JP2007199284A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像形成装置においては、VOCが発生していた。従来よりVOCフィルターなどを用いて対策している。接着剤が用いられているラベル紙や封筒は、定着部におけるVOCの発生量が普通紙に比べて多い傾向にある。従来のVOCフィルターでは、VOCの回収が不十分になる場合があった。本件の目的は、定着性を確保したままVOCの発生量を低減する。
【解決手段】 ・ユーザーが入力する転写材の情報により、定着温調を切り替える。接着剤が多く使われる転写材が選択された場合は、接着剤が少量しか使われていない転写材を選択したときよりも定着温度を下げる制御を行い、定着性を保証するために定着速度もより遅くする。
・また、定着器近傍に配置されたVOCセンサーの検知結果に応じて、定着温調を下げる制御を行い、定着性を保証するために定着速度を遅くする。
【選択図】 図1

Description

本発明は複写機、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、VOC(揮発性有機化合物)の発生量を低減しつつ、出力物の生産性を最大限に得る、画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を用いた画像形成装置について、図11を用いて説明する。図11は従来の画像形成装置の説明図である。
本図において、像担持体としての101は感光体ドラム、102は一次帯電手段、103は露光手段、104は現像装置、105は転写手段、106はクリーナーである。一次帯電装置102により、感光体ドラム101が一様に帯電された後、画像信号に応じた露光が露光手段103によってなされることにより、感光体ドラム101上に静電潜像が形成される。その後、現像装置104によってトナー像が現像され、感光体ドラム101上のトナー像は転写手段105によって記録材Pに転写される。感光体ドラム101上に残った転写残トナーはクリーナー106によって回収される。トナー像が転写された記録材Pは搬送ガイド上を搬送され、定着装置107によって熱と圧力によりトナー像が定着される。
特許文献1〜特許文献5に、定着温度および定着速度を切り替える構成の画像形成装置が提案されている。
特開平05-119664号公報 特開平06-230695号公報 特開平07-311506号公報 特開平10-274902号公報 特開2003-66765号公報
しかしながら、従来の画像形成装置においては、主に、定着手段における加熱定着時に、トナー樹脂や、記録材、特にラベル紙や封筒の表面や内部に塗布された接着剤が加熱されることにより、揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds 以下、VOCと略す)が発生し、これらは、特有の臭気などを持つために、好まれるものではなかった。
したがって、従来、フィルターなどを用いて、装置内においてVOCを吸着または分解し、装置外への排出量を低減するなどの対策が講じられている。図11の画像形成装置においては、定着装置107の周囲の熱気を機外に排気する際に、VOCフィルター109が排気ファン108の下流に配置されており、定着装置107近傍で発生したVOCをVOCフィルター109で低減したうえで、熱気を装置外に排出する構成がとられている。
VOCを除去する方法としては、いくつかの方法が知られており、以下にその代表的な構成を二つ記載する。一つは、活性炭・ゼオライト・セピオライト・シリカゲルなどの多孔質の鉱物や、これらに薬品や植物精油を添着したものなど、吸着剤を用いる方法がある。また他の方法としては、酸化チタン等の半導体に紫外線を照射し、それによって励起された半導体が有機物などを酸化分解する光触媒の利用が用いられている。
これらの方法にはそれぞれ特徴がある。例えば、吸着剤は、吸着速度が大きく、迅速に吸着除去できる特徴がある。しかし、あくまでも吸着であり、揮発性有機化合物を分解するわけではない。したがって、使用を重ねるうちに吸着速度が減衰し、ついには吸着飽和(吸着剤の寿命)してしまうという特徴を持つ。
一方、光触媒は揮発性有機化合物を酸化分解し、半永久的寿命をもつ特徴がある。しかし、酸化分解速度は吸着剤と比較して小さく、迅速な分解除去が難しい場合がある。
本発明者の検討によれば、特に、接着剤が用いられているラベル紙や封筒などは、定着装置での加熱時におけるVOCの発生量が普通紙に比べて極めて多い傾向にあることがわかった。したがって、これらの記録材を多量に印字した場合に、従来のVOCフィルターでは、VOCの回収が不十分になる場合があった。
そこで本発明の目的は、出力物の生産性を最大限にしながら、VOC(揮発性有機化合物)の発生量を低減することである。
