノであり、Dは、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシまたはアミノアルコキシであり、Rは、水素原子、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アルキニルまたはアルコキシである。
ここではハロゲンとしては、フッ素、臭素、ヨウ素および塩素が挙げられる。好ましくはフッ素、臭素またはヨウ素である。
アルキルとしては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシル等の直鎖または分岐のC1〜6アルキルが挙げられる。
アルケニルとしては、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチルアリル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、1,3−ブタンジエニル等の直鎖または分岐のC1〜6アルケニルが挙げられる。
アルキニルとしては、エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル、2−ペンチニル、2−ヘキシニル、2−ペンテン−4−イニル等の直鎖または分岐のC1〜6アルキニルが挙げられる。
アルコキシとしては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ等の直鎖または分岐のC1〜6アルコキシが挙げられる。
アミノアルコキシとしては、アミノメトキシ、2−アミノエトキシ、3−アミノプロポキシ等の直鎖または分岐のアミノC1〜6アルコキシが挙げられる。
より具体的には、5−フルオロウラシル、5−ブロモウラシルおよび5−ヨードウラシル等のハロゲン化ウラシル誘導体、2−チオウラシル、4−チオウラシルおよび2,4−ジチオウラシル等の酸素原子に代えて硫黄原子を有するウラシル誘導体、5−メチルウラシル、5−ビニルウラシルならびに5−エチニルウラシル等のウラシルの誘導体;5−フルオロシトシン、5−ブロモシトシンおよび5−ヨードシトシン等のハロゲン化シトシン誘導体、5−エチニルシトシンなどのアルキニルを有するシトシン誘導体等のシトシンの誘導体が挙げられる。
プリン核酸塩基およびその誘導体としては、以下の式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007204367
式中、Dは、酸素原子または硫黄原子であり、Dは、ヒドロキシルまたはアミノであり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン、シアノ、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである。ハロゲン、アルキル、アルケニルおよびアルキニルについては上記と同様である。
より具体的には、ヒポキサンチンといった脱アミノグアニン誘導体、8−フルオログアニン、8−ブロモグアニンおよび8−ヨードグアニン等のハロゲン化グアニン誘導体などのグアニンの誘導体;8−フルオロアデニン、8−ブロモアデニンおよび8−ヨードアデニン等のハロゲン化アデニン誘導体ならびに1,N6−エテノアデニンなどのアデニンの誘導体が挙げられる。
本発明のヌクレオシド誘導体は、1分子中に塩基として上記1種類の塩基を有するものであってもよいし、また2種以上の異なる塩基を有するものであってもよい。好ましくは、塩基は、ウラシル、チミン、シトシン、グアニンおよびアデニン等の核酸塩基である。
糖としては、リボフラノース、デオキシリボフラノース、ピラノースおよびデオキシピラノースが挙げられ、好ましくはリボフラノースまたはデオキシリボフラノースであり、より好ましくはβ−D−リボフラノースまたはβ−D−デオキシリボフラノースである。糖部分がリボフラノースまたはデオキシリボフラノースである場合、糖部分が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して3’→5’結合することにより本発明のヌクレオシド誘導体を形成する。好ましくは、ピリミジン塩基はN−1で、プリン塩基はN−9で、糖にN−β−グリコシド結合する。
従って一実施形態において本発明は、リボフラノースまたはデオキシリボフラノースとピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部が複数結合したヌクレオシド誘導体であって、該糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して3’→5’結合した構造を含む、前記ヌクレオシド誘導体に関する。
本発明のヌクレオシド誘導体は、糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して結合した構造のみからなるものでもよいし、該構造に加えてその他の構造、例えば、糖−塩基部が、ホスホジエステル結合、ホスホジエステル結合、メチルホスホネート結合、メチルホスホノチオエート結合、ホスホロチオエート結合、アミド結合、スルホアミド結合またはエチレングリコール結合した構造をさらに含んでいてもよい。
糖とピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部は、好ましくは、以下の式:
Figure 2007204367
[式中、Xはピリミジン塩基またはプリン塩基であり、Rは水素原子またはヒドロキシルである]
で表される。ここで糖部分はリボフラノースまたはデオキシリボフラノースである。上記式において、好ましくは、ピリミジン塩基はN−1で、プリン塩基はN−9で、リボースのC−1にN−β−グリコシド結合する。
1,2,3−トリアゾール環を含む有機基は、1,2,3−トリアゾール環を含み酵素加水分解を受けないものであれば特に制限されないが、好ましくはエチニルとアジドとの反応により形成される二価の有機基である。
好ましくは以下の式:
Figure 2007204367
で表される1,2,3−トリアゾール環部分を含む二価の有機基である。上記1,2,3−トリアゾール環部分と糖とは、直接結合していてもよいし、リンカーを介して結合していてもよい。
好ましくは、本発明のヌクレオシド誘導体は、以下の式1:
Figure 2007204367
で表される構造を含む。
式中、Xは、それぞれ独立して、ピリミジン塩基またはプリン塩基であり、Yは、それぞれ独立して、1,2,3−トリアゾール環を含む、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、Rは、水素原子またはヒドロキシルであり、mは、1〜500、好ましくは5〜100、より好ましくは6〜50、さらに好ましくは8〜20の整数である。
ピリミジン塩基およびプリン塩基については上記のとおりであり、好ましくは、ピリミジン塩基はN−1で、プリン塩基はN−9で、リボースのC−1にN−β−グリコシド結合する。
Y、すなわち1,2,3−トリアゾール環を含むヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基は、酵素加水分解を受けないものであれば特に制限されないが、好ましくはエチニルとアジドとの反応により形成される基であり、好ましくは以下の式3〜6:
Figure 2007204367
のいずれかで表される。
式中、Zは、それぞれ独立して、直接結合またはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、Zは、それぞれ独立して、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基である。上記式3〜6において、ZはリボースのC−3に結合し、ZはリボースのC−4に結合する。
およびZにおけるヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基は、好ましくは、置換または無置換のC1〜6アルキレン、置換または無置換のC2〜6アルケニレン、置換または無置換のC2〜6アルキニレン(ここでアルキレン、アルケニレンおよびアルキニレンは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜3個のヘテロ原子を有していてもよい)、ならびに飽和、部分的飽和または芳香族の、置換または無置換の、4〜7員単環式または8〜10員二環式の炭素環基またはヘテロ環基(ここでヘテロ環基は、環員として、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む)である。
飽和、部分的飽和または芳香族の、置換または無置換の、4〜7員単環式または8〜10員二環式の炭素環基またはヘテロ環基としては、置換または無置換のアリーレン、ヘテロアリーレンおよびシクロアルキレンが挙げられる。
置換基としては、特に制限されないが、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、メルカプト、シアノ、C1〜6アルキル、C1〜6アルケニル、C1〜6アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールC1〜6アルキル、ヘテロアリールC1〜6アルキル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、C1〜6アルキルアミノ、C1〜6アルキルチオ等が挙げられる。
本明細書においてアリールは、5〜20個の炭素原子、好ましくは6〜14個の炭素原子、さらに好ましくは6〜10個の炭素原子を含んでいる芳香族の単環式または多環式炭化水素環基を意味する。アリールの例としては、特に制限されないが、フェニル、ナフチル、インデニル、アズレニル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル、テトラヒドロナフチル、インダニルおよびフェナントリジニルなどを挙げることができる。アリーレンは、上記アリールの二価の基を意味する。
本明細書においてヘテロアリールは、芳香族の単環式環基または多環式環基を意味し、ここで、該芳香族の単環式環基または多環式環基は、5〜20個の炭素原子、好ましくは5〜10個の炭素原子を含み、その際、1個以上の環炭素、好ましくは、1〜4個の環炭素が、それぞれ、酸素原子、窒素原子または硫黄原子などのヘテロ原子で置き換えられている。好ましいヘテロアリールには、5〜6員の単環式ヘテロアリールおよび8〜10員の二環式ヘテロアリールが包含される。ヘテロアリールの例としては、特に制限されないが、イミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インドリル、インダゾリル、ピリダジル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、ピラジニル、キノキサリル、ピリミジニル、ピリダジニル、フリル、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、オキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、オキサジアゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチアゾリル、イソキノリニル、イソインドリル、アクリジニルおよびベンゾイソオキサゾリルなどを挙げることができる。ヘテロアリーレンは上記ヘテロアリールの二価の基を意味する。
本明細書においてシクロアルキルは、3〜20個の炭素原子、好ましくは3〜12個の炭素原子、さらに好ましくは3〜10個の炭素原子を有する、単環式または多環式の非芳香族炭化水素環基を意味する。シクロアルキレンは上記シクロアルキルの二価の基を意味する。
上記式1の構造を含むヌクレオシド誘導体も同様に、糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含むヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基Yを介して結合した構造のみからなるものでもよいし、該構造に加えてその他の構造、例えば、糖−塩基部が、ホスホジエステル結合、メチルホスホネート結合、メチルホスホノチオエート結合、ホスホロチオエート結合、アミド結合、スルホアミド結合またはエチレングリコール結合した構造をさらに含んでいてもよい。
一実施形態において本発明のヌクレオシド誘導体は、以下の式2:
Figure 2007204367
で表される。
式中、X、Y、Rおよびmは、上記式1について記載したのと同様であり、
が、エチニル、ヒドロキシルもしくはそれらの保護形態、または核酸もしくはその誘導体であり、かつRがヒドロキシル、その保護形態、アジドまたは核酸もしくはその誘導体であるか、または
が、ヒドロキシル、その保護形態、アジドまたは核酸もしくはその誘導体であり、かつRがエチニル、ヒドロキシルもしくはそれらの保護形態、または核酸もしくはその誘導体であり、
は、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、Rは、直接結合またはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基である。ここでRおよびRにおけるヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基については、上記ZおよびZについて記載したものと同様のものが挙げられる。
エチニルの保護形態は、保護基を有するエチニルを意味し、エチニルの保護基は特に制限されず、当技術分野で公知のものを適宜選択できるが、トリアルキルシリル、例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリイソプロピルシリル、ブチルジメチルシリル、テキシルジメチルシリル、ビフェニルジアルキルシリル、例えば、ビフェニルジメチルシリル、ビフェニルジイソプロピルシリル、ジメチル[1,1−ジメチル−3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)プロピルシリル]、2−(2−ヒドロキシプロピル)などが挙げられ、好ましくはトリメチルシリルである。
ヒドロキシルの保護形態は、保護基を有するヒドロキシルを意味し、ヒドロキシルの保護基は特に制限されず、当技術分野で公知のものを適宜選択できるが、例えば、アセチルなどの低級アルカノイル、トリフルオロアセチルなどのハロゲン化低級アルカノイル、ベンジル、p-メトキシベンジルなどの置換または無置換アリールアルキル、ベンゾイルなどのアロイル、トリメチルシリルなどのアルキルシリルなどが挙げられ、好ましくはベンゾイルである。
本明細書において核酸には、ポリヌクレオチドもオリゴヌクレオチドも包含され、好ましくは1〜100、より好ましくは5〜50、さらに好ましくは10〜20の塩基長を有する。またヌクレオチドには、リボヌクレオチドおよびデオキシリボヌクレオチドが包含される。核酸の誘導体としては、リン酸部位の酸素原子を硫黄原子で置換したホスホロチオエート型、ホスホロジチオエート型、ホスホロジアミデート型、メチルホスホネート型、メチルホスホノチオエート型、フラノース環上の置換基修飾型、糖環骨格が1炭素増炭したピラノース型、多環式糖骨格型、ピリミジンC−5位修飾塩基型、プリンC−7位修飾塩基型および環拡張修飾塩基型の核酸、PNA、PRNAなど(ゲノムケミストリー、関根光雄・齋藤烈編、講談社サイエンティフィク、2003年;Peptide nucleic acids, 2nd ed. P. E. Nielsen著,Horizon Bioscience,2004年;WO 92/20702; WO 01/96355;WO 01/96356など)が挙げられる。
またはRが核酸またはその誘導体である場合、結合様式は特に制限されないが、ヌクレオシドの3’末端または5’末端に核酸またはその誘導体の5’末端または3’末端がホスホジエステル結合、メチルホスホネート結合、メチルホスホノチオエート結合、ホスホロチオエート結合、アミド結合、スルホアミド結合、エチレングリコール結合などによって結合する様式が挙げられる。なおこのようなヌクレオシド誘導体と核酸またはその誘導体との結合は、常法にしたがって行うことができる。
