JP2007198965A - 妨害電磁波測定システム、妨害電磁波測定方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラム - Google Patents

妨害電磁波測定システム、妨害電磁波測定方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラム Download PDF

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雅泰 岡崎
Koichiro Iwanaga
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Abstract

【課題】周波数またはレベルが時間的に変動を伴うEMIの場合に、十分な評価技術を持たない測定者でもEMI対策効果判定や規格適合判定を容易かつ適切に行えるようにする。
【解決手段】EMI測定機器を利用して、EUTから発生し電源線を伝導するEMIを測定するEMI測定システムにおいて、EMIの時間変動特性評価を実施し、周波数変動傾向および最大周波数をプロファイル化する。そして、取得したプロファイルを次測定以降の評価条件に反映させることで、周波数変動EMIの周波数変動傾向をリアルタイムに分析する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子機器の電源線を伝導する妨害電磁波を測定し、EMI対策効果判定や規格適合判定を行うのに好適な妨害電磁波測定システム、妨害電磁波測定方法およびその方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関する。
従来、多くの電子機器において、スイッチング電源およびCPU等を駆動するためのクロック発振回路から発生し、電源線を伝導する電磁波は、他の電子機器等の機能を妨害する電磁波干渉(EMI:Electro-magnetic interference)の原因となり得る。そのために、米国規格協会(ANSI:American National Standards Institute)、国際無線障害特別委員会(CISPR:The International Special Committee on Radio Interference)等の公的機関によりEMI関連工業規格が策定され、政府機関である米国連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commission)等によりそのレベルが規制されている。
このため、一般的に、電子機器から発生し電源線を伝導するEMIの尖頭値(PK:Peak)、準尖頭値(QP:Quasi Peak)および平均値(AV:Average Peak)が、FCCルール、CISPR22規格等に規定されたレベルの許容値(リミット)を満たすか否かの規格適合判定を実施している。
電子機器の電源線を伝導するEMIの測定は、通常、放送波や携帯電話機などの通信波の影響を避けるため、シールドルーム内でEMI測定システムを用いて実施される。
EMI測定システムは、一般的に、シールドルーム内の被測定装置(EUT:Equipment Under Test)を載置する非金属製の台と擬似電源回路網、当該シールドルームと垂直導電面を隔てた測定室内のEMI測定機器(スペクトラムアナライザおよびEMIレシーバ)およびコンピュータ等により構成される。
EMI測定システムは、擬似電源回路網を介してEUTへの電源供給を行い、その擬似電源回路網の測定用端子におけるEMIのレベルを、EMI測定機器を用いて測定する。
スペクトラムアナライザは、擬似電源回路網で検出されたEMIの受信レベルのPK(尖頭値)データの最大値を周波数毎に保持して記憶するMaxHold機能と、EMIの受信レベルのPKデータをスイープ毎に周波数別に記録するClear/Write機能等を備える。
EMIレシーバは、QP検波モードとAV検波モードを備え、EMIの規格適合判定に用いるQP値とAV値を取得する。そして、コンピュータは、EMI測定システムの動作を制御すると共に、EMI測定機器により取得されたレベルデータに必要な補正値(ケーブルロス、アンテナファクタなど)を加えて、EMIの受信レベルの算出や規格適合判定などの検証を行う。
このように構成されたEMI測定システムによって、図24に示すフローチャートに従いEMI測定が実行される。従来のEMI測定方法は、まずステップS201で、EMI測定機器は、周波数レンジ、分解能バンド幅(RBW)、ビデオバンド幅(VBW)、スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル、データ収集時間/レンジ(例えば、1レンジ30秒)等の事前に設定された内容を読み込む。
次に、ステップS202で、スペクトラムアナライザのMaxHold機能を用いて、所定のデータ収集時間経過後にEMI関連工業規格に規定されている周波数範囲において、受信レベルのPKデータの最大値を周波数別に取得する。
続いて、ステップS203では、上記ステップS202にて取得した受信レベルの最大値がリミットを満たすか否かを検証し、受信レベルの最大値が全ての周波数においてリミットを満たす場合は測定を終了し、リミットを満たさない周波数がある場合はステップS204に進む。
ステップS204で、EMIの受信レベルの最大値がリミットを満たさない周波数を全て抽出する。
ステップS205で、上記ステップS204にて抽出したEMIの受信レベルの最大値がリミットを満たさない各周波数について、レベルが最大となるように周波数を手動で微調する。
ステップS206で、上記ステップS205にて微調した周波数にて、EMIレシーバのQP検波モードにより、EMIの受信レベルのQP値を取得する。
ステップS207で、上記ステップS205にて微調した周波数にて、EMIレシーバのAV検波モードにより、EMIの受信レベルのAV値を取得する。
最後のステップS208で、上記ステップS206およびステップS207にて取得されたQP値およびAV値がリミットを満たすか否かを周波数別に判定し、測定を終了する。
このように取得されたEMIのQP値およびAV値が、FCCルール、CISPR22規格等に規定されたリミットを満たすか否かを判定することによって、EUTに対するEMI関連工業規格適合評価を実施していた。
EUTから放射されるEMIを連続的に受信して電磁界を測定するために、EMIのレベルを周波数別に記録して複数のスペクトラムデータを取得し、これら複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を算出し、この受信レベルの最大値曲線および平均値曲線に基づいて最大放射周波数範囲を抽出し、この抽出された最大放射周波数範囲にて指定帯域スペクトラムデータを複数取得して受信レベルの平均値曲線を算出し、この算出された受信レベルの平均値曲線での最大値に対応する周波数を最大放射周波数として特定し、その最大放射周波数における電磁界を測定するEMI測定方法が提案されている。
この測定方法によれば、最大放射周波数を高精度に自動特定することができるため、EMI関連工業規格適合評価に要するEMIの測定時間を大幅に短縮することができる(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2005−189045号公報
しかしながら、上記従来手法には以下のような問題点があった。
(1)過大なレベルのEMIがEMI測定機器に入力された場合、EMI測定機器の故障または測定誤差を生じることがあるため、EMI測定機器の設定(例えば、リファレンスレベルやアッテネータレベル)を変更する必要がある。しかし、EMI測定機器の知識が不十分な測定者の場合、EMI測定機器の設定を適切に変更できず、測定結果の信頼性に疑義を生じる場合があった。
(2)スイッチング電源方式を採用する電子機器の増加傾向に伴い、時間的なレベル変動を伴うEMI(以下、「間欠性EMI」という。)が従来に比べ多くなっている。スペクトラムアナライザを用いて間欠性EMIを評価する場合、最大値を適切に取得できる確率は妨害電磁波の発生周期とスペクトラムアナライザのスイープタイミング(例えば、スイープタイムやデータ収集時間)に依存し、この確率が低い場合はEMI対策効果判定や規格適合判定を適切に行えない。間欠性EMIの最大値を適切に取得できるのは、間欠性EMIの発生周期とスペクトラムアナライザのスイープタイミングを適切に同期させる評価技術を持った少数のエキスパート測定エンジニアに限定されていた。
(3)スペクトラムアナライザのMaxHoldモードにより最大値を取得した場合、狭帯域性EMIは広帯域性EMIにマスキングされてしまうため、その狭帯域性EMIの特定は困難である。この狭帯域性EMIを適切に特定できるのは、スペクトラムアナライザの設定(例えば、周波数分解能やスイープタイム)を細かく変化させ、その最大値のEMI的特徴を分析できる高度な評価技術を持った少数のエキスパート測定エンジニアに限定されていた。
(4)電源回路の半導体素子の温度特性等により、図25に示すようにEMIの周波数が時間的に緩やかに変動する周波数変動EMI51〜56(例えば、電源投入時から30分かけて2MHz高域にシフト)を伴う場合がある。周波数変動EMIのEMI対策効果判定および規格適合判定は、その変動傾向を見極めた上でリミットに対するマージン(リミットマージン)が最小となる周波数(最大周波数)を特定する必要があるが、評価技術の不十分な測定者は変動を認識することができない。また、認識できた場合でも、変動傾向を的確に把握できず、EMI対策効果判定および規格適合判定を適切に行うことができない。
よって、EMI対策検討時間の増加やEMI対策部品の増加による商品コストの高騰を招いたり、規格不適合品を量産に移行させてしまう危険性があった。
