JP2007198885A - エンコーダ、及びセンサ付き転がり軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 センサでの分解能を高めることができ、軸受の回転速度等の回転体の回転状態を高精度に検出することができるエンコーダ、及びセンサ付き転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】 転がり軸受に組み込まれその転がり軸受の回転状態を検出するセンサに対向配置される被検出面23aを有するエンコーダ本体23よりなるエンコーダEにおいて、カーボンナノチューブゴムよりなるエンコーダ本体23の被検出面23aに、センサ22の検出面に対するエアギャップが異なる基面23b及び凸部23c(凹凸部)を、転がり軸受の周方向に沿って形成した。
【選択図】 図2
【解決手段】 転がり軸受に組み込まれその転がり軸受の回転状態を検出するセンサに対向配置される被検出面23aを有するエンコーダ本体23よりなるエンコーダEにおいて、カーボンナノチューブゴムよりなるエンコーダ本体23の被検出面23aに、センサ22の検出面に対するエアギャップが異なる基面23b及び凸部23c(凹凸部)を、転がり軸受の周方向に沿って形成した。
【選択図】 図2
Description
本発明は、回転体の回転数などの検出に用いられるエンコーダ、及びこのエンコーダを用いたセンサ付き転がり軸受装置に関する。
自動車などの車輪を支持する転がり軸受装置には、アンチロックブレーキシステム等を制御するために、当該車輪の回転速度を検出するためのセンサ装置が組み込まれたものがある。このような従来のセンサ付きの転がり軸受装置では、例えば下記特許文献1に記載されているように、内軸(回転輪)側に設置された着磁パルサーリング(エンコーダ)と、このエンコーダに対向するセンサとが設けられている。上記エンコーダは、耐熱ニトリルゴム等からなる弾性部材にフェライト等の磁性体粉を混入するとともに、その弾性部材を内外輪間の環状開口部を密封する密封装置の回転輪側の部材に加硫接着することで当該回転輪側に一体回転可能に取り付けられている。また、エンコーダには、複数のN・S極が周方向周りに交互に配設されている。一方、センサは、磁気検出素子を備えたものであり、その検出面がエンコーダの被検出面に対向するように配置されている。そして、センサが、回転輪の回転に応じたエンコーダからの磁界の変化を検出することにより、回転輪の回転速度、すなわち上記車輪の回転速度を検出するようになっている。
しかしながら、上記のような従来のエンコーダでは、そのN・S極の極数を増やすことが困難であり、このため、センサでの分解能を高めることができずに、回転輪の回転速度等の検出精度を向上させることが難しいという問題点があった。詳細にいえば、従来のエンコーダでは、その周方向周りに複数のN・S極が交互に配設されていたので、隣り合うN極とS極との間隔寸法(ピッチ)を小さくした場合、それら磁極同士での磁気干渉が大きくなって、センサが磁界変化を正確に検出できないことがあった。それゆえ、この従来のエンコーダでは、N・S極のピッチを小さくしてセンサ分解能を高分解能とすることができず、特に小径の転がり軸受装置に適用した場合に回転輪の回転速度等を高精度に検出するのが困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、センサでの分解能を高めることによって、軸受の回転輪の回転速度等、回転体の回転状態を高精度に検出することができるエンコーダ及びセンサ付き転がり軸受装置を提供することを目的とする。
本発明は、回転体の回転状態を検出するセンサの検出面に対向して配置される被検出面を有するエンコーダ本体よりなるエンコーダにおいて、カーボンナノチューブゴムよりなる前記エンコーダ本体の被検出面に、前記検出面に対するエアギャップが異なる多数の凹凸部が周方向に沿って形成されていることを特徴としている。
上記のように構成されたエンコーダによれば、前記エンコーダ本体をカーボンナノチューブゴムにより成形したので、カーボンナノチューブゴムが有する導電性によって、周方向に沿って形成された前記凹凸部は、導電性を有するものとなる。よって、前記凹凸部は、この導電性によって、前記検出面に対するそのエアギャップの変化を前記センサに検出させることができ、その検出結果を回転体の回転動作に応じて変化させることができる。しかも、エンコーダ本体はカーボンナノチューブゴムにより形成することで、機械的強度が大きく、また形状安定性に優れたものとなり、上記多数の凹凸部を精度よく、かつ、それらの間隔寸法を小さくして前記エンコーダ本体の被検出面側に形成することができる。この結果、従来の着磁によるもの以上に、センサでの分解能を高めることが可能となる。
