JP2007203961A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】 溝体積比率のタイヤ周上での変化に起因する剛性バランスの不均一を緩和し、ユニフォミティ及び乗心地性能を改善するようにした空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】 トレッド部1をキャップトレッド層11とアンダートレッド層12との2層構造とし、トレッド部1に溝によって区分された複数のブロック要素23を設けた空気入りタイヤにおいて、トレッド部1をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域XL,XSの溝体積比率をブロック要素23の配置に基づいて変化させる一方で、アンダートレッド層12のコンパウンドを弧状区域XL,XSの溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域XLに位置するアンダートレッド層12Lのモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域XSに位置するアンダートレッド層12Sのモジュラスよりも小さくする。
【選択図】 図2
【解決手段】 トレッド部1をキャップトレッド層11とアンダートレッド層12との2層構造とし、トレッド部1に溝によって区分された複数のブロック要素23を設けた空気入りタイヤにおいて、トレッド部1をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域XL,XSの溝体積比率をブロック要素23の配置に基づいて変化させる一方で、アンダートレッド層12のコンパウンドを弧状区域XL,XSの溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域XLに位置するアンダートレッド層12Lのモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域XSに位置するアンダートレッド層12Sのモジュラスよりも小さくする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、トレッド部に多数のブロック要素を設けた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、溝体積比率のタイヤ周上での変化に起因する剛性バランスの不均一を緩和し、ユニフォミティ及び乗心地性能を改善することを可能にした空気入りタイヤに関する。
ブロック基調のトレッドパターンを有する空気入りタイヤにおいては、パターンノイズを抑制するために、ブロック要素のピッチ長さをタイヤ周方向に沿って変化させた所謂ピッチバリエーションが採用されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなピッチバリエーションを採用した空気入りタイヤは、騒音の観点では優れているものの、例えば、ブロック要素のピッチ長さをタイヤ周上で周期的に増減させることによりトレッド部の溝体積比率が周期的に変化し、その溝体積比率のタイヤ周上での変化が大きくなると、ユニフォミティや乗心地性能が悪化するという問題を生じている。そして、このような問題はタイヤサイズの大型化によりタイヤ外周長が長くなるに伴って更に顕在化している。
特開2000−43507号公報
本発明の目的は、溝体積比率のタイヤ周上での変化に起因する剛性バランスの不均一を緩和し、ユニフォミティ及び乗心地性能を改善することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、トレッド部をキャップトレッド層とアンダートレッド層との2層構造とし、該トレッド部に溝によって区分された複数のブロック要素を設けた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域の溝体積比率を前記ブロック要素の配置に基づいて変化させる一方で、前記アンダートレッド層のコンパウンドを前記弧状区域の溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスよりも小さくしたことを特徴とするものである。
本発明者は、トレッド部の溝体積比率が任意の区域毎に変化している空気入りタイヤについて鋭意研究した結果、溝体積比率が高い区域ではタイヤ加硫時に金型内面の溝成形骨によって押し込まれるゴム量が他の区域よりも多く、その結果、溝体積比率が高い区域では溝下ゴムボリュームが相対的に多くなり、タイヤ内圧充填時に過剰なゴムボリュームに起因してトレッド部の剛性がタイヤ周上で局部的に高くなることを知見し、本発明に至ったのである。