(5)電源回路の半導体素子の温度特性等により、図25に示すようにEMIのレベルが時間的に緩やかな変動するレベル変動EMI51〜56(例えば、電源投入時から30分かけて2dB上昇)を伴う場合がある。通常、EMIのレベルが最大となった状態でEMI対策効果判定および規格適合判定を行う必要があるが、対策検討を繰り返し実行する場合、レベルが最大となるまでの時間を十分に確保できないことがある。このため、EUTの経過時間に対するレベル変動量を考慮に入れたEMI対策効果判定および規格適合判定を行う必要があるが、評価技術の不十分な測定者は変動を認識することができない。また、認識できた場合でも、変動を的確に把握できずにEMI対策効果判定および規格適合判定を適切に行うことができない。
よって、EMI対策検討時間の増加やEMI対策部品の増加による商品コストの高騰を招いたり、規格不適合品を量産に移行させてしまう危険性があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、本発明の第1の目的は、過大なレベルのEMIがEMI測定機器に入力された場合、間欠性EMIを評価する場合、あるいは広帯域性EMIにマスキングされた狭帯域性EMIの特定を行う場合において、十分な評価技術を持たない測定者でもEMI対策効果判定や規格適合判定を容易かつ適切に行えるようにすることである。
第2の目的は、EMIの周波数またはレベルが時間的に緩やかな変動を伴う場合に、十分な評価技術を持たない測定者でもEMI対策効果判定や規格適合判定を容易かつ適切に行えるようにすることである。
上記課題を解決するため、本発明の妨害電磁波測定システムの一側面は、被測定機器から発生した電源線を伝導するEMIを測定するシステムであって、前記EMIの受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を算出するデータ解析手段と、前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因するEMI測定機器のエラー内容に応じて、前記データ解析手段の設定を変更するエラー回避手段と、前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整するスイープタイミング最適化手段と、前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記EMIの評価対象とする周波数範囲を抽出する周波数評価候補抽出手段と、前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する最大周波数特定手段と、前記最大周波数特定手段にて特定された最大周波数における受信レベルを測定するとともに、前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段により最適化された測定条件を次測定以降の測定条件に反映させるよう制御する制御手段を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、EMI測定機器に対して適切な設定を行うことにより、過剰なレベルのEMI入力によるEMI測定機器の故障や測定誤差を回避できるため、測定結果の信頼性が向上する。
また、時間的にレベルが変動するEMIの最大値を適切に取得できたか否かを検証し、EMI測定機器の設定およびデータ収集時間を最適化できる。さらに、最適化された測定条件を次測定以降の測定条件に反映させることで、常に適切な測定条件で間欠性EMIを測定できる。
また、最大値および平均値を同時取得し、EMIの時間的特徴を分析することで、広帯域性EMIにマスキングされた狭帯域性EMIの最大周波数を適切に特定できる。
また、本発明による妨害電磁波測定システムの他の側面は、上述した一側面において、前記周波数評価候補抽出手段は、前記データ解析手段にて算出された平均値曲線の極大周波数における前記受信レベルの最大値がリミット以上となる場合、その極大周波数における極大点から所定レベル減衰した値に対応する高域側の周波数を高周波数側閾値とし、低域側の周波数を低周波数側閾値としたとき、前記高周波数側閾値から前記低周波数側閾値までの範囲を第1周波数範囲として抽出し、次に、前記第1周波数範囲を除去し分割された周波数範囲にて、前記受信レベルの最大値が前記許容値を満たさない周波数を抽出し、その周波数を含む周波数範囲を第2周波数範囲として抽出することを特徴とする。
さらに、好適な構成の一例は、前記EMIの変動特性を評価する変動特性分析手段と、前記変動特性分析手段による前記変動特性の評価結果を記憶する記憶手段とを更に備え、前記第1周波数範囲に、前記変動特性分析結果に基づく前記EMIの周波数の変動傾向を反映した周波数範囲を、前記第1周波数範囲として再算出することを特徴とする。
上記構成によれば、最大値および平均値を同時取得し、EMIの時間的特徴を分析することで、広帯域性EMIにマスキングされた狭帯域性EMIの最大周波数を適切に特定できる。
さらに、前記最大値がリミット以上となる周波数における最大値から所定レベル減衰した値に対応する前記高周波数側閾値から前記低周波数側閾値の範囲(周波数微調範囲)に、周波数変動傾向を適用することで、周波数微調時における周波数変動EMIの最大周波数特定精度を向上できる。
また、本発明による妨害電磁波測定システムの他の側面は、被測定機器から発生した電源線を伝導するEMIを測定するシステムであって、前記EMIの受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を測定時間別に算出するデータ解析手段と、前記EMIの時間的な変動特性を分析し記憶手段に記憶する変動特性分析手段と、前記記憶手段から前記変動特性の分析結果を記憶する記憶手段と、前記変動特性分析結果を読み込むロード手段と、前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記EMIの評価対象とする周波数範囲を抽出する周波数評価候補抽出手段と、前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲内にて、前記記憶手段に記録されている最大周波数(f(Max)とする)と一致する極大周波数が存在したと判定された場合にf(Max)における受信レベルのQP値およびAV値を評価する周波数変動EMIリアルタイム評価手段と、前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する最大周波数特定手段とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、時間変動特性分析評価を実施し、周波数変動傾向および最大周波数を記憶手段に保存してプロファイル化する。そして、取得したプロファイルを次測定以降の評価条件に反映させることで、周波数変動EMIの周波数変動傾向をリアルタイムに分析できるので、最大周波数を適切に特定することができる。
また、本発明による妨害電磁波測定システムの他の側面として、前記制御手段は、前記平均値曲線に基づいて算出された極大周波数における受信レベルの最大値に、過去に測定され、前記記憶手段に記憶されている前記レベル変動量分析手段によるレベル変動量を加算し、加算した値が加算前の値より高い場合は加算後の値を採用することを特徴とする。
上記構成によれば、変動特性評価を実施し、経過時間別に取得された最大値からレベル変動量を算出する。そして、算出したレベル変動量を次測定以降の評価結果に反映させることで、レベル変動EMIの最大レベルを推測できる。
本発明によれば、過大なレベルのEMIがEMI測定機器に入力された場合または間欠性EMIを評価する場合、あるいは狭帯域性EMIの特定を行う場合において、十分な評価技術を持たない測定者でも最適な測定条件で測定することができるので、EMI対策効果判定や規格適合判定を容易かつ適切に行うことができるようになる。
また、EMIの周波数またはレベルが時間的に緩やかな変動を伴う場合に、十分な評価技術を持たない測定者でも、最適な評価対象最大周波数を特定できるので、EMI対策効果判定や規格適合判定を容易かつ適切に行うことができる。
したがって、商品コストの高騰を防止するとともに、計画通りの商品製造/出荷を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の例を、添付図面を参照しながら説明する。
[1]第1の実施形態
本発明の第1の実施形態に係るEMI測定システムを構成する機器の配置例を、図1に示す。図1に示すように、本実施形態に係るEMI測定システムは、一般的なEMI測定システムをベースにしており、シールドルーム10内のEUTを載置する所定高の非金属製の台1、擬似電源回路網3、リファレンスグランドプレーン(水平基準面)32、当該シールドルーム10と垂直導電面(垂直基準面)30を隔てた測定室20内のEMI測定機器(妨害電磁波測定機器)24およびコンピュータ25等により構成される。
シールドルーム10内の擬似電源回路網3とEMI測定機器24は垂直導電面30に設置された端子盤31を経由して測定同軸ケーブルで接続される。EMI測定機器24は、スペクトラムアナライザ21、EMIレシーバ22および同軸リレースイッチマトリックス23などから構成されている。EUT2から垂直導電面は、規格により40cm以上離れている。
図2は、本実施形態に係るEMI測定システムのブロック構成例を示したものである。図2に示すように、商用電源5と接続する擬似電源回路網3に電源線を介してEUT2が接続し、測定同軸ケーブルにより擬似電源回路網3と同軸リレーマトリックス23が接続している。同軸リレースイッチマトリックス23は測定同軸ケーブルによりフィルタ27を介してスペクトラムアナライザ21、EMIレシーバ22とそれぞれ接続している。このシステム構成では、測定機器接続の標準規格である汎用計測インターフェースバス(GPIB:General Purpose Interface Bus)等を介し、コンピュータ25からスペクトラムアナライザ21やEMIレシーバ22、同軸リレースイッチマトリックス23等のEMI測定機器をコントロールする。