また、本発明のセンサ付き転がり軸受装置は、固定輪及び回転輪と、これらの間に転動自在に配置された転動体と、前記回転輪の回転状態を検出する検出面を有するセンサと、被検出面が前記検出面に対向して配置されるように前記回転輪に取り付けられた上記エンコーダとを備えていることを特徴としている。
上記のように構成されたセンサ付き転がり軸受装置によれば、上記エンコーダが、前記回転輪に一体回転可能に取り付けられているので、当該回転輪の回転状態を検出する上で、前記センサでの分解能を高めることができる。
また、上記センサ付き転がり軸受装置は、前記エンコーダを取り付けるための部材等を介することなく、前記エンコーダを回転輪側に取り付けたので、その取り付け構造を簡略化でき、コストの低減や、当該センサ付き転がり軸受装置の軽量化を図ることができる。
上記のように構成されたセンサ付き転がり軸受装置によれば、上記エンコーダが、前記回転輪に一体回転可能に取り付けられているので、当該回転輪の回転状態を検出する上で、前記センサでの分解能を高めることができる。
また、上記センサ付き転がり軸受装置は、前記エンコーダを取り付けるための部材等を介することなく、前記エンコーダを回転輪側に取り付けたので、その取り付け構造を簡略化でき、コストの低減や、当該センサ付き転がり軸受装置の軽量化を図ることができる。
上記センサ付き転がり軸受装置において、前記エンコーダを構成するカーボンナノチューブゴムよりなるエンコーダ本体が、前記回転輪に対して加硫接着によって直接取り付けられていることが好ましい。
この場合、前記エンコーダの成形と前記回転輪への取り付けを同時に行うことができるので、製造工程を簡略化でき、コストの低減を図ることができる。
この場合、前記エンコーダの成形と前記回転輪への取り付けを同時に行うことができるので、製造工程を簡略化でき、コストの低減を図ることができる。
以上のように、本発明のエンコーダは、カーボンナノチューブゴムよりなるエンコーダ本体に多数の凹凸部を精度よく、かつ、これらの間隔寸法を小さくしてエンコーダ本体の被検出面側に形成したので、センサでの分解能を高めることができる。
また、本発明のセンサ付き転がり軸受装置によれば、上記エンコーダを用いることでセンサでの分解能を高めることができ、回転輪の回転速度等の回転状態を高精度に検出することができる。
また、本発明のセンサ付き転がり軸受装置によれば、上記エンコーダを用いることでセンサでの分解能を高めることができ、回転輪の回転速度等の回転状態を高精度に検出することができる。
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第一の実施形態であるセンサ付き転がり軸受装置の構成を示す断面図である。このセンサ付き転がり軸受装置1は、自動車などの車両の車輪を回転自在に支持する装置として用いられるものであり、転がり軸受部10と、センサ部20とによって構成されている。
まず、転がり軸受部10について説明する。転がり軸受部10は、固定輪としての外輪11と、回転輪としての内軸12と、外輪11と内軸12間に配置された複数の転動体としての玉13と、これらの玉13をそれぞれ保持する保持器14と、外輪11と内軸12との隙間に取り付けられて軸受内部を密封するシール15とを備えており、複列のアンギュラ玉軸受を構成している。
このうち、内軸12は図示しない車輪が取り付けられる車軸を構成しており、内軸本体16と、内輪部材17とを組み合わせて成るものである。
このうち、内軸12は図示しない車輪が取り付けられる車軸を構成しており、内軸本体16と、内輪部材17とを組み合わせて成るものである。
内軸本体16は、上記車輪を取り付けるためのインロー部16a及びフランジ部16bを一端側に備えている。このフランジ部16bには、上記車輪を固定するための複数本のハブボルト16cが圧入固定されている。
また、内軸本体16の外周面には、第一の内輪軌道12aが形成されるとともに、内軸本体16の他端部には内輪軌道12aよりも小径の小径部16dが形成されている。この小径部16dには、円環状に成形された内輪部材17が外嵌されている。この内輪部材17の外周面には、第二の内輪軌道12bが形成されている。内輪部材17は、その一端面が内軸本体16の外周面と小径部16dとをつなぐ段部16eに当接した状態で圧入されている。さらに、内輪部材17は、小径部16dの先端部を径方向外向きに屈曲変形させたかしめ部16fによって、内軸本体16に一体回転可能に固定されている。