即ち、本発明では、トレッド部をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域の溝体積比率をブロック要素の配置に基づいて変化させる一方で、アンダートレッド層のコンパウンドを弧状区域の溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスよりも小さくする。これにより、金型内での加硫工程を経た空気入りタイヤにおいて、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域での溝下ゴムボリュームが相対的に多くなったとしても、それに伴う剛性の増加を低モジュラスのアンダートレッド層により緩和することができる。従って、ピッチバリエーションを採用した空気入りタイヤにおいて、溝体積比率のタイヤ周上での変化に起因する剛性バランスの不均一を緩和し、ユニフォミティ及び乗心地性能を改善することができる。
しかも、本発明では、アンダートレッド層により剛性バランスの不均一を緩和し、キャップトレッド層はタイヤ全周にわたって同一のコンパウンドから構成することが可能であるので、空気入りタイヤの操縦安定性や耐偏摩耗性を低下させることもない。
本発明において、弧状区域毎に算出される溝体積比率とアンダートレッド層のモジュラスとの積の最大値と最小値との差が最大値の15%以下となるようにアンダートレッド層を少なくとも2種類のコンパウンドから構成することが好ましい。これにより、剛性バランスの不均一を効果的に緩和をすることができる。
また、タイヤ赤道の両側で非対称のトレッドパターンを有する空気入りタイヤについては、以下の構造を採用することができる。即ち、トレッド部をタイヤ幅方向に2〜8等分して得られる複数の帯状区域の溝体積比率をブロック要素の配置に基づいて変化させる一方で、アンダートレッド層の厚さを帯状区域の溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい帯状区域に位置するアンダートレッド層の厚さを溝体積比率が相対的に小さい帯状区域に位置するアンダートレッド層の厚さよりも小さくすることが好ましい。これにより、ピッチバリエーションに起因する剛性バランスの不均一のみならず、非対称トレッドパターンに起因する剛性バランスの不均一も緩和することが可能になる。
この場合、帯状区域毎に算出される溝体積比率とアンダートレッド層の厚さとの積の最大値と最小値との差が最大値の50%以下となるようにアンダートレッド層に少なくとも2種類の厚さを設定することが好ましい。これにより、剛性バランスの不均一を効果的に緩和をすることができる。
アンダートレッド層は短冊状のストリップ材をタイヤ周方向に並べることで形成することができる。つまり、異なるコンパウンドから成形された複数種類のストリップ材を用意し、これら複数種類のストリップ材を所望の区域に配置するようにすれば良い。
本発明において、弧状区域の溝体積比率とは、トレッド展開幅内に規定される弧状区域の総体積(キャップトレッド層の体積、アンダートレッド層の体積、溝体積を含む)に占める溝体積の百分率(%)である。一方、帯状区域の溝体積比率とは、トレッド展開幅内に規定される帯状区域の総体積(キャップトレッド層の体積、アンダートレッド層の体積、溝体積を含む)に占める溝体積の百分率(%)である。トレッド展開幅とは、トレッド部の溝によるデザインが存在する領域のタイヤ軸方向の幅である。また、モジュラスはJIS K6251に準拠して測定される100%伸張時の引張応力を意味する。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。一方のビード部3と図示されない他方のビード部との間にはカーカス層4が装架され、このカーカス層4の端部がビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には、複数層のベルト層6がタイヤ全周にわたって配置されている。これらベルト層6は、タイヤ周方向に対して傾斜する補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。
トレッド部1は、キャップトレッド層11とアンダートレッド層12との2層構造になっている。キャップトレッド層11にはグリップ性や耐摩耗性に優れたコンパウンドが使用され、アンダートレッド層12にはキャップトレッド層11のコンパウンドよりも低モジュラスのコンパウンドが使用されている。アンダートレッド層12に用いるコンパウンドのモジュラスは2.0〜5.0MPaの範囲から選択すれば良い。
このトレッド部1には、タイヤ周方向に延びる複数本の主溝21やタイヤ幅方向に延びる複数本のラグ溝22等が形成されており、これら主溝21やラグ溝22等により複数のブロック要素23が区分されている。ブロック要素23は、ラグ溝22によって完全に分断された複数のブロックであっても良く、或いは、ラグ溝22によって分断された複数のブロック部分を備えたリブであっても良い。これらブロック要素23のピッチ長さは、タイヤ周方向に沿って変化している。つまり、ブロック要素23には少なくとも2種類のピッチ長さが設定され、これらピッチ長さがタイヤ周方向に沿って周期的に増減するようになっている。このようなピッチバリエーションによるピッチ長さの増減は少なくとも2周期とすることが望ましい。その結果、トレッド部1をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域の溝体積比率はタイヤ周上で変化している。