スペクトラムアナライザ21はコンピュータ25と協働することでデータ解析手段として機能し、擬似電源回路網3で検出されたEMIの受信レベルのPKデータの最大値を周波数毎に保持して記録するMaxHold機能と、EMIの受信レベルのPKデータをスイープ毎に周波数別に記録するClear/Write機能を備える。またEMI関連工業規格に規定されている周波数範囲において、取得されたスイープ毎の複数のスペクトラムデータから受信レベルの受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を算出する機能を備える。本例のスペクトラムアナライザ21はスーパーヘテロダイン方式(周波数の低域から高域までのスイープを繰り返す方式)が用いられており、測定結果をスイープ毎に記録、表示している。なお、受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を算出する処理は、コンピュータ25に実行させる構成としてもよい。
フィルタ27は、EMI測定機器の故障等を防止するためのアッテネータ等である。
EMIレシーバ22はEMI測定機器の一例であり、QP検波モードとAV検波モードを備え、EMIの規格適合判定に用いるQP値とAV値を取得し、FCCルール、CISPR22規格等に規定されたレベルのリミットを満たすか否かの規格適合判定等を実施する。
同軸リレースイッチマトリックス23は、スペクトラムアナライザ21とEMIレシーバ22間における測定経路の切り替えに使用される。
コンピュータ25は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置、ワークエリアなどの用途に利用されるメモリ、不揮発性の記憶装置から構成され、データ解析手段、エラー回避手段、スイープタイミング最適化手段、周波数評価候補抽出手段、最大周波数特定手段、制御手段、変動特性分析手段、周波数変動帯域幅分析手段、レベル変動量分析手段、周波数変動傾向分析手段、読み込み手段、周波数変動EMIリアルタイム評価手段、変動収束判別手段およびリミットマージン分析手段としての機能を備えている。データ解析手段としての機能は、コンピュータ25と上記スペクトラムアナライザ21が協働することで実現される。
上記各機能は、CPUに代表される演算処理装置が図示しない記憶装置に記憶されたプログラムをワークエリアに読み出し実行することで実現される。また記憶装置は温度特性評価結果などのEMIの変動特性(プロファイル)、最適測定条件等を保存する記憶手段として機能する。これらの各機能については後に詳述する。
コンピュータ25はGPIBボード26を有し、このGPIBボード26はGPIBケーブルにてスペクトラムアナライザ21、EMIレシーバ22および同軸リレースイッチマトリックス23に接続されている。
さらにコンピュータ25は、EMI測定システムの動作を制御すると共に、EMI測定機器24により取得されたEMIのデータに対し必要な補正値(ケーブルロス、アンテナファクタなど)を加えて、EMIの受信レベルの算出や規格適合判定などの検証を行う。
このように構成されたEMI測定システムにおいて、擬似電源回路網3を介してEUT2への電源供給を行い、その擬似電源回路網3の測定用端子におけるEMIのレベルを、スペクトラムアナライザ21およびEMIレシーバ22等のEMI測定機器24を利用して受信する。そして、EUT2から発生し電源線4を伝導するEMIを測定し、QP値およびAV値が、FCCルール、CISPR22規格等に規定されたレベルのリミットを満たすか否かの規格適合判定等を実施する。
EMI測定システムは、受信したEMIの特徴分析(周波数変動傾向分析、最大周波数分析、レベル変動量分析など)を行うため、スペクトラムアナライザ21のClear/WriteモードおよびMaxHoldモードを用いて、周波数別にスイープ毎のPKデータおよび測定中に取得された全PKデータを同時取得する。測定中のPKデータは、コンピュータ25のメモリ上に一時保管し、一連の作業終了後に最大値および全PKデータを平均処理した算出平均値と共にコンピュータ25に取り込み、ハードディスク等の記憶装置に保存する。
次に、本発明のEMI測定システムによるEMI評価処理について説明する。
本発明の第1の実施形態に係るEMI測定システムによるEMI評価処理を示すフローチャートを図3に示す。図3に示すEMI評価処理における大きな処理として、エラー回避、スイープタイミングの最適化、周波数範囲抽出、周波数特定、周波数変動EMIリアルタイム評価があり、これらの処理について随時説明する。
図3において、EMI測定システムがEMIの測定を開始すると、まずステップS1にて、コンピュータ25のCPUは事前に取得された最適な測定条件またはプロファイルが記憶装置に存在するか否か判定し、最適な条件またはプロファイルがある場合はステップS2へ進み、それ以外はステップS20へ進む。
ステップS20において、事前に用意された初期条件(スペクトラムアナライザの周波数レンジ、RBW、VBW、スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル等)を設定し、設定が終了したらステップS5に移行してデータ収集を開始する。
ステップS2で、プロファイル(最大周波数、周波数変動傾向、レベル変動量、スイープ時間など)、最適な測定条件(スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル等)を記憶装置からロードする(読み出す)。これらスイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベルは、スペクトラムアナライザに関して周知の基本事項であるから詳細な説明は省略する。
次にステップS3で、時間経過に合わせてEMIの周波数が変動する周波数変動EMIのプロファイルがあるか否かを判定する。すなわち記憶装置に過去に測定したEUTの最大周波数および周波数変動傾向の情報が保存されているか否かを判断する。周波数変動EMIがプロファイルに存在しない場合はステップS4へ進み、それ以外はステップS21へ進む。
ステップS4で、コンピュータ25は上記ステップS2においてロードされた測定条件をスペクトラムアナライザ21に設定する。そして、ステップS5で、スペクトラムアナライザ21のTrace1をClear/Writeモード、Trace2をMaxHoldモードに設定し、データの収集を開始する。このTrace1およびTrace2は、スペクトラムアナライザ21に装備された出力端であり、Trace1およびTrace2でそれぞれモード設定が可能になっている。
ステップS6で、コンピュータ25はスペクトラムアナライザ21から1スイープ分のPKデータを周波数別に取得する。
次にステップS7で、エラー回避手段はEMI測定機器24のエラーが検出されたかどうかを判定する。エラーが検出された場合はステップS23へ進み、それ以外はステップS8へ進む。
ここで、EMI測定機器のエラー回避について説明する。過大なレベルのEMIがEMI測定機器24に入力された場合、EMI測定機器24の故障または測定誤差を生じることがあるため、EMI測定機器24の設定(例えば、リファレンスレベルやアッテネータレベル)を適切に行う必要がある。このため、EMI測定機器24に出力されるエラー(例えば、オーバーロードエラーやIFオーバーロードエラー)をデータの収集と同時に確認し、エラーが検出された場合は測定を中断した後、エラーの内容に応じて設定(例えば、リファレンスレベルの増加やアッテネータレベルの増加)を変更し、EMI測定機器24を正常動作状態にする(図3のステップS7、S23、S24)。
例えば、スペクトラムアナライザ21においてオーバーロードエラーが検出された場合、アッテネータレベルを10dB追加およびリファレンスレベルを10dB上昇させる。EMI測定機器24が正常動作状態に戻ったらステップS5に移行し、データ収集を再開する。なお、オーバーロードエラーは、スペクトラルアナライザ21の入力Mixerに過大信号が入力された場合に回路保護のために表示される警告である。またIFオーバーロードエラーは、入力Mixer以降のIF信号経路で過大信号が発生した場合に回路保護のために表示される警告のことである。
上記ステップS7に戻ってEMI測定機器24からエラーが検出されなかった場合、ステップS8に移行してデータ収集時間が終了したか否かを判定する。データ収集が終了した場合はステップS9へ進み、それ以外はステップS6へ戻り、PKデータを取得する。
ステップS9で、コンピュータ25はスペクトラムアナライザ21のTrace2から受信レベルの最大値を周波数別に取得する。そして、ステップS10で、スイープタイミング最適化手段が図4に示す最大値欠落分析処理に従って、最大値に欠落があるか否かを分析する。そしてステップS11で、ステップS10の最大値欠落分析より、最大値の欠落があると判定された場合はステップS12へ進み、それ以外はステップS14へ進む。
ここで、スイープタイミングの最適化について説明する。PKデータの最大値を適切に取得できた場合の測定結果は、図12に示すように、受信レベルの最大値曲線41が緩やかなレベル変化となる。しかし、妨害電磁波測定機器24を構成するスペクトラムアナライザ21のスイープタイミング(例えば、スイープ時間やデータ収集時間)が不適切な場合、スイッチング電源等の電源回路に起因する間欠性EMIの発生周期とスイープタイミングが同期せず、図13に示すような急激なレベル低下(最大値の欠落)の最大値曲線42(特に、周波数0.15〜1.00[MHz]の範囲)となる。そのために最大値曲線42が極大となる周波数(以下、「最大周波数」という。)の見落としを生じ、測定結果の信頼性に疑義を生じる。
このため、最大値曲線に最大値の欠落があるか否かを判定し、欠落が認められた場合は欠落が認められなくなるまで、更新された最大値の再取得を行う。これにより、データ収集時間を最適化する(図3のステップS9、S10、S11、S12、S25)。そして最大値の再取得を複数回行った場合においても最大値の欠落が認められる場合は、スイープタイムを増加し、データ取得のゲート時間を最適化する(図3のステップS13、S26、S27)。
ここで、最大値が欠落しているか否かを下記のパラメータおよびフローチャートに従って判定する。図14は最大値欠落分析用パラメータの例を示す図である。最大値が欠落しているポイントA、C間は大きくレベルが低下する。