また、内輪部材17の他端面には、上記センサ部20に含まれるエンコーダEが一体回転可能に取り付けられている。
また、内軸本体16の外周面には、第一の内輪軌道12aが形成されるとともに、内軸本体16の他端部には内輪軌道12aよりも小径の小径部16dが形成されている。この小径部16dには、円環状に成形された内輪部材17が外嵌されている。この内輪部材17の外周面には、第二の内輪軌道12bが形成されている。内輪部材17は、その一端面が内軸本体16の外周面と小径部16dとをつなぐ段部16eに当接した状態で圧入されている。さらに、内輪部材17は、小径部16dの先端部を径方向外向きに屈曲変形させたかしめ部16fによって、内軸本体16に一体回転可能に固定されている。
また、内輪部材17の他端面には、上記センサ部20に含まれるエンコーダEが一体回転可能に取り付けられている。
外輪11は、その内周面に第一及び第二の内輪軌道12a,12bに対向する第一及び第二の外輪軌道11a,11bが形成され、玉13を介して内軸12を回転自在に支持している。外輪11の外周面には、外輪11を車両側に取り付けるための取り付け部11cが形成されている。
次に、センサ部20について説明する。センサ部20は、リング状に成形され、その中心と内軸12の軸心とを一致させつつ内軸12と一体回転可能に取り付けられたエンコーダEと、このエンコーダEに対向して配置されるようにカバー21に固定されたセンサ22とを備えており、センサ22が内軸12の回転速度を検出することにより、上記車輪の回転速度が検知されるようになっている。
エンコーダEは、ニトリル等のゴムに適量のカーボンナノチューブを配合したカーボンナノチューブゴム(以下、“CNTゴム”ともいう)よりなるリング状のエンコーダ本体23により構成されている。このCNTゴムは、カーボンナノチューブが配合されることにより、導電性が付与されるとともに、フェライトゴムやニトリルゴム等の既存のゴムと同等以上の機械的強度が与えられている。また、CNTゴムは、上述のゴムに比べて優れた形状安定性を備えている。
また、エンコーダ本体23には、図2も参照して、センサ22の検出面22a(図1)に対向して配置されるリング状の被検出面23aを有しており、この被検出面23aは、基面23bと、この基面23bから突出しかつ周方向に沿って等間隔で配列された複数の凸部23cとを有している。これらの基面23b及び凸部23cは、被検出面23aが検出面22aに対向して配置されたときに、その検出面22aとのエアギャップが異なる多数の凹凸部を構成するものであり、エンコーダ本体23が内軸12と一体回転したときに、内軸12の回転方向(軸受回転方向)に設けられた基面23b及び凸部23cが検出面22aに順次対向して、センサ22の検出結果(センサ出力)を変化させるようになっている。
また、上記基面23b及び凸部23cは、金型によって成形されたものであり、被検出面23aの周方向における隣り合う凸部23cのピッチ寸法は、例えば0.1mmに設定されている。また、エンコーダ本体23の厚さ方向における基面23bの表面と凸部23cの表面との離間寸法は、例えば0.3mmに設定されている。さらに、これら基面23b及び凸部23cを形成するための上記金型は、その形状がエッチング加工にて高精度に加工されたものであり、CNTゴムが優れた機械的強度及び形状安定性を有している点とも相まって、凸部23cは、上記ピッチ寸法の誤差を極力小さくした状態で高精度に形成されている。
また、このエンコーダEを構成するエンコーダ本体23を上述した形状に成形するのと同時に内輪部材17に接着するといった、いわゆる加硫接着によって直接取り付けられている。このとき、エンコーダ本体23は、前記金型を内輪部材17の軸方向中心に対して正確に位置決めされて、エンコーダ本体23の外周の中心と内輪部材17の軸心とを正確に一致するように成形されている。
エンコーダEは、あらかじめ成形が完了したエンコーダ本体23を、例えば接着剤等で内輪部材17に接着してもよいが、上記のように、エンコーダEを加硫接着によって、内輪部材17に取り付ければ、エンコーダ本体23の成形と内輪部材17への取り付けを同時に行うことができるので、その製造工程を簡略化でき、コストの低減を図ることができる。