図2において、弧状区域XL,XSはトレッド部1をタイヤ周方向に8等分して得られる区域である。特に、弧状区域XLは溝体積比率が相対的に大きい区域であり、弧状区域XSは溝体積比率が相対的に小さい区域である。これら弧状区域XL,XSはタイヤ周方向に交互に配置されている。
アンダートレッド層12のコンパウンドは弧状区域XL,XSの溝体積比率に合わせて種々異ならせてある。より具体的には、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域XLに位置するアンダートレッド層12Lのモジュラスは溝体積比率が相対的に小さい弧状区域XSに位置するアンダートレッド層12Sのモジュラスよりも小さくなっている。逆の見方をすれば、モジュラスが相対的に小さいアンダートレッド層12Lに対応する部位に溝体積比率が相対的に大きい弧状区域XLを設定し、モジュラスが相対的に大きいアンダートレッド層12Sに対応する部位に溝体積比率が相対的に小さい弧状区域XSを設定している。
上記空気入りタイヤによれば、ピッチバリエーションを採用した場合に、トレッド部1をタイヤ周方向に8等分して得られる複数の弧状区域XL,XSの溝体積比率をブロック要素23の配置に基づいて変化させる一方で、アンダートレッド層12のコンパウンドを弧状区域XL,XSの溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域XLに位置するアンダートレッド層12Lのモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域XSに位置するアンダートレッド層12Sのモジュラスよりも小さくするので、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域XLでの溝下ゴムボリュームが相対的に多くなったとしても、それに伴う剛性の増加を低モジュラスのアンダートレッド層12Lにより緩和することができる。従って、ピッチバリエーションを採用した空気入りタイヤにおいて、溝体積比率のタイヤ周上での変化に起因する剛性バランスの不均一を緩和し、ユニフォミティ及び乗心地性能を改善することができる。
しかも、アンダートレッド層12のモジュラスにより剛性バランスの不均一を緩和し、キャップトレッド層11はタイヤ全周にわたって所望のコンパウンドから構成することが可能であるので、空気入りタイヤの操縦安定性や耐偏摩耗性を低下させることもない。
上記空気入りタイヤにおいて、剛性バランスの不均一を効果的に緩和をするために、弧状区域XL,XSの各々について、その溝体積比率とアンダートレッド層12のモジュラスとの積を求めたとき、その積の最大値と最小値との差が最大値の15%以下、より好ましくは、10%以下となるようにアンダートレッド層12を少なくとも2種類のコンパウンドから構成すると良い。この値が大き過ぎると剛性バランスの不均一の緩和作用が不十分になる。
例えば、タイヤ周上のブロック要素のピッチ数が60であり、周期的なピッチバリエーションを採用した空気入りタイヤにおいて、弧状区域XLの溝体積比率を35%とし、弧状区域XSの溝体積比率を30%とし、弧状区域XLに位置するアンダートレッド層12Lのモジュラスを3.1MPaとし、弧状区域XSに位置するアンダートレッド層12Sのモジュラスを3.4MPaとしたとき、弧状区域XLの積は108.5(最大値)となり、弧状区域XSの積は102(最小値)となる。この場合、積の最大値と最小値との差は最大値の約6%である。
上述した実施形態はタイヤ周方向の剛性バランスを改善するものであるが、タイヤ赤道の両側で非対称のトレッドパターンを有する空気入りタイヤについては、更にタイヤ幅方向の剛性バランスを改善することが望ましい。
図3〜図5は本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。なお、この空気入りタイヤは、前述の実施形態と同様に、トレッド部をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域の溝体積比率をブロック要素の配置に基づいて変化させる一方で、アンダートレッド層のコンパウンドを弧状区域の溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスよりも小さくしたものであるが、その点については説明を省略する。