特許文献1〜特許文献5において、定着温度および定着速度を切り替える構成の画像形成装置が提案されているが、これらは、いずれも生産性を最大限に確保しつつVOCの発生量を低減することを達成する構成ではない。
上記目的を達成するために、本発明においては、
1 記録材上に画像を形成する画像形成手段と、これを熱定着するための定着手段を具備し、表面もしくは紙間に接着剤が塗布された記録材に対して画像形成する装置において、
接着剤の塗布量が異なる記録材ごとに、少なくとも前記定着手段の定着温度を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
2 1記載の画像形成装置において、
接着剤の塗布量が多い記録材に対して作像する場合には、前記定着手段の定着温度を低く設定し、定着速度を低く設定することを特徴とする画像形成装置。
3 1乃至2記載の画像形成装置において、
使用する記録材の種類を入力する手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
4 記録材上に画像を形成する画像形成手段と、これを熱定着するための定着手段を具備し、表面もしくは紙間に接着剤が塗布された記録材に対して画像形成する装置において、
VOC(揮発性有機化合物)を検知する手段を具備し、検知結果に応じて少なくとも前記定着手段の定着温度を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
5 4記載の画像形成装置において、
前記VOC(揮発性有機化合物)を検知する手段におけるVOC(揮発性有機化合物)の検知量が多い場合には、前記定着手段の定着温度を低く切り替え、定着速度を低く切り替えること特徴とする画像形成装置。
6 4乃至5記載の画像形成装置において、
使用する記録材の種類を入力する手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
7 4乃至6記載の画像形成装置において、
前記VOC(揮発性有機化合物)を検知する手段は、前記定着手段の周囲の空気を排気する排気口の近傍に設置されていることを特徴とする画像形成装置。
以上のように本発明においては、接着剤の塗布量が異なる記録材ごとに、定着温度を切り替える構成、あるいは、VOCの発生量を検知して、この検知結果から定着温度を切り替える構成により、VOCの発生量を低減しつつ、最大限の生産性を確保することが達成できる。
(第1実施例)
図1に、本発明の第1の実施例に係る画像形成装置の概略を示す。
この画像形成装置は、像担持体として、不図示の装置本体によって回動自在に支持された感光ドラム1を備えている。感光ドラム1は、アルミニウム等の導電性基体11と、その外周に形成された光導電層12を基本構成とする円筒状の電子写真感光体である。その中心には支軸13を有し、この支軸13を中心として矢印R1方向に、不図示の駆動手段によって回転駆動されるようになっている。
感光ドラム1の上方には、一次帯電装置としての帯電ローラ2が配置されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に接してこの表面を所定の極性、電位に一様均一に帯電するものであり、全体としてローラ状に構成されている。帯電ローラ2は、中心に配置された導電性の芯金21と、その外周に形成された低抵抗導電層22と中抵抗導電層23からなり、芯金21の両端部が不図示の軸受部材によって回転自在に支持されるとともに、感光ドラム1に対して平行に配置されている。これら両端部の軸受部材は不図示の押圧手段によって感光ドラム1向けて付勢されており、これにより、帯電ローラ2は、感光ドラム1表面に所定の押圧力を持って圧接されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1の矢印R1方向の回転に伴って矢印R2方向に従動回転する。帯電ローラ2は、電源24によってバイアス電圧が印加され、これにより、感光ドラム1表面を一様均一に接触帯電するようになっている。
感光ドラム1の回転方向についての帯電ローラ2の下流側には、露光手段3が配設されている。露光手段3は、例えば画像情報に基づいてレーザー光をOFF/ONしながら走査して感光ドラム1上を露光するもので、画像情報に応じた静電潜像を形成するものである。
露光手段3の下流側に配置された現像装置4は、二成分現像剤を収容した現像容器41を有し、その容器41の感光ドラム1に面した開口部内に現像スリーブ42が回転自在に設置され、現像スリーブ42内には現像スリーブ42上に現像剤を担持させるマグネットローラ43が、現像スリーブ42の回転に対して非回転に固定配置されている。現像容器41の現像スリーブ42の下方位置には、現像スリーブ42上に担持された現像剤を規制して薄層の現像剤層に形成する規制ブレード44が設置されている。さらに現像容器41内には、区画された現像室45及び撹拌室46が設けられ、その上方には補給用のトナーを収容した補給室47が設けられている。薄層の現像剤層に形成された現像剤は、感光ドラム1と対向した現像領域へ搬送されると、マグネットローラ43の現像領域に位置された現像主極の磁気力によって穂立ちし、現像剤の磁気ブラシが形成される。この磁気ブラシで感光ドラム1の面上を擦ると共に、現像スリーブ42に、電源48によって現像バイアス電圧を印加することにより、磁気ブラシの穂を構成するキャリアに付着しているトナーが静電潜像の露光部に付着して現像し、感光ドラム1上にトナー像が形成される。