本発明のヌクレオシド誘導体は、プリン塩基またはピリミジン塩基と糖の還元基とが結合したヌクレオシドにおける糖部分の2つのヒドロキシルをそれぞれアジド化およびエチニル化し、ヌクレオシド間でアジドとエチニルを反応させて1,2,3−トリアゾール環を形成させ、複数のヌクレオシドを互いに結合させることにより製造できる。アジド化とはアジド基を付加する反応をさし、エチニル化とはエチニル基を付加する反応をさす。エチニルとアジドを反応させて1,2,3−トリアゾール環を形成する反応は公知である(例えば、K. B. Sharpless et al., Angrew. Chem. Int. Ed. 2001, 40, 2004-2021、Li Zhang et al., J. Am. Chem. Soc. 2005, 15998-15999)。
エチニルとアジドを反応させて1,2,3−トリアゾール間を形成する反応は、通常、一価銅錯体またはルテニウム錯体の存在下で行う。一価銅錯体としては、例えば、臭化銅ジメチルスルフィド錯体などのハロゲン化銅ジメチルスルフィド錯体、ならびに臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)および塩化銅(I)などのハロゲン化銅(I)が挙げられる。硫酸銅(II)または硫酸銅(II)五水和物をアスコルピン酸ナトリウムなどの還元剤により溶液中で一価銅を生成させる手法も使用できる。溶媒への溶解性が高いことから、臭化銅ジメチルスルフィド錯体を用いるのが好ましい。一価銅錯体は、上記式3および4で表される結合の形成に好適である。ルテニウム錯体としては、Ru(OAc)(PPh、Cp*RuCl(PPh、Cp*RuCl(NBD)などの二価ルテニウム錯体が挙げられる。ルテニウム錯体は、上記式5および6で表される結合の形成に好適である。
糖部分がリボフラノースまたはデオキシリボフラノースである本発明のヌクレオシド誘導体は、以下の式7:
Figure 2007204367
[式中、
XおよびRは、式1について記載したのと同様であり、RおよびRは、式2について記載したのと同様であり、
が、エチニルまたはその保護形態であり、かつRが、アジドであるか、または
が、アジドであり、かつRが、エチニルまたはその保護形態である]
で表される化合物を用い、該化合物間でエチニルとアジドを反応させて1,2,3−トリアゾール環を形成させ、互いに連結することにより製造できる。
なお、上記式7の化合物は、以下の式8:
Figure 2007204367
[式中、XおよびRは、式1について記載したのと同様である]
で表される化合物において、
3’−ヒドロキシルをアジド化し、5’−ヒドロキシルをアルキニル化するか、または
3’−ヒドロキシルをアルキニル化し、5’−ヒドロキシルをアジド化することにより製造できる。
一実施形態において、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドである、上記式2の化合物は、
(a)以下の式9:
Figure 2007204367
[式中、
XおよびRは式1について記載したのと同様であり、Rは式2について記載したのと同様であり、
は、エチニルであり、
PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である]
で表される化合物に、
がエチニルの保護形態であり、Rがアジドである、上記式7の化合物を反応させる工程、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがエチニルの保護形態であり、Rがアジドである上記式7の化合物を反応させる工程、
を含む方法において、場合により(b)および(c)の工程を反復することにより製造できる。ここで(a)および(c)の工程は、通常、一価銅錯体またはルテニウム錯体の存在下で反応を行う。
一実施形態において、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態である、上記式2の化合物は、
(a)以下の式10:
Figure 2007204367
[式中、
XおよびRは式1について記載したのと同様であり、Rは式2について記載したのと同様であり、
は、エチニルであり、
PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である]
で表される化合物に、
がアジドであり、Rがエチニルの保護形態である上記式7の化合物を反応させる工程、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがアジドであり、Rがエチニルの保護形態である、上記式7の化合物を反応させる工程、
を含む方法において、場合により(b)および(c)の工程を反復することにより製造できる。ここで(a)および(c)の工程は、通常、一価銅錯体またはルテニウム錯体の存在下で反応を行う。
固相としては、特に制限されず、公知の核酸合成法、例えばホスホロアミダイト法において用いられる固相を用いることができる。例えば、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂または多孔性の球状ガラスビーズ(CPG)等のガラス材料などが挙げられ、好ましくはリンカー部にヒドロキシルを有するポリスチレン合成樹脂である。例えば,ポリスチレン合成樹脂表面のリンカー鎖にコハク酸エステルなどのスペーサーを介してヌクレオシドの3’水酸基を結合することができる。
上記のようにして得られたヌクレオシド誘導体の3’−ヒドロキシルまたは5’−ヒドロキシルに、ホスホロアミダイト法などの公知の核酸合成方法によって、核酸またはその誘導体を連結することもできる。核酸またはその誘導体、ならびにその結合様式については、すでに述べたとおりである。
一実施形態として、Rが水素原子であり、Rがエチニルの保護形態であり(Vはエチニルの保護基、例えばトリメチルシリルを示す)、Rがヒドロキシルまたはその保護形態であり(PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である)、Rがメチレンであり、Rが直接結合であり、m=2であり、Yが上記式3(Zは直接結合であり、Zはメチレンである)で表される式2の化合物の製造方法を以下に示す。
なお、上記式1および2において、Rが水素原子であるヌクレオシド誘導体を、UTDNA (united triazole DNA)、Rがヒドロキシルであるヌクレオシド誘導体を、UTRNA (united triazole RNA)と称する場合がある。
Figure 2007204367
一般式(1a)のヌクレオシドまたはその誘導体の糖部の3’−ヒドロキシルをアジド化、および5’−ヒドロキシルをエチニル化することによって3’−アジド−5’−エチニル−2’,3’,5’−トリデオキシヌクレオシド誘導体(1b)を製造し(工程1)、5’−ヒドロキシ基をエチニル化することで5’−エチニル−2’,5’−ジデオキシヌクレオシド誘導体(1c)を製造する(工程2)。ヌクレオシド誘導体(1c)を伸長始点として、工程3によりヌクレオシド誘導体(1b)を結合することでヌクレオシド2量体(1d)を製造する。工程4のエチニル基上の保護基Vの除去と工程5の単量体(1b)との結合を繰り返すことでさらに伸長したヌクレオシド誘導体(1f)を製造する。
あるいは、本発明のヌクレオシド誘導体は、固相を用いずに合成した2〜10量体、好ましくは3〜5量体のヌクレオシド誘導体を固相に結合し、これに糖部分の2つのヒドロキシルをそれぞれアジド化およびエチニル化したヌクレオシドを、連結していくことにより固相合成することもできる。固相合成には、市販されている核酸自動合成装置が利用できる。
一実施形態において、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、m=n(n>1、好ましくはn5)である上記式2の化合物は、
(a)Rがエチニルの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、1m<n、好ましくは1m<5である上記式2の化合物を固相に結合する工程(該工程においては通常Rを介して固相に結合する)