最大値欠落分析用のパラメータは以下である(図14参照)。
L1 : 周波数ポイントAにおける最大値
L2 : 周波数ポイントBにおける最大値
L3 : 周波数ポイントCにおける最大値
周波数ポイントA、B、Cは、連続した周波数測定ポイントとする。
次に、図4に示す最大値欠落分析処理のフローチャートの詳細を説明する。図4において、まずステップS31にて、図3のステップS9の処理で得られた最大値から最大値欠落分析用パラメータL1、L2、L3を抽出し、L2からL3を減算した絶対値が、L1からL2を減算した絶対値に任意の閾値α(例えば10[dB])を加算した値以上の場合、または、L2からL3を減算した絶対値が、L1からL2を減算した絶対値から閾値αを減算した値以上の場合、最大値に欠落が生じていると判断しステップS32へ進み、それ以外の場合は最大値に欠落がないと判断しステップS33へ進む。
ステップS32で最大値に欠落があるとして、図3のステップS12へ進む。またステップS33で最大値に欠落はないとして、図3のステップS14へ進む。
そしてステップS12で、ステップS9〜ステップS12のループ回数X(初期値=1)が閾値Y(例えば、10)より大きいか否かを判定し、大きい場合はステップS13へ進み、それ以外はステップS25へ進む。ステップS25では、前記ループ回数Xに(X+1)を代入し、ステップS9に戻り最大値を再取得する。
次に、ステップS13で、最大値の欠落している周波数(欠落ポイント)が所定数Z個未満であるか否かを判定し、Z個未満の場合はステップS14へ進み、それ以外はステップS26へ進む。ステップS26において、間欠性EMIの発生周期とスペクトラムアナライザ21のスイープタイミングを同期させるため、スイープタイムを増加させ、データ取得のゲート時間を最適化するか否かを判定し、ゲート時間を最適化する場合はステップS27へ進み、それ以外はステップS14へ進む。そしてステップS27で、スイープタイムを増加させ、ステップS9に戻り最大値を再度取得する。
一方、ステップS13において最大値の欠落が所定数未満の場合はステップS14に移行し、全レンジの測定が終了しているか否かを判定し、終了している場合はステップS15へ進み、それ以外はステップS28へ進む。
ステップS28では、次の測定を行う周波数レンジをスペクトラムアナライザ21に設定する。そして、ステップS5に移行してデータ収集を開始する。
次に、ステップS15で、周波数評価候補抽出手段が図5に示すQP/AV評価候補周波数抽出処理のフローチャートに従って、QP/AV評価候補周波数および周波数微調範囲を抽出する。
ここで、QP/AV評価候補周波数抽出処理(周波数評価候補抽出処理)について説明する。広帯域性EMIにマスキングされた狭帯域性EMIや周波数変動EMIの最大周波数特定は困難であるため、測定に関する十分な知識と経験を必要とする。しかし、十分な知識と経験を持つ測定者は少数である。よって、確率的にレベルが最大となる狭帯域性EMIの特徴を利用し、算出平均値から広帯域性EMIにマスキングされた狭帯域性EMIを特定する。
また、測定により取得された最大値ではなく、レベル変動量(図11参照)を考慮した最大値を活用することで、規格不適合周波数の見落としを抑制できる。さらに、周波数変動傾向(図10参照)を後述の周波数微調範囲に適用することで、周波数変動EMIの最大周波数の見落としを抑制できる。
続いて、図5に示すQP/AV評価候補周波数抽出処理のフローチャートについて、図15,16を参照して説明する。図15はf(AV)抽出例と周波数微調範囲例を示したものである。図16はf(PK)抽出例と周波数微調範囲例を示したものである。図15,16ともに横軸を周波数[MHz]、縦軸をレベル[dBμV]とし、QP値のリミット、受信レベルの最大値曲線43、算出平均値である平均値曲線44がプロットされている。
図5において、まずステップS41で、図3のステップS6で取得された全てのPKデータから周波数別に算出平均値を算出する(この算出平均値の曲線を平均値曲線という。)、続いてステップS42で、ステップS41で算出された平均値曲線44から極大となる周波数(以下、極大周波数とする。)を全て抽出する(図15参照)。
次に、ステップS43で、ステップS42で抽出された周波数における最大値が、FCCルールやCISPR22規格等に規定されたレベルのリミット(例えば、QPリミット)以上となる周波数(f(AV)とする。)を抽出し、QP/AV評価候補周波数とする。
この時、図3のステップS2の処理でレベル変動量をロードした場合、図3のステップS9で取得された最大値とその最大値に図11のステップS143で算出される受信レベルのレベル変動量L(a)を加算した最大値を比較し、レベルの高い最大値を採用する。図11については後に詳述する。
続いて、ステップS44で、ステップS43で抽出された周波数f(AV)における極大点45から数dB低下(例えば、6dB低下)した低域側周波数の閾値f(AV)から高域側周波数の閾値f(AV)までの範囲を周波数微調範囲46とする(図15参照)。
このとき、図3のステップS2で周波数変動傾向をロードした場合は図10のステップS134で算出された周波数変動傾向f(k)を考慮した周波数範囲とする。例えば、周波数微調範囲が190kHz〜300kHzで、周波数変動帯域幅f(k)が200kHz〜530kHz(図19参照)の場合は、周波数微調範囲を190kHz〜530kHzに設定する。
ステップS45で、ステップS44で抽出された周波数f(AV)に対応する周波数微調範囲46における最大値曲線43を排除し、分割された最大値曲線43の周波数範囲をそれぞれ最大値範囲47a,47bとする(図16参照)。そしてステップS46で、最大値範囲47a,47bの極大周波数における最大値がQPリミットを満たさない場合、その最大値に対応する周波数48a,48b(f(PK)とする。)を全て抽出し、ステップS43で特定された、QP/AV評価候補周波数に追加する(図16参照)。
最後に、ステップS47で、ステップS46で抽出された周波数f(PK)を含む最大値範囲47a,47bを周波数微調範囲として追加し(図16参照)、図3のステップS16へ進む。
図3のEMI評価処理の説明に戻る。ステップS16において、最大周波数特定手段が図6に示す最大周波数特定処理のフローチャートに従って、最大周波数を特定する。
ここで、最大周波数特定処理について説明する。最大周波数特定手段は、図5のステップS43、ステップS46の処理で特定されたQP/AV評価候補周波数について、レベルが最大となる周波数を特定する。
図6に示すフローチャートを参照して最大周波数特定処理の詳細を説明する。図6において、まずステップS51で、コンピュータ25によりスペクトラムアナライザ21の測定周波数帯域を、図5のステップS44またはステップS47で得られた周波数微調範囲に設定する。
続くステップS52で、スペクトラムアナライザ21のTrace1をClear/Writeモード、Trace2をMaxHoldモードに設定し、EMIについてデータの収集を開始する。ステップS53で、スペクトラムアナライザ21のTrace1から1スイープ分のPKデータを周波数別に取得する。そしてステップS54で、データ収集時間が終了したか否かを判定し、終了した場合はステップS55へ進み、それ以外はステップS53へ戻る。
ステップS55で、スペクトラムアナライザ21のTrace2から受信レベルの最大値を周波数別に取得する。ステップS56で、コンピュータ25はステップS53にて周波数別に取得された全てのPKデータから算出平均値を周波数別に算出する。
ステップS57で、ステップS51にて周波数f(AV)を含む周波数微調範囲を設定したか否かを判定し、設定した場合はステップS58へ進み、周波数f(PK)を含む周波数微調範囲を設定した場合はステップS59へ進む。
ステップS58では、ステップS56にて周波数別に算出された算出平均値(平均値曲線)が最大となる周波数を最大周波数として抽出し、図3のステップS17へ進む。すなわち、平均値曲線から極大周波数を抽出し、その極大周波数における最大値が許容値を超える周波数を最大周波数として特定する。
一方、ステップS59では、ステップS55にて周波数別に取得した最大値の中でリミットを満たさない最大値に対応する周波数のうち、最も受信レベルが高い周波数を最大周波数とする。さらにステップS60で、ステップS56で周波数別に算出された算出平均値から抽出された周波数f(AV)における最大値がQPリミットを満たすかどうか判定し、満たさない場合は、ステップS61へ進み、それ以外は図3のステップS17へ進む。
ステップS61で、ステップS60で抽出された周波数f(AV)を最大周波数として追加し、図3のステップS17へ進む。
ここで、ステップS60,S61の処理についてより具体的に説明する。f(PK)を含む周波数微調範囲(例えば、最大値範囲47a,47b)を設定してデータを収集し、取得したPKデータから図16に示すような最大値曲線および平均値曲線が得られたと仮定する。図16では、平均値曲線の極大点の周波数に対応する最大値曲線の最大値はリミット(この例ではQPリミット)未満であるが、仮にこの最大値がリミットを超えていれば、そのときの周波数を最大周波数に加えるというものである。
このように、f(PK)を含む周波数微調範囲が設定された場合には、最大値曲線にて許容値以上で最大レベルの周波数、あるいはその周波数に加えて平均値曲線の極大周波数における最大値が許容値を満たさない周波数を最大周波数として特定する。
図3のEMI評価処理の説明に戻る。ステップS17において、制御手段(コンピュータ25)はEMIレシーバ22をステップS16で特定された最大周波数に設定し、EMIレシーバ22のQP検波モードおよびAV検波モードを用いて、QP値およびAV値を取得させる。そして、ステップS18で、EMIレシーバ22は周波数別に取得されたQP値およびAV値の規格適合判定を実施する。
そしてステップS18の規格合格判定を実施後、ステップS19で、測定条件(スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル等)を抽出し、最適な測定条件として記憶手段(記憶装置)に記憶する。