現像装置4の下流側の感光ドラム1の下方には、転写ローラ5が配設されている。転写ローラ5は、電源54によってバイアス印加される芯金51と、その外周面に円筒状に形成された導電層52、さらにその表面を覆う表面層53によって構成されている。転写ローラ5は、両端部が不図示のスプリング等の押圧部材によって感光ドラム1に向けて付勢されており、これにより転写ローラ5の表面層53は、所定の押圧力で感光ドラム1表面に圧接され、感光ドラム1と転写ローラ5との間には転写ニップ部が形成される。
転写ニップ部には、給紙ユニット8によって、給紙カセット81からピックアップローラ82により給紙された記録材Pが、搬送ローラ83によって、感光ドラム1の回転と同期をとって供給される。記録材Pは、転写ニップ部にて挟持搬送されることになるが、この通過の際、記録材Pの裏面には、電源54によってトナーの極性と逆極性のバイアス電圧が印加され、これによって感光ドラム1上のトナー像が記録材P表面に転写される。
像転写後の感光ドラム1は、クリーナー6によって残留トナー等の付着物が除去される。クリーナー6は、クリーナーブレード61および搬送スクリュー62からなり、クリーナーブレード62は、感光ドラム1に対して、所定の角度および圧力で不図示の加圧手段により当接されており、感光ドラム1表面に残留したトナー等を回収する。回収された残留トナー等は搬送スクリュー62により搬送排出される。
トナー像の転写を受けた記録材Pは、感光ドラム1から分離されて、搬送ガイド84上を搬送され、定着装置へ到達する。定着装置7は、回転自在に配設された定着ローラ71と、該定着ローラ71に圧接しながら回転する加圧ローラ72とを有している。そして、定着ローラ71の内部には、ハロゲンランプ等のヒーター73が配設されており、ヒーター73への電圧等を制御することにより定着ローラ71の表面の温度調節を行っている。この状態において、記録材Pが搬送されてくると、定着ローラ71と加圧ローラ72は一定速度で回転し、記録材Pが定着ローラ71と加圧ローラ72の間を通過する際に表裏両面からほぼ一定の圧力、温度で加圧、加熱される。これにより、記録材表面上の未定着トナー像は溶融して定着され、記録材P上にフルカラー画像が形成される。トナー像が定着された記録材Pは、装置本体外部に排出される。
定着装置7周辺の熱気は、排気ファン90により、熱気中に含まれるVOCを低減するためのVOCフィルター100を通過して、装置本体外部に排出される。
VOCフィルター100および排気ファン90の構成を図2に示す。VOCフィルター100は、担持体101を積層したものからなり、担持体101は、触媒102を担持するものであり、例えば酸化アルミニウムやセラミックで構成されている。担持体101は、図2に示すように板状に形成されていてもよいし、それ以外にも粒状に形成されてもよく、その形状は特に限定されない。触媒102としては、例えば、酸化銅−酸化マンガン系、酸化ニッケル系、酸化鉄系、酸化銅−酸化クロム系等の酸化物系触媒や、白金、パラジウム、銅、バナジウム等の金属系(貴金属系)触媒や、これらをシリカゲル、酸化アルミニウム、チタン等の成形担体に担持させた混合物で構成することができる。
排気ファン90によりVOCフィルター100に導かれる熱気には、主に定着装置7の熱により、トナーや記録材Pに含まれる樹脂が分解されて発生した各種VOCが含まれているが、VOCフィルター100内の触媒102によってVOCが分解され、VOCの低減された空気が装置に排出される。
記録材Pとしては、普通紙を始め、厚紙、コート紙、ハガキ、封筒、ラベル紙など様々な種類を用いることが出来る。しかしながら、本発明者の検討によれば、記録材を熱定着した場合のVOCの発生量は、記録材の種類によって大きく異なり、特にラベル紙において、VOCの発生量が多いことが明らかとなった。この結果を図3に示す。横軸に各種記録材、縦軸は普通紙の総VOC発生量を100としたときの各種記録材における総VOCの発生量を対数軸で示している。ここでの総VOC量は、トルエンに換算された量として表されている。これによれば、ラベル紙を熱定着した場合のVOCの発生量は、普通紙を熱定着した場合に比べ、極めて多いことが分かる。