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがエチニルの保護形態であり、Rがアジドである上記式7の化合物を反応させる工程、
を含む方法において、(b)および(c)の工程を反復することにより製造できる。ここで(c)の工程は、通常、一価銅錯体またはルテニウム錯体の存在下で反応を行う。
一実施形態においてRがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、m=n(n>1)である上記式2の化合物は、
(a)Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニルの保護形態であり、1m<n、好ましくは1m<5である上記式2の化合物を固相に結合する工程(該工程においては通常Rを介して固相に結合する)、
(b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
(c)工程bで脱保護した化合物に、Rがアジドであり、Rがエチニルの保護形態である上記式7の化合物を反応させる工程、
を含む方法において、(b)および(c)の工程を反復することにより製造できる。ここで(c)の工程は、通常、一価銅錯体またはルテニウム錯体の存在下で反応を行う。
上記のヌクレオシド誘導体の製造方法において得られたヌクレオシド誘導体を核酸またはその誘導体に組み込むまたは連結することもできる。核酸またはその誘導体、ならびにその結合様式については、すでに述べたとおりである。
アジドとエチニルの結合反応は反応効率および選択性が高いことから、本発明のヌクレオシド誘導体の合成反応は反応効率が高く、さらにその合成のための工程が少ないことから簡便に合成でき、大量合成に適している。
また、アジドもエチニルも反応性が低いことから、非天然塩基の導入にも適している。さらに、天然の核酸より相補鎖に対する結合力が高い。なぜなら、天然の核酸はリン酸ジエステル結合を主骨格とするため、リン酸結合の負電荷による静電相互作用があるが、本発明のヌクレオシド誘導体における1,2,3−トリアゾール環を介した結合は、静電相互作用がないため結合力が高くなる。
さらに、本発明のヌクレオシド誘導体における1,2,3−トリアゾール環を介した結合は、天然の核酸におけるリン酸ジエステル結合と異なり核酸加水分解酵素により分解されにくい。従って、生体内において安定に存在する。
上記のとおり、本発明のヌクレオシド誘導体はアンチセンス分子として有用である。アンチセンス分子はアンチセンス法に用いられて遺伝子の発現を制御することができる。具体的には、例えばセンス鎖RNAと二重鎖と形成して病因となる生体内成分(タンパク質)の形成(翻訳)を阻害したり、二重鎖DNAとの間で三重鎖を形成してmRNAへの転写を阻害することができる。このことから、本発明のヌクレオシド誘導体は、これをアンチセンス分子として使用することによって、ターゲットの遺伝子の働きを阻害でき、癌や遺伝病等の遺伝子疾患の治療に有効である。
また、近年、オリゴヌクレオシドを利用した新しい機能性材料の製造などが試みられており、本発明のヌクレオシド誘導体は、これらの機能性材料の基材としても有用である。すなわち本発明のヌクレオシド誘導体は、医学、生命科学分野のみならず、ナノテクノロジー分野での機能性材料としての利用が期待される。すでに天然型核酸のオリゴマーや非天然型核酸であるPNAなどのオリゴマーの製造は企業化されており、受注製造されている。これらの核酸誘導体は、PCRプライマー、アンチセンス分子、RNA干渉分子などに利用されているが、本発明のヌクレオシド誘導体も同様の産業・技術利用が可能である。
本発明のヌクレオシド誘導体は、例えば緩衝溶液、安定剤、希釈剤などの薬学的に許容される慣用の添加剤および担体を配合して製剤として調製することもできる。かかる製剤は、ヒトを含む各種の哺乳動物に用いることができ、目的に応じて各種の投与形態を採用することができる。投与形態としては、経口投与、直腸内投与、鼻内投与、局所投与(例えば、経皮投与、口腔内投与および舌下投与)、膣内投与または非経口投与(例えば、皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、皮内投与および硝子体内投与)等が挙げられる。
また本発明のヌクレオシド誘導体は農薬や植物改質剤として植物細胞に対して使用することができる。かかる場合も、特に形態を問わず、錠剤、液剤等の形態に調製することもできる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の範囲は実施例の範囲に限定されるものではない。
実施例1 中間体の製造
(1)3’,5’−O−ジメシルチミジンの製造
Figure 2007204367
チミジンから文献記載(Michelson, A. M.; Alexander, R. T. J. Chem. Soc., 1985, 816−821)の手法により製造した。すなわち、0℃の氷浴中、チミジン(0.103 mol, 25.0 g)のピリジン溶液(300 mL)にメタンスルホン酸塩化物(0.392 mol, 30.3 mL)を加えた。その後、室温に昇温し4時間の反応後、反応溶液を氷水(3.5 L)に加え反応停止した。ろ過、乾燥後、得られた白色沈殿をエタノール中から再結晶することで目的生成物を92%(37.9 g, 0.0952 mol)の収率で得た。生成物の1H NMRスペクトルは文献記載の値と一致した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.95 (s, 3H), 2.37 (m, 1H), 2.60 (ddd, 1H, J = 8.0, 14.3 Hz), 3.10 (s, 1H), 3.13 (s, 1H), 4.44 (m, 1H), 4.45 (dd, J = Hz, 1H), 4.58 (dd, J = Hz, 1H), 5.34 (m, 1H), 6.32 (dd, J = 5.7, 8.6 Hz, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.93 (br s, 1H)。
(2)(3’R)−3’,5’−アンヒドロチミジンの製造
Figure 2007204367
上記(1)で得られた3’,5’−ジメシルチミジンから文献記載(Horwitz, J. P.; Chua, J.; Urabanski, J. A.; Noel, M. J. Org. Chem., 1963, 28, 942−944)の手法により製造した。すなわち、上記3’,5’−ジメシルチミジンを水酸化ナトリウム水溶液(0.5 M, 95.9 mL)に溶解し、1時間半過熱還流した。室温まで冷却後、塩化水素水溶液により中和し、酢酸エチルにより抽出した。有機層を分離後、硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去することで粗生成物を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し目的生成物を82%(3.03g, 13.5 mmol)の収率で得た。生成物の1H NMRスペクトルは文献記載の値と一致した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 1.95 (s, 3H), 2.50 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 2.51 (d, J = 2.9 Hz, 1H), 4.18 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.82 (dd, J = 4.0, 8.6 Hz, 1H), 4.97 (m, 1H), 5.56 (dd, J = Hz, 1H), 6.71 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 8.01 (br s, 1H), 8.05 (s, 1H).