図3及び図4に示すように、トレッド部1には、タイヤ幅方向に屈曲しながら延びる複数本の屈曲溝24が形成されており、これら屈曲溝24により複数のブロック要素25が区分されている。屈曲溝24はトレッド部1の一方側から他方側に向かって溝幅が徐々に狭くなっている。その結果、トレッド部1をタイヤ幅方向に2〜8等分して得られる複数の帯状区域の溝体積比率はトレッド展開幅内で変化している。
図4において、帯状区域YL,YM,YSはトレッド部1をタイヤ幅方向に4等分して得られる区域である。特に、帯状区域YLは溝体積比率が最も大きい区域であり、帯状区域YMは溝体積比率が2番目に大きい区域であり、帯状区域YSは溝体積比率が最も小さい区域である。これら帯弧状区域YL,YM,YSがトレッド部1の一方側から他方側に向かって順次配置されている。
図5に示すように、アンダートレッド層12の厚さは帯状区域YL,YM,YSの溝体積比率に合わせて種々異ならせてある。より具体的には、溝体積比率が最も大きい帯状区域YLに位置するアンダートレッド層12の厚さTLは溝体積比率が2番目に大きい帯状区域YMに位置するアンダートレッド層12の厚さTMよりも小さくなっており、その厚さTMは溝体積比率が最も小さい帯状区域YSに位置するアンダートレッド層12の厚さTSよりも小さくなっている。逆の見方をすれば、アンダートレッド層12が最も小さい厚さTLを有する部位に溝体積比率が最も大きい帯状区域YLを設定し、アンダートレッド層12が2番目に小さい厚さTMを有する部位に溝体積比率が2番目に大きい帯状区域YMを設定し、アンダートレッド層12が最も大きい厚さTSを有する部位に溝体積比率が最も小さい帯状区域YSを設定している。これにより、ピッチバリエーションに起因する剛性バランスの不均一のみならず、非対称トレッドパターンに起因する剛性バランスの不均一も緩和することが可能になる。
上記空気入りタイヤにおいて、剛性バランスの不均一を効果的に緩和をするために、帯状区域YL,YM,YSの各々について、その溝体積比率とアンダートレッド層12の厚さとの積を求めたとき、その積の最大値と最小値との差が最大値の50%以下、より好ましくは40%以下となるようにアンダートレッド層12に少なくとも2種類の厚さを設定すると良い。この値が大き過ぎると剛性バランスの不均一の緩和作用が不十分になる。
例えば、帯状区域YLの溝体積比率を50%とし、帯状区域YMの溝体積比率を38%とし、帯状区域YSの溝体積比率を13%とし、アンダートレッド層12の厚さTLを1.0mmとし、厚さTMを1.2mmとし、厚さTSを2.5mmとしたとき、帯状区域YLの積は50(最大値)となり、帯状区域YMの積は45.6となり、帯状区域YSの積は32.5(最小値)となる。この場合、積の最大値と最小値との差は最大値の約35%である。
上記実施形態では理解を容易にするために屈曲溝に基づく非対称トレッドパターンを有する空気入りタイヤの場合について説明したが、非対称トレッドパターンの構造は特に限定されるものではない。
上述した各実施形態の空気入りタイヤについて、アンダートレッド層は短冊状のストリップ材をタイヤ周方向に並べることで形成することができる。アンダートレッド層の成形装置の一例を図6に示す。図6において、押出機31,32は並列に配置され、ストリップ材S31,S32をそれぞれ連続的に押し出すように構成されている。各ストリップ材S31,S32は任意の物性を有するゴムコンパウンドから成形される。一方、ベルトコンベア33はその搬送方向がストリップ材S31,S32の供給方向と直交するように配設されている。
上記装置を用いてアンダートレッド層を成形する場合、押出機31,32から押し出されたストリップ材S31,S32を短冊状に切断し、その短冊状のストリップ材S31,S32をベルトコンベア33上で並列に並べて互いに接合する。その際、ストリップ材S31,S32をタイヤ周方向の弧状区域に対応させてコンベア33上に配置することにより、アンダートレッド層の材料となるシート材を得ることができる。また、アンダートレッド層の厚さをタイヤ幅方向の帯状区域に応じて種々異ならせる場合、ストリップ材S31,S32の厚さを異ならせた複数種類のシート材を加工し、これらを組み合わせて用いるようにすれば良い。
トレッド部をキャップトレッド層とアンダートレッド層との2層構造とし、トレッド部に形成されたブロック要素にピッチバリエーションを採用したタイヤサイズ275/35R20の空気入りタイヤにおいて、アンダートレッド層の構成だけを種々異ならせた従来例及び実施例のタイヤをそれぞれ製作した。
実施例は、図1及び図2に示すタイヤ構造を有し、弧状区域XLの溝体積比率を35%とし、弧状区域XSの溝体積比率を30%とし、弧状区域XLに位置するアンダートレッド層のモジュラスを3.1MPaとし、弧状区域XSに位置するアンダートレッド層のモジュラスを3.4MPaとしたものである。従来例は、アンダートレッド層のモジュラスをタイヤ全周において3.1MPaとしたこと以外は実施例を同じ構造を有するものである。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、ユニフォミティに関する歩留り、乗心地性能を評価し、その結果を表1に示した。