また、エンコーダを取り付けるための部材等を介することなく、エンコーダEを内輪部材17に直接取り付けたので、その取り付け構造を簡略化でき、コストの低減や、当該センサ付き転がり軸受装置1の軽量化を図ることができる。
エンコーダEは、あらかじめ成形が完了したエンコーダ本体23を、例えば接着剤等で内輪部材17に接着してもよいが、上記のように、エンコーダEを加硫接着によって、内輪部材17に取り付ければ、エンコーダ本体23の成形と内輪部材17への取り付けを同時に行うことができるので、その製造工程を簡略化でき、コストの低減を図ることができる。
また、エンコーダを取り付けるための部材等を介することなく、エンコーダEを内輪部材17に直接取り付けたので、その取り付け構造を簡略化でき、コストの低減や、当該センサ付き転がり軸受装置1の軽量化を図ることができる。
上記センサ22は、例えば渦電流式の変位センサにより構成されたものであり、エンコーダEとの間に磁界を発生させるとともに、軸受回転に応じた磁界の磁束(密度)の変化を検出する。詳細には、センサ22は、エンコーダ本体23の被検出面23a側に向かって(バイアス)磁界を発生する磁界発生部と、被検出面23a側から検出面22aに戻ってきた磁束を検出するホール素子等の磁気検出素子を有する磁気検出部とを備えている(図示せず)。そして、センサ22では、その磁界発生部から磁界を発生させると、基面23b及び凸部23cの各表層部分では、カーボンナノチューブにより付与された導電性により磁界の磁束を打ち消すような渦電流が生じるが、検出面22aが基面23bに対向している場合と、凸部23cに対向している場合とでは、透磁率の小さい空気の上記ギャップが異なるので、センサ22の磁気検出部で検出される磁束は、基面23bに対向している場合に比べて、凸部23cに対向している場合の方が大きい値となる。このように、センサ22では、その検出面22aが対向する基面23b又は凸部23cに一致して磁束検出値が変化しており、センサ22がその磁束検出値を示す検出(電圧)信号を上記車両のECU等の制御部(図示せず)に出力する。そして、制御部にて内軸12の回転速度、すなわち車輪の回転速度が検知され、車両のアンチロックブレーキシステム等の制御に反映される。
このように構成された本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。すなわち、エンコーダEは、エンコーダ本体23をカーボンナノチューブゴムにより成形したので、カーボンナノチューブゴムが有する導電性によって、凹凸部としての基面23b及び凸部23cは導電性を有するものとなる。よって、基面23b及び凸部23cは、この導電性によって、検出面22aに対するそのエアギャップの変化をセンサ22に検出させることができ、その検出結果を内軸12の回転動作に応じて変化させることができる。しかも、エンコーダ本体23はCNTゴムにより形成することで、機械的強度が大きく、また形状安定性に優れたものとなり、その被検出面23aには、複数の凸部23cをそのピッチ寸法の誤差を極力小さくした状態で、周方向周りに高精度に形成することができる。この結果、従来の着磁によるもの以上に、センサ22での分解能を高めることができ、内軸12の回転速度、すなわち車輪の回転速度を高精度に検出することができる。
また、本実施形態のエンコーダEによれば、その径寸法を比較的小径にしたとしても、凸部23cを小さいピッチ寸法で基面23bに形成することができるので、センサでの分解能を高い状態で維持できる程度の凸部23cが多数形成できる。従って、磁極の相互干渉によって着磁パルサーリングの適用が困難であった、外輪外径が50mm程度の小型の転がり軸受装置においても、その回転輪にエンコーダEを取り付けて、軸受の回転状態を検知することができる。
また、上記のようにエンコーダEの径寸法を比較的小径にすることができるので、例えば、内軸本体16端面のかしめ部16fや、内軸本体16の端面に形成されている凹部16gの底面や内周側面にエンコーダEを取り付け、センサ付き軸受装置1を構成することもできる。
内軸本体16の端面に形成されている凹部16gは、かしめ部16f形成のため、もしくは軽量化のために、内軸本体16全体を熱間鍛造にて成形する際に形成されたものであり、このような内軸本体の端面をかしめて内輪部材を固定する内軸においては、従来から形成されていたものである。この凹部16gの内周径寸法は比較的小径であり、従来からデッドスペースとなっていた。
