JP2007204118A - 梱包箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性フィルム14,16を用いて複数の対象物17を挟み、移動を防止して安定に梱包する。
【解決手段】梱包対象物17を収納する箱本体11と、箱本体11に収納された複数の梱包対象物17を箱本体11の内部で両側から挟む位置に配置された一対のフレーム13,15と、各フレームの各梱包対象物17と接する面に固定され、それぞれ当該梱包対象物17を挟む力で変形して、当該梱包対象物17に挟持力を付与する一対の弾性フィルム14,16と、一対の弾性フィルム14,16の間で複数の梱包対象物17の間に挟み込まれて、各梱包対象物相互の間隔を保持するスペーサ18を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性フィルムを用いて複数の対象物を梱包することができる梱包箱に関する。
電子機器等の各種製品の配送には、ダンボール箱が多用される。機器と箱の隙間には、その製品の梱包に適した形状のクッション材が挟み込まれる。しかし、この種の箱やクッション材は、使用後に廃棄処理上の問題が生じる。そこで、製品を上下2枚の弾性フィルムで挟んで、箱の内部に支持する固定する梱包方法が開発された。これは、クッション材をコンパクト化し、箱とともに再利用を可能にする(特許文献1参照)。
特開2001−294272号公報
ここで、従来の技術には、次のような解決すべき課題があった。
弾性フィルムを用いる梱包方法は、例えば、メーカーと販売店との間や、大口ユーザへの製品輸送に好適する。一つの箱に複数の製品を一括して梱包することも可能である。しかしながら、下側の弾性フィルム上に複数の製品を並べて上側の弾性フィルムで押さえるとき、座りの悪い製品は並べにくい。上下2枚の弾性フィルムで複数の製品を一括して挟むと、輸送中に隣接する製品がぶつかり合い、傷が発生するおそれがある。本発明は以上の課題を解決するためになされたもので、弾性フィルムを用いて複数の対象物を安定に梱包することができる梱包箱を提供することを目的とする。
本発明の各実施例においては、それぞれ次のような構成により上記の課題を解決する。
〈構成1〉梱包対象物を収納する箱本体と、上記箱本体に収納された複数の梱包対象物を、当該箱本体内部で両側から挟む位置に配置された一対のフレームと、上記各フレームの上記各梱包対象物と接する面に固定され、それぞれ当該梱包対象物を挟む力で変形して、当該梱包対象物に挟持力を付与する一対の弾性フィルムと、上記一対の弾性フィルムの間で上記複数の梱包対象物の間に挟み込まれて、各梱包対象物相互の間隔を保持するスペーサを備えたことを特徴とする梱包箱。
一対の弾性フィルムは、複数の梱包対象物を梱包箱の内部で一括して挟持する緩衝材である。複数の梱包対象物を一対の弾性フィルムで挟持すると、各梱包対象物が弾性フィルム上を移動して衝突することがある。スペーサが梱包対象物相互の間隔を保持するので、この衝突を防止できる。
〈構成2〉構成1に記載の梱包箱において、上記スペーサには、上記梱包対象物と接触する部分にプラスティックフィルムが配置されていることを特徴とする梱包箱。
スペーサの材質は任意である。しかし、梱包対象物に触れて傷を付けてはならない。そこで、梱包対象物と接触する部分にプラスティックフィルムを配置する。プラスティックフィルムにより梱包対象物との間に滑りを生じて傷付きを防止できる。
〈構成3〉構成1に記載の梱包箱において、上記スペーサは、上記一対のフレームと略同一形状の枠体と、この枠体に貼り付けられたプラスティックフィルムからなり、このプラスティックフィルムには、上記梱包対象物を配置する部分にスリットが設けられていることを特徴とする梱包箱。
梱包対象物はプラスティックフィルムのスリットに挟まれて相互の間隔を保持される。プラスティックフィルムには若干弾性があり、滑りもよいから、梱包対象物に傷が付かない。
〈構成4〉構成3に記載の梱包箱において、上記枠体とプラスティックフィルムは、上記弾性フィルムを固定したフレームの少なくとも一方と同一のものであって、当該弾性フィルムに上記スリットが設けられていることを特徴とする梱包箱。
スペーサを弾性フィルムを固定したフレームと同一のものにすれば、製造工程を共通化し、コストダウンできる。スリットは梱包対象物の数やサイズに応じて適宜設ければよい。