歩留り(RFV):
試験タイヤを1000本ずつ製作し、ユニフォミティ試験機によりラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定し、RFVの目標値を108N以下として歩留りを求めた。評価結果は、従来例の歩留りを100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど歩留りが良いことを意味する。
試験タイヤを1000本ずつ製作し、ユニフォミティ試験機によりラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定し、RFVの目標値を108N以下として歩留りを求めた。評価結果は、従来例の歩留りを100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど歩留りが良いことを意味する。
乗心地性能:
試験タイヤをリムサイズ20×9JJのホイールに組み付けて排気量6.0リットルの4輪駆動車に装着し、前輪空気圧290kPa、後輪空気圧240kPa、2名乗車相当の荷重条件で、テストドライバーによる乗り心地性能の官能評価を行った。評価結果は、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど乗り心地性能が優れていることを意味する。
試験タイヤをリムサイズ20×9JJのホイールに組み付けて排気量6.0リットルの4輪駆動車に装着し、前輪空気圧290kPa、後輪空気圧240kPa、2名乗車相当の荷重条件で、テストドライバーによる乗り心地性能の官能評価を行った。評価結果は、従来例を100とする指数値にて示した。この指数値が大きいほど乗り心地性能が優れていることを意味する。
この表1に示すように、実施例のタイヤは、従来例との対比において、ユニフォミティが良好であるため歩留りが高く、しかも乗り心地性能が良好であった。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
11 キャップトレッド層
12 アンダートレッド層
23,25 ブロック要素
S31,S32 ストリップ材
XL,XS 弧状区域
YL,YM,YS 帯状区域
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ベルト層
11 キャップトレッド層
12 アンダートレッド層
23,25 ブロック要素
S31,S32 ストリップ材
XL,XS 弧状区域
YL,YM,YS 帯状区域
Claims (5)
- トレッド部をキャップトレッド層とアンダートレッド層との2層構造とし、該トレッド部に溝によって区分された複数のブロック要素を設けた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部をタイヤ周方向に4〜8等分して得られる複数の弧状区域の溝体積比率を前記ブロック要素の配置に基づいて変化させる一方で、前記アンダートレッド層のコンパウンドを前記弧状区域の溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスを溝体積比率が相対的に小さい弧状区域に位置するアンダートレッド層のモジュラスよりも小さくした空気入りタイヤ。
- 弧状区域毎に算出される溝体積比率とアンダートレッド層のモジュラスとの積の最大値と最小値との差が最大値の15%以下となるように前記アンダートレッド層を少なくとも2種類のコンパウンドから構成した請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記トレッド部をタイヤ幅方向に2〜8等分して得られる複数の帯状区域の溝体積比率を前記ブロック要素の配置に基づいて変化させる一方で、前記アンダートレッド層の厚さを前記帯状区域の溝体積比率に合わせて変化させ、溝体積比率が相対的に大きい帯状区域に位置するアンダートレッド層の厚さを溝体積比率が相対的に小さい帯状区域に位置するアンダートレッド層の厚さよりも小さくした請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 帯状区域毎に算出される溝体積比率とアンダートレッド層の厚さとの積の最大値と最小値との差が最大値の50%以下となるように前記アンダートレッド層に少なくとも2種類の厚さを設定した請求項3に記載の空気入りタイヤ。
- 前記アンダートレッド層を短冊状のストリップ材をタイヤ周方向に並べることで形成した請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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