このように、制御手段は、最大周波数特定手段(コンピュータ25)にて特定された最大周波数における妨害電磁波の受信レベルを測定するとともに、エラー回避手段(コンピュータ25)およびスイープタイミング最適化手段(コンピュータ25)による測定条件の最適化処理および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御している。
一方、図3のステップS21の判断処理において、周波数変動EMIがある場合、図7に示す周波数変動EMIリアルタイム評価を実施するか否かを判定し、実施する場合はステップS22へ進み、それ以外はステップS4へ進む。ステップS22では、図7に示す周波数変動EMIリアルタイム評価処理のフローチャートに従って、最大周波数におけるQP値およびAV値を取得する。
次に、図3のステップS22における周波数変動EMIリアルタイム評価処理について説明する前に、前述した図5のステップS43,S44、あるいは図3のステップS22等で考慮している受信レベルの時間経過に伴う周波数変動およびレベル変動、その評価方法について説明する。
図25に示すような周波数が緩やかに変動する周波数変動EMIやレベルが緩やかに変動するレベル変動EMIは、その変動傾向を見極めた上でEMI対策効果判定や規格適合判定を行う必要がある。しかし、評価技術の不十分な測定者は変動を認識できない、また、認識できた場合でも、変動傾向を的確に把握できず、EMI対策効果判定や規格適合判定を適切に行えない。このため、EMI対策検討時間の増加やEMI対策部品の増加による商品コストの高騰を招いたり、規格不適合品を量産に移行させてしまう危険性がある。
よって、変動特性評価(図8)、周波数変動帯域幅分析(図9)、最大周波数/周波数変動傾向分析(図10)、レベル変動量分析(図11)を実施し、最大周波数/周波数変動傾向、レベル変動量をプロファイル化する。このプロファイルを次測定以降に適用することで、周波数変動EMIの最大周波数を適切に特定でき、かつ、レベル変動EMIの最大レベルを推測できるため、適切なEMI対策効果判定や規格適合判定を実現できる。
次に、図8に示すフローチャートを参照して温度特性評価処理の詳細を説明する。まず、ステップS91で、変動特性分析手段が、周波数レンジ、RBW、VBW、スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル、データ収集時間/レンジ(例えば、1レンジ30秒)、測定インターバルB(例えば、B=10とすると、測定開始時間は0分、10分後、20分後、30分後・・・となる。)、最大評価時間C(例えば、30分)および周波数変動許容帯域幅D(例えば、30kHz)等の事前に設定された内容を、記憶手段(記憶装置)からロードする。
次に、ステップS92で、EUT2の電源をオフにするか否かを判定し、電源をオフにして測定を開始する場合はステップS109へ進み、それ以外の場合はステップS93へ進む。
ステップS109は、EUT2の電源をオフしている時間を設定し(例えば、30分)、設定時間経過後にEUT2の電源をオンにするためのメッセージを表示する。測定者により測定が開始された場合はステップS93へ進む。
ステップS93で、スペクトラムアナライザ21のTrace1をClear/Writeモード、Trace2をMaxHoldモードに設定し、データの収集を開始する。そして、ステップS94で、スペクトラムアナライザ21のTrace1から1スイープ分のPKデータを周波数別に取得する。
ステップS95で、EMI測定機器24のエラーが検出されたかどうかを監視し、エラーが検出された場合は、ステップS110へ進み、それ以外はステップS96へ進む。エラーが検出された場合、ステップS110に移行してEMI測定機器24による測定を中断し、続いてステップS111で、EMI測定機器24の設定をエラー内容に応じて変更し、EMI測定機器24を正常動作状態にする。EMI測定機器24のエラーが回避されたらステップS92に戻る。ステップS95,S110,S111の処理は、図3のステップS7,S23,S24の処理に相当する。
上記ステップS95の処理にてEMI測定機器24のエラーが検出されなかった場合、ステップS96で、データ収集時間が終了したか否かを判定し、データ収集時間が終了している場合はステップS97へ進み、それ以外はステップS94へ戻る。
ステップS97で、スペクトラムアナライザ21のTrace2から最大値を周波数別に取得する。そして、ステップS98で、図4に示す最大値欠落分析処理に従って、最大値に欠落があるか否かを分析する。ステップS99では、ステップS98の最大値欠落分析より、最大値の欠落の有無を判定し、欠落はないと判定された場合はステップS100へ進み、それ以外はステップS112へ進む。
ステップS112で、間欠性EMIの発生周期とスペクトラムアナライザ21のスイープタイミングを同期させるため、スイープタイムを増加し、データ取得のゲート時間を最適化する。スイープタイムの再設定が終了後、ステップ67に戻る。
次に、ステップS100で、全レンジの測定が終了しているか否か判定し、終了している場合はステップS101へ進み、それ以外はステップS113に進む。ステップS113では、測定を行っていない周波数レンジをスペクトラムアナライザ21に設定する。
ステップS101で、全レンジの測定を2回以上行っているか否か判定し、2回以上測定している場合はステップS102へ進み、それ以外はステップS114へ進む。続いてステップS102で、測定開始からの時間が、最大評価時間C(例えば、測定開始から30分)以内であるか否かを判定し、時間内であればステップS103へ進み、それ以外はステップS107へ進む。
ステップS103では、図9に示す周波数変動帯域幅分析処理のフローチャートに従って、周波数変動帯域幅分析手段が時間的に緩やかに変化する周波数変動帯域幅を抽出する。
ここで、周波数変動帯域幅の抽出について説明する。周波数変動帯域幅抽出処理では、温度特性等に起因する変動特性分析結果の最大値からレベルが極大となる周波数(極大周波数)の変動帯域幅を算出し、その周波数変動帯域幅から周波数が変動しているか否かを分析する。
図9に示すフローチャートを参照して周波数変動帯域幅分析処理について詳細を説明する。まず、ステップS121で、周波数変動帯域幅分析手段が今回測定した最大値曲線または平均値曲線の最大値と前回測定した最大値を抽出する。そして、ステップS122で、最大値の極大周波数を全て抽出し、図17に示すように測定時間別にデータベース化する。続いて、ステップS123で、抽出した極大周波数の周波数差を周波数変動帯域幅として算出し、図18に示すようにデータベース化する。最後にステップS124で、ステップS123で算出された周波数変動帯域幅の最大帯域幅f(h)の絶対値|f(h)|を、図18に示すようにデータベース化した後、図8のステップS104へ進む。
ステップS104では、図11に示すレベル変動量分析処理のフローチャートに従って、レベル変動量分析手段が時間的に緩やかに変化するレベル変動量を抽出する。
このように、周波数変動帯域幅分析処理では、データ解析手段にて測定時間別に算出された最大値曲線または平均値曲線の極大周波数の周波数差を周波数変動帯域幅として経過時間別に算出し、記憶装置(記憶手段)に保存する。
ここで、レベル変動量の算出について説明する。レベル変動量算出処理では、レベル変動EMIにおける最大レベルを推測するため、最大レベルを取得した測定時間におけるレベルを基準とし、各測定時間におけるレベルとの差を算出する。
以下に、図11に示すフローチャートを参照してレベル変動量分析処理の詳細を説明する。まず、ステップS141で、レベル変動量分析手段が今回の測定結果と前回の測定結果における極大周波数のリミットマージン(許容値マージン)の差をレベル変動量として算出する。
そして、ステップS142で、ステップS141にて算出したレベル変動量L(h)とその最大の絶対値|L(h)|を図20に示すようにデータベース化する。最後にステップS143にて、データベース化された全てのデータにおいて、最大レベルを取得した測定時間におけるレベルを基準とし、各測定時間におけるレベルとの差L(a)を図21に示すように抽出する。図21においては、上記極大周波数について、所定単位時間の整数倍で刻まれた測定時間とレベル変動量が対応づけられ、プロファイルされる。プロファイル情報は記憶装置(記憶手段)に保存される。レベル変動量の分析が終了後、ステップS105へ移行する。
ステップS105,S106は、変動収束判別手段により実施される処理である。ステップS105で、ステップS103にて抽出された周波数変動帯域幅|f(h)|が周波数変動許容帯域幅D[kHz]未満であるか否かを判定し、周波数変動許容幅D[kHz]未満である場合は、周波数の変動が収束したとしてステップS106へ進み、それ以外はステップS114へ進む。
続いて、ステップS106で、ステップS104で抽出されたレベル変動量|L(h)|がレベル変動許容量E[dB]未満であるか否かを判定し、レベル変動許容量E[dB]未満である場合は、レベルの変動が収束したとしてステップS107へ進み、それ以外はステップS114へ進む。
ステップS105,S106のような処理を行うことにより、確実に周波数変動およびレベル変動が収束したことを確認できる。したがって、後段のステップS107における最大周波数および周波数変動分析処理を適切に実施することができ、分析結果の信頼度が向上する。
ステップS114においては、スペクトラムアナライザ21は次の測定開始時間まで待機し、測定開始時間になり次第にステップS93へ戻り、データ収集を再開する。
そして、ステップS107で、最大周波数特定手段、周波数変動傾向分析手段が図10に示す周波数変動傾向および最大周波数分析処理のフローチャートに従って、最大周波数および周波数変動傾向をプロファイル化し、記憶手段に保存して測定を終了する。
このように、レベル変動量分析処理では、測定時間別に取得された全スペクトラムデータの最大値曲線を算出し、各測定時間における最大値曲線とのレベル差を周波数別に算出し、経過時間別の受信レベルの変動量を記憶装置に保存する。