〈構成5〉構成1に記載の梱包箱において、上記フレームに固定された弾性フィルム上に、梱包対象物の倒れを防止しながら当該梱包対象物を所定の姿勢で配列する配列治具が、上記一対の弾性フィルムに、上記梱包対象物とともに挟み込まれてスペーサとされることを特徴とする梱包箱。
弾性フィルム上に座りの悪い梱包対象物を配列するには、所定の配列治具が必要になる。この配列治具を外すことなく、そのままスペーサとして使用する。配列治具は複数使用しても構わない。
〈構成6〉構成1に記載の梱包箱において、上記フレームに固定された弾性フィルムには、梱包対象物の一部を包囲するための凹部が予め形成されていることを特徴とする梱包箱。
弾性フィルムが当初から平坦なものでなければ、弾性フィルムに挟まれた梱包対象物は移動し難い。従って、簡単なスペーサで十分に梱包対象物の移動を阻止できる。弾性フィルムとスペーサとが一体になった例である。
本発明では、箱本体に収納された複数の梱包対象物を、一対の弾性フィルムで挟んで支持する。弾性フィルムは、当該梱包対象物を挟む力で変形して、当該梱包対象物に挟持力を付与する。ここで、これらの梱包対象物の間に挟み込まれて、各梱包対象物相互の間隔を保持するスペーサを設ける。梱包作業時には、スペーサが複数の梱包対象物の位置決めをして、製品を安定させ、作業性を向上させる。輸送時には、梱包対象物の移動を防止する。以下、本発明の実施の形態を実施例ごとに詳細に説明する。
図1は、実施例1の梱包箱を示す分解斜視図である。
図のように、梱包箱10は、箱本体11と蓋12とを備えている。この梱包箱10は、例えば、プラスチックダンボール等により構成される。箱本体11中に複数の梱包対象物17が一括して収納される。梱包箱10の上部には、上部フレーム13が配置される。上部フレーム13は、梱包対象物17と接する面に上部弾性フィルム14を固定している。梱包箱10の下部には、下部フレーム15が配置される。下部フレーム15は、梱包対象物17と接する面に下部弾性フィルム16を固定している。このように、箱本体11に収納された複数の梱包対象物17を、箱本体11の内部で両側から挟む位置に、一対の上部フレーム13と下部フレーム15とが配置されている。
上部フレーム13と下部フレーム15に固定された上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16とは、それぞれ梱包対象物17を挟む力で変形して、当該梱包対象物17に挟持力を付与する。これらは、例えば、伸縮性の良い丈夫なウレタンシート等により構成される。スペーサ18は、丁度、梱包対象物17が嵌り込むような透孔19を、収納する梱包対象物17の数だけ備えている。これらの透孔19に梱包対象物17を嵌め込んで、上下から上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16とで挟むと、複数の梱包対象物17が位置決めされる。これにより、スペーサ18は、一対の弾性フィルム14,16の間で複数の梱包対象物17の間に挟み込まれて、各梱包対象物相互の間隔を保持する。
梱包開始時には、はじめに箱本体11の底部に下部フレーム15を配置する。そして、下部弾性フィルム16の上に、スペーサ18を乗せる。その後、スペーサ18の透孔19に、各梱包対象物17を嵌め込んで整列させる。スペーサ18を使用すると、不安定な下部弾性フィルム16上でどの梱包対象物17も倒れることがない。しかも、簡単に正確に配列できる。次に、上部フレーム13を上から乗せる。下方に向かって圧力を加えると、一対の弾性フィルム14と16とは、梱包対象物17を箱本体11の内部で一括して、弾性的に挟持する。最後に蓋12を閉め、面ファスナ20等により固定する。
フレーム15に固定された弾性フィルム16上に、座りの悪い梱包対象物17を並べようとすると、上部フレーム13を上から慎重に乗せなければならない。その作業性改善のためには、梱包対象物17を所定の姿勢で配列する配列治具が必要になる。ここでは、この配列治具を使用後に外すことなく、そのままスペーサとして使用している。
なお、スペーサ18の透孔19には、その内面にプラスティックフィルム21が貼り付けられている。このプラスティックフィルム21は、滑りやすく柔らかいポリエチレン等のシートが好ましい。例えば、スペーサ18を比較的固い材料にすると梱包対象物17を嵌め込むときに傷付き易い。また、運搬時に振動で梱包対象物17とスペーサ18の透孔19とが擦れ合うと、梱包対象物17に傷が付くおそれがある。滑りやすく柔らかいプラスティックフィルム21を、スペーサ18の梱包対象物17と接触する部分に配置すれば、その傷付きを防止できる。