(3)(3’R)−5’−デオキシ−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンの製造
Figure 2007204367
上記(2)で得られた(3’R)−3’,5’−アンヒドロチミジンから文献記載(Tanaka, H.; Fukui, M.; Haraguchi, K.; Masaki, M.; Miyasaka, T. Tetrahedron Lett., 1989, 30, 2567−2570; 特開平4−77486)の手法により製造した。すなわち、−78℃のトリメチルシリルアセチレン(82.5 mmol, 13.0 mL)のTHF溶液にブチルリチウム溶液(1.60 M)を加え30分攪拌した後、さらに0℃で45分攪拌した。反応溶液を再度−78℃に冷却し、トリフルオロホウ素ジエチルエーテル錯体(82.5 mmol, 11.4 mL)および上記で得られたチミジン誘導体(27.5 mmol, 6.15 g)のTHF溶液を加えた後、−78℃で攪拌した。16時間、反応溶液を室温に戻し、クロロホルムで希釈した後、飽和NaHCO3水溶液を加えた。有機層を飽和食塩水で分液洗浄した後、乾燥および溶媒留去により粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製後、目的生成物を90%(74.3 mmol, 7.97 g)の収率で得た。生成物の1H NMRスペクトルは文献記載の値と一致した。
1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 0.16 (s, 9H), 1.92 (s, 3H), 2.13 (dd, J = 2.9, 15.5 Hz, 1H), 2.70 (m, 1H), 2.71 (m, 1H), 2.80 (m, 1H), 3.41 (br, 1H), 4.00 (m, 1H), 4.46 (m, 1H), 6.13 (dd, J = 2.9, 8.6 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 8.20 (br s, 1H).
(4)(3’R)−3’−O−メシル−5’−デオキシ−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンの製造
Figure 2007204367
上記(3)で得られた(3’R)−5’−デオキシ−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンから常法により製造した。すなわち上記(3)で得られたチミジン誘導体(0.588 mmol, 0.180 g)をピリジンとトリエチルアミンの1:1混合溶媒(5.8 mL)に溶解し、氷浴で0℃にした後、メタンスルホン酸塩化物(3.53 mmol, 0.259 mL)を加え3時間攪拌した。氷を加え反応停止した後、NaHCO3飽和水溶液、飽和食塩水で分液洗浄、乾燥、溶媒留去により粗生成物を得た。シリカゲルクロマトグラフィーによる精製後、目的生成物を79%の収率で得た。
IR (powder) 3566, 3184, 3161, 3037, 2960, 2902, 2819, 2180, 1688, 1470, 1372, 1351, 1273, 1248, 11171, 1079, 1046, 1028, 939,7, 906.9, 843.2, 781.5, 760.2 cm−1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.12 (s, 9H), 1.92 (s, 3H), 2.45 (dd, J = 2.9, 16.5 Hz, 1H), 2.72 (dd, J = 9.5, 16.5 Hz, 1H), 2.79 (dd, J = 5.8, 7.3 Hz), 2.85 (m, 1H), 3.12 (s, 1H), 4.11 (m, 1H), 5.20 (dd, J =2.7, 4.8 Hz), 6.32 (dd, J = 3.3, 8.4 Hz), 7.35 (s, 1H), 9.54 (br s, 1H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) a -0.21, 12.6, 20.0, 38.5, 39.4, 79.3, 80.0, 83.3, 88.0, 100.4, 111.8, 135.2, 150.7, 163.7; MS (APCI) calcd for C16H25O6N2SSi+[M+H]+ 401.12, found 401.12.