ここで、周波数変動傾向および最大周波数のプロファイル化について説明する。周波数変動傾向分析処理では、周波数変動帯域幅分析結果からリミットマージンが最小となる最大周波数f(Max)およびその周波数の変動傾向f(k)をプロファイル化する。
以下に、図10に示すフローチャートを参照して最大周波数および周波数変動傾向分析処理の詳細を説明する。まず、ステップS131で、周波数変動傾向分析手段が図17に示すデータベースにリミットマージン(例えば、図22に示すCISPR13に規定されているQPリミットに対するマージン)を追加する。そして、ステップS132で、データ解析手段にて測定開始から測定終了までに算出された測定時間別の最大値曲線または平均値曲線の各極大周波数において、最大値のリミットマージンが不足する周波数(例えば、リミットマージンが0dB以下となる周波数)を抽出する。
そして、ステップS133で、ステップS132にて抽出された周波数の内、対応する最大値が最小となるリミットマージンに閾値F[dB](例えば、1dB)を加算した値以下となる周波数を抽出する。抽出した周波数をf(Max)として、図19に示すようにプロファイル化する。
最後に、ステップS134で、ステップS133にて抽出されたf(Max)の周波数変動傾向をf(k)として、図19に示すようにプロファイル化し、最大周波数および周波数変動傾向分析処理が終了後、ステップS108に移行する。プロファイル内容は記憶装置に保存される。
このように、周波数変動傾向分析処理では、データ解析手段にて測定開始から測定終了までに算出された測定時間別の最大値曲線または平均値曲線の極大周波数において、許容値マージンが不足する最大周波数f(Max)を抽出し、最大周波数f(Max)が周波数変動している場合、測定時間別の周波数変動傾向を記憶装置に保存する。
そして、ステップS108で、測定条件(スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル等)を抽出し、最適な測定条件として記憶装置に保存する。
次に、図3のステップS22における周波数変動EMIのリアルタイム評価処理について説明する。プロファイル化された最大周波数および周波数変動傾向を適用し、周波数変動EMIの周波数変動傾向をリアルタイムに分析し、最大周波数におけるQP値およびAV値を適切に取得する。これにより、EMI対策効果判定および規格適合判定を容易かつ適切に行え、EMI対策検討時間やEMI対策部品の増加を防げる。
図7に示すフローチャートを参照して周波数変動EMIリアルタイム評価処理の詳細を説明する。まず、周波数変動EMIリアルタイム評価手段(コンピュータ25)は、周波数変動EMIリアルタイム評価処理を実行するプログラムをコールする。そして、ステップS71で、スペクトラムアナライザ21の周波数レンジ、RBW、VBW、スイープタイム、リファレンスレベル、アッテネータレベル、最大評価時間等の測定条件を設定する。さらに、読み込み手段(コンピュータ25)により記憶装置(記憶手段)内のプロファイルから周波数変動傾向f(k)および評価対象f(Max)をロードする。
次に、ステップS72で、スペクトラムアナライザ21のTrace1をClear/Writeモード、Trace2をMaxHoldモードに設定し、データの収集を開始する。ステップS73で、スペクトラムアナライザ21のTrace1から1スイープ分のPKデータを取得する。そして、ステップS74で、ステップS73で取得されたPKデータにおける極大周波数に閾値A[kHz]を加減算した周波数範囲内に、つまり低周波側周波数閾値と高周波側周波数閾値の間にf(Max)と一致する周波数があるか判定し、ある場合には場合はステップS75へ進み、それ以外はステップS83へ進む。
ステップS75では、周波数変動評価手段がf(Max)をEMIレシーバに設定し、QP検波モードを用いて受信レベルのQP値の取得を行う。QP値が最大となった瞬間にAV値を取得する。
続いて、ステップS76で、ステップS75で評価したf(Max)を評価対象周波数から排除する。そして、ステップS77にて、全ての評価対象f(Max)のQP値およびAV値を取得し評価したかどうかを判定し、評価が済んでいる場合はステップS78へ進み、それ以外はステップS83へ進む。
次に、ステップS78で、スペクトラムアナライザ21のTrace2から最大値を取得する。そして、ステップS79で、評価対象f(Max)以外に対応する最大値のリミットマージンがない周波数があるか否かを判定し、リミットマージンのない周波数がある場合はステップS80へ進み、それ以外は図3のステップS18へ進む。
ステップS80で、図5のQP/AV評価候補抽出処理のフローチャートに従って、QP/AV評価候補周波数を全て抽出する。そして、ステップS81で、図6の最大周波数特定処理のフローチャートに従って、最大周波数を特定する。
ステップS82では、EMIレシーバ22のQP検波モードおよびAV検波モードを用いて、ステップS81で特定された最大周波数におけるQP値およびAV値を取得し、図3のステップS18へ移行する。
一方、ステップS83で、データ収集開始からの経過時間が単位時間B(例えば10分)×β(自然数、初期値1)経過したか否か判定し、経過した場合はステップS84へ進み、それ以外はステップS73へ戻る。次に、ステップS84で、βにβ+1を代入する。
そして、ステップS85で、図9の周波数変動帯域幅分析処理および図10の最大周波数および周波数変動傾向分析処理に従って抽出された周波数変動傾向と、記憶装置にプロファイル済みの周波数変動傾向f(k)が一致するか否かを判定し、一致する場合はステップS86へ進み、それ以外はステップS78へ進む。ステップS86で、データ収集開始からの経過時間が最大評価時間C(例えば、30分)以内である場合はステップS73へ戻り、それ以外はステップS78へ進む。
このように、受信したEMIから抽出された現在の周波数変動傾向と、プロファイルされた周波数変動傾向f(k)が一致する場合には、即座に最大周波数における最大値を取得するように構成しているので、EMI対策検討に割く時間を節約できる。また、最大評価時間を決めておくことで必要以上に時間を費やさないで済む。
[2]第2の実施形態
次に、本発明に係るEMI測定システムの第2の実施形態を説明する。図23に本発明の第2の実施形態に係るEMI測定システムのブロック構成例を示す。
図23の第2の実施形態に係るブロック構成において、図2に示した第1の実施形態に係るブロック構成との相違点は、同軸リレースイッチマトリックス23に替えてパワーディバイダ28等の入力信号分配器に変更し、スペクトラムアナライザ21とEMIレシーバ22による同時EMI評価を行えるようにした点である。
これにより、スペクトラムアナライザ21による周波数変動傾向検証とEMIレシーバ22によるQP値およびAV値取得を同時に行えるため、リアルタイムに複数の周波数変動EMIに対応でき、EMI対策効果判定および規格適合判定精度を向上できる。
以上説明した実施形態のように構成される本発明によれば、EMIの変動特性を評価して得られた最大周波数および周波数変動傾向をプロファイル化し、次測定以降の評価に適用することにより、周波数変動EMIの周波数変動傾向をリアルタイムに分析でき、適切に最大周波数を特定できる。そのため、一般に評価スキルを持たない測定者においても、EMI対策効果判定および規格適合判定を容易かつ適切に行え、EMI対策検討時間やEMI対策部品の増加を抑制することができる。結果として、商品コストの高騰防止および計画通りの商品製造/出荷を行える。
また、最大値曲線および平均値曲線を同時取得し、広帯域性EMIにマスキングされたリミットを満たすか疑わしい狭帯域性EMIを特定することにより、一般に評価スキルを持たない設計者や経験の浅い測定者においても、規格不適合周波数の見落としを防げ、規格不適合品が量産へ移行してしまう危険性を抑制できる。結果として、計画通りの商品製造/出荷を行える。
また、時間的にレベルが変化する間欠性EMIの発生周期に同期させたスイープタイミングをスペクトラムアナライザに設定することにより、適切なEMI対策効果判定および規格適合判定が行えるため、繰り返し性確認測定および再現性確認測定が不要となり、EMI対策検討時間を短縮できる。さらに、同期させたスイープタイミングを次測定以降に適用することで、常に適切な測定条件で間欠性EMIを評価できる。
また、EMI測定機器を適切な条件に設定することにより、過剰なレベルのEMIの入力によるEMI測定機器の故障や測定誤差を回避できるため、測定結果の信頼性が向上する。
また、周波数変動傾向を周波数微調範囲に適用することにより、周波数変動EMIの最大周波数の見落としを抑制でき、一般に評価スキルを持たない測定者においても、EMI対策効果判定および規格適合判定を容易かつ適切に行え、EMI対策検討時間やEMI対策部品の増加を防げる。結果として、商品コストの高騰防止および計画通りの商品製造/出荷を行える。
レベル変動量を次測定以降の測定結果に反映させることにより、レベル変動EMIの最大レベルを推測できるため、EMI対策効果判定および規格適合判定の誤判定を抑制できる。さらに、レベル変動量が容易に推測できるので、レベル変動EMIのレベルが最大となるまで待つ必要がなくなるため、評価時間を短縮できる。
例えば、
・最大レベルに到達するまでの時間を電源オンから30分後
・1回の測定時間を5分
とした場合の評価時間は、
従来:(30分+5分)=35分
発明案:最短で5分
となり、評価時間を約86%削減できる。
なお、本発明は、上述した各実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能であることは勿論である。