図2は、梱包後の梱包箱の内部を示す縦断面図である。
図のように、梱包後の梱包箱10の内部においては、上部フレーム13と下部フレーム15とが十分に接近するように圧力が加えられている。これにより、上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16とは、それぞれ梱包対象物17を挟む力で大きく変形している。また、スペーサ18も、上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16により挟まれて位置決めされている。このように、スペーサ18が各梱包対象物17の間隔を保持するので、輸送中に箱本体11が揺れても、梱包対象物17は移動しない。従って、相互の衝突による傷の発生を防止できる。
上記の実施例において、弾性フィルム14,16は、梱包対象物17を箱本体11の上下から挟んでもよいし、左右から挟んでも構わない。梱包対象物17の形状や数は任意である。箱内部での配列も任意である。箱本体11の形状も任意である。フレーム13、15は弾性フィルム14,16を固定できればよく、その形状は任意である。スペーサ18の形状、数、配置は任意である。複数の梱包対象物17の間に挟み込まれて、各梱包対象物相互の間隔を保持する機能があればよい。梱包対象物17の上下左右に複数のスペーサを配置しても構わない。全部または一部のスペーサがフレームと一体化していても構わない。弾性フィルムと一体化していても構わない。以下、こうした実施例を説明する。
図3は、実施例2のスペーサと梱包対象物を示す斜視図である。
図3(a)に示すように、この実施例の枠体25は、図1に示した上部フレーム13や下部フレーム15と、上方から見たときに、略同一形状とされている。枠体25の上面に貼り付け固定されている弾性フィルム26には、上部弾性フィルム14や下部弾性フィルム16と同様の材料を使用する。さらに、この弾性フィルム26には、図のように、複数のスリット27が設けられている。スリット27は、一括梱包される梱包対象物17の数だけ設けられている。梱包対象物17は、スリット27に挟み込まれて位置決めされる。弾性フィルム26は柔軟だから、梱包対象物17を傷付けるおそれがなく、スペーサの構成も簡単で製造が容易である。
一方、図3(b)に示すように、枠体28や弾性フィルム29には、それぞれ、上部フレーム13(図1)や上部弾性フィルム14(図1)と全く同一のものを使用することもできる。即ち、梱包に、上部フレーム13を2個、下部フレーム15を1個使用する。そして、一方の上部フレーム13の上部弾性フィルム14にスリットを設ける。こうして、弾性フィルム29にスリット30を備えた枠体28ができる。スリット30は、梱包する梱包対象物17の数だけ設けられている。これを、スペーサとして使用する。即ち、この実施例では、特別の構成のスペーサ18(図1)を使用することなく、既存の上部フレーム13や下部フレーム15をそのままスペーサとして利用する。従って、部品点数が少なくなるし、コスト低減も図ることができる。
図4は、スペーサの各種実施例を示す説明図である。
図4(a)は、2本の櫛型スペーサ31を使用した例を示している。これは、棒状の梱包対象物37を平行に並べて梱包するのに適したスペーサである。梱包対象物37は、その一部を櫛歯間に挟み込まれる。図4(b)には、(a)で矢印Aに示す方向から見た梱包後の状態縦断面図を示す。図のように、上部フレーム13と下部フレーム15とを上下から接近させて、上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16とで、梱包対象物37と櫛型スペーサ31を挟み付ける。こうすれば、梱包対象物37と櫛型スペーサ31はそれぞれ上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16に密着して位置決めされる。
図4(c)には、複数のH型スペーサ32を複数の梱包対象物17の間に平行に配置した例を示す。H型スペーサ32の両端が丁度箱本体11(図1)の内側面に接するように、H型スペーサ32の寸法を調整する。従って、H型スペーサ32は箱本体11の内部に自立固定される。その間に梱包対象物17を配置して、上下から弾性フィルムで挟む。図4(d)は、図4(c)で矢印Bに示す方向から見た梱包後の状態縦断面図である。図のように、上部フレーム13と下部フレーム15とを上下から接近させて、H型スペーサ32を挟む。同時に、上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16とで、梱包対象物17とH型スペーサ32を挟み付ける。こうすれば、H型スペーサ32は上部フレーム13と下部フレーム15により位置決めされる。また、梱包対象物17はH型スペーサ32により整列されたまま、上部弾性フィルム14と下部弾性フィルム16に密着して固定される。