(5)(3’S)−3’,5’−ジデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンの製造
Figure 2007204367
上記(4)で得られた(3’R)−3’−O−メシル−5’−デオキシ−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンから常法により製造した。すなわち上記で得られたチミジン誘導体(1.00 mmol, 0.401 g)とアジ化ナトリウム(3.00 mmol, 0.195 g)をジメチルホルムアミド中、100℃に加熱した。2時間後、反応溶液を室温まで冷却し水溶液で分液洗浄し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでの精製により目的生成物を89%(0.892 mmol, 310 mg)の収率で得た。
IR (powder) 3184, 3045, 2960, 2929, 2900, 2829, 2177, 2099, 1683, 1468, 1418, 1364, 1324, 1268, 1248, 1198, 1135, 1075, 1042, 906.9, 839.3, 758.3, 729.4, 698.5 cm−1; 1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 0.19 (s, 9H), 1.95 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 2.31 (dt, J = 6.0, 11.0 Hz, 1H), 2.45 (ddd, J = 2.8, 5.0, 10.2 Hz, 1H), 2.72 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 2.73 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 3.7, 6.9 Hz, 1H), 4.25 (m, 1H), 6.16 (dd, J =5.0, 6.4 Hz), 7.40 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 9.37 (br s, 1H); 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ -0.10, 12.7, 24.8, 37.5, 63.0, 81.5, 85.0, 88.7, 101.1, 111.2, 135.0, 150.2, 163.7; MS (APCI) calcd for C15H22O3N5Si+[M+H]+ 348.15, found 348.15。
(6)3’−O−ベンゾイル−5’−デオキシ−5’−エチニルチミジンの製造
Figure 2007204367
(3’R)−5’−デオキシ−5’−エチニルチミジンから常法により製造した。すなわち、上記のチミジン誘導体(4.00 mmol, 1.00 g)、安息香酸(20.0 mmol, 2.44 g)、トリフェニルホスフィン(20.0 mmol, 5.25 g)のTHF溶液(20 mL)に、アゾジカルボン酸ジエチルエステルのTHF溶液(1.0 M, 20.0 mmol, 7.30 mL)を0℃下、滴下した。10分後、水(20 mL)を加え反応停止し、分液洗浄、溶媒留去後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的生成物を34%の収率で得た(1.38 mmol, 489 mg)。
IR (powder) 3255 (m), 3159 (w), 3103 (w), 3045 (w), 2929 (w), 2916 (w), 2821 (w), 1700 (s), 1673 (s), 1476 (m), 1455 (m), 1410 (m), 1366 (m), 1318 (m), 1270 (s), 1254 (S), 1200 (w), 1177 (w), 1146 (w), 1111 (s), 1094 (s), 1063 (m), 1054 (m), 1027 (m), 1005 (m), 971 (m), 890 (m), 836 (m), 712 (s), 687 (m), 672 (m); 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 1.95 (s, 3H), 2.16 (t, J = 2.6 Hz, 1H), 2.42 (ddd, 1H, J = 6.9, 8.6, 15.4 Hz, 2'-CH2), 2.62 (dd, J = 5.5, 14.3 Hz, 1H, 2'-CH2), 2.83 (ddd, J = 2.9, 4.6, 17.2 Hz, 1H), 2.85 (ddd, J = 2.9, 4.6, 17.2 Hz, 1H), 4.28 (td, J = 4.0, 6.2 Hz, 1H), 5.47 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 6.42 (dd, J = 5.5, 8.8 Hz, 1H), 7.47 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 8.03 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 9.29−9.41 (br, 1H); 13C NMR (125 Hz, CDCl3): 12.6 (CH3), 18.9 (CH2), 40.9 (CH2), 69.9 (CH), 80.1 (C), 83.1 (CH), 86.3 (CH), 109.9 (C), 151.0 (C), 164.4 (C)。
(7)(3’S)−2’,3’,5’−トリデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)アデニンの製造
Figure 2007204367
(3’S)−3’,5’−ジデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンから文献記載(Imazawa, M.; Eckstein, F. J. Org. Chem. 1978, 43, 3044)の常法により製造した。
(8)(3’S)−2’,3’,5’−トリデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)グアニンの製造
Figure 2007204367
(3’S)−3’,5’−ジデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジンから文献記載(Imazawa, M.; Eckstein, F. J. Org. Chem. 1978, 43, 3044)の常法により製造した。
実施例2 UT DNA2量体(TT)の製造および脱保護
Figure 2007204367
実施例1(6)で製造した3’−O−ベンゾイル−5’−デオキシ−5’−エチニルチミジン(30.0 μmol, 10.6 mg)と実施例1(5)で製造した(3’S)−3’,5’−ジデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジン(27.9 μmol, 9.67 mg)のTHF溶液(1.2 mL)に、臭化銅ジメチルスルフィド錯体(36.0 μmol, 7.40 mg)を加え、室温で攪拌した。15時間後、溶媒留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでの精製後、目的生成物が白色固体として82%の収率(22.8 μmol, 16.0 mg)で得られた。
IR (powder) 3290 (m), 3272 (m), 3253 (m), 3228 (m), 3199 (m), 3190 (m), 2178 (w), 1717 (s), 1698 (s), 1684 (s), 1654 (s), 1636 (s), 1559 (s), 1542 (s), 1522 (s), 1507 (s), 1472 (s), 1457 (s), 1270 (m), 1252 (m), 1111 (m), 1071 (m), 843 (m), 762 (w), 712 (m); 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 0.15 (s, 9H), 1.95 (s, 3H), 1.95 (s, 3H), 2.46 (m, 1H), 2.52 (m, 1H), 2.63 (m, 1H), 2.73 (dd, J = 4.6, 17.8 Hz, 1H), 2.80 (dd, J = 4.6, 17.8 Hz, 1H), 2.95 (m, 1H), 3.25 (dd, J = 6.9, 15.5 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 5.2, 15.5 Hz, 1H), 4.41 (m, 1H), 4.41 (m, 1H), 5.24 (ddd, J = 4.0, 4.0, 9.2 Hz, 1H), 5.42 (ddd, J = 3.4, 3.4, 6.9 Hz, 1H), 6.25 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 6.36 (t, J = 6.9 Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.44 (s, 1H), 7.45 (dd, J = 7.5, 8.0 Hz, 2H), 7.59 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 8.00 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 8.98−9.10 (br, 1H), 9.04−9.12 (br, 1H); 13C NMR (125 Hz, CDCl3): 12.7 (CH3), 12.8 (CH3), 24.9 (CH2), 29.5 (CH2), 36.9 (CH2), 38.3 (CH2), 62.2 (CH), 76.0 (CH), 82.0 (CH), 82.8 (CH), 85.6 (CH), 86.0 (CH), 89.1 (C), 101.0 (C), 111.5 (C), 111.7 (C), 122.1 (CH), 128.7 (2C, CH), 129.2 (C), 130.0 (2C, CH), 133.7 (CH), 135.6 (CH), 136.2 (CH), 143.6 (C), 150.2 (C), 150.4 (C), 163.6 (C), 163.7 (C), 166.1 (C). MS (APCI) calcd for C34H39N7O8Si [M+H]+ 702, found 702.