図4に、一般的なラベル紙の構成を示す。P1は基層、P2は接着層、P3は受像層となっており、画像形成装置による作像時は、3層構成のまま、P3表面に画像を転写した後に熱定着を行い、その後、ラベルとして使用する時は、基層のP1から受像層P3と接着層P2を剥がして用いられる。ここで接着層P2に用いられる接着剤としては、合成樹脂系接着剤などが一般的である。合成樹脂系接着剤は、ウレタン樹脂系接着剤、アクリレート樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系接着剤などの有機溶剤型接着剤、エポキシ樹脂系接着剤などの無溶剤型接着剤、エマルジョン系接着剤といわれる水性接着剤に大別される。この中でも、前記有機溶剤型接着剤は、その接着力などの特性から広く用いられているが、エタノールなどのアルコール系、トルエン、キシレンなどの芳香族系、酢酸エチルなどのエステル系、アセトンなどのケトン系等の有機溶剤中にポリマーを溶解したものであり、必然的にVOCの放出源となってしまう。以上の理由から、接着剤を用いた記録材である、ラベル紙や封筒などは、普通紙と比べて極めてVOCの発生量が多くなってしまうものと考えられる。
上記VOCには様々なものがあり、たとえば代表的なものとしては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、キシレン、アンモニア、クロロホルム、パラジクロロベンゼン、スチレン、ブタノール、ドデカン、テトラデカン、エチルベンゼン、BHT等が挙げられる。
これらは、前記VOCフィルターによってその大部分は分解され、装置本体から排出されるVOC量は低減されているものの、接着剤を用いた記録材であるラベル紙や封筒を大量に通紙した場合には、VOCフィルターの効果が十分ではなくなる場合が考えられる。
本発明者はさらに検討を進めた結果、VOCの発生量が、熱定着時の定着温度に極めて高い相関があることを発見するに至った。図5にその結果を示す。横軸には、定着温度180℃で記録材の通紙速度130mm/secで通紙した場合と、定着温度150℃で記録材の通紙速度90mm/secで通紙した場合を比較しており、定着温度を180℃から150℃に下げた場合でも、トナー像の定着性を同等とするために、記録材の定着速度を130mm/secから90mm/secに下げている。ここでの定着温度とは、図1における定着ローラ71の表面の温度のことであり、ハロゲンランプ等のヒーター73への電圧等を制御することにより調節される。一方縦軸は、総VOC量をトルエンに換算して示しており、定着温度180℃で記録材の定着速度130mm/secの場合を100として規格化されている。この図によれば、定着温度を180℃から150℃に下げることで、定着速度を調節して定着性を同等とした場合でも、VOCの発生量を大幅に抑えることが可能であることがわかる。
以上の結果から、以下に、本発明の画像形成装置の特徴的な動作および構成について説明する。
図6は、記録紙選択手段75、制御手段74と、定着装置7からなる本実施例の画像形成装置の構成の一部を示している。定着装置7は図1を用いて説明されたとおり、定着ローラ71の内部に、ハロゲンランプ等のヒーター73が配設されており、制御手段74によってヒーター73への電圧等を制御することにより定着ローラ71の表面の温度調節を行っている。また、制御手段74は不図示の定着ローラ駆動手段を制御することで、定着ローラ71の回転速度を任意に設定し、記録材Pの定着速度を制御している。また、記録紙選択手段75は、タッチパネル式の液晶装置などからなる、ユーザーが記録紙の種類を入力する手段であり、この情報は、図1の給紙カセット81などの情報とともに制御手段74に送られる。
ここで、ユーザーにより記録紙選択手段75から「普通紙」が指定された場合、制御手段74によって定着温度および定着速度が選択され、作像がスタートする。ここでは、定着温度180℃、定着速度130mm/secが選択される。
次に、ユーザーにより記録紙選択手段75から「ラベル紙」が指定された場合、制御手段74によって定着温度および定着速度が選択され、作像がスタートする。ここでは、定着温度140℃、定着速度75mm/secが選択される。このとき、普通紙に比べて定着温度が40℃低く設定されていることにより、先に述べた理由から、VOCの発生量を大幅に低減することができ、大量部数を印字した場合にも、VOCフィルターの能力が不十分となることが無い。
さらに、ユーザーにより記録紙選択手段75から「封筒」が指定された場合には、定着温度160℃、定着速度110mm/secが選択される。封筒の場合、一般的にラベル紙に比較して、接着剤の塗布されている面積は紙面上のごく一部(およそ1/10程度)であり、ラベル紙ほど定着温度を下げなくても、VOCフィルターの能力が不十分となることはない。しかしながら、普通紙に比べれば、多量のVOCが発生するため、生産性とVOCの発生量のバランスを取って、上記のような制御値を採用している。