また、図4(e)に示すように、リング型スペーサ33を梱包対象物17の数だけ使用して、これらを並べて梱包対象物17を位置決めできる。リング型スペーサ33はゴム状の弾性体が好ましい。相互に図のように連結できればよいが、連結できなくても構わない。また、図4(f)に示すように、図1で説明したスペーサ18を2個上下に重ねて使用することもできる。これにより、縦長の梱包対象物38を複数整列させて、一括して梱包することもできる。なお、上記のスペーサはいずれも、各フレームと別体であるが、いずれかのフレームに固定されていても構わない。
図5は、実施例4の梱包箱を示す分解斜視図である。また、図6は、図5の梱包箱のC−C縦断面図である。
実施例1では、梱包対象物17をスペーサ18により配列した。即ち、上記のいずれの実施例も、上部フレーム13と下部フレーム15の他にスペーサ18のような部材を追加した。一方、この実施例では、下部フレーム15側にスペーサ18の機能を持たせることにした。即ち、図5の実施例では、下部フレーム15に固定した下部弾性フィルム42に、梱包対象物17の一部を包囲するための凹部43が予め形成されている。下部弾性フィルム42をモールド成型するときに、梱包対象物17のサイズの凹部43を、収納できる数だけ形成しておく。上部フレーム13側にも同様の凹部を形成しておくと、梱包対象物17の安定がさらに良くなる。このように、弾性フィルムとスペーサとを一体にしてもよい。
実施例1の梱包箱を示す分解斜視図。 梱包後の梱包箱内部を示す縦断面図。 実施例2のスペーサと梱包対象物を示す斜視図。 スペーサの各種実施例を示す説明図。 実施例4の梱包箱を示す分解斜視図。 図5の梱包箱のC−C縦断面図。
符号の説明
10 梱包箱、11 箱本体、12 蓋、13 上部フレーム、14 上部弾性フィルム、15 下部フレーム、16 下部弾性フィルム、17 梱包対象物、18 スペーサ、19 透孔

Claims (6)

  1. 梱包対象物を収納する箱本体と、
    前記箱本体に収納された複数の梱包対象物を、当該箱本体内部で両側から挟む位置に配置された一対のフレームと、
    前記各フレームの前記各梱包対象物と接する面に固定され、それぞれ当該梱包対象物を挟む力で変形して、当該梱包対象物に挟持力を付与する一対の弾性フィルムと、
    前記一対の弾性フィルムの間で前記複数の梱包対象物の間に挟み込まれて、各梱包対象物相互の間隔を保持するスペーサとを備えたことを特徴とする梱包箱。
  2. 請求項1に記載の梱包箱において、
    前記スペーサには、前記梱包対象物と接触する部分にプラスティックフィルムが配置されていることを特徴とする梱包箱。
  3. 請求項1に記載の梱包箱において、
    前記スペーサは、
    前記一対のフレームと略同一形状の枠体と、この枠体に貼り付けられたプラスティックフィルムからなり、このプラスティックフィルムには、前記梱包対象物を配置する部分にスリットが設けられていることを特徴とする梱包箱。
  4. 請求項3に記載の梱包箱において、
    前記枠体とプラスティックフィルムは、前記弾性フィルムを固定したフレームの少なくとも一方と同一のものであって、当該弾性フィルムに前記スリットが設けられていることを特徴とする梱包箱。
  5. 請求項1に記載の梱包箱において、
    前記フレームに固定された弾性フィルム上に、梱包対象物の倒れを防止しながら当該梱包対象物を所定の姿勢で配列する配列治具が、前記一対の弾性フィルムに、前記梱包対象物とともに挟み込まれてスペーサとされることを特徴とする梱包箱。
  6. 請求項1に記載の梱包箱において、
    前記フレームに固定された弾性フィルムには、梱包対象物の一部を包囲するための凹部が予め形成されていることを特徴とする梱包箱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179344A (ja) * 2008-01-30 2009-08-13 Oishi Sangyo Kk 物品の宙吊り包装装置

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