上記で得られたUTDNA2量体(86.2 μmol, 60.5 mg)のTHF溶液(0.862 mL)にテトラブチルアンモニウムフルオリドのTHF溶液(103 μmol, 1.0 M, 103 μL)を氷浴中で加えた。40分後、分液洗浄し、乾燥、溶媒留去することで粗生成物を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し目的生成物を74%の収率(63.8 μmol, 40.2 mg)で得た。
IR (powder) 3902 (w), 3882 (w), 3873 (w), 3853 (w), 3840 (w), 3822 (w), 3736 (w), 3712 (w), 3672 (w), 3649 (w), 3629 (w), 3616 (w), 3274 (m), 3253 (m), 3228 (m), 3199 (m), 1715 (s), 1696 (s), 1683 (s), 1679 (s), 1652 (s), 1636 (s), 1559 (m), 1542 (m), 1522 (m), 1507 (m), 1472 (m), 1457 (m), 1266 (s), 1071 (s), 1027 (m), 714 (s); 1H NMR (400 MHz, CDCl3): δ 1.92 (s, 3H), 1.94 (s, 3H), 2.15 (t, J = 2.6 Hz, 1H), 2.46 (dd, J = 7.4, 14.7 Hz, 1H), 2.53 (ddd, J = 3.3, 6.2, 14.7 Hz, 1H), 2.67 (ddd, J = 2.6, 4.0, 17.2 Hz, 1H), 2.73 (dd, J = 5.8, 8.8 Hz, 1H), 2.82 (ddd, J = 2.6, 4.8, 17.6 HZ, 1H), 3.03 (ddd, J = 6.6, 7.3, 13.9 Hz, 1H), 3.27 (dd, J = 7.0, 15.4 Hz, 1H), 3.31 (dd, J = 5.1, 15.4 Hz, 1H), 4.42 (m, 1H), 4.43 (m, 1H), 5.25 (ddd, J = 6.2, 9.1, 9.2 Hz, 1H), 5.43 (ddd, J = 3.3, 3.3, 6.6 Hz, 1H), 6.25 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 6.31 (t, J = 6.2 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 1.1 Hz), 7.44 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 7.50 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 7.3 Hz, 1H), 7.70 (s, 1H), 8.00 (d, J = 7.0 Hz, 2H), 9.31−9.40 (br, 1H), 9.36−9.44 (br, 1H); 13C NMR (100 Hz, CDCl3): 12.7 (CH3), 12.7 (CH3), 22.8 (CH2), 29.6 (CH2), 36.9 (CH2), 38.2 (CH2), 61.4 (CH), 72.3 (C), 76.1 (CH), 79.1 (CH), 81.5 (CH), 82.8 (CH), 85.8 (CH), 85.9(CH), 111.5 (C), 111.7 (C), 122.4 (CH), 128.7 (2C, CH), 129.2 (C), 130.0 (2C, CH), 133.8 (CH), 136.0 (CH), 136.2 (CH), 143.5 (C), 150.4 (C), 150.5 (C), 163.9 (C), 163.9 (C), 166.1 (C); MS (APCI) [M+H]+ 630, found 630.
実施例3 UT DNA3量体(TTT)の製造
Figure 2007204367
実施例2で得られたUTDNA無保護2量体(26.1 μmol, 16.5 mg)と実施例1(5)で製造した(3’S)−3’,5’−ジデオキシ−3’−アジド−5’−(トリメチルシリルエチニル)チミジン(26.1 μmol, 9.07 mg)のブタノール・水混合溶液(1:1 v/v, 0.20 mL)に臭化銅ジメチルスルフィド錯体(6.53 μmol, 1.34 mg)を加え、室温で攪拌した。20分後、分液洗浄、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製後、3量体を33%の収率(8.49 μmol, 8.30 mg)で得た。
IR (powder) 3191 (w), 3068 (w), 2960 (m), 2925 (m), 2852 (w), 1679 (s), 1468 (m), 1451 (m), 1434 (m), 1414 (w), 1368 (m), 1318 (w), 1264 (s), 1204 (w), 1071 (s), 1044 (s), 1027 (s), 953.2 (m), 899.2 (m), 841.3 (s), 800.8 (s), 758.3 (s), 713.9 (s); 1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ 0.17 (s,9H), 1.89 (s, 3H), 1.94 (s, 3H), 1.94 (s, 3H), 2.47 (m, 1H), 2.54 (ddd, J = 2.9, 5.7, 13.8 Hz, 1H), 2.60 (ddd, J = 6.9, 9.2, 17.1 Hz, 1H), 3.03 (ddd, J = 3.5, 10.7, 14.9 Hz, 1H), 3.07 (dd, J = 5.8, 13.2 Hz, 1H), 3.21 (t, J = 6.7 Hz, 1H), 3.25 (dd, J = 5.2, 7.8 Hz, 1H), 3.30 (dd, J = 5.2, 15.5 Hz, 1H), 4.35 (dd, J = 4.1, 8.6 Hz, 1H), 4.43 (dd, J = 4.1, 6.0 Hz, 1H), 4.52 (td, J = 4.6, 8.0 Hz, 1H), 5.13 (dd, J = 8.1, 16.1 Hz, 1H), 5.32 (ddd, J = 4.6, 8.6, 9.8 Hz, 1H), 5.43 (td, J = 4.0, 5.8 Hz, 1H), 5.92 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 6.23 (t, J = 7.5 Hz), 6.45 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.37 (s, 1H), 7.44 (t, J = 8.1Hz, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.58 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.73(s, 1H), 7.75 (s, 1H), 8.00 (d, J = 7.5 Hz, 2H), 9.13−9.22 (br, 1H), 9.52−9.62 (br, 1H), 9.89−9.91 (br, 1H); 13C NMR (125 Hz, CDCl3): 12.5 (CH3), 12.7 (CH3), 12.9 (CH3), 24.9 (CH2), 27.7 (CH2), 29.5 (CH2), 36.4 (CH2), 36.9 (CH2), 38.3 (CH2), 51.0(CH), 60.5 (CH), 62.3 (CH), 76.9 (CH), 82.0 (CH), 82.1 (CH), 82.8 (CH), 85.2 (CH), 85.7 (CH), 89.1 (C), 101.0 (C), 111.1 (C), 111.6 (C), 111.8 (C), 122.5 (CH), 123.7 (CH), 126.5 (CH), 128.6 (2C, CH), 129.8 (C), 129.8 (2C, CH), 133.7 (CH), 135.1 (CH), 136.3 (CH), 138.9 (C), 142.4 (C), 143.0 (C), 150.0 (C), 150.4 (C), 150.5 (C), 163.7 (C), 163.8 (C), 166.0 (C); MS (APCI) calcd for C46H52N12O11Si [M+H]+ 977.4, found: 977.4.