本発明の一実施形態に係るEMI測定システムを構成する機器の配置例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るEMI測定システムのブロック構成例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るEMI評価処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る最大値欠落分析処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るQP/AV評価候補抽出処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る最大周波数特定処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る周波数変動EMIリアルタイム評価処理フローチャートである。 本発明の一実施形態に係る温度特性評価処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る周波数変動帯域幅分析処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る最大周波数および周波数変動傾向処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るレベル変動量分析処理を示すフローチャートである。 EMI測定結果例を示す線図である。 最大値欠落例を示す線図である。 最大値欠落分析用パラメータの例を示す線図である。 f(AV)抽出例と周波数微調範囲例を示す線図である。 f(PK)抽出例と周波数微調範囲例を示す線図である。 極大周波数のデータベース例を示す線図である。 周波数変動帯域幅のデータベース例を示す図である。 最大周波数範囲および周波数変動傾向のプロファイル例を示す図である。 レベル変動量のデータベース例を示す図である。 レベル変動量のプロファイル例を示す図である。 リミットの例を示す図である。 本発明の一実施形態に係るEMI測定システム構成のブロック構成例を示す図である。 従来手法における一般的なEMI測定処理を示すフローチャートである。 周波数変動EMIの例を示す線図である。
符号の説明
1…非金属の台、2…EUT、3…擬似電源回路網、4…電源線、5…商用電源、21…スペクトラムアナライザ、22…EMIレシーバ、23…同軸リレースイッチマトリックス、24…妨害電磁波測定機器(EMI測定機器)、25…コンピュータ、26…GPIBボード、27…フィルタ、28…パワーディバイダ、43…最大値曲線、44…平均値曲線、45…極大点、46…周波数微調範囲、47a,47b…最大値範囲、48a,48b…f(PK)、51,52,53,54,55,56…各時間におけるEMI(周波数変動EMI)

Claims (19)

  1. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定するシステムであって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を算出するデータ解析手段と、
    前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因する妨害電磁波測定機器のエラー内容に応じて、前記データ解析手段の設定を変更するエラー回避手段と、
    前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整するスイープタイミング最適化手段と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する周波数評価候補抽出手段と、
    前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する最大周波数特定手段と、
    前記最大周波数特定手段にて特定された最大周波数における受信レベルを測定するとともに、前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段による測定条件の最適化および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする妨害電磁波測定システム。
  2. 前記エラー回避手段は、
    過大な受信レベルの妨害電磁波が妨害電磁波測定機器に入力されたことに起因する、前記妨害電磁波測定機器のエラーが検出された場合、前記妨害電磁波の測定を中断し、エラー内容に合わせて前記データ解析手段の設定を変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害電磁波測定システム。
  3. 前記スイープタイミング最適化手段は、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線の最大値に欠落が検出された場合、欠落が検出されなくなるまで前記データ解析手段による最大値の取得処理を繰り返し行い、
    前記最大値の取得処理を所定回数実施後に前記最大値の欠落箇所が所定数を超える場合、前記妨害電磁波測定機器のスイープ時間を増加する
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害電磁波測定システム。
  4. 前記周波数評価候補抽出手段は、
    前記データ解析手段にて算出された平均値曲線の極大周波数における前記最大値が許容値以上となる場合、その極大周波数における極大点から所定レベル減衰した値に対応する高域側の周波数を高周波数側閾値とし、低域側の周波数を低周波数側閾値としたとき、前記高周波数側閾値から前記低周波数側閾値までの範囲を第1周波数範囲として抽出し、
    次に、前記第1周波数範囲を除去し分割された周波数範囲にて、前記最大値が前記許容値を満たさない周波数を抽出し、その周波数を含む周波数範囲を第2周波数範囲として抽出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害電磁波測定システム。
  5. 前記最大周波数特定手段は、
    前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲において、前記データ解析手段により再算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、
    前記抽出した周波数範囲が第1周波数範囲の場合、前記平均値曲線から極大周波数を抽出し、その極大周波数における最大値が許容値以上である周波数を最大周波数として特定し、
    前記抽出した周波数範囲が第2周波数範囲の場合、前記最大値曲線にて許容値以上で最大レベルの周波数、あるいは前記周波数に加えて前記平均値曲線の極大周波数における前記最大値が許容値を満たさない周波数を最大周波数として特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の妨害電磁波測定システム。
  6. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定するシステムであって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を測定時間別に算出するデータ解析手段と、
    前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因する妨害電磁波測定機器のエラー内容に応じて、前記データ解析手段の設定を変更するエラー回避手段と、
    前前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整するスイープタイミング最適化手段と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する周波数評価候補抽出手段と、
    前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する最大周波数特定手段と、
    前記妨害電磁波の時間的な変動特性を分析する変動特性分析手段と、
    前記変動特性分析手段により取得された変動特性の分析結果を記憶する記憶手段と、
    前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段による測定条件の最適化および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする妨害電磁波測定システム。
  7. 前記変動特性分析手段は、
    前記最大周波数が時間経過により周波数変動しているか否かを分析する周波数変動帯域幅分析手段と、
    前記最大周波数における受信レベルが時間経過により変動しているレベル変動量を分析するレベル変動量分析手段と、
    前記最大周波数の経過時間別の周波数変動傾向を分析する周波数変動傾向分析手段と
    を備えることを特徴とする請求項6に記載の妨害電磁波測定システム。
  8. 前記周波数変動帯域幅分析手段は、
    前記データ解析手段にて測定時間別に算出された最大値曲線または平均値曲線の極大周波数の周波数差を周波数変動帯域幅として経過時間別に算出し、前記記憶手段に保存する
    ことを特徴とする請求項7に記載の妨害電磁波測定システム。
  9. 前記レベル変動量分析手段は、
    測定時間別に取得された全スペクトラムデータの最大値曲線を算出し、各測定時間における最大値曲線とのレベル差を周波数別に算出し、経過時間別の受信レベルの変動量を前記記憶手段に保存する
    ことを特徴とする請求項7に記載の妨害電磁波測定システム。
  10. 前記周波数変動傾向分析手段は、
    前記データ解析手段にて測定開始から測定終了までに算出された測定時間別の最大値曲線または平均値曲線の極大周波数において、許容値マージンが不足する最大周波数(f(Max)とする)を抽出し、
    前記f(Max)が周波数変動している場合、測定時間別の周波数変動傾向を前記記憶手段に保存する
    ことを特徴とする請求項7に記載の妨害電磁波測定システム。
  11. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定するシステムであって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線を測定時間別に算出するデータ解析手段と、