以上、記録材ごとの定着温度と定着速度の設定をまとめたものを図7に示す。ユーザーが選択した記録材の種類から接着材の量を想定して、ここから定着温度と、定着性が確保される定着速度が選択されることにより、VOCの発生量を低減しつつ、最大限の生産性を確保することが達成できる。
なお、本実施例では、ユーザーが記録材の種類を選択することによって、接着剤の量を想定して定着温度を設定する構成について説明したが、接着剤が用いられた記録材であるか否かの入力や、接着剤の塗布量(多/少など)を入力する手段を採用することも可能である。また、定着温度を変化させたときに定着性を同等とするための手段としては、定着速度を変更する方法について説明したが、他に定着性を確保する手段として、定着前の記録材加熱手段(プレ加熱)を用いることも可能である。しかしながら、この場合は、定着前の記録材加熱手段は、前記定着温度を超えない範囲で温度制御されていることが必要である。
また、本実施例で用いられる定着温度や定着速度の絶対値は、これに限定されるものではない。さらに、本実施例で用いられる、接着剤を用いた記録材の種類も、ラベル紙と封筒に限定されるものではない。
以上、接着剤の塗布量が異なる記録材ごとに、定着温度を切り替える構成により、VOCの発生量を低減しつつ、最大限の生産性を確保することが達成できる。
(第2実施例)
本発明の第2実施例について説明をする。本実施例では、第1実施例の画像形成装置の定着器近傍にVOCセンサーを配置し、VOCセンサーの検知結果に応じて、定着温度を下げる制御を行い、VOCの発生量を低減するものである。すなわち、ラベル紙においても、その接着剤の塗布量や種類によりVOCの発生量が異なることが考えられるため、印字中のVOCの発生量をリアルタイムに検知し、これに応じて定着温度および定着速度を最適化するものである。
図8に本実施例の画像形成装置の断面図を示す。第1実施例の構成である図1との主な相違点は、VOCフィルター100の排気側にVOCセンサー110が配置されている点である。このVOCセンサー110にてVOCの量を検知することにより、VOCフィルター100によるVOCの分解が十分であるかを判断することが出来る。VOCセンサー110の配置は、定着装置7近傍やVOCフィルター100の上流に設置することも可能であるが、VOCフィルターの状態によらず、最終的に機外に排出されるVOCの量を検知するためには、VOCフィルターの下流に設置することが好ましい。
図9に、アルカン・芳香族炭化水素・テンペル・エステルおよびホルムアルデヒド等のVOCを検出できるVOCセンサーの詳細を示す。図9のVOCセンサーは、板状のSiO2絶縁層14を備え、その上にヒーター20及び保護膜としてのSiO2絶縁層22を有し、金属酸化物半導体として酸化スズ薄膜26からなる感応層を備える。この酸化スズ薄膜26の両端部には、この層の抵抗値の変化を検出するための一対の白金よりなる電極24,24が設けられる。金属酸化物半導体としての薄膜26は、酸化スズ以外にも、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化鉄などの遷移金属酸化物や酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン等の金属酸化物を主成分とする半導体材料などが挙げられ、その電気抵抗値が、ガスの存在や濃度により変化することにより、VOCを検出することが出来る。このとき、金、銀、パラジウム等、微量の貴金属を金属酸化物半導体に加えるとVOCに対する感度が向上する。また、上記VOCセンサーに、温湿度センサーを付加して、偏差の補正を精密に行なうことにより、VOC濃度をさらに正しく計測することができる。
図10に、記録紙選択手段75、制御手段74、VOCフィルター100、VOCセンサー110、定着装置7などからなる本実施例の画像形成装置の構成の一部を示す。制御手段74は、第1実施例同様に定着ローラ71の表面の温度調節を行っており、同時に、不図示の定着ローラ駆動手段を制御することで、定着ローラ71の回転速度を任意に設定し、記録材Pの定着速度を制御している。
ここで、記録紙選択手段75により、ユーザーから記録紙の種類が「ラベル紙」であると指定された場合、制御手段74によって定着温度および定着速度が選択され、作像がスタートする。ここでは、定着温度140℃、定着速度75mm/secが選択される。
記録材Pが定着装置7を通過して熱定着されるときに発生するVOCを含んだ熱気は、排気ファン90により集められ、VOCフィルター100を通過して機外に排出されるが、このとき、VOCセンサー110により、そのVOC濃度が検知され、その検知結果が制御手段74に送られる。