Claims (11)

  1. 糖とピリミジン塩基またはプリン塩基とがグリコシド結合してなる糖−塩基部が複数結合したヌクレオシド誘導体であって、該糖−塩基部が1,2,3−トリアゾール環を含む有機基を介して結合した構造を含む、前記ヌクレオシド誘導体。
  2. 以下の式1:
    Figure 2007204367
    [式中、
    Xは、それぞれ独立して、ピリミジン塩基およびプリン塩基から選択され、
    Yは、それぞれ独立して、1,2,3−トリアゾール環を含む、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、
    は、水素原子またはヒドロキシルであり、
    mは、1〜500の整数である]
    で表される構造を含む、請求項1記載のヌクレオシド誘導体。
  3. 以下の式2:
    Figure 2007204367
    [式中、
    X、Y、Rおよびmは、請求項2と同義であり、
    が、エチニル、ヒドロキシル、それらの保護形態、または核酸もしくはその誘導体であり、かつRがヒドロキシル、その保護形態、アジド、または核酸もしくはその誘導体であるか、あるいは
    が、ヒドロキシル、その保護形態、アジド、または核酸もしくはその誘導体であり、かつRがエチニル、ヒドロキシル、それらの保護形態、または核酸もしくはその誘導体であり、
    は、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、
    は、直接結合またはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基である]
    で表されるヌクレオシド誘導体。
  4. Yが、以下の式3〜6:
    Figure 2007204367
    [式中、
    は、それぞれ独立して、直接結合またはヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基であり、
    は、それぞれ独立して、ヘテロ原子を有していてもよい炭化水素基である]
    のいずれかで表される、請求項2または3記載のヌクレオシド誘導体。
  5. 以下の式7:
    Figure 2007204367
    [式中、
    XおよびRは、請求項2と同義であり、RおよびRは、請求項3と同義であり、
    が、エチニルまたはその保護形態であり、かつRが、アジドであるか、または
    が、アジドであり、かつRが、エチニルまたはその保護形態である]
    で表される、化合物。
  6. 以下の式8:
    Figure 2007204367
    [式中、XおよびRは、請求項2と同義である]
    で表される化合物の、
    3’−ヒドロキシルをアジド化し、5’−ヒドロキシルをアルキニル化すること、または
    3’−ヒドロキシルをアルキニル化し、5’−ヒドロキシルをアジド化すること
    を含む、請求項5記載の化合物の製造方法。
  7. 以下の式7:
    Figure 2007204367
    [式中、X、R〜Rは、それぞれ独立して、請求項5と同義である]
    で表される化合物を連結することを含む、請求項2または3記載の化合物の製造方法。
  8. がエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドである、請求項3記載の式2の化合物の製造方法であって、
    (a)以下の式9:
    Figure 2007204367
    [式中、
    XおよびRは請求項2と同義であり、Rは請求項3と同義であり、
    は、エチニルであり、
    PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である]
    で表される化合物に、
    がエチニルの保護形態であり、Rがアジドである、請求項5記載の式7の化合物を反応させる工程、
    (b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
    (c)工程bで脱保護した化合物に、Rがエチニルの保護形態であり、Rがアジドである請求項5記載の式7の化合物を反応させる工程、
    を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
  9. がヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態である、請求項3記載の式2の化合物の製造方法であって、
    (a)以下の式10:
    Figure 2007204367
    [式中、
    XおよびRは請求項2と同義であり、Rは請求項3と同義であり、
    は、エチニルであり、
    PGは、水素原子、ヒドロキシルの保護基または固相である]
    で表される化合物に、
    がアジドであり、Rがエチニルの保護形態である請求項5記載の式7の化合物を反応させる工程、
    (b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
    (c)工程bで脱保護した化合物に、Rがアジドであり、Rがエチニルの保護形態である、請求項5記載の式7の化合物を反応させる工程、
    を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
  10. がエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、m=n(n>1)である請求項3記載の式2の化合物の製造方法であって、
    (a)Rがエチニルの保護形態であり、Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、1m<nである請求項3記載の式2の化合物を固相に結合する工程、
    (b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
    (c)工程bで脱保護した化合物に、Rがエチニルの保護形態であり、Rがアジドである請求項5記載の式7の化合物を反応させる工程、
    を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
  11. がヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニル、ヒドロキシルまたはそれらの保護形態であり、m=n(n>1)である請求項3記載の式2の化合物の製造方法であって、
    (a)Rがヒドロキシル、その保護形態またはアジドであり、Rがエチニルの保護形態であり、1m<nである請求項3記載の式2の化合物を固相に結合する工程、
    (b)エチニルの保護形態を脱保護する工程、
    (c)工程bで脱保護した化合物に、Rがアジドであり、Rがエチニルの保護形態である請求項5記載の式7の化合物を反応させる工程、
    を含み、場合により(b)および(c)の工程を反復する、前記方法。
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