本実施形態のエンコーダEによれば、この凹部16gのように、従来、エンコーダを取り付けるのが困難であった箇所に対して、その径寸法を小径とすることで、エンコーダEの取り付けが可能となり、センサ付き転がり軸受装置1にセンサ部20を組み込む際における設計の自由度を高めることができる。これによって、センサ付き転がり軸受装置1自体の小型化や軽量化等を図ることもできる。
内軸本体16の端面に形成されている凹部16gは、かしめ部16f形成のため、もしくは軽量化のために、内軸本体16全体を熱間鍛造にて成形する際に形成されたものであり、このような内軸本体の端面をかしめて内輪部材を固定する内軸においては、従来から形成されていたものである。この凹部16gの内周径寸法は比較的小径であり、従来からデッドスペースとなっていた。
本実施形態のエンコーダEによれば、この凹部16gのように、従来、エンコーダを取り付けるのが困難であった箇所に対して、その径寸法を小径とすることで、エンコーダEの取り付けが可能となり、センサ付き転がり軸受装置1にセンサ部20を組み込む際における設計の自由度を高めることができる。これによって、センサ付き転がり軸受装置1自体の小型化や軽量化等を図ることもできる。
尚、上記実施形態のエンコーダEでは、エンコーダEを構成するエンコーダ本体23の被検出面23aに、基面23bとこの基面23b上に周方向に沿って等間隔に設けられた複数の凸部23cとを備え、内軸12の回転速度を検出する構成について説明したが、本発明のエンコーダはこれに限定されるものではない。
例えば、図3に示すように、エンコーダ本体23の被検出面23aにおいて周方向周りに等間隔に配列された複数の凸部23cの内周側に、さらに所定のパターンで周方向周りに配列された複数の内周側凸部23dを形成してもよい。この内周側凸部23dは、周方向周りの配列パターンによって特徴点が設けられ、これを検出するセンサが回転体の回転方向、原点あるいは回転角度を検知できるように配列されている。このような構成のエンコーダEに対しては、凸部23c及び内周側凸部23dを検知するためのセンサをそれぞれ一個づつ配置することによって、凸部23cから回転体の回転速度を高精度に検出すると同時に、内周側凸部23dから回転体の回転方向や、回転角度を検知することができるセンサ付き転がり軸受装置とできる。
例えば、図3に示すように、エンコーダ本体23の被検出面23aにおいて周方向周りに等間隔に配列された複数の凸部23cの内周側に、さらに所定のパターンで周方向周りに配列された複数の内周側凸部23dを形成してもよい。この内周側凸部23dは、周方向周りの配列パターンによって特徴点が設けられ、これを検出するセンサが回転体の回転方向、原点あるいは回転角度を検知できるように配列されている。このような構成のエンコーダEに対しては、凸部23c及び内周側凸部23dを検知するためのセンサをそれぞれ一個づつ配置することによって、凸部23cから回転体の回転速度を高精度に検出すると同時に、内周側凸部23dから回転体の回転方向や、回転角度を検知することができるセンサ付き転がり軸受装置とできる。
また、本発明は、カーボンナノチューブよりなるエンコーダ本体の被検出面に、センサの検出面とのギャップが異なる多数の凹凸部が周方向に沿って形成されたものであればよく、センサの検出形式や検出対象に応じて凹凸部の形状、設置数、構成等を適宜変更したものでもよい。
例えば、複数の凸部23cのうちの一部の凸部23cの高さを他の凸部23cの高さと異なるようにしたり、基面23bにおける隣り合う凸部23cの間に溝部を設けたりすることにより、センサ22の検出面22aとのギャップに変化をもたせてエンコーダ本体23に特徴点を設け、センサがこの特徴点を検出することで回転体の回転方向、原点あるいは回転角度等を検知するようにしてもよい。
また、光センサやレーザセンサに対応すべく、被検出面にスリット孔を設けて、これらのセンサに、回転に応じた反射率の相異を検出させて、回転体の回転状態を検出する構成としてもよい。また、カーボンナノチューブによる導電性を利用した他のセンサ、例えば静電容量式の変位センサにも対応することができる。
また、エンコーダ本体の端面を歯車状に構成することで凹凸部を形成してもよい。また、上記エンコーダ本体は、回転体と一体回転するものであればよく、回転体の軸心と同心円状に配置されるリング状のものや回転体の軸心周りに部分的に設けられる円弧状のものでもよい。