そして、連続印字の間、VOCセンサー110は、連続的にVOCの濃度を検知し、その値が、ある一定時間、所定値を下回る場合は、(ラベル紙の中でも)VOCの発生が少ない記録材であると判断し、定着温度を上昇させ、定着速度も早くすることにより生産性を高める。ここでは、定着温度160℃、定着速度110mm/secが選択される。逆に、印字中のVOCが高くなった場合は、定着温度を低下させ、定着速度も低下させる。定着温度の設定下限値は、定着性などから限定され、用いられるトナーや記録材の種類によって異なるが、一般的には120℃〜140℃程度である。以上の構成により、同一な記録材の種類でも、特性(VOCの発生量)が異なる場合に、より生産性を確保する事が可能となった。
なお、本実施例においては、ユーザーが記録材の種類を指定したうえで、印字動作を開始する構成について説明したが、ユーザーが記録材の種類や接着剤の量を想定できる情報を入力しないで印字を介した場合にも、VOCセンサーの検知結果に応じて定着温度と定着速度を切り替えることにより、連続印字時のVOCの発生量を抑制することが可能である。
また、本実施例で用いられる定着温度や定着速度の絶対値は、これに限定されるものではない。さらに、本実施例で用いられる、接着剤を用いた記録材の種類も、ラベル紙と封筒に限定されるものではない。
以上、VOCの発生量を検知して、この検知結果から定着温度を切り替える構成により、VOCの発生量を低減しつつ、最大限の生産性を確保することが達成できる。
第1実施例の画像形成装置の概略図である。 第1実施例のVOCフィルターの構成の概略図である。 記録材ごとのVOCの発生量を示す表である。 第1実施例で用いられる一般的なラベル紙の断面である。 定着温度/定着速度が異なる場合の、VOCの発生量を示す表である。 第1実施例の画像形成装置の制御部の概略図である。 第1実施例の画像形成装置の、定着温度と定着速度の設定値である。 第2実施例の画像形成装置の概略図である。 第2実施例のVOCセンサーの概略図である。 第2実施例の画像形成装置の制御部の概略図である。 従来の画像形成装置の説明図である。
符号の説明
1 感光ドラム
2 帯電器
3 露光手段
4 現像装置
5 転写手段
6 クリーナー
7 定着装置
8 給紙ユニット
90 排気ファン
100 VOCフィルター
110 VOCセンサー

Claims (7)

  1. 記録材上に画像を形成する画像形成手段と、これを熱定着するための定着手段を具備し、表面もしくは紙間に接着剤が塗布された記録材に対して画像形成する装置において、
    接着剤の塗布量が異なる記録材ごとに、少なくとも前記定着手段の定着温度を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    接着剤の塗布量が多い記録材に対して作像する場合には、前記定着手段の定着温度を低く設定し、定着速度を低く設定することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1乃至請求項2記載の画像形成装置において、
    使用する記録材の種類を入力する手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
  4. 記録材上に画像を形成する画像形成手段と、これを熱定着するための定着手段を具備し、表面もしくは紙間に接着剤が塗布された記録材に対して画像形成する装置において、
    VOC(揮発性有機化合物)を検知する手段を具備し、検知結果に応じて少なくとも前記定着手段の定着温度を切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4記載の画像形成装置において、
    前記VOC(揮発性有機化合物)を検知する手段におけるVOC(揮発性有機化合物)の検知量が多い場合には、前記定着手段の定着温度を低く切り替え、定着速度を低く切り替えること特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項4乃至請求項5記載の画像形成装置において、
    使用する記録材の種類を入力する手段を具備することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項4乃至請求項6記載の画像形成装置において、
    前記VOC(揮発性有機化合物)を検知する手段は、前記定着手段の周囲の空気を排気する排気口の近傍に設置されていることを特徴とする画像形成装置。
JP2006016525A 2006-01-25 2006-01-25 画像形成装置 Withdrawn JP2007199284A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014092718A (ja) * 2012-11-05 2014-05-19 Konica Minolta Inc 画像形成装置
JP7486260B2 (ja) 2020-07-31 2024-05-17 キヤノン株式会社 画像形成装置及び接着装置

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