    前記妨害電磁波の時間的な変動特性を分析し記憶手段に記憶する変動特性分析手段と、
    前記記憶手段から前記変動特性の分析結果を読み込む読み込み手段と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する周波数評価候補抽出手段と、
    前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲内にて、前記記憶手段に記録されている最大周波数(f(Max)とする)と一致する極大周波数が存在したと判定された場合にf(Max)における受信レベルの準尖頭値および平均値を評価する周波数変動EMIリアルタイム評価手段と、
    前記周波数評価候補抽出手段により抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する最大周波数特定手段と
    を備えることを特徴とする妨害電磁波測定システム。
  12. 前記変動特性分析手段は、
    前記周波数変動帯域幅の絶対値が周波数変動許容帯域幅未満である場合は周波数の変動が収束したと判断し、また前記受信レベルの前回と今回の受信レベルの差の絶対値がレベル変動許容量未満である場合はレベル変動が収束したと判断する変動収束判別手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項6または11に記載の妨害電磁波測定システム。
  13. 前記制御手段は、
    前記平均値曲線に基づいて算出された極大周波数における受信レベルの最大値に、経過時間に応じた前記レベル変動量分析手段によるレベル変動量を加算し、加算した値が加算前の値より高い場合は加算後の値を採用する
    ことを特徴とする請求項7に記載の妨害電磁波測定システム。
  14. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定する方法であって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線をデータ解析手段により算出する過程と、
    前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因する妨害電磁波測定機器のエラー内容に応じて、エラー回避手段により前記データ解析手段の設定を変更する過程と、
    スイープタイミング最適化手段により前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整する過程と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する過程と、
    前記抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する過程と、
    前記特定された最大周波数における受信レベルを測定するとともに、前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段による測定条件の最適化および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御する過程と
    を有することを特徴とする妨害電磁波測定方法。
  15. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定する方法であって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線をデータ解析手段により測定時間別に算出する過程と、
    前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因する妨害電磁波測定機器のエラー内容に応じて、エラー回避手段により前記データ解析手段の設定を変更する過程と、
    スイープタイミング最適化手段により前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整する過程と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する過程と、
    前記抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する過程と、
    前記妨害電磁波の時間的な変動特性を分析する過程と、
    前記変動特性の分析結果を記憶する過程と、
    前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段による測定条件の最適化および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御する過程と
    を有することを特徴とする妨害電磁波測定方法。
  16. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定する方法であって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線をデータ解析手段により測定時間別に算出する過程と、
    前記妨害電磁波の時間的な変動特性を分析し記憶手段に記憶する過程と、
    前記記憶手段から前記変動特性の分析結果を読み込む過程と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する過程と、
    前記抽出された周波数範囲内にて、前記記憶手段に記録されている最大周波数(f(Max)とする)と一致する極大周波数が存在したと判定された場合にf(Max)における受信レベルの準尖頭値および平均値を評価する過程と、
    前記抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する過程と
    を有することを特徴とする妨害電磁波測定方法。
  17. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定するプログラムであって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線をデータ解析手段により算出する処理と、
    前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因する妨害電磁波測定機器のエラー内容に応じて、エラー回避手段により前記データ解析手段の設定を変更する処理と、
    スイープタイミング最適化手段により前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整する処理と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する処理と、
    前記抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する処理と、
    前記特定された最大周波数における受信レベルを測定するとともに、前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段による測定条件の最適化および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御する処理と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  18. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定する方法であって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線をデータ解析手段により測定時間別に算出する処理と、
    前記データ解析手段により取得されたスペクトラムデータの受信レベルに起因する妨害電磁波測定機器のエラー内容に応じて、エラー回避手段により前記データ解析手段の設定を変更する処理と、
    スイープタイミング最適化手段により前記受信レベルの最大値を的確に取得できるようスイープタイミングを調整する処理と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する処理と、
    前記抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する処理と、
    前記妨害電磁波の時間的な変動特性を分析する処理と、
    前記変動特性の分析結果を記憶する処理と、
    前記エラー回避手段およびスイープタイミング最適化手段による測定条件の最適化および最適化された測定条件を次測定以降に反映させるよう制御する処理と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  19. 被測定機器から発生した電源線を伝導する妨害電磁波を測定する方法であって、
    前記被測定機器の電源線を伝導する妨害電磁波の受信レベルを周波数別に記録した複数のスペクトラムデータを連続的に取得し、該複数のスペクトラムデータから受信レベルの最大値曲線および平均値曲線をデータ解析手段により測定時間別に算出する処理と、
    前記妨害電磁波の時間的な変動特性を分析し記憶手段に記憶する処理と、
    前記記憶手段から前記変動特性の分析結果を読み込む処理と、
    前記データ解析手段により算出された最大値曲線および平均値曲線に基づいて、前記妨害電磁波の評価対象とする周波数範囲を抽出する処理と、
    前記抽出された周波数範囲内にて、前記記憶手段に記録されている最大周波数(f(Max)とする)と一致する極大周波数が存在したと判定された場合にf(Max)における受信レベルの準尖頭値および平均値を評価する処理と、
    前記抽出された周波数範囲において、受信レベルが最大となる周波数を特定する処理と
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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