例えば、複数の凸部23cのうちの一部の凸部23cの高さを他の凸部23cの高さと異なるようにしたり、基面23bにおける隣り合う凸部23cの間に溝部を設けたりすることにより、センサ22の検出面22aとのギャップに変化をもたせてエンコーダ本体23に特徴点を設け、センサがこの特徴点を検出することで回転体の回転方向、原点あるいは回転角度等を検知するようにしてもよい。
また、光センサやレーザセンサに対応すべく、被検出面にスリット孔を設けて、これらのセンサに、回転に応じた反射率の相異を検出させて、回転体の回転状態を検出する構成としてもよい。また、カーボンナノチューブによる導電性を利用した他のセンサ、例えば静電容量式の変位センサにも対応することができる。
また、エンコーダ本体の端面を歯車状に構成することで凹凸部を形成してもよい。また、上記エンコーダ本体は、回転体と一体回転するものであればよく、回転体の軸心と同心円状に配置されるリング状のものや回転体の軸心周りに部分的に設けられる円弧状のものでもよい。
このように、エンコーダEを構成するエンコーダ本体23は、CNTゴムを金型によって成形するので、従来の着磁するものと比較して、容易に所望の形状やパターンに成形することができる。
また、上記実施形態では、内軸12の端面側にエンコーダEを取り付けたが、例えば、内軸12における第一及び第二の内輪軌道間の外周面にエンコーダEを取り付け、センサ22を外輪11に形成された孔部に挿入することによってエンコーダEに対向するように固定するような構成としてもよい。この場合、内軸12の外周面に加硫接着してもよいが、円筒状に成形されたエンコーダEを内軸12に外嵌し、その収縮を利用した収縮嵌合によって取り付けてもよい。また、外輪が回転輪とされた転がり軸受に対しても、その外輪の軸方向端面や内外周面にエンコーダを取り付けてもよい。
また、上記実施形態では、複列アンギュラ玉軸受タイプの軸受を具備する車両の車輪用軸受装置に適用した場合について説明したが、本発明の転がり軸受装置はこれに限定されるものではなく、転動体の種類や設置数などの軸受形式等は上記のものに何等限定されるものではない。
1 車輪用軸受装置
10 転がり軸受部
11 外輪(固定輪)
12 内軸(回転輪)
22 センサ
22a 検出面
23 エンコーダ本体
23a 被検出面
23b 基面(凹凸部)
23c 凸部(凹凸部)
E エンコーダ
10 転がり軸受部
11 外輪(固定輪)
12 内軸(回転輪)
22 センサ
22a 検出面
23 エンコーダ本体
23a 被検出面
23b 基面(凹凸部)
23c 凸部(凹凸部)
E エンコーダ
Claims (3)
- 回転体の回転状態を検出するセンサの検出面に対向して配置される被検出面を有するエンコーダ本体よりなるエンコーダにおいて、
カーボンナノチューブゴムよりなる前記エンコーダ本体の被検出面に、前記検出面に対するエアギャップが異なる多数の凹凸部が周方向に沿って形成されていることを特徴とするエンコーダ。 - 固定輪及び回転輪と、これらの間に転動自在に配置された転動体と、前記回転輪の回転状態を検出する検出面を有するセンサと、被検出面が前記検出面に対向して配置されるように前記回転輪に取り付けられた請求項1に記載のエンコーダとを備えていることを特徴とするセンサ付き転がり軸受装置。
- 前記エンコーダを構成するカーボンナノチューブゴムよりなるエンコーダ本体が、前記回転輪に対して加硫接着によって直接取り付けられている請求項2に記載のセンサ付き転がり軸受装置。
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---|---|---|---|
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Publications (1)
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---|---|---|---|---|
JP2009168679A (ja) * | 2008-01-17 | 2009-07-30 | Denso Corp | 回転検出装置 |
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2006
- 2006-01-26 JP JP2006017342A patent/JP2007198885A/ja active